JP2003300422A - プロペラシャフト構造 - Google Patents

プロペラシャフト構造

Info

Publication number
JP2003300422A
JP2003300422A JP2002106056A JP2002106056A JP2003300422A JP 2003300422 A JP2003300422 A JP 2003300422A JP 2002106056 A JP2002106056 A JP 2002106056A JP 2002106056 A JP2002106056 A JP 2002106056A JP 2003300422 A JP2003300422 A JP 2003300422A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spline
shaft portion
shaft
support
propeller shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002106056A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Araki
慎二 荒木
Koji Yoshikawa
巧氏 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HAMANA PARTS INDUSTRY CO Ltd
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
HAMANA PARTS INDUSTRY CO Ltd
Suzuki Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by HAMANA PARTS INDUSTRY CO Ltd, Suzuki Motor Corp filed Critical HAMANA PARTS INDUSTRY CO Ltd
Priority to JP2002106056A priority Critical patent/JP2003300422A/ja
Publication of JP2003300422A publication Critical patent/JP2003300422A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Motor Power Transmission Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明の目的は、プロペラシャフトに軸方
向力が作用した際の衝撃を緩和し得て、振動騒音を低減
し得て、小型軽量化を果たすことにある。 【構成】 このため、この発明は、第1シャフト部の第
2シャフト部側端に接続軸部を介してスプライン軸部を
設け、第2シャフト部の第1シャフト部側端に中間継手
を設け、中間継手の第1シャフト部側端にサポート取付
筒部を介してスプライン筒部を設け、サポート取付筒部
に取付けたセンタサポートのサポート軸受をマウント部
材を介してサポートブラケットにより車体側に支持して
設け、接続軸部の外径寸法をスプライン筒部のスプライ
ン穴の小径寸法よりも小径に形成して設け、スプライン
筒部の第1シャフト部側端からサポート取付筒部の中間
継手までの長さよりも前記スプライン軸部の第2シャフ
ト部側端から接続軸部の第1シャフト部側端までの長さ
が長くなるように形成して設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はプロペラシャフト
構造に係り、特に、プロペラシャフトに軸方向力が作用
した際の衝撃を緩和し得て、プロペラシャフトの振動騒
音を低減し得て、小型軽量化を果たし得るプロペラシャ
フト構造に関する。
【0002】
【従来の技術】車両には、パワーユニットを構成するエ
ンジンに連結されたトランスミッションの出力する駆動
力をプロペラシャフトにより差動機に伝達し、この差動
機に連絡する後部車軸により後輪を駆動する後輪駆動車
がある。
【0003】また、車両には、パワーユニットを構成す
るエンジンに連結されたトランスミッションの出力する
駆動力を後部プロペラシャフトにより後部差動機に伝達
し、この後部差動機に連絡する後部車軸により後輪を駆
動するとともに、前記トランスミッションの駆動力をト
ランスファにより分配して取出して前部プロペラシャフ
トにより前部差動機に伝達し、この前部差動機に連絡す
る前部車軸により前輪を駆動する四輪駆動車がある。
【0004】この車両においては、車体の前方から外力
が作用した際に、トランスファと前部差動機との間の間
隔が小さくなることにより前部プロペラシャフトが突張
ってしまい、前部プロペラシャフトが軸方向に対して抵
