JP2003308122A - 摩擦駆動装置 - Google Patents

摩擦駆動装置

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JP2003308122A
JP2003308122A JP2002114786A JP2002114786A JP2003308122A JP 2003308122 A JP2003308122 A JP 2003308122A JP 2002114786 A JP2002114786 A JP 2002114786A JP 2002114786 A JP2002114786 A JP 2002114786A JP 2003308122 A JP2003308122 A JP 2003308122A
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pressing
signal
roller
drive shaft
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JP2002114786A
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Takashi Obara
隆 小原
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度送りを実現できる光ディスク原盤露光
装置用送りステージと、その制御装置を提供する。 【解決手段】 図示しない全体制御器からの速度指令パ
ルス信号100は、ロータリーエンコーダ26のパルス
出力信号との位相を比較する位相比較器102に接続さ
れ、位相比較器102の出力信号は、例えば積分回路等
の位相補償器(1)103にて速度差信号に変換され、
ロータリーエンコーダ26のパルス出力信号から速度変
動を検出するF/V変換器(1)106の出力信号と加
算する加算器104に入力され、電力増幅器105を介
して送り駆動モータ5に接続されており、速度制御手段
(1)108を構成している。ここで、速度制御手段
(1)108では、CW/CCW回転のどちらか一方の
みの一定回転制御を行う構成となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、摩擦駆動装置に関
し、さらに詳しくは、駆動軸を回転させることにより従
動軸が固定された移動体を進退させる摩擦駆動装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の光ディスクの高密度化にともな
い、より高解像の露光を実現するために、マスタリング
装置の光源として、従来のレーザービームから電子線等
を用いた露光が登場し、真空環境への対応やより高精度
な送りが必要になってきている。従来、この送り機構と
して、光ディスク原盤露光用のスライドテーブル装置が
用いられ、静圧軸受を介してテーブルを進退自在に設け
たエアスライド式が多く用いられている。また、テーブ
ルの駆動は、ボイスコイル型のリニアモータが一般的に
用いられ、位置検出器として干渉レーザ測長器やリニア
スケールを使用し閉ループ制御方式が採用されている。
また、半導体検査装置等の静止状態を必要とするもので
は送り方向の剛性を必要とするためテーブルの駆動にボ
ールネジ等が用いられている。前記スライドテーブル装
置の摩擦駆動機構は、駆動軸と従動軸の交差角度を鋭角
とするツイストローラ方式と直角とするキャプスタン方
式がある。ツイストローラ方式は、駆動軸と従動軸との
間の交差角を微小にすることで、他の機構では得られな
い小さなリードを実現でき、高い位置決め分解能が期待
できることから次世代の送り機構として期待され、文
献、特許等が公開されている。この摩擦駆動ステージに
用いられる一般的な制御方法として、特開平9−319
437号公報には、静止摩擦及びすべり摩擦の補償を行
なうと共に、同期制御時の軌跡を改善し、動き出すとき
に振動を小さくすることのできる摩擦補償型制御方法及
び装置について開示されている。これによると、位置指
令が位置制御器に入力され、駆動源のモータを経て位置
検出器から位置出力が得られるようになっており、位置
制御器は位置比例器、速度比例器、微分器及び積分器を
具備し、電流帰還トルク帰還、速度帰還、位置帰還の各
帰還ループから構成され、位置指令信号がアナログ信号
もしくはパルス信号として与えられる。光ディスク用原
盤露光装置に用いる送り装置では、回転テーブルの角速
度を一定とするCAV回転送りと線速度を一定とするC
LV回転送りがあり、所望の位置指令信号にて回転と送
りが同期して制御されるとしている。また、一般的な方
法で問題となる静止摩擦とすべり摩擦に対する補償方法
として、すべり摩擦の補償を制御系の指令量の正負に応
じてすべり摩擦の大きさを駆動源の駆動力指令トルク指
令、推力指令に対して加減算することによって実行し、
静止摩擦の補償を、制御系の指令入力のエッジ検出に基
づいて積分器出力を変動させ、前記駆動源の駆動力指令
に対して加減算する構成としている。また、特開平7−
121237号公報には、モータの駆動軸と被位置決め
部材の間に生じるすべりが小さくなるようにモータを駆
動制御することにより、位置決め応答性の改善を図った
摩擦駆動装置について開示されている。これによると、
駆動軸に設けたロータリエンコーダによりモータの駆動
軸の回転角を測定すると共に、摩擦駆動ユニットの出
力、すなわち、被位置決め部材の現在位置を測長器によ
り測定する。測定された駆動軸回転角と現在位置情報と
から、すべり計算器によりすべり量を演算し、このすべ
り量に基づきモータの駆動軸の回転速度に補正をかけ
る。これにより、すべりが小さくなるようにモータを駆
動制御する構成としている。
【0003】一方、メカ機構としては、特開平8−18
4360号公報に開示されているように、軸体と、この
軸体を相対的に回転および進退自在に貫通させた進退部
品とを備えており、進退部品は、その本体内に、軸体に
転接する樽形のローラを周方向に並べて複数個設ける。
これらローラは、両端面でボールを介して進退部品本体
と予圧板との間に回転自在に支持する。そして、進退部
品本体とローラ端面の少なくとも一方、および予圧板と
ローラ端面との少なくとも一方は、ボールが回転自在に
嵌まる円すい面状のボール支持凹部でボールの支持を行
わせる。また、予圧板をローラ側へ付勢すると共に円周
方向に付勢する弾性体を設けて、耐外乱性が高く、速度
