JPWO2010150598A1 - 弾性波装置及びデュプレクサ - Google Patents

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Abstract

フロートバランス型のフィルタ構造を有し、通過帯域内における損失を低減することができるだけでなく、通過帯域外におけるスプリアスレベルを小さくすることができ、それによって通過帯域の異なるフィルタとともに用いられた場合のアイソレーション特性を改善することができる弾性波装置を提供する。不平衡端子8と、第1,第2の平衡端子6,7とを有し、不平衡端子8と第1の平衡端子6との間に縦結合共振子型の第1の弾性波フィルタ部11が形成されており、不平衡端子8と第2の平衡端子7との間に第1の弾性波フィルタ部11に並列に接続されている弾性波フィルタ部13が接続されており、弾性波フィルタ部11と弾性波フィルタ部13とにおいて、IDT電極のアース端子に接続される電流経路が非対称とされている、弾性波装置。

Description

本発明は、弾性表面波や弾性境界波などの弾性波を利用した弾性波装置に関し、より詳細には、縦結合共振子型の複数の弾性波フィルタ部を接続してなる構成を備える弾性波装置に関する。
携帯電話機のRF段のデュプレクサは、送信側フィルタと受信側フィルタとを有する。送信側フィルタ及び受信側フィルタが弾性波フィルタからなるデュプレクサが、例えば下記の特許文献1に開示されている。
図12は、特許文献1に記載のデュプレクサの電極構造を模式的に示す平面図である。デュプレクサ1001は、圧電基板1002上に図示の電極構造を形成することにより構成されている。
具体的には、アンテナ端子1003と、第1,第2の受信端子としての第1,第2の平衡端子1004,1005との間に受信側フィルタ1006が接続されている。また、アンテナ端子1003と送信端子1007との間に送信側フィルタ1008が接続されている。送信側フィルタ1008は、複数の弾性波共振子からなるラダー型回路構成を有する。
他方、受信側フィルタ1006は、アンテナ端子1003に接続されている不平衡端子1009と、第1,第2の平衡端子1004,1005とを有する。ここでは、不平衡端子1009に、1ポート型弾性波共振子1010を介して、第1の弾性波フィルタ部1011が接続されている。第1の弾性波フィルタ部1011は、第1〜第3のIDT電極1013〜1015を有する、3IDT型の縦結合共振子型の弾性表面波フィルタである。同様に、第2の弾性波フィルタ部1012も、第1〜第3のIDT電極1016〜1018を有する3IDT型の縦結合共振子型の弾性表面波フィルタである。
第2のIDT電極1014の一端が弾性波共振子1010を介して不平衡端子1009に接続されており、他端がアース電極に接続されている。第1,第3のIDT電極1013,1015の各一端が共通接続され、各他端は、それぞれ、第2の弾性波フィルタ部1012の第1,第3のIDT電極1016,1018の一端に接続されている。第1,第3のIDT電極1016,1018の各他端は共通接続されている。第2のIDT電極1017の一端が第1の平衡端子1004に,他端が第2の平衡端子1005に接続されている。それによって、平衡−不平衡変換機能が実現されている。
この種の平衡−不平衡変換機能を有するフィルタは、フロートバランス型弾性波フィルタである。
他方、図13に示すように、フロートバランス型ではない、いわゆる、中性点付バランス型弾性波フィルタも知られている。図12に示す弾性波フィルタ1101では、不平衡端子1009に並列に第1,第2の弾性波フィルタ部1111,1112が接続されている。第1,第2の弾性波フィルタ部1111,1112に、それぞれ、第3,第4の弾性波フィルタ部1113,1114が縦続接続されており,第3,第4の弾性波フィルタ部1113,1114が、それぞれ、第1,第2の平衡端子1004,1005に接続されている。
特開2008−118277号公報
図12に示した受信側フィルタ1006のようなフロートバランス型の弾性波フィルタは、中性点付バランス型フィルタに比べ、損失を小さくすることができる。しかしながら、フロートバランス型の弾性波フィルタでは、中性点付バランスフィルタに比べ、第1,第2の平衡端子1004,1005間の信号の平衡度が悪いという問題があった。これは、中性点付バランスフィルタに比べ、フロートバランス型のフィルタでは、第1,第2の平衡端子1004,1005に接続される配線を対称とすることができないため、寄生容量などの影響が第1の平衡端子1004と第2の平衡端子1005とで異なることによる。そのため、図12に示したデュプレクサ1001では、送信側フィルタ1008の通過帯域における受信側フィルタ1006のアイソレーションが十分でないという問題があった。
本発明の目的は、上述した従来技術の欠点を解消するフロートバランス型の弾性波フィルタを有する弾性波装置を提供することにある。より具体的には、通過帯域内における損失を低減することができるだけでなく、通過帯域外におけるスプリアスレベルを小さくすることができ、それによって通過帯域の異なるフィルタとともに用いられた場合のアイソレーション特性を改善することができる弾性波装置を提供することを目的とする。また、該弾性波装置を用いたデュプレクサであって、アイソレーション特性に優れたデュプレクサを提供することも本発明の目的である。
