JP2003307759A - 光波長変換装置、及び光波長変換方法 - Google Patents

光波長変換装置、及び光波長変換方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】励起用光源として波長安定性に劣る安価な半導
体レーザーなども用いられて、小型化するのにも適し、
高速変調も可能にできる構成を有する光波長変換装置、
および光波長変換方法である。 【解決手段】光波長変換装置ないし方法において、第1
の光源11と第2の光源19と非線形光学材料29を備
え、2つの光源11、19からの光17、25を非線形
光学材料29に入射してそれらの光の和周波光35を発
生させ、非線形光学材料29には2つの光源11、19
からの光17、25とそれらの和周波光35とを位相整
合させる周期的構造31を設け、和周波光35への変換
効率を規定するパラメータのうちの少なくとも1つが変
化しても変換効率を変動させないように、2つの光源1
1、19からの光17、25およびそれらの和周波光3
5の波長、非線形光学材料29中での偏光方向および伝
搬方向が決定される如く構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザー
(Laser Diode:LD)光と他のLD光など
である2つの光源光を和周波混合して波長変換を行う光
波長変換装置及びその方法に関するものである。特に詳
細には、レーザーディスプレイ、光記録、光計測用の光
源などとして利用でき、高速変調駆動が可能で、緑色レ
ーザー光を出射できる光波長変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、非線形光学材料を利用してLD光
を別の波長に変換する試みは、様々行われている。この
技術によれば、LDとしては実用化に至っていない波長
域、例えば緑色域や紫外域のレーザー光を発生させる光
源を得ることが可能となり、この光源はレーザーディス
プレイや光記録用の光源としての応用が期待できる。
【0003】非線形光学材料を用いて緑色レーザー光を
発生させる方法としては、LD励起固体レーザーと非線
形光学材料とを組み合わせたものが知られている。これ
は、808nmの波長のLD光でNd:YAG等のレー
ザー結晶を励起して波長1064nmのレーザー光を発
振(LD励起固体レーザー)させ、それをKTP(KT
iOPO)等の非線形光学材料に照射して第2次高調
波を発生させ、532nmのレーザー光を出射させるも
のである。1060nm付近のLD光を直接非線形光学
材料に照射して第2次高調波(530nm)を発生する
方式も考えられる。この場合、LDを直接変調すること
で出力光を変調できるので、高速変調が可能である。
【0004】一方、波長λ、波長λの2つのLD光
を非線形光学材料に入射して、2つの光の周波数の和の
周波数を有する波長λの光を発生させる和周波発生と
呼ばれる方法がある。この方法は、次の様なものである
(例えば、特許文献1参照)。図15はその光学系を示
したものであり、図中、401は変調信号、402は信
号用LD、417は励起用LDであり、光ファイバ40
3やダイクロイックミラー418を介して、分極反転層
420を備えた非線形光学素子414に2つのLD光を
入射している。2つのLD光は非線形光学素子414に
よって和周波光に変換されて出射される。
【0005】
【特許文献1】特開平6−175180号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記LD励起
固体レーザーを用いたタイプは、YAGの蛍光寿命が
0.23ms程度であるため、数kHzでの変調が限界
であり高速変調には不向きである。したがって、変調さ
せるためには外部変調器が必要になり、小型化に限界が
あると共に消費電力も増加してしまう。
【0007】また、波長1060nmのLD光から第2
高調波を発生させる方式は、第2次高調波への変換効率
がLD光波長に対して敏感であり、入力パワーにも依存
するため、LD光源に高出力かつ高い波長安定性(1n
m以下)が要求される。さらに、出力光を高出力で変調
させるためには、LD光源に振幅の大きい変調電流を注
入する必要があり、大電流対応のレーザードライバーが
必要になってコスト高の要因となる。
【0008】また、和周波発生方式も、和周波光への変
換効率がLD光波長に対して敏感であるため、2つのL
D光源に高い波長安定性(1nm以下)が要求され、さ
らに励起用LDには高出力が要求される。
【0009】したがって、第2高調波発生方式あるいは
和周波発生方式において、LD光源の高出力かつ高い波
長安定性を満たすためには、DFB(Distribu
ted Feedback)レーザーやDBR(Dis
tributed Bragg Reflector)
レーザー等のグレーティング加工を施したレーザーであ
って高電流注入を可能にするための特別なデバイス構成
を持つレーザが必要となり、レーザー作製コストが増加
する。
【0010】また、一般に、第2高調波発生方式あるい
は和周波発生方式においては、変換効率が非線形光学材
料の温度に対して敏感であるため、非線形光学材料の温
度変動を数℃以内に抑える必要がある。そのため、温度
制御装置といった特別な工夫が必要となり、小型化に限
界があり、コスト高、高消費電力化の要因となる。
【0011】そこで、本発明は、励起用光源として波長
安定性に劣る安価なLDなども用いられて、小型化する
のにも適し、高速変調も容易に可能にできる構成を有す
る光波長変換装置、および光波長変換方法を提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】上記課題を解決
するために、本発明の光波長変換装置は、第1の光源と
第2の光源(それぞれ、典型的には、コヒーレントで高
エネルギー密度の光波を出射できる第1の半導体レーザ
ーと第2の半導体レーザーである)と非線形光学材料を
有し、前記2つの光源からの光を非線形光学材料に入射
してそれらの光の和周波光を発生させる光波長変換装置
であって、非線形光学材料には前記2つの光源からの光
とそれらの和周波光とを位相整合させる周期的構造(周
期的分極反転構造、周期的屈折率変調構造など)が設け
られており、和周波光への変換効率を規定する複数のパ
ラメータのうちの少なくとも1つ(重要なものとして
は、一方の光源の波長、非線形光学材料の温度(T)が
ある)が変化しても該変換効率を変動させないように、
前記2つの光源からの光およびそれらの和周波光の波
長、非線形光学材料中での偏光方向および伝搬方向が決
定される如く構成されていることを特徴とする。
【0013】また、上記課題を解決するために、本発明
の光波長変換方法は、第1の光源と第2の光源と非線形
光学材料を用い、前記2つの光源からの光を非線形光学
材料に入射してそれらの光の和周波光を発生させる光波
長変換方法であって、非線形光学材料には前記2つの光
源からの光とそれらの和周波光とを位相整合させる周期
的構造を設け、和周波光への変換効率を規定するパラメ
ータのうちの少なくとも1つが変化しても該変換効率を
