JP2003300278A - 化粧鋼板 - Google Patents
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Abstract
膜を形成しためっき鋼板に有機樹脂皮膜を積層してな
り、環境適性に優れ、かつ従来のクロムを含む後処理皮
膜を形成しためっき鋼板と同等の樹脂接着性および耐食
性を有する化粧鋼板を提供する。 【解決手段】 鋼板の両面に亜鉛めっき皮膜とその上層
にバナジウムまたはコバルトを含む後処理皮膜を形成さ
せためっき鋼板の少なくとも片面に、有機樹脂皮膜を積
層して化粧鋼板とする。
Description
その上層に後処理皮膜を形成させてなる鋼板に有機樹脂
皮膜を積層した化粧鋼板に関し、詳細には後処理皮膜に
クロムを使用しない、環境に優しい化粧鋼板に関する。
し、表面にエンボス加工を施したりデザインを印刷する
などして意匠性を向上させた化粧鋼板は、パソコン、オ
ーデイオ機器、冷蔵庫等の電器製品の外装カバーとして
好適に使用されている。化粧鋼板は屋内および屋外の環
境に対して優れた耐久性を有しているため、ユニットバ
スの壁材、住宅の外壁等の建材用途にも適用されてい
る。化粧鋼板は下地の鋼板の耐食性を確保するため、一
般的に亜鉛めっき皮膜が形成された鋼板に有機樹脂皮膜
を積層したものが使用されているが、有機樹脂皮膜と亜
鉛めっき皮膜の接着性、および亜鉛めっき皮膜の耐食性
を向上させるために亜鉛めっき皮膜の表面に、電解クロ
メート処理、リン酸クロメート処理、6価クロムを含有
する塗布型クロメート処理等の各種のクロメート処理を
後処理として施すのが一般的である。しかしながら、塗
布型クロメート処理皮膜は有害な6価クロムを含有して
いる。また電解クロメート処理皮膜はクロメート皮膜中
に有害な6価クロムは含有していないものの、製造する
際に6価のクロムであるクロム酸溶液を使用しており、
環境意識の高まりから製造時においても6価クロムを使
用しない化粧鋼板に対する要求が高まっている。
皮膜とクロムを含まない後処理皮膜を形成しためっき鋼
板に有機樹脂皮膜を積層することにより、環境適性に優
れ、かつ従来のクロムを含む後処理皮膜を形成しためっ
き鋼板と同等の樹脂接着性および耐食性を有する化粧鋼
板を提供することを目的とする。
板の両面に亜鉛めっき皮膜とその上層にバナジウムを含
む後処理皮膜が形成されためっき鋼板の少なくとも片面
に、有機樹脂皮膜を積層してなる化粧鋼板、または鋼板
の両面に亜鉛めっき皮膜とその上層にコバルトを含む後
処理皮膜が形成されためっき鋼板の少なくとも片面に、
有機樹脂皮膜を積層してなる化粧鋼板であり、前記亜鉛
めっき皮膜が亜鉛とコバルトとモリブデンの複合めっき
皮膜であること、また前記後処理皮膜の上層に、さらに
ポリアクリル酸塗布皮膜が形成されてなる、こと、さら
にまた前記有機樹脂皮膜皮膜がポリオレフィン樹脂、ポ
リエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂の
いずれかのフィルム、または塗料塗布膜のいずれか1種
の単層皮膜、または2種以上を積層してなる多層皮膜で
あることを特徴とし、またさらに上記のいずれかの化粧
鋼板において、片面のみに前記有機樹脂皮膜が積層さ
れ、有機樹脂皮膜が積層されない他の片面のめっき面の
表面抵抗(JIS K 7194)が0.5Ω以下であること
を特徴とする。
その上に種々の金属めっきおよび有機系処理からなる後
処理を鋼板上に施し、形成された後処理皮膜とその上層
に積層する有機樹脂皮膜との接着性および耐食性につい
て鋭意研究した結果、亜鉛めっき皮膜の上層にバナジウ
ムまたはコバルトを含有する後処理皮膜後処理皮膜を形
成することにより、有機樹脂皮膜との接着性および耐食
性に優れる化粧鋼板が製造できることを見出した。
鋼板の両面に亜鉛めっき皮膜を形成させ、その上に後処
理皮膜を形成させる。鋼板としては一般に製造されてい
る板厚:0.1〜2mmの冷延鋼板を適用する。鋼板上
に形成させる亜鉛めっきとしては電解亜鉛めっき、亜鉛
とコバルトとモリブデンの複合電解めっき、溶融亜鉛め
っき、溶融アルミ亜鉛合金めっき、亜鉛−ニッケル合金
めっき等を用いることができる。亜鉛とコバルトとモリ
ブデンの複合電解めっきを施した鋼板は、耐食性および
有機樹脂皮膜との接着性の向上に特に好適である。これ
らの亜鉛めっき皮膜の皮膜量は、用途により片面当たり
亜鉛として1〜100g/m2の範囲で選択する。
めっき皮膜の上層にバナジウムまたはコバルトを含む後
