JP2003303836A - 電荷転送素子及び固体撮像装置 - Google Patents

電荷転送素子及び固体撮像装置

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JP2003303836A
JP2003303836A JP2002106013A JP2002106013A JP2003303836A JP 2003303836 A JP2003303836 A JP 2003303836A JP 2002106013 A JP2002106013 A JP 2002106013A JP 2002106013 A JP2002106013 A JP 2002106013A JP 2003303836 A JP2003303836 A JP 2003303836A
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charge transfer
electrode
light shielding
solid
imaging device
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JP2002106013A
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Masatoshi Iwamoto
政利 岩本
Ichiro Murakami
一朗 村上
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固体撮像素子又は装置の寄生容量を減少する
ことによって、消費電力を減少させると共に動作速度の
向上、転送パルス波形の向上を図ることができる、電荷
転送素子及び固体撮像装置を提供すること。 【解決手段】 半導体基板5、埋め込みチャンネル領域
16、絶縁膜4及び電荷転送電極3からなる電荷転送ゲ
ート部7上に、層間絶縁膜2を介して遮光膜1が設けら
れている水平レジスタ部6において、遮光膜1が各電荷
転送電極に対応して複数に分割されていると共にフロー
ティング状態となされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電荷転送領域上に
第1絶縁層を介して電荷転送電極が設けられ、この電荷
転送電極上に第2絶縁層を介して遮光層が設けられてい
る電荷転送素子、及びこの電荷転送素子を具備する固体
撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の固体撮像装置61におけ
る水平レジスタ部56の概略断面を示す。
【0003】このレジスタ部はHCCD(Horizontal C
harge Coupled Devise:以下、同様)として、例えば、
p型シリコン半導体基板55に形成したN型ウェル68
に、電荷転送領域となるN型(埋め込みチャンネル)
領域66上にSiO2からなる層間絶縁膜54を形成
し、この上に端部が部分的に重なり合った2層ポリシリ
コンからなる電荷転送電極53a及び53bを2相駆動
用として設け、これらの電極の組み合せ(一対)毎に共
通した転送信号φH1、φH2を交互に印加して、垂直
レジスタ部(ここでは図示せず)からの転送電荷を順次
転送する。
【0004】各転送電極は絶縁膜52によって被覆さ
れ、更にこの上の全面に、接地されたWやAl等の遮光
膜51を形成して、外光の入射を防止している。なお、
遮光膜51はW又はAl等の金属からなり、0V(グラ
ンド)に接地されていて、電荷転送ゲート部57を含む
水平レジスタ部56の全面を覆うように形成されてい
る。遮光膜51より上層の構造については、簡略化のた
めにその説明を省略する。
【0005】図7(a)は、図6に示した構造と原理的
には同様の2相駆動を行う電荷転送電極53を各相で単
一の電極とした構造を示す。以降の説明においては、図
7(a)の固体撮像装置61を用いて説明することとす
る。
【0006】次に、水平レジスタ部56を含む2次元の
固体撮像装置61の電荷転送過程を簡略に示すと、図5
において、固体撮像装置61のイメージ部15を成す画
素部8に入射した入射光によって画素部8内に電荷が生
じ、この電荷が画素部8から垂直レジスタ部(VCC
D、Vertical Charge Coupled Devise:以下、同様)9
へと転送され、更に電荷は垂直レジスタ部9から水平レ
ジスタ部56へと転送される。
【0007】水平レジスタ部56においては、図7
(a)に示すように、2相(φH1(V H)63及びφ
