JP2003309450A - バンドパスフィルタ及び通信機 - Google Patents

バンドパスフィルタ及び通信機

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    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H7/00Multiple-port networks comprising only passive electrical elements as network components
    • H03H7/01Frequency selective two-port networks
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/46Filters
    • H03H9/64Filters using surface acoustic waves

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  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)
  • Waveguide Switches, Polarizers, And Phase Shifters (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力端及び出力端における反射波の影響を抑
制することができ、入力端及び出力端におけるインピー
ダンス整合が良好であり、かつ通過帯域内の信号伝送効
率に優れたバンドパスフィルタを提供する。 【解決手段】 通過帯域特性がほぼ同じである第1,第
2のバンドパスフィルタ1,2を有し、第1,第2のバ
ンドパスフィルタ1,2が並列接続されており、かつ第
1のバンドパスフィルタ1及び第2のバンドパスフィル
タ2の少なくとも一方に、少なくとも1つの反射波を打
ち消し合うように位相をずらす移相器3〜6が接続され
ており、入力端子対9及び出力端子対10において、バ
ンドパスフィルタ1,2から発生した反射波が打ち消し
合うように構成されている、バンドパスフィルタ10
0。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バンドパスフィル
タ及び通信機に関し、特に、入力側及び出力側における
反射波を抑圧する構成が備えられたバンドパスフィルタ
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、マイクロ波帯〜ミリ波帯の高周波
帯の発信回路や信号処理回路においてバンドパスフィル
タが用いられている。この種のバンドパスフィルタとし
ては、例えば弾性表面波フィルタ、誘電体フィルタ、導
波管を利用したフィルタ、マイクロストリップ線路を利
用したフィルタ、またはリアクタンスを持つ集中定数部
品(コンデンサ、チップインダクタ、空芯コイルなど)
により構成されたフィルタなどが挙げられる。
【0003】図12は、従来のバンドパスフィルタの一
例としての、共振子型弾性表面波フィルタの模式的平面
図である。共振子型弾性表面波フィルタ500では、圧
電単結晶基板501上に共振子型弾性表面波フィルタ部
502が構成されている。このフィルタ部502は、表
面波伝搬方向に沿って配置されたIDT514〜516
と、IDT514〜516が設けられている領域の表面
波伝搬方向両側に設けられた反射器513,517とを
有する。
【0004】中央のIDT515に、アース電位に接続
される電極パッド509及び出力端子を構成する電極パ
ッド512が、それぞれ、接続導電部504,507を
介して接続されている。また、両側のIDT514,5
16の一方の櫛歯電極に、接続導電部503,505を
介して、入力端子を構成する電極パッド511が接続さ
れている。IDT514,516の他方の櫛歯電極に
は、接続導電部506,508を介してアース電位に接
続される電極パッド510が接続されている。
【0005】上記共振子型弾性表面波フィルタ500と
して、1805〜1885MHzを通過帯域とする、特
性インピーダンス50Ωのバンドパスフィルタを構成し
た場合の特性の一例を図13〜図16に示す。図13
は、伝送特性を示し、図14は、伝送特性の要部を拡大
して示す図である。また、図15は、上記共振子型弾性
表面波フィルタ500の通過帯域内の周波数における入
力端子側インピーダンス特性を示すスミスチャートであ
り、図16は、通過帯域内の周波数における出力端子側
インピーダンス特性を示すスミスチャートである。
【0006】共振子型弾性表面波フィルタ500の動作
原理は、例えば「弾性波素子技術ハンドブック」(オー
ム社刊、日本学術振興会弾性波素子技術第150委員会
編)に述べられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】マイクロ波帯〜ミリ波
帯で用いられているバンドパスフィルタでは、入出力端
におけるインピーダンス整合が完全に図られていること
が望ましい。すなわち、入出力端において、通過帯域内
の信号がなるべく反射しないことが望ましい。通過帯域
内の信号が反射により損失することが望ましくないだけ
でなく、発生した反射波がバンドパスフィルタに接続さ
れた電気回路に悪影響をもたらす恐れがあるからであ
る。
【0008】携帯電話機の受信部において、アンテナ
と、増幅器との間に配置されるバンドパスフィルタを例
にとり、上記問題点をより具体的に説明する。通過帯域
内信号に対し、バンドパスフィルタの入力端側における
インピーダンス整合が図られていない場合、アンテナが
受信した帯域内信号の一部がバンドパスフィルタの入力
端で反射され、受信信号が損失する。この場合、受信信
号の損失分だけ、必要な信号強度を保つため、増幅器の
利得を高めねばならないことになる。従って、携帯電話
機の消費電力が増加せざるを得ない。
【0009】また、受信信号の一部が損失すると、信号
対雑音比(SN比)が悪化する。後段で増幅により信号
レベルを高めたとしても、SN比は回復されない。よっ
て、携帯電話機の受信性能が悪化する。
【0010】さらに、バンドパスフィルタの入力端で反
射した受信信号の一部は、アンテナ端でも反射され、バ
ンドパスフィルタに戻ってくる。従って、多重反射によ
り、バンドパスフィルタにおいて位相遅れを有する受信
信号が正常な受信信号に重畳されることになる。よっ
て、この多重反射によっても受信信号が劣化し、携帯電
話機の受信性能が損なわれる。
【0011】上記のように、バンドパスフィルタの入力
