JP2003297545A - マグネトロンフィラメント電源装置 - Google Patents

マグネトロンフィラメント電源装置

Info

Publication number
JP2003297545A
JP2003297545A JP2002096743A JP2002096743A JP2003297545A JP 2003297545 A JP2003297545 A JP 2003297545A JP 2002096743 A JP2002096743 A JP 2002096743A JP 2002096743 A JP2002096743 A JP 2002096743A JP 2003297545 A JP2003297545 A JP 2003297545A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filament
voltage
transformer
magnetron
current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002096743A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Suzuki
一夫 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2002096743A priority Critical patent/JP2003297545A/ja
Publication of JP2003297545A publication Critical patent/JP2003297545A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Resistance Heating (AREA)
  • Control Of High-Frequency Heating Circuits (AREA)
  • Microwave Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 いかなるマグネトロン動作条件においても、
フィラメント温度を常に適正温度に保つことができ、フ
ィラメントの変形や脱炭現象が発生したりモーディング
現象が発生し、マグネトロンが短期間で動作不能となっ
てしまうのを防止することができるようなマグネトロン
フィラメント電源装置を提供する。 【解決手段】 フィラメント電圧検出手段PT,7によ
りフィラメント電圧Vfを検出し、フィラメント電流検
出手段CH,8によりフィラメント電流Ifを検出し、
検出された前記フィラメント電圧Vfとフィラメント電
流Ifとに基づいてフィラメント温度Tfに相当するフィ
ラメント温度電圧VTfを演算し、演算された前記フィラ
メント温度電圧VTfと適正温度に相当する基準電圧V
Refとの誤差に基づく誤差電圧を生成し、生成された誤
差電圧に応じてフィラメント4に供給する電力を調整す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マグネトロンの直
熱型カソードすなわちフィラメントに電力を供給するた
めのマグネトロンフィラメント電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、マグネトロンにおいて、直熱型カ
ソードすなわちフィラメントから放出された電子は、磁
界によりサイクロイド運動を行いフィラメントの周囲を
回転運動する。これは、マグネトロン特性の一つであ
る。この状態でマグネトロンにアノード電流を流し発振
動作を行わせると、回転運動している電子の一部がフィ
ラメントに激突するため、アノード電流(マグネトロン
出力)に比例してフィラメント温度(カソード温度)が
上昇する。
【0003】フィラメントが正常に動作することができ
る適正温度は例えば2000ケルビン±50ケルビン程
度であり、これより高い温度ではフィラメントの変形や
脱炭現象が発生するし、低い温度では電子の放出が不足
して異常発振であるモーディング現象が発生する。この
ため、図8に示すようにアノード電流Ibに反比例した
フィラメント電圧Vfを印加し、フィラメント温度を適
正温度に保たなければならない。
【0004】図9は、従来のマグネトロンフィラメント
電源装置の一例を示すブロック回路図である。この電源
装置では、変圧用のトランスTの一次側に設けたスイッ
チ101により、高圧回路102によるアノード電流I
bに応じて、トランスTの二次側に設けたマグネトロン
103のフィラメント104に印加されるフィラメント
電圧Vfを切り替えるようにしている。
【0005】図10は、従来のマグネトロンフィラメン
