JPH08238023A - コケ・シダ類増殖型緑化基盤 - Google Patents
コケ・シダ類増殖型緑化基盤Info
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- JPH08238023A JPH08238023A JP7044186A JP4418695A JPH08238023A JP H08238023 A JPH08238023 A JP H08238023A JP 7044186 A JP7044186 A JP 7044186A JP 4418695 A JP4418695 A JP 4418695A JP H08238023 A JPH08238023 A JP H08238023A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】多種類の緑化植物を増殖させる緑化基盤を提供
する。 【構成】大鋸屑又はピートモス等の植物繊維材料又は土
の塊状体にMC培地その他の栄養分を含浸する。含浸後
の塊状体を緑化すべき基体表面に被膜状に接着剤で固定
する。その固定の前又は後に、塊状体に気生藻類を付着
して緑化基盤とする。緑化すべき基体表面に応じて選択
したコケ類及び/又はシダ類等の胞子又は切片を緑化基
盤の塊状体上に着生させ増殖させて基体表面を緑化す
る。
する。 【構成】大鋸屑又はピートモス等の植物繊維材料又は土
の塊状体にMC培地その他の栄養分を含浸する。含浸後
の塊状体を緑化すべき基体表面に被膜状に接着剤で固定
する。その固定の前又は後に、塊状体に気生藻類を付着
して緑化基盤とする。緑化すべき基体表面に応じて選択
したコケ類及び/又はシダ類等の胞子又は切片を緑化基
盤の塊状体上に着生させ増殖させて基体表面を緑化す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コケ類及び/又はシダ
類(以下、コケ・シダ類という)増殖型緑化基盤に関
し、特にコンクリート壁面等を多様な色調の緑色にする
コケ・シダ類増殖型緑化基盤に関する。
類(以下、コケ・シダ類という)増殖型緑化基盤に関
し、特にコンクリート壁面等を多様な色調の緑色にする
コケ・シダ類増殖型緑化基盤に関する。
【0002】
【従来の技術】建築物の表面等に壁面に経年的熟成(エ
ージング)を偲ばせる落着きのある外観を短期間に作り
出すため、壁面に気生藻類を繁殖させる試みがなされて
いる。本出願人は特開平6-136293号公報に、吸水性の高
い高分子ゾルに発色性の気生藻類を分散させた塗装液の
外壁面への塗布により、落着きのある緑化面を短期間で
形成する外壁緑化方法を開示した。ここに発色性の気生
藻類とは、特殊な色素を体内に有し、その光合成作用に
より二酸化炭素を取込み独立栄養を営む光合成微生物で
あって付着微細藻類とも呼ばれ、その一例としてKlebso
rmidium flaccidiumやChlorella luteoviridis等を挙げ
ることができる。
ージング)を偲ばせる落着きのある外観を短期間に作り
出すため、壁面に気生藻類を繁殖させる試みがなされて
いる。本出願人は特開平6-136293号公報に、吸水性の高
い高分子ゾルに発色性の気生藻類を分散させた塗装液の
外壁面への塗布により、落着きのある緑化面を短期間で
形成する外壁緑化方法を開示した。ここに発色性の気生
藻類とは、特殊な色素を体内に有し、その光合成作用に
より二酸化炭素を取込み独立栄養を営む光合成微生物で
あって付着微細藻類とも呼ばれ、その一例としてKlebso
rmidium flaccidiumやChlorella luteoviridis等を挙げ
ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、気生藻類の発
色のみに頼る従来の緑化方法には、緑化面における色の
強弱・濃淡の色調や光沢の分布が単調である問題点があ
った。よって本発明の目的は、多種類のコケ・シダ類を
増殖させる緑化基盤を提供するにある。
色のみに頼る従来の緑化方法には、緑化面における色の
