JP2003305487A - 固液分離槽及びこれを備える汚水浄化槽 - Google Patents

固液分離槽及びこれを備える汚水浄化槽

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JP2003305487A JP2002230073A JP2002230073A JP2003305487A JP 2003305487 A JP2003305487 A JP 2003305487A JP 2002230073 A JP2002230073 A JP 2002230073A JP 2002230073 A JP2002230073 A JP 2002230073A JP 2003305487 A JP2003305487 A JP 2003305487A
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tank
liquid
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Nobuyoshi Katagai
信義 片貝
Hiroshi Yamashita
宏 山下
Atsushi Hibino
淳 日比野
Tsutomu Ishigaki
力 石垣
Yuji Koizumi
裕二 小泉
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  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
  • Treatment Of Biological Wastes In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】構造が単純で、固液分離性能の高い固液分離槽
(又は固液分離兼嫌気処理槽)の提供及びこの固液分離
槽を汚水浄化槽に組み込むことで、安定に汚水を浄化処
理できる汚水浄化槽の提供。 【解決手段】液水準が最高水位及び最低水位の間で変動
可能な第一室11と、その中に配置・収容されて底部に
連通する開口部15を有する第二室12とを備え、前記
第二室12には、下流側への移送ポンプ13の吸込口1
8が最低水位に設けられている固液分離槽10。上流か
ら順に、上記固液分離槽10,好気処理槽31、濾過槽
32及び消毒槽33の構成とし、汚水浄化槽とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固液分離槽及びこ
れを嫌気処理槽として組み込んだ汚水浄化槽に関する。
更に詳しくは、屎尿、その他の生活排水、又はこれらの
合併汚水(以下、汚水ともいう)を物理的及び生物化学
的に浄化処理する汚水浄化槽と、その汚水浄化槽に好適
に組み込まれる固液分離槽(又は固液分離兼嫌気処理
槽)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】家庭用等の汚水浄化槽は、従来から種々
知られている。図6は、嫌気濾床接触曝気方式又は沈殿
分離接触曝気方式と呼ばれる従来の汚水浄化槽の一つ
で、上流側から、嫌気濾床槽第一室(沈殿分離槽第一
室)51、嫌気濾床槽第二室(沈殿分離槽第二室)5
2、接触曝気槽53、沈殿槽54及び消毒槽55が配置
されている。槽内の嫌気濾床槽第一室及び嫌気濾床槽第
二室には短時間における汚水の多量流入を緩和するた
め、水量変動吸収部56を設けているほか、嫌気濾床槽
第二室52を下降流で通過した後に移流管57に入った
移流液を後段の接触曝気槽53へ定量供給させる流量調
整ポンプ58を設けている(特開平4―367793号
公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
嫌気濾床接触曝気方式(又は沈殿分離接触曝気方式)の
汚水浄化槽における嫌気濾床槽第一室及び嫌気濾床槽第
二室よりも構造が単純で、更に固液分離性能の高い固液
分離槽(又は固液分離兼嫌気処理槽)を提供すること、
またこの固液分離槽を汚水浄化槽に組み込むことによっ
て、従来よりも安定に汚水を浄化処理できる汚水浄化槽
を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本発明では次の構成をとった。すなわち、本発明
は、先ずは、液水準が最高水位(H.W.L)及び最低水位
(L.W.L)の間で変動可能な第一室(以下、第一の固液
