JP2003296285A - グラフ表示機能付き電子機器、プログラム、およびグラフ表示方法 - Google Patents

グラフ表示機能付き電子機器、プログラム、およびグラフ表示方法

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JP2003296285A JP2002097633A JP2002097633A JP2003296285A JP 2003296285 A JP2003296285 A JP 2003296285A JP 2002097633 A JP2002097633 A JP 2002097633A JP 2002097633 A JP2002097633 A JP 2002097633A JP 2003296285 A JP2003296285 A JP 2003296285A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、グラフ表示機能付き電子機
器において、算数・数学の学習者にとって有効な形で、
数式処理機能をグラフ表示機能に取り込むこと。 【解決手段】 定数を含むグラフ式(例えば、y=x2
−Ax−4A)が入力された場合(b)には、そのグラ
フ式に含まれる定数Aに仮の値を設定して、この設定さ
れた定数の値に基づいて作成されるグラフが予め定めら
れた表示座標範囲内にあるか否かを判別し、この表示座
標範囲内にあると判別した際に、前記定数の値に基づい
てグラフを作成する(c)。その際、y軸に定められて
いる切片のポイントに対して、定数Aの値を決定する。
また、定数に仮の値を設定する処理と、グラフ式に含ま
れる定数を文字として残したままで関数演算を実行する
処理とを併用することで、グラフの法線や接線、逆関数
を算出してグラフ表示したり、トレースを実行したり、
交点、切片、極値などの座標を算出してポインタを表示
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グラフ表示機能付
き電子機器に関するものであって、特に、数式処理機能
を有するものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来には、数式処理機能を有する計算機
が存在する。数式処理とは、未知定数を含む関数式につ
いて、未知定数を文字によって表現し、係る文字を残し
たままで展開や因数分解などの演算を行う処理である。
例えば、y=(x−A)2+Bといった「A」や「B」
の文字を含む数式が入力され、更にこれを展開する指示
が入力された場合には、y=x2−2Ax+A2+Bを表
示する、といった処理である。
【0003】また、近年では、グラフ表示機能を有する
グラフ関数電卓の開発が進んでいる。グラフ関数電卓と
は、グラフ式を数値的に処理してグラフを作成するもの
である。例えば、変数xとyを含むグラフ式に対して、
変数xに適当な数値を代入し、対応するyの値を算出す
る。係る処理をxの変域について、所定の間隔Δx毎に
順次実行し、算出した個々の座標(x,y)をxy座標
系に順次表示することによってグラフを描画している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、グラフ
関数電卓では、グラフ式を数値的に扱うことでグラフを
作成する。このため、文字を含む、すなわち未知定数を
含む数式のグラフを表示することはできなかった。例え
ば、y=Axのグラフを表示するためには、利用者によ
って未知定数Aの値が指定されなければ、x座標に対す
るyの値を特定できず、グラフを作成することができな
い。故に、値が指定されていない文字を含む数式が入力
された場合には、「エラー」を表示して、再度文字の値
を指定して、数式を入力するよう利用者に督促するもの
が多かった。また、中には、入力された数式に変数以外
の定数が含まれる場合には、係る定数にゼロを代入して
グラフを作成するものもある。しかし、定数にゼロを代
入したのでは、その数式の特徴を示すグラフを表示する
ことができない場合もある。
【0005】ところで、数式処理によれば、未知定数を
文字によって表現することで関数を抽象的に扱い、関数
の変換や演算などを簡潔に示すことが可能である。例え
ば、定数Aを含むy=(x−A)2といった数式を展開
する場合、Aに特定の数値を当てはめて計算したときと
比較して、展開前後の関係をより明瞭に示すことができ
る。故に、教育の現場などでは、定数を文字で示し、式
を一般化して扱うことがよくある。また、授業などで
は、数式の一般的なイメージを説明するために、文字を
残したままで、すなわち未知定数に具体的な数値を当て
はめることなく、グラフを作図することがままある。
【0006】グラフ関数電卓は、グラフ表示機能が利用
者の数式の把握を支援するものとして、教育の現場で広
く採用されているが、上述のように定数を含む数式をグ
ラフ化できないという点で改良の余地があった。
【0007】本発明の課題は、グラフ表示機能付き電子
機器において、算数・数学の学習者にとって有効な形
で、数式処理機能をグラフ表示機能に取り込むことであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、グラフ式(例えば、本実施の形態における数式)を
入力するための入力手段(例えば、図2に示す入力部1
1もしくはタブレット12・位置検出回路13)と、前
記入力されたグラフ式に定数が含まれるか否かを判定
し、含まれる場合に当該定数に対して、仮の値を設定す
る設定手段(例えば、図2に示すCPU10;図6に示
す数式グラフ実行処理のS4〜S19)と、この設定手
段により設定された定数の値に基づいて作成されるグラ
フが予め定められた表示座標範囲内(例えば、図8に示
す表示座標範囲30)にあるか否かを判別し、この表示
座標範囲内にあると判別した際に、前記定数の値に基づ
いてグラフ、グラフを作成するグラフ作成手段(例え
ば、図2に示すCPU10;図6に示す数式グラフ実行
処理のS10〜S20)と、前記グラフ作成手段により
作成されたグラフを表示する表示手段(例えば、図2に
示す表示部14)と、を備えることを特徴とする。
【0009】請求項14に記載のプログラムは、グラフ
式に基づいてグラフを作成して表示する装置に、グラフ
式に定数が含まれるか否かを判定し、含まれる場合に当
該定数に対して、仮の値を設定する機能(例えば、図2
に示すCPU10;図6に示す数式グラフ実行処理のS
4〜S19)と、この設定手段により設定された定数の
値に基づいて作成されるグラフが予め定められた表示座
標範囲内にあるか否かを判別し、この表示座標範囲内に
あると判別した際に、前記定数の値に基づいて、グラフ
を作成する機能(例えば、図2に示すCPU10;図6
に示す数式グラフ実行処理のS10,S20)と、を実
現させることを特徴とする。
【0010】請求項15に記載の発明は、グラフ式に基
づいてグラフを作成して表示するグラフ表示方法であっ
て、グラフ式に定数が含まれるか否かを判定し、含まれ
る場合に当該定数に対して、仮の値を設定する設定工程
(例えば、図6に示す数式グラフ実行処理のS4〜S1
9)と、この設定手段により設定された定数の値に基づ
いて作成されるグラフが予め定められた表示座標範囲内
