JP2003307045A - 免震構造システム - Google Patents

免震構造システム

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JP2003307045A JP2002114159A JP2002114159A JP2003307045A JP 2003307045 A JP2003307045 A JP 2003307045A JP 2002114159 A JP2002114159 A JP 2002114159A JP 2002114159 A JP2002114159 A JP 2002114159A JP 2003307045 A JP2003307045 A JP 2003307045A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで高性能の小規模免震建物を実現で
きる免震装置システムを提供する 【解決手段】 建物重量を転がり支承体52およびすべ
り支承体62の両者で支持し、すべり支承体62のすべ
り抵抗力が装置全体の降伏耐力として適切な値になるよ
うに両者の支持重量比率を調整する。免震層の復元力を
負担する装置として平板状のゴム板8を上下構造体3と
2の間に、水平面との傾斜角30°以内に取り付ける。 【効果】 軽量構造物に対しても80cm以上という大
変形性能を容易に確保でき、しかもその全領域に渡って
線形の復元力特性を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】1995年の阪神淡路大震災以
降、大地震時における建物の応答加速度を抑制し、建物
自体のみでなくその収容物を含めて、構造物全体を無損
傷で守ろうとする免震構造物が増加しつつある。本発明
は、免震構造物の中でも戸建て住宅などの比較的小規模
な免震建物の免震構造システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】戸建て住宅や小規模店舗などの小規模な
建物を免震構造とする場合、構造物重量が小さいために
大型の積層ゴムでは固有周期の伸長ができず、周期を伸
ばすためには平面寸法が小さく細高い積層ゴム形状とな
るが、それでは十分な変形性能を確保できない。
【0003】この問題を解決する方法として、建物重量
をすべり系支承体や転がり系支承体に支持させ、重量を
支持しない積層ゴム系支承体(高減衰ゴムや鉛プラグ入
り積層ゴムなど)に復元力と減衰を負担させる方法、あ
るいはすべり面の摩擦を減衰として利用し、すべり面や
転がり面を曲面として重力によるポテンシャルエネルギ
ーを復元力に変換する方法などが実用化されている。
【0004】以上のとおり、小規模・軽量の構造物を免
震構造化する方法は既に幾通りかの方法が開発されてい
るが、現実には小規模の免震建物は殆ど普及していない
のが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】小規模免震建物が普及
しない原因は極めて明白で、それは免震構造を採用しな
い従来の耐震構造建物に比較して、免震建物の建設費用
が高くなるためである。無論、大型免震ビルの費用up
に較べればその絶対額は小さいものの、総工事費自体が
小額であるため、その増額比率が非常に大きくなり、大
型ビルでは通常数%前後と言われる増額比率が、戸建て
住宅免震では優に1割は超え、2割以上の増額となって
いる事例が少なくない。
【0006】このコストアップには次の3つの要因があ
る。即ち、通常の設計に較べて高度な構造設計を行う
ため、設計費用が高くなること。免震装置の費用が追
加されること。免震装置を挟んで基礎が2重になるた
め、装置上下の基礎構造体に費用がかかることである。
【0007】上記の設計費用を安くする方法として
は、従来は日本建築センター評定および建設大臣認定の
特別の許認可審査が必要であったが、建築基準法改正に
より一般の建築確認申請で処理可能になったこと。ま
た、現実の設計費用を下げる方法として、建物や免震シ
ステムを標準化して、個々の建物での個別設計自体を省
略ないし簡略化する取り組みなどが行われている。
【0008】免震建物の低コスト化を実現する上で最も
重要な課題は、上記の免震装置に要する費用そのもの
を安くすることであり、本発明の課題は低コスト免震装
置の提供にある。但し、一般的には低コスト化を実現す
るために免震性能(=免震効果および安全性能)そのも
のを妥協する傾向があるが、本発明は、極めて高い免震
効果と安全性能を有する免震システムを極めて低廉なコ
ストで実現できる方法を提供するものである。
【0009】またの免震装置上下の2重基礎躯体に要
する建設費も重要な条件であり、この部分の低コスト化
