JP2010095426A - 生物成育促進基盤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コンクリートの内部から栄養物質が徐々に滲みだしてくる生物の成育促進基盤を得る。
【解決手段】 植物繊維を配合したモルタルまたはコンクリートの基盤であって、該植物繊維に生物育成用の栄養物質が含浸されていることを特徴とする生物成育促進基盤である。モルタルまたはコンクリート中への植物繊維の配合量は10Kg/m3以上であり、植物繊維を配合したモルタルまたはコンクリートはMgOおよびP25を主成分とする低pHセメントを結合材としたものであることができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、動植物の生・成育(本明細書ではこれらをまとめて成育と略称する)を促進するモルタルまたはコンクリート製基盤に関する。
各種のバクテリア、細菌、カビ類、その他の微小生物、或いは藻類、苔類、海草、草木類などの各種植物などの生物全般に対し、コンクリートを用いて育成を促進する方法として、コンクリート構成材料の配合において、鉄分を含有する材料(例えば海草用としては鉄スラグ等)を添加することが行われている。またコンクリート表面に鉄イオン含有塗料(硫酸第一鉄含有塗料)を塗布することも行われている。各種の栄養源や肥料をコンクリートに添加したり含浸させたりする試みもなされている(例えば特許文献1〜3)。
特許第2577709号公報 特開2001−302300号公報 特開2002−167258号公報
コンクリート材料に動植物の栄養源や肥料を含浸させる場合に、コンクリートの性質上、コンクリート表面だけが吸水湿潤状態となるので、表面部分に存在する栄養源や肥料が溶出するとしても、内部からの溶出は殆どできないので、長期間の溶出機能を果たすことは困難である。特許文献1では、ゼオライト、珪藻土、活性炭などの担持体に栄養源を吸着させたうえ、これらの担持体をコンクリート中に配合することを教示しているが、これらの担持体は一般に高価であると共に、このような担持体は一般に粒状または粉状であるために、コンクリート中に埋設されてしまうと外表面まで連続した細孔が形成される補償はなく、やはり、内部からの溶出はできない場合が多い。
したがって、本発明は、コンクリートの内部からも十分に栄養源が溶出できるようなコンクリート基盤を得ることを課題としたものである。
本発明によれば、植物繊維を配合したモルタルまたはコンクリートの基盤であって、該植物繊維に生物育成用の栄養物質が含浸されていることを特徴とする生物成育促進基盤を提供する。モルタルまたはコンクリート中への植物繊維の配合量は10Kg/m3以上、好ましくは20Kg/m3以上であるのがよく、これによって、植物繊維そのものが毛細管となり、モルタルまたはコンクリートの内部から外部に通ずる微細な毛細管状の通路が無数に形成できる。またモルタルまたはコンクリートとして、MgOおよびP25を主成分とする低pHセメントを結合材としたものを使用すると、生物の成育に好適な低pH域とすることができる。植物繊維に含浸させる栄養物質としては、植物の必須栄養素のうちの多量要素と微量要素を包含し、多量要素としては、窒素、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リンおよびイオウから選ばれる少なくとも一種を含み、また微量要素としては、モリブデン、銅、亜鉛、マンガン、鉄、ホウ素および塩素から選ばれる少なくとも一種を含むのがよい。
本発明によると、コンクリートの内部から栄養物質がしみだしてくる動植物の成育を促進する基盤が得られる。また、この基盤は土壌と同じような湿潤機能を有することから、コンクリートであっても土壌と同様な吸水・保水機能を有するので、動植物の成育環境を維持するのに好適である。
