JP2003310484A - 暖房便座装置 - Google Patents

暖房便座装置

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JP2003310484A
JP2003310484A JP2002117515A JP2002117515A JP2003310484A JP 2003310484 A JP2003310484 A JP 2003310484A JP 2002117515 A JP2002117515 A JP 2002117515A JP 2002117515 A JP2002117515 A JP 2002117515A JP 2003310484 A JP2003310484 A JP 2003310484A
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JP
Japan
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toilet seat
heating
seat device
heating element
wood
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Application number
JP2002117515A
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English (en)
Inventor
Kengo Iwata
賢吾 岩田
Hiroyuki Tsuboi
宏之 坪井
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低消費電力にて効率良く便座表面を暖める暖
房便座装置を提供する。 【解決手段】 木材にて形成された便座2aと、便座2
aの内部に埋設された発熱体3aと、発熱体3aに給電
する電圧を制御する制御手段4aと、制御手段4aを収
納する本体ケース5aと、を備えたことを特徴とする。
また、前記便座を使用者が着座する表面側と便器リムに
対向する裏面側とで上下に分割しその間に前記発熱体3
aを配置する時、表面側の肉厚を裏面側の肉厚より薄く
したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、便座表面を暖める
暖房便座装置に関する。
【従来の技術】
【0002】従来、使用者が便座に着座した時の座り心
地、清掃性を良くするため、特開昭57−25825で
は、硬質材からなる補強芯体11の内部または表面に発
熱体3zを埋設し、その表面をポリエチレンやポリプロ
ピレン、ウレタン等の発泡合成樹脂材で被覆した発泡樹
脂層12、さらに発泡樹脂層12の外表面を滑らかなス
キン層13に成形した暖房便座装置が1z提案されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、発泡合
成樹脂材の発泡率を大きくすると使用者が便座2zに着
座した時、荷重が加わった場所ほど発泡樹脂層12が変
形し、発熱体3zに近接することになる。通常、便座2
zには臀部を中心として荷重がかかるため、臀部が熱く
ならないように発熱体3zの電力を制御すると、臀部よ
り便座に荷重がかからない大腿部では十分な暖房感を得
ることができない。そこで、発泡樹脂層が変形しても均
一な暖房感が得られる程度にその厚みを厚くしようとす
ると、ほとんど発熱体からの熱が便座表面まで伝わらな
い。また、発泡樹脂層が変形しない程度に発泡合成樹脂
材の発泡率を小さくしても良いが、便座2z表面への熱
伝導が良くなるため冬場などの周囲温度が低い時期は多
分に電力を消費する。
【0004】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、低消費電力にて効率良く便座表面を暖める
暖房便座装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用・効果】上記課
題を解決する為、請求項1記載の発明は、木材にて形成
された便座と、該便座の内部に埋設された発熱体と、該
発熱体に給電する電圧を制御する制御手段と、該制御手
段を収納する本体ケースと、を備えたことを特徴とする
暖房便座装置である。多数の気泡を保有する木材にて便
座を形成しその内部に発熱体を埋設して便座を暖房する
時、木材の厚みを薄くしても偏過重による変形はほとん
どないため、発熱体からの熱を均一に使用者の臀部、大
腿部に伝熱させることができる。そして、木材に保有さ
れた気泡が蓄熱材となり発熱体から発生した熱が便座表