本願第1の発明に係る弾性波装置は、圧電基板と、前記圧電基板上に形成された不平衡端子と、前記圧電基板上に形成された第1,第2の平衡端子と、前記圧電基板上に形成された複数のアース端子と、前記圧電基板に構成された縦結合共振子型の第1の弾性波フィルタ部と、前記圧電基板に構成された縦結合共振子型の第2の弾性波フィルタ部とを備え、前記第1の弾性波フィルタ部が、弾性波伝搬方向に沿って順に配置された第1〜第3のIDT電極と、該第1〜第3のIDT電極が設けられている領域の弾性波伝搬方向両側に配置された2つの反射器とを有し、前記第2のIDT電極の一方端部が前記第1の平衡端子に、他方端部が前記第2の平衡端子に接続されており、前記第1の弾性波フィルタ部において、前記第1のIDT電極の一方端部と前記第3のIDT電極の一方端部とが前記不平衡端子に接続されており、前記第1のIDT電極の他方端部と前記第3のIDT電極の他方端部とが前記複数のアース端子のいずれかに接続されており、前記第2の弾性波フィルタ部は、弾性波伝搬方向に沿って順に配置された第1〜第3のIDT電極と、該第1〜第3のIDT電極の設けられている領域の弾性波伝搬方向両側に配置された2つの反射器とを有し、前記第2の弾性波フィルタ部において、前記第2のIDT電極の一方端部が前記第1の平衡端子に、他方端部が前記第2の平衡端子に接続されており、前記第1のIDT電極の一方端部と前記第3のIDT電極の一方端部とが前記不平衡端子に接続されており、前記第1のIDT電極の他方端部と前記第3のIDT電極の他方端部とが前記複数のアース端子のいずれかに接続されており、前記第1の弾性波フィルタ部と前記アース端子とを接続している電流経路と、前記第2の弾性波フィルタ部と前記アース端子とを接続している電流経路とが異なっている。
第1の発明に係る弾性波装置のある特定の局面によれば、前記第1の弾性波フィルタ部に接続されている前記アース端子の数と、前記第2の弾性波フィルタ部に接続されている前記アース端子の数とが異なっている。それによって、第1の弾性波フィルタ部のアース電位に接続される端部とアース端子とを接続している電流経路と、第2の弾性波フィルタ部のアース電位に接続される端部とアース端子とを接続している電流経路とが異ならされている。
第1の発明の弾性波装置の他の特定の局面では、前記第1の弾性波フィルタ部において、第1のIDT電極の他方端部と、前記第3のIDT電極の他方端部とが異なるアース端子に接続されており、前記第2の弾性波フィルタ部において、第1のIDT電極の他方端部と、前記第3のIDT電極の他方端部とが同じアース端子に接続されている。
第2の発明に係る弾性波装置は、圧電基板と、前記圧電基板上に形成された不平衡端子と、前記圧電基板上に形成された第1,第2の平衡端子と、前記圧電基板上に形成された複数のアース端子と、前記圧電基板に構成された縦結合共振子型の第1〜第4の弾性波フィルタ部と、前記第1の弾性波フィルタ部と前記第2の弾性波フィルタ部とを従属接続している第1,第2の接続配線と、前記第3,第4の弾性波フィルタ部を縦続接続している第3,第4の接続配線とを備え、前記第1〜第4の弾性波フィルタ部が、それぞれ、弾性波伝搬方向に沿って順に配置された第1〜第3のIDT電極と、第1〜第3のIDT電極が設けられている領域の弾性波伝搬方向両側に配置された反射器とを有し、前記第1の弾性波フィルタ部において、前記第2のIDT電極の一方端部が前記不平衡端子に接続されており、他方端部が前記複数のアース端子のいずれかに接続されており、前記第1のIDT電極の一方端部が前記第1の接続配線に接続されており、他方端部が前記複数のアース端子のいずれかに接続されており、第3のIDT電極の一方端部が前記第2の接続配線に接続されており、他方端部が前記複数のアース端子のいずれかに接続されており、前記第2の弾性波フィルタ部において、前記第2のIDT電極の一方端部が前記第1の平衡端子に、他方端部が前記第2の平衡端子に接続されており、前記第1のIDT電極の一方端部が前記第1の接続配線に接続されており、他方端部が前記複数のアース端子のいずれかに接続されており、前記第3のIDT電極の一方端部が前記第2の接続配線に接続されており、他方端部が前記複数のアース端子のいずれかに接続されており、前記第3の弾性波フィルタ部において、前記第2のIDT電極の一方端部が前記不平衡端子に接続されており、他方端部が前記複数のアース端子のいずれかに接続されており、前記第1のIDT電極の一方端部が前記第3の接続配線に接続されており、他方端部が前記複数のアース端子のいずれかに接続されており、前記第3のIDT電極の一方端部が前記第4の接続配線に接続されており、他方端部が前記複数のアース端子のいずれかに接続されており、前記第4の弾性波フィルタ部において、前記第2のIDT電極の一方端部が前記第1の平衡端子に接続されており、他方端部が前記第2の平衡端子に接続されており、前記第1のIDT電極の一方端部が前記第3の接続配線に接続されており、他方端部が前記複数のアース端子のいずれかに接続されており、前記第3のIDT電極の一方端部が前記第4の接続配線に接続されており、他方端部が前記複数のアース端子のいずれかに接続されており、第1,第2の弾性波フィルタ部とアース端子とを接続している電流経路と、第3,第4の弾性波フィルタ部とアース端子とを接続している電流経路とが異なっている。
第2の発明の弾性波装置のある特定の局面では、前記第1,第2の弾性波フィルタ部に接続されている前記アース端子の総数と、前記第3,第4の弾性波フィルタ部に接続されている前記アース端子の総数とが異なっている。それによって、第1,第2の弾性波フィルタ部のアース電位に接続される端部とアース端子とを接続している電流経路と、第3,第4の弾性波フィルタ部のアース電位に接続される端部とアース端子とを接続している電流経路とが異ならされている。