本発明は、綿や麻などの植物繊維をモルタルまたはコンクリートに配合することによって吸水・保水性を有するセメント硬化体に変質させると同時に、その植物繊維に動植物の栄養源または肥料(以下、栄養物質という)を含浸させておくことによって、湿潤したセメント硬化体の内部から当該栄養物質が漸次溶出するような性質を付与したものである。
同一出願人に係る特開2002−173353号公報には、細骨材および粗骨材と共に植物繊維をセメントに対し5重量%以上配合してなるセメント系コンクリートであって、350kg/cm2以上の圧縮強度、50kgf/cm2以上の曲げ強度および10%以上の吸水率を有する保水性コンクリートが記載され、より具体的には単位セメント量≧400Kg/m3、水セメント比>55%、スランプ値≧4cm、空気量≧4%、植物繊維≧30Kg/m3、配合強度≧300kgf/cm2の配合で粗骨材および細骨材と共に練り混ぜてなる保水性コンクリートが記載されている。当該公報に記載されているように、植物繊維を配合しない普通コンクリートでは吸水率(120時間浸漬後の吸水率)が3.7%前後であるのに対し、これに植物繊維を配合すると、植物繊維の配合量と共に吸水率が増加し、例えば綿を40kgf/cm2 配合したものでは同吸水率は15%前後にも達し、セメント硬化体中での水分含有率は10%前後となり、この湿潤状態は気中放置しても数日間は続く。すなわち一般の土壌と同様な湿潤状態が維持される。
本発明は、特開2002−173353号公報に開示された保水性コンクリートの湿潤性質をそのまま利用することができる。すなわち、植物繊維に栄養物質を添加する以外の点については、特開2002−173353号公報に記載された内容は本発明でも適用できるが、この保水性コンクリートを製造するさいに、予め栄養物質を含浸させた植物繊維を配合すると、従来のものにはない優れた動植物の育成促進基盤が得られることがわかった。
例えば、水中植物を例にとると、水中植物の人工的な増殖には、水中植物を植栽した基盤を用いるのが合理的である。水中植物の種子を基盤に播種した状態、基盤から発芽した状態、基盤上で成茂した状態など、様々な生育段階であっても基盤ごとに移動することが可能である。このような基盤にコンクリートを使用し且つそのコンクリートが栄養分や肥料を徐々に放出することができる育成促進基盤であれば一層合理的である。この場合、コンクリート基盤が水中から離れた状態に置かれたときでも、その生育に障害を与えないような湿潤機能を有することも必要である。このような要件を満たす水中植物用の基盤はこれまでに出現していない。陸生植物についても実質的に同様である。常時土壌と同じような湿潤状態を維持しながら栄養源や肥料が内部から徐々に滲みだしてくるようなコンクリート製の基盤は出現していない。
このような要求を満たす基盤として、本発明は、生物育成用の栄養源を含浸した植物繊維がモルタルまたはコンクリート中に分散している点に特徴を有する成育促進基盤を提供するものである。そのさい、モルタルまたはコンクリートの結合材としてMgOおよびP25を主成分とする低pHセメントを用いることができ、栄養源としては、植物の必須栄養素のうちの多量要素と微量要素を包含させる。多量要素としては、窒素、カリウム カルシウム、マグネシウム、リンおよびイオウから選ばれる少なくとも一種を、また微量要素としては、モリブデン、銅、亜鉛、マンガン、ケイ素、鉄、ホウ素および塩素から選ばれる少なくとも一種を含ませるのがよい。
本発明の基盤はモルタルまたはコンクリートによって形成されるから、基盤の用途に適合したあらゆる形状に成形できる。モルタルまたはコンクリートの練り混ぜ時に添加する植物繊維としては、長さが2〜12mm、径が0.1〜1.0mm程度のものが使用でき、配合量としては、植物繊維の種類によってその適正な範囲は異なるが、10〜80Kg/m3好ましくは20〜60Kg/m3の範囲とするのがよく、植物繊維の配合量が多いほど硬化した基盤の湿潤性能(保水性能)および生モルタルまたはコンクリートの変形性能が高まる。