抗力となって衝撃を吸収できない問題がある。
【0005】このような問題に対処するプロペラシャフ
ト構造としては、図7・図8に示すものがある。図7に
示す前部プロペラシャフト202は、第1シャフト部2
02−1と第2シャフト部202−2とに2分割して設
け、第1シャフト部202−1と第2シャフト部202
−2とをトランスファ側継手204と中間継手206と
前部差動機側継手208とにより図示しないトランスフ
ァと前部差動機とを連絡して設け、第1シャフト部20
2−1の第2シャフト部202−2側端をセンタサポー
ト210により図示しない車体側に支持して設けてい
る。
【0006】この前部プロペラシャフト202は、第2
シャフト部202−2と前部差動機側継手208との間
に、スプライン筒部212とスプライン軸部214とを
スプライン係合したスプライン係合機構216を設けて
いる。前部プロペラシャフト202は、図示しない車体
の前方から外力が作用して軸方向に過大な荷重が作用し
た際に、スプライン筒部212に対してスプライン軸部
214が縮小用空間218内を相対的に軸方向移動して
衝撃吸収ストロークLだけ短縮され、衝撃を吸収する。
【0007】また、図8に示す前部プロペラシャフト3
02は、第1シャフト部302−1と第2シャフト部3
02−2とに2分割して設け、第1シャフト部302−
1と第2シャフト部302−2とをトランスファ側継手
304と中間継手306と前部差動機側継手308とに
より図示しないトランスファと前部差動機とを連絡して
設け、第1シャフト部302−1の第2シャフト部30
2−2側端をセンタサポート310により図示しない車
体側に支持して設けている。
【0008】この前部プロペラシャフト302は、第1
シャフト部302−1の第2シャフト部302−2側に
筒状部材312を設け、第2シャフト部302−2の第
1シャフト部302−1側に継手取付部材314を設
け、この継手取付部材314に等速ジョイントからなる
中間継手306の内輪316を取付けて設け、中間継手
306の外輪318を前記筒状部材312に取付けて設
けている。中間継手306は、内輪316と外輪318
とボール320とケージ322とからなる。前部プロペ
ラシャフト302は、図示しない車体の前方から外力が
作用して軸方向に過大な荷重が作用した際に、筒状部材
312に対して継手取付部材314がボール320から
外れた内輪316とともに縮小用空間324内を相対的
に軸方向移動して衝撃吸収ストロークLだけ短縮され、
衝撃を吸収する。
【0009】その他のプロペラシャフト構造としては、
特開平9−123775号公報に開示されるものがあ
る。この公報に開示されるものは、第1プロペラシャフ
トの端部に結合したセンタベアリングシャフトにセンタ
ベアリングカップリングをスプライン結合し、このセン
タベアリングカップリングから駆動輪に向かって伸びる
第2プロペラシャフトを備え、前記センタベアリングカ
ップリングに外嵌したセンタベアリングを車両のフレー
ムに取付けたセンタベアリングサポートに弾性緩衝材を
介して保持させたものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図7に示す
前部プロペラシャフト202は、スプライン係合機構2
16のスプライン筒部212とスプライン軸部214と
の相対的な軸方向移動により衝撃吸収ストロークLだけ
短縮され、衝撃を吸収する。
【0011】ところが、図7に示す前部プロペラシャフ
202は、重量のかさむスプライン係合機構216をセ
ンタサポート210から離れた第2シャフト部202−
2の前部差動機側継手208側端に設けているため、前
部プロペラシャフト202の回転バランスをとることが
難しく、振動騒音に悪影響を及ぼす不都合がある。
【0012】また、図8に示す前部プロペラシャフト3
02は、移動許容部材312に対して中間継手306を
取付けた継手取付部材314が相対的に軸方向移動して
衝撃吸収ストロークLだけ短縮され、衝撃を吸収する。
【0013】ところが、図8に示す前部プロペラシャフ
ト302は、中間継手306として内輪316と外輪3
18とボール320とケージ322とからなる等速ジョ
イントを使用しているため、構造が複雑化してコストの
上昇を招く不都合がある。
【0014】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
述の不都合を除去するために、車両に搭載されたパワー
ユニットの駆動力を伝達するプロペラシャフトを第1シ
ャフト部と第2シャフト部とに2分割して設け、前記第
1シャフト部の第2シャフト部側端に接続軸部を介して
スプライン軸部を設け、前記第2シャフト部の第1シャ
フト部側端に中間継手を設けるとともにこの中間継手の
第1シャフト部側端にサポート取付筒部を介して前記ス
プライン軸部がスプライン係合されるスプライン筒部を
