JP2003310226A - 包装食品の高温加熱殺菌方法および該方法に用いるケーシング - Google Patents

包装食品の高温加熱殺菌方法および該方法に用いるケーシング

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JP2003310226A JP2002126195A JP2002126195A JP2003310226A JP 2003310226 A JP2003310226 A JP 2003310226A JP 2002126195 A JP2002126195 A JP 2002126195A JP 2002126195 A JP2002126195 A JP 2002126195A JP 2003310226 A JP2003310226 A JP 2003310226A
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博英 河瀬
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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 包装食品を個別または少数で連続的に高温加
熱殺菌でき、無駄なエネルギーの消費を防止する。 【解決手段】 前記包装食品(袋体100)をケーシン
グ1に収容し、殺菌可能な高温雰囲気の加熱室13内で
加熱殺菌する。例えば、ケーシング1は、包装食品を収
容する一端開口のケーシング本体2と、該ケーシング本
体2の開口を閉塞する蓋体5とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、袋詰食品や容器詰
食品などの包装食品の高温加熱殺菌方法および該方法に
用いるケーシングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の包装食品は、食材が袋に密閉状
態で包装され、または、缶や瓶などの容器に密閉状態で
包装されており、各食品毎に規定された加熱方法で暖め
ることにより食事できるものである。この包装食品の1
種であるレトルト食品では、前記袋体または缶や瓶など
の容器は、沸騰させた水(約94℃)に漬けることによ
り内部の空気や水分が膨張しても、その内圧に耐え破裂
することのない耐圧構造および耐熱材料で形成されてい
る。
【0003】しかし、この種の食品を製造する場合に
は、食材や袋体または容器に付着している可能性がある
耐熱性菌を殺菌する必要があるため、出荷前には100
℃以上の高温に加熱する必要がある。そして、高温加熱
した場合、前記袋体や容器は、内部の空気や水分が膨張
して破裂する可能性が高い。
【0004】そのため、従来では、耐熱性菌を殺菌する
ために大型の耐圧容器を用い、該耐圧容器の内部に所定
量の包装食品を台車に乗せた状態で配置する。そして、
耐圧容器内に常温の水を収容させた後、密閉状態で加熱
することにより水を100℃以上の温度とし、耐熱性菌
を殺菌している。この耐圧容器による高温加熱殺菌方法
では、袋体や容器の内圧が上昇しても、外部の水圧によ
り膨張して破裂することを防止できる。
【0005】前記高温加熱殺菌処理が終了すると、耐圧
容器内の圧力および温度が包装食品を取り出し可能な状
態になるまで自然冷却または強制冷却する。その後、耐
圧容器内の水を排水した後、加熱殺菌した食品を取り出
し、出荷するために箱詰めする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記耐
圧容器を用いた包装食品の高温加熱殺菌方法では、加熱
および冷却に長い時間を要するとともに、水を1回毎に
加熱および排水する必要があるため、無駄なエネルギー
を消費するという問題がある。
【0007】しかも、複数の包装食品を一度に処理する
ため、調理後に包装された包装食品は、所定量の包装食
品が貯まるまでに食材が自然冷却される。その結果、加
熱に必要な時間も増すため、よりエネルギーコストが増
大している。
【0008】また、前記耐圧容器は、その取り扱いに専
門の資格を要するため、その資格取得者自身または資格
取得者の監視の下でしか作業することができないという
不都合がある。
【0009】なお、このような問題を解消するために
は、100℃以上の高温加熱による内圧に耐え得る構造
および材料により袋および容器を形成すればよいが、こ
の場合、各食品の製造コストが高くなるという問題があ
る。
【0010】そこで、本発明では、包装食品を個別また
は少数で連続的に高温加熱殺菌でき、無駄なエネルギー
の消費を防止できる高温加熱殺菌方法を提供することを
課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の包装食品の高温加熱殺菌方法は、食材を袋
