JP2003311234A - 難分解性有害物質含有固体有機物処理方法及びそのシステム - Google Patents

難分解性有害物質含有固体有機物処理方法及びそのシステム

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JP2003311234A
JP2003311234A JP2002119175A JP2002119175A JP2003311234A JP 2003311234 A JP2003311234 A JP 2003311234A JP 2002119175 A JP2002119175 A JP 2002119175A JP 2002119175 A JP2002119175 A JP 2002119175A JP 2003311234 A JP2003311234 A JP 2003311234A
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武志 鈴木
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賢二 西澤
Takashi Tsutsuba
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 難分解性の有害物質を含有する固体有機物を
無害化処理することが容易かつ確実にできる方法及びそ
のシステムを提供する。 【解決手段】 天然有機物1を微粉砕して水2と混合し
てスラリ化するスラリ化装置(微粉砕ミル)130と、
天然有機物1のスラリ化の容易化を図る裁断装置(シュ
レッダ)120と、スラリ3中のPCBを天然有機物1
と共に分解処理する水熱分解装置140とを備えて難分
解性有害物質含有固体有機物処理システム100を構成
し、水熱分解装置140でスラリ3が目詰まり等の不具
合を発生しないように、スラリ化装置130において、
当該スラリ3の粘性、粒径、静置安定性等の各種物性値
を調整するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難分解性の有害物
質を含有する固体有機物を無害化処理する方法及びその
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年では、PCB(Polychlorinated bi
phenyl, ポリ塩化ビフェニル:ビフェニルの塩素化異性
体の総称)が強い毒性を有することから、その製造およ
び輸入が禁止されている。このPCBは、1954年頃
から国内で製造開始されたものの、カネミ油症事件をき
っかけに生体・環境への悪影響が明らかになり、197
2年に行政指導により製造中止、回収の指示(保管の義
務)が出された経緯がある。
【0003】PCBは、ビフェニル骨格に塩素が1〜1
0個置換したものであり、置換塩素の数や位置によって
理論的に209種類の異性体が存在し、現在、市販のP
CB製品において約100種類以上の異性体が確認され
ている。また、この異性体間の物理的・化学的性質や生
体内安定性および環境動体が多様であるため、PCBの
化学分析や環境汚染の様式を複雑にしているのが現状で
ある。さらに、PCBは、残留性有機汚染物質のひとつ
であって、環境中で分解されにくく、脂溶性で生物濃縮
率が高く、さらに半揮発性で大気経由の移動が可能であ
るという性質を持つ。また、水や生物など環境中に広く
残留することが報告されている。
【0004】このPCBは平成4(1997)年に廃PC
B、PCBを含む廃油、PCB汚染物が廃棄物の処理及
び清掃に関する法律に基づく特別管理廃棄物に指定さ
れ、さらに、平成9(1997)年にはPCB汚染物として
木くず、繊維くずが、追加指定された。
【0005】PCB処理物となる電気機器としては、高
圧トランス、高圧コンデンサ、低圧トランス・コンデン
サ、柱上トランスがあり、廃PCB等としては、熱媒体
に用いたものは絶縁油として用いたもの、また、これら
の洗浄に用いた灯油等があり、廃感圧紙としては、ノー
カーボン紙に使用されたカプセルオイルがあり、さら
に、これらのPCBの使用又は熱媒の交換、絶縁油の再
生、漏洩の浄化、PCB含有物の処理等の際に用いられ
た活性炭や、廃白土、廃ウェス類、作業衣等のPCB汚
染物がある。現在、これらは厳重に保管がなされている
が、早急なPCBの処理が望まれている。
【0006】近年では、このようなトランス等に使用さ
れているPCBを処理する技術が種々開発されており、
例えば特開平9−79531号公報に記載の技術が知ら
れている。この上記提案にかかるPCBの処理方法のフ
ローチャートを図8に示す。
【0007】図8に示すように、まず、PCBが封入さ
れているトランスから油を抜き取り(ステップS90
1)、さらに溶剤洗浄によって内部に付着しているPC
Bを除去し(ステップS902)、回収する(ステップ
S903)。洗浄後の溶剤は、トランスから抜き出した
油と共に分解処理され(ステップS904)、無害化さ
れる。
【0008】つぎに、油抜きしたトランスを乾燥させて
PCBを無酸素下高温常圧加熱によって蒸発させ(ステ
ップS905)、PCBの飛散を防止する。そして、乾
燥後のトランスを解体し(ステップS906)、ケース
とトランスコアを分離する。ケースは、電炉や転炉のス
クラップ源に供される(ステップS907)。一方、ト
ランスコアは、モービルシャー等によってその銅コイル
を切断され、コイル線と鉄心とに分離される(ステップ
S908)。
【0009】分離された鉄心は溶融炉にて溶融され、回
収される(ステップS909)。また、分離した銅コイ
ルおよびこれに付着した紙などの有機物は、誘導加熱炉
にて溶融される(ステップS910)。そして、上記溶
融した銅は回収され、各溶融炉で発生したPCBガス
は、1200℃で高温熱分解することにより無害化され
る(ステップS911)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のPCB処理方法では、銅コイルに使用されている紙
などの有機物を分離することなく、溶融炉にて燃焼させ
るようにしているため、PCBを含む排ガスが発生し、
これを高温熱分解することで無害化しようとしている
が、単に高温で分解することによってはPCBや副生す
る恐れのあるダイオキシン類を十分に除去できない問題
点がある。
【0011】一方、銅コイルを洗浄することになれば、
当該銅コイルに用いられている紙や木にPCBが染み込
んでいるために何十時間もかかってしまい、実用的では
ないという問題点がある。
【0012】また、PCBの燃焼処理では、PCBを保
存していた容器や処理等の際に用いられた活性炭や廃ウ
ェス類や作業衣等のようなPCB汚染固体有機物の処理
をすることができず、完全処理ができないという問題が
ある。
【0013】このような問題は、上述したようなPCB
油含有トランスに限らず、難分解性の有害物質を含有す
る固体有機物であれば上述と同様に起こり得ることであ
る.