第2の発明の弾性波装置の他の特定の局面では、前記第1の弾性波フィルタ部において、第1のIDT電極の他方端部と、前記第3のIDT電極の他方端部とが異なるアース端子に接続されており、前記第3の弾性波フィルタ部において、第1のIDT電極の他方端部と、前記第3のIDT電極の他方端部とが同じアース端子に接続されている。
第2の発明の弾性波装置のさらに他の特定の局面では、前記第2の弾性波フィルタ部において、第1のIDT電極の他方端部と、前記第3のIDT電極の他方端部とが異なるアース端子に接続されており、前記第4の弾性波フィルタ部において、第1のIDT電極の他方端部と、前記第3のIDT電極の他方端部とが同じアース端子に接続されている。
第1,第2の発明(以下、本発明と適宜総称する)では、弾性波として弾性表面波を用いてもよく、あるいは弾性境界波を用いてもよい。従って、上記弾性波フィルタ部は、弾性表面波フィルタ部であってもよく、弾性境界波フィルタ部であってもよい。
本発明に係るデュプレクサは、受信側フィルタと、送信側フィルタとを備え、前記受信側フィルタが本発明に従って構成された弾性波装置からなる。従って、中線点付バランスフィルタを用いた場合に比べて、弾性波フィルタ部における損失を低減することができるだけでなく、受信側フィルタにおける送信側フィルタの通過帯域でのアイソレーションを改善することが可能となる。
本発明に係るデュプレクサのある特定の局面では、アンテナ側端子と弾性波共振子とをさらに備え、前記アンテナ側端子と、前記弾性波装置の前記不平衡端子との間に前記弾性波共振子が直列に接続されている。
第1の発明に係る弾性波装置では、第2の弾性波フィルタ部がフロートバランス型の弾性波フィルタであるため損失を低減することができるだけでなく、第1の弾性波フィルタ部のアース電位に接続される端部とアース端子とを接続している電流経路と、第2の弾性波フィルタ部のアース電位に接続される端部とアース端子とを接続している電流経路とが異なっているため、通過帯域外におけるスプリアスを抑制することができ、それによって通過帯域が異なるフィルタと共に用いられた場合のアイソレーション特性を改善することができる。
同様に、第2の発明に係る弾性波装置においても、第2,第4の弾性波フィルタ部がフロートバランス型フィルタであるため、挿入損失を低減することができるだけでなく、第1,第2の弾性波フィルタ部のアース電位に接続される端部とアース端子とを接続している電流経路と、第3,第4の弾性波フィルタ部のアース電位に接続される端部とアース端子とを接続している電流経路とが異なっているので、通過帯域外におけるスプリアスを抑制することができ、それによって通過帯域が異なるフィルタと共に用いられた場合のアイソレーション特性を改善することができる。
よって、第1,第2の発明に係る弾性波装置をデュプレクサの受信側フィルタとして用いた場合、受信側フィルタにおける送信側フィルタの通過帯域におけるアイソレーションを改善することが可能となる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る弾性波装置の模式的平面図である。 図2は、本発明の第1の実施形態の弾性波装置が受信側フィルタとして備えられている本発明の実施形態に係るデュプレクサを説明するための模式的回路図である。 図3は、第1の実施形態の弾性波装置及び比較例の弾性波装置の減衰量周波数特性を示す図である。 図4は、第1の実施形態に係る弾性波装置及び比較例の弾性波装置のアイソレーション特性を示す図である。 図5は、第1の実施形態及び比較例の弾性波装置を備えたデュプレクサにおける第1の平衡端子におけるアイソレーション特性を示す図である。 図6は、第1の実施形態及び比較例の弾性波装置を備えたデュプレクサにおける第2の平衡端子におけるアイソレーション特性を示す図である。 図7は、比較例の弾性波装置の電極構造を示す模式的平面図である。 図8は、本発明の第1の実施形態に係る弾性波装置の変形例を示す模式的平面図である。 図9は、本発明の第2の実施形態に係る弾性波装置の模式的回路図である。 図10は、本発明の第3の実施形態に係る弾性波装置の模式的回路図である。 図11は、本発明が適用される弾性境界波装置を説明するための模式的正面断面図である。 図12は、従来の弾性波装置の電極構造を示す模式的平面図である。 図13は、従来の弾性波装置の他の例を説明するための模式的平面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る弾性波装置の電極構造を示す模式的平面図である。図2は、図1に示した弾性波フィルタを受信側フィルタ4として備えるデュプレクサを示す模式的回路図である。
図2に示すデュプレクサ1は、UMTS−Band2の帯域で用いられる携帯電話機のRF段のデュプレクサである。UMTS−Band2の送信周波数帯は1850〜1910MHzであり、受信周波数帯は1930〜1990MHzである。
デュプレクサ1では、アンテナ端子2に、送信側フィルタ3及び受信側フィルタ4が接続されている。送信側フィルタ3は、複数の弾性表面波共振子を接続してなるラダー型回路構成の帯域フィルタである。もっとも、本発明のデュプレクサにおいて、送信側フィルタの構成は特に限定されるものではない。送信側フィルタ3は、一端がアンテナ端子2に接続されており、他端が送信端子5に接続されている。
受信側フィルタ4は不平衡端子8と、第1,第2の平衡端子6,7とを有する平衡−不平衡信号変換機能を有するバランス型帯域フィルタである。不平衡端子8が、アンテナ端子2に接続されている。アンテナ端子2とグラウンド電位との間には、インピーダンス整合用のインダクタンスLが接続されている。
受信側フィルタ4は、圧電基板上に図示の電極構造を形成することにより構成されている。
