JP2012221799A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイクル安定性に優れる非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】負極、正極、セパレータ、および非水電解質を備える非水電解質二次電池であって、前記負極は、活物質としてリチウムイオンの脱離および挿入が0.3V(vs.Li/Li)以上2.0V(vs.Li/Li)以下で進行する化合物を含み、前記正極および/または前記負極が、ホウ素を0.1wt%以上10wt%以下含有する炭素材料を含むものとする。
【選択図】なし

Description

本発明は、非水電解質二次電池、およびそれを用いた組電池に関する。
近年、携帯機器、ハイブリット自動車、電気自動車、家庭用蓄電用途に非水電解質二次電池の研究開発が盛んにおこなわれている。これらの分野に用いられる非水電解質二次電池は、長期間充放電サイクルを繰り返す必要がある。特に、負極に活物質としてリチウムイオンの脱離および挿入が0.3V(vs.Li/Li)以上2.0V(vs.Li/Li)以下で進行する化合物を用いた非水電解質二次電池は、リチウム金属が析出しにくいことから、安全性およびサイクル特性の向上が期待でき、特許文献1に代表される負極に活物質としてチタン酸リチウムを用いた非水電解質二次電池が開発されている。しかしながら、負極に活物質としてチタン酸リチウムを用いた非水電解質二次電池は、充放電のサイクルを重ねるごとにガスが発生し、その結果サイクルを重ねるごとに電池性能が低下するという問題点がある。
特開2007−294164
本発明の課題は、サイクル安定性に優れる非水電解質二次電池を提供することである。
上記問題を解決すべく、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、ホウ素を含有する炭素材料を負極および/または正極に含有させると、充放電のサイクルを重ねてもガス発生が抑制されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、負極、正極、セパレータ、および非水電解質を備える非水電解質二次電池であって、前記負極は、活物質としてリチウムイオンの脱離および挿入が0.3V(vs.Li/Li)以上2.0V(vs.Li/Li)以下で進行する化合物を含み、上記正極および/または負極が、ホウ素を0.1wt%以上10wt%以下含有する炭素材料を含む、非水電解質二次電池である。
本発明の非水電解質二次電池は、リチウムイオンの脱離および挿入が0.3V(vs.Li/Li)以上2.0V(vs.Li/Li)以下で進行する化合物がチタン酸リチウムであることが好ましい。
本発明の非水電解質二次電池は、チタン酸リチウムがスピネル構造であることが好ましい。
本発明の非水電解質二次電池は、正極は、活物質としてリチウムマンガン化合物を含むことが好ましい。
本発明の非水電解質二次電池は、リチウムマンガン化合物がLi1+xMn2―x―y(0≦x≦0.2、0<y≦0.6、Mは2〜13族かつ第3、4周期に属する元素)で表される化合物であることが好ましい。
本発明の非水電解質二次電池は、Li1+xMn2―x―y(0≦x≦0.2、0<y≦0.6、Mは2〜13族、第3、4周期に属する元素)に含まれるMが、Al、Mg、Zn、Ni、Co、Fe、およびCrからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の組電池は、本発明の非水電解質二次電池を複数個接続してなる。
本発明の非水電解質二次電池は、サイクル安定性に優れる。
本発明は、負極活物質としてリチウムイオンの脱離および挿入が0.3V(vs.Li/Li)以上2.0V(vs.Li/Li)以下で進行する化合物を含む負極を使用する非水電解質二次電池において、正極および/または負極に、ホウ素を0.1wt%以上10wt%以下含有する炭素材料を含ませることを特徴とする。これにより、リチウムイオンの脱離および挿入が0.3V(vs.Li/Li)以上2.0V(vs.Li/Li)以下で進行する化合物が使用された場合に、正極および/または負極に含まれる導電助材と、電解液との反応性が高くなる状態を抑制し、電解液分解の促進が阻止されるものと想定される。
<1.負極活物質>
本発明の非水電解質二次電池に用いる負極は、活物質(以下、負極活物質)としてリチウムイオンの挿入・脱離反応が0.3V(vs.Li/Li)以上2.0V(vs.Li/Li)以下で進行する化合物を含む。0.3V(vs.Li/Li)以上2.0V(vs.Li/Li)以下である場合、リチウム金属が析出することなく、且つ、実用的な電池電圧を発現できる。
リチウムイオンの挿入反応が0.3V(vs.Li/Li)以上2.0V(vs.Li/Li)以下で進行するとは、負極活物質へのリチウムイオン挿入が2.0V(vs.Li/Li)以下で開始し、0.3V(vs.Li/Li)以上で終了することである。一方、リチウムイオンの脱離反応が0.3V(vs.Li/Li)以上2.0V(vs.Li/Li)以下で進行するとは、負極活物質からのリチウムイオン脱離が0.3V(vs.Li/Li)以上で開始し、2.0V(vs.Li/Li)以下で終了することである。
リチウムイオン挿入・脱離反応の電圧値(vs.Li/Li)は、負極活物質を用いた動作極、リチウム金属を対極とした半電池の充放電特性を測定し、プラトー開始時、および終了時の電圧値を読み取ることによって求めることができる。プラトーが2箇所以上あった場合は、もっとも低い電圧値のプラトーが0.3V(vs.Li/Li)以上であればよく、もっとも高い電圧値のプラトーが2.0V(vs.Li/Li)以下であればよい。前記半電池に用いる動作極、電解液、セパレータは後述のものと同様のものを用いることができる。
リチウムイオンの挿入・脱離反応が0.3V(vs.Li/Li)以上2.0V(vs.Li/Li)以下で進行する負極活物質は、チタン酸リチウム、二酸化チタン、五酸化ニオブおよび二酸化モリブデンなどが好ましく、負極活物質の安定性が高い点から、チタン酸リチウム、二酸化チタンがより好ましく、チタン酸リチウムがさらに好ましい。これら負極活物質は1種類でもよいし、2種類以上用いてもよい。
チタン酸リチウムは、スピネル構造であることが好ましく、分子式としてLiTi12で表されるものが好ましい。スピネル構造の場合、リチウムイオンの挿入・脱離の反応における活物質の膨張収縮が小さい。チタン酸リチウムには、たとえばNbなどのリチウム、チタン以外の元素が微量含まれていてもよい。
チタン酸リチウムは、CuKαによる粉末X線回折の(400)面の半値幅が0.5°以下であることが好ましい。0.5°より大きいと、チタン酸リチウムの結晶性が低いため、電極の安定性が低下する場合がある。
チタン酸リチウムは、X線回折によるリートベルト解析法による8aサイトに占めるリチウム含有率が90%以上であることが好ましい。90%未満であると、チタン酸リチウムの結晶中の欠陥が多いため、電極の安定性が低下する場合がある。