設け、前記サポート取付筒部の外周にセンタサポートの
サポート軸受を取付けて設けるとともにこのサポート軸
受をマウント部材を介してサポートブラケットにより車
体側に支持して設け、前記接続軸部の外径寸法を前記ス
プライン筒部のスプライン穴の小径寸法よりも小径に形
成して設け、前記スプライン筒部の第1シャフト部側端
からサポート取付筒部の中間継手までの長さよりも前記
スプライン軸部の第2シャフト部側端から接続軸部の第
1シャフト部側端までの長さが長くなるように形成して
設けたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】この発明のプロペラシャフト構造
は、プロペラシャフトに軸方向力が作用した際に、第1
シャフト部の接続軸部及びスプライン軸部と第2シャフ
ト部の第1シャフト部側端に設けた中間継手のサポート
取付筒部及びスプライン筒部とが相対的に軸方向移動し
て、接続軸部及びスプライン軸部がサポート取付筒部及
びスプライン筒部内に突入することによってプロペラシ
ャフトを縮小させることができ、また、スプライン軸部
がスプライン係合されるスプライン筒部に隣接するサポ
ート取付筒部をセンタサポートで車体側に支持すること
によって重量がかさむスプライン係合機構を保持して車
体側に支持することができ、さらに、縮小用空間部分を
小さくすることができ、摺動自在のスプライン係合機構
を利用して容易に組付けることができる。
【0016】
【実施例】以下図面に基づいて、この発明の実施例を説
明する。図1〜図4は、この発明の第1実施例を示すも
のである。図4において、2は車両、4は車体、6はパ
ワーユニット、8はエンジン、10はトランスミッショ
ン、12はトランスファである。車両2は、車体4にパ
ワーユニット6のエンジン8とトランスミッション10
とトランスファ12とを搭載して設けている。
【0017】車両2は、パワーユニット6を構成するエ
ンジン8に連結されたトランスミッション10の駆動力
を後部プロペラシャフト14により後部差動機16に伝
達し、後部車軸18により後輪20を駆動するととも
に、トランスミッション10の駆動力をトランスファ1
2により分配して取出し、このトランスファ12の取出
した駆動力を前部プロペラシャフト22により前部差動
機24に伝達し、前部車軸26により前輪28を駆動す
る。
【0018】この車両2は、パワーユニット6のトラン
スミッション10から後部差動機16に駆動力を伝達す
る後部プロペラシャフト14を設け、パワーユニット6
のトランスファ12から前部差動機24に駆動力を伝達
する前部プロペラシャフト22を設けている。
【0019】前記後部プロペラシャフト14は、パワー
ユニット側継手30と差動機側継手32とによりパワー
ユニット6のトランスミッション10と後部差動機16
とに連絡して設けている。
【0020】前記前部プロペラシャフト22は、パワー
ユニット側継手34と中間継手36と差動機側継手38
とによりパワーユニット6のトランスファ12と前部差
動機24とに連絡して設け、途中をセンタサポート40
により車体4側に支持して設けている。
【0021】前部プロペラシャフト22は、図2に示す
如く、第1シャフト部22−1と第2シャフト部22−
2とに2分割して設けている。第1シャフト部22−1
は、一端側をクロスジョイントからなるパワーユニット
側継手34によりトランスファ12に連絡して設け、他
端側をクロスジョイントからなる中間継手36により第
2シャフト部22−2の一端側に連絡して設けている。
第2シャフト部22−2は、他端側をクロスジョイント
からなる差動機側継手38により前部差動機24に連絡
して設けている。
【0022】前記パワーユニット側継手34は、トラン
スファ12に連絡されるパワーユニット側ヨーク42
と、第1シャフト部22−1の一端側に連絡される第1
シャフト部側ヨーク44と、これらパワーユニット側ヨ
ーク42及び第1シャフト部側ヨーク44を連結するク
ロスジョイント46とから構成される。
【0023】第1シャフト部22−1は、一端側にパワ
ーユニット側継手34を構成する第1シャフト部側ヨー
ク44を連結して設け、図1に示す如く、他端側の第2
シャフト部側端に接続軸部48を介してスプライン軸部
50を連結して設けている。接続軸部48は、一端側の
接続部52を第1シャフト部22−1に連結して設け、
他端側にスプライン軸部50を一体的に設けている。
【0024】スプライン軸部50には、外周にスプライ
ン軸54を径外方向に突出させ設けている。接続軸部4
8は、外径寸法φd1を、スプライン筒部64のスプラ
イン穴66のスプライン歯先円径である小径寸法φd3
よりも小径(φd1<φd3)に形成して設けている。
【0025】前記中間継手36は、第1シャフト部22
−1の他端側に連絡される第1シャフト部側ヨーク56
と、第2シャフト部22−2の一端側に連絡される第2