図2に示すように、不平衡端子8に一ポート型弾性表面波共振子9を介して縦結合共振子型の第1,第3の弾性波フィルタ部11,13が並列に接続されている。第1の弾性波フィルタ部11は、弾性表面波伝搬方向に順に配置された第1〜第3のIDT電極11a〜11cを有する。第1〜第3のIDT電極11a〜11cが設けられている領域の弾性表面波伝搬方向両側に、反射器11d,11eが設けられている。第3の弾性波フィルタ部13も同様に、第1〜第3のIDT電極13a〜13c及び反射器13d,13eを有する。
第1の弾性波フィルタ部11の第2のIDT電極11bの一方端部が共通接続点10に接続されており、他方端部がアース電位に接続されている。共通接続点10は、一ポート型弾性表面波共振子9を介して不平衡端子8に接続されている。第1,第3のIDT電極11a,11cの各一方端部はアース電位に接続されている。
第1の弾性波フィルタ部11は、第2の弾性波フィルタ部12が縦続接続されている。すなわち、第2の弾性波フィルタ部12は、第1〜第3のIDT電極12a〜12cと、反射器12d,12eとを有する3IDT型の縦結合共振子型弾性表面波フィルタである。第1の弾性波フィルタ部11の第1のIDT電極11aの他方端部が第1の接続配線16により第2の弾性波フィルタ部12の第1のIDT電極12aの一方端部に接続されている。第1のIDT電極12aの他方端部はアース電位に接続されている。同様に、第1の弾性波フィルタ部の第3のIDT電極11cの他方端部が第2の接続配線17により第2の弾性波フィルタ部12の第3のIDT電極12cの一方端部に接続されており、第3のIDT電極12cの他方端部はアース電位に接続されている。このようにして、第1の弾性波フィルタ部11に、第2の弾性波フィルタ部12が縦続接続されている。
第2のIDT電極12bの一方端部が第1の平衡端子6に、他方端部が第2の平衡端子7に接続されている。すなわち、第2の弾性波フィルタ部12は、フロートバランス型の平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタである。
同様に、第3の弾性波フィルタ部13にも、第4の弾性波フィルタ部14が縦続接続されている。第4の弾性波フィルタ部14は、第1〜第3のIDT電極14a〜14cと、反射器14d,14eとを有する3IDT型の縦結合共振子型弾性表面波フィルタである。
第3,第4の弾性波フィルタ部13,14は、第1,第2の弾性波フィルタ部11,12と同様に接続されている。すなわち、第3の弾性波フィルタ部13の第2のIDT電極13bの一方端部が共通接続点10を介して不平衡端子8に接続されており、他方端部がアース電位に接続されている。第3の弾性波フィルタ部13の第1,第3のIDT電極13a,13cの各一方端部がアース電位に接続されており、各他方端部が第3,第4の配線19,20により、第4の弾性波フィルタ部14の第1,第3のIDT電極14a,14cの各一方端部にそれぞれ接続されており、第1,第3のIDT電極14a,14cの各他方端部がアース電位に接続されている。第4の弾性波フィルタ部14の第2のIDT電極14bの一方端部が第1の平衡端子6に、他方端部が第2の平衡端子7に接続されている。
なお、特に図示はしないが、第1〜第4の弾性波フィルタ部11〜14においては、IDT同士が隣り合う部分において、IDTの端部に残りのIDT部分の電極指ピッチよりも電極指ピッチが狭い狭ピッチ電極指部が設けられている。
本実施形態の弾性波装置としての受信側フィルタ4の特徴を、図1を参照してより具体的に説明する。
図1に示すように、受信側フィルタ4は、圧電基板30上に、上記電極構造を形成することにより設けられている。ここでは、圧電基板30は、40°±5°回転YカットX伝搬のLiTaO基板からなる。なお、圧電基板30は、他のカット角のLiTaOを用いて形成されてもよい。圧電基板30は、LiNbOや水晶などの他の圧電単結晶により形成されてもよく、圧電セラミックスにより形成されてもよい。
上記圧電基板30上に、Alからなる電極構造を形成することにより、受信側フィルタ4が形成されている。
図1における参照番号は図2に示した受信側フィルタ4における参照番号と対応している。すなわち、第1,第2の平衡端子6,7及び不平衡端子8は、Alからなる矩形の電極膜により形成されている。また、アース電位に接続される第1〜第3のアース端子31,32,37がAlからなる電極膜により形成されている。
第1の弾性波フィルタ部11の第1のIDT電極11aのアース電位に接続される端部及び第3の弾性波フィルタ部13の第3のIDT電極13cのアース手電位に接続される端部とが共通接続され、配線33aに接続されている。なお、配線33aは、配線15と立体交差している。ここでは、ポリイミド膜からなる絶縁膜34aにより、配線15と配線33aとの電気的絶縁が図られている。すなわち、絶縁膜34aの上面を配線15が通過している。
第1の弾性波フィルタ部11の第3のIDT電極11cのアース電位に接続される端部は、配線33bに電気的に接続されている。配線33bは、配線33cに連ねられている。また、第1の弾性波フィルタ部11の第2のIDT電極11bのアース電位に接続される端部は、配線33dに接続されている。配線33dには、第3の弾性波フィルタ部13の第2のIDT電極13bのアース電位に接続される端部も接続されている。配線33dもまた前述した配線33cに接続されている。配線33cは、第1のアース端子31及び第2のアース端子32に接続されている。
従って、第1の弾性波フィルタ部11の第1〜第3のIDT電極11a〜11cのアース電位に接続される端部は、第1のアース端子31と第2のアース端子32、すなわち2個のアース端子に電気的に接続されている。