チタン酸リチウムは、リチウム化合物、チタン化合物を500℃以上1500℃以下で加熱処理することによって得ることができる。500℃未満、または1500℃より高いと、所望の構造をしたチタン酸リチウムを得ることができにくい傾向がある。チタン酸リチウムの結晶性を向上させるため、加熱処理後、再び500℃以上1500℃以下で再加熱処理してもよい。再加熱処理の温度は、最初におこなった温度と同じでもよいし、違っていてもよい。加熱処理は、空気存在下でもよいし、窒素あるいはアルゴンなどの不活性ガスの存在下でおこなってもよい。加熱処理には、特に限定されないが、例えば、箱型炉、管状炉、トンネル炉、ロータリーキルン等を用いることができる。
リチウム化合物としては、例えば、水酸化リチウム、炭酸リチウム、硝酸リチウム、酢酸リチウム、シュウ酸リチウム、ハロゲン化リチウムなどを用いることができる。これらリチウム化合物は、1種類でもよいし、2種類以上用いてもよい。
チタン化合物としては、特に限定されないが、例えば、二酸化チタン、一酸化チタンなどのチタン酸化物を用いることができる。
リチウム化合物、およびチタン化合物の配合比は、原料の性状や加熱条件によってリチウム、およびチタンの原子比、Ti/Li=1.25前後で多少の幅をもたせてもよい。
チタン酸リチウムの表面には、導電性向上、あるいは安定性向上のため、炭素材料、金属酸化物、あるいは高分子等で覆われてもよい。
チタン酸リチウムの粒子径は、0.5μm以上50μm以下であることが好ましく、1μm以上30μm以下であることは取り扱いの観点からさらに好ましい。前記粒子径はSEM、TEM像から各粒子の大きさを測定し、平均粒子径を算出した値である。
チタン酸リチウムの比表面積は、0.1m/g以上50m/g以下であることは所望の出力密度を得やすいことから好ましい。前記比表面積は、水銀ポロシメータ、BET法での測定により算出するのがよい。
チタン酸リチウムの嵩密度は、0.2g/cm以上1.5g/cm以下であることが好ましい。0.2g/cm未満の場合では後述のスラリー作製時に多量の溶媒が必要となるため経済的に不利となる傾向があり、1.5g/cmより大きいと後述の導電助材、バインダーとの混合が困難となる傾向がある。
<2.正極活物質>
本発明の非水電解質二次電池に用いる正極に含まれる活物質(以下、正極活物質)は、サイクル特性に優れることから、リチウムマンガン化合物であることが好ましい。
リチウムマンガン化合物としては、例えば、LiMnO、LiMn1−b(0<a≦2、0≦b≦0.5、1≦c≦2、Mは2〜13族でかつ第3、4周期に属する元素、Nは14〜16族でかつ第3周期に属する元素)、Li1+xMn2―x―y(0≦x≦0.2、0<y≦0.6、Mは2〜13族でかつ第3〜4周期に属する元素からなる群から選ばれる少なくとも1種)で表されるリチウムマンガン化合物が挙げられる。ここでのMは、2〜13族でかつ第3〜4周期に属する元素から選ばれる少なくとも1種であるが、安定性向上の効果が大きい点から、Al、Mg、Zn、Ni、Co、FeおよびCrが好ましく、Al、Mg、Zn、NiおよびCrがより好ましく、Al、Mg、ZnおよびNiがさらに好ましい。また、ここでのNは安定性向上の効果が大きい点から、Si、PおよびSが好ましい。
中でも、正極活物質の安定性が高いことから、Li1+xMn2―x―y(0≦x≦0.2、0<y≦0.6、Mは2〜13族でかつ第3〜4周期に属する元素からなる群から選ばれる少なくとも1種)で表されるリチウムマンガン化合物であることが特に好ましい。x<0の場合は、正極活物質の容量が減少する傾向がある。また、x>0.2の場合は炭酸リチウムなどの不純物が多く含まれるようになる傾向がある。y=0の場合は、正極活物質の安定性が低くなる傾向がある。また、y>0.6の場合はMの酸化物などの不純物が多く含まれるようになる傾向がある。
リチウムマンガン化合物は、スピネル構造であることが好ましい。スピネル構造の場合、リチウムイオンの挿入・脱離の反応における活物質の膨張収縮が小さいので好ましい。
リチウムマンガン化合物は、CuKαによる粉末X線回折の(400)面の半値幅が0.5°以下であることが好ましい。0.5°より大きいと、正極活物質の結晶性が低いため、電極の安定性が低下する場合がある。
リチウムマンガン化合物は、X線回折によるリートベルト解析法による8aサイトに占めるリチウム含有率は、90%以上であることが好ましい。90%未満であると、正極活物質の結晶中の欠陥が多いため、電極の安定性が低下する場合がある。
リチウムマンガン化合物の粒子径は、0.5μm以上50μm以下であることが好ましく、1μm以上30μm以下であることは取り扱いの観点からさらに好ましい。ここでの粒子径はSEM、TEM像から各粒子の大きさを測定し、平均粒子径を算出した値である。
リチウムマンガン化合物の比表面積は、0.1m/g以上50m/g以下であることは所望の出力密度を得やすいことから好ましい。比表面積はBET法での測定により算出できる。
リチウムマンガン化合物の嵩密度は、0.2g/cm以上2.0g/cm以下であることが好ましい。0.2g/cm未満の場合では後述のスラリー作製時に多量の溶媒が必要となるため経済的に不利となり、2.0g/cmより大きい場合では後述の導電助材、バインダーとの混合が困難となる傾向がある。
リチウムマンガン化合物は、リチウム化合物、マンガン化合物、目的の化合物によっては、さらに、Mの化合物、Nの化合物を500℃以上、1500℃以下で加熱処理することによって得ることができる。500℃未満、または1500℃より高いと、所望の構造をした正極活物質を得ることができない場合がある。加熱処理は、リチウム化合物、マンガン化合物、目的の化合物によっては、Mの化合物および/またはNの化合物を混合して加熱処理もよいし、マンガン化合物とMの化合物および/またはNの化合物とを加熱処理した後に、リチウム化合物と加熱処理してもよい。正極活物質の結晶性を向上させるため、加熱処理後、再び500℃以上、1500℃以下で再加熱処理してもよい。再加熱処理の温度は、最初におこなった温度と同じでもよいし、違っていてもよい。加熱処理は、空気存在下でもよいし、窒素あるいはアルゴンなどの不活性ガスの存在下でおこなってもよい。加熱処理には、特に限定されないが、例えば、箱型炉、管状炉、トンネル炉、ロータリーキルン等を用いることができる。
リチウム化合物としては、例えば、水酸化リチウム、炭酸リチウム、硝酸リチウム、酢酸リチウム、シュウ酸リチウム、ハロゲン化リチウムなどを用いることができる。これらリチウム化合物は、1種類でもよいし、2種類以上用いてもよい。
マンガン化合物としては、例えば、二酸化マンガン等のマンガン酸化物、炭酸マンガン、硝酸マンガン、マンガン水酸化物などを用いることができる。これらマンガン化合物は、1種類でもよいし、2種類以上用いてもよい。
Mの化合物としては、例えば、炭酸化物、酸化物、硝酸化物、水酸化物、硫酸化物などを用いることができる。Li1+xMn2―x―yに含まれるMの量は、加熱処理時におけるMの化合物の量で制御することができる。Mの化合物は、1種類でもよいし、2種類以上用いてもよい。