にあるか否かを判別し、この表示座標範囲内にあると判
別した際に、前記定数の値に基づいてグラフを作成する
グラフ作成工程(例えば、図6に示す数式グラフ実行処
理のS10,S20)と、を含むことを特徴とする。
【0011】この請求項1、14、15に記載の発明に
よれば、グラフ式に基づいてグラフを作成する際に、定
数が含まれる場合には、当該定数に対して値を仮に設定
する。そして設定された定数の値に基づいて作成される
グラフが予め定められた表示座標範囲内にあるか否かを
判別し、この表示座標範囲内にあると判別した際に、前
記定数の値に基づいてグラフを作成する。故に、教育の
現場などで用いられるような定数を用いたグラフ表示を
電子機器においても実現することが可能となる。
【0012】なお、グラフが表示座標範囲に含まれるよ
うに定数の値を設定する方法として、表示画面に表示さ
れる座標系の軸に定められているポイントに対して、定
数の値を設定してもよい。すなわち、請求項2に記載の
発明のように、請求項1に記載のグラフ表示機能付き電
子機器において、前記設定手段が、表示座標範囲内の所
定の軸座標系の軸に定められている切片のポイントに対
して、定数の値を仮設定することとしてもよい。
【0013】また、請求項3に記載の発明のように、請
求項1または2に記載のグラフ表示機能付き電子機器に
おいて、グラフの所与の範囲が表示範囲(例えば、図1
1に示す表示範囲2b´)に収まるように、表示座標範
囲を修正する修正手段(例えば、図7に示す数式グラフ
実行処理のS23〜S32)を備えることとしてもよ
い。
【0014】この請求項3に記載の発明によれば、グラ
フの所与の範囲が表示範囲に収まるように、表示座標範
囲を修正する。例えば、元の表示座標範囲におけるグラ
フの最大値と最小値が表示画面の所定領域(表示範囲)
に収まるようにグラフのスケールを修正する。これによ
って、グラフを常に一定の大きさで表示画面に表示する
ことが可能となる。例えば、xの変化量に対するyの変
化量が少ないグラフであっても、グラフの特徴が顕著と
なるように表示することができる。
【0015】また、表示画面におけるグラフを表示する
範囲(グラフ表示画面)内の一部に、グラフ上のポイン
タの座標やグラフ式を表示する場合がある。これらの座
標やグラフ式の多くは、グラフ表示画面の上方もしくは
下方に表示されるが、これらの表示は、描画したグラフ
に上書きして表示されるために、グラフの一部が表示さ
れない場合がある。すなわち、表示座標範囲を修正せず
にそのままグラフを表示すれば、座標やグラフ式の表示
が上書きされ、グラフの上方部分もしくは下方部分が表
示されないことがある。ところが、請求項3に記載の発
明によれば、表示範囲に収まるように表示座標範囲を修
正するため、所与の範囲のグラフを座標表示によって消
されることなく表示することが可能となる。
【0016】また、請求項4に記載の発明のように、請
求項1から3のいずれかに記載のグラフ表示機能付き電
子機器において、前記グラフ式に対する所与の関数演算
を行う関数演算手段(例えば、図2に示すCPU10;
図18に示す法線算出処理のS65〜S70・図22に
示す積分グラフ処理のS85〜S93)を備え、前記グ
ラフ作成手段は、前記関数演算手段による演算結果につ
いてグラフを作成する際、前記設定手段により仮設定さ
れた定数の値を用いてグラフを作成することとしてもよ
い。
【0017】この請求項4に記載の発明によれば、定数
を含むグラフ式に対して関数演算を施した後に得られる
式についても、仮設定した定数の値を用いてグラフを作
成することができる。例えば、定数を含むグラフ式につ
いて法線や接線などを算出した場合、その関数演算後に
得られる式には、もとのグラフ式に含まれる定数が含ま
れることがままある。係る式のグラフを作成する際に、
仮設定した定数の値を用いて描画すれば、元のグラフ式
に基づくグラフとの間に矛盾を来すことなく、関数演算
後の式のグラフを表示することが可能となる。
【0018】なお、関数演算とは、ここでは、グラフ式
に関連する他の式を作成する演算を含むものである。故
に、請求項5に記載の発明のように、請求項4に記載の
グラフ表示機能付き電子機器において、前記関数演算に
は、逆関数を求める演算、法線を求める演算、接線を求
める演算、微分演算、積分演算、の内少なくとも1つが
含まれることとしてもよい。
【0019】また、請求項6に記載の発明のように、請
求項1から5のいずれかに記載のグラフ表示機能付き電
子機器において、グラフ上の座標を表示する際に、当該
グラフに対応するグラフ式に定数が含まれる場合には、
当該定数を含む文字式によって座標を表示する座標表示
手段(例えば、図2に示すCPU10;図16に示すト
レース処理、図24に示すX−CAL処理)を備えるこ
ととしてもよい。
【0020】上記請求項1から5に記載の発明によれ
ば、グラフ式に文字(未知定数)が含まれる場合には、
定数に数値を仮設定してグラフを描画する。しかし、グ
ラフ上の座標を表示する際、座標系に基づく座標(数
値)をそのまま表示したのでは、利用者が、グラフ式と
座標との間の相関を見出せず、座標とグラフ式とが無関
係であるかのような違和感を抱く恐れがある。しかし、
請求項6に記載の発明によれば、グラフ式に定数が含ま
れる場合には、グラフ上の座標を表示する際に、係るグ
ラフ式に基づいて座標を表示する。故に、利用者に違和
感を与えることなく、グラフ上の座標を表示することが
できる。
【0021】なお、グラフ上にポインタ等を表示する場
合には、仮設定した定数の値に基づいて、表示位置を決
定するとよい。すなわち、表示画面のグラフ上に他のグ
ラフやポインタ等を表示する際には、仮設定した定数の
値を用いて処理を行い、座標を表示する際には、定数を
残して処理(数式処理)をするとよい。
【0022】ところで、表示したグラフについて、その
特徴を説明するための様々な機能表示が存在する。これ
ら様々な機能表示には、例えば、極値を表示したり、変
曲点を表示したり、座標軸に対する切片を表示したり、
といった具合に、グラフ上の座標を表示するものがあ
る。請求項6に記載の発明は、これらの機能表示に対し
ても適用可能である。
【0023】例えば、請求項7に記載の発明のように、
請求項6に記載のグラフ表示機能付き電子機器におい
て、ポインタをグラフに沿って移動させるトレース手段
(図2に示すCPU10;図16に示すトレース処理の
S47〜S51)を更に備え、前記座標表示手段は、前
記ポインタの座標を文字式によって表示する(例えば、
図16に示すトレース処理のS46)こととしてもよ
い。
【0024】この請求項7に記載の発明によれば、トレ
ース時におけるポインタの座標を、請求項6に記載の発
明を用いて表示する。すなわち、トレース対象となるグ
ラフが、定数を含むグラフ式に基づいて作成されたグラ
フである場合には、ポインタの座標を、グラフ式に含ま
れる定数によって表現する。このため、利用者は、グラ
フ式と、そのグラフ上におけるポインタの座標とを対応
付けて、グラフの位置関係を把握することが可能とな
る。
【0025】あるいは、請求項8に記載の発明のよう
に、請求項6に記載のグラフ表示機能付き電子機器にお
いて、利用者がグラフ上の位置を指定するための指定手