に密閉状態で包装した袋詰食品や、食材を缶または瓶な
どの容器に密閉状態で収容した容器詰食品などの包装食
品をケーシングに収容し、殺菌可能な高温雰囲気の加熱
室内で加熱殺菌する構成としている。
【0012】この高温加熱殺菌方法では、包装食品をケ
ーシングに収容した状態で高温加熱するため、包装食品
内の空気や水分の膨張を抑え、その膨張により破裂する
ことを防止できる。そのため、包装食品を個別または少
数毎に加熱殺菌でき、その結果、加熱殺菌に要する作業
時間を大幅に短縮できる。また、耐圧容器を用いる場合
のように、加熱媒体として使用する水を1回の処理毎に
加熱および排水する必要はない。そのため、エネルギー
コストの低減を図ることができる。
【0013】また、前記高温加熱殺菌方法に用いるケー
シングは、食材を袋に密閉状態で包装した袋詰食品や、
食材を缶または瓶などの容器に密閉状態で収容した容器
詰食品などの包装食品を収容する一端開口のケーシング
本体と、該ケーシング本体の開口を閉塞する蓋体とから
なるものである。
【0014】前記ケーシングでは、前記袋詰食品を収容
するケーシング本体および蓋体は、袋体の溶着部と略同
一形状の枠体を備え、該枠体内に押板を設けたものであ
ることが好ましい。このようにすれば、袋体を高温加熱
することによって内部の空気や水分が膨張しても、その
膨張を押板で抑えて袋体が破裂することを防止できる。
【0015】また、前記容器詰食品を収容するケーシン
グ本体は、容器を収容する円形状の収容凹部を備え、該
収容凹部の内周面にネジ溝を設けるとともに、前記蓋体
にネジ部を設けたものであることが好ましい。このよう
にすれば、前記と同様に容器の膨張を抑えて破裂するこ
とを防止できるうえ、高さの異なる容器を同一のケーシ
ングによって収容できる。
【0016】さらに、前記ケーシング本体および蓋体の
少なくとも一方に、収容凹部内に連通する多数の通気孔
を設けることが好ましい。このようにすれば、熱交換効
率の向上を図ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従って説明する。図1は、本発明の第1実施形態の包
装食品の高温加熱殺菌方法を示す。この第1実施形態で
は、包装食品として、食材を袋に密閉状態で包装した袋
詰食品であるレトルト食品を高温加熱殺菌するもので、
該袋詰食品を個別に収容するケーシング1を設け、該ケ
ーシング1を搬送装置15によって搬送しながら連続的
に加熱室13で加熱殺菌した後、冷却室14で所定温度
まで冷却するものである。なお、前記袋詰食品の袋体1
00は、一対のシート材を重畳させ、4方を溶着して内
部に食材を密閉した周知のものである。
【0018】前記ケーシング1は、図2(A),(B)
に示すように、ケーシング本体2と蓋体5とからなる。
これらは、加熱室13での100℃以上120℃以下の
高温の加熱温度に耐え変形しない耐熱性、および、その
温度で膨張する袋詰食品の内部圧力に耐え得る耐圧性、
および、耐腐食性を有し、かつ、熱伝導率が高いアルミ
ニウムやステンレスなどの金属材料により形成されてい
る。
【0019】具体的には、前記ケーシング本体2は、枠
体3と押板4とからなる。枠体3は、袋体100の溶着
部100aと略同一形状となるように形成されている。
前記押板4には、複数の通気孔4aが設けられている。
蓋体5は、ケーシング本体2と同一構成であり、溶着部
100aと略同一形状の枠体6と通気孔7aを形成した
押板7とからなる。
【0020】前記押板4,7は、熱伝導率を向上するた
めに薄肉とされており、互いの間に形成される隙間が袋
体100の収容部100bの厚さと略同一になるよう
に、枠体3,6の対向する内縁から若干の間隔をもって
設けられている。
【0021】本実施形態では、前記ケーシング本体2と
蓋体5とは、枠体3,6の一端面でヒンジ接続部材8に
より開閉可能に固定されている。また、ケーシング本体
2と蓋体5とを閉じた状態では、互いの枠体3,6間に
は、前記袋体100の溶着部100aの肉厚より若干狭
い隙間が形成されるように構成されている。
【0022】また、枠体3,6におけるヒンジ接続部材
8の取付面と対向する端面には、複数の固定板9a,9
bがそれぞれ設けられている。各固定板9a,9bにお
いて、ケーシング本体2の一端の固定板9a−1にはネ
ジ穴10が設けられている。また、他の固定板9a,9
bには、ネジ穴10と水平方向に対応する貫通穴11が
設けられている。
【0023】前記ケーシング1を用いた殺菌装置は、加
熱ヒータや高温スチームなどの周知の加熱手段によって
耐熱性菌を殺菌可能な100℃から120℃の高温雰囲
気に温度設定可能な周知の加熱室13と、風や低温スチ
