JP2003305012A - 振幅増加指数測定装置 - Google Patents
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Abstract
することができる振幅増加指数測定装置を提供する。 【解決手段】 ピーク発生点決定手段54によって、4
次微分処理手段60により算出されたカフ脈波信号SM
の4次微分波形に基づいてそのカフ脈波信号SMに含ま
れる進行波成分のピーク発生点Pとそのカフ脈波信号S
Mに含まれる反射波成分のピーク発生点Rとが決定さ
れ、振幅増加指数算出手段66によって、そのピーク発
生点決定手段54により決定された進行波成分のピーク
発生点Pのカフ脈波の振幅とそのピーク発生点決定手段
により決定された反射波成分のピーク発生点Rのカフ脈
波の振幅との差ΔPの脈圧PPに対する割合を示す振幅
増加指数AIが正確に算出される。
Description
するために該生体に装着されたカフから採取されるカフ
脈波に基づいて該カフ脈波に含まれる進行波成分に対す
る反射波成分の割合を示す振幅増加指数を測定するため
の振幅増加指数測定装置に関するものである。
entation Index) として知られており、大動脈のコンプ
ライアンスを評価するために、たとえば脈波の進行波成
分に対する反射波成分の割合を表したものである。大動
脈のコンプライアンスが大きいと反射波成分が小さくな
り、コンプライアンスが小さいと反射波成分は大きくな
る。つまり大動脈血管が硬くなると大動脈波形の反射波
成分が大きくなることから、振幅増加指数は動脈硬化を
反映するので、動脈硬化を検査する指標などに用いられ
る。
波成分に対する反射波成分の割合であるが、検出される
脈波(以下、検出脈波という)を進行波成分と反射波成
分に分離することは困難であるので、振幅増加指数の算
出方法は、たとえば、検出脈波から進行波成分のピーク
発生時点と反射波成分のピーク発生時点を決定し、進行
波成分のピーク発生時における検出脈波の大きさと、反
射波成分のピーク発生時における検出脈波の大きさとの
差を、検出脈波の脈圧で割ることによって算出する。ま
た、進行波成分のピーク発生時点は、検出脈波の立ち上
がり点からピークまでにおける変曲点または極大点の発
生時点であるとし、反射波成分のピーク発生時点は、進
行波成分のピーク以降における最初の極大点の発生時点
であるとしている。
加指数は大動脈のコンプライアンスを評価するものであ
るので、臨床では、体表面上から検出できる脈波の中で
大動脈に最も近い頸動脈波を用いて振幅増加指数を算出
している。しかし、頸動脈波を検出するための頸動脈波
センサは適切な位置に装着するのに熟練を要し、また、
頸動脈波センサを装備する必要があるという問題点があ
る。そのため、血圧測定などに付随して、たとえば上腕
に装着されたカフから検出されるカフ脈波を用いて振幅
増加指数を簡便に測定したいという要求が出てきた。
されるカフ脈波は、頸動脈波とは異なり、その変化が比
較的なだらかであって、カフ脈波に含まれる進行波成分
のピーク発生点および反射波成分のピーク発生点が認識
し難い場合が多く、また、反射波成分のピーク発生時点
が、進行波成分のピーク以降における最初の極大点の発
生時点ではない場合もあるので、進行波成分のピーク発
生点および反射波成分のピーク発生点の振幅に基づいて
算出される振幅増加指数の精度が十分に得られないとい
う不都合があった。
ものであって、その目的とするところは、カフ脈波から
一層正確に振幅増加指数を算出することができる振幅増
加指数測定装置を提供することにある。
含まれる進行波成分のピーク発生点および反射波成分の
ピーク発生点は、カフ脈波の波形からは明らかに認識で
きないけれども、4次微分波形の零交差点が、進行波成
分のピーク点および反射波成分のピーク点と好適に一致
する現象があり、その4次微分波形の零交差点から決定
される進行波成分のピーク点の振幅値と反射波成分のピ
ーク点の振幅値との比を求めることにより、正確な振幅
増加指数を算出できることを見いだした。本発明は、係