【0014】このようなことから、本発明は、難分解性
の有害物質を含有する固体有機物を無害化処理すること
が容易かつ確実にできる方法及びそのシステムを提供す
ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ための、第一番目の発明による難分解性有害物質含有固
体有機物処理方法は、難分解性の有害物質を含有する固
体有機物を無害化処理する難分解性有害物質含有固体有
機物処理方法であって、前記固体有機物を微粉砕して水
と混合してスラリ化するスラリ化工程と、前記スラリ化
工程に先立って、前記固体有機物のスラリ化の容易化を
図る前処理工程と、前記スラリ中の前記有害物質を前記
固体有機物と共に分解処理する分解処理工程とを行うこ
とを特徴とする。
【0016】第二番目の発明による難分解性有害物質含
有固体有機物処理方法は、第一番目の発明において、前
記固体有機物が天然有機物であり、前記前処理工程が、
前記固体有機物を裁断する裁断工程を行うことを特徴と
する。
【0017】第三番目の発明による難分解性有害物質含
有固体有機物処理方法は、第一番目の発明において、前
記固体有機物が化学合成有機物であり、前記前処理工程
が、前記固体有機物を脆化させる脆化工程と、前記固体
有機物を破砕する破砕工程とを行うことを特徴とする。
【0018】第四番目の発明による難分解性有害物質含
有固体有機物処理方法は、第一番目の発明において、前
記固体有機物が活性炭であり、前記前処理工程が、前記
固体有機物を破砕する破砕工程を行うことを特徴とす
る。
【0019】第五番目の発明による難分解性有害物質含
有固体有機物処理方法は、第一番目の発明において、前
記固体有機物がアルカリ凝固性有機物であり、前記前処
理工程が、前記アルカリ凝固性有機物をアルカリで凝固
させる凝固工程と、凝固した前記アルカリ凝固性有機物
を破砕する破砕工程とを行うことを特徴とする。
【0020】第六番目の発明による難分解性有害物質含
有固体有機物処理方法は、第一番目から第四番目の発明
のいずれかにおいて、前記有害物質が、ポリ塩化ビフェ
ニル類およびダイオキシン類のうちの少なくとも一方を
含んでいることを特徴とする。
【0021】第七番目の発明による難分解性有害物質含
有固体有機物処理方法は、第五番目の発明において、前
記有害物質が、アルカリ凝固性を有する難分解性有機薬
品であることを特徴とする。
【0022】第八番目の発明による難分解性有害物質含
有固体有機物処理方法は、第一番目から第七番目の発明
のいずれかにおいて、前記スラリ化工程が、最大粒径5
00μm以下の前記スラリを製造することを特徴とす
る。
【0023】第九番目の発明による難分解性有害物質含
有固体有機物処理方法は、第一番目から第八番目の発明
のいずれかにおいて、前記スラリ化工程が、平均粒径1
〜100μmの前記スラリを製造することを特徴とす
る。
【0024】第十番目の発明による難分解性有害物質含
有固体有機物処理方法は、第一番目から第九番目の発明
のいずれかにおいて、前記スラリ化工程が、濃度0.0
1〜50重量%の前記スラリを製造することを特徴とす
る。
【0025】第十一番目の発明による難分解性有害物質
含有固体有機物処理方法は、第一番目から第十番目の発
明のいずれかにおいて、前記スラリ化工程が、見掛け粘
度10PaS・25℃以下の前記スラリを製造すること
を特徴とする。
【0026】第十二番目の発明による難分解性有害物質
含有固体有機物処理方法は、第一番目から第十一番目の
発明のいずれかにおいて、前記スラリ化工程が、前記ス
ラリへの添加剤の添加を行うことを特徴とする。
【0027】第十三番目の発明による難分解性有害物質
含有固体有機物処理方法は、第十二番目の発明におい
て、前記スラリ化工程の前記スラリへの前記添加剤の添
加量が、当該スラリに対して0.1〜10重量%である
ことを特徴とする。
【0028】第十四番目の発明による難分解性有害物質
含有固体有機物処理方法は、第十二番目または第十三番
目の発明において、前記添加剤が分散剤または安定剤で
あることを特徴とする。
【0029】第十五番目の発明による難分解性有害物質
含有固体有機物処理方法は、第十四番目の発明におい
て、前記分散剤が、アニオン性界面活性剤、ノニオン性
界面活性剤、カチオン性界面活性剤、中性界面活性剤、
両性界面活性剤のうちの少なくとも一種からなることを
特徴とする。
【0030】第十六番目の発明による難分解性有害物質
含有固体有機物処理方法は、第十四番目の発明におい
て、前記安定剤が水溶性高分子化合物であることを特徴
とする。
【0031】第十七番目の発明による難分解性有害物質
含有固体有機物処理方法は、第一番目から第十六番目の
発明のいずれかにおいて、前記スラリを0.01〜10
m/秒の速度で前記分解処理手段に搬送することを特徴
とする。
【0032】また、前述した課題を解決するための、第
十八番目の発明による難分解性有害物質含有固体有機物
処理システムは、難分解性の有害物質を含有する固体有
機物を無害化処理する難分解性有害物質含有固体有機物
処理システムであって、前記固体有機物を微粉砕して水
と混合してスラリ化するスラリ化手段と、前記固体有機
物のスラリ化の容易化を図る前処理手段と、前記スラリ
中の前記有害物質を前記固体有機物と共に分解処理する
分解処理手段とを備えていることを特徴とする。
【0033】第十九番目の発明による難分解性有害物質
含有固体有機物処理システムは、第十八番目の発明にお
いて、前記固体有機物が天然有機物であり、前記前処理
手段が、前記固体有機物を裁断する裁断手段を備えてい
ることを特徴とする。
【0034】第二十番目の発明による難分解性有害物質
含有固体有機物処理システムは、第十八番目の発明にお
いて、前記固体有機物が化学合成有機物であり、前記前
処理手段が、前記固体有機物を脆化させる脆化手段と、
前記固体有機物を破砕する破砕手段とを備えていること
を特徴とする。
【0035】第二十一番目の発明による難分解性有害物
質含有固体有機物処理システムは、第十八番目の発明に
おいて、前記固体有機物が活性炭であり、前記前処理手
段が、前記固体有機物を破砕する破砕手段を備えている
ことを特徴とする。
【0036】第二十二番目の発明による難分解性有害物
質含有固体有機物処理システムは、第十八番目の発明に
おいて、前記固体有機物がアルカリ凝固性有機物であ
り、前記前処理手段が、前記アルカリ凝固性有機物をア
ルカリで凝固させるアルカリ凝固手段と、前記固体有機
物を破砕する破砕手段とを備えていることを特徴とす
る。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明による難分解性有害物質含
有固体有機物処理方法及びそのシステムの実施の形態を
図面を用いて以下に説明するが、本発明はこれらの実施
の形態に限定されるものではない。
【0038】[第一番目の実施の形態]本発明による難
分解性有害物質含有固体有機物処理方法及びそのシステ
ムの第一番目の実施の形態を図1〜7を用いて説明す
る。図1は、難分解性有害物質含有固体有機物処理シス
テムの概略構成図、図2は、スラリ化装置の概略外観
図、図3は、スラリ化装置の概略構成図、図4は、水熱
分解装置の概略構成図、図5は、トランスの概略構成
図、図6は、コンデンサの概略構成図、図7は、蛍光灯
安定器の概略構成図である。
【0039】図1に示すように、本実施の形態にかかる
難分解性有害物質含有固体有機物処理システム100
は、固体有機物である天然有機物1を微粉砕して水2と
混合してスラリ化するスラリ化装置(微粉砕ミル)13
