JP2003297714A - ウエハ支持部材 - Google Patents

ウエハ支持部材

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JP2003297714A JP2002092548A JP2002092548A JP2003297714A JP 2003297714 A JP2003297714 A JP 2003297714A JP 2002092548 A JP2002092548 A JP 2002092548A JP 2002092548 A JP2002092548 A JP 2002092548A JP 2003297714 A JP2003297714 A JP 2003297714A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ウェハの表面温度を正確にかつ追従性良く測定
することが可能なウエハ支持部材を提供する。 【解決手段】板状セラミック体2の一方の主面側を、ウ
ェハWを載せる載置面とし、上記板状セラミック体2の
他方の主面又は内部に抵抗発熱体5を備えるとともに、
上記板状セラミック体2の他方の主面に凹部9を設け、
この凹部9内に、測温素子8aとリード線8とからなる
測温体を挿入し、固定部材17にて保持するとともに、
上記測温体の測温素子8aからリード線8が固定部材1
7より露出するまでのリード線の長さを、上記リード線
8の線径の2倍〜30倍とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主にウエハを加熱
するのに用いるウエハ支持部材に関するものであり、例
えば、半導体ウエハや液晶基板あるいは回路基板等のウ
エハ上に導体膜や絶縁膜を生成したり、前記ウエハ上に
塗布されたレジスト液を乾燥焼き付けしてレジスト膜を
形成するのに好適なウエハ支持部材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体製造装置の製造工程にお
ける、導体膜や絶縁膜の成膜処理、エッチング処理、レ
ジスト膜の焼き付け処理等の半導体ウェハ(以下ウェハ
と略す)への加工において、ウエハを加熱するためにウ
エハ支持部材が用いられている。
【0003】従来の半導体製造装置は、まとめて複数の
ウエハを成膜処理するバッチ式のものが使用されていた
が、ウエハの大きさが8インチから12インチと大型化
するにつれ、処理精度を高めるために、一枚づつ処理す
る枚葉式と呼ばれる装置が近年使われている。しかしな
がら、枚葉式にすると1回当たりの処理数が減少するた
め、ウエハの加工時間の短縮が必要とされている。この
ため、ウエハ支持部材に対して、ウエハの加熱時間の短
縮、ウエハの吸着・脱着の迅速化と同時に加熱温度の精
度の向上が要求されていた。
【0004】上記のようなウエハ支持部材の例として、
例えば特開平11−283729号公報に示してあるよ
うなウエハ支持部材21がある。このウエハ支持部材2
1は、図8に示すように、ケーシング31、板状セラミ
ック体22および板状反射体としてのステンレス板33
を主要な構成要素としている。ケーシング31は有底状
の金属製部材(ここでは、アルミニウム製部材)であっ
て、断面円形状の開口部34をその上部側に備えてい
る。このケーシング31の中心部には、図示しないウエ
ハ支持ピンを挿通するためのピン挿通孔35が3つ形成
されている。ピン挿通孔35に挿通されたウエハ支持ピ
ンを上下させれば、ウエハWを搬送機に受け渡したり、
ウエハWを搬送機から受け取ったりすることができる。
また、図9に示す抵抗発熱体25の導通端子部には、導
通端子27がロウ付けされており、該導通端子27がス
テンレス板33に形成された穴57を挿通する構造とな
っている。また、底部31aの外周部にはリード線引出
用の孔36がいくつか形成されている。この孔36に
は、抵抗発熱体に電流を供給するための不図示のリード
線が挿通され、該リード線は前記導通端子27に接続さ
れている。
【0005】また、板状セラミック体22を構成するセ
ラミック材料としては、窒化物セラミックスまたは炭化
物セラミックスが用いられ、抵抗発熱体25は、図9に
示すように、同心円状に形成した複数のパターンに通電
することにより、板状セラミック体22を加熱するウエ
ハ支持部材21が提案されている。
【0006】このようなウエハ支持部材21において、
ウエハWの表面全体に均質な膜を形成したり、レジスト
膜の加熱反応状態を均質に加工処理するためには、ウエ
ハWの温度を正確に測定するとともにウェハWの温度を
一定に温度制御することが重要である。そこで、ウェハ
Wの温度を測定する測温素子が使われ、上記ウエハ支持
部材の凹部23に測温素子が取り付けられている。
【0007】特開平9−45752号公報には、図10
に示すように、ウエハ支持部材に載せたウェハWの温度
を測定し、金属製の板状体40の上面40aの温度を制
御する測温抵抗体素子150の配置方法が示されてい
る。前記板状体40の温度の精度やレスポンス等が優
れ、温度調節の精度を高める方法として、凹部41に挿
入された測温素子150の長手方向の温度差を小さく
し、前記測温抵抗体素子150を板状体40の上面に平
行に配置する方法が示されている。この測温素子はPt
からなる測温素子150が保護管151に挿入され、板
