JP2003303733A - 金属化フィルムコンデンサ - Google Patents

金属化フィルムコンデンサ

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JP2003303733A
JP2003303733A JP2002107345A JP2002107345A JP2003303733A JP 2003303733 A JP2003303733 A JP 2003303733A JP 2002107345 A JP2002107345 A JP 2002107345A JP 2002107345 A JP2002107345 A JP 2002107345A JP 2003303733 A JP2003303733 A JP 2003303733A
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metal
metallized film
capacitor
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Masahiro Sasaki
政広 佐々木
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Shizuki Electric Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より小型化を図ることが可能な金属化フィル
ムコンデンサを提供する。 【解決手段】 相対向して配置される一対のメタリコン
電極7、7を備え、一方の電極7に接続される蒸着金属
2を有する金属化フィルム3と、他方の電極7に接続さ
れる蒸着金属2を有する金属化フィルム3とを、金属2
が蒸着されていない誘電体フィルム4を介して積層す
る。このとき上記金属化フィルム3は、誘電体フィルム
1の片面の全面に金属2が蒸着されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、金属化フィルム
コンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の金属化フィルムコンデンサは、図
5の概略断面図に示すように、誘電体フィルム11の片
面にアルミニウムや亜鉛等の金属12を蒸着すると共
に、この誘電体フィルム11の幅方向の一端部にマージ
ン部14(蒸着金属がない部分)を形成した金属化フィ
ルム13を2枚一組として、上記マージン部14が誘電
体フィルム11を介して互いに反対側に位置するように
重ね合せ、さらに上記マージン部14が形成されていな
い側の端部が、フィルム幅方向に突出するように、上記
一対の金属化フィルム13を互いにずらして配置してい
る。この際、上記マージン部14は誘電体フィルム11
の長さ方向に沿って設けられており、上記一対の金属化
フィルム13、13を積層又は巻回し、その両端部1
5、15に金属を溶射してメタリコン電極(図示せず)
を形成することによって、金属化フィルムコンデンサを
構成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記金属化
フィルムコンデンサを構成する金属化フィルム13の具
体的な寸法例について検討してみると、図5に示すよう
に、例えば上記誘電体フィルム11の幅dを約20mm
とすると、上記マージン部14の幅aは約1.5〜2.
0mm程度、また上記金属化フィルム13同士のずらし
部分の幅bは約1.0mm程度となる。このような構成
を有する金属フィルムコンデンサにおいて、コンデンサ
の対向電極として機能する各蒸着金属12、12の有効
領域は、フィルム幅方向においてはcとなり、上記した
寸法例では、上記有効領域の幅cは約15〜16mm程
度となる。このように、従来の構成では、上記誘電体フ
ィルム11の20%以上の領域がコンデンサの容量に寄
与していないことになり、効率がよくないという問題が
ある。また従来から、薄形の誘電体フィルム11の使用
等により、金属化フィルムコンデンサの小型化が図られ
ているが、近年では、さらなる小型化が求められてい
る。しかし、上記構成でさらに薄形のフィルム11を用
いた場合、上記フィルム内に欠陥(ピンホール)が存在
すると、初期の印加電圧でフィルム11が絶縁破壊を起
こし、対向する蒸着金属12、12によって形成される
電極間に短絡が生じることがあるという問題もある。
【0004】この発明は上記従来の欠点を解決するため