を図るためにはできるだけ単純な形状の躯体形状とする
ことが重要であり、躯体形状の単純化が可能な免震シス
テムとすることも本発明の課題である。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記従来技術で述べたと
おり、小規模建物では構造物重量が小さいために大型の
積層ゴムでは固有周期の伸長ができず、周期を伸ばすた
めには小さく細高い積層ゴム形状となるが、それでは十
分な荷重支持性能と変形性能を確保できない。この問題
を解決するために、建物重量をすべり系支承体や転がり
系支承体に支持させ、重量を支持しない積層ゴム系支承
体(高減衰ゴムや鉛プラグ入り積層ゴムなど)に復元力
と減衰を負担させる方法が実用化されているが、小型装
置とは言え積層ゴム系支承体の製造には複雑な手間と品
質管理を要するため、依然として高コストの装置となっ
ている。
【0011】そこで、本発明は積層ゴム系支承体を一切
使用しないことを基本方針とし、それを実現できる免震
システムとして次の構成を採用する。 〈構成1〉地盤もしくは基礎構造体あるいは上部重量を
支える支持構造体(以下、下部構造体と呼ぶ)と、上記
下部構造体に対して水平方向に相対移動可能に支持され
た免震構造物(以下、上部構造体と呼ぶ)と、上記上部
構造体と下部構造体の間に配置され、上部構造体の重量
を支える転がり支承体と、上記上部構造体と上記下部構
造体に連結され、上記構造体の重量を支持しない、平板
状のゴム板を備えたことを特徴とする免震構造システ
ム。
【0012】〈構成2〉地盤もしくは基礎構造体あるい
は上部重量を支える下部構造体と、上記下部構造体に対
して水平方向に相対移動可能に支持された上部構造体
と、上記上部構造体と下部構造体の間に配置され、上部
構造体の重量を支えるすべり支承体と、上記上部構造体
に一端を接続し、上記下部構造体に他端を接続し、上記
構造体の重量を支持しない、平板状のゴム板を備えたこ
とを特徴とする免震構造システム。
【0013】〈構成3〉
【0014】〈構成4〉構成2乃至3のいずれかに記載
の免震構造システムにおいて、上下両面が潤滑面となっ
たすべり支承本体と、上部構造体の底面および下部構造
体の上面に配置されたすべり板を備えたことを特徴とす
る免震構造システム。
【0015】〈構成5〉構成1乃至4のいずれかに記載
の免震構造システムにおいて、上部構造体と下部構造体
を連結している平板状のゴム板が水平面に対して30°
以内の傾斜角で設置されていることを特徴とする免震構
造システム。
【0016】〈構成6〉構成1乃至4のいずれかに記載
の免震構造システムにおいて、上部構造体と下部構造体
を連結する平板状のゴム板を下部構造体との接続点近傍
では水平面に対して30°以内の傾斜角で取り付け、上
記平板状のゴム板を、上部構造体との接続点近傍ではほ
ぼ鉛直方向に取り付け、下部構造体に固定された円柱状
部材を、上記上部構造体へのゴム板取り付け位置の直下
近傍で、ゴム板に外接する位置に配置したことを特徴と
する免震構造システム。
【0017】〈構成7〉構成1乃至4のいずれかに記載
の免震構造システムにおいて、上部構造体と下部構造体
を連結する平板状のゴム板の一端を、上部構造体との接
続点近傍でほぼ鉛直方向に取り付け、他端を下部構造体
に取り付け、下部構造体に固定された一対の円柱状部材
を、上記上部構造体へのゴム板取り付け位置の直下近傍
で、ゴム板を挟むように配置したことを特徴とする免震
構造システム。
【0018】〈構成8〉構成1乃至7のいずれかに記載
の免震構造システムにおいて、平板状のゴム板の端部に
固定用金物が取り付けられており、その固定用金物に設
けられた穴に挿入したボルトにより、ゴム板を上部構造
体と下部構造体のいずれか一方または双方に固定したこ
とを特徴とする免震構造システム。
【0019】〈構成9〉構成1乃至7のいずれかに記載
の免震構造システムにおいて、平板状のゴム板の端部に
固定用の円柱状部材が取り付けられており、その円柱状
部材を、上部構造体と下部構造体のいずれか一方または
双方に固定された円筒形部材内に挿入して、ゴム板を上
部構造体と下部構造体のいずれか一方または双方に固定
したことを特徴とする免震構造システム。
【0020】〈構成10〉構成1乃至8のいずれかに記
載の免震構造システムにおいて、平板状のゴム板が円筒
形ゴムから構成されたことを特徴とする免震構造システ
ム。
【0021】〈構成11〉構成1乃至5のいずれかに記
載の免震構造システムにおいて、平板状のゴム板の一端
が転がり支承体もしくは上下両面が滑動面となっている
すべり支承体に固定され、他端が上部構造体と下部構造
体のいずれか一方に固定されたことを特徴とする免震構
造システム。