ト電源装置の他の例を示すブロック回路図である。この
電源装置では、変圧用のトランスTの一次側に設けたト
ライアック105を有する電力調整回路106により、
高圧回路102によるアノード電流Ibに応じて、トラ
ンスTの二次側に設けたマグネトロン103のフィラメ
ント104に印加されるフィラメント電圧Vfを調整す
るようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の電源装置では、電源電圧の変動によるフ
ィラメント電圧Vfの変化すなわちフィラメント温度の
変化や、マグネトロン負荷のVSWR(電圧定在波比)
との不整合に起因する反射電力によるフィラメント温度
の上昇や、マグネトロン個々のばらつきによるフィラメ
ント温度の変化等には対応することができない。すなわ
ち、フィラメント温度は必ずしも適正温度に保たれてい
るとは限らず、前述したようなフィラメントの変形や脱
炭現象が発生したりモーディング現象が発生し、マグネ
トロンが短期間で動作不能となってしまう虞があった。
【0007】本発明は、このような実情に鑑みて為され
たものであり、いかなるマグネトロン動作条件において
も、フィラメント温度を常に適正温度に保つことがで
き、フィラメントの変形や脱炭現象が発生したりモーデ
ィング現象が発生し、マグネトロンが短期間で動作不能
となってしまうのを防止することができるようなマグネ
トロンフィラメント電源装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1に、本発明のマグネ
トロンフィラメント電源装置は、二次巻線にマグネトロ
ンのフィラメントが接続された変圧用のトランスと、前
記トランスの一次巻線に接続され制御電圧に応じて前記
フィラメントに供給する電力を調整する電力調整手段
と、前記フィラメントに印加されるフィラメント電圧を
検出するフィラメント電圧検出手段と、前記フィラメン
トを流れるフィラメント電流を検出するフィラメント電
流検出手段と、前記フィラメント電圧検出手段により検
出された前記フィラメント電圧と前記フィラメント電流
検出手段により検出された前記フィラメント電流とに基
づいて前記フィラメントの温度に相当するフィラメント
温度電圧を演算する演算手段と、前記演算手段により演
算された前記フィラメント温度電圧と適正温度に相当す
る基準電圧との誤差に基づく誤差電圧を生成し前記制御
電圧として前記電力調整手段に供給する誤差電圧生成手
段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】このようなマグネトロンフィラメント電源
装置によれば、フィラメントの温度に相当するフィラメ
ント温度電圧が適正温度に相当する基準電圧と一致する
ように、フィラメントに供給される電力が調整される。
従って、フィラメントの温度は常に適正温度に保たれ
る。
【0010】第2に、本発明のマグネトロンフィラメン
ト電源装置は、前記第1に記載のマグネトロンフィラメ
ント電源装置において、前記フィラメント電圧検出手段
が前記トランスの二次巻線に接続された絶縁トランスを
有し、前記フィラメント電流検出手段が前記トランスの
二次巻線に接続された電流トランスを有することを特徴
とする。
【0011】このようなマグネトロンフィラメント電源
装置によれば、トランスの二次巻線に接続された絶縁ト
ランスを有するフィラメント電圧検出手段によりフィラ
メント電圧が検出され、トランスの二次巻線に接続され
た電流トランスを有するフィラメント電流検出手段によ
りフィラメント電流が検出される。
【0012】第3に、本発明のマグネトロンフィラメン
ト電源装置は、前記第1に記載のマグネトロンフィラメ
ント電源装置において、前記フィラメント電圧検出手段
が前記トランスの一次巻線に接続された絶縁トランスを
有し、前記フィラメント電流検出手段が前記トランスの
二次巻線に接続された電流トランスを有することを特徴
とする。
【0013】このようなマグネトロンフィラメント電源
装置によれば、トランスの一次巻線に接続された絶縁ト
ランスを有するフィラメント電圧検出手段によりフィラ
メント電圧が検出され、トランスの二次巻線に接続され
た電流トランスを有するフィラメント電流検出手段によ
りフィラメント電流が検出される。
【0014】第4に、本発明のマグネトロンフィラメン
ト電源装置は、前記第1に記載のマグネトロンフィラメ
ント電源装置において、前記フィラメント電圧検出手段
が前記トランスの一次巻線に並列に接続された電圧検出
用の分圧抵抗を有し、前記フィラメント電流検出手段が
前記トランスの二次巻線に接続された電流トランスを有
することを特徴とする。
【0015】このようなマグネトロンフィラメント電源
装置によれば、トランスの一次巻線に並列に接続された
