JP2003308844A - 非水二次電池とその正極 - Google Patents

非水二次電池とその正極

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JP2003308844A JP2002116318A JP2002116318A JP2003308844A JP 2003308844 A JP2003308844 A JP 2003308844A JP 2002116318 A JP2002116318 A JP 2002116318A JP 2002116318 A JP2002116318 A JP 2002116318A JP 2003308844 A JP2003308844 A JP 2003308844A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐酸化性にすぐれた導電剤を使用して、サイ
クル経過や長期貯蔵によっても内部抵抗を低く保つこと
ができ、もって劣化が少なく信頼性の高い非水二次電池
を得ることを目的とする。 【解決手段】 正極、負極および電解質を有する非水二
次電池において、正極は正極活物質、導電剤および結着
剤を含む正極合剤の成形体からなり、正極合剤中に導電
剤としてホウ素含有カーボンブラックが0.3〜10重
量%の割合で含有されていることを特徴とする非水二次
電池、とくに上記ホウ素含有カーボンブラック中のホウ
素含有量が4〜30重量%である上記構成の非水二次電
池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水二次電池に関
し、さらに詳しくは正極合剤中に用いる導電剤を改良し
た非水二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の小型化・携帯化に伴
い、高エネルギー密度を有する二次電池の要求は、さら
に高まっている。現在、この要求に応える二次電池とし
て、正極活物質にリチウムコバルト複合酸化物などのリ
チウム複合酸化物を用い、負極活物質に主に炭素系材料
を用いたリチウムイオン二次電池が商品化され、またさ
らなる高性能化が続けられている。これらの電池は、平
均作動電圧が3.6Vと、従来のNi−Cd電池やニッ
ケル水素電池に比べて、約3倍高く、また負極に炭素系
材料を用いていることなどから、軽量化が可能である。
【0003】非水二次電池では、反応面積を確保するた
め、シート状の正極と負極をセパレータや不織布などを
介して捲回または積層した構造とされる。これらの電極
は、活物質と結着剤を含む合剤層を集電体上に形成して
なるものが一般的であるが、正極活物質であるLiCo
2 などのリチウム複合酸化物は、導電性に乏しく、比
較的高い電気抵抗を有する。このため、この活物質を用
いて正極を作製する際には、結着剤とともに導電剤を添
加して合剤層とする必要がある。
【0004】ところで、非水二次電池は、前述のように
作動電位が高く、また、たとえば、電池が充電されてL
iCoO2 がLiを放出しLi1-x CoO2 となってい
るような状態では強い酸化作用を示す。このため、高い
信頼性を持つ非水二次電池を得るには、導電剤や結着剤
にも高い耐酸化性が要求される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、導電剤として
広く用いられている黒鉛やカーボンブラックなどは耐酸
化性に乏しく、Coなどの遷移金属の存在下ではより耐
酸化性が低下するため、充放電の繰り返しや充電状態で
の長期貯蔵により内部抵抗が上昇し、サイクル経過や経
時変化に伴う容量・負荷特性の低下が問題となる。
【0006】本発明は、上記の事情に照らし、耐酸化性
にすぐれた導電剤を用いることで、サイクル経過や長期
貯蔵によっても内部抵抗を低く保つことができ、もって
劣化が少なく信頼性の高い非水二次電池を得ることを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するため、鋭意検討した結果、正極合剤中に添
加する導電剤としてホウ素含有カーボンブラックを使用
すると、このカーボンブラックがすぐれた耐酸化性を示
して、サイクル経過や長期貯蔵によっても内部抵抗を低
く保つことができ、もって劣化が少なく信頼性の高い非
水二次電池が得られることを見い出し、本発明を完成す
るに至った。
【0008】本発明は、正極活物質、導電剤および結着
剤を含む正極合剤の成形体からなり、正極合剤中に導電
剤としてホウ素含有カーボンブラックが0.3〜10重
量%の割合で含有されていることを特徴とする非水二次
電池用正極に係るものであり、とくに上記のホウ素含有