【0022】〈構成12〉構成1乃至11のいずれかに
記載の免震構造システムにおいて、上部構造体と下部構
造体を連結する平板状のゴム板が2枚以上設けられてい
ることを特徴とする免震構造システム。
【0023】〈構成13〉建物の上部構造体と下部構造
体とを連結する平板状のゴム板であって、端部に固定用
金物が取り付けられており、上記上部構造体と下部構造
体のいずれか一方または双方にゴム板端部を固定するた
めのボルトを挿入する穴を、その固定用金物に設けたこ
とを特徴とする平板状のゴム板。
【0024】〈構成14〉建物の上部構造体と下部構造
体とを連結する平板状のゴム板であって、その端部に、
上部構造体と下部構造体のいずれか一方または双方に固
定された円筒形部材内に挿入される、円柱状部材が取り
付けられたことを特徴とする平板状のゴム板。
【0025】〈構成15〉建物の上部構造体と下部構造
体とを連結する平板状のゴム板であって、上部構造体と
下部構造体のいずれか一方または双方に固定される部分
に、ゴム板端部固定用金物を挟み込んだことを特徴とす
る平板状のゴム板。
【0026】〈概要〉先ず、本発明では免震構造物(上
部構造体)の重量を、転がり支承体もしくはすべり支承
体のいずれか、あるいは両者の組み合わせにより支持す
ることを第一条件とし、復元力を負担する免震装置を荷
重支持条件から解放する。第二に復元力および減衰を負
担する免震装置として積層ゴム系免震装置(天然ゴム系
積層ゴム、高減衰積層ゴム、鉛プラグ入り積層ゴム等)
を採用することを否定する。
【0027】そして本発明は、最も単純で低コストで供
給でき、免震構造物に水平方向復元力を与えることがで
きる方法として平板状のゴム板を採用する。そしてこの
ゴム板平板に要求すべき課題として、大きな水平変形
(少なくとも60cm以上)に追従できること、建物
重量に対応したバネ性能を調節できること、一つのゴ
ム板で水平2方向に同じ復元力を発揮できること、抵
抗力ができるだけ水平方向に発生し、抵抗力の鉛直成分
ができるだけ小さいこと、残留変形やクリープ変形が
小さいこと、等を実現できることを重要条件とする。
【0028】以上の各条件に対する本発明の対応方法や
長所は以下のとおりである。先ず、大きな水平変形性
能を確保すること。これは1995年の阪神淡路大震災
で記録された震度7の地震動に対応するためには、減衰
定数20%以上を確保した上で少なくとも60cm以上
は必要であり、できれば80cm以上の水平変形性能を
確保することが望ましい。80cm以上の変形性能を積
層ゴムで確保するためには、積層ゴム直径は120cm
以上。ゴム層総高さで32cm以上の大型装置が必要と
なる。この大型装置を採用するためには、面圧100k
g/cm2として装置1基当たり1000トン以上の重
量が必要となり、総重量が100トンにも満たない戸建
て住宅では採用不可能である。
【0029】これに対して、本発明の平板状ゴム板を採
用し、これをほぼ水平方向に配置するものとすれば、ゴ
ムの伸び率を200%〜250%で抑えるとして、80
cmの水平変形を確保するためには32cm〜40cm
程度のゴム板長さがあればよく、このゴム板に300%
までの伸びを許容すれば96cm〜120cmという大
変形が許容できることになる。尚、ゴムの破断伸び量は
550%〜600%以上であるので、安全性能はまだま
だ充分に確保されている。以上のとおり、本発明のゴム
板免震装置では極めて簡単に大型積層ゴム以上の大変形
性能を確保することができる。これが、本発明の第一の
長所である。
【0030】次に、上記の建物重量に応じたばね性能
を調節できることという条件に対しては、ゴム板の材質
(縦弾性係数E)およびゴム板断面積Aと長さLの3要
素により、ばね定数はKe=A・E/Lで表されるの
で、この3要素の組み合わせにより自由自在に調節可能
である。特に積層ゴムでは建物重量が小さい場合に対応
が困難であるのに対して、本発明の平板状ゴム板では負
担重量1トンのように小さい場合でも変形性能・ばね定
数および周期を自由に設定することができる。
【0031】の水平2方向に抵抗力を発揮できるこ
と、の水平抵抗力を大きく、鉛直成分を小さくするこ
とは共にゴム板平板の配置の工夫により解決できる。ま
たの残留変形やクリープ変形を小さくするためには、
ゴム材質として高減衰ゴムよりも天然ゴムなどを採用す
ることで望ましい結果が得られる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例を示す図面
に基づいて説明する。
【0033】図1は、本発明が対象としている戸建て住
宅等小規模建物における免震層の構成例である。図1
(1)は免震層付近の断面構成、図1(2)は免震装置