電圧検出用の分圧抵抗を有するフィラメント電圧検出手
段によりフィラメント電圧が検出され、トランスの二次
巻線に接続された電流トランスを有するフィラメント電
流検出手段によりフィラメント電流が検出される。
【0016】第5に、本発明のマグネトロンフィラメン
ト電源装置は、前記第1に記載のマグネトロンフィラメ
ント電源装置において、前記フィラメント電圧検出手段
が前記トランスの一次巻線に接続された絶縁トランスを
有し、前記フィラメント電流検出手段が前記トランスの
一次巻線に接続された電流トランスを有することを特徴
とする。
【0017】このようなマグネトロンフィラメント電源
装置によれば、トランスの一次巻線に接続された絶縁ト
ランスを有するフィラメント電圧検出手段によりフィラ
メント電圧が検出され、トランスの一次巻線に接続され
た電流トランスを有するフィラメント電流検出手段によ
りフィラメント電流が検出される。
【0018】第6に、本発明のマグネトロンフィラメン
ト電源装置は、前記第1に記載のマグネトロンフィラメ
ント電源装置において、前記フィラメント電圧検出手段
が前記トランスの一次巻線に並列に接続された電圧検出
用の分圧抵抗を有し、前記フィラメント電流検出手段が
前記トランスの一次巻線に直列に接続された電流検出用
の抵抗を有することを特徴とする。
【0019】このようなマグネトロンフィラメント電源
装置によれば、トランスの一次巻線に並列に接続された
電圧検出用の分圧抵抗を有するフィラメント電圧検出手
段によりフィラメント電圧が検出され、トランスの一次
巻線に直列に接続された電流検出用の抵抗を有するフィ
ラメント電流検出手段によりフィラメント電流が検出さ
れる。
【0020】
【発明の実施の形態】まず、本発明の原理について説明
する。一般にマグネトロンにおいて、フィラメント温度
(カソード温度)Tfは、図2に示すようにフィラメン
ト抵抗Rfに比例している。このことは次式(1)で示
される。 Tf=k・Rf・・・(1) 但し、kは比例定数とする。一方、図3に示すように、
フィラメント抵抗Rfは、オームの法則によりフィラメ
ント電圧Vfをフィラメント電流Ifで除算することによ
り求まる。このことは次式(2)で示される。 Rf=Vf/If・・・(2) 従って、式(2)を式(1)に代入すると、フィラメン
ト温度Tfは次式(3)で示される。 Tf=k・(Vf/If)・・・(3) 本発明は、フィラメント電圧Vfとフィラメント電流If
とを検出し、これらに基づいて式(3)を利用してフィ
ラメント温度Tfを演算し、このフィラメント温度Tf
適正温度(例えば2000ケルビン±50ケルビン程
度)と一致するようにフィラメントに供給する電力を調
整するものである。
【0021】次に、本発明の実施の形態について詳細に
説明する。
【0022】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1に係るマグネトロンフィラメント電源装置を示す
ブロック回路図である。変圧用のトランスTの一次側に
おいて、商用電源1(例えば100Vまたは200V)
は、電力調整回路2を介して一次巻線N1に接続されて
いる。電力調整回路2は、後述する誤差増幅器10から
供給される制御電圧に応じて、後述するマグネトロン3
のフィラメント4に供給する電力を調整するものであ
る。この電力調整回路2には、例えばトライアックやS
CR(サイリスタ)等を有する位相制御回路、スイッチ
ング回路、電動スライダック等を用いればよい。
【0023】一方、トランスTの二次側において、二次
巻線N2は、マグネトロン3の直熱型カソードすなわち
フィラメント4に接続されている。マグネトロン3のア
ノード5は接地されており、フィラメント4は高圧回路
6に接続されている。高圧回路6は、アノード5に対し
て負の高電圧(例えば−4000V〜−5000V程
度)をフィラメント4に印加しアノード電流Ibを流す
ことによりマグネトロン3に発振動作を行わせるもので
ある。このため、トランスTには、例えばAC10kV
程度の絶縁耐圧構造が要求される。
【0024】二次巻線N2には、フィラメント4に印加
されるフィラメント電圧Vfを検出する絶縁トランスP
T(巻数比は1:1)が接続されており、該絶縁トラン
スPTはフィラメント電圧検出回路7に接続されてい
る。絶縁トランスPTにも、トランスTと同様に、例え
ばAC10kV程度の絶縁耐圧構造が要求される。フィ
ラメント電圧検出回路7は、絶縁トランスPTからの交
流出力をフィラメント電圧Vfを示す直流値に変換する
ものであり、例えば、電力調整回路2に位相制御回路を
用いた場合には実効値変換回路を用いればよく、また電
力調整回路2に電動スライダックを用いた場合には安価
な全波整流回路による平均値変換回路を用いればよい。