になされたものであって、その目的は、より小型化を図
ることが可能な金属化フィルムコンデンサを提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1の金属化
フィルムコンデンサは、相対向して配置される一対のメ
タリコン電極7、7を備え、一方の電極7に接続される
蒸着金属2を有する金属化フィルム3と、他方の電極7
に接続される蒸着金属2を有する金属化フィルム3と
を、誘電体フィルム4を介して積層した金属化フィルム
コンデンサにおいて、上記金属化フィルム3は、誘電体
フィルム1の片面の全面に蒸着金属2を有していること
を特徴としている。
【0006】上記請求項1の金属化フィルムコンデンサ
によれば、誘電体フィルム1の片面の全面に金属2が蒸
着された金属化フィルム3を使用したことによって、電
極として機能する蒸着金属2の有効領域を増やすことが
できるため、コンデンサの容量を増加することができ
る。またこれによって、コンデンサの小型化を図ること
もできる。さらに、上記金属化フィルム3、3間に誘電
体フィルム4を介設すれば、上記蒸着金属2、2間に位
置する各フィルム3、4の同一位置に欠陥が存在する確
率は極めて小さくなるため、上記蒸着金属2、2によっ
て形成される対向電極が、欠陥によって短絡するのを防
止することができる。
【0007】また請求項2の金属化フィルムコンデンサ
は、上記誘電体フィルム4を挟んで両側に位置する各金
属化フィルム3、3を、上記誘電体フィルム4に対し
て、フィルム幅方向における反対側に互いにずらして配
置したことを特徴としている。
【0008】上記請求項2の金属化フィルムコンデンサ
によれば、誘電体フィルム4の両側の金属化フィルム
3、3を、誘電体フィルム4に対して互いにずらして配
置するという簡単な構造によって、上記コンデンサの小
型化を図ることができる。なお、上記メタリコン電極
7、7を金属溶射によって形成する際は、溶射する金属
粒子の径に、他方のメタリコン電極7に接続される金属
化フィルム3が覗く各フィルム間の間隙よりも大きい径
のものを使用するようにすれば、上記間隙に金属粒子が
入り込まないため、これによって対向電極が短絡するの
を防ぐことができる。
【0009】さらに請求項3の金属化フィルムコンデン
サは、上記誘電体フィルム4を挟んで両側に位置する金
属化フィルム3、3のいずれか一方を、上記誘電体フィ
ルム4に対して、フィルム幅方向にずらして配置したこ
とを特徴としている。
【0010】上記請求項3の金属化フィルムコンデンサ
によれば、誘電体フィルム4の両側の金属化フィルム
3、3のいずれか一方を、誘電体フィルム4に対してず
らして配置している。これによって、電極として機能す
る蒸着金属2の有効領域をさらに増やすことができるた
め、簡単な構造で、一段とコンデンサの小型化を図るこ
とができる。なお、上記メタリコン電極7、7を金属溶
射によって形成する際は、溶射する金属粒子の径に、他
方のメタリコン電極7に接続される金属化フィルム3が
覗く各フィルム間の間隙よりも大きい径のものを使用す
るようにすれば、上記間隙に金属粒子が入り込まないた
め、これによって対向電極が短絡するのを防ぐことがで
きる。またこのとき、上記フィルム幅方向における各端
部に対して斜めから金属を溶射するようにすれば、上記
対向電極を構成する一方の蒸着金属2に対しては、確実
に溶射金属を付着させることができる一方、他方の蒸着
金属2に対しては、ずれによって形成される各フィルム
3、4の突出部分が壁となって、上記溶射金属を付着さ
せにくくすることができるため、これによって上記対向
電極の短絡を防ぐ効果を向上することができる。
【0011】また請求項4の金属化フィルムコンデンサ
は、上記誘電体フィルム4の幅方向の長さを、上記金属
化フィルム3の幅方向の長さよりも長く形成し、上記誘
電体フィルム4を挟んで両側に位置する金属化フィルム
3、3を、フィルム幅方向に互いにずらして配置する一
方、上記金属化フィルム3を挟んで両側に位置する各誘
電体フィルム4、4においては、一方の誘電体フィルム
4の一端部が、各金属化フィルム3・3の一端部に対し
て最も突出するように配置すると共に、他方の誘電体フ
ィルム4の他端部が、各金属化フィルム3・3の他端部
に対して最も突出するように配置したことを特徴として
いる。
【0012】上記請求項4の金属化フィルムコンデンサ
によれば、上記各金属化フィルム3・3の端部に対し