の配置例を示している。本例は、建物全体の重量を球体
転がり支承体で支持し、復元力および減衰を建物重量を
支持しない小型積層ゴム(鉛プラグ入り積層ゴムもしく
は高減衰積層ゴム)により供給している。減衰性能の高
い小型積層ゴムを重量支持機能から解放することによ
り、小型軽量の構造物でも大きな水平変形性能を確保す
ることを可能としている。図1(2)の円形平面が積層
ゴムを固定する円形型枠を示しており、建物平面のでき
るだけ外周位置に装置を配置して、免震層のねじれ抵抗
力を高めている。
【0034】この免震システムは、軽量構造物でも大き
な水平変形性能を確保できるが、小型装置とはいえ積
層ゴムという複雑で製造手間のかかる装置を採用してい
るため、かなりのコストアップが避けられないこと、
変形性能を高めると積層ゴム形状が細高くなり、その結
果、装置固定部に発生する曲げモーメントが大きくな
り、その応力負担のために固定部材の断面耐力を高める
必要があること、また装置の純せん断変形モードが崩
れ、曲げ変形・引張り変形モードが顕著になり復元力特
性が安定しない等の難点を有している。
【0035】本発明はこれらの難点を解決するためにな
されたもので、積層ゴムの替わりに極めて単純明快なゴ
ム板を採用する。図2は、建物重量を転がり支承体で支
持し、復元力装置にゴム板ばねを採用する構成1の免震
層構成例である。上下構造体をゴム板ばねで直線的に連
結する基本構成配置では、伸び変形時にのみ抵抗力が発
生するので、2体一組とした配置をしている。転がり支
承体の摩擦抵抗は極めて小さい(μ≒0.001〜0.
005程度)ので、減衰を負担するために、ゴム板ばね
に高減衰ゴムを採用するか、別の減衰装置を付加する。
尚、ゴム板の形状は、例えば図10(2)に示すような
平板形状としている。
【0036】復元力ばねとするゴム形状は理論的には紐
状でも良いが、本発明で形状を平板状のゴム板としてい
るには重要な理由がある。ゴムのバネ性能は上記のとお
りA・E・Lの3要素で調整可能であるが、適切なばね
強さを得るには在る程度のゴム断面積が必要になる。ゴ
ム断面積が大きくなるに伴い、紐状ではその直径が大き
くなり、転がり支承体やすべり支承体の高さを超えるよ
うになり、当初意図した積層ゴムを排除して免震層高さ
を低くするというねらいが達成できなくなる。また、構
成6、7、図9に後述するように水平2方向に抵抗でき
るように折り曲げるためには平板形状が有効であり、直
径断面の大きな紐では折り曲げ不可能となる。また、端
部の固定方法も、図10に示すように薄い平板の方が容
易で有利である。
【0037】図3は、建物重量をすべり支承体により支
持し、これにゴム板ばねを組み合わせる構成2を示して
いる。免震層の降伏耐力は、通常は建物重量の5%前後
が適切な値と見なされている。建物重量を全てすべり支
承体で支える場合、すべり面をPTFE(テフロン(登
録商標))など個体潤滑材+ステンレス板等の組み合わ
せにすると、摩擦係数は通常μ=0.1〜0.15程度
となり、抵抗力が高くなりすぎる。従って、より低いす
べり抵抗力を設定したい場合には、低摩擦係数のすべり
支承体を組み合わせて調節する。すべり抵抗が減衰性能
を発揮するので、すべり支承体以外の減衰装置は必要と
しない。
【0038】図4は、建物重量を転がり支承体とすべり
支承体の両者で支持し、これにゴム板ばねを組み合わせ
る構成3の免震層構成例である。転がり支承体の水平抵
抗力はほぼゼロに等しいので、転がり支承体とすべり支
承体が支える重量比を調整することにより、免震層とし
て降伏耐力(水平抵抗力)を任意の値に設定することが
できる。図4では、建物の4隅にすべり支承体を配置
し、建物重量の50%を支持させることにより、Q=
0.5Wx0.1=0.05Wの降伏耐力(すべり抵抗
力)としている。尚、ねじれ振動の発生を防止するため
に、すべり支承体およびゴム板ばねの配置は、建物重心
に対して偏心しないように且つできるだけ建物平面の外
側に配置してねじれ抵抗力を高めることが重要である。
【0039】図5は、免震層に配置される免震装置の構
成を示したもので、図5(1)は建物重量を支える転が
り支承体、すべり支承体に復元力用の積層ゴム支承体を
組み合わす場合の免震層の断面構成図である。積層ゴム
支承体が他の装置よりも背が高いために、他の装置は基
礎台の上に配置する必要があり、その結果、免震層が高
くなり且つ免震層躯体が複雑になるために、大きなコス
トアップ要因となる。
【0040】これに対して、本発明の図5(2)では、
ゴム板ばねをほぼ水平に配置するため、免震層高さは転
がり支承体もしくはすべり支承体が必要とする最小限度
の高さでよく、特に図6(1)(2)のように転がり支
承体やすべり支承体のすべり板をコンクリート躯体面と