状体40の上面40aに対し平行となるように配置され
ている。
【0008】さらに保護管151内の隙間には伝熱セメ
ント52が充填されている。特に、抵抗発熱体を分割制
御する場合は、測定の正確さと同時に測定バラツキを管
理しないと上記板状体40の正確な温度制御ができなく
なるので、このような取付構造とすることが好ましいと
されていた。
【0009】また、特開平4−98784号には、単一
の抵抗発熱体を板状セラミック体に埋設したウェハ加熱
装置において、ウェハ加熱面の温度が最適値から外れる
ことを防止するために、測温点をウェハ加熱領域の中心
からウェハ加熱領域の半径のほぼ1/√2の位置とする
ことが示されている。
【0010】また、特開2001−85144号公報に
は、図9に記載の厚み3mmの板状セラミック体22に
深さ2mm、直径1.2mmの凹部23に測温素子とし
て線径0.5mm以下の熱電対を挿入し耐熱性樹脂で封
したウエハ支持部材21が開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年注
目されている枚葉式のウエハ支持部材に使用される板状
セラミック体は、ウエハ1枚あたりの加工処理時間を短
縮するために、厚みを2〜5mmと薄くし、加熱および
冷却のサイクルタイムが短くなるように調整する必要が
ある。しかしながら、ウエハの表面全体を±0.5℃と
いうレベルに均一に加熱するには、板状セラミック体に
測温素子を従来の方法で配設するだけではウェハを均一
に加熱するとの目標を達成できないとの課題があった。
【0012】上記のようなウエハ支持部材において、特
開平9−45752号公報のように測温素子150を板
状体40のウェハWを載せる載置面40aに平行に配置
しても、金属からなる板状体40は厚みが30mm以上
と厚く板状体40を急速に昇温したり降温したりするこ
とが出来なかった。更に、測温素子150本体や測温素
子150への接続部材から熱が板状体40の外に流れ、
測温部の温度が低下したり、測温素子150が板状体4
0の凹部41の底面に熱的に確実に接続できないことか
ら板状体40や前記ウェハWの温度を正確に測定できな
い虞があるとの課題があった。
【0013】また、前記板状体40に備えた抵抗発熱体
や前記載置面40aから測温素子150までの距離によ
り設定温度に対しウェハWの温度の追従性が悪く温度が
変動し一定の温度に制御するまでの時間が掛かりウェハ
Wの加工処理時間が長くなるとの問題があった。
【0014】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題に鑑
み、本発明のウエハ支持部材は、板状セラミック体の一
方の主面側を、ウェハを載せる載置面とし、上記板状セ
ラミック体の他方の主面又は内部に抵抗発熱体を備える
とともに、上記板状セラミック体の他方の主面に凹部を
有し、該凹部内に、測温素子とリード線とからなる測温
体を挿入し、固定部材にて保持させ、上記測温体の測温
素子からリード線が固定部材より露出するまでのリード
線の長さを、上記リード線の線径の2倍〜30倍とした
ことを特徴とする。
【0015】また、上記測温体のリード線の線径をA、
測温素子から抵抗発熱体までの最短距離をL1、測温素
子から板状セラミック体の一方の主面へ鉛直に延ばした
垂線と、板状セラミック体の一方の主面との交点から抵
抗発熱体までの最短距離をL2とした時、次の関係を満
足するようにすることが好ましい。
【0016】(L2−7×A)<L1<(L2−A) さらに、上記固定部材の熱伝導率は、板状セラミック体
の熱伝導率の60%以上、300%以下とし、さらには
ビッカース硬度が50以下の金属により形成することが
好ましい。
【0017】また、上記測温体の測温素子は、凹部底面
に対して平行に配接することが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0019】図1は本発明に係るウエハ支持部材1の一
例を示す断面図であり、炭化珪素、アルミナまたは窒化
アルミニウムを主成分とするセラミックスの板状体から
なる板状セラミック体2の一方の主面3をウエハWを載
せる載置面とするとともに、他方の主面に抵抗発熱体5
を形成し、該抵抗発熱体5に電気的に接続する給電部6
を具備し、前記抵抗発熱体5による加熱温度を板状セラ
ミック体2の凹部9に固定した測温素子8aで測定して
ウエハ支持部材1を構成したものである。支持ピン12
は板状セラミック体2を貫通する孔を通してウェハWを
上下に移動させウェハWを主面3に載せたり降ろしたり
することができる。そして、給電部6に給電端子11が
接続し外部から電力が供給され、測温素子8aとリード
線8からなる測温体で温度を測定しながらウェハWを加
熱することができる。
【0020】抵抗発熱体5のパターン形状としては、図
2に示したような渦巻き状のパターン、もしくは図3、
4に示したように複数のブロックに分割され、個々のブ
ロックが円弧状のパターンと直線状のパターンとからな
る渦巻き状やジグザクな折り返し形状をしたものとする
ことができる。そして、抵抗発熱体5を複数のブロック
に分割する場合、それぞれのブロックの温度を独立に測
定し制御することにより、主面3上のウェハWを均一に
加熱できるように構成している。
【0021】また、抵抗発熱体5は、導電性の金属粒子
にガラスフリットや金属酸化物を含むペーストを印刷法