処理皮膜を形成させる。まずバナジウムを含む後処理皮
膜について説明する。バナジウムを含む皮膜は主として
バナジウム酸化物から構成されるが、皮膜中にリンを含
有させることにより耐食性をさらに向上させることがで
きる。バナジウムの皮膜量は特に限定されるものではな
いが、後記する各種の有機樹脂皮膜との接着性、耐食性
の観点から片面当たり5mg/m2 以上を必要とする。皮
膜量の増加に伴い耐食性は向上するが、1000mg/m
2 を超えても耐食性の向上効果が飽和し、それ以上の
皮膜量では経済的に不利となる。したがって好ましい皮
膜量の範囲は5〜1000mg/m2 であり、10〜50
0mg/m2の範囲がより好ましい。皮膜中のリンの含有量
については各種有機樹脂皮膜との接着性、耐食性の観点
から片面当たり5〜1000mg/m2 の範囲であること
が好ましい。また、化粧鋼板を導電性が必要な用途に使
用する場合は、片面は有機樹脂皮膜を被覆していない、
亜鉛めっき面のみで適用できるが、良好な導電性が得ら
れるバナジウムの皮膜量としては200mg/m2 以下で
あることが好ましい。
みならず無電解法によっても形成させることができる。
無電解法としては、浸漬法、浸漬後ロール絞り法、ロー
ルコート法等が適用できる。耐食性向上を目的として、
モリブデン、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、マ
グネシウム、リンなどのバナジウム以外の元素を同時に
皮膜中に存在させても良い。処理液に用いるバナジウム
化合物に関しては特に制限されるものではないが、一般
に入手しやすいフッ化バナジウム、塩化バナジウム、酸
化バナジウム、二塩化酸化バナジウム、二臭化酸化バナ
ジウム、酸化硫酸バナジウムなどのいずれか1種、また
は2種以上を用いることが好ましい。処理液中のこれら
バナジウム化合物の含有量の総量は3〜150g/L、
好ましくは5〜50g/Lである。3g/L未満の場合
は皮膜の生成量が少なく、良好な皮膜特性が得られな
い。150g/Lを超えると皮膜に色むらが発生しやす
く、また皮膜の加工密着性が低下する。さらに薬品が高
価であることに加えて、処理時に鋼板に付着して持ち出
される量が増加し、経済的でなくなる。
ン酸塩、ポリリン酸塩、重リン酸塩などのリン化合物の
いずれか1種または2種以上を用いる。重リン酸塩とし
ては、重リン酸アンモニウム、重リン酸ナトリウム、重
リン酸カルシウム、重リン酸マグネシウム、重リン酸ア
ルミニウムが含まれる。これらのリン化合物はpH調整
剤として作用するばかりでなく、リンが処理皮膜中に取
り込まれることにより、防錆性を向上させる効果も有す
る。これらのリン化合物をpH調整剤として用いる場合
の処理液中における含有量は3〜150g/L、好まし
くは5〜50g/Lである。3g/L未満の場合は皮膜の
生成量が少なく、良好な皮膜特性が得られない。150
g/Lを超えると皮膜の加工密着性が低下する。さらに
処理時に鋼板に付着して持ち出される量が増加し、経済
的でなくなる。
ましく、2〜4の範囲にあることがより好ましい。pH
が1未満の場合は皮膜の析出効率が低下し、十分な厚さ
の皮膜が得られにくい。一方、pHが6を超えると処理
液が不安定になり、実用に適さない。処理液のpHはア
ンモニア水、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムなどの
アルカリ性物質、および/または塩酸、硫酸、硝酸など
の酸性物質を添加しても調整可能であるが、皮膜特性を
改善するには、リン酸塩など上記のリン化合物を用いる
ことが効果的である。処理液の温度は20〜50℃の範
囲であることが好ましい。
に、さらに水溶性のモリブデン化合物、チタン化合物、
ジルコニウム化合物、アルミニウム化合物、マグネシウ
ム化合物のいずれか1種または2種以上添加してもよ
い。これらの化合物としては、オキシ硫酸モリブデン、
硫酸チタニル、硫酸ジルコニル、モリブデン酸アンモニ
ウム、チタン酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、およ
び前述のリン化合物である重リン酸マグネシウム、重リ
ン酸アルミニウムなどが含まれる。処理液中の含有量
は、前記のバナジウム化合物とこれらのモリブデン化合
物、チタン化合物、ジルコニウム化合物、アルミニウム
化合物、マグネシウム化合物のいずれか1種または2種
以上との総量で、3〜150g/L、好ましくは5〜5