強弱・濃淡の色調や光沢の分布が単調である問題点があ
った。よって本発明の目的は、多種類のコケ・シダ類を
増殖させる緑化基盤を提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】従来技術の上記問題点を
解決するため本発明者は、多種類の植物により被処理表
面を覆えば、多様な色調の緑化を達成できることに着目
し、種々の実験研究を重ねた。その結果、気生藻類を含
有する植物繊維上でコケ・シダ類を増殖させる構造の基
盤により緑化を行う手法を完成した。コンクリート壁面
等の自然緑化には、気生藻類だけでなくコケ・シダ類も
働いている。
解決するため本発明者は、多種類の植物により被処理表
面を覆えば、多様な色調の緑化を達成できることに着目
し、種々の実験研究を重ねた。その結果、気生藻類を含
有する植物繊維上でコケ・シダ類を増殖させる構造の基
盤により緑化を行う手法を完成した。コンクリート壁面
等の自然緑化には、気生藻類だけでなくコケ・シダ類も
働いている。
【0005】また本発明者は、気生藻類の存在がコケ・
シダ類の生育を促進する事実を実験的に見出した。その
実験の一例を示せば次のとおりである。コンクリート平
板の表面(13.5cm×12.0cm)に大鋸屑を乾燥重量で180g
/m2の割合で接着剤により被膜状に固定した参照基盤
と、同一のコンクリート平板の表面へ大鋸屑を同様に被
膜状に固定した上で気生藻類Klebsormidium flaccidium
を乾燥重量で5g/m2の割合で付着した気生藻類付き基盤
とを用意した。ゼニゴケ葉状部の先端部分20切片(葉面
積平均0.65cm2)を切出し、参照基盤と気生藻類付き基
盤とにそれぞれ10切片づつ散布した。図2を参照する
に、これらの基盤1にゼニゴケ2を散布した試料を培養
槽3内の台4に載せ、ポンプ5から管路6を介して矢印
Wのように水を流し基盤表面を湿潤状態に保った。蛍光
灯7を培養槽3に臨むソケット8に取付け、5000luxで
1日当り16時間照光し、温度を20゜Cに保って28日間培養
した。ゼニゴケ切片の成長率を「10切片の葉面積の平均
増加率」として測定した。
シダ類の生育を促進する事実を実験的に見出した。その
実験の一例を示せば次のとおりである。コンクリート平
板の表面(13.5cm×12.0cm)に大鋸屑を乾燥重量で180g
/m2の割合で接着剤により被膜状に固定した参照基盤
と、同一のコンクリート平板の表面へ大鋸屑を同様に被
膜状に固定した上で気生藻類Klebsormidium flaccidium
を乾燥重量で5g/m2の割合で付着した気生藻類付き基盤
とを用意した。ゼニゴケ葉状部の先端部分20切片(葉面
積平均0.65cm2)を切出し、参照基盤と気生藻類付き基
盤とにそれぞれ10切片づつ散布した。図2を参照する
に、これらの基盤1にゼニゴケ2を散布した試料を培養
槽3内の台4に載せ、ポンプ5から管路6を介して矢印
Wのように水を流し基盤表面を湿潤状態に保った。蛍光
灯7を培養槽3に臨むソケット8に取付け、5000luxで
1日当り16時間照光し、温度を20゜Cに保って28日間培養
した。ゼニゴケ切片の成長率を「10切片の葉面積の平均
増加率」として測定した。
【0006】実験結果を培養期間と成長率との関係とし
て図1に示す。28日間培養後の成長率は、気生藻類無し
の参照基盤で405%であったのに対し、気生藻類付き基
盤では611%に達した。
て図1に示す。28日間培養後の成長率は、気生藻類無し
の参照基盤で405%であったのに対し、気生藻類付き基
盤では611%に達した。
【0007】図1の実験結果から、気生藻類を付着させ
なくとも大鋸屑製の基盤は緑化基盤として有効である
が、気生藻類の付着が植物の育成効果を高めることが認
められる。その理由は、大鋸屑が持つ保水能力を気生藻
類が増強することにある。例えば、大きさが0.85〜2.00
mmの大鋸屑は、乾燥重量1g当り約7gの水分を蓄えるこ
とができるので、大鋸屑のみであっても緑化基盤の材料
となり得る。基盤に付着した気生藻類は、大鋸屑の表面
を覆って水分の蒸発を防ぐ蒸発防止能力と、気生藻類自