分離室ともいう)11と、前記第一の固液分離室11の
中に配置(収容)される、底部に前記第一の固液分離室
11に連通する開口部15を有する第二室(以下、第二
の固液分離室ともいう)12とを備え、前記第二室12
には、下流側への移送ポンプ13の吸込口18が前記最
低水位(L.W.L)に設けられていることを特徴とする固
液分離槽である。
【0005】ここで、第二の固液分離室12は、第一の
固液分離室11の中に収容させることを前提としてお
り、その大きさ(容量)は第一の固液分離室11よりも
小さくなければならない。また、第二の固液分離室12
は第一の固液分離室11の中に平面視で下流側に偏在し
て配置させ、第一の固液分離室11には汚水流入口14
から下方へ延びる汚水導入管19を設け、その汚水導入
管19は第二の固液分離室12から遠いほうの対向する
(第一の固液分離室の)壁の近辺に配置することが好ま
しい。
【0006】また、汚水導入管の下端開口部は最低水位
よりも下方に位置させることが好ましい。
【0007】第二の固液分離室12を第一の固液分離室
11の中に配置する代わりに、第二の固液分離室12を
第一の固液分離室11に並ぶように配置させてもよい。
すなわち、本発明は、液水準が最高水位及び最低水位の
間で変動可能な第一室11と、第一室11に隣接(並
置)する第二室12とを備え、第一室11と第二室12
とは、第二室の底部に設けた開口部15、又は第一室1
1と第二室12とを隔てる仕切壁17aの下部に設けた
開口部15によって連通し、第二室12には、下流側へ
の移送ポンプ13の吸込口18が前記最低水位に設けら
れていることを特徴とする固液分離槽、でもある。
【0008】なお、本発明において、第二室の底部に設
ける開口部15は、奥行き全幅に亘って設けても、奥行
きの一部に設けても構わないが、第二の固液分離室12
内の液を乱さない観点からは、奥行き全幅に亘って設け
るほうが好ましい。
【0009】また、移送ポンプ13としては、好ましく
はエアリフトポンプであり、その場合、第二の固液分離
室12を第一の固液分離室11の中に配置するときは、
エアリフトポンプ管は固液分離槽第一室11と次槽とを
隔てる仕切壁の近傍の第一室11側(内側)に立設させ
ることが好ましい。
【0010】本発明は、また、上記固液分離槽を組み込
んだ汚水浄化槽にも関する。典型的には、上記固液分離
槽(固液分離兼嫌気処理槽)と、その後流に順に配され
る好気処理槽、処理水槽及び消毒槽とを備える汚水浄化
槽である。ここで、好気処理槽、処理水槽及び消毒槽と
しては種々のタイプのものが使え、特に限定するもので
はない。場合によっては、処理水槽又は消毒槽を省くこ
とも可能である。
【0011】好ましい汚水浄化槽は、次の構成の汚水浄
化槽である。それは、上流から順に、上記固液分離槽1
0と、反応用散気部材34を有する生物反応室31及び
洗浄用散気部材36を有する濾過室32がこの順に並置
されている好気処理槽30と、消毒槽33とを備えてい
る汚水浄化槽である。なお、生物反応室31と濾過室3
2とは、横並びに並置される代わりに、上区画及び下区
画のように上下に配置されていてもよい。
【0012】ここで、生物反応室31は、室内に微生物
担体が充填された生物反応床31aを有し、その下部又
は下方に反応用散気部材34を備えるものが好ましく、
また、濾過室32は、室内に濾材が充填された濾過床3
2aを有し、その下部又は下方に洗浄用散気部材36を
備えるものが好ましい。更に、濾過室32の下部(底部
を含む)には洗浄排水引抜ポンプ37の吸込口が形成さ
れていて、濾過床32の(逆)洗浄時の洗浄排水は前記
引抜ポンプ37を介して固液分離槽10へ返送される構
造が好ましい。
【0013】
【作用】本発明の固液分離槽(固液分離兼嫌気処理槽)
10は、第一の固液分離室11と第二の固液分離室12
とで構成され、第一の固液分離室11において流入汚水
中に存在する沈降しやすい固形物を先ず沈殿分離させ、
第二の固液分離室12において更に固形物を沈殿分離さ
せる。また、固液分離槽10からの液流出は第二の固液
分離室12内の最低水位(L.W.L)の水準から移送ポン
プ13で揚水させる構造であり、流れ込む汚水量(速
度)が移送ポンプ13で送り出す液量(速度)よりも多
い場合には、固液分離槽10の水位はL.W.Lから徐々に
上昇していく。但し、最高水位(H.W.L)は予め安全を
みて設定されているので、流入汚水がその水位(H.W.