むらがなく、安定的な送りが行え、また駆動源が停止時
の静止性能の向上が図れる装置としている。また、特開
平11−195247号公報には、速度むらが生じるこ
となく、安定した送りが行え、外乱にも強く、分解能の
向上が図れ、これにより高密度の書き込みを可能とした
光ディスクマスタリング装置用スライドテーブル装置に
ついて開示されている。これによると、テーブルとなる
スライド体を基台に対して静圧直動軸受で静圧支持し、
基台に対してスライド体をスライド自在に駆動する摩擦
進退駆動装置を設ける。摩擦進退駆動装置は、回転駆動
される主軸と、この主軸の回りに複数設けられ各々傾き
角度を持って接するローラとを備える。そして、このロ
ーラに主軸に対する予圧を与える予圧手段を設けてい
る。また、特開平11−195248号公報では、主軸
と、この主軸の外周に傾き角度をもって転がり接触する
ローラと、主軸の回転に伴い、ローラと共に移動するス
ライド体とを備えている。また、モータの回転は減速機
で減速して主軸に伝達する方法であり、この減速機は、
第1、第2の駆動側軸から摩擦車への回転伝達で減速す
るものとして、回転駆動源の回転むらの影響を少なくす
ると共に、回転伝達系における位相ずれを少なくし、精
密な位置決めを可能としている。また、文献;「ツイス
トローラ摩擦駆動装置を用いた超精密位置決めシステム
の開発、著者水本他、1995年度精密工学会秋期大会
論文集」では、空気静圧軸受により案内されたテーブル
を、両端を空気静圧軸受にて支持された駆動軸と、その
駆動軸線とわずかな交差角にて設けた従動軸に複数の玉
軸受にて従動軸回りに回動支持されたローラを設けて、
約70μmのリードで位置決め分解能2nmを実現して
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記、特開平9−31
9437号公報による制御方式では、サーボ系の摩擦特
性を考慮した特別な補償器を備えておらず、摩擦などの
外力に対しては、位置検出出力と位置指令との偏差を0
にする作用を有する積分器により補償している。このた
め、静止摩擦や固定的なすべり摩擦についての補償は行
なうことができない。また、この公報の発明として記載
されている一般的な速度制御系においても、摩擦特性を
考慮した補償器は備えておらず、前記同様、静止摩擦、
固定的なすべり摩擦についての補償は行なうことができ
ない。つまり、静止摩擦が制御系に含まれると、モータ
を駆動するために静止摩擦に打勝つトルクが必要とな
る。このトルクは積分器からトルク指令として出力され
るが、静止摩擦と同等のトルクを出力するまでに時間が
かかり、又、回転すると摩擦が変化することにより振動
的になる。また、速度制御系においても静止摩擦が含ま
れる場合には、前記と同様の問題が生じる。特に、光デ
ィスク原盤露光用のスライドテーブル装置では、送り速
度が数μm/s〜数十μm/sと極低速の送りが必要で
あり、送り精度が悪くなり露光品質が低下する。
【0005】しかしながら、同公報の発明による摩擦駆
動やボールネジ機構では、組付精度や温度変化等で変動
的な静止摩擦、すべり摩擦となるため摩擦補償の効果が
発揮できず、前記問題点同様に送り精度が悪くなり露光
品質が低下する。また、前記、特開平8−184360
号公報による構成では、駆動軸心に対して等角120度
で配置され、ローラ端面を支持している固定板及び対向
板に各々形成される円すい面状のボール支持凹部の機械
的な位置誤差のため、各ローラ軸芯と駆動軸とのなす角
度にばらつきを生じる。つまり、ローラ軸芯と駆動軸と
のなす角度を小さく、言い換えるとリードLを小さく取
る場合、例えば、数百μmの場合はは、各ローラ軸芯と
駆動軸とのなす角度にばらつきがあると、駆動軸と従動
軸のローラ間でリード誤差によるすべりを生じ、これ
が、閉ループ制御の外乱となるため制御上好ましくな
く、光ディスク原盤露光等に適用するとトラックピッチ
精度等が悪くなり露光品質上好ましくない。更に、同公
報の発明による構成では、ローラの軸体に対する現在予
圧量が定量的に確認できないので、適正な予圧量にする
のに試行錯誤が必要となり、又、ローラや軸体の磨耗に
よる経年変化に伴う予圧の再調整も困難となり、部品交
換時の予圧量再現性もなく組立性が悪いといった問題が
ある。また、特開平11−195247号公報による構
成では、スライド体が送り方向に動作すると、予圧をか
けられて固定されているだけの剛性が最も低いローラと
主軸間でその真直誤差を吸収することになるので、ロー
ラの主軸に対する予圧量が移動位置とともに変化する。
従って、各々のローラと駆動軸外周で発生する駆動力に
もばらつきを生じ各々の駆動力にもばらつきを生じるた
め、各ローラ軸芯と駆動軸とのなす角度のばらつきと相
乗して駆動軸と従動軸のローラ間ですべりを生じ、これ
が、閉ループ制御の外乱となるため制御上好ましくない
とともに、光ディスク原盤露光等に適用するとトラック
ピッチ精度等が悪くなり露光品質上好ましくない。更
に、送り、回転構成要素である静圧軸受は非常に高価で
あり装置コストが高くなる。本発明は、かかる課題に鑑
み、前記問題点を生じることなく、高精度送りを実現で
きる光ディスク原盤露光装置用送りステージと、その制
御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するために、請求項1は、光ディスク用原盤露光装置
に用いる送り装置の駆動軸と、該駆動軸に対して所定の
傾き角度をもって傾斜する従動軸に設けられ前記駆動軸
の外周にころがり接触するローラと、前記駆動軸の回転
により前記従動軸とローラと共に移動する移動体と、該
移動体を前記駆動軸の軸線方向に案内する案内機構と、
前記移動体の送り位置を検出する位置検出手段と、前記
駆動軸の回転角度位置を検出する角度検出手段と、を備
えた摩擦駆動装置において、前記摩擦駆動装置の全体を
制御する制御部からの前記駆動軸の回転速度を指令する
回転速度信号と前記角度検出手段の出力信号との差信号
偏差信号に基づいて前記駆動軸の回転数を一定に制御す
る速度制御手段と、前記駆動軸と従動軸の軸芯が平行と
なる位置をゼロ度として、前記駆動軸と従動軸の交差角
度を正負に自在に調整する角度調整手段と、送り指令信
号と前記位置検出手段の出力信号との差信号偏差信号に
基づいて、前記角度調整手段への印加電圧を増減するこ
とにより前記従動軸の傾き角度を調整して送り速度を制
御する位置制御手段と、を備えたことを特徴とする。か
かる発明によれば、駆動軸を一定回転にて回転させた状
態で従動軸の駆動軸に対する傾き角度を調整して送り速
