JP2003297524A - サージアブソーバ及びその製造方法 - Google Patents

サージアブソーバ及びその製造方法

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JP2003297524A
JP2003297524A JP2002094930A JP2002094930A JP2003297524A JP 2003297524 A JP2003297524 A JP 2003297524A JP 2002094930 A JP2002094930 A JP 2002094930A JP 2002094930 A JP2002094930 A JP 2002094930A JP 2003297524 A JP2003297524 A JP 2003297524A
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insulating substrate
surge absorber
voltage protection
protection material
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Yasuhiro Shiyatou
康弘 社藤
Yoshiyuki Tanaka
芳幸 田中
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過渡電圧保護材を形成した上面を平坦化して
良好な実装性を確保しつつ、しかも、土手部を不要にし
て過渡電圧保護材を段差のない状態で絶縁基板上に形成
できるサージアブソーバ及びその製造方法を得、サージ
アブソーバの実装効率の向上、薄厚化、及び低コスト化
を可能にする。 【解決手段】 サージアブソーバ21において、絶縁基
板23の上面に形成した凹部25と、この凹部25に入
れられて固化し絶縁基板23の上面と同一平面となる過
渡電圧保護材27と、絶縁基板23上に形成され絶縁基
板23上から延出して過渡電圧保護材27上で放電間隙
31を隔てて対向する一対の放電電極29、29とを設
けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子回路を雷サー
ジや静電気等の過渡電圧から保護するサージアブソーバ
及びその製造方法に関し、更に詳しくは、過渡電圧保護
材を設けた絶縁基板上面の平坦化を高める改良技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】チップ型サージアブソーバは、電話機、
モデムなどの電子機器が通信線と接続する部分、或いは
CRT駆動回路など、雷サージや静電気等の異常電圧に
よる電撃を受けやすい部分に接続され、異常電圧によっ
て電子機器が破壊されるのを防ぐために使用されてい
る。
【0003】この種のサージアブソーバ1は、図5に示
すように、絶縁基板3の表面に一対の放電電極5、5
が、その裏面に回路基板の信号線と接地線に各々接続さ
れる一対の下電極7、7がそれぞれ形成されていて、こ
れらの電極5、7は互いに絶縁基板3の両端面に形成さ
れている図示しないターミネート電極によって電気的に
接続されている。
【0004】絶縁基板3上の中央部には、放電間隙9を
隔てて対向する放電電極5、5の対向先端を覆うように
過渡電圧保護層11が形成されている。また、図中、1
2は、過渡電圧保護層11を覆う保護層である。サージ
アブソーバ1は、静電気等の過渡電圧が基板回路に侵入
すると、この過渡電圧保護層11が低インピーダンスに
低下し、過渡電圧を下電極7を通じて回路基板の接地線
に回避させるようになっている。
【0005】ところが、過渡電圧保護層11は、熱硬化
性ラバーや合成樹脂等に導電性微粉末を混入し、これを
有機溶媒で溶解した液状の過渡電圧保護材を、放電間隙
9を位置目標としてディスペンス又はスクリーン印刷に
よって連続的に滴下又は印刷していき、これらを乾燥硬
化することで形成するので、表面張力、また絶縁基板3
と放電電極5、5とのぬれ性に応じて丸くドーム状に盛
り上がってしまうことがある。このような盛り上がりが
生じると、サージアブソーバ1を回路基板へ実装する際