変動させないように、前記2つの光源からの光およびそ
れらの和周波光の波長、非線形光学材料中での偏光方向
および伝搬方向を決定することを特徴とする。
【0014】非線形光学材料として、KTPなどの二軸
性結晶を用いた場合を例にとり、本発明の作用・原理を
説明する。この説明は、下記の3つの屈折率のうちの2
つが等しい一軸性結晶でも本質的に同じである。
【0015】非線形光学材料中の主軸をx軸、y軸、z
軸とする。一般に、二軸性結晶の場合、主軸に対応する
屈折率n、n、nがn<n<nになるよう
に軸をとる。さらに、或る伝搬方向(極座標表記したと
きのz軸との角度をθ、x軸との角度をφと置く)に非
線形光学材料中を伝搬する光を考え、第1のLD(光
源)からの光の波長およびその光に対する非線形光学材
の屈折率を夫々λ、n 、第2のLD(光源)からの
光の波長およびその光に対する非線形光学材の屈折率を
夫々λ、n、それらの和周波の光の波長およびその
光に対する非線形光学材の屈折率を夫々λ、nとす
る。
【0016】ここで、位相不整合量Δkを Δk=n3(2π/λ3)-n1(2π/λ1)-n2(2π/λ2) (1) とおく。さらに、非線形光学材料には、2つのLD(光
源)からの光とそれらの和周波光とを位相整合させる周
期的分極反転構造などの周期的構造を設けておく。その
周期Λは、 Λ=2π/|Δk|=1/|n33-n11-n22| (2) であればよい。ただし、周期的構造が、周期的に屈折率
が変調する構造である場合には、屈折率n等は光伝搬
方向に沿って平均化した屈折率とする。
【0017】二軸性結晶中を或る伝搬方向に伝搬する波
長λiの光は、その伝搬方向に応じて2つの基本となる
伝搬モードをとり得る。この2つの伝搬モードは異なる
偏光方向と異なる屈折率を有している。この伝搬モード
をモード1、モード2とし、その屈折率をn(1)、n
(2)とする。ここで、n(1)<n(2)になるようにモー
ド1、2を決める。
【0018】波長λ、λ、λの各光がどちらの伝
搬モードをとるかは自由に設定できる。具体的には、或
る波長λiにおいて、選択したい伝搬モードとなる偏光
状態で非線形光学材料中を伝搬させればよい。そして、
そのときの屈折率n (m)(i=1,2,3、m(モー
ド)=1,2)に対応させて周期的構造の周期を決めれ
ばよい。一般的には、非線形光学定数テンソルの最大成
分が光の変換効率に寄与するように各波長において伝搬
モードを選択するのが通常であるが、本発明では、和周
波光への変換効率を規定するパラメータ(λi、T、
θ、φなど)のうちの少なくとも1つが変化しても該変
換効率を変動させないように各波長の伝搬モードが選択
されている。
【0019】パラメータの変化による位相ずれδを δ=|Δk|−2π/Λ (3) で表す。変化がないときはδ=0である。ここで、伝搬
距離をLとすると、変換効率は sin(δL/2)/(δL/2) (4) に比例することが一般に知られており、δの絶対値が大
きくなるにつれて変換効率は低下する。本発明では、変
換効率を規定するパラメータのうちの少なくとも一つが
変化してもΔkが変動しないように構成されている。す
なわち、典型的には、第2のLD(光源)の波長λ
関して ∂Δk/∂λ2=0(概ね0になる意味) (5) 或いは、非線形光学材料の温度Tに関して ∂Δk/∂T=0(概ね0になる意味) (6) になるように波長λ、λ、λの各光の伝搬モード
が選択されている。そのため、λすなわち第2のLD
(光源)の波長が変動しても、或いは非線形光学材料の
温度(T)が変動しても、Δkおよびδはほとんど変化
しないことになり変換効率が安定化する。
【0020】以上のことを要約すれば、和周波光への変
換効率は位相ずれδ(式(3)の如くΔkを含んで定義
される)に依存するが、これを規定するパラメータのう
ちの少なくとも1つが変化してもΔkがほとんど変化し
ない様に構成して変換効率を安定化させるのである。
【0021】式(5)では概ね0に等しいとしている
が、具体的には、 |∂Δk/∂λ|≦0.05(μm-2) であることが望ましい。例えば、結晶長10mmのKT
P結晶、波長1610nm近傍の発振波長(λ)を有
する第1の半導体レーザー、波長790nm近傍の発振
波長(λ2)を有する第2の半導体レーザーを用いた場
合において、∂Δk/∂λを0から0.05(μ
-2)まで段階的に変化させたときの、和周波光への変
換効率のλ2依存を図2に示す。∂Δk/∂λが増加
すると波長帯域(λ2に求められる波長許容度)が狭く
なるが、∂Δk/∂λ=0.05(μm-2)の場合で
も、半値全幅で10nm以上の波長許容度を有すること
になり実用上十分である。
【0022】さらには、 |∂Δk/∂λ|≦0.01(μm-2) を満たせば、10nm以上の波長幅に対して変換効率を
ほとんど一定とすることができ、実用上さらに有利とな
る。
【0023】同様に、式(6)では概ね0に等しいとし
ているが、具体的には、 |∂Δk/∂T|≦0.5(K-1cm-1) であることが望ましい。この場合、λ2に対して、半値
全幅で10℃以上の波長許容度を有することになり実用
上十分である。
【0024】さらには、 |∂Δk/∂T|≦0.1(K-1cm-1) を満たせば、10℃以上の波長幅に対して変換効率をほ
とんど一定とすることができ、実用上さらに有利とな
る。
【0025】この様に、本発明の光波長変換装置ないし
方法では、典型的には第2のLD(光源)の波長、或い
は非線形光学材料の温度が変動しても、設計からの位相
ずれδはほとんど変化しないため、変換効率がほとんど
一定である。そのため、励起用の第2のLD(光源)の
波長安定性は低くてよく、マルチ縦モードLDであって
もよくなり、安価なLDでよいことになる。また、非線
形光学材料の温度変化が生じても変換効率はほとんど変
動しないので、特別な温度制御装置を用いなくても出力
を安定化させることが可能となる。
【0026】上記基本構成に基づいて、以下の如き形態
も可能である。前記第1のLDはシングル縦モードで発
振するLDであり、前記第2のLDはマルチ縦モードで
発振するLDである様にできる。更には、前記第1のL
DはDFBレーザーあるいはDBRレーザーであり、前
記第2のLDはファブリペローレーザー或いはブロード
エリアレーザーである様にできる。この構成において、
第2の光源を励起用LDとして用いる場合、変換効率が
励起光パワーに依存するので、できるだけ高出力なもの
が望まれるが、高出力かつマルチ縦モードのLDの実現
は容易である。
【0027】前記第1のLDは変調駆動され、前記第2
のLDは連続駆動される様に構成され得る。変調駆動さ
せる場合、2つの光源のどちらか一方を変調させればよ
いが、第1のLDを駆動電流の小さいLDとして、第1
のLD側を変調駆動させるのが望ましい。
【0028】特に、第1のLDをパルス変調駆動した場
合、2つのLDからの光が同時に非線形光学結晶に入射
しているときのみ出力光が得られるので、LD光の立ち
上がり時間、立下り時間に依存して出力光の立ち上がり
立下り時間が決まる。そのため、出力光の光パルス幅を
正確に把握できるのでレーザー安全基準で規定される安
