JP2003301905A - 回転駆動装置 - Google Patents

回転駆動装置

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JP2003301905A
JP2003301905A JP2002105514A JP2002105514A JP2003301905A JP 2003301905 A JP2003301905 A JP 2003301905A JP 2002105514 A JP2002105514 A JP 2002105514A JP 2002105514 A JP2002105514 A JP 2002105514A JP 2003301905 A JP2003301905 A JP 2003301905A
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太平 坪根
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造コストを低減できるとともに、伝達効率
を良好にする。 【解決手段】 この装置は、被動装置を回転駆動すると
ともに、出力回転速度を検出して駆動回転速度をフィー
ドバック制御するための装置であって、モータ1と、減
速装置2と、速度検出機構3とを備えている。減速装置
2は、モータの回転が入力され、回転部材の摩擦接触に
よりトルク伝達を行う摩擦伝達部と、歯車の噛み合いに
よりトルク伝達を行う歯車伝達部とを有し、モータから
の回転を減速して出力する。速度検出機構は減速装置の
出力回転速度を検出する。そして、摩擦伝達部を構成す
る複数の回転部材のうちの少なくとも1つは、構造体と
弾性体とを有する弾性体付回転部材であり、弾性体付回
転部材の弾性体はヤング率が1×102 Mpa以下であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転駆動装置、特
に、複写機の感光体ドラム等を低速度かつ高精度に回転
駆動するとともに、出力回転速度を検出して駆動回転速
度をフィードバック制御可能な回転駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機等の画像形成装置や印刷機械等に
おいては、感光体ドラムやフィルムの送りのためのロー
ラを低速度かつ高精度で回転するための回転駆動装置が
必要となる。従来のこの種の装置は、モータと、モータ
の回転を減速する遊星方式の減速装置とを備えている。
そして、遊星方式の減速装置としては、歯車式の減速装
置と、トラクションすなわち摩擦伝達方式による減速装
置とがあり、それぞれ、太陽車、インタナルリング、遊
星車及びキャリアを有している。
【0003】トラクション方式の減速装置では、太陽
車、インタナルリング及び遊星車をそれぞれ互いに圧接
することによってトルクを摩擦伝達するような構成とな
っている。そして、太陽車、インタナルリング及び遊星
車はそれぞれ主に鉄系材料により製作されている。この
ような従来のトラクション方式の減速装置においては、
太陽車、インタナルリング及び遊星車の各摩擦接触部は
グリス等のトラクションオイルを介してトルク伝達が行
われるようになっており、各接触部の焼き付き等を防止
したり、あるいは鉄系材料同士のトルク伝達力の増加を
図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記のような従来のト
ラクション方式の減速装置では、減速装置内部にトラク
ションオイルが充填されるために、このオイルが漏れ出
すのを防止するためにシール部材等が必要になる。ま
た、シール部材が当接する面を高精度に仕上げなければ
ならない。
【0005】さらに、高い回転精度を得るためには、太
陽車、インタナルリング及び遊星車の各摩擦接触部を高
い精度で加工する必要があるとともに、組み付け精度も
高い精度が要求され、製造コストが高くなる。本発明の
課題は、主に製造コストを低減することにある。本発明
の別の課題は、製造コストを低減できるとともに、伝達
効率を良好にすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る回転駆動
装置は、被動装置を回転駆動するとともに、出力回転速
度を検出して駆動回転速度をフィードバック制御するた
めの装置であって、回転駆動源としてのモータと、減速
装置と、速度検出機構とを備えている。減速装置は、モ
ータの回転が入力され、1つ以上の回転部材の摩擦接触
によりトルク伝達を行う摩擦伝達部を有し、モータから
の回転を減速して出力する。速度検出機構は減速装置の
出力回転速度を検出する。そして、減速装置の摩擦伝達
部を構成する複数の回転部材のうちの少なくとも1つ
は、摩擦接触部以外の部分を構成する構造体と摩擦接触
部を構成する弾性体とを有する弾性体付回転部材であ
り、弾性体付回転部材の弾性体はヤング率が1×102
MPa以下である。
【0007】この装置では、モータの回転が減速装置に
よって減速されて出力され、被動装置が駆動される。こ
のとき、減速装置では、その少なくとも一部において回
転部材の摩擦接触によりトルク伝達が行われる。摩擦伝
達部を構成する回転部材のうちの少なくとも1つは構造
体と弾性体とからなる弾性体付回転部材であり、弾性体
が相手の回転部材と接触して、トルク伝達が行われる。
このとき、弾性体の摩擦接触に起因して回転精度が劣化
する。しかし、この装置では、減速装置の出力回転速度
が検出され、この検出結果に基づいて、出力回転速度が
