JP2982568B2 - コンクリートおよびコンクリートの植生方法 - Google Patents
コンクリートおよびコンクリートの植生方法Info
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- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コンクリートの躯体
表面に植物を育成させるために好適なコンクリートおよ
びコンクリートの植生方法に関する。
表面に植物を育成させるために好適なコンクリートおよ
びコンクリートの植生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、コンクリートの躯体表面は密実
で、植物の根張りには不向きである。従来はこの性質を
積極的に利用し、堅牢な構造物を作ることを目的として
コンクリートを採用している。例えば、急勾配の法面や
土留に用いられる擁壁にあっては、盛土と植栽の組み合
わせだけでは表土が流出したり崩壊の惧れがあるため、
その表面をコンクリートの打放しにすることが多い。
で、植物の根張りには不向きである。従来はこの性質を
積極的に利用し、堅牢な構造物を作ることを目的として
コンクリートを採用している。例えば、急勾配の法面や
土留に用いられる擁壁にあっては、盛土と植栽の組み合
わせだけでは表土が流出したり崩壊の惧れがあるため、
その表面をコンクリートの打放しにすることが多い。
【0003】ところが、最近ではこの種の構造物にも植
栽を施し、構造物外壁に潤いをもたらすことが要求され
ている。実際、植栽による緑は、構造物の人工的外観を
和らげ、自然と調和した空間を創出する手段として好適
である。
栽を施し、構造物外壁に潤いをもたらすことが要求され
ている。実際、植栽による緑は、構造物の人工的外観を
和らげ、自然と調和した空間を創出する手段として好適
である。
【0004】このような要求を充足するためには、気泡
コンクリートやポーラスコンクリート等を利用してコン
クリートを多孔質とすることにより、この空間を根張り
の足掛かりとすることが考えられる。
コンクリートやポーラスコンクリート等を利用してコン
クリートを多孔質とすることにより、この空間を根張り
の足掛かりとすることが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、気泡コ
ンクリートやポーラスコンクリートの孔径は植物が根張
りするには小さすぎるばかりか、保水性が悪い上にコン
クリートのアルカリ度が高すぎて植物の育成には不向き
である。
ンクリートやポーラスコンクリートの孔径は植物が根張
りするには小さすぎるばかりか、保水性が悪い上にコン
クリートのアルカリ度が高すぎて植物の育成には不向き
である。
【0006】この発明は以上の問題を解決するものであ
って、植物の根張りに好適な孔径で、かつその育成に好
適なコンクリートおよびコンクリートの植生方法を提供
するものである。
って、植物の根張りに好適な孔径で、かつその育成に好
適なコンクリートおよびコンクリートの植生方法を提供
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、この発明のコンクリートは、セメントおよび水等と
混練することによりコンクリートの構成材料として用い
られる骨材の一部ないし全部を木材チップにより構成す
るとともに、植物の種子を混入してなることを特徴とす
る。前記セメントは、フライアッシュセメント、高炉ス
ラグセメント等の低アルカリセメントであることが好ま
しく、さらに、コンクリート中に補強繊維を混入するこ
とが好ましい。
め、この発明のコンクリートは、セメントおよび水等と
混練することによりコンクリートの構成材料として用い
られる骨材の一部ないし全部を木材チップにより構成す
るとともに、植物の種子を混入してなることを特徴とす
る。前記セメントは、フライアッシュセメント、高炉ス
ラグセメント等の低アルカリセメントであることが好ま
しく、さらに、コンクリート中に補強繊維を混入するこ
とが好ましい。
【0008】また、この発明に係るコンクリートの植生
方法は、セメントおよび水等と混練される骨材の一部な
いし全部を木材チップにより構成したコンクリートを打
設し、これが硬化して前記木材チップが腐蝕した後、該
コンクリート表面に植物の種子を吹き付けることを特徴
とする。
方法は、セメントおよび水等と混練される骨材の一部な
いし全部を木材チップにより構成したコンクリートを打
設し、これが硬化して前記木材チップが腐蝕した後、該
コンクリート表面に植物の種子を吹き付けることを特徴
