JP2003306942A - 切り土面、盛り土面などのウッドチップによる被覆方法 - Google Patents
切り土面、盛り土面などのウッドチップによる被覆方法Info
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- JP2003306942A JP2003306942A JP2002113297A JP2002113297A JP2003306942A JP 2003306942 A JP2003306942 A JP 2003306942A JP 2002113297 A JP2002113297 A JP 2002113297A JP 2002113297 A JP2002113297 A JP 2002113297A JP 2003306942 A JP2003306942 A JP 2003306942A
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Abstract
(57)【要約】
【技術課題】 切り土面、盛り土面などをウッドチップ
で被覆する方法を提供する。 【解決手段】 被覆施工対象面に有刺鉄線巻き鉄筋又は
アンカーピンなどの被覆層固定手段を配設し、耐候性接
着剤とウッドチップとの混合物を、前記固定手段が埋没
する厚さで塗工して硬化させて施工対象面にウッドチッ
プの集積層を設ける。
で被覆する方法を提供する。 【解決手段】 被覆施工対象面に有刺鉄線巻き鉄筋又は
アンカーピンなどの被覆層固定手段を配設し、耐候性接
着剤とウッドチップとの混合物を、前記固定手段が埋没
する厚さで塗工して硬化させて施工対象面にウッドチッ
プの集積層を設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、切り土面、盛り土
面、コンクリート面、鋼板面などを施工対象面として、
これにウッドチップと耐候性接着剤を主成分とする流動
性混合物を塗工して硬化させる手法で、施工対象面をウ
ッドチップ層にて被覆する方法に関する。
面、コンクリート面、鋼板面などを施工対象面として、
これにウッドチップと耐候性接着剤を主成分とする流動
性混合物を塗工して硬化させる手法で、施工対象面をウ
ッドチップ層にて被覆する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】切り土面又は盛り土面から土砂が流出又
は崩落するのを防止する最も簡略な手段としては、切り
土面又は盛り土面にアクリル系の合成樹脂薬液を噴霧し
て表層を固める方法とか、あるいはモルタルスラリーを
吹付けて表層を固める方法とかが知られている。しか
し、これらの方法を適用した切り土面や盛り土面には、
殆ど緑化を期待できない関係で、上記の方法は景観を損
う問題がある。また、例えば、揚水式発電施設における
貯水池の法面に、上記の方法を適用して表層の土砂を固
定できたとしても、水位の昇降が繰り返される水際付近
では、水位の変動によって固定された表層が剥離崩落す
る心配がある。一方、自動車専用道路などでは、その両
側に遮音壁を設置する場合には、その遮音壁を、コンク
リート製、合成樹脂板製又は鋼板製とすることが多いた
め、壁面が無味乾燥になることを否めない。
は崩落するのを防止する最も簡略な手段としては、切り
土面又は盛り土面にアクリル系の合成樹脂薬液を噴霧し
て表層を固める方法とか、あるいはモルタルスラリーを
吹付けて表層を固める方法とかが知られている。しか
し、これらの方法を適用した切り土面や盛り土面には、
殆ど緑化を期待できない関係で、上記の方法は景観を損
う問題がある。また、例えば、揚水式発電施設における
貯水池の法面に、上記の方法を適用して表層の土砂を固
定できたとしても、水位の昇降が繰り返される水際付近
では、水位の変動によって固定された表層が剥離崩落す
る心配がある。一方、自動車専用道路などでは、その両
側に遮音壁を設置する場合には、その遮音壁を、コンク
リート製、合成樹脂板製又は鋼板製とすることが多いた
め、壁面が無味乾燥になることを否めない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来技術の問題点に鑑みて、ウッドチップを集積層によっ
て、あるいは、ウッドチップからなる成形体によって切
り土面、盛り土面、モルタル面、コンクリート面、合成
樹脂板面又は鋼板面などを被覆する方法を提供すること
を目的とする。
来技術の問題点に鑑みて、ウッドチップを集積層によっ
て、あるいは、ウッドチップからなる成形体によって切
り土面、盛り土面、モルタル面、コンクリート面、合成
樹脂板面又は鋼板面などを被覆する方法を提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る被覆方法の
一つは、切り土面、盛り土面、モルタル面、コンクリー
ト面、合成樹脂板面および鋼板面から選ばれる施工対象
面に、有刺鉄線が螺旋状に巻きつけられた鉄筋または有
刺鉄線を結わえ付けた鉄筋を、適宜な間隔で配設した
後、ウッドチップと耐候性接着剤を含有する混合物を、
前記施工対象面全域に塗工し、有刺鉄線巻き鉄筋の非配
設部分では平坦であり、配設部分では隆起する前記混合
物からなる塗工層を施工対象面全体に形成させ、しかる
後、この塗工層を硬化させて施工対象面上にウッドチッ
プ集積層を設けることを特徴とする。この方法で得られ
る被覆層、すなわち、ウッドチップ集積層の上には、植
物の生育基盤材に植物の種子(栄養繁殖断片を含む)、
肥料その他を混合した植物生育層を積層させることがで
き、これを積層した場合には、被覆層の隆起部が植物生
育層の滑落防止に寄与する。
一つは、切り土面、盛り土面、モルタル面、コンクリー
ト面、合成樹脂板面および鋼板面から選ばれる施工対象
面に、有刺鉄線が螺旋状に巻きつけられた鉄筋または有
刺鉄線を結わえ付けた鉄筋を、適宜な間隔で配設した
後、ウッドチップと耐候性接着剤を含有する混合物を、
前記施工対象面全域に塗工し、有刺鉄線巻き鉄筋の非配
設部分では平坦であり、配設部分では隆起する前記混合
物からなる塗工層を施工対象面全体に形成させ、しかる
後、この塗工層を硬化させて施工対象面上にウッドチッ
プ集積層を設けることを特徴とする。この方法で得られ
る被覆層、すなわち、ウッドチップ集積層の上には、植
物の生育基盤材に植物の種子(栄養繁殖断片を含む)、
肥料その他を混合した植物生育層を積層させることがで
き、これを積層した場合には、被覆層の隆起部が植物生
育層の滑落防止に寄与する。
【0005】本発明に係る被覆方法の他の一つは、上記
した施工対象面のいずれかに、金属製又はプラスチック
製のアンカーピンを、頭部を残して複数本打設した後、
耐候性接着剤とウッドチップとの混合物を、施工対象面
全域に吹付け塗工し、前記アンカーピンの頭部が隠れる
厚さで、前記混合物からなる塗工層を施工対象面全体に
形成させ、しかる後、この塗工層を硬化させて施工対象
面上にウッドチップ集積層を設けることを特徴とする。
この被覆方法は、例えば、揚水式発電施設における貯水
池の法面の如く、水位の昇降が繰り返される水際付近の
法面の浸食防止に有効である。法面が普通の切り土面で
あっても、また岩盤が露呈した切り土面であっても、そ