所望の設定速度になるようにモータの回転速度がフィー
ドバック制御される。したがって、弾性体の接触による
トルク伝達にもかかわらず、所望の出力回転数を精度良
く得られる。
【0008】ここでは、摩擦伝達部を構成する回転部材
が構造体と弾性体とで構成されており、弾性体が摩擦接
触してトルク伝達が行われる。したがって、例えば、減
速装置を、摩擦伝達による部分と、歯車伝達による部分
とに区分けした場合、摩擦伝達による部分においては、
従来装置のようなトラクションオイルが不要となり、シ
ール部材が不要になるとともに、シール部材が接触する
相手側部材の高精度の加工も不要になる。また、一部に
歯車の噛み合いによる伝達部分を含んでいても、その部
分のみを潤滑剤が含浸された樹脂等により形成すれば、
前記同様に、トラクションオイルが不要となり、すべて
の部材を潤滑剤が含浸された樹脂等により構成する場合
に比較して製造コストが安価になる。
【0009】また、回転部材の摩擦接触する部分以外は
構造体で形成されているので、この構造体の強度を高く
することによって強度不足になることもない。さらに、
回転部材の加工誤差や組み付け誤差を弾性体の弾性変形
により吸収できるので、回転部材の加工精度、加工方
法、材料の選択肢が広がる。以上より、製造コストが低
減できる。特に、弾性体のヤング率が1×102 MPa以
下であるので、十分な弾性変形が得られる。
【0010】ここで、速度検出機構を減速装置内部に配
置して軸方向寸法の短縮を図る場合、従来装置では、速
度検出機構が設けられる部分とオイルが充填された減速
機構部とを区分けする必要があった。しかし、この装置
では、前述のように、減速機構部におけるオイルを不要
とすることが可能となり、この場合は、減速装置内部に
速度検出機構を配置してもこの部分を隔離するための部
材が不要となり、装置の小型化が実現するとともに、構
成が簡単になる。
【0011】なお、弾性体付回転部材を複数個所に用い
る場合、弾性体あるいは構造体を用いられる個所によっ
て異ならせるようにしても良い。請求項2に係る回転駆
動装置は、請求項1の装置において、摩擦接触部におけ
る弾性体の摩擦係数は、0.1以上である。この場合
は、弾性体の摩擦係数が大きいので、摩擦接触部の押し
付け力を従来装置に比較して小さくすることができ、従
来装置において必要とされた付勢部材を省略することも
可能となる。
【0012】請求項3に係る回転駆動装置は、請求項1
又は2の装置において、弾性体付回転部材の構造体は、
ヤング率が1×102 MPaを越えるものである。この場
合は、構造体の強度を確保することができる。請求項4
に係る回転駆動装置は、請求項1から3のいずれかの装
置において、速度検出機構の検出結果に基づいてモータ
の回転制御を行う回転制御手段をさらに備えている。
【0013】この場合においても、請求項1と同様の作
用効果を奏する。請求項5に係る回転駆動装置は、請求
項1から4のいずれかの装置において、構造体は外周部
全周に溝を有しており、弾性体は溝に装着されている。
ここでは、仕様に応じて種々の弾性体を選択し、構造体
に容易に装着することができる。したがって、構造体を
共通化しながら、種々の特性を有する弾性体付回転部材
を容易に実現できる。
【0014】請求項6に係る回転駆動装置は、請求項1
から5のいずれかの装置において、弾性体は構造体の外
周面に構造体と一体的に設けられている。ここで、「一
体的」とは、接着、コーティング等により設けられてい
ることを意味する。この場合は弾性体付回転部材の加工
が簡単になる。請求項7に係る回転駆動装置は、請求項
1から6のいずれかの装置において、構造体は樹脂成型
品である。
【0015】ここでは、構造体を樹脂成型品とすること
により、製造コストを抑えることができる。請求項8に
係る回転駆動装置は、請求項1から7のいずれかの装置
において、弾性体はゴム、樹脂及びこれらの複合品のう
ちの1つで形成されている。この場合は、従来の鉄系の
材料で形成されている回転部材に比較して、摩擦係数を
大きくでき、また加工精度を高くする必要性がない。さ
らに潤滑剤が不要になる。したがって、製造コストを抑
えることができるとともに、摩擦接触部の押し付け力を
小さくでき、特に差動型の遊星方式においては、インタ
ナルリングを遊星車に押し付けるための付勢部材をなく
すことが可能である。
【0016】請求項9に係る回転駆動装置は、請求項1
から8のいずれかの装置において、減速装置は少なくと
も2つの回転伝達部を有し、少なくとも2つの回転伝達
部は、弾性体付回転部材の摩擦接触による回転伝達部
と、歯車の噛み合いによる回転伝達部とを含んでいる。
この場合は、摩擦接触による伝達部を含むので、前記同
様の作用効果が得られると共に、歯車の噛み合いによる
回転伝達部を含むので、伝達効率の低下が抑えられる。
【0017】請求項10に係る回転駆動装置は、請求項
9に記載の装置において、減速装置は、モータの回転軸
先端部に設けられ外周に歯が形成された太陽歯車と、太
陽歯車と同心に配置されたインタナルリングと、太陽歯
車と噛み合う歯が外周に形成された複数の遊星歯車と、
インタナルリングに摩擦接触するとともに遊星歯車と相
対回転不能に設けられた複数の遊星ローラと、複数の遊
星歯車及び遊星ローラを支持するキャリアと、キャリア
が連結された出力軸とを有している。そして、複数の遊
星ローラ及びインタナルリングのうちの少なくとも1つ
が弾性体付回転部材である。
【0018】この装置は、減速装置が遊星方式で構成さ
