JP2003301455A5 - - Google Patents

Claims (6)

1. 仮設用の土留め壁と本設壁とを一体化させる合成壁において、
   前記土留め壁は、本設時の設計荷重に対して算定された前記合成壁の発生せん断力を決定された断面力の分配に基づいて分担させられ、当該土留め壁の有するせん断耐力が、分担する前記発生せん断力よりも小さくなるように設定したものであり、
   前記本設壁は、本設時の設計荷重に対して算定された前記合成壁の発生せん断力を決定された断面力の分配に基づいて分担させられ、当該本設壁の有するせん断耐力が、分担する前記発生せん断力よりも小さくなるように設定したものであことを特徴とする合成壁。
2. 前記土留め壁は、Ｈ型鋼からなる芯材とソイルセメント体とを備え、
   前記本設壁は、鉄筋コンクリートから構築されることを特徴とする請求項１記載の合成壁。
3. 前記土留め壁と前記本設壁との間にシアコネクタを介装することを特徴とする請求項２記載の合成壁。
4. 仮設用の土留め壁と本設壁とを一体化させる合成壁の設計方法において、
   本設時の設計荷重に対して、前記合成壁の発生せん断力を算定し、その後、前記合成壁のせん断耐力を照査する際に、前記合成壁を前記土留め壁と前記本設壁とに分けて、
   発生せん断力のうち、前記土留め壁の分担するせん断力が、当該土留め壁のせん断耐力に到達しないこと、
   および、発生せん断力のうち、前記本設壁の分担するせん断力が、当該本設壁のせん断耐力に到達しないことの双方を確認することを特徴とする合成壁の設計方法。
5. 前記合成壁の性能照査を行う前に、合成壁の断面二次モーメントのてい減率を設定した後に、前記土留め壁と本設壁との断面力の分配を決定することを特徴とする請求項４記載の合成壁の設計方法。
6. 前記合成壁は、Ｈ形鋼を芯材とするソイルセメント壁で形成した前記土留め壁と、鉄筋コンクリートで形成した前記本設壁とを備え、
   前記本設壁の分担するせん断力Qc と前記土留め壁の分担するせん断力Qs とを、以下の式に基づいて演算することを特徴とする請求項４または５記載の合成壁の設計方法。
   Qc＝｛（1−Js／ψJ’）×Ｄｌ＋（EcJc／EsψJ’）×Hu｝×Q／（Ｄｌ＋Hu）
   ・・・（1）
   Qs＝｛（Ｊs／ψＪ’）×Ｄｌ十（1−EcJc／E sψJ’）×Hu｝×Q／（Ｄｌ＋Hu）
   ・・・（2）
   ψ＝J／J’ ・・・（3）
   J＝Js＋ Ec／Es×Jc＋（Ｄｌ＋Hu）^２／〔｛（π^２／（1x^２×bu×k）＋１／（Ec ×Ac）
   ＋１／（Es As））×Es ｝ ・・・（4）
   J' ＝Js＋ Ec／Es×Jc＋（Ｄｌ＋Hu）^２×Ec Ac／[｛１＋（Ec Ac）／（Es As）｝×Es]
   ・・・（5）
   ここに、
   Ｑ：合成壁の発生せん断力
   ψ：合成壁の断面二次モーメントてい減率
   J：合成壁の断面二次モーメント（鋼換算）
   J’：完全合成（k→∞）の合成壁の断面二次モーメント（鋼換算）
   k：合成壁接合面のせん断剛性
   Jc：本設壁の断面二次モーメント
   Js：H形鋼の断面二次モーメント
   Ec：コンクリートのヤング係数
   Es：H形鋼のヤング係数
   Ac：本設壁の断面積（1ｙ×h）
   As：H形鋼の断面積
   1x：合成壁の支間長
   1y：合成壁の有効幅（通常は、H形鋼の配置間隔）
   bu：H形鋼のフランジ幅
   h：本設壁の厚さ
   Ｄｌ：本設壁の重心から合成壁接合面までの間の長さ
   Hu：Ｈ形鋼の重心から合成壁接合面までの間の長さ
   π：円周率
   とする。