絶縁トランスPTとフィラメント電圧検出回路7とは、
フィラメント電圧検出手段を構成している。
【0025】また、二次巻線N2には、フィラメント4
を流れるフィラメント電流Ifを検出する電流トランス
CTが接続されており、該電流トランスCTはフィラメ
ント電流検出回路8に接続されている。電流トランスC
Tにも、トランスTと同様に、例えばAC10kV程度
の絶縁耐圧構造が要求される。フィラメント電流検出回
路8は、電流トランスCTからの交流出力をフィラメン
ト電流Ifを示す直流値に変換するものであり、例え
ば、電力調整回路2に位相制御回路を用いた場合には実
効値変換回路を用いればよく、また電力調整回路2に電
動スライダックを用いた場合には安価な全波整流回路に
よる平均値変換回路を用いればよい。電流トランスCT
とフィラメント電流検出回路8とは、フィラメント電流
検出手段を構成している。
【0026】フィラメント電圧検出回路7およびフィラ
メント電流検出回路8は、演算回路9にそれぞれ接続さ
れている。演算回路9は、フィラメント電圧検出回路7
からのフィラメント電圧Vfを示す直流値とフィラメン
ト電流検出回路8からのフィラメント電流Ifを示す直
流値とに基づいてフィラメント温度Tfに相当するフィ
ラメント温度電圧VTfを演算するものである。演算回路
9は、該演算回路9からのフィラメント温度電圧VTf
適正温度(例えば2000ケルビン±50ケルビン程
度)に相当する基準電圧VRefとの誤差を増幅して誤差
電圧を生成する誤差増幅器10に接続されている。誤差
増幅器10は、上記誤差電圧を制御電圧として供給する
ために、前述した電力調整回路2に接続されている。
【0027】このように構成された本実施の形態に係る
マグネトロンフィラメント電源装置において、絶縁トラ
ンスPTおよびフィラメント電圧検出回路7によりフィ
ラメント電圧Vfを示す直流値が得られるとともに、電
流トランスCTおよびフィラメント電流検出回路8によ
りフィラメント電流Ifを示す直流値が得られる。これ
らの直流値は演算回路9にそれぞれ供給され、フィラメ
ント温度Tfに相当するフィラメント温度電圧VTfが演
算される。このフィラメント温度電圧VTfは誤差増幅器
10に供給され、適正温度に相当する基準電圧VRef
の誤差が増幅されて誤差電圧が生成される。そして、こ
の誤差電圧が制御電圧として電力調整回路2に供給さ
れ、該制御電圧に応じてフィラメント4に供給される電
力が調整され、フィラメント温度Tfが常に適正温度に
保たれるようになっている。
【0028】上述したように、本実施の形態に係るマグ
ネトロンフィラメント電源装置によれば、いかなるマグ
ネトロン動作条件においても、フィラメント温度Tf
常に適正温度に保つことができ、フィラメント4の変形
や脱炭現象が発生したりモーディング現象が発生し、マ
グネトロン3が短期間で動作不能となってしまうのを防
止することができる。
【0029】(実施の形態2)図4は、本発明の実施の
形態2に係るマグネトロンフィラメント電源装置を示す
ブロック回路図である。本実施の形態に係るマグネトロ
ンフィラメント電源装置は、マグネトロン3のフィラメ
ント4に印加されるフィラメント電圧VfをトランスT
の一次側で検出するようにしたものである。図4におい
て、トランスTの一次巻線N1には、該一次巻線N1の端
子間電圧VOを検出することによりフィラメント4に印
加されるフィラメント電圧Vfを検出するための絶縁ト
ランスPTが接続されており、該絶縁トランスPTはフ
ィラメント電圧検出回路7aに接続されている。この場
合、絶縁トランスPTには、例えばAC10kV程度の
絶縁耐圧構造は要求されず、安価なものを用いることが
できる。フィラメント電圧検出回路7aは、フィラメン
ト電圧Vfと一次巻線N1の端子間電圧VOとトランスT
の巻数比N2/N1との関係Vf=VO(N2/N1)を利用
して、絶縁トランスPTからの交流出力をフィラメント
電圧Vfを示す直流値に変換するものである。絶縁トラ
ンスPTとフィラメント電圧検出回路7aとは、フィラ
メント電圧検出手段を構成している。なお、他の部分の
構成については前述した実施の形態1に係るマグネトロ
ンフィラメント電源装置と同様であり、説明を省略す
る。
【0030】このような本実施の形態に係るマグネトロ
ンフィラメント電源装置によれば、前述した実施の形態
1に係るマグネトロンフィラメント電源装置と同様な効
果が得られるばかりでなく、絶縁トランスPTに安価な
ものを用いることができるという効果も得られる。
【0031】(実施の形態3)図5は、本発明の実施の
形態3に係るマグネトロンフィラメント電源装置を示す
ブロック回路図である。本実施の形態に係るマグネトロ
ンフィラメント電源装置は、上述した実施の形態2に係
るマグネトロンフィラメント電源装置と同様に、マグネ