H2(VL)64、VH=5V、VL=0V)の異なる転
送パルス電圧がそれぞれの電荷転送電極53に交互に印
加されることにより、水平レジスタ部56に転送された
電荷は、チャンネル領域66を介して順次転送され、増
幅器10を通して出力される。
【0008】こうした電荷転送動作において、図7
(a)に示すように、φH1(VH)63として5Vの
転送パルス電圧を印加し、φH2(VL)64として0
Vの転送パルス電圧を印加した際に、端子63に接続し
た電極53と遮光膜51との間、及び端子64に接続し
た電極53と遮光膜51との間には、クーロン力による
寄生容量C1がそれぞれ生じる。
【0009】そのために、端子63に接続した電極53
の正電荷に対応する負電荷が遮光膜51下の絶縁膜52
の表面に誘起され、また端子64に接続した電極53の
負電荷に対応する正電荷が遮光膜51下の絶縁膜52の
表面に誘起される。この場合、遮光膜51が0V(グラ
ンド)に接地されているために、端子64に接続した電
極53上の絶縁膜52の表面に発生した正電荷は、0V
のグランドに放出されるので、後遮光膜51下には端子
63に接続された電極53上の負電荷のみが残留する。
図7(b)は、この状態を等価回路的に示すものであ
る。
【0010】ここで、端子63に5Vの電圧を印加した
場合に、電極53から遮光膜51に向かって伸びる電束
が、遮光膜51の平面に対して垂直方向に放出される成
分が支配的であることから、この時の寄生容量Cは次
式(1)で表される。即ち、
【数1】 である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述した2次元の固体
撮像装置においては垂直レジスタ部の駆動周波数と比較
して水平レジスタの駆動周波数は2〜3桁程度高い。例
えば、130万画素クラスの固体撮像装置においては、
1000倍程度早くなっている。このため、水平レジス
タ部の転送パルス電圧の動作周波数を高くして対応して
いるが、これによって垂直レジスタ部と比較して消費電
力を増加させてしまう(図5参照)。
【0012】そして、水平レジスタ部56で生じる消費
電力の内、遮光膜51―電荷転送電極53間で発生する
消費電力Pは、固体撮像装置61全体の消費電力に対し
て大きな割合を占めているが、消費電力Pの具体的な値
は、遮光膜51―電荷転送電極53間の電位差及び寄生
容量C1との関係によって生じる。
【0013】この消費電力Pは次式(2)で表わされ
る。即ち、
【数2】 である。
【0014】ここで、電荷転送時の印加電圧による遮光
膜51−電荷転送電極53間の電位差をV、遮光膜51
−電荷転送電極53間の寄生容量をC、駆動周波数を
f、電極素子数をnとする。
【0015】上記の式(2)において、可能な限り駆動
周波数fの値を上げかつ消費電力Pの値を下げるために
は、一定の値となる電位差V及び電極素子数nの値を除
いて、寄生容量Cの値を減少させる必要がある。
【0016】しかし、図7(b)の等価回路に示すよう
に、電圧の印加時に遮光膜51−電荷転送電極53間に
比較的大きな寄生容量C1(上記Cに相当)が発生する
ために、消費電力Pの値を減らすのが容易ではない。
【0017】また、電荷転送ゲート部57の動作速度
や、転送パルス波形は、時定数τの大きさと反比例の関
係にあり、次式(3)で表わされる。即ち、
【数3】 である。
【0018】ここで、電荷転送電極53の抵抗値をR、
遮光膜51−電荷転送電極53間の寄生容量をCとす
る。
【0019】時定数τの値が小さくなるのに従がってパ
ルス波形のなまりが起こりにくくなり、早い動作速度に
対応するが、このためには、電荷転送電極53の抵抗値
Rは一定の値であるために、遮光膜51−電荷転送電極
53間の寄生容量Cの値を減少する必要がある。
【0020】しかし、上述のように、寄生容量C1の値
が比較的大きいために、時定数τも減少し難く、従って
動作速度を増大させ難く、転送パルス波形が劣化し易く
なる。
【0021】本発明は、上記のような状況に鑑みてなさ
れたものであって、その目的は、固体撮像素子又は装置
の寄生容量を減少することによって、消費電力を減少さ
せると共に転送パルス波形及び動作速度の向上を図るこ
とができる、電荷転送素子及び固体撮像装置を提供する
ことにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、電荷転
送領域上に第1絶縁層を介して電荷転送電極が設けら
れ、この電荷転送電極上に第2絶縁層を介して遮光層が
