JP3649703B2 - 振幅増加指数測定機能付血圧測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体に装着されたカフに発生するカフ脈波から振幅増加指数を算出する振幅増加指数測定機能を備えた血圧測定装置装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
振幅増加指数は、一般的にはAI(=Augmentation Index) として知られており、大動脈のコンプライアンスを評価するために、たとえば脈波の進行波成分に対する反射波成分の割合を表したものである。大動脈のコンプライアンスが大きいと反射波成分が小さくなり、コンプライアンスが小さいと反射波成分は大きくなる。つまり大動脈血管が硬くなると大動脈波形の反射波成分が大きくなることから、振幅増加指数は動脈硬化を反映するので、動脈硬化を検査する指標などに用いられる。
【0003】
上記のように、振幅増加指数は脈波の進行波成分に対する反射波成分の割合であるが、検出される脈波(以下、検出脈波という)を進行波成分と反射波成分に分離することは困難であるので、振幅増加指数の算出方法は、たとえば、検出脈波から進行波成分のピーク発生時点と反射波成分のピーク発生時点を決定し、進行波成分のピーク発生時における検出脈波の大きさと、反射波成分のピーク発生時における検出脈波の大きさとの差を、検出脈波の脈圧で割ることによって算出する。また、進行波成分のピーク発生時点は、検出脈波の立ち上がり点からピークまでにおける変曲点または極大点の発生時点であるとし、反射波成分のピーク発生時点は、進行波成分のピーク以降における最初の極大点の発生時点であるとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、振幅増加指数は大動脈のコンプライアンスを評価するものであるので、臨床では、体表面上から検出できる脈波の中で大動脈に最も近い頸動脈波を用いて振幅増加指数を算出している。しかし、頸動脈波を検出するための頸動脈波センサは適切な位置に装着するのに熟練を要し、また、頸動脈波センサを装備する必要があるという問題点がある。そのため、血圧測定などに付随して、たとえば上腕に装着されたカフから検出されるカフ脈波を用いて振幅増加指数を簡便に測定したいという要求が出てきた。
【0005】
これに対し、カフを用いて血圧測定を行う血圧測定装置に、そのカフから得られるカフ脈波を用いて振幅増加指数を算出する機能を設けた振幅増加指数測定機能を備えた血圧測定装置が考えられる。しかしながら、このような振幅増加指数測定機能を備えた血圧測定装置では、振幅増加指数および血圧値を測定しようとすると、振幅増加指数を算出するためのカフ脈波の採取のためにカフを脈波検出圧力値に維持するカフ脈波採取期間と、血圧測定のためにカフを用いて生体を最高血圧値以上の圧力まで圧迫する血圧測定期間とが必要であるため、カフによる圧迫期間が長くなり、被測定者の負担が大きいという不都合があった。
【0006】
本発明は以上の事情を背景として為されたものであって、その目的とするところは、振幅増加指数および血圧値を測定しようとする場合に、カフによる圧迫期間の短い振幅増加指数測定機能付血圧測定装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明の要旨とするところは、生体の一部を圧迫するために該生体の一部に装着されたカフから採取されるカフ脈波に基づいて該カフ脈波に含まれる進行波成分に対する反射波成分の割合を示す振幅増加指数を算出する振幅増加指数算出手段を備えた振幅増加指数測定機能付血圧測定装置であって、(a) 血圧測定のための前記カフによる圧迫期間内において、前記振幅増加指数を算出するためのカフ脈波の採取を実行するカフ脈波採取手段と、 (b) 前記カフの圧力を予め設定された脈波検出圧力値に維持する脈波検出圧力維持手段をと備え、 (c) 前記脈波検出圧力維持手段は、血圧測定のための前記カフによる圧迫期間の開始時において前記カフの圧力を予め設定された脈波検出圧力値に維持するとともに、該圧迫期間の終了時においても該カフの圧力を予め設定された該圧迫期間の開始時と同じ脈波検出圧力値に維持するものであり、 (d) 前記カフ脈波採取手段は、前記圧迫期間の開始時および終了時において、該脈波検出圧力維持手段により前記カフの圧力が予め設定された該圧迫期間の開始時と終了時とで同じ脈波検出圧力値に維持された状態で、該カフに発生する圧力振動であるカフ脈波をそれぞれ採取するものであり、 (e) 前記振幅増加指数算出手段は、該カフ脈波採取手段により前記圧迫期間の開始時および終了時においてそれぞれ採取されたカフ脈波に基づいて、該圧迫期間の開始時および終了時の振幅増加指数をそれぞれ算出するものであることにある。