面から早期に放熱することを抑制する。木材はウレタン
やポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂材料と比較し
て熱伝達率が低いため、発泡率と厚みを同じにしてそれ
ぞれ便座を形成した時、木材で形成された便座の方がよ
り少ない消費電力にて常時、便座を暖房することができ
る。また、木材にて形成された便座の表面を滑らかなス
キン層にはせずに気泡層とすることで、直接的に伝わる
暖かさと空気を介した対流による暖かさとで、ふんわり
としたマイルドな暖かさを使用者に提供できる。さら
に、壁面を木や木目調の壁紙を貼り付けたトイレ室内に
本発明の暖房便座装置を設置した時、便座が木材で形成
されているため違和感が無く、トイレ空間における統一
感が向上する。便座を形成する木材としては、1本の木
から切り出した1枚板や繋ぎ合せた集成材、木材チップ
を凝固させた加工木材などが挙げられる。
【0006】請求項2記載の発明は、前記便座は予め所
定形状にて加工された木材を接合して形成されたことを
特徴とする請求項1記載の暖房便座装置である。一本の
木から切り出した一枚板や集成材を便座形状に加工しよ
うとすると、圧力バランスを保持していた状態が開放さ
れ歪みが発生し、歪みが大きくなりすぎると座り心地が
悪くなるばかりか亀裂が入り割れてしまう恐れがある。
従って、便座を予め使用者が着座した時の応力分布を考
慮して決められた部位にて木材を加工し、木材内に残留
している圧力を開放させた後、接合して便座を形成する
ことにより便座の歪みを少なくすることができ、便座の
破損を防止することができる。また、木材を小さく加工
したものを使用するため、便座加工時における材料破棄
の無駄が少なく生産性に優れている。
【0007】請求項3記載の発明は、前記便座を使用者
が着座する表面側と便器リムに対向する裏面側とで上下
に分割しその間に前記発熱体を配置する時、表面側の肉
厚を裏面側の肉厚より薄くしたことを特徴とする請求項
1乃至2いずれか1項記載の暖房便座装置である。便座
表面側の肉厚を裏面側の肉厚より薄くすることにより、
使用者が着座する便座表面への伝熱量を大きくし、便座
裏面への伝熱量を小さくすることで効率良く人体に熱を
供給することができる。また、便座表面側を形成する木
材の目や接合面の方向と裏面側を形成する木材の目や接
合面の方向とを略垂直に配置することで、使用者の着座
位置、姿勢による偏荷重が便座にかかった場合にも、全
く問題の無い強度を確保でき、便座の耐荷重強度の向上
を図ることができる。
【0008】請求項4記載の発明は、前記便座の裏面側
に防水板を配置したことを特徴とする請求項1乃至3い
ずれか1項記載の暖房便座装置である。木材は水分に対
して弱く、内部に水分が停滞するとカビや腐食の原因と
なるため、便座裏面側に金属材料または樹脂材料からな
る板状の防水板を配置することで便器からの水跳ね等に
よる水分の付着・浸入を防止できる。従って、便座裏面
側の清掃・衛生性が向上するとともに、便座の腐食によ
る破損を防止できる。また、防水板に一定の厚みを持た
せることで、補強材となって便座の荷重強度を向上させ
ることができる。
【0009】請求項5記載の発明は、前記木材は桐であ
ることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の
暖房便座装置である。便座を形成する木材として松や杉
など種々多様に挙げられるが、断熱性能を考慮すると単
位体積当たりの気泡の混入率が比較的多い桐を使用する
ことが好ましい。桐を使用することにより、さらに断熱
効果が増大し消費電力の低減が図れるとともに、便座の
軽量化を図れ子供や老人など力の弱い使用者でも便座の
開閉を楽にすることができる。また、便座を機械的に自
動開閉する場合でも開閉に必要とするトルクや電力を軽
減することができるため、自動開閉する機構・制御部品
の小型化が図れ、その結果、本体ケースをコンパクトに
できる。そして、桐は比較的通気性が良いため夏場など
大腿部の汗を吸湿し便座のべたつきを抑制し、快適性の
向上を図ることができる。
【0010】請求項6記載の発明は、前記木材は桧であ
ることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の
暖房便座装置である。便座を形成する木材として比較的
芳香性に優れた桧を使用することにより、自然の木の香
りがトイレ空間内に広がり使用者にリラックス効果を与
え、快適な排便空間を使用者に提供することができる。
その結果、使用者の体の緊張が緩和され、排便促進につ
ながる。
【0011】請求項7記載の発明は、前記発熱体は発熱
部が面状に形成された面状ヒータであることを特徴とす