設けられている電荷転送素子において、前記遮光層が複
数に分割されていることを特徴とする電荷転送素子に係
わるものである。
【0023】本発明はまた、光入射可能な画素部と、こ
の画素部で発生した電荷を転送する電荷転送素子からな
るレジスタ部とを具備し、電荷転送領域上に第1絶縁層
を介して電荷転送電極が設けられ、この電荷転送電極上
に第2絶縁層を介して遮光層が設けられている固体撮像
装置において、前記遮光層が複数に分割されていること
を特徴とする固体撮像装置に係わるものである。
【0024】本発明によれば、電荷転送素子の遮光層が
複数に分割されているために、転送電圧をそれぞれの電
荷転送電極に印加した際に、これらの電荷転送電極に対
応するそれぞれの分割された遮光層に正又は負の電荷が
蓄積されて寄生容量が発生し、かつ隣接する遮光層間に
も寄生容量が発生し、これらの容量が電荷転送電極間に
直列に接続される状態となるために、全体としての合成
寄生容量が減少し、これによって既述した消費電力の減
少及び転送時のパルス波形のなまりを小さくする事によ
り、早い動作速度での駆動を可能とすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明においては、上記した直列
の寄生容量を発生させるために、前記遮光層が電気的に
フローティングの状態であるのが望ましい。
【0026】また、第1導電型領域に第2導電型領域が
埋設され、この第2導電型領域を含む領域上に前記電荷
転送電極が設けられているのが望ましい。
【0027】また、前記遮光層の分離位置が、互いに隣
接する前記電荷転送電極の境界上の位置であってもよい
し、それ以外であってもよい。
【0028】また、前記電荷転送電極が第1電極とこの
第1電極に部分的に重なり合った第2電極とからなり、
この重なり合った領域上に、前記遮光層の分離位置が存
在していてよい。
【0029】また、前記遮光層の分離箇所から光が入射
しないためには、その分離間隔が0.2μm以下である
のが望ましい。
【0030】また、遮光層の遮光能力を発揮するため
に、その層厚が100nm以上であるのが望ましい。
【0031】また、電荷転送領域に入射光を到達させな
いために、前記第2絶縁層の表面と前記電荷転送領域の
表面との距離が20nm以上であるのが望ましい。
【0032】また、電荷転送素子が、2次元固体撮像装
置の水平レジスタ部及び/又は垂直レジスタ部を構成す
るか、或いは1次元固体撮像装置のレジスタ部を構成す
るのが望ましい。
【0033】以下に、本発明の好ましい実施の形態を図
面の参照下に説明する。
【0034】図1に示す固体撮像装置11においては、
電荷転送電極3が電極3aと電極3bとからなり、かつ
これに対応してWやAl等の遮光膜1が分割され、電気
的にフローティング状態にある点が、図6の固体撮像装
置61と根本的に相違している。但し、同一構造部分の
説明は省略する。
【0035】また、図2(a)は、図1の構造とは異な
って電荷転送電極3が単層からなっていて、固体撮像装
置11の水平レジスタ部6(HCCD)を構成する構造
を示す。遮光膜1より上層の構造については、簡略化の
ためにその説明を省略する。
【0036】本実施の形態における固体撮像素子11の
水平レジスタ部6(HCCD)は、Si等からなるP型
半導体基板5にN型ウェル18が形成され、このウェル
内に電荷転送領域となるN型の複数の埋め込みチャン
ネル領域16が形成されており、このチャンネル領域1
6とこのチャンネル領域16上の絶縁膜4とこの絶縁膜
4上の電荷転送電極3とが一組になって、電荷転送ゲー
ト部7を構成している。
【0037】更に、このゲート部7上の層間絶縁膜2上
には、半導体基板5へ光を透過させないための遮光膜1
が形成されている。
【0038】この遮光膜1は、各転送ゲート毎に複数に
分割されていると共に、電気的にフローティングの状態
であり、かつ各々の遮光膜1を分離する分離部17は、
隣り合う電極3間の境界上に位置している。分離部17
の分離幅dは0.2μm以下である。
【0039】ここで、遮光膜1の分離位置は、図1、図
2のように、互いに隣接する電荷転送電極3の境界上の
位置であるのが望ましいが、その境界上以外の位置であ
ってもよく、更にはそれぞれの遮光膜1が等間隔のみな
らず任意の間隔で分離されていてもよい。
【0040】また、この分離位置が、図1に示すよう
に、電荷転送電極3aと、この電極3aに部分的に重な
り合った電荷転送電極3bとの重なり合った領域上の位
置にあってもよい。これらの電極は例えば2層ポリシリ
コンからなっている。