段(例えば、図2に示すCPU10;図16に示すトレ
ース処理のS52)を更に備え、前記座標表示手段は、
前記指定手段により指定された位置の座標を文字式によ
って表示する(例えば、図16に示すトレース処理のS
53、S54)こととしてもよい。
【0026】あるいは、請求項9に記載の発明のよう
に、請求項6に記載のグラフ表示機能付き電子機器にお
いて、利用者が、前記入力手段により入力されたグラフ
式に含まれる1の変数の値を入力するための値入力手段
(例えば、図2に示すCPU10;図24に示すX−C
AL処理のS106)を更に備え、前記座標表示手段
は、前記値入力手段により入力された前記1の変数の値
に対応する前記グラフ上の座標を、文字式によって表示
する(例えば、図24に示すX−CAL処理のS11
0)こととしてもよい。
【0027】あるいは、請求項10に記載の発明のよう
に、請求項6に記載のグラフ表示機能付き電子機器にお
いて、前記表示手段が複数のグラフを表示した際に、当
該複数のグラフの交点を算出する交点算出手段(例え
ば、図2に示すCPU10)を更に備え、前記座標表示
手段は、前記交点算出手段により算出された交点の座標
を、文字式によって表示することとしてもよい。
【0028】あるいは、請求項11に記載の発明のよう
に、請求項6に記載のグラフ表示機能付き電子機器にお
いて、座標軸に対する前記グラフ式の切片を算出する切
片算出手段(例えば、図2に示すCPU10)を更に備
え、前記座標表示手段が、前記切片算出手段により算出
された切片の座標を、文字式によって表示することとし
てもよい。
【0029】請求項12に記載の発明は、グラフ表示機
能付き電子機器において、利用者が図形を選択するため
の選択手段(例えば、図2に示すCPU10;図31に
示す円描画処理のS120)と、利用者が前記選択手段
により選択した図形のパラメータを入力するための入力
手段(例えば、図2に示すCPU10;図31に示す円
描画処理のS130およびS133)と、前記パラメー
タに定数が含まれるか否かを判定し、含まれる場合には
当該定数に仮の値を設定する設定手段(例えば、図2に
示すCPU10;図31に示す円描画処理のS132お
よびS135)と、前記入力手段により入力されたパラ
メータおよび前記設定手段により設定された前記定数の
値に基づいて、前記選択された図形のグラフを作成する
グラフ作成手段(例えば、図2に示すCPU10;図3
1に示す円描画処理のS136)と、前記グラフ作成手
段により作成されたグラフを表示する表示手段(例え
ば、図2に示すCPU10;図31に示す円描画処理の
S137)と、を備えることを特徴とする。
【0030】ここで、パラメータとは、例えば、円の場
合には、中心点の座標や半径、四角形の一辺の長さ、三
角形の底辺や高さ、直線の傾き、などの個々の図形を特
徴付ける長さや傾き、角度などを含む意である。
【0031】この請求項12に記載の発明によれば、図
形を描画する際のパラメータ入力に際し、利用者により
定数が入力された場合には、係る定数に仮の値を設定し
て図形のグラフを作成する。すなわち、利用者は、図形
のパラメータをも定数によって入力することが可能とな
る。
【0032】請求項13に記載の発明は、グラフ表示機
能付き電子機器において、利用者が図形を選択するため
の選択手段(例えば、図2に示すCPU10;図31に
示す円描画処理のS120)と、利用者が画面上の位置
を指定するための位置指定手段(例えば、図2に示すC
PU10;図31に示す円描画処理のS123およびS
128)と、前記位置指定手段により指定された位置に
基づいて、前記選択手段により選択された図形のグラフ
を作成するグラフ作成手段(例えば、図2に示すCPU
10;図31に示す円描画処理のS136)と、前記グ
ラフ作成手段により作成されたグラフの式について、当
該式に含まれる文字を定数として表したグラフ式を生成
するグラフ式生成手段(例えば、図2に示すCPU1
0;図31に示す円描画処理S138)と、前記グラフ
作成手段により作成されたグラフ、および前記グラフ式
生成手段により生成されたグラフ式を表示する表示手段
(例えば、図2に示すCPU10;図31に示す円描画
処理のS137およびS138)と、を備えることを特
徴とする。
【0033】この請求項13に記載の発明は、利用者に
より指定された座標に基づいて、指定された図形を作成
する。更に、図形のグラフ式に含まれる文字を定数に置
き換えて表示する。故に、利用者は、特定の数値によら
ない、任意の定数を含むグラフをいわば適当に作成する
感覚で、表示させることが可能となる。
【0034】
【発明の実施の形態】〔第1の実施の形態〕本発明の特
徴の1つは、グラフ表示機能付き電子機器において、未
知定数を含む数式が入力された場合に、その未知定数に
仮の値を設定してグラフを作成し、表示することであ
る。以下に、図1〜図28を参照して本第1の実施の形
態について詳細に説明する。
【0035】図1は、本第1の実施の形態におけるグラ
フ表示機能付き電子機器(以下、単に電子機器という)
1の外観例を示す斜俯瞰図である。同図によれば、電子
機器1は、表示画面2、入力キー3、入力ペン4が、電
子機器1本体に備えて構成されている。電子機器1は、
入力キー3から入力される情報に従って各種処理を実行
し、その処理の結果を表示画面2に表示する。すなわ
ち、利用者は、入力キー3によって数式(関数)や統計
情報を入力したり、各種処理の指示を入力する。そし
て、その入力した内容や処理の結果を表示画面2によっ
て確認することとなる。また、表示画面2にはタブレッ
ト12が一体的に構成されており、入力ペン4による押
下入力を検知できるようになっている。
【0036】図2は、電子機器1の内部構成の一例を示
す図である。同図によれば、電子機器1は、CPU10
と、入力部11と、タブレット12と、位置検出回路1
3と、表示部14と、表示駆動回路15と、RAM16
と、ROM17と、記憶装置18と、記憶媒体19と、
から主に構成されている。
【0037】CPU10は、入力部11やタブレット1
2を介して入力される指示に基づいて、ROM17また
は記憶媒体19から所定のプログラムを読み出してRA
M16に一時記憶し、当該プログラムに基づく各種処理
を実行して電子機器1の各部を集中制御する。すなわ
ち、CPU10は、読み出した所定プログラムに基づい
て各種処理を実行し、その処理結果をRAM16内のワ
ークメモリに格納すると共に、表示駆動回路15を介し
て表示部14に表示させる。また、入力部11やタブレ
ット12を介して入力される指示に従って、前記処理結
果を記憶装置18を介して記憶媒体19に保存させる。
【0038】入力部11は、図1に示した入力キー3群
から主に構成されている。具体的には、数字入力キー、
文字入力キー、各種演算キー、方向キー(「↑」・
「↓」・「→」・「←」)、グラフ表示を指示するため
のグラフキー、各種機能を選択指示するための選択キ
ー、各種機能の実行を指示するための実行キー、から主
に構成されている。なお、入力部11は、押下されたキ
ーの押下信号をCPU10に出力する。
【0039】タブレット12および位置検出回路13
は、利用者により入力ペン4によって指定された位置を
