JPH11288835A - 金属化フィルムコンデンサ - Google Patents

金属化フィルムコンデンサ

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JPH11288835A
JPH11288835A JP10390498A JP10390498A JPH11288835A JP H11288835 A JPH11288835 A JP H11288835A JP 10390498 A JP10390498 A JP 10390498A JP 10390498 A JP10390498 A JP 10390498A JP H11288835 A JPH11288835 A JP H11288835A
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film
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capacitor
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極膜と誘電体フィルムとの間に隙間が存在
せず、電気的特性の安定した金属化フィルムコンデンサ
の実現。 【解決手段】 誘電体フィルム12の両面にマージン部20
と蒸着電極膜14を形成した両面金属化フィルム16,16を
積層・巻回してコンデンサ素子とし、その両端に外部電
極18a,18bを形成した金属化フィルムコンデンサ10。
両面金属化フィルム16,16の電極膜14,14同士が直接接
触して層状電極24が形成されている。各誘電体フィルム
12の両面に配置された層状電極24,24の一部は、当該誘
電体フィルム表面に蒸着された電極膜14,14で構成され
ている。一方の層状電極の外端部24aは一方の外部電極
18aと接続されると共に内端部24bは他方の外部電極18
bと絶縁され、他方の層状電極の外端部24aは他方の外
部電極18bと接続されると共に内端部24bは一方の外部
電極18aと絶縁されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は金属化フィルムコ
ンデンサに係り、特に誘電体フィルムの両面に電極膜を
形成した両面金属化フィルムを積層し、あるいは積層・
巻回して形成した金属化フィルムコンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】図17及び図18に示すように、従来の
金属化フィルムコンデンサ80は、ポリプロピレンやポリ
エチレン等より成る誘電体フィルム12の表面に、それぞ
れアルミニウムや亜鉛等より成る電極膜14を10nm〜80nm
の厚さで被着させた片面金属化フィルム28を積層した後
に、巻取機によって巻回して終端部を止着し、これに加
熱及び加圧処理を施してコンデンサ素子を形成し、該コ
ンデンサ素子の両端面に金属材料を溶射してリード端子
接続用の外部電極(メタリコン電極)18a,18bを形成
して成る。上記誘電体フィルム12の表面には、一方の側
辺に沿って所定の幅でマージン部20(すなわち電極膜に
覆われない部分)が確保されている。また、他方の誘電
体フィルム12の表面にも、上記とは反対側の側辺に沿っ
て同様のマージン部20が確保されている。
【0003】この金属化フィルムコンデンサ80の内部に
おいては、各電極膜14がそれぞれ誘電体フィルム12を間
に介して重複するように配置されている。また、積層さ
れた各電極膜14の一方の端部14aは、それぞれ交互に左
右の外部電極18a,18bに接続している。さらに、各電
極膜14の他方の端部14bと左右何れかの外部電極18a,
18bとの間には、マージン空間84が形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
金属化フィルムコンデンサ80の場合、誘電体フィルム12
の両面に配置されコンデンサ電極として機能する各電極
膜14は、一方の誘電体フィルム12には蒸着されているた
め密に接続されているといえるが、他方の誘電体フィル
ム12に対しては単に接触しているだけであり、図17中
の円形拡大部分に示すように、両者間には部分的に隙間
26が存在していることとなる。もちろん、上記のように
一対の片面金属化フィルム28,28を積層・巻回した後に
加熱及び加圧工程を施すことによって、この隙間26を極
力排除する努力はなされているが、電極膜14と誘電体フ
ィルム12との間の部分的な隙間26を完全に無くすことは
困難であった。
【0005】この結果、一対のコンデンサ電極としての
電極膜14,14間には、誘電体のみならず余計な空間が介
在することとなり、静電容量の損失が生じると共に、そ
の空間距離のバラツキによって電荷の蓄積が不均一とな
っていわゆる電荷集中が惹起され、コンデンサとしての
特性が不安定となっていた。
【0006】本発明は、従来例の抱える上記の問題を解
決するために案出されたものであり、電極膜と誘電体フ
ィルムとの間に隙間が存在することがなく、電気的特性
において極めて安定した金属化フィルムコンデンサを実
現することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る金属化フィルムコンデンサは、少な
くとも誘電体フィルムの両面に金属材料を蒸着して電極
膜を形成した一対の両面金属化フィルムを積層・巻回し
てコンデンサ素子となし、該コンデンサ素子の両端面に
メタリコンを施して第1の外部電極と第2の外部電極を
形成してなる金属化フィルムコンデンサであって、上記
両面金属化フィルムの表面には、一側辺にマージン部を
残して電極膜が形成されていると共に、該両面金属化フ
ィルムの裏面には、表面とは反対側の側辺にマージン部
を残して表面の電極膜と部分的に重複する電極膜が形成
されており、各両面金属化フィルムは、巻回後にそれぞ
れのマージン部同士が対面して共通マージン空間が形成
されると共に、それぞれの電極膜が電気的に接続されて
層状電極が形成されるように重ねて巻回され、各誘電体
フィルムの両面に配置された層状電極の中、一方の層状
電極の外端部は上記第1の外部電極と接続されると共
に、内端部は上記共通マージン空間によって上記第2の
外部電極と絶縁され、他方の層状電極の外端部は上記第
2の外部電極と接続されると共に、内端部は上記共通マ
ージン空間によって上記第1の外部電極と絶縁されてい
ることを特徴としている。上記層状電極を、一対の電極
膜間に金属箔を介装させた三層構造を備えるよう構成し
てもよい。
【0008】本発明に係る他の金属化フィルムコンデン
サは、少なくとも誘電体フィルムの両面に金属材料を蒸
着して電極膜を形成した複数の両面金属化フィルムを積
層してコンデンサ素子となし、該コンデンサ素子の両端
面に、メタリコンを施して第1の外部電極と第2の外部
電極を形成してなる金属化フィルムコンデンサであっ
て、上記両面金属化フィルムの表面には、一側辺にマー
ジン部を残して電極膜が形成されていると共に、該両面
金属化フィルムの裏面には、表面とは反対側の側辺にマ
ージン部を残して表面の電極膜と部分的に重複する電極
膜が形成されており、各両面金属化フィルムは、それぞ
れのマージン部同士が対面して共通マージン空間が形成
されると共に、それぞれの電極膜が電気的に接続されて
層状電極が形成されるように積層され、各誘電体フィル
ムの両面に配置された層状電極の中、一方の層状電極の
外端部は上記第1の外部電極と接続されると共に、内端
部は上記共通マージン空間によって上記第2の外部電極
と絶縁され、他方の層状電極の外端部は上記第2の外部
電極と接続されると共に、内端部は上記共通マージン空
間によって上記第1の外部電極と絶縁されていることを
特徴としている。上記層状電極を、一対の電極膜間に金
属箔を介装させた三層構造を備えるよう構成してもよ
い。
【0009】本発明に係る他の金属化フィルムコンデン
サは、少なくとも誘電体フィルムの両面に金属材料を蒸
着して電極膜を形成した一対の両面金属化フィルムを積
層・巻回してコンデンサ素子となし、該コンデンサ素子
の両面端面にメタリコンを施して第1の外部電極と第2
の外部電極を形成してなる金属化フィルムコンデンサで
あって、上記両面金属化フィルムの表面には、第1のマ
ージン部と、該第1のマージン部の両側に配置され相互
に絶縁された第1の電極膜及び第2の電極膜が形成され
ていると共に、該両面金属化フィルムの裏面には、上記
第1の電極膜及び第2の電極膜と部分的に重複する第3
の電極膜と、該第3の電極膜の両側に配置された第2の
マージン部及び第3のマージン部が形成されており、各
両面金属化フィルムは、巻回後にそれぞれの第1のマー
ジン部同士、第2のマージン部同士、第3のマージン部
同士が対面して第1の共通マージン空間、第2の共通マ
ージン空間、第3の共通マージン空間が形成されると共
に、それぞれの第1の電極膜同士、第2の電極膜同士、
第3の電極膜同士が電気的に接続されて第1の層状電
極、第2の層状電極、第3の層状電極が形成されるよう
に重ねて巻回され、各誘電体フィルムの両面に配置され
た層状電極の中、第1の層状電極の外端部は上記第1の
外部電極と接続されると共に、第2の層状電極の外端部
は上記第2の外部電極と接続され、第1の層状電極の内