に、実装装置の吸着ノズルをちょうどドーム形状の頂部
に位置決めしなくてはならず、少しでも吸着位置がずれ
ると、エアリークが生じてサージアブソーバ1が傾斜し
て吸着保持され、吸着保持のやり直しが発生したり、実
装が不能となって実装効率を低下させる。
【0006】このため、例えば特開2001−2300
46号公報に開示されるサージ吸収素子は、図6
(a)、(b)に示すように、基材3の上部に、水平面
方向で上端部の高さ位置が均一な枠状の土手部13を形
成し、図6(c)、(d)に示すように、この土手部1
3の内側に液状の過渡電圧保護材を付着硬化させて、上
面が平坦となった過渡電圧保護層11を形成すること
で、吸着ノズルの高い位置決め精度を不要にし且つエア
リークを生じさせることなく確実に吸着できるようにし
て、回路基板への実装効率を改善できるようにしてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6に
示した従来のサージアブソーバは、過渡電圧保護材の上
面が平坦となるので、回路基板への実装効率は改善でき
るものの、絶縁基板の上部に枠状の土手部を形成して、
過渡電圧保護材の上面を平坦にするため、土手部を形成
する分、製造工程が増え且つ製造が煩雑となって、製品
コストが増大した。また、土手部を絶縁基板上に形成し
て、その中に過渡電圧保護材を付着硬化させるため、土
手部と共に過渡電圧保護材が絶縁基板上から突出して、
サージアブソーバの厚みが厚くなる不利があった。本発
明は上記状況に鑑みてなされたもので、過渡電圧保護材
を形成した上面を平坦化して良好な実装性を確保しつ
つ、しかも、土手部を不要にして過渡電圧保護材を段差
のない状態で絶縁基板上に形成できるサージアブソーバ
及びその製造方法を提供し、もって、実装効率の向上、
サージアブソーバの薄厚化、及び低コスト化を図ること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る請求項1記載のサージアブソーバは、絶
縁基板の上面に形成した凹部と、該凹部に入れられて固
化し前記絶縁基板の上面と同一平面となる過渡電圧保護
材と、前記絶縁基板上に形成され該絶縁基板上から延出
して該過渡電圧保護材上で放電間隙を隔てて対向する一
対の放電電極とを具備したことを特徴とする。
【0009】このサージアブソーバでは、絶縁基板の上
面に凹部が形成され、この凹部に過渡電圧保護材が入れ
られて固化され、過渡電圧保護材が段差のない状態で絶
縁基板上に形成される。これにより、サージアブソーバ
の上面が平坦になる。また、過渡電圧保護材が絶縁基板
上から盛り上がらず、サージアブソーバが薄厚となる。
更に、過渡電圧保護材を平坦化させるための枠状の土手
部が不要になる。
【0010】請求項2記載のサージアブソーバは、請求
項1記載のサージアブソーバにおいて、前記凹部が円柱
形状の空間であることを特徴とする。
【0011】このサージアブソーバでは、凹部が円柱形
状の空間に形成され、粘性を有する液状の過渡電圧保護
材が例えば滴下によって凹部に入れられる際には、凹部
空間が角柱形状である場合に比べ、液状の過渡電圧保護
材が凹部内壁面に等距離で拡がり、均等な延展が可能と
なる。
【0012】請求項3記載のサージアブソーバの製造方
法は、絶縁基板に凹部を形成する工程と、過渡電圧保護
材を入れて凹部を絶縁基板と同一平面に埋める工程と、
該過渡電圧保護材上で放電間隙を隔てて対向する一対の
放電電極を前記絶縁基板と該過渡電圧保護材とに亘って
形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0013】このサージアブソーバの製造方法では、凹
部に過渡電圧保護材が入れられ、凹部が絶縁基板と同一
平面状に埋められた後、一対の放電電極が絶縁基板と過
渡電圧保護材とに亘って形成される。この工程順序によ
って、絶縁基板に対する過渡電圧保護材の埋入が容易に
なると共に、過渡電圧保護材が同一平面状となった絶縁
基板上への放電電極の形成が可能となる。
【0014】請求項4記載のサージアブソーバの製造方
法は、請求項3記載のサージアブソーバの製造方法にお
いて、前記放電間隙を隔てて対向する一対の前記放電電