L)を越えて槽外へ溢れ出ることはない。すなわち、固
液分離槽10内の水位はL.W.LとH.W.Lとの間を上下す
る。
【0014】通常の運転時、固液分離槽10内の水位が
L.W.Lにあるときに汚水が第一の固液分離室11へ入っ
てくると、第一の固液分離室11と第二の固液分離室1
2との液面はそれぞれ同じように上昇する。このとき各
々の固液分離室11,12に流れ込んだ液量の比率は第
一の固液分離室11及び第二の固液分離室12の各々の
水平断面積に比例する。すなわち、第二の固液分離室1
2内に流れ込んだ汚水量は、第一の固液分離室11に流
れ込んだ汚水量の何分の一かの(少ない)液量となるの
で、第二の固液分離室12における沈殿分離を良好に行
うことができる。
【0015】また、第二の固液分離室12が、下部で傾
斜のついた仕切壁16及び17によって区画された一室
であれば、第一の固液分離室11への汚水(原水)流入
時の液撹乱の影響を受けにくい。また、上記した流入汚
水の分配等によって液撹乱は抑えられているので、第一
の固液分離室11に沈殿した固形物は、高濃度に蓄積さ
れる。更には、沈殿した固形物は嫌気分解も進行しやす
く、スカム化も促進されて水面付近にスカムが蓄積され
る。この際、スカムは沈殿した固形物よりも高濃度に蓄
積することができる。上記固液分離槽(固液分離兼嫌気
処理槽)10を備える汚水浄化槽では、その固液分離槽
10にて固形物の沈殿分離が効果的に行われ、かつ、嫌
気分解も行われるので、後段の好気処理槽30と組み合
わさって汚水は安定して浄化処理される。
【0016】また、第二の固液分離室12の仕切壁16
と、固液分離槽10の好気処理槽側の仕切壁20との間
隙にエアリフトポンプ管13aを立設させたものでは、
揚水した液の移送距離は短く、揚水効率は高くなる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明を
更に具体的に説明する。図1は、本発明の固液分離槽の
一例で、第一の固液分離室11の中に第二の固液分離室
12を配置・収容する形式の槽である。第二の固液分離
室12の底部には第一の固液分離室11に連通する開口
部15が設けられていて、第一の固液分離室11と第二
の固液分離室12とは連通している。また、第二の固液
分離室12には、この第二の固液分離室12内のL.W.L
の水準から室内水を揚水するエアリフトポンプ13(そ
の吸い込み口18)が備えられている。
【0018】固液分離槽10又は第一の固液分離室11
の全体形状は、図1では平面視で略四角形状(箱型)で
ある。この形状は、平面視で円形や楕円形等にすること
もできるが、単純さで略四角形状が好ましい。流入する
汚水中の沈降しやすい固形物をこの第一の固液分離室1
1で先ず沈殿分離させ、槽底部で濃縮貯留させる。
【0019】第一の固液分離室11には汚水流入管19
が汚水流入口14から槽内に延びるように設けられてい
て、その下端は液が浸かるようにL.W.Lよりも下方に配
置され、更に、汚水流入管19の下端開口部の向きは汚
水流入口14がある壁側である。流入汚水の撹乱によっ
て第一の固液分離室11の底部に沈殿している汚泥(若
しくは固形物)をできるだけ乱さないためである。なお
この際、下端の開口の向きを垂直方向とすることもでき
る。この場合には汚水流入管19下端の下方にほぼ水平
方向に邪魔板(水流抑止板)を設けるとよい。汚水流入
管19を設けず、代わりに底部が開放された水流抑止部
(小室)等を汚水流入口14付近の壁に取り付け、この
小室内に汚水を流入させることもできる。
【0020】第二の固液分離室12は、汚水流入口14
がある壁と反対の壁近くの一画に、全幅(図1(a)に
示した槽の上下幅いっぱい)に亘り、下部に傾斜のつい
た2枚の仕切壁16,17を架け渡している。この仕切
壁16、17は、必ずしも対向する槽壁間の全幅に亘っ
て架け渡さなくてもよい。第二の固液分離室12の底
部、すなわち、2枚の仕切壁16及び17の間には、図
示するように、第一の固液分離室11に連通するように
開口部15が対向する槽壁間の全幅に渡って設けられて
いる。開口部15の隙間(L)は、第一の固液分離室1
1から第二の固液分離室12へ流入する液の速度を抑制