る知見に基づいてなされたものである。
明の要旨とするところは、生体の一部を圧迫するために
該生体に装着されたカフから採取されるカフ脈波に基づ
いて該カフ脈波に含まれる進行波成分に対する反射波成
分の割合を示す振幅増加指数を測定するための振幅増加
指数測定装置であって、(a) 前記カフ脈波の4次微分波
形を算出する4次微分処理手段と、(b) その4次微分処
理手段により算出された4次微分波形に基づいて、前記
カフ脈波に含まれる進行波成分のピーク発生点と該カフ
脈波に含まれる反射波成分のピーク発生点とを決定する
ピーク発生点決定手段と、(c) そのピーク発生点決定手
段により決定された進行波成分のピーク発生点の振幅
と、そのピーク発生点決定手段により決定された反射波
成分のピーク発生点の振幅との割合を示す振幅増加指数
を算出する振幅増加指数算出手段とを、含むことにあ
る。
段によって、4次微分処理手段により算出された4次微
分波形に基づいて前記カフ脈波に含まれる進行波成分の
ピーク発生点と該カフ脈波に含まれる反射波成分のピー
ク発生点とが決定され、振幅増加指数算出手段によっ
て、そのピーク発生点決定手段により決定された進行波
成分のピーク発生点のカフ脈波の振幅とそのピーク発生
点決定手段により決定された反射波成分のピーク発生点
のカフ脈波の振幅との割合を示す振幅増加指数が正確に
算出される。
立上り点を決定する基準点決定手段と、その基準点決定
手段により決定された前記カフ脈波の立上り点を基準と
する立上りウインドウを設定するウインドウ設定手段と
が設けられ、前記ピーク発生点決定手段は、その立上り
ウインドウ内における前記4次微分波形の零交差点に基
づいて前記進行波成分のピーク発生点を決定するもので
あるので、なだらかな波形のピーク検出処理に比較し
て、進行波成分のピーク発生点およびそれから求められ
る振幅増加指数が正確に算出される。
段は、前記立上りウインドウ内における前記4次微分波
形の零交差点のうちその立上りウインドウの開始点また
は終了点から予め設定された順位の零交差点を前記進行
波成分のピーク発生点として決定するものである。この
ようにすれば、予め設定された順位の零交差点が前記進
行波成分のピーク発生点として決定されるので、進行波
成分のピーク発生点およびそれから求められる振幅増加
指数が一層正確に算出される。
生点を決定する基準点決定手段と、その基準点決定手段
により決定された前記カフ脈波のノッチ発生点を基準と
するノッチウインドウを設定するウインドウ設定手段と
が設けられ、前記ピーク発生点決定手段は、そのノッチ
ウインドウ内における前記4次微分波形の零交差点に基
づいて前記反射波成分のピーク発生点を決定するもので
あるので、なだらかな波形のピーク検出処理に比較し
て、反射波成分のピーク発生点およびそれから求められ
る振幅増加指数が正確に算出される。
段は、前記ノッチウインドウ内における前記4次微分波
形の零交差点のうち該ノッチウインドウの開始点または
終了点から予め設定された順位の零交差点を前記反射波
成分のピーク発生点として決定するものであるので、な
だらかな波形のピーク検出処理に比較して、反射波成分
のピーク発生点およびそれから求められる振幅増加指数
が正確に算出される。
カフの圧迫圧力を前記カフが装着されている部位の最高
血圧より高い圧力から最低血圧より低い圧力まで徐速降
圧させる徐速降圧過程を含む血圧測定制御を実行するカ
フ圧制御装置を備え、前記カフ脈波は、その血圧測定制
御に先立って、或いはその血圧制御の直後において、カ
フの圧力が上記血圧測定制御過程において得られた最低
血圧よりも十分に低い圧力とされている状態で、そのカ
フから得られた脈波である。このようにすれば、血圧測
定と同時に振幅増加指数が得られる利点がある。
置は動脈硬化検査装置として用いることができる。すな
わち、その動脈硬化検査装置は、前記振幅増加指数算出
装置により算出された振幅増加指数に基づいて前記生体
の動脈硬化を検査するものである。
に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明が適用され