で板状セラミック体2に印刷したもので、前記金属粒子
としてはAu、Ag、Cu、Pd、Pt、Rhの少なく
とも一種を含む成分からなる。ガラスフリットはB、S
i、Znを含む酸化物からなるものが好ましい。この様
なガラスや金属酸化物と金属粒子を混合した抵抗発熱体
5とすることで、抵抗発熱体5の熱膨張係数を板状セラ
ミック体2の熱膨張係数に近いものとすることができ
る。
【0022】また、主面3には図5に示すように、板状
セラミック体2の一方の主面3から一定の距離にウェハ
Wを保持する様に、前記主面3に複数の支持ピン4から
構成されていても良い。
【0023】本発明のウエハ支持部材1は、板状セラミ
ック体2の一方の一主面3を、ウェハWを載せる載置面
とするか、あるいは、前記主面3から一定の距離にウェ
ハWを保持し、前記主面の反対側から加熱面に向けて凹
部9を設けると共に、前記凹部9に測温素子8aを挿入
したウエハ支持部材1において、前記凹部9に測温素子
8aを固定する固定部材17を備え、前記板状セラミッ
ク体2に前記固定部材17に覆われるか或いは挟まれた
部分の前記測温素子8aの長さが前記測温素子8aの線
径Aの2倍〜30倍であることを特徴とする。
【0024】ウェハWを載せるか或いは一定の距離にウ
ェハWを支持する板状セラミック体2の一方の主面と異
なる他方の主面に凹部9を形成し、凹部9に測温素子8
aを挿入し、板状セラミック体2の温度を測定する。前
記凹部9の大きさは直径2〜5mmで、板状セラミック
体2の好ましい厚み2〜5mmの3分の2程の深さに穿
孔され、板状セラミック体2の一方の主面3の温度が正
確に反映され、測温素子8aと、凹部9の底面9aとの
接触界面との熱的抵抗が小さくなるように、凹部9の底
面9aに測温素子8aを直接接触させるか、或いは熱的
抵抗を小さくするよう凹部9の底面9aに熱伝導率が1
00W/(m・K)以上と大きく、変形し易い金属箔や
ペーストからなる熱的接続部材15を介して測温素子8
aを接続することが好ましい。
【0025】更に、厚みが2〜5mmの板状セラミック
体2の主面3の温度を正確に測温するために、板状セラ
ミック体2の主面3の温度を測温素子8aに伝えること
が必要であり、測温素子8aとして例えば熱電対であれ
ば、測温点から熱電対の線径の2倍以上の長さに渡り凹
部9と熱的接続部分があると主面3の温度を感度良く正
確に測定できる。例えば熱電対からなる、測温素子8a
のリード線8の線径の2倍を下回ると、測温点の熱が測
温素子8aから延びるリード線8自身を介して板状セラ
ミック体2の外部へ流れ、測温点の温度が低下する虞が
あるからである。好ましくは2倍以上である。より好ま
しくは5倍以上で、更に好ましくはリード線8の7倍以
上であり、特に測温点からの測温素子8aからリード線
8の直線部がリード線8の線径の4倍以上あると好まし
く、更にこの直線部は凹部底面9aに平行とすることで
主面3の温度を感度良く測温できることから好ましい。
そして、前記直線部が板状セラミック体2の一方の主面
に平行であるとより好ましい。
【0026】尚、前記の凹部9との熱的接続部分とは、
凹部9の底面9aに固定部材17としてロウ材や熱導伝
性ペーストで測温素子8aを固定する場合には、測温素
子8aから延びるリード線8及び又は測温素子8aが凹
部9内の前記ロウ材や熱導伝性ペーストで覆われた部分
を示す。前記固定部材17として固形物を使用した場
合、前記熱的接続部分は凹部9の固定部材17と測温素
子8aや測温素子8aから延びるリード線8が接触して
いる部分を指す。また、固形の固定部材17を使用した
場合には固定部材17で測温素子8aが埋設されてない
ことから雰囲気ガスの影響を受けるが、大気中で使われ
るコータデベロッパ用のウエハ支持部材1では雰囲気ガ
スの影響はなく、取り扱い上からも好適である。
【0027】特に、図5に示す固定部材17が固形の場
合、測温素子8aがセラミック製の凹部9と熱的接続が
確実になされるように、凹部9の底面9aに熱的接続部
材15として軟質の金属箔からなるアルミニウム箔等を
置き、このアルミニウム箔等からなる熱的接続部材15
を介して、測温素子8aを固定部材17で押し付け、測
温素子8aが凹部9と面で接触するように配接すること
が好ましい。
【0028】凹部9がヤング率200GPa以上の剛性
の大きな板状セラミック体2からなり、凹部底面9aは
加圧による変形が小さいことから、測温素子8aを凹部
9と面接触させるには、凹部9の底面9aに熱的接続部
材15を介し底面9aと熱的接続部材15を面接触さ
せ、熱的接続部材15と測温素子8aや測温素子8aか
ら延びるリード線8を面で接触させることが好ましい。
通常、セラミック製の凹部底面9aの変形が小さいこと
から直接測温素子と凹部底面9aが面接触し難いので、
測温素子8aを加圧することにより、熱的接触部材15
として変形が大きく面接触し易いアルミニウム、銀等の
金属箔を介して測温素子8aを取り付けることは、凹部
9と測温素子8aの界面の熱的な抵抗を小さくする上で
効果的であり、主面3の正確な温度を測定する上で有効
である。
【0029】前記凹部9に前記測温素子8aや測温素子
8aから延びるリード線8を固定する固定部材17を備
え、前記板状セラミック体2に前記固定部材17に覆わ
れるか或いは挟まれた前記測温素子8aからリード線8
の長さが、前記リード線8の線径Aの30倍以下である