の法面にウッドチップ集積層を、アンカーロッドによっ
てしっかり固定できる。ウッドチップ集積層は連続した
微細な貫通空隙を多数有し、集積層の背面に溜まった水
分を遅滞無く排水することができるからである。この被
覆法で得られるウッドチップ集積層の上にも、植物の生
育基盤材に植物の種子、肥料その他を混合した植物生育
層を積層させることができる。
した施工対象面のいずれかに、金属製又はプラスチック
製のアンカーピンを、頭部を残して複数本打設した後、
耐候性接着剤とウッドチップとの混合物を、施工対象面
全域に吹付け塗工し、前記アンカーピンの頭部が隠れる
厚さで、前記混合物からなる塗工層を施工対象面全体に
形成させ、しかる後、この塗工層を硬化させて施工対象
面上にウッドチップ集積層を設けることを特徴とする。
この被覆方法は、例えば、揚水式発電施設における貯水
池の法面の如く、水位の昇降が繰り返される水際付近の
法面の浸食防止に有効である。法面が普通の切り土面で
あっても、また岩盤が露呈した切り土面であっても、そ
の法面にウッドチップ集積層を、アンカーロッドによっ
てしっかり固定できる。ウッドチップ集積層は連続した
微細な貫通空隙を多数有し、集積層の背面に溜まった水
分を遅滞無く排水することができるからである。この被
覆法で得られるウッドチップ集積層の上にも、植物の生
育基盤材に植物の種子、肥料その他を混合した植物生育
層を積層させることができる。
【0006】本発明に係る被覆方法の別の一つは、耐候
性接着剤とウッドチップとの混合物を、扁平型枠内で、
又は底面に硬質基板を備えた扁平型枠内で硬化させるこ
とにより、ウッドチップ集積板又は基板付きウッドチッ
プ集積板を調製し、この板状体の複数枚を、モルタル
面、コンクリート面、合成樹脂板面および鋼板面から選
ばれる施工対象面上に、取り付けることを特徴とする。
この被覆法は、自動車道路などの路側に付設される遮音
壁を、ウッドチップ集積板で被覆する場合に利用でき
る。硬質基板を持たないウッドチップ集積板にあって
は、これを接着剤にて遮音壁に貼り付けることができ、
基板付きウッドチップ集積板にあっては、その基板と遮
音壁とをボルトなどで固定する。いずれの場合も、ウッ
ドチップ集積板は、吸音板として機能すると共に、その
表面にツタ植物などを絡ませることができる。この被覆
法はまた、ウッドチップと耐候性接着剤を混合する装置
や、得られた流動性混合物を吹付け塗工する装置を持ち
込めない施工現場で、施工対象面にウッドチップ集積層
を敷設する場合に適している。上記した各被覆方法で使
用される耐候性接着剤とウッドチップとの混合物には、
必要に応じて着色剤を配合することができる。
性接着剤とウッドチップとの混合物を、扁平型枠内で、
又は底面に硬質基板を備えた扁平型枠内で硬化させるこ
とにより、ウッドチップ集積板又は基板付きウッドチッ
プ集積板を調製し、この板状体の複数枚を、モルタル
面、コンクリート面、合成樹脂板面および鋼板面から選
ばれる施工対象面上に、取り付けることを特徴とする。
この被覆法は、自動車道路などの路側に付設される遮音
壁を、ウッドチップ集積板で被覆する場合に利用でき
る。硬質基板を持たないウッドチップ集積板にあって
は、これを接着剤にて遮音壁に貼り付けることができ、
基板付きウッドチップ集積板にあっては、その基板と遮
音壁とをボルトなどで固定する。いずれの場合も、ウッ
ドチップ集積板は、吸音板として機能すると共に、その
表面にツタ植物などを絡ませることができる。この被覆
法はまた、ウッドチップと耐候性接着剤を混合する装置
や、得られた流動性混合物を吹付け塗工する装置を持ち
込めない施工現場で、施工対象面にウッドチップ集積層
を敷設する場合に適している。上記した各被覆方法で使
用される耐候性接着剤とウッドチップとの混合物には、
必要に応じて着色剤を配合することができる。
【0007】本発明に係る被覆方法のさらに別の一つ
は、コンクリート製又は発泡ガラス製プランターの周壁
に、耐候性接着剤とウッドチップとの混合物を塗工して
硬化させることにより、プランターの周壁をウッドチッ
プ集積層で被覆することを特徴とする。
は、コンクリート製又は発泡ガラス製プランターの周壁
に、耐候性接着剤とウッドチップとの混合物を塗工して
硬化させることにより、プランターの周壁をウッドチッ
プ集積層で被覆することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の態様】本発明で使用するウッドチップ
は、樹木を機械的に小片化したものと言い、樹種を問わ
ない。また、そのウッドチップは樹皮付きであるか否か
も問わない。従って、地域開発に伴って伐採された樹
木、間伐材、河川流木、建築廃木材などを小片化して得
られるウッドチップも、本発明では使用可能である。し
かしながら、ウッドチップと後述する耐候性接着剤との
混合物を、ポンプ圧送して施工対象面に直接吹付け塗工
する場合には、使用するウッドチップは最大長が15m
m程度で、ほぼ長方体であることが好ましく、被覆層と
なるウッドチップ集積層全体の密度を均一にするために
は、使用するウッドチップの粒度分布を表1に示す範囲
に調節することが望ましい。そして、粒度分布の調節が
困難な場合には、例えば、杉や檜の樹皮を粉砕して得ら
れる繊維、椰子髄繊維、綿花屑などの長さ10〜30m
m程度の繊維状物を、ウッドチップに対して5〜20容
積%配合することにより、密度の均一化を図ることがで
きる。
は、樹木を機械的に小片化したものと言い、樹種を問わ
ない。また、そのウッドチップは樹皮付きであるか否か
も問わない。従って、地域開発に伴って伐採された樹
木、間伐材、河川流木、建築廃木材などを小片化して得
られるウッドチップも、本発明では使用可能である。し
かしながら、ウッドチップと後述する耐候性接着剤との
混合物を、ポンプ圧送して施工対象面に直接吹付け塗工
する場合には、使用するウッドチップは最大長が15m
m程度で、ほぼ長方体であることが好ましく、被覆層と
なるウッドチップ集積層全体の密度を均一にするために
は、使用するウッドチップの粒度分布を表1に示す範囲
に調節することが望ましい。そして、粒度分布の調節が
困難な場合には、例えば、杉や檜の樹皮を粉砕して得ら
れる繊維、椰子髄繊維、綿花屑などの長さ10〜30m
m程度の繊維状物を、ウッドチップに対して5〜20容
積%配合することにより、密度の均一化を図ることがで
きる。
【0009】
【表1】
【0010】表1において、吹付け塗工の適否は、A〜
Cに示す粒度分布にあるウッドチップそれぞれに、嵩容
積比で12%のウレタン樹脂系接着剤を混合した流動性
混合物を、斜度60度のコンクリート面に、圧送圧5.
5kg/cm2、揚程高7m、送管距離40mの条件で
吹付けを行った際のリバウンド発生量で評価し、リバウ
ンド発生量が、吐出した混合物重量比20%未満を◎
で、20〜30%を○で、30%以上を△で表示した。
また、繊維添加の欄は、B〜Cに示す粒度分布のウッド
チップを使用した上記混合物を、上と同一条件にて吹付
けた際のリバウンド発生量を20%以下にするために必
要な繊維状物の添加量を示す。
Cに示す粒度分布にあるウッドチップそれぞれに、嵩容
積比で12%のウレタン樹脂系接着剤を混合した流動性
混合物を、斜度60度のコンクリート面に、圧送圧5.