全クラスの決定が容易であり、製品に搭載する際にクラ
スに応じた的確な安全手段を設けることができる(音響
光学変調器などの外部変調器を用いた場合は立ち上が
り、立ち下がりが緩やかなアナログ的な変調となり変調
光の光パルス幅を正確に把握することは難しい)。
【0029】また、前記非線形光学材料中に伝搬方向に
沿った光導波路が形成されてもよい。すなわち、変換効
率は光のパワー密度に依存するので、光導波路構造を用
いて断面積を小さくすることでパワー密度を高めてもよ
い。
【0030】典型的には、前記非線形光学材料はKTi
OPO(KTP)であり得る。KTPを用いて緑色
(波長域で500≦λ≦550nm)の出力光を得る
場合、式(5)を満たして第2のLD(光源)の波長変
化に対して変換効率が変動しないようにするためには、
非線形光学定数テンソルdijのd24成分またはd
成分もしくはその両方を用いるように第1、第2のL
D(光源)からの光およびそれらの和周波光の伝搬モー
ドを選択すればよく、第1のLD(光源)として122
0nm≦λ≦1745nm、第2のLD(光源)とし
て701nm≦λ ≦1002nmの波長域から適当な
ものを選択すればよい。このとき、KTP中の主軸をx
軸、y軸、z軸とし、伝搬方向を極座標表記したときの
z軸との角度をθ、x軸との角度をφと置いた場合、第
1、第2のLD(光源)からの光およびそれらの和周波
光の伝搬方向が64°≦θ≦90°、0°≦φ≦90°
の範囲になるようにすればよい。特に、1300nmや
1550nm近傍の波長域では光通信用として波長の安
定なDFBレーザーやDBRレーザーが広く開発されて
いるので、第1のLD(光源)として適当である。ま
た、波長800nm付近のLDは固体励起用として高出
力のタイプ(ファブリペローレーザー、ブロードエリア
レーザー)が広く開発されており、第2のLD(光源)
として適当である。
【0031】より具体的には、θ=90°、φ=0°で
あり、第1、第2のLD(光源)からの光および和周波
光の波長が、1519nm≦λ≦1745nm、70
1nm≦λ≦862nm、500nm≦λ≦550
nmの範囲にあり、第1のLD(光源)の光の偏光方向
がy軸方向であり、第2のLD(光源)の光の偏光方向
がz軸方向であり、和周波光の偏光方向がy軸方向であ
ってもよい。この場合、非線形光学定数テンソルのd
24成分を用いることになる。
【0032】また、θ=90°、φ=90°であり、第
1、第2のLD(光源)からの光およびその和周波光の
波長が、1220nm≦λ≦1421nm、772n
m≦λ≦1002nm、500nm≦λ≦550n
mの範囲にあり、第1のLD(光源)の光の偏光方向が
x軸方向であり、第2のLD(光源)の光の偏光方向が
z軸方向であり、和周波光の偏光方向がx軸方向であっ
てもよい。この場合、非線形光学定数テンソルのd15
成分を用いることになる。
【0033】非線形光学材料中の伝搬方向(θ、φ)が
0°または90°であるとき、∂Δk/∂θ=0、∂Δ
k/∂φ=0となり、角度ずれがおきても位相ずれがほ
とんど発生せず、変換効率はほとんど変化しない。その
ため、角度に対する許容度が大きく、非線形光学材料の
加工(切断、研磨等)や各光素子のアライメント精度が
緩和でき、歩留まりが向上する。
【0034】加えて、特に非線形光学材料としてKTP
を用いる場合、非線形光学材料の温度をTとして、|∂
Δk/∂T|≦0.5(K-1cm-1)(より望ましくは
≦0.1(K-1cm-1))になるように第1、第2のL
D(光源)からの光およびそれらの和周波光の波長、非
線形光学材料中での伝搬方向および偏光方向が決定され
ていてもよい。この場合、非線形光学材料の温度変化が
生じても変換効率はほとんど変動しないので、特別な温
度制御装置を用いなくても出力を安定化させることが可
能となる。
【0035】より具体的には、緑色(波長域で500n
m≦λ≦550nm)の出力光を得るためには、非線
形光学材料(KTP)の非線形光学定数テンソルdij
のd 24成分またはd15成分もしくはその両方を用い
るように第1、第2のLD(光源)からの光およびそれ
らの和周波光の波長、伝搬方向および偏光方向を決定し
ておき、第1、第2のLD(光源)からの光およびそれ
らの和周波光の伝搬方向が79.1°≦θ≦90°、2
0.4°≦φ≦27.6°の範囲になる様に設定し、第
1、第2のLD(光源)からの光およびその和周波光の
波長を、1460nm≦λ≦1745nm、701n
m≦λ≦882nm、500nm≦λ ≦550nm
の範囲になるように設定しておけばよい。
【0036】さらに、非線形光学材料としては、KNb
(KN)、LiNbO(LN)、LiTaO
(LT)などを用いてもよい。
【0037】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を具体
的な実施例を用いて説明する。
【0038】(第1の実施例)以下、本発明の第1の実
施例について図面を用いて説明する。図1は、本発明の
第1の実施例における光波長変換装置の模式的な構成図
である。図1において、11、19は第1、第2のL
D、13、21はコリメート用のレンズ、15、23は
2分の1波長板、27はダイクロイックミラー、29は
KTP結晶からなる非線形光学材料、31はKTPに設
けられた分極反転領域、33は波長フィルターである。
【0039】本実施例では、光学研磨したKTP結晶2
9のyz面を光入出射面としている。ここで、主軸
(x、y、z軸)に対応する屈折率n、n、n
<n <nになるように各軸をとる。光伝搬方向
はx軸方向であり、極座標表記ではθ(z軸からの角
度)=90°、φ(x軸からの角度)=0°である。こ
の方向に伝搬する場合、y軸方向に電界成分を持つ伝搬
モード1とz軸方向に電界成分を持つ伝搬モード2の2
つの伝搬モードが存在する。ここで、第1のLDからの
光(波長λ)を伝搬モード1、第2のLDからの光
(波長λ)を伝搬モード2、それらの和周波光(波長
λ)を伝搬モード1で伝搬させた場合、上記式(5)
を満たす波長範囲が存在する。
【0040】これを図3に示す。例えば緑色のレーザー
光(500nm≦λ≦550nm)出力を得るために
は、1519nm≦λ≦1745nm、701nm≦
λ≦862nmの範囲で波長を選べば、第2のLD1
9の波長が変化しても変換効率がほとんど変化しないよ
うな光波長変換装置を構成できる。この場合、KTPの
非線形光学定数テンソルのd24成分を用いることにな
る。
【0041】本実施例においては、第1のLD11とし
て、発振波長1610nm、出力30mWのDFBレー
ザーを用い、第2のLD19として、発振波長790n
m、出力5Wのファブリペローレーザーを用いた。第1
のLD11は、シングル縦モード発振をしており、温度
制御を行って波長変動を0.3nm以下に抑えてある。
また、第2のLD19は、マルチ縦モード発振をしてお
り、波長幅約3nmを有している。
【0042】第1のLD11からのLD光17は2分の
1波長板15によって偏光方向がKTP結晶29のy軸
方向に合うように調整されている。また、第2のLD1