端部と第2の層状電極の内端部間は上記第1の共通マー
ジン空間によって絶縁され、第3の層状電極の一端部は
第2の共通マージン空間によって上記第1の外部電極と
絶縁されると共に、他端部は第3の共通マージン空間に
よって上記第2の外部電極と絶縁されていることを特徴
としている。上記第1の層状電極及び第2の層状電極
を、それぞれ一対の電極膜間に金属箔を介装させた三層
構造を備えるように構成してもよい。
【0010】本発明に係る他の金属化フィルムコンデン
サは、少なくとも誘電体フィルムの両面に金属材料を蒸
着して電極膜を形成した複数の両面金属化フィルムを積
層してコンデンサ素子となし、該コンデンサ素子の両面
端面にメタリコンを施して第1の外部電極と第2の外部
電極を形成してなる金属化フィルムコンデンサであっ
て、上記両面金属化フィルムの表面には、第1のマージ
ン部と、該第1のマージン部の両側に配置され相互に絶
縁された第1の電極膜及び第2の電極膜が形成されてい
ると共に、該両面金属化フィルムの裏面には、上記第1
の電極膜及び第2の電極膜と部分的に重複する第3の電
極膜と、該第3の電極膜の両側に配置された第2のマー
ジン部及び第3のマージン部が形成されており、各両面
金属化フィルムは、それぞれの第1のマージン部同士、
第2のマージン部同士、第3のマージン部同士が対面し
て第1の共通マージン空間、第2の共通マージン空間、
第3の共通マージン空間が形成されると共に、それぞれ
の第1の電極膜同士、第2の電極膜同士、第3の電極膜
同士が電気的に接続されて第1の層状電極、第2の層状
電極、第3の層状電極が形成されるように積層され、各
誘電体フィルムの両面に配置された層状電極の中、第1
の層状電極の外端部は上記第1の外部電極と接続される
と共に、第2の層状電極の外端部は上記第2の外部電極
と接続され、第1の層状電極の内端部と第2の層状電極
の内端部間は上記第1の共通マージン空間によって絶縁
され、第3の層状電極の一端部は第2の共通マージン空
間によって上記第1の外部電極と絶縁されると共に、他
端部は第3の共通マージン空間によって上記第2の外部
電極と絶縁されていることを特徴としている。上記第1
の層状電極及び第2の層状電極を、それぞれ一対の電極
膜間に金属箔を介装させた三層構造を備えるように構成
してもよい。
【0011】上記のように、本発明に係る金属化フィル
ムコンデンサにあっては、各誘電体フィルムの両面に配
置され、それぞれコンデンサ電極として機能する層状電
極の一部が、当該誘電体フィルムの両面に蒸着された電
極膜によって構成されているため、異極の層状電極間に
は誘電体のみが満たされることとなり、不要な隙間が介
在する余地がない。もちろん、各層状電極を構成してい
る電極膜間には不可避的に隙間が存在することとなる
が、これはあくまでも同極のコンデンサ電極内での問題
に過ぎず、電気的には全く無視することができる。この
ため、上記金属化フィルムコンデンサは、従来の金属化
フィルムコンデンサのようにコンデンサ電極間の隙間に
よって静電容量の損失を招いたり、隙間の広狭のバラツ
キによって電荷集中が生じることもなく、極めて安定し
た電気的特性を発揮し得る。
【0012】
【発明の実施の形態】図1及び図2に示すように、本発
明に係る第1の金属化フィルムコンデンサ10は、ポリプ
ロピレンやポリエチレン等より成る帯状の誘電体フィル
ム12の両面に、それぞれアルミニウムや亜鉛等の金属材
料を蒸着して電極膜14,14を形成した第1の両面金属化
フィルム16を2枚積層した後に(図2)、図示しない巻
取機によって巻回して終端部を止着し、これに加熱及び
加圧処理を施して扁平化されたコンデンサ素子を形成
し、該コンデンサ素子の両端面に丹銅や半田等の金属材
料を溶射するメタリコンを施して、第1の外部電極18a
及び第2の外部電極18bを形成して成る(図1)。
【0013】両面金属化フィルム16の表面には、一方の
側辺に沿って一定の幅で電極膜の形成されていない領
域、すなわちマージン部20が形成されている。また、こ
の両面金属化フィルム16の裏面には、表面とは反対の側
辺に沿って同様のマージン部20が形成されている。この
両面金属化フィルム16は、一方のマージン部20が他方の
マージン部20と対面する向きで重ね合わされ、巻回され
る。この結果、図1に示すように、両面金属化フィルム
16の各マージン部20,20間には、共通マージン空間22が
形成される。また、両面金属化フィルム16の各電極膜1
4,14が直接接触して層状電極24が形成される。各層状
電極24の外端部24aは、一つおきに左右の外部電極18
a,18bに接続されている。また、各層状電極24の内端
部24bは、一つおきに左右の外部電極18a,18bと共通
マージン空間22を隔てて対向している。なお、図示は省
略したが、この層状電極の内端部24bと外部電極18a,
18bとの間で放電が生成することを防止する目的で、共
通マージン空間22にシリコンオイル等の含浸材を封入し
てもよい。
【0014】各層状電極24を構成する各電極膜14,14同
士は、全面に亘って接触しているわけではなく、左右に
ずらした状態で重ねられており、したがって層状電極24
には左右両端に電極膜14の重複していない非重複部(段
部)が生じている。このように電極膜14の非重複部を形
成することにより、層状電極24を構成する一方の電極膜
14の表面が露出することとなり、外部電極18a,18bと
の接触面積が拡大し、両者間の電気的接続を確実なもの
にすることができる。
【0015】図1の円形拡大部分に示すように、両面金
属化フィルム16,16同士をいかに強固に巻回し、プレス
したとしても、各両面金属化フィルム16の電極膜14,14
間に存在する微細な隙間26を完全に排除することはでき
ない。しかしながら、この第1の金属化フィルムコンデ
ンサ10の場合、誘電体フィルム12と、その両面に配置さ
れ相互に異なった外部電極18a,18bに接続された一対
の層状電極24,24によってコンデンサが構成されてお
り、しかも各層状電極24,24の少なくとも一部は誘電体
フィルムの表面に蒸着された電極膜14によって構成され
ている。これはすなわち、異極に接続されたコンデンサ
電極としての層状電極24,24間には隙間が一切存在せ
ず、誘電体のみで満たされた構造を備えていることにな
る。上記隙間26は、あくまでも同極の層状電極24内に部
分的に存在する隙間という意味に過ぎず、電気的には完
全に無視できるのである。したがって、この第1の金属
化フィルムコンデンサ10の場合、従来の金属化フィルム
コンデンサのように、金属化フィルム間の隙間によって
静電容量の損失を招いたり、隙間の広狭のバラツキによ
る電荷集中も生じることがなく、極めて安定した電気的
特性を発揮し得る。
【0016】なお、従来も誘電体フィルムの両面に蒸着
金属膜を形成した両面金属化フィルムを用いてコンデン
サを形成する例が存在した。しかしながら、従来の場
合、図3に示すように、両面金属化フィルム16と単なる
誘電体フィルム12とを重ね合わせた上で巻回してコンデ
ンサ素子を形成しているものであり、本発明のように両
面金属化フィルム16,16同士を直接重ね合わせて巻回し
ているものとは明らかに構造が異なっている。このよう
にして形成された従来の金属化フィルム利用コンデンサ
の場合、誘電体フィルム12と両面金属化フィルム16の電
極膜14との間に隙間が介在することはもちろん避けられ
ない。
【0017】この第1の金属化フィルムコンデンサ10の
場合、コンデンサ電極が一対の電極膜14を積層させた層
状電極24によって構成されているため、従来の金属化フ
ィルムコンデンサに比較して必然的に2倍の厚さを備え
ることとなる。このため、通電時の単位面積当たりの電
荷(電流)密度を2分の1に低減することができ、低抵
抗で低損失のコンデンサが実現される。
【0018】また、第1の金属化フィルムコンデンサ10
の場合、歪み電圧波形が印加された際に生じる唸り音を
大幅に低減できるという効果も有している。すなわち、
図4に示すように、従来構造の金属化フィルムコンデン
サの場合、各片面金属化フィルム28の電極膜14に蓄電さ
れた見掛け上の電荷30と誘電体フィルム12の双極子32と
が隙間26を挟んで異極(+−)となるため、片面金属化
フィルム28,28同士が引き合って振動や擦れが生じ、こ
れが唸り音発生の原因となっていた。これに対し、第1
の金属化フィルムコンデンサ10の場合、図5に示すよう
に、隙間26を挟んで対向する電極膜14,14同士が常に同
極の関係となり、両面金属化フィルム16,16同士が引き
合うことがないため、振動や擦れが生じることがほとん
どなく、唸り音の発生も大幅に低減されるのである。
【0019】上記においては、帯状の第1の両面金属化
フィルム16,16を積層・巻回してコンデンサ素子を形成
した例を示したが、図6に示すように、両面金属化フィ
ルム16を多数枚重ね合わせることによっても、第1の金
属化フィルムコンデンサ10を実現することができる。こ
の場合、それぞれの両面金属化フィルム16を、マージン
部20,20同士が対面する向きに揃え、各電極膜14,14同
士が直接接触するように重ねられる。その後、加熱環境
下において一定の圧力を付加し、必要な大きさに裁断し
てコンデンサ素子が形成され、該コンデンサ素子の両端
面にメタリコンを施して外部電極18a,18bが形成され