他方、第3の弾性波フィルタ部13においては、第1のIDT電極13aのアース電位に接続される端部は配線33eに接続されており、配線33eは第3のアース端子37に接続されている。第2のIDT電極13bのアース電位に接続される端部は前述したように配線33dに接続されている。第3のIDT電極13cのアース電位に接続される端部は前述したように配線33aに接続されている。
さらに、第1,第2,第4の接続配線16,17,20と、配線33dとの電気的絶縁を計るために、絶縁膜34bが形成されている。絶縁膜34bは、配線33dを覆うように形成されており、絶縁膜34b上を、第1,第2,第4の接続配線16,17,20が通過している。
第2の弾性波フィルタ部12においては、第2のIDT電極12bの一方端部が配線21により第1の平衡端子6に接続されている。配線21は、第4の弾性波フィルタ部14の第2のIDT電極14bの一方端部にも接続されている。第2の弾性波フィルタ部12の第1,第3のIDT電極12a,12c及び第4の弾性波フィルタ部14の第1,第3のIDT電極14a,14cの各アース電位に接続される側の端部が配線33fにより共通接続されている。配線33fと配線21との電気的絶縁を図るために、立体交差部において、両者の間に絶縁膜34c,34dが形成されている。配線33fは第3のアース端子37に接続されている。
他方、第2の弾性波フィルタ部12の第2のIDT電極12b及び第4の弾性波フィルタ部14の第2のIDT電極14bの他方端部が配線22により共通接続され、第2の平衡端子7に接続されている。この配線22と、第1,第3,第4の接続配線16,19,20との電気的絶縁を図るため、並び後述する配線33gとの電気的絶縁を図るために絶縁膜34eが形成されている。絶縁膜34b〜34eは、前述した絶縁膜34aと同様に形成されている。
配線33fは絶縁膜34e上を通っている配線33gにより第3のアース端子37に接続されている。
第3の弾性波フィルタ部13においては、IDT電極13a〜13cのアース電位に接続される端部は、第1のアース端子31、第2のアース端子32及び第3のアース端子37の3個のアース端子に接続されていることになる。このように、第1の弾性波フィルタ部11と第3の弾性波フィルタ部13とでは、第1〜第3のIDT電極11a〜11cのアース電位に接続される端部が接続されるアース端子の数と、第1〜第3のIDT電極13a〜13cのアース電位に接続される側の端部が接続されるアース端子の数とは異なっている。従って、本実施形態では、第1,第2の弾性波フィルタ部11,12側のアース電位に接続される部分の構造と、第3,第4の弾性波フィルタ部13,14におけるアース電位に接続される側の構造とが異なっていることになる。
よって、第1の弾性波フィルタ部11と第3の弾性波フィルタ部13では、図1に模式的に示すように、IDT電極11aとIDT電極13aのアース電位に接続される電気的接続構造が非対称とされている。それによって、後述するように、受信側フィルタ4において、アイソレーションが改善されている。これを具体的な実験例に基づき説明する。
以下の仕様で上記実施形態の受信側フィルタ4を形成した。
(第1の弾性波フィルタ部11)
IDT電極11a〜11cの狭ピッチ電極指部以外の電極指ピッチで定まる波長をλIとする。
交叉幅:19.4λI
IDT電極11a,11cの電極指の本数:33本。第2のIDT電極11b側の端部に3本の電極指からなる狭ピッチ電極指部を有する。従って、残りの電極指部の電極指の本数は33−3=30本。
第2のIDT電極11bの電極指の本数:狭ピッチ電極指部を含めて電極指の本数は34本。第1,第3のIDT電極11a,11cに隣り合う側の端部に、それぞれ、7本の電極指を有する狭ピッチ電極指部が設けられている。
反射器11d,11eにおける電極指の本数:75本
メタライゼーションレシオ:0.70
電極膜厚:0.087λI
(第2の弾性波フィルタ部12)
交叉幅=16.5λI
IDT電極12a,12cの電極指の本数:33本。第2のIDT電極12b側の端部に、3本の電極指からなる狭ピッチ電極指部を有し、従って、残りの電極指部の電極指の本数は33−3=30本。
第2のIDT電極12bの電極指の本数:両側の狭ピッチ電極指部を含めて38本。両側の狭ピッチ電極指部は、それぞれ、6本の電極指からなる狭ピッチ電極指部である。
反射器の電極指の本数:75本
メタライゼーションレシオ:0.70
電極膜厚:0.087λI
(第3,第4の弾性波フィルタ部13,14)
第3,第4の弾性波フィルタ部13,14は、上述したとおり、弾性波フィルタ部11,12と同様である。
(一ポート型弾性表面波共振子9)
交叉幅=14.7λI
IDTの電極指の本数:201本。
反射器の電極指の本数:18本
メタライゼーションレシオ:0.60
電極膜厚:0.089λI
上記受信側フィルタ4の減衰量周波数特性を図3に実線で示す。図3の破線は比較例の結果を示す。
なお、比較のために用意した比較例の受信側フィルタの構造を図7に模式的平面図でそれぞれ示す。比較例の弾性波装置1201は、第1の弾性波フィルタ部1211及び第3の弾性波フィルタ部1213における第1のIDT電極11a,13aのアース電位に接続される側の端部とアース端子との接続構造が異なることを除いては、上記受信側フィルタ4と同様に構成されている。より具体的には、図7に示すように、第1のIDT電極11aのアース電位に接続される側の端部と第1のIDT電極13aのアース電位に接続される側の端部とが配線1214により共通接続されており、それぞれ、第1〜第3のアース端子31,32,37に接続されている。その他の構造はほぼ同様である。
