JP2003311331A - 板材曲げ加工方法および装置 - Google Patents
板材曲げ加工方法および装置Info
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Abstract
均一加熱に加熱することが可能、かつ低コストの板材曲
げ加工方法および装置の提供。 【解決手段】 上下金型7、11にて曲げ加工を行う板
材曲げ加工装置1において、ワーク条件、金型条件等の
加工条件入力部と、下型11上に位置決めされたワーク
曲げ線を加熱すべく該曲げ線に接近離反自在な熱線源3
5と、加工条件入力部からの材質、板厚等のワーク条件
に基づき該熱線源による曲げ線を加熱する加熱温度を決
定する加熱温度決定手段と、該加熱温度決定手段にて決
定された加熱温度になるように前記熱源により加熱され
た曲げ線に対して曲げ加工を行う曲げ加工データ(D、
L値)演算手段とを有することを特徴とする板材曲げ加
工装置。
Description
よび装置に関する。さらに詳細には曲げ加工時に折曲げ
部分を加熱して曲げ加工を行う板材曲げ加工方法および
装置に関する。
時に折曲げ部分を加熱して曲げ加工を行う複合成型加工
方法および装置が開示されている。
材)の曲げ加工を行う部分へ加熱用のレーザビームを集
光レンズで集光照射し、前記被加工材を局部的に高温に
加熱して該被加工材に塑性変形を生じさせる曲げ加工を
行った後に、該被加工材の曲げ加工部分を曲げ加工機に
よりさらに曲げ加工を加えることを特徴とする複合成型
加工方法および装置である。
被加工材の曲げ線部へレーザビームを集光レンズで集光
照射可能で、かつ被加工材の曲げ線に沿った長手方向へ
移動自在なレーザ加工ヘッドを設け、被加工材の曲げ線
部分を加熱後した後に、曲げ加工装置で曲げ加工を行う
レーザアシスト曲げ加工方法および装置が開示されてい
る。
522号公報に開示されている複合成型加工方法および
装置においては、被加工材(板材)の曲げ加工を行う部
分へ照射する熱源としてレーザビームを使用するもので
あり、当然にレーザを発生させるレーザ発振器およびレ
ーザ発振器に付帯するチラーなどの大がかりで高価な装
置が必要である。
されているレーザアシスト曲げ加工方法および装置にお
いては、下端部に上型を装着した上部テーブルが昇降自
在の曲げ加工装置であって、位置固定の下部テーブルの
下方に板材の曲げ線に沿って移動可能なレーザ加工ヘッ
ドを設け、レーザ加工ヘッドの集光レンズで集光された
レーザ光が板材下面に照射される構成となっている。
加熱するためには、レーザ光を曲げ線部に沿って掃引ま
たは走査しなければならないので、曲げ線部全長にわた
って同時にかつ均一に加熱するのが難しい。また、レー
ザ光を曲げ線部に照射すべくダイ下面に穴を有する専用
のダイが必要となる。
なされたものであり、本発明の課題は、板材の曲げ加工
時に折曲げ部分の全長を同時にかつ均一加熱に加熱する
ことが可能でかつ低コストの板材曲げ加工方法および装
置を提供することである。
段として請求項1に記載の板材曲げ加工方法は、下型上
に位置決めされた板材の曲げ線に対して熱線を照射する
熱線源を設け、材質、板厚、曲げ長さ等のワーク条件に
基づき決定された加熱温度となるように曲げ線を熱線に
より加熱した状態で該曲げ線を上下金型により曲げ加工
を行うことを要旨とするものである。
求項1に記載の板材曲げ加工方法において、ワーク条
件、金型サイズ等の加工条件および加熱温度の基づき曲
げ加工データ(D値、L値)を演算し、曲げ加工を行う
ことを要旨とするものである。
求項1に記載の板材曲げ加工方法において、前記熱線源
は曲げ検出温度に基づいて曲げ線が所定の加熱温度とな
るように温度制御されていることを要旨とするものであ
る。
下金型にて曲げ加工を行う板材曲げ加工装置において、
ワーク条件、金型条件等の加工条件入力部と、下型上に
位置決めされたワーク曲げ線を加熱すべく該曲げ線に接
近離反自在な熱線源と、加工条件入力部からの材質、板
厚等のワーク条件に基づき該熱線源による曲げ線を加熱
する加熱温度を決定する加熱温度決定手段と、該加熱温
度決定手段にて決定された加熱温度になるように前記熱
源により加熱された曲げ線に対して曲げ加工を行う曲げ
加工データ(D、L値)演算手段とを有することを要旨
とするものである。
求項4に記載の板材曲げ加工装置において、前記曲げ加
工データ演算手段は、加工条件入力部に入力されたデー