端側における信号の反射は様々な悪影響をもたらす。従
って、バンドパスフィルタの入力端においては、信号の
反射をできるだけ小さくするように、通過帯域内におい
てできる限りインピーダンス整合が図られていることが
求められる。
【0012】他方、バンドパスフィルタの出力端で帯域
内インピーダンス整合が図られていない場合には、バン
ドパスフィルタの出力端と増幅器の入力端との間で帯域
内信号の多重反射が生じる。そのため、帯域内信号に対
して利得を有するように設計された増幅器の動作が不安
定となり、最悪の場合、異常発振が生じる。バンドパス
フィルタ出力端のインピーダンスの不整合がそれ程大き
くない場合には、異常発振までは至らない。しかしなが
ら、その場合であっても、インピーダンスの不整合によ
り発生したバンドパスフィルタと増幅器との間の多重反
射は、増幅器の正常な動作を多かれ少なかれ妨げること
になる。従って、バンドパスフィルタの出力端側におい
ても、信号の反射が生じないように、できる限りインピ
ーダンス整合が図られていることが望ましい。
【0013】携帯電話機の受信部のアンテナと増幅器と
の間に配置されるバンドパスフィルタを例にとり説明し
たが、これに限らず、マイクロ波帯〜ミリ波帯を通過帯
域とするバンドパスフィルタでは、一般的に、通過帯域
内信号の入出力端における反射がなるべく生じないよう
に、入出力端のインピーダンス整合が通過帯域内の全周
波数範囲に渡り完全に図られていることが望ましい。
【0014】しかしながら、現実には、バンドパスフィ
ルタの入出力インピーダンスが周波数特性を有するた
め、通過帯域内の全ての周波数範囲に渡り、完全に入出
力端のインピーダンスを整合させることは事実上不可能
であった。従って、通過帯域内の全ての周波数におい
て、なるべく完全なインピーダンス整合に近い状態とな
るようにすることが重要である。
【0015】上述した従来の共振子型弾性表面波フィル
タ500の入出力端におけるインピーダンス特性では、
図15及び図16から明らかなように、インピーダンス
はスミスチャートの中心である完全整合点の近くに位置
するものの、インピーダンスは完全に整合しているわけ
ではない。すなわち、インピーダンス特性が周波数特性
を持ちつつ、完全整合点の周辺を移動していることがわ
かる。従って、入出力インピーダンスの完全整合点から
の距離に応じて、入出力端において信号の反射が生じて
いることがわかる。
【0016】本発明の目的は、通過帯域内の全ての周波
数範囲に渡り、より一層良好なインピーダンス整合性を
有するバンドパスフィルタを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本願の第1の発明によれ
ば、第1のフィルタと、少なくとも使用周波数帯域で周
波数に対する特性が前記第1のフィルタとほぼ同一であ
り、かつ前記第1のフィルタに並列接続された第2のフ
ィルタと、前記第1,第2のフィルタの入力側の並列接
続点よりも後段において前記第1のフィルタの入力側に
カスケード接続されており、かつ位相をx度ずらす第1
の移相手段と、前記第1,第2のフィルタの出力側の並
列接続点よりも前段において第1のフィルタの出力側に
カスケード接続されており、かつ位相をy度ずらす第2
の移相手段と、前記第1,第2のフィルタの入力側の並
列接続点よりも後段において前記第2のフィルタの入力
側にカスケード接続されており、かつ位相をz度ずらす
第3の移相手段と、前記第1,第2のフィルタの出力側
の並列接続点よりも前段において第2のフィルタの出力
側にカスケード接続されており、かつ位相をw度ずらす
第4の移相手段とを備えており、x、y、z、wには式
〜の関係がほぼ成立していることを特徴とするバン
ドパスフィルタが提供される。
【0018】 2x−2z=180+n×360(nは任意の整数) 2y−2w=180+m×360(mは任意の整数) x+y=z+w+l×360(lは任意の整数)
【0019】第2の発明によれば、第1のフィルタと、
少なくとも使用周波数帯域で周波数に対する特性が前記
第1のフィルタとほぼ同一であり、かつ前記第1のフィ
ルタに並列接続されている第2のフィルタと、前記第
1,第2のフィルタの出力側の並列接続点よりも前段に
おいて前記第1のフィルタの出力側にカスケード接続さ
れており、かつ位相を略(90+n×180)度(ここ
でnは任意の整数)ずらす移相手段と、前記第1,第2
のフィルタの入力側の並列接続点よりも後段において前
記第2のフィルタの入力側にカスケード接続されてお
り、かつ位相を略(90+m×180)度(ここでm
は、nと奇偶の一致する任意の整数)ずらす移相手段と
を備えることを特徴とするバンドパスフィルタが提供さ
れる。
【0020】第3の発明によれば、第1のフィルタと、
少なくとも使用周波数帯域で周波数に対する特性が前記
第1のフィルタとほぼ同一であり、かつ前記第1のフィ
ルタに並列接続された第2のフィルタと、前記第1,第
2のフィルタの入力側の並列接続点よりも後段において
前記第1のフィルタの入力側にカスケード接続されてお
り、かつ位相を略(90+n×180)度(ここでnは
任意の整数)ずらす移相手段と、前記第1,第2のフィ
ルタの出力側の並列接続点よりも前段において前記第1
のフィルタの出力側にカスケード接続されており、かつ
位相を略(90+m×180)度(ここでmは、nと奇
偶の一致する任意の整数)ずらす移相手段とを備えるこ
とを特徴とするバンドパスフィルタが提供される。
【0021】本発明において、上述した移相手段は、位
相をずらす構成である限り、特に公知の移相デバイス、
例えばバンドパスフィルタを構成する配線などにより構
成されてもよい。
【0022】本発明(第1〜第3の発明)のある特定の
局面では、前記移相手段の少なくとも1つが遅延線によ
り構成される。遅延線は、バンドパスフィルタを構成す
る回路基板や圧電基板上において容易に形成され得る。
従って、本発明において、移相手段の少なくとも1つを
遅延線により構成した場合、該移相手段を容易に構成す
ることができる。
【0023】本発明の他の特定の局面では、前記移相手
段の少なくとも1つがコンデンサ素子とインダクタンス
素子から構成される。この場合には、コンデンサ素子及
びインダクタンス素子の特性を選択することにより最適
な移相手段を容易に構成することができる。
【0024】本発明に係るバンドパスフィルタでは、上
記第1,第2のフィルタは、様々なバンドパスフィルタ
により構成することができ、例えば、弾性表面波フィル
タ、誘電体フィルタまたは圧電フィルタなどにより構成
され得る。
【0025】本発明のさらに他の特定の局面では、前記
第1のフィルタ及び第2のフィルタが圧電基板を有する