練り混ぜに際しては、セメントペーストに植物繊維を先練りし、この植物繊維入りセメントペーストを骨材と混り混ぜる方法が好ましい。植物繊維の性質上、その繊維一本一本の径や長さ、さらには表面状態や形状(針状か板状かなど)はランダムであるが、要するところ、その植物繊維の性質に応じてコンクリート中によく分散できるような寸法形状とすればよい。綿や麻を用いる場合には、長さがほぼ2〜12mmで、径がほぼ0.2〜0.7mm程度のものを練り混ぜ中の材料に少しずつ投入して分散させればよい。
コンクリート用分散剤を使用して植物繊維の分散を促進させることも好ましい。使用できる分散剤には各種のものがあるが、例えば高性能減水剤(商品名レオビルド8000ESなど)が挙げられる。また、必要に応じて水溶性高分子等の増粘剤を使用することもできる。
このような植物繊維配合のモルタルまたはコンクリートにおいて、本発明に従って植物繊維に栄養物質を含浸させるには、セメント硬化体としたあとで、栄養物質含有溶液を硬化体中の植物繊維に含浸させることもできるが、最も簡便な方法は、栄養物質を含浸させた植物繊維をモルタルまたはコンクリートの練り混ぜ時に配合することである。後者の場合には、栄養物質を溶解した液(水溶液)に植物繊維を浸して植物繊維に栄養物質を含浸させ、これを乾燥した上で、或いは半乾燥した状態で、モルタルまたはコンクリートの練り混ぜ時に添加するのがよい。
使用するセメントとしては普通セメントが使用できるが、低pHセメントを使用すると、低pHの植物繊維入り生モルタルが得られ、低pHの本発明に従う二枚貝保護用ブロック基材を作ることができる。低pHセメントとしては、MgOおよびP25を主成分とする低pHセメントを使用できる。このような低pHセメントとしては、例えば特開2001−200252号公報に記載された軽焼マグネシアを主成分とする土壌硬化剤組成物が挙げられる。またこれに相当する低pHセメントは商品名マグホワイトとして市場で入手できる。さらに、セメントの一部を、必要に応じて高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、シリカヒュームなどで置換することもできる。
骨材成分としては通常の細骨材および粗骨材を使用できる。細骨材としては通常の川砂のほか、土質成分のもの例えば火山灰土、黒土等を使用可能である。また、石灰石粉等の微粉末を配合することもできる。さらに軽量細骨材を使用することもできる。
植物繊維を10Kg/m3以上、好ましくは20Kg/m3以上配合し、水セメント比を従来のポーラスコンクリートの場合と同等もしくはこれよりも高くして(例えばポーラスコンクリートでは水セメントが25〜35%程度である)練り混ぜると、その硬化体は、透水係数が 1.0〜3.0 cm/secで、単位吸水率が10〜40%の保水性コンクリート(モルタル)を得ることができる。したがって、これを硬化してなる本発明の基盤は、単位吸水率が10〜40%の保水性を示す基盤となる。このため、内部まで湿潤状態が維持された基盤となり、且つ内部から栄養物質が溶出する基盤となるので、育成促進基盤として非常に好適な材料となる。しかも、本発明に従う基盤は、圧縮強度250〜330kgf/cm2、曲げ強度40〜50kgf/cm2を示す硬化体製品となり得る。すなわち、普通コンクリートまたはモルタルと同等の強度特性を得ることが可能である。
本発明に従う成育促進基盤を作るための、代表的な植物繊維入り生モルタルの材料配合例を挙げると、例えば、
低pHセメント(商品名マグホワイト):500Kg/m3±50Kg/m3
黒土 :500Kg/m3±50Kg/m3
砂 :400Kg/m3±40Kg/m3
水 :420Kg/m3±40Kg/m3
植物繊維(綿の場合) :20Kg/m3±5Kg/m3
混和剤として、
ソイルセメント用混和剤(商品名レオソイル100A):5Kg/m3±1Kg/m3
ソイルセメント用混和剤(商品名レオソイル100B):3Kg/m3±1Kg/m3