とする。
【0009】
【作用】以上の構成によれば、コンクリート打設後所定
の期間をすぎるとコンクリート中に配合された木材チッ
プが腐蝕する。木材チップが腐食することにより、植生
に適した径の孔が形成されるとともに、木材中にはおよ
そ50%のセルロースのほかにヘミセルロースなどの多
糖類、リグニンが含まれ、これが水および腐朽菌等の微
生物の存在により分解されて酸性物質を生じ、アルカリ
を中和することにより植物の生育に適した環境とするこ
とができる。したがって、放置期間後に腐蝕部分を植物
の発芽および発根、根張りおよび養分補給のための空間
として利用できる。
の期間をすぎるとコンクリート中に配合された木材チッ
プが腐蝕する。木材チップが腐食することにより、植生
に適した径の孔が形成されるとともに、木材中にはおよ
そ50%のセルロースのほかにヘミセルロースなどの多
糖類、リグニンが含まれ、これが水および腐朽菌等の微
生物の存在により分解されて酸性物質を生じ、アルカリ
を中和することにより植物の生育に適した環境とするこ
とができる。したがって、放置期間後に腐蝕部分を植物
の発芽および発根、根張りおよび養分補給のための空間
として利用できる。
【0010】特にコンクリート組成物中のセメントとし
て低アルカリセメントを用いた場合には脱アルカリ化し
易くなり、植生に好適な条件に変化する。また、補強繊
維を混合しておけば、植物の根張り成長によるひび割れ
の拡大が妨げられ、コンクリートとしての必要な強度が
保たれる。
て低アルカリセメントを用いた場合には脱アルカリ化し
易くなり、植生に好適な条件に変化する。また、補強繊
維を混合しておけば、植物の根張り成長によるひび割れ
の拡大が妨げられ、コンクリートとしての必要な強度が
保たれる。
【0011】さらに、このコンクリートを用いてコンク
リート製品を成形した場合には、これを用いることによ
り、コンクリート構造物の表面を容易に植生に利用でき
るだけでなく、軽量化を図ることができる。
リート製品を成形した場合には、これを用いることによ
り、コンクリート構造物の表面を容易に植生に利用でき
るだけでなく、軽量化を図ることができる。
【0012】
【実施例】以下この発明の実施例を詳細に説明する。
【0013】実施例1 この実施例に係るコンクリートは、セメント、水、粗骨
材、細骨材、木材チップ、補強繊維が混練されてなって
おり、予め設定された水セメント比に基づいてその量が
決定される粗骨材の一部が木材チップに置換されてい
る。また、セメントは、植生に好ましい液性とするた
め、フライアッシュセメント、高炉スラグセメント等か
ら選ばれた低アルカリセメントが用いられている。
材、細骨材、木材チップ、補強繊維が混練されてなって
おり、予め設定された水セメント比に基づいてその量が
決定される粗骨材の一部が木材チップに置換されてい
る。また、セメントは、植生に好ましい液性とするた
め、フライアッシュセメント、高炉スラグセメント等か
ら選ばれた低アルカリセメントが用いられている。
【0014】木材チップは、木屑などの廃材を破砕機に
より一定の粒度が整えられた一般的なものが用いられ
る。粒径は後の植生の定着および根張りのために必要な
大きさに設定される。木材チップはいずれの木屑を原料
としたものでも良く、いずれにあっても木材中にはおよ
そ50%のセルロースのほかにヘミセルロースなどの多
糖類、リグニンが含まれ、これが水および腐朽菌等の微
生物の存在により分解されて酸性物質を生じ、周囲のア
ルカリを中和することにより液性を植物の生育に適した
環境に作り替える。
より一定の粒度が整えられた一般的なものが用いられ
る。粒径は後の植生の定着および根張りのために必要な
大きさに設定される。木材チップはいずれの木屑を原料
としたものでも良く、いずれにあっても木材中にはおよ
そ50%のセルロースのほかにヘミセルロースなどの多
糖類、リグニンが含まれ、これが水および腐朽菌等の微
生物の存在により分解されて酸性物質を生じ、周囲のア
ルカリを中和することにより液性を植物の生育に適した
環境に作り替える。
【0015】これら木材チップは、目的や用途に応じ
て、前記粗骨材の一部に加えて細骨材の一部を併せて置
換したり、粗骨材の全部或いは粗骨材及び細骨材の全
部、または細骨材の一部のみを置換することも可能であ
る。また、必要に応じて、コンクリート中に木材チップ
の保水性のために高吸水性樹脂を混練させたり、木材チ
ップ中に肥料や腐蝕促進のための微生物を混入させてお
くこともできる。
て、前記粗骨材の一部に加えて細骨材の一部を併せて置
換したり、粗骨材の全部或いは粗骨材及び細骨材の全