を弾性表面波フィルタであって、前記遅延線が前記圧電
基板上に形成された導体ストリップ線路からなる。この
場合には、弾性表面波フィルタを構成する圧電基板上に
おいて、導体ストリップ線路を形成するだけで、容易に
遅延線を構成することができ、かつ、遅延線が弾性表面
波フィルタと一体に構成されるので、バンドパスフィル
タの小型化を図ることができる。
【0026】本発明のさらに別の特定の局面では、前記
第1のフィルタ及び第2のフィルタが圧電基板を有する
弾性表面波フィルタであって、前記移相手段の1つ以上
が、コンデンサ素子とインダクタンス素子から構成され
ていて、該コンデンサ素子は前記圧電基板上の対向電極
によって形成されている。この場合には、コンデンサ素
子が弾性表面波フィルタを構成する圧電基板上に対向電
極を形成することにより構成されているので、コンデン
サ素子を装置を大型化することなく容易に形成すること
ができる。
【0027】本発明に係る通信機は、本発明に従って構
成されたバンドパスフィルタを帯域フィルタとして備え
ることを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
を説明することにより、本発明を明らかにする。
【0029】図1は、本発明の第1の実施形態に係るバ
ンドパスフィルタの概略構成を示す回路図である。本実
施形態のバンドパスフィルタ100では、通過帯域内に
おいてほぼ同じ特性を有する第1,第2のバンドパスフ
ィルタ1,2が用いられる。すなわち、入力端子対9と
出力端子対10との間に、周波数に対する入出力インピ
ーダンス特性及び伝送特性がほぼ同一であるバンドパス
フィルタ1,2が並列に接続されている。
【0030】入力端子対9と第1のバンドパスフィルタ
1との間には、信号の位相をx°シフトさせる第1の移
相手段としての移相器3がカスケード接続されており、
バンドパスフィルタ1と出力端子対10との間には、信
号の位相をy°シフトさせる第2の移相手段としての移
相器4がカスケード接続されている。同様に、第2のバ
ンドパスフィルタ2と入力端子対9との間には、信号の
位相z°シフトさせる第3の移相手段としての移相器5
がカスケード接続されており、、バンドパスフィルタ2
と出力端子対10との間には、信号の位相をw°シフト
させる第4の移相手段としての移相器6がカスケード接
続されている。
【0031】言い換えれば、移相器3、バンドパスフィ
ルタ1及び移相器4が順にカスケード接続されてなるフ
ィルタ回路7と、移相器5、バンドパスフィルタ2及び
移相器6が順にカスケード接続されてなるフィルタ回路
8とが並列に接続されている。
【0032】フィルタ回路7,8を並列接続することに
より、バンドパスフィルタ100が構成されている。な
お、入力端子対9及び出力端子対10は、上記並列接続
の並列接続点に接続されている。
【0033】本実施形態では、上記移相器3,4,5,
6の位相シフト量x,y,z,wの間に、下記の式
(1)〜(3)がほぼ成立している。ここで「ほぼ」と
は、式(1)〜(3)を完全に満たしている場合だけで
なく、式(1)〜(3)を満たす範囲を中心に±30%
程度の範囲を含むことを意味する。このような範囲であ
れば、後述するように、入出力端におけるインピーダン
ス整合を従来例に比べて完全整合に近くすることができ
る。
【0034】式(1) 2x−2z=180°+n×360°(但し、nは任意
の整数) 式(2) 2y−2w=180°+m×360°(但し、mは任意
の整数) 式(3) x+y=z+w+i×360°(iは任意の整数) バンドパスフィルタ100の動作と、インピーダンス整
合が入出力端において図られることとを説明する。
【0035】まず、入力端子対9で生じる帯域内信号の
反射につき説明する。入力端子対9で発生する反射波
は、フィルタ回路7から発生した反射波と、フィルタ回
路8から発生した反射波とが合成されてものとなる。仮
に、移相器3及び移相器5が接続されていなかったとす
ると、バンドパスフィルタ1の帯域内特性とバンドパス
フィルタ2の帯域内特性がほぼ同じであるため、フィル
タ回路7から生じる反射波と、フィルタ回路8から生じ
る反射波は略同相であり、かつ略同振幅となる。
【0036】しかしながら、実際には、フィルタ回路7
から発生した反射波は、バンドパスフィルタ1に向かっ
て進行していくときと、バンドパスフィルタ1の入力端
で反射されて入力端子対9に戻っていくときの2回、移
相器3を通過する。従って、移相器3が接続されていな
かった場合と比べれば、移相器3が接続されている場合
には、反射波の位相は2x°遅れることになる。
【0037】他方、フィルタ回路8から発生する反射波
は、移相器5が接続されていなかった場合に比べて、そ
の位相は2z°だけ遅れることになる。従って、フィル
タ回路7から発生する反射波とフィルタ回路8から発生
する反射波は、ほぼ同じ振幅でありながら、両者の間に
は2(x−z)°の位相差が生じることになる。
【0038】よって、式(1)は、フィルタ回路7から
発生した反射波の位相と、フィルタ回路8から発生した
反射波の位相とが逆転していることを意味する。すなわ
ち、フィルタ回路7から発生する反射波と、フィルタ回
路8から発生する反射波が、略逆相であり、かつ同振幅
となる。よって、フィルタ回路7から発生する反射波
と、フィルタ回路8から発生する反射波が打ち消し合
い、入力端子対9では、反射波がほとんど発生しないこ
とがわかる。
【0039】入力信号が通過帯域内の周波数である限り
反射波がほとんど発生しないことになるため、本実施形
態のバンドパスフィルタ100では、通過帯域内の全周
波数範囲に渡り入力端子側における反射がほとんど生じ
ない。すなわち、入力端子側におけるインピーダンス整
合特性が非常に良好なバンドパスフィルタを提供し得る
ことがわかる。
【0040】出力端子側においても、フィルタ回路7か
ら発生した反射波と、フィルタ回路8で発生した反射波
とが打ち消し合うことになる。すなわち、バンドパスフ
ィルタ1とバンドパスフィルタ2の通過帯域内における
特性がほぼ同じであること、並びに移相器4の位相シフ
ト量yと、位相器6の位相シフト量wとが式(2)の関
係をほぼ満たすことにより、通過帯域内の全周波数にお
いて、フィルタ回路7で発生する反射波とフィルタ回路
8で発生する反射波とが打ち消し合い、出力端子対10
においても反射波はほとんど発生しない。
【0041】上記のように、本実施形態のバンドパスフ
ィルタ100では、通過帯域内の全周波数において、入
力端子及び出力端子において反射がほとんど生じないの
で、入出力端のインピーダンス整合特性が良好なバンド