【0008】
【発明の効果】
このようにすれば、カフ脈波採取手段により、血圧測定のためのカフによる圧迫期間内において、前記振幅増加指数を算出するためのカフ脈波の採取が実行されるので、振幅増加指数および血圧値の測定のためのカフによる圧迫期間が好適に短縮される。また、脈波検出圧力維持手段によりカフの圧力が予め設定された脈波検出圧力値に維持された状態でカフ脈波が検出されるので、カフ圧変化に伴うカフ脈波への歪みの影響が回避され、そのカフ脈波から振幅増加指数が正確に得られる。さらに、前記カフ脈波採取手段は、前記圧迫期間の開始時および終了時において、該脈波検出圧力維持手段により前記カフの圧力が予め設定された該圧迫期間の開始時と終了時とで同じ脈波検出圧力値に維持された状態で、該カフに発生する圧力振動であるカフ脈波をそれぞれ採取するものであり、前記振幅増加指数算出手段は、該カフ脈波採取手段により前記圧迫期間の開始時および終了時においてそれぞれ採取されたカフ脈波に基づいて、その圧迫期間の開始時および終了時の振幅増加指数をそれぞれ算出するものであるので血圧測定のためのカフによる圧迫期間の開始時および終了時における振幅増加指数がそれぞれ得られる。
【0011】
【発明の他の態様】
ここで、好適には、前記振幅増加指数算出手段によりそれぞれ算出された、前記圧迫期間の開始時および終了時の振幅増加指数に基づいて修正振幅増加指数を算出する修正振幅増加指数算出手段をさらに含むものである。このようにすれば、振幅増加指数算出手段によりそれぞれ算出された、血圧測定のためのカフによる圧迫期間の開始時および終了時における振幅増加指数に基づいて、たとえば、カフにより圧迫される部位において水分を多量に含む皮膚および皮下組織の変形の影響を除去した修正振幅増加指数が得られる。
【0012】
また、好適には、前記振幅増加指数算出手段によりそれぞれ算出された、前記圧迫期間の開始時および終了時のカフ脈波または振幅増加指数に基づいて、動脈硬化や血管内皮を評価する動脈評価手段をさらに含むものである。この動脈評価手段は、たとえば血圧測定のためのカフによる圧迫期間の開始時および終了時のカフ脈波または振幅増加指数を比較解析して、そのカフ脈波の振幅差、カフ脈波面積差、振幅増加指数差に基づいて動脈の柔軟度を評価する。たとえば、カフ脈波の振幅差、カフ脈波面積差、振幅増加指数差が大きくなるほど動脈の柔軟度を高く評価し、低いほど動脈硬化或いは血管内皮の硬化であると判定する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明が適用された動脈硬化検査装置としても機能する振幅増加指数測定機能付自動血圧測定装置10の回路構成を示すブロック図である。
【0014】
図1において、カフ12はゴム製袋を布製帯状袋内に有し、上腕部14に巻回される。カフ12には、圧力センサ16、調圧弁18が配管20を介してそれぞれ接続されている。また、調圧弁18には、配管22を介して空気ポンプ24が接続されている。調圧弁18は、空気ポンプ24により発生させられた圧力の高い空気を調圧してカフ12内へ供給し、或いは、カフ12内の空気を排気することにより、カフ12内の圧力を調圧する。
【0015】
圧力センサ16は、カフ12内の圧力を検出してその圧力を表す圧力信号SPを静圧弁別回路26および脈波弁別回路(すなわち脈波弁別装置)28にそれぞれ供給する。静圧弁別回路26はローパスフィルタを備えており、圧力信号SPに含まれる定常的な圧力すなわちカフ12の圧迫圧力(以下、この圧力をカフ圧PC という)を表すカフ圧信号SCを弁別してそのカフ圧信号SCをA/D変換器30を介して電子制御装置32へ供給する。脈波弁別回路28はたとえば1乃至30Hz程度の信号通過帯域を有するバンドパスフィルタを備えており、圧力信号SPの振動成分であるカフ脈波信号SMを弁別してそのカフ脈波信号SMをA/D変換器34を介して電子制御装置32へ供給する。上記カフ脈波信号SMは、図示しない上腕動脈からカフ12に伝達される圧力振動であることから上腕脈波を表す。
【0016】
電子制御装置32は、CPU36、ROM38、RAM40、および図示しないI/O ポート等を備えた所謂マイクロコンピュータにて構成されており、CPU36は、ROM38に予め記憶されたプログラムに従ってRAM40の記憶機能を利用しつつ信号処理を実行することにより、I/Oポートから駆動信号を出力して空気ポンプ24および調圧弁18を制御する。CPU36は、その空気ポンプ24および調圧弁18を制御することによりカフ圧PC を制御する。また、CPU36は、図2に詳しく示す機能を実行することにより振幅増加指数AIを算出し、さらに、表示器42の表示内容を制御する。