同一面にすることにより、躯体形状が完全な平板形状
(最も単純な形態)となり、その結果、万一設計条件を
超える強い地震動入力を受けた場合に、設計値以上の大
変形にも問題なく追従できることになり、潜在的安全性
が飛躍的に高い免震構造システムとなる。尚、図6
(1)はすべり支承本体を上盤コンクリートの上から挿
入設置できるようにした場合、図6(2)はすべり支承
本体62の上下にすべり板61を配置して、上下両面で
すべるようにした場合である。
【0041】図7(1)は、構成4に示す上下両面を滑
動面とするの構成を示しており、図の左側はすべり支承
体が剛体の場合、右側はすべり支承体が積層ゴムとなっ
ており、作用水平力がすべり摩擦以下の場合は積層ゴム
体が変形し、すべり摩擦に達するとすべりが始まる装置
とした場合である。
【0042】構成5は、復元力を負担するゴム板ばねの
設置方法を規定したもので、図7(2)に示すように水
平面となす角度がθ≦30°となるように、できるだけ
水平に取り付ける。ゴム板ばねの設置条件は、設置角
度、ゴム板ばねがたわまないようにピンと取り付ける
こと、およびねじれ振動を防止できるように平面配置の
バランスをとることの3点である。
【0043】ゴム板ばねの設置角度θ≦30°は、単純
ではあるが極めて重要な条件である。その物理的意味を
示したものが図8である。図8(1)は、設置角度によ
りゴム板に発生する抵抗力Toの内、水平抵抗力THに
寄与する割合、即ち水平抵抗効率=TH/Toを、図8
(2)はゴム板抵抗力の鉛直成分の割合を示したもので
ある。θ=0°、ゴム板を水平に設置した場合の効率は
1.0で、鉛直抵抗力は発生せず理想的な配置である。
逆に、ゴム板を垂直(θ=90°)に設置した場合は、
水平変形が小さい領域では抵抗力の殆どが鉛直方向に作
用し、水平抵抗力として機能しないことが判る。図8
(1)(2)から判るように、θ≦30°という条件に
より、ゴム板抵抗力の殆どを水平抵抗力として有効に作
用させ、鉛直成分の割合を小さく抑制できることがわか
る。図8(3)は水平抵抗力と水平変位との関係を示し
たもので、θ≦30°の条件により、ゴム板ばねの復元
力特性を「ほぼ完全な線形ばね」とすることに成功して
いる。
【0044】図9は、上部構造体と下部構造体を結ぶゴ
ム板ばねの連結方法を示したものである。図9(1)は
上下構造体を単純に直線結合する「基本連結方式」を示
したもので、ゴム板が伸びる場合には抵抗力が発生し、
縮む方向への移動の場合にはゴム板が曲がり、抵抗力が
発生しないことを示している。従って、この基本連結方
式を採用する場合には、図2〜図4に示したように、左
右(あるいは正負)両方向の移動に対して必ずどちらか
のゴム板が伸びるように2対一組として配置することが
基本原則となる。
【0045】これに対して、構成6は上下構造体の相対
移動が左右(正負)どちらに移動しても一つのゴム板が
均等な抵抗力を発揮できる配置方法を示したものであ
る。即ち、図9(2)に示すように上部構造体近傍では
鉛直下向きにゴム板を取り付け、その直下で水平角度3
0°以下に曲げ、下部構造体への固定側に円柱形部材
(下部構造体に固定)を配置する。こうして、円柱形部
材をゴム板の一方の面に外接させる。この方法により、
下部構造体固定側と反対方向に上部構造体が移動した場
合はゴム板ばねは単純に伸び変形し、逆に固定側に移動
した場合には円柱形部材を中心にしてゴム板が折れ曲が
り、同様に水平抵抗力を発揮することができる。
【0046】構成7は、構成6を発展させたもので、図
9(3)に示すようにゴム板ばねの上部構造体固定位置
の直下に、ゴム板の両側に、ゴム板を挟むように円柱形
部材を配置することにより、それより下のゴム板ばねの
固定方向とは無関係に、上部構造体に水平抵抗力を有効
に発生させることができる。尚、上部構造体への連結部
のゴム板は鉛直方向(θ=90°)となっているが、円
柱形部材がその直下に存在することにより、図8のθ=
90°とは異なり、水平抵抗効率は極めて高い値が確保
される。また、円柱形部材をゴム板の両側に配置するこ
とにより、上部構造体のねじれ変位に対してゴム板が高
いねじれ抵抗力を発揮することになる。
【0047】図10(1)〜(4)は、いずれもゴム板
端部に固定用金物を取り付ける構成8の構成例を示した
ものであり、(4)は固定用金物がゴム板からの抜け出
しが起きにくいように金物の外側端部に円柱形突起部を
設けたものである。
【0048】図10(5)は、構成9の固定方法を示し
たもので、ゴム板端部に円柱形金物を取り付け、これを
上下構造体側に固定された円筒形部材内に挿入すること
により固定する方法である。この方法のメリットは、ゴ
ム板の伸び変形に伴って変化する設置角度θの変化に無