0g/Lである。3g/L未満の場合は皮膜の生成量が
少なく、良好な皮膜特性が得られない。150g/Lを
超えると、皮膜に色むらが発生しやすく、また皮膜の加
工密着性が低下する。さらに薬品が高価であることに加
えて、処理時に鋼板に付着して持ち出される量が増加
し、経済的でなくなる。これらの浴中に添加したモリブ
デン化合物、チタン化合物、ジルコニウム化合物、アル
ミニウム化合物、マグネシウム化合物などに由来する物
質がバナジウムを含む後処理皮膜中に取り込まれること
により、皮膜の耐錆性が改善される。さらに、皮膜の電
導度を向上させ、かつ処理液を安定させるために、硫酸
ナトリウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウムなど
の塩類を50g/L以下含有させてもよい。
亜鉛めっき鋼板上に後処理皮膜を生成させる。無電解法
として浸漬処理を用いる場合は、亜鉛めっき鋼板を処理
液中に1〜60秒、好ましくは2〜10秒浸漬すること
により、十分な厚さの後処理皮膜が得られる。60秒以
上浸漬しても皮膜の厚さはそれ程増加しなくなる。電解
処理法を用いる場合は、陰極電解により短時間で厚い皮
膜が得られ、0.5〜100A/dm2 の電流密度で
処理することが好ましい。0.5A/dm2未満では皮
膜の成長に時間がかかり過ぎて、短時間で厚い皮膜を得
ることができない。電流密度は処理液のpHの影響を受
けるが、酸性領域では高pH側であるpH6の場合、1
00A/dm2 を超えるとヤケを生じ、均一な皮膜が
得られない。また処理皮膜が厚くなると、加工密着性が
低下する。
させた亜鉛めっき鋼板と有機樹脂皮膜との接着は、各有
機樹脂皮膜に適した接着剤を後処理皮膜に塗布し、その
上に有機樹脂皮膜を当接して加圧し、圧着して積層す
る。後処理皮膜と有機樹脂皮膜との接着性をさらに向上
させるためには、後処理皮膜上にポリアクリル酸、ウレ
タン樹脂、アクリル樹脂などの有機樹脂やシランカップ
リング剤を塗布することが好ましく、特にポリアクリル
酸が好適であることを見出した。ポリアクリル酸の塗布
量は特に限定されるものではないが、少量で効果があ
り、経済性を考慮すると皮膜量で0.5〜1000mg/m
2であることが好ましく、1〜500mg/m2であることが
より好ましい。
説明する。コバルトを含む皮膜は金属コバルトと酸化コ
バルトとから構成される。コバルトを含む後処理皮膜の
皮膜量は特に限定されるものではないが、各種有機樹脂
皮膜との接着性、耐食性の観点から片面1mg/m2以上を
必要とし、皮膜量の増加に伴い耐食性は向上するが、皮
膜量が1000mg/m2を超えても耐食性は大きく向上し
ない。それで経済性を考慮するとコバルトの皮膜量は3
〜1000mg/m2であることが好ましく、5〜500mg
/m2であることがより好ましい。また、片面が有機樹脂
皮膜で被覆されていない亜鉛めっき皮膜上の後処理皮膜
の導電性が必要な用途に使用される場合は、皮膜量を4
00mg/m2 以下とすることにより良好な導電性が得ら
れる。
ならず無電解法によっても形成させることができる。無
電解法としては、浸漬法、浸漬後ロール絞り法、ロール
コート法等が適用できる。耐食性向上を目的として、バ
ナジウム、モリブデン、チタン、ジルコニウム、アルミ
ニウム、マグネシウム、リンなどのコバルト以外の元素
を同時に皮膜中に存在させてもよい。処理液に用いるコ
バルト化合物に関しては特に制限されるものではない
が、一般に入手しやすい硫酸コバルト、フッ化コバル
ト、塩化コバルト、酸化コバルトなどのいずれか1種ま
たは2種以上を用いることが好ましい。これらコバルト
化合物の処理液中の含有量の総量は3〜150g/L、
好ましくは5〜50g/Lである。3g/L未満の場合
は皮膜の生成量が少なく、良好な皮膜特性が得られな
い。150g/Lを超えると皮膜に色むらが発生しやす
く、また皮膜の加工密着性が低下する。さらに薬品が高
価であることに加えて、処理時に鋼板に付着して持ち出
される量が増加し、経済的でなくなる。
く、2〜4であることがより好ましい。pHが1未満の
場合は皮膜の析出効率が低下し、十分な厚さの皮膜が得
られにくい。一方、pHが6を超えると処理液が不安定
になり、実用に適さなくなる。処理液のpHはアンモニ
ア水、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムなどのアルカ
リ性物質、および/または塩酸、硫酸、硝酸などの酸性
物質を添加しても調整可能である。
に、さらに水溶性のモリブデン化合物、チタン化合物、