タおよび加熱温度決定手段にて決定された加熱温度に基
づき、曲げ機械の曲げ加工データ(D、L値)を算出す
ることを要旨とするものである。
求項4に記載の板材曲げ加工装置において、曲げ線温度
を検出する加熱温度検出センサを有し、該加熱温度検出
センサーからの検出温度が前記加熱温度決定手段にて決
定された加熱温度となるように熱線源を制御する加熱源
制御手段を有することを要旨とするものである。
よって説明する。
の実施形態の説明図である。なお、この板材曲げ加工装
置1には人間に代わって板材を操作する公知のハンドリ
ングロボット10を装着した例が示してある。
右方向(図1では紙面に直交する方向)に離隔したC形
の2枚の側板3(a,b)を備えており、この2枚の側板
3(a,b)の上方前部(図1において右側)には、左右
方向に延伸する板状の上部フレーム5が取り付けてあ
る。そして、この上部フレーム5には左右方向に延伸し
た上金型(またはパンチ)7が着脱自在に装着してあ
る。
部には、前記上部フレーム5に対向する下部テーブル9
が下部テーブル駆動手段(図示省略)により昇降自在に
設けてある。そして、この下部テーブル9の上部に、前
記上金型7に対向する左右方向に延伸した下金型(また
はダイ)11が着脱自在に装着してある。
下金型(またはダイ)11上に板材Wを位置決めし、下
部テーブル9を図示省略の公知の駆動手段により上昇さ
せて、前記上金型(またはパンチ)7との間に板材Wを
挟持かつ押圧することにより曲げ加工が行われる。な
お、本実施の形態の説明では下金型11を固定した下部
テーブル9が昇降する例を示したが、下部テーブル9を
固定して上金型7を装着したスライド部材が昇降するよ
うにした板材板材曲げ加工装置もある。
は、人間に代わって板材Wを操作する公知のハンドリン
グロボット10が装着してある。このハンドリングロボ
ット10には、例えば、本願共願人の一人である株式会
社アマダの特許第2549833号に記載されている如
きものであり以下にその概要を説明する。
ーブル9に一体的に取り付けたベースプレート13に装
着してある。
13は前記下金型11の長手方向に沿うX軸方向(図1
では紙面に直交する方向)に延伸してあり、このベース
プレート13の前面に第1移動台15がX軸方向に移動
自在に設けてある。この第1移動台15には、前記ベー
スプレート13に設けたX軸方向のラック桿(図示省
略)に噛合した回転自在のピニオン(図示省略)を備え
た第1サーボモータ(図示省略)が設けてある。
示省略)を適宜に回転駆動させれば、第1移動台15を
X軸方向の適宜な位置に移動させることができる。
には上部が前後方向(Y軸方向)に拡大した扇形部17
が設けてあり、この扇形部17の上面に円弧状のラック
部材19が設けてある。そして、このラック部材19に
は、ラック部材19に沿ってY軸方向へ移動自在の第2
移動台21が摺動自在に係合してある。また、この第2
移動台21にはラック部材19に噛合するピニオン(図
示省略)が設けてあり、このピニオンを回転駆動可能な
第2サーボモータ23が設けてある。
を適宜に回転駆動させれば、第2移動台21をラック部
材19に沿ってY軸方向の適宜な位置へ移動させること
ができる。
動台21の移動方向に対して直交する上下方向(Z軸方
向)へ移動自在の昇降支柱25が設けてある。この昇降
支柱25には上下方向のラック(図示省略)が設けてあ
る。そして、前記第2移動台21には昇降支柱25に設
けた上下方向のラック(図示省略)に噛合するピニオン
(図示省略)を有する第3サーボモータ27が設けてあ
る。
を適宜に回転駆動させれば、昇降支柱25をZ軸方向の
適宜な位置へ昇降移動させることができる。
9が固定してあり、このアームの先端(図1において左
側)には板材把持装置31が設けてある。この板材把持
装置31は、図示省略の2個のB軸サーボモータとA軸
サーボモータにより、前記X軸と平行なB軸を中心とし
て上下方向に回動自在に、かつこのB軸と直交するA軸
を中心にも旋回自在に設けてある。
板材把持装置31に把持した板材Wを下金型11上に搬
送すると共に、下金型11の後方に設けたバックゲージ
装置33を使用して、板材Wの曲げ位置を上金型(また
はパンチ)7の下方に位置決めすることができる。
がりに追随して板材Wを保持すると共に、板材を一時的
に保持する補助把持装置(図示省略)を使用して、板材
端部の把持辺を変更して板材Wの4辺の曲げ加工作業を
