JP2003300226A - 光学部材の製造方法 - Google Patents

光学部材の製造方法

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JP2003300226A JP2002105180A JP2002105180A JP2003300226A JP 2003300226 A JP2003300226 A JP 2003300226A JP 2002105180 A JP2002105180 A JP 2002105180A JP 2002105180 A JP2002105180 A JP 2002105180A JP 2003300226 A JP2003300226 A JP 2003300226A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】良好な光学的及び機械的特性を有する光学部材
を製造する方法を提供すること。 【解決手段】成分(A)と成分(B)とを混合し、混合
後直ちに混合物を成形型に注入して成形体を得る、光学
部材の製造方法。成分(A)を5000CPS以下の粘度にな
るように加温し、加温した成分(A)を加圧しながらフ
ィルターを透過させて成分(A)に含まれる異物を除去
し、次いで減圧下にて脱気した後に、前記混合に供す
る。 成分(A):分子中に環状構造を有する脂肪族ジイソシ
アネートと300〜2500の平均分子量を有するジオールと
の反応生成物であるイソシアネート末端プレポリマー 成分(B):一般式(I)で表される1種または2種以
上の芳香族ジアミン(一般式(I)中、R1、R2及びR
3はそれぞれ独立して、メチル基、エチル基、チオメチ
ル基の何れかである) 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、混合すると急速に
反応が進むイソシアネート末端プレポリマーである成分
(A)と芳香族ジアミンである成分(B)とを混合し、
注型重合するプラスチックレンズ等の光学部材の製造方
法に関する。特に、前記成分(A)に含まれる異物を除
去する工程を含む光学部材の製造方法に関する。本発明
の製造方法により得られる光学部材は、他のウレタン樹
脂と比較して高強度であり、かつ原料プレポリマーに含
まれる微細異物までも取り除かれていることから、耐衝
撃性と透明性を要求される部材、例えば自動車用窓ガラ
ス、航空機用窓ガラス、眼鏡レンズ、保護眼鏡等への利
用が有望である。
【0002】
【従来の技術】上記イソシアネート末端プレポリマー成
分(A)と芳香族ジアミン成分(B)とを混合して高強
度の透明成形体を得る技術は、米国特許6127505
号公報に示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】成分(A)と(B)と
の反応は数あるウレタンもしくはその誘導体の成形反応
の中でも最も速いものの一つである。そこで、一般に
は、反応射出成形機(以下RIM成形機 RIM:Reaction I
njection Molding)を使用し、混合過程において二液を
混合機により十分に混合させた後、直ちに成形型内に注
入し注型重合して成形品を得ることが試みられている。
【0004】一般的なRIM成形機の構造を図1に示し、
この装置を使用した成形体の製造方法について説明す
る。ここで成分(A)及び(B)はそれぞれ材料タンク
1A及び1B中に減圧下で保管され十分に脱気される。
脱気が不十分であると成形品中に泡が混入し、製品とし
ての性能や外観を損ねる場合や、成形品の機械的強度の
低下を招く場合がある。さらに成分(A)は常温での粘
度が高いので、脱気効率に影響を与える場合や成形不可
能である場合は、昇温し粘度を低下させる。十分に脱気
されタンク内の材料温度が均一化された後二液の混合吐
出を行う。この際、材料はポンプ2A及び2Bによりタ
ンクから材料流路3A及び3B中に押し出されフィルタ
ー4A及び4Bを通過し、混合吐出部5へ送られる。混
合吐出部5において成分(A)と(B)は高速で回転する
回転軸もしくはスタティックミキサーにより混合され二
液の均一な混合液となり吐出される。
【0005】成分(A)及び(B)の反応速度はゲル化ま
で数十秒から数分ときわめて速い。そのため、一方又は
両方の成分中になんらかの異物が存在していた場合、混
合後の過程に濾過装置を導入して異物を除去することは
きわめて困難である。濾過装置が固化しその機能を果た
さなくなるばかりではなく成形機のポンプ制御機能にも
影響するからである。従って、成分中の異物を取り除く
場合、濾過装置は混合吐出部5とポンプ2A及び2Bの
間に置く必要があった。さらに、成分(A)及び(B)の
混合比率を一定に保ち、一定品質の成形体を得るために
は、成分(A)及び(B)の混合吐出部5への吐出量(吐
出比率)をできるだけ安定化させる必要がある。そのた
め、濾過装置は混合吐出部5から出来るだけ遠い位置に
配置するのがよい。こうすることで濾過直後、混合前の
各成分の不安定な流れを安定化させることが出来る。こ
のような背景から、従来、フィルター4A及び4Bは、