カーボンブラック中のホウ素含有量が4〜30重量%で
ある上記構成の非水二次電池用正極を提供するものであ
る。また、本発明は、正極、負極および電解質を有する
非水二次電池において、正極は、正極活物質、導電剤お
よび結着剤を含む正極合剤の成形体からなり、正極合剤
中に導電剤としてホウ素含有カーボンブラックが0.3
〜10重量%の割合で含有されていることを特徴とする
非水二次電池に係るものであり、とくに上記のホウ素含
有カーボンブラック中のホウ素含有量が4〜30重量%
である上記構成の非水二次電池を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明におけるホウ素含有カーボ
ンブラックは、ホウ素のほとんどが炭素表面にB4 Cと
して共存した、いわば、カーボンブラックとホウ素化合
物層の複合化した材料である。ホウ素と炭素とは周期表
では隣接しており共有結合半径の値も近いが、最大固溶
限界は大きくなく、ホウ素の一部が炭素中に置換固溶す
る量は僅かであり、上記のように炭素表面にB4 Cとし
て共存した形態をとっている。その結果、粒子表面に存
在するB4 Cなどが酸化を受けて表面を被覆する膜を形
成し、これがカーボンブラック粒子のさらなる酸化を抑
制するものと思われる。また、ホウ素化合物がカーボン
ブラックの格子欠陥などの活性なサイトを被覆すること
も耐酸化性に好ましい結果を与えているものと思われ
る。
【0010】このような効果を発現させるため、本発明
に用いるホウ素含有カーボンブラックは、ホウ素含有量
が4〜30重量%であることが好ましく、とくに好まし
くは8〜25重量%であるのがよい。ホウ素含有量が4
重量%に満たないときは、表面に存在するB4 Cなどの
量が不足し、耐酸化性の改善に好結果が得られない。ま
た、30重量%を超える量となると、被覆膜の過度な増
加により粒子自体の電気抵抗が増加し、導電剤としての
効果を損ないやすい。
【0011】このようなホウ素含有カーボンブラック
は、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、サーマ
ルブラック、チャンネルブラック、フアーネスブラッ
ク、ランプブラックなどのカーボンブラックと、ホウ
素、酸化ホウ素、ホウ酸、炭化ホウ素などのホウ素化合
物とを、ホウ素含有量が前記値となるように、適宜の割
合で混合し、この混合物を不活性ガス雰囲気中で500
〜3,000℃、とくに1,200〜2,400℃で熱
処理することなどにより、得られる。
【0012】本発明においては、ホウ素含有カーボンブ
ラックを正極合剤中に導電剤として含有させることを特
徴としているが、その含有量は、正極合剤中、0.3〜
10重量%の割合となるようにするのがよい。導電剤と
しては、ホウ素含有カーボンブラックをこれ単独で使用
してもよいし、ホウ素含有カーボンブラックとともに黒
鉛などの別の物質を併用してもよい。前者の単独使用の
場合、ホウ素含有カーボンブラックのとくに好ましい含
有量としては、2〜5重量%である。また後者の併用の
場合、ホウ素含有カーボンブラックのとくに好ましい含
有量としては、0.5〜3重量%である。
【0013】なお、カーボンブラックは、種類や銘柄に
より、比表面積や沃素吸着量などの物性値がさまざまで
あり、正極活物質の粉体物性によっても導電剤の必要か
つ十分な含有量は異なってくる。正極合剤中の導電剤が
少なすぎると十分な導電性を有する正極を得ることがで
きず、逆に多すぎると充填できる活物質量が減少して電
池容量の面で損失となる。このことから、導電剤として
使用する上記のホウ素含有カーボンブラックは、その原
料であるカーボンブラックとさらに正極活物質の種類な
どに応じて、最適の含有量を決定するのが望ましい。
【0014】本発明における非水二次電池用正極は、正
極活物質に導電剤として上記割合のホウ素含有カーボン
ブラックと必要により黒鉛などの別の物質とを混合し、
さらに結着剤を加えて、正極合剤を調製し、これをシー
ト状などの成形体としたものである。成形体とする手段
は、とくに限定されないが、通常は、正極集電体を使用
して、その片面または両面に上記の正極合剤を塗布し乾
燥し、必要により、圧延処理して、正極合剤層を形成す
るという方法が採用される。
【0015】正極活物質には、LiCoO2 、LiNi
2 、LiMnO4 などのリチウム含有遷移金属カルコ
ゲナイドが好ましく用いられる。結着剤には、ポリフッ
化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアク
リル酸、スチレンブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴ
ムなどが好ましく用いられる。正極集電体には、アルミ
ニウム、ステンレス鋼、ニッケル、チタンまたはこれら
の合金からなる箔、パンチドメタル、エキスバンドメタ
ル、金網などが用いられる。
【0016】本発明の非水二次電池は、上記の正極を使
用し、この正極とともに負極および電解質を有するもの
であり、通常は、さらに正極と負極との両極間の電気的
短絡を防止するセパレータが用いられる。セパレータ
は、強度が十分で電解質としての電解液を多く保持でき
るものが好ましく、厚さが10〜50μmで、開孔率が
30〜70%のポリプロピレン製、ポリエチレン製また
はエチレンとプロピレンのコポリマー製の微孔性フィル
ムや不織布などが用いられる。
【0017】負極を構成する負極活物質には、リチウム
またはリチウム含有化合物が用いられる。リチウム含有
化合物としては、代表的には、天然黒鉛や黒鉛化処理を
施したコークス、メソフェーズピッチマイクロビーズ、
メソフェーズピッチカーボンファイバーなどの黒鉛質材
料、乱層構造を有する炭素質材料が用いられる。その他
に、錫酸化物、珪素酸化物、ニッケル−珪素系合金、マ
グネシウム−珪素系合金、タングステン酸化物、リチウ
ム鉄複合酸化物や、リチウム−アルミニウム、リチウム
−鉛、リチウム−インジウム、リチウム−ガリウム、リ
チウム−インジウム−ガリウムなどのリチウム合金が用
いられる。
【0018】負極は、通常は、上記の負極活物質に結着
剤と必要により導電剤を加えて、負極合剤とし、これを
負極集電体の片面または両面に塗布し乾燥し、必要によ
り、圧延処理して、負極合剤層を形成することにより、
作製される。結着剤には、ポリフッ化ビニリデン、ポリ
テトラフルオロエチレン、ポリアクリル酸、スチレンブ
タジエンゴム(SBR)、フッ素ゴムなどが用いられ
る。負極集電体には、銅、ステンレス鋼、ニッケル、チ
タンまたはこれらの合金からなる箔、パンチドメタル、
エキスバンドメタル、金網などが用いられる。
【0019】電解質としては、液状電解質(以下、電解
液という)が好ましく用いられる。この電解液には、有
機溶媒に溶質を溶解させた非水電解液が用いられる。上
記の有機溶媒としては、ジメチルカーボネート、ジエチ
ルカーボネート、エチルメチルカーボネート、メチルプ
ロピルカーボネートなどの鎖状エステル、エチレンカー
ボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネ
ート、ビニレンカーボネートなどの環状エステル、上記
の鎖状エステルと上記の環状エステルとの混合溶媒が用
いられる。これらの中でも、鎖状エステルを主溶媒と
し、これと環状エステルとの混合溶媒としたものが、と
くに好ましく用いられる。また、電解液の溶質として
は、LiPF6 、LiClO4 、LiBF4 、LiCF
3 SO3 、LiAsF6 などが単独でまたは2種以上混
合して使用できる。
【0020】また、本発明において、電解質としては、
上記の電解液以外に、固体状またはゲル状の電解質を用
いることもできる。このような電解質には、無機固体電
解質のほか、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレン
オキサイドまたはこれらの誘導体などを主剤にした有機
固体電解質などが挙げられる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。ただし、
本発明はこれらの例になんら限定されるものではなく、
その要旨を変更しない範囲において、適宜変更して実施
することが可能である。以下、部とあるのは重量部を意
味する。
【0022】なお、実施例で用いた、表1に示す〜
の「ホウ素含有カーボンブラック」は、一次粒子径25
nm、比表面積200m2 /gの原料カーボンブラック
に、ホウ素化合物としてB2 3 を適量加えて、混合
し、アルゴンガス雰囲気中で、2,000℃で熱処理し
て、得たものである。
【0023】また、表1に示すの「ホウ素化合物の混
合も熱処理もしていないカーボンブラック」は、上記の
原料カーボンブラックそのものを指すものである。さら
に、表1に示すの「ホウ素化合物なしで熱処理したカ
ーボンブラック」とは、上記の原料カーボンブラックに
ホウ素化合物を添加しないで上記と同じ条件で熱処理し
たカーボンブラックを指すものである。
【0024】
【0025】実施例1 正極合剤の導電剤として、のホウ素含有カーボンブラ
ックを使用し、円筒型リチウムイオン二次電池を作製し
た。正極は、以下のようにして、作製した。正極活物質
としてLiCoO2 (平均粒径5μm)93部に対し
て、導電剤としてのホウ素含有カーボンブラック3.