行うこともできる。また、加工が終了したら製品を取り
出して所定の位置に集積したりすることができるもので
ある。
記下金型11上に位置決めされた板材の上方から曲げ加
工部分(曲げ線部分)へ熱線を照射する熱線源35が設
けてある。この熱線源35は関節型ロボット37のエン
ドエフェクタ(end effector:末端効果器)として装着さ
れており、熱線源35の位置は数値制御装置39の制御
下にある関節型ロボット37によって移動位置決め自在
に設けてある。
図である。熱線源35は棒状の赤外線ヒータ41を備え
ており、この赤外線ヒータ41から放射される熱線(赤
外線)45は反射鏡43によって前記曲げ加工部分(曲
げ線部分)47に沿って集光されるようになっている。
位置状態を示したものであり、曲げ加工時には、熱線源
35と板材Wの折曲げ辺L1の先端部とが干渉しない位
置に熱線源35を退避させると同時に、熱線(赤外線)
45が常に前記曲げ加工部分(曲げ線部分)47に照射
されるように熱線源35の位置を保持するように関節型
ロボット37は前記数値制御装置39により制御される
ように構成してある。
た下金型のV溝幅V、バックゲージ装置33で設定され
たL値(下金型の中心とバックゲージとの間の距離)、
折曲げ角度測定装置(図示省略)で計測された曲げ角度
θから、板材Wに上金型7の先端が当接した後の折曲げ
辺L1の先端の位置P(y,z)は、下金型11の上昇限位
置(z=0,y=0)を基準位置(または原点)として次式
L1としたときの曲げ線のZ軸方向の位置Dzは、下金型
のV溝幅をV、V溝深さをdとすれば、後述の変数である
D値を使用して、
上がり寸法L1とはほぼ等しいのでL値の代わりに寸法
L1を使用して計算しても構わない。
用いて、前記数値制御装置39の制御の下に関節型ロボ
ット37の移動制御が行われるように構成してある。
ブロック図により説明する。
essing Unit)49によって制御される、指令値データや
加工条件データ等を入力するための加工条件入力部5
1、入出力データを表示するための表示手段53を設け
ると共に、加熱源の加熱温度を制御する加熱源制御手段
55および加熱源35を装着した関節型ロボットの位置
(姿勢)を制御するロボット制御手段57と折曲げ辺の
先端位置P(y,z)を求める熱線源干渉位置演算手段5
9が設けてある。
厚、曲げ長さなどのワーク条件(情報)により最適の加
熱温度を選定するための加工条件データベース61が設
けてある。また、入力されたワーク条件をもとにこの加
工条件データベース61を検索して入力された加工条件
に最も適した加熱温度を決定する加熱温度決定手段60
が設けてある。
望の曲げ角度θを得るために、板材Wの曲げ線の加熱温
度に基づいて上金型7の下端と、下金型11のV溝の底
との間隔(D値)を演算して求めるD値演算手段63
と、所望の立上がり高さを得るためのバックゲージ装置
33の前後方向の位置(L値)を演算して求めるL値演
算手段65とが設けてある(図4参照)。
るレコードは、板材の材質M、板厚t、曲げ長さlごとの
最適加熱温度℃を内容とするものであり、複数種類の材
質に対して多数のレコードがデータベースとして登録し
てある。
加工工程について説明をする。
報)として板厚t、材質M、曲げ長さl、折曲げ辺の立上
がり寸法L1、曲げ角度θ等を前記数値制御装置39の
加工条件入力部51から入力し、また金型条件(情報)
としてはパンチとダイの形状および寸法を入力する。
例えばV曲げ加工ならば、曲げ角度θ、V溝の幅Vおよ
び曲げ線方向の長さl等を入力する。
御装置39に設けたデータベース61を検索して入力し
た加工条件に最も適した加熱温度を決定し、ステップS
3では、ステップS2において決定した加熱温度を考慮
したD値とL値とをD値演算手段63およびL値演算手
段65により算出する。
および折曲げ辺の立上がり寸法L1および曲げ角度θに
基づいて、折曲げ辺の先端位置P(y,z)を熱線源干渉
位置演算手段59で求め、関節型ロボット37に装着し
た熱線源35が折曲げ辺の先端位置P(y,z)と干渉す
ることなく熱線を曲げ線上に照射可能な位置を決定す
る。
5により算出されたL値をバックゲージ装置33に出力
して、バックゲージ装置33の突き当て部材(図示省
略)を設定した位置(L値)に移動させ、この突き当て
部材(図示省略)に板材Wを当接させて板材Wの曲げ位