ームを吹き付けることにより冷却可能な周知の冷却室1
4とを備え、これらの内部を通過するように搬送装置1
5を配設したものである。
【0024】前記搬送装置15は、断面多角形状をなす
複数のローラ16を並設したローラコンベアからなる。
前記ローラ16には、内部に空洞部を設けるとともに、
外周の各面には前記空洞部に連通する通気孔を設け、加
熱室13内の暖気や冷却室14内の冷気の通過を可能と
することが好ましい。
【0025】次に、前記ケーシング1を用いた高温加熱
殺菌方法について説明する。まず、ケーシング本体2の
上端開口を開放した状態で、密閉した袋体100を、そ
の溶着部100aが枠体3上に位置するように配置す
る。そして、蓋体5を回動させて袋体100の上部を覆
い、連通する貫通穴11にネジ軸12を貫通させ、先端
のネジ部12aをネジ穴10に螺合して閉塞する。この
ように、本実施形態では、前記ケーシング1に対して袋
体100を簡単に収容できる。
【0026】ついで、袋体100を収容したケーシング
1を搬送装置15上に載せる。そうすると、袋体100
は、搬送装置15によって加熱室13に搬送され、加熱
室13で100℃以上の所定温度で加熱される。これに
より、袋体100の内部は100℃以上の高温に沸騰
し、また、内部の空気や水分が膨張する。しかし、本実
施形態では、その外部にはケーシング1の押板4,7が
位置しているため、膨張する内圧以上の圧力(剛性)で
抑えられる。そのため、袋体100が膨張することによ
り破裂することを防止できる。
【0027】なお、加熱室13内では、ケーシング1の
通気孔4a,7aから直接的に袋体100の表面を加熱
するとともに、押板4,7を介して伝熱により袋体10
0の表面を加熱する。また、袋体100は、搬送装置1
5を構成する多角形状のローラ16により、衝撃が加え
られながら搬送される。そのため、袋体100内の食材
は、特に流動性が高い(粘性が低い)場合、内部で撹拌
されながら搬送されることになる。その結果、効率的か
つ全体にわたって平均的に加熱することができる。
【0028】前記加熱室13を通過する間に所定温度ま
で加熱され、耐熱性菌が殺菌された袋体100は、次
に、搬送装置15によって冷却室14に搬送され、取出
作業が可能な温度(約40℃)まで冷却される。なお、
この冷却室14での冷却作用は加熱室13の場合と同様
である。そして、この冷却室14で所定温度まで冷却す
ると、袋体100をケーシング1から取り出し、出荷す
るための箱に梱包する。
【0029】このように、本発明では、袋体100を1
00℃以上に高温加熱した条件下でその膨張を抑えて破
裂することを防止できるケーシング1を設けたため、従
来例のように長い作業時間を要する耐圧容器を使用する
ことなく、周知の加熱室13を搬送装置15によって通
過させるだけで加熱殺菌を行うことができる。しかも、
この方法では、複数の袋体100を個別かつ連続的に加
熱処理することができ、従来のように、加熱媒体として
使用する水を1回の処理毎に加熱および排水する必要は
ない。そのため、加熱殺菌に要する作業時間を大幅に短
縮することができるうえ、加熱および冷却に係るエネル
ギーコストを低減できる。
【0030】また、前記実施形態では、個別に袋体10
0をケーシング1に収容させて搬送装置15に載せるだ
けであるため、調理後に包装された包装食品は、その食
材の温度が低下する前に連続的に加熱室13で加熱処理
を行われる。即ち、従来の方法では、所定量の袋体10
0が貯まるまで加熱処理を行うことができなかったた
め、食材の温度が低下していたが、本願発明では、温度
が低下する前に加熱処理を行うことができる。そのた
め、加熱処理に係るエネルギーコストをより一層低減す
ることができる。
【0031】さらに、従来の耐圧容器では、その取り扱
いに専門の資格を要し、その資格取得者自身または資格
取得者の監視の下でしか処理しか行えなかったが、本発
明では、作業をするために特別な資格は不要であるう
え、自動化を図ることも可能である。
【0032】また、加熱室13の室内温度は、希望に応
じて簡単に設定変更できるため、袋体100の高温加熱
殺菌処理を内部の食材に応じて容易に変更できる。同様
に、冷却室14の室内温度も同様に簡単に設定変更でき
る。そのため、生産の自由度を向上できる。
【0033】さらに、前記ケーシング1を用いた高温加
熱方法では、袋体1の膨張を抑えることができるため、
該袋体1を形成する材料の自由度も広げることができ
る。即ち、この袋詰食品を食事するための加熱条件で、
袋体1が膨張により破裂しない材料であれば使用可能に
なる。具体的には、袋体1に延びが生じても破裂しなけ
れば適用可能である。その結果、袋詰食品自体のコスト
ダウンを図ることも可能である。
【0034】図3(A),(B)は、第2実施形態のケ