る請求項1乃至6いずれか1項記載の暖房便座装置であ
る。発熱体としては、ニクロム線ヒータやシーズヒー
タ、円筒状のセラミックヒータなども挙げられるが、木
材は樹脂材料とは異なり加工しにくく、生産性を考慮す
ると便座内部に浅い凹面が形成できる程度である。従っ
て、発熱体には凹凸が少ない薄型の面状ヒータを配置す
ることが好ましい。例えば、平板状セラミックヒータを
配置することにより遠赤外線効果にて人体表面と内部か
ら暖めることができる。また、便座の熱容量を少なくす
るために便座の肉厚を薄くしたい時、使用者が着座する
部分に荷重が集中し便座に曲げ応力がかかりやすくなる
ため柔軟性がある面状ヒータを配置することが好まし
い。例えば、ステンレス箔などの抵抗成分を有した金属
材料や炭素繊維混抄紙などをラミネートフィルムで挟み
込んで形成されるフィルムヒータを用いることで、便座
の歪みに対応しヒータの破損による暖房機能の低下を防
止することができる。
【0012】請求項8記載の発明は、前記発熱体を所定
の位置にて分割し複数配置したことを特徴とする請求項
1乃至7いずれか1項記載の暖房便座装置である。発熱
体を一体化して便座表面全体を暖めるように配置しても
良いが、消費電力を考慮すると使用者のお尻や大腿部の
接触面積が多い便座中央部を中心に、発熱体を2つ以上
に分割して配置することが好ましい。
【0013】請求項9記載の発明は、前記制御手段に商
用電源とは絶縁された直流電源部を備え、前記発熱体へ
直流電圧を給電することを特徴とする請求項1乃至8い
ずれか1項記載の暖房便座装置である。発熱体に直接、
商用電源のAC100〜200Vを通電する時、安全性
の問題より発熱体の外表面に強化絶縁を施す必要が生じ
る。その場合、発熱体表面に形成される絶縁被膜の厚み
が厚くなるため便座への熱伝導性が低下する。そこで、
商用電源を一度直流電源に変換し1次側と2次側の絶縁
を図り、制御された直流電圧を発熱体へ通電することに
より、木材で形成された便座内部に水が浸透して内部に
埋設された発熱体と接触しても使用者に感電することな
く同程度の安全性が図れると共に、熱伝導の低下を極力
抑えることができる。
【0014】請求項10記載の発明は、前記便座または
前記本体ケースに人体検知手段を備え、該人体検知手段
からの信号に応じて前記発熱体への給電を減少または停
止することを特徴とする請求項1乃至9いずれか1項記
載の暖房便座装置である。木材自体が断熱効果を有する
ため、使用者が着座した後に発熱体への給電を減少また
は停止しても使用者には充分な暖房感を持続することが
できる。従って、使用者には不快感なく消費電力を削減
して省エネが図れるため経済性が向上する。
【0015】
【発明の実施形態】以下、本発明にかかる暖房便座装置
の実施の形態を、図面により詳細に説明する。 (第一実施形態)図1は本発明の暖房便座装置1aの第
一実施形態を示す上面からみた透視図、図2−(a)は
同、A−A´部拡大断面図、図2−(b)は同、B−B
´部拡大断面図、図3は同、上面図である。図1に示す
暖房便座装置1aは、木材にて形成された便座2aと、
便座2aの内部に埋設された発熱体3aと、発熱体3a
に給電する電圧を制御する制御手段4aと、制御手段4
aを収納する本体ケース5aとから構成されている。そ
して、制御手段4aを介して発熱体3aに電圧を印加す
ることにより発熱体3aから発生した熱が便座2aに伝
熱し便座2a表面を暖めることができる。
【0016】かかる構成により暖房便座装置1aの便座
2aは、多数の気泡を保有する木材を使用し形成されて
いるため、気泡が蓄熱材となり発熱体3aから発生した
熱が便座2a表面から早期に放熱することを抑制するた
め、常時、低消費電力にて便座2aを暖房することがで
きる。また、発熱体3aを基準として便座2a表面側の
肉厚t1を裏面側の肉厚t2より薄くしているため、使
用者が着座する便座2a表面側への伝熱量を大きくし、
便座2a裏面側への伝熱量を小さくすることで、効率良
く人体に熱を供給することができる。また、便座2aの
内部に空気断熱層を設けても良いが、便座表面側の肉厚
を薄くし熱伝導をよくしたい場合、便座の荷重強度を考
慮すると木材自体が断熱効果を有するため便座裏面側の
肉厚が十分厚ければ裏面側からの放熱は少ないため空気
断熱層をほとんど設ける必要はない。便座表面全体に
は、透明または茶系の樹脂を塗布しスキン層にすること
で、木材の意匠性を損なわずに清掃性を向上させること
ができるが、あえて使用者が着座する便座表面は、10
0番代以上のヤスリで研磨した後、水分の吸湿による木
材の腐食を防止する程度の防水コート処理のみとするこ