シャフト部側ヨーク58と、これら第1シャフト部側ヨ
ーク56及び第2シャフト側ヨーク58を連結するクロ
スジョイント60とから構成される。
【0026】中間継手36を構成する第1シャフト部側
ヨーク56の第1シャフト部側端には、サポート取付筒
部62を介して前記スプライン軸部50がスプライン係
合されるスプライン筒部64を設けている。サポート取
付筒部62は、一端側を第1シャフト部側ヨーク56に
一体的に連結して設け、他端側にスプライン筒部64を
一体的に設けている。
【0027】スプライン筒部64の内周には、スプライ
ン穴66を径中心方向に突出させて設けている。スプラ
イン穴66には、前記スプライン軸部50のスプライン
軸54がスプライン係合される。スプライン軸部50と
スプライン筒部64とは、互いにスプライン係合してス
プライン係合機構70を構成する。スプライン係合機構
70は、スプライン軸部50とスプライン筒部64との
間への異物の侵入を阻止するブーツ72を設けている。
【0028】前記サポート取付筒部62の内周には、前
記スプライン穴66のスプライン歯底円径である大径寸
法よりも大きい径であるとともに、このスプライン穴6
6に連続してクロスジョイント60側に開口する連通穴
74を形成して設けている。連通穴74は、スプライン
穴66とともにプロペラシャフト22の縮小用空間76
となる。連通穴74のクロスジョイント60側の開口端
には、シールプレート78を設けている。また、サポー
ト取付筒部62の内径φd4を、スプライン軸部50の
スプライン軸54のスプライン歯先円径である大径φd
2より大きく(φd4>φd2)形成している。
【0029】この前部プロペラシャフト22は、スプラ
イン筒部64の第1シャフト部側端からサポート取付筒
部62のクロスジョイント60までの長さAよりも、ス
プライン軸部50の第2シャフト部側端から接続軸部4
8の接続部52を除く第1シャフト部側端までの長さB
が同等以上に長くなる(A≦B)ように形成して設けて
いる。なお、長さAと長さBを略同一にするのが望まし
い。
【0030】前記第2シャフト部22−2は、一端側の
第1シャフト部側端に中間継手36を構成する第2シャ
フト部側ヨーク58を連結して設け、他端側の前部差動
機側端に前部差動機側継手38を構成する第2シャフト
部側ヨーク80を連結して設けている。
【0031】前記前部差動機側継手38は、第2シャフ
ト部22−2の他端側に連絡される第2シャフト部側ヨ
ーク80と、前部差動機24に連絡される前部差動機側
ヨーク82と、これら第2シャフト部側ヨーク80及び
前部差動機側ヨーク82を連結するクロスジョイント8
4とから構成される。
【0032】前記センタサポート40は、中間継手36
を構成する第1シャフト部側ヨーク56に一体的に設け
たサポート取付筒部62の外周に取付段部86を設け、
この取付段部86にサポート軸受88を取付けて設けて
いる。サポート軸受88は、内輪90とボール92と外
輪94とからなり、取付段部86に内輪90を外嵌して
リテーナ96により固定して設けている。
【0033】サポート軸受88の外輪94には、内環部
材98を外嵌して設けている。内環部材98には、弾性
緩衝材からなるマウント部材100の内周側を固着して
設けている。マウント部材100の外周側には、外環部
材102に固着して設けている。外環部材102は、車
体4側に取付けられるサポートブラケット104に固定
して設けている。
【0034】これにより、前部プロペラシャフト22
は、サポート取付筒部62の外周にセンタサポート40
のサポート軸受88を取付けて設けるとともに、このサ
ポート軸受88をマウント部材100を介してサポート
ブラケット104により車体4側に支持して設けてい
る。
【0035】このセンタサポート40は、中間継手36
の最外周回転軌跡の外径寸法φD1よりも、サポートブ
ラケット104に固定されたマウント部材100の外環
部材102の内径寸法φD2を大きく(φD1<φD
2)形成して設けている。
【0036】次に、作用を説明する。
【0037】車両2は、パワーユニット6の駆動力を前
部差動機24に伝達する前部プロペラシャフト22を第
1シャフト部22−1と第2シャフト部22−2とに2
分割して設け、第1シャフト部22−1に接続軸部48
を介してスプライン軸部50を設け、第2シャフト部2
2−2の中間継手36にサポート取付筒部62を介して
スプライン筒部64を設け、スプライン筒部64にスプ
ライン軸部50をスプライン係合してスプライン係合機
構70を設けている。
【0038】前部プロペラシャフト22は、接続軸部4
8の外径寸法φd1をスプライン筒部64のスプライン
穴66の小径寸法φd3よりも小径(φd1<φd3)
に形成して設け、スプライン筒部64の第1シャフト部
側端からサポート取付筒部62のクロスジョイント60
までの長さAよりもスプライン軸部50の第2シャフト