た動脈硬化検査装置としても機能する振幅増加指数測定
機能付自動血圧測定装置10の回路構成を示すブロック
図である。
帯状袋内に有し、上腕部14に巻回される。カフ12に
は、圧力センサ16、調圧弁18が配管20を介してそ
れぞれ接続されている。また、調圧弁18には、配管2
2を介して空気ポンプ24が接続されている。調圧弁1
8は、空気ポンプ24により発生させられた圧力の高い
空気を調圧してカフ12内へ供給し、或いは、カフ12
内の空気を排気することにより、カフ12内の圧力を調
圧する。
出してその圧力を表す圧力信号SPを静圧弁別回路26お
よび脈波弁別回路(すなわち脈波弁別装置)28にそれ
ぞれ供給する。静圧弁別回路26はローパスフィルタを
備えており、圧力信号SPに含まれる定常的な圧力すな
わちカフ12の圧迫圧力(以下、この圧力をカフ圧P C
という)を表すカフ圧信号SCを弁別してそのカフ圧信
号SCをA/D変換器30を介して電子制御装置32へ
供給する。脈波弁別回路28はたとえば1乃至30Hz
程度の信号通過帯域を有するバンドパスフィルタを備え
ており、圧力信号SPの振動成分であるカフ脈波信号S
Mを弁別してそのカフ脈波信号SMをA/D変換器34
を介して電子制御装置32へ供給する。上記カフ脈波信
号SMは、図示しない上腕動脈からカフ12に伝達され
る圧力振動であることから上腕脈波を表す。
38、RAM40、および図示しないI/O ポート等を備
えた所謂マイクロコンピュータにて構成されており、C
PU36は、ROM38に予め記憶されたプログラムに
従ってRAM40の記憶機能を利用しつつ信号処理を実
行することにより、I/Oポートから駆動信号を出力し
て空気ポンプ24および調圧弁18を制御する。CPU
36は、その空気ポンプ24および調圧弁18を制御す
ることによりカフ圧PC を制御する。また、CPU36
は、図2に詳しく示す機能を実行することにより振幅増
加指数AIを算出し、さらに、表示器42の表示内容を
制御する。
子制御装置32の制御機能の要部を説明する機能ブロッ
ク線図である。
から供給されるカフ圧信号SCに基づいて調圧弁18お
よび空気ポンプ24を制御して、カフ圧PC を制御す
る。従って、静圧弁別回路26、調圧弁18、空気ポン
プ24およびカフ圧制御手段50によりカフ圧制御装置
が構成される。カフ圧制御手段50は、調圧弁18およ
び空気ポンプ24を制御することにより、以下の血圧測
定制御を実行する。すなわち、カフ圧制御手段50は、
カフ圧PC を上腕部14における最高血圧値BP SYS よ
りも高い値に予め設定された昇圧目標圧力値(たとえば
180mmHg )まで急速に昇圧し、その後、2〜3mmHg/sec
に設定された徐速降圧速度でカフ圧PC を徐速降圧させ
る。そして、後述する血圧値決定手段52により最低血
圧値BPDI A が決定された後に、カフ脈波採取のため
に、カフ圧PC を一拍分以上の間、その平均血圧値BP
MEANまたは最低血圧値BPDIA に基づいて定まる脈波検
出圧力値とする。この脈波検出圧力値は、カフ圧PC が
最低血圧値BPDIA よりも高いと脈波弁別回路28によ
って弁別される上腕脈波に歪みが生じ、特に、平均血圧
値BPMEANよりも高くなると上腕脈波の歪みが大きくな
って、正確な振幅増加指数AIを算出することが困難に
なることから、平均血圧値BPMEANよりも低い値、好ま
しくは最低血圧値BPDIA よりも低い値たとえば50乃
至60mmHg程度に設定される。しかし、カフ圧PC が低
すぎても弁別される上腕脈波が小さくなりすぎて正確な
振幅増加指数AIを算出することが困難になるので、脈
波検出圧力値は、上腕脈波の大きさが十分な大きさとな
る程度に高い値に設定される。
0によりカフ圧PC が徐速降圧させられる過程におい
て、順次採取されるカフ脈波信号SMが表す上腕脈波の
振幅の変化に基づき、よく知られたオシロメトリック法
を用いて最高血圧値BPSYS 、最低血圧値BPDIA 、お
よび平均血圧値BPMEANを決定し、その決定した最高血