る(図2)。
【0020】図7及び図8は、本発明に係る第2の金属
化フィルムコンデンサ34を示している。この第2の金属
化フィルムコンデンサ34は、2つのコンデンサを直列接
続させた、いわゆるシリーズ構造を備えた金属化フィル
ムコンデンサに本発明を応用したものである。すなわ
ち、誘電体フィルム12の両面に蒸着電極膜を形成してな
る一対の両面金属化フィルムを、積層・巻回した後に加
熱環境下で加圧しててコンデンサ素子を形成し、該コン
デンサ素子の両端面にメタリコンを施して外部電極18
a,18bとなした点では、第1の金属化フィルムコンデ
ンサ10と共通している。
【0021】ただし、この第2の金属化フィルムコンデ
ンサ34形成に用いられる第2の両面金属化フィルム36
は、その一方の面に蒸着金属よりなる第1の電極膜38と
第2の電極膜40を備えると共に、他方の面に同じく蒸着
金属よりなる第3の電極膜42を備えている点で、第1の
両面金属化フィルム16と異なっている。すなわち、この
第2の両面金属化フィルム36の一方の面の中央には、誘
電体フィルム12の長手方向に沿って延びる第1のマージ
ン部44が形成されており、該第1のマージン部44によっ
て第1の電極膜38と第2の電極膜40間は電気的に絶縁さ
れている。また、他方の面の中央には第3の電極膜42が
被着されており、該第3の電極膜42の両側には蒸着金属
膜の存在しない第2のマージン部46及び第3のマージン
部48が比較的広い幅で形成されている。第3の電極膜42
の両端部分は、誘電体フィルム12を間に挟んで、第1の
電極膜及び第2の電極膜と重複している。
【0022】両面金属化フィルム36,36同士を重ね合わ
せる際には、一方の第3の電極膜42と他方の第3の電極
膜42とが接触するように配置される。あるいは、一方の
第1の電極膜38と他方の第1の電極膜38、及び一方の第
2の電極膜40と他方の第2の電極膜40とが接触するよう
に配置してもよい。この状態で両面金属化フィルム36を
巻回することにより、図7に示すように、各両面金属化
フィルム36の第1の電極膜38,38同士が接触して第1の
層状電極50が形成されると共に、第2の電極膜40,40同
士が接触して第2の層状電極52が形成され、第3の電極
膜42,42同士が接触して第3の層状電極54が形成され
る。そして、第1の層状電極50の外端部50aと第2の層
状電極52の外端部52aには、外部電極18a,18bがそれ
ぞれ接続される。また、第1のマージン部44,44間には
第1の共通マージン空間56が、第2のマージン部46,46
間には第2の共通マージン空間58が、第3のマージン部
48,48間には第3の共通マージン空間60がそれぞれ形成
されている。
【0023】この結果、誘電体フィルム12における第1
の層状電極50と第3の層状電極54とに挟まれた部分62
と、第3の層状電極54と第2の層状電極52とに挟まれた
部分64に、相互に直列接続された2つのコンデンサが形
成されることとなる。なお、第1の層状電極50の内端部
50bと第2の層状電極52の内端部52b間は、第1の共通
マージン空間56によって電気的に絶縁されている。ま
た、第3の層状電極54の両端は、第2の共通マージン空
間58及び第3の共通マージン空間60によって左右の外部
電極18a,18bと絶縁されている。
【0024】図示の通り、一方の両面金属化フィルム36
の横幅を他方の両面金属化フィルム36の横幅よりも広く
形成しておくことにより、第1の層状電極の外端部50a
及び第2の層状電極の外端部52aに、それぞれ電極膜が
重複しない露出部(段部)が形成されることとなり、そ
の分外部電極18a,18bとの接触面積を広く確保するこ
とが可能となる。
【0025】この第2の金属化フィルムコンデンサ34
も、第1の金属化フィルムコンデンサ10と同様、異極
間、すなわち「第1の層状電極50−第3の層状電極54
間」及び「第3の層状電極54−第2の層状電極52間」に
は誘電体フィルム12のみが介在し、隙間は一切存在しな
いこととなる。もちろん、第1の電極膜38,38間、第2
の電極膜40,40間、及び第3の電極膜42,42間には隙間
が不可避的に存在しているが、これらは同極内における
問題であり、コンデンサとしての特性に悪影響を与える
ものではない。この結果、第2の金属化フィルムコンデ
ンサ34の電気的特性は極めて安定しているといえる。ま
た、第1の層状電極50、第2の層状電極52及び第3の層
状電極54は、それぞれ必然的に2倍の厚さを備えるた
め、通電時の単位面積当たりの電荷(電流)密度を従来
の金属化フィルムコンデンサに比して2分の1に低減す
ることができ、低抵抗で低損失のコンデンサを実現でき
る。さらに、歪み電圧波形が印加された際に生じる唸り
音を大幅に低減できる効果も享受できる。
【0026】この第2の金属化フィルムコンデンサ34の
場合にも、一対の両面金属化フィルム36を積層・巻回し
てコンデンサ素子を形成する代わりに、図9に示すよう
に、両面金属化フィルム36を多数枚積層することによっ
て形成することができる。両面金属化フィルム36を重ね
合わせる際には、第1のマージン部44,44同士、第2の
マージン部46,46同士、及び第3のマージン部48,48同
士が対向すると共に、第1の電極膜38,38同士、第2の
電極膜40,40同士、第3の電極膜42,42同士が直接接触
するように配置される。その後、加熱環境下において一
定の圧力を付加してコンデンサ素子が形成され、該コン
デンサ素子の両端面にメタリコンを施して外部電極18
a,18bが形成される(図7)。
【0027】図10は、この発明に係る第3の金属化フ
ィルムコンデンサ66を示すものであり、図11に示すよ
うに、一対の第1の両面金属化フィルム16,16と、一対
のアルミ箔68,68とを交互に重ねた後に、図示しない巻
取機によって巻回して終端部を止着し、これに加熱及び
加圧処理を施して扁平化されたコンデンサ素子を形成
し、該コンデンサ素子の両端面にメタリコンを施して、
外部電極18a,18bを形成して成る。
【0028】この第3の金属化フィルムコンデンサ66の
内部においては、両面金属化フィルム16のマージン部2
0,20同士が対面するように配置され、共通マージン空
間22が形成されている。また、両面金属化フィルム16の
各電極膜14,14間にアルミ箔68が介装され、三層構造を
備えた層状電極70が形成されている。各層状電極70の外
端部70aは、それぞれ一つおきに左右の外部電極18a,
18bに接続されている。各層状電極70を構成するアルミ
箔68の端部が電極膜14,14の端部よりも突出しているた
め、外部電極18a,18bとの間で十分な接触面積を確保
することができる。各層状電極70の内端部70bは、共通
マージン空間22によって他方の外部電極18a,18bと絶
縁されている。
【0029】一般に、高電圧共振回路に用いられる場合
のように、高電流・高電圧で使用される用途には、図1
2に示すように、蒸着金属よりも厚みの確保できるアル
ミ箔68,68等の金属箔をコンデンサ電極として用い、こ
れを誘電体フィルム12,12と共に積層・巻回して形成し
たコンデンサが用いられる。しかしながら、このコンデ
ンサの場合には、各アルミ箔68と誘電体フィルム12との
間に、当然ながら隙間が存在することとなる。また、誘
電体フィルム12とアルミ箔68とが直接面しているため、
アルミ箔68の厚みのバラツキやバリの存在等によって部
分的な電荷の集中が生じ易く、瞬時電圧印加時において
誘電体フィルム12が部分的に絶縁破壊を起こす危険性が
あった。
【0030】これに対し、この第3の金属化フィルムコ
ンデンサ66の場合、コンデンサ電極を三層構造を備えた
層状電極70で形成したため、異極間には誘電体フィルム
12のみが介在し、隙間が存在する余地がない。もちろ
ん、電極膜14とアルミ箔68との間には隙間が不可避的に
存在しているが、これは同一電極内での問題であり、コ
ンデンサとしての特性に悪影響を与えることはない。ま
た、例えアルミ箔68に厚さのバラツキやバリが存在して
も、誘電体フィルムの両面は蒸着金属による電極膜14,
14によってムラなく覆われているため、電荷の集中が発
生することもない。
【0031】図13は、一対の両面金属化フィルム16,
16と一対のアルミ箔68,68を積層・巻回する代わりに、
両面金属化フィルム16及びアルミ箔68を交互に多数枚積
層して第3の金属化フィルムコンデンサ66を構成する例
を示すものである。この際、各両面金属化フィルム16
は、それぞれのマージン部20同士が対面する向きに揃え
られると共に、各電極膜14,14間にアルミ箔68が挟まれ
るように重ねられる。また、各アルミ箔68の端部は、一
つおきに両面金属化フィルム16の左右の端部から突出す
るように揃えられる。その後、加熱環境下において一定
の圧力を付加してコンデンサ素子が形成され、該コンデ
ンサ素子の両端面にメタリコンを施して外部電極18a,
18bが形成される(図10)。
【0032】図14は、この発明に係る第4の金属化フ
ィルムコンデンサ72を示すものである。これは、図7に
示した第2の金属化フィルムコンデンサ34の第1の電極
膜38,38間、及び第2の電極膜40,40間にそれぞれアル
ミ箔74,75を介装させて、三層構造を備えた第1の層状