5kg/cm2、揚程高7m、送管距離40mの条件で
吹付けを行った際のリバウンド発生量で評価し、リバウ
ンド発生量が、吐出した混合物重量比20%未満を◎
で、20〜30%を○で、30%以上を△で表示した。
また、繊維添加の欄は、B〜Cに示す粒度分布のウッド
チップを使用した上記混合物を、上と同一条件にて吹付
けた際のリバウンド発生量を20%以下にするために必
要な繊維状物の添加量を示す。
【0011】本発明で使用する耐候性接着剤は、ウレタ
ン樹脂系接着剤、アクリル樹脂系接着剤及びエポキシ樹
脂系接着剤から適宜選ぶことができる。ウッドチップと
耐候性接着剤との混合割合は、使用するウッドチップの
粒度分布を勘案して調節することが好ましいが、ウッド
チップの嵩容積に対してウレタン樹脂系接着剤で12%
前後、アクリル樹脂系接着剤で20%前後(固形分とし
て)、エポキシ樹脂系接着剤で10%前後を配合した混
合物から、テーバー磨耗値が800mg未満で、施工2
4時間後の反発支持力が40〜65kg/cm2の被覆
層(ウッドチップ集積層)を得ることができる。なお、
ウッドチップの嵩容積を計量するに際しては、口径30
0mm以上で、容積既知のバケツ容器(容積10〜15
リットルのバケツ容器が通常使用される)に、ウッドチ
ップを衝撃や圧密を加えることなく満杯に充填した後、
そのバケツ容器を10cmの高さからコンクリート面に
垂直に落下させる操作を3回繰り返し、これによって生
ずるバケツ容器の上部空間に、ウッドチップを静かに
(圧密を加えずに)補充してバケツ容器を満杯にする手
順で、当該ウッドチップの嵩容積を求めた。従って、容
積10リットルのバケツ容器を使用した場合には、上記
の手順でそのバケツ容器を満たすウッドチップの嵩容積
は10リットルである。
ン樹脂系接着剤、アクリル樹脂系接着剤及びエポキシ樹
脂系接着剤から適宜選ぶことができる。ウッドチップと
耐候性接着剤との混合割合は、使用するウッドチップの
粒度分布を勘案して調節することが好ましいが、ウッド
チップの嵩容積に対してウレタン樹脂系接着剤で12%
前後、アクリル樹脂系接着剤で20%前後(固形分とし
て)、エポキシ樹脂系接着剤で10%前後を配合した混
合物から、テーバー磨耗値が800mg未満で、施工2
4時間後の反発支持力が40〜65kg/cm2の被覆
層(ウッドチップ集積層)を得ることができる。なお、
ウッドチップの嵩容積を計量するに際しては、口径30
0mm以上で、容積既知のバケツ容器(容積10〜15
リットルのバケツ容器が通常使用される)に、ウッドチ
ップを衝撃や圧密を加えることなく満杯に充填した後、
そのバケツ容器を10cmの高さからコンクリート面に
垂直に落下させる操作を3回繰り返し、これによって生
ずるバケツ容器の上部空間に、ウッドチップを静かに
(圧密を加えずに)補充してバケツ容器を満杯にする手
順で、当該ウッドチップの嵩容積を求めた。従って、容
積10リットルのバケツ容器を使用した場合には、上記
の手順でそのバケツ容器を満たすウッドチップの嵩容積
は10リットルである。
【0012】上記した耐候性接着剤のなかにあって、吸
湿硬化型又は触媒硬化型のウレタン樹脂系接着剤は、硬
化時間(可使時間)の調節が可能であるため好ましい。
しかし、ウレタン樹脂系接着剤は、ウッドチップとの混
合に際して、使用したウレタン樹脂系接着剤の一部がウ
ッドチップに吸収されることに原因して、接着剤が徒費
される虞がなる。この不都合は、ウレタン樹脂系接着剤
との混合に先立ち、ウッドチップの表面を湿らせておく
とことで回避することができる。ちなみに、表2に示す
粒度分を有し、嵩比重が0.16である表面が乾燥した
杉材チップにウレタン樹脂系接着剤を混合し、その混合
物から反発支持力40〜65kg/cm2のウッドチッ
プ集積層を、施工24時間後に得るためには、ウッドチ
ップ重量の14容量%に相当するウレタン樹脂系接着剤
を使用する必要がある。以下、表2に示す粒度分布を有
するウッドチップを、便宜上、標準チップ材と呼ぶ。
湿硬化型又は触媒硬化型のウレタン樹脂系接着剤は、硬
化時間(可使時間)の調節が可能であるため好ましい。
しかし、ウレタン樹脂系接着剤は、ウッドチップとの混
合に際して、使用したウレタン樹脂系接着剤の一部がウ
ッドチップに吸収されることに原因して、接着剤が徒費
される虞がなる。この不都合は、ウレタン樹脂系接着剤
との混合に先立ち、ウッドチップの表面を湿らせておく
とことで回避することができる。ちなみに、表2に示す
粒度分を有し、嵩比重が0.16である表面が乾燥した
杉材チップにウレタン樹脂系接着剤を混合し、その混合
物から反発支持力40〜65kg/cm2のウッドチッ
プ集積層を、施工24時間後に得るためには、ウッドチ
ップ重量の14容量%に相当するウレタン樹脂系接着剤
を使用する必要がある。以下、表2に示す粒度分布を有
するウッドチップを、便宜上、標準チップ材と呼ぶ。
【0013】
【表2】
【0014】しかし、接着剤との混合前に水分を補給し
てウッドチップの表面を濡らし、ウッドチップの嵩比重
を0.18、0.20、0.25、0.3と順に増加さ
せると、上記と同じ反発支持力を有するウッドチップ集
積層を、施工24時間後に得るために必要なウレタン樹
脂系接着剤の量は、18容量%、14容量%、12容量
%、容量%と順に減少する。容量%で示した上記の接着
剤添加量を、重量%に換算すると、ウッドチップの嵩比
重が0.20であり、ウレタン樹脂系接着剤の比重が
1.04である場合、上記の18容積%は93.6重量
%に、14容量%は72.8重量%に、12容量%は6
2.4重量%にそれぞれ換算できる。なお、ウッドチッ
プの嵩比重が0.3を超える程、過度にウッドチップを
湿潤させることは、微細なウッドチップが継粉状に凝集
し、ウレタン樹脂系接着剤との混合に際して発泡が起こ
ることがある。
てウッドチップの表面を濡らし、ウッドチップの嵩比重
を0.18、0.20、0.25、0.3と順に増加さ
せると、上記と同じ反発支持力を有するウッドチップ集
積層を、施工24時間後に得るために必要なウレタン樹
脂系接着剤の量は、18容量%、14容量%、12容量
%、容量%と順に減少する。容量%で示した上記の接着
剤添加量を、重量%に換算すると、ウッドチップの嵩比
重が0.20であり、ウレタン樹脂系接着剤の比重が
1.04である場合、上記の18容積%は93.6重量
%に、14容量%は72.8重量%に、12容量%は6
2.4重量%にそれぞれ換算できる。なお、ウッドチッ
プの嵩比重が0.3を超える程、過度にウッドチップを
湿潤させることは、微細なウッドチップが継粉状に凝集
し、ウレタン樹脂系接着剤との混合に際して発泡が起こ
ることがある。
【0015】ウッドチップに加水する目的は、ウッドチ
ップの表面を湿らし、チップの導管や断列細胞の隙間に
接着剤が染み込み難くすることにある。この目的を果た
す代替手段をしては、接着剤の硬化に影響を与えない油
脂類などを、水に代えて使用することができる。その一
例を示せば、食用菜種油を上記標準チップ材に対し、嵩
容積で4〜6%程度添加することで、ウレタン樹脂系接
着剤の使用量を、ウッドチップの容量基準で12%程度
まで減少させることができる。同様にして、ポリビニル
アルコール水溶液も水に代替させて使用することがで
き、油脂類を使用した場合と同様に、接着剤使用量を節
減することができる。油脂類又はポリビニルアルコール
水溶液を使用した場合は、微細なウッドチップが継粉状
に凝集しても、ウレタン樹脂系接着剤との混合に際して
発泡することがない。
ップの表面を湿らし、チップの導管や断列細胞の隙間に