5部、結着剤としてポリフッ化ビニリデン3.5部を混
合した。この混合は、N−メチルピロリドンにポリフッ
化ビニリデンを溶解した溶液に、正極活物質と導電剤を
加え、十分に分散し、正極合剤の塗液とした。これを厚
さが20μmのAl箔の上に、所定の塗布量で均一に塗
布し、乾操した。同様に、Al箔の裏面にも均一に塗布
し、乾燥したのち、圧延処理し、所定の大きさに切断し
て正極を得た。
【0026】負極は、以下のようにして、作製した。負
極活物質として人造黒鉛〔X線回折法から求められる
(002)面の面間隔(d002 )が0.3362nmで
あり、平均粒径が20nm〕92部に対して、結着剤と
してポリフッ化ビニリデン8部を混合した。この混合
は、正極と同様に、N−メチルピロリドンにポリフッ化
ビニリデンを溶解した溶液に、負極活物質を加えて、分
散し、負極合剤の塗液とした。これを厚さが15μmの
Cu箔の上に、所定の塗布量で均一に塗布し、乾燥し
た。同様に、Cu箔の裏面にも均一に塗布し、乾燥した
のち、圧延処理し、所定の大きさに切断して負極を得
た。
【0027】上記のように作製した帯状正極と帯状負極
との間に、厚さが25μmの微孔性ポリエチレンフィル
ムからなるセパレータを配置し、渦巻状に捲回して、渦
巻状電極体とした。これを、外径18mm、高さ67mmの
有底円筒状のステンレス鋼製の電池ケース内に挿入し、
負極リード体と缶底の溶接を行った。
【0028】その後、この電池ケース内に、電解液とし
て、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの
体積比1:2の混合溶媒にLiPF6 を1モル/リット
ル溶解させてなる非水電解液を注入した。ついで、正極
リード体と、正極端子となる封口体とを溶接し、上記電
池ケースの開口部を常法にしたがって封口して、外径1
8mm、高さ65mmの筒形非水二次電池を作製した。
【0029】この電池構成について、さらに詳しく説明
すると、上記電池ケースは負極端子を兼ねていて、その
底部には絶縁体が配置され、渦巻状電極体上にも絶縁体
が配置されている。電池ケースの開口部には環状の絶縁
パッキングを介して封口体が配置され、電池ケースの開
口端部の内方への締め付けにより電池内部を密閉構造に
している。上記の封口体には、安全機構として過充電な
どの異常事態発生時に電池内部に電流を流せなくするた
めの電流遮断機構と、電池内部に発生したガスによって
電池内部が異常圧力まで上昇した際に、外部にガスを排
出して電池の破裂を防止するための不可逆式ベント機構
などが組み込まれている。
【0030】実施例2 正極合剤の導電剤として、のホウ素含有カーボンブラ
ックを用いた以外は、実施例1と同様にして、円筒型リ
チウムイオン二次電池を作製した。
【0031】実施例3 正極合剤の導電剤として、のホウ素含有カーボンブラ
ックを用いた以外は、実施例1と同様にして、円筒型リ
チウムイオン二次電池を作製した。
【0032】実施例4 正極合剤の導電剤として、のホウ素含有カーボンブラ
ックを用いた以外は、実施例1と同様にして、円筒型リ
チウムイオン二次電池を作製した。
【0033】実施例5 正極合剤の導電剤として、のホウ素含有カーボンブラ
ックを用いた以外は、実施例1と同様にして、円筒型リ
チウムイオン二次電池を作製した。
【0034】実施例6 正極の作製に際し、正極活物質であるLiCoO2 (平
均粒径5μm)91.5部に対して、導電剤としての
ホウ素含有カーボンブラック0.5部、人造黒鉛(平均
粒径2μm)4部、結着剤としてポリフッ化ビニリデン
4部を混合した以外は、実施例1と同様にして、円筒型
リチウムイオン二次電池を作製した。
【0035】実施例7 正極の作製に際し、正極活物質であるLiCoO2 (平
均粒径5μm)85部に対して、導電剤としてのホウ
素含有カーボンブラック10部、結着剤としてポリフッ
化ビニリデン5部を混合した以外は、実施例1と同様に
して、円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。
【0036】比較例1 正極合剤の導電剤として、のホウ素化合物の混合も熱
処理もしていないカーボンブラック(原料カーボンブラ
ック)を用いた以外は、実施例1と同様にして、円筒型
リチウムイオン二次電池を作製した。
【0037】比較例2 正極合剤の導電剤として、のホウ素化合物なしで熱処
理したカーボンブラックを用いた以外は、実施例1と同
様にして、円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。
【0038】上記の実施例1〜7および比較例1,2の
各円筒型リチウムイオン二次電池について、下記の方法
により、サイクル試験、貯蔵試験、負荷特性試験を行っ
た。結果は、表2および表3に示されるとおりであっ
た。
【0039】<サイクル試験>1.7Aの定電流で4.