【0017】
図2は、自動血圧測定装置10における電子制御装置32の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【0018】
カフ圧制御手段50は、静圧弁別回路26から供給されるカフ圧信号SCに基づいて調圧弁18および空気ポンプ24を制御して、カフ圧PC を制御する。従って、静圧弁別回路26、調圧弁18、空気ポンプ24およびカフ圧制御手段50によりカフ圧制御装置が構成される。カフ圧制御手段50は、血圧測定のためにカフ12が巻回された上腕14を脈波検出圧力値よりも十分に高い圧力たとえば被測定者の最高血圧値BPSYS よりも高い値で予め圧迫させるための血圧測定用圧迫手段50aと、その血圧測定用圧迫手段50aによる血圧測定のための圧迫開始時すなわち圧迫初期において、振幅増加指数AIの測定のためのカフ脈波信号SCを採取するために、たとえば被測定者の最低血圧値BPDIA よりも低い圧力に設定された脈波検出圧力値にカフ12の圧力を維持させる脈波検出圧力維持手段50bとを備え、たとえば図3に示すように、カフ脈波採取のためにカフ圧PC を一拍分以上の間、被測定者の最低血圧値BPDIA よりも低く予め設定された脈波検出圧力値に維持し、次いで、カフ圧PC を上腕部14における最高血圧値BPSYS よりも高い値に予め設定された昇圧目標圧力値(たとえば180mmHg )まで急速に昇圧し、その後、2〜3mmHg/secに設定された徐速降圧速度でカフ圧PC を徐速降圧させ、そして後述する血圧値決定手段52により最低血圧値BPDIA が決定された後の圧迫期間終了時においても、再度カフ脈波採取のためにカフ圧PC を一拍分以上の間、被測定者の最低血圧値BPDIA よりも低く予め設定された脈波検出圧力値に維持して排圧する。上記の脈波検出圧力値は、カフ圧PC が最低血圧値BPDIA よりも高いと脈波弁別回路28によって弁別される上腕脈波に歪みが生じ、特に、平均血圧値BPMEANよりも高くなると上腕脈波の歪みが大きくなって、正確な振幅増加指数AIを算出することが困難になることから、平均血圧値BPMEANよりも低い値、好ましくは最低血圧値BPDIA よりも低い値たとえば40乃至60mmHg程度に設定される。しかし、カフ圧PC が低すぎても弁別される上腕脈波が小さくなりすぎて正確な振幅増加指数AIを算出することが困難になるので、脈波検出圧力値は、上腕脈波の大きさが十分な大きさとなる程度に高い値に設定される。
【0019】
血圧値決定手段52は、カフ圧制御手段50によりカフ圧PC が徐速降圧させられる過程において、順次採取されるカフ脈波信号SMが表す上腕脈波の振幅の変化に基づき、よく知られたオシロメトリック法を用いて最高血圧値BPSYS 、最低血圧値BPDIA 、および平均血圧値BPMEANを決定し、その決定した最高血圧値BPSYS 等を表示器42に表示させる。カフ脈波採取手段53は、上記血圧測定のためのカフ12による圧迫すなわち前記血圧測定用圧迫手段50aによる圧迫に先立って、前記脈波検出圧力維持手段50bによりカフ12が脈波検出圧力値に維持されている状態で、振幅増加指数AIを算出するためのカフ脈波信号SMを少なくとも1拍分採取する。
【0020】
ピーク発生点決定手段54は、血圧測定のためのカフ12による圧迫開始時および終了時において上記カフ脈波採取手段53により脈波検出圧力値に維持されているカフ12からそれぞれ検出されたカフ脈波信号SMに対して4次微分(4回微分)処理し、得られた4次微分波形に基づいてすなわちその4次微分波形の零交差(零クロス)点に基づいて、カフ脈波信号SMに含まれる進行波成分のピーク点Pおよびその発生時点tP と反射波成分のピーク点Rおよびその発生時点tR とを決定する。図4および図5には、異なる形状のカフ脈波信号SMとその4次微分波形とが同時相でそれぞれ示されており、進行波成分のピーク点Pおよびその発生時点tP と反射波成分のピーク点Rおよびその発生時点tR とが示されている。
【0021】