体の保水能力とによって基盤の植物育成能力を高める。
なくとも大鋸屑製の基盤は緑化基盤として有効である
が、気生藻類の付着が植物の育成効果を高めることが認
められる。その理由は、大鋸屑が持つ保水能力を気生藻
類が増強することにある。例えば、大きさが0.85〜2.00
mmの大鋸屑は、乾燥重量1g当り約7gの水分を蓄えるこ
とができるので、大鋸屑のみであっても緑化基盤の材料
となり得る。基盤に付着した気生藻類は、大鋸屑の表面
を覆って水分の蒸発を防ぐ蒸発防止能力と、気生藻類自
体の保水能力とによって基盤の植物育成能力を高める。
【0008】本発明はこれらの知見に基づき完成され
た。本発明のコケ・シダ類増殖型緑化基盤は、栄養分を
含浸した植物繊維材料又は土の塊状体、前記塊状体に付
着した気生藻類、及び前記塊状体を被緑化面へ被膜状に
固定する接着剤を備えてなり、コケ・シダ類の胞子又は
切片を前記固定後の塊状体上で着生・増殖可能にしてな
るものである。
た。本発明のコケ・シダ類増殖型緑化基盤は、栄養分を
含浸した植物繊維材料又は土の塊状体、前記塊状体に付
着した気生藻類、及び前記塊状体を被緑化面へ被膜状に
固定する接着剤を備えてなり、コケ・シダ類の胞子又は
切片を前記固定後の塊状体上で着生・増殖可能にしてな
るものである。
【0009】植物繊維材料又は土の塊状体を使うのは、
緑化面へ被膜状にこれを分散して固定することにより、
基盤形成用の被膜を作るためである。塊状体の好ましい
一例は大鋸屑、ピートモス又はレーヨンである。栄養分
は植物の増殖を促すものであり、例えば表1に示すMC
培地を用い、大鋸屑、ピートモス、レーヨン又は土等の
塊状体を液状のMC培地に浸漬して栄養分を含浸するこ
とができる。このように液状培地に浸漬した場合には、
その後塊状体を乾燥して接着剤による固定の便を図る。
塊状体への気生藻類の付着は、例えば散布、噴霧、塗布
等によって行う。塊状体を被膜状に固定する接着剤は気
生藻類及びコケ・シダ類の生育に支障のないものが好ま
しく、例えばエポキシ系接着剤を使用することができ
る。
緑化面へ被膜状にこれを分散して固定することにより、
基盤形成用の被膜を作るためである。塊状体の好ましい
一例は大鋸屑、ピートモス又はレーヨンである。栄養分
は植物の増殖を促すものであり、例えば表1に示すMC
培地を用い、大鋸屑、ピートモス、レーヨン又は土等の
塊状体を液状のMC培地に浸漬して栄養分を含浸するこ
とができる。このように液状培地に浸漬した場合には、
その後塊状体を乾燥して接着剤による固定の便を図る。
塊状体への気生藻類の付着は、例えば散布、噴霧、塗布
等によって行う。塊状体を被膜状に固定する接着剤は気
生藻類及びコケ・シダ類の生育に支障のないものが好ま
しく、例えばエポキシ系接着剤を使用することができ
る。
【0010】
【表1】
【0011】
【作用】コンクリート壁面等の被処理表面に上記の本発
明による緑化基盤を形成し、その上にコケ・シダ類等の
胞子や切片を散布すれば、以上説明したように、散布さ
れた胞子や切片が高成長率で生育して緑化面を短期間で
緑化する。緑化基盤内の気生藻類は、自ら増殖して緑化
に貢献するだけでなく、コケ・シダ類の生育を促進して
緑化を促す。即ち、同一基盤上で多種類の植物を増殖し
て植物の相違による緑色の強弱・濃淡の色調や光沢の分
布が得られる。
明による緑化基盤を形成し、その上にコケ・シダ類等の
胞子や切片を散布すれば、以上説明したように、散布さ
れた胞子や切片が高成長率で生育して緑化面を短期間で
緑化する。緑化基盤内の気生藻類は、自ら増殖して緑化
に貢献するだけでなく、コケ・シダ類の生育を促進して
緑化を促す。即ち、同一基盤上で多種類の植物を増殖し
て植物の相違による緑色の強弱・濃淡の色調や光沢の分
布が得られる。
【0012】こうして、本発明の目的である「多種類の
コケ・シダ類を増殖させる緑化基盤」の提供が達成され
る。
コケ・シダ類を増殖させる緑化基盤」の提供が達成され
る。
【0013】大鋸屑又はピートモスを植物繊維の塊状体
として使用すれば、緑化基盤の表面に凹凸が生ずるの