接着剤が染み込み難くすることにある。この目的を果た
す代替手段をしては、接着剤の硬化に影響を与えない油
脂類などを、水に代えて使用することができる。その一
例を示せば、食用菜種油を上記標準チップ材に対し、嵩
容積で4〜6%程度添加することで、ウレタン樹脂系接
着剤の使用量を、ウッドチップの容量基準で12%程度
まで減少させることができる。同様にして、ポリビニル
アルコール水溶液も水に代替させて使用することがで
き、油脂類を使用した場合と同様に、接着剤使用量を節
減することができる。油脂類又はポリビニルアルコール
水溶液を使用した場合は、微細なウッドチップが継粉状
に凝集しても、ウレタン樹脂系接着剤との混合に際して
発泡することがない。
【0016】また、ウッドチップを水で湿潤するに当た
り、適当な界面活性剤の希薄水溶液を使用することもで
きる。混合機内でウッドチップを攪拌しながら、これに
界面活性剤の希薄水溶液を噴霧する方法は、個々のチッ
プ間に付着滞留する水分を激減させ、継粉状凝集の発生
を抑止するので、水とウッドチップとの均一混和を可能
にする。従って、界面活性剤の希薄水溶液を噴霧する方
法を採用すれば、ウッドチップの嵩比重を0.20前後
に調整することによって、ウレタン樹脂系接着剤の使用
量を10%(対ウッドチップ重量)としても、施工24
時間後に、反発支持力40〜65kg/cm2のウッド
チップ集積層を得ることができる。ウレタン樹脂系接着
剤を使用する場合は、これと混合するウッドチップの粒
度分布やその嵩比重の如何に応じて接着剤使用量を調節
することが好ましいが、概ねウッドチップの嵩比重を
0.20〜0.26の範囲に加水調整した後、ウレタン
樹脂系接着剤を、対ウッドチップ嵩容積基準で10〜1
4%の範囲で混合することで、施工24時間後の反発支
持力が40〜65kg/cm2の範囲にあるウッドチッ
プ集積層を得ることができる。
り、適当な界面活性剤の希薄水溶液を使用することもで
きる。混合機内でウッドチップを攪拌しながら、これに
界面活性剤の希薄水溶液を噴霧する方法は、個々のチッ
プ間に付着滞留する水分を激減させ、継粉状凝集の発生
を抑止するので、水とウッドチップとの均一混和を可能
にする。従って、界面活性剤の希薄水溶液を噴霧する方
法を採用すれば、ウッドチップの嵩比重を0.20前後
に調整することによって、ウレタン樹脂系接着剤の使用
量を10%(対ウッドチップ重量)としても、施工24
時間後に、反発支持力40〜65kg/cm2のウッド
チップ集積層を得ることができる。ウレタン樹脂系接着
剤を使用する場合は、これと混合するウッドチップの粒
度分布やその嵩比重の如何に応じて接着剤使用量を調節
することが好ましいが、概ねウッドチップの嵩比重を
0.20〜0.26の範囲に加水調整した後、ウレタン
樹脂系接着剤を、対ウッドチップ嵩容積基準で10〜1
4%の範囲で混合することで、施工24時間後の反発支
持力が40〜65kg/cm2の範囲にあるウッドチッ
プ集積層を得ることができる。
【0017】本発明で使用するアクリル樹脂系接着剤
は、溶剤を含まないエマルジョンタイプであるので、使
用に際して特段の留意事項や工夫を必要としない。しか
し、この接着剤は、乾燥によって硬化が進むため、硬化
の進行具合が施工時の気温や湿度の影響を受け易く、初
期硬化強度が発現するまでに12〜36時間を要するこ
とも稀でない。従って、アクリル樹脂系接着剤とウッド
チップとの混合物は、屋外で吹付け施工するよりも、屋
内で支持体付きウッドチップ集積層板(ウッドチップパ
ネル)やウッドチップ製プランターなどの製造に適して
いる。上記したパネルやプランターを屋内で製造する場
合でも、アクリル樹脂系接着剤は、粘度が低いため、型
枠を使用すると共に、液ダレ防止策として、ポリアクリ
ル酸塩など増粘剤を接着剤に適量配合する方法及び/又
は接着剤に空気を吹き込んで発泡させてからウッドチッ
プと混合する方法を採用し、加温によって成形物の乾燥
を促進させることが好ましい。アクリル樹脂系接着剤と
ウッドチップとの混合割合は、ウッドチップの粒度分布
にもよるが、ウレタン樹脂系接着剤を固形分濃度で、ウ
ッドチップ嵩容積の12〜16%の範囲でウッドチップ
に混合することにより、施工24時間後の反発支持力が
40〜65kg/cm2の範囲にあるウッドチップ集積
層を得ることができる。なお、アクリル樹脂系接着剤を
使用する場合には、ウレタン樹脂系接着剤を使用する場
合の如く、ウッドチップを予め湿らすなどの予備処理を
必要としない。
は、溶剤を含まないエマルジョンタイプであるので、使
用に際して特段の留意事項や工夫を必要としない。しか
し、この接着剤は、乾燥によって硬化が進むため、硬化
の進行具合が施工時の気温や湿度の影響を受け易く、初
期硬化強度が発現するまでに12〜36時間を要するこ
とも稀でない。従って、アクリル樹脂系接着剤とウッド
チップとの混合物は、屋外で吹付け施工するよりも、屋
内で支持体付きウッドチップ集積層板(ウッドチップパ
ネル)やウッドチップ製プランターなどの製造に適して
いる。上記したパネルやプランターを屋内で製造する場
合でも、アクリル樹脂系接着剤は、粘度が低いため、型
枠を使用すると共に、液ダレ防止策として、ポリアクリ
ル酸塩など増粘剤を接着剤に適量配合する方法及び/又
は接着剤に空気を吹き込んで発泡させてからウッドチッ
プと混合する方法を採用し、加温によって成形物の乾燥
を促進させることが好ましい。アクリル樹脂系接着剤と
ウッドチップとの混合割合は、ウッドチップの粒度分布
にもよるが、ウレタン樹脂系接着剤を固形分濃度で、ウ
ッドチップ嵩容積の12〜16%の範囲でウッドチップ
に混合することにより、施工24時間後の反発支持力が
40〜65kg/cm2の範囲にあるウッドチップ集積
層を得ることができる。なお、アクリル樹脂系接着剤を
使用する場合には、ウレタン樹脂系接着剤を使用する場
合の如く、ウッドチップを予め湿らすなどの予備処理を
必要としない。
【0018】エポキシ樹脂系接着剤は、化学反応により
硬化が進行し、硬化時間が調節可能であることに加え
て、強度の高い硬化物を与える点ので、例えば、支持体
なしのウッドチップ集積板やウッドチップ製プランター
を製造する場合の接着剤として好適である。エポキシ樹
脂系接着剤を使用する場合の留意点は、1液(主剤)と
2液(硬化剤)を予め所定の比率で混合してから、これ
をウッドチップに添加することである。1液と2液の混
合割合の許容範囲は、±5%(重量)程度であるので、
使用に際しては、混合割合の調節に注意する必要があ
る。また、エポキシ樹脂系接着剤は、使用時の粘度が高
く、気温15℃以下では粘度上昇が著しく、ウッドチッ
プと混合した際に、微細なウッドチップが継粉状凝集を
起こし易い。従って、ウッドチップと混合する時は、温
度条件や攪拌条件に留意することが望ましい。エポキシ
樹脂系接着剤とウッドチップとの混合割合は、使用する
ウッドチップの粒度分布にもよるが、ウッドチップの嵩
容積の8〜12%に相当するエポキシ樹脂系接着剤(1
液プラス2液)をウッドチップに混合することにより、
反発支持力が40〜65kg/cm2の範囲にあるウッ
ドチップ集積層を得ることができる。
硬化が進行し、硬化時間が調節可能であることに加え
て、強度の高い硬化物を与える点ので、例えば、支持体
なしのウッドチップ集積板やウッドチップ製プランター
を製造する場合の接着剤として好適である。エポキシ樹
脂系接着剤を使用する場合の留意点は、1液(主剤)と
2液(硬化剤)を予め所定の比率で混合してから、これ
をウッドチップに添加することである。1液と2液の混