理なく追従できること、およびゴム板ばねの装着、取り
外しが容易に行えることである。
【0049】図10(6)は、構成10を示したもので
ある。これは、ゴム板ばねを円筒形ゴムとして製作し、
これを扁平に押しつぶして取り付ける方法である。円筒
形ゴム(ゴムの輪)の製造は、長いホース状のゴム体を
製造し、これを適切な長さに切断するだけでよく、極め
て安価に製造できる優れた方法である。
【0050】図11は、構成11のゴム板ばねと建物重
量を支持するすべり支承体もしくは転がり支承体を複合
・一体化した免震装置の構成方法を示している。上下両
面のすべり支承体もしくは転がり支承体を上部構造体お
よび下部構造体の両者からゴム板ばねで連結することに
より、構成1〜10で示した本免震システムを一体化し
た複合免震装置として配置することができる。
【0051】
【発明の効果】以上のとおり、本発明は、従来の免震装
置の代表的存在であった積層ゴムに比較して極めて単純
な平板状のゴム板という装置により、戸建て住宅や小規
模建築物を極めて高性能・高安全性の免震建物として実
現可能とした免震構造システムであり、以下のような効
果と長所を有している。 ゴム板という極めて単純な装置であるので、製造コス
トが極めて安い。 軽量構造物に対しても80cm以上、あるいは1m以
上という大変形性能を容易に確保でき、しかもその全領
域に渡って線形の復元力特性を実現できる。 「転がり支承体+すべり支承体+ゴム板」という免震
構造システムにより、周期特性、減衰性能、許容変形性
能を自由に設定できる。 ゴム板の配置およびその直下の円柱状部材の配置によ
り、ねじれ振動を抑止することができる。 すべり支承体および転がり支承体はそのすべり板表面
がコンクリート躯体表面と同一レベルに設定されている
ため、その可動領域は極めて広く、またゴム板は、その
有効長さを僅か30cm程度に設定しても100cm以
上の変形性能を有しているため、その潜在的安全性能は
極めて高い。 転がり支承体・すべり支承体・ゴム板の各免震装置は
単純明快な装置であるためその信頼性が高く、耐久性能
も充分であるが、その装置も必要に応じて容易に交換す
ることも可能である。 免震層の高さを、転がり支承体もしくはすべり支承体
の高さに合わすことが可能であるため、基礎の根切り底
を浅くすることができ、且つ免震層上部の1階床を地盤
面から高くない位置に設定できるので、経済的であるだ
けでなく、使い勝手のよい免震住宅を実現できる。
【0052】以上のとおり、本免震構造システムを採用
すれば、戸建住宅などの軽量建物を、「震度7にも安
全、最大速度100カイン(cm/s)を超える地震動
にも無損傷」という超高性能・超高安全性能の免震構造
建物として経済的に実現することができる。本発明によ
り、高性能の小規模免震建物の普及が促進され、安全な
社会の建設に大きく貢献するものと期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 小規模免震建物の免震層の構成例。本発明の
前提となる代表的な既存免震システム (1)免震層の断面構成図 (2)免震装置配置図およびコンクリート基礎盤平面図
【図2】 本発明の免震構造システムの装置配置例:
「転がり支承体+平板状ゴム板」システム (1)免震層の断面構成図 (2)免震装置配置図およびコンクリート基礎盤平面図
【図3】 本発明の免震構造システムの装置配置例:
「すべり支承体+平板状ゴム板」システム (1)免震層の断面構成図 (2)免震装置配置図およびコンクリート基礎盤平面図
【図4】 本発明の免震構造システムの装置配置例:
「転がり支承体+すべり支承体+平板状ゴム板」システ
ム (1)免震層の断面構成図 (2)免震装置配置図およびコンクリート基礎盤平面図
【図5】 免震層の断面構成図および免震装置の取り付
け要領図 (1)従来の積層ゴム・球体転がり支承体・スベリ支承
体を採用した場合の一般的な断面構成 (2)本発明の平板状ゴム板・球体転がり支承体・スベ
リ支承体を採用した場合の断面構成
【図6】 本発明の免震層の断面構成図および免震装置
の取り付け要領図 (1)すべり支承体をコンクリート上盤の穴から後付け
する場合 (2)すべり支承体の上下両面を滑動面とした場合
【図7】 本発明の免震装置の取り付け要領図 (1)上下両面滑動のすべり支承体の2タイプ: 左側:すべり支承体が剛体の場合、右側:すべり支承体
に積層ゴムとした場合 (2)平板状ゴム板の取り付け要領説明図:水平面との
傾斜角度θ≦30°とする。
【図8】 本発明の平板状ゴム板を傾斜角30°以下で
設置すべき物理的意味の説明図 (1)水平抵抗力の発生効率(=水平力/ゴム板抵抗
力)が90%以上の領域に制限している。 (2)ムダな力となる鉛直成分をできるだけ小さく抑制