Nの化合物としては、例えば、リン酸化物、硫酸化物、ケイ酸化物などを用いることができ、合成のしやすさから、マンガンとNとの化合物、例えばマンガンリン酸化物、マンガン硫酸化物、マンガンケイ酸化物を用いることが好ましい。LiMn1−bに含まれるNの量は、加熱処理時におけるNの化合物の量で制御することができる。Nの化合物は、1種類でもよいし、2種類以上用いてもよい。
Li1+xMn2―x―y(0≦x≦0.2、0<y≦0.6、Mは2〜13族でかつ第3〜4周期に属する元素からなる群から選ばれる少なくとも1種)の場合であれば、リチウム化合物、マンガン化合物およびMの化合物の配合比は、リチウム、マンガンおよびMの原子比をそれぞれ1+x(リチウム)、2−x−y(マンガン)、およびy(M)、但し、0≦x≦0.2、0<y≦0.6を満たす範囲で選択される。例えば、Mn/Liの原子比1.5の正極活物質を作製する場合、原料の性状や加熱条件によって前記配合比1.5前後で多少の幅をもたせてもよい。
本発明の非水電解質二次電池に用いられる正極活物質の表面には、導電性向上、あるいは安定性向上のため、炭素材料、金属酸化物、あるいは高分子等で覆われてもよい。
<3.導電助材>
本発明の非水電解質二次電池の正極および/または負極には、ホウ素を0.1wt%以上10wt%以下含有する炭素材料(以下、「本発明の炭素材料」と称することがある。)が導電助材として含有される。ホウ素を含有する炭素材料とは、炭素原子の一部がホウ素原子に置換された炭素材料である。炭素材料に0.1wt%以上10wt%以下のホウ素を含有させることによって、炭素材料と電解液との反応性が低下し、その結果、非水電解質二次電池のサイクル特性が向上する。
炭素材料に含まれるホウ素の量を測定する方法は、ICP発光分析(Inductivity Coupled Plasma Emission Spectroscopy)で定量する方法が好ましい。炭素材料に含まれるホウ素を定性する方法は、ICP発光分光分析あるいはX線電子分光分析(X−ray Photoelectron Spectroscopy)から算出することができる。
炭素材料に含まれるホウ素の量は0.1wt%以上10wt%以下である。炭素材料に含まれるホウ素の量は0.1wt%以上10wt%以下である場合、良好な導電性を維持しつつ、電解液との反応性が抑制され、電解液の分解が低減される。0.1wt%未満の場合、炭素材料と電解液との反応性が低下せず、電解液の分解が抑制されない。一方、炭素材料に含むホウ素が1 0 wt%より多い場合は、その材料の高次構造が損壊されるので、電子伝導経路が断絶する。その結果、電極内の電子伝導が低下し、電池性能が低下する。炭素材料と電解液との反応性を低下させる効果が高いことから、炭素材料に含まれるホウ素の量は0.2wt%以上8wt%以下であることが好ましく、より好ましくは0.5wt%以上5wt%以下である。
本発明の炭素材料は、ホウ素以外にも窒素が含有されていても良い。
炭素材料としては、電極内での電子伝導経路を形成させることができれば特に限定されず、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、気相成長炭素繊維、カーボンナノチューブ、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、ファーネスブラック、ガラス状炭素あるいはポリイミドなどの高分子を黒鉛化した後に粉砕したものなどが挙げられる。これらの中でも、ホウ素を含有させやすいことから、人造黒鉛、気相成長炭素繊維、カーボンナノチューブ、アセチレンブラック、ケッチェンブラックおよびファーネスブラックがより好ましい。また、電極内での電子伝導経路を形成させやすいことから、気相成長炭素繊維、カーボンナノチューブ、アセチレンブラックおよびケッチェンブラックが特に好ましい。これら炭素材料は1種類でもよいし、2種類以上用いてもよい。
本発明の炭素材料は、1次粒子径が10nm以上、10000nm以下であることが好ましい。10nm未満の場合は取り扱いが難しいため、電極作製が困難になる傾向がある。一方、10000nmより大きい場合は導電助材が電極内に均一に分散しないことがある。本発明の炭素材料は、1次粒子が凝集していても良い。その場合の粒子径は10000nm以下であることが好ましい。前記粒子径は、透過電子顕微鏡(TEM)の観察により直接計測することができる。また、ホウ素を含有させる工程を経ることによって粒子径が大きくなった場合は、ボールミル等で粉砕し、所望の粒子径にしても良い。
本発明の炭素材料は、比表面積が、1m/g以上、2000m/g以下であることが好ましい。1m/g未満の場合は、活物質と導電助材との接触箇所が少なくなり電池抵抗が上昇することがある。一方、2000m/gより大きい場合は取り扱いが難しいため、電極作製が困難になる傾向がある。ここでの比表面積は、BET法での測定により算出することができる。
本発明の炭素材料は、炭素材料とホウ素化合物との混合物を作製したのちに、この混合物を熱処理することによって作製できる。ホウ素化合物としては、例えば、炭化ホウ素、窒化ホウ素、酸化ホウ素、あるいはホウ酸など熱処理後に炭素材料に含有させやすいものを用いることができる。これらのホウ素化合物は、単独あるいは2種類以上混合して用いてもよい。
炭素材料とホウ素化合物との混合物を作製する方法は、特に限定されないが、プロペラ式攪拌機など均一に混合できるものが好ましい。炭素材料とホウ素化合物との混合物の熱処理は、非酸化性雰囲気および2500℃以上で10分以上保持することが好ましい。加熱温度が2500℃未満および保持時間10分未満の場合は、炭素材料にホウ素が含まれない恐れがある。熱処理に用いる炉は、特に限定されないが高周波誘導加熱炉あるいは黒鉛化炉など非酸化性雰囲気および2500℃以上に設定できるものが好ましい。
非酸化性雰囲気は、ヘリウムガス、窒素ガスあるいはアルゴンガス等の不活性ガスで置換することによって得ることができる。ここで用いられる不活性ガスは、単独あるいは2種類以上混合して用いてもよい。
炭素材料にホウ素を含有した後に、不純物を除去するため、酸水溶液、アルカリ水溶液、水で洗浄しても良い。酸水溶液としては硫酸水溶液、塩酸水溶液、硝酸水溶液、アルカリ水溶液としては水酸化ナトリウム水溶液を用いることができる。
本発明において、負極、正極のどちらか一方、あるいは負極、正極の両方に含まれる導電助材の量は、負極活物質(あるいは正極活物質)100重量部に対して、好ましくは1重量部以上30重量部以下、より好ましくは2重量部以上15重量部以下である。上記範囲であれば、電極の導電性が確保される。また、後述のバインダーとの接着性が維持され、集電体との接着性が十分に得ることができる。