て、上記各誘電体フィルム4・4の端部が、フィルム幅
方向において最も突出するように配置するという簡単な
構造によって、上記コンデンサの小型化を図ることがで
きる。なお、上記メタリコン電極7、7を金属溶射によ
って形成する際は、溶射する金属粒子の径に、他方のメ
タリコン電極7に接続される金属化フィルム3が覗く各
フィルム間の間隙よりも大きい径のものを使用するよう
にすれば、上記間隙に金属粒子が入り込まないため、こ
れによって対向電極が短絡するのを防ぐことができる。
またこのとき、上記フィルム幅方向における各端部に対
して斜めから金属を溶射するようにすれば、対向電極を
構成する一方の蒸着金属2に対しては、確実に溶射金属
を付着させることができる一方、他方の蒸着金属2に対
しては、ずれによって形成される上記誘電体フィルム4
の突出部分が壁となって、上記溶射金属を一段と付着さ
せにくくすることができるため、上記対向電極の短絡を
防ぐ効果を一段と向上することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、この発明の金属化フィルム
コンデンサの具体的な実施の形態について、図面を参照
しつつ詳細に説明する。
【0014】図1は、この発明の第1実施形態である金
属化フィルムコンデンサを構成する各フィルムの積層状
態を示した概略断面図である。同図において、1は誘電
体フィルム、2はこの誘電体フィルム1の片面の全面に
蒸着された金属であり、この誘電体フィルム1と、コン
デンサの電極として機能する上記蒸着金属2とによって
金属化フィルム3が構成されている。また4は金属が蒸
着されていない誘電体フィルムであり、上記金属化フィ
ルム3と誘電体フィルム4とを交互に積層することによ
ってコンデンサ素子を構成している。このとき、上記誘
電体フィルム4を挟んで両側に位置する各金属化フィル
ム3、3は、上記誘電体フィルム4に対して、フィルム
幅方向における左右反対側に互いにずらして配置されて
おり、これによって、上記誘電体フィルム4を挟む一方
の金属化フィルム3の端部が、フィルム幅方向における
最も右側に突出する一方、他方の金属化フィルム3の端
部が最も左側に突出することになる。また、この実施形
態における上記ずらし部分5の幅Aは、約0.5〜1.
0mm程度としている。そして、この両端部に金属を溶
射してメタリコン電極(図示せず)を形成することによ
って、金属化フィルムコンデンサを構成している。
【0015】ここで、図1における誘電体フィルム1、
4には、例えばPP、又はPET等のプラスチックフィ
ルムが使用されている。また、上記誘電体フィルム1に
蒸着される金属2には、アルミニウム、亜鉛、又はそれ
らの混合金属やその他の金属が用いられ、この蒸着され
た金属部分が電極としての機能を有するように構成され
ている。さらに、上記誘電体フィルム4や金属化フィル
ム3の厚さとしては、4μ以下のものが使用され、この
実施形態では、例えば1〜2μ程度の薄形フィルムが用
いられている。さらに、上記メタリコン電極に使用され
る溶射金属には、亜鉛やスズ等を含む金属が用いられ
る。
【0016】図2に、上記金属化フィルムコンデンサの
端部の構成を説明するための一部概略断面図を示す。図
2に示すように、複数の金属化フィルム3・3と誘電体
フィルム4・4とが交互に積層されたコンデンサ素子の
両端部には、金属溶射によりメタリコン電極7が形成さ
れ、上記誘電体フィルム4を挟む一方の金属化フィルム
3の端部が、相対向する一方のメタリコン電極7に接続
される一方、他方の金属化フィルム3の端部が、図示し
ない他方のメタリコン電極7に接続されることになる。
また、このとき溶射される金属粒子6には、上記金属化
フィルム3の厚さよりも大きい径を有するものが使用さ
れる。例えば、上記金属化フィルム3の厚さを約2μ程
度とすると、金属粒子6としては約2.5μ以上の径が
あれば、図5に示すように、他方のメタリコン電極7に
接続される金属化フィルム3が覗く間隙8、すなわち上
記ずらし部分5によって形成される誘電体フィルム4、
4間の間隙8に、上記金属粒子6が入り込むことがない
ため、これによって対向電極が短絡するのを防止するこ
とができる。
【0017】ここで、図1に示すような構成を有する金
属化フィルムコンデンサにおいて、上記金属化フィルム
3の幅Dを約20mm、各ずらし部分5の幅Aを約1m
mとすれば、コンデンサの容量に寄与する対向する蒸着
金属2、2(対向電極)の有効領域の幅Bは約18mm