0と、天然有機物1のスラリ化の容易化を図る前処理手
段である裁断装置(シュレッダ)120と、スラリ3中
の難分解性の有害物質を天然有機物1と共に分解処理す
る分解処理手段である水熱分解装置140とを備えてい
る。
【0040】前記裁断装置(シュレッダ)120は、絶
縁紙や木枠や布やバンド等のような天然有機物1を数c
m四方程度の大きさにまで裁断することができるもので
ある。
【0041】前記スラリ化装置(微粉砕ミル)130
は、図2,3に示すように、裁断された前記天然有機物
1を投入するホッパ131と、ホッパ131を取り付け
た外筒ドラム132と、外筒ドラム132内に設置され
内部で回転する内筒133と、外筒ドラム132内側お
よび内筒133表面に設けた攪拌翼列134と、微粒化
を促進させる充填物134aと、内筒133の軸受13
5と、モータおよび減速機(図示省略)とを備えてい
る。また、外筒ドラム132内の下流には、分級目板1
36が設けられている。ホッパ131と外筒ドラム13
2の取り付け部分には、スラリ化に使用する水2を導入
するためのノズル137が設けられている。外筒ドラム
132の下流には、スラリ3の排出口138が設けられ
ており、当該排出口138は、スラリ3を受けるスラリ
タンク139に繋がっている。
【0042】前記水熱分解装置140は、図4に示すよ
うに、筒形状の一次反応器141と、燃焼用の油140
a、前記スラリ3、水酸化ナトリウム140c、水14
0dをそれぞれ貯蔵する貯蔵タンク142a〜142d
と、上記油140a、前記スラリ3、水酸化ナトリウム
140c、水140dをそれぞれ加圧して一次反応器1
41内に送給する加圧ポンプ143a〜143dと、水
140dと水酸化ナトリウム140cとの混合液を予熱
する予熱器144aと、当該混合液と上記油140a及
びスラリ3とを混合する混合器144bと、例えば配管
を巻いた構成の二次反応器141aと、冷却器145お
よび減圧弁146とを備えている。また、減圧弁146
の下流には、気液分離器147が配置されており、排ガ
ス(CO 2 )140fは、活性炭槽148aを介して煙
突148bから外部へ排出され、排水(H2 O,NaC
l)140gは、排水タンク148cに貯蔵され、必要
に応じて別途処理された後に外部へ放出される。また、
酸素140eを貯蔵する貯蔵タンク142eは、高圧酸
素供給設備143eを介して一次反応器141に連結さ
れている。なお、必要に応じて、例えば、一次反応器1
41を複数並設したり、二次反応器141aを省略した
りすることも可能である。
【0043】また、前記有害物質としては、例えば、P
CB類やダイオキシン類等が挙げられる。
【0044】また、前記天然有機物1としては、例え
ば、絶縁油にPCBを用いているトランスやコンデンサ
等に使用されていた木や紙や天然繊維等が挙げられる。
【0045】ここで、トランス、コンデンサ、蛍光灯安
定器のそれぞれの概略構成を図5〜7を用いて説明す
る。
【0046】図5に示すように、トランス10は、鉄心
11に対して銅製のコイル12を巻いたコア13を鉄製
の容器14内に収納した構成であり、絶縁油15として
PCBを内部に封入したものである。また、コイル12
は、銅線に絶縁紙を巻き付けた構成であり、鉄枠17上
部には碍子18が設けられている。また、容器14の開
口部は蓋19により密封されている。このようなトラン
ス10における天然有機物1としては、絶縁紙等が該当
する。
【0047】図6に示すように、コンデンサ20は、ア
ルミ箔、絶縁紙、樹脂フィルム及びスペーサ等から構成
された複数の素子21がプレスボード22を介して固定
バンド23で束ねてなるものを絶縁紙24で覆った状態
で容器25内に充填され、PCBが内部の封入口25a
から封入され封止されてなるものである。なお、符号2
6は放電抵抗、27は接地端子、28は高圧端子、29
は碍子である。このようなコンデンサ20における天然
有機物1としては、固定バンド23や絶縁紙24や木枠
等が該当する。
【0048】図7に示すように、蛍光灯安定器30は、
トランス31と力率改善用のコンデンサ32とからな
り、上記コンデンサ32中に絶縁油としてPCBが使用
されている。このような蛍光灯安定器20における天然
有機物1としては、コンデンサ32内の絶縁紙等が挙げ
られる。
【0049】このようなトランス10、コンデンサ2
0、蛍光灯安定器30においては、PCB油が抜き出さ
れた後に各種材料ごとに分別されることにより、上記天
然有機物1が取り出される。
【0050】このようにPCBが付着した天然有機物1
を無害化処理する方法を次に説明する。
【0051】まず、前記天然有機物1を前記裁断装置1
20で数cm四方程度の大きさにまで裁断し、スラリ化
の容易化を図る(前処理工程である裁断工程)。
【0052】次に、裁断された前記天然有機物1を前記
スラリ化装置130のホッパ131内に投入し、微粉砕
しながら水2と混合してスラリ3を製造する(スラリ化
工程)。
【0053】ここで、上記スラリ3は、前記水熱分解装
置140の貯蔵タンク142b内から加圧ポンプ143
bを介して一次反応器141内に配管を介して送給され
ることから、目詰まり等の不具合が発生しないように、
当該スラリ化工程において、粘性、粒径、静置安定性等
の各種物性値が調整される。
【0054】スラリ3の粘度は、スラリ3中の微粒子の
濃度及び平均粒径で決定され、当該濃度が高いほど、ま
た、平均粒径が小さいほど、粘度が高くなる。このよう
な特性を考慮してスラリ3の物性値を下記の通りに設定
する。
【0055】スラリ3中の微粒子の最大粒径は、500
μm以下、好ましくは200μm以下、さらに好ましく
は100μm以下とするとよい。なぜなら、最大粒径が
500μmを超えると、スラリ3を搬送する搬送手段の
弁等において閉塞等の動作不良を生じる場合があるから
である。
【0056】スラリ3中の微粒子の平均粒径は、1〜1
00μmの範囲、好ましくは10〜100μmの範囲と
するとよい。なぜなら、平均粒径が小さいほど、分解反
応を早く進行させることができると共に、スラリ3の安
定性を高めることができるものの、1μm未満になって
しまうと、スラリ3の粘度が上昇して、スラリ3の製造
に時間がかかってしまい、好ましくないからである。
【0057】スラリ3の見掛け粘度は、10PaS(1
0000cP/100-S)・25℃以下、好ましくは3
PaS(3000cP/100-S)・25℃以下とする
とよい。なぜなら、10PaS・25℃を超えると、ポ
ンプ圧送に負担がかかり、スラリ3の搬送効率が低下し
てしまい、好ましくないからである。
【0058】スラリ3中の微粒子の濃度は、0.01〜
50重量%、好ましくは1〜10重量%とするとよい。
なぜなら、50重量%を超えると、スラリ3の粘度が増
加し、スラリ3の搬送に負担を生じて搬送効率が低下し
てしまう一方、0.01重量%未満となると、水2の量
が多くなり過ぎ、単位量あたりの処理量が少な過ぎて処
理効率が悪くなってしまい、好ましくないからである。
【0059】また、スラリ3には添加剤を加えるように
してもよい。添加剤の添加は分散性を増してスラリ3中
の微粒子の凝集を防ぐための分散効果を発現させる場合
と、安定性を増してスラリ3中の微粒子の沈降を防ぐた
めの安定効果を発現させる場合とがある。よって、スラ
リ3の調整の目的に応じて分散剤と安定剤とを適宜使い
分ければよい。
【0060】すなわち、添加剤が無添加の場合には、フ
ロキュレーション状態となり、切断面が活性となってス