本発明において、負極、正極のどちらか一方に含まれる導電助材がホウ素を含む炭素材料の場合、他方に含まれる導電助材は、ホウ素を含まない炭素材料を用いるができる。ホウ素を含まない炭素材料としては、電極内での電子伝導経路を形成させることができれば特に限定されず、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、気相成長炭素繊維、カーボンナノチューブ、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、ファーネスブラック、ガラス状炭素あるいはポリイミドなどの高分子を黒鉛化した後に粉砕したものなどが挙げられる。また、炭素材料以外に、銅、ニッケル、アルミ、鉄などの導電性の金属粉末も用いることができる。
<4.バインダー>
本発明の非水電解質二次電池に用いる負極および正極にはバインダーを使用してもよい。バインダーとしては、特に限定されないが、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレン−ブタジエンゴム、ポリイミドおよびそれらの誘導体からなる群からえらばれる少なくとも1種を用いることができる。バインダーは負極、正極の作製しやすさから、非水溶媒または水に、溶解または分散されていることが好ましい。非水溶媒は、特に限定されないが、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、およびテトラヒドロフランなどを挙げることができる。これらに分散剤、増粘剤を加えてもよい。
本発明において、負極、正極に含まれるバインダーの量は、負極活物質(あるいは正極活物質)100重量部に対して、好ましくは1重量部以上30重量部以下、より好ましくは2重量部以上15重量部以下である。上記範囲であれば、負極活物質(あるいは正極活物質)と導電助材との接着性が維持され、集電体との接着性が十分に得ることができる。
<5.負極>
本発明の非水電解質二次電池に使用される負極の好ましい一形態としては、負極活物質、導電助材、およびバインダーの混合物を集電体上に形成することによって作製されるものが挙げられる。作製方法の容易さから、上記混合物および溶媒でスラリーを作製し、得られたスラリーを集電体上に塗工した後に、溶媒を除去することによって負極を作製する方法が好ましい。
本発明の負極に用いることのできる集電体は、0.3V(vs.Li/Li)以上2.0V(vs.Li/Li)以下で安定な金属、例えば、銅、SUS、ニッケル、チタン、アルミニウムおよびそれらの合金が好ましく、安定性が高いことからアルミニウムであることが特に好ましい。アルミニウムは、正極および負極の電極反応雰囲気下で安定であることから、特に限定されないが、JIS規格1030、1050、1085、1N90、1N99等に代表される高純度アルミニウムであることが好ましい。
集電体の表面粗度Raは、0.05μm以上0.5μm以下であることが好ましい。0.05μm未満であると、負極との接着性が低下する場合があり、0.5μmより大きいと、負極を均一に形成することが困難となる場合がある。なお、表面粗度Raは、光波干渉式表面粗さ測定器などを用いて測定できる。
集電体の電気抵抗は、5μΩ・cm以下であることが好ましい。5μΩ・cmより高い場合は、電池の性能が低下する恐れがある。電気抵抗は、四端子法で測定することができる。
集電体の厚みは、特に限定されないが、10μm以上100μm以下であることが好ましい。10μm未満では作製の観点から取り扱いが困難となり、100μmより厚い場合は経済的観点から不利になる。
なお、集電体は、アルミニウム以外の金属材料(銅、SUS、ニッケル、チタン、およびそれらの合金)の表面にアルミニウムを被覆したものも用いることもできる。
スラリーの作製は、特に限定されないが、負極活物質、導電助材、バインダー、および溶媒を均一に混合できることから、ボールミル、プラネタリミキサ、ジェットミル、薄膜旋回型ミキサーを用いることが好ましい。スラリーの作製は、特に限定されないが、負極活物質、導電助材、およびバインダーを混合した後に溶媒を加えて作製してもよいし、負極活物質、導電助材、バインダー、および溶媒を一緒に混合して作製してもよい。
スラリーの固形分濃度は、30wt%以上80wt%以下であることが好ましい。30wt%未満の場合、スラリーの粘度が低すぎる傾向があり、一方、80wt%より高い場合は、スラリーの粘度が高すぎる傾向があるため、後述の電極の形成が困難となる場合がある。
スラリーに用いる溶媒は、非水溶媒、あるいは水であることが好ましい。非水溶媒は、特に限定されないが、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、およびテトラヒドロフランなどを挙げることができる。また、これらに分散剤、増粘剤を加えてもよい。
集電体上への負極の形成は、特に限定されないが、例えば上記スラリーをドクターブレード、ダイコータ、コンマコータ等により塗布した後に、溶剤を除去する方法、あるいはスプレーにより塗布した後に溶剤を除去する方法が好ましい。溶媒を除去する方法は、オーブンや真空オーブンを用いた乾燥が簡単であり好ましい。雰囲気としては室温、あるいは高温とした空気、不活性ガス、真空状態などが挙げられる。負極の形成は、前述の正極を形成する前でも、後でもよい。また、負極作製後、ロールプレス機などを用いて負極を圧縮させてもよい。前記電極の圧縮は、前述の正極を形成する前でも、後でもよい。
本発明において、負極の厚みは、10μm以上200μm以下であることが好ましい。10μm以下では、所望の容量を得ることが難しい場合があり、200μmより厚い場合は、所望の出力密度を得ることが難しい場合がある。
本発明において、負極の密度は、1.0g/cm以上4.0g/cm以下であることが好ましい。1.0g/cm未満であれば、負極活物質、導電助材との接触が不十分となり電子伝導性が低下する場合がある。4.0g/cmより大きい場合は、後述の電解液が負極内に浸透しにくくなり、リチウム伝導性が低下する場合がある。負極は、所望の厚み、密度まで圧縮させてもよい。圧縮は、特に限定されないが、例えば、ロールプレス、油圧プレス等を用いておこなうことができる。電極の圧縮は、前述の正極を形成する前でも、後でもよい。
本発明において、負極の1cmあたりの電気容量は、0.5mAh以上3.6mAh以下であることが好ましい。0.5mAh未満である場合は所望する容量の電池の大きさが大きくなる場合があり、一方、3.6mAhより多い場合は所望の出力密度を得ることが難しい場合がある。負極の1cmあたりの電気容量の算出は、負極作製後、リチウム金属を対極とした半電池を作製した後に、充放電特性を測定することによって算出できる。負極の負極1cmあたりの電気容量は、特に限定されないが、集電体単位面積あたりに形成させる負極の重量で制御する方法、例えば、前述の負極塗工時の塗工厚みで制御することができる。
<6.正極>
本発明の正極の作製方法としては、正極活物質、導電助材、およびバインダーの混合物を集電体上に塗工することによって作製する方法が挙げられる。作製方法の容易さから、前記混合物および溶媒でスラリーを作製し、得られたスラリーを集電体上に塗工した後に、溶媒を除去することによって正極を作製する方法が好ましい。