トロン3のフィラメント4に印加されるフィラメント電
圧VfをトランスTの一次側で検出するようにしたもの
である。図5において、トランスTの一次巻線N1
は、フィラメント4に印加されるフィラメント電圧Vf
を検出するための電圧検出用の分圧抵抗R1およびR2
該一次巻線N1に並列に接続されており、抵抗R2の両端
がフィラメント電圧検出回路7bに接続されている。フ
ィラメント電圧検出回路7bは、フィラメント電圧Vf
と一次巻線N1の端子間電圧V OとトランスTの巻数比N
2/N1との関係Vf=VO(N2/N1)から、分圧抵抗R
1およびR2による分圧比がトランスTの巻数比N2/N1
と等しくなるように該分圧抵抗R1およびR2を設定すれ
ばフィラメント電圧Vfと等しい電圧が得られることを
利用して、フィラメント電圧Vfを示す直流値を得るも
のである。分圧抵抗R1およびR2とフィラメント電圧検
出回路7bとは、フィラメント電圧検出手段を構成して
いる。なお、他の部分の構成については前述した実施の
形態1に係るマグネトロンフィラメント電源装置と同様
であり、説明を省略する。
【0032】このような本実施の形態に係るマグネトロ
ンフィラメント電源装置によれば、前述した実施の形態
1に係るマグネトロンフィラメント電源装置と同様な効
果が得られるばかりでなく、絶縁トランスより安価な分
圧抵抗R1およびR2を用いることができるという効果も
得られる。
【0033】(実施の形態4)図6は、本発明の実施の
形態4に係るマグネトロンフィラメント電源装置を示す
ブロック回路図である。本実施の形態に係るマグネトロ
ンフィラメント電源装置は、マグネトロン3のフィラメ
ント4に印加されるフィラメント電圧Vfばかりでな
く、該フィラメント4を流れるフィラメント電流If
トランスTの一次側で検出するようにしたものである。
図6において、トランスTの一次巻線N1には、該一次
巻線N1の端子間電圧VOを検出することによりフィラメ
ント4に印加されるフィラメント電圧Vfを検出するた
めの絶縁トランスPTが接続されており、該絶縁トラン
スPTはフィラメント電圧検出回路7aに接続されてい
る。この場合、絶縁トランスPTには、例えばAC10
kV程度の絶縁耐圧構造は要求されず、安価なものを用
いることができる。フィラメント電圧検出回路7aは、
フィラメント電圧Vfと一次巻線N1の端子間電圧VO
トランスTの巻数比N2/N1との関係Vf=VO(N2
1)を利用して、絶縁トランスPTからの交流出力を
フィラメント電圧Vfを示す直流値に変換するものであ
る。絶縁トランスPTとフィラメント電圧検出回路7a
とは、フィラメント電圧検出手段を構成している。
【0034】また、トランスTの一次巻線N1には、該
一次巻線N1を流れる電流IOを検出することによりフィ
ラメント4を流れるフィラメント電流Ifを検出するた
めの電流トランスCTが接続されており、該電流トラン
スCTはフィラメント電流検出回路8aに接続されてい
る。この場合、電流トランスCTには、例えばAC10
kV程度の絶縁耐圧構造は要求されず、安価なものを用
いることができる。フィラメント電流検出回路8aは、
フィラメント電流Ifと一次巻線N1を流れる電流IO
トランスTの巻数比の逆数N1/N2との関係If=I
O(N1/N2)を利用して、電流トランスCTからの交
流出力をフィラメント電流Ifを示す直流値に変換する
ものである。電流トランスCTとフィラメント電流検出
回路8aとは、フィラメント電流検出手段を構成してい
る。なお、他の部分の構成については前述した実施の形
態1に係るマグネトロンフィラメント電源装置と同様で
あり、説明を省略する。
【0035】このような本実施の形態に係るマグネトロ
ンフィラメント電源装置によれば、前述した実施の形態
1に係るマグネトロンフィラメント電源装置と同様な効
果が得られるばかりでなく、絶縁トランスPTおよび電
流トランスCTに安価なものを用いることができるとい
う効果も得られる。
【0036】(実施の形態5)図7は、本発明の実施の
形態5に係るマグネトロンフィラメント電源装置を示す
ブロック回路図である。本実施の形態に係るマグネトロ
ンフィラメント電源装置は、上述した実施の形態4に係
るマグネトロンフィラメント電源装置と同様に、マグネ
トロン3のフィラメント4に印加されるフィラメント電
圧Vfばかりでなく、該フィラメント4を流れるフィラ
メント電流IfもトランスTの一次側で検出するように
したものである。図7において、トランスTの一次巻線
1には、フィラメント4に印加されるフィラメント電
圧Vfを検出するための電圧検出用の分圧抵抗R1および
2が該一次巻線N1に並列に接続されており、抵抗R2
の両端がフィラメント電圧検出回路7bに接続されてい