合割合の許容範囲は、±5%(重量)程度であるので、
使用に際しては、混合割合の調節に注意する必要があ
る。また、エポキシ樹脂系接着剤は、使用時の粘度が高
く、気温15℃以下では粘度上昇が著しく、ウッドチッ
プと混合した際に、微細なウッドチップが継粉状凝集を
起こし易い。従って、ウッドチップと混合する時は、温
度条件や攪拌条件に留意することが望ましい。エポキシ
樹脂系接着剤とウッドチップとの混合割合は、使用する
ウッドチップの粒度分布にもよるが、ウッドチップの嵩
容積の8〜12%に相当するエポキシ樹脂系接着剤(1
液プラス2液)をウッドチップに混合することにより、
反発支持力が40〜65kg/cm2の範囲にあるウッ
ドチップ集積層を得ることができる。
【0019】本発明に係る施工法の一つでは、ウッドチ
ップと耐候性接着剤との混合物を施工対象面に塗工する
に際して、有刺鉄線が螺旋状に巻き付けられたまたは有
刺鉄線を結わえ付けた鉄筋を、施工対象面上に適宜の間
隔で配設する。有刺鉄線を巻き付けるまたは結わえ付け
る鉄筋は、丸棒状であるより異形鉄筋であることが好ま
しい。従って、以下の説明では異形鉄筋を採用するが、
本発明では丸棒状の鉄筋に有刺鉄線を巻き付けまたは結
わえたものも使用可能である。有刺鉄線巻き異形鉄筋を
配設した施工対象面を俯瞰した場合、有刺鉄線巻き異形
鉄筋が施工対象面上で描く図形には、格別な限定はな
く、これには任意の幾何模様を選ぶことができる。ま
た、施工対象面に上記の異形鉄筋を載置しただけでは、
滑落が心配される場合には、適当なアンカーピン又はボ
ルトを使用して施工対象面に固定する。施工対象面が鋼
板である場合には、上記異形鉄筋を鋼板に溶接して固定
することができる。
ップと耐候性接着剤との混合物を施工対象面に塗工する
に際して、有刺鉄線が螺旋状に巻き付けられたまたは有
刺鉄線を結わえ付けた鉄筋を、施工対象面上に適宜の間
隔で配設する。有刺鉄線を巻き付けるまたは結わえ付け
る鉄筋は、丸棒状であるより異形鉄筋であることが好ま
しい。従って、以下の説明では異形鉄筋を採用するが、
本発明では丸棒状の鉄筋に有刺鉄線を巻き付けまたは結
わえたものも使用可能である。有刺鉄線巻き異形鉄筋を
配設した施工対象面を俯瞰した場合、有刺鉄線巻き異形
鉄筋が施工対象面上で描く図形には、格別な限定はな
く、これには任意の幾何模様を選ぶことができる。ま
た、施工対象面に上記の異形鉄筋を載置しただけでは、
滑落が心配される場合には、適当なアンカーピン又はボ
ルトを使用して施工対象面に固定する。施工対象面が鋼
板である場合には、上記異形鉄筋を鋼板に溶接して固定
することができる。
【0020】有刺鉄線巻き異形鉄筋を配設した施工対象
面には、ウッドチップと耐候性接着剤を含む流動性混合
物を塗工する前に、使用した耐候性接着剤と親和性に富
んだプライマーを、1m2当たり概ね300〜500g
の量で予め塗布しておくことが好ましい。この場合、有
刺鉄線巻き異形鉄筋にもプライマーを散布するのは勿論
である。そして、プライマー表層に粘着性が生じてか
ら、上記の流動性混合物を塗工する。プライマーとして
は、接着強度や硬化速度の速さから、蒸発乾燥型のもの
より、触媒反応型のものが適している。ちなみに、ウレ
タン樹脂系の触媒反応型接着剤を有機溶媒で50%に希
釈して得られるプライマーを、高密度コンクリート表面
に1m2当たり概ね300g散布して得られる塗膜が、
粘着性発現までに要した時間は、外気温10℃で15分
程度であり、25℃で5分程度である。また、粘着性低
下までの所要時間は、外気温10℃で30分程度であ
り、25℃で20分程度である。
面には、ウッドチップと耐候性接着剤を含む流動性混合
物を塗工する前に、使用した耐候性接着剤と親和性に富
んだプライマーを、1m2当たり概ね300〜500g
の量で予め塗布しておくことが好ましい。この場合、有
刺鉄線巻き異形鉄筋にもプライマーを散布するのは勿論
である。そして、プライマー表層に粘着性が生じてか
ら、上記の流動性混合物を塗工する。プライマーとして
は、接着強度や硬化速度の速さから、蒸発乾燥型のもの
より、触媒反応型のものが適している。ちなみに、ウレ
タン樹脂系の触媒反応型接着剤を有機溶媒で50%に希
釈して得られるプライマーを、高密度コンクリート表面
に1m2当たり概ね300g散布して得られる塗膜が、
粘着性発現までに要した時間は、外気温10℃で15分
程度であり、25℃で5分程度である。また、粘着性低
下までの所要時間は、外気温10℃で30分程度であ
り、25℃で20分程度である。
【0021】プライマー散布後は、その粘着性が低下す
る前にウッドチップと耐候性接着剤を含む混合物を施工
対象面に圧送吹付け又は手作業(左官作業)で塗工す
る。当該混合物の可使時間(混合物を流動体として取り
扱える時間)は、混合物中の接着剤がウレタン樹脂系で
ある場合で、概ね20分間、アクリル樹脂系である場合
で概ね90分間、エポキシ樹脂系である場合で概ね60
分間である。塗工する混合物中に含まれる接着剤が、ウ
レタン樹脂系接着剤である場合及びエポキシ樹脂系接着
剤である場合には、吹付け塗工によって傾斜がゼロ〜9
0度の施工対象面に混合物の塗工が可能であり、左官作
業では傾斜が45度程度までの施工対象面に今後物の塗
工が可能である。また、混合物中の接着剤がアクリル樹
脂系接着剤である場合には、45度程度の傾斜を有する
施工対象面に吹付け塗工でウッドチップの被覆層を形成
することができ、左官作業では傾斜20度程度の施工対
象面にウッドチップの被覆層を形成することができる。
そして、有刺鉄線付鉄筋を使用しない場合の被覆層の最
大吹付け厚さは、前記した標準チップ材を使用した場合
において、接着剤がウレタン樹脂系又はエポキシ樹脂系
である場合は、何れも傾斜45度で20cm、傾斜90
度で4cmを確保することができる。また、左官作業で
は傾斜20度以下で20cmを確保できる。有刺鉄線付
鉄筋を配置した場合は、有刺鉄線取り付け部の凸部直径
より上層に3cm程度の上盛が可能となる。被覆層を硬
化させて得られるウッドチップ集積層の圧密度合を、原
料ウッドチップの比重に対して120%以上に設定する
ことにより、当該集積層のテーバー磨耗強度を800m
g以下に、シュミットハンマー反発支持力を40〜65
kg/cm2の範囲に維持することができる。図1は、
施工対象面に有刺鉄線巻き異形鉄筋を碁盤目状に配置
し、その上にウッドチップと耐候性接着剤を含む混合物
を塗工後、乾燥して得られるウッドチップ集積層を俯瞰
したモデル図である。また、図2は図1のC−C線に沿
う断面のモデル図である。
る前にウッドチップと耐候性接着剤を含む混合物を施工
対象面に圧送吹付け又は手作業(左官作業)で塗工す
る。当該混合物の可使時間(混合物を流動体として取り
扱える時間)は、混合物中の接着剤がウレタン樹脂系で
ある場合で、概ね20分間、アクリル樹脂系である場合
で概ね90分間、エポキシ樹脂系である場合で概ね60
分間である。塗工する混合物中に含まれる接着剤が、ウ
レタン樹脂系接着剤である場合及びエポキシ樹脂系接着
剤である場合には、吹付け塗工によって傾斜がゼロ〜9
0度の施工対象面に混合物の塗工が可能であり、左官作
業では傾斜が45度程度までの施工対象面に今後物の塗
工が可能である。また、混合物中の接着剤がアクリル樹
脂系接着剤である場合には、45度程度の傾斜を有する
施工対象面に吹付け塗工でウッドチップの被覆層を形成
することができ、左官作業では傾斜20度程度の施工対
象面にウッドチップの被覆層を形成することができる。
そして、有刺鉄線付鉄筋を使用しない場合の被覆層の最