圧値BPSYS 等を表示器42に表示する。
出圧力値に維持されているカフ12から検出されるカフ
脈波信号SMを4次微分処理し、その4次微分波形に基
づいてすなわちその4次微分波形の零交差(零クロス)
点に基づいて、カフ脈波信号SMに含まれる進行波成分
のピーク点Pおよびその発生時点tP と反射波成分のピ
ーク点Rおよびその発生時点tR とを決定する。図3お
よび図4には、異なる形状のカフ脈波信号SMとその4
次微分波形とが同時相でそれぞれ示されており、進行波
成分のピーク点Pおよびその発生時点tP と反射波成分
のピーク点Rおよびその発生時点tR とが示されてい
る。
は、前記脈波検出圧力値に維持されているカフ12から
検出されるカフ脈波信号SMの基準点すなわち立上り点
t1およびノッチ点t6 を、カフ脈波の波形に基づいて
決定する基準点決定手段56と、その立上り点t1 を基
準としてそれから所定時間後に開始或いは終了されるt
2 時点からt3 時点までの立上りウインドウ(時間ゲー
ト)W1 を設定するとともに、上記ノッチ点t6 を基準
としてその所定時間前から開始或いは終了されるt4 時
点からt5 時点までのノッチウインドウ(時間ゲート)
W2 を設定するウインドウ設定手段58と、前記脈波検
出圧力値に維持されているカフ12から検出されるカフ
脈波信号SMを4回微分演算する4次微分処理を実行す
る四次微分処理手段60と、その四次微分処理手段60
により処理された4次微分波形のうち上記立上りウイン
ドウW1 およびノッチウインドウW2 内の4次微分波形
の零交差(零クロス)点に基づいて、カフ脈波信号SM
に含まれる進行波成分のピーク点Pおよびその発生時点
tP と反射波成分のピーク点Rおよびその発生時点tR
とを決定する進行波反射波ピーク決定手段62とを備え
ている。上記基準点決定手段56では、たとえばカフ脈
波信号SMの最小点と最大点との間の振幅の所定割合た
とえば1/10の高さ位置だけ極小点から立ち上がった
場所が立上り点t1 として決定され、最大点以後におけ
る最初の極小点或いは変曲点がノッチ点t6 として決定
される。また、上記進行波反射波ピーク決定手段62で
は、上記立上りウインドウW1 内における4次微分波形
の零交差のうち立上りウインドウW1 の開始点から予め
設定された順位たとえば最初の上から下へ向かう零交差
点が進行波成分のピーク発生時点tP として決定され、
上記ノッチウインドウW 2 内における4次微分波形の零
交差のうちのノッチウインドウW2 の開始点から予め設
定された順位たとえば最初の下から上へ向かう零交差点
が反射波成分のピーク発生時点tR として決定される。
上記ウインドウ設定手段58において用いられている、
立上り点t1 から立上りウインドウW1 の開始点或いは
終了点までの所定時間、およびノッチ点t6 からノッチ
ウインドウW2 の開始点或いは終了点までの所定時間
は、そのように予め実験的に求められた値である。
脈波検出圧力値に維持されているカフ12から検出され
るカフ脈波信号SMの脈圧(最大振幅)PPを決定し、
反射波成分のピーク発生時点tR におけるカフ脈波信号
SMの大きさbから進行波成分のピーク発生時点tP に
おけるカフ脈波信号SMの大きさaを引いた差分値ΔP
=(b−a)および脈圧PPから、式1に示す関係を用
いて振幅増加指数AIを算出し、算出した振幅増加指数
AIを表示器42に表示させる。
CPU36の制御作動をさらに具体的に説明するフロー
チャートであり、図6は、図5の進行波および反射波の
ピーク発生点決定作動を説明するサブルーチンを示す図
である。
行われると、ステップS1(以下、ステップを省略す
る。)において、空気ポンプ24が起動されるとともに
調圧弁18が制御されることにより、血圧測定のために
カフ圧PC を急速に昇圧させる急速昇圧が開始される。
次いで、S2では、カフ圧PC が予め180mmHg 程度に設
定された昇圧目標圧力値PCmを超えたか否かが判断され
る。このS2の判断が否定されるうちは、そのS2の判
断が繰り返し実行されることにより待機させられてカフ