上記のように、RIM成形機内の図1の位置付近に取り付
けられていた。
【0006】RIM成形機内に取り付けられるフィルター
は、通常、絶対濾過精度100μm程度のものが使用されて
いる。しかしながら、眼鏡レンズのような光学部材を製
造する場合には、この程度の濾過精度では、成形品の透
過率、光学物性、機械的強度の低下を招く微細異物の除
去までを良好に行うことはできなかった。ここで問題と
なる微細異物とは特に10μm以下の不純物であり、絶
対濾過精度10μm以下のフィルターを用いた精密濾過
を実施しなければ除去が困難な物質である。
【0007】そこで、RIM成形機内に設けられるフィル
ターの濾過精度を高くすることが考えられる。しかし、
RIM成形機内に設けられるフィルターの濾過能力は、各
成分の吐出量に大きく影響するため、フィルターの濾過
精度が高くなりすぎると各成分の吐出量が目的とする吐
出量に達しない場合が出てくる。特に、成分(A)は粘
度が高く、常温では濾過が困難であるため、加熱して粘
度を低くする必要がある。しかし、加熱による成分
(A)の劣化、成形型の耐熱温度、成形型への充填以降
の工程における作業者の作業性などを考慮する必要があ
る。また、成分(A)と成分(B)の混合温度が高くな
る程、重合反応が速くなるため、成形体に気泡や光学的
欠損が発生しやすくなることもあり、成分(A)の加熱
には限界がある。このため、充分に粘度を低くすること
ができないので、成分(A)の濾過速度は遅い。一方、
成分(B)は粘度が低いものの、成分(A)と所定の割
合で混合しなければならないので、混合液の吐出量は少
なくなってしまう。
【0008】そこで、成分(A)を濾過するフィルター
の容量(濾過面積)を増加させ、フィルターにかかる圧
力損失を低下させ、目的の吐出量を確保するという方法
がある。しかし、フィルターの目が細かいことから、目
が詰まりやすいためにフィルターのメインテナンスの間
隔が狭くなる。さらに、フィルター交換後は、フィルタ
ー内部の空気が成分(A)に置換されるまで成分(A)
に泡が混入するため、泡が出なくなるまで成分(A)を
フィルターに流し続ける必要があるが、濾過面積が大き
いと、泡が出なくなるまでかなり長い時間を要するた
め、RIM成形機の連続運転時間が短くなるという問題が
ある。
【0009】そこで本発明の目的は、RIM成形機におけ
る各成分の吐出量に影響を与えることなしに、特に、成
分(A)に含まれる、異物やゴミのみならず、成形品の
透過率、光学物性、機械的強度の低下を招く微細異物を
も除去して、良好な光学的及び機械的特性を有する光学
部材を製造する方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明者は鋭意検討した結果、RIM成形機に供給する
前の成分(A)をあらかじめ特定の精密濾過を行い、こ
れをRIM成形機に移送することで、RIM成形機における吐
出量に影響を与えることなしに光学部材を得られること
を見いだして本発明を完成させた。
【0011】本発明は、以下の通りである。 [請求項1]下記成分(A)と下記成分(B)とを混合
し、混合後直ちに混合物を成形型に注入して成形体を得
る、光学部材の製造方法であって、前記成分(A)を50
00CPS以下の粘度になるように加温し、加温した成分
(A)を加圧しながらフィルターを透過させて成分
(A)に含まれる異物を除去し、次いで減圧下にて脱気
した後に、前記混合に供することを特徴とする前記製造
方法。 成分(A):分子中に環状構造を有する脂肪族ジイソシ
アネートと300〜2500の平均分子量を有するジオールと
の反応生成物であるイソシアネート末端プレポリマー 成分(B):一般式(I)で表される1種または2種以
上の芳香族ジアミン(一般式(I)中、R1、R2及びR
3はそれぞれ独立して、メチル基、エチル基、チオメチ
ル基の何れかである)
【化2】 [請求項2]成分(A)の原料である、分子中に環状構
造を有する脂肪族ジイソシアネートが、脂環式ジイソシ
アネートである請求項1に記載の製造方法。 [請求項3]脂環式ジイソシアネートが4,4'−メチ
レンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロ
ンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナートメ
チル)シクロヘキサン及びノルボルネンジイソシアネー
トからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項
2に記載の製造方法。 [請求項4]成分(A)の原料である、300〜2500の平
均分子量を有するジオールが、ポリエーテル系ジオール
またはポリエステル系ジオールである請求項1〜3のい
ずれか1項に記載の製造方法。 [請求項5]成分(A)のイソシアネート基含有率が10
〜20重量%の範囲である請求項1〜4のいずれか1項に
記載の製造方法。 [請求項6]前記混合及び成形型への注入を反応射出成
形機において行い、前記異物の除去は、反応射出成形機