とで、便座表面に気泡層が残り使用者が便座に着座した
時に皮膚と便座表面との接触面積を少なくすることがで
きる。その結果、皮膚から便座への熱の移動を抑制する
ことができるため、使用者が着座した時に少ない電力に
て充分な暖房感を得ることもできる。また、長期間使用
し使用者が着座する便座表面が薄汚れてきた場合など
は、ヤスリで研磨することにより容易にきれいな木肌を
再生することができる。
【0017】便座2a裏面側は防水コート処理のみにし
ても良いが、清掃性を考慮すると防水板がある方が良
い。そして、便座2a裏面側に金属材料または樹脂材料
からなる板状の防水板10を配置することで、便器から
の水跳ね等による水分が便座内部に浸入・停滞すること
を防止できる。従って、カビの繁殖を防止できるため衛
生性が向上し、便座2aの腐食を防止できるため便座の
早期劣化を防止することができる。また、防水板10に
一定の厚みを持たせることで、補強材となって便座2a
の荷重強度を向上させることができる。
【0018】一本の木から切り出した一枚板や集成材を
便座形状に加工しようとすると、圧力バランスを保持し
ていた状態が開放され歪みが発生し、歪みが大きくなり
すぎると座り心地が悪くなるばかりか亀裂が入り割れて
しまう恐れがある。従って、便座を予め使用者が着座し
た時の応力分布を考慮して決められた部位にて木材を加
工し、木材内に残留している圧力を開放させた後、接合
して便座を形成することにより便座の歪みを少なくする
ことができ、便座の破損を防止することができる。そし
て、木材を小さく加工したものを使用するため、便座加
工時における材料破棄の無駄が少なく生産性に優れてい
る。また、小さく加工した木材を接合する際、使用者の
体格や習慣により座る位置が便座の長手方向において異
なるため、木材の接合方向を便座長手方向と同じにする
ことにより応力を緩和することができ、便座の耐荷重強
度を向上させることができる。また、便座表面側を形成
する木材の目や接合面の方向と裏面側を形成する木材の
目や接合面の方向とを略垂直にすることで、便座の荷重
強度の向上を図ることもできる。
【0019】便座2a表面側の木材と便座2a裏面側の
木材とを接続する場合、外周面と内周面に設ける接続シ
ロはできるだけ使用者が着座する表面下部に発熱体3a
を配置することが望ましいため厚みを持たせることがで
きない。従って、便座2a裏面側の木材および発熱体3
aに抵抗配線を避けるよう貫通穴を、便座2a表面側の
木材に非貫通穴をそれぞれ設けてネジ18等で締め付け
て接続することで、便座2a表面側の木材と便座2a裏
面側の木材の接続強度がする。便座2aの外周面と内周
面の接続シロは、接続部の隙間から異物や水が浸入しな
いよう木工用ボンドなどの接着剤で接着すると良い。ま
た、ネジ18を被覆するよう蓋19を設けることによ
り、便座開閉による衝撃にてネジ18が緩むことを防止
できると共に、便座2aの分解が不可能となり使用者が
誤って感電することを防止できる。
【0020】本体ケース5aと便座2aを回動自在なヒ
ンジ6a、6bで連結する時、便座2a後側面に設ける
ヒンジ接続部は、接続強度を考慮すると別体にて樹脂材
料や金属材料で形成することが好ましい。本体ケース5
aや便蓋(図示せず)は、便器と同色の樹脂材料で形成
しそこに便座2aを組み込んでも良いし、本体ケース5
aや便蓋(図示せず)を樹脂材料にて形成しその表面に
便座2aと同色で木目調のフィルムを貼りそこに組み込
んだ便座2aと違和感を無くしても良い。
【0021】便座2aを形成する木材として松や杉など
種々多様に挙げられるが、断熱性能を考慮すると単位体
積当たりの気泡の混入率が比較的多い桐を使用すること
が好ましい。桐を使用することにより、さらに断熱効果
が増大し消費電力の低減が図れるとともに、便座2aの
軽量化を図れ子供や老人など力の弱い使用者でも便座2
aの開閉を楽にすることができる。また、便座2aを機
械的に自動開閉する場合でも開閉に必要とするトルクや
電力を軽減することができるため、自動開閉する機構・
制御部品の小型化が図れ、その結果、本体ケース5aを
コンパクトにできる。そして、桐は比較的通気性が良い
ため夏場など大腿部の汗を吸湿して、便座2aのべたつ
きを抑制し快適性の向上を図ることができる。
【0022】便座2aを形成する木材として比較的芳香
性に優れた桧を使用することにより、自然の木の香りが
トイレ空間内に広がり使用者にリラックス効果を与え、
快適な排便空間を使用者に提供することができる。その
結果、使用者の体の緊張が緩和され、排便促進につなが
る。
【0023】発熱体3aとしては、ニクロム線ヒータや
シーズヒータ、円筒状のセラミックヒータなども挙げら