させるため、あるいは第二の固液分離室12内で沈殿し
た汚泥(若しくは固形物)を第一の固液分離室11に落
下させるため等の理由から、概ね50〜150mmが好
ましい。仕切壁16、17の下部の傾斜角度は第二の固
液分離室12内で沈殿した汚泥が第一の固液分離室11
へ落下しやすいように30〜70度が好ましい。また、
汚水流入口14側の仕切壁17の下部先端は、仕切壁1
6の下部先端よりも下方に位置させ、水平方向では仕切
壁16の下部先端よりも汚水流入口14へ遠い方向に突
出させることが好ましい。
【0021】第一の固液分離室11と第二の固液分離室
12との位置関係は、第二の固液分離室12を第一の固
液分離室11の中に偏在させて配置することが好まし
く、更には汚水流入口14がある第一の固液分離室の槽
壁から奥行き(図1では左右の幅)の半分(1/2)以
上の距離を出口側に偏らせて配置させることが好まし
い。このように汚水流入口14(又は汚水流入管19)
からの距離を保つことによって、流れ込む汚水は、その
流速が弱められ、汚水中の固形物の分離が良好となり、
その後に、第二の固液分離室12に入るようになる。
【0022】第二の固液分離室12内のエアリフトポン
プ13の吸込み口18はL.W.Lの位置に設ける。そうす
ると、固液分離槽10の水位は、汚水の流入量がエアリ
フトポンプ13の送液量よりも多いか少ないかによって
L.W.LとH.W.Lとの間を変動する。
【0023】第二の固液分離室12に設けるエアリフト
ポンプ13は、エアリフトポンプ式に代えて、密閉容器
の空気圧送による間欠定量ポンプや電動ポンプ等を用い
ることもできる。この際、壁等に付着した汚泥が剥離し
て流れ込むのを防止するため、吸込み口18に邪魔板等
を設けることもできる(図示は省略)。
【0024】第一の固液分離室11と第二の固液分離室
12とからなる固液分離槽10では、汚水中に含まれる
固形物を効果的に分離でき、嫌気処理も行うことができ
るので、後段の処理槽での負荷を低減させる。そのた
め、汚水浄化槽にこの固液分離槽10を組み込めば、汚
水浄化槽の処理性能は更に向上する。
【0025】なお、第二の固液分離室12は第一の固液
分離室11の中ではなく、第一の固液分離室11の横に
並置させることもできる。図2は、そのような固液分離
槽の例で、第一の固液分離室11の横に第二の固液分離
室12を配置した形式であり、第一の固液分離室11と
第二の固液分離室12とを仕切壁17aを隔て、その仕
切壁17aの下部に開口部15を設けた例である。但
し、固液分離槽10を汚水浄化槽に組み込み全体として
コンパクトな汚水浄化槽とするためには、図1に示すよ
うな、第二の固液分離室12を第一の固液分離室11の
内に配置させる形式が好ましい。
【0026】図3は、上記固液分離槽を組み込んだ汚水
浄化槽の一例で、槽内に第一の固液分離室11と第二の
固液分離室12とからなる固液分離槽を備え、この固液
分離槽の後流に、(好気的)生物反応室31及び濾過室
32を並置させた好気処理槽30と消毒槽33とを備え
ている。
【0027】第二の固液分離室12と生物反応室31と
の位置関係は、エアリフトポンプ管13aが第一の固液
分離室11と生物反応室31とを隔てる仕切壁20の近
傍の第一の固液分離室11側に取り付けられる程度に間
隙をあけて配置させる。このときの間隙(第一の固液分
離室11が上方に覗く部位)は、少なくともエアリフト
ポンプ管13aが取り付けられる程度の間隙であり、横
幅は全幅(すなわち、図3(a)に示した槽の上下幅い
っぱい)に亘っても、エアリフトポンプ管13aが取り
付けられる程度の一部幅であっても構わない。好ましく
は、全幅である。仕切壁16の傾斜部の下側で生じたス
カムは、この間隙から上へ浮上できる。なお、固液分離
槽のその他の説明は、先の固液分離槽での説明と重複す
るので省略する。
【0028】好気処理槽30を構成する(好気的)生物
反応室31には、底部から曝気するための反応用散気部
材(散気管)34を配置し、ブロワ35からの空気を吐
出させる。また、生物反応室31には担体(微生物担
体、微生物付着材、接触材)を充填させた生物反応床3
1aが形成されており、生物反応床31aで汚水を好気
処理する。ここで生物反応床31aは流動床でも固定床