へ供給する前に行う請求項1〜5のいずれか1項に記載
の製造方法。 [請求項7]前記フィルターは、絶対濾過精度が0.0
5〜10μmの範囲である請求項1〜6のいずれか1項
に記載の製造方法。 [請求項8]前記フィルターの濾過部材が、2弗化テフ
ロン(PTFE)、4弗化テフロン(PTFE)、ポリプロピレ
ン(PP)、ポリビニリデンフロライド(PVDF)、ポリフ
ェニレンサルファイド(PPS)、セルロース、ナイロン6
6、304ステンレス及び316ステンレスから成る群から選
ばれる1種である請求項1〜7のいずれか1項に記載の
製造方法。 [請求項9]前記成形体がプラスチックレンズである請
求項1〜8のいずれか1項に記載の製造方法。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、上記成分(A)と成分
(B)とを混合し、混合後直ちに混合物を成形型に注入
して成形体を得る、光学部材の製造方法である。成分
(A)及び成分(B)について説明する。成分(A) 成分(A)は、分子中に環状構造を有する脂肪族ジイソ
シアネートと300〜2500の平均分子量を有するジオール
との反応生成物であるイソシアネート末端プレポリマー
である。上記イソシアネート末端プレポリマーの一方の
原料であるジイソシアネートが、分子中に環状構造を有
する脂肪族ジイソシアネートであることで、プレポリマ
ー製造時、または重合時の反応コントロールが容易にな
り、かつ最終的に得られる成形体に適度な弾性を付与す
ることができる。さらに、得られる成形体に高耐熱性と
良好な機械特性を与えることもできる。
【0013】分子中に環状構造を有する脂肪族ジイソシ
アネートとは、主鎖又は側鎖に環状構造を有する脂肪族
ジイソシアネートであり、環状構造は、脂環、芳香環、
または複素環のいずれであっても良い。但し、分子中に
環状構造を有する脂肪族ジイソシアネートは、黄変を防
止すると共に十分な弾性や硬度を保持するという観点か
ら脂環式ジイソシアネートであることが好ましい。脂環
式ジイソシアネートに比べ、芳香環を有するイソシアネ
ートでは得られた成形体の黄変が進みやすく、脂肪族鎖
状のイソシアネートでは得られた成形体が柔らかくな
り、形状保持性が低下する傾向がある。
【0014】さらに、脂環式ジイソシアネートは、例え
ば、4,4'-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネー
ト)、イソホロンジイソシアネート、1,2-ビス(イソシ
アナートメチル)シクロヘキサン、1,3-ビス(イソシア
ナートメチル)シクロヘキサン、1,4-ビス(イソシアナ
ートメチル)シクロヘキサン、1,2-ジイソシアナートシ
クロヘキサン、1,3-ジイソシアナートシクロヘキサン、
1,4-ジイソシアナートシクロヘキサン、ノルボルネンジ
イソシアネート等を挙げることができる。また、芳香環
を有するジイソシアネートとしては、例えば、m−キシ
リレンジイソシアネート、o−キシリレンジイソシアネ
ート、p−キシリレンジイソシアネート、m−テトラメ
チルキシリレンジイソシアネート等を挙げることができ
る。特に、4,4'−メチレンビス(シクロヘキシルイ
ソシアネート)、イソホロンジイソシアネート、1,3
−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン及びノ
ルボルネンジイソシアネートからなる群から選ばれる少
なくとも1種であることが好ましい。
【0015】上記成分(A)のイソシアネート末端プレポ
リマーのもう一方の原料であるジオールの平均分子量は
300〜2500である。ジオールの平均分子量が30
0より小さいと得られる成形体に靭性を付与することが
できず、2500より大きいと得られた成形体が柔らか
くなり形状を保持できなくなる。ジオールの平均分子量
は、好ましくは、400〜1000である。300〜2500
の平均分子量を有するジオールは、例えば、ポリエーテ
ル系ジオールまたはポリエステル系ジオールであること
ができる。これらのジオールは、他成分との相溶性が良
いことから好ましい。相溶性が良くないジオールの場
合、得られる成形体の透明性を維持するために相溶化剤
などの別成分を添加する必要が出てきたり、透明性が損
なわれる可能性がある。
【0016】このようなジオールとしては、例えば、ポ
リオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレング
リコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、エチ
レングリコールとアジピン酸からなるポリエステルジオ
ール、プロピレングリコールとアジピン酸からなるポリ
エステルジオール、ジエチレングリコールとアジピン酸
からなるポリエステルジオール、1,4-ブタンジオールと
アジピン酸からなるポリエステルジオール、ネオペンチ
ルグリコールとアジピン酸からなるポリエステルジオー
ル、1,6-ヘキサンジオールとアジピン酸からなるポリエ
ステルジオール、1,10-デカンジオールとアジピン酸か