る。フィラメント電圧検出回路7bは、フィラメント電
圧Vfと一次巻線N1の端子間電圧VOとトランスTの巻
数比N2/N1との関係Vf=VO(N2/N1)から、分圧
抵抗R1およびR2による分圧比がトランスTの巻数比N
2/N1と等しくなるように該分圧抵抗R1およびR2を設
定すればフィラメント電圧Vfと等しい電圧が得られる
ことを利用して、フィラメント電圧Vfを示す直流値を
得るものである。分圧抵抗R1およびR 2とフィラメント
電圧検出回路7bとは、フィラメント電圧検出手段を構
成している。
【0037】また、トランスTの一次巻線N1には、該
一次巻線N1を流れる電流IOを検出することによりフィ
ラメント4を流れるフィラメント電流Ifを検出するた
めの電流検出用の抵抗R3が該一次巻線N1に直列に接続
されており、該抵抗R3はフィラメント電流検出回路8
aに接続されている。フィラメント電流検出回路8a
は、フィラメント電流Ifと一次巻線N1を流れる電流I
OとトランスTの巻数比の逆数N1/N2との関係If=I
O(N1/N2)を利用して、抵抗R3による交流出力をフ
ィラメント電流Ifを示す直流値に変換するものであ
る。抵抗R3とフィラメント電流検出回路8aとは、フ
ィラメント電流検出手段を構成している。なお、他の部
分の構成については前述した実施の形態1に係るマグネ
トロンフィラメント電源装置と同様であり、説明を省略
する。
【0038】このような本実施の形態に係るマグネトロ
ンフィラメント電源装置によれば、前述した実施の形態
1に係るマグネトロンフィラメント電源装置と同様な効
果が得られるばかりでなく、絶縁トランスより安価な電
圧検出用の分圧抵抗R1およびR2を用いることができる
とともに、電流トランスより安価な電流検出用の抵抗R
3を用いることができるという効果も得られる。
【0039】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、本発
明に係るマグネトロンフィラメント電源装置によれば、
いかなるマグネトロン動作条件においても、フィラメン
ト温度を常に適正温度に保つことができ、フィラメント
の変形や脱炭現象が発生したりモーディング現象が発生
し、マグネトロンが短期間で動作不能となってしまうの
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るマグネトロンフィ
ラメント電源装置を示すブロック回路図である。
【図2】フィラメント抵抗とフィラメント温度との関係
を説明するためのグラフである。
【図3】フィラメント電圧およびフィラメント電流とフ
ィラメント抵抗との関係を説明するための図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係るマグネトロンフィ
ラメント電源装置を示すブロック回路図である。
【図5】本発明の実施の形態3に係るマグネトロンフィ
ラメント電源装置を示すブロック回路図である。
【図6】本発明の実施の形態4に係るマグネトロンフィ
ラメント電源装置を示すブロック回路図である。
【図7】本発明の実施の形態5に係るマグネトロンフィ
ラメント電源装置を示すブロック回路図である。
【図8】アノード電流とフィラメント電圧との関係を説
明するためのグラフである。
【図9】従来のマグネトロンフィラメント電源装置の一
例を示すブロック回路図である。
【図10】従来のマグネトロンフィラメント電源装置の
他の例を示すブロック回路図である。
【符号の説明】
2 電力調整回路 3 マグネトロン 4 フィラメント 7,7a,7b フィラメント電圧検出回路 8,8a フィラメント電流検出回路 9 演算回路 10 誤差増幅器 T トランス N1 一次巻線 N2 二次巻線 PT 絶縁トランス CT 電流トランス R1,R2 電圧検出用の分圧抵抗 R3 電流検出用の抵抗 Vf フィラメント電圧 If フィラメント電流 Tf フィラメント温度 VTf フィラメント温度電圧 VRef 基準電圧

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二次巻線にマグネトロンのフィラメント
    が接続された変圧用のトランスと、 前記トランスの一次巻線に接続され制御電圧に応じて前
    記フィラメントに供給する電力を調整する電力調整手段
    と、 前記フィラメントに印加されるフィラメント電圧を検出
    するフィラメント電圧検出手段と、 前記フィラメントを流れるフィラメント電流を検出する
    フィラメント電流検出手段と、 前記フィラメント電圧検出手段により検出された前記フ
    ィラメント電圧と前記フィラメント電流検出手段により
    検出された前記フィラメント電流とに基づいて前記フィ
    ラメントの温度に相当するフィラメント温度電圧を演算