部側端から接続軸部48の接続部52を除く第1シャフ
ト部側端までの長さBが同等以上に長くなる(A≦B)
ように形成して設けている。なお、長さAと長さBを略
同一にするのが望ましい。また、サポート取付筒部62
の内径φd4を、スプライン軸部50のスプライン軸5
4の大径φd2より大きく(φd4>φd2)形成して
いる。
【0039】この車両2は、図4に示す如く、車体4の
前方から外力Fが作用すると、前部差動機24が後方に
移動され、また、重量物であるパワーユニット6が慣性
により前方に移動され、トランスファ12と前部差動機
24との間の間隔が小さくなる。これにより、前部プロ
ペラシャフト22は、第1シャフト部22−1が前方へ
軸方向移動されるとともに第2シャフト部22−2が後
方へ軸方向移動されて、縮める方向の軸方向力が作用す
る。
【0040】前部プロペラシャフト22は、縮める方向
の軸方向力が過大に作用すると、図3に示す如く、第2
シャフト部22−2の後方への軸方向移動及び第1シャ
フト部22−1の前方への軸方向移動に伴って、センタ
サポート40のマウント部材100が伸長されて切断さ
れ、第1シャフト部22−1の第2シャフト部側端の接
続軸部48及びスプライン軸部50と、第2シャフト部
22−2の第1シャフト部側端の中間継手36に設けた
サポート取付筒部62及びスプライン筒部64とが、相
対的に軸方向移動して縮小される。
【0041】これにより、この前部プロペラシャフト2
2は、軸方向力が作用した際に、第1シャフト部22−
1の接続軸部48及びスプライン軸部50が第2シャフ
ト部22−2のサポート取付筒部62及びスプライン筒
部64内の縮小用空間76内に突入することによって、
衝撃吸収ストロークLだけ短縮されて縮小させることが
できる。
【0042】このため、この前部プロペラシャフト22
は、軸方向力が作用した際に突張ることがなく、衝撃を
緩和することができる。
【0043】また、この前部プロペラシャフト22は、
サポート取付筒部62の外周にセンタサポート40のサ
ポート軸受88を取付けて設けるとともにこのサポート
軸受88をマウント部材100を介してサポートブラケ
ット104により車体4側に支持して設けている。
【0044】これにより、この前部プロペラシャフト2
2は、スプライン軸部50がスプライン係合されるスプ
ライン筒部64に隣接するサポート取付筒部62をセン
タサポート40で車体4側に支持することによって、重
量がかさむスプライン係合機構70をセンタサポート4
0で保持して車体4側に支持することができ、回転によ
る振動騒音を低減することができ、また、製造時のバラ
ンスの調整を容易にすることができる。
【0045】さらに、この前部プロペラシャフト22
は、接続軸部48の外径寸法φd1をスプライン筒部6
4のスプライン穴54の小径寸法φd3よりも小径(φ
d1<φd3)に形成して設け、サポート取付筒部62
の内径φd4をスプライン軸部50のスプライン軸54
の大径φd2よりも大きく(φd4>φd2)形成して
設け、スプライン筒部64にスプライン軸50をスプラ
イン係合するスプライン係合機構70を設けていること
により、縮小用空間76部分を小さくすることができ、
小型軽量化を果たし得て、また、スプライン係合機構7
0のスプライン係合を利用して組付けを容易にすること
ができ、組付性を向上することができる。
【0046】さらにまた、この前部プロペラシャフト2
2は、中間継手36の最外周回転軌跡の外径寸法φD1
よりも、センタサポート40のサポートブラケット10
4に固定されたマウント部材100の外環部材102の
内径寸法φD2を大きく(φD1<φD2)形成して設
けていることにより、過大な軸方向力が作用した際に、
第2シャフト部22−2の第1シャフト部側端の中間継
手36を構成する第1シャフト部側ヨーク56や第2シ
ャフト部側ヨーク58が、サポートブラケット104内
を通過して第1シャフト部22−1側に移動することが
できる。
【0047】このため、この前部プロペラシャフト22
は、センタサポート40が縮小の際にじゃますることが
なく、縮小長さを容易に長くすることができる。
【0048】また、近時の車両2においては、車室内の
空間を確保するために、前輪28を車両2のできるだけ
前側に配置し、これに伴い前輪28に駆動力を伝達する
前部差動機24をも前側に配置している。このような車
両2においては、前方からの外力Fにより車体4が変形
する場合に、車両2の前端から前部差動機24までの空
間が少ないことから、変形が前部差動機24まで及ぶこ
とになる。
【0049】この前部プロペラシャフト22は、車両2
に搭載されたパワーユニット6のトランスファ12から
前部差動機24に駆動力を伝達すべくトランスファ12
と前部差動機24とに連絡されていることから、前方か
らの外力をスプライン係合機構70の縮小によって逃が