たとえば、上記ピーク発生点決定手段54は、前記脈波検出圧力値に維持されているカフ12からそれぞれ検出されるカフ脈波信号SMの基準点すなわち立上り点t1 およびノッチ点t6 を、カフ脈波の波形に基づいて決定する基準点決定手段56と、その立上り点t1 を基準としてそれから所定時間後に開始或いは終了されるt2 時点からt3 時点までの立上りウインドウ(時間ゲート)W1 を設定するとともに、上記ノッチ点t6 を基準としてその所定時間前から開始或いは終了されるt4 時点からt5 時点までのノッチウインドウ(時間ゲート)W2 を設定するウインドウ設定手段58と、前記脈波検出圧力値に維持されているカフ12から検出されるカフ脈波信号SMを4回微分演算する4次微分処理を実行する四次微分処理手段60と、その四次微分処理手段60により処理された4次微分波形のうち上記立上りウインドウW1 およびノッチウインドウW2 内の4次微分波形の零交差(零クロス)点に基づいて、カフ脈波信号SMに含まれる進行波成分のピーク点Pおよびその発生時点tP と反射波成分のピーク点Rおよびその発生時点tR とを決定する進行波反射波ピーク決定手段62とを備えている。上記基準点決定手段56では、たとえばカフ脈波信号SMの最小点と最大点との間の振幅の所定割合たとえば1/10の高さ位置だけ極小点から立ち上がった場所が立上り点t1 として決定され、最大点以後における最初の極小点或いは変曲点がノッチ点t6 として決定される。また、上記進行波反射波ピーク決定手段62では、上記立上りウインドウW1 内における4次微分波形の零交差のうち立上りウインドウW1 の開始点から予め設定された順位たとえば最初の上から下へ向かう零交差点が進行波成分のピーク発生時点tP として決定され、上記ノッチウインドウW2 内における4次微分波形の零交差のうちのノッチウインドウW2 の開始点から予め設定された順位たとえば最初の下から上へ向かう零交差点が反射波成分のピーク発生時点tR として決定される。上記ウインドウ設定手段58において用いられている、立上り点t1 から立上りウインドウW1 の開始点或いは終了点までの所定時間、およびノッチ点t6 からノッチウインドウW2 の開始点或いは終了点までの所定時間は、そのように予め実験的に求められた値である。
【0022】
振幅増加指数算出手段66は、まず、前記脈波検出圧力値に維持されているカフ12から検出されるカフ脈波信号SMの脈圧(最大振幅)PPを決定し、反射波成分のピーク発生時点tR におけるカフ脈波信号SMの大きさbから進行波成分のピーク発生時点tP におけるカフ脈波信号SMの大きさaを引いた差分値ΔP=(b−a)および脈圧PPから、式1に示す関係を用いて、血圧測定のための圧迫開始時および終了時における振幅増加指数AI1 およびAI2 をそれぞれ算出して表示器42に表示させる。また、修正振幅増加指数算出手段68は、血圧測定のための圧迫開始時および終了時におけるそれぞれの振幅増加指数AI1 およびAI2 に基づいて修正振幅増加指数AIを算出して表示器42に表示させる。この修正振幅増加指数AIには、たとえば、カフ12によって圧迫される皮膚或いは皮下組織の厚みの変化などにより影響を抑制するために上記振幅増加指数AI1 および振幅増加指数AI2 の平均値が用いられる。
【0023】
AI=(ΔP/PP)×100(%)・・・(式1)
【0024】
動脈評価手段70は、上記振幅増加指数算出手段66によりそれぞれ算出された、血圧測定のためのカフ圧迫期間の開始時および終了時のカフ脈波または振幅増加指数AI1 およびAI2 に基づいて、動脈硬化や血管内皮を評価する。たとえば、血圧測定のためのカフ12による圧迫期間の開始時および終了時のカフ脈波信号SMの形状または振幅増加指数AI1 およびAI2 を比較解析して、そのカフ脈波の振幅差、カフ脈波面積差、振幅増加指数差に基づいて動脈の柔軟度を評価し、評価結果を表示器42に表示させる。たとえば、カフ脈波の振幅差、カフ脈波面積差、振幅増加指数差が大きくなるほど動脈の柔軟度を高く評価し、低いほど動脈硬化或いは血管内皮の硬化であると判定する。
【0025】
図6は、図2の機能ブロック線図に示したCPU36の制御作動をさらに具体的に説明するフローチャートであり、図7は、図6の進行波および反射波のピーク発生点決定作動を説明するサブルーチンを示す図である。
【0026】
図6において、図示しない測定起動操作が行われると、前記脈波検出圧力維持手段50bに対応するステップ(以下、ステップを省略する)S1において、空気ポンプ24が起動されるとともに調圧弁18が制御されることにより、上腕14に巻回されたカフ12の圧力が前記脈波検出圧力値に維持される。次いで、前記カフ脈波採取手段53に対応するS2では、カフ脈波信号SMが少なくとも1拍分読み込まれた後、前記ピーク発生点決定手段54に対応するS3において、たとえば図7に示すピーク発生点決定ルーチンが実行される。
【0027】