ラリ3中の微粒子の凝集を起こしやすいからである。よ
って、このフロキュレーションを解消する目的でスラリ
3に適切な分散剤を添加して微粒子の凝集を防止するよ
うにしている。
【0061】上記分散剤としては、特に限定されるもの
ではないが、界面活性作用のある、例えば、アニオン性
界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活
性剤のうちの少なくとも一種を用いることができる。
【0062】上記アニオン性界面活性剤としては、例え
ば、リグニンスルホン酸ナトリウム、ナフタレンスルホ
ン酸ナトリウム、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム等
を挙げることができる。特に、リグニンスルホン酸ナト
リウムは、パルプ廃液から回収されたものであることか
ら、紙や木等の天然有機物1に対して高い吸着効果を発
揮することができる。
【0063】上記ノニオン性界面活性剤としては、例え
ば、ポリオキシエチレン、ノニルフェニルエーテル等を
挙げることができる。
【0064】上記カチオン性界面活性剤としては、例え
ば、アルキルアミン類等を挙げることができる。
【0065】上記安定剤としては、特に限定されるもの
ではないが、水溶液となった場合に粘性増加作用を発現
する水溶性高分子化合物を用いることができる。
【0066】上記水溶性高分子化合物としては、例え
ば、カルボキシルメチルセルロース(CMC)、ポリビ
ニアルコール(PVA)等を挙げることができる。
【0067】上記界面活性剤の添加量は、天然有機物1
に対して0.1〜10重量%、好ましくは0.3〜5重量%
とするとよい。なぜなら、0.1重量%未満であると、添
加効果を発現することができず、10重量%を超える
と、無駄を生じてしまうからである。
【0068】また、スラリ3の搬送の際の配管内の流速
は、0.01〜10m/秒とするとよい。なぜなら、
0.01m/秒未満となると、管内のずり速度が小さく
なり、スラリ粘度が増加し、ポンプでの搬送に負担がか
かり搬送効率が低下してしまう一方、10m/秒を超え
ると、スラリ3中に含まれる灰分等による管内の摩耗が
問題となってしまい、好ましくないからである。
【0069】さらに、スラリ3を貯溜するタンク等に攪
拌手段を設けて、貯溜中のスラリ3を攪拌することによ
り、スラリ3中の微粒子の凝集を防止すると好ましい。
上記攪拌手段としては、例えば、ダブルヘリカル翼を用
いた攪拌機を挙げることができる。
【0070】このように製造されて前記水熱分解装置1
40の貯蔵タンク142b内に貯蔵されたスラリ3は、
加圧ポンプ143bを介して一次反応器141内に送給
されて、前記油140a、水酸化ナトリウム140c、
水140d、酸素140eと共に高温高圧環境下で水熱
分解される(分解処理工程)。
【0071】具体的には、前記水熱分解装置140にお
いて、加圧ポンプ143a〜143dによる加圧により
一次反応器141内は、約26MPaまで昇圧される。
また、予熱器144aは、水140dおよび水酸化ナト
リウム140cの混合液を300℃程度に予熱する。ま
た、一次反応器141内には酸素140eが噴出してお
り、内部の反応熱により380℃〜400℃まで昇温す
る。この亜臨界状態の水熱中で析出した炭酸ナトリウム
(Na2 CO3 )の結晶とスラリ3中のPCBとが反応
し、脱塩素反応および酸化分解反応を起こし、NaC
l、CO2およびH2Oに分解される。続いて、二次反応
器141aからの流体は、冷却器145で100℃程度
に冷却された後に減圧弁146で大気圧にまで減圧さ
れ、気水分離器147で排ガス(CO2および水蒸気)
140fと排水140gとに分離される。排ガス140
fは、活性炭槽148aを介して煙突148bから環境
中に排出される。
【0072】ここで、一次反応器141及び二次反応器
141a内でのPCBの水熱分解反応について説明す
る。
【0073】まず、反応開始時には油、有機溶剤等が酸
化剤供給源から塔内に供給される酸化剤(本実施形態で
は酸素を使用する)により酸化され二酸化炭素を生成す
る。例えば、有機溶剤としてトルエン(C6 5
3 )を使用した場合を例にとると、C6 5 CH3
9O2 →4H2 O+7CO2 の反応によりCO2 が生成
する。この酸化反応は発熱反応であり、これにより系内
の温度は上昇し、それに応じて圧力も上昇する。本実施
の形態では、一次反応器141内の温度、圧力はそれぞ
れ380℃、26MPa程度に維持した場合に最もPC
Bの分解率が向上することが判明している。
【0074】上記により生成したCO2 は、一次反応器
141内に供給された水酸化ナトリウムと反応し炭酸ナ
トリウム(Na2 CO3 )を生成した後、当該炭酸ナト
リウムは、PCBと反応してPCBを脱塩及び酸化分解
する。
【0075】 2NaOH+CO2 →Na2 CO3 +H2 O …(A) C126 Cl4 +12.5O2 +2Na2 CO3 →4NaCl+3H2 O+14CO2 …(B)
【0076】上記(B)の反応により生じたCO2 は、
さらに上記(A)の反応によりNaOHと反応し、上記
(B)の反応に必要とされるNa2 CO3 を生成するよ
うになる。なお、上記は塩素数4のPCBの場合である
が、他の塩素数のものについても同様な反応を生じ、P
CBがH2 O、CO2 、NaClに分解される。
【0077】ところで、上記(B)のPCB分解反応に
おいては、炭酸ナトリウム(Na2CO3 )は反応剤と
して作用する他に、上記(B)の分解反応を促進する触
媒としても作用する。また、上記(B)の分解反応は、
アルカリ環境下(例えばpH10以上)で促進されるこ
とが判明している。
【0078】すなわち、上記水熱分解は、熱水中で炭酸
ナトリウム(Na2CO3)の結晶を析出させ、この結晶
の高い表面活性によりPCBの塩素(Cl)と反応する
ことでNaClを生成する工程(脱塩素反応)と、脱塩
素後のPCBおよび油分を酸化して二酸化炭素と水に分
解する工程(酸化分解反応)とから構成されているので
ある。
【0079】このような上記水熱分解においては、炭酸
ナトリウムを用いていることから、PCBから分離した
Clが腐食性の高いHClではなく無害のNaClとな
るため、環境中に排出することが可能になる。
【0080】上記水熱分解装置140によれば、現在で
のPCBの排出基準値(3ppb)以下の0.5ppb以
下まで分解でき、完全分解ができる。これによりPCB
を含有する天然有機物1の完全処理が可能となり、PC
Bの完全消滅が可能となる。
【0081】このように、上記水熱分解装置140を用
いることにより、PCBを熱水中で確実に分解すること
ができるのはもちろんのこと、PCB中に含まれるダイ
オキシン類を始めとして、PCBを含有する前記紙や木
や布等の天然有機物1も分解することができる。
【0082】なお、上記水熱分解方法は本願出願人によ
り既に開示されており、詳しくは特開平11−639号
公報、特開平11−253795号公報等を参照された
い。
【0083】したがって、本実施の形態によれば、難分
解性のPCBを含有する天然有機物1を確実かつ容易に
無害化処理することができる。また、スラリ3の特性を
上述したようにしたので、スラリ3の搬送効率及び分解
効率を向上させることができ、難分解性のPCBを迅速
的且つ効率的に分解処理することができる。
【0084】[第二番目の実施の形態]本発明による難
分解性有害物質含有固体有機物処理方法及びそのシステ
ムの第二番目の実施の形態を図8を用いて説明する。図