9からのLD光25は2分の1波長板23によって偏光
方向がKTP結晶29のz軸方向に合うように調整され
ている。ダイクロイックミラー27は、LD光17を透
過し、LD光25を反射するように設計されたものを用
いている。
【0043】KTP結晶29には、LD光17、LD光
25とそれらの和周波光35(波長530nm)とを位
相整合させるように周期(Λ)28.7μmの分極反転
構造31が設けられている。結晶長(L)は20mmと
した。波長フィルター33は波長530nm近傍の光の
みを透過するように設計されており、和周波光35のみ
を取り出すことができる。
【0044】その結果、出力1mW、中心波長530n
mの緑色の和周波光を得ることができた。波長幅は約
1.3nmであり、第2のLD光25の波長幅3nmの
全ての波長で和周波変換が起きていることを確認でき
た。
【0045】また、第2のLD19の波長を変化させた
ところ、±10nmの変化で変換効率が2分の1とな
り、第2のLD19の波長許容幅(半値全幅)は20n
mと、実用上十分な値を得ることができた。
【0046】さらに、第1のLD11を500MHzで
パルス変調駆動を行ったところ、それに追随して、50
0MHzで変調された和周波光35を得ることができ
た。
【0047】加えて、本実施例の構成では、KTP結晶
の温度許容幅が比較的大きいという特徴があった(すな
わち、本実施例は、∂Δk/∂Tが比較的0に近い条件
となっている)。実際に結晶温度を変えながら測定した
ところ、結晶温度20℃付近で変換効率がピークとな
り、0℃および28℃で変換効率がピークの2分の1と
なり、結晶の温度許容幅(半値全幅)は28℃であっ
た。LiNbOを用いた第2高調波発生による波長変
換では温度許容幅は1℃・cm程度であるのに比べ、大
きい値が得られた。すなわち、本実施例の構成は、結晶
温度の温度調節が不要もしくは厳密でない制御でよく、
装置を生産する上で有利な構成であることがわかった。
なお、本実施例では、第1のLD11として温度制御に
よって波長変動を抑えたDFBレーザーを用いたが、こ
れに限ったものではなく、例えば、波長を調節するため
に位相制御領域を設けた複数電極構造のDBRレーザー
であってもよい。
【0048】(第2の実施例)以下、本発明の第2の実
施例について図面を用いて説明する。図4は、本発明の
第2の実施例における光波長変換装置の模式的な構成図
である。図4において、111、119は第1、第2の
LD、113、121はコリメート用のレンズ、11
5、123は2分の1波長板、127はダイクロイック
ミラー、129はKTP結晶からなる非線形光学材料、
131はKTPに設けられた分極反転領域、133は波
長フィルターである。
【0049】本実施例では、光学研磨したKTP結晶の
xz面を光入出射面としている。伝搬方向はy軸方向で
あり、極座標表記ではθ=90°、φ=90°である。
この方向に伝搬する場合、x軸方向に電界成分を持つ伝
搬モード1とz軸方向に電界成分を持つ伝搬モード2の
2つの伝搬モードが存在する。ここで、第1のLD11
1からの光(波長λ)を伝搬モード1、第2のLD1
19からの光(波長λ)を伝搬モード2、それらの和
周波光(波長λ)を伝搬モード1で伝搬させた場合、
上記式(5)を満たす波長範囲が存在する。
【0050】これを図5に示す。例えば緑色のレーザー
光(500nm≦λ≦550nm)出力を得るために
は、1220nm≦λ≦1421nm、772nm≦
λ≦1002nmの範囲で波長を選べば、第2のLD
119の波長が変化しても変換効率がほとんど変化しな
いような光波長変換装置を構成できる。この場合、KT
Pの非線形光学定数テンソルのd15成分を用いること
になる。
【0051】本実施例においては、第1のLD111と
して、発振波長1303nm、出力30mWのDFBレ
ーザーを用い、第2のLD119として、発振波長89
3nm、出力5Wのファブリペローレーザーを用いた。
第1のLD111は、シングル縦モード発振をしてお
り、温度制御を行って波長変動を0.3nm以下に抑え
てある。また、第2のLD119は、マルチ縦モード発
振をしており、波長幅約3nmを有している。
【0052】第1のLD111からのLD光117は2
分の1波長板115によって偏光方向がKTP結晶12
9のx軸方向に合うように調整されている。また、第2
のLD119からのLD光125は2分の1波長板12
3によって偏光方向がKTP結晶129のz軸方向に合
うように調整されている。ダイクロイックミラー127
は、LD光117を透過し、LD光125を反射するよ
うに設計されたものを用いている。
【0053】KTP結晶129には、LD光117、L
D光125とそれらの和周波光135(波長530n
m)とを位相整合させるように32.9μmの分極反転
構造31が設けられている。結晶長は20mmとした。
波長フィルター133は波長530nm近傍の光のみを
透過するように設計されており、和周波光135のみを
取り出すことができる。
【0054】その結果、出力0.2mW、中心波長53
0nmの緑色の和周波光135を得ることができた。波
長幅は約1.0nmであり、第2のLD光125の波長
幅3nmの全ての波長で和周波変換が起きていることを
確認できた。
【0055】また、第2のLD119の波長を変化させ
たところ、±12nmの変化で変換効率が2分の1とな
り、第2のLD119の波長許容幅(半値全幅)は24
nmと実用上十分な値を得ることができた。
【0056】さらに、第1のLD111を500MHz
でパルス変調駆動を行ったところ、それに追随して、5
00MHzで変調された和周波光を得ることができた。
【0057】本実施例の構成では、結晶129の温度許
容幅(半値全幅)は7℃であった。第1の実施例と比べ
るとこの値は悪くなっているが、それでもLiNbO
を用いた第2高調波発生による波長変換の場合と比較す
ると十分大きい。すなわち、本実施例の構成では、結晶
温度の温度調節は厳密でない制御でよい。
【0058】本実施例により、第1の実施例とは異なる
波長範囲でも本発明による光波長変換装置を構成できる
ことが明らかになった。
【0059】(第3の実施例)第1、第2の実施例で
は、光伝搬方向(θ、φ)が0°または90°の場合に
ついて示したが、これに限ったものではない。本発明の
第3の実施例は、KTP結晶を用いたその他の伝搬方向
の構成に関するものである。
【0060】或る伝搬方向θ、φにおいて、第1のLD
光(波長λ)をモード1の偏光方向で伝搬させ、第2
のLD光(波長λ)をモード2の偏光方向で伝搬さ
せ、それらの和周波光(波長λ)をモード1の偏光方
向で伝搬させた場合の、上記式(5)を満たすLD波長
(λ、λ)と伝搬方向(θ、φ)の関係について図
7に示す。ここで、λ=530nmとした。図7にお
いて、曲線a1はλ=1610nm、λ=790n
mの例を示し、曲線b1はλ=1560nm、λ
803nmの例を示し、曲線c1はλ=1447n
m、λ=836nmの例を示し、d1はλ=134
4nm、λ=875nmの例を示し、e1はλ=1
303nm、λ=893nmの例を示す。
【0061】この図より、64°≦θ≦90°、0°≦