れており、モータの回転は太陽歯車に入力され、この回
転は太陽歯車と噛み合う遊星歯車に伝達される。減速機
構部では、遊星歯車と遊星ローラとは相対回転不能に設
けられ、遊星ローラはインタナルリングに摩擦接触して
いる。したがって、太陽歯車の回転はこの減速機構によ
って減速されてキャリアから出力される。
【0019】このような遊星方式の減速装置では、前記
同様の効果に加え、太陽歯車と遊星歯車とを歯による噛
み合い伝達としているために、回転が効率よく伝達され
る。なお、太陽歯車と遊星歯車との噛み合いによって速
度変動が生じるが、ここで発生した速度変動は、それよ
り出力側の遊星ローラとインタナルリングとの摩擦接触
部に設けられた弾性体により吸収することができ、出力
側に速度変動を伝えにくくすることができる。
【0020】請求項11に係る回転駆動装置は、請求項
9の装置において、減速装置は、モータの回転軸先端部
に設けられた太陽ローラと、太陽ローラと同心に配置さ
れ内周に歯が形成された内歯車と、太陽ローラと摩擦接
触する複数の遊星ローラと、内歯車に噛み合う歯が外周
に形成されるとともに遊星ローラと相対回転不能に設け
られた複数の遊星歯車と、複数の遊星ローラ及び遊星歯
車を支持するキャリアと、キャリアが連結された出力軸
とを有している。そして、複数の太陽ローラ及び遊星ロ
ーラのうちの少なくとも1つが弾性体付回転部材であ
る。
【0021】この装置は、減速装置が遊星方式で構成さ
れており、モータの回転は太陽ローラに入力され、この
回転は太陽ローラと噛み合う遊星ローラに伝達される。
減速機構部では、遊星ローラと遊星歯車とは相対回転不
能に設けられ、遊星歯車は内歯車に摩擦接触している。
したがって、太陽ローラの回転はこの減速機構によって
減速されてキャリアから出力される。
【0022】このような遊星方式の減速装置において
は、前記同様の効果に加え、太陽ローラと遊星ローラと
の摩擦接触によって減速された後に遊星歯車と内場歯車
とを噛み合わせているので、歯車同士の噛み合い部で
は、回転が比較的低く、したがってこの噛み合い部で発
生する速度変動は周波数の低い周期的な変動となる。し
たがって、一般的なフィードバック制御や学習制御ある
いはこれらの制御の組み合わせによって、効果的に速度
変動を抑えることができる。
【0023】請求項12に係る回転駆動装置は、請求項
9の装置において、減速装置は、第1伝達機構と第2伝
達機構とを備えている。第1伝達機構は、第1出力軸を
有し、モータの回転軸との間で回転伝達を行って第1出
力軸に回転を出力する機構である。第2伝達機構は、第
2出力軸を有し、第1伝達機構との間で回転伝達を行っ
て第2出力軸に回転を出力する機構である。そして、第
1及び第2伝達機構のうちの一方は弾性体付回転部材を
用いた摩擦接触による回転伝達を行い、他方は歯車の噛
み合いによる回転伝達である。
【0024】この場合も、前記同様の作用効果が得られ
る。請求項13に係る回転駆動装置は、請求項9の装置
において、減速装置は、遊星歯車機構により減速を行う
第1伝達機構と、第1伝達機構の入力側又は出力側に設
けられ1対の回転部材により減速を行う第2伝達機構と
を有している。そして、第1及び第2伝達機構のうちの
一方は弾性体付回転部材を用いた摩擦接触による回転伝
達を含んだ伝達機構であり、他方は歯車の噛み合いによ
る回転伝達を含んだ伝達機構である。
【0025】この場合も前記同様の作用効果が得られ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]図1は本発明の
第1実施形態による回転駆動装置を示したものである。
図1に示された回転駆動装置は、モータ1と、モータ1
からの回転を減速して出力する遊星方式の減速装置2
と、減速装置2の出力回転速度を検出するための速度検
出機構3とを備えている。またこの回転駆動装置は、速
度検出機構3からの出力が入力されるコントローラ4
と、コントローラ4からの制御信号に従ってモータ1の
回転速度を制御するドライブ装置5とをさらに有してい
る。
【0027】モータ1は、カップ状のロータハブ10
と、ロータハブ10内壁に固定されたロータマグネット
11と、中心部に配置されたブラケット12と、ロータ
マグネット11とブラケット12との間に配置されたコ
イル13と、回転軸14とを有している。そして、ブラ
ケット12は、筒状の軸受ホルダ部15と、軸受ホルダ
部15の出力側端部(図1において左端部)に径方向外
方に広がるように延びて形成されたモータフランジ16
とを有している。回転軸14は軸受ホルダ部15の内周
部に1対のボールベアリング等の軸受17,18を介し
て回転自在に支持されている。また、回転軸14の先端
は減速装置2内に進入して減速装置2の入力部である太
陽歯車20を構成している。減速装置2側の軸受17の
外輪には、両軸受17,18に予圧を与えるためのバネ
19が設けられている。
【0028】減速装置2は、モータ1の回転を例えば1
回転/秒程度に減速する差動型の遊星機構を有してお
り、太陽歯車20と、インタナルリング21と、複数
(本実施形態では3個であるが、図では2個のみが現れ
ている)の遊星歯車22及び遊星ローラ23と、各遊星
歯車22及び遊星ローラ23を回転自在に支持するキャ
リア24と、出力軸25とを有している。そして、太陽
歯車20、インタナルリング21、複数の遊星歯車22
及び遊星ローラ23及びキャリア24はハウジング26
内に収納されている。ハウジング26のモータと逆側の
端面には出力軸25が貫通する孔が形成されており、出