検知し、その座標を決定する装置である。タブレット1
2は、表示部14の表示画面2と一体的になっており、
換言すれば、利用者は、タブレット12を介して表示画
面2を見ることとなる。利用者が入力ペン4を用いて表
示画面2上の、すなわち、タブレット12の任意の位置
を指示すると、位置検出回路13がその位置を検出し、
座標を特定する。位置を検出する方法としては、電磁誘
導方式、磁気歪式、感圧式等の方法があるが、ここでは
いずれの方法を用いてもかまわない。なお、位置検出回
路13は、検出した座標データをCPU10に出力す
る。
【0040】表示部14は、図1に示した電子機器1の
表示画面2を含むものであり、表示駆動回路15から入
力される制御信号に応答して画像を表示するものであ
る。なお、表示部14を構成するものとしては、CRT
(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイ
などがあるが、いずれのものを用いてもかまわない。ま
た、表示駆動回路15は、CPU10から入力される駆
動信号に基づいて表示部14の表示制御を行う。
【0041】RAM16は、CPU10がプログラムを
実行する際に展開するプログラム展開エリア、入力部1
1やタブレット12から入力される入力データ、各種処
理結果などを一次的に記憶するワークエリアを有する。
また、RAM16は、図3に示すように、入力部11か
ら入力される数式を一次的に記憶するための数式記憶エ
リア16aと、数式に含まれる定数に代入する数値を記
憶するための定数記憶エリア16bと、数式記憶エリア
16aおよび定数記憶エリア16bに記憶された情報に
基づいてグラフを作成する際に利用されるグラフ作成エ
リア16cとを含む。
【0042】ROM17は、読出し専用の半導体メモリ
であり、本発明に係る電子機器1が実行する基本プログ
ラムを格納している。すなわち、電子機器1の電源がO
N状態にされたときに実行する初期表示プログラム、メ
ニュー表示プログラム、定数データ、などを記憶する。
また、ROM17には、後述する各種処理を実行するた
めのプログラムが記憶される。例えば、図4に示すよう
に、グラフ描画プログラム17a、数式処理プログラム
17b、関数演算プログラム17c、関数データ17
d、数式グラフ実行プログラム17e、トレース処理プ
ログラム17f、関連グラフプログラム17g、積分グ
ラフプログラム17h、座標算出プログラム17i、等
を記憶する。
【0043】ここで、グラフ描画プログラム17aと
は、CPU10が入力された数式に基づいてグラフを作
成して表示画面2に表示するためのプログラムである。
また、数式処理プログラム17bとは、CPU10が、
数式に含まれる定数を文字として残したままで各種演算
を実行するためのプログラムである。関数演算プログラ
ム17cとは、入力部11あるいは位置検出回路13か
ら入力される信号に従って関数演算を実行するためのプ
ログラムである。例えば、関数f(x)について積分や
微分をする処理、接線や法線、逆関数を算出する処理、
複数のグラフの交点を算出したり、極値を算出する処
理、などを実行するためのプログラムである。関数デー
タ17dとは、入力された数式に基づくグラフを作成す
る際に必要となるデータであって、例えば、一次関数や
二次関数、三角関数、円などのグラフを作成するための
基本情報が含まれる。
【0044】また、数式グラフ実行プログラム17eと
は、CPU10が後述する数式グラフ実行処理を行うた
めのプログラムである。トレース処理プログラム17f
とは、CPU10が、後述するトレース処理を実行する
ためのプログラムである。関連グラフプログラム17g
とは、CPU10が既に表示したグラフに関連するグラ
フを作成するためのプログラムであり、例えば、入力さ
れた数式に基づいて法線や接線、逆関数の関数を算出
し、係る関数のグラフを描画するためのプログラムであ
る。積分グラフプログラム17hとは、CPU10が後
述する積分グラフ処理を実行するためのプログラムであ
る。座標算出プログラム17iとは、CPU10が、既
に表示したグラフについて、利用者により指定された座
標を算出して表示するためのプログラムであり、例え
ば、複数のグラフの交点や、各軸に対する切片、利用者
により指定されたy座標に対応するx座標、極値、など
を算出して表示するためのプログラムである。
【0045】記憶装置18は、プログラムやデータ等を
記憶する記憶媒体19を有しており、この記憶媒体19
は磁気的、光学的記憶媒体、若しくは半導体メモリによ
り構成されている。この記憶媒体19は記憶装置18に
固定的に設けたもの、若しくは着脱自在に装着するもの
であり、この記憶媒体19には、電子機器1に対応する
各種処理プログラム、および各種処理プログラムに基づ
いて処理されたデータ、等を記憶する。
【0046】なお、この記憶媒体19に記憶するプログ
ラムやデータ等は、通信回線(不図示)を介して接続さ
れた他の機器から受信して記憶する構成にしてもよく、
更に、記憶媒体19および記憶装置18を備える他の機
器から通信回線を介してプログラムやデータを転送して
使用するように構成してもよい。
【0047】さて、本第1の実施の形態における電子機
器1は、未知定数を含む数式についてグラフを作成して
表示することを特徴としている。すなわち、CPU10
は、入力部11から未知定数、すなわち、定数を含む数
式が入力され、更にその数式についてグラフを描画する
指示が入力されると、係る数式に含まれる定数に適当な
値を代入してグラフを作成する。なお、以下では、数式
に含まれる未知定数を定数A,B,C,D、…、によっ
て示し、変数をxおよびyによって表現する。すなわ
ち、定数といった場合には、未知定数を意味し、逆に、
xやyといった場合には、変数を意味する。
【0048】また、以下では、グラフを描画するための
略連続的な座標系をグラフ座標系(x,y)といい、表
示画面2上の各ドットの位置関係を示す離散的な座標系
を画面座標系(X,Y)という。すなわち、CPU10
は、グラフ座標系における所与の表示座標範囲のグラフ
を作成し、これを画面座標系の所定の表示範囲に変換す
ることで画像データを作成し、表示画面2に表示する。
【0049】図5は、本第1の実施の形態における電子
機器1の表示画面2による表示例を示す図である。
(a)〜(c)は、それぞれ利用者入力に応答して表示
する表示画面2の表示例を示す図である。なお、図5に
よれば、表示画面2は、上下2つに分割され、上の分割
画面2aには数式を表示し、下の分割画面2bにはグラ
フを表示する。なお、グラフ表示モードでは、下の分割
画面2bには、常にx軸20と、y軸21を表示する。
すなわち、利用者は、上の分割画面2aに表示されるカ
ーソルに合わせて入力キー3により数式を入力し、下の
分割画面2bに表示されるグラフを見ることとなる。以
下では、グラフが表示される下の分割画面2bを、グラ
フ表示画面2bという。
【0050】図5(a)は、利用者が数式を入力する際
の表示画面2の一表示例を示す図である。同図によれ
ば、上の分割画面2aに1つの数式「y1=x2−Ax−
4A」が表示されている。係る数式には、未知定数Aが
含まれており、定数Aには取りたてて値が指定されてい
ない。
【0051】図5(b)は、利用者がグラフ描画実行指