らなるポリエステルジオール、1,4-ブタンジオールとセ
バシン酸からなるポリエステルジオール、エチレングリ
コールとε-カプロラクトンからなるポリカプロラクト
ンジオール、プロピレングリコールとε-カプロラクト
ンからなるポリカプロラクトンジオール、ジエチレング
リコールとε-カプロラクトンからなるポリカプロラク
トンジオール、1,4-ブタンジオールとε-カプロラクト
ンからなるポリカプロラクトンジオール、ネオペンチル
グリコールとε-カプロラクトンからなるポリカプロラ
クトンジオール、1,6-ヘキサンジオールとε-カプロラ
クトンからなるポリカプロラクトンジオール、1,10-デ
カンジオールとε-カプロラクトンからなるポリカプロ
ラクトンジオール、ポリカーボネートグリコール等が挙
げられ、好ましくはポリオキシプロピレングリコール、
ポリオキシテトラメチレングリコール、1,4-ブタンジオ
ールとアジピン酸からなるポリエステルジオール、ネオ
ペンチルグリコールとアジピン酸からなるポリエステル
ジオール、1,6-ヘキサンジオールとアジピン酸からなる
ポリエステルジオール、1,10-デカンジオールとアジピ
ン酸からなるポリエステルジオール等が挙げられる。
【0017】成分(A)であるイソシアネート末端プレ
ポリマーのイソシアネート基含有率は、10〜20重量%の
範囲であることが好ましい。上記イソシアネート基含有
率が上記範囲より小さいと得られる成形体の硬度が低く
なる傾向があり、上記範囲より高くなると得られる成形
体の靭性(十分な強度)が得られにくくなる傾向があ
る。さらに、上記イソシアネート基含有率は、より好ま
しくは11〜15重量%の範囲である。
【0018】成分(B) 成分(B)は一般式(I)で表される1種または2種以
上の芳香族ジアミンである。一般式(I)中のR1、R2
及びR3はそれぞれ独立して、メチル基、エチル基、チ
オメチル基の何れかである。R1、R2及びR3が上記置
換基であることで、結晶性を抑制しかつ他成分との相溶
性を高めることができる。また、これらの置換基がない
か、あるいは数が少ないと結晶性が高く取り扱いにくく
なり、他の置換基だと他の成分との相溶性が悪くなり得
られる材料の透明性が低下する恐れがある。
【0019】前記芳香族ジアミンは、より具体的には、
例えば、以下の化合物である。1,3,5-トリメチル-2,4-
ジアミノベンゼン、1,3,5-トリメチル-2,6-ジアミノベ
ンゼン、1,3,5-トリエチル-2,4-ジアミノベンゼン、1,
3,5-トリエチル-2,6-ジアミノベンゼン、1,3,5-トリチ
オメチル-2,4-ジアミノベンゼン、1,3,5-トリチオメチ
ル-2,6-ジアミノベンゼン、3,5-ジエチル-2,4-ジアミノ
トルエン、3,5-ジエチル-2,6-ジアミノトルエン、3,5-
ジチオメチル-2,4-ジアミノトルエン、3,5-ジチオメチ
ル-2,6-ジアミノトルエン、1-エチル-3,5-ジメチル-2,4
-ジアミノベンゼン、1-エチル-3,5-ジメチル-2,6-ジア
ミノベンゼン、1-エチル-3,5-ジチオメチル-2,4-ジアミ
ノベンゼン、1-エチル-3,5-ジチオメチル-2,6-ジアミノ
ベンゼン、1-チオメチル-3,5-ジメチル-2,4-ジアミノト
ルエン、1-チオメチル-3,5-ジメチル-2,6-ジアミノトル
エン、1-チオメチル-3,5-ジエチル-2,4-ジアミノトルエ
ン、1-チオメチル-3,5-ジエチル-2,6-ジアミノトルエ
ン、3-エチル-5-チオメチル-2,4-ジアミノトルエン、3-
エチル-5-チオメチル-2,6-ジアミノトルエン、3-チオメ
チル-5-エチル-2,4-ジアミノトルエン等。
【0020】上記芳香族ジアミンは、R1がメチル基で
あり、R2及びR3がそれぞれエチル基またはチオメチル
基の何れかであることが、得られる成形体が白濁しにく
く、かつ得られる成形体に十分な靭性を付与できるとい
う観点から好ましい。前記芳香族ジアミンとしては、よ
り具体的には、例えば、3,5-ジエチル-2,4-ジアミノト
ルエン、3,5-ジエチル-2,6-ジアミノトルエン、3,5-ジ
チオメチル-2,4-ジアミノトルエン、3,5-ジチオメチル-
2,6-ジアミノトルエン等を挙げることができる。
【0021】成分(A)と成分(B)との割合は、成分
(B)のアミノ基に対する、成分(A)のイソシアネー
ト基のモル比が1.00〜1.15の範囲であることが、十分な
靭性(強度)が得られるという観点から好ましい。上記
モル比は、より好ましくは1.02〜1.12の範囲である。
【0022】本発明の製造方法は、前記成分(A)を50
00CPS以下の粘度になるように加温し、加温した成分
(A)を加圧しながらフィルターを透過させて成分
(A)に含まれる異物を除去し、次いで減圧下にて脱気
した後に、前記混合に供することを特徴とする。イソシ
アネート末端プレポリマーである成分(A)の粘度は、
プレポリマーを構成するモノマー単位の種類や分子量等
によって変化するが、通常、常温での粘度が数万cps程
度である。そのため精密濾過を行うためには適当な温度
まで昇温して粘度を低下させる必要がある。そこで本発