して前部差動機24を後側に移動させることができる。
このため、前部プロペラシャフト22が、突っ張ること
なく衝撃を緩和することができ、また、中間継手36を
クロスジョイントから構成していることから、安価に製
造することができる。
【0050】図5は、第2実施例を示すものである。第
2実施例の前部プロペラシャフト22は、第1シャフト
部22−1側にスプライン係合機構70を設け、さら
に、中間継手36の第2シャフト部側ヨーク58に延長
筒部106を介してスプライン筒部108を設け、第2
シャフト部22−2の中間継手側端に接続軸部110を
介してスプライン軸部112を設け、スプライン筒部1
08にスプライン軸部112をスプライン係合してスプ
ライン係合機構114を設けたものである。
【0051】第2実施例の前部プロペラシャフト22
は、縮める方向の軸方向力が過大に作用すると、第2シ
ャフト部22−2の後方への軸方向移動及び第1シャフ
ト部22−1の前方への軸方向移動に伴って、第1シャ
フト部22−1側に設けたスプライン係合機構70の接
続軸部48及びスプライン軸部50がサポート取付筒部
62及びスプライン筒部64内の縮小用空間76に突入
し、衝撃吸収ストロークLだけ縮小されるとともに、第
2シャフト部22−2側に設けたスプライン係合機構1
14の接続軸部110及びスプライン軸部112が延長
筒部106及びスプライン筒部108内の縮小用空間1
16に突入し、衝撃吸収ストロークL1だけ移動して縮
小される。
【0052】これにより、第2実施例の前部プロペラシ
ャフト22は、軸方向力が作用した際に突張ることがな
く、衝撃を緩和することができるとともに、第1シャフ
ト部22−1側のスプライン係合機構70による衝撃吸
収ストロークLに併せて、第2シャフト部22−2側の
スプライン係合機構114による衝撃吸収ストロークL
1だけさらに短縮させることができ、第1実施例よりも
衝撃吸収ストロークを増大させることができる。
【0053】図6は、第3実施例を示すものである。第
3実施例の前部プロペラシャフト22は、第1シャフト
部22−1に接続軸部48を介してスプライン軸部50
を設け、第2シャフト部22−2の中間継手36にサポ
ート取付筒部62を介してスプライン筒部64を設け、
スプライン筒部64にスプライン軸部50をスプライン
係合してスプライン係合機構70を設けている。このス
プライン係合機構70を構成する外径寸法φd1の接続
軸部48の外周には、スプライン軸部50側から接続部
52に向かうに従い次第に高くなり、スプライン筒部6
4のスプライン穴66の小径寸法φd3を越える高さに
なるような断面三角形状の複数の突条部118を、周方
向等間隔位置に形成して設けたものである。
【0054】第3実施例の前部プロペラシャフト22
は、縮める方向の軸方向力が過大に作用すると、第2シ
ャフト部22−2の後方への軸方向移動及び第1シャフ
ト部22−1の前方への軸方向移動に伴って、スプライ
ン係合機構70の接続軸部48及びスプライン軸部50
がサポート取付筒部62及びスプライン筒部64内の縮
小用空間76に突入し、衝撃吸収ストロークLだけ縮小
される。このとき、接続軸部48は、スプライン筒部6
4に突入されるに従って、外周に形成した次第に高くな
る断面三角形状の突条部118がスプライン筒部64の
内周に次第に強く押圧されて抵抗を生じさせることによ
り、突入速度を次第に低下させることができる。
【0055】これにより、第3実施例の前部プロペラシ
ャフト22は、軸方向力が作用した際に、衝撃を緩和す
ることができるとともに、突条部118により突入速度
を次第に低下させ得ることによって衝撃を吸収すること
ができ、衝撃の緩和に寄与し得る。
【0056】
【発明の効果】このように、この発明のプロペラシャフ
ト構造は、第1シャフト部の接続軸部及びスプライン軸
部が第2シャフト部のサポート取付筒部及びスプライン
筒部内に突入することによってプロペラシャフトを縮小
させることができ、また、スプライン軸部がスプライン
係合されるスプライン筒部に隣接するサポート取付筒部
をセンタサポートで車体側に支持することによって重量
がかさむスプライン係合機構を保持して車体側に支持す
ることができ、さらに、縮小用空間部分を小さくするこ
とができ、摺動自在のスプライン機構を利用してプロペ
ラシャフトを容易に組付けることができる。
【0057】このため、このプロペラシャフト構造は、
プロペラシャフトに軸方向力が作用した際にプロペラシ
ャフトの縮小により衝撃を緩和し得て、また、重量がか
さむスプライン係合機構をセンタサポートで支持するこ
とによりプロペラシャフトの振動騒音を低減し得て、製
造時のバランスの調整を容易にし得て、さらに、縮小用
の空間部分を小さくし得ることによりプロペラシャフト
の小型軽量化を果たし得て、スプライン係合機構を利用