を例示できる。これによって例えば気乾比重=1.5±0.2、湿潤比重=2.1±0.2の硬化体とすることができる。この硬化体(立体形状のブロックを作成するための線状体)は、例えば圧縮強度300kgf/cm2±50kg/m3、曲げ強度45kgf/cm2±10kg/m3で、単位吸水率が30%±10%程度の保水性を示す硬化体となる。この硬化体は、栄養物質を含浸しない植物繊維を用いた場合の例を挙げたが、配合する植物繊維に予め栄養物質を含浸させておいても、同様の硬化体となる。
〔実施例1〕
下記(1) に示す配合で植物繊維入りソイルモルタルを練り混ぜ、得られた混練物から10cm×10cm×厚み2cmの平板を作成した。そのさい、配合した植物繊維(綿)として、下記(2) の条件でMC培地の水溶液に浸したうえ、乾燥させたもの(栄養物質を含有させた実施例)と、対照例として、全く栄養物質を含有させなかったものを使用した。
(1) 植物繊維入りソイルモルタルの配合
土:500Kg/m3
砂:400Kg/m3
低pHセメント(商品名マグホワイト):500Kg/m3
植物繊維(綿):20Kg/m3
水:420Kg/m3
混和剤:
商品名レオソイル100A:5Kg/m3
商品名レオソイル100B:3Kg/m3
(2) 栄養物質入り植物繊維の製造条件
下記の組成をもつMC培地の水溶液1リットルに植物繊維100gを2時間浸したあと、乾燥器内で風乾し、全ての水分をとばして乾燥体の植物繊維(綿繊維)とする。
MC培地水溶液の組成
KNO3 125mg
MgSO4・7H2O 125mg
KH2PO4 125mg
Fe混液 0.1mL
5金属混液 0.1mL
蒸留水 99.8mL
得られた栄養物質入り平板と、栄養物質無し平板(いずれも硬化したもの)を水位3cmの水をはったガラス製の水槽内の側面に立てかけた。すなわち、平板の水没深さが3cmでその上の7cmを気中に露出させ、この気中露出部分が水分を吸収し毛細管作用で水が湿潤する状況を造り出した。さらに、エアーポンプで水中に通気し、水流を形成すると共に水槽内に空気が流れる状態を維持した。この状態で、平板の上端面に、付着微細藻類として一般的な、緑藻類の chlorella luteoviridis (乾燥重量で1g/リットル水溶液)を吹付け、1ケ月間維持した。
本例で使用した藻類は単細胞で細胞内にクロロフィルを持ち、これが光合成を行って生命維持・増殖を行なうが、細胞分裂で増殖してその数が増えることで緑色が強くなる。したがって、緑色が強くなる程度を測定することで、増殖度合いを判定できる。そこで、ミノルタ株式会社製のCR−200の色彩色差計を用いて、試験開始時と1ケ月経過時の平板の上端面の明度および緑色値を計測した。評価方法は明度(L)については黒0〜白100の範囲で、L・a・b表示系色度図を参照して緑方向の強度を評価した(aのマイナスの値が大きいほど緑方向が強く赤方向が弱いことを示し、bのプラスの値が小さいほど黄方向が弱く青方向が強いことを示す)。測定結果を下記に示した。
対照例の平板の緑色値
試験開始時 L64 a−20 b+25
1ケ月経過時 L56 a−23 b+16
実施例の平板の緑色値
試験開始時 L64 a−20 b+25
1ケ月経過時 L50 a−27 b+10
すなわち、対照例のものに対し、本実施例のものは、緑色(クロロフィル)を増加させており、増殖が促進されたことを示している。
〔実施例2〕
下記(1) に示す配合で植物繊維入りコンクリートを練り混ぜ、得られた混練物から10cm×10cm×厚み2cmの平板を作成した。そのさい、配合した植物繊維(綿)として、下記(2) の条件で硫酸第一鉄を含浸させたもの(実施例)と、含有させなかったもの(対照例)を使用した。
(1) 植物繊維入りコンクリートの配合
普通ポルトランドセメント(密度:3.16g/cm3):600Kg/m3
粗骨材(川砂利:表乾密度2.67):638Kg/m3