パスフィルタが得られる。
【0042】次に、上記バンドパスフィルタ100の帯
域内伝送特性につき説明する。バンドパスフィルタ10
0を通過する進行波は、フィルタ回路7を通過する進行
波と、フィルタ回路8を通過する進行波とが合成された
ものとなる。フィルタ回路7を通過する進行波は、移相
器3,4により、(x+y)°の位相シフトを生じてお
り、他方、フィルタ回路8を通過する進行波は移相器
5,6により(z+w)°の位相シフトを生じている。
両者の位相シフト量の差は、式3から、360°の整数
倍であることがわかる。
【0043】すなわち、フィルタ回路7を通過する進行
波の位相と、フィルタ回路8を通過する進行波の位相
は、移相器3〜6が設けられていない場合とほとんど変
わらない。
【0044】移相器3〜6が設けられていない場合に
は、フィルタ回路7を通過する進行波はバンドパスフィ
ルタ1を通過する進行波そのものとなり、フィルタ回路
8を通過する進行波はバンドパスフィルタ2を通過する
進行波そのものとなり、バンドパスフィルタ1とバンド
パスフィルタ2の帯域内特性がほぼ同じであるため、両
者はほぼ同相の進行波となる。
【0045】移相器3〜6が設けられている場合と設け
られていない場合とで、フィルタ回路7を通過する進行
波と、フィルタ回路8を通過する進行波の位相関係がほ
とんど変わらないため、移相器3〜6が設けられている
場合においても、フィルタ回路7を通過する進行波とフ
ィルタ回路8を通過する進行波とはほぼ同相となる。
【0046】従って、フィルタ回路7を通過する進行波
と、フィルタ回路8を通過する進行波とが、ほぼ同相で
効率よく重ね合わされ、バンドパスフィルタ100から
の出力進行波となる。
【0047】よって、バンドパスフィルタ100全体の
帯域内信号の伝送効率は、バンドパスフィルタ1,2の
それぞれの伝送効率と同程度である。また、実際には、
反射による損失が大幅に少なくなるため、バンドパスフ
ィルタ100の伝送効率は、バンドパスフィルタ1,2
自体の伝送効率よりもさらに若干高められる。
【0048】なお、バンドパスフィルタ1,2の帯域内
特性が仮に全く等しい場合であっても、実際には、バン
ドパスフィルタ100の内部において、両者が完全に同
じ反射特性を必ずしも示すわけではない。バンドパスフ
ィルタ1とバンドパスフィルタ2の出力端の終端条件が
同じであれば、両者の入力端の反射特性は全く等しくな
り、バンドパスフィルタ1,2の入力端の終端条件が同
じであれば、両者の出力端の反射特性は全く同じとな
る。しかしながら、このような条件が満たされない場合
には、バンドパスフィルタ1,2の内部で発生する多重
反射の状態が両者の間で若干異なってくるため、その影
響により、バンドパスフィルタ1,2の反射特性が若干
異なることがある。
【0049】バンドパスフィルタ100の内部において
は、バンドパスフィルタ1とバンドパスフィルタ2の出
入力端は同じ状態とはなっていないため、両者の反射特
性はやはり、バンドパスフィルタ1,2の内部多重反射
の影響により若干異なる。従って、フィルタ回路7から
の反射波とフィルタ回路8からの反射波は完全に打ち消
し合うわけではなく、やはりバンドパスフィルタ100
全体として若干の反射波は生じる。
【0050】しかしながら、バンドパスフィルタ1,2
として、ある程度帯域内反射が小さいフィルタを用いる
場合、バンドパスフィルタ1,2の通過帯域内における
フィルタ内多重反射は非常に小さくなるため、上記のよ
うに、フィルタ回路7からの反射波とフィルタ回路8か
らの反射波がほぼ打ち消し合い、バンドパスフィルタ1
00はバンドパスフィルタ1,2を単独で用いた場合よ
りもはるかに帯域内反射が小さいバンドパスフィルタと
して動作する。この具体的な効果の程度については、後
述の具体的な実験例により説明する。
【0051】なお、本発明においては、式(1)〜
(3)は必ずしも厳密に成立する必要はない。すなわ
ち、式(1)〜(3)については、2x−2z、2y−
2w及びx+yは、それぞれ、180°+n×360
°、180°+m×360°及びz+w+i×360°
から±30%の範囲内であれば、本発明の効果を得るこ
とができる。
【0052】なお、式(1)において、yがほぼ(90
°+n×180°)(nは任意の整数)、zがほぼ(9
0°+m×180°)(mは、nと奇遇の一致する任意
の整数)とした場合、x=w=0であっても式(1)及
び(2)は成立する。すなわち、図2に示す変形例のよ
うに移相器3及び移相器6を省略してもよい。この場
合、移相器4の位相シフト量yを略(90°+n×18
0°)、移相器5の位相シフト量zを略(90°+m×
180°)とすれば、上記実施形態と同様に良好な結果
を得ることができる。
【0053】また、式(1)〜(3)において、xを略
(90°+n×180°)、yを略(90°+m×18
0°)(mはnと奇偶の一致する任意の整数)とし、z
=w=0としてもよい。この場合は、図3に示す変形例
のように、移相器3及び移相器4のみが用いられ、第2
のバンドパスフィルタ2側には移相器は接続されない。
【0054】図2及び図3に示した変形例では、それぞ
れ、2個の移相器を用いればよいため、図1に示したバ
ンドパスフィルタ100に比べて回路の簡略化を図るこ
とができる。
【0055】なお、図2に示した変形例では、移相器4
の位相シフト量y=略(90°+n×180°)、移相
器5の位相シフト量z=略(90°+m×180°)と
し、また、図3に示した変形例では、移相器3の位相シ
フト量x=略(90°+n×180°)、移相器4の位
相シフト量y=略(90°+m×180°)としたが、
ここで「略」は±30%程度の誤差を許容することを意
味する。
【0056】本発明では、移相手段が必要であるが、こ
の移相手段の具体的構成としては、特に限定されず、従
来より公知の様々の移相器を用いることができる。例え
ば、誘電体基板上に形成された導体ストリップ線路から
なる遅延線により移相器を構成してもよい。導体ストリ
ップ線路からなる遅延線は、その構造が単純であり、低
コストで作製され得る。
【0057】また、コンデンサ素子と、コンデンサ素子
に直列に接続されたインダクタンス素子とにより移相器
を構成してもよい。コンデンサ素子やインダクタンス素
子としては、マイクロ波帯〜ミリ波帯で使用され得る小
型の素子が市販されている。また、薄膜微細加工技術を
用いて表面波基板上にこれらのインダクタンス素子やコ
ンデンサ素子を形成してもよく、それによって小型の移
相器を構成することができ、本発明のバンドパスフィル
タの小型化を図ることができる。
【0058】また、本発明における移相手段は、上記の