    する演算手段と、 前記演算手段により演算された前記フィラメント温度電
    圧と適正温度に相当する基準電圧との誤差に基づく誤差
    電圧を生成し前記制御電圧として前記電力調整手段に供
    給する誤差電圧生成手段と、を備えたことを特徴とする
    マグネトロンフィラメント電源装置。
  2. 【請求項2】 前記フィラメント電圧検出手段が前記ト
    ランスの二次巻線に接続された絶縁トランスを有し、前
    記フィラメント電流検出手段が前記トランスの二次巻線
    に接続された電流トランスを有することを特徴とする請
    求項1に記載のマグネトロンフィラメント電源装置。
  3. 【請求項3】 前記フィラメント電圧検出手段が前記ト
    ランスの一次巻線に接続された絶縁トランスを有し、前
    記フィラメント電流検出手段が前記トランスの二次巻線
    に接続された電流トランスを有することを特徴とする請
    求項1に記載のマグネトロンフィラメント電源装置。
  4. 【請求項4】 前記フィラメント電圧検出手段が前記ト
    ランスの一次巻線に並列に接続された電圧検出用の分圧
    抵抗を有し、前記フィラメント電流検出手段が前記トラ
    ンスの二次巻線に接続された電流トランスを有すること
    を特徴とする請求項1に記載のマグネトロンフィラメン
    ト電源装置。
  5. 【請求項5】 前記フィラメント電圧検出手段が前記ト
    ランスの一次巻線に接続された絶縁トランスを有し、前
    記フィラメント電流検出手段が前記トランスの一次巻線
    に接続された電流トランスを有することを特徴とする請
    求項1に記載のマグネトロンフィラメント電源装置。
  6. 【請求項6】 前記フィラメント電圧検出手段が前記ト
    ランスの一次巻線に並列に接続された電圧検出用の分圧
    抵抗を有し、前記フィラメント電流検出手段が前記トラ
    ンスの一次巻線に直列に接続された電流検出用の抵抗を
    有することを特徴とする請求項1に記載のマグネトロン
    フィラメント電源装置。
JP2002096743A 2002-03-29 2002-03-29 マグネトロンフィラメント電源装置 Pending JP2003297545A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002096743A JP2003297545A (ja) 2002-03-29 2002-03-29 マグネトロンフィラメント電源装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002096743A JP2003297545A (ja) 2002-03-29 2002-03-29 マグネトロンフィラメント電源装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003297545A true JP2003297545A (ja) 2003-10-17

Family

ID=29387517

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002096743A Pending JP2003297545A (ja) 2002-03-29 2002-03-29 マグネトロンフィラメント電源装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003297545A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006147221A (ja) * 2004-11-17 2006-06-08 Micro Denshi Kk マグネトロンの給電装置
WO2007029580A1 (ja) * 2005-09-08 2007-03-15 Tokyo Electron Limited マグネトロンの制御方法、マグネトロンの寿命判定方法、マイクロ波発生装置、マグネトロンの寿命判定装置、処理装置、コンピュータプログラム及び記憶媒体
JP2013511250A (ja) * 2009-11-11 2013-03-28 イー2ヴイ テクノロジーズ (ユーケイ) リミテッド マイクロ波源のための高周波陰極加熱器電源

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006147221A (ja) * 2004-11-17 2006-06-08 Micro Denshi Kk マグネトロンの給電装置