大吹付け厚さは、前記した標準チップ材を使用した場合
において、接着剤がウレタン樹脂系又はエポキシ樹脂系
である場合は、何れも傾斜45度で20cm、傾斜90
度で4cmを確保することができる。また、左官作業で
は傾斜20度以下で20cmを確保できる。有刺鉄線付
鉄筋を配置した場合は、有刺鉄線取り付け部の凸部直径
より上層に3cm程度の上盛が可能となる。被覆層を硬
化させて得られるウッドチップ集積層の圧密度合を、原
料ウッドチップの比重に対して120%以上に設定する
ことにより、当該集積層のテーバー磨耗強度を800m
g以下に、シュミットハンマー反発支持力を40〜65
kg/cm2の範囲に維持することができる。図1は、
施工対象面に有刺鉄線巻き異形鉄筋を碁盤目状に配置
し、その上にウッドチップと耐候性接着剤を含む混合物
を塗工後、乾燥して得られるウッドチップ集積層を俯瞰
したモデル図である。また、図2は図1のC−C線に沿
う断面のモデル図である。
【0022】上記した工法で施工対象面に設けたウッド
チップ集積層の上面には、必要に応じて、植物の種子
(栄養繁殖断片を含む)や肥料などを含有した植物生育
基盤層を設けることができる。植物生育基盤層が積層さ
れるウッドチップ集積層は、植生基盤層から生育した植
物の根茎がウッドチップ層内に生長できるように、2〜
15cmの厚さにあることが好ましい。植物生育基盤層
材の厚さは、既存技術である岩盤緑化工法や各種の客土
吹付け工法などの設計仕様で必要とされる厚さとする。
ウッドチップ集積層の上面は、有刺鉄線を巻き付けた異
型鉄筋を配設した部分で隆起しているので、傾斜した施
工対象面に設けたウッドチップ集積層の水平方向に延び
るこの隆起部は、植物生育基盤層の滑落防止に役立つ。
この場合、隆起部は生育基盤材層の厚さの80%以上で
あることが好ましい。また、植物生育基盤層の積層を予
定している場合には、ウッドチップ集積層の前駆物であ
る混合物中に、植物の発育促進剤や遅効性肥料や人工造
粒土などを予め配合しておくことができる。生育基盤層
に含有させる種子としては、一般に利用されている緑化
種子が使用可能であるが、長期間持続する植被を確保す
るためには、乾燥や貧栄養下でも生育が可能な植物種が
選ばれ、これを具体的に例示すれば、ベンケイソウ科の
ゼダム属に分類される多肉植物が挙げられるほか、特に
日本全土に自生する在来種又は永年帰化植物であるツル
マンネングサ、タイトゴメ、ミヤママンネングサ、オノ
マンネングサ、キリンソウなどを挙げることができる。
チップ集積層の上面には、必要に応じて、植物の種子
(栄養繁殖断片を含む)や肥料などを含有した植物生育
基盤層を設けることができる。植物生育基盤層が積層さ
れるウッドチップ集積層は、植生基盤層から生育した植
物の根茎がウッドチップ層内に生長できるように、2〜
15cmの厚さにあることが好ましい。植物生育基盤層
材の厚さは、既存技術である岩盤緑化工法や各種の客土
吹付け工法などの設計仕様で必要とされる厚さとする。
ウッドチップ集積層の上面は、有刺鉄線を巻き付けた異
型鉄筋を配設した部分で隆起しているので、傾斜した施
工対象面に設けたウッドチップ集積層の水平方向に延び
るこの隆起部は、植物生育基盤層の滑落防止に役立つ。
この場合、隆起部は生育基盤材層の厚さの80%以上で
あることが好ましい。また、植物生育基盤層の積層を予
定している場合には、ウッドチップ集積層の前駆物であ
る混合物中に、植物の発育促進剤や遅効性肥料や人工造
粒土などを予め配合しておくことができる。生育基盤層
に含有させる種子としては、一般に利用されている緑化
種子が使用可能であるが、長期間持続する植被を確保す
るためには、乾燥や貧栄養下でも生育が可能な植物種が
選ばれ、これを具体的に例示すれば、ベンケイソウ科の
ゼダム属に分類される多肉植物が挙げられるほか、特に
日本全土に自生する在来種又は永年帰化植物であるツル
マンネングサ、タイトゴメ、ミヤママンネングサ、オノ
マンネングサ、キリンソウなどを挙げることができる。
【0023】施工対象面をウッドチップ集積層で被覆す
る別法は、上記した有刺鉄線巻き異形鉄筋を施工対象面
に配設する代わりに、図3で例示されるようなアンカー
ピンを施工対象面に打設するか、あるいはラス金網を敷
設してこれを施工対象面に固定した後、好ましくは上記
したようなプライマー処理を施し、しかる後、上に述べ
たと同様に、ウッドチップと耐候性接着剤を含有する混
合物を塗工する方法である。図4は、アンカーピンを打
設した施工対象面を、ウッドチップ集積層で被覆した状
態を示す断面のモデル図である。施工対象面に打設した
アンカーピンや、施工対象面に敷設固定されたラス金網
は、本発明の工法によって得られるウッドチップ集積層
が、風雨によって施工対象面から滑落するのを防止する
機能を果たすと共に、当該集積層が水没した際には、ウ
ッドチップ集積層が受ける浮力によって、当該集積層が
施工対象面から剥離するのを防止する機能をも果たす。
従って、アンカーピンやラス金網を併用する本発明の被
覆工法は、揚水式発電施設における貯水池の法面の被覆
に適しており、その法面にたとえ岩盤が露呈していて
も、ウッドチップ集積層の風雨による滑落や、浮力を受
けることに起因する剥離を防止することが可能である。
ウッドチップ集積層が水没した際に当該集積層を浮上さ
せない方策の一つとして、ウッドチップと耐候性接着剤
の混合物に予め精錬鉱滓などの超重量骨材を混在させて
おく方法がある。この場合、重量骨材の配合量は、前記
混合物が硬化して得られるウッドチップの比重が1,0
以上になるように選ばれる。ちなみに、嵩比重3.5の
重量骨材を使用する場合、ウッドチップ10リットル当
たり、8.5kg程度の重量骨材を混合することで、得
られるウッドチップ集積層の浮上を防止することができ
る。
る別法は、上記した有刺鉄線巻き異形鉄筋を施工対象面
に配設する代わりに、図3で例示されるようなアンカー
ピンを施工対象面に打設するか、あるいはラス金網を敷
設してこれを施工対象面に固定した後、好ましくは上記
したようなプライマー処理を施し、しかる後、上に述べ
たと同様に、ウッドチップと耐候性接着剤を含有する混
合物を塗工する方法である。図4は、アンカーピンを打
設した施工対象面を、ウッドチップ集積層で被覆した状
態を示す断面のモデル図である。施工対象面に打設した
アンカーピンや、施工対象面に敷設固定されたラス金網
は、本発明の工法によって得られるウッドチップ集積層
が、風雨によって施工対象面から滑落するのを防止する
機能を果たすと共に、当該集積層が水没した際には、ウ
ッドチップ集積層が受ける浮力によって、当該集積層が
施工対象面から剥離するのを防止する機能をも果たす。
従って、アンカーピンやラス金網を併用する本発明の被
覆工法は、揚水式発電施設における貯水池の法面の被覆
に適しており、その法面にたとえ岩盤が露呈していて
も、ウッドチップ集積層の風雨による滑落や、浮力を受
けることに起因する剥離を防止することが可能である。
ウッドチップ集積層が水没した際に当該集積層を浮上さ
せない方策の一つとして、ウッドチップと耐候性接着剤
の混合物に予め精錬鉱滓などの超重量骨材を混在させて
おく方法がある。この場合、重量骨材の配合量は、前記
混合物が硬化して得られるウッドチップの比重が1,0
以上になるように選ばれる。ちなみに、嵩比重3.5の
重量骨材を使用する場合、ウッドチップ10リットル当
たり、8.5kg程度の重量骨材を混合することで、得
られるウッドチップ集積層の浮上を防止することができ
る。
【0024】以上は、施工現場において施工対象面を連