電極76及び第2の層状電極78とした点に特徴を備えてい
る。すなわち、図15に示すように、第2の両面金属化
フィルム36,36の第1の電極膜38,38間、及び第2の電
極膜40,40間にそれぞれ別個のアルミ箔74,75を挟み込
んで積層・巻回し、これに加熱及び加圧処理を施してコ
ンデンサ素子を形成した後、該コンデンサ素子の両端面
にメタリコンを施して外部電極18a,18bとなすこと
で、第4の金属化フィルムコンデンサ72は形成される。
なお、両面金属化フィルム36,36とアルミ箔74,75とを
積層させる際には、各アルミ箔の外端部74a,75aが各
両面金属化フィルム36,36の端部から突出するように配
置される。また、各アルミ箔の内端部74b,75b間には
十分な間隔がおかれ、両者間の絶縁性が確保されてい
る。
【0033】あるいは、図16に示すように、第2の両
面金属化フィルム36とアルミ箔74,75とを多数枚積層さ
せることによっても、第4の金属化フィルムコンデンサ
72を形成することができる。すなわち、両面金属化フィ
ルム36,36の第1の電極膜38,38間と第2の電極膜40,
40間に、それぞれ別個のアルミ箔74,75を介装させた状
態で積層させ、加熱処理及び加圧処理を施してコンデン
サ素子を形成し、該コンデンサ素子の両端面にメタリコ
ンを施して外部電極18a,18bを形成することにより、
図14に示した第4の金属化フィルムコンデンサ72が形
成される。
【0034】この第4の金属化フィルムコンデンサ72の
場合にも、第3の金属化フィルムコンデンサ66と同様の
効果、すなわち高い耐電圧特性を備えつつも、異極間に
隙間存在しないため電気的特性が安定することや、アル
ミ箔74,75の厚さのバラツキやバリによって電荷の集中
が生じることがないという利点を享受することができ
る。
【0035】
【発明の効果】本発明に係る金属化フィルムコンデンサ
にあっては、上記のように誘電体フィルムの両面に配置
され、それぞれコンデンサ電極として機能する各層状電
極の一部が、当該誘電体フィルムの両面に蒸着された電
極膜によって構成されているため、異極のコンデンサ電
極間には誘電体のみが存在することとなり、不要な隙間
が介在する余地がない。このため、従来の金属化フィル
ムコンデンサのようにコンデンサ電極間の隙間によって
静電容量の損失を招いたり、隙間の広狭のバラツキによ
って電荷集中が生じることもなく、極めて安定した電気
的特性を発揮し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の金属化フィルムコンデンサを示す断面図
である。
【図2】第1の両面金属化フィルムを積層巻回して第1
の金属化フィルムコンデンサを形成する過程を示す斜視
図である。
【図3】両面金属化フィルムを用いた従来のコンデンサ
を示す分解断面図である。
【図4】従来の金属化フィルムコンデンサにおいて唸り
音が発生するメカニズムを示す説明図である。
【図5】本発明に係る金属化フィルムコンデンサにおい
て唸り音が発生しない理由を示す説明図である。
【図6】第1の両面金属化フィルムを積層して第1の金
属化フィルムコンデンサを形成する様子を示す分解断面
図である。
【図7】第2の金属化フィルムコンデンサを示す断面図
である。
【図8】第2の両面金属化フィルムを積層巻回して第2
の金属化フィルムコンデンサを形成する過程を示す斜視
図である。
【図9】第2の両面金属化フィルムを積層して第2の金
属化フィルムコンデンサを形成する様子を示す分解断面
図である。
【図10】第3の金属化フィルムコンデンサを示す断面
図である。
【図11】一対の第1の両面金属化フィルムと一対のア
ルミ箔とを積層巻回して第3の金属化フィルムコンデン
サを形成する過程を示す分解断面図である。
【図12】アルミ箔と誘電体フィルムを用いた従来のコ
ンデンサを示す分解断面図である。
【図13】多数枚の第1の両面金属化フィルムと多数枚
のアルミ箔とを交互に積層して第3の金属化フィルムコ
ンデンサを形成する過程を示す分解断面図である。
【図14】第4の金属化フィルムコンデンサを示す断面
図である。
【図15】一対の第2の両面金属化フィルムと一対のア
ルミ箔とを積層巻回して第4の金属化フィルムコンデン
サを形成する過程を示す分解断面図である。
【図16】多数枚の第2の両面金属化フィルムと多数枚
のアルミ箔とを積層して第4の金属化フィルムコンデン
サを形成する過程を示す分解断面図である。
【図17】従来の金属化フィルムコンデンサを示す断面
図である。
【図18】従来の金属化フィルムコンデンサの形成過程
を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 第1の金属化フィルムコンデンサ 12 誘電体フィルム 14 電極膜 16 第1の両面金属化フィルム 18a,18b 外部電極 20 マージン部 22 共通マージン空間 24 層状電極 24a 層状電極の外端部 24b 層状電極の内端部 26 隙間 34 第2の金属化フィルムコンデンサ 36 第2の両面金属化フィルム 38 第1の電極膜 40 第2の電極膜 42 第3の電極膜 44 第1のマージン部 46 第2のマージン部 48 第3のマージン部 50 第1の層状電極 50a 第1の層状電極の外端部 50b 第1の層状電極の内端部 52 第2の層状電極 52a 第2の層状電極の外端部 52b 第2の層状電極の内端部 54 第3の層状電極 56 第1の共通マージン空間 58 第2の共通マージン空間 60 第3の共通マージン空間 66 第3の金属化フィルムコンデンサ 68 アルミ箔 70 三層構造を備えた層状電極 72 第4の金属化フィルムコンデンサ 74 アルミ箔 75 アルミ箔 76 三層構造を備えた第1の層状電極 78 三層構造を備えた第2の層状電極
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年4月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 金属化フィルムコンデンサ
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は金属化フィルムコ
ンデンサに係り、特に誘電体フィルムの両面に電極膜を
形成した両面金属化フィルムを積層し、あるいは積層・
巻回して形成した金属化フィルムコンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】図17及び図18に示すように、従来の
金属化フィルムコンデンサ80は、ポリプロピレンやポリ
エチレン等より成る誘電体フィルム12の表面に、それぞ
れアルミニウムや亜鉛等より成る電極膜14を10nm〜80nm
の厚さで被着させた片面金属化フィルム28を積層した後
に、巻取機によって巻回して終端部を止着し、これに加
熱及び加圧処理を施してコンデンサ素子を形成し、該コ
ンデンサ素子の両端面に金属材料を溶射してリード端子
接続用の外部電極(メタリコン電極)18a,18bを形成
して成る。上記誘電体フィルム12の表面には、一方の側
辺に沿って所定の幅でマージン部20(すなわち電極膜に
覆われない部分)が確保されている。また、他方の誘電
体フィルム12の表面にも、上記とは反対側の側辺に沿っ
て同様のマージン部20が確保されている。
【0003】この金属化フィルムコンデンサ80の内部に
おいては、各電極膜14がそれぞれ誘電体フィルム12を間
に介して重複するように配置されている。また、積層さ
れた各電極膜14の一方の端部14aは、それぞれ交互に左
右の外部電極18a,18bに接続している。さらに、各電
極膜14の他方の端部14bと左右何れかの外部電極18a,
18bとの間には、マージン空間84が形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
金属化フィルムコンデンサ80の場合、誘電体フィルム12
の両面に配置されコンデンサ電極として機能する各電極
膜14は、一方の誘電体フィルム12には蒸着されているた
め密に接続されているといえるが、他方の誘電体フィル
ム12に対しては単に接触しているだけであり、図17中
の円形拡大部分に示すように、両者間には部分的に隙間
26が存在していることとなる。もちろん、上記のように
一対の片面金属化フィルム28,28を積層・巻回した後に
加熱及び加圧工程を施すことによって、この隙間26を極
力排除する努力はなされているが、電極膜14と誘電体フ
ィルム12との間の部分的な隙間26を完全に無くすことは
困難であった。
【0005】この結果、一対のコンデンサ電極としての
電極膜14,14間には、誘電体のみならず余計な空間が介
在することとなり、静電容量の損失が生じると共に、そ
の空間距離のバラツキによって電荷の蓄積が不均一とな
っていわゆる電荷集中が惹起され、コンデンサとしての
特性が不安定となっていた。
【0006】本発明は、従来例の抱える上記の問題を解
決するために案出されたものであり、電極膜と誘電体フ
ィルムとの間に隙間が存在することがなく、電気的特性
において極めて安定した金属化フィルムコンデンサを実
現することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る金属化フィルムコンデンサは、少な