【0041】また、図3に示すように、分離部17が電
荷転送電極3aと3bとの重なり合った部分と、電極3
b上とを交互に位置することができるし、それ以外に位
置することもできる。更には、図4に示すように、分離
部17を電荷転送電極3a又は3b上にのみ位置させて
もよい。
【0042】ここで、上記のように遮光膜1の分離位置
を任意としてもよい理由は、後述するように、それぞれ
の遮光膜1に発生して残留する正又は負の電荷の総量が
変わらないからである。
【0043】遮光膜1の分離部17から層間絶縁膜2内
へ外部からの光を入射させないためには、分離間隔dが
0.2μm以下であるのが望ましい(”IEEE TRANSLATI
ON ON ELECTRON DEVICES”, Vol44, No.10 (1997) 1599
-1602参照)。また、遮光層1の遮光能力を発揮するた
めには、遮光膜1の厚さtが100nm以上であるのが
望ましい。
【0044】また、電荷転送領域である半導体基板5に
外部からの入射光を到達させないためには、層間絶縁膜
2の表面と半導体基板5の表面との間の距離Tが20n
m以上であるのが望ましいが、膜厚の比較的大きい層間
絶縁膜2の存在によって、常に20nm以上となる。
【0045】これらの条件を満たすと、外部からの入射
光が半導体基板5に到達してノイズ成分となる電荷が発
生することを確実に防止できる。
【0046】また、電荷転送ゲート部7は、本実施の形
態に示すような2次元の固体撮像装置11の水平レジス
タ部6及び/又は垂直レジスタ部9(図5参照)を構成
するのみならず、1次元の固体撮像装置のレジスタ部を
構成してもよい。
【0047】次に、図2(a)及び図2(b)を参照し
て、固体撮像装置11の電荷転送過程を詳しく述べる。
【0048】入力端子13にφH1(VH)、例えば5
Vの転送パルス電圧を印加し、入力端子14にφH2
(VL)、例えば0Vの転送パルス電圧を印加した際
に、端子14に接続された電極3と遮光膜1との間、及
び端子13に接続された電極3と遮光膜1との間には、
クーロン力による寄生容量C1がそれぞれ生じる。
【0049】そのために、端子13に接続された電極3
の正電荷に対応する負電荷が、対応する遮光膜1に誘起
されると共に、端子14に接続された電極3の負電荷に
対応する正電荷が、対応する別の遮光膜1に誘起され
る。
【0050】そして、それぞれの遮光膜1は、従来のよ
うに0V(グランド)に接地されないで電気的にフロー
ティングの状態であるために、端子14に接続された電
極3上の遮光膜1には正電荷が残留し、端子13に接続
された電極3上の遮光膜1には負電荷が残留することに
よって、それぞれの遮光膜1−電極3間には寄生容量C
1がそれぞれ生じ、更には、端子14に接続された電極
3上の遮光膜1に残留する正電荷と、端子13に接続し
た電極3上の遮光膜1に残留する負電荷との間に寄生容
量Cが生じる。
【0051】従って、図2(b)の等価回路に示すよう
に各電極3−3間には、寄生容量C 2と2つの寄生容量
1とが直列に接続された状態となる。このため、次に
示すように、固体撮像装置11全体の寄生容量Cを減少
させることができるが、これは、下記の計算式(4)に
よって算出される。
【0052】即ち、遮光膜1−電荷転送電極3間のそれ
ぞれの寄生容量をC1、隣り合う遮光膜1間の寄生容量
をC2、固体撮像装置11全体の寄生容量をCとする
と、Cの値は下記の式で表される。即ち、
【数4】 である。
【0053】上記の式(4)の算出は、図2の如く入力
端子13及び14に接続された単層の電極3のみの構造
を用いて行ったが、図1の如く2つ以上の転送電極を組
とする構造であっても、計算が煩雑になるだけであり、
式(4)で示される結果に変わりはない。
【0054】そして、既述した従来の固体撮像装置61
の寄生容量CはC1と同じ(C≒C1、式(1)参
照)であるのに対し、上記式(4)で表される本実施の
形態の寄生容量Cは、下記の式(5)で示されるよう
に、従来のCよりも小さくなる。即ち、
【数5】 である。
【0055】上記の式(5)から、本実施の形態におけ
る寄生容量Cの値が従来の寄生容量Cの値よりも小
さくなって、全体の寄生容量が減少していることが分か
る。
【0056】このCの値とCの値を、既述した消費
電力Pを求める式(2)に代入すると、本実施の形態の
消費電力Pと従来の消費電力Pとの関係は、次式
(6)のようになる。即ち、
【数6】 である。
【0057】上記の式(6)において、一定の値である
電極素子数n、及び遮光膜1−電荷転送電極3間の電位