φ≦90°、1303nm≦λ≦1610nm、79
0nm≦λ≦893nmの伝搬方向、波長域から適当
なものを選択すれば、第2のLDの波長が変化しても変
換効率がほとんど変化しないような光波長変換装置を構
成できることがわかる。図7はλ=530nmの場合
であり、500nm≦λ≦550nmとλの範囲を
広げると、1220nm≦λ≦1745nm、701
nm≦λ≦1002nmの波長域となる。よって、第
1、第2の実施例に比べ、選択可能なLDの波長範囲が
広くなっており、装置を生産する上で有利な波長帯を選
んだり、より高性能な条件を選ぶことが可能となる。
【0062】具体例として、λ=1550nm、λ
=808nmとなる2つのLDを選択した場合を以下に
示す。これらの波長は光通信用あるいは固体励起用とし
て一般的であり、大量生産による低コスト化が見込める
波長帯である。
【0063】図6を用いて説明する。図6は、本発明の
第3の実施例における光波長変換装置の模式的な構成図
である。図6において、211、219は第1、第2の
LD、213、221はコリメート用のレンズ、21
5、223は2分の1波長板、227はダイクロイック
ミラー、229はKTP結晶からなる非線形光学材料、
231はKTPに設けられた分極反転領域、233は波
長フィルターである。
【0064】本実施例では、伝搬方向をθ=90°、φ
=23.7°と設定して、これに合わせて分極反転構造
231を形成し光入出射面を光学研磨したKTP結晶2
29を用いている。第1のLD211としては、発振波
長1550nm、出力30mWのDFBレーザーを用
い、第2のLD219としては、発振波長808nm、
出力5Wのファブリペローレーザーを用いた。第1のL
D211は、シングル縦モード発振をしており、温度制
御を行って波長変動を0.3nm以下に抑えてある。ま
た、第2のLD219は、マルチ縦モード発振をしてお
り、波長幅約3nmを有している。
【0065】第1のLD211からのLD光217は2
分の1波長板215によって偏光方向がKTP結晶22
9のxy面に平行なように調整されている。また、第2
のLD219からのLD光225は2分の1波長板22
3によって偏光方向がKTP結晶229のz軸方向に合
うように調整されている。ダイクロイックミラー227
は、LD光217を透過し、LD光225を反射するよ
うに設計されたものを用いている。
【0066】KTP結晶229には、LD光217、L
D光225とそれらの和周波光235(波長531n
m)とを位相整合させるように29.4μmの分極反転
構造231が設けられている。結晶長は20mmとし
た。波長フィルター233は波長531nm近傍の光の
みを透過するように設計されており、和周波光235の
みを取り出すことができる。
【0067】このような構成の場合、KTPの非線形光
学定数テンソルのd24成分およびd15成分の両方を
用いることになる。
【0068】その結果、出力0.8mW、中心波長53
1nmの緑色の和周波光を得ることができた。波長幅は
約1.25nmであり、第2のLD光225の波長幅3
nmの全ての波長で和周波変換が起きていることを確認
できた。
【0069】加えて、本実施例の構成では、KTP結晶
229の温度許容幅が非常に大きいという特徴があった
(すなわち、本実施例は、結晶温度が変化しても変換効
率がほとんど変化しないような後記する第5の実施例に
もなっている)。実際に結晶温度を変えながら測定した
ところ、結晶温度26℃付近で変換効率がピーク、−5
℃および55℃で変換効率がピークの2分の1となり、
結晶の温度許容幅(半値全幅)は60℃であった。すな
わち、本実施例の構成は、結晶温度の温度調節が実質的
に不要でよく、装置を生産する上で有利な構成であるこ
とがわかった。
【0070】(第4の実施例)本発明の第4の実施例
は、KTP結晶の温度が変動しても変換効率がほとんど
変化しない様な光波長変調装置に関するものである。
【0071】外観的構成は図6とほぼ同じである。或る
伝搬方向θ、φにおいて、第1のLD光(波長λ)を
モード1の偏光方向で伝搬させ、第2のLD光(波長λ
)をモード2の偏光方向で伝搬させ、それらの和周波
光(波長λ)をモード1の偏光方向で伝搬させた場合
の、上記式(6)を満たすLD波長(λ、λ)と伝
搬方向(θ、φ)の関係例について図8に示す。ここ
で、λ=530nmとした。
【0072】図8において、曲線a2はλ=1610
nm、λ=790nmの例を示し、曲線b2はλ
1560nm、λ=803nmの例を示し、曲線c2
はλ =1447nm、λ=836nmの例を示し、
d2はλ=1344nm、λ=875nmの例を示
し、d2はλ=1303nm、λ=893nmの例
を示し、e2はλ=1303nm、λ=893nm
の例を示す。
【0073】この図より、28.3°≦θ≦90°、1
9.2°≦φ≦90°、1303nm≦λ≦1610
nm、790nm≦λ≦893nmの伝搬方向、波長
域から適当なものを選択すれば、KTP結晶の温度が変
動しても変換効率がほとんど変化しないような光波長変
換装置を構成できることがわかる。図8はλ=530
nmの場合であるが、λの範囲を広げると、λとλ
の波長域も広げることができる。
【0074】(第5の実施例)本発明の第5の実施例
は、第2のLDの波長が変化しても変換効率がほとんど
変化しないと共にKTP結晶の温度が変動しても変換効
率がほとんど変化しない様な光波長変調装置に関するも
のである。既に第3の実施例がこうした光波長変調装置
になっているを述べたが、このことを図7と図8のグラ
フを重ねた図9のグラフを用いて説明する。
【0075】図9において、或る波長λ、λに対し
て、波長が変化しても変換効率がほとんど変化しない線
(例えばa1)と温度が変動しても変換効率がほとんど
変化しない線(例えばa2)の交点は本実施例となる。
第3の実施例も交点にあたる例である。ここではλ
530nmの場合であるが、λの範囲を500nm≦
λ≦550nmと広げると交点の領域は図10で示す
ようなものとなる。
【0076】図10から分かるように、第3の実施例に
おいて、第1、第2の半導体レーザーからの光およびそ
れらの和周波光の伝搬方向が79.1°≦θ≦90°、
20.4°≦φ≦27.6°の範囲になる様に設定し、
第1、第2の半導体レーザーからの光およびその和周波
光の波長を、1460nm≦λ≦1745nm、70
1nm≦λ≦882nm、500nm≦λ≦550
nmの範囲になるように設定すれば、これらの例は図1
0の領域内にあるもので、第2のLDの波長が変化して
も変換効率がほとんど変化しないと共にKTP結晶の温
度が変動しても変換効率がほとんど変化しない光波長変
調装置となる。
【0077】(第6の実施例)次に、本発明の第6の実
施例について図面を用いて説明する。図11は、本発明
の第6の実施例における光波長変換装置の模式的な構成
図である。構成は第1の実施例とほぼ同様であり、詳細
の説明は省略する。同一部材には同一番号を付ける。
【0078】第1の実施例との違いは、KTP結晶32
9に、周期的な分極反転構造331および光導波路33