8は、難分解性有害物質含有固体有機物処理システムの
概略構成図である。ただし、前述した第一番目の実施の
形態と同様な部分については、前述した第一番目の実施
の形態の説明で用いた符号と同一の符号を用いることに
より、前述した第一番目の実施の形態での説明と重複す
る説明を省略する。
【0085】図8に示すように、本実施の形態にかかる
難分解性有害物質含有固体有機物処理システム200
は、固体有機物である化学合成有機物4を微粉砕して水
2と混合してスラリ化するスラリ化装置130と、化学
合成有機物4のスラリ化の容易化を図る前処理手段であ
る、化学合成有機物4を脆化させる脆化装置210およ
び化学合成有機物4を破砕する破砕装置220と、スラ
リ3中の難分解性の有害物質を化学合成有機物4と共に
分解処理する分解処理装置140とを備えている。
【0086】前記脆化装置210は、難分解性の有害物
質の付着した化学合成有機物4を高温加熱(200〜6
00℃×1〜10h)して炭化等のように脆化させるこ
とができるものである。なお、上記脆化装置210とし
ては、上述した加熱炭化によって脆化させるもの以外
に、例えば、冷凍したり紫外線照射したりすることによ
り脆化させるものも挙げることができるが、公知の脆化
方法により脆化させることができるものであればこれら
に限定されるものではない。
【0087】前記破砕装置220は、脆化された前記化
学合成有機物4を数cm四方程度の大きさに破砕するこ
とができるものである。このような破砕装置220とし
ては、例えば二軸の剪断ミル等を挙げることができる
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0088】また、前記化学合成有機物4としては、例
えば、絶縁油にPCBを用いているトランスやコンデン
サ等に使用されていた合成樹脂材料や、当該トランスや
コンデンサの処理の際に作業者が使用していて上記有害
物質の付着した作業服(化学繊維品や天然繊維と化学繊
維との混紡品)や作業手袋(合成高分子材料製)等が挙
げられる。
【0089】このようにPCBが付着した化学合成有機
物4を無害化処理する方法を次に説明する。
【0090】まず、前記化学合成有機物4を前記脆化装
置210で高温加熱(200〜600℃×1〜10h)
して炭化させることにより脆化させた後(脆化工程)、
前記破砕装置220で数cm四方程度の大きさに破砕す
る(破砕工程)ことにより、化学合成有機物4のスラリ
化の容易化を図る(前処理工程)。
【0091】次に、破砕された前記化学合成有機物4を
前述した第一番目の実施の形態の場合と同様に前記スラ
リ化装置130のホッパ131内に投入して、微粉砕し
ながら水2と混合してスラリ3を製造した後(スラリ化
工程)、当該スラリ3を前述した第一番目の実施の形態
の場合と同様に前記水熱分解装置140で水熱分解する
(分解処理工程)。
【0092】つまり、前述した第一番目の実施の形態で
は、天然有機物1を裁断した後にスラリ化するようにし
たが、本実施の形態では、化学合成有機物4を高温加熱
して炭化させることにより脆化させたものを破砕した後
にスラリ化するようにしたのである。
【0093】なぜなら、紙や木や天然繊維等のような天
然有機物1は、裁断して数cm程度の大きさにするだけ
で微粉砕して第一番目の実施の形態で説明した特性のス
ラリ3を製造することが容易にできるものの、樹脂や化
学繊維(天然繊維との混紡品を含む)等のような化学合
成有機物4は、裁断して数cm程度の大きさにしただけ
では微粉砕することができず、第一番目の実施の形態で
説明した特性のスラリ3を製造することができないた
め、脆化させることにより微粉砕の容易化を図り、第一
番目の実施の形態で説明した特性のスラリ3を製造する
ことができるようにしたのである。
【0094】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第一番目の実施の形態の場合と同様に、難分解性の
PCBを含有する化学合成有機物4を確実かつ容易に無
害化処理することができると共に、スラリ3の搬送効率
及び分解効率を向上させることができ、難分解性のPC
Bを迅速的且つ効率的に分解処理することができる。
【0095】[第三番目の実施の形態]本発明による難
分解性有害物質含有固体有機物処理方法及びそのシステ
ムの第三番目の実施の形態を図9を用いて説明する。図
9は、難分解性有害物質含有固体有機物処理システムの
概略構成図である。ただし、前述した第一,二番目の実
施の形態と同様な部分については、前述した第一,二番
目の実施の形態の説明で用いた符号と同一の符号を用い
ることにより、前述した第一,二番目の実施の形態での
説明と重複する説明を省略する。
【0096】図9に示すように、本実施の形態にかかる
難分解性有害物質含有固体有機物処理システム300
は、難分解性の有害物質を吸着した固体有機物である活
性炭5を微粉砕して水2と混合してスラリ化するスラリ
化装置130と、活性炭5のスラリ化の容易化を図る前
処理手段である破砕装置220と、スラリ3中の難分解
性の有害物質を活性炭5と共に分解処理する分解処理装
置140とを備えている。
【0097】このように難分解性の有害物質(例えばP
CB)を吸着した活性炭5を無害化処理する場合には、
当該活性炭5を前記破砕装置220で数cm四方程度の
大きさに破砕した後(前処理工程である破砕工程)、前
述した第一,二番目の実施の形態の場合と同様に前記ス
ラリ化装置130のホッパ131内に投入して、微粉砕
しながら水2と混合してスラリ3を製造した後(スラリ
化工程)、当該スラリ3を前述した第一番目の実施の形
態の場合と同様に前記水熱分解装置140で水熱分解す
る(分解処理工程)。
【0098】つまり、本実施の形態は、前述した第二番
目の実施の形態において、脆化装置210を省いて脆化
工程を省略するようにしたのである。
【0099】なぜなら、活性炭5は、化学合成有機物4
を高温加熱して炭化させて脆化させたものと同様に取り
扱うことができるからである。
【0100】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第一,二番目の実施の形態の場合と同様に、難分解
性のPCBを含有する活性炭5を確実かつ容易に無害化
処理することができると共に、スラリ3の搬送効率及び
分解効率を向上させることができ、難分解性のPCBを
迅速的且つ効率的に分解処理することができる。
【0101】[第四番目の実施の形態]本発明による難
分解性有害物質含有固体有機物処理方法及びそのシステ
ムの第四番目の実施の形態を図10を用いて説明する。
図10は、難分解性有害物質含有固体有機物処理システ
ムの概略構成図である。ただし、前述した第一〜三番目
の実施の形態と同様な部分については、前述した第一〜
三番目の実施の形態の説明で用いた符号と同一の符号を
用いることにより、前述した第一〜三番目の実施の形態
での説明と重複する説明を省略する。
【0102】図10に示すように、本実施の形態にかか
る難分解性有害物質含有固体有機物処理システム400
は、固体有機物となるアルカリ凝固性有機物6を水酸化
ナトリウム水溶液等のアルカリ7で凝固させる凝固装置
410と、凝固した前記アルカリ凝固性有機物6を破砕
する破砕装置220と、破砕した前記アルカリ凝固性有
機物6を微粉砕して水2と混合してスラリ化するスラリ
化装置130と、スラリ3中の前記アルカリ凝固性有機
物6を分解処理する分解処理装置140とを備えてい
る。