本発明の正極に用いる集電体は、アルミニウムおよびその合金であることが好ましい。前記アルミニウムは、正極反応雰囲気下で安定であることから、特に限定されないが、JIS規格1030、1050、1085、1N90、1N99等に代表される高純度アルミニウムであることが好ましい。
集電体の表面粗度Raは、0.05μm以上0.5μm以下であることが好ましい。0.05μm未満であると、前述の正極および負極との接着性が低下する場合があり、0.5μmより大きいと、前述の正極および負極を均一に形成することが困難となる場合がある。なお、表面粗度Raは、光波干渉式表面粗さ測定器などを用いて測定できる。
集電体の電気抵抗は、5μΩ・cm以下であることが好ましい。5μΩ・cmより高い場合は、電池の性能が低下する恐れがある。電気抵抗は、四端子法で測定することができる。
集電体の厚みは、特に限定されないが、10μm以上100μm以下であることが好ましい。10μm未満では作製の観点から取り扱いが困難となり、100μmより厚い場合は経済的観点から不利になる。
なお、集電体は、アルミニウム以外の金属(銅、SUS、ニッケル、チタン、およびそれらの合金)の表面にアルミニウムを被覆したものも用いることもできる。
スラリーの作製は、特に限定されないが、正極活物質、導電助材、バインダー、および溶媒を均一に混合できることから、ボールミル、プラネタリミキサ、ジェットミル、薄膜旋回型ミキサーを用いることが好ましい。スラリーの作製は、特に限定されないが、正極活物質、導電助材、およびバインダーを混合した後に溶媒を加えて作製してもよいし、正極活物質、導電助材、バインダー、および溶媒を一緒に混合して作製してもよい。
スラリーの固形分濃度は、30wt%以上80wt%以下であることが好ましい。30wt%未満の場合スラリーの粘度が低すぎる傾向があるため、一方、80wt%より高い場合はスラリーの粘度が高すぎる傾向があるため、後述の電極の形成が困難となる場合がある。
スラリーに用いる溶媒は、非水溶媒、あるいは水であることが好ましい。非水溶媒は、特に限定されないが、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、およびテトラヒドロフランなどを挙げることができる。また、これらに分散剤、増粘剤を加えてもよい。
集電体上への正極の形成は、特に限定されないが、例えば上記スラリーをドクターブレード、ダイコータ、コンマコータ等により塗布した後に、溶剤を除去する方法、あるいはスプレーにより塗布した後に溶剤を除去する方法が好ましい。溶媒を除去する方法は、オーブンや真空オーブンを用いた乾燥が簡単であり好ましい。溶媒を除去する雰囲気としては、空気、不活性ガス、真空状態などが挙げられる。また、溶媒を除去する温度は、特に限定されないが、60℃以上250℃以下であることが好ましい。60℃未満では溶媒の除去に時間を要する場合があり、250℃より高いと、バインダーが劣化する場合がある。なお、正極の形成は、後述の負極を形成する前でも、後でもよい。
本発明の正極の厚みは、10μm以上200μm以下であることが好ましい。10μm未満では所望の容量を得ることが難しい場合があり、一方、200μmより厚い場合は所望の出力密度を得ることが難しい場合がある。
本発明の正極の密度は、1.0g/cm以上4.0g/cm以下であることが好ましい。1.0g/cm未満であると、正極活物質、導電助材との接触が不十分となり電子伝導性が低下する場合がある。一方、4.0g/cmより大きいと、電解液が正極内に浸透しにくくなり、リチウム伝導性が低下する場合がある。
本発明の正極は、所望の厚み、密度まで圧縮させてもよい。圧縮は、特に限定されないが、例えば、ロールプレス、油圧プレス等を用いておこなうことができる。電極の圧縮は、後述の負極を形成する前でも、後でもよい。
本発明の正極は、正極1cmあたりの電気容量が0.5mAh以上3.0mAh以下であることが好ましい。0.5mAh未満である場合は所望する容量の電池の大きさが大きくなる傾向があり、3.0mAhより多い場合は所望の出力密度を得ることが難しくなる傾向がある。正極1cmあたりの電気容量の算出は、正極作製後、リチウム金属を対極とした半電池を作製した後に、充放電特性を測定することによって算出してもよい。
前記正極の正極1cmあたりの電気容量は、特に限定されないが、集電体単位面積あたりに形成させる正極の重量で制御する方法、例えば、前述のスラリー塗工時の塗工厚みで制御することができる。
<7.セパレータ>
本発明の非水電解質二次電池に用いるセパレータは、前述の正極と負極との間に設置され、電子伝導性がなくかつリチウムイオン伝導性を有する物質であればよく、例えば、ナイロン、セルロース、ポリスルホン、ポリエチレン、ポリポロピレン、ポリブテン、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミド、およびそれらを2種類以上複合したものの織布、不織布、微多孔膜などが挙げられる。セパレータには、各種可塑剤、酸化防止剤、難燃剤が含まれてもよいし、金属酸化物等が被覆されていてもよい。
セパレータの厚みは、10μm以上100μm以下であることが好ましい。10μm未満の場合、正極と負極との接触する場合があり、100μmより厚い場合は電池の抵抗が高くなる場合がある。経済性、取り扱いの観点から、15μm以上50μm以下であることがさらに好ましい。
<8.非水電解質>
本発明の非水電解質二次電池に用いる非水電解質は、特に限定されないが、非水溶媒に溶質を溶解させた電解液、非水溶媒に溶質を溶解させた電解液を高分子に含浸させたゲル電解質、ポリエチレンオキシド、ポロプロピレンオキシドなどの高分子固体電解質あるいはサルファイドガラス、オキシナイトライドなどの無機固体電解質を用いることができる。
非水溶媒としては、後述の溶質を溶解させやすいことから、環状の非プロトン性溶媒及び/又は鎖状の非プロトン性溶媒を含むことが好ましい。環状の非プロトン性溶媒としては、環状カーボネート、環状エステル、環状スルホン及び環状エーテルなどが例示される。鎖状の非プロトン性溶媒としては、鎖状カーボネート、鎖状カルボン酸エステル及び鎖状エーテルなどが例示される。また、上記に加えアセトニトリルなどの一般的に非水電解質の溶媒として用いられる溶媒を用いても良い。より具体的には、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチルラクトン、1,2−ジメトキシエタン、スルホラン、ジオキソラン、プロピオン酸メチルなどを用いることができる。これら溶媒は1種類で用いてもよいし、2種類以上混合しても用いてもよいが、後述の溶質を溶解させやすさ、リチウムイオンの伝導性の高さから、2種類以上混合した溶媒を用いることが好ましい。