でもよい。微生物担体の形状は、板状、網板状、ヘチマ
状、多孔質状、筒状、棒状、骨格球状、紐状、更には粒
状、不定形な塊状、立方体状、繊維塊状等の種々の形状
に加工したものを用いることができる。また、その基材
としては、例えばポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリビニルフォルマール、ポリウレタ
ン、メラミン樹脂等の合成樹脂製加工物、セラミック
ス、珪砂等の無機製加工物、アンスラサイト等の化石加
工物、活性炭等で、比重約1又は1以上のもの、ポリエ
チレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポ
リスチレン等の比重約1又は1以下のもののいずれも用
いることができる。
【0029】濾過室32には、濾材が充填された濾過床
32aが形成されていて、流れ込む液中のSSをそこで
捕捉する。充填される濾材としては、液中で浮上するも
のを用いることができるが、好ましくは沈降性濾材であ
る。沈降性濾材には、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエ
ステル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルフォルマー
ル、ポリウレタン、メラミン樹脂等の合成樹脂製加工
物、セラミックス、珪砂等の無機製加工物、アンスラサ
イト等の化石加工物、活性炭等の、比重約1又は1以上
のもの、又はポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン系樹脂、ポリスチレン等に充填剤を添加して比
重約1又は1以上に調整したものがあり、これを粒状、
塊状、筒状、網状、棒状、繊維塊状等、更には多孔質状
等に成形、加工したものでもよい。また、濾過室32の
底部には濾過床32aを逆洗するための洗浄用散気部材
(散気管)36が配され、これは空気を供給するブロワ
35に接続されている。
【0030】運転を続けると、濾過床32aは蓄積した
SSで目詰まりするので、濾過床32aを定期的又は適
宜に(逆)洗浄して除く。この洗浄は、ブロワ35の空
気を洗浄用散気部材36から吐出させ、濾過床32aを
バブリングするとともに、ブロワ35の空気の一部を洗
浄排水引抜きポンプ(エアリフトポンプ)37にも供給
する。剥離したSSは槽内液とともに洗浄排水となって
濾過床32aを下降し、洗浄排水引抜きポンプ37によ
って洗浄排水排出管37aを経て、嫌気処理室第一室1
1の汚水導入管19へ戻る。槽内液の全てを洗浄排水と
して濾過室32の底部から引き抜くことができるので、
濾過床32aの洗浄は良好に行われる。なお、洗浄排水
引抜きポンプ37には電動ポンプ等を用いることもでき
る。濾過床32aの洗浄は、固液分離槽11,12の水
位がL.W.Lのとき(すなわち、深夜に)行うことが好ま
しい。一般家庭では、通常、深夜は汚水が排出されるこ
とが少なく、固液分離槽11,12はL.W.Lになるから
である。
【0031】消毒槽33は、濾過室32からの移流液を
薬筒38と接触させて消毒又は殺菌させる槽である。汚
水浄化槽は、各槽の点検清掃等の維持管理が行えるよう
にマンホールを設け、通常マンホールカバー39を取り
付けている。
【0032】図4は、本発明に係る他の例の汚水浄化槽
である。図3の汚水浄化槽と異なる点は、生物反応室3
1と濾過室32との間に移流管41を設けている点であ
り、好気的に生物分解を受けた処理液がこの移流管41
を上向きに流れ、その後、濾過室32へ入る。移流管4
1は上端が開放され下端が閉じている管状のものであ
り、洗浄排水排出管37aを覆うように形成されてい
る。このような構造とすることで、微生物担体の流動性
が洗浄排水排出管37aによって妨害されるのを防ぐこ
とができる。また、移流管41の下端部には生物反応床
31a内の微生物担体が流れ込まないように通水性板状
部材を配置している。
【0033】図5は、本発明のまた別の例の汚水浄化槽
である。生物反応室31の一画には、生物反応室31の
処理液を次槽(濾過室32)へ送る通路となる移流管4
1を設け、そこに、処理液の一部を第一の固液分離槽1
1へ返送させる移送ポンプ(エアリフトポンプ)42及