極を、スクリーン印刷によって前記絶縁基板と前記過渡
電圧保護材とに亘って形成することを特徴とする。
【0015】このサージアブソーバの製造方法では、放
電間隙を隔てて対向する一対の放電電極が、スクリーン
印刷によって絶縁基板と過渡電圧保護材とに亘って形成
され、放電間隙及び一対の放電電極が絶縁基板と過渡電
圧保護材とに亘って一度に形成される。
【0016】請求項5記載のサージアブソーバの製造方
法は、請求項3記載のサージアブソーバの製造方法にお
いて、前記過渡電圧保護材上の少なくとも一部分に重な
って該過渡電圧保護材を横切る一本の電極を前記絶縁基
板上に形成した後、該電極を前記過渡電圧保護材上にて
所定間隔で切断して前記放電間隙及び前記一対の放電電
極を形成することを特徴とする。
【0017】このサージアブソーバの製造方法では、過
渡電圧保護材を横切る一本の電極が絶縁基板上に形成さ
れた後、この一本の電極が過渡電圧保護材上で切断され
て、放電間隙及び一対の放電電極が形成される。これに
より、過渡電圧保護材上での放電間隙が高精度に位置決
め可能となる。例えば、スクリーン印刷により放電間隙
及び放電電極を同時に形成する場合には、位置決め精度
により放電間隙が凹部の直径方向にずれることも想定さ
れるが、本方法によれば、このようなずれに影響される
ことなく、放電間隙が過渡電圧保護材の中央部に形成可
能となる。
【0018】請求項6記載のサージアブソーバの製造方
法は、請求項3、4又は5記載のサージアブソーバの製
造方法において、前記絶縁基板の焼成前のグリーンシー
トに対しブレーク溝形成と同時に、前記凹部を押圧形成
することを特徴とする。
【0019】このサージアブソーバの製造方法では、凹
部が、従来より行われているブレーク溝の形成と同時
に、グリーンシートに押圧形成され、新たな製造工程を
増やさずに凹部を有する絶縁基板が生産可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るサージアブソ
ーバ及びその製造方法の好適な実施の形態を図面を参照
して詳細に説明する。図1は本発明に係るサージアブソ
ーバの外観斜視図、図2は図1に示したサージアブソー
バの縦断面図である。
【0021】本実施の形態によるサージアブソーバ21
は、アルミナ等からなる絶縁基板23の上面中央部に、
凹部25を有している。本実施の形態において、凹部2
5は、円柱形状の空間に形成されるが、これに限定され
るものではなく、その他、楕円、三角、六角、八角柱等
の形状空間であってもよい。この凹部25には、過渡電
圧保護材27が入れられて固化している。固化した過渡
電圧保護材27は、絶縁基板23の上面と同一平面とな
る。つまり、絶縁基板23と過渡電圧保護材27とは、
段差のない平坦な一平面となっている。
【0022】過渡電圧保護材27は、非常に大きな絶縁
抵抗を持っているが、静電気等の過渡電圧が印加される
と、低インピーダンスに低下し、過渡電圧を通電させ
る。過渡電圧保護材27は、熱硬化性ラバーや合成樹脂
等に導電性微粉末を混入し、これを有機溶媒で溶解した
液状のものを凹部25内に、ディスペンス又はスクリー
ン印刷によって連続的に滴下又は印刷し、これを乾燥硬
化することで形成している。本実施の形態においては、
凹部25が円柱形状の空間となっているので、粘性を有
する液状の過渡電圧保護材27が例えば滴下によって凹
部25に入れられる際には、凹部空間が角柱形状である
場合に比べ、液状の過渡電圧保護材27が凹部内壁面に
等距離で拡がり、均等な延展が可能となる。
【0023】絶縁基板23と、過渡電圧保護材27との
上面には、一対の放電電極29、29を形成している。
一対の放電電極29、29は、絶縁基板23の左右端か
ら過渡電圧保護材27上に延出して、この過渡電圧保護
材27上で延出先端を、放電間隙31を隔てて対向させ
ている。つまり、一対の放電電極29、29は、放電間
隙31の間が過渡電圧保護材27を介在して接続されて
いる。この放電電極29、29は、例えばスクリーン印
刷により形成される。
【0024】絶縁基板23の上面には、放電電極29、
29の一部分、過渡電圧保護材27、放電間隙31を覆
うように、エポキシ樹脂等からなる保護層33を例えば