2Vまで充電したのち、定電圧方式で、定電流充電と定
電圧充電の合計時間が2.5時間となるまで充電した。
その後、1.7Aで終止電圧3.0Vまで放電する工程
を1サイクルとし、これを繰り返す試験を行った。50
0サイクル経過後に維持されている放電容量の比率を求
め、比較した。また、サイクル前後でのインピーダンス
を測定した。なお、インピーダンスの測定は、いずれ
も、充電状態にして行った。
【0040】<貯蔵試験>1.7Aの定電流で4.2V
まで充電したのち、定電圧方式で、定電流充電と定電圧
充電の合計時間が2.5時間となるまで充電した。その
後、60℃の環境下で20日間貯蔵し、電池のインピー
ダンスの変化を測定した。なお、インピーダンスの測定
は、充電状態にして行った。
【0041】<負荷特性試験>1.7Aの定電流で4.
2Vまで充電したのち、定電圧方式で、定電流充電と定
電圧充電の合計時間が2.5時間となるまで充電した。
その後、終止電圧3.0Vまで3.4Aの大電流放電を
行い、このときの放電容量と、上記と同様に充電したの
ちに0.34Aで放電した場合の放電容量との比率を求
め、比較した。また、その後、上記と同様の方法にて5
00サイクルを行ったのち、再度同様の測定を行い、5
00サイクル経過後の同比率を求めた。
【0042】
【0043】
【0044】上記の表2および表3の結果から、本発明
の実施例1〜7では、比較例1に比べて、サイクル特
性、貯蔵特性、負荷特性特性のいずれの特性についても
改善効果がみられている。これに対し、比較例2では、
いずれの特性も低下している。これは、カーボンブラッ
クの酸化に起因した導電性の低下とは別に、熱処理によ
りカーボンブラックの表面官能基が除去され、塗料中の
分散安定性が低下して、十分な導電性付与が行われてい
ないためと思われる。本発明のように表面にホウ素化合
物が存在するホウ素含有カーボンブラックを使用した実
施例1〜7では、このような分散性の低下も生じていな
いことが明らかに推定される。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明は、正極合剤中に
耐酸化性にすぐれた導電剤としてホウ素含有カーボンブ
ラックを特定量含有させる構成としたことにより、サイ
クル経過や長期貯蔵によっても内部抵抗を低く保つこと
が可能であり、劣化が少なく、信頼性の高い非水二次電
池を提供することができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4G146 MA16 MB05 MB27 NA01 NA22 NA30 NB07 NB09 NB14 NB18 5H029 AJ04 AJ05 AJ06 AK03 AL02 AL03 AL06 AL07 AL11 AL12 AM03 AM05 AM07 AM12 AM16 CJ08 DJ08 EJ03 EJ04 HJ01 5H050 AA07 AA09 AA12 BA17 CA08 CA09 CB02 CB03 CB07 CB08 CB11 CB12 DA10 EA10 GA10 HA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極活物質、導電剤および結着剤を含む
    正極合剤の成形体からなり、正極合剤中に導電剤として
    ホウ素含有カーボンブラックが0.3〜10重量%の割
    合で含有されていることを特徴とする非水二次電池用正
    極。
  2. 【請求項2】 ホウ素含有カーボンブラック中のホウ素
    含有量が4〜30重量%である請求項1に記載の非水二
    次電池用正極。
  3. 【請求項3】 正極、負極および電解質を有する非水二
    次電池において、正極は、正極活物質、導電剤および結
    着剤を含む正極合剤の成形体からなり、正極合剤中に導
    電剤としてホウ素含有カーボンブラックが0.3〜10
    重量%の割合で含有されていることを特徴とする非水二
    次電池。
  4. 【請求項4】 ホウ素含有カーボンブラック中のホウ素
    含有量が4〜30重量%である請求項3に記載の非水二
    次電池。
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CN106063000A (zh) * 2014-02-28 2016-10-26 三洋电机株式会社 非水电解质二次电池用正极以及使用其的非水电解质二次电池

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