くとも誘電体フィルムの両面に金属材料を蒸着して電極
膜を形成した一対の両面金属化フィルムと、一対の金属
箔とを交互に積層・巻回してコンデンサ素子となし、該
コンデンサ素子の両端面にメタリコンを施して第1の外
部電極と第2の外部電極を形成してなる金属化フィルム
コンデンサであって、上記両面金属化フィルムの表面に
は、一側辺にマージン部を残して電極膜が形成されてい
ると共に、該両面金属化フィルムの裏面には、表面とは
反対側の側辺にマージン部を残して表面の電極膜と部分
的に重複する電極膜が形成されており、各両面金属化フ
ィルムは、それぞれのマージン部同士が対面して共通マ
ージン空間が形成されるように配置され、また、上記両
面金属化フィルムの各電極膜間に、上記金属箔が介装さ
れて三層構造を備えた層状電極が形成されると共に、各
層状電極を構成する金属箔の端部が電極膜の端部より突
出され、各誘電体フィルムの両面に配置された層状電極
の中、一方の層状電極の外端部は上記第1の外部電極と
接続されると共に、内端部は上記共通マージン空間によ
って上記第2の外部電極と絶縁され、他方の層状電極の
外端部は上記第2の外部電極と接続されると共に、内端
部は上記共通マージン空間によって上記第1の外部電極
と絶縁されていることを特徴としている。
【0008】本発明に係る他の金属化フィルムコンデン
サは、少なくとも誘電体フィルムの両面に金属材料を蒸
着して電極膜を形成した複数の両面金属化フィルムと、
複数の金属箔とを交互に積層してコンデンサ素子とな
し、該コンデンサ素子の両端面に、メタリコンを施して
第1の外部電極と第2の外部電極を形成してなる金属化
フィルムコンデンサであって、上記両面金属化フィルム
の表面には、一側辺にマージン部を残して電極膜が形成
されていると共に、該両面金属化フィルムの裏面には、
表面とは反対側の側辺にマージン部を残して表面の電極
膜と部分的に重複する電極膜が形成されており、各両面
金属化フィルムは、それぞれのマージン部同士が対面し
て共通マージン空間が形成されるように配置され、ま
た、上記両面金属化フィルムの各電極膜間に、上記金属
箔が介装されて三層構造を備えた層状電極が形成される
と共に、各層状電極を構成する金属箔の端部が電極膜の
端部より突出され、各誘電体フィルムの両面に配置され
た層状電極の中、一方の層状電極の外端部は上記第1の
外部電極と接続されると共に、内端部は上記共通マージ
ン空間によって上記第2の外部電極と絶縁され、他方の
層状電極の外端部は上記第2の外部電極と接続されると
共に、内端部は上記共通マージン空間によって上記第1
の外部電極と絶縁されていることを特徴としている。
【0009】本発明に係る他の金属化フィルムコンデン
サは、少なくとも誘電体フィルムの両面に金属材料を蒸
着して電極膜を形成した一対の両面金属化フィルムと、
金属箔とを交互に積層・巻回してコンデンサ素子とな
し、該コンデンサ素子の両端面にメタリコンを施して第
1の外部電極と第2の外部電極を形成してなる金属化フ
ィルムコンデンサであって、上記両面金属化フィルムの
表面には、第1のマージン部と、該第1のマージン部の
両側に配置され相互に絶縁された第1の電極膜及び第2
の電極膜が形成されていると共に、該両面金属化フィル
ムの裏面には、上記第1の電極膜及び第2の電極膜と部
分的に重複する第3の電極膜と、該第3の電極膜の両側
に配置された第2のマージン部及び第3のマージン部が
形成されており、各両面金属化フィルムは、それぞれの
第1のマージン部同士、第2のマージン部同士、第3の
マージン部同士が対面して第1の共通マージン空間、第
2の共通マージン空間、第3の共通マージン空間が形成
されるように配置され、また、上記両面金属化フィルム
の第1の電極膜間及び第2の電極膜間に、それぞれ別個
の金属箔が介装されて三層構造を備えた第1の層状電極
及び第2の層状電極が形成されると共に、上記第3の電
極膜同士が電気的に接続されて第3の層状電極が形成さ
れ、さらに、上記金属箔の外端部が両面金属化フィルム
の端部から突出され、各誘電体フィルムの両面に配置さ
れた層状電極の中、第1の層状電極の外端部は上記第1
の外部電極と接続されると共に、第2の層状電極の外端
部は上記第2の外部電極と接続され、第1の層状電極の
内端部と第2の層状電極の内端部間は上記第1の共通マ
ージン空間によって絶縁され、第3の層状電極の一端部
は第2の共通マージン空間によって上記第1の外部電極
と絶縁されると共に、他端部は第3の共通マージン空間
によって上記第2の外部電極と絶縁されていることを特
徴としている。
【0010】本発明に係る他の金属化フィルムコンデン
サは、少なくとも誘電体フィルムの両面に金属材料を蒸
着して電極膜を形成した複数の両面金属化フィルムと、
複数の金属箔とを積層してコンデンサ素子となし、該コ
ンデンサ素子の両端面にメタリコンを施して第1の外部
電極と第2の外部電極を形成してなる金属化フィルムコ
ンデンサであって、上記両面金属化フィルムの表面に
は、第1のマージン部と、該第1のマージン部の両側に
配置され相互に絶縁された第1の電極膜及び第2の電極
膜が形成されていると共に、該両面金属化フィルムの裏
面には、上記第1の電極膜及び第2の電極膜と部分的に
重複する第3の電極膜と、該第3の電極膜の両側に配置
された第2のマージン部及び第3のマージン部が形成さ
れており、各両面金属化フィルムは、それぞれの第1の
マージン部同士、第2のマージン部同士、第3のマージ
ン部同士が対面して第1の共通マージン空間、第2の共
通マージン空間、第3の共通マージン空間が形成される
ように配置され、また、上記両面金属化フィルムの第1
の電極膜間及び第2の電極膜間に、それぞれ別個の金属
箔が介装されて三層構造を備えた第1の層状電極及び第
2の層状電極が形成されると共に、上記第3の電極膜同
士が電気的に接続されて第3の層状電極が形成され、さ
らに、上記金属箔の外端部が両面金属化フィルムの端部
から突出され、各誘電体フィルムの両面に配置された層
状電極の中、第1の層状電極の外端部は上記第1の外部
電極と接続されると共に、第2の層状電極の外端部は上
記第2の外部電極と接続され、第1の層状電極の内端部
と第2の層状電極の内端部間は上記第1の共通マージン
空間によって絶縁され、第3の層状電極の一端部は第2
の共通マージン空間によって上記第1の外部電極と絶縁
されると共に、他端部は第3の共通マージン空間によっ
て上記第2の外部電極と絶縁されていることを特徴とし
ている。
【0011】上記のように、本発明に係る金属化フィル
ムコンデンサにあっては、各誘電体フィルムの両面に配
置され、それぞれコンデンサ電極として機能する層状電
極の一部が、当該誘電体フィルムの両面に蒸着された電
極膜によって構成されているため、異極間には誘電体フ
ィルムのみが介在し、隙間が介在する余地がない。もち
ろん、各層状電極を構成している電極膜と金属箔間には
隙間が不可避的に存在しているが、これはあくまでも同
極のコンデンサ電極内での問題に過ぎず、電気的には全
く無視することができる。このため、上記金属化フィル
ムコンデンサは、従来の金属化フィルムコンデンサのよ
うにコンデンサ電極間の隙間によって静電容量の損失を
招いたり、隙間の広狭のバラツキによって電荷集中が生
じることもなく、極めて安定した電気的特性を発揮し得
る。
【0012】また、誘電体フィルムと金属箔とが直接面
していると、金属箔の厚みのバラツキやバリの存在等に
よって部分的な電荷の集中が生じ易く、瞬時電圧印加時
において誘電体フィルムが部分的に絶縁破壊を起こす危
険性がある。しかし、上記本発明に係る金属化フィルム
コンデンサにあっては、例え金属箔に厚さのバラツキや
バリが存在しても、誘電体フィルムの両面は蒸着金属に
よる電極膜によってムラなく覆われているため、電荷の
集中が発生することがない。
【0013】さらに、層状電極を構成する金属箔の端部
が電極膜の端部より突出し、或いは、層状電極を構成す
る金属箔の外端部が両面金属化フィルムの端部より突出
しているので、層状電極の外端部を外部電極に接続する
際に、外部電極との間で十分な接触面積を確保すること
ができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1及び図2に示すように、本発
明に係る第1の金属化フィルムコンデンサ10は、ポリプ
ロピレンやポリエチレン等より成る帯状の誘電体フィル
ム12の両面に、それぞれアルミニウムや亜鉛等の金属材
料を蒸着して電極膜14,14を形成した第1の両面金属化
フィルム16を2枚積層した後に(図2)、図示しない巻
取機によって巻回して終端部を止着し、これに加熱及び
加圧処理を施して扁平化されたコンデンサ素子を形成
し、該コンデンサ素子の両端面に丹銅や半田等の金属材
料を溶射するメタリコンを施して、第1の外部電極18a
及び第2の外部電極18bを形成して成る(図1)。
【0015】両面金属化フィルム16の表面には、一方の
側辺に沿って一定の幅で電極膜の形成されていない領
域、すなわちマージン部20が形成されている。また、こ
の両面金属化フィルム16の裏面には、表面とは反対の側
辺に沿って同様のマージン部20が形成されている。この
両面金属化フィルム16は、一方のマージン部20が他方の
マージン部20と対面する向きで重ね合わされ、巻回され