ような公知の移相器を用いて構成される必要は必ずしも
なく、バンドパスフィルタを構成する配線やボンディン
グワイヤーを用いて構成してもよい。
【0059】本発明のバンドパスフィルタでは、第1,
第2のバンドパスフィルタを有するため、バンドパスフ
ィルタ全体の寸法が大きくなる恐れがある。しかしなが
ら、小型化が可能な弾性表面波フィルタにより第1,第
2のバンドパスフィルタを構成すれば、圧電基板上に超
微細加工技術で弾性表面波フィルタ用電極を形成するこ
とができるので、全体の寸法をさほど大きくすることな
く本発明のバンドパスフィルタを提供することができ
る。
【0060】従って、好ましくは、バンドパスフィルタ
1,2として、弾性表面波フィルタが用いられる。この
ような弾性表面波フィルタとしては、共振子型弾性表面
波フィルタ、トランスバーサル型弾性表面波フィルタ、
あるいは複数の一端子対弾性表面波共振子を梯子型もし
くはラティス型回路を構成するように組み合わせてなる
弾性表面波フィルタなどが挙げられる。
【0061】また、近年、共振子型弾性表面波フィルタ
と一端子対弾性表面波共振子とを組み合わせることによ
り構成された弾性表面波フィルタが、携帯電話機用のバ
ンドパスフィルタとして用いられているが、このような
構成の弾性表面波フィルタを第1,第2のバンドパスフ
ィルタ1,2として用いてもよい。
【0062】弾性表面波フィルタにより第1,第2のバ
ンドパスフィルタを構成した場合には、第1,第2のバ
ンドパスフィルタを同じ圧電基板上に形成し、さらに導
体ストリップ線路を形成することにより移相器を構成す
れば、本発明のバンドパスフィルタのより一層の小型化
を図ることができる。
【0063】また、弾性表面波フィルタにより第1,第
2のバンドパスフィルタ1,2を構成し、本発明のバン
ドパスフィルタを構成した場合には、第1,第2のバン
ドパスフィルタが形成されている同一圧電基板上に、対
向電極を形成することによりコンデンサ素子を構成し、
該コンデンサ素子を移相器を構成する部品の1つとする
ことにより、やはり、バンドパスフィルタの小型化が図
られる。
【0064】次に、具体的な実験例につき説明する。以
下の実験例においては、まず比較のために、図12に示
した共振子型弾性表面波フィルタ500を比較例として
用意した。すなわち、比較例の共振子型弾性表面波フィ
ルタ500を、以下の要領で作製した。圧電基板501
として、40±5°回転YカットX伝搬LiTaO3
板を用いた。また、圧電基板501上の電極パターンは
210nmの厚みのAl薄膜により形成した。IDT5
14,516は、12対の対向電極指からなるIDTと
し、電極指の線幅を0.68μm、電極指ピッチを1.
08μmとした。但し、IDT514,516のIDT
の515と隣接する一対ずつの電極指では、線幅が0.
58μm、電極指ピッチは0.97μmとした。IDT
515は、18.5対の対向電極指からなるIDTと
し、電極指の線幅を0.68μm、電極指ピッチを1.
08μmとした。但し、IDT515の両端の一対の電
極指では、線幅を0.58μm、電極指ピッチを0.9
7μmとした。
【0065】反射器513,517は、それぞれ、15
0本の電極指を両端で短絡してなるグレーティング型反
射器であり、電極指の線幅は0.62μm、電極指ピッ
チは1.09μmとした。
【0066】また、反射器513とIDT514の距離
(電極指中心間距離)を1.09μm、IDT514,
515間の距離(電極指中心間距離)は0.97μm、
IDT515,516間の距離(電極指中心間距離)は
0.97μm、IDT516と反射器517の間の距離
(電極指中心間距離)は1.09μmとした。また、I
DT514〜516の電極指交叉幅は200μmとし
た。
【0067】このようにして構成された比較例の伝送特
性及び入力端子側及び出力端子側のインピーダンス特性
が、前述した図13〜図16に示されており、かつ後述
する図6〜図9において破線で示されている。
【0068】上記比較例に対し、以下の要領で図4及び
図5に示す実施例のバンドパスフィルタを作製した。実
施例のバンドパスフィルタ200において、第1,第2
のバンドパスフィルタ1,2は、上述した比較例の共振
子型弾性表面波フィルタ500と同様に設計した。ま
た、40±5°回転YカットX伝搬LiTaO3により
圧電基板50を構成し、比較例と同様に厚み210μm
のAl薄膜により各電極を形成した。なお、バンドパス
フィルタ1,2においては、IDTの電極指交叉幅は、
100μmとした。これは、2個のバンドパスフィルタ
1,2が並列接続されており、バンドパスフィルタ20
0全体としてのインピーダンスを50Ωとするために、
各バンドパスフィルタ1,2のインピーダンスを共振子
型弾性表面波フィルタ500の2倍のインピーダンスで
ある100Ωとするためである。
【0069】圧電基板50上には、上記バンドパスフィ
ルタ1,2以外に、コンデンサ素子21〜24、電極パ
ッド27〜35、接続導電部36〜45が形成されてい
る。コンデンサ素子21〜24は、本実施例では、一対
の櫛歯電極を互いの電極指が間挿し合うように配置する
ことにより構成されている。すなわち、圧電基板50上
に一対の対向電極を形成することにより、各コンデンサ
素子21〜24を構成した。コンデンサ素子の各電極指
の幅は1.11μm、スペース幅(対向幅)は1.11
μm、交叉幅は20μmとし、かつ電極指の対数は、コ
ンデンサ素子21〜24において、それぞれ92対、8
7対、87対、89.5対とした。
【0070】図示しない誘電体基板上に、上記圧電基板
50と、コイル素子25として作用する10nHのチッ
プインダクタと、コイル素子26として作用する10n
Hのチップインダクタとを実装した。
【0071】コイル素子25の片方の端子を接地し、他
方の端子を圧電基板50上の電極パッド27と導通さ
せ、コイル素子25をコンデンサ素子21,22に直列
に接続した。コイル素子26として動作するチップイン
ダクタの一方の端子は接地し、他方の端子を圧電基板5
0上の電極パッド28に導通させ、コイル素子26をコ
ンデンサ素子23,24に直列に接続した。圧電基板5
0上の電極パッド29〜33をアース電位に接続し、電
極パッド34を入力端子、電極パッド35を出力端子と
した。上記のようにして、図4に示す回路構成を実現
し、通過帯域が1805〜1885MHzであるバンド
パスフィルタ200を構成した。
【0072】上記実施例では、コンデンサ素子21〜2
4が、一対の櫛歯電極を対向させてなる対向電極により
構成されているが、これらのコンデンサ素子の1805
〜1885MHzにおける静電容量は、それぞれ、0.