できること。 (3)平板状ゴム板による復元力特性(水平力−水平変
位関係)水平変位の全領域に渡って、ほぼ完全な線形ば
ねを実現している。
【図9】 平板状ゴム板の取り付け方法と変形状態の説
明図 (1)上下構造体間に直線状に配置した基本連結方式:
伸び変形方向では抵抗力が発生するが逆方向変位には抵
抗力が発生しないため、向きを逆にした2枚一組として
配置する。 (2)上部構造体直下のゴム片側に円柱状部材を配置す
る方法:伸び反対方向の変位でもゴムが折れ曲がり、伸
び変形となり水平抵抗力が発生する。 (3)上部構造体直下のゴム両側に円柱状部材を配置す
る方法:左右両方向の変位に対して、ゴムが折れ曲がり
水平抵抗力が発生する。 またねじれ変形の拘束効果も飛躍的に高まる。
【図10】平板状ゴム板端部の固定方法説明図 (1)ゴム板端部に固定用金物(穴付き鋼板)を内蔵
し、ボルトで固定する方法 (2)上記ゴム板の形状構成例:ゴム板の長さは変形性
能に応じて、ゴム板の幅は必要抵抗力・剛性に応じて設
定される。 (3)ゴム板端部の固定方法例:上下に固定用鋼板を配
置して締め付ける方法 (4)ゴム板端部の固定用金物の構成例:埋め込み鋼板
の端部に抜け出し防止用円柱部材を取り付けた場合 (5)ゴム板端部の固定用金物を円柱状として、円筒形
部材内に挿入して固定する方法 (6)ゴム板材を円筒形部材(リング状)とし、その内
側に固定用金物を挟んで固定する方法
【図11】平板状ゴム板とすべり支承体および転がり支
承体との複合免震装置 (1)上下両面すべり支承体とゴム板を複合した装置の
取り付け状態(断面図) (2)上記装置の変形状態 (3)転がり支承体とゴム板を複合した免震装置取り付
け状態(断面図)
【符号の説明】
1 :地盤 2 :コンクリート基礎盤 21:免震装置取り付け台座(下側) 3 :コンクリート上盤 31:免震装置取り付け台座(上側) 32:免震装置固定用打ち込み金物 4 :上部建物 5 :転がり免震支承体 51:転動体受け平板 52:転動体(=球体) 6 :すべり支承体 61:すべり板 62:すべり支承本体(積層ゴム内蔵) 63:すべり支承本体(剛体タイプ) 7 :積層ゴム免震装置 71:取り付けフランジ 8 :平板状ゴム板 80:円筒型ゴム板 81:固定用打ち込み金物 82:ゴム板端部固定用金物 83:固定用穴 84:ゴム板端部固定用円柱型金物 85:固定用円筒型金物 86:固定用ボルト 9 :ゴム板複合免震装置 91:ゴム板+すべり支承体複合装置 92:ゴム板+転がり支承体複合装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16F 15/04 F16F 15/04 P 15/08 15/08 B

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤もしくは基礎構造体あるいは上部重
    量を支える支持構造体(以下、下部構造体と呼ぶ)と、 前記下部構造体に対して水平方向に相対移動可能に支持
    された免震構造物(以下、上部構造体と呼ぶ)と、 前記上部構造体と下部構造体の間に配置され、上部構造
    体の重量を支える転がり支承体と、 前記上部構造体と前記下部構造体に連結され、前記構造
    体の重量を支持しない、平板状のゴム板を備えたことを
    特徴とする免震構造システム。
  2. 【請求項2】 地盤もしくは基礎構造体あるいは上部重
    量を支える下部構造体と、 前記下部構造体に対して水平方向に相対移動可能に支持
    された上部構造体と、 前記上部構造体と下部構造体の間に配置され、上部構造
    体の重量を支えるすべり支承体と、 前記上部構造体に一端を接続し、前記下部構造体に他端
    を接続し、前記構造体の重量を支持しない、平板状のゴ
    ム板を備えたことを特徴とする免震構造システム。
  3. 【請求項3】 地盤もしくは基礎構造体あるいは上部重
    量を支える下部構造体と、 前記下部構造体に対して水平方向に相対移動可能に支持
    された上部構造体と、 前記上部構造体と下部構造体の間に配置され、上部構造
    体の重量を支える転がり支承体と、 前記上部構造体と下部構造体の間に配置され、上部構造
    体の重量を支えるすべり支承体と、 前記上部構造体に一端を接続し、前記下部構造体に他端
    を接続し、前記構造体の重量を支持しない、平板状のゴ
    ム板を備えたことを特徴とする免震構造システム
  4. 【請求項4】 請求項2乃至3のいずれかに記載の免震
    構造システムにおいて、 上下両面が潤滑面となったすべり支承本体と、 上部構造体の底面および下部構造体の上面に配置された