続したウッドチップ集積層にて被覆する態様を説明した
ものであるが、施工現場に吹付け塗工装置などを設ける
ことが困難である場合、あるいは施工対象が小規模であ
る場合には、予めウッドチップ集積層を適宜な寸法に成
形しておき、当該パネルの必要量を現場に持ち込んで施
工対象面を被覆する。この工法は、例えば、自動車専用
道路の遮音壁に、上記パネルを接着剤又は固定金具にて
固定して被覆する場合に有効である。パネルの成形に際
しては、扁平型枠が通常使用されるが、パネルの耐久性
を考慮して、扁平型枠の底面に硬質基板を設置し、その
上にウッドチップと耐候性接着剤との混合物を注入して
硬化させることが望ましい。この手法によれば、硬質基
板付きのウッドチップ集積板が得られるからである。こ
こで使用する硬質基板としては、軽量で透水性能および
防音性能を併有した発泡ガラス板を例示することがで
き、この発泡ガラス板の剪断強度を増大させたい場合に
は、これにアルミニウム粉末を溶射する手法が採用でき
る。パネルの施工対象面への接合は、アンカー式金具又
はレール式金具と接着剤を併用するのが一般に好まし
い。
続したウッドチップ集積層にて被覆する態様を説明した
ものであるが、施工現場に吹付け塗工装置などを設ける
ことが困難である場合、あるいは施工対象が小規模であ
る場合には、予めウッドチップ集積層を適宜な寸法に成
形しておき、当該パネルの必要量を現場に持ち込んで施
工対象面を被覆する。この工法は、例えば、自動車専用
道路の遮音壁に、上記パネルを接着剤又は固定金具にて
固定して被覆する場合に有効である。パネルの成形に際
しては、扁平型枠が通常使用されるが、パネルの耐久性
を考慮して、扁平型枠の底面に硬質基板を設置し、その
上にウッドチップと耐候性接着剤との混合物を注入して
硬化させることが望ましい。この手法によれば、硬質基
板付きのウッドチップ集積板が得られるからである。こ
こで使用する硬質基板としては、軽量で透水性能および
防音性能を併有した発泡ガラス板を例示することがで
き、この発泡ガラス板の剪断強度を増大させたい場合に
は、これにアルミニウム粉末を溶射する手法が採用でき
る。パネルの施工対象面への接合は、アンカー式金具又
はレール式金具と接着剤を併用するのが一般に好まし
い。
【0025】ウッドチップ集積層による被覆方法は、コ
ンクリート製又は発泡ガラス製の植栽容器(プランタ
ー)の内面に適用することができる。すなわち、耐候性
接着剤とウッドチップを含有する混合物を、上記プラン
ターの内壁に吹付け塗工又は手作業で塗工してこれを硬
化させることにより、ウッドチップ集積層を内面に備え
たプランターを得ることができるが、このプランターに
植物生育基盤を充填し、種子、苗木又は栄養繁殖断片な
どをこれに定着させることで、箱庭様モジュールが得ら
れるので、当該モジュールを屋上などに固定金具を用い
て固定する。内張りのないコンクリート製又は発泡ガラ
ス製のプランターは、周壁に細孔が少なく、初期pHが
アルカリ性を呈することから、植物の根茎が周壁内に殆
ど進入できない。このため、強風などによって植栽植物
に外力が加わると、定着植物がその基盤ごとプランター
から抜け落ちることが珍しくない。然るに、ウッドチッ
プ集積層で内張りしたプランターにあっては、プランタ
ー周壁とウッドチップ集積層とが強固に接着し、しかも
内張りの内側に充填された植物生育基盤中で育った植物
の根茎は、内張りのウッドチップ集積層に存在するウッ
ドチップ間の間隙に進入するため、上記したような抜け
落ちが予防できる。
ンクリート製又は発泡ガラス製の植栽容器(プランタ
ー)の内面に適用することができる。すなわち、耐候性
接着剤とウッドチップを含有する混合物を、上記プラン
ターの内壁に吹付け塗工又は手作業で塗工してこれを硬
化させることにより、ウッドチップ集積層を内面に備え
たプランターを得ることができるが、このプランターに
植物生育基盤を充填し、種子、苗木又は栄養繁殖断片な
どをこれに定着させることで、箱庭様モジュールが得ら
れるので、当該モジュールを屋上などに固定金具を用い
て固定する。内張りのないコンクリート製又は発泡ガラ
ス製のプランターは、周壁に細孔が少なく、初期pHが
アルカリ性を呈することから、植物の根茎が周壁内に殆
ど進入できない。このため、強風などによって植栽植物
に外力が加わると、定着植物がその基盤ごとプランター
から抜け落ちることが珍しくない。然るに、ウッドチッ
プ集積層で内張りしたプランターにあっては、プランタ
ー周壁とウッドチップ集積層とが強固に接着し、しかも
内張りの内側に充填された植物生育基盤中で育った植物
の根茎は、内張りのウッドチップ集積層に存在するウッ
ドチップ間の間隙に進入するため、上記したような抜け
落ちが予防できる。
【0026】コンクリート製及び発泡ガラス製のプラン
ターは、自然降雨又は散水管理によってアルカリ成分は
徐々に中和され、屋外放置では概ね1年程度でほぼ中和
が完了して中性となる。この場合、内張りされるウッド
チップ集積層を、エポキシ樹脂系接着剤で硬化させれ
ば、プランターを土中に埋設しても10年以上の腐食耐
久性を付与できる。同様に、ウレタン樹脂系接着剤で硬
化させた場合には、5年間程度の、アクリル樹脂系接着
剤で硬化させた場合には、2年間程度の腐食耐久性を付
与することができる。従って、プランターで育てる植物
の背丈や生育年限を考慮してウッドチップ集積層を硬化
させる接着剤を選ぶことが好ましい。プランターで生育
させる植物と接着剤との関係を言えば、潅木類の場合は
エポキシ樹脂系接着剤が、芝草類ないし草本類の場合は
ウレタン樹脂系又はアクリル樹脂系の接着剤が適してい
る。また、プランターに充填する植物生育基盤について
言えば、生育させる植物に相応しい植物生育基盤を選ぶ
ことが好ましい。例えば、張り芝を生育させる場合は、
芝専用の植物生育基盤を使用することが好ましく、植物
生育基盤の最少厚さは、無潅水状態が想定される場合で
15cm以上とし、散水管理を行なう場合で5〜10c
mとすることが望ましい。同様にして、樹高1m以下の
潅木類を生育させる場合には、無潅水で30cm以上、
散水管理で15〜25cm、グラウンドカバー植物を生
育させる場合には、無潅水で15〜20cm、散水管理
で5〜10cm、セダム属の多肉植物を生育させる場合
には、無潅水で5〜7cm、散水管理で2〜3cmが適
している。
ターは、自然降雨又は散水管理によってアルカリ成分は
徐々に中和され、屋外放置では概ね1年程度でほぼ中和
が完了して中性となる。この場合、内張りされるウッド
チップ集積層を、エポキシ樹脂系接着剤で硬化させれ
ば、プランターを土中に埋設しても10年以上の腐食耐
久性を付与できる。同様に、ウレタン樹脂系接着剤で硬
化させた場合には、5年間程度の、アクリル樹脂系接着
剤で硬化させた場合には、2年間程度の腐食耐久性を付
与することができる。従って、プランターで育てる植物
の背丈や生育年限を考慮してウッドチップ集積層を硬化
させる接着剤を選ぶことが好ましい。プランターで生育
させる植物と接着剤との関係を言えば、潅木類の場合は
エポキシ樹脂系接着剤が、芝草類ないし草本類の場合は
ウレタン樹脂系又はアクリル樹脂系の接着剤が適してい
る。また、プランターに充填する植物生育基盤について
言えば、生育させる植物に相応しい植物生育基盤を選ぶ
ことが好ましい。例えば、張り芝を生育させる場合は、
芝専用の植物生育基盤を使用することが好ましく、植物
生育基盤の最少厚さは、無潅水状態が想定される場合で
15cm以上とし、散水管理を行なう場合で5〜10c
mとすることが望ましい。同様にして、樹高1m以下の