度を制御しているので、静止摩擦やすべり摩擦を小さく
でき、送りの起動、停止時のみならず極低速送りが振動
的とならず安定した送り制御が実現でき、送り精度の向
上がはかれる。請求項2は、前記角度調整手段は、前記
ローラを設けた従動軸の一端を球面軸受にて支持してそ
の回動中心である回動支持点を設け、前記従動軸の他端
に設けたローラを、前記回動支持点を支点として前記駆
動軸の外周方向に押圧する第1の弾性体及び接線方向に
押圧する第2の弾性体による自由支持とし、前記回動支
持点を挟んで前記ローラと反対側に、前記駆動軸の外周
の接線方向で前記第2の弾性体の反力による前記回動支
持点周りのモーメント力を相殺する方向に、前記従動軸
を押圧する方向に伸縮する第2の圧電素子と、該圧電素
子の変形量を検出する変形量測定手段を有する押圧手段
を備えたことを特徴とする。かかる発明によれば、角度
調整手段は、駆動軸の外周にころがり接触するローラを
設けた従動軸の片端を球面軸受にて支持して、この回動
支持点を支点として駆動軸外周に押圧する自由支持と
し、前記の回動支持点を挟んでローラと反対側に、駆動
軸外周の接線方向で第1の弾性体の反力による回動支持
点回りのモーメント力を相殺するように伸縮する第2の
押圧手段を構成しているので、簡単な構造にて従動軸の
駆動軸に対する傾き角度を調整する角度調整手段を実現
でき、装置コストを安価にできる。
【0007】請求項3は、前記角度調整手段は、前記ロ
ーラを設けた従動軸の一端を球面軸受にて支持してその
回動中心である回動支持点を設け、前記従動軸の他端に
設けたローラを、前記回動支持点を支点として前記駆動
軸の外周方向に押圧する第1の弾性体及び接線方向に押
圧する第2の弾性体による自由支持とし、前記回動支持
点を挟んで前記ローラと反対側に、前記駆動軸の軸線と
直角方向で前記第1の弾性体の反力による前記回動支持
点周りのモーメント力を相殺する方向に伸縮する第1の
圧電素子を設けた第1の押圧板からなる第1の押圧手段
と、前記駆動軸の外周の接線方向で前記第2の弾性体の
反力による前記回動支持点周りのモーメント力を相殺す
る方向に伸縮する第2の圧電素子を設けた第2の押圧板
からなる第2の押圧手段と、を備えたことを特徴とす
る。かかる発明によれば、前記請求項2に加えて、回動
支持点を挟んでローラと反対側に、駆動軸の軸線と直角
方向で第1の弾性体の反力による回動支持点回りのモー
メント力を相殺する様に第1の押圧手段を設けているの
で、駆動軸に対するローラの押圧調整が容易となり組立
性が向上する。請求項4は、前記位置制御手段は、前記
送り指令信号と位置検出手段のパルス出力信号との差信
号を偏差パルス数として出力する複数のアップ/ダウン
カウンタと該複数のアップ/ダウンカウンタの出力値を
減算する減算器から構成される偏差カウンタ部と、該偏
差カウンタ部の偏差パルス数出力信号を電圧信号に変換
するD/A変換器と、駆動アンプへ定電圧のオフセット
電圧を印加する定電圧発生手段と、から構成されること
を特徴とする。かかる発明によれば、位置制御手段は、
送り指令パルス信号に対して実際の位置を位置検出手段
により検出し、そこから演算された量を電圧に変換し、
フィードバックして制御するので、駆動軸を一定回転に
て回転させた状態で移動体の停止ができ、上記請求項1
同様送りの起動、停止時のみならず極低速送りが振動的
とならず安定した送り制御が実現でき、送り精度の向上
がはかれる。
【0008】請求項5は、前記定電圧発生手段は、制御
を司るCPU、動作プログラムが記憶されたROM、デ
ータの書き込み/読み出しを行うRAM、前記CPUの
指令により、前記位置検出手段のパルス出力信号と前記
角度検出手段からの1回転当たりの原点検出信号から前
記従動軸の前記駆動軸に対する現在傾き角度を算出する
演算部と、該演算部の算出結果がゼロとなるように補正
電圧を演算する補正演算部と、該補正演算出力をアナロ
グ信号に変換するD/A変換器と、を備えたことを特徴
とする。かかる発明によれば、定電圧発生手段がCPU
による制御で行うためには、制御プログラムを格納する
ROMとワークメモリとしてのRAMが最低限必要であ
る。そして、これを制御手段として、角度演算部、補正
演算部、D/A変換器を備えることにより、フレキシブ
ルな制御と駆動電圧の安定的な供給を行うことができ
る。請求項6は、前記第1の押圧手段は、一定の電圧を
発生する定電圧回路と、一方の端子を0V、他方の端子
に前記定電圧回路の出力信号が接続され外部信号により
前記端子の何れかに接続する切換スイッチと、該切換ス
イッチの出力信号と前記第1の押圧板の変形部に設けた
変形量測定手段の出力信号とを比較してサーボ制御する
サーボ制御手段と、を備えたことを特徴とする。かかる
発明によれば、第1の押圧手段は、定電圧回路からの所
定レベルの電圧と、スイッチによりこの電圧とグランド
レベルである0Vとに切替え、この出力電圧と第1の押
圧板の変形部に設けた変形量測定手段とを比較してサー
ボ制御するサーボ制御手段を設けているので、適正な予
圧条件に瞬時に設定でき、ローラや駆動軸の磨耗による
経年変化に伴う予圧の再調整も容易となり、部品交換時
の予圧量再現性も良好となり組立性の向上が図れる。請
求項7は、前記第2の押圧手段は、D/A変換器と、前
記第2の押圧板の変形部に設けた変計量測定手段の出力
信号である現在押圧伸縮量と前記D/A変換器の出力信
号である押圧伸縮設定信号とを比較してサーボ動作を行
うサーボ制御手段と、を備えたことを特徴とする。かか
る発明によれば、押圧手段2は、外部のD/A変換器出
力と、押圧板の変形部に設けた変形量測定手段2とを比
較してサーボ動作を行うサーボ制御手段を設けているの
で、適正な予圧条件に瞬時に設定でき、ローラや駆動軸
の磨耗による経年変化に伴う予圧の再調整も容易とな
り、部品交換時の予圧量再現性も良好となり組立性の向
上が図れる。
【0009】請求項8は、前記第1の押圧手段は、外部
から所定の電圧に可変可能な可変電圧回路と、一方の端
子を0V、他方の端子に前記定電圧回路の出力信号が接
続され外部信号により前記端子の何れかに接続する切換
スイッチと、該切換スイッチの出力信号と前記第1の押
圧板との変形部に設けた変形量測定手段の出力信号とを
比較してサーボ制御するサーボ制御手段と、を備えたこ
とを特徴とする。かかる発明によれば、第1の押圧手段
は、請求項6の定電圧回路ではなく、可変電圧回路から
の所定レベルの電圧と、スイッチによりこの電圧とグラ
ンドレベルである0Vとに切替え、この出力電圧と第1