スクリーン印刷によって形成している。この保護層33
は、上面が平坦面となる。この保護層33の上面が、実
装装置における吸着ノズルの吸着面となる。したがっ
て、保護層33は、サージアブソーバ21の中央部で且
つ吸着ノズルの吸着径より大きな面積で形成されてい
る。
【0025】絶縁基板23の裏面には、回路基板の信号
線と接地線に各々接続される一対の下電極35、35を
形成している。下電極35、35は、絶縁基板23の両
端面にメッキ等によって形成する端子電極37によって
電気的に接続されている。なお、本実施の形態では、絶
縁基板23の裏面に下電極35、35を形成し、この下
電極35、35を端子電極37によって放電電極29、
29に接続する構造としたが、サージアブソーバ21
は、放電電極29、29の外端となる絶縁基板23の両
端に、導電性ペーストをディピング等により塗布するこ
とで、端子電極37と下電極35、35とを同時に形成
するものであってもよい。
【0026】このように、サージアブソーバ21では絶
縁基板23上の中央部に、放電間隙31を隔てて対向す
る一対の放電電極29、29が過渡電圧保護材27に接
続されている。従って、静電気等の過渡電圧が基板回路
に侵入すると、この過渡電圧保護材27が低インピーダ
ンスに低下し、過渡電圧を下電極35、35を通じて回
路基板の接地線に回避させるように作動する。
【0027】このように構成したサージアブソーバ21
によれば、絶縁基板23の上面に凹部25を形成し、こ
の凹部25に過渡電圧保護材27を入れて固化させ、過
渡電圧保護材27上で放電間隙31を隔てて対向する一
対の放電電極29、29を絶縁基板23に亘って形成し
たので、土手部を設けることなく、過渡電圧保護材27
を段差のない状態で絶縁基板23上に形成することがで
きる。この結果、サージアブソーバ21の上面を平坦に
することができ、実装装置の吸着ノズルによる実装効率
を向上させることができる。また、過渡電圧保護材27
が絶縁基板23上から盛り上がらないのでサージアブソ
ーバ21を薄厚にすることができる。更に、過渡電圧保
護材27を平坦化させるための枠状の土手部が不要にな
るので製造コストを安価にすることができる。
【0028】また、過渡電圧保護材27の厚みを均一化
できるので、電位分布にバラツキのないサージアブソー
バ21を量産することができる。そして、過渡電圧保護
材27が凹部25内に収容されるので、耐衝撃性を高め
ることもできる。
【0029】次に、上記のように構成されるサージアブ
ソーバ21の製造方法を説明する。図3は図1に示した
サージアブソーバの製造工程の説明図、図4は凹部及び
ブレーク溝の押圧形成状況を表すグリーンシートの部分
拡大斜視図である。
【0030】サージアブソーバ21は、図3(a)に示
すように、アルミナ基板からなる絶縁基板23に凹部2
5を形成しておく。凹部25の形成は、絶縁基板23の
形成工程において、図4に示すグリーンシート41に対
して、ブレーク溝43を形成するのと同時に、押圧形成
することが好ましい。このようにして、凹部25を、従
来より行われているブレーク溝43の形成と同時に、グ
リーンシート41に押圧形成することで、新たな製造工
程を増やさずに凹部25を有する絶縁基板23を容易に
生産することができる。そして、このグリーンシート4
1を焼成する。
【0031】次いで、図3(b)に示すように、絶縁基
板23に形成した凹部25に、熱硬化性ラバーや合成樹
脂等に導電性微粉末を混入し、これを有機溶媒で溶解し
た液状の過渡電圧保護材27を、ディスペンス又はスク
リーン印刷によって連続的に滴下又は印刷し、これらを
乾燥硬化する。これにより、凹部25が、絶縁基板23
と同一平面に埋められることとなる。
【0032】次いで、過渡電圧保護材27上で放電間隙
31を隔てて対向する一対の放電電極29、29を、絶
縁基板23と過渡電圧保護材27とに亘って形成する。
この放電電極29、29は、スクリーン印刷法により形
成することが好ましいが、スパッタ法、CVD法、又は
蒸着法による薄膜として形成してもよい。一対の放電電
極29、29をスクリーン印刷によって形成すれば、放
電間隙31を隔てて対向する一対の放電電極29、29
を、絶縁基板23と過渡電圧保護材27とに亘って一度