示を入力した際の表示画面2の一表示例を示す図であ
る。利用者は、入力ペン4によって、表示画面2に表示
される「グラフ描画実行」のアイコン22を押下入力す
る。タブレット12および位置検出回路13は、入力ペ
ン4によって押下された位置を検出し、CPU10は、
位置検出回路13から入力される信号に基づいてグラフ
描画実行指示が入力されたことを判定する。なお、利用
者がグラフ描画実行指示を入力する方法については、こ
の入力ペン4によるペンタッチ入力に限定する必要はな
く、図1に示した入力キー3によって指示できるように
設定しても良いことは勿論である。
【0052】図5(c)は、(a)にて入力された数式
「y1=x2−Ax−4A」について、CPU10がグラ
フを作成して表示した一例を示す図である。CPU10
は、入力された数式に定数が含まれるか否かを判定し、
定数が含まれる場合には、係る定数に適当な値を設定し
てグラフを作成する。
【0053】なお、CPU10は、複数の数式が入力さ
れた場合には、数式1つ1つのグラフを作成し、それぞ
れを重ねて表示する。その際、描画した各グラフがグラ
フ表示画面2bの中央に表示されるようにスケーリング
する。また、CPU10は、1の数式についてグラフを
作成する際には、まず、y切片を構成する定数の値を決
定する。このとき、必ず座標の原点周辺にグラフが描画
されるように定数の値を設定する。次いで、変数xの各
係数に含まれる定数の値を決定する。
【0054】以下に、CPU10による、定数を含む数
式のグラフを作成する処理(数式グラフ実行処理)につ
いて、図6,図7に示すフローチャートに基づいて詳細
に説明する。CPU10は、入力部11から数式が入力
されると(ステップS1)、係る数式をRAM16内の
数式記憶エリア16aに記憶する。このとき、複数の数
式が入力された場合には、数式1つ1つを識別可能な形
態で記憶する。更に、図5(b)に示したように、入力
ペン4により「グラフ描画実行」のアイコン22が押下
されると(ステップS2)、CPU10は、グラフ描画
処理を開始する。
【0055】まず、CPU10は、数式記憶エリア16
aに記憶された数式の中から1の数式を選択する。更
に、その選択した数式の中から定数を抽出する(ステッ
プS3)。すなわち、変数x,yの係数や、変数x,y
を含まない独立項を抽出する。例えば、 y=Ax5+Bx4+Cx3+8x2+Dx+4A−E+F …(1) といった数式が入力された場合には、定数A,B,C,
8,D,4A,−E,Fを抽出する。そして、抽出した
定数の中に未知定数、すなわち、定数が存在するか否か
を判定する(ステップS4)。このとき、定数が存在し
ない場合には、ステップS20に移行して、係る数式に
基づいてグラフを描画する。一方、定数が含まれる場合
には、その抽出した定数1つ1つに対して値を設定す
る。
【0056】前述の通り、CPU10は、まず、y切片
を構成する定数の値を決定する。すなわち、変数x,y
を含まない独立項の定数の値を決定する。そのために、
CPU10は、数式中の変数xにゼロを代入し(ステッ
プS5)、yが数値か否かを判定する(ステップS
6)。例えば、y=Axといった数式の場合には、x=
0のときy=0となる。あるいは、y=Ax2+5の場
合には、x=0のときy=5となる。係る場合には、y
切片の値は既に決定されているものとして、ステップS
13に移行し、未知の係数の値を設定する処理を開始す
る。
【0057】一方、xにゼロを代入したとき、yが定数
を含む場合がある。例えば、式(1)に対して、xにゼ
ロを代入すると、 y=4A−E+F …(2) が得られる。このようにy切片を構成する定数が複数存
在する場合には、定数1つ1つに対して、すなわち、式
(2)によれば、A,E,Fの1つ1つに対して値を設
定する。CPU10は、まず、1の定数を読み出して
(例えば、式(1)における定数Aに対して)、 {1/2+(-1)^Gn}(ymax−ymin)/20 …(3) を代入する(ステップS7)。
【0058】ここでGnとは、グラフ番号を意味する。す
なわち、1番目に選択したグラフの場合には、Gn=1と
なる。2番目に選択したグラフの場合には、Gn=2とな
る。また、ymax,yminとは、グラフを作成する際のデ
フォルトの表示座標範囲を意味する。図8は、デフォル
トの表示座標範囲30の一例を示す図である。同図によ
れば、デフォルトの表示座標範囲30は、−10≦x≦
10,ymin≦y≦ym axの範囲が該当する。
【0059】すなわち、CPU10は、表示座標範囲3
0におけるyの最大から最小までを20マスに分割した
際の、±(1/2)マスの値を定数に代入する。例えば、y
max=10,ymin=−10の場合には、式(1)におけ
る定数Aは、A=(1/2)となる。あるいは、ymax=2
0,ymin=−20の場合には、A=1となる。
【0060】このようにして、第1番目の定数に入力す
る値を決定すると、まだ他に定数が存在するか否かを判
定する(ステップS8)。このとき、y切片を構成する
定数のうち、未設定の定数が存在する場合には、ステッ
プS7に戻って同様に定数の値を設定する。例えば、式
(1)によれば、定数E,Fが未設定である。このた
め、ステップS7に戻って定数Aと同様に値を設定す
る。
【0061】y切片を構成する全ての定数に代入する数
値を決定すると、それらの定数に与えた数値に基づいて
y切片の値を算出する(ステップS9)。例えば、上記
式(1)の場合には、y切片の式(2)におけるA,
E,Fの各定数に設定した値を代入して、y切片の値を
算出する。CPU10は、算出したy切片の値が表示座
標範囲ymin≦y≦ymaxに含まれるか否かを判定する
(ステップS10)。
【0062】ステップS10にて、y切片の値が表示座
標範囲に含まれない場合には、各定数の値を修正する
(ステップS11)。修正方法については、如何なる方
法であってもかまわないが、例えば、各定数の値に1未
満の数値を乗算し、y切片の絶対値が小さくなるように
修正する。そして、修正した各定数の値に基づいて、新
たにy切片の値を算出し、表示座標範囲に含まれるか否
かを判定する(ステップS10)。含まれない場合に
は、ステップS11に移行して、処理を繰り返す。一
方、y切片の値が表示座標範囲に含まれる場合には、各
定数に設定した値を代入して、RAM16の数式記憶エ
リア16aに記憶された数式を更新する(ステップS1
2)。このとき、CPU10は、定数記憶エリア16b
に、定数を含む数式と、各定数と、その定数に代入する
値とを対応付けて記憶する。
【0063】さて、y切片を構成する各定数の値を設定
すると、次に、係数に含まれる定数の値を決定する。例
えば、上記式(1)において、各係数に含まれる定数
は、A,B,C,Dの4つである。このうち定数Aにつ
いては設定済みであるため、残るB,C,Dの値を決定
する。CPU10は、これらの未設定の定数について、
順に値を決定する。
【0064】まず、CPU10は、未設定の定数をカウ
ントするための引数nに1を代入する(ステップS1
3)。そして、数式に未設定の定数が存在するか否かを
判定する(ステップS14)。未設定の定数が存在する
場合には、その未設定の定数のうち、n番目の定数を読