明では、前記成分(A)を5000CPS以下の粘度になるよ
うに加温する。5000CPS以下の粘度であれば、加圧しな
がらフィルターを透過させることができる。成分(A)
は、好ましくは500〜2000CPSの粘度となるように加温す
ることが好ましい。成分(A)の加温は、昇温設備を備
えたタンクに成分(A)を入れ加熱することが実施でき
る。
【0023】5000CPS以下の粘度になるように加温した
成分(A)は、加圧しながらフィルターを透過させて成
分(A)に含まれる異物を除去する。粘度5000CPS以下
の液体の濾過において、工業的に必要とされる濾過速度
を得るにはポンプによりタンク内の液体をフィルターに
移送し濾材を通過させることが適当である。前記タンク
とフィルターとをポンプにより接続し接続配管ならびに
タンク等容器類の全てを保温設備によって保温し温度低
下を最小に抑えることで濾過を効率的に行うことが出来
る。
【0024】さらに、フィルターの外壁に温度制御手段
を設け、成分(A)が一定温度でフィルタを透過できる
ようにすることが好ましい。尚、前記温度制御手段は、
前記壁外面もしくは内部に循環させてある液状熱媒体の
加熱温度を制御することにより行うことができる。
【0025】成分(A)の濾過に使用されるフィルター
は、例えば、絶対濾過精度が0.05〜10μmの範囲
であるものが好ましい。フィルターの絶対濾過精度が
0.05μm以上であれば、成分(A)の濾過が可能で
ある。また、人が肉眼により確認できる異物の大きさの
限界は20μm程度であるので、フィルターの絶対濾過
精度が10μm以下であれば、肉眼で確認できる異物を
確実に除去することができる。特に本発明では、濾過速
度を考慮しつつ、微細異物を除去して、よりクリアな光
学部材を作るために、絶対濾過精度0.45〜1μmの
フィルターを用いた精密濾過を実施することが好まし
い。
【0026】また、使用するフィルターの濾過部材の材
質は濾過の処理温度ならびに耐差圧等に基づき決定され
る。特に、この成分Aは粘度が高いため、濾過時の圧力
損失が少ないものがよく、また、粘度を低くするために
温度を高くする必要があることから、耐熱温度が高いも
のがより良い。このような観点から、上記フィルターの
濾過部材は、2弗化テフロン(PTFE)、4弗化テフロン
(PTFE)、ポリプロピレン(PP)、ポリビニリデンフロ
ライド(PVDF)、ポリフェニレンサルファイド(PP
S)、セルロース、ナイロン66、304ステンレス及び316
ステンレスから成る群から選ばれる1種であることが好
ましい。
【0027】加温した成分(A)をフィルター透過させ
るためにかける圧力は、特に限定は無く、フィルターの
絶対濾過精度とフィルターの耐差圧値等を考慮して適宜
決定できる。
【0028】フィルター透過により異物を除去した成分
(A)は、フィルター濾過時に発生した気泡を多数含ん
でいるため、減圧下にて脱気される。脱気のための減圧
は、成分(A)に含まれる気泡の量や成分(A)の粘度
(即ち、脱気の容易さ)や脱気時間等を考慮して、適宜
決定される。例えば、脱気のための減圧は、成分(A)
の粘度を800〜1,500CPSの範囲に保ちながら、0.6Torr以
下の減圧下で、0.5〜3時間行うことができる。
【0029】成分(B)についても濾過と脱気を行うこ
とが適当である。成分(B)の濾過に使用されるフィル
ターは成分(A)の濾過に使用されるフィルターと同程
度もしくはそれ以下の絶対濾過精度のものを使用すると
良い。絶対濾過精度10μm以下のものを使用すると肉
眼で確認できる異物を確実に除去できるという点で好ま
しく、絶対濾過精度1μm以下のものを使用すると、微
細異物を除去して、よりクリアなレンズを作ることがで
きるという点でより好ましい。また、成分(B)は粘度
が低いため、成分(A)のように濾過や脱気を容易にす
るために加熱して粘度を低くする必要はなく、むしろ材
料の劣化や変色を防止するために低温(例えば室温以
下)で保温することが好ましい。また、成分(A)につ
いてはRIM成形機内に供給される前にあらかじめ特定
の精密濾過を行っているが、成分(B)についてはRI
M成形機内に濾過精度の高いフィルター(例えば絶対濾
過精度10μm以下)を設けて濾過を行っても良い。そ
の場合RIM成形機供給前の濾過は省略しても良い。
【0030】このようにして異物を除去し、脱気された
成分(A)を成分(B)と混合し、混合後直ちに混合物
を成形型に注入して成形体を得る。より具体的には、こ
のようにして異物を除去し、脱気された成分(A)及び
別途用意した成分(B)とを、前述のRIM成形機に供給
し、RIM成形機内で、混合及び注型重合を行うことが適
当である。この過程を、図2に示す概略図により、さら
に説明する。貯蔵タンク20に成分(A)を供給し、所
定の温度に加温する。貯蔵タンク20においても、真空
ポンプで減圧にして、脱気をすることが好ましい。これ
により、成分(A)に溶存している気体を先に除去して
おくことができるので、バッファータンク23での脱気
時間を短縮することができる。貯蔵タンク20において