溶質は、特に限定されないが、例えば、LiClO、LiBF、LiPF、LiAsF、LiCFSO、LiBOB(Lithium Bis (Oxalato) Borate)、LiN(SOCFなどは溶媒に溶解しやすいことから好ましい。電解液に含まれる溶質の濃度は、0.5mol/L以上2.0mol/L以下であることが好ましい。0.5mol/L未満では所望のリチウムイオン伝導性が発現しない場合があり、一方、2.0mol/Lより高いと、溶質がそれ以上溶解しない場合がある。非水電解質には、難燃剤、安定化剤などの添加剤が微量含まれてもよい。
<9.非水電解質二次電池>
本発明の非水電解質二次電池の正極および負極は、集電体の両面に同じ電極を形成させた形態であってもよく、集電体の片面に正極、一方の面に負極を形成させた形態、すなわち、バイポーラ電極であってもよい。例えば、バイポーラ電極である場合は、隣り合うバイポーラ電極の正極側と負極側との間にセパレータを配置し、各正極側と負極側とが対向した層内は、液絡を防止するため正極および負極の周辺部に絶縁材料が配置されている。
本発明の非水電解質二次電池は、正極側と負極側との間にセパレータを配置したものを倦回したものであってもよいし、積層したものであってもよい。正極、負極、およびセパレータには、リチウムイオン伝導を担う非水電解質が含まれている。
本発明の非水電解質二次電池における正極の電気容量と負極の電気容量との比は、下記式(1)を満たすことが好ましい。
1≦B/A≦1.2 (1)
但し、上記式(1)中、Aは正極1cmあたりの電気容量を示し、Bは負極1cmあたりの電気容量を示す。
B/Aが1未満である場合は、過充電時に負極の電位がリチウムの析出電位になる場合があり、一方、B/Aが1.2より大きい場合は電池反応に関与しない負極活物質多いために副反応が起こる場合がある。
本発明の非水電解質二次電池における正極と負極との面積比は、特に限定されないが、下記式(2)を満たすことが好ましい。
1≦D/C≦1.2 (2)
(但し、Cは正極の面積、Dは負極の面積を示す。)
D/Cが1未満である場合は、例えば先述のB/A=1の場合、負極の容量が正極よりも小さくなるため、過充電時に負極の電位がリチウムの析出電位になる恐れがある。一方、D/Cが1.2より大きい場合は、正極と接していない部分の負極が大きいため、電池反応に関与しない負極活物質が副反応を起こす場合がある。正極および負極の面積の制御は特に限定されないが、例えば、スラリー塗工の際、塗工幅を制御することによって行うことができる。
本発明の非水電解質二次電池に用いるセパレータと負極との面積比は特に限定されないが、下記式(3)を満たすことが好ましい。
1≦F/E≦1.5 (3)
(但し、Eは負極の面積、Fはセパレータの面積を示す。)
F/Eが1未満である場合は、正極と負極とが接触し、1.5より大きい場合は外装に要する体積が大きくなり、電池の出力密度が低下する場合がある。
本発明の非水電解質二次電池に用いる非水電解質の量は、特に限定されないが、電池容量1Ahあたり、0.1mL以上であることが好ましい。0.1mL未満の場合、電極反応に伴うリチウムイオンの伝導が追いつかず、所望の電池性能が発現しない場合がある。
非水電解質は、あらかじめ正極、負極およびセパレータに含ませてもよいし、正極側と負極側との間にセパレータを配置したものを倦回、あるいは積層した後に添加してもよい。
本発明の非水電解質二次電池は、上記積層体を倦回、あるいは複数積層した後にラミネートフィルムで外装してもよいし、角形、楕円形、円筒形、コイン形、ボタン形、シート形の金属缶で外装してもよい。外装には発生したガスを放出するための機構が備わっていてもよい。積層体の積層数は、所望の電圧値、電池容量を発現するまで積層させることができる。
本発明の非水電解質二次電池は、複数接続することによって組電池とすることができる。本発明の組電池は、所望の大きさ、容量、電圧によって適宜直列、並列に接続することによって作製することができる。また、各電池の充電状態の確認、安全性向上のため、前記組電池に制御回路が付属されていることが好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更可能である。
(合成例1)
導電助材としてホウ素を0.10wt%含有した炭素材料を次のとおりに作製した。
最初に、炭素材料(アセチレンブラック)20gと炭化ホウ素0.1gとをプロペラ式攪拌機で混合した。次に、この混合物を高周波誘導加熱炉で2700℃、1時間で加熱した。このとき炉内は、アルゴンガスで満たした。最後に、放冷することによってホウ素を含む炭素材料を作製した。その炭素材料をICP発光分光分析で定量したところホウ素が0.10wt%含んでいた。ホウ素を0.10wt%含む炭素材料の比表面積をBET法にて計測した結果、70m/gであった。また、TEMにより1次粒子径を計測した結果、40nmであった。
(合成例2)
合成例1において、炭素材料(アセチレンブラック)20gと炭化ホウ素0.5gとを用いるようにした以外は合成例1と同様にして、ホウ素を0.52wt%含有した炭素材料を作製した。
(合成例3)
合成例1において、炭素材料(アセチレンブラック)20gと炭化ホウ素1.0gとを用いるようにした以外は合成例1と同様にして、ホウ素を1.1wt%含有した炭素材料を作製した。
(合成例4)
合成例1において、炭素材料(アセチレンブラック)20gと炭化ホウ素5.0gとを用いるようにした以外は合成例1と同様にして、ホウ素を5.1wt%含有した炭素材料を作製した。
(合成例5)
合成例1において、炭素材料(アセチレンブラック)20gと炭化ホウ素10.0gとを用いるようにした以外は合成例1と同様にして、ホウ素を10.0wt%含有した炭素材料を作製した。
(比較合成例1)
合成例1において、炭素材料(アセチレンブラック)20gと炭化ホウ素0.05gとを用いるようにした以外は合成例1と同様にして、ホウ素を0.05wt%含有した炭素材料を作製した。
(比較合成例2)
合成例1において、炭素材料(アセチレンブラック)20gと炭化ホウ素20.0gとを用いるようにした以外は合成例1と同様にして、ホウ素を20.0wt%含有した炭素材料を作製した。
(負極の製造)
負極活物質のLiTi12は、文献(Journal of Electrochemical Sosiety,142,1431(1995))に記載されている方法で作製した。
すなわち、まず二酸化チタンと水酸化リチウムを、チタンとリチウムとのモル比を5:4となるように混合し、次にこの混合物を窒素雰囲気下800℃で12時間加熱することによって負極活物質を作製した。
この負極活物質を100重量部、導電助材(合成例1で作製されたホウ素を0.10wt%含有した炭素材料)を6.8重量部、およびバインダー(PVdF、固形分濃度12wt%、NMP溶液)を固形分6.8重量部混合してスラリーを作製した。このスラリーをアルミニウム箔(20μm)に塗工した後に、150℃で真空乾燥することによって負極(片面塗工)(50cm)を作製した。
負極の容量は次の充放電試験で測定した。