部、または細骨材の一部のみを置換することも可能であ
る。また、必要に応じて、コンクリート中に木材チップ
の保水性のために高吸水性樹脂を混練させたり、木材チ
ップ中に肥料や腐蝕促進のための微生物を混入させてお
くこともできる。
【0016】また、通常のコンクリートと同様に、必要
に応じて、コンクリート中に減水剤,硬化促進剤等の添
加剤を加えることもできる。
に応じて、コンクリート中に減水剤,硬化促進剤等の添
加剤を加えることもできる。
【0017】以上の組成のコンクリートは、ミキサーに
より均一に練り混ぜた後施工場所に打設される。
より均一に練り混ぜた後施工場所に打設される。
【0018】図1は以上の植生用コンクリートを用いた
法面の施工手順を示すものであり、まず(a)に示すよ
うに法面に前記組成からなるコンクリートCを打設し、
該コンクリートCを養生、硬化する。
法面の施工手順を示すものであり、まず(a)に示すよ
うに法面に前記組成からなるコンクリートCを打設し、
該コンクリートCを養生、硬化する。
【0019】コンクリートCの硬化後、ある程度の時間
が経過すると、雨などでコンクリートCの表面が洗わ
れ、木材チップ1がこれを吸水し、乾燥を繰返す間に微
生物の活動により表面から木材チップ1が腐蝕されて脆
くなり、含水分の多い弾力性に富んだ空間が形成され
る。またこの腐蝕による可溶分は酸性化され、水に溶け
出して周囲のセメントのアルカリ分を中和する。内部側
の木材チップ1も同様に通水および通気による影響を受
けて表面側よりやや遅れて腐蝕する。
が経過すると、雨などでコンクリートCの表面が洗わ
れ、木材チップ1がこれを吸水し、乾燥を繰返す間に微
生物の活動により表面から木材チップ1が腐蝕されて脆
くなり、含水分の多い弾力性に富んだ空間が形成され
る。またこの腐蝕による可溶分は酸性化され、水に溶け
出して周囲のセメントのアルカリ分を中和する。内部側
の木材チップ1も同様に通水および通気による影響を受
けて表面側よりやや遅れて腐蝕する。
【0020】この段階に至ったら(b)に示すようにコ
ンクリート表面に種子2を吹き付ける。これは一般に用
いられる法面防護用の種子吹き付け施工と同一要領で行
われる。吹き付けられた種子2は、腐蝕した前記木材チ
ップ1の部分を定着場所として発芽,発根し、木材チッ
プ1の存在箇所に向けて根張りを始める。この根張りは
隣り合う木材チップ1間に存在するセメントの最も脆弱
な部分を突き破った状態で行われ、最終的には(c)に
示すように植生3がコンクリートCの表面を覆い尽くす
程度にまで増殖,成長し、施工を完了する。この実施例
では、木材チップ1が腐食した段階で種子2を吹き付け
たが、予めコンクリート混練時に混入しておいてもよ
い。
ンクリート表面に種子2を吹き付ける。これは一般に用
いられる法面防護用の種子吹き付け施工と同一要領で行
われる。吹き付けられた種子2は、腐蝕した前記木材チ
ップ1の部分を定着場所として発芽,発根し、木材チッ
プ1の存在箇所に向けて根張りを始める。この根張りは
隣り合う木材チップ1間に存在するセメントの最も脆弱
な部分を突き破った状態で行われ、最終的には(c)に
示すように植生3がコンクリートCの表面を覆い尽くす
程度にまで増殖,成長し、施工を完了する。この実施例
では、木材チップ1が腐食した段階で種子2を吹き付け
たが、予めコンクリート混練時に混入しておいてもよ
い。
【0021】なお、成長までに必要に応じて施肥等を行
えば十分な植生管理を行うことができる。
えば十分な植生管理を行うことができる。
【0022】また、本質的にコンクリートCは法面補強
のためのものであって、根張りによってコンクリートの
脆弱部分を突き破っても全体が破壊されてはならないの
で、前述のようにセメントに補強繊維を混合しておくこ
とによりひび割れの伝幡を防ぐ一方で、種子2としても
ある程度根張りの浅い植物種を選択すべきである。この
実施例では、補強繊維を混合したが、これに代えてポリ
マー等の樹脂コンクリート用樹脂を混合して強度を確保
することもできるし、保水性を促進させるためコンクリ
ート中に高吸水性樹脂を混合することもでき、これらを
任意に組み合わせて使用することもできる。
のためのものであって、根張りによってコンクリートの
脆弱部分を突き破っても全体が破壊されてはならないの
で、前述のようにセメントに補強繊維を混合しておくこ
とによりひび割れの伝幡を防ぐ一方で、種子2としても
ある程度根張りの浅い植物種を選択すべきである。この
実施例では、補強繊維を混合したが、これに代えてポリ
マー等の樹脂コンクリート用樹脂を混合して強度を確保
することもできるし、保水性を促進させるためコンクリ