所定温度に加温された成分(A)は、貯蔵タンク20に
窒素ガス等の不活性ガスを供給し、貯蔵タンク20内を
大気圧以上に保持しながら、ポンプ21を介して、フィ
ルター22に供給され、異物が除去され、バッファータ
ンク23に移送される。バッファータンク23におい
て、真空ポンプで減圧にして、脱気される。これによ
り、フィルター22通過時に発生した泡は取り除かれ
る。充分に脱気された成分(A)は、絶対濾過精度100μ
mのフィルターを備えたRIM成形機内の材料タンク11A
に供給される。
【0031】バッファータンク23からRIM成形機の材
料タンク11Aへの移送は、ポンプ又は圧力差による移
送により行う。圧力差による移送とは、移送元のタンク
内の圧力を、窒素ガス等の不活性ガスを供給して陽圧に
保持し、移送先のタンク内の圧力を、移送元のタンク内
の圧力より低く(例えば大気圧)にすることで成分を移
送させる方法である。
【0032】このように異物を除去し、脱気された成分
(A)を絶対濾過精度100μmのフィルターを備えたRIM成
形機に移送し、これを原料として使用することで、目的
とする吐出量で成形を行うことが容易にできるようにな
る。
【0033】貯蔵タンク25に成分(B)を供給し、所
定の温度に保温する。貯蔵タンク25において、真空ポ
ンプで減圧にして脱気しても良いが、成分(B)は粘度
が低いため、フィルター通過時に発生した泡はフィルタ
ー通過後でも容易に取り除くことができるため、この脱
気は省略して良い。貯蔵タンク25において所定温度に
保温された成分(B)は、貯蔵タンク25とバッファー
タンク24との圧力差によりフィルター26に供給され
異物が除去され、バッファータンク24に移送される。
バッファータンク24において、真空ポンプで減圧にし
て脱気される。充分に脱気された成分(B)はRIM成
形機内の材料タンク11Bに圧力差により移送される。
なお、バッファータンク24を設けず、貯蔵タンク25
からフィルター26を通過させ、直接RIM成形機の材
料タンク11Bへ移送し、材料タンク11B内で脱気し
てもよい。
【0034】上記RIM成形機において、成分(A)と成
分(B)とを混合し、混合後直ちに混合物を成形型に注
入して成形体を得る。成分(A)と成分(B)との混合
は、高速で回転する回転軸を用いるか、またはスタティ
ックミキサーを用いて二液の均一な混合液が得られるよ
うに行われる。さらに、得られた混合液は、直ちに成形
型に注入される。ここで「直ちに」とは、成分(A)と
成分(B)との重合が進みきらない間という意味であ
り、成分(A)と成分(B)の種類により変化するが、
例えば、0.5〜2秒間程度の間に成形型に注入を開始す
る。
【0035】成分(B)と混合する際の成分(A)の温
度(粘度)は、重合に最適な温度を勘案して適宜決定さ
れる。但し、成分(A)と成分(B)の混合温度が高い
程、重合反応が速くなり、成形型に充填する際に気泡や
光学的欠損が生じやすくなるため、RIM成形機で支障が
ない範囲(例えば5000CPS以下)で、フィルター透過及
び脱気工程よりも低い温度(高い粘度)となるように設
定することが好ましい。RIM成形機内のフィルターの濾
過精度は、フィルター濾過工程のフィルターの濾過精度
より低いので、ある程度粘度が上昇しても目的の吐出量
を達成することができる。成形型における重合の条件
(温度及び時間等)は、成分(A)と成分(B)の種類
等を考慮して適宜決定することができる。具体的な重合
反応の条件等は、例えば、米国特許6127505号公
報第5欄に記載の条件等を適宜参照することができ、ま
た、後述の実施例でも詳述する。
【0036】また、本発明の成形体は、必要により、離
型剤、抗酸化剤、紫外線安定剤、着色防止剤等の添加成
分を、成形体の透明性と強度を損なわない程度に添加す
ることができる。添加成分の例は、例えば米国特許61
27505号公報第6〜7欄に記載のものを挙げること
ができる。
【0037】本発明の製造方法では、成形体、特に透明
成形体が得られ、透明成形体は、例えば、眼鏡レンズや
光学レンズ等のレンズ、プリズム、光ファイバー、光デ
ィスクや磁気ディスク等に用いられる記録媒体用基板、
光学フィルター等の光学用途に用いることができる。好
ましくは、本発明の透明成形体は、レンズ、特に好まし
くは眼鏡レンズに用いることができる。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。 実施例1 本発明の透明成形体およびプラスチックレンズの製造方
法の一実施例を図2と共に詳細に説明する。温度制御手
段を設けた貯蔵タンク20内に成分(A)を120kg
充填し、貯蔵タンク20内の液温を70℃に均一化するた
めに攪拌装置を使用して液を攪拌した。温度制御は、貯
蔵タンク20の外壁にジエチレングリコールを循環させ
外部温度制御装置によりジエチレングリコールの温度制
御をすることにより行った。このとき成分(A)の粘度
は約1000CPSであった。成分(A)を保温しながら真空ポ
ンプにより脱気を行った。この場合、貯蔵タンク20の
真空到達度は0.6Torr以下であった。十分に脱気が終了