で、コケ・シダ類等の胞子や切片からの根が張りやす
く、流出を防止できる。又、雨水の急速な流下を防ぎ、
強い日射に対して小さな日陰を作ることができる。さら
に、大鋸屑やピートモス等の塊状体の大きさに変化を与
えることにより、緑化基盤の表面の凹凸や粗さを調整す
ることも可能である。
として使用すれば、緑化基盤の表面に凹凸が生ずるの
で、コケ・シダ類等の胞子や切片からの根が張りやす
く、流出を防止できる。又、雨水の急速な流下を防ぎ、
強い日射に対して小さな日陰を作ることができる。さら
に、大鋸屑やピートモス等の塊状体の大きさに変化を与
えることにより、緑化基盤の表面の凹凸や粗さを調整す
ることも可能である。
【0014】
【実施例】本発明の緑化基盤をコンクリート壁面に設け
る場合には、既設のコンクリート壁に取付けるだけでは
なく、コンクリート壁構築時に一体的に形成することも
できる。即ち、コンクリート型枠の内面に気生藻類付着
後の大鋸屑やピートモス又は土等の塊状体を親コンクリ
ート性であって水溶性の接着剤により被膜状に仮止め
し、その型枠内へ生コンクリートを流し込み固化させる
際に前記塊状体をコンクリート壁面に被膜状に接着させ
ることができる。
る場合には、既設のコンクリート壁に取付けるだけでは
なく、コンクリート壁構築時に一体的に形成することも
できる。即ち、コンクリート型枠の内面に気生藻類付着
後の大鋸屑やピートモス又は土等の塊状体を親コンクリ
ート性であって水溶性の接着剤により被膜状に仮止め
し、その型枠内へ生コンクリートを流し込み固化させる
際に前記塊状体をコンクリート壁面に被膜状に接着させ
ることができる。
【0015】さらに本発明の緑化基盤の基体を布とし、
緑化膜を形成することができる。即ち、大鋸屑やピート
モス等の植物繊維材料又は土の塊状体に栄養分含浸と気
生藻類付着を施したものを布の表面に被膜状に接着剤で
固定して緑化膜とし、コケ・シダ類の胞子又は切片を前
記布に固定後の塊状体上で着生・増殖可能にしてもよ
い。この場合、布をガーゼ又はサラシとし、栄養分含浸
後の塊状体をその布の表面に接着剤で被膜状に固定した
後、その固定後の塊状体に気生藻類を噴霧又は塗布等に
よって付着することもできる。なお、塊状体を表面に被
膜状に固定した布へ気生藻類を付着するには、気生藻類
の懸濁液の飛沫を布の表面に飛び付かせる特願平5-3100
25号に記載のいわゆる飛沫式移植方法、又は気生藻類の
懸濁液の流れの中にその布を垂下して付着する特願平6-
179710号に記載のいわゆる液中垂下式移植方法を使うこ
ともできる。
緑化膜を形成することができる。即ち、大鋸屑やピート
モス等の植物繊維材料又は土の塊状体に栄養分含浸と気
生藻類付着を施したものを布の表面に被膜状に接着剤で
固定して緑化膜とし、コケ・シダ類の胞子又は切片を前
記布に固定後の塊状体上で着生・増殖可能にしてもよ
い。この場合、布をガーゼ又はサラシとし、栄養分含浸
後の塊状体をその布の表面に接着剤で被膜状に固定した
後、その固定後の塊状体に気生藻類を噴霧又は塗布等に
よって付着することもできる。なお、塊状体を表面に被
膜状に固定した布へ気生藻類を付着するには、気生藻類
の懸濁液の飛沫を布の表面に飛び付かせる特願平5-3100
25号に記載のいわゆる飛沫式移植方法、又は気生藻類の
懸濁液の流れの中にその布を垂下して付着する特願平6-
179710号に記載のいわゆる液中垂下式移植方法を使うこ
ともできる。
【0016】大鋸屑やピートモス等の植物繊維材料をコ
ンクリート壁面や布表面等の被緑化面に固定するには、
これらの繊維材料を例えば5mm程度以下の細片に切断し
た後接着剤により、静電界中で被固定面に垂直又は傾斜
状に植毛する手順からなるいわゆる静電植毛を使うこと
ができる。ただし、細片の大きさは5mm以下に限定され
ない。静電植毛の工程は、繊維材料に気生藻類を付着す
る前でも後でもよいことを実験により確認した。また、
土の塊状体を材料とする場合にも、気生藻類を付着した
後であればその細片を静電植毛により被緑化面に固定で
きることを実験により見出した。さらに静電植毛の場