る。この結果、図1に示すように、両面金属化フィルム
16の各マージン部20,20間には、共通マージン空間22が
形成される。また、両面金属化フィルム16の各電極膜1
4,14が直接接触して層状電極24が形成される。各層状
電極24の外端部24aは、一つおきに左右の外部電極18
a,18bに接続されている。また、各層状電極24の内端
部24bは、一つおきに左右の外部電極18a,18bと共通
マージン空間22を隔てて対向している。なお、図示は省
略したが、この層状電極の内端部24bと外部電極18a,
18bとの間で放電が生成することを防止する目的で、共
通マージン空間22にシリコンオイル等の含浸材を封入し
てもよい。
【0016】各層状電極24を構成する各電極膜14,14同
士は、全面に亘って接触しているわけではなく、左右に
ずらした状態で重ねられており、したがって層状電極24
には左右両端に電極膜14の重複していない非重複部(段
部)が生じている。このように電極膜14の非重複部を形
成することにより、層状電極24を構成する一方の電極膜
14の表面が露出することとなり、外部電極18a,18bと
の接触面積が拡大し、両者間の電気的接続を確実なもの
にすることができる。
【0017】図1の円形拡大部分に示すように、両面金
属化フィルム16,16同士をいかに強固に巻回し、プレス
したとしても、各両面金属化フィルム16の電極膜14,14
間に存在する微細な隙間26を完全に排除することはでき
ない。しかしながら、この第1の金属化フィルムコンデ
ンサ10の場合、誘電体フィルム12と、その両面に配置さ
れ相互に異なった外部電極18a,18bに接続された一対
の層状電極24,24によってコンデンサが構成されてお
り、しかも各層状電極24,24の少なくとも一部は誘電体
フィルムの表面に蒸着された電極膜14によって構成され
ている。これはすなわち、異極に接続されたコンデンサ
電極としての層状電極24,24間には隙間が一切存在せ
ず、誘電体のみで満たされた構造を備えていることにな
る。上記隙間26は、あくまでも同極の層状電極24内に部
分的に存在する隙間という意味に過ぎず、電気的には完
全に無視できるのである。したがって、この第1の金属
化フィルムコンデンサ10の場合、従来の金属化フィルム
コンデンサのように、金属化フィルム間の隙間によって
静電容量の損失を招いたり、隙間の広狭のバラツキによ
る電荷集中も生じることがなく、極めて安定した電気的
特性を発揮し得る。
【0018】なお、従来も誘電体フィルムの両面に蒸着
金属膜を形成した両面金属化フィルムを用いてコンデン
サを形成する例が存在した。しかしながら、従来の場
合、図3に示すように、両面金属化フィルム16と単なる
誘電体フィルム12とを重ね合わせた上で巻回してコンデ
ンサ素子を形成しているものであり、本発明のように両
面金属化フィルム16,16同士を直接重ね合わせて巻回し
ているものとは明らかに構造が異なっている。このよう
にして形成された従来の金属化フィルム利用コンデンサ
の場合、誘電体フィルム12と両面金属化フィルム16の電
極膜14との間に隙間が介在することはもちろん避けられ
ない。
【0019】この第1の金属化フィルムコンデンサ10の
場合、コンデンサ電極が一対の電極膜14を積層させた層
状電極24によって構成されているため、従来の金属化フ
ィルムコンデンサに比較して必然的に2倍の厚さを備え
ることとなる。このため、通電時の単位面積当たりの電
荷(電流)密度を2分の1に低減することができ、低抵
抗で低損失のコンデンサが実現される。
【0020】また、第1の金属化フィルムコンデンサ10
の場合、歪み電圧波形が印加された際に生じる唸り音を
大幅に低減できるという効果も有している。すなわち、
図4に示すように、従来構造の金属化フィルムコンデン
サの場合、各片面金属化フィルム28の電極膜14に蓄電さ
れた見掛け上の電荷30と誘電体フィルム12の双極子32と
が隙間26を挟んで異極(+−)となるため、片面金属化
フィルム28,28同士が引き合って振動や擦れが生じ、こ
れが唸り音発生の原因となっていた。これに対し、第1
の金属化フィルムコンデンサ10の場合、図5に示すよう
に、隙間26を挟んで対向する電極膜14,14同士が常に同
極の関係となり、両面金属化フィルム16,16同士が引き
合うことがないため、振動や擦れが生じることがほとん
どなく、唸り音の発生も大幅に低減されるのである。
【0021】上記においては、帯状の第1の両面金属化
フィルム16,16を積層・巻回してコンデンサ素子を形成
した例を示したが、図6に示すように、両面金属化フィ
ルム16を多数枚重ね合わせることによっても、第1の金
属化フィルムコンデンサ10を実現することができる。こ
の場合、それぞれの両面金属化フィルム16を、マージン
部20,20同士が対面する向きに揃え、各電極膜14,14同
士が直接接触するように重ねられる。その後、加熱環境
下において一定の圧力を付加し、必要な大きさに裁断し
てコンデンサ素子が形成され、該コンデンサ素子の両端
面にメタリコンを施して外部電極18a,18bが形成され
る(図2)。
【0022】図7及び図8は、本発明に係る第2の金属
化フィルムコンデンサ34を示している。この第2の金属
化フィルムコンデンサ34は、2つのコンデンサを直列接
続させた、いわゆるシリーズ構造を備えた金属化フィル
ムコンデンサに本発明を応用したものである。すなわ
ち、誘電体フィルム12の両面に蒸着電極膜を形成してな
る一対の両面金属化フィルムを、積層・巻回した後に加
熱環境下で加圧しててコンデンサ素子を形成し、該コン
デンサ素子の両端面にメタリコンを施して外部電極18
a,18bとなした点では、第1の金属化フィルムコンデ
ンサ10と共通している。
【0023】ただし、この第2の金属化フィルムコンデ
ンサ34形成に用いられる第2の両面金属化フィルム36
は、その一方の面に蒸着金属よりなる第1の電極膜38と
第2の電極膜40を備えると共に、他方の面に同じく蒸着
金属よりなる第3の電極膜42を備えている点で、第1の
両面金属化フィルム16と異なっている。すなわち、この
第2の両面金属化フィルム36の一方の面の中央には、誘
電体フィルム12の長手方向に沿って延びる第1のマージ
ン部44が形成されており、該第1のマージン部44によっ
て第1の電極膜38と第2の電極膜40間は電気的に絶縁さ
れている。また、他方の面の中央には第3の電極膜42が
被着されており、該第3の電極膜42の両側には蒸着金属
膜の存在しない第2のマージン部46及び第3のマージン
部48が比較的広い幅で形成されている。第3の電極膜42
の両端部分は、誘電体フィルム12を間に挟んで、第1の
電極膜及び第2の電極膜と重複している。
【0024】両面金属化フィルム36,36同士を重ね合わ
せる際には、一方の第3の電極膜42と他方の第3の電極
膜42とが接触するように配置される。あるいは、一方の
第1の電極膜38と他方の第1の電極膜38、及び一方の第
2の電極膜40と他方の第2の電極膜40とが接触するよう
に配置してもよい。この状態で両面金属化フィルム36を
巻回することにより、図7に示すように、各両面金属化
フィルム36の第1の電極膜38,38同士が接触して第1の
層状電極50が形成されると共に、第2の電極膜40,40同
士が接触して第2の層状電極52が形成され、第3の電極
膜42,42同士が接触して第3の層状電極54が形成され
る。そして、第1の層状電極50の外端部50aと第2の層
状電極52の外端部52aには、外部電極18a,18bがそれ
ぞれ接続される。また、第1のマージン部44,44間には
第1の共通マージン空間56が、第2のマージン部46,46
間には第2の共通マージン空間58が、第3のマージン部
48,48間には第3の共通マージン空間60がそれぞれ形成
されている。
【0025】この結果、誘電体フィルム12における第1
の層状電極50と第3の層状電極54とに挟まれた部分62
と、第3の層状電極54と第2の層状電極52とに挟まれた
部分64に、相互に直列接続された2つのコンデンサが形
成されることとなる。なお、第1の層状電極50の内端部
50bと第2の層状電極52の内端部52b間は、第1の共通
マージン空間56によって電気的に絶縁されている。ま
た、第3の層状電極54の両端は、第2の共通マージン空
間58及び第3の共通マージン空間60によって左右の外部
電極18a,18bと絶縁されている。
【0026】図示の通り、一方の両面金属化フィルム36
の横幅を他方の両面金属化フィルム36の横幅よりも広く
形成しておくことにより、第1の層状電極の外端部50a
及び第2の層状電極の外端部52aに、それぞれ電極膜が
重複しない露出部(段部)が形成されることとなり、そ
の分外部電極18a,18bとの接触面積を広く確保するこ
とが可能となる。
【0027】この第2の金属化フィルムコンデンサ34
も、第1の金属化フィルムコンデンサ10と同様、異極
間、すなわち「第1の層状電極50−第3の層状電極54
間」及び「第3の層状電極54−第2の層状電極52間」に
は誘電体フィルム12のみが介在し、隙間は一切存在しな
いこととなる。もちろん、第1の電極膜38,38間、第2
の電極膜40,40間、及び第3の電極膜42,42間には隙間
が不可避的に存在しているが、これらは同極内における