2が構成されていることである。光導波路332の断面
積は約80μmである。光導波路332にLD光1
7、25を結合させるため、集光レンズ301が設けら
れている。
【0079】第1の実施例と比べ、本実施例では、KT
P結晶329中でのLD光の光パワー密度が増加してい
る。変換効率は光パワー密度に比例するため光導波路構
造とすることで変換効率をを大きくすることができる。
【0080】本実施例においては、第1のLD11とし
て、発振波長1610nm、出力30mWのDFBレー
ザーを用い、第2のLD19として、発振波長790n
m、出力5Wのファブリペローレーザーを用いて光を入
射したところ、出力30mW、中心波長530nmの緑
色の和周波光35を得ることができた。
【0081】また、第2のLD19の波長許容幅(半値
全幅)は18nmと実用上十分な値を得ることができ
た。加えて、本実施例の構成でのKTP結晶329の温
度許容幅(半値全幅)は24℃と比較的大きい値を得る
ことができた。
【0082】(第7の実施例)上記した複数の実施例で
は、非線形光学材料としてKTP結晶を用いた例を示し
たが、その他の非線形光学材料であってもよい。第7の
実施例として、非線形光学材料にKN(KNbO)結
晶を用いた場合について説明する。
【0083】KNは二軸性結晶であり、屈折率n、n
、nがn<n<nになるように主軸(x、
y、z軸)をとり、極座標表記したときのz軸との角度
をθ、x軸との角度をφと置く。伝搬方向をy方向(θ
=90°、φ=90°)とし、この方向に伝搬する場
合、x軸方向に電界成分を持つ伝搬モード1とz軸方向
に電界成分を持つ伝搬モード2の2つの伝搬モードが存
在する。ここで、第1のLDからの光(波長λ)を伝
搬モード2、第2のLDからの光(波長λ)を伝搬モ
ード2、それらの和周波光(波長λ)を伝搬モード1
で伝搬させた場合、上記式(5)を満たす波長範囲が存
在する。これを図12に示す。例えば緑色のレーザー光
(500nm≦λ≦550nm)出力を得るために
は、1751nm≦λ≦1939nm、674nm≦
λ≦802nmの範囲で波長を選べば、第2のLDの
波長が変化しても変換効率がほとんど変化しないような
光波長変換装置を構成できる。
【0084】この場合、KNの非線形光学定数テンソル
のd13成分を用いることになる。KNのほうがKTP
よりも非線形光学定数が大きいことから、本実施例は、
第1の実施例に比べ、同じ変換効率を得るための結晶長
(L)を短くできるという利点がある。
【0085】なお、KN結晶の主軸を屈折率がn>n
>nになるようにとる場合もあるが、その場合はそ
れに対応させて伝搬方向や偏光方向を決めればよい。
【0086】(第8の実施例)非線形光学材料としてL
N(LiNbO)結晶を用いた場合について説明す
る。
【0087】LNは負の一軸性結晶(異常光の屈折率が
常光の屈折率より小さい)であり、nが異常光に対す
る屈折率となるように主軸のz軸をとり、極座標表記し
たときのz軸との角度をθと置く。一軸性結晶であるた
め、z軸に垂直な面内では光学的に等価であり角度φは
意味を持たない。
【0088】伝搬方向をz軸に垂直な方向(θ=90
°)とする。便宜上この方向をy軸方向とする。この方
向に伝搬する場合、z軸方向に電界成分を持つ伝搬モー
ド1(異常光に対応)とz軸に垂直な方向に電界成分を
持つ伝搬モード2(常光に対応)の2つの伝搬モードが
存在する。ここで、第1のLDからの光(波長λ)を
伝搬モード2(常光)、第2のLDからの光(波長
λ)を伝搬モード2(常光)、それらの和周波光(波
長λ)を伝搬モード1(異常光)で伝搬させた場合、
上記式(5)を満たす波長範囲が存在する。
【0089】これを図13に示す。この範囲で波長を選
べば、第2のLDの波長が変化しても変換効率がほとん
ど変化しないような光波長変換装置を構成できる。この
場合、LNの非線形光学定数テンソルのd31成分を用
いることになる。
【0090】例えば、第1のLDの波長を1900n
m、第2のLDの波長を1300nmとすればよい。こ
の場合、和周波光の波長は772nmとなる。波長19
00nm付近の波長帯はガス検知用の光源として有望で
ある。それを和周波変換により短波長化することで、受
光素子として一般的なSiフォトディテクターの受光感
度の高い領域にシフトさせることができ、受光部の低コ
スト化が図れる。
【0091】(第9の実施例)非線形光学材料としてL
T(LiTaO)結晶を用いた場合について説明す
る。
【0092】LTは正の一軸性結晶(異常光の屈折率が
常光の屈折率より小さい)であり、nが異常光に対す
る屈折率となるように主軸のz軸をとり、極座標表記し
たときのz軸との角度をθと置く。一軸性結晶であるた
め、z軸に垂直な面内では光学的に等価であり角度φは
意味を持たない。
【0093】伝搬方向をz軸に垂直な方向(θ=90
°)とする。便宜上この方向をy軸方向とする。この方
向に伝搬する場合、z軸方向に電界成分を持つ伝搬モー
ド1(常光に対応)とz軸に垂直な方向に電界成分を持
つ伝搬モード2(異常光に対応)の2つの伝搬モードが
存在する。ここで、第1のLDからの光(波長λ)を
伝搬モード2(異常光)、第2のLDからの光(波長λ
)を伝搬モード2(異常光)、それらの和周波光(波
長λ)を伝搬モード2(異常光)で伝搬させた場合、
上記式(5)を満たす波長範囲が存在する。
【0094】これを図14に示す。この範囲で波長を選
べば、第2のLDの波長が変化しても変換効率がほとん
ど変化しないような光波長変換装置を構成できる。この
場合、LTの非線形光学定数テンソルのd33成分を用
いることになる。
【0095】ところで、本発明では、上記の複数の実施
例で示した非線形光学材料に限定されるものではなく、
その他の非線形光学材料であってももちろんよい。ま
た、非線形光学材料はその育成方法によって組成や不純
物密度等が異なり、屈折率の波長分散や温度分散が変わ
ることもありえるが、その場合は、その状態に応じて最
適な波長、伝搬方向、伝搬モードを選べばよい。加え
て、位相整合のための周期的構造として分極反転構造を
用いたがこれに限ったものではなく、周期的に屈折率が
変調された屈折率変調構造であってもよく、また、その
両方を兼ね備えていてもよい。
【0096】
【発明の効果】以上のように、本発明の光波長変換装置
ないし方法によると、和周波光への変換効率を規定する
パラメータのうちの少なくとも1つ(典型的には励起用
光源の波長、非線形光学材料の温度)が変化しても変換
効率がほとんど変動しないようにできる。したがって、
励起用光源として波長安定性が不要で安価なLDなどを
用いることが可能となる。また、高効率で小型化に適し
た高速変調可能な構成を持つ光波長変換装置も実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の光波長変換装置の模式
的な構成図である。
【図2】変換効率の第2の半導体レーザーの波長依存性
を示す図である。
【図3】第1の実施例における2つの半導体レーザーの
波長の相関を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施例の光波長変換装置の模式