80pF、0.70pF、0.70pF及び0.78p
Fである。そして、1805〜1885MHzにおい
て、コンデンサ素子21,22とコイル素子25とは、
全体として特性インピーダンス100Ωの90°移相器
4として機能し、コンデンサ素子23,34及びコイル
素子26が、1805〜1885MHzにおいて特性イ
ンピーダンス100Ωの90°移相器5として機能す
る。
【0073】上記のように、バンドパスフィルタ1,2
は、電極指交叉幅が比較例の共振子型弾性表面波フィル
タ500の電極指交叉幅200μmの半分である100
μmとされている共振子型弾性表面波フィルタである。
交叉幅を半分とすることにより、特性インピーダンスは
100Ωとされている。バンドパスフィルタ1及びバン
ドパスフィルタ2は、特性インピーダンスが100Ωで
ある点を除けば、伝送特性の周波数依存性や反射特性
(特性インピーダンスで規格化された入出力インピーダ
ンス特性)は、比較例のバンドパスフィルタ500とほ
ぼ同じ特性となる。
【0074】すなわち、バンドパスフィルタ1,バンド
パスフィルタ2は、1805〜1885MHzを通過帯
域とする特性インピーダンス100Ωの各バンドパスフ
ィルタである。
【0075】バンドパスフィルタ1と90°移相器4と
がカスケード接続されてフィルタ回路7が構成されてお
り、90°移相器5とバンドパスフィルタ2とがカスケ
ード接続されてフィルタ回路8が構成されている。そし
てフィルタ回路7とフィルタ回路8とが並列接続され
て、上記バンドパスフィルタ200が構成されている。
【0076】すなわち、本実施例のバンドパスフィルタ
200は、上述した図2に示したバンドパスフィルタと
同様の回路構成を有する。なお、フィルタ回路7,8の
特性インピーダンスは100Ωであるため、バンドパス
フィルタ200の特性インピーダンスが50Ωとなる。
【0077】図6及び図7は、上記実施例及び比較例の
バンドパスフィルタ200及び共振子型弾性表面波フィ
ルタ500の伝送特性を示す図であり、図7は図6の要
部を拡大して示す図である。図6及び図7において、実
線が実施例の結果を、破線が比較例の結果を示す。ま
た、図8及び図9は、1805〜1885MHzにおけ
る入力端子側インピーダンス特性及び出力端子側インピ
ーダンス特性を示すスミスチャートであり、実線が実施
例を、破線が比較例の結果を示す。
【0078】図8及び図9から明らかなように、比較例
の共振子型弾性表面波フィルタ500の場合に比べて、
実施例のバンドパスフィルタ200では、通過帯域内の
全周波数に渡り、入出力インピーダンスが整合点である
スミスチャートの中心に近づいており、従ってインピー
ダンス整合が良好であることがわかる。
【0079】すなわち、バンドパスフィルタ200で用
いられているバンドパスフィルタ1,2は、比較対象と
されている共振子型弾性表面波フィルタ500のインピ
ーダンスを倍にしただけであり、他の構成は異ならな
い。図8及び図9に示されているインピーダンス整合特
性の改善は、第1,第2のバンドパスフィルタと移相器
とを組み合わせてなる本発明の構成によりもたらされた
ものである。
【0080】また、図6及び図7から明らかなように、
バンドパスフィルタ200では、共振子型弾性表面波フ
ィルタ500に比べて通過帯域内における信号伝送効率
が良好となっていることがわかる。これは、入出力端子
における帯域内信号反射が小さくなった分だけ、信号の
損失が少なくなったためと考えられる。従って、本発明
によれば、入出力端におけるインピーダンス整合を良好
にし得るだけでなく、低損失化も果たし得ることがわか
る。
【0081】なお、上記実施形態及び実施例では、バン
ドパスフィルタ1,バンドパスフィルタ2が全く同じバ
ンドパスフィルタにより構成されていたが、両者は完全
に同一である必要は必ずしもない。バンドパスフィルタ
1,2は、その帯域内特性がほぼ一致していればよく、
その帯域外の特性については全く異なっていてもよい。
また、通過帯域内の伝送特性についても、その違いがそ
れ程大きくなければ、本発明の効果を得られることがで
きる。従って、バンドパスフィルタ1とバンドパスフィ
ルタ2の帯域内伝送特性はほぼ一致しておればよい。
【0082】なお、本願発明に類似した構成として、従
来より、通過帯域の異なる複数のバンドパスフィルタを
並列接続した構成が知られている。しかしながら、この
ような通過帯域が異なる複数のバンドパスフィルタを並
列接続してなるバンドパスフィルタは、通過帯域を異な
らせることにより広い通過帯域を実現しているのにすぎ
ない。これに対して、本願発明に係るバンドパスフィル
タは、広帯域化を図るために通過帯域の異なる複数のバ
ンドパスフィルタを並列接続したものとは異なり、あえ
て同じ通過帯域のバンドパスフィルタを並列接続し、広
帯域化ではなく、入出力端における反射の悪影響を防止
するために、少なくとも一方のバンドパスフィルタに移
相手段を接続したものである。従って、本願発明に係る
バンドパスフィルタは、帯域の異なる2個のバンドパス
フィルタを並列接続してなる従来のバンドパスフィルタ
とは、根本的に異なるものであることを指摘しておく。
【0083】さらに付言すれば、本発明に係るバンドパ
スフィルタでは、第1,第2のバンドパスフィルタの上
流または下流の回路部分で生じる位相シフト量において
も、従来の帯域が異なるバンドパスフィルタを複数並列
接続したものと区別され得るものである。
【0084】また、好ましくは、上記バンドパスフィル
タ200において、入力端子対9と第1のバンドパスフ
ィルタ1までの線路の長さと、入力端子対9と第2のバ
ンドパスフィルタ2までの線路の長さが等しくされ、同
様に、第1のバンドパスフィルタ1と出力端子対10と
の間の線路の長さ及び第2のバンドパスフィルタ2と出
力端子対10との間の線路の長さが等しくされる。この
ように、バンドパスフィルタ1,2から入力端子対9ま
たは出力端子対10までの線路の長さを等しくすること
により、移相器による反射波の打ち消し合いをより確実
なものとすることができる。
【0085】図10は、第2の実施形態に係るバンドパ
スフィルタの回路構成を示す図である。ここでは、バン
ドパスフィルタ300は、第1のバンドパスフィルタ1
と第2のバンドパスフィルタ2と、45°移相器3と、
−45°移相器4と、−45°移相器5と、45°移相
器6とを有する。バンドパスフィルタ1の特性インピー
ダンスは100Ω、バンドパスフィルタ2の特性インピ
ーダンスは50Ωである。バンドパスフィルタ1,2
は、特性インピーダンスが上記のように異なることを除
いては、同様の特性、すなわち同様の信号伝送効率の周
波数特性及び反射特性(特性インピーダンスで規格化さ
れた入出力インピーダンスの周波数特性)を有する。
【0086】バンドパスフィルタ1,2を弾性表面波フ