ことが重要である。前記測温素子8aを固定する凹部9
を大きくしたり、前記リード線8を渦巻き状に旋回した
りして線径Aの30倍を越えると、凹部9内のリード線
8の長さが大きくなることから、2〜5mmと薄い板状
セラミック体2とリード線8の熱伝導率や熱容量の違い
により板状セラミック体2の主面3の温度分布が変化す
る虞があるためである。好ましくは、前記固定部材17
に覆われるか或いは挟まれた前記測温素子8aからリー
ド線8の長さが前記リード線8の線径Aの20倍以下で
ある。この様に設定することにより測温素子8aの温度
は板状セラミック体2の主面の温度と0.3℃以内に抑
えることが可能であり、しかも主面3の温度変化に対し
て追従性を高めることが可能である。
【0030】次に、上記ウエハ支持部材1の主面3の温
度は上述の様に測温素子8aやリード線8を配設するこ
とで正確に測定できるのであるが、ウェハWの温度を一
定に制御するには、上述の測温素子8aで板状セラミッ
ク体2の主面の温度を測定しながら板状セラミック体2
に備えた抵抗発熱体5に電力を供給し発熱させ、前記主
面の温度を均一になるよう制御している。そのために
は、抵抗発熱体5から板状セラミック体2までの熱の伝
導性及び板状セラミック体2の主面から測温素子8aへ
の熱の伝わり、抵抗発熱体5から測温素子8aへの熱の
伝わり方が特に重要である。抵抗発熱体5の熱は前記主
面3に伝わり、しかもウェハWの温度分布が均一である
ことが要求される。
【0031】しかし、抵抗発熱体5の熱が前記主面3よ
り遅く測温素子8aを加熱すると前記主面3の温度を測
温素子8aで追従性良く正確に測定することが困難とな
る。この点から、前記測温素子8aから前記抵抗発熱体
5までの最短距離L1と、測温素子8aから板状セラミ
ック体2の一方の主面3へ鉛直に延ばした垂線と、板状
セラミック体2の一方の主面3との交点Pから前記抵抗
発熱体5までの最短距離L2とが同等で、しかも各最短
距離の間隔における熱抵抗ができる限り小さいことが好
ましい。そこで、本願発明者は、この間隔L1、L2は
測温素子の線径と関連し、間隔L1、L2と適切な関係
を満足させることが重要であり、適切な関係を満足させ
ることでウェハWの温度分布が均一で、しかも温度変更
が迅速・容易なウエハ支持部材1を提供できることを究
明した。
【0032】前記の適切な関係とは、L1は間隔(L2
−7×A)より大きく、(L2−A)より小さいことが
好ましい。 (式1) (L2−7×A)<L1<(L2−A) L1が(L2−A)より大きいと測温素子8aが主面3
に接近し過ぎることから主面3の測温素子に近い部分の
温度が低下しウェハWの温度分布が悪くなると共に主面
3を代表する温度を測定できなく虞があるからである。
また、L1が(L2−7×A)より小さいと主面3の温
度より抵抗発熱体5の温度の影響が大きく、主面3の温
度を正確且つ迅速に測温素子8aで測定することが困難
となり、ウェハWの温度を一定に制御したり/ウェハを
急速に昇温すると、ウェハWの温度を設定温度に制御で
きないばかりか、ウェハWの温度がオバーシュートした
りする可能性が大きくなるからである。
【0033】また、凹部9に測温素子8aやリード線8
を固定する熱的接続部材15や固定部材17の熱伝導率
は100W/(m・K)以上が好ましく、更に板状セラ
ミック体2の熱伝導率の60%より大きく、板状セラミ
ック体2の熱伝導率の300%以下であることが好まし
い。熱的接続部材15や固定部材17の熱伝導率が10
0W/(m・K)未満であったり、板状セラミック体2
の熱伝導率の60%より小さいと、板状セラミック体2
の主面3の温度が速やかに測温素子8aに伝わらないこ
とから、ウェハWの温度を精度良くしかも迅速に制御し
難くなる虞があり、熱的接続部材15や前記固定部材1
7の熱伝導率が板状セラミック体2の熱伝導率の300
%以上では、板状セラミック体2との熱伝導率の差が大
きすぎることから前記凹部9に測温素子8aと熱的接続
部材15や固定部材17を装填すると、凹部9直上の主
面3にホットスポットやクールスポットが発生しウェハ
Wの温度分布が悪くなる虞があり好ましくない。
【0034】更に、前記熱的接続部材15は、1Nの荷
重を30秒間加え測定したビッカース硬度Hvが50以
下であることが好ましい。ビッカース硬度が50以上で
は測温素子8aと熱的接触部材51や熱的接触部材51
と凹部底面8aとの接触面積が小さく板状セラミック体
2の主面3の温度を迅速に測定することが難しく、ウェ
ハWの温度を一定に制御したり、急速にウェハW温度を
昇温すると温度がオーバシュートすることがあった。従
って熱的接続部材15の硬度Hvは50以下が好まし
く、更に好ましくは30以下である。
【0035】この様な熱的接続部材15としては銀、ア
ルミニウム、白金や金が好ましく、熱的接続部材15の
厚みは10μmから300μmが好ましい。熱的接続部
材15の厚みが10μm以下では測温素子8aやリード
線8を押し付けても面接触する範囲が小さく厚みが30
0μm以上では熱の伝達が遅くなり迅速な測温が難しく
なる。好ましくは、熱的接続部材15の厚みは50〜2
00μmである。
【0036】また、前記凹部9の底面9aに前記測温素
子8aやリード線8の先端部が主面3に平行に配設する
ことが好ましい。測温素子8aやリード線8の先端部が
主面3に平行に配設されていないと、測温素子8aの熱