従って、比較例では、第1の弾性波フィルタ部1211の第1〜第3のIDT電極11a〜11cのアース電位に接続される側の端部が接続されるアース端子の数は第1〜第3のアース端子31,32,37であり、3個である。同様に、第3の弾性波フィルタ部1213の第1〜第3のIDT電極13a〜13cのアース電位に接続される側の端部の接続されるアース端子の数も3個である。従って、第1,第3の弾性波フィルタ部1211,1213のアース電位に接続される電流経路がほぼ同様とされている。
図3から明らかなように、上記実施形態によれば、比較例の弾性波装置1201に比べて、通過帯域内の挿入損失はほぼ同等であることがわかる。
また、上記実施形態及び比較例の弾性波装置を組み込んだデュプレクサにおける送信−受信間のアイソレーション特性を図4に示す。
図4から明らかなように、比較例に比べ、上記実施形態の弾性波装置を用いることにより、送信側通過帯域におけるアイソレーションが約3dB改善している。そして、図4に示したように、受信側フィルタの伝送特性自体は、ほとんど劣化していない。
従って、上記実施形態によれば、受信側フィルタ4では、受信側通過帯域の伝送特性の劣化をほとんど引き起こすことなく、送信側帯域におけるアイソレーションを改善し得ることがわかる。
図5及び図6は、上記実施形態及び比較例における第1の平衡端子及び第2の平衡端子のそれぞれにおけるアイソレーション特性を示す。比較例に比べ、上記実施形態によれば、第1,第2の平衡端子にいずれにおいても、受信側通過帯域内近傍におけるスプリアスが小さくなっていることがわかる。すなわち、第1の平衡端子と第2の平衡端子との間のバランス性が高められたことによりアイソレーションが改善しているわけではなく、スプリアスの大きさ自体が小さくなることによりアイソレーションが改善していることがわかる。
本実施形態において、上記のように、第1の弾性波フィルタ部11と第3の弾性波フィルタ部13とで11a,13aのアース電位に接続される電流経路の構造を異ならせることによりアイソレーションが改善されるのは、以下の理由によると考えられる。すなわち、IDT電極11a及びIDT電極13aのアース接続経路が非対称とされているため、並列接続されている第1,第3の弾性波フィルタ部11,13において、アース電位に接続される電流経路に流れる電流が非対称となっている。その結果、IDT電極11aとIDT電極13aの設計パラメータを非対称にすることに近い効果が得られており、それによって、送信側通過帯域におけるスプリアスが小さくなっていると考えられる。
上記のように、IDT電極11a〜11c,13a〜13cの設計パラメータ、具体的には電極指の対数や波長を非対称にすることによっても、上記のようなスプリアス低減効果を得ることができる。しかしながら、その場合には、通過帯域内にリップルが発生するなどの問題が生じる。
これに対して、本実施形態のように、並列接続されている第1,第3の弾性波フィルタ部11,13の設計パラメータは非対称とせず、上記アース電位に流れる電流経路を非対称とした場合、通過帯域内におけるリップルをほとんど生じさせることなく、スプリアスを小さくすることができる。
図8は、上記実施形態の弾性波装置の変形例を示すための模式的平面図であり、上記実施形態の図1に相当する図である。
図8に示す変形例の弾性波装置201では、配線15が他の配線と立体交差しておらず、第1のIDT電極11aのアース電位に接続される側の端部は、配線202により第1のIDT電極13aのアース電位に接続される側の端部と共通接続されている。従って、第1の弾性波フィルタ部11及び第3の弾性波フィルタ部13の第1のIDT電極11a,13aのアース電位に接続される側の端部は、いずれも、第3のアース端子37に接続されている。ここでは、立体交差を果たすための絶縁膜213が配線18と配線202との交差部に設けられている。従って、図1に示した絶縁膜34aは形成されていない。
他方、第3のIDT電極11cは、第1,第2のアース端子31,32に接続されており、第3のIDT電極13cは、第3のアース端子37にのみ接続されている。従って、並列接続されている第1,第3の弾性波フィルタ部11,13において、対応する第3のIDT電極11cと第3のIDT電極13cとでアース電位に接続される電流経路が非対称とされているため、上記実施形態と同様に、送信側通過帯域におけるスプリアスレベルを小さくすることができ、それによってアイソレーション特性を改善することができる。
上記実施形態及び変形例から明らかなように、並列接続されている弾性波フィルタ部間において、アース電位に接続される電流経路を非対称にすることにより、上記実施形態及び変形例と同様の効果を得ることができるので、非対称とするための電流経路の具体的な形状は特に限定されるものではない。
図9は、本発明の第2の実施形態に係る弾性波フィルタ装置を説明するための模式的回路図である。第2の実施形態の弾性波フィルタ装置301では、不平衡端子8と第1,第2の平衡端子6,7との間に、第1の実施形態と同様に、第1,第2の弾性波フィルタ部11,12及び第3,第4の弾性波フィルタ部13,14が接続されている。異なるところは、第1の実施形態の弾性波フィルタ装置では、第1の弾性波フィルタ部11と第3の弾性波フィルタ部13とでIDT電極11a,13aのアース電位に接続される側の端部のアース電位に接続される電流経路を非対称としたが、本実施形態では、第2,第4の弾性波フィルタ部12,14間においてIDTのアース電位に接続される側の電流経路が異ならされている。