的な構成図である。
【図5】第2の実施例における2つの半導体レーザーの
波長の相関を示す図である。
【図6】本発明の第3の実施例の光波長変換装置の模式
的な構成図である。
【図7】第3の実施例における2つの半導体レーザーの
波長に対する伝搬方向を示す図である。
【図8】第4の実施例における2つの半導体レーザーの
波長に対する伝搬方向を示す図である。
【図9】第5の実施例を説明するための図7と図8を重
ねた図である。
【図10】第5の実施例における2つの半導体レーザー
の波長に対する伝搬方向を示す図である。
【図11】本発明の第6の実施例の光波長変換装置の模
式的な構成図である。
【図12】第7の実施例における2つの半導体レーザー
の波長の相関を示す図である。
【図13】第8の実施例における2つの半導体レーザー
の波長の相関を示す図である。
【図14】第9の実施例における2つの半導体レーザー
の波長の相関を示す図である。
【図15】従来の光波長変換装置の模式的な構成図であ
る。
【符号の説明】
11、111、211 第1の半導体レーザー 19、119、219 第2の半導体レーザー 13、21、113、121、213、221 コリメ
ートレンズ 15、23、115、123、215、223 2分の
1波長板 17、117、217 第1のLDからの光 25、125、225 第2のLDからの光 27、127、227 ダイクロイックミラー 29、129,229 非線形光学材料 31、131、231 分極反転構造 33、133、233 波長フィルター 35、135、235 和周波光 301 集光レンズ 332 光導波路

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の光源と第2の光源と非線形光学材料
    を有し、前記2つの光源からの光を非線形光学材料に入
    射してそれらの光の和周波光を発生させる光波長変換装
    置であって、非線形光学材料には前記2つの光源からの
    光とそれらの和周波光とを位相整合させる周期的構造が
    設けられており、和周波光への変換効率を規定するパラ
    メータのうちの少なくとも1つが変化しても該変換効率
    を変動させないように、前記2つの光源からの光および
    それらの和周波光の波長、非線形光学材料中での偏光方
    向および伝搬方向が決定される如く構成されていること
    を特徴とする光波長変換装置。
  2. 【請求項2】前記第2の光源の発振波長と前記非線形光
    学材料の温度の少なくとも一方が変化しても該変換効率
    を変動させないように前記2つの光源からの光およびそ
    れらの和周波光の波長、非線形光学材料中での偏光方向
    および伝搬方向が決定される様に構成されていることを
    特徴とする請求項1に記載の光波長変換装置。
  3. 【請求項3】前記第1の光源と第2の光源がそれぞれ第
    1の半導体レーザーと第2の半導体レーザーであること
    を特徴とする請求項1または2に記載の光波長変換装
    置。
  4. 【請求項4】前記周期的構造が周期的分極反転構造であ
    ることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の光
    波長変換装置。
  5. 【請求項5】前記周期的構造が、周期的に屈折率が変調
    している周期的屈折率変調構造であることを特徴とする
    請求項1乃至4の何れかに記載の光波長変換装置。
  6. 【請求項6】第1の光源からの光、第2の光源からの
    光、それらの和周波光の波長を夫々λ、λ、λ
    し、それらの光に対する非線形光学材料の屈折率(或い
    は光伝搬方向に沿って平均化した屈折率)を夫々n
    、nとし、位相不整合量Δkを Δk=n3(2π/λ3)-n1(2π/λ1)-n2(2π/λ2) と定義したときに周期的構造が Λ=2π/|Δk|=1/|n33-n11-n22| で与えられる周期Λを有しており、 |∂Δk/∂λ|≦0.05(μm-2) になるように第1、第2の光源からの光およびそれらの
    和周波光の波長、非線形光学材料中での伝搬方向および
    偏光方向が決定されていることを特徴とする請求項2に
    記載の光波長変換装置。
  7. 【請求項7】|∂Δk/∂λ|≦0.01(μm-2)に
    なるように第1、第2の光源からの光およびそれらの和
    周波光の波長、非線形光学材料中での伝搬方向および偏
    光方向が決定されていることを特徴とする請求項6に記
    載の光波長変換装置。
  8. 【請求項8】前記第1の半導体レーザーはシングル縦モ
    ードで発振する半導体レーザーであることを特徴とする
    請求項3に記載の光波長変換装置。
  9. 【請求項9】前記第1の半導体レーザーはDFBレーザ
    ーあるいはDBRレーザーであることを特徴とする請求
    項8に記載の光波長変換装置。
  10. 【請求項10】前記第2の半導体レーザーはマルチ縦モ
    ードで発振する半導体レーザーであることを特徴とする
    請求項3に記載の光波長変換装置。
  11. 【請求項11】前記第2の半導体レーザーはファブリペ
    ローレーザー或いはブロードエリアレーザーであること
    を特徴とする請求項10に記載の光波長変換装置。
  12. 【請求項12】前記第1の半導体レーザーは変調駆動さ
    れ、前記第2の半導体レーザーは連続駆動される様に構
    成されていることを特徴とする請求項3に記載の光波長
    変換装置。
  13. 【請求項13】前記第1の半導体レーザーはパルス変調
    駆動される様に構成されていることを特徴とする請求項
    12に記載の光波長変換装置。
  14. 【請求項14】前記非線形光学材料中に伝搬方向に沿っ
    た光導波路が形成されていることを特徴とする請求項1
    乃至13の何れかに記載の光波長変換装置。
  15. 【請求項15】第1の光源からの光、第2の光源からの
    光、それらの和周波光の波長を夫々λ、λ、λ
    し、それらの光に対する非線形光学材料の屈折率(或い
    は光伝搬方向に沿って平均化した屈折率)を夫々n
    、nとし、位相不整合量Δkを Δk=n3(2π/λ3)-n1(2π/λ1)-n2(2π/λ2) と定義したときに周期的構造が Λ=2π/|Δk|=1/|n33-n11-n22| で与えられる周期Λを有しており、前記非線形光学材料
    の温度をTとして、 |∂Δk/∂T|≦0.5(K-1cm-1) になるように第1、第2の半導体レーザーからの光およ
    びそれらの和周波光の波長、非線形光学材料中での伝搬
    方向および偏光方向が決定されていることを特徴とする
    請求項2、6または7に記載の光波長変換装置。
  16. 【請求項16】|∂Δk/∂T|≦0.1(K-1cm-1
    になるように第1、第2の光源からの光およびそれらの
    和周波光の波長、非線形光学材料中での伝搬方向および
    偏光方向が決定されていることを特徴とする請求項15