となる。これは、図5の従来例で示した対向電極の有効
領域の幅c(約15〜16mm)と比べると、約12〜
20%増加している。このため、上記構成によって、コ
ンデンサの容量を増加させることが可能となる。この結
果、従来例の構成で形成されるコンデンサの容量と同様
のコンデンサを、上記図1に示す構成で形成した場合、
コンデンサ1個当りの金属化フィルム3の使用量を低減
することができるため、簡単な構造で、上記コンデンサ
の小型化を図ることができる。またこれによって、コス
トを低減することもできる。
【0018】また、従来例に示した構成で、厚さ約1〜
2μの薄形の金属化フィルムを用いた場合、フィルム内
に欠陥(ピンホール)があると初期の印加電圧でフィル
ムが絶縁破壊を起こし、対向電極が短絡する恐れがあ
る。しかしながら、図1に示す構成では、上記金属化フ
ィルム3、3間に金属蒸着されていない誘電体フィルム
4を介在しているため、隣接する金属化フィルム3と誘
電体フィルム4の両方の同一位置に欠陥が存在する確率
は極めて小さくなる。このため、上記フィルム内の欠陥
により対向電極が短絡するのを防止することができる。
【0019】次に、この発明の第2実施形態おける金属
化フィルムコンデンサを、図3の概略断面図に基づいて
説明する。ここで、上記第1実施形態では、誘電体フィ
ルム4を挟む両側の金属化フィルム3、3を、上記誘電
体フィルム4に対して、フィルム幅方向における反対側
に互いにずらして配置するように構成したが、この実施
形態においては、上記誘電体フィルム4を挟むいずれか
一方の金属化フィルム3のみを、上記誘電体フィルム4
に対して、フィルム幅方向にずらして配置するように構
成した点が、上記第1実施形態と異なる点である。すな
わち、図3に示すように、上記誘電体フィルム4を挟む
一方の金属化フィルム3には、誘電体フィルム4に対し
て幅Aのずらし部分5を設けているが、他方の金属化フ
ィルム3と上記誘電体フィルム4との間には、ずらし部
分を設けていない。またこの場合、上記各フィルム3、
4の端部に溶射する金属粒子6には、他方のメタリコン
電極7に接続される金属化フィルム3が覗く各フィルム
3、4間の間隙よりも大きい径を有する金属粒子6、す
なわち、上記金属化フィルム3の厚さと誘電体フィルム
4の厚さとの和よりも大きい径を有する金属粒子6を使
用する。具体的には、例えば、上記金属化フィルム3と
誘電体フィルム4との厚さをそれぞれ約2μ程度とする
と、金属粒子6としては約4μ以上の径を有するものを
用いるとよい。そうすれば、上記他方のメタリコン電極
7に接続される金属化フィルム3が覗く間隙に、上記金
属粒子6が入り込まないため、これによって対向電極が
短絡するのを防ぐことができる。
【0020】またこのとき、図3に示すように、フィル
ム幅方向において突出する各フィルム3、4の端部が、
同図に示す矢印H方向に傾斜するように金属を溶射する
ようにすると、すなわち、突出する各フィルム3、4の
端部に対して斜めから金属を溶射するようにすると、対
向電極を構成する一方の蒸着金属2(突出側)に対して
は、溶射金属を確実に付着させることができる一方、他
方の蒸着金属2(凹陥側)に対しては、上記各フィルム
3、4の突出部分が壁となって、上記溶射金属をより付
着させにくくすることができるため、これによって上記
対向電極の短絡を防止する効果を向上することができ
る。
【0021】さらに、図3の第2実施形態に示す構成に
おいて、上記第1実施形態で示した寸法例と同様の寸法
を適用すると、コンデンサの容量に寄与する対向する各
蒸着金属2、2(対向電極)の有効領域の幅Bは約19
mmとなり、上記コンデンサの容量をさらに増やすこと
ができるため、簡単な構造で、一段とコンデンサの小型
化、及び低コスト化を図ることができる。なお、この実
施形態におけるその他の構成、及び作用効果は上記第1
実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
【0022】次に、この発明の第3実施形態おける金属
化フィルムコンデンサを、図4の概略断面図に基づいて
説明する。この実施形態においては、積層する上記各誘
電体フィルム4と各金属化フィルム3との間に、フィル
ム幅方向における複数のずらし部分5a(幅A)、5e
(幅E)、5f(幅F)を設け、その両端部において、
上記各金属化フィルム3の端部よりも、上記誘電体フィ
ルム4の端部がフィルム幅方向に最も突出するように配
置した点が、上記各実施形態と異なる点である。より詳