より具体的には第2の弾性波フィルタ部12の第3のIDT電極12cのアース電位に接続される側の端部が模式的に示す第1のアース端子302に接続されている。他方、第1のIDT電極12aのアース電位に接続される側の端部は、第4の弾性波フィルタ部14の第1,第3のIDT電極14a,14cのアース電位に接続される側の端部と共通接続され、第2のアース端子303に接続されている。従って、第2の弾性波フィルタ部12と第4の弾性波フィルタ部14とで、接続されるアース端子の数が異なっている。言い換えれば、第2の弾性波フィルタ部12と第4の弾性波フィルタ部14とで、アース電位に接続される電流経路が異なっているため、第1の実施形態と同様に、送信側通過帯域におけるスプリアスレベルを小さくし、アイソレーション特性を改善することができる。
図10は、本発明の第3の実施形態に係る弾性波装置の回路構成の示す模式的回路図である。
図10に示す弾性波装置401は、不平衡端子8と第1,第2の平衡端子6,7との間において、並列に第1,第2の弾性波フィルタ部411,412が接続されている。すなわち、第1の実施形態の弾性波装置のように、2つの縦結合共振子型弾性波フィルタ素子が縦続接続されている構造を有しない。第1,第2の弾性波フィルタ部411,412は、いずれもフロートバランス型の弾性波フィルタである。
言い換えれば、第2の実施形態の弾性波フィルタ装置301の第1,第3の弾性波フィルタ部11,13を除去した回路構成を有する。従って、第2の実施形態における第2,第4の弾性波フィルタ部13,14に相当するように、第1,第2の弾性波フィルタ部411,412が形成されている。
よって、第1の弾性波フィルタ部411の第3のIDT電極411cのアース電位に接続される側の端部が第1のアース端子402に接続されており、IDT電極411a及び第2の弾性波フィルタ部412の第1,第3のIDT電極412a,412cのアース電位に接続される側の端部が共通接続され、第2のアース端子403に接続されている。よって、第1の平衡端子6と第2の平衡端子7にそれぞれ接続されている第1,第2の弾性波フィルタ部411,412間で、アース電位に接続される側の電流経路が異ならされているため、第2の実施形態と同様に、通過帯域側におけるスプリアスレベルを小さくすることができる。よって、送信側通過帯域におけるアイソレーション特性を改善することができる。
なお、上記第1〜第3の実施形態では、弾性表面波を利用した弾性表面波装置につき説明したが、本発明の弾性波装置は、弾性境界波を利用した弾性境界波装置であってもよい。例えば、図11に略図的正面断面図で示す弾性境界波装置501では、圧電体からなる圧電基板502上に、誘電体503が積層されている。圧電基板502と誘電体503との界面に、IDTを含む電極構造504が設けられている。この電極構造504として、前述した各実施形態の電極構造を形成することにより、本発明に従って、弾性境界波フィルタ装置を提供することができる。
1…デュプレクサ
2…アンテナ端子
3…送信側フィルタ
4…受信側フィルタ
5…送信端子
6,7…第1,第2の平衡端子
8…不平衡端子
9…一ポート型弾性表面波共振子
10…共通接続点
11〜14…第1〜第4の弾性波フィルタ部
11a〜14a…第1のIDT電極
11b〜14b…第2のIDT電極
11c〜14c…第3のIDT電極
11d〜14d,11e〜14e…反射器
15,18…配線
16,17,19,20…第1〜第4の接続配線
21,22…配線
30…圧電基板
31,32…第1,第2のアース端子
33a〜33g…配線
34a〜34e…絶縁膜
37…第3のアース端子
201…弾性波装置
202…配線
213…絶縁膜
301…弾性波フィルタ装置
302,303…第1,第2のアース端子
401…弾性波装置
402,403…第1,第2のアース端子
411,412…第1,第2の弾性波フィルタ部
411a,412a…第1のIDT電極
411c,412c…第3のIDT電極
501…弾性境界波装置
502…圧電基板
503…誘電体
504…電極構造

Claims (11)

  1. 圧電基板と、
    前記圧電基板上に形成された不平衡端子と、
    前記圧電基板上に形成された第1,第2の平衡端子と、
    前記圧電基板上に形成された複数のアース端子と、
    前記圧電基板に構成された縦結合共振子型の第1の弾性波フィルタ部と、
    前記圧電基板に構成された縦結合共振子型の第2の弾性波フィルタ部とを備え、
    前記第1の弾性波フィルタ部が、弾性波伝搬方向に沿って順に配置された第1〜第3のIDT電極と、該第1〜第3のIDT電極が設けられている領域の弾性波伝搬方向両側に配置された2つの反射器とを有し、前記第2のIDT電極の一方端部が前記第1の平衡端子に、他方端部が前記第2の平衡端子に接続されており、
    前記第1の弾性波フィルタ部において、前記第1のIDT電極の一方端部と前記第3のIDT電極の一方端部とが前記不平衡端子に接続されており、前記第1のIDT電極の他方端部と前記第3のIDT電極の他方端部とが前記複数のアース端子のいずれかに接続されており、
    前記第2の弾性波フィルタ部は、弾性波伝搬方向に沿って順に配置された第1〜第3のIDT電極と、該第1〜第3のIDT電極の設けられている領域の弾性波伝搬方向両側に配置された2つの反射器とを有し、
    前記第2の弾性波フィルタ部において、前記第2のIDT電極の一方端部が前記第1の平衡端子に、他方端部が前記第2の平衡端子に接続されており、前記第1のIDT電極の一方端部と前記第3のIDT電極の一方端部とが前記不平衡端子に接続されており、前記第1のIDT電極の他方端部と前記第3のIDT電極の他方端部とが前記複数のアース端子のいずれかに接続されており、