がリード線8を伝わり逃げることから測温した温度が低
下し、正確なウェハWの温度を測定できないからであ
る。測温素子8aの先端部が主面3と平行な長さは2〜
3mmが好ましい。2mm以下では測温部の検知部が短
いことから熱の逃げが大きく正確な測温をすることが難
しい。また、3mm以上では凹部の内径が大きくなり過
ぎて凹部上面にクールスポットを生じる危険性があるか
らである。
【0037】次に、本発明の他の実施形態を示す。
【0038】図6は、抵抗発熱体5により加熱が容易で
加熱による変形が小さな2から5mmの板厚の板状セラ
ミック体2に測温素子8aを取り付けた本発明の他の実
施形態を示す図である。凹部の深さは板厚の2/3程
で、凹部の直径は3mmであり、測温素子8aやリード
線8として0.3から0.8mmで表面を絶縁処理した
熱電対を使い、熱電対の先端2〜3mmを折り曲げ凹部
9にロウ付けしたもので、例えば金錫ロウや銀銅ロウが
使用できる。ロウ付けの他、硬化収縮の非常に小さな例
えば銀・エポキシ樹脂を混合した熱伝導性ペーストで接
着しても良い。そして、これらのロウ材や熱伝導性ペー
ストは測温素子8aや測温素子8aに近いリード線8を
固定する前記固定部材17の熱的特性や機械的特性を有
していると、ウェハWの温度を正確に精度良くしかも感
度良く測定することができることを究明できた。
【0039】図7は、図6と同様の板状セラミック体2
に同様の凹部9を形成し、熱的接続部材15を凹部底面
9aに備え、測温素子8aとリード線8を固定部材17
で押圧したもので、固定部材17を押圧する加圧ピン1
6を有しており、加圧ピン16と固定部材17の間には
断熱層として熱伝導率が5W/(m・K)以下のアルミ
ナ・ジルコニア複合セラミックやテフロン(登録商標)
等の耐熱樹脂からなる断熱部材20が用いられれる。そ
して加圧ピン16は外部に備えたスプリングバネ18で
断熱部材20を押圧する構造としている。
【0040】一方、ウエハ支持部材1を構成する板状セ
ラミック体2の材質としては、耐摩耗性、耐熱性に優れ
るアルミナ、窒化珪素、サイアロン、窒化アルミニウ
ム、炭化珪素を用いることができ、この中でも特に窒化
アルミニウムや炭化珪素は熱伝導率が50W/(m・
K)以上、さらには100W/(m・K)以上の高い熱
伝導率を有するとともに、ヤング率が300GPa、4
00GPaと大きく、加熱による板状セラミック体2の
変形が小さく好ましい。更に、フッ素系や塩素系等の腐
食性ガスに対する耐蝕性や耐プレズマ性にも優れること
から、板状セラミック体2の材質として好適である。
【0041】このようなウエハ支持部材1を製造する方
法として、まず、板状セラミック体2をなすAlN粉末
に炭酸カルシウム等の焼結助剤を加え、アクリル系のバ
インダを添加し板状に成形し、カーボン残さを残した成
形体を2000℃程で加圧焼結させる。または、窒化ア
ルミニウム粉末に0.1質量%のカルシアを添加しバイ
ンダを添加し造粒した粉末を板状に成形し窒素雰囲気中
で2000℃以上で焼成する。焼結した板状セラミック
体2の表裏面を研削加工し、円板状に加工する。そして
他方の主面に前記抵抗発熱体5を印刷し抵抗発熱体5を
設ける。抵抗発熱体5の存在領域が略円形をした図2に
示す中央から外周へ向かう渦巻き状の抵抗発熱体5や図
3、4に示す抵抗発熱体5を配設した板状セラミック体
2を形成する。
【0042】しかるのち、板状セラミック体2の上面に
研摩加工を施してウェハWを載置するかあるいは主面3
から一定の距離にウェハWを支持する主面3を形成する
とともに、下面に給電端子11と板状セラミック体2を
固定する有底筒状体19に取り付け固定している。
【0043】なお、図1では板状セラミック体2の他方
の主面3に抵抗発熱体5のみを備えたウエハ支持部材1
について示したが、本発明は、主面3と抵抗発熱体5と
の間に静電吸着用やプラズマ発生用としての電極を埋設
したものであっても良いことは言うまでもない。更に抵
抗発熱体5を板状セラミック体2の他方の主面に設けた
ヒータについて述べたが、抵抗発熱体5を板状セラミッ
ク体2の載置面3と異なる主面に形成しガラス等で埋設
しても同様の効果が得られる。
【0044】また、抵抗発熱体5が板状セラミクス体2
の主面3に設けられた例を示したが、板状セラミックス
体2の載置面と異なる主面側に抵抗発熱体5を埋設した
ウエハ支持部材でも同様の効果が得られる。
【0045】
【実施例】(実施例1)ここで、板状セラミック体2と
して平均粒径1.2μmの窒化アルミニウム粉末に平均
粒径1μmのカルシアを0.1質量%添加し混合粉砕し
アクリルバインダを添加しφ400mmの板状に成形
し、空気中と窒素雰囲気中の400℃で1時間脱バイン
ダ処理した後、2000℃の窒素雰囲気中で焼結した。
焼結体の表裏面を研削加工しφ320mmで厚み3mm
の円板状の板状セラミック体2を得た。そして、この板
状セラミック体2の他方の主面3に金属銀50質量%含
み、B2O3・SiO2・ZnOガラス(熱膨張係数
4.4x10-6/℃)を50質量%含む粉体に溶剤を添
加しペーストを作製した。
【0046】そして、板状セラミック体2の他方の主面
に抵抗発熱体5として上記ペーストを20μmの厚みに
スクリーン印刷法で印刷した。そして、個々の各抵抗発
熱体5に対応して直径3mmで深さ2mmの凹部9を作
製した。そして、凹部9の底面9aに熱的接続部材15