ジルコニウム化合物、アルミニウム化合物、マグネシウ
ム化合物のいずれか1種または2種以上添加してもよ
い。これらの化合物としては、オキシ硫酸モリブデン、
硫酸チタニル、硫酸ジルコニル、モリブデン酸アンモニ
ウム、チタン酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、およ
びリン化合物である重リン酸マグネシウム、重リン酸ア
ルミニウムなどが含まれる。処理液中の含有量は、前記
のコバルト化合物とこれらのモリブデン化合物、チタン
化合物、ジルコニウム化合物、アルミニウム化合物、マ
グネシウム化合物のいずれか1種または2種以上との総
量で、3〜150g/L、好ましくは5〜50g/Lで
ある。3g/L未満の場合は皮膜の生成量が少なく、良
好な皮膜特性が得られない。150g/Lを超えると、
皮膜に色むらが発生しやすく、また皮膜の加工密着性が
低下する。さらに薬品が高価であることに加えて、処理
時に鋼板に付着して持ち出される量が増加し、経済的で
なくなる。これらの浴中に添加したモリブデン化合物、
チタン化合物、ジルコニウム化合物、アルミニウム化合
物、マグネシウム化合物などに由来する物質がコバルト
を含む後処理皮膜中に取り込まれることにより、皮膜の
耐錆性が改善される。さらに、皮膜の電導度を向上さ
せ、かつ処理液を安定させるために、硫酸ナトリウム、
硫酸アンモニウム、塩化アンモニウムなどの塩類を50
g/L以下含有させてもよい。
亜鉛めっき鋼板上に後処理皮膜を生成させる。無電解法
として浸漬処理を用いる場合は、亜鉛めっき鋼板を処理
液中に1〜60秒、好ましくは2〜10秒浸漬すること
により、十分な厚さの後処理皮膜が得られる。60秒以
上浸漬しても皮膜の厚さはそれ程増加しなくなる。電解
処理法を用いる場合は、陰極電解により短時間で厚い皮
膜が得られ、0.5〜100A/dm2 の電流密度で
処理することが好ましい。0.5A/dm2未満では皮
膜の成長に時間がかかり過ぎて、短時間で厚い皮膜を得
ることができない。電流密度は処理液のpHの影響を受
けるが、酸性領域では高pH側であるpH6の場合、1
00A/dm2 を超えるとヤケを生じ、均一な皮膜が
得られない。また処理皮膜が厚くなると、加工密着性が
低下する。
させた亜鉛めっき鋼板と有機樹脂皮膜との接着は、各有
機樹脂皮膜に適した接着剤を後処理皮膜に塗布し、その
上に有機樹脂皮膜を当接して加圧し、圧着して積層す
る。後処理皮膜と有機樹脂皮膜との接着性をさらに向上
させるためには、後処理皮膜上にポリアクリル酸、ウレ
タン樹脂、アクリル樹脂などの有機樹脂やシランカップ
リング剤を塗布することが好ましく、特にポリアクリル
酸が好適であることを見出した。ポリアクリル酸の塗布
量は特に限定されるものではないが、少量で効果があ
り、経済性を考慮すると皮膜量で0.5〜1000mg/m
2であることが好ましく、1〜500mg/m2であること
がより好ましい。
させためっき鋼板上にさらに後処理皮膜を形成させた
後、有機樹脂皮膜を積層して本発明の化粧鋼板とする。
有機樹脂皮膜の厚みは5〜300μmが好適である。有
機樹脂皮膜としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン/プロピレン共重合体などのポリオレフィン樹
脂、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフ
タレートに代表されるポリエステル樹脂、ポリアクリル
酸メチルなどのアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂など
の熱可塑性樹脂からなるフィルム、またはポリエステル
系、ウレタン系、エポキシ系、アクリル系、フッ素系、
メラミン系などの一般的な塗料の塗布膜から選択される
1層または2層以上の有機樹脂皮膜を用いることでき
る。上記の塗料は、環境配慮の観点よりいずれもクロム
系の防錆顔料を含まないことが好ましい。
たポリ塩化ビニル樹脂フィルム、ポリオレフィン樹脂フ
ィルムまたはポリエステル樹脂であるポリブチレンテレ
フタレートフィルムのいずれかと、柄印刷された二軸延
伸ポリエチレンテレフタレートを加熱積層、または接着
剤を用いて積層して複層化した有機樹脂フィルムを挙げ
ることができる。また、これらの有機樹脂フィルム以外
の有機樹脂皮膜についても限定されるものではなく、フ
ッ素系樹脂皮膜、スチレン系樹脂皮膜、アクリルブタジ