力軸25は1対の軸受27,28を介してハウジング2
6に回転自在に支持されている。
【0029】太陽歯車20は、外周に歯が形成された平
歯車であり、回転軸14の先端部に一体で形成されてい
る。インタナルリング21は、図2に拡大して示すよう
に、それぞれ円環状の固定リング21a及び可動リング
21bを有しており、両リング21a及び21bは遊星
歯車22を挟むように対向して設けられている。固定リ
ング21aはハウジング26に対して軸方向及び回転方
向に移動不能に固定されている。また、可動リング21
bは、ハウジング26に対して、軸方向に移動自在で、
かつ相対回転不能に装着されている。そして、両リング
21a,21bの内周部の対向する面は、それぞれテー
パ状に形成されている。
【0030】遊星歯車22及び遊星ローラ23は、後述
する弾性体を除いて一体に形成されており、中央部に孔
が形成されている。そして、遊星歯車22及び遊星ロー
ラ23は、この孔に挿入されたロッド29により、キャ
リア24に対して片持ちで回転自在に支持されている。
遊星歯車22は、外周に歯が形成された平歯車であり、
太陽歯車20と噛み合っている。また、遊星ローラ23
は、遊星歯車22と一体形成された鉄系の金属製の構造
体23aと、比較的弾性変形が容易なゴム又は樹脂ある
いはこれらの複合体からなる弾性体23bとから構成さ
れている。構造体23aは遊星歯車22の両側面に遊星
歯車22の外径よりも小径に形成されており、この構造
体23aの外周面全周には断面略半円形状の溝が形成さ
れている。弾性体23bは、断面円形の部材であり、構
造体23aの溝に固定されている。そして、弾性体23
bに固定リング21a及び可動リング21bの内周面に
形成されたテーパ面に摩擦接触している。
【0031】ここで、構造体23aとしては、金属製以
外に、樹脂で形成することも可能である。この場合、ヤ
ング率が1×102MPaを越えるような樹脂で形成される
ことが望ましく、ヤング率が1×103MPa以上であれ
ば、より好ましい。また、弾性体23bとしては、ヤン
グ率が1×102MPa以下であればよく、10MPa以下が
より好ましい。なお、弾性体23bのヤング率は、耐久
性の面から、0.1MPa以上が好ましい。さらに、弾性
体23bの相手部材に対する摩擦係数としては、0.1
以上が好ましく、0.3以上がより好ましい。
【0032】また、可動リング21bの側方には圧縮コ
イルばね30が配置されており、この圧縮コイルばね3
0により可動リング21bは常に固定リング21a側に
付勢されている。これにより、各遊星ローラ23の弾性
体23bと固定リング21a及び可動リング21bとの
各接触面とに所定の圧接力が与えられ、各弾性体23b
が弾性変形して相手部材に圧接されている。なお、遊星
ローラ23に装着される弾性体23bをより弾性変形し
やすい材質のゴム等で形成することにより、圧縮コイル
ばね30を省略することも可能である。
【0033】キャリア24は、リング状の部材であり、
中心部の孔には出力軸25が挿入されて互いに相対回転
不能に固定されている。なお、キャリア24と出力軸2
5とは一体に形成することも可能である。速度検出機構
3は、キャリア24の側面に固定されたパルス円板35
と、投光器及び受光器を含む光検出器36とを有してい
る。このような構成により、キャリア24、すなわち出
力軸の回転速度が検出され、検出結果はコントローラ4
に送られる。
【0034】コントローラ4は、CPU等で構成された
モータ駆動信号を出力できる制御回路であり、光検出部
36からの検出出力に基づいて、出力回転速度が所望の
設定値になるようにモータ駆動信号を出力する回路であ
る。また、ドライバ装置5は、コントローラ4からのモ
ータ駆動信号に基づいてモータ1を駆動するための装置
である。
【0035】次に動作について説明する。モータ1を駆
動することによって回転軸14が回転すると、この回転
は減速装置2に入力される。この回転は、太陽歯車20
と遊星歯車22の歯数、遊星ローラ23とインタナルリ
ング21の外径及び内径によって決まる減速比によって
減速され、キャリア24及び出力軸25を介して出力さ
れる。
【0036】このとき、キャリア24の側面に固定され
たパルス板35及び光検出器36によってキャリア24
の回転速度がパルス信号として検出され、このパルス信
号はコントローラ4に入力される。コントローラ4で
は、光検出器36により得られた回転速度検出パルスと
基準パルスとの位相差が検出され、この位相差がなくな
るようなモータ駆動信号がドライブ装置5に入力され
る。そして、ドライブ装置5からの駆動信号によってモ
ータ1の回転速度が増減される。
【0037】このようなフィードバック制御によって、
減速装置2の出力回転速度が所望の設定速度になるよう
にモータ1の回転速度が制御される。この装置では、太
陽歯車20と遊星歯車22とが歯車の噛み合いによりト
ルク伝達しているので、両者間にすべりがなく、摩擦接
触に比較して伝達効率が向上する。また、この歯車の噛
み合いによる伝達によって、速度変動が生じるが、出力
側に設けられた遊星ローラ23とインタナルリング21
との間の弾性体による摩擦接触によって、速度変動が吸
収できる。
【0038】また、遊星ローラ23を、摩擦接触する部
分以外の金属製構造体23aと、摩擦接触する部分のゴ
ム又は樹脂製弾性体23bとで構成しているので、歯車
部分を潤滑剤を含浸させたような樹脂で形成することに
より、従来装置において必要であったトラクションオイ