前述の電極を16mmΦに打ち抜き動作極を作製した。Li金属を16mmΦに打ち抜き対極とした。これらの電極を用いて、動作極(片面塗工)/セパレータ(ポリオレフィン系多孔質膜、厚み25μm)/Li金属の順に試験セル(HSセル、宝泉社製)内に積層し、非水電解質(エチレンカーボネート/ジメチルカーボネート=3/7vol%、LiPF 1mol/L)を0.15mL入れ、半電池を作製した。この半電池を25℃で一日放置した後、充放電試験装置(HJ1005SD8、北斗電工社製)に接続した。この半電池を25℃、0.4mAで定電流放電(終止電圧:1.0V)および定電流充電(終止電圧:2.0V)を5回繰り返し、5回目の結果を負極の容量とした。その結果、負極の容量は、1.2mAh/cmであった。
(正極の製造)
正極活物質のLi1.1Al0.1Mn1.8は、文献(Electrochemical and Solid−State Letters,9(12),A557(2006))に記載されている方法で作製した。
すなわち、二酸化マンガン、炭酸リチウム、水酸化アルミニウム、およびホウ酸の水分散液を調製し、スプレードライ法で混合粉末を作製した。このとき、二酸化マンガン、炭酸リチウムおよび水酸化アルミニウムの量は、リチウム、アルミニウムおよびマンガンのモル比が1.1:0.1:1.8となるように調製した。次に、この混合粉末を空気雰囲気下900℃で12時間加熱した後、再度650℃で24時間加熱した。最後に、この粉末を95℃の水で洗浄後、乾燥させることによって正極活物質を作製した。
この正極活物質を100重量部、導電助材(アセチレンブラック)を6.8重量部、およびバインダー(PVdF、固形分濃度12wt%、NMP溶液)を6.8重量部混合してスラリーを作製した。このスラリーをアルミニウム箔(20μm)に塗工した後に、150℃で真空乾燥することによって正極(片面塗工)(50cm)を作製した。
正極の容量は次の充放電試験で測定した。
前述の電極を16mmΦに打ち抜き動作極、Li金属を16mmΦに打ち抜き対極とした。これらの電極を用いて、動作極(片面塗工)/セパレータ(ポリオレフィン系多孔質膜、厚み25μm)/Li金属の順に試験セル(HSセル、宝泉社製)内に積層し、非水電解質(エチレンカーボネート/ジメチルカーボネート=3/7vol%、LiPF 1mol/L)を0.15mL入れ、半電池を作製した。この半電池を25℃で一日放置した後、充放電試験装置(HJ1005SD8、北斗電工社製)に接続した。この半電池を25℃、0.4mAで定電流充電(終止電圧:4.5V)および定電流放電(終止電圧:3.5V)を5回繰り返し、5回目の結果を正極の容量とした。その結果、正極の容量は、1.0mAh/cmであった。
(非水電解質二次電池の製造)
最初に、前記作製した正極、負極、およびセパレータを、正極/セパレータ/負極の順に積層した。ここで、セパレータにはセルロース不職布(25μm、55cm)を用いた。
次に、両端の正極および負極にアルミニウムタブを振動溶着させた後に、袋状のアルミラミネートシートに入れた。非水電解質(エチレンカーボネート/ジメチルカーボネート=3/7vol%、LiPF 1mol/L)を2mL入れた後に、減圧しながら封止することによって非水電解質二次電池を作製した。
負極の導電助材として、合成例2で作製されたホウ素を0.52wt%含有した炭素材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
負極の導電助材として、合成例3で作製されたホウ素を1.1wt%含有した炭素材料を用いたこと以外は、実施例1と同様に非水電解質二次電池を作製した。
負極の導電助材として、合成例4で作製されたホウ素を5.1wt%含有した炭素材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
負極の導電助材として、合成例5で作製されたホウ素を10.0wt%含有した炭素材料を用いたこと以外は、実施例1と同様に非水電解質二次電池を作製した。
負極の導電助材にアセチレンブラック、正極の導電助材に合成例1で作製されたホウ素を0.10wt%含有した炭素材料を用いたこと以外は、実施例1と同様に非水電解質二次電池を作製した。
負極の導電助材にアセチレンブラック、正極の導電助材に合成例2で作製されたホウ素を0.52wt%含有した炭素材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
負極の導電助材にアセチレンブラック、正極の導電助材に合成例3で作製されたホウ素を1.1wt%含有した炭素材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
負極の導電助材にアセチレンブラック、正極の導電助材に合成例4で作製されたホウ素を5.1wt%含有した炭素材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
負極の導電助材にアセチレンブラック、正極の導電助材に合成例5で作製されたホウ素を10.0wt%含有した炭素材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
負極、正極の両方の導電助材に合成例1で作製されたホウ素を0.1wt%含有した炭素材料を導電助材として用いたこと以外は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
負極、正極の両方の導電助材に合成例2で作製されたホウ素を0.52wt%含有した炭素材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
負極、正極の両方の導電助材に合成例3で作製されたホウ素を1.1wt%含有した炭素材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
負極、正極の両方の導電助材に合成例4で作製されたホウ素を5.1wt%含有した炭素材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
負極、正極の両方の導電助材に合成例5で作製されたホウ素を10.0wt%含有した炭素材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
正極活物質にLiNi0.5Mn1.5を用いたこと以外は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
ここで使用されたLiNi0.5Mn1.5は、文献(Journal of PowerSources,81−82,90(1999))に記載されている方法で作製した。
すなわち、まず水酸化リチウム、酸化水酸化マンガン、および水酸化ニッケルをリチウム、マンガンおよびニッケルのモル比が1:1.5:0.5となるように混合した。次に、この混合物を空気雰囲気下550℃で加熱した後に、再度750℃で加熱することによって正極活物質を作製した。
実施例16で作製されたLiNi0.5Mn1.5を正極活物質に用いたこと以外は、実施例6と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