ィルタで構成する場合には、バンドパスフィルタ2のI
DTの電極指交叉幅を、バンドパスフィルタ1の電極指
交叉幅の2倍とすることにより、上記のような関係のバ
ンドパスフィルタ1,2を容易に形成することができ
る。
【0087】移相器3〜6は、図1に示したバンドパス
フィルタの場合と同様に接続されている。45°移相器
3及び−45°移相器4の特性インピーダンスは100
Ωであり、−45°移相器5のバンドパスフィルタ2と
接続されいる特性インピーダンスは50Ωであり、他方
の端子の特性インピーダンスは100Ωである。45°
移相器6のバンドパスフィルタ2と接続されている側の
端子の特性インピーダンスは50Ωであり、他方の端子
の特性インピーダンスは100Ωである。
【0088】バンドパスフィルタ300は、上記のよう
に構成されているため、全体としてのインピーダンスは
50Ωであり、本実施形態においても、入出力インピー
ダンスの帯域内整合特性が良好とされている。
【0089】すなわち、バンドパスフィルタ300で
は、バンドパスフィルタ1,2の特性インピーダンスは
異なっており、その帯域内特性が大きく異なるようにも
見える。しかしながら、帯域内特性を特性インピーダン
スで規格化した場合、伝送特性(信号伝送効率の周波数
特性)と、反射特性(特性インピーダンスで規格化され
た入出力インピーダンスの周波数特性)は、通過帯域内
でほぼ同じとされているため、−45°移相器5及び4
5°移相器6にインピーダンス変換特性(トランス特
性)持たせて、バンドパスフィルタ300を構成するこ
とにより、本実施形態においてもフィルタ回路7及びフ
ィルタ回路8において反射波同士が打ち消し合う。従っ
て、第1の実施形態と同様に入出力インピーダンスの帯
域内整合特性が高められたバンドパスフィルタを提供す
ることができる。
【0090】このように、バンドパスフィルタ1,2の
特性インピーダンスを異ならせた場合であっても、特性
インピーダンスで規格化された帯域内特性がほぼ同じで
ある場合には、本発明のバンドパスフィルタ1,2に含
まれるものである。
【0091】また、上記実施形態に限定されず、2個の
バンドパスフィルタの帯域内特性が一見大きく異なって
いるように見える場合であっても、移相器に補正機能を
持たせることにより、実質的に2つのバンドパスフィル
タの帯域内特性が同じであるかのように構成されれば、
帯域内のほぼ全周波数において、フィルタ回路7とフィ
ルタ回路8の反射波同士を打ち消し合うことができ、本
発明の効果を得ることができる。
【0092】図11は、本発明のさらに他の実施形態に
係るバンドパスフィルタ600を示す回路図である。バ
ンドパスフィルタ600では、上述した第1の実施形態
の2個のバンドパスフィルタが並列接続されている。す
なわち、第1の実施形態と同様に構成されたバンドパス
フィルタ100と、第1の実施形態とほぼ同様に構成さ
れたバンドパスフィルタ100Aとが並列接続されてい
る。もっとも、バンドパスフィルタ100の通過帯域
と、バンドパスフィルタ100Aの通過帯域は異ならさ
れている。すなわち、バンドパスフィルタ100Aに用
いられているバンドパスフィルタ1A,2Aの通過帯域
は、バンドパスフィルタ1,2の通過帯域と異ならされ
ている。
【0093】図11に示すバンドパスフィルタ600で
は、通過帯域が異なる、上記実施形態に従って構成され
たバンドパスフィルタ100,100Aが並列接続され
ているため、バンドパスフィルタ100の通過帯域とバ
ンドパスフィルタ100Aの通過帯域を利用することに
より、広帯域化が図られている。しかも、各バンドパス
フィルタ100,100Aでは、本発明に従って、入出
力端のインピーダンスの通過帯域内整合特性が高められ
ている。
【0094】このように、本発明のバンドパスフィルタ
を複数並列接続し、各バンドパスフィルタの通過帯域を
異ならせた場合、インピーダンスマッチングを適切に図
ることにより、広帯域化も図ることができる。
【0095】
【発明の効果】第1の発明に係るバンドパスフィルタで
は、少なくとも使用通過帯域で周波数に対する特性がほ
ぼ同一の第1,第2のフィルタが並列接続されており、
第1のフィルタの入力側に第1の移相手段、出力側に第
2の移相手段が、第2のフィルタの入力側に第3の移相
手段、出力側に第4の移相手段が接続されており、第1
〜第4の移相手段の位相をずらす量x、y、z及びw
が、上述した式(1)〜(3)を満たすように構成され
ているので、第2のフィルタで発生する反射波が打ち消
し合い、入出力端のいずれにおいても、反射波がほとん
ど生じない。従って、入力端及び出力端における帯域内
信号反射を低減することができ、入力端側におけるイン
ピーダンス整合が良好なバンドパスフィルタを提供する
ことができる。また、帯域内信号反射を低減することが
できるので、帯域内信号の伝送効率も高めることができ
る。
【0096】第2の発明に係るバンドパスフィルタで
は、少なくとも使用通過帯域で周波数に対する特性がほ
ぼ同一の第1,第2のフィルタが並列接続されており、
第1のフィルタの出力側に位相を略(90+n×18
0)度ずらす移相手段が、第2のフィルタの入力側に位
相を略(90+m×180)度ずらす移相手段がそれぞ
れ直列に接続されているので、第1の発明と同様に、入
出力端における帯域内信号反射を低減することができ、
入出力端におけるインピーダンス整合が良好なバンドパ
スフィルタを提供することができる。また、上記のよう
に帯域内信号反射を低減することができるので、帯域内
信号の伝送効率も高めることができる。
【0097】第3の発明によれば、少なくとも使用周波
数帯域で周波数に対する特性がほぼ同一である第1,第
2のフィルタが並列接続されており、第1のフィルタの
入力側に位相を略(90+n×180)度ずらす移相手
段が、第2のフィルタの出力側に位相を略(90+m×
180)度ずらす移相手段がそれぞれ直列に接続されて
いるので、第1の発明と同様に、入力端及び出力端の双
方において帯域内信号反射を低減することができ、入出
力端におけるインピーダンス整合がより一層良好なバン
ドパスフィルタを提供することができる。第3の発明に
おいても、帯域内信号反射の低減により、帯域内信号の
伝送効率も高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るバンドパスフィ
ルタの回路構成を示す図。
【図2】第1の実施形態のバンドパスフィルタの変形例
を説明するための回路図。
【図3】第1の実施形態のさらに他の変形例を示す回路
図。
【図4】実施例のバンドパスフィルタの回路構成を示す
回路図。
【図5】図4に示した実施例の具体的な構造を説明する
ための模式的平面図。
【図6】実施例のバンドパスフィルタ及び比較例の共振
子型弾性表面波フィルタの伝送効率−周波数特性を示す