の押圧板の変形部に設けた変形量測定手段とを比較して
サーボ制御するサーボ制御手段を設けているので、長ス
トロークの駆動でも安定した送り動作が実現でき、送り
制御精度及び組立性の向上が図れると共に、簡便な案内
機構で構成できるので装置が安価となる。請求項9は、
前記第1の押圧手段は、D/A変換器と、前記回動支持
点と前記ローラ間にあって、前記従動軸の外周部に該従
動軸の押圧方向の変形量を検出する変形量測定手段と、
を備え、前記D/A変換器の出力信号である押圧設定信
号と前記変形量測定手段の出力信号である現在押圧量と
を比較してサーボ制御するサーボ制御手段から構成され
ることを特徴とする。かかる発明によれば、第1の押圧
手段は、一つのD/A変換器と、変形量測定手段と、D
/A変換器の出力信号である押圧設定信号と変形量測定
手段の出力信号である現在押圧量とを比較してサーボ制
御するサーボ制御手段から構成されているので、長スト
ロークの駆動でも安定した送り動作が実現でき、送り制
御精度及び組立性の向上が図れると共に、簡便な案内機
構で構成できるので装置が安価となる。
【0010】請求項10は、出力手段は、複数の圧電素
子への押圧設定信号を独立に与える複数のD/A変換器
と、前記回動支持点とローラ間にあって、前記従動軸の
外周部に該従動軸の押圧方向の変形量を検出する変形量
測定手段と、を備え、前記複数のD/A変換器の出力信
号である押圧設定信号と前記変形量測定手段の出力信号
である現在押圧量とを比較してサーボ制御するサーボ制
御手段から構成されることを特徴とする。かかる発明に
よれば、第1の出力手段は、複数のD/A変換器と、変
形量測定手段と、複数のD/A変換器の出力信号である
押圧設定信号と変形量測定手段の出力信号である現在押
圧量とを比較してサーボ制御するサーボ制御手段から構
成されており、移動体が送り方向に動作した時の組立誤
差による予圧変動を生じることがなく、各々のローラと
駆動軸外周で発生する駆動力にもばらつきを発生しない
ので、長ストロークの駆動でも安定した送り動作が実現
でき、送り制御精度及び組立性の向上が図れると共に、
簡便な案内機構で構成できるので装置が安価となる。請
求項11は、前記従動軸は、前記第1の押圧手段の押圧
点と前記回動支持点間の距離をL1、前記回動支持点と
前記ローラ間の距離をL2とした時に、L2>L1とし
て変位拡大機構を形成していることを特徴とする。かか
る発明によれば、従動軸は、第1の押圧手段に用いる圧
電素子の伸縮量が小さくても大きな押圧ストロークが得
られるので、駆動軸回りに配置する機構を小さくでき、
装置の小型化が図れる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施形
態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載
される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配
置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそ
れのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎな
い。図1は、本発明の第1の実施形態に係る摩擦駆動装
置の制御系構成図である。図2(a)は、摩擦駆動装置
の上面図であり、(b)はその右側面図であり、(c)
は部分断面図である。図3(a)は図2のA−A’の断
面図であり、(b)はB−B’の断面図である。まず、
図2と図3を併せて参照しながらこの構成について説明
する。図示しない除振機構例えば、空気圧によるサーボ
マウンタ上に設けたベース90には、送り方向と直角方
向に離間して片端をベース90に固定した支柱89が設
けられており、支柱89の他端は、上端部に例えば球
体、円筒ローラ等を、送り方向に配置したころがり軸受
114を介して移動体13が固定されている。移動体1
3には、上部にターンテーブル18を固定し、図示しな
い外部より供給される圧縮空気によりラジアル、スラス
ト方向に静圧浮上するエアスピンドル19が固定されて
おり、エアスピンドル19には、回転駆動モータ20を
介して、一般的にその出力が一周を数千等分割したA
相、B相パルスと、一周に1回発生するZ相パルスから
構成される光学式ロータリーエンコーダ(1)21が固
定されており、図示しない外部からの回転駆動モータ2
0への通電信号により回転自在に構成されている。移動
体13の送り方向より見て左側端部の下部には、例え
ば、一般的にその出力が移動方向をある分解能のA相、
B相パルスから構成される光学式リニアエンコーダ等の
送り方向の位置を計測する受光部15aと、スケール1
5bから構成される位置検出手段15のスケール15b
が、取付板(1)15cを介して固定されており、又、
受光部15aは、取付板(2)17を介してベース90
に固定されている。さらに移動体13の送り方向への突
出部13aの下部には、固定板(1)22と固定板
(2)23が、その上端面にて固定されている。さらに
駆動軸1の外周にころがり接触するローラ8を、例えば
アンギュラ軸受等を対向したころがり軸受29を介して
同心状に設けた従動軸7が設けられている。従動軸7の
右側端部は、図3(b)の断面図に示すように、固定板
(2)23の凹部に、従動軸7に設けたローラ8を駆動
軸1の外周に押圧し、従動軸7を駆動軸1の外周接線方
向に押圧する例えば、ベローズバネ等を圧縮変形させた
弾性体(1)、(2)35、38等が設けられおり、従
動軸7の右側端部を自由支持する構成となっている。
【0012】固定板(1)22の右側面には、図2の部
分断面図及び図3の断面図に示すように、従動軸7の左
側端部外周とその内周が勘合する例えば、球面軸受等の
軸受26が固定されており、従動軸7は、その軸受26
の回動支持点24を含む平面内に回動可能な構成となっ
ている。さらに、固定板(1)22の凹部には、回動支
持点24を挟んでローラ8と反対側に、駆動軸1外周の
接線方向で弾性体(2)38の反力による回動支持点2
4周りのモーメント力を相殺する方向に従動軸7を押圧
する図3(a)に示すような圧電素子(2)31が伸縮
方向に固定されており、全体で角度調整手段51を構成
している。ここで、駆動軸1と従動軸7の設定位置は、
圧電素子(2)31の伸縮ストロークの1/2位置で駆
動軸1と従動軸7の軸芯が略平行位置となるように設け
られている。以上の構成により、図示しない圧電素子
(2)31のリード線端末より電圧を印加すれば、駆動