して組付けを容易にし得ることにより組付性を向上する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例を示す前部プロペラシャフトの要部
拡大断面図である。
【図2】前部プロペラシャフトの断面図である。
【図3】前部プロペラシャフトに軸方向力が作用した状
態の断面図である。
【図4】車両の駆動力伝達系の概略平面図である。
【図5】第2実施例を示すプロペラシャフトの断面図で
ある。
【図6】第3実施例を示すプロペラシャフトの要部拡大
断面図である。
【図7】第1の従来例を示すプロペラシャフトの断面図
である。
【図8】第2の従来例を示すプロペラシャフトの断面図
である。
【符号の説明】
2 車両 4 車体 6 パワーユニット 8 エンジン 10 トランスミッション 12 トランスファ 14 後部プロペラシャフト 20 後輪 22 前部プロペラシャフト 22−1 第1シャフト部 22−2 第2シャフト部 24 前部差動機 28 前輪 34 パワーユニット側継手 36 中間継手 38 差動機側継手 40 センタサポート 48 接続軸部 50 スプライン軸部 54 スプライン軸 56 第1シャフト部側ヨーク 58 第2シャフト部側ヨーク 60 クロスジョイント 62 サポート取付筒部 64 スプライン筒部 66 スプライン穴 70 スプライン係合機構 74 連通穴 76 縮小用空間 88 サポート軸受 98 内環部材 100 マウント部材 102 外環部材 104 サポートブラケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 巧氏 静岡県湖西市鷲津933−1 浜名部品工業 株式会社内 Fターム(参考) 3D042 AA06 AA08 AB01 AB17 DA02 DA05 DA12 DC02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭載されたパワーユニットの駆動
    力を伝達するプロペラシャフトを第1シャフト部と第2
    シャフト部とに2分割して設け、前記第1シャフト部の
    第2シャフト部側端に接続軸部を介してスプライン軸部
    を設け、前記第2シャフト部の第1シャフト部側端に中
    間継手を設けるとともにこの中間継手の第1シャフト部
    側端にサポート取付筒部を介して前記スプライン軸部が
    スプライン係合されるスプライン筒部を設け、前記サポ
    ート取付筒部の外周にセンタサポートのサポート軸受を
    取付けて設けるとともにこのサポート軸受をマウント部
    材を介してサポートブラケットにより車体側に支持して
    設け、前記接続軸部の外径寸法を前記スプライン筒部の
    スプライン穴の小径寸法よりも小径に形成して設け、前
    記スプライン筒部の第1シャフト部側端からサポート取
    付筒部の中間継手までの長さよりも前記スプライン軸部
    の第2シャフト部側端から接続軸部の第1シャフト部側
    端までの長さが長くなるように形成して設けたことを特
    徴とするプロペラシャフト構造。
  2. 【請求項2】 前記センタサポートは、前記中間継手の
    最外周回転軌跡の外径寸法よりもサポートブラケットの
    内径寸法が大きくなるように形成して設けたことを特徴
    とする請求項1に記載のプロペラシャフト構造。
  3. 【請求項3】 前記プロペラシャフトは車両に搭載され
    たパワーユニットのトランスファから前部差動機に駆動
    力を伝達すべくトランスファと前部差動機とに連絡さ
    れ、前記中間継手はクロスジョイントからなること特徴
    とする請求項1に記載のプロペラシャフト構造。
JP2002106056A 2002-04-09 2002-04-09 プロペラシャフト構造 Pending JP2003300422A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002106056A JP2003300422A (ja) 2002-04-09 2002-04-09 プロペラシャフト構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002106056A JP2003300422A (ja) 2002-04-09 2002-04-09 プロペラシャフト構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003300422A true JP2003300422A (ja) 2003-10-21

Family

ID=29390488