エンスチレン共重合体からなる皮膜、各種ゴム系皮膜に
ついても使用可能である。
させた亜鉛めっき鋼板に積層する方法としては、公知の
積層方法を選択することができる。例えば、熱可塑性樹
脂フィルムの積層においては、後処理皮膜を施した亜鉛
めっき鋼板にロールコーターで接着剤を塗布して乾燥オ
ーブンを通過させた後、接着剤塗布面に熱可塑性樹脂フ
ィルムを当接し、2本の対向するラミネートロールで両
者を挟み付けて圧着する。次いでフィルムを積層した鋼
板を加熱して樹脂を軟化させておき、金属製のエンボス
ロールと対向するゴムロール間を通過させて樹脂フィル
ム表面に凹凸模様を形成させた後冷却することにより、
本発明の化粧鋼板とする。接着剤については有機樹脂フ
ィルムに適した接着剤を自由に選択して適用することが
できる。
ある場合は、常法によりロールコーターで塗料を塗布し
乾燥オーブンを通過する工程を、積層する塗布層の数だ
け繰り返した後冷却することにより、塗装鋼板を製造す
る。また、本発明の化粧鋼板の表面と裏面における有機
樹脂皮膜は同一であっても異なっていても差し支えな
く、必要に応じて前記の樹脂フィルムおよび塗料塗布膜
の1種または2種以上を適宜選択し、組み合わせて適用
することができる。
おいては電磁波シールド性や溶接性が求められる場合が
あり、後処理皮膜が導電性を有していることが必要とな
る。その場合には片面のみ有機樹脂皮膜を積層せずに後
処理皮膜のみを有する亜鉛めっき鋼板の構成で使用す
る。この用途においては、後処理皮膜面の四探針法によ
る表面抵抗(JIS K 7194)が0.5Ω以下であるこ
とが必要である。
途に適用され、特に厳しい耐食性が要求される場合に
は、亜鉛めっき後に形成させる後処理皮膜はバナジウム
を含む皮膜が好適である。さらにまた、後処理皮膜に導
電性と同時に耐指紋性が必要とされる場合には、表面抵
抗値を損なわない範囲で後処理皮膜上に1μm未満の厚
さの薄膜の有機樹脂皮膜を形成させてもよい。薄膜の有
機樹脂皮膜としては、アクリル系、ウレタン系、ポリエ
ステル系、エポキシ系などの一般的な有機樹脂が使用で
きる。
説明する。 (実施例1〜3)板厚:0.5mmの冷延鋼板を定法に
て電解脱脂、酸洗した後、下記の条件により鋼板の両面
に電気亜鉛めっき皮膜(片面:Zn:5g/m2)を形成
させた。 [電気亜鉛めっきの処理条件] めっき浴組成 硫酸亜鉛 : 250 g/L 硫酸アンモニウム : 30 g/L PH : 2.5 浴温 : 40℃ 電流密度 : 20A/dm2
い、処理時間を変えて表1に示す厚さのバナジウムを含
む後処理皮膜を形成させた。 [バナジウムを含む後処理皮膜を形成させる処理条件] 処理液組成 硫酸バナジウム : 10g/L 重リン酸アンモニウム : 5g/L 硫酸ナトリウム : 20g/L 硫酸アンモニウム : 10g/L 硫酸マグネシウム : 20g/L PH : 3.0 液温 : 45℃ 電流密度 : 5A/dm2
に、オレフィン/エポキシ系の接着剤をバーコーターを
用いて、乾燥後の厚みが2μmとなるように塗布後にめ
っき鋼板を200℃まで加熱し、接着剤塗布面に無延伸
ポリプロピレンフィルム(150μm)を当接し、一対
のゴムロールを用いて挟み付け圧着し、積層した。次い
で積層鋼板を180℃に加熱し、砂目状模様のエンボス
ロールとゴムロールを用い、ポリプロピレンフィルムに
エンボスロールが接するようにして挟み付け加圧するこ
とにより、砂目状表面を有する化粧鋼板とした。
に、実施例1と同様にして亜鉛めっき皮膜を形成させた
後、その片面にポリアクリル酸を乾燥後の皮膜量が10
mg/m2 となるようにバーコーターにて塗布した以
外は実施例1と同様にして、ポリプロピレンフィルム被
覆鋼板を作成し、次いで実施例1と同様にしてポリプロ
ピレンフィルム面にエンボス加工を施し、砂目状表面を
有する化粧鋼板とした。
を定法にて電解脱脂、酸洗した後、下記の条件で亜鉛と
コバルトとモリブデンからなる複合めっき(片面:Z
n:5g/m2、Co:25mg/m2、Mo:7mg/
m2)を形成させた以外は実施例4と同様にして、表面
にエンボス加工を施したポリプロピレンフィルム被覆鋼
板からなる化粧鋼板を作成した。 [複合めっきの処理条件] 浴組成 硫酸亜鉛 : 250 g/L 硫酸コバルト : 50 g/L モリブデン酸アンモニウム : 0.1g/L 硫酸アンモニウム : 30 g/L PH : 3.0 浴温 : 40℃ 電流密度 : 20A/dm2
剤、樹脂フィルムが無延伸ポリブチレンテレフタレート