ルが不要となる。そして、トラクションオイルが不要と
なるので、シール部材やシール部材が摺接する相手部材
のシール面の高精度の加工が不要となる。また、弾性体
23bの弾性変形により組み付け誤差、加工誤差等を吸
収できるので、各部の加工精度を従来に比較して低くで
きる。さらに、構造体23bにより強度を確保しつつ摩
擦接触部の摩擦係数を大きくでき、効率的なトルク伝達
を行うことができる。
【0039】[第1実施形態の変形例]以下に、第1実
施形態の変形例を示す。 (1)図3に遊星歯車及び遊星ローラの他の例を示す。
遊星歯車40は前記同様に太陽歯車20に噛み合い可能
な平歯車である。また、遊星ローラ41は、遊星歯車4
0と一体形成された構造体41aと、弾性体41bとか
ら構成されている。構造体41aは遊星歯車40の側面
に形成され、その外周面は外方に行くに従って小径とな
るテーパ状に形成されている。各部材の材料は前記例と
同様である。しかしこの例では、構造体41aの外周面
全周に弾性体41bが接着あるいはコーティングにより
設けられている。
【0040】(2)図4に示す例では、遊星歯車45と
遊星ローラ46とが一体形成されている。遊星歯車45
は前記同様に太陽歯車20に噛み合い可能な平歯車であ
る。また、遊星ローラ46は遊星歯車45の両側面に形
成され、前記同様に、その外周面は外方に行くに従って
小径となるテーパ状に形成されている。一方、インタナ
ルリング47はそれぞれ円環状の固定リング471及び
可動リング472を有しており、両リング471,47
2は遊星歯車45及び遊星ローラ46を挟むように対向
して設けられている。そして、両リング471,472
は、構造体471a,472aと、弾性体471b,4
72bとから構成されている。両部材の材質は前記例と
同様である。構造体471a,472aは内周部の対向
する面がそれぞれテーパ状に形成されており、遊星ロー
ラ46のテーパ状外周面と対向している。そして、弾性
体471b,472bは構造体471a,472aの内
周テーパ面に接着あるいはコーティングにより設けられ
ており、それぞれ遊星ローラ46と摩擦接触している。
【0041】(3)図5に示す例では、インタナルリン
グを構成する1対のリング50,51が弾性体で構成さ
れている。すなわち、この例におけるインタナルリング
は、全体が弾性体で構成されており、構造体は有してい
ない。他の構成は図4に示す例と同様である。この場合
は、インタナルリングにおいて大きく弾性変形量を確保
できるので、リングを付勢するための部材(圧縮コイル
ばね)をなくすことができる。
【0042】(4)図6に示す例は、図4及び図5に示
す例と基本的構成は同じである。ここでは、遊星ローラ
56及びインタナルリング57の形状が異なっている。
すなわち、遊星ローラ56は遊星歯車45の両側面に円
筒状に形成されており、構造体のみからなっている。ま
た、インタナルリング57は、1対のリングが一体形成
された構造体57aと、弾性体57bとから構成されて
いる。弾性体57bは一体形成された1対のリングの内
周端面に接着あるいはコーティングにより設けられてい
る。各部材の材質は前記例と同様である。
【0043】[第2実施形態]図7に本発明の第2実施
形態を示す。この実施形態は減速装置部分のみが異な
り、他の構成は前記第1実施形態と同様である。この減
速装置60は、太陽ローラ61と、遊星ローラ62及び
遊星歯車63と、内歯車64と、遊星ローラ62及び遊
星歯車63を支持するキャリア65とを有している。
【0044】太陽ローラ61はモータ回転軸14の先端
部に形成されている。遊星ローラ62及び遊星歯車63
は、後述する弾性体62bを除いて金属又は樹脂によっ
て一体形成されており、中央部に形成された孔を挿通す
るロッド66によってキャリア65に片持ち支持されて
いる。遊星ローラ62は、構造体62aと弾性体62b
とから構成されている。構造体62aは外周全周に断面
略半円形状の溝を有している。そして、この溝62aに
弾性体61bが嵌め込み等によって固定されており、弾
性体61bが太陽ローラ61の外周に摩擦接触してい
る。各部材の材質、ヤング率及び摩擦係数は前記例と同
様である。また、遊星歯車63は、外周に歯を有する平
歯車であり、遊星ローラ62の側部に形成され、遊星ロ
ーラ62の外径よりは小径である。内歯車64は、リン
グ状に形成されており、ピン67によりハウジングに固
定されている。そして、この内歯車64の内周面には遊
星歯車63と噛み合う歯が形成されている。
【0045】この実施形態の動作は、前記同様である
が、ここでは、摩擦接触部の出力側に歯車による噛み合
いがある。したがって、歯車の噛み合いによる速度変動
を弾性体によって吸収することができない。しかし、こ
の装置では、減速された後に、歯車での噛み合い部分が
あるので、噛み合いによって生じる速度変動の周波数
(以下、噛み合い周波数と記す)が比較的低くなる。一
方、モータの周波数的な応答は、低周波数の場合に応答
性がよいので、噛み合いによる速度変動をフィードバッ
ク制御で打ち消す場合に、打ち消しやすくなる。
【0046】速度変動を打ち消す場合の制御方法として
は、以下の方法がある。 <一般的なフィードバック制御>モータの周波数応答が
噛み合い周波数よりも高ければ、フィードバック制御で
噛み合い変動を緩和することができる。 <学習制御>この装置での噛み合いは、内歯車の歯形に
依存しているので、一旦、回転結果をサンプリングし、
出力軸における打ち消すべき周期に同期して、その変動
をキャンセルするようにモータの回転制御を行う。