として100μmの厚みのアルミニウム箔を置き、測温
素子8aやリード線8として線径0.5mmと0.3m
mの熱電対を先端から数ミリの位置で渦巻き状に巻き先
端部をアルミ箔の上に置き、アルミニウム製のφ2.9
mm、厚み2mmで測温素子が通過する溝を取り付けた
固定部材17で測温素子を押さえた。固定部材17は外
径2.5mmで厚み500μmのジルコニアセラミック
からなる断熱部材20を介して加圧ピン16で測温素子
8aやリード線8を加圧し凹部9の底面9aと熱的に接
続させた。尚、熱的接続をする上で、固定部材17に覆
われるか或いは挟まれた測温素子8aからリード線8の
長さはリード線8を渦巻き状に巻いた長さで調整した。
【0047】また、試料No.7は、銀―銅ロウからな
る固定部材を350℃に加熱後圧入して作製した。
【0048】そして、固定部材に覆われるか或いは挟ま
れた測温素子8aからリード線8の長さを変えたウエハ
支持部材を作製し、夫々のウエハ支持部材に電源を取り
付け25℃から200℃まで5分間でウェハWを昇温
し、ウェハWの温度を200℃に設定してからウェハW
の平均温度が200℃±0.5℃の範囲で一定となるま
での時間を応答時間として測定した。また200℃に設
定し30分後のウェハ温度の最大値と最小値の差をウェ
ハWの温度差として測定した。そして、表1の結果を得
た。
【0049】
【表1】
【0050】試料No.1は固定部材に挟まれた測温素
子8aからリード線8の長さがリード線8の外形の1倍
と小さ過ぎることから応答時間が64秒と大きく、しか
もウェハの温度差も1.5℃と大きく本願発明の範囲外
であることが分る。また、試料No.10は逆に固定部
材に挟まれた測温素子8aからリード線8の長さが測温
素子の外形の33倍と大き過ぎることから応答時間が6
5秒と大きく、しかもウェハの温度差1.2℃と大きく
好ましくないことが判明した。
【0051】一方、試料No.2〜9は固定部材に挟ま
れた測温素子8aからリード線8の長さが測温素子の外
形の2倍から30倍で、何れも応答時間が60秒以下と
小さくしかもウェハの温度差は1℃以下と小さくウエハ
支持部材として優れた特性を示すことが分る。試料N
o.3は応答時間が50秒以下で且つウェハの温度差は
0.9℃以下と小さく、更に試料No.4〜6、8は応
答時間が40秒以下で且つウェハの温度差は0.8℃以
下と小さく更に好ましい事が判明した。
【0052】従って、板状セラミック体の凹部に備えた
固定部材に覆われるか或いは挟まれた測温素子8aから
リード線8の長さが測温素子の線径Aの2倍から30倍
であると優れた特性を示すことが分った。 (実施例2)実施例1と同様の工程でウエハ支持部材を
作製し凹部の位置と深さを変えて凹部に測温素子8aや
リード線8として直径(A)0.5mmの熱電対を挿入
し、図7の構造となるように測温素子8aやリード線8
を固定した。そして、凹部の測温素子8から抵抗発熱体
5までの距離L1と、測温素子8aと主面上の点の距離
が最低距離となる点Pから抵抗発熱体までの距離L2を
変えたウエハ支持部材を作製し、実施例1と同様にウエ
ハ支持部材の特性を評価した。
【0053】また、試料No.25は抵抗発熱体を印刷
した後、更に同種のALNシートを印刷面に重ね抵抗発
熱体をALNで埋設したウエハ支持部材を作製した。
【0054】そしてこれらウエハ支持部材の特性を表2
に示す。
【0055】
【表2】
【0056】(L2−7×A)<L1<(L2−A)が
成立している試料No.22から24は応答時間が35
秒以下と小さく、ウェハの温度差も0.7℃以下と小さ
く好ましい事が分った。
【0057】一方、試料No.21はL1<(L2−
A)が成立せず、応答時間は59秒と大きく、ウェハの
温度差も0.9℃と大きかった。
【0058】また、試料No.25は発熱体から測温素
子8aの方向と主面の方向が90度以上と大きく距離L
1がマイナス表示されることからL1>(L2−7×
A)が成立せず、応答時間も58秒と大きく、ウェハの
温度差も0.9℃と大きかった。 (実施例3)ここで、板状セラミック体2として平均粒
径1.2μmの窒化アルミニウム粉末に平均粒径1μm
のカルシアを0.1質量%と平均粒径1.1μmのイッ
トリヤを所定の量添加して混合粉砕しアクリルバインダ
を添加し直径400mmの板状に成形し、空気中と窒素
雰囲気中の400℃で1時間脱バインダ処理した後、2
000℃の窒素雰囲気中で焼結した。同時に直径10m
m厚み3mmの熱伝導率測定用のテストピースを切り出
すと共に、焼結体の表裏面を研削加工し直径320mm
で厚み3mmの円板状の板状セラミック体2を得た。そ
して、この板状セラミック体2の他方の主面3に金属銀
50質量%含み、B2O3・SiO2・ZnOガラス
(熱膨張係数4.4x10-6/℃)を40質量%含む粉
体に溶剤を添加しペーストを作製した。
【0059】そして、板状セラミック体2の他方の主面
に抵抗発熱体5の形状で上記ペーストを20μmの厚み
にスクリーン印刷法で印刷した。そして、個々の各抵抗
発熱体5に対応して直径3mmで深さを変えて凹部9を
作製した。そして、凹部9の底面9aに熱的接続部材1
5として100μmの厚みのアルミニウム箔を置き、測
温素子8aやリード線8として線径0.5mmと0.3
mmの熱電対を先端から3ミリの位置で直角に折り曲
げ、その先端部をアルミ箔の上に置き、金属製のφ2.