フィルム(75μm)、フィルム積層前およびエンボス
前の板の加熱温度が230℃である以外は実施例5と同
様にして、表面にエンボス加工を施したポリブチレンテ
レフタレートフィルム被覆鋼板からなる化粧鋼板を作成
した。
ル系インキを用いて柄印刷された2軸延伸ポリエチレン
テレフタレートフィルム(25μm)と無延伸ポリブチ
レンテレフタレートフィルム(75μm)をウレタン系
接着剤を用いて2層化したフィルムである以外は実施例
6と同様にして、表面にエンボス加工を施した2層樹脂
フィルム被覆鋼板からなる化粧鋼板を作成した。
ポリアクリル酸メチル40重量%とメタクリル酸メチル
/アクリル酸ブチル共重合体60重量%のブレンド樹脂
からなるアクリルフィルム(80μm)を用いた以外は
実施例5と同様にして、表面にエンボス加工を施したア
クリル樹脂フィルム被覆鋼板からなる化粧鋼板を作成し
た。
し、ポリ塩化ビニルフィルム(150μm)を用いた以
外は実施例5と同様にして、表面にエンボス加工を施し
たポリ塩化ビニル樹脂フィルム被覆鋼板からなる化粧鋼
板を作成した。
て柄印刷された二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(25μm)とポリ塩化ビニルフィルム(150
μm)がウレタン系接着剤を用いて2層化されたフィル
ムを用いた以外は実施例9と同様にして、2層樹脂フィ
ルム被覆鋼板からなる化粧鋼板を作成した。
ためっき鋼板の片面に、バーコーターを用いて、クロム
系の防錆剤を含まない熱硬化型ポリエステル系塗料を、
乾燥後の皮膜厚さが20μmとなるようにして塗布し
た。引き続き、めっき鋼板を200℃に加熱し、5分焼
き付けてポリエステル系塗装鋼板からなる化粧鋼板を作
成した。
成した亜鉛めっき鋼板に、下記の条件で電解処理し、処
理時間を変えて表1に示す厚さのコバルトを含む後処理
皮膜を形成させた以外は実施例1と同様にして、ポリプ
ロピレン被覆鋼板からなる化粧鋼板を作成した。 [コバルトを含む後処理皮膜を形成させる処理条件] 液組成 硫酸コバルト : 20 g/L 硫酸アンモニウム : 30 g/L PH : 3.0 液温 : 45℃ 電流密度 : 10A/dm2
鋼板を作成した後、その片面にポリアクリル酸を乾燥後
の皮膜量が10mg/m2 となるようにバーコーター
にて塗布した以外は実施例10と同様にして、ポリプロ
ピレン被覆鋼板からなる化粧鋼板を作成した。
鋼板を用いた以外は実施例15と同様にして、ポリプロピ
レン被覆鋼板からなる化粧鋼板を作成した。
剤、樹脂フィルムが無延伸ポリブチレンテレフタレート
フィルム(75μm)、フィルム積層前およびエンボス
前の板の加熱温度が230℃である以外は実施例16と同
様にして、表面にエンボス加工を施したポリブチレンテ
レフタレートフィルム被覆鋼板からなる化粧鋼板を作成
した。
ル系インキを用いて柄印刷された2軸延伸ポリエチレン
テレフタレートフィルム(25μm)と無延伸ポリブチ
レンテレフタレートフィルム(75μm)をウレタン系
接着剤を用いて2層化したフィルムである以外は実施例
17と同様にして、2層樹脂フィルム被覆鋼板からなる化
粧鋼板を作成した。
剤、樹脂フィルムとして実施例6と同様のアクリルフィ
ルム(80μm)を用いた以外は実施例16と同様にして
アクリル樹脂フィルム被覆鋼板からなる化粧鋼板を作成
した。
し、ポリ塩化ビニルフィルム(150μm)を用いた以
外は実施例16と同様にして、表面にエンボス加工を施し
たポリ塩化ビニル樹脂フィルム被覆鋼板からなる化粧鋼
板を作成した。
て柄印刷された二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(25μm)とポリ塩化ビニルフィルム(150
μm)がウレタン系接着剤を用いて2層化されたフィル
ムを用いた以外は実施例20同様にして、2層樹脂フィル
ム被覆鋼板からなる化粧鋼板を作成した。
ためっき鋼板に、バーコーターを用いて、クロム系の防
錆顔料を含まない熱硬化型ポリエステル系塗料を、乾燥
後の皮膜厚さが20μmとなるようにして塗布した。引
き続き、めっき鋼板を200℃に加熱し、5分焼き付け
てポリエステル系塗装鋼板からなる化粧鋼板を作成し
た。
成した亜鉛めっき鋼板に、実施例1と同様にして電解処
理し、処理時間を変えて表1に示す皮膜量のバナジウム
を含む後処理皮膜を形成させた。得られためっき鋼板の
片面に、実施例1と同様にして無延伸ポリプロピレンフ
ィルムを積層した。次いで実施例1と同様にしてポリプ