軸1と従動軸7の軸芯が平行となる位置を略0度とし
て、駆動軸1と従動軸7の交差角度を正負に自在調整で
きる。さらに駆動軸1の右側端部は第一の段付になって
おり、その外周はベース90に固定され上部に段付の貫
通穴を設けたハウジング10の左側円筒穴部に同心状に
その外輪を固定された、例えば、アンギュラ軸受等の対
向するころがり軸受32の内周部に勘合しており、駆動
軸1に設けたネジ部ところがり軸受32の内周部が軸受
止め3にて固定されている。さらに、駆動軸1の第二の
段付部外周はハウジング10の右側円筒穴部に同心状に
固定され、一般的にその出力が一周を数千等分割したA
相、B相パルスと一周に1回発生するZ相パルスから構
成されるロータリーエンコーダ26を固定した送り駆動
モータ5の駆動軸とが、例えば、オルダム式等のカップ
リング4により連結されている。さらに、駆動軸1の左
側端部は、段付部の外周がベース90に固定され上部に
貫通穴が設けられ、その貫通穴と同心状に、例えば、深
溝玉軸受等のころがり軸受(4)12の外輪が軸心方向
に移動可能となるように固定されたころがり軸受(4)
12の内輪に勘合する構成となっている。
【0013】次に、駆動軸1の回転数を一定に制御する
速度制御手段(1)108と角度調整手段51を制御す
る位置制御手段123について図1にて説明する。図示
しない全体制御器からの速度指令パルス信号100は、
ロータリーエンコーダ26のパルス出力信号との位相を
比較する位相比較器102に接続され、位相比較器10
2の出力信号は、例えば積分回路等の位相補償器(1)
103にて速度差信号に変換され、ロータリーエンコー
ダ26のパルス出力信号から速度変動を検出するF/V
変換器(1)106の出力信号と加算する加算器104
に入力され、電力増幅器105を介して送り駆動モータ
5に接続されており、速度制御手段(1)108を構成
している。ここで、速度制御手段(1)108では、C
W/CCW回転のどちらか一方のみの一定回転制御を行
う構成となっている。又、図示しない全体制御器からの
位置指令パルス信号109及び方向指定信号110は、
アップ/ダウンカウンタ(1)111に接続され、その
出力信号は、位置検出手段15のパルス出力信号121
から方向判別信号122を検出する方向判別器119を
介してアップ/ダウンカウンタ(2)112とのパルス
数差を比較する減算器113に接続され、そのパルス数
差を電圧信号に変換するD/A変換器114に接続さ
れ、D/A変換器114の出力信号は、位置検出手段1
5のパルス出力信号121から速度変動を検出するF/
V変換器(2)118の出力信号と加算する加算器
(2)115に入力され、その出力信号は、角度調整手
段51の位相遅れ量等を補償する位相補償器(2)11
6に接続され、定電圧発生手段125の出力と駆動アン
プ117にて加算され、その出力が圧電素子231に接
続されており、位置制御手段123を構成している。
【0014】図4は、本発明の図1内の定電圧発生手段
125の構成図であり、図5は、定電圧発生手段125
の角度補正電圧算出の動作フローチャートである。この
図4、5に示すように定電圧発生手段125は、CPU
58と、動作プログラムが記憶されたROM60と、デ
ータの書き込み/読み出しを行うRAM61と、CPU
58の指令により、位置検出手段15のパルス出力信号
121と駆動軸1の回転角度位置を検出する角度検出手
段6の1回転当たりの原点検出信号49から従動軸7の
駆動軸1に対する現在傾き角度を算出する演算部(1)
130と、現在傾き角度の算出結果から従動軸7の駆動
軸1に対する傾き角度がゼロとなるように補正電圧を演
算する補正演算部131と、その補正演算出力をアナロ
グ信号に変換するD/A変換器(2)129にて構成し
ている。
【0015】以上の構成による速度制御原理について説
明する。ここで、移動体13の駆動原理は、図示しない
圧電素子231の端末リード線より適当な通電電圧を圧
電素子231に印加すると、図6の点線に示すように駆
動軸1の軸心と従動軸7の軸心は、ある角度θで交差し
た状態でローラ8の外周と駆動軸1の外周がころがり接
触する。この状態で、図示しない送り駆動モータ5の端
末より通電すれば、ローラ8の外周と駆動軸1の外周の
接触点は螺旋状に移動し、移動体13が送り方向に移動
自在となる。この時、従動軸7自身は回転せず、ころが
り軸受29の外輪が回転する外輪回転である。駆動軸1
が1回転当たりに移動体13を移動する移動量Lリード
量は、駆動軸1の外形寸法をDとすれば、 L=π・D・sinθ ―――――――――― θ=sin−1{L/π・D}―――――――― で表され、例えば、D=30mm条件での交差角度とリ
ード量Lの関係は図13の両対数グラフに示す。従っ
て、駆動軸1の回転数をNrpmとすれば、送り速度υ
は、 υ=L・N/60=π・D・sinθ・N/60 ―――――――― で表され、リードが小さい場合、言い換えると、交差角
度が小さい場合は、sinθ≒θとなるから式は、 υ=π・D・θ・N/60 ―――――――― で表される。本発明では、この送り速度υを駆動軸1の
回転数Nを任意の一定速度に固定し、角度調整手段51
にてθを制御量として送り速度υを制御し、移動体13
の前進/後退は、θを正負にすることによって行う。従
って、駆動軸1の回転方向としては、CW/CCWのど
ちらか一方で十分である。先に説明した構成によれば、
駆動軸1が常に回転している状態にて移動体13を移動
/停止できる。この場合、静止摩擦やすべり摩擦を生じ
ず、速度に比例するころがり摩擦に対する補償だけで良
好な送り精度が得られる。以上、述べた説明では、角度
調整手段51を固定板(1)22の凹部に駆動軸1外周
の接線方向で弾性体(2)38の反力による回動支持点
24周りのモーメント力を相殺する方向に従動軸7を押
圧する圧電素子(2)31が伸縮方向に固定した構成と
していた。図7に示すように圧電素子(2)31の印加
電圧に対する変位量の関係は、非線形であり位置制御手
段123が発振等を発生する場合がある。図8、9にそ
れを防止する構成を示す。前述と重複する部分の説明は
省略する。固定板(1)22の凹部に圧電素子(2)3
1を伸縮方向に固定し、変形部(2)32dに抵抗値の
変化によってその変形量を検出する歪みゲージ等の変形
量測定手段(2)34を設けた押圧板(2)32にて押
圧手段(2)48を構成している。この構成で図9に示
すような圧電素子(2)31の変位量を帰還する構成と
したサーボ制御手段(2)77を設けている。先に説明