図7において、前記基準点決定手段56に対応するSA1では、脈波検出圧力値に維持されているカフ12から検出されるカフ脈波信号SMの基準点すなわち立上り点t1 およびノッチ点t6 が、カフ脈波の波形に基づいて決定される。たとえば、カフ脈波信号SMの最小点と最大点との間の振幅の所定割合たとえば1/10の高さ位置だけ極小点から立ち上がった場所が立上り点t1 として決定され、最大点以後における最初の極小点或いは変曲点がノッチ点t6 として決定される。次いで、前記ウインドウ設定手段58に対応するSA2では、上記の立上り点t1 を基準としてそれから所定時間後に開始されるt2 時点からt3 時点までの立上りウインドウ(時間ゲート)W1 が設定されるとともに、上記ノッチ点t6 を基準としてその所定時間前から開始されるt4 時点からt5 時点までのノッチウインドウ(時間ゲート)W2 が設定される。続いて、前記四次微分処理手段60に対応するSA3では、前記脈波検出圧力値に維持されているカフ12から検出されるカフ脈波信号SMが4次微分処理される。そして、前記進行波反射波ピーク決定手段62に対応するSA4では、上記SA3により処理された4次微分波形のうち上記立上りウインドウW1 およびノッチウインドウW2 内の4次微分波形の零交差(零クロス)点に基づいて、カフ脈波信号SMに含まれる進行波成分のピーク点Pおよびその発生時点tP と反射波成分のピーク点Rおよびその発生時点tR とが決定される。
【0028】
図6に戻って、上記のようにしてカフ脈波信号SMに含まれる進行波成分のピーク点Pおよびその発生時点tP と反射波成分のピーク点Rおよびその発生時点tR とが決定されると、前記振幅増加指数算出手段66に対応するS4において、前記脈波検出圧力値に維持されているカフ12から検出されるカフ脈波信号SMの脈圧(最大振幅)PPが決定され、次いで、反射波成分のピーク発生時点tR におけるカフ脈波信号SMの大きさbから進行波成分のピーク発生時点tP におけるカフ脈波信号SMの大きさaを引いた差分値ΔP=(b−a)が算出され、その差分値ΔPおよび脈圧PPから、式1に示す関係を用いて振幅増加指数AI1 が算出され、その振幅増加指数AI1 が表示器42に表示される。
【0029】
上記のようにして、血圧測定のためのカフ12の加圧初期における振幅増加指数AI1 が求められた後には、血圧測定のためのステップS5乃至S11が実行される。すなわち、S5では、血圧測定のためにカフ圧PC を急速に昇圧させるための急速昇圧が開始される。次いで、S6では、カフ圧PC が予め180mmHg 程度に設定された昇圧目標圧力値PCmを超えたか否かが判断される。このS6の判断が否定されるうちは、そのS6の判断が繰り返し実行されることにより待機させられてカフ圧PC の急速昇圧が継続される。しかし、カフ圧PC が昇圧目標圧力値PCmを超えると、上記S6の判断が肯定されるので、S7において、空気ポンプ24が停止させられるとともに調圧弁18が制御されることにより、カフ圧PC がたとえば3乃至5mmHg/sec程度に設定された速度で徐速降圧させられる。上記S5乃至S7は、前記血圧測定用圧迫手段50aに対応している。
【0030】
続くS8では、脈波弁別回路28から供給されるカフ脈波信号SMが一拍分読み込まれた後、前記血圧値決定手段52に対応するS9では、カフ圧PC の徐速降圧過程で上記S5において逐次得られる上腕脈波の振幅の変化に基づいて、良く知られたオシロメトリック方式の血圧測定アルゴリズムに従って最高血圧値BPSYS 、平均血圧値BPMEAN、および最低血圧値BPDIA が決定される。続くS10では、上記S5においてすべての血圧値BPの決定が完了したか否かを判断する。このS10の判断が否定されるうちは、前記S8以下が繰り返し実行されて血圧測定作動が継続されるが、肯定されると、S11において、S9で決定された最高血圧値BPSYS 、平均血圧値BPMEAN、最低血圧値BPDIA が表示器42に表示される。
【0031】
上記のようにして血圧測定が終了すると、前記脈波検出圧力維持手段50bに対応するS12では、空気ポンプ24が起動されるとともに調圧弁18が制御されることにより、上腕14に巻回されたカフ12の圧力が再び前記脈波検出圧力値に維持される。次いで、前記カフ脈波採取手段53に対応するS13では、カフ脈波信号SMが少なくとも1拍分読み込まれた後、前記ピーク発生点決定手段54に対応するS14において、たとえば図7に示すピーク発生点決定ルーチンが実行されて、カフ脈波信号のSMに含まれる進行波成分のピーク点Pおよびその発生時点tP と反射波成分のピーク点Rおよびその発生時点tR とが決定される。次に、前記振幅増加指数算出手段66および修正振幅増加指数算出手段68に対応するS15では、上記脈波検出圧力値に維持されているカフ12から検出されるカフ脈波信号SMの脈圧(最大振幅)PPが決定され、次いで、反射波成分のピーク発生時点tR におけるカフ脈波信号SMの大きさbから進行波成分のピーク発生時点tP におけるカフ脈波信号SMの大きさaを引いた差分値ΔP=(b−a)が算出され、その差分値ΔPおよび脈圧PPから、式1に示す関係を用いて振幅増加指数AI2 が算出されて表示器42に表示されるとともに、血圧測定のための加圧開始時の振幅増加指数AI1 と加圧終了時の振幅増加指数AI2 とから、カフ12による圧迫によって変化する皮膚や皮下組織の影響を除去した修正振幅増加指数AIが算出され、表示器42に表示される。