ロピレンフィルムにエンボスロールを用いて、砂目状表
面を有する化粧鋼板とした。
成した亜鉛めっき鋼板に、実施例12と同様にして電解処
理し、処理時間を変えて表1に示す皮膜量のコバルトを
含む後処理皮膜を形成させた。得られためっき鋼板の片
面に、実施例1と同様にして無延伸ポリプロピレンフィ
ルムを積層した。次いで実施例1と同様にしてポリプロ
ピレンフィルムにエンボスロールを用いて、砂目状表面
を有する化粧鋼板とした。
施例1と同様にして亜鉛めっき皮膜を形成させた後、後
処理皮膜を形成させることなく、その片面に直接実施例
1と同様のポリプロピレンフィルムを実施例1と同様に
して積層し、ポリプロピレンフィルム被覆鋼板を作成し
た。
施例1と同様にして亜鉛めっき皮膜を形成させた後、後
処理としてクロム酸浴(無水クロム酸:25g/L、硫
酸:0.1g/Lを用いて陰極電解することにより、片
面にクロムとして40mg/m2のクロム水和酸化物か
らなる後処理皮膜を形成させた以外は実施例1と同様に
して、ポリプロピレンフィルム被覆鋼板を作成した。
た亜鉛めっき鋼板に、実施例1と同様にして電解処理
し、表1に示す皮膜量のバナジウムを含む後処理皮膜を
形成させた。得られためっき鋼板の片面に、実施例1と
同様にして無延伸ポリプロピレンフィルムを積層して、
ポリプロピレンフィルム被覆鋼板を作成した。
た亜鉛めっき鋼板に、実施例12と同様にして電解処理
し、表1に示す皮膜量のコバルトを含む後処理皮膜を形
成させた。得られためっき鋼板の片面に、実施例1と同
様にして無延伸ポリプロピレンフィルムを積層して、ポ
リプロピレンフィルム被覆鋼板を作成した。
化粧鋼板と、比較例1〜4のポリプロピレンフィルム被
覆鋼板について、下記の特性を評価した。 (有機樹脂皮膜の密着性)ポリ塩化ビニル被覆金属板の
密着性の評価に用いられるJIS K 6744記載のエ
リクセン試験を用いて有機樹脂皮膜被覆鋼板の、有機樹
脂皮膜の密着性を評価した。カッターを用いて、有機樹
脂皮膜被覆鋼板の表面から、2.5mmの間隔を持った
2本線を50mm長さの鋼板に達する切り込みを入れ、
更に、その2本線と直交するように、2.5mmの間隔
を持った2本線の切り込みを入れた。その後、エリクセ
ン試験機を用いて6mmの張出加工を行い、有機樹脂皮
膜の剥離程度を下記の基準で目視評価した。評価に用い
た有機樹脂皮膜被覆鋼板の一部については、さらに張出
試験片を沸騰水に2時間浸漬し、有機樹脂皮膜の剥離程
度を下記の基準で目視評価した。 良好:皮膜剥離は認められない。 不良:皮膜剥離が認められる。
施例1〜22、および比較例1、2の有機樹脂皮膜被覆鋼
板を50mm×100mmの大きさに切出し、切断面を
ビニルテープでシールし試験片とした。この試験片をJ
IS Z 2731に基づいて1000時間の塩水噴霧試
験に供した。試験後の試験片の中央部の有機樹脂皮膜面
の錆の発生状況を下記の基準で目視評価した。 良好:錆の発生は認められない。 不良:錆(赤錆または白錆)の発生が認められる。
面の耐食性)実施例23〜28、および比較例3、4の有機
樹脂皮膜被覆鋼板を50mm×100mmの大きさに切
出し、切断面をビニルテープでシールし試験片とした。
この試験片をJIS Z 2731に基づいて12時間の
塩水噴霧試験に供した。試験後の試験片の中央部の非樹
脂皮膜面の錆の発生状況を下記の基準で目視評価した。 良好:錆の発生は認められない。 不良:錆(赤錆または白錆)の発生が認められる。
面の導電性)実施例23〜28、および比較例3、4の有機
樹脂皮膜被覆鋼板の非樹脂被覆面の表面抵抗値を、低抵
抗率計(三菱化学(株)製、型式:ロレスターGP MCP
−T600)を用いて、JIS K 7194に準じて四
探針接触抵抗法にて測定し、下記の基準で評価した。 ○:≦0.5Ω、×:>0.5Ω 評価結果を表1および2に示す。なお、表1の後処理皮
膜において、種類がV/Pでは、皮膜中にVとPが含まれる
ことを示し、Coは皮膜中にCoが含まれることを示し、Cr
は皮膜中にCrが含まれることを示す。後処理皮膜量につ
いては、例えば、実施例1では、後処理皮膜にはVが130
mg/m2とPが40mg/m2含まれることを示す。更に、表1の
有機樹脂皮膜については、PPはポリプロピレンフィルム
を、PBTはポリブチレンテレフタレートフィルムを、PET
はポリエチレンテレフタレートフィルムを、PVCはポリ
塩化ビニルフィルムを示す。実施例7と18では、上層
がPETで、下層がPBTの2層フィルムであり、実施例10