した駆動アンプ117をサーボ制御手段(2)77にす
れば、圧電素子(2)31の非線形特性を回避できる。
【0016】図9では、サーボ制御手段(2)77の入
力信号として位相補償器(2)116の出力としたが、
図19に示すように、定電圧発生手段125の出力信号
を入力信号として帰還を構成しても良い。ここで、図1
9のD/A変換器63は定電圧発生手段125のD/A
変換器129と同様のもので構成している。さらに、前
述の説明では、従動軸7に設けたローラ8の押圧として
弾性体81)35による反力のみの構成としていた。こ
の場合、経年変化等で駆動軸1等が磨耗すると押圧力が
変わってしまい、簡単に押圧力を変更できないので、部
品交換等を必要としてしまい保守上好ましくない。これ
を回避する構成として図10に示すように、上記に加え
て固定板(1)22の凹部には、駆動軸1の軸線と直角
方向で弾性体(1)35の押圧力による回動支持点24
周りのモーメント力を相殺する方向に従動軸7を押圧す
る圧電素子(1)27を伸縮方向に固定し、従動軸7を
押圧する側の固定端に変形部(1)28dを設けた押圧
板(1)28からなる押圧手段(1)47を設けた構成
としている。
【0017】又、図11に示すように、押圧板(1)2
8の変形部(1)28dに例えば、抵抗値の変化によっ
てその変形量を検出する歪みゲージ等の変形量測定手段
(1)30を設け、その変形量測定手段(1)30の出
力信号と定電圧回路の設定電圧を比較してサーボ制御す
る構成としている。定電圧回路55の出力信号は、駆動
信号がCPU58に接続され、ON時に定電圧回路55
の出力信号に接続し、OFF時に回路の0VGNDに接
続するスイッチ468を介して、差動アンプ68に接続
されており、又、変形量測定手段(1)30の出力信号
は抵抗値変化を検出するブリッジ回路73に接続され、
その出力信号は微少信号を増幅する増幅器72に入力さ
れ、その出力信号は、上記差動アンプ68に入力され、
差動アンプ68内部でスイッチ(4)68a端部に接続
されている定電圧回路55の出力信号、回路の0VGN
D信号と引き算され、その出力信号は、補償回路70
a、ゲイン調整器71aを介して駆動アンプ57aに入
力されており、スイッチ68a以降から駆動アンプ57
まででサーボ制御手段(1)76を構成しており、その
出力信号は圧電素子(1)27に接続されている。駆動
アンプ57aへの入力信号に対する押圧手段(1)47
変位量の間の周波数特性は、図12に示すように2次系
であり、補償回路70aを調整することにより一般的な
サーボ系の安定指標値である位相余裕40度以上とゲイ
ン余裕15dB以上に設けている。この構成では、適当
な定電圧回路55出力により瞬時に押圧力を回復でき
る。
【0018】経年変化が予想できる場合は、図20に示
すように、定電圧回路55の代わりに図20に示すよう
な可変電圧回路78を設ける構成として定期的に押圧力
を調整できる構成としても良い。さらに、駆動軸1と案
内機構14の組立の通り誤差等により押圧力がストロー
ク内で変動しすべりを発生することがある。これを回避
する構成を図14、15、19、20に示す。出力手段
(1)64は、圧電素子(1)27への押圧設定信号を
与えるD/A変換器84と、押圧板(1)28と、回動
支持点24とローラ8間であって、従動軸7の外周部に
従動軸7の押圧方向の変形量を検出する変形量測定手段
(3)46と、複数のD/A変換器d84の出力信号8
5である押圧設定信号と、変形量測定手段(3)46の
出力信号80である現在押圧量とを比較して、サーボ制
御するサーボ制御手段(5)87から構成している。こ
の構成では、例えば、従動軸7の押圧量と変形量の関係
を予めデータ取りして把握しておき、押圧設定信号をD
/A変換器d84より出力することで行う。
【0019】以上までの説明では、1本の従動軸7での
構成を説明した。複数の従動軸7での構成を図17、1
8に示すが、上記に述べたのと同様であり、又、上記で
説明したように、従動軸7が複数配置された時の組立誤
差等による各従動軸の交差角にバラツキがあっても各々
の交差角度を調整可能で、リード誤差を除去できるので
すべりを抑圧できる。さらに、図16に示すように従動
軸7は、押圧手段(1)47の押圧点と回動支持点24
間距離をL1、回動支持点24とローラ8間距離をL2
とした時にL2>L1として変位拡大機構を構成してい
る。この構成によれば、押圧手段(1)47に用いる圧
電素子(1)27の伸縮量が小さくてもローラ8と駆動
軸1とのころがり接触端では大きな押圧ストロークが得
られるので駆動軸回りに配置する機構を小さく構成でき
ることは言うまでもない。
【0020】
【発明の効果】以上記載のごとく請求項1の発明によれ
ば、駆動軸を一定回転にて回転させた状態で従動軸の駆
動軸に対する傾き角度を調整して送り速度を制御してい
るので、静止摩擦やすべり摩擦を小さくでき、送りの起
動、停止時のみならず極低速送りが振動的とならず安定
した送り制御が実現でき、送り精度の向上がはかれる。
また請求項2では、角度調整手段は、駆動軸の外周にこ
ろがり接触するローラを設けた従動軸の片端を球面軸受
にて支持して、この回動支持点を支点として駆動軸外周
に押圧する自由支持とし、前記の回動支持点を挟んでロ
ーラと反対側に、駆動軸外周の接線方向で第1の弾性体
の反力による回動支持点回りのモーメント力を相殺する
ように伸縮する第2の押圧手段を構成しているので、簡
単な構造にて従動軸の駆動軸に対する傾き角度を調整す
る角度調整手段を実現でき、装置コストを安価にでき
る。また請求項3では、前記請求項2に加えて、回動支
持点を挟んでローラと反対側に、駆動軸の軸線と直角方
向で第1の弾性体の反力による回動支持点回りのモーメ
ント力を相殺する様に第1の押圧手段を設けているの
で、駆動軸に対するローラの押圧調整が容易となり組立
性が向上させることができる。また請求項4では、位置
制御手段は、送り指令パルス信号に対して実際の位置を
位置検出手段により検出し、そこから演算された量を電
圧に変換し、フィードバックして制御するので、駆動軸
を一定回転にて回転させた状態で移動体の停止ができ、
上記請求項1同様送りの起動、停止時のみならず極低速
送りが振動的とならず安定した送り制御が実現でき、送
り精度の向上がはかれる。また請求項5では、定電圧発
生手段がCPUによる制御で行うためには、制御プログ
ラムを格納するROMとワークメモリとしてのRAMが
最低限必要である。そして、これを制御手段として、角