【0032】
次いで、前記動脈評価手段70に対応するS16において、血圧測定のためのカフ12による圧迫期間の開始時および終了時のカフ脈波信号SMの形状または振幅増加指数A1 およびA2 に基づいて、被測定者の動脈硬化度または血管内皮が評価され、表示器42に表示される。すなわち、カフ脈波信号SMの形状または振幅増加指数AI1 およびAI2 が比較解析され、そのカフ脈波の振幅差、カフ脈波面積差、振幅増加指数差に基づいて動脈の柔軟度が評価され、評価結果が表示器42に表示される。たとえば、カフ脈波の振幅差、カフ脈波面積差、振幅増加指数差が大きくなるほど動脈の柔軟度を高く評価し、低いほど動脈硬化或いは血管内皮の硬化であると判定される。そして、S17において、カフ圧PC が排圧されてカフ12が大気に解放される。
【0033】
上述のように、本実施例によれば、カフ脈波採取手段53(S2、S13)により、血圧測定のためのカフによる圧迫期間内において、振幅増加指数AIを算出するためのカフ脈波の採取が実行されるので、振幅増加指数AIおよび血圧値BPの測定のためのカフによる圧迫期間が好適に短縮される。
【0034】
また、本実施例によれば、カフ12の圧力を予め設定された脈波検出圧力値に維持する脈波検出圧力維持手段50b(S1、S12)を備え、前記カフ脈波採取手段53(S2、S13)は、その脈波検出圧力維持手段50bによりカフ12の圧力を予め設定された脈波検出圧力値に維持された状態で、そのカフに発生する圧力振動であるカフ脈波信号SMを採取するものであるので、カフ圧Pc の変化に伴うカフ脈波信号SMへの歪みの影響が回避され、そのカフ脈波信号SMから振幅増加指数が正確に得られる。
【0035】
また、本実施例によれば、脈波検出圧力維持手段50b(S1、S12)は、血圧測定のためのカフ12による圧迫期間の開始時において前記カフ12の圧力を予め設定された脈波検出圧力値に維持するとともに、その圧迫期間の終了時においても該カフの圧力を予め設定された脈波検出圧力値に維持するものであり、カフ脈波採取手段53(S2、S13)は、血圧測定のためのカフ12の圧迫期間の開始時および終了時において、脈波検出圧力維持手段50bによりカフ12の圧力が予め設定された脈波検出圧力値に維持された状態で、そのカフ12に発生する圧力振動であるカフ脈波信号SMをそれぞれ採取するものであり、振幅増加指数算出手段66(S4、S15)は、そのカフ脈波採取手段53により上記カフ圧迫期間の開始時および終了時においてそれぞれ採取されたカフ脈波信号SMに基づいて、その圧迫期間の開始時および終了時の振幅増加指数A1 およびA2 をそれぞれ算出するものであるので、血圧測定のためのカフによる圧迫期間の開始時および終了時における振幅増加指数AI1 およびAI2 がそれぞれ得られる。
【0036】
また、本実施例によれば、振幅増加指数算出手段66(S4、S15)によりそれぞれ算出された、血圧測定のためのカフ12による圧迫期間の開始時および終了時の振幅増加指数AI1 およびAI2 に基づいて修正振幅増加指数AIを算出する修正振幅増加指数算出手段68(S15)がさらに備えられているので、たとえば、カフにより圧迫される部位において水分を多量に含む皮膚および皮下組織の変形の影響を除去した修正振幅増加指数AIが得られる。
【0037】
また、本実施例によれば、振幅増加指数算出手段66(S4、S15)によりそれぞれ算出された、血圧測定のためのカフ12による圧迫期間の開始時および終了時のカフ脈波または振幅増加指数AI1 およびAI2 に基づいて、動脈硬化や血管内皮を評価する動脈評価手段70(S16)が備えられていることから、たとえば血圧測定のためのカフによる圧迫期間の開始時および終了時のカフ脈波または振幅増加指数が比較解析されて、そのカフ脈波の振幅差、カフ脈波面積差、振幅増加指数差に基づいて動脈の柔軟度が評価される。たとえば、カフ脈波の振幅差、カフ脈波面積差、振幅増加指数差が大きくなるほど動脈の柔軟度が高く評価され、低いほど動脈硬化或いは血管内皮の硬化であると判定される。