したのち貯蔵タンク20内を窒素ガスにより陽圧にし、
この貯蔵タンク20に接続されたモーノポンプ21(兵
神装備株式会社製)を使用して成分(A)をフィルター
22に供給し、バッファータンク23に移送した。使用
したポンプは高粘性液体の移送能力に優れたものであ
る。フィルター22は、フィルターエレメントとそれを
取り囲む容器とからなる。フィルターの容器外壁には、
保温用の液体を循環させるための機構が設けられてい
る。この容器も前述の貯蔵タンク20と同様70℃に保
温する温度制御装置に接続した。フィルターエレメント
には全長が20インチでメッシュサイズが0.45ミク
ロンの日本ポール社製AB2FX7EH4を用いた。こ
のフィルターエレメントの濾材は4弗化テフロン(PT
FE)であり濾材を囲む容器の構成部材はポリプロピレ
ン(PP)で構成されている。
【0039】フィルター22の前後に圧力センサー(図
示せず)を取り付けフィルターにかかる圧力(差圧)を
測定しその情報を基にポンプを制御し吐出を行った。常
に圧力がフィルター固有の耐差圧値0.45MPa以下になる
ように濾過を行った。この場合の最大差圧値は0.20MPa
であった。濾過速度は1.3kg/minであり濾過には約90
分程度を要した。このようにして得られた濾過済みの成
分(A)は、バッファータンク23内に移送され、更に
十分脱気(真空到達度は0.6Torr)した後、RIM成形機内
に移送した。このバッファータンク23は70℃に保温
され脱気中も成分(A)を均一に保つため攪拌を継続し
た。またこのバッファータンク23からRIM成形機への
成分(A)の移送は、このバッファータンク23を窒素
ガスにより0.2MPaに加圧しかつ成形機の材料タンク11
Aを0.6Torrに減圧することで行った。このようにし
て移送された成分(A)を、成形機の材料タンク11A
で、50℃に保温した。温度制御手段を設けた貯蔵タン
ク25内に成分(B)を充填し、貯蔵タンク25内の液
温を20℃に均一化するために攪拌装置を使用して液を
攪拌した。温度制御は貯蔵タンク25の外壁にジエチレ
ングリコールを循環させ外部温度制御装置によりジエチ
レングリコールの温度制御をすることにより行った。こ
のときの成分(B)の粘度は、150〜160CPSで
あった。成分(B)を保温しながら真空ポンプにより脱
気を行った。この場合貯蔵タンク25の真空到達度は
0.6Torr以下であった。十分に脱気が終了したのち貯
蔵タンク25内を窒素ガスにより陽圧にし、大気圧のバ
ッファータンク24との圧力差によりフィルター26に
供給しバッファータンク24に移送した。フィルターエ
レメントは成分(A)の濾過に使用したものと同じもの
を使用したが、成分(B)は粘度が低いので、フィルタ
ー24の濾過面積は、フィルター22より小さくした。
このようにして得られた濾過済みの成分(B)はバッフ
ァータンク24内で更に十分脱気(真空到達度0.6To
rr)した後、RIM成形機内に圧力差を利用して移送し
た。その後、成分(A)と室温の成分(B)を、成形機
の混合部で短時間で均一に、高速で攪拌し、吐出口より
連続的に吐出した。吐出された混合物を、レンズ成形用
ガラス型に注入し、120℃で15時間加熱重合してプ
ラスチックレンズを得た。
【0040】ここで使用した成分(A)は、平均分子量
400のポリテトラメチレングリコールと4,4’-メチ
レンビス(シクロヘキシルイソシアネート)からなるイ
ソシアネート基含有率が13%であるイソシアネート末
端プレポリマー、成分(B)は、3,5-ジエチル-2,4
-トルエンジアミンと3,5-ジエチル-2,6-トルエンジ
アミンの混合物である。また、本実施例では離型剤とし
て、モノブトキシエチルアシッドホスフェートおよびジ
(ブトキシエチル)アシッドフォスフェートを添加し
た。この離型剤はあらかじめ貯蔵タンク20内で濾過前
の成分(A)に均一に溶解させた。
【0041】得られたレンズを暗所にて蛍光灯下で目視
観察した結果、白濁や微結晶による散乱の原因となる曇
りや異物もなく、非常に透明性に優れたものであった。
また、中心厚1.3mmのS−4.00のレンズの中心部にFDA規
格である1.27mの高さから、重さ16gの鋼球を自然落下さ
せたが、破壊されるものはなかった。同様に1kgの鋼球
についても落球試験を行ったが、破壊されるものはなか
った。
【0042】比較例1 フィルター22での精密濾過を行わずに、上記と同様の
原料から同様の重合条件で得られた透明成形体を、上記
と同様に目視観察した結果、不透明物質の析出等による
異物が見られ、曇りも生じており、透明性に劣るもので
あった。また、上記と同様に1kgの落球試験を行ったと
ころ、特に曇りや異物が多かったものにひびを生じるも
のが見られ、耐衝撃性に劣るものであった。
【0043】 実施例2 貯蔵タンク20内、バッファータンク23内、フィルタ
ー22内の液温がそれぞれ60℃になるように温度制御
を行った以外は、実施例1と同様に行った。なお、貯蔵
タンク20で60℃に保温された成分(A)の粘度は約
2500CPSであった。また、成分(A)の濾過速度は0.