圧PC の急速昇圧が継続される。しかし、カフ圧PC が
昇圧目標圧力値P Cmを超えると、上記S2の判断が肯定
されるので、S3において、空気ポンプ24が停止させ
られるとともに調圧弁18が制御されることにより、カ
フ圧PC がたとえば3乃至5mmHg/sec程度に設定された
速度で徐速降圧させられる。
されるカフ脈波信号SMが一拍分読み込まれた後、前記
血圧値決定手段52に対応するS5では、カフ圧PC の
徐速降圧過程で上記S5において逐次得られる上腕脈波
の振幅の変化に基づいて、良く知られたオシロメトリッ
ク方式の血圧測定アルゴリズムに従って最高血圧値BP
SYS 、平均血圧値BPMEAN、および最低血圧値BPDIA
が決定される。続くS6では、上記S5においてすべて
の血圧値BPの決定が完了したか否かを判断する。この
S6の判断が否定されるうちは、前記S4以下が繰り返
し実行されて血圧測定作動が継続されるが、肯定される
と、S7において、S6で決定された最高血圧値BP
SYS 、平均血圧値BPMEAN、最低血圧値BPDIA が表示
器42に表示される。
は、カフ脈波を採取するために、カフ圧PC が予め求め
られ且つ設定された一定の前記脈波検出圧力値に制御さ
れた後、S9において、少なくとも1拍分のカフ脈波信
号SMが読み込まれる。そして、前記ピーク発生点決定
手段54に対応するS10が実行される。このS10で
は、たとえば図6に示すピーク発生点決定ルーチンが実
行される。
対応するSA1では、脈波検出圧力値に維持されている
カフ12から検出されるカフ脈波信号SMの基準点すな
わち立上り点t1 およびノッチ点t6 が、カフ脈波の波
形に基づいて決定される。たとえば、カフ脈波信号SM
の最小点と最大点との間の振幅の所定割合たとえば1/
10の高さ位置だけ極小点から立ち上がった場所が立上
り点t1 として決定され、最大点以後における最初の極
小点或いは変曲点がノッチ点t6 として決定される。次
いで、前記ウインドウ設定手段58に対応するSA2で
は、上記の立上り点t1 を基準としてそれから所定時間
後に開始されるt2 時点からt3 時点までの立上りウイ
ンドウ(時間ゲート)W1 が設定されるとともに、上記
ノッチ点t6 を基準としてその所定時間前から開始され
るt4 時点からt5 時点までのノッチウインドウ(時間
ゲート)W2 が設定される。続いて、前記四次微分処理
手段60に対応するSA3では、前記脈波検出圧力値に
維持されているカフ12から検出されるカフ脈波信号S
Mが4次微分処理される。そして、前記進行波反射波ピ
ーク決定手段62に対応するSA4では、上記SA3に
より処理された4次微分波形のうち上記立上りウインド
ウW1 およびノッチウインドウW2 内の4次微分波形の
零交差(零クロス)点に基づいて、カフ脈波信号SMに
含まれる進行波成分のピーク点Pおよびその発生時点t
P と反射波成分のピーク点Rおよびその発生時点tR と
が決定される。
信号SMに含まれる進行波成分のピーク点Pおよびその
発生時点tP と反射波成分のピーク点Rおよびその発生
時点tR とが決定されると、前記振幅増加指数算出手段
66に対応するS10において、前記脈波検出圧力値に
維持されているカフ12から検出されるカフ脈波信号S
Mの脈圧(最大振幅)PPが決定され、次いで、反射波
成分のピーク発生時点tR におけるカフ脈波信号SMの
大きさbから進行波成分のピーク発生時点tPにおける
カフ脈波信号SMの大きさaを引いた差分値ΔP=(b
−a)が算出され、その差分値ΔPおよび脈圧PPか
ら、式1に示す関係を用いて振幅増加指数AIが算出さ
れ、続くS11において、上記算出された振幅増加指数
AIが表示器42に表示される。そして、S12では、
調圧弁18を制御することによりカフ圧PC が大気圧ま
で排圧される。
発生点決定手段54(S10)によって、4次微分処理
手段60(SA3)により算出されたカフ脈波信号SM
の4次微分波形に基づいてそのカフ脈波信号SMに含ま
れる進行波成分のピーク発生点Pとそのカフ脈波信号S
Mに含まれる反射波成分のピーク発生点Rとが決定さ