み出す。そして、引数nが3の倍数か否かを判定する
(ステップS15)。引数nが3の倍数でない場合には
(N)、n番目の定数に1を代入する(ステップS1
6)。一方、引数nが3の倍数である場合には(Y)、
n番目の定数に(-2/3)を代入する(ステップS17)。
更に、nに1を加算し(ステップS18)、ステップS
14に戻る。すなわち、CPU10は、数式に未設定の
定数が含まれるか否かを判定し(ステップS14)、含
まれる場合(Y)には、ステップS15に移行して処理
を繰り返す。一方、ステップS14にて、数式に未設定
の定数が含まれない場合(N)には、各定数に設定した
値に基づいて、RAM16の数式記憶エリア16aに記
憶された数式を更新する(ステップS19)。このと
き、CPU10は、定数記憶エリア16bに、定数を含
む数式と、各定数と、その値とを対応付けて記憶する。
【0065】CPU10は、数式に含まれる全ての定数
について値を設定すると、係る数式に基づいてグラフデ
ータ31を生成する(ステップS20)。グラフデータ
31とは、x座標の値に対するy座標の値を算出して、
x座標とy座標とをそれぞれ対応付けたデータである。
具体的には、CPU10は、表示座標範囲内の所定間隔
Δx毎のx座標を数式に代入してyの値を算出し、x座
標の値と対応付けて随時記憶する。図9は、グラフデー
タ31の一例を示す図である。同図に示すグラフデータ
31は、xの変域−10≦x≦10をm等分し、個々の
xの値を数式に代入してy座標を算出し、xの値と対応
付けて記憶したものである。なお、mは、表示画面2に
おけるX軸方向のドット数に等しい。
【0066】CPU10は、1の数式に基づくグラフデ
ータ31が完成すると、RAM16の数式記憶エリア1
6aに記憶された全ての数式について処理を実行したか
否かを判定する(ステップS21)。このとき、RAM
16内に未処理の数式が存在する場合には(N)、RA
M16の数式記憶エリア16aから次の数式を読み出し
て、すなわち、描画グラフを切り換えて(ステップS2
2)、ステップS3に戻って処理を繰り返す。
【0067】さて、CPU10は、全ての数式に対する
グラフデータ31を作成すると、各グラフが偏ることな
くグラフ表示画面2bの表示範囲に表示されるように、
表示座標範囲を修正する。換言すれば、画面座標系に対
するグラフ座標系内の表示座標範囲のスケールを修正す
る。ただしこのとき、xの変域は変更せず、yの表示座
標範囲のみを修正する。
【0068】以下、スケーリング処理について説明す
る。全ての数式についてグラフデータ31を作成すると
(ステップS21;Y)、作成した全てのグラフデータ
31の中からyの最大値と最小値を抽出する(ステップ
S23)。ただし、yの最大値と最小値は、デフォルト
の表示座標範囲(−10≦x≦10,ymin≦y≦
max)の中から決定する。例えば、図10(a)に示
す例によれば、二次関数32の最大値は、変域−10≦
x≦10に存在する極大値34が該当し、最小値は、x
=−10の境界線と二次関数32の交点33が該当す
る。
【0069】CPU10は、y座標の最大値と最小値を
決定すると、最大値と最小値の差を算出し、係る差がゼ
ロか否かを判定する(ステップS24)。最大値−最小
値≠0の場合には(N)、グラフ表示画面2bの表示範
囲をy軸方向に対して中央(8/10)相当領域にyの最大
値から最小値までの範囲が表示されるようにスケールを
決定する。以下、この(8/10)相当領域を表示範囲とい
う。図11は、表示範囲( (8/10)相当領域)を説明す
る図である。同図において、斜線部分が表示範囲2b´
に該当する。CPU10は、表示範囲2b´に最小値≦
y≦最大値が表示されるようにスケールを決定する。
【0070】具体的には、表示座標範囲におけるymax
の値を、(最大値−最小値)/8に最大値を加算した値
に変更する(ステップS25)。yminの値を最小値の
値から(最大値−最小値)/8を減算した値に変更する
(ステップS26)。例えば、図10(a)に示した二
次関数32によれば、最大値(極大値34の値)が、デ
フォルトの座標表示範囲におけるymaxの値よりも十分
に小さいために、図10(b)に示すように、y軸方向
に対して引き伸ばされて表示されることとなる。逆に、
図12(a)に示すグラフ35のように、最大値(極大
値36)がデフォルトのymax近傍に存在し、最小値
(極小値37)がデフォルトのymin近傍に存在する場
合には、グラフ表示画面2bに表示する際には、図12
(b)に示すようにグラフ35は、y軸方向に対して縮
小されて表示されることとなる。
【0071】ところで、ステップS24において、最大
値−最小値=0であった場合(Y)、すなわち、入力さ
れた数式に変数xが含まれない(y=定数)場合、CP
U10は、次のようにスケールを決定する。まず、最大
値が正または0であるか否かを判定する(ステップS2
7)。このとき、正もしくは0である場合(Y)には、
maxの値を、最大値に(1.1)を乗算した値に変更する
(ステップS28)。一方、最大値が負である場合
(N)には、ymaxの値を、最大値に(1/1.1)を乗算した
値に変更する(ステップS29)。
【0072】また、CPU10は、最小値が正または0
か否かを判定する(ステップS30)。このとき、最小
値が正あるいは0である場合(Y)には、yminの値
を、最小値に(1/1.1)を乗算した値に変更する(ステッ
プS31)。一方、最小値が負である場合には、ymin
の値を、最小値に(1.1)を乗算した値に変更する(ステ
ップS32)。
【0073】以上のように、y軸方向の表示座標範囲y
min≦y≦ymaxをデフォルト値から修正すると、グラフ
データ31に基づいて新たに決定した表示座標範囲内の
各グラフを描画する(ステップS33)。すなわち、グ
ラフデータ31に記憶した座標の中から、修正した表示
座標範囲に含まれる座標を順次読み出して描画する。そ
の際、グラフ座標系の表示座標範囲と、画面座標系と、
を対応付け、グラフデータ31に記憶されるグラフ座標
系の座標から、画面座標系に変換して、グラフをグラフ
表示画面2bに表示する。CPU10は、グラフの表示
が完了すると、本処理を終了する。
【0074】このように処理することで、グラフを座標
系の原点近傍に表示することができると共に、デフォル
トの表示座標範囲におけるグラフの最大値から最小値ま
での範囲をグラフ表示画面2bの表示範囲における中央
近傍に表示することが可能となる。故に、定数を含む数
式が入力された場合であっても、適当な数値を設定して
確実にグラフを表示することが可能となる。
【0075】ただし、上記処理方法によれば、グラフ表
示画面2bの表示範囲にグラフのy切片を表示すること
が可能となるが、必ずしもグラフの特徴的な部分を表示
できるとは限らない。図13は、関数の特徴的な部分が
表示されない例を示す図である。(a)は、グラフの座
標系における3次関数と表示座標範囲を示す図である。
(a)によれば、三次関数40の極大値41と極小値4
2とがxの変域に含まれるものの、yの表示座標範囲y
min≦y≦ymaxには含まれない。この場合、上記処理に
基づくスケーリングを施しても、極大値41および極小
値42がグラフ表示画面2bに表示される保証はなく、