実施例16で作製されたLiNi0.5Mn1.5を正極活物質に用いたこと以外は、実施例11と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
(比較例1)
負極、正極の両方の導電助材にアセチレンブラックを用いたこと以外は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
(比較例2)
負極の導電助材として、比較合成例1で製造されたホウ素を0.05wt%含有した炭素材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
(比較例3)
負極の導電助材にアセチレンブラック、正極の導電助材に比較合成例1で製造されたホウ素を0.05wt%含有した炭素材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
(比較例4)
負極および正極の導電助材に比較合成例1で製造されたホウ素を0.05wt%含有した炭素材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
(比較例5)
負極の導電助材として、比較合成例2で製造されたホウ素を20.0wt%含有した炭素材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
(比較例6)
負極の導電助材にアセチレンブラック、正極の導電助材に比較合成例2で製造されたホウ素を20.0wt%含有した炭素材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
(比較例7)
負極および正極の導電助材に比較合成例2で製造されたホウ素を20.0wt%含有した炭素材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
(比較例8)
負極、正極の両方の導電助材にアセチレンブラックを導電助材として用いたこと以外は、実施例16と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
(比較例9)
負極の導電助材として比較合成例1で製造されたホウ素を0.05wt%含有した炭素材料、正極の導電助材にアセチレンブラックを用いたこと以外は、実施例16と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
(比較例10)
負極の導電助剤としてアセチレンブラック、正極の導電助材として比較合成例1で製造されたホウ素を0.05wt%含有した炭素材料を用いたこと以外は、実施例16と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
(比較例11)
負極、正極の両方の導電助材として比較合成例1で製造されたホウ素を0.05wt%含有した炭素材料を用いたこと以外は、実施例16と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
(比較例12)
負極の導電助材として比較合成例2で製造されたホウ素を20.0wt%含有した炭素材料、正極の導電助材にアセチレンブラックを用いたこと以外は、実施例16と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
(比較例13)
負極の導電助剤としてアセチレンブラック、正極の導電助材として比較合成例2で製造されたホウ素を20.0wt%含有した炭素材料を用いたこと以外は、実施例16と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
(比較例14)
負極、正極の両方の導電助材として比較合成例2で製造されたホウ素を20.0wt%含有した炭素材料を用いたこと以外は、実施例16と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
(サイクル特性の測定)
実施例1〜18、比較例1〜14の電池を、充放電装置(HJ1005SD8、北斗電工社製)に接続し、25℃、50mA定電流充電、50mA定電流放電を100回繰り返した。実施例1〜15、比較例1〜7の充電終止電圧および放電終止電圧は、それぞれ3Vおよび1Vとし、実施例16〜18、比較例8〜14の充電終止電圧および放電終止電圧は、それぞれ4Vおよび2Vとした。サイクル安定性の指標は、1回目の放電容量を100としたときの、100回目の放電容量の値とした。実施例1〜15および比較例1〜7の結果を表1、実施例16〜18および比較例8〜14の結果を表2に示す。
Figure 2012221799
Figure 2012221799
表1から明らかな通り、本発明の実施例1〜15の非水電解質二次電池は、比較例1〜7の非水電解質二次電池よりもサイクル安定性が向上する。また、表2から明らかな通り、本発明の実施例16〜18の非水電解質二次電池は、比較例8〜14の非水電解質二次電池よりもサイクル安定性が向上する。

Claims (7)

  1. 負極、正極、セパレータ、および非水電解質を備える非水電解質二次電池であって、
    前記負極は、活物質としてリチウムイオンの脱離および挿入が0.3V(vs.Li/Li)以上2.0V(vs.Li/Li)以下で進行する化合物を含み、
    前記正極および/または負極が、ホウ素を0.1wt%以上10wt%以下含有する炭素材料を含む、非水電解質二次電池。
  2. 前記リチウムイオンの脱離および挿入が0.3V(vs.Li/Li)以上2.0V(vs.Li/Li)以下で進行する化合物がチタン酸リチウムである、請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記チタン酸リチウムがスピネル構造である、請求項2に記載の非水電解質二次電池。
  4. 前記正極は、活物質としてリチウムマンガン化合物を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
  5. 前記リチウムマンガン化合物がLi1+xMn2―x―y(0≦x≦0.2、0<y≦0.6、Mは2〜13族かつ第3、4周期に属する元素)で表される化合物である、請求項4記載の非水電解質二次電池。
  6. 前記Li1+xMn2―x―y(0≦x≦0.2、0<y≦0.6、Mは2〜13族、第3、4周期に属する元素)に含まれるMが、Al、Mg、Zn、Ni、Co、Fe、およびCrからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項5記載の非水電解質二次電池。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池を複数個接続してなる組電池。
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