に形成することができる。
【0033】この他、放電電極29、29の形成は、過
渡電圧保護材27の少なくとも一部分に重なって、過渡
電圧保護材27を横切る一本の電極を絶縁基板23上に
形成した後、この電極を過渡電圧保護材27上で所定間
隔で切断して、放電間隙31及び一対の放電電極29、
29を形成するものであってもよい。この場合、放電間
隙31は、レーザ加工或いはダイスによって切断するこ
とができる。
【0034】このような後工程で放電間隙31を切断す
る製造方法によれば、過渡電圧保護材27上での放電間
隙31が高精度に位置決め可能となる。例えば、スクリ
ーン印刷により放電間隙31及び放電電極29、29を
同時に形成する場合には、位置決め精度により放電間隙
31が凹部25の直径方向にずれることも想定される
が、この製造方法によれば、このようなずれに影響され
ることなく、放電間隙31が過渡電圧保護材27の中央
部に高精度に形成可能となる。
【0035】放電電極29、29を形成した後には、放
電電極29、29の一部分、過渡電圧保護材27、放電
間隙31を覆うように、エポキシ樹脂等からなる保護層
33を例えばスクリーン印刷によって形成する。次い
で、ブレーク溝43に沿って割り、分割されて小片状と
なった絶縁基板23の両端面にメッキ等によって端子電
極37を形成し、放電電極29、29と下電極35、3
5とを電気的に接続して、図3(c)に示すように、サ
ージアブソーバ21を得る。
【0036】このサージアブソーバ21の製造方法で
は、凹部25に過渡電圧保護材27が入れられ、凹部2
5が絶縁基板23と同一平面状に埋められた後、一対の
放電電極29、29が絶縁基板23と過渡電圧保護材2
7とに亘って形成されるので、絶縁基板23に対する過
渡電圧保護材27の埋入が容易に行えると共に、過渡電
圧保護材27が同一平面状となった絶縁基板23上に、
通常の平坦な絶縁基板上への電極形成と同様に放電電極
29、29を形成することができ、サージアブソーバ2
1を良好に生産することができる。
【0037】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る請求項1記載のサージアブソーバによれば、絶縁基板
の上面に凹部を形成し、この凹部に過渡電圧保護材を入
れて固化させ、この過渡電圧保護材上で放電間隙を隔て
て対向する一対の放電電極を絶縁基板に亘って形成した
ので、土手部を設けることなく、過渡電圧保護材を段差
のない状態で絶縁基板上に形成することができる。この
結果、サージアブソーバ上面を平坦にすることができ、
実装装置の吸着ノズルを用いて上面を吸着保持し、サー
ジアブソーバを回路基板へ実装する際の実装効率を向上
させることができる。また、過渡電圧保護材が絶縁基板
上から盛り上がらないのでサージアブソーバを薄厚にす
ることができる。更に、過渡電圧保護材を平坦化させる
ための枠状の土手部が不要になるので製造コストを安価
にすることができる。
【0038】請求項2記載のサージアブソーバによれ
ば、凹部を円柱形状の空間に形成するので、粘性を有す
る液状の過渡電圧保護材を例えば滴下によって凹部に入
れる際には、凹部空間が角柱形状である場合に比べ、液
状の過渡電圧保護材が凹部内壁面に等距離で拡がり、均
等に延展して表面を平坦化し易くできる。
【0039】請求項3記載のサージアブソーバの製造方
法によれば、絶縁基板に凹部を形成し、この凹部に過渡
電圧保護材を入れて絶縁基板と同一平面状に埋め、その
後、放電間隙を隔てて対向する一対の放電電極を絶縁基
板と過渡電圧保護材とに亘って形成するので、絶縁基板
に対する過渡電圧保護材の埋入を容易に行うことがで
き、しかも、過渡電圧保護材が同一平面状となった絶縁
基板上に放電電極を形成できる。この結果、通常の平坦
な絶縁基板上への電極形成と同様に放電電極を形成する
ことができ、請求項1又は2記載のサージアブソーバを
良好に生産することができる。
【0040】請求項4記載のサージアブソーバの製造方
法によれば、放電間隙を隔てて対向する一対の放電電極
を、スクリーン印刷によって絶縁基板と過渡電圧保護材
とに亘って形成するので、放電間隙及び一対の放電電極
を、絶縁基板と過渡電圧保護材とに亘って一度に形成す