れるが、木材は樹脂材料とは異なり加工しにくく、生産
性を考慮すると便座2a内部に浅い凹面が形成できる程
度である。従って、発熱体3aには凹凸が少ない薄型の
面状ヒータ3aを配置することが好ましい。例えば、平
板状セラミックヒータを配置することにより遠赤外線効
果にて人体表面と内部から暖めることができる。また、
便座2aの熱容量を少なくするために便座2a表面側の
肉厚を薄くしたい時、使用者が着座する部分に荷重が集
中し便座2aに曲げ応力がかかりやすくなるが、ステン
レス箔などの抵抗成分を有した金属材料や炭素繊維混抄
紙などをラミネートフィルムで挟み込んで形成されるフ
ィルムヒータを配置することにより、便座2aの多少の
歪みにも対応することができヒータの損傷を防止するこ
とができる。 (第二実施形態)
【0024】図4は本発明の暖房便座装置1bの第二実
施形態を示す上面からみた透視図、図2は同、制御の概
略構成を示すブロック図である。図4に示す暖房便座装
置1aは、木材にて形成された便座2bと、便座2bの
内部に埋設された発熱体3b、3cと、発熱体3b、3
cに給電する電圧を制御する制御手段4bと、制御手段
4bを収納する本体ケース5baとから構成されてい
る。発熱体3b、3cは使用者の荷重がかかる便座中央
部に配置され、制御手段4bには商用電源とは絶縁され
た直流電源部7としてAC/DCコンバータを備え、制
御された直流電圧を発熱体3b、3cへ通電する。そし
て、発熱体3b、3cから発生した熱が便座2bに各々
伝熱し便座2b表面を暖めることができる。
【0025】発熱体を一体化して便座表面全体を暖める
ように配置しても良いが、消費電力を考慮すると使用者
のお尻や大腿部の接触面積が多い便座中央部を中心に、
発熱体を2つ以上に分割して配置することにより、さら
に消費電力を低減することができる。さらに、便座2b
を形成する木材自体が断熱効果を有するため、人体検知
手段8にて使用者を検知しその信号に応じて発熱体3
b、3cへの給電を減少または停止しても使用者には充
分な暖房感を提供することができる。従って、使用者に
は不快感なく消費電力を削減して省エネが図れるため経
済性が向上する。本実施例においては、人体検知手段と
して着座センサーを備え、使用者が便座2b着座したこ
とを検知して発熱体3b、3cへの給電を減少または停
止するとしているが、使用者がトイレ空間に入室したこ
とを検知して発熱体への給電を減少または停止するなど
しても良い。
【0026】従来、便座の暖房温度調整はスイッチやボ
リュウムにより1℃単位で使用者が設定しているが、暖
房便座装置1bは断熱性能を有する木材を使用し保温効
果を向上させているため、使用者が着座時に1℃単位で
暖房温度を変えようとしても直ぐに便座2bの表面温度
が変化しない。従って、温度設定の単位を大きくして、
例えば、切(常温)・低(30℃)・中(35℃)・高
(40℃)の5℃単位で暖房温度を切替え、発熱体へ給
電する電力を大きく変化させることで応答性を向上させ
ることが好ましい。
【0027】便座内部に浅く形成された凹面に発熱体と
して面状ヒータを複数配置し、制御手段と面状ヒータを
樹脂で被覆された給電線で接続する場合、給電線は熱に
対して弱いため面状ヒータの発熱部表面に接触すると溶
融しショートする恐れがある。そこで分割された面状ヒ
ータを直列に接続することで、給電線が発熱部表面に接
触することを防止できるため安全性が向上する。
【0028】商用電源とは絶縁、制御された直流電圧を
発熱体3b、3cへ通電することにより、木材で形成さ
れた便座2b内部に水が浸透して内部に埋設された発熱
体3b、3cと接触しても使用者に感電することなく安
全性を保持することができ、絶縁被膜を薄くして便座2
bへの熱伝導の低下を極力抑えることができる。また、
AC/DCコンバータの代わりに持ち運びが容易な充電
池を使用して直流電圧を発熱体へ給電することで、トイ
レ内に電気工事を施さなくても容易に暖房便座装置を使
用することもできる。
【0029】また、ヒンジ16a、16bを中空構造に
して内部に制御手段4bと発熱体3b、3cを接続する
給電線を収納し隠蔽することで、使用者が触れることが
無いため感電等の恐れがなく安全性が向上するとともに
意匠・清掃性が向上する。また、制御手段4bから発熱
体3b、3cへの通電ライン間の一部をコネクタによる
接続方式とすることで、本体ケース5bと便座2bを容
易に着脱することができるため、施工・清掃性が向上す
る。その際、コネクタは防水コネクを使用し水の浸入に
よる接続不良を防止することが好ましい。