度演算部、補正演算部、D/A変換器を備えることによ
り、フレキシブルな制御と駆動電圧の安定的な供給を行
うことができる。
【0021】また請求項6では、適正な予圧条件に瞬時
に設定でき、ローラや駆動軸の磨耗による経年変化に伴
う予圧の再調整も容易となり、部品交換時の予圧量再現
性も良好となり組立性の向上が図れる。また請求項7で
は、第1の押圧手段は、定電圧回路からの所定レベルの
電圧と、スイッチによりこの電圧とグランドレベルであ
る0Vとに切替え、この出力電圧と第1の押圧板の変形
部に設けた変形量測定手段とを比較してサーボ制御する
サーボ制御手段を設けているので、適正な予圧条件に瞬
時に設定でき、ローラや駆動軸の磨耗による経年変化に
伴う予圧の再調整も容易となり、部品交換時の予圧量再
現性も良好となり組立性の向上が図れる。また請求項8
では、第1の押圧手段は、請求項6の定電圧回路ではな
く、可変電圧回路からの所定レベルの電圧と、スイッチ
によりこの電圧とグランドレベルである0Vとに切替
え、この出力電圧と第1の押圧板の変形部に設けた変形
量測定手段とを比較してサーボ制御するサーボ制御手段
を設けているので、長ストロークの駆動でも安定した送
り動作が実現でき、送り制御精度及び組立性の向上が図
れると共に、簡便な案内機構で構成できるので装置が安
価となる。また請求項9では、第1の押圧手段は、一つ
のD/A変換器と、変形量測定手段と、D/A変換器の
出力信号である押圧設定信号と変形量測定手段の出力信
号である現在押圧量とを比較してサーボ制御するサーボ
制御手段から構成されているので、長ストロークの駆動
でも安定した送り動作が実現でき、送り制御精度及び組
立性の向上が図れると共に、簡便な案内機構で構成でき
るので装置が安価となる。また請求項10では、第1の
出力手段は、複数のD/A変換器と、変形量測定手段
と、複数のD/A変換器の出力信号である押圧設定信号
と変形量測定手段の出力信号である現在押圧量とを比較
してサーボ制御するサーボ制御手段から構成されてお
り、移動体が送り方向に動作した時の組立誤差による予
圧変動を生じることがなく、各々のローラと駆動軸外周
で発生する駆動力にもばらつきを発生しないので、長ス
トロークの駆動でも安定した送り動作が実現でき、送り
制御精度及び組立性の向上が図れると共に、簡便な案内
機構で構成できるので装置が安価となる。また請求項1
1では、従動軸は、第1の押圧手段に用いる圧電素子の
伸縮量が小さくても大きな押圧ストロークが得られるの
で、駆動軸回りに配置する機構を小さくでき、装置の小
型化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る摩擦駆動装置の
制御系構成図である。
【図2】(a)は本発明の摩擦駆動装置の上面図、
(b)はその右側面図、(c)は部分断面図である。
【図3】(a)は図2のA−A’断面図、(b)はB−
B’断面図である。
【図4】本発明の図1内の定電圧発生手段の構成図であ
る。
【図5】本発明の定電圧発生手段の角度補正電圧算出の
動作フローチャートである。
【図6】本発明の交差角度の詳細を表す図である。
【図7】本発明の圧電素子の電圧変位特性図である。
【図8】(a)は本発明の押圧板の断面構成図、(b)
は詳細図である。
【図9】本発明の非線形特性改善構成図である。
【図10】(a)は本発明の押圧板1の断面構成図、
(b)は弾性体1、2の断面構成図、(c)は押圧板の
詳細図である。
【図11】本発明の押圧板の制御構成図である。
【図12】本発明の従動軸機構の周波数特性を表す図で
ある。
【図13】本発明の交差角度とリード量の関係を表す図
である。
【図14】本発明の変形量測定手段の構成図である。
【図15】本発明のサーボ制御手段の構成図である。
【図16】本発明の変位拡大機構の詳細図である。
【図17】本発明の複数の従動軸による構成図である。
【図18】本発明の複数の従動軸による押圧制御の構成
図である。
【図19】本発明のサーボ制御手段の構成図である。
【図20】本発明のサーボ制御手段の構成図である。
【符号の説明】
5 駆動モータ、6 ロータリエンコーダ、102 位
相比較器、103 位相補償器、106 F/V変換
器、104 加算器、105 電力増幅器、108 速
度制御手段
フロントページの続き Fターム(参考) 2H097 AA03 CA16 GB04 LA20 3J062 AA28 AB16 AC07 BA14 CA12 5D121 BB21 BB38 JJ03 5H303 AA22 BB01 BB07 BB12 BB17 CC07 DD01 DD14 DD17 DD19 DD27 EE10 FF10 HH01 JJ01 JJ10 KK17 KK31 LL09 MM05

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスク用原盤露光装置に用いる送り
    装置の駆動軸と、該駆動軸に対して所定の傾き角度をも
    って傾斜する従動軸に設けられ前記駆動軸の外周にころ
    がり接触するローラと、前記駆動軸の回転により前記従
    動軸とローラと共に移動する移動体と、該移動体を前記
    駆動軸の軸線方向に案内する案内機構と、前記移動体の
    送り位置を検出する位置検出手段と、前記駆動軸の回転
    角度位置を検出する角度検出手段と、を備えた摩擦駆動
    装置において、 前記摩擦駆動装置の全体を制御する制御部からの前記駆
    動軸の回転速度を指令する回転速度信号と前記角度検出
    手段の出力信号との差信号偏差信号に基づいて前記駆動
    軸の回転数を一定に制御する速度制御手段と、前記駆動
    軸と従動軸の軸芯が平行となる位置をゼロ度として、前
    記駆動軸と従動軸の交差角度を正負に自在に調整する角
    度調整手段と、送り指令信号と前記位置検出手段の出力
    信号との差信号偏差信号に基づいて、前記角度調整手段
    への印加電圧を増減することにより前記従動軸の傾き角
    度を調整して送り速度を制御する位置制御手段と、を備
    えたことを特徴とする摩擦駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記角度調整手段は、前記ローラを設け
    た従動軸の一端を球面軸受にて支持してその回動中心で
    ある回動支持点を設け、前記従動軸の他端に設けたロー
    ラを、前記回動支持点を支点として前記駆動軸の外周方
    向に押圧する第1の弾性体及び接線方向に押圧する第2