【0103】前記凝固装置410は、前記アルカリ凝固
性有機物6を水酸化ナトリウム水溶液(10%程度)等
のアルカリ7中で混合攪拌することにより、当該アルカ
リ凝固性有機物6を凝固させることができるものであ
る。
【0104】前記アルカリ凝固性有機物6としては、ア
ルカリ凝固性を有する農薬や医薬等の難分解性有機薬品
等が挙げられ、当該アルカリ凝固性有機物6自身が有害
物質となっている。
【0105】なお、本実施の形態では、凝固装置41
0、破砕装置220等により前処理手段を構成してい
る。
【0106】このようなアルカリ凝固性有機物6を無害
化処理する方法を次に説明する。
【0107】まず、前記アルカリ凝固性有機物6を前記
凝固装置410でアルカリ凝固させた後(凝固工程)、
前記破砕装置220で数cm四方程度の大きさに破砕す
る(破砕工程)ことにより、アルカリ凝固性有機物6の
スラリ化の容易化を図る(前処理工程)。
【0108】次に、破砕された前記アルカリ凝固性有機
物6を前述した第一〜三番目の実施の形態の場合と同様
に前記スラリ化装置130のホッパ131内に投入し
て、微粉砕しながら水2と混合してスラリ3を製造した
後(スラリ化工程)、当該スラリ3を前述した第一〜三
番目の実施の形態の場合と同様に前記水熱分解装置14
0で水熱分解する(分解処理工程)。
【0109】つまり、本実施の形態では、アルカリ凝固
性有機物6をアルカリ7で一旦凝固させた後に、凝固し
たアルカリ凝固性有機物6を破砕してからスラリ化して
水熱分解処理するようにしたのである。
【0110】なぜなら、アルカリ凝固性有機物6は、ス
ラリ化しやすい粉末や液状をなしていたとしても、水熱
分解装置140でアルカリと接触した際に凝固してしま
い、配管内で目詰まりを起こしたり、反応器内での分解
反応効率の低下を引き起こしてしまうおそれがあること
から、前処理として、アルカリ7により予め凝固させる
ことにより、水熱分解装置140での凝固を防止すると
共に、凝固させた上記アルカリ凝固性有機物6を破砕す
ることにより、当該アルカリ凝固性有機物6のスラリ化
の容易化を図ったのである。
【0111】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第一〜三番目の実施の形態の場合と同様に、アルカ
リ凝固性を有する農薬や医薬等の難分解性有機薬品等の
ようなアルカリ凝固性有機物6を確実かつ容易に無害化
処理することができると共に、スラリ3の搬送効率及び
分解効率を向上させることができ、難分解性のアルカリ
凝固性有機物6であっても迅速的且つ効率的に分解処理
することができる。
【0112】[他の実施の形態]前述した第一〜四番目
の実施の形態では、分解処理手段として本願出願人によ
る水熱分解装置140を適用したが、本発明において
は、同原理を実施できる水熱分解装置であればどのよう
な構造であっても適用可能である。
【0113】また、前述した第一〜四番目の実施の形態
では、分解処理方法として水熱分解法を適用したが、こ
れに代えて、超臨界水酸化法を適用することも可能であ
る。この超臨界水酸化法は、高圧ポンプにより臨界圧力
以上に水を加圧し、この中に前記スラリ3を投入し、酸
化剤によって酸化分解するものである。このような超臨
界水酸化法によれば、水熱分解法と同様に、極めて短時
間で高い反応効率が得られると共に、ダイオキシン類等
の有害物質が再合成されることがないという利点があ
る。
【0114】さらに、上述した水熱分解や超臨界水酸化
法以外にも、前記スラリ3を分解処理することができる
各種の公知の分解処理手段であれば、前述した第一〜四
番目の実施の形態の場合と同様にして適用することがで
きる。しかしながら、スラリ3を連続して完全分解処理
するような場合には、水熱分解処理装置140を用いる
と好ましい。
【0115】
【発明の効果】第一番目の発明による難分解性有害物質
含有固体有機物処理方法は、難分解性の有害物質を含有
する固体有機物を無害化処理する難分解性有害物質含有
固体有機物処理方法であって、前記固体有機物を微粉砕
して水と混合してスラリ化するスラリ化工程と、前記ス
ラリ化工程に先立って、前記固体有機物のスラリ化の容
易化を図る前処理工程と、前記スラリ中の前記有害物質
を前記固体有機物と共に分解処理する分解処理工程とを
行うので、難分解性の有害物質を含有する固体有機物を
無害化処理することが容易かつ確実にできる。
【0116】第二番目の発明による難分解性有害物質含
有固体有機物処理方法は、第一番目の発明において、前
記固体有機物が天然有機物であり、前記前処理工程が、
前記固体有機物を裁断する裁断工程を行うので、難分解
性の有害物質を含有する天然有機物を無害化処理するこ
とが容易かつ確実にできる。
【0117】第三番目の発明による難分解性有害物質含
有固体有機物処理方法は、第一番目の発明において、前
記固体有機物が化学合成有機物であり、前記前処理工程
が、前記固体有機物を脆化させる脆化工程と、前記固体
有機物を破砕する破砕工程とを行うので、難分解性の有
害物質を含有する化学合成有機物を無害化処理すること
が容易かつ確実にできる。
【0118】第四番目の発明による難分解性有害物質含
有固体有機物処理方法は、第一番目の発明において、前
記固体有機物が活性炭であり、前記前処理工程が、前記
固体有機物を破砕する破砕工程を行うので、難分解性の
有害物質を含有する活性炭を無害化処理することが容易
かつ確実にできる。
【0119】第五番目の発明による難分解性有害物質含
有固体有機物処理方法は、第一番目の発明において、前
記固体有機物がアルカリ凝固性有機物であり、前記前処
理工程が、前記アルカリ凝固性有機物をアルカリで凝固
させる凝固工程と、凝固した前記アルカリ凝固性有機物
を破砕する破砕工程とを行うので、アルカリ凝固性有機
物を無害化処理することが容易かつ確実にできる。
【0120】第六番目の発明による難分解性有害物質含
有固体有機物処理方法は、第一番目から第四番目の発明
のいずれかにおいて、前記有害物質が、ポリ塩化ビフェ
ニル類およびダイオキシン類のうちの少なくとも一方を
含んでいるので、有害物質の分解処理を安全かつ確実に
行うことができる。
【0121】第七番目の発明による難分解性有害物質含
有固体有機物処理方法は、第五番目の発明において、前
記有害物質が、アルカリ凝固性を有する難分解性有機薬
品であるので、有害物質の分解処理を容易かつ確実に行
うことができる。
【0122】第八番目の発明による難分解性有害物質含
有固体有機物処理方法は、第一番目から第七番目の発明
のいずれかにおいて、前記スラリ化工程が、最大粒径5
00μm以下の前記スラリを製造するので、スラリの搬
送効率及び分解効率を向上させることができ、有害物質
を迅速的且つ効率的に分解処理することができる。
【0123】第九番目の発明による難分解性有害物質含
有固体有機物処理方法は、第一番目から第八番目の発明
のいずれかにおいて、前記スラリ化工程が、平均粒径1
〜100μmの前記スラリを製造するので、スラリの搬
送効率及び分解効率を向上させることができ、有害物質
を迅速的且つ効率的に分解処理することができる。
【0124】第十番目の発明による難分解性有害物質含
有固体有機物処理方法は、第一番目から第九番目の発明
のいずれかにおいて、前記スラリ化工程が、濃度0.0
1〜50重量%の前記スラリを製造するので、スラリの
搬送効率及び分解効率を向上させることができ、有害物
質を迅速的且つ効率的に分解処理することができる。
【0125】第十一番目の発明による難分解性有害物質
含有固体有機物処理方法は、第一番目から第十番目の発