れ、振幅増加指数算出手段66(S11)によって、そ
のピーク発生点決定手段54により決定された進行波成
分のピーク発生点Pのカフ脈波の振幅とそのピーク発生
点決定手段により決定された反射波成分のピーク発生点
Rのカフ脈波の振幅との差ΔPの脈圧PPに対する割合
を示す振幅増加指数AIが正確に算出される。
Mの立上り点を決定する基準点決定手段56(SA1)
と、その基準点決定手段56により決定されたカフ脈波
信号SMの立上り点を基準とする立上りウインドウW1
を設定するウインドウ設定手段58(SA2)とが設け
られ、前記ピーク発生点決定手段54は、その立上りウ
インドウW1 内における前記4次微分波形の零交差点に
基づいて進行波成分のピーク発生点Pを決定するもので
あるので、なだらかな波形のピーク検出処理に比較し
て、進行波成分のピーク発生点Pおよびそれから求めら
れる振幅増加指数AIが正確に算出される。
点決定手段54は、前記立上りウインドウW1 内におけ
る4次微分波形の零交差点のうちその立上りウインドウ
W1の開始点または終了点から予め設定された向きおよ
び順位の零交差点を前記進行波成分のピーク発生点Pと
して決定するものであるので、進行波成分のピーク発生
点Pおよびそれから求められる振幅増加指数AIが一層
正確に算出される。
Mのノッチ発生点を決定する基準点決定手段56(SA
1)と、その基準点決定手段56により決定されたカフ
脈波信号SMのノッチ発生点を基準とするノッチウイン
ドウW2 を設定するウインドウ設定手段58(SA2)
とが設けられ、前記ピーク発生点決定手段54は、その
ノッチウインドウW2 内における4次微分波形の零交差
点に基づいて反射波成分のピーク発生点Rを決定するも
のであるので、なだらかな波形のピーク検出処理に比較
して、反射波成分のピーク発生点Rおよびそれから求め
られる振幅増加指数AIが正確に算出される。
点決定手段54は、前記ノッチウインドウW2 内におけ
る4次微分波形の零交差点のうちそのノッチウインドウ
W2の開始点または終了点から予め設定された交差方向
および順位の零交差点を反射波成分のピーク発生点Rと
して決定するものであるので、なだらかな波形のピーク
検出処理に比較して、反射波成分のピーク発生点Rおよ
びそれから求められる振幅増加指数AIが正確に算出さ
れる。
に、カフ12の圧迫圧力をそのカフ12が装着されてい
る部位の最高血圧より高い圧力から最低血圧より低い圧
力まで徐速降圧させる徐速降圧過程を含む血圧測定制御
を実行するカフ圧制御装置を備え、カフ脈波信号SM
は、その血圧制御の直後において、カフ12の圧力が上
記血圧測定制御過程において得られた最低血圧よりも十
分に低い圧力とされている状態で、そのカフ12から得
られた脈波であるので、血圧測定と同時に振幅増加指数
AIが得られる利点がある。
出機能を備えた血圧測定装置10は動脈硬化検査装置と
して用いることができる。この場合の動脈硬化検査装置
は、前記振幅増加指数算出手段66により算出された振
幅増加指数AIに基づいて生体の動脈硬化が検査され
る。
詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適
用される。
備えた血圧測定装置10では、カフ12は、上腕部14
に装着されていたが、他の部位、たとえば大腿部や足首
に装着されてもよい。
た血圧測定装置10は、カフ圧制御手段50により、カ
フ圧PC が最高血圧値BPSYS よりも高い圧力まで急速
昇圧された直後に徐速降圧させられるようになってお
り、その徐速降圧過程の後で、カフ脈波を検出するため
の脈波検出圧力値とされていたが、上記急速昇圧前に、
カフ脈波を検出するための脈波検出圧力値とされてもよ
い。すなわち、振幅増加指数AIは上記血圧測定制御に
先立って測定されてもよい。
た血圧測定装置10では、カフ圧P C が脈波検出圧力値
に維持された状態でカフ脈波が採取されていたが、カフ
圧P C がたとえば徐速降圧過程で採取されてもよい。性
能のよいフィルタを通すことによって歪みの少ないカフ
脈波が得られる。