ート中に高吸水性樹脂を混合することもでき、これらを
任意に組み合わせて使用することもできる。
【0023】したがって、この実施例によれば、従来の
盛土および植生の組合わせによる法面造成に比べ、法面
強度を十分に確保でき、より急傾斜地の造成と、植生に
よる景観を確保する上で好適である。また、法面の施工
に限らず、種々の用途を与えることができる。
盛土および植生の組合わせによる法面造成に比べ、法面
強度を十分に確保でき、より急傾斜地の造成と、植生に
よる景観を確保する上で好適である。また、法面の施工
に限らず、種々の用途を与えることができる。
【0024】実施例2 この実施例では、実施例1と同一組成のコンクリートに
より、コンクリート製品として外壁面構築用のPC(プ
レキャスト)捨て型枠を成形したもので、図2(a)に
示すように、捨て型枠10の背面側、すなわちコンクリ
ート打設面側には非透水性の樹脂層12が予めコーティ
ングされているとともに、表面側にはハツリまたは成形
時の型枠形状に応じて、複数の棚部10aが形成されて
いる。型枠10の組立て後、(b)に示すように一般コ
ンクリートを打設すれば、型枠10の背面に外壁14が
一体に構築される。この場合、捨て型枠10と外壁14
とは一体化されるが、樹脂層12によって通水が遮断さ
れた状態となる。
より、コンクリート製品として外壁面構築用のPC(プ
レキャスト)捨て型枠を成形したもので、図2(a)に
示すように、捨て型枠10の背面側、すなわちコンクリ
ート打設面側には非透水性の樹脂層12が予めコーティ
ングされているとともに、表面側にはハツリまたは成形
時の型枠形状に応じて、複数の棚部10aが形成されて
いる。型枠10の組立て後、(b)に示すように一般コ
ンクリートを打設すれば、型枠10の背面に外壁14が
一体に構築される。この場合、捨て型枠10と外壁14
とは一体化されるが、樹脂層12によって通水が遮断さ
れた状態となる。
【0025】次いで、実施例1と同様に所定の期間をお
くことにより内部に含まれている木材チップ1を腐蝕さ
せた後、種子を表面に施せば、発芽,発根して(c)に
示すように外壁14の表面を植生3で覆い尽くすことが
出来る。
くことにより内部に含まれている木材チップ1を腐蝕さ
せた後、種子を表面に施せば、発芽,発根して(c)に
示すように外壁14の表面を植生3で覆い尽くすことが
出来る。
【0026】なお、棚部10aを規則的に形成しておく
ことによって植生3の配列も規則的なものとなり、棚部
10aの底部を水が溜まるような皿状とすることによっ
て水やりの頻度を削減することもできる。また、樹脂層
12により植生の根張りは外壁14に至ることがなく、
外壁14そのものの強度も十分に保全されることにな
る。
ことによって植生3の配列も規則的なものとなり、棚部
10aの底部を水が溜まるような皿状とすることによっ
て水やりの頻度を削減することもできる。また、樹脂層
12により植生の根張りは外壁14に至ることがなく、
外壁14そのものの強度も十分に保全されることにな
る。
【0027】実施例3 この実施例では、実施例1と同一組成のコンクリートに
より、コンクリート製品として、土留、護岸に用いられ
るコンクリート積みブロックを成形したもので、例えば
図3に示すように、この積みブロック15を擁壁16上
に積み重ね、その裏側に胴込コンクリート17および裏
込コンクリート18等を打設すれば、のり面の安定化が
図れるとともにその緑化を図ることができる。しかも、
骨材の一部または全部が木材チップに置換されているの
で、積みブロック15の軽量化が図れ、ブロックの運搬
作業、設置作業が容易となる。
より、コンクリート製品として、土留、護岸に用いられ
るコンクリート積みブロックを成形したもので、例えば
図3に示すように、この積みブロック15を擁壁16上
に積み重ね、その裏側に胴込コンクリート17および裏
込コンクリート18等を打設すれば、のり面の安定化が
図れるとともにその緑化を図ることができる。しかも、
骨材の一部または全部が木材チップに置換されているの
で、積みブロック15の軽量化が図れ、ブロックの運搬
作業、設置作業が容易となる。
【0028】なお、以上の実施例2および3では、コン
クリート製品としてPC捨て型枠と積みブロックを例示
したが、本発明はこれらに限定されず、プレキャスト製
化粧板その他のものであってもよい。
クリート製品としてPC捨て型枠と積みブロックを例示
したが、本発明はこれらに限定されず、プレキャスト製
化粧板その他のものであってもよい。
【0029】
【発明の効果】以上各実施例によって詳細に説明したよ
うに、この発明によるコンクリートにあっては、同コン