ーシング20を示す。このケーシング20は、食材を缶
に密閉状態で収容した容器詰食品を収容するもので、上
端開口のケーシング本体21と、蓋体24とからなる。
なお、これらの形成材料は第1実施形態と同様である。
【0035】前記ケーシング本体21は有底筒状をな
し、その内部には断面円形状の収容凹部22が設けられ
ている。この収容凹部22の上部内周面には、ネジ溝2
3が設けられている。蓋体24は、ケーシング本体21
の開口を閉塞するもので、略円柱状をなし、その外周面
には前記ネジ溝23に螺合するネジ部25が設けられて
いる。また、蓋体24の上面には、板状に突出する操作
部26が設けられるとともに、該操作部26には、他の
ケーシング20との連結を可能とする連結穴27が設け
られている。
【0036】なお、ケーシング本体21の収容凹部22
の内径は、収容する缶体101の外径と略同一に形成さ
れている。また、収容凹部22の深さは、その外径を有
する缶体101のなかで最も高い缶体101より深く形
成され、かつ、その底からネジ溝23の下端位置までの
高さは、その外径を有する缶体101のなかで最も低い
缶体101より低く形成されている。
【0037】前記ケーシング20に缶詰食品を収容する
場合、ケーシング本体21の上端開口を開放した状態
で、収容凹部22内に缶体101を収容させる。その
後、ケーシング本体21の上端開口に蓋体24を螺合し
て固定する。この際、収容凹部22は、前記構成で形成
されているため、缶体101の高さに拘わらず蓋体24
の下面と収容凹部22の底との間に挟み込んだ状態に簡
単に収容できる。
【0038】そして、この第2実施形態のケーシング2
0では、第1実施形態と同様の方法で高温加熱殺菌処理
を行うと、同様に内部が膨張するが、収容凹部22の内
壁面および蓋体24によりその膨張を抑えているため、
破裂することを防止できる。
【0039】その結果、第1実施形態と同様に、加熱殺
菌に要する作業時間の短縮、加熱処理に係るエネルギー
コストの低減、これらの作業の自動化を図ることが可能
である。
【0040】なお、この第2実施形態のケーシング20
では、缶体101の代わりに瓶体に収容した瓶詰食品を
収容して処理を行っても同様の作用、効果を得ることが
できる。
【0041】図4(A),(B)は、第3実施形態のケ
ーシング30を示す。このケーシング30は、第2実施
形態と同様に食材を缶に密閉状態で収容した容器詰食品
を収容するもので、上端開口のケーシング本体31と、
蓋体34とからなる。なお、これらの形成材料は第1実
施形態と同様である。
【0042】前記ケーシング本体31は略矩形状をな
し、上端を開口した3つの収容凹部32が設けられてい
る。また、ケーシング本体31の両端には、ネジ穴33
aを形成したブラケット部33が設けられている。蓋体
34は、前記ケーシング本体31の上部を覆う矩形状の
板材からなり、前記収容凹部32に対応する位置には同
一直径の凹部35が設けられている。また、蓋体34の
両端にはネジ穴33aに対応する貫通穴36が設けられ
ている。
【0043】なお、ケーシング本体31の収容凹部32
の内径は、第2実施形態と同様に、収容する缶体101
の外径と略同一に形成されている。また、収容凹部32
の深さは、その外径を有する缶体101のなかで最も低
い缶体101より低く形成され、蓋体34の凹部35の
深さとを合わせて略同一に形成されている。
【0044】前記ケーシング30に缶詰食品を収容する
場合、ケーシング本体31の収容凹部32の開口を開放
した状態で、これら収容凹部32内に缶体101を収容
させる。その後、ケーシング本体31の上面に蓋体34
を配設し、貫通穴36にボルト37を貫通させてネジ穴
33aに螺合するだけで、簡単に収容できる。
【0045】ここで、収容する缶体101の高さが凹部
32,35の深さを合わせた寸法より高い場合には、ケ
ーシング本体31と蓋体34との間に露出した部分が生
じる。しかし、缶体101において内圧により破裂する
可能性が高い部分、即ち、強度が弱い部分は上下両端縁
の接合部101aであり、その部分は各凹部32,35
により確実に覆っているため、高温加熱殺菌処理による
膨張で破裂することを防止できる。その結果、第2実施
形態と同様の作用、効果を得ることができる。
【0046】なお、本発明の包装食品の高温加熱殺菌方
法は、前記実施形態の構成に限定されず、その加熱方法
や冷却方法は種々の変更が可能である。例えば、前記実
施形態では、搬送装置15によって搬送することによ
り、加熱室13で高温加熱し、ついで、冷却室14で冷
却できるようにしたが、作業員が加熱室13内に搬送お
よび配置して高温加熱殺菌してもよい。
【0047】また、前記実施形態では、包装食品の1種