び液吸込み口が濾過室32の底部に繋がっているエアリ
フト管37aを配置させているほかの大部分は、先の図
4と同じ構成である。
【0034】なお、図3、図4及び図5では、生物反応
室31と濾過室32とはそれぞれ横並びに並置させた
が、これは、上下2層の構造、すなわち、生物反応室3
1を上に配し、その下に濾過室32を配置させることも
できる。この場合には、移流液の流れ方向は、通常、生
物反応室31から濾過室32へと向かう下向流となる。
【0035】次に、汚水浄化槽における汚水の処理を説
明する。汚水(原水)は汚水流入口14から汚水流入管
19を経て第一の固液分離室11に入り、固形物の沈殿
分離が行われる。第一の固液分離室11では、沈降した
汚泥(固形物)の濃縮貯留が槽底部で行われ、嫌気化し
て発生したスカムの貯留が槽上部で行われる。第一の固
液分離室11からの移流液は、開口部15から第二の固
液分離室12に入り、更なる固形物の沈殿分離が行われ
る。第二の固液分離室12からの移流液の移流は、移送
ポンプ13で行い、この際、移流液をL.W.Lの吸込み口
18より揚水させ、移送ポンプ13の上部から所定量
(ほぼ一定量)を生物反応室31に移流させる。このと
き、流入する原水量が移送ポンプ13の移送量よりも多
い場合には、固液分離槽11,12の水位はL.W.Lから
H.W.Lへと上昇するが、固液分離槽(流量調整部)の容
量はH.W.Lを越えないように設計されているので、通
常、上記水位はH.W.Lを越えて上昇しない。
【0036】生物反応室31では、固液分離槽10から
の移流液中の有機物を好気的に生物分解させる。この
際、ほぼ一定量の移流液が負荷されるので安定した処理
が行われる。生物反応室31からの移流液は、次に濾過
室32に入り、移流液に含まれるSSの捕捉・除去が行
われ、場合によっては生物反応室31から持ち込まれる
溶存酸素によって更に好気的生物処理が行われる。濾過
室32を経た移流液は、消毒槽33に入り消毒された
後、処理水として放流口40から放流される。
【0037】
【発明の効果】本発明の固液分離槽(固液分離兼嫌気処
理槽)では、上述したように、濾材を用いることなく、
第一の固液分離室と第二の固液分離室の両室によって、
流入した汚水(原水)に含まれる固形物を効果的に沈降
させ、固液分離を良好に行う。また、この槽内には濾床
は形成されておらず、したがって、固液分離槽について
は濾材等の充填材は不要であり、構造が単純である。ま
た、流量調整も可能である。本発明の汚水浄化槽は、従
来の嫌気濾床接触曝気方式(又は沈殿分離接触曝気方
式)の汚水浄化槽よりも単純な構造であり、これにより
汚水を安定に処理できる。したがって、管理・維持も容
易である。第二室の好気処理槽側仕切壁と、固液分離槽
及び好気処理槽を隔てる仕切壁との間に、(第二室内液
を好気処理槽へ移送するための)エアリフトポンプ管を
立てるように設けた汚水浄化槽では、エアリフトポンプ
で揚水した液の移送距離が短くなり、揚水効率を高める
ことができる。また、エアリフトポンプで揚水した液の
移送配管が短くなり、使用部材を少なくすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固液分離槽の一例で、(a)は概略平
面図、(b)は(a)のA―A矢視における概略縦断面
図。
【図2】本発明の固液分離槽の他の例で、(a)は概略
平面図、(b)は(a)のA―A矢視における概略縦断
面図。
【図3】本発明の汚水浄化槽の一例で、(a)は概略平
面図、(b)は(a)のB−B矢視における概略縦断面
図。
【図4】本発明の汚水浄化槽の他の例で、(a)は概略
平面図、(b)は(a)のB−B矢視における概略縦断
面図。
【図5】本発明のまた別の例の汚水浄化槽で、(a)は
概略平面図、(b)は(a)のA−A面における概略断
面図。
【図6】従来例の汚水浄化槽の概略縦断面図。
【符号の説明】
10:嫌気処理槽(固液分離兼嫌気処理槽) 11:第一室(第一の固液分離室;嫌気処理槽第一室) 12:第二室(第二の固液分離室;嫌気処理槽第二室) 13:移送ポンプ(エアリフトポンプ) 13a:エアリフトポンプ管 14:汚水流入口 15:開口部 16:(下部傾斜の)仕切壁 17:(下部傾斜の)