細骨材(川砂:表乾密度2.64):615Kg/m3
植物繊維(麻短繊維):35Kg/m3
水:240Kg/m3
混和剤(商品名ポゾレスNo.70L):5.4Kg/m3
(2) 栄養物質入り植物繊維の製造条件
硫酸第一鉄(FeSO4・7H2O)の10%水溶液1リットルに、植物繊維(麻短繊維)100gを2時間浸したあと、乾燥器内で風乾し、全ての水分をとばして硫酸第一鉄を含む乾燥体の繊維とする。
得られた栄養物質入り平板と、栄養物質無し平板(いずれも硬化したもの)を水深3mの岩塊に面した海底に金具を用いて固定し、それらの平板に育成する海藻類の状況を観測した。
その結果、3ケ月後の状況において、本実施例の平板は10cm2にアオノリ類、アオオ類、フクロノリ、イバラノリ類の育成が見られ、湿重量14.5g、乾燥重量3.2gであった。これに対して、対照例の平板では湿重量6.8g、乾燥重量1.5gであり、本実施例のものでは対照例の2倍以上の育成効果が確認された。
〔実施例3〕
下記(1) に示す配合で植物繊維入りソイルモルタルを練り混ぜ、得られた混練物から直径10cm、高さ20cmの円柱状の基盤を作成した。そのさい、配合した植物繊維(綿)として、下記(2) の条件で液体肥料(K−液肥2号)を含浸させたもの(実施例)と、含有させなかったもの(対照例)を使用した。
(1) 植物繊維入りソイルモルタルの配合
土:500Kg/m3
砂:400Kg/m3
低pHセメント(商品名マグホワイト):500Kg/m3
植物繊維(綿):20Kg/m3
水:420Kg/m3
混和剤:
商品名レオソイル100A:5Kg/m3
商品名レオソイル100B:3Kg/m3
(2) 栄養物質入り植物繊維の製造条件
K−液肥2号の原液(窒素5%、リン酸10%、カリウム5%、その他マンガン、ホウ素、鉄、ビタミンB1を少量ずつ含む)10mLを1Lの水に加えて100倍液としたものを準備し、この液に植物繊維(綿)100gを浸し、それを風乾する。
得られた栄養物質入り円柱と、栄養物質無し円柱(いずれも硬化したもの)をいずれも水位2cm程度の水をはったトレイ内に自立させ、各円柱の上に土を5cmの高さに盛り付け、この土の中にクローバーの種をまき、霧吹きで水をかけて土を湿潤させた。トレイ内の水位を維持し且つ周囲雰囲気として温度20℃湿度60%を維持してその成長を観察した。
その結果、対照例および実施例のいずれも2週間で発芽したが、4週間目では対照例の茎の長さが平均2.8cmであったのに対し、実施例のものは平均4cmであった。また、6週間目では対照例の茎の長さが平均4.9cmであったのに対し、実施例では平均7.2cmであった。すなわち、実施例のものは、肥料入り円柱から土に肥料か溶出した結果、肥料なしの円柱のものに比べて約1.5倍の伸長があり、成育の促進効果が示された。

Claims (4)

  1. 植物繊維を配合したモルタルまたはコンクリートの基盤であって、該植物繊維に生物育成用の栄養物質が含浸されていることを特徴とする生物成育促進基盤。
  2. モルタルまたはコンクリート中への植物繊維の配合量が10Kg/m3以上である請求項1に記載の生物成育促進基盤。
  3. 植物繊維を配合したモルタルまたはコンクリートはMgOおよびP25を主成分とする低pHセメントを結合材としたものである請求項1または2に記載の生物成育促進基盤。
  4. 栄養物質は、植物の必須栄養素のうちの多量要素と微量要素を包含し、多量要素としては、窒素、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リンおよびイオウから選ばれる少なくとも一種を含み、また微量要素としては、モリブデン、銅、亜鉛、マンガン、鉄、ホウ素および塩素から選ばれる少なくとも一種を含む請求項1ないし3のいずれかに記載の生物成育促進基盤。
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