クリートにより構造物を構築した後、所定の放置期間で
コンクリート中に含まれる木材チップが腐蝕し、植生が
腐蝕部分で発芽および発根し、根張りおよび養分補給の
ための空間として利用できるので、コンクリート構造物
表面に植生を施す上で好適である。
うに、この発明によるコンクリートにあっては、同コン
クリートにより構造物を構築した後、所定の放置期間で
コンクリート中に含まれる木材チップが腐蝕し、植生が
腐蝕部分で発芽および発根し、根張りおよび養分補給の
ための空間として利用できるので、コンクリート構造物
表面に植生を施す上で好適である。
【0030】
【図1】(a)〜(c)はこの発明の実施例1によるコ
ンクリートを用いた法面構築手順を示す説明図である。
ンクリートを用いた法面構築手順を示す説明図である。
【図2】(a)〜(c)はこの発明の実施例2によるP
C捨て型枠を用いた外壁面の構築手順を示す説明図であ
る。
C捨て型枠を用いた外壁面の構築手順を示す説明図であ
る。
【図3】この発明の実施例3によるコンクリート積みブ
ロックを用いてのり面を安定させた状態を示す側断面図
である。
ロックを用いてのり面を安定させた状態を示す側断面図
である。
1 木材チップ 2 植物種子 3 植生 10 PC捨て型枠 12 非透水性樹脂層 14 外壁 15 積みブロック C コンクリート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E02D 29/02 311 E02D 29/02 311 //(C04B 28/02 18:26 14:38) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 28/02 C04B 16/02 C04B 18/26
Claims (4)
- 【請求項1】 セメントおよび水等と混練することによ
りコンクリートの構成材料として用いられる骨材の一部
ないし全部を木材チップにより構成するとともに、植物
の種子を混入してなることを特徴とするコンクリート。 - 【請求項2】 前記セメントは、フライアッシュセメン
ト、高炉スラグセメント等の低アルカリセメントである
ことを特徴とする請求項1記載のコンクリート。 - 【請求項3】 補強繊維が混入されていることを特徴と
する請求項1または2に記載のコンクリート。 - 【請求項4】 セメントおよび水等と混練される骨材の
一部ないし全部を木材チップにより構成したコンクリー
トを打設し、これが硬化して前記木材チップが腐蝕した
後、該コンクリート表面に植物の種子を吹き付けること
を特徴とするコンクリートの植生方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17944093A JP2982568B2 (ja) | 1993-07-20 | 1993-07-20 | コンクリートおよびコンクリートの植生方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17944093A JP2982568B2 (ja) | 1993-07-20 | 1993-07-20 | コンクリートおよびコンクリートの植生方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0741349A JPH0741349A (ja) | 1995-02-10 |
JP2982568B2 true JP2982568B2 (ja) | 1999-11-22 |
Family
ID=16065903
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17944093A Expired - Fee Related JP2982568B2 (ja) | 1993-07-20 | 1993-07-20 | コンクリートおよびコンクリートの植生方法 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2982568B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006248006A (ja) * | 2005-03-10 | 2006-09-21 | Kyushu Electric Power Co Inc | チップ系混合物の品質管理方法 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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