細に言えば、図4に示すように、上記誘電体フィルム4
の幅方向の長さを、上記金属化フィルム3の幅方向の長
さよりも長く形成し、上記金属化フィルム3を挟む一方
の誘電体フィルム4の各端部を、上記金属化フィルム3
の各端部に対して、左側に幅F、右側に幅Eだけ突出す
るようにずらして配置すると共に、他方の誘電体フィル
ム4の各端部については、上記金属化フィルム3の各端
部に対して、右側に幅E+幅A+幅Fだけ突出させる一
方、左側に幅Aだけ凹陥させるように配置している。ま
たこのとき、上記誘電体フィルム4を挟んで両側に位置
する各金属化フィルム3、3については、フィルム幅方
向に幅A+幅Eのずらし部分が設けられているものとす
る。これによって、上記金属化フィルム3を挟む一方の
誘電体フィルム4の左端部が、各金属化フィルム3の左
端部に対して最も突出して配置されることになる一方、
他方の誘電体フィルム4の右端部が、各金属化フィルム
3の右端部に対して最も突出して配置されることにな
る。
【0023】ここで、上記各フィルム3、4の端部に溶
射する金属粒子6には、他方のメタリコン電極7に接続
される金属化フィルム3が覗く各フィルム3、4間の間
隙よりも大きい径を有する金属粒子6、すなわち、上記
金属化フィルム3の厚さよりも大きい径を有する金属粒
子6を使用する。そうすれば、上記金属化フィルム3が
覗く間隙に、上記金属粒子6が入り込まないため、これ
によって対向電極が短絡するのを防ぐことができる。ま
たこのとき、上記第2実施形態でも示したように、フィ
ルム幅方向において突出する誘電体フィルム4の端部
が、同図に示す矢印H方向に傾斜するように金属を溶射
する、すなわち、上記端部に対して斜めから金属を溶射
するようにすれば、上記対向電極を構成する一方の蒸着
金属2への溶射金属の付着を一段と確実に行うことがで
きる一方、他方の蒸着金属2に対しては、上記誘電体フ
ィルム4の突出部分が壁となって、上記溶射金属を一段
と付着させにくくすることができるため、これによって
上記対向電極の短絡を防止する効果を一段と向上するこ
とができる。また、このように斜めから金属溶射する場
合は、上記金属化フィルム3の厚さよりも粒径の小なる
金属粒子6を用いて溶射することが可能となる。なお、
この実施形態におけるその他の構成、及び作用効果は上
記第1実施形態と同様であるため、その説明を省略す
る。
【0024】以上にこの発明の金属化フィルムコンデン
サの具体的な実施の形態について説明したが、この発明
は、従来の金属化フィルムの端部に設けられていたフィ
ルム長さ方向に沿う連続したマージン部をなくして、電
極として機能する蒸着金属2、2の有効領域の増加を図
り、蒸着金属2のない誘電体フィルム4と重ね合わせる
ことにより、小型化が可能な金属化フィルムコンデンサ
を実現したものであり、上記各実施形態に限定されるも
のではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施する
ことが可能である。例えば、この発明は、巻回形の金属
化フィルムコンデンサにも、積層形の金属化フィルムコ
ンデンサにも適用することができる。但し、巻回形の場
合は、金属化フィルム3の巻き始めや巻き終わりにおい
て、フィルム面に蒸着金属2のない部分が設けられてい
てもよい。また、電極としての機能を有する蒸着金属2
としては、ヒューズ機能をもたせるための保安機構パタ
ーンとしてのマージン部が形成されていてもよい。
【0025】
【発明の効果】請求項1の金属化フィルムコンデンサに
よれば、電極として機能する蒸着金属の有効領域を増や
すことができるため、コンデンサの容量を増加すること
ができる。またこれによって、コンデンサの小型化、及
び低コスト化を図ることができる。さらに、上記金属化
フィルム間に誘電体フィルムを介設することにより、上
記蒸着金属によって形成される対向電極が、欠陥によっ
て短絡するのを防止することができる。
【0026】請求項2の金属化フィルムコンデンサによ
れば、簡単な構造によって、上記コンデンサの小型化、
及び低コスト化を図ることができる。
【0027】請求項3の金属化フィルムコンデンサによ
れば、電極として機能する蒸着金属の有効領域をさらに
増やすことができるため、簡単な構造で、一段とコンデ
ンサの小型化、及び低コスト化を図ることができる。ま
た、上記フィルム幅方向における各端部に対して斜めか
ら金属を溶射するようにすれば、対向電極を構成する一
方の蒸着金属に対しては、確実に溶射金属を付着させる