合、固定効率を上げるために、接着しやすい化学繊維を
植物繊維にアンカー材として混合してもよい。
ンクリート壁面や布表面等の被緑化面に固定するには、
これらの繊維材料を例えば5mm程度以下の細片に切断し
た後接着剤により、静電界中で被固定面に垂直又は傾斜
状に植毛する手順からなるいわゆる静電植毛を使うこと
ができる。ただし、細片の大きさは5mm以下に限定され
ない。静電植毛の工程は、繊維材料に気生藻類を付着す
る前でも後でもよいことを実験により確認した。また、
土の塊状体を材料とする場合にも、気生藻類を付着した
後であればその細片を静電植毛により被緑化面に固定で
きることを実験により見出した。さらに静電植毛の場
合、固定効率を上げるために、接着しやすい化学繊維を
植物繊維にアンカー材として混合してもよい。
【0017】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明のコケ
・シダ類増殖型緑化基盤は、栄養分と気生藻類とを有す
る塊状体の上でコケ・シダ類を着生させ増殖させるの
で、次の顕著な効果を奏する。
・シダ類増殖型緑化基盤は、栄養分と気生藻類とを有す
る塊状体の上でコケ・シダ類を着生させ増殖させるの
で、次の顕著な効果を奏する。
【0018】(イ)多種類の気生藻類及びコケ・シダ類に
よる多様な色調の緑化面を人工的に短期間で作ることが
できる。 (ロ)塊状体の粒度や形状の選択により表面の凹凸や光の
反射光沢が異なる各種緑化面を形成できる。 (ハ)天然の塊状体を使うので、周囲の自然との違和感が
少なく環境汚染の虞もない。 (ニ)塊状体が栄養分を含有し気生藻類が保水能力を高め
るので短期間に緑化を達成することができる。 (ホ)塊状体からなる緑化表面の凹凸によりコケ・シダ類
の根を張り易くしその流出を防止できる。 (ヘ)強い日射時に塊状体の凹凸で小さない日陰を作り、
涼感のある色調を創出し、併せて水分の蒸発を抑制して
コケ・シダ類を保護することができる。 (ト)大鋸屑の黄色、ピートモスの茶色、コケ・シダ類の
緑色の適当な混合により、薄い黄色から濃い茶色までの
異なるベースの上に各種色調の緑色からなる色彩の変化
を演出することができる。 (チ)廃材となった木製型枠から大鋸屑を作って利用する
ことにより資源の再利用を図ることができる。
よる多様な色調の緑化面を人工的に短期間で作ることが
できる。 (ロ)塊状体の粒度や形状の選択により表面の凹凸や光の
反射光沢が異なる各種緑化面を形成できる。 (ハ)天然の塊状体を使うので、周囲の自然との違和感が
少なく環境汚染の虞もない。 (ニ)塊状体が栄養分を含有し気生藻類が保水能力を高め
るので短期間に緑化を達成することができる。 (ホ)塊状体からなる緑化表面の凹凸によりコケ・シダ類
の根を張り易くしその流出を防止できる。 (ヘ)強い日射時に塊状体の凹凸で小さない日陰を作り、
涼感のある色調を創出し、併せて水分の蒸発を抑制して
コケ・シダ類を保護することができる。 (ト)大鋸屑の黄色、ピートモスの茶色、コケ・シダ類の
緑色の適当な混合により、薄い黄色から濃い茶色までの
異なるベースの上に各種色調の緑色からなる色彩の変化
を演出することができる。 (チ)廃材となった木製型枠から大鋸屑を作って利用する
ことにより資源の再利用を図ることができる。
【図1】は、本発明によるコケ・シダ類の成長率向上を
示すグラフである。
示すグラフである。
【図2】は、コケ・シダ類の成長率試験装置の説明図で
ある。
ある。
1 緑化基盤 2 ゼニゴケ 3 培養槽 4 台 5 ポンプ 6 管路 7 蛍光灯 8 ソケット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柵瀬 信夫 東京都調布市飛田給二丁目19番1号 鹿島 建設株式会社技術研究所内
Claims (12)
- 【請求項1】栄養分を含浸した植物繊維材料又は土の塊
状体、前記塊状体に付着した気生藻類、及び前記塊状体
を被緑化面へ被膜状に固定する接着剤を備え、コケ・シ
ダ類の胞子又は切片を前記固定後の塊状体上で着生・増
殖可能にしてなるコケ・シダ類増殖型緑化基盤。 - 【請求項2】請求項1の基盤において、前記気生藻類を