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002106056A Pending JP2003300422A (ja) 2002-04-09 2002-04-09 プロペラシャフト構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003300422A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006007990A (ja) * 2004-06-25 2006-01-12 Orec Co Ltd 自走式作業機及びそれに使用する動力伝達ユニット
JP2009510342A (ja) * 2005-09-27 2009-03-12 シャフト−フォーム−エンジニアリング ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ジョイント軸およびジョイント軸のためのローラしゅう動ユニット
JP2009138782A (ja) * 2007-12-04 2009-06-25 Nissan Motor Co Ltd プロペラシャフト
CN1907748B (zh) * 2005-08-02 2010-12-08 Gkn动力传动系统有限公司 带有中间轴承的驱动组件
US8029375B2 (en) 2007-03-20 2011-10-04 Ntn Corporation Slidable constant velocity universal joint

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006007990A (ja) * 2004-06-25 2006-01-12 Orec Co Ltd 自走式作業機及びそれに使用する動力伝達ユニット
JP4567384B2 (ja) * 2004-06-25 2010-10-20 株式会社オーレック 歩行型草刈機及びそれに使用する動力伝達ユニット
CN1907748B (zh) * 2005-08-02 2010-12-08 Gkn动力传动系统有限公司 带有中间轴承的驱动组件
JP2009510342A (ja) * 2005-09-27 2009-03-12 シャフト−フォーム−エンジニアリング ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ジョイント軸およびジョイント軸のためのローラしゅう動ユニット
US8029375B2 (en) 2007-03-20 2011-10-04 Ntn Corporation Slidable constant velocity universal joint
JP2009138782A (ja) * 2007-12-04 2009-06-25 Nissan Motor Co Ltd プロペラシャフト

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6666771B2 (en) Crash optimized plunging CV joint
JP4133186B2 (ja) 操舵輪用インホイールモータシステム
JP2003220846A (ja) プロペラシャフト組立体
JP4405755B2 (ja) 中央軸受同調アブソーバ
JP4664925B2 (ja) エネルギー吸収のために調整されたプロペラシャフト用プランジング型等速ジョイント
JP2003300422A (ja) プロペラシャフト構造
CN209888655U (zh) 传动轴及车辆
JP6064961B2 (ja) 車両の動力伝達装置
JP4324405B2 (ja) 車両用プロペラシャフトの衝撃抗力低減構造
JP2007139054A (ja) 振動伝達率低減装置
CN108622192B (zh) 用于车辆悬架系统的转向节机构
JP3031028B2 (ja) プロペラシャフト
US6988950B2 (en) Plunging constant velocity joint for a propshaft tuned for energy absorption
CN218806059U (zh) 一种转向传动轴组件、转向系统及车辆
CN210174627U (zh) 一种新型冷挤压免维护薄壁万向节
JP6064962B2 (ja) 車両の動力伝達装置
JP2002211260A (ja) プロペラシャフト
KR200391940Y1 (ko) 충돌에너지 흡수 기능이 있는 자동차용 프로펠라 샤프트
JP2004249764A (ja) 衝撃吸収式ステアリングコラム装置
CN101839303A (zh) 一种扭振减振器和传动装置
JPH02258423A (ja) プロペラシャフト
KR100333878B1 (ko) 후륜 구동 자동차의 프로펠러 샤프트용 토션 댐퍼
JP2001030785A (ja) プロペラシャフトの衝撃吸収構造
JP3972277B2 (ja) プロペラシャフトの衝撃吸収構造
JP2016080046A (ja) 等速ジョイント