問題であり、コンデンサとしての特性に悪影響を与える
ものではない。この結果、第2の金属化フィルムコンデ
ンサ34の電気的特性は極めて安定しているといえる。ま
た、第1の層状電極50、第2の層状電極52及び第3の層
状電極54は、それぞれ必然的に2倍の厚さを備えるた
め、通電時の単位面積当たりの電荷(電流)密度を従来
の金属化フィルムコンデンサに比して2分の1に低減す
ることができ、低抵抗で低損失のコンデンサを実現でき
る。さらに、歪み電圧波形が印加された際に生じる唸り
音を大幅に低減できる効果も享受できる。
【0028】この第2の金属化フィルムコンデンサ34の
場合にも、一対の両面金属化フィルム36を積層・巻回し
てコンデンサ素子を形成する代わりに、図9に示すよう
に、両面金属化フィルム36を多数枚積層することによっ
て形成することができる。両面金属化フィルム36を重ね
合わせる際には、第1のマージン部44,44同士、第2の
マージン部46,46同士、及び第3のマージン部48,48同
士が対向すると共に、第1の電極膜38,38同士、第2の
電極膜40,40同士、第3の電極膜42,42同士が直接接触
するように配置される。その後、加熱環境下において一
定の圧力を付加してコンデンサ素子が形成され、該コン
デンサ素子の両端面にメタリコンを施して外部電極18
a,18bが形成される(図7)。
【0029】図10は、この発明に係る第3の金属化フ
ィルムコンデンサ66を示すものであり、図11に示すよ
うに、一対の第1の両面金属化フィルム16,16と、一対
のアルミ箔68,68とを交互に重ねた後に、図示しない巻
取機によって巻回して終端部を止着し、これに加熱及び
加圧処理を施して扁平化されたコンデンサ素子を形成
し、該コンデンサ素子の両端面にメタリコンを施して、
外部電極18a,18bを形成して成る。
【0030】この第3の金属化フィルムコンデンサ66の
内部においては、両面金属化フィルム16のマージン部2
0,20同士が対面するように配置され、共通マージン空
間22が形成されている。また、両面金属化フィルム16の
各電極膜14,14間にアルミ箔68が介装され、三層構造を
備えた層状電極70が形成されている。各層状電極70の外
端部70aは、それぞれ一つおきに左右の外部電極18a,
18bに接続されている。各層状電極70を構成するアルミ
箔68の端部が電極膜14,14の端部よりも突出しているた
め、外部電極18a,18bとの間で十分な接触面積を確保
することができる。各層状電極70の内端部70bは、共通
マージン空間22によって他方の外部電極18a,18bと絶
縁されている。
【0031】一般に、高電圧共振回路に用いられる場合
のように、高電流・高電圧で使用される用途には、図1
2に示すように、蒸着金属よりも厚みの確保できるアル
ミ箔68,68等の金属箔をコンデンサ電極として用い、こ
れを誘電体フィルム12,12と共に積層・巻回して形成し
たコンデンサが用いられる。しかしながら、このコンデ
ンサの場合には、各アルミ箔68と誘電体フィルム12との
間に、当然ながら隙間が存在することとなる。また、誘
電体フィルム12とアルミ箔68とが直接面しているため、
アルミ箔68の厚みのバラツキやバリの存在等によって部
分的な電荷の集中が生じ易く、瞬時電圧印加時において
誘電体フィルム12が部分的に絶縁破壊を起こす危険性が
あった。
【0032】これに対し、この第3の金属化フィルムコ
ンデンサ66の場合、コンデンサ電極を三層構造を備えた
層状電極70で形成したため、異極間には誘電体フィルム
12のみが介在し、隙間が存在する余地がない。もちろ
ん、電極膜14とアルミ箔68との間には隙間が不可避的に
存在しているが、これは同一電極内での問題であり、コ
ンデンサとしての特性に悪影響を与えることはない。ま
た、例えアルミ箔68に厚さのバラツキやバリが存在して
も、誘電体フィルムの両面は蒸着金属による電極膜14,
14によってムラなく覆われているため、電荷の集中が発
生することもない。
【0033】図13は、一対の両面金属化フィルム16,
16と一対のアルミ箔68,68を積層・巻回する代わりに、
両面金属化フィルム16及びアルミ箔68を交互に多数枚積
層して第3の金属化フィルムコンデンサ66を構成する例
を示すものである。この際、各両面金属化フィルム16
は、それぞれのマージン部20同士が対面する向きに揃え
られると共に、各電極膜14,14間にアルミ箔68が挟まれ
るように重ねられる。また、各アルミ箔68の端部は、一
つおきに両面金属化フィルム16の左右の端部から突出す
るように揃えられる。その後、加熱環境下において一定
の圧力を付加してコンデンサ素子が形成され、該コンデ
ンサ素子の両端面にメタリコンを施して外部電極18a,
18bが形成される(図10)。
【0034】図14は、この発明に係る第4の金属化フ
ィルムコンデンサ72を示すものである。これは、図7に
示した第2の金属化フィルムコンデンサ34の第1の電極
膜38,38間、及び第2の電極膜40,40間にそれぞれアル
ミ箔74,75を介装させて、三層構造を備えた第1の層状
電極76及び第2の層状電極78とした点に特徴を備えてい
る。すなわち、図15に示すように、第2の両面金属化
フィルム36,36の第1の電極膜38,38間、及び第2の電
極膜40,40間にそれぞれ別個のアルミ箔74,75を挟み込
んで積層・巻回し、これに加熱及び加圧処理を施してコ
ンデンサ素子を形成した後、該コンデンサ素子の両端面
にメタリコンを施して外部電極18a,18bとなすこと
で、第4の金属化フィルムコンデンサ72は形成される。
なお、両面金属化フィルム36,36とアルミ箔74,75とを
積層させる際には、各アルミ箔の外端部74a,75aが各
両面金属化フィルム36,36の端部から突出するように配
置される。また、各アルミ箔の内端部74b,75b間には
十分な間隔がおかれ、両者間の絶縁性が確保されてい
る。
【0035】あるいは、図16に示すように、第2の両
面金属化フィルム36とアルミ箔74,75とを多数枚積層さ
せることによっても、第4の金属化フィルムコンデンサ
72を形成することができる。すなわち、両面金属化フィ
ルム36,36の第1の電極膜38,38間と第2の電極膜40,
40間に、それぞれ別個のアルミ箔74,75を介装させた状
態で積層させ、加熱処理及び加圧処理を施してコンデン
サ素子を形成し、該コンデンサ素子の両端面にメタリコ
ンを施して外部電極18a,18bを形成することにより、
図14に示した第4の金属化フィルムコンデンサ72が形
成される。
【0036】この第4の金属化フィルムコンデンサ72の
場合にも、第3の金属化フィルムコンデンサ66と同様の
効果、すなわち高い耐電圧特性を備えつつも、異極間に
隙間存在しないため電気的特性が安定することや、アル
ミ箔74,75の厚さのバラツキやバリによって電荷の集中
が生じることがないという利点を享受することができ
る。
【0037】
【発明の効果】本発明に係る金属化フィルムコンデンサ
にあっては、上記のように誘電体フィルムの両面に配置
され、それぞれコンデンサ電極として機能する各層状電
極の一部が、当該誘電体フィルムの両面に蒸着された電
極膜によって構成されているため、異極のコンデンサ電
極間には誘電体のみが存在することとなり、不要な隙間
が介在する余地がない。このため、従来の金属化フィル
ムコンデンサのようにコンデンサ電極間の隙間によって
静電容量の損失を招いたり、隙間の広狭のバラツキによ
って電荷集中が生じることもなく、極めて安定した電気
的特性を発揮し得る。
【0038】また、例え金属箔に厚さのバラツキやバリ
が存在しても、誘電体フィルムの両面は蒸着金属による
電極膜によってムラなく覆われているため、電荷の集中
が発生することがない。
【0039】さらに、層状電極を構成する金属箔の端部
が電極膜の端部より突出し、或いは、層状電極を構成す
る金属箔の外端部が両面金属化フィルムの端部より突出
しているので、層状電極の外端部を外部電極に接続する
際に、外部電極との間で十分な接触面積を確保すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の金属化フィルムコンデンサを示す断面図
である。
【図2】第1の両面金属化フィルムを積層巻回して第1
の金属化フィルムコンデンサを形成する過程を示す斜視
図である。
【図3】両面金属化フィルムを用いた従来のコンデンサ
を示す分解断面図である。
【図4】従来の金属化フィルムコンデンサにおいて唸り
音が発生するメカニズムを示す説明図である。
【図5】本発明に係る金属化フィルムコンデンサにおい
て唸り音が発生しない理由を示す説明図である。
【図6】第1の両面金属化フィルムを積層して第1の金
属化フィルムコンデンサを形成する様子を示す分解断面
図である。
【図7】第2の金属化フィルムコンデンサを示す断面図
である。
【図8】第2の両面金属化フィルムを積層巻回して第2
の金属化フィルムコンデンサを形成する過程を示す斜視
図である。
【図9】第2の両面金属化フィルムを積層して第2の金
属化フィルムコンデンサを形成する様子を示す分解断面
図である。
【図10】第3の金属化フィルムコンデンサを示す断面
図である。
【図11】一対の第1の両面金属化フィルムと一対のア
ルミ箔とを積層巻回して第3の金属化フィルムコンデン