例えば、図13(b)に示すように、3つの曲線が切れ
切れに表示される恐れがある。
【0076】また、図14は、二次関数43の極値が表
示座標範囲30の変域にもy軸方向の範囲にも含まれな
い場合の一例を示す図である。(a)は、上に凸の二次
関数43と表示座標範囲30とを示す図である。(a)
によれば、二次関数43の極大値44のx座標は、変域
(−10≦x≦10)の範囲内になく、また、y座標
は、(ymin≦y≦ymax)の範囲内に存在しない。故
に、係るグラフをグラフ表示画面2bに表示すると、
(b)に示すように、二次関数の特徴を示さないグラフ
が表示されてしまう。
【0077】これらの問題を解消するために、極値が存
在する場合には、その極値がグラフ表示画面2bに表示
されるように、表示座標範囲を修正するように設定して
もよい。具体的には、まず、数式について極値の存在有
無を判定する。すなわち、入力された数式y=f(x)
についてxで微分し、 (d/dx)y=(d/dx)f(xD)=0
なるxDの存在有無を判定する。このとき、定数の値を
設定した上で、極値の存在有無を判定し、表示座標範囲
のスケールおよび位置を決定してもよい。あるいは、定
数の値を決定する前に、極値の存在有無を判定し、極値
が存在する場合には、極値が所定の表示座標範囲に含ま
れるように定数の値を決定するようにしてもよい。ま
た、極値が存在する場合には、個々の極値の平均位置が
グラフ表示画面2bの中心位置に位置するように、グラ
フ座標系の表示座標範囲を決定するようにしてもよい。
なお、入力された数式(関数)の種類に応じてこれらの
処理の実行有無を決定するようにしてもよい。
【0078】なお、図6および図7に示す数式グラフ実
行処理では、y軸方向に対してのみスケーリングするこ
ととして説明したが、これに限定する必要はなく、x軸
方向に対してスケーリングしても良いことは勿論であ
る。ただし、その場合には、x軸方向に対するデフォル
トの表示座標範囲よりも大きい範囲のグラフデータを作
成するとよい。
【0079】以上が本第1の実施の形態における基本的
な処理である。ところで、従来のグラフ関数電卓には、
入力された式に基づくグラフを作成して表示するだけで
なく、表示したグラフについて更に様々な機能表示を行
うものがある。これらの機能を、上記数式グラフ実行処
理により表示した定数を含む数式のグラフに適用して、
様々な機能表示を行っても良いことは勿論である。以下
に、定数を含む数式のグラフに対して機能表示を行う方
法について詳細に説明する。
【0080】(1)トレース処理 トレースとは、グラフ上にポインタを表示し、利用者に
よる入力指示に応答してポインタをグラフ上に移動させ
る処理である。すなわち、利用者が、左右キーなどによ
ってポインタの移動方向を指定すると、CPU10は、
指定された方向にポインタをグラフに沿って移動させ
る。
【0081】従来のグラフ関数電卓には、トレース移動
に伴って随時ポインタの座標を表示させるものがある。
しかし、本第1の実施の形態における電子機器1は、数
式に含まれる定数に、適当な数値を仮設定してグラフを
描画するものである。このため、トレース時におけるポ
インタの座標を表示する際、グラフ座標系に基づく数値
をそのまま表示したのでは、定数を含む抽象的な数式の
形態とは無関係な、突飛な数値が表示されるような印象
を与える恐れがある。すなわち、利用者が、ポインタの
位置と、入力された数式とを無関係なものとして認識す
る恐れがある。
【0082】そこで、本第1の実施の形態では、ポイン
タの座標を、グラフ座標系に基づく数値によって表現す
るのではなく、利用者により入力された数式に含まれる
定数を用いた文字式によって表現する。
【0083】図15は、トレース処理における各処理段
階の表示例を示す図である。図15(a)は、上記数式
グラフ実行処理(図6、図7参照)に基づいて「y=x
2−Ax−4A」のグラフを作成して表示した一例を示
す図である。(b)は、(a)に示す表示状態におい
て、利用者により入力ペン4にて、「トレース実行」の
アイコン45が押下された一例を示す図である。位置検
出回路13は、入力ペン4にて押下されたタブレット1
2上の位置を検出して、CPU10に押下信号を出力す
る。CPU10は、位置検出回路13から入力される押
下信号に基づいて、トレース処理の実行有無を判定す
る。
【0084】図15(c)は、トレースのポインタ46
を表示した一例を示す図である。(c)によれば、ポイ
ンタ46は、x=0のグラフ上の位置に表示されてい
る。更に、グラフ表示画面2bの下方には、(x=0,
y=−4A)が表示されている。係る座標は、x=1
を、利用者により入力された数式「y=x2−Ax−4
A」に代入して得られる値であり、ポインタ46の座標
を示している。また、(d)は、x=0の位置からx=
1の位置にポインタ46を移動させた場合の一例を示し
ている。このとき、グラフ表示画面2bの下方には、座
標(x=1,y=1−5A)が表示されている。すなわ
ち、CPU10は、数式グラフ実行処理にて仮設定した
定数の値に基づいて、ポインタの表示位置を決定すると
共に、数式処理によって、数式に含まれる定数を用いた
文字式によってポインタの座標を表示する。
【0085】以下、本第1の実施の形態におけるトレー
ス処理について、図16に示すフローチャートを用いて
詳細に説明する。ただし以下では、左右キーの押下信号
によってのみポインタの移動方向を指定できるものとす
る。すなわち、CPU10は、左右キーの入力に応答し
てポインタをx軸方向に対して所定間隔で移動させる。
【0086】また、図16のフローチャートにおいて、
数式処理が必要な処理段階には、「数式処理」と表示
し、従来の処理との違いを明瞭にした。ここで、数式処
理とは、数式に含まれる定数を文字として残したまま
で、すなわち、未知定数に数値を代入することなく関数
演算を実行したり、変数yの値を求める処理を意味す
る。
【0087】CPU10は、まず、数式グラフ実行処理
を行う(ステップS40)。すなわち、入力された数式
に定数が含まれる場合には、その定数に適当な数値を代
入して、グラフを作成する。そして、グラフを作成する
と、係るグラフをグラフ表示画面2bに表示する(ステ
ップS41)。
【0088】次いで、図15(b)に示したように、利
用者により入力ペン4にて「トレース実行」のアイコン
が押下されると(ステップS42)、トレース用のポイ
ンタを表示する。その際、まず、ポインタの移動間隔Δ
xを決定する(ステップS43)。すなわち、1回の左
右キーの押下に対してx軸方向に対してポインタを移動
させる量を決定する。具体的には、xの変域(xmax
min)/144の値をΔxとする。ここで、144という数値
は、グラフ表示画面2bのx軸方向に対するドット数
(画素数)を示している。すなわち、CPU10は、左
右キーが入力されると、ポインタを指定された方向に1
ドット分移動させる。
【0089】続いて、x座標の初期位置を決定する(ス
テップS44)。x座標の初期位置は、xの変域の中心
位置とする。すなわち、(xmax−xmin)/2の位置をポ
インタのx座標(x1)とする。
【0090】さて、x座標の初期位置を決定すると、数
式処理によって、グラフ座標系におけるポインタの座標