及び21では、上層がPETで、下層がPVCの2層フィルム
であることを示す。
まない後処理皮膜を形成させためっき鋼板に有機樹脂皮
膜を積層してなる本発明の化粧鋼板は、従来のクロムを
含む後処理皮膜を形成させためっき鋼板を用いた樹脂皮
膜被覆鋼板と同等以上の有機樹脂皮膜の密着性および耐
食性を示す。
とその上層にコバルトを含む後処理皮膜が形成され、ま
たはその上層にさらにポリアクリル酸塗布皮膜が形成さ
れためっき鋼板の少なくとも片面に、ポリオレフィン樹
脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル
樹脂のいずれかのフィルム、または塗料塗布膜である有
機樹脂皮膜を積層してなる化粧鋼板であり、従来のクロ
ムを含む後処理皮膜を形成させた樹被覆鋼板と同等以上
の有機樹脂皮膜との密着性や耐食性を有しており、クロ
ムを用いずに後処理皮膜を形成させるため、製造する際
の作業環境や製造後の使用環境が有害なクロムに汚染さ
れる恐れがない。
Claims (6)
- 【請求項1】 鋼板の両面に亜鉛めっき皮膜とその上層
にバナジウムを含む後処理皮膜が形成されためっき鋼板
の少なくとも片面に、有機樹脂皮膜を積層してなる化粧
鋼板。 - 【請求項2】 鋼板の両面に亜鉛めっき皮膜とその上層
にコバルトを含む後処理皮膜が形成されためっき鋼板の
少なくとも片面に、有機樹脂皮膜を積層してなる化粧鋼
板。 - 【請求項3】 前記亜鉛めっき皮膜が亜鉛とコバルトと
モリブデンの複合めっき皮膜であることを特徴とする、
請求項1乃至2のいずれかに記載の化粧鋼板。 - 【請求項4】 前記後処理皮膜の上層に、さらにポリア
クリル酸塗布皮膜が形成され、このポリアクリル酸塗布
皮膜上に前記有機樹脂皮膜が積層されてなる、請求項1
乃至3のいずれかに記載の化粧鋼板。 - 【請求項5】 前記有機樹脂皮膜皮膜がポリオレフィン
樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニ
ル樹脂のいずれかのフィルム、または塗料塗布膜のいず
れか1種の単層皮膜、または2種以上を積層してなる多
層皮膜であることを特徴とする、請求請1乃至4のいず
れか記載の化粧鋼板。 - 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の化粧
鋼板において、片面のみに前記有機樹脂皮膜が積層さ
れ、有機樹脂皮膜が積層されない他の片面のめっき面の
表面抵抗(JIS K 7194)が0.5Ω以下であること
を特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の化粧
鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002106814A JP2003300278A (ja) | 2002-04-09 | 2002-04-09 | 化粧鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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---|---|
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002106814A Pending JP2003300278A (ja) | 2002-04-09 | 2002-04-09 | 化粧鋼板 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2003300278A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005049314A1 (ja) * | 2003-11-21 | 2005-06-02 | Jfe Steel Corporation | 耐食性、導電性および皮膜外観に優れた表面処理鋼板 |
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JP2018183912A (ja) * | 2017-04-25 | 2018-11-22 | 凸版印刷株式会社 | 化粧シート |
-
2002
- 2002-04-09 JP JP2002106814A patent/JP2003300278A/ja active Pending
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