サを形成する過程を示す分解断面図である。
【図12】アルミ箔と誘電体フィルムを用いた従来のコ
ンデンサを示す分解断面図である。
【図13】多数枚の第1の両面金属化フィルムと多数枚
のアルミ箔とを交互に積層して第3の金属化フィルムコ
ンデンサを形成する過程を示す分解断面図である。
【図14】第4の金属化フィルムコンデンサを示す断面
図である。
【図15】一対の第2の両面金属化フィルムと一対のア
ルミ箔とを積層巻回して第4の金属化フィルムコンデン
サを形成する過程を示す分解断面図である。
【図16】多数枚の第2の両面金属化フィルムと多数枚
のアルミ箔とを積層して第4の金属化フィルムコンデン
サを形成する過程を示す分解断面図である。
【図17】従来の金属化フィルムコンデンサを示す断面
図である。
【図18】従来の金属化フィルムコンデンサの形成過程
を示す斜視図である。
【符号の説明】 10 第1の金属化フィルムコンデンサ 12 誘電体フィルム 14 電極膜 16 第1の両面金属化フィルム 18a,18b 外部電極 20 マージン部 22 共通マージン空間 24 層状電極 24a 層状電極の外端部 24b 層状電極の内端部 26 隙間 34 第2の金属化フィルムコンデンサ 36 第2の両面金属化フィルム 38 第1の電極膜 40 第2の電極膜 42 第3の電極膜 44 第1のマージン部 46 第2のマージン部 48 第3のマージン部 50 第1の層状電極 50a 第1の層状電極の外端部 50b 第1の層状電極の内端部 52 第2の層状電極 52a 第2の層状電極の外端部 52b 第2の層状電極の内端部 54 第3の層状電極 56 第1の共通マージン空間 58 第2の共通マージン空間 60 第3の共通マージン空間 66 第3の金属化フィルムコンデンサ 68 アルミ箔 70 三層構造を備えた層状電極 72 第4の金属化フィルムコンデンサ 74 アルミ箔 75 アルミ箔 76 三層構造を備えた第1の層状電極 78 三層構造を備えた第2の層状電極

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも誘電体フィルムの両面に金属
    材料を蒸着して電極膜を形成した一対の両面金属化フィ
    ルムを積層・巻回してコンデンサ素子となし、該コンデ
    ンサ素子の両端面にメタリコンを施して第1の外部電極
    と第2の外部電極を形成してなる金属化フィルムコンデ
    ンサであって、 上記両面金属化フィルムの表面には、一側辺にマージン
    部を残して電極膜が形成されていると共に、該両面金属
    化フィルムの裏面には、表面とは反対側の側辺にマージ
    ン部を残して表面の電極膜と部分的に重複する電極膜が
    形成されており、 各両面金属化フィルムは、巻回後にそれぞれのマージン
    部同士が対面して共通マージン空間が形成されると共
    に、それぞれの電極膜が電気的に接続されて層状電極が
    形成されるように重ねて巻回され、 各誘電体フィルムの両面に配置された層状電極の中、一
    方の層状電極の外端部は上記第1の外部電極と接続され
    ると共に、内端部は上記共通マージン空間によって上記
    第2の外部電極と絶縁され、他方の層状電極の外端部は
    上記第2の外部電極と接続されると共に、内端部は上記
    共通マージン空間によって上記第1の外部電極と絶縁さ
    れていることを特徴とする金属化フィルムコンデンサ。
  2. 【請求項2】 少なくとも誘電体フィルムの両面に金属
    材料を蒸着して電極膜を形成した複数の両面金属化フィ
    ルムを積層してコンデンサ素子となし、該コンデンサ素
    子の両端面に、メタリコンを施して第1の外部電極と第
    2の外部電極を形成してなる金属化フィルムコンデンサ
    であって、 上記両面金属化フィルムの表面には、一側辺にマージン
    部を残して電極膜が形成されていると共に、該両面金属
    化フィルムの裏面には、表面とは反対側の側辺にマージ
    ン部を残して表面の電極膜と部分的に重複する電極膜が
    形成されており、 各両面金属化フィルムは、それぞれのマージン部同士が
    対面して共通マージン空間が形成されると共に、それぞ
    れの電極膜が電気的に接続されて層状電極が形成される
    ように積層され、 各誘電体フィルムの両面に配置された層状電極の中、一
    方の層状電極の外端部は上記第1の外部電極と接続され
    ると共に、内端部は上記共通マージン空間によって上記
    第2の外部電極と絶縁され、他方の層状電極の外端部は
    上記第2の外部電極と接続されると共に、内端部は上記
    共通マージン空間によって上記第1の外部電極と絶縁さ
    れていることを特徴とする金属化フィルムコンデンサ。
  3. 【請求項3】 上記層状電極が、一対の電極膜間に金属
    箔を介装させた三層構造を備えていることを特徴とする
    請求項1または2に記載の金属化フィルムコンデンサ。
  4. 【請求項4】 少なくとも誘電体フィルムの両面に金属
    材料を蒸着して電極膜を形成した一対の両面金属化フィ
    ルムを積層・巻回してコンデンサ素子となし、該コンデ
    ンサ素子の両面端面にメタリコンを施して第1の外部電
    極と第2の外部電極を形成してなる金属化フィルムコン
    デンサであって、 上記両面金属化フィルムの表面には、第1のマージン部
    と、該第1のマージン部の両側に配置され相互に絶縁さ
    れた第1の電極膜及び第2の電極膜が形成されていると
    共に、該両面金属化フィルムの裏面には、上記第1の電
    極膜及び第2の電極膜と部分的に重複する第3の電極膜
    と、該第3の電極膜の両側に配置された第2のマージン
    部及び第3のマージン部が形成されており、 各両面金属化フィルムは、巻回後にそれぞれの第1のマ
    ージン部同士、第2のマージン部同士、第3のマージン
    部同士が対面して第1の共通マージン空間、第2の共通
    マージン空間、第3の共通マージン空間が形成されると
    共に、それぞれの第1の電極膜同士、第2の電極膜同
    士、第3の電極膜同士が電気的に接続されて第1の層状
    電極、第2の層状電極、第3の層状電極が形成されるよ
    うに重ねて巻回され、 各誘電体フィルムの両面に配置された層状電極の中、第
    1の層状電極の外端部は上記第1の外部電極と接続され
    ると共に、第2の層状電極の外端部は上記第2の外部電
    極と接続され、第1の層状電極の内端部と第2の層状電
    極の内端部間は上記第1の共通マージン空間によって絶
    縁され、 第3の層状電極の一端部は第2の共通マージン空間によ
    って上記第1の外部電極と絶縁されると共に、他端部は
    第3の共通マージン空間によって上記第2の外部電極と
    絶縁されていることを特徴とする金属化フィルムコンデ
    ンサ。
  5. 【請求項5】 少なくとも誘電体フィルムの両面に金属
    材料を蒸着して電極膜を形成した複数の両面金属化フィ
    ルムを積層してコンデンサ素子となし、該コンデンサ素
    子の両面端面にメタリコンを施して第1の外部電極と第
    2の外部電極を形成してなる金属化フィルムコンデンサ
    であって、 上記両面金属化フィルムの表面には、第1のマージン部
    と、該第1のマージン部の両側に配置され相互に絶縁さ
    れた第1の電極膜及び第2の電極膜が形成されていると
    共に、該両面金属化フィルムの裏面には、上記第1の電
    極膜及び第2の電極膜と部分的に重複する第3の電極膜
    と、該第3の電極膜の両側に配置された第2のマージン
    部及び第3のマージン部が形成されており、 各両面金属化フィルムは、それぞれの第1のマージン部
    同士、第2のマージン部同士、第3のマージン部同士が
    対面して第1の共通マージン空間、第2の共通マージン
    空間、第3の共通マージン空間が形成されると共に、そ
    れぞれの第1の電極膜同士、第2の電極膜同士、第3の
    電極膜同士が電気的に接続されて第1の層状電極、第2
    の層状電極、第3の層状電極が形成されるように積層さ
    れ、 各誘電体フィルムの両面に配置された層状電極の中、第
    1の層状電極の外端部は上記第1の外部電極と接続され
    ると共に、第2の層状電極の外端部は上記第2の外部電
    極と接続され、第1の層状電極の内端部と第2の層状電
    極の内端部間は上記第1の共通マージン空間によって絶
    縁され、 第3の層状電極の一端部は第2の共通マージン空間によ
    って上記第1の外部電極と絶縁されると共に、他端部は
    第3の共通マージン空間によって上記第2の外部電極と
    絶縁されていることを特徴とする金属化フィルムコンデ
    ンサ。
  6. 【請求項6】 上記第1の層状電極及び第2の層状電極
    が、それぞれ一対の電極膜間に金属箔を介装させた三層
    構造を備えていることを特徴とする請求項4または5に
    記載の金属化フィルムコンデンサ。
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