置を上金型(パンチ)7の直下に位置決めすると共に、
前記熱線源35の位置(姿勢)を常時熱線を曲げ線上に
照射可能な前記位置に位置決めする。
開始する(ステップS6)。
温度センサーなどを用いた加熱温度検出センサ67によ
り、曲げ線近傍の温度を検出し(ステップS7、ステッ
プS8)、検出温度が設定温度に達している場合には、
次のステップS9において、下金型11を装着した下部
テーブル9を設定したストローク(D値)だけ上昇させ
るべく、下部テーブル駆動手段69へ指令を出す。
は、加熱源制御手段55に設定温度にするような指令を
出し(ステップS12)、先のステップS7に戻る。設
定温度になるまでこの工程を繰返す。
9のストローク(D値)を検出(ステップS10)し、
設定したストローク(D値)に達したたか否かを判断し
て(ステップS11)、設定したストローク(D値)に
到達したら曲げ加工を終了とする。
説明図である。
レート式ヒータ71(a,b)が接触離反自在に設けてあ
る。上金型7に接触自在のプレート式ヒータ71aは、
上端部を前記上部フレーム5に設けた回転軸72aに回
動自在に設けた腕部材73aの下端部にスプリング75a
を介して押圧保持してある。
ヒータは71bは、下端部を前記下部テーブル9に設け
た回転軸72bに回動自在に設けた腕部材73bの上端部
にスプリング75bを介して押圧保持してある。
軸方向(金型長手方向)の長さは、前記下部テーブル9
の長さとほぼ同一に設けてあり、また、上下の腕部材7
3(a,b)は公知の駆動手段(図示省略)によって、前
記回転軸72(a,b)を中心として揺動自在に設けてあ
る。
(a,b)を上下の金型(7,11)に接触させることによ
り、板材Wの曲げ線近傍を所望の温度に加熱することが
できる。また、金型の長さが変わってもプレート式ヒー
タ71(a,b)を交換することなく対応することができ
る。
明によれば、板材(被加工材)の曲げ線部分の加熱手段
に棒状の赤外線ヒータを使用したので、板材の曲げ加工
時に折曲げ部分の全長を同時にかつ均一に加熱すること
が可能であり、また、レーザ装置を使用しないので低コ
ストの板材曲げ加工方法および装置を提供することがで
きる。
退避した状況を説明する図。
Claims (6)
- 【請求項1】 下型上に位置決めされた板材の曲げ線に
対して熱線を照射する熱線源を設け、材質、板厚、曲げ
長さ等のワーク条件に基づき決定された加熱温度となる
ように曲げ線を熱線により加熱した状態で該曲げ線を上
下金型により曲げ加工を行うことを特徴とする板材曲げ
加工方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の板材曲げ加工方法にお
いて、ワーク条件、金型サイズ等の加工条件および加熱
温度の基づき曲げ加工データ(D値、L値)を演算し、
曲げ加工を行うことを特徴とする板材曲げ加工方法。 - 【請求項3】 請求項1に記載の板材曲げ加工方法にお
いて、前記熱線源は曲げ検出温度に基づいて曲げ線が所
定の加熱温度となるように温度制御されていることを特
徴とする板材曲げ加工方法。 - 【請求項4】 上下金型にて曲げ加工を行う板材曲げ加
工装置において、ワーク条件、金型条件等の加工条件入
力部と、下型上に位置決めされたワーク曲げ線を加熱す
べく該曲げ線に接近離反自在な熱線源と、加工条件入力
部からの材質、板厚等のワーク条件に基づき該熱線源に
よる曲げ線を加熱する加熱温度を決定する加熱温度決定
手段と、該加熱温度決定手段にて決定された加熱温度に
なるように前記熱源により加熱された曲げ線に対して曲
げ加工を行う曲げ加工データ(D、L値)演算手段とを
有することを特徴とする板材曲げ加工装置。 - 【請求項5】 請求項4に記載の板材曲げ加工装置にお
いて、前記曲げ加工データ演算手段は、加工条件入力部
に入力されたデータおよび加熱温度決定手段にて決定さ
れた加熱温度に基づき、曲げ機械の曲げ加工データ
(D、L値)を算出することを特徴とする板材曲げ加工
装置。 - 【請求項6】 請求項4に記載の板材曲げ加工装置にお
いて、曲げ線温度を検出する加熱温度検出センサを有
し、該加熱温度検出センサーからの検出温度が前記加熱
温度決定手段にて決定された加熱温度となるように熱線
源を制御する加熱源制御手段を有することを特徴とする
板材曲げ加工装置。
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