潅木類を生育させる場合には、無潅水で30cm以上、
散水管理で15〜25cm、グラウンドカバー植物を生
育させる場合には、無潅水で15〜20cm、散水管理
で5〜10cm、セダム属の多肉植物を生育させる場合
には、無潅水で5〜7cm、散水管理で2〜3cmが適
している。
【図1】施工対象面に有刺鉄線巻き異形鉄筋を碁盤目状
に配設し、その上にウッドチップ集積層を設けた施工面
の俯瞰モデル図である。
に配設し、その上にウッドチップ集積層を設けた施工面
の俯瞰モデル図である。
【図2】図1のC−C線での断面モデル図である。
【図3】本発明の被覆方法で使用するのに適したアンカ
ーピンの斜視図である。
ーピンの斜視図である。
【図4】図3のアンカーピンを打設した施工対象面をウ
ッドチップ集積層にて被覆した状況を断面で示すモデル
図である。
ッドチップ集積層にて被覆した状況を断面で示すモデル
図である。
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(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
A01G 9/02 A01G 9/02 103W
E01F 8/00 E01F 8/00
E02B 3/12 E02B 3/12
(72)発明者 土屋 光晴
東京都江戸川区西瑞江3−10−14−201
(72)発明者 大山 泰司
宮城県名取市愛島台2−5−6
(72)発明者 及川 史朗
東京都江戸川区西篠崎2−10−9 ウエル
ス瑞江303
(72)発明者 中馬 慎二
東京都港区三田2−7−13 TDS三田
尾瀬林業株式会社内
(72)発明者 森川 雅史
長野県松本市大手1−3−24 森川ビル
草設計事務所内
Fターム(参考) 2B022 AB02 AB04 BA14 BA21 BB01
2B027 NC02 NC08 NC12 NC17 NC22
NC33 ND01 NE09 QA05 QC03
QC09 QC22 QC24
2D001 AA01 CB05 CD02
2D018 DA00
2D044 DC03
Claims (6)
- 【請求項1】 切り土面、盛り土面、モルタル面、コン
クリート面、合成樹脂板面および鋼板面から選ばれる施
工対象面に、有刺鉄線を螺旋状に巻き付けまたは結わえ
付けた鉄筋を、適宜の間隔で配設した後、ウッドチップ
に耐候性接着剤を混合した流動性混合物を、前記施工対
象面全域に塗工し、異形鉄筋の非配設部分では平坦であ
り、配設部分では隆起する前記混合物からなる塗工層を
施工対象面全体に形成させ、しかる後、この塗工層を硬
化させて施工対象面上にウッドチップ集積層を設けるこ
とを特徴とする施工対象面の被覆方法。 - 【請求項2】 切り土面、盛り土面、モルタル面、コン
クリート面、合成樹脂板面および鋼板面から選ばれる施
工対象面に、金属製又はプラスチック製のアンカーロッ
ドを、頭部を残して複数本打設した後、ウッドチップを
耐候性接着剤に混合した流動性混合物を、前記施工対象
面全域に塗工し、前記埋設ロッドのリング状頭部が隠れ
る厚さで、前記混合物からなる塗工層を施工対象面全体
に形成させ、しかる後、この塗工層を硬化させて施工対
象面上にウッドチップ集積層を設けることを特徴とする
施工対象面の被覆方法。 - 【請求項3】 ウッドチップを耐候性接着剤に混合した
流動性混合物を、扁平型枠内で硬化させてウッドチップ
集積板を調製し、当該集積板の複数枚を切り土面、盛り
土面、モルタル面、コンクリート面、合成樹脂板面およ
び鋼板面から選ばれる施工対象面上に、貼り付けること
を特徴とする施工対象面の被覆方法。 - 【請求項4】 ウッドチップを耐候性接着剤に混合した
流動性混合物を、底面に硬質基板を備えた扁平型枠内で
硬化させて基板付きウッドチップ集積板を調製し、この
基板付きウッドチップ集積板の複数枚を、モルタル面、
コンクリート面、合成樹脂板面および鋼板面から選ばれ
る施工対象面上に、前記基板と施工対象面とを対向させ
て接着剤又は固定具にて取り付けることを特徴とする施
工対象面の被覆方法。 - 【請求項5】 前記の流動性混合物が、着色剤をさらに
含有することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれ
か1項記載の方法。 - 【請求項6】 ウッドチップを耐候性接着剤に混合した
混合物を、コンクリート製又は発泡ガラス製プランター
の周壁に塗工して硬化させてプランター周壁にウッドチ
ップ集積層を設けることを特徴とするプランター周壁の
被覆方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002113297A JP2003306942A (ja) | 2002-04-16 | 2002-04-16 | 切り土面、盛り土面などのウッドチップによる被覆方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002113297A JP2003306942A (ja) | 2002-04-16 | 2002-04-16 | 切り土面、盛り土面などのウッドチップによる被覆方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003306942A true JP2003306942A (ja) | 2003-10-31 |
Family
ID=29395514
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002113297A Pending JP2003306942A (ja) | 2002-04-16 | 2002-04-16 | 切り土面、盛り土面などのウッドチップによる被覆方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003306942A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020056272A (ja) * | 2018-10-04 | 2020-04-09 | 筑豊金網工業株式会社 | 落石防護柵 |
-
2002
- 2002-04-16 JP JP2002113297A patent/JP2003306942A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020056272A (ja) * | 2018-10-04 | 2020-04-09 | 筑豊金網工業株式会社 | 落石防護柵 |
JP7152007B2 (ja) | 2018-10-04 | 2022-10-12 | 筑豊金網工業株式会社 | 落石防護柵 |
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A977 | Report on retrieval |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050623 |
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A521 | Written amendment |
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A02 | Decision of refusal |
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