【0038】
また、本実施例によれば、脈波検出圧力維持手段50bにより維持される脈波検出圧力値としては、被測定者の最低血圧値よりも低い値、たとえば40乃至60mm/Hgの範囲内で設定された値が用いられることから、カフ12の張力の影響による歪みのないカフ脈波信号SMが得られ、それから一層正確な振幅増加指数が得られる。
【0039】
また、本実施例によれば、振幅増加指数算出機能を備えた血圧測定装置10は動脈硬化検査装置として用いることができる。この場合の動脈硬化検査装置は、前記振幅増加指数算出手段66により算出された振幅増加指数AIに基づいて生体の動脈硬化が検査される。
【0040】
また、本実施例によれば、ピーク発生点決定手段54(S3、S14)によって、4次微分処理手段60(SA3)により算出されたカフ脈波信号SMの4次微分波形に基づいてそのカフ脈波信号SMに含まれる進行波成分のピーク発生点Pとそのカフ脈波信号SMに含まれる反射波成分のピーク発生点Rとが決定され、振幅増加指数算出手段66(S4、S15)によって、そのピーク発生点決定手段54により決定された進行波成分のピーク発生点Pのカフ脈波の振幅とそのピーク発生点決定手段により決定された反射波成分のピーク発生点Rのカフ脈波の振幅との差ΔPの脈圧PPに対する割合を示す振幅増加指数AIが正確に算出される。
【0041】
また、本実施例によれば、カフ脈波信号SMの立上り点を決定する基準点決定手段56(SA1)と、その基準点決定手段56により決定されたカフ脈波信号SMの立上り点を基準とする立上りウインドウW1 を設定するウインドウ設定手段58(SA2)とが設けられ、前記ピーク発生点決定手段54は、その立上りウインドウW1 内における前記4次微分波形の零交差点に基づいて進行波成分のピーク発生点Pを決定するものであるので、なだらかな波形のピーク検出処理に比較して、進行波成分のピーク発生点Pおよびそれから求められる振幅増加指数AIが正確に算出される。
【0042】
また、本実施例によれば、上記ピーク発生点決定手段54は、前記立上りウインドウW1 内における4次微分波形の零交差点のうちその立上りウインドウW1 の開始点または終了点から予め設定された向きおよび順位の零交差点を前記進行波成分のピーク発生点Pとして決定するものであるので、進行波成分のピーク発生点Pおよびそれから求められる振幅増加指数AIが一層正確に算出される。
【0043】
また、本実施例によれば、カフ脈波信号SMのノッチ発生点を決定する基準点決定手段56(SA1)と、その基準点決定手段56により決定されたカフ脈波信号SMのノッチ発生点を基準とするノッチウインドウW2 を設定するウインドウ設定手段58(SA2)とが設けられ、前記ピーク発生点決定手段54は、そのノッチウインドウW2 内における4次微分波形の零交差点に基づいて反射波成分のピーク発生点Rを決定するものであるので、なだらかな波形のピーク検出処理に比較して、反射波成分のピーク発生点Rおよびそれから求められる振幅増加指数AIが正確に算出される。
【0044】
また、本実施例によれば、上記ピーク発生点決定手段54は、前記ノッチウインドウW2 内における4次微分波形の零交差点のうちそのノッチウインドウW2 の開始点または終了点から予め設定された交差方向および順位の零交差点を反射波成分のピーク発生点Rとして決定するものであるので、なだらかな波形のピーク検出処理に比較して、反射波成分のピーク発生点Rおよびそれから求められる振幅増加指数AIが正確に算出される。
【0045】
以上、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
【0046】
たとえば、前述の振幅増加指数算出機能を備えた血圧測定装置10では、カフ12は、上腕部14に装着されていたが、他の部位、たとえば大腿部や足首に装着されてもよい。
【0047】
また、前述の振幅増加指数算出機能を備えた血圧測定装置10では、カフ圧PC が脈波検出圧力値に維持された状態でカフ脈波が採取されていたが、カフ圧PC がたとえば徐速降圧過程で採取されてもよい。性能のよいフィルタを通すことによって歪みの少ないカフ脈波が得られる。
【0048】
また、振幅増加指数AIの算出式(式1)は、分母が脈圧PPであることが一般的であるが、分母が進行波成分のピーク発生時点または反射波成分のピーク発生時点における低圧時脈波の振幅であっても、算出される値は動脈硬化を反映するので、式1において脈圧PPに代えて進行波成分のピーク発生時点または反射波成分のピーク発生時点における低圧時脈波の振幅を用いてもよい。要するに、カフ脈波に含まれる進行波成分に対する反射波成分の割合を示すものであればよい。
【0049】
また、前述の実施例の進行波反射波ピーク決定手段62は、立上りウインドウW1 内の4次微分波形の最初の上から下への零交差を進行波のピーク点Pとして決定し、ノッチウインドウW2 内における4次微分波形の最初の下から上への零交差点を反射波のピーク点Rとして決定していたが、その零交差の順位および交差方向は、立上りウインドウW1 やノッチウインドウW2 の設定、4次微分処理の正負に関連して適宜設定され得るものである。
【0050】
また、前述の実施例のピーク発生点決定手段54は、カフ脈波信号SMの四次微分波形の零交差点に基づいて進行波のピーク発生点Pおよび反射波のピーク発生点Rを決定するものであったが、前記脈波検出圧を最高血圧BPSYS よりも高い圧力に設定されているときに得られたカフ脈波信号SMのピークから決定されてもよい。
【0051】
なお、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において、その他種々の変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の振幅増加指数算出機能を備えた血圧測定装置の回路構成を示すブロック図である。
【図2】図1の振幅増加指数算出機能を備えた血圧測定装置における電子制御装置の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図3】図2のカフ圧制御手段により制御されるカフ圧の変化を説明する図である。
【図4】図2におけるカフ脈波、4次微分波形、立上りウインドウW1 やノッチウインドウW2 、進行波のピーク点P、反射波のピーク点Rの相互関係を示すタイムチャートである。
【図5】図4とは異なる形状のカフ脈波についての、4次微分波形、立上りウインドウW1 やノッチウインドウW2 、進行波のピーク点P、反射波のピーク点Rの相互関係を示すタイムチャートである。
【図6】図1の振幅増加指数算出機能を備えた血圧測定装置における電子制御装置の制御作動の要部を説明するフローチャートである。
【図7】図6のピーク発生点決定ルーチンの作動を説明する図である。
【符号の説明】
10:振幅増加指数測定機能付血圧測定装置
12:カフ
14:上腕部( 生体の一部)
50:カフ圧制御手段
50a:血圧測定用圧迫手段
50b:脈波検出圧力維持手段
53:カフ脈波採取手段
66:振幅増加指数算出手段
68:修正振幅増加指数算出手段
70:動脈評価手段
Claims (3)
- 生体の一部を圧迫するために該生体の一部に装着されたカフから採取されるカフ脈波に基づいて該カフ脈波に含まれる進行波成分に対する反射波成分の割合を示す振幅増加指数を算出する振幅増加指数算出手段を備えた振幅増加指数測定機能付血圧測定装置であって、
血圧測定のための前記カフによる圧迫期間内において、前記振幅増加指数を算出するためのカフ脈波の採取を実行するカフ脈波採取手段と、
前記カフの圧力を予め設定された脈波検出圧力値に維持する脈波検出圧力維持手段とを備え、
前記脈波検出圧力維持手段は、血圧測定のための前記カフによる圧迫期間の開始時において前記カフの圧力を予め設定された脈波検出圧力値に維持するとともに、該圧迫期間の終了時においても該カフの圧力を予め設定された該圧迫期間の開始時と同じ脈波検出圧力値に維持するものであり、
前記カフ脈波採取手段は、前記圧迫期間の開始時および終了時において、該脈波検出圧力維持手段により前記カフの圧力が予め設定された該圧迫期間の開始時と終了時とで同じ脈波検出圧力値に維持された状態で、該カフに発生する圧力振動であるカフ脈波をそれぞれ採取するものであり、
前記振幅増加指数算出手段は、該カフ脈波採取手段により前記圧迫期間の開始時および終了時においてそれぞれ採取されたカフ脈波に基づいて、該圧迫期間の開始時および終了時の振幅増加指数をそれぞれ算出するものであることを特徴とする振幅増加指数測定機能付血圧測定装置。 - 前記振幅増加指数算出手段によりそれぞれ算出された、前記圧迫期間の開始時および終了時の振幅増加指数に基づいて修正振幅増加指数を算出する修正振幅増加指数算出手段をさらに含むものである請求項1の振幅増加指数測定機能付血圧測定装置。
- 前記振幅増加指数算出手段によりそれぞれ算出された、前記圧迫期間の開始時および終了時の振幅増加指数に基づいて、動脈硬化度または血管内皮を評価する動脈評価手段をさらに含むものである請求項1の振幅増加指数測定機能付血圧測定装置。
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