ことができる一方、他方の蒸着金属に対しては、上記溶
射金属を付着させにくくすることができるため、これに
よって上記対向電極の短絡を防ぐ効果を向上することが
できる。
【0028】請求項4の金属化フィルムコンデンサによ
れば、簡単な構造によって、上記コンデンサの小型化、
及び低コスト化を図ることができる。また、上記フィル
ム幅方向における各端部に対して斜めから金属を溶射す
るようにすれば、対向電極を構成する一方の蒸着金属に
対しては、確実に溶射金属を付着させることができる一
方、他方の蒸着金属に対しては、上記溶射金属を一段と
付着させにくくすることができるため、上記対向電極の
短絡を防ぐ効果を一段と向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態である金属化フィルム
コンデンサを構成する各フィルムの積層状態を示した概
略断面図である。
【図2】上記実施形態における金属化フィルムコンデン
サの端部の構成を説明するための一部概略断面図であ
る。
【図3】この発明の第2実施形態である金属化フィルム
コンデンサを構成する各フィルムの積層状態を示した概
略断面図である。
【図4】この発明の第3実施形態である金属化フィルム
コンデンサを構成する各フィルムの積層状態を示した概
略断面図である。
【図5】従来の金属化フィルムコンデンサを構成する各
フィルムの積層状態を示した概略構成図である。
【符号の説明】
1 誘電体フィルム 2 蒸着金属 3 金属化フィルム 4 誘電体フィルム 5 ずらし部分 6 金属粒子 7 メタリコン電極 8 間隙

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対向して配置される一対のメタリコン
    電極(7)(7)を備え、一方の電極(7)に接続され
    る蒸着金属(2)を有する金属化フィルム(3)と、他
    方の電極(7)に接続される蒸着金属(2)を有する金
    属化フィルム(3)とを、誘電体フィルム(4)を介し
    て積層した金属化フィルムコンデンサにおいて、上記金
    属化フィルム(3)は、誘電体フィルム(1)の片面の
    全面に蒸着金属(2)を有していることを特徴とする金
    属化フィルムコンデンサ。
  2. 【請求項2】 上記誘電体フィルム(4)を挟んで両側
    に位置する各金属化フィルム(3)(3)を、上記誘電
    体フィルム(4)に対して、フィルム幅方向における反
    対側に互いにずらして配置したことを特徴とする請求項
    1の金属化フィルムコンデンサ。
  3. 【請求項3】 上記誘電体フィルム(4)を挟んで両側
    に位置する金属化フィルム(3)(3)のいずれか一方
    を、上記誘電体フィルム(4)に対して、フィルム幅方
    向にずらして配置したことを特徴とする請求項1の金属
    化フィルムコンデンサ。
  4. 【請求項4】 上記誘電体フィルム(4)の幅方向の長
    さを、上記金属化フィルム(3)の幅方向の長さよりも
    長く形成し、上記誘電体フィルム(4)を挟んで両側に
    位置する金属化フィルム(3)(3)を、フィルム幅方
    向に互いにずらして配置する一方、上記金属化フィルム
    (3)を挟んで両側に位置する各誘電体フィルム(4)
    (4)においては、一方の誘電体フィルム(4)の一端
    部が、各金属化フィルム(3・3)の一端部に対して最
    も突出するように配置すると共に、他方の誘電体フィル
    ム(4)の他端部が、各金属化フィルム(3・3)の他
    端部に対して最も突出するように配置したことを特徴と
    する請求項1の金属化フィルムコンデンサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2014178132A1 (ja) * 2013-05-01 2017-02-23 小島プレス工業株式会社 フィルムコンデンサ及びフィルムコンデンサ素子並びにフィルムコンデンサ素子のエージング装置及びエージング方法
CN116348979A (zh) * 2020-10-16 2023-06-27 株式会社指月电机制作所 薄膜电容器
CN116348979B (zh) * 2020-10-16 2024-06-11 株式会社指月电机制作所 薄膜电容器

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