9mm、厚み2mmで測温素子が通過する溝を取り付け
た固定部材17で測温素子を押さえた。固定部材17は
外径2.5mmで厚み500μmのジルコニアセラミッ
クからなる断熱部材20を介して、加圧ピン16で測温
素子8aやリード線8を加圧し凹部9の底面9aと熱的
に接続させた。そして、夫々のウエハ支持部材に電源を
取り付け25℃から200℃まで5分間でウェハWを昇
温し、ウェハWの温度を200℃に設定してからウェハ
Wの平均温度が200℃±0.5℃の範囲で一定となる
までの時間を応答時間として測定した。また200℃に
設定し30分後のウェハ温度の最大値と最小値の差をウ
ェハWの温度差として測定した。そして、表3の結果を
得た。
【0060】
【表3】
【0061】固定部材の熱伝導率が100W/(m・
K)以上で板状セラミック体の熱伝導率の60%以上、
300%以下の熱伝導率を有する試料No.33、3
4、36、37は応答時間が28秒以下と優れていた。
また、ウェハの温度差も0.7℃以下と好ましいもので
あった。
【0062】それに対し、固定部材の熱伝導率が板状セ
ラミックの熱伝導率の341%や502%の試料No.
31、32はウェハの温度差が夫々0.9℃と大きかっ
た。
【0063】また、試料No.35のように固定部材の
熱伝導率が板状セラミック体の熱伝導率の57%と60
%以上でないものは応答時間が35秒とやや大きかっ
た。
【0064】従って、上記結果より凹部に測温素子を備
え、板状セラミック体の熱伝導率に対して60%以上、
300%以下でである熱伝導率を有する固定部材で測温
素子8aからリード線8を固定することで更に応答時間
が小さく、ウェハの温度差の小さなウエハ支持部材を得
る事ができる。(実施例4)実施例1と同様に板状セラ
ミック体2を作製し、抵抗発熱体5となるペーストとし
て種種の金属とガラス成分や金属酸化物を混合しペース
ト状に作製したのちスクリーン印刷しウエハ支持部材を
作製した。
【0065】そして、ウエハ支持部材の板状セラミック
体の凹部に測温素子を固定する固定部材を硬度の異なる
金属やAg−Ni系合金で作製し、夫々同じ形状の板状
セラミック体に取り付けた。
【0066】作製した夫々のウエハ支持部材に電源を取
り付け25℃から200℃まで5分間でウェハWを昇温
し、ウェハWの温度を200℃に設定してからウェハW
の平均温度が200℃±0.5℃の範囲で一定となるま
での時間を応答時間として測定した。また200℃に設
定し30分後のウェハ温度の最大値と最小値の差をウェ
ハWの温度差として測定した。
【0067】また試料No.44は測温素子を凹部に挿
入した後、ロウ材を載せ、ロウ材をレーザビームで局部
加熱して凹部にロウ材を圧入した。
【0068】その結果を表4に示す。
【0069】
【表4】
【0070】固定部材のビッカース硬度が50以下の試
料No.41から44は応答時間が19秒以下でしかも
ウェハの温度差が0.5℃以下と最も優れた特性を示す
事が判明した。
【0071】更に、固定部材のビッカース硬度が30以
下の試料No.41から42は応答時間が16秒以下で
しかもウェハの温度差が0.4℃以下と更に優れた特性
を示す事が判明した。
【0072】従って、測温素子を固定する固定部材はビ
ッカース硬度が50以下の材料で固定することが優れた
ウエハ支持部材を作製する上で重要である事を究明でき
た。
【0073】
【発明の効果】以上のように、本発明のウエハ支持部材
によれば、板状セラミック体の一方の主面側を、ウェハ
を載せる載置面とし、上記板状セラミック体の他方の主
面又は内部に抵抗発熱体を備えるとともに、上記板状セ
ラミック体の他方の主面に凹部を有し、該凹部内に、測
温素子とリード線とからなる測温体を挿入し、固定部材
にて保持させ、上記測温体の測温素子からリード線が固
定部材より露出するまでのリード線の長さを、上記リー
ド線の線径の2倍〜30倍としたことによって、ウェハ
の表面温度を正確にかつ追従性良く測定することができ
るため、ウェハを35℃/分以上の速度で急速昇温する
ことができる。
【0074】また、上記測温体のリード線の線径をA、
測温素子から抵抗発熱体までの最短距離をL1、測温素
子から板状セラミック体の一方の主面へ鉛直に延ばした
垂線と、板状セラミック体の一方の主面との交点から抵
抗発熱体までの最短距離をL2とした時、以下の関係を
満足するようにすることで、ウェハ温度の応答時間が短
く優れ、しかもウェハの面内温度差を0.7℃以下とす
ることができる。
【0075】(L2−7×A)<L1<(L2−A) さらに、上記固定部材の熱伝導率は、板状セラミック体
の熱伝導率の60%以上、300%以下とし、さらには