    の弾性体による自由支持とし、前記回動支持点を挟んで
    前記ローラと反対側に、前記駆動軸の外周の接線方向で
    前記第2の弾性体の反力による前記回動支持点周りのモ
    ーメント力を相殺する方向に、前記従動軸を押圧する方
    向に伸縮する第2の圧電素子と、該圧電素子の変形量を
    検出する変形量測定手段を有する押圧手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1に記載の摩擦駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記角度調整手段は、前記ローラを設け
    た従動軸の一端を球面軸受にて支持してその回動中心で
    ある回動支持点を設け、前記従動軸の他端に設けたロー
    ラを、前記回動支持点を支点として前記駆動軸の外周方
    向に押圧する第1の弾性体及び接線方向に押圧する第2
    の弾性体による自由支持とし、前記回動支持点を挟んで
    前記ローラと反対側に、前記駆動軸の軸線と直角方向で
    前記第1の弾性体の反力による前記回動支持点周りのモ
    ーメント力を相殺する方向に伸縮する第1の圧電素子を
    設けた第1の押圧板からなる第1の押圧手段と、前記駆
    動軸の外周の接線方向で前記第2の弾性体の反力による
    前記回動支持点周りのモーメント力を相殺する方向に伸
    縮する第2の圧電素子を設けた第2の押圧板からなる第
    2の押圧手段と、を備えたことを特徴とする請求項1又
    は2に記載の摩擦駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記位置制御手段は、前記送り指令信号
    と位置検出手段のパルス出力信号との差信号を偏差パル
    ス数として出力する複数のアップ/ダウンカウンタと該
    複数のアップ/ダウンカウンタの出力値を減算する減算
    器から構成される偏差カウンタ部と、該偏差カウンタ部
    の偏差パルス数出力信号を電圧信号に変換するD/A変
    換器と、駆動アンプへ定電圧のオフセット電圧を印加す
    る定電圧発生手段と、から構成されることを特徴とする
    請求項1乃至3の何れかに記載の摩擦駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記定電圧発生手段は、制御を司るCP
    U、動作プログラムが記憶されたROM、データの書き
    込み/読み出しを行うRAM、前記CPUの指令によ
    り、前記位置検出手段のパルス出力信号と前記角度検出
    手段からの1回転当たりの原点検出信号から前記従動軸
    の前記駆動軸に対する現在傾き角度を算出する演算部
    と、該演算部の算出結果がゼロとなるように補正電圧を
    演算する補正演算部と、該補正演算出力をアナログ信号
    に変換するD/A変換器と、を備えたことを特徴とする
    請求項4に記載の摩擦駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の押圧手段は、一定の電圧を発
    生する定電圧回路と、一方の端子を0V、他方の端子に
    前記定電圧回路の出力信号が接続され外部信号により前
    記端子の何れかに接続する切換スイッチと、該切換スイ
    ッチの出力信号と前記第1の押圧板の変形部に設けた変
    形量測定手段の出力信号とを比較してサーボ制御するサ
    ーボ制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項1又
    は3又は4に記載の摩擦駆動装置。
  7. 【請求項7】 前記第2の押圧手段は、D/A変換器
    と、前記第2の押圧板の変形部に設けた変計量測定手段
    の出力信号である現在押圧伸縮量と前記D/A変換器の
    出力信号である押圧伸縮設定信号とを比較してサーボ動
    作を行うサーボ制御手段と、を備えたことを特徴とする
    請求項1乃至5の何れかに記載の摩擦駆動装置。
  8. 【請求項8】 前記第1の押圧手段は、外部から所定の
    電圧に可変可能な可変電圧回路と、一方の端子を0V、
    他方の端子に前記定電圧回路の出力信号が接続され外部
    信号により前記端子の何れかに接続する切換スイッチ
    と、該切換スイッチの出力信号と前記第1の押圧板との
    変形部に設けた変形量測定手段の出力信号とを比較して
    サーボ制御するサーボ制御手段と、を備えたことを特徴
    とする請求項1又は3又は4に記載の摩擦駆動装置。
  9. 【請求項9】 前記第1の押圧手段は、D/A変換器
    と、前記回動支持点と前記ローラ間にあって、前記従動
    軸の外周部に該従動軸の押圧方向の変形量を検出する変
    形量測定手段と、を備え、前記D/A変換器の出力信号
    である押圧設定信号と前記変形量測定手段の出力信号で
    ある現在押圧量とを比較してサーボ制御するサーボ制御
    手段から構成されることを特徴とする請求項1、3、
    4、7に記載の摩擦駆動装置。
  10. 【請求項10】 出力手段は、複数の圧電素子への押圧
    設定信号を独立に与える複数のD/A変換器と、前記回
    動支持点とローラ間にあって、前記従動軸の外周部に該
    従動軸の押圧方向の変形量を検出する変形量測定手段
    と、を備え、前記複数のD/A変換器の出力信号である
    押圧設定信号と前記変形量測定手段の出力信号である現
    在押圧量とを比較してサーボ制御するサーボ制御手段か
    ら構成されることを特徴とする請求項1、3、4、7記
    載の摩擦駆動装置。
  11. 【請求項11】 前記従動軸は、前記第1の押圧手段の
    押圧点と前記回動支持点間の距離をL1、前記回動支持
    点と前記ローラ間の距離をL2とした時に、L2>L1
    として変位拡大機構を形成していることを特徴とする請
    求項1乃至8の何れか一項に記載の摩擦駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004154879A (ja) * 2002-11-05 2004-06-03 Yaskawa Electric Corp 産業用ロボットの絶対位置精度改善装置
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