【0047】<学習制御+フィードバック>フィードバ
ック制御に継続的に学習制御を併用して回転制御を行
う。すなわち、フィードバック制御を行いながら、フィ
ードバック制御でとりきれない周期性変動に対して、常
に、回転結果をサンプリングし、出力軸における打ち消
すべき周期に同期して、その変動をキャンセルするよう
に、モータの回転指令を発生させる。
【0048】[第2実施形態の変形例]以下に、第2実
施形態の変形例を示す。 (1)図8に示す遊星ローラ62’は、構造体62a’
と弾性体62b’とから構成されている。各部材の材料
等は前記例と同様である。しかし、この例では、構造体
62a’の外周面全周に弾性体62a’が接着あるいは
コーティングにより設けられている。
【0049】(2)図9に示す減速装置70は、太陽ロ
ーラ71と、遊星ローラ72及び遊星歯車63と、内歯
車64と、遊星ローラ72及び遊星歯車63を支持する
キャリア65とを有している。この装置は、太陽ローラ
71及び遊星ローラ72のみが前記例と異なり、他の構
成は同様である。すなわち、太陽ローラ71は、モータ
回転軸14の先端部に形成された構造体71aと、構造
体71aの外周に設けられた弾性体71bとから構成さ
れている。弾性体71bは構造体71aの外周に接着、
コーティングあるいは嵌め込みによって設けられてい
る。各部材の材質、ヤング率及び摩擦係数は前記例と同
様である。
【0050】遊星ローラ72は円板状の部材であり、そ
の外周が太陽ローラ71の弾性体71bと摩擦接触して
いる。[第3実施形態]図10に本発明の第3実施形態
を示す。この装置は、2段型親子方式の内接型減速装置
であり、モータ1と、第1減速部80及び第2減速部8
1からなる減速装置82と、減速装置82の出力回転速
度を検出するための速度検出機構3と、コントローラ4
と、ドライブ装置5とを有している。モータ1、速度検
出機構3、コントローラ4及びドライブ装置5の構成に
ついては前記第1実施形態と同様である。
【0051】第1減速部80は、モータ回転軸14の先
端部に一体形成された太陽歯車85と、内歯車86とを
有している。内歯車86は、太陽歯車85と噛み合う歯
車部87と、歯車部87の中心部に設けられた中間出力
軸88とを有している。そして、中間出力軸88がハウ
ジングの壁89に軸受を介して回転自在に支持されてい
る。
【0052】第2減速部81は、出力軸90と一体形成
された摩擦車91を有し、出力軸90は2つの軸受を介
してハウジングのエンドカバーに回転自在に支持されて
いる。摩擦車91は、金属あるいは樹脂製の構造体92
と、構造体92の内周部に固定されたゴム又は樹脂製あ
るいはこれらの複合体からなる弾性体93とを有してい
る。構造体92は、円板状の部材であり、円板部92a
と、円板部92aの外周部から出力軸90と平行に延び
て形成された円筒部92bとを有している。そして、弾
性体93は円筒部92bの内周面全周に固定されてい
る。
【0053】このような摩擦車91における構造体92
及び弾性体93の材質、ヤング率及び摩擦係数について
は、前記実施形態と同様である。このような構成の回転
駆動装置では、モータ1の回転は、第1減速部80によ
り減速された回転が中間出力軸88に出力され、さらに
第2減速部81によって減速されて出力軸90に出力さ
れる。出力軸90の回転速度は速度検出機構3によって
検出され、前記実施形態同様に、コントローラ4及びド
ライブ装置5によって回転速度がフィードバック制御さ
れる。したがって、出力軸90の回転速度を高い精度で
所望の回転速度に制御することができる。
【0054】ここでは、第1減速部80は歯車の噛み合
いによって回転が伝達されるので、良好な伝達効率が得
られる。また、歯車の噛み合いによって速度変動が生じ
るが、この速度変動は、第2減速部81の弾性体による
摩擦接触によって吸収され、スムーズな回転出力が得ら
れる。 [第4実施形態]図11に本発明の第4実施形態を示
す。
【0055】この実施形態の装置は、前記第3実施形態
における第1減速部と第2減速部の回転伝達部の構成を
逆にしたものである。すなわち、第1減速部100は摩
擦接触による回転伝達を行い、第2減速部101は歯車
の噛み合いによる回転伝達を行っている。他の構成は前
記実施形態と同様である。まず、第1減速部100は、
中間出力軸105を有する摩擦車106を有している。
摩擦車106は、前記同様に、円板部及び円板部の外周
部から出力軸107と平行に延びて形成された円筒部を
有する構造体110と、構造体110の円筒部の内周面
全周に固定された弾性体111とを有している。
【0056】また、第2減速部101は、摩擦車106
の中間出力軸105にキーにより固定された小歯車11
5と、出力軸107と一体形成され小歯車115と噛み
合う内歯車116とを有している。動作は、基本的には
前記第3実施形態と同様であるが、この場合は、第2実
施形態と同様に、摩擦接触部の出力側に歯車による噛み
合いがあるので、噛み合いによって生じる速度変動の周
波数が比較的低くなり、噛み合いによる速度変動をフィ
ードバック制御で打ち消しやすくなる。
【0057】[第5実施形態]図12に本発明の第5実
施形態を示す。この実施形態は、第3実施形態と比較し
て第1減速部が異なるのみで、他の構成は同じである。
すなわち、この装置における第1減速部120は、回転
軸14の先端部に形成された太陽歯車85と、外周に太
陽歯車85と噛み合う歯が形成された減速歯車121と
を有している。この減速歯車121は2つの軸受12