は、分母が脈圧PPであることが一般的であるが、分母が
進行波成分のピーク発生時点または反射波成分のピーク
発生時点における低圧時脈波の振幅であっても、算出さ
れる値は動脈硬化を反映するので、式1において脈圧PP
に代えて進行波成分のピーク発生時点または反射波成分
のピーク発生時点における低圧時脈波の振幅を用いても
よい。要するに、カフ脈波に含まれる進行波成分に対す
る反射波成分の割合を示すものであればよい。
決定手段62は、立上りウインドウW1 内の4次微分波
形の最初の上から下への零交差を進行波のピーク点Pと
して決定し、ノッチウインドウW2 内における4次微分
波形の最初の下から上への零交差点を反射波のピーク点
Rとして決定していたが、その零交差の順位および交差
方向は、立上りウインドウW1 やノッチウインドウW2
の設定、4次微分処理の正負に関連して適宜設定され得
るものである。
において、その他種々の変更が加えられ得るものであ
る。
定装置の回路構成を示すブロック図である。
装置における電子制御装置の制御機能の要部を説明する
機能ブロック線図である。
ウインドウW1 やノッチウインドウW2 、進行波のピー
ク点P、反射波のピーク点Rの相互関係を示すタイムチ
ャートである。
次微分波形、立上りウインドウW1 やノッチウインドウ
W2 、進行波のピーク点P、反射波のピーク点Rの相互
関係を示すタイムチャートである。
装置における電子制御装置の制御作動の要部を説明する
フローチャートである。
する図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 生体の一部を圧迫するために該生体に装
着されたカフから採取されるカフ脈波に基づいて該カフ
脈波に含まれる進行波成分に対する反射波成分の割合を
示す振幅増加指数を測定するための振幅増加指数測定装
置であって、 前記カフ脈波の4次微分波形を算出する4次微分処理手
段と、 該4次微分処理手段により算出された4次微分波形に基
づいて、前記カフ脈波に含まれる進行波成分のピーク発
生点と該カフ脈波に含まれる反射波成分のピーク発生点
とを決定するピーク発生点決定手段と、 該ピーク発生点決定手段により決定された進行波成分の
ピーク発生点の振幅と、該ピーク発生点決定手段により
決定された反射波成分のピーク発生点の振幅との割合を
示す振幅増加指数を算出する振幅増加指数算出手段と
を、含むことを特徴とする振幅増加指数測定装置。 - 【請求項2】 前記カフ脈波の立上り点を決定する基準
点決定手段と、 該基準点決定手段により決定された前記カフ脈波の立上
り点を基準とする立上りウインドウを設定するウインド
ウ設定手段とを備え、 前記ピーク発生点決定手段は、該立上りウインドウ内に
おける前記4次微分波形の零交差点に基づいて前記進行
波成分のピーク発生点を決定するものである請求項1の
振幅増加指数測定装置。 - 【請求項3】 前記ピーク発生点決定手段は、前記立上
りウインドウ内における前記4次微分波形の零交差点の
うち該立上りウインドウの開始点または終了点から予め
設定された順位の零交差点を前記進行波成分のピーク発
生点として決定するものである請求項2の振幅増加指数
測定装置。 - 【請求項4】 前記カフ脈波のノッチ発生点を決定する
基準点決定手段と、 該基準点決定手段により決定された前記カフ脈波のノッ
チ発生点を基準とするノッチウインドウを設定するウイ
ンドウ設定手段とを備え、 前記ピーク発生点決定手段は、該ノッチウインドウ内に
おける前記4次微分波形の零交差点に基づいて前記反射
波成分のピーク発生点を決定するものである請求項1乃
至3のいずれかの振幅増加指数測定装置。 - 【請求項5】 前記ピーク発生点決定手段は、前記ノッ
チウインドウ内における前記4次微分波形の零交差点の
うち該ノッチウインドウの開始点または終了点から予め
設定された順位の零交差点を前記反射波成分のピーク発
生点として決定するものである請求項4の振幅増加指数
測定装置。
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