WO2007029580A1 (ja) * 2005-09-08 2007-03-15 Tokyo Electron Limited マグネトロンの制御方法、マグネトロンの寿命判定方法、マイクロ波発生装置、マグネトロンの寿命判定装置、処理装置、コンピュータプログラム及び記憶媒体
JP2007073395A (ja) * 2005-09-08 2007-03-22 Tokyo Electron Ltd マグネトロンの制御方法、マグネトロンの寿命判定方法、マイクロ波発生装置、マグネトロンの寿命判定装置、処理装置及び記憶媒体
KR100935489B1 (ko) * 2005-09-08 2010-01-06 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 마그네트론의 제어 방법, 마그네트론의 수명 판정 방법, 마이크로파 발생 장치, 마그네트론의 수명 판정 장치, 처리 장치, 및 컴퓨터 판독가능한 기억 매체
US7915827B2 (en) 2005-09-08 2011-03-29 Tokyo Electron Limited Magnetron control method, magnetron service life judgment method, microwave generation device, magnetron service life judgment device, processing device, computer program, and storage medium
JP2013511250A (ja) * 2009-11-11 2013-03-28 イー2ヴイ テクノロジーズ (ユーケイ) リミテッド マイクロ波源のための高周波陰極加熱器電源
US8976542B2 (en) 2009-11-11 2015-03-10 E2V Technologies (Uk) Limited High frequency cathode heater supply for a microwave source

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5136901B2 (ja) 温度検出装置
JP4119540B2 (ja) エネルギー変換のための方法および装置
JPH0436327B2 (ja)
JP2003297545A (ja) マグネトロンフィラメント電源装置
JP2005044670A (ja) 高周波加熱装置
US4439869A (en) X-Ray generator for an X-ray tube comprising a grounded grid
JP3735465B2 (ja) 電子レンジ
JP3173433B2 (ja) 高周波加熱装置
JP2004342360A (ja) X線発生装置
JP3744321B2 (ja) 電源装置
JPH0635365Y2 (ja) 電子線照射装置
JPH0432187A (ja) 高周波加熱調理装置
CN213637505U (zh) 离子枪电源电路
RU2335383C2 (ru) Катодный узел сварочной электронно-оптической системы с катодом косвенного подогрева электронной бомбардировкой
JP3570173B2 (ja) 交流から直流を生成する装置に設けられる制御回路
JPH02144880A (ja) マグネトロン電力供給装置
TW202338264A (zh) 加熱烹調器
EP0724328A1 (en) Electric power circuit having means for suppressing generation of harmonics flowing back to AC power source
JP2005228597A (ja) マグネトロンフィラメント電源装置
JPH0462789A (ja) 電子レンジ
JP6590595B2 (ja) 電気機器
KR940003231B1 (ko) 전자레인지용 인버터 회로
JP2565054Y2 (ja) インバータ電源回路の保護装置
JPH04137481A (ja) マグネトロン駆動電源
TW202331151A (zh) 加熱烹調器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20050217

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060324

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20070131

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070606