【0030】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明は上記の実施例や実施形態になんら限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て種々なる態様で実施し得ることは勿論である。本実施
例においては、便座形状をO型形状としたがU型形状で
も良いし、便座を形成する木材も木材チップを凝固させ
た材料を使用しても同様の効果を得ることができ、様々
な形態が考えられる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
低消費電力にて効率良く便座表面を暖める暖房便座装置
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる暖房便座装置の第一実施形態
を示す、上面からみた透視図である。
【図2】 同、(a)はA−A´部拡大断面図、(b)
はB−B´部拡大断面図である。
【図3】 同、上面図である。
【図4】 本発明にかかる暖房便座装置の第二実施形態
を示す、上面からみた透視図である。
【図5】 同、制御の概略構成を示すブロック図であ
る。
【図6】 従来技術記載の暖房便座装置を示す、便座の
断面図である。
【符号の説明】
1(1a、1b、1z):暖房便座装置、 2(2a、2b、2z):便座、 3(3a、3b、3c、3z):発熱体(面状ヒー
タ)、 4(4a、4b):制御手段、 5(5a、5b):本体ケース、 6(6a、6b、6c、6d):ヒンジ 7:直流電源部(AC/DCコンバータ) 8:人体検知手段(着座センサー) 9:温度設定手段(温度切替スイッチ) 10:防水板 11:補強芯体 12:発泡樹脂層 13:スキン層 18:ネジ 19:蓋

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木材にて形成された便座と、該便座の内
    部に埋設された発熱体と、該発熱体に給電する電圧を制
    御する制御手段と、該制御手段を収納する本体ケース
    と、を備えたことを特徴とする暖房便座装置。
  2. 【請求項2】 前記便座は予め所定形状にて加工された
    木材を接合して形成されたことを特徴とする請求項1記
    載の暖房便座装置。
  3. 【請求項3】 前記便座を使用者が着座する表面側と便
    器リムに対向する裏面側とで上下に分割しその間に前記
    発熱体を配置する時、表面側の肉厚を裏面側の肉厚より
    薄くしたことを特徴とする請求項1乃至2いずれか1項
    記載の暖房便座装置。
  4. 【請求項4】 前記便座の裏面側に防水板を配置したこ
    とを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の暖房
    便座装置。
  5. 【請求項5】 前記木材は桐であることを特徴とする請
    求項1乃至4いずれか1項記載の暖房便座装置。
  6. 【請求項6】 前記木材は桧であることを特徴とする請
    求項1乃至4いずれか1項記載の暖房便座装置。
  7. 【請求項7】 前記発熱体は発熱部が面状に形成された
    面状ヒータであることを特徴とする請求項1乃至6いず
    れか1項記載の暖房便座装置。
  8. 【請求項8】 前記発熱体を所定の位置にて分割し複数
    配置したことを特徴とする請求項1乃至7いずれか1項
    記載の暖房便座装置。
  9. 【請求項9】 前記制御手段に商用電源とは絶縁された
    直流電源部を備え、前記発熱体へ直流電圧を給電するこ
    とを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項記載の暖房
    便座装置。
  10. 【請求項10】 前記便座または前記本体ケースに人体
    検知手段を備え、該人体検知手段からの信号に応じて前
    記発熱体への給電を減少または停止することを特徴とす
    る請求項1乃至9いずれか1項記載の暖房便座装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007021015A (ja) * 2005-07-20 2007-02-01 Inax Corp 電気設備
JP2009041251A (ja) * 2007-08-08 2009-02-26 Toshiba Corp 便座装置
JP2009240549A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Panasonic Corp 便座装置およびそれを備えるトイレ装置

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