であるレトルト食品を高温加熱殺菌するため、加熱室1
3では100℃から120℃の温度で加熱する構成とし
たが、100℃より低い高温加熱殺菌でよい包装食品に
も適用する場合、加熱室13での加熱温度は85℃から
100℃であり、このような包装食品に適用しても前記
と同様の作用、効果を得ることができる。
【0048】また、その高温加熱殺菌方法に用いるケー
シングも同様に種々の変更が可能である。例えば、第1
実施形態に示す袋体100を収容するケーシング1は、
必ずしもヒンジ接続部材8によって一体的に連結する必
要はない。
【0049】さらに、第2および第3実施形態では、第
1実施形態と同様に通気孔を設けた構成としてもよい。
また、その通気孔は、必ずしもケーシング本体と蓋体の
両方に設ける必要はなく、いずれか一方のみに設けても
よく、さらに、いずれにも設けない構成としてもよい。
【0050】さらにまた、第2および第3実施形態で
は、缶体101の複数種の高さに対応できる構成とした
が、各高さ専用のケーシング20,30を設けてもよ
い。この場合、ケーシング本体21,31と蓋体24,
34との係止構造は、ネジ構成による螺合に限られず、
ピンを差し込むことにより係止してもよく、種々の変形
が可能である。
【0051】また、熱伝導率が高いアルミニウムやステ
ンレスなどの金属材料により形成したが、多数の通気孔
を設ければ、耐熱性樹脂により形成してもよい。また、
通気孔は、打ち抜いた多数の孔に限られず、線材をメッ
シュ状としたシート材を押板4,7として構成してもよ
い。
【0052】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の包装食品の高温加熱殺菌方法では、包装食品をケーシ
ングに収容した状態で高温加熱するため、その加熱によ
り生じる空気や水分の膨張をケーシングによって抑え、
破裂することを防止できる。即ち、従来例のように長い
作業時間を要する耐圧容器を使用する必要がないため、
加熱殺菌に要する作業時間を大幅に短縮することができ
る。また、従来のように、加熱媒体として使用する水を
1回の処理毎に加熱および排水する必要はないため、エ
ネルギーコストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の包装食品の高温加熱殺菌方法を示す
断面図である。
【図2】 (A),(B)は第1実施形態のケーシング
の斜視図である。
【図3】 (A),(B)は第2実施形態のケーシング
の斜視図である。
【図4】 第3実施形態のケーシングの斜視図である。
【符号の説明】
1,20,30…ケーシング 2、21,31…ケーシング本体 5,24,34…蓋体 13…加熱室 14…冷却室 15…搬送装置 16…ローラ 100,101…包装食品

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食材を袋に密閉状態で包装した袋詰食品
    や、食材を缶または瓶などの容器に密閉状態で収容した
    容器詰食品などの包装食品をケーシングに収容し、殺菌
    可能な高温雰囲気の加熱室内で加熱殺菌することを特徴
    とする包装食品の高温加熱殺菌方法。
  2. 【請求項2】 前記ケーシングは、包装食品を収容する
    一端開口のケーシング本体と、該ケーシング本体の開口
    を閉塞する蓋体とからなることを特徴とする請求項1に
    記載の包装食品の高温加熱殺菌方法。
  3. 【請求項3】 食材を袋に密閉状態で包装した袋詰食品
    や、食材を缶または瓶などの容器に密閉状態で収容した
    容器詰食品などの包装食品を収容する一端開口のケーシ
    ング本体と、該ケーシング本体の開口を閉塞する蓋体と
    からなることを特徴とするケーシング。
  4. 【請求項4】 前記袋詰食品を収容するケーシング本体
    および蓋体は、袋体の溶着部と略同一形状の枠体を備
    え、該枠体内に押板を設けたものであることを特徴とす
    る請求項3に記載のケーシング。
  5. 【請求項5】 前記容器詰食品を収容するケーシング本
    体は、容器を収容する円形状の収容凹部を備え、該収容
    凹部の内周面にネジ溝を設けるとともに、前記蓋体にネ
    ジ部を設けたものであることを特徴とする請求項3に記
    載のケーシング。
  6. 【請求項6】 前記ケーシング本体および蓋体の少なく
    とも一方に、収容凹部内に連通する多数の通気孔を設け
    たことを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1
    項に記載のケーシング。
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