明のいずれかにおいて、前記スラリ化工程が、見掛け粘
度10PaS・25℃以下の前記スラリを製造するの
で、スラリの搬送効率及び分解効率を向上させることが
でき、有害物質を迅速的且つ効率的に分解処理すること
ができる。
【0126】第十二番目の発明による難分解性有害物質
含有固体有機物処理方法は、第一番目から第十一番目の
発明のいずれかにおいて、前記スラリ化工程が、前記ス
ラリへの添加剤の添加を行うので、スラリの搬送効率及
び分解効率を向上させることができ、有害物質を迅速的
且つ効率的に分解処理することができる。
【0127】第十三番目の発明による難分解性有害物質
含有固体有機物処理方法は、第十二番目の発明におい
て、前記スラリ化工程の前記スラリへの前記添加剤の添
加量が、当該スラリに対して0.1〜10重量%である
ので、スラリの搬送効率及び分解効率を向上させること
ができ、有害物質を迅速的且つ効率的に分解処理するこ
とができる。
【0128】第十四番目の発明による難分解性有害物質
含有固体有機物処理方法は、第十二番目または第十三番
目の発明において、前記添加剤が分散剤または安定剤で
あるので、スラリの搬送効率及び分解効率を向上させる
ことができ、有害物質を迅速的且つ効率的に分解処理す
ることができる。
【0129】第十五番目の発明による難分解性有害物質
含有固体有機物処理方法は、第十四番目の発明におい
て、前記分散剤が、アニオン性界面活性剤、ノニオン性
界面活性剤、カチオン性界面活性剤、中性界面活性剤、
両性界面活性剤のうちの少なくとも一種からなるので、
スラリの搬送効率及び分解効率を向上させることがで
き、有害物質を迅速的且つ効率的に分解処理することが
できる。
【0130】第十六番目の発明による難分解性有害物質
含有固体有機物処理方法は、第十四番目の発明におい
て、前記安定剤が水溶性高分子化合物であるので、スラ
リの搬送効率及び分解効率を向上させることができ、有
害物質を迅速的且つ効率的に分解処理することができ
る。
【0131】第十七番目の発明による難分解性有害物質
含有固体有機物処理方法は、第一番目から第十六番目の
発明のいずれかにおいて、前記スラリを0.01〜10
m/秒の速度で前記分解処理手段に搬送するので、スラ
リの搬送効率及び分解効率を向上させることができ、有
害物質を迅速的且つ効率的に分解処理することができ
る。
【0132】第十八番目の発明による難分解性有害物質
含有固体有機物処理システムは、難分解性の有害物質を
含有する固体有機物を無害化処理する難分解性有害物質
含有固体有機物処理システムであって、前記固体有機物
を微粉砕して水と混合してスラリ化するスラリ化手段
と、前記固体有機物のスラリ化の容易化を図る前処理手
段と、前記スラリ中の前記有害物質を前記固体有機物と
共に分解処理する分解処理手段とを備えているので、難
分解性の有害物質を含有する固体有機物を無害化処理す
ることが容易かつ確実にできる。
【0133】第十九番目の発明による難分解性有害物質
含有固体有機物処理システムは、第十八番目の発明にお
いて、前記固体有機物が天然有機物であり、前記前処理
手段が、前記固体有機物を裁断する裁断手段を備えてい
るので、難分解性の有害物質を含有する天然有機物を無
害化処理することが容易かつ確実にできる。
【0134】第二十番目の発明による難分解性有害物質
含有固体有機物処理システムは、第十八番目の発明にお
いて、前記固体有機物が化学合成有機物であり、前記前
処理手段が、前記固体有機物を脆化させる脆化手段と、
前記固体有機物を破砕する破砕手段とを備えているの
で、難分解性の有害物質を含有する化学合成有機物を無
害化処理することが容易かつ確実にできる。
【0135】第二十一番目の発明による難分解性有害物
質含有固体有機物処理システムは、第十八番目の発明に
おいて、前記固体有機物が活性炭であり、前記前処理手
段が、前記固体有機物を破砕する破砕手段を備えている
ので、難分解性の有害物質を含有する活性炭を無害化処
理することが容易かつ確実にできる。
【0136】第二十二番目の発明による難分解性有害物
質含有固体有機物処理システムは、第十八番目の発明に
おいて、前記固体有機物がアルカリ凝固性有機物であ
り、前記前処理手段が、前記アルカリ凝固性有機物をア
ルカリで凝固させるアルカリ凝固手段と、前記固体有機
物を破砕する破砕手段とを備えているので、アルカリ凝
固性有機物を無害化処理することが容易かつ確実にでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による難分解性有害物質含有固体有機物
処理システムの第一番目の実施の形態の概略構成図であ
る。
【図2】スラリ化装置の概略外観図である。
【図3】スラリ化装置の概略構成図である。
【図4】水熱分解装置の概略構成図である。
【図5】トランスの概略構成図である。
【図6】コンデンサの概略構成図である。
【図7】蛍光灯安定器の概略構成図である。
【図8】本発明による難分解性有害物質含有固体有機物
処理システムの第二番目の実施の形態の概略構成図であ
る。
【図9】本発明による難分解性有害物質含有固体有機物
処理システムの第三番目の実施の形態の概略構成図であ
る。
【図10】本発明による難分解性有害物質含有固体有機
物処理システムの第四番目の実施の形態の概略構成図で
ある。
【図11】従来のPCBの処理方法のフロー図である。
【符号の説明】
1 天然有機物 2 水 3 スラリ 4 化学合成有機物 5 活性炭 6 アルカリ凝固性有機物 10 トランス 20 コンデンサ 30 蛍光灯安定器 100,200,300,400 難分解性有害物質含
有固体有機物処理システム 120 裁断装置 130 スラリ化装置 140 水熱分解装置 210 脆化装置 220 破砕装置 410 凝固装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07B 37/06 C07C 25/18 C07C 25/18 C07D 319/24 C07D 319/24 B09B 3/00 304Z Z (72)発明者 筒場 孝志 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内 Fターム(参考) 2E191 BA13 BA15 BB00 BC05 BD11 4D004 AA07 AA12 AA47 AB06 AB07 CA04 CA26 CA34 CA36 CA39 CC05 CC12 CC17 DA03 DA10 DA12 DA20 4H006 AA05 AC13 AC26 BB31 BB72 BC40 BD84 BE10 BE30

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 難分解性の有害物質を含有する固体有機
    物を無害化処理する難分解性有害物質含有固体有機物処
    理方法であって、 前記固体有機物を微粉砕して水と混合してスラリ化する
    スラリ化工程と、 前記スラリ化工程に先立って、前記固体有機物のスラリ
    化の容易化を図る前処理工程と、 前記スラリ中の前記有害物質を前記固体有機物と共に分
    解処理する分解処理工程とを行うことを特徴とする難分
    解性有害物質含有固体有機物処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記固体有機物が天然有機物であり、 前記前処理工程が、前記固体有機物を裁断する裁断工程
    を行うことを特徴とする難分解性有害物質含有固体有機