ビッカース硬度が50以下の金属により形成すること
で、ウェハ温度の応答時間は30秒以下と短く優れ、し
かもウェハの面内温度差を0.4〜0.7℃以下と小さ
くすることができる。
【0076】また、上記測温体の測温素子は、凹部底面
に対して平行に配接することで、ウェハの表面温度をさ
らに正確にかつ追従性良く測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にウエハ支持部材の一例を示す断面図で
ある。
【図2】本発明の抵抗発熱体の形状を示す概略図であ
る。
【図3】本発明の他の抵抗発熱体の形状を示す概略図で
ある。
【図4】本発明のさらに他の抵抗発熱体の形状を示す概
略図である。
【図5】本発明の測温素子を取り付け部を示す概略図で
ある。
【図6】本発明の他の測温素子を取り付け部を示す概略
図である。
【図7】本発明の他の測温素子を取り付け部を示す概略
図である。
【図8】従来のウエハ支持部材を示す、部品展開図であ
る。
【図9】従来のウエハ支持部材の抵抗発熱体の概略図で
ある。
【図10】(a)(b)従来の測温素子を取り付け部を
示す概略図である。
【符号の説明】
1・・・ウエハ支持部材 2・・・板状セラミック体 3・・・一方の主面 4・・・支持ピン 5・・・抵抗発熱体 6・・・給電部 8・・・リード線 8a・・・測温素子 9・・・凹部 9a・・・底部 11・・・給電端子 12・・・ウェハ突き上げピン 15・・・熱的接続部材 P・・・測温素子から板状セラミック体の一方の主面へ
鉛直に引いた垂線と板状セラミック体の一方の主面との
交点 16・・・加圧ピン 17・・・固定部材 18・・・スプリングバネ 19・・・有底筒状体 20・・・断熱部材 22・・・板状セラミック体 23・・・凹部 25・・・抵抗発熱体 27・・・導通端子 31・・・ケーシング 31a・・・ケーシングの底部 33・・・ステンレス板 34・・・開口部 35・・・ピン挿通孔 36・・・リード線取り出し用の孔 40・・・板状体 41・・・凹部 57・・・穴 150・・・測温素子 151・・・保護菅 W・・・半導体ウェハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 3/74 H01L 21/30 567 Fターム(参考) 3K034 AA02 AA03 AA04 AA10 AA16 BB06 BC12 FA13 FA16 HA04 HA10 JA10 3K058 AA42 BA19 CA12 CA69 3K092 PP09 QA05 QB04 QB44 QB45 QB76 RF03 RF11 RF17 RF22 UA05 VV40 5F045 BB02 DP01 EM09 GB05 5F046 KA04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板状セラミック体の一方の主面側を、ウェ
    ハを載せる載置面とし、上記板状セラミック体の他方の
    主面又は内部に抵抗発熱体を備えるとともに、上記板状
    セラミック体の他方の主面に凹部を有し、該凹部内に、
    測温素子とリード線とからなる測温体を挿入し、固定部
    材にて保持するようにしたウエハ支持部材であって、上
    記測温体の測温素子からリード線が固定部材より露出す
    るまでのリード線の長さを、上記リード線の線径の2倍
    〜30倍としたことを特徴とするウエハ支持部材。
  2. 【請求項2】上記測温体のリード線の線径をA、測温素
    子から抵抗発熱体までの最短距離をL1、測温素子から
    板状セラミック体の一方の主面へ鉛直に延ばした垂線
    と、板状セラミック体の一方の主面との交点から抵抗発
    熱体までの最短距離をL2とした時、次の関係を満足す
    ることを特徴とする請求項1に記載のウエハ支持部材。 (L2−7×A)<L1<(L2−A)
  3. 【請求項3】上記固定部材の熱伝導率が、板状セラミッ
    ク体の熱伝導率の60%以上、300%以下であること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のウエハ支持
    部材。
  4. 【請求項4】上記固定部材のビッカース硬度が50以下
    の金属からなることを特徴とする請求項3に記載のウエ
    ハ支持部材。
  5. 【請求項5】上記測温体の測温素子を凹部底面に対して
    平行に配接してあることを特徴とする請求項1乃至請求
    項4のいずれかに記載のウエハ支持部材。
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