    すべり板を備えたことを特徴とする免震構造システム。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の免震
    構造システムにおいて、 上部構造体と下部構造体を連結している平板状のゴム板
    が水平面に対して30°以内の傾斜角で設置されている
    ことを特徴とする免震構造システム。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4のいずれかに記載の免震
    構造システムにおいて、 上部構造体と下部構造体を連結する平板状のゴム板を下
    部構造体との接続点近傍では水平面に対して30°以内
    の傾斜角で取り付け、 前記平板状のゴム板を、上部構造体との接続点近傍では
    ほぼ鉛直方向に取り付け、 下部構造体に固定された円柱状部材を、前記上部構造体
    へのゴム板取り付け位置の直下近傍で、ゴム板に外接す
    る位置に配置したことを特徴とする免震構造システム。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至4のいずれかに記載の免震
    構造システムにおいて、 上部構造体と下部構造体を連結する平板状のゴム板の一
    端を、上部構造体との接続点近傍でほぼ鉛直方向に取り
    付け、他端を下部構造体に取り付け、 下部構造体に固定された一対の円柱状部材を、前記上部
    構造体へのゴム板取り付け位置の直下近傍で、ゴム板を
    挟むように配置したことを特徴とする免震構造システ
    ム。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載の免震
    構造システムにおいて、 平板状のゴム板の端部に固定用金物が取り付けられてお
    り、その固定用金物に設けられた穴に挿入したボルトに
    より、ゴム板を上部構造体と下部構造体のいずれか一方
    または双方に固定したことを特徴とする免震構造システ
    ム。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至7のいずれかに記載の免震
    構造システムにおいて、 平板状のゴム板の端部に固定用の円柱状部材が取り付け
    られており、その円柱状部材を、上部構造体と下部構造
    体のいずれか一方または双方に固定された円筒形部材内
    に挿入して、ゴム板を上部構造体と下部構造体のいずれ
    か一方または双方に固定したことを特徴とする免震構造
    システム。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至8のいずれかに記載の免
    震構造システムにおいて、 平板状のゴム板が円筒形ゴムから構成されたことを特徴
    とする免震構造システム。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至5のいずれかに記載の免
    震構造システムにおいて、 平板状のゴム板の一端が転がり支承体もしくは上下両面
    が滑動面となっているすべり支承体に固定され、 他端が上部構造体と下部構造体のいずれか一方に固定さ
    れたことを特徴とする免震構造システム。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11のいずれかに記載の
    免震構造システムにおいて、 上部構造体と下部構造体を連結する平板状のゴム板が2
    枚以上設けられていることを特徴とする免震構造システ
    ム。
  13. 【請求項13】 建物の上部構造体と下部構造体とを連
    結する平板状のゴム板であって、 端部に固定用金物が取り付けられており、 前記上部構造体と下部構造体のいずれか一方または双方
    にゴム板端部を固定するためのボルトを挿入する穴を、
    その固定用金物に設けたことを特徴とする平板状のゴム
    板。
  14. 【請求項14】 建物の上部構造体と下部構造体とを連
    結する平板状のゴム板であって、 その端部に、上部構造体と下部構造体のいずれか一方ま
    たは双方に固定された円筒形部材内に挿入される、円柱
    状部材が取り付けられたことを特徴とする平板状のゴム
    板。
  15. 【請求項15】 建物の上部構造体と下部構造体とを連
    結する平板状のゴム板であって、上部構造体と下部構造
    体のいずれか一方または双方に固定される部分に、ゴム
    板端部固定用金物を挟み込んだことを特徴とする平板状
    のゴム板。
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