    物処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記固体有機物が化
    学合成有機物であり、 前記前処理工程が、 前記固体有機物を脆化させる脆化工程と、 前記固体有機物を破砕する破砕工程と を行うことを特徴とする難分解性有害物質含有固体有機
    物処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 前記固体有機物が活性炭であり、 前記前処理工程が、前記固体有機物を破砕する破砕工程
    を行うことを特徴とする難分解性有害物質含有固体有機
    物処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 前記固体有機物がアルカリ凝固性有機物であり、 前記前処理工程が、 前記アルカリ凝固性有機物をアルカリで凝固させる凝固
    工程と、 凝固した前記アルカリ凝固性有機物を破砕する破砕工程
    とを行うことを特徴とする難分解性有害物質含有固体有
    機物処理方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項4のいずれかにおい
    て、 前記有害物質が、ポリ塩化ビフェニル類およびダイオキ
    シン類の少なくとも一方を含んでいることを特徴とする
    難分解性有害物質含有固体有機物処理方法。
  7. 【請求項7】 請求項5において、 前記有害物質が、アルカリ凝固性を有する難分解性有機
    薬品であることを特徴とする難分解性有害物質含有固体
    有機物処理方法。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項7のいずれかにおい
    て、 前記スラリ化工程が、最大粒径500μm以下の前記ス
    ラリを製造することを特徴とする難分解性有害物質含有
    固体有機物処理方法。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項8のいずれかにおい
    て、 前記スラリ化工程が、平均粒径1〜100μmの前記ス
    ラリを製造することを特徴とする難分解性有害物質含有
    固体有機物処理方法。
  10. 【請求項10】 請求項1から請求項9のいずれかにお
    いて、 前記スラリ化工程が、濃度0.01〜50重量%の前記
    スラリを製造することを特徴とする難分解性有害物質含
    有固体有機物処理方法。
  11. 【請求項11】 請求項1から請求項10のいずれかに
    おいて、 前記スラリ化工程が、見掛け粘度10PaS・25℃以
    下の前記スラリを製造することを特徴とする難分解性有
    害物質含有固体有機物処理方法。
  12. 【請求項12】 請求項1から請求項11のいずれかに
    おいて、 前記スラリ化工程が、前記スラリへの添加剤の添加を行
    うことを特徴とする難分解性有害物質含有固体有機物処
    理方法。
  13. 【請求項13】 請求項12において、 前記スラリ化工程の前記スラリへの前記添加剤の添加量
    が、当該スラリに対して0.1〜10重量%であること
    を特徴とする難分解性有害物質含有固体有機物処理方
    法。
  14. 【請求項14】 請求項12または請求項13におい
    て、 前記添加剤が分散剤または安定剤であることを特徴とす
    る難分解性有害物質含有固体有機物処理方法。
  15. 【請求項15】 請求項14において、 前記分散剤が、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面
    活性剤、カチオン性界面活性剤、中性界面活性剤、両性
    界面活性剤のうちの少なくとも一種からなることを特徴
    とする難分解性有害物質含有固体有機物処理方法。
  16. 【請求項16】 請求項14において、 前記安定剤が水溶性高分子化合物であることを特徴とす
    る難分解性有害物質含有固体有機物処理方法。
  17. 【請求項17】 請求項1から請求項16のいずれかに
    おいて、 前記スラリを0.01〜10m/秒の速度で前記分解処
    理手段に搬送することを特徴とする難分解性有害物質含
    有固体有機物処理方法。
  18. 【請求項18】 難分解性の有害物質を含有する固体有
    機物を無害化処理する難分解性有害物質含有固体有機物
    処理システムであって、 前記固体有機物を微粉砕して水と混合してスラリ化する
    スラリ化手段と、 前記固体有機物のスラリ化の容易化を図る前処理手段
    と、 前記スラリ中の前記有害物質を前記固体有機物と共に分
    解処理する分解処理手段とを備えていることを特徴とす
    る難分解性有害物質含有固体有機物処理システム。
  19. 【請求項19】 請求項18において、 前記固体有機物が天然有機物であり、 前記前処理手段が、前記固体有機物を裁断する裁断手段
    を備えていることを特徴とする難分解性有害物質含有固
    体有機物処理システム。
  20. 【請求項20】 請求項18において、 前記固体有機物が化学合成有機物であり、 前記前処理手段が、 前記固体有機物を脆化させる脆化手段と、 前記固体有機物を破砕する破砕手段とを備えていること
    を特徴とする難分解性有害物質含有固体有機物処理シス
    テム。
  21. 【請求項21】 請求項18において、 前記固体有機物が活性炭であり、 前記前処理手段が、 前記固体有機物を破砕する破砕手段を備えていることを
    特徴とする難分解性有害物質含有固体有機物処理システ
    ム。
  22. 【請求項22】 請求項18において、 前記固体有機物がアルカリ凝固性有機物であり、 前記前処理手段が、 前記アルカリ凝固性有機物をアルカリで凝固させるアル
    カリ凝固手段と、 前記固体有機物を破砕する破砕手段とを備えていること
    を特徴とする難分解性有害物質含有固体有機物処理シス
    テム。
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CN102716896A (zh) * 2012-06-14 2012-10-10 中国科学院生态环境研究中心 水热处理回收废弃线路板中铜箔和玻璃纤维的方法
RU2771377C1 (ru) * 2021-09-09 2022-05-04 Акционерное общество «Научно-исследовательский центр «Строительство», АО «НИЦ «Строительство» Способ рекультивации золоотвалов тэц и шламонакопителей предприятий по производству беленой сульфатной целлюлозы
RU2784054C1 (ru) * 2022-01-21 2022-11-23 Акционерное общество "Научно-исследовательский центр "Строительство" Способ рекультивации карт-шламонакопителей предприятий по производству беленой сульфатной целлюлозы

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