被緑化面へ固定前の塊状体に付着してなるコケ・シダ類
増殖型緑化基盤。 - 【請求項3】請求項1の基盤において、前記気生藻類を
被緑化面へ固定後の塊状体に付着してなるコケ・シダ類
増殖型緑化基盤。 - 【請求項4】請求項1の基盤において、前記塊状体を大
鋸屑、ピートモス又はレーヨンとしてなるコケ・シダ類
増殖型緑化基盤。 - 【請求項5】請求項1の基盤において、前記気生藻類の
懸濁液の噴霧又は塗布により気生藻類を前記塊状体に付
着してなるコケ・シダ類増殖型緑化基盤。 - 【請求項6】コンクリート型枠の内面に請求項2の栄養
分含浸及び気生藻類付着後の植物繊維材料又は土の塊状
体を親コンクリート性であって水溶性の接着剤により被
膜状に仮止めし、前記型枠内へ生コンクリートを流し込
み固化させる際に前記塊状体をコンクリート壁面へ被膜
状に固定して緑化基盤を形成し、コケ・シダ類の胞子又
は切片を前記緑化基盤上で着生・増殖させてなるコンク
リート壁面緑化方法。 - 【請求項7】コンクリート型枠の内面に請求項3の栄養
分含浸後の植物繊維材料又は土の塊状体を親コンクリー
ト性であって水溶性の接着剤により被膜状に仮止めし、
前記型枠内へ生コンクリートを流し込み固化させる際に
前記塊状体をコンクリート壁面へ被膜状に固定し、前記
固定した塊状体に気生藻類を付着して緑化基盤を形成
し、コケ・シダ類の胞子又は切片を前記緑化基盤上で着
生・増殖させてなるコンクリート壁面緑化方法。 - 【請求項8】栄養分を含浸した植物繊維材料又は土の塊
状体、前記塊状体に付着した気生藻類、及び前記塊状体
を接着剤により被膜状に固定した布を備え、コケ・シダ
類の胞子又は切片を前記固定後の塊状体上で着生・増殖
可能にしてなるコケ・シダ類増殖型緑化膜。 - 【請求項9】植物繊維材料又は土の塊状体に栄養分を含
浸し、栄養分含浸後の塊状体をガーゼ又はサラシの表面
に接着剤で被膜状に固定し、前記固定後の塊状体に気生
藻類を付着して緑化膜を形成してなり、コケ・シダ類の
胞子又は切片を前記気生藻類付着後の塊状体上で着生・
増殖可能にしてなるコケ・シダ類増殖型緑化膜の製造方
法。 - 【請求項10】植物繊維材料又は土の塊状体に栄養分を
含浸し、栄養分含浸後の塊状体に気生藻類を付着し、気
生藻類付着後の塊状体をガーゼ又はサラシの表面に接着
剤で被膜状に固定することにより緑化膜を形成してな
り、コケ・シダ類の胞子又は切片を前記固定後の塊状体
上で着生・増殖可能にしてなるコケ・シダ類増殖型緑化
膜の製造方法。 - 【請求項11】植物繊維材料の細片に栄養分を含浸し、
接着剤を塗布した被緑化面に前記栄養分含浸後の細片を
静電植毛により被膜状に固定し、前記固定後の細片に気
生藻類を付着することにより緑化基盤を形成してなり、
コケ・シダ類の胞子又は切片を前記気生藻類付着後の細
片上で着生・増殖可能にしてなるコケ・シダ類増殖型緑
化基盤の製造方法。 - 【請求項12】植物繊維材料又は土の細片に栄養分を含
浸し、前記栄養分含浸後の細片に気生藻類を付着し、接
着剤を塗布した被緑化面に前記気生藻類付着後の細片を
静電植毛により被膜状に固定することにより緑化基盤を
形成してなり、コケ・シダ類の胞子又は切片を前記気生
藻類付着後の細片上で着生・増殖可能にしてなるコケ・
シダ類増殖型緑化基盤の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04418695A JP3539699B2 (ja) | 1995-03-03 | 1995-03-03 | コケ・シダ類増殖型緑化基盤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04418695A JP3539699B2 (ja) | 1995-03-03 | 1995-03-03 | コケ・シダ類増殖型緑化基盤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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