    に記載の光波長変換装置。
  17. 【請求項17】前記非線形光学材料がKTiOPO
    (KTP)であることを特徴とする請求項1乃至16
    の何れかに記載の光波長変換装置。
  18. 【請求項18】非線形光学材料の非線形光学定数テンソ
    ルdijのd24成分またはd15成分もしくはその両
    方を用いるように第1、第2の光源からの光およびそれ
    らの和周波光の波長、伝搬方向および偏光方向が決定さ
    れていることを特徴とする請求項17に記載の光波長変
    換装置。
  19. 【請求項19】非線形光学材料中の主軸をx軸、y軸、
    z軸とし、伝搬方向を極座標表記したときのz軸との角
    度をθ、x軸との角度をφと置いた場合、第1、第2の
    光源からの光およびそれらの和周波光の伝搬方向が64
    °≦θ≦90°、0°≦φ≦90°の範囲にあり、第
    1、第2の光源からの光およびその和周波光の波長が、
    1220nm≦λ≦1745nm、701nm≦λ
    ≦1002nm、500nm≦λ≦550nmの範囲
    にある様に構成されていることを特徴とする請求項18
    に記載の光波長変換装置。
  20. 【請求項20】第1、第2の光源からの光およびそれら
    の和周波光の伝搬方向がθ=90°、φ=0°であり、
    第1、第2の光源からの光および和周波光の波長が、1
    519nm≦λ≦1745nm、701nm≦λ
    862nm、500nm≦λ≦550nmの範囲にあ
    り、第1の光源の光の偏光方向がy軸方向であり、第2
    の光源の光の偏光方向がz軸方向であり、和周波光の偏
    光方向がy軸方向である様に構成されていることを特徴
    とする請求項19に記載の光波長変換装置。
  21. 【請求項21】第1、第2の光源からの光およびそれら
    の和周波光の伝搬方向がθ=90°、φ=90°であ
    り、第1、第2の光源からの光およびその和周波光の波
    長が、1220nm≦λ≦1421nm、772nm
    ≦λ≦1002nm、500nm≦λ≦550nm
    の範囲にあり、第1の光源の光の偏光方向がx軸方向で
    あり、第2の光源の光の偏光方向がz軸方向であり、和
    周波光の偏光方向がx軸方向である様に構成されている
    ことを特徴とする請求項19に記載の光波長変換装置。
  22. 【請求項22】非線形光学材料中の主軸をx軸、y軸、
    z軸とし、伝搬方向を極座標表記したときのz軸との角
    度をθ、x軸との角度をφと置いた場合、第1、第2の
    光源からの光およびそれらの和周波光の伝搬方向が7
    9.1°≦θ≦90°、20.4°≦φ≦27.6°の
    範囲にあり、第1、第2の光源からの光およびその和周
    波光の波長が、1460nm≦λ≦1745nm、7
    01nm≦λ≦882nm、500nm≦λ≦55
    0nmの範囲にある様に構成されていることを特徴とす
    る請求項18に記載の光波長変換装置。
  23. 【請求項23】前記非線形光学材料がKNbO(K
    N)であることを特徴とする請求項1乃至14の何れか
    に記載の光波長変換装置。
  24. 【請求項24】前記非線形光学材料がLiNbO(L
    N)であることを特徴とする請求項1乃至14の何れか
    に記載の光波長変換装置。
  25. 【請求項25】前記非線形光学材料がLiTaO(L
    T)であることを特徴とする請求項1乃至14の何れか
    に記載の光波長変換装置。
  26. 【請求項26】第1の光源と第2の光源と非線形光学材
    料を用い、前記2つの光源からの光を非線形光学材料に
    入射してそれらの光の和周波光を発生させる光波長変換
    方法であって、非線形光学材料には前記2つの光源から
    の光とそれらの和周波光とを位相整合させる周期的構造
    を設け、和周波光への変換効率を規定するパラメータの
    うちの少なくとも1つが変化しても該変換効率を変動さ
    せないように、前記2つの光源からの光およびそれらの
    和周波光の波長、非線形光学材料中での偏光方向および
    伝搬方向を決定することを特徴とする光波長変換方法。
  27. 【請求項27】前記第2の光源の発振波長と前記非線形
    光学材料の温度の少なくとも一方が変化しても該変換効
    率を変動させないように、前記2つの光源からの光およ
    びそれらの和周波光の波長、非線形光学材料中での偏光
    方向および伝搬方向を決定することを特徴とする請求項
    26に記載の光波長変換方法。
  28. 【請求項28】第1の光源からの光、第2の光源からの
    光、それらの和周波光の波長を夫々λ、λ、λ
    し、それらの光に対する非線形光学材料の屈折率(或い
    は光伝搬方向に沿って平均化した屈折率)を夫々n
    、nとし、位相不整合量Δkを Δk=n3(2π/λ3)-n1(2π/λ1)-n2(2π/λ2) と定義したときに周期的構造が Λ=2π/|Δk|=1/|n33-n11-n22| で与えられる周期Λを有するようにさせ、 |∂Δk/∂λ|≦0.05(μm-2) になるように第1、第2の光源からの光およびそれらの
    和周波光の波長、非線形光学材料中での伝搬方向および
    偏光方向を決定することを特徴とする請求項27に記載
    の光波長変換方法。
  29. 【請求項29】|∂Δk/∂λ|≦0.01(μm-2
    になるように第1、第2の光源からの光およびそれらの
    和周波光の波長、非線形光学材料中での伝搬方向および
    偏光方向を決定することを特徴とする請求項28に記載
    の光波長変換方法。
  30. 【請求項30】第1の光源からの光、第2の光源からの
    光、それらの和周波光の波長を夫々λ、λ、λ
    し、それらの光に対する非線形光学材料の屈折率(或い
    は光伝搬方向に沿って平均化した屈折率)を夫々n
    、nとし、位相不整合量Δkを Δk=n3(2π/λ3)-n1(2π/λ1)-n2(2π/λ2) と定義したときに周期的構造が Λ=2π/|Δk|=1/|n33-n11-n22| で与えられる周期Λを有するようにさせ、 前記非線形光学材料の温度をTとして、 |∂Δk/∂T|≦0.5(K-1cm-1) になるように第1、第2の半導体レーザーからの光およ
    びそれらの和周波光の波長、非線形光学材料中での伝搬
    方向および偏光方向を決定することを特徴とする請求項
    27乃至29の何れかに記載の光波長変換方法。
  31. 【請求項31】|∂Δk/∂T|≦0.1(K-1cm-1
    になるように第1、第2の半導体レーザーからの光およ
    びそれらの和周波光の波長、非線形光学材料中での伝搬
    方向および偏光方向を決定することを特徴とする請求項
    30に記載の光波長変換方法。
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