    前記第1の弾性波フィルタ部と前記アース端子とを接続している電流経路と、前記第2の弾性波フィルタ部と前記アース端子とを接続している電流経路とが異なっている、弾性波装置。
  2. 前記第1の弾性波フィルタ部に接続されている前記アース端子の数と、前記第2の弾性波フィルタ部に接続されている前記アース端子の数とが異なっている、請求項1に記載の弾性波装置。
  3. 前記第1の弾性波フィルタ部において、第1のIDT電極の他方端部と、前記第3のIDT電極の他方端部とが異なるアース端子に接続されており、
    前記第2の弾性波フィルタ部において、第1のIDT電極の他方端部と、前記第3のIDT電極の他方端部とが同じアース端子に接続されている、請求項1または2に記載の弾性波装置。
  4. 圧電基板と、
    前記圧電基板上に形成された不平衡端子と、
    前記圧電基板上に形成された第1,第2の平衡端子と、
    前記圧電基板上に形成された複数のアース端子と、
    前記圧電基板に構成された縦結合共振子型の第1〜第4の弾性波フィルタ部と、
    前記第1の弾性波フィルタ部と前記第2の弾性波フィルタ部とを縦続接続している第1,第2の接続配線と、
    前記第3,第4の弾性波フィルタ部を縦続接続している第3,第4の接続配線とを備え、
    前記第1〜第4の弾性波フィルタ部が、それぞれ、弾性波伝搬方向に沿って順に配置された第1〜第3のIDT電極と、第1〜第3のIDT電極が設けられている領域の弾性波伝搬方向両側に配置された反射器とを有し、
    前記第1の弾性波フィルタ部において、前記第2のIDT電極の一方端部が前記不平衡端子に接続されており、他方端部が前記複数のアース端子のいずれかに接続されており、前記第1のIDT電極の一方端部が前記第1の接続配線に接続されており、他方端部が前記複数のアース端子のいずれかに接続されており、第3のIDT電極の一方端部が前記第2の接続配線に接続されており、他方端部が前記複数のアース端子のいずれかに接続されており、
    前記第2の弾性波フィルタ部において、前記第2のIDT電極の一方端部が前記第1の平衡端子に、他方端部が前記第2の平衡端子に接続されており、前記第1のIDT電極の一方端部が前記第1の接続配線に接続されており、他方端部が前記複数のアース端子のいずれかに接続されており、前記第3のIDT電極の一方端部が前記第2の接続配線に接続されており、他方端部が前記複数のアース端子のいずれかに接続されており、
    前記第3の弾性波フィルタ部において、前記第2のIDT電極の一方端部が前記不平衡端子に接続されており、他方端部が前記複数のアース端子のいずれかに接続されており、前記第1のIDT電極の一方端部が前記第3の接続配線に接続されており、他方端部が前記複数のアース端子のいずれかに接続されており、前記第3のIDT電極の一方端部が前記第4の接続配線に接続されており、他方端部が前記複数のアース端子のいずれかに接続されており、
    前記第4の弾性波フィルタ部において、前記第2のIDT電極の一方端部が前記第1の平衡端子に接続されており、他方端部が前記第2の平衡端子に接続されており、前記第1のIDT電極の一方端部が前記第3の接続配線に接続されており、他方端部が前記複数のアース端子のいずれかに接続されており、前記第3のIDT電極の一方端部が前記第4の接続配線に接続されており、他方端部が前記複数のアース端子のいずれかに接続されており、
    第1,第2の弾性波フィルタ部とアース端子とを接続している電流経路と、第3,第4の弾性波フィルタ部とアース端子とを接続している電流経路とが異なっている、弾性波装置。
  5. 前記第1,第2の弾性波フィルタ部に接続されている前記アース端子の総数と、前記第3,第4の弾性波フィルタ部に接続されている前記アース端子の総数とが異なっている、請求項4に記載の弾性波装置。
  6. 前記第1の弾性波フィルタ部において、第1のIDT電極の他方端部と、前記第3のIDT電極の他方端部とが異なるアース端子に接続されており、
    前記第3の弾性波フィルタ部において、第1のIDT電極の他方端部と、前記第3のIDT電極の他方端部とが同じアース端子に接続されている、請求項4または5に記載の弾性波装置。
  7. 前記第2の弾性波フィルタ部において、第1のIDT電極の他方端部と、前記第3のIDT電極の他方端部とが異なるアース端子に接続されており、
    前記第4の弾性波フィルタ部において、第1のIDT電極の他方端部と、前記第3のIDT電極の他方端部とが同じアース端子に接続されている、請求項4〜6のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  8. 前記弾性波が弾性波表面波であり、前記弾性波フィルタ部が弾性表面波フィルタ部である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  9. 前記弾性波が弾性境界波であり、前記各弾性波フィルタ部が弾性境界波フィルタ部である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  10. 受信側フィルタと送信側フィルタとを備え、前記受信側フィルタが請求項1〜9のいずれか1項に記載の弾性波装置からなる、デュプレクサ。
  11. アンテナ側端子と弾性波共振子とをさらに備え、前記アンテナ側端子と、前記弾性波装置の前記不平衡端子との間に前記弾性波共振子が直列に接続されている、請求項10に記載のデュプレクサ。
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