ることができ、生産性を高めることができる。
【0041】請求項5記載のサージアブソーバの製造方
法によれば、過渡電圧保護材を横切る一本の電極を絶縁
基板上に形成した後、この電極を過渡電圧保護材上で切
断して放電間隙及び一対の放電電極を形成するので、過
渡電圧保護材上での放電間隙を過渡電圧保護材の中央部
に高精度に位置決め形成でき、電界分布の均一性を向上
させることができる。
【0042】請求項6記載のサージアブソーバの製造方
法によれば、絶縁基板の焼成前のグリーンシートに対し
て、ブレーク溝の形成と同時に、凹部を押圧形成するの
で、新たな製造工程を増やさずに凹部を有する絶縁基板
が生産でき、段差のないサージアブソーバの生産性を高
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るサージアブソーバの外観斜視図
である。
【図2】 図1に示したサージアブソーバの縦断面図で
ある。
【図3】 図1に示したサージアブソーバの製造工程の
説明図である。
【図4】 凹部及びブレーク溝の押圧形成状況を表すグ
リーンシートの部分拡大斜視図である。
【図5】 従来のサージアブソーバの縦断面図である。
【図6】 従来の土手部を有するサージアブソーバの製
造工程の説明図である。
【符号の説明】
21…サージアブソーバ 23…絶縁基板 25…凹部 27…過渡電圧保護材 29…放電電極 31…放電間隙 41…グリーンシート 43…ブレーク溝
フロントページの続き (72)発明者 田中 芳幸 埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬2270番地 三 菱マテリアル株式会社セラミックス工場電 子デバイス開発センター内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板の上面に形成した凹部と、該凹
    部に入れられて固化し前記絶縁基板の上面と同一平面と
    なる過渡電圧保護材と、前記絶縁基板上に形成され該絶
    縁基板上から延出して該過渡電圧保護材上で放電間隙を
    隔てて対向する一対の放電電極とを具備したことを特徴
    とするサージアブソーバ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のサージアブソーバにおい
    て、 前記凹部が円柱形状の空間であることを特徴とするサー
    ジアブソーバ。
  3. 【請求項3】 絶縁基板に凹部を形成する工程と、過渡
    電圧保護材を入れて凹部を絶縁基板と同一平面に埋める
    工程と、該過渡電圧保護材上で放電間隙を隔てて対向す
    る一対の放電電極を前記絶縁基板と該過渡電圧保護材と
    に亘って形成する工程とを含むことを特徴とするサージ
    アブソーバの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のサージアブソーバの製造
    方法において、 前記放電間隙を隔てて対向する一対の前記放電電極を、
    スクリーン印刷によって前記絶縁基板と前記過渡電圧保
    護材とに亘って形成することを特徴とするサージアブソ
    ーバの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項3記載のサージアブソーバの製造
    方法において、 前記過渡電圧保護材上の少なくとも一部分に重なって該
    過渡電圧保護材を横切る一本の電極を前記絶縁基板上に
    形成した後、該電極を前記過渡電圧保護材上にて所定間
    隔で切断して前記放電間隙及び前記一対の放電電極を形
    成することを特徴とするサージアブソーバの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項3、4又は5記載のサージアブソ
    ーバの製造方法において、 前記絶縁基板の焼成前のグリーンシートに対しブレーク
    溝形成と同時に、前記凹部を押圧形成することを特徴と
    するサージアブソーバの製造方法。
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