6kg/minであり、濾過には約200分程度を要した。
【0044】得られたレンズを暗所にて蛍光灯下で目視
観察した結果、白濁や微結晶による散乱の原因となる曇
りや異物もなく、非常に透明性に優れたものであった。
また、中心厚1.3mmのS−4.00のレンズの中心部にFDA規
格である1.27mの高さから、重さ16gの鋼球を自然落下さ
せたが、破壊されるものはなかった。同様に1kgの鋼球
についても落球試験を行ったが、破壊されるものはなか
った。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、成分(A)に含まれ
る、異物やゴミのみならず、成形品の透過率、光学物
性、機械的強度の低下を招く微細異物をも除去して、良
好な光学的及び機械的特性を有する光学部材を製造する
方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なRIM成形機の構造を示す説明図。
【図2】本発明の製造方法に使用する装置の一態様を示
す説明図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 79:00 B29K 79:00 (72)発明者 平山 賢悟 東京都新宿区中落合2丁目7番5号 ホー ヤ株式会社内 (72)発明者 北原 義孝 東京都新宿区中落合2丁目7番5号 ホー ヤ株式会社内 Fターム(参考) 4F206 AA24 AA31 AA32 AH73 JA01 JE29 JF01 JF12 JF23 JL02 4J034 BA08 CA15 CB03 CC12 CC61 CC65 DA01 DB04 DC36 DC43 DC50 DF01 DF12 DG03 DG04 DG06 HA07 HC17 HC46 HC54 HC64 HC71 HC73 JA41 JA42 QD02 QD03 RA13

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記成分(A)と下記成分(B)とを混合
    し、混合後直ちに混合物を成形型に注入して成形体を得
    る、光学部材の製造方法であって、前記成分(A)を50
    00CPS以下の粘度になるように加温し、加温した成分
    (A)を加圧しながらフィルターを透過させて成分
    (A)に含まれる異物を除去し、次いで減圧下にて脱気
    した後に、前記混合に供することを特徴とする前記製造
    方法。 成分(A):分子中に環状構造を有する脂肪族ジイソシ
    アネートと300〜2500の平均分子量を有するジオールと
    の反応生成物であるイソシアネート末端プレポリマー 成分(B):一般式(I)で表される1種または2種以
    上の芳香族ジアミン(一般式(I)中、R1、R2及びR
    3はそれぞれ独立して、メチル基、エチル基、チオメチ
    ル基の何れかである) 【化1】
  2. 【請求項2】成分(A)の原料である、分子中に環状構
    造を有する脂肪族ジイソシアネートが、脂環式ジイソシ
    アネートである請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】脂環式ジイソシアネートが4,4'−メチ
    レンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロ
    ンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナートメ
    チル)シクロヘキサン及びノルボルネンジイソシアネー
    トからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項
    2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】成分(A)の原料である、300〜2500の平
    均分子量を有するジオールが、ポリエーテル系ジオール
    またはポリエステル系ジオールである請求項1〜3のい
    ずれか1項に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】成分(A)のイソシアネート基含有率が10
    〜20重量%の範囲である請求項1〜4のいずれか1項に
    記載の製造方法。
  6. 【請求項6】前記混合及び成形型への注入を反応射出成
    形機において行い、前記異物の除去は、反応射出成形機
    へ供給する前に行う請求項1〜5のいずれか1項に記載
    の製造方法。
  7. 【請求項7】前記フィルターは、絶対濾過精度が0.0
    5〜10μmの範囲である請求項1〜6のいずれか1項
    に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】前記フィルターの濾過部材が、2弗化テフ
    ロン(登録商標)(PTFE)、4弗化テフロン(PTFE)、
    ポリプロピレン(PP)、ポリビニリデンフロライド(PV
    DF)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、セルロー
    ス、ナイロン66、304ステンレス及び316ステンレスから
    成る群から選ばれる1種である請求項1〜7のいずれか
    1項に記載の製造方法。
  9. 【請求項9】前記成形体がプラスチックレンズである請
    求項1〜8のいずれか1項に記載の製造方法。
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