2,123によって支持された中間出力軸124に固定
されている。
【0058】この実施形態によっても、前記第3実施形
態と同様の効果が得られる。 [第6実施形態]図13に本発明の第6実施形態を示
す。この実施形態の装置は、前記第5実施形態における
第1減速部と第2減速部の回転伝達部の構成を逆にした
ものである。すなわち、第1減速部130は摩擦接触に
よる回転伝達を行い、第2減速部131は歯車の噛み合
いによる回転伝達を行っている。他の構成は前記実施形
態と同様である。
【0059】第1減速部130は、摩擦車132を有し
ており、この摩擦車132は2つの軸受122,123
によって支持された中間出力軸133に固定されてい
る。摩擦車132は構造体134と構造体134の外周
面全周に設けられた弾性体135とを有している。そし
て、弾性体135が回転軸14の先端部に摩擦接触して
いる。
【0060】第2減速部131は、中間出力軸133の
端部に一体形成された小歯車140と、図11に示した
内歯車116と同様の内歯車141とを有している。す
なわち、この内歯車141は、出力軸142と一体形成
され、小歯車140と噛み合っている。動作は、基本的
には前記第5実施形態と同様であるが、この場合は、第
2及び第4実施形態と同様に、摩擦接触部の出力側に歯
車による噛み合いがあるので、噛み合いによって生じる
速度変動の周波数が比較的低くなり、噛み合いによる速
度変動をフィードバック制御で打ち消しやすくなる。
【0061】[他の実施形態] (1)前記各実施形態では、遊星ローラと遊星歯車とを
一体で形成したが、これらは別体で形成しても良い。 (2)遊星減速機構を用いる場合、前記実施形態では遊
星ローラと遊星歯車との径が異なる差動式遊星機構を例
にとったが、両者の径が同径の単純遊星機構にも本発明
を同様に適用できる。
【0062】(3)減速装置の構成は前記各実施形態の
例に限定されない。例えば、図14に模式的に示すよう
に、モータ1の回転を1対の歯車150,151の噛み
合いにより減速する第1伝達機構152と、この第1伝
達機構152の出力が入力される遊星方式の第2伝達機
構153とを配置し、この第2伝達機構153を構成す
る太陽車154、遊星車155及びインタナルリング1
56の少なくとも1つに弾性体付回転部材を用いてもよ
い。また、逆に、第1伝達機構152を、弾性体付回転
部材を用いた摩擦伝達とし、第2伝達機構153を歯車
の噛み合いによる回転伝達としても良い。
【0063】さらに、図15に模式的に示すように、モ
ータ1の回転が入力される遊星方式の第1伝達機構16
0と、この第1伝達機構160の出力が入力され1対の
歯車161,162の噛み合いにより減速を行う第2伝
達機構163とを配置し、第1伝達機構160を構成す
る太陽車164、遊星車165及びインタナルリング1
66の少なくとも1つに弾性体付回転部材を用いてもよ
い。また、逆に、第2伝達機構163を、弾性体付回転
部材を用いた摩擦伝達とし、第1伝達機構160を歯車
の噛み合いによる回転伝達としても良い。
【0064】
【発明の効果】以上のように本発明では、トラクション
方式の減速装置における摩擦車を、構造体と適度なヤン
グ率を有する弾性体とで構成したので、摩擦接触部の潤
滑が不要となる。また、摩擦車の摩擦接触する部分以外
は構造体で形成されているので、この構造体の強度を高
くすることによって強度不足になることもない。さら
に、組み付け誤差、加工誤差を弾性体の弾性変形により
吸収できるので、摩擦車の加工精度、加工方法、材料の
選択肢が広がり、製造コストを低減できる。
【0065】また、前述の弾性体付の摩擦車と併せて、
伝達部の一部を歯車の噛み合いにした場合は、前記効果
に加えて、回転伝達時の損失を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による回転駆動装置の断
面構成図。
【図2】図1の拡大部分図。
【図3】第1実施形態の変形例を示す図。
【図4】第1実施形態の変形例を示す図。
【図5】第1実施形態の変形例を示す図。
【図6】第1実施形態の変形例を示す図。
【図7】第1実施形態の変形例を示す図。
【図8】第2実施形態の変形例を示す図。
【図9】第2実施形態の変形例を示す図。
【図10】本発明の第3実施形態による回転駆動装置の
断面構成図。
【図11】本発明の第4実施形態による回転駆動装置の
断面構成図。
【図12】本発明の第5実施形態による回転駆動装置の
断面構成図。
【図13】本発明の第6実施形態による回転駆動装置の
断面構成図。
【図14】本発明のさらに他の実施形態による回転駆動
装置の模式図。
【図15】本発明のさらに他の実施形態による回転駆動
装置の模式図。
【符号の説明】
1−−−モータ 2−−−減速装置 4−−−コントローラ 5−−−ドライブ装置 20−−−太陽歯車 21,47−−−インタナルリング 22,40,45,63−−−遊星歯車 23,41,46,56,62,72−−−遊星ローラ 23a,41a,471a,57a,62a,71a,
92a,110−−−構造体 23b,41b,471b,50,51,57b,62