を算出する(ステップS45)。具体的には、CPU1
0は、RAM16の定数記憶エリア16bに記憶され
る、定数を含む数式f(x)を読み出して、x座標(x
1)を代入する。この場合、得られるy座標(y1)に
は、定数が含まれることとなる。
【0091】ポインタの座標を算出すると、係る座標
(x1,y1)を数値化して、ポインタの表示位置を決
定する(ステップS46)。具体的には、ステップS4
5にて数式処理によって算出したポインタの座標(x
1,y1)に含まれる定数に、上記数式グラフ実行処理
にて仮設定した値を代入して、グラフ座標系における数
値による座標を算出する。更に、CPU10は、算出し
たグラフ座標系における座標を画面座標系に変換して、
表示位置(X1,Y1)を決定する。
【0092】そして、CPU10は、ステップS45に
て決定したポインタの座標(x1,y1)をグラフ表示
画面2bに表示すると共に、画面座標系における位置
(X1,Y1)にポインタを表示する。
【0093】ポインタをグラフ上に表示すると、入力部
11からポインタを移動させる指示が入力されたか否か
を判定する(ステップS47)。入力部11から右キー
「→」が入力された場合(Y)には、グラフ座標系にお
けるポインタのx座標(x1)を、x1+Δxの位置に
変更し(ステップS49)、ステップS45に戻って、
処理を繰り返す。一方、右キーが入力されず(N)、左
キー「←」が入力された場合には(ステップS50)、
グラフ座標系におけるポインタのx座標(x1)を、x
1−Δxの位置に変更し(ステップS51)、ステップ
S45に戻って、処理を繰り返す。
【0094】一方、ステップS47にて、ポインタの移
動指示が入力されない場合(N)には、入力ペン4によ
るペンタッチ入力があるか否かを判定する(ステップS
52)。すなわち、入力ペン4にて、グラフ上の位置が
押されたか否かを判定する。具体的には、入力ペン4に
て押下された画面座標系の位置を、グラフ座標系の座標
(x,y)に変換し、グラフ上の位置と一致するか否か
を判定する。グラフ上の位置である場合(ステップS5
2;Y)には、グラフ座標系におけるポインタの(x,
y)座標を文字式(x1,y1)に変換し、グラフ表示
画面2bに表示する(ステップS53)。すなわち、数
式処理によって、x座標(x=x1)を、定数を含む数
式に代入して、y座標(y1)を決定する。次いで、入
力ペン4にて押下された位置にポインタを表示し(ステ
ップS54)、ステップS47に戻って処理を繰り返
す。
【0095】なお、ステップS52にて、入力ペン4に
て押下された位置がグラフ上でない場合、あるいは、入
力ペン4にて押下されなかった場合、あるいは、入力部
11から本処理を終了する指示が入力された場合などに
は、本処理を終了する。
【0096】以上のように、トレース処理において、ポ
インタの座標を、数式処理によって算出し、数式に含ま
れる定数を用いた文字式によって表現する。一方、算出
したポインタの座標に含まれる定数に対して、数式グラ
フ設定処理にて仮設定した値を代入することで、ポイン
タの座標を数値化し、ポインタの表示位置を決定する。
故に、ポインタの座標は、入力された数式と等しい形態
で表示することができ、また、ポインタの表示位置は、
描画したグラフ上に矛盾なく表示することができる。
【0097】(2)関連グラフ作成処理 関連グラフ作成処理とは、表示したグラフに関連するグ
ラフを作成する処理である。例えば、従来のグラフ関数
電卓には、入力された数式について、法線や接線、逆関
数などを算出する機能を有するものがある。更に、算出
した法線や接線、逆関数などの関数に基づくグラフを作
成し、元の数式のグラフ上に重ねて表示するものもあ
る。上述の通り、グラフを作成するためには、数式に基
づいてxy座標系の点1つ1つを算出して描画しなけれ
ばならない。すなわち、法線や接線、逆関数といった関
数のグラフを作成するためには、係る関数が定数を含ま
ない具体的な定数(数値)によって構成される必要があ
る。
【0098】そこで、本第1の実施の形態では、数式グ
ラフ実行処理にて仮設定された定数の値を用いて、法線
や接線、逆関数などの関数のグラフを作成する。また、
係る関数を、元の数式に含まれる定数を用いた形態で表
現する。
【0099】以下に、関連グラフ作成処理の一例とし
て、法線を算出する場合を説明する。図17は、法線算
出処理における各処理段階の表示例を示す図である。図
17(a)は、処理内容を選択するためのメニュー画面
50の一例を示す図である。メニュー画面50には、
「normal(法線)」、「tangent(接線)」、「inverse
(逆関数)」などの項目が表示されている。また、グラ
フ表示画面2bには「y=x2−Ax−4A」と「y=
x−1」のグラフが表示されている。(b)は、(a)
にて、「normal(法線)」が選択されたときの表示画面
2の一例を示す図である。利用者は、入力ペン4によっ
て、グラフを選択すると共に、法線を求めるグラフ上の
位置を指定する。(b)によれば、グラフ「y=x2
Ax−4A」が選択されている。
【0100】図17(c)は、図17(b)にて指定さ
れたグラフ上の位置に法線を表示した一例を示す図であ
る。グラフ表示画面2bの下方には、法線の式が表示さ
れている。CPU10は、指定されたグラフ(数式)に
ついて、指定された座標上を通る法線を算出する。その
際、数式に定数が含まれる場合には、数式処理によっ
て、すなわち、その定数を文字として残したままで法線
の式を算出する。そして、算出した法線の式に基づいて
法線グラフを作成する。その際、法線の式に含まれる定
数に対して、上述の数式グラフ実行処理にて仮設定した
値を代入してグラフを作成する。
【0101】図18は、法線算出処理を説明するための
フローチャートである。ただし、フローチャートにおい
て、数式処理が必要な処理段階には、「数式処理」と表
している。CPU10は、まず、数式グラフ実行処理を
行って、定数を含む数式のグラフを作成する(ステップ
S60)。そして、作成したグラフをグラフ表示画面2
bに表示する(ステップS61)。また、入力部11か
ら入力される指示に応答して、図17(a)に示したよ
うなメニュー画面50を表示し、入力部11(あるいは
位置検出回路13)から入力される信号に基づいて、実
行する処理を決定する(ステップS62)。ここでは、
利用者により「法線」を算出する処理が選択されたこと
とする。
【0102】「法線」を表示する指示が入力されると、
いずれのグラフの法線を表示するかについて判定する。
具体的には、まず、グラフ表示画面2bに複数のグラフ
が表示されているか否かを判定する(ステップS6
3)。このとき、表示されているグラフが1つである場
合(N)には、ステップS65に移行する。一方、複数
のグラフが表示されている場合(Y)には、入力部11
(あるいは位置検出回路13)から入力される信号に応
答して、処理対象となるグラフを1つ決定する(ステッ
プS64)。
【0103】続いて、決定したグラフについて、法線の
式を算出する。そのために、まず、法線を求めるグラフ
上の位置を決定する。法線を求める位置は、利用者によ
る入力ペン4の押下位置に基づいて決定する。具体的に
は、位置検出回路