差Vと共に、駆動周波数fの値を一定にすると、P
となり、本実施の形態によって、固体撮像装置11
の消費電力Pの値を減少させることができる。
【0058】また、上記の式(6)において、既に一定
の値である電極素子数n及び遮光膜1−電荷転送電極3
間の電位差Vと共に、消費電力Pの値を一定にすると、
>fとなり、本実施の形態によって、固体撮像装
置11の駆動周波数fの値を増大することができる。
【0059】更に、上記のCの値とCの値を、時定
数τを求める上述の式(3)に代入すると、本実施の形
態の時定数τと従来の時定数τとの関係は、次式
(7)のようになる。即ち、 τ=RC>RC=τ ・・・(7) である。
【0060】この式(7)から、電荷転送電極の抵抗R
の値は一定であるために、τ>τ となり、本実施の
形態によって、時定数τの値が小さくなる事からパルス
なまりが小さくなり、これに応じて動作速度が増大する
ことが可能になる。
【0061】上述のように、本実施の形態によれば、水
平レジスタ部6の遮光層1が複数に分割されてフローテ
ィング状態となされているために、電荷転送パルス電圧
をそれぞれの電荷転送電極3に印加した際に、これらの
電荷転送電極3に対応するそれぞれの分割された遮光層
1に正又は負の電荷が蓄積されて寄生容量C1がそれぞ
れ発生し、かつ隣接する遮光層1間に寄生容量C2が発
生し、これらの寄生容量が、隣接する電荷転送電極3−
3間に直列に接続されるために、固体撮像装置11の全
体の寄生容量を減少することができ、ひいては水平レジ
スタ部6の消費電力の減少及び動作速度の増大を可能と
し、良好な電荷転送効率を有する固体撮像装置11を提
供することができる。
【0062】また、消費電力の減少によって固体撮像装
置11の電力消費による発熱を抑えることができるの
で、白点抑制及び暗電流の低減にも効果のある固体撮像
装置11を提供できる。
【0063】以上に述べた実施の形態は、本発明の技術
的思想に基づき種々に変形が可能である。
【0064】例えば、一つの入力端子に接続される電極
数は上述の実施の形態のように1個又は2個に限られ
ず、任意に変更してもよいし、印加する電荷転送パルス
電圧も2相以上であってもよい。
【0065】また、遮光膜1、遮光膜1の分離幅(スリ
ット17)は変更してよいし、絶縁膜2及び4、その他
の構成部分の形状、サイズ、材質等は種々であってよ
く、また転送部の構成も変更してよい。
【0066】上述した分割された遮光膜を有する転送部
の構造は、2次元の固体撮像装置の場合は垂直CCDに
も採用してよいし、水平CCD及び垂直CCDの少なく
とも一方に採用してよい。さらには一次元の固体撮像装
置に用いてもよい。
【0067】
【発明の作用効果】上述したように、本発明によれば、
電荷転送素子の遮光層が複数に分割されているために、
転送電圧をそれぞれの電荷転送電極に印加した際に、こ
れらの電荷転送電極に対応するそれぞれの分割された遮
光層に正又は負の電荷が蓄積して寄生容量が発生しかつ
隣接する遮光層間にも寄生容量が発生し、これらの容量
が電荷転送電極間に直列に接続される状態となるため
に、全体としての合成寄生容量が減少し、これによって
消費電力の減少及び転送波形の向上、動作速度の増大及
び発熱の低下による白点及び暗電流の低減を実現するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における固体撮像装置の要
部断面図である。
【図2】同、他の固体撮像装置の要部断面図(a)及び
その等価回路図(b)である。
【図3】同、他の固体撮像装置の要部断面図である。
【図4】同、更に他の固体撮像装置の要部断面図であ
る。
【図5】固体撮像装置のレイアウト図である。
【図6】従来例による固体撮像装置の要部断面図であ
る。
【図7】同、他の固体撮像装置の要部断面図(a)及び
その等価回路図(b)である。
【符号の説明】
1、51…遮光膜、2、4…絶縁膜、3、3a、3b、
53a、53b…電荷転送電極、5…基板、6…水平レ
ジスタ部、7…電荷転送ゲート部、8…画素部、9…垂
直レジスタ部、11…固体撮像装置、13、14…入力
端子、15…イメージ部、16…埋め込みチャンネル領
域、17…分離部、18…ウェル、C1…遮光膜−電荷
転送電極間の寄生容量、C2…隣接する遮光膜間の寄生
容量、d…隣接する遮光膜間の分離幅、t…遮光膜の厚
さ、T…遮光膜下面−基板表面間の距離