b,71b,92b,111−−−弾性体 24,65−−−キャリア 25,90,107,142−−−出力軸 61,71−−−太陽ローラ 64,86,116,141−−−内歯車 92,116−−−摩擦車 88,105,124−−−中間出力軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西尾 契一郎 京都府長岡京市神足寺田1番地 日本電産 シンポ株式会社内 Fターム(参考) 3J051 AA01 BA01 BB08 BC01 BD02 BE08 EC08 ED15 3J062 AA35 AB06 AB15 AC01 BA16 CG04 CG13 CG83 5H607 AA02 BB01 CC03 DD03 EE23 EE29 EE33 FF01 GG01 GG04 HH03 JJ05 KK07 KK08

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被動装置を回転駆動するとともに、出力回
    転速度を検出して駆動回転速度をフィードバック制御す
    るための回転駆動装置であって、 回転駆動源としてのモータと、 前記モータの回転が入力され、1つ以上の回転部材の摩
    擦接触によりトルク伝達を行う摩擦伝達部を有し、前記
    モータからの回転を減速して出力する減速装置と、 前記減速装置の出力回転速度を検出するための速度検出
    機構とを備え、 前記減速装置の摩擦伝達部を構成する複数の回転部材の
    うちの少なくとも1つは、摩擦接触部以外の部分を構成
    する構造体と摩擦接触部を構成する弾性体とを有する弾
    性体付回転部材であり、 前記弾性体付回転部材の弾性体は、ヤング率が1×10
    2 MPa以下である、回転駆動装置。
  2. 【請求項2】前記弾性体付回転部材における前記弾性体
    の摩擦係数は、0.1以上である、請求項1に記載の回
    転駆動装置。
  3. 【請求項3】前記弾性体付回転部材の構造体は、ヤング
    率が1×102 MPaを越えるものである、請求項1又は
    2に記載の回転駆動装置。
  4. 【請求項4】前記速度検出機構の検出結果に基づいて前
    記モータの回転制御を行う回転制御手段をさらに備え
    た、請求項1から3のいずれかに記載の回転駆動装置。
  5. 【請求項5】前記構造体は外周部全周に環状の溝を有し
    ており、 前記弾性体は前記溝に装着されている、請求項1から4
    のいずれかに記載の回転駆動装置。
  6. 【請求項6】前記弾性体は前記構造体の外周面に前記構
    造体と一体的に設けられている、請求項1から5のいず
    れかに記載の回転駆動装置。
  7. 【請求項7】前記構造体は樹脂成型品である、請求項1
    から6のいずれかに記載の回転駆動装置。
  8. 【請求項8】前記弾性体はゴム、樹脂及びこれらの複合
    品のうちの1つで形成されている、請求項1から7のい
    ずれかに記載の回転駆動装置。
  9. 【請求項9】前記減速装置は少なくとも2つの回転伝達
    部を有し、前記少なくとも2つの回転伝達部は、前記弾
    性体付回転部材の摩擦接触による回転伝達部と、歯車の
    噛み合いによる回転伝達部とを含んでいる、請求項1か
    ら8のいずれかに記載の回転駆動装置。
  10. 【請求項10】前記減速装置は、 前記モータの回転軸先端部に設けられ外周に歯が形成さ
    れた太陽歯車と、 前記太陽歯車と同心に配置されたインタナルリングと、 前記太陽歯車と噛み合う歯が外周に形成された複数の遊
    星歯車と、 前記インタナルリングに摩擦接触するとともに前記遊星
    歯車と相対回転不能に設けられた複数の遊星ローラと、 前記複数の遊星歯車及び遊星ローラを支持するキャリア
    と、 前記キャリアが連結された出力軸とを有し、 前記複数の遊星ローラ及びインタナルリングのうちの少
    なくとも1つが前記弾性体付回転部材である、請求項9
    に記載の回転駆動装置。
  11. 【請求項11】前記減速装置は、 前記モータの回転軸先端部に設けられた太陽ローラと、 前記太陽ローラと同心に配置され、内周に歯が形成され
    た内歯車と、 前記太陽ローラと摩擦接触する複数の遊星ローラと、 前記内歯車に噛み合う歯が外周に形成されるとともに前
    記遊星ローラと相対回転不能に設けられた複数の遊星歯
    車と、 前記複数の遊星ローラ及び遊星歯車を支持するキャリア
    と、 前記キャリアが連結された出力軸とを有し、 前記複数の太陽ローラ及び遊星ローラのうちの少なくと
    も1つが前記弾性体付回転部材である、請求項9に記載
    の回転駆動装置。
  12. 【請求項12】前記減速装置は、 第1出力軸を有し、前記モータの回転軸との間で回転伝
    達を行って前記第1出力軸に回転を出力する第1伝達機
    構と、 第2出力軸を有し、前記第1伝達機構との間で回転伝達
    を行って前記第2出力軸に回転を出力する第2伝達機構
    とを備え、 前記第1及び第2伝達機構のうちの一方は前記弾性体付
    回転部材を用いた摩擦接触による回転伝達を行い、他方
    は歯車の噛み合いによる回転伝達である、請求項9に記
    載の回転駆動装置。
  13. 【請求項13】前記減速装置は、 遊星機構により減速を行う第1伝達機構と、 前記第1伝達機構の入力側又は出力側に設けられ、1対
    の回転部材により減速を行う第2伝達機構とを有し、 前記第1及び第2伝達機構のうちの一方は前記弾性体付
    回転部材を用いた摩擦接触による回転伝達を含んだ伝達
    機構であり、他方は歯車の噛み合いによる回転伝達を含
    んだ伝達機構である、請求項9に記載の回転駆動装置。
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