仕切壁 17a:仕切壁 18:吸込み口 19:汚水流入管 20:仕切壁 21:返送管 30:好気処理槽(31+32) 31:(好気的)生物反応室 31a:生物反応床 32:濾過室 32a:濾過床 33:消毒槽 34:反応用散気部材(散気管) 35:ブロワ 36:洗浄用散気部材(散気管) 37:洗浄排水引抜きポンプ(エアリフトポンプ) 37a:洗浄排水排出管 38:薬筒 39:マンホールカバー 40:放流口 41:移流管 42:移送ポンプ(エアリフトポン
プ) 51:嫌気濾床槽第一室(又は沈殿分離槽第一室) 52:嫌気濾床槽第二室(又は沈殿分離槽第二室) 53:接触曝気槽 54:沈殿槽 55:消毒槽 56:水量変動吸収部 57:移流管 58:流量調整ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 3/30 C02F 3/30 B (72)発明者 石垣 力 茨城県下館市大字下江連1250番地 株式会 社日立ハウステック結城工場内 (72)発明者 小泉 裕二 茨城県下館市大字下江連1250番地 株式会 社日立ハウステック結城工場内 Fターム(参考) 4D003 AA01 AB02 BA01 BA02 BA03 CA03 CA08 DA01 DA08 DA09 EA14 EA15 EA17 EA18 EA19 EA23 EA25 EA30 FA01 FA06 4D015 BA19 BA23 BA28 BB01 CA01 CA03 FA01 FA26 4D027 AA01 AA14 AA20 AB07 AB14 4D040 BB14 BB42 BB66 BB82

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液水準が最高水位及び最低水位の間で変動
    可能な第一室と、前記第一室の中に配置される、底部に
    前記第一室に連通する開口部を有する第二室とを備え、
    前記第二室には、下流側への移送ポンプの吸込口が前記
    最低水位に設けられている固液分離槽。
  2. 【請求項2】第二室は第一室中に、下流側に偏在して配
    置され、第一室には汚水流入口から下方へ延びる汚水導
    入管が設けられ、その汚水導入管は前記第二室に対向す
    る第一室壁の近くに設けられている、請求項1の固液分
    離槽。
  3. 【請求項3】汚水導入管の下端開口部は最低水位よりも
    下方である、請求項2の固液分離槽。
  4. 【請求項4】液水準が最高水位及び最低水位の間で変動
    可能な第一室と、前記第一室に隣接する第二室とを備
    え、前記第一室と前記第二室とは、第二室の底部に設け
    た開口部、又は第一室と第二室とを隔てる仕切壁の下部
    に設けた開口部によって連通し、前記第二室には、下流
    側への移送ポンプの吸込口が前記最低水位に設けられて
    いる固液分離槽。
  5. 【請求項5】移送ポンプはエアリフトポンプであり、エ
    アリフトポンプ管は固液分離槽の第一室と次槽とを隔て
    る仕切壁の近傍の第一室側に立設されている、請求項1
    〜4のいずれかの固液分離槽。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかの固液分離槽を備
    える汚水浄化槽。
  7. 【請求項7】上流から、請求項1〜5のいずれかの固液
    分離槽と、反応用散気部材を有する生物反応室及び洗浄
    用散気部材を有する濾過室がこの順に並置されている好
    気処理槽と、消毒槽とを備えている汚水浄化槽。
  8. 【請求項8】生物反応室は、微生物担体が充填された生
    物反応床とその下部又は下方に配された反応用散気部材
    とを備え、濾過室は、濾材が充填された濾過床とその下
    部又は下方に配された洗浄用散気部材とを備え、前記濾
    過室の下部には洗浄排水引抜ポンプの吸込口が形成され
    ていて、濾過床の洗浄時の洗浄排水は前記引抜ポンプを
    介して固液分離槽へ返送される構造の請求項7の汚水浄
    化槽。
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