図。
【図7】図6に示した伝送効率−周波数特性を拡大して
示す図。
【図8】実施例のバンドパスフィルタ及び比較例の共振
子型弾性表面波フィルタの入力端子側の通過帯域内イン
ピーダンス特性を示すスミスチャート図。
【図9】実施例のバンドパスフィルタ及び比較例の共振
子型弾性表面波フィルタの出力端子側の通過帯域内イン
ピーダンス特性を示すスミスチャート図。
【図10】本発明の第2の実施形態に係るバンドパスフ
ィルタの回路図。
【図11】本発明のバンドパスフィルタのさらに別の変
形例を説明するための回路図。
【図12】従来の共振子型弾性表面波フィルタの模式的
平面図。
【図13】従来の共振子型弾性表面波フィルタの伝送効
率−周波数特性を示す図。
【図14】図13に示した伝送効率−周波数特性を拡大
して示す図。
【図15】従来の共振子型弾性表面波フィルタの入力端
子側の通過帯域内インピーダンス特性を示す図。
【図16】従来の共振子型弾性表面波フィルタの出力端
子側の通過帯域内インピーダンス特性を示す図。
【符号の説明】
1…第1のバンドパスフィルタ 1A,2A…第1,第2のバンドパスフィルタ 2…第2のバンドパスフィルタ 3〜6…移相手段としての移相器 3A〜6A…移相器 7,8…第1,第2のフィルタ回路 9…入力端子対 10…出力端子対 21〜24…コンデンサ素子 25,26…インダクタンス素子としてのコイル素子 27〜35…電極パッド 36〜45…接続導電部 50…圧電基板 100…バンドパスフィルタ 100A…バンドパスフィルタ 200…バンドパスフィルタ 300…バンドパスフィルタ 600…バンドパスフィルタ 700…バンドパスフィルタ 800…バンドパスフィルタ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のフィルタと、少なくとも使用周波
    数帯域で周波数に対する特性が前記第1のフィルタとほ
    ぼ同一であり、かつ前記第1のフィルタに並列接続され
    た第2のフィルタと、 前記第1,第2のフィルタの入力側の並列接続点よりも
    後段において前記第1のフィルタの入力側にカスケード
    接続されており、かつ位相をx度ずらす第1の移相手段
    と、 前記第1,第2のフィルタの出力側の並列接続点よりも
    前段において第1のフィルタの出力側にカスケード接続
    されており、かつ位相をy度ずらす第2の移相手段と、 前記第1,第2のフィルタの入力側の並列接続点よりも
    後段において前記第2のフィルタの入力側にカスケード
    接続されており、かつ位相をz度ずらす第3の移相手段
    と、 前記第1,第2のフィルタの出力側の並列接続点よりも
    前段において第2のフィルタの出力側にカスケード接続
    されており、かつ位相をw度ずらす第4の移相手段とを
    備えており、x、y、z、wには下記の式(1)〜
    (3)の関係がほぼ成立していることを特徴とするバン
    ドパスフィルタ。 (1)2x−2z=180+n×360(nは任意の整
    数) (2)2y−2w=180+m×360(mは任意の整
    数) (3)x+y=z+w+l×360(lは任意の整数)
  2. 【請求項2】 第1のフィルタと、 少なくとも使用周波数帯域で周波数に対する特性が前記
    第1のフィルタとほぼ同一であり、かつ前記第1のフィ
    ルタに並列接続されている第2のフィルタと、 前記第1,第2のフィルタの出力側の並列接続点よりも
    前段において前記第1のフィルタの出力側にカスケード
    接続されており、かつ位相を略(90+n×180)度
    (ここでnは任意の整数)ずらす移相手段と、 前記第1,第2のフィルタの入力側の並列接続点よりも
    後段において前記第2のフィルタの入力側にカスケード
    接続されており、かつ位相を略(90+m×180)度
    (ここでmは、nと奇偶の一致する任意の整数)ずらす
    移相手段とを備えることを特徴とするバンドパスフィル
    タ。
  3. 【請求項3】 第1のフィルタと、 少なくとも使用周波数帯域で周波数に対する特性が前記
    第1のフィルタとほぼ同一であり、かつ前記第1のフィ
    ルタに並列接続された第2のフィルタと、 前記第1,第2のフィルタの入力側の並列接続点よりも
    後段において前記第1のフィルタの入力側にカスケード
    接続されており、かつ位相を略(90+n×180)度
    (ここでnは任意の整数)ずらす移相手段と、 前記第1,第2のフィルタの出力側の並列接続点よりも
    前段において前記第1のフィルタの出力側にカスケード
    接続されており、かつ位相を略(90+m×180)度
    (ここでmは、nと奇偶の一致する任意の整数)ずらす
    移相手段とを備えることを特徴とするバンドパスフィル
    タ。
  4. 【請求項4】 前記移相手段の少なくとも1つが遅延線
    であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    のバンドパスフィルタ。
  5. 【請求項5】 前記移相手段の少なくとも1つがコンデ
    ンサ素子とインダクタンス素子から構成されていること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のバンドパ
    スフィルタ。
  6. 【請求項6】 前記第1のフィルタ及び第2のフィルタ
    が、弾性表面波フィルタ、誘電体フィルタ、圧電フィル
    タのいずれかであることを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれかに記載の回路装置。
  7. 【請求項7】 前記第1のフィルタ及び第2のフィルタ
    が圧電基板を有する弾性表面波フィルタであって、前記
    遅延線が前記圧電基板上に形成された導体ストリップ線
    路からなることを特徴とする請求項4に記載のバンドパ
    スフィルタ。
  8. 【請求項8】 前記第1のフィルタ及び第2のフィルタ
    が圧電基板を有する弾性表面波フィルタであって、前記
    移相手段の少なくとも1つが、コンデンサ素子とインダ
    クタンス素子から構成されていて、該コンデンサ素子は
    前記圧電基板上に形成された対向電極によって構成され
    ていることを特徴とする請求項5に記載のバンドパスフ
    ィルタ。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載のバンド
    パスフィルタを搭載したことを特徴とする通信機器。
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