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4M118 AA04 AA05 AA10 AB01 BA13 DB06 FA06 GB03 GB08 GB11 GB20 5C024 CY42 GZ36

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電荷転送領域上に第1絶縁層を介して電
    荷転送電極が設けられ、この電荷転送電極上に第2絶縁
    層を介して遮光層が設けられている電荷転送素子におい
    て、前記遮光層が複数に分割されていることを特徴とす
    る電荷転送素子。
  2. 【請求項2】 前記遮光層が電気的にフローティングの
    状態である、請求項1に記載の電荷転送素子。
  3. 【請求項3】 第1導電型領域に第2導電型領域が埋設
    され、この第2導電型領域を含む領域上に前記電荷転送
    電極が設けられている、請求項1に記載の電荷転送素
    子。
  4. 【請求項4】 前記遮光層の分離位置が、互いに隣接す
    る前記電荷転送電極の境界上の位置である、請求項1に
    記載の電荷転送素子。
  5. 【請求項5】 前記遮光層の分離位置が、互いに隣接す
    る前記電荷転送電極の境界上以外の位置である、請求項
    1に記載の電荷転送素子。
  6. 【請求項6】 前記電荷転送電極が第1電極とこの第1
    電極に部分的に重なり合った第2電極とからなり、この
    重なり合った領域上に前記遮光層の分離位置が存在して
    いる、請求項1に記載の電荷転送素子。
  7. 【請求項7】 前記遮光層の分離間隔が0.2μm以下
    である、請求項1に記載の電荷転送素子。
  8. 【請求項8】 前記遮光層の層厚が100nm以上であ
    る、請求項1に記載の電荷転送素子。
  9. 【請求項9】 前記第2絶縁層の表面と前記電荷転送領
    域の表面との距離が20nm以上である、請求項1に記
    載の電荷転送素子。
  10. 【請求項10】 2次元固体撮像装置の水平レジスタ部
    及び/又は垂直レジスタ部を構成する、請求項1に記載
    の電荷転送素子。
  11. 【請求項11】 1次元固体撮像装置のレジスタ部を構
    成する、請求項1に記載の電荷転送素子。
  12. 【請求項12】 光入射可能な画素部と、この画素部で
    発生した電荷を転送する電荷転送素子からなるレジスタ
    部とを具備し、電荷転送領域上に第1絶縁層を介して電
    荷転送電極が設けられ、この電荷転送電極上に第2絶縁
    層を介して遮光層が設けられている固体撮像装置におい
    て、前記遮光層が複数に分割されていることを特徴とす
    る固体撮像装置。
  13. 【請求項13】 前記遮光層が電気的にフローティング
    の状態である、請求項12に記載の固体撮像装置。
  14. 【請求項14】 第1導電型領域に第2導電型領域が埋
    設され、この第2導電型領域を含む領域上に前記電荷転
    送電極が設けられている、請求項12に記載の固体撮像
    装置。
  15. 【請求項15】 前記遮光層の分離位置が隣接する前記
    電荷転送電極の境界上の位置である、請求項12に記載
    の固体撮像装置。
  16. 【請求項16】 前記遮光層の分離位置が隣接する前記
    電荷転送電極の境界上以外の位置である、請求項12に
    記載の固体撮像装置。
  17. 【請求項17】 前記電荷転送電極が第1電極とこの第
    1電極に部分的に重なり合った第2電極とからなり、こ
    の重なり合った領域上の位置に前記遮光層の分離位置が
    存在している、請求項12に記載の固体撮像装置。
  18. 【請求項18】 前記遮光層の分離間隔が0.2μm以
    下である、請求項12に記載の固体撮像装置。
  19. 【請求項19】 前記遮光層の層厚が100nm以上で
    ある、請求項12に記載の固体撮像装置。
  20. 【請求項20】 前記第2絶縁層の表面と前記電荷転送
    領域の表面との距離が20nm以上である、請求項12
    に記載の固体撮像装置。
  21. 【請求項21】 前記レジスタ部が2次元固体撮像装置
    の水平レジスタ部及び/又は垂直レジスタ部である、請
    求項12に記載の固体撮像装置。
  22. 【請求項22】 前記レジスタ部が1次元固体撮像装置
    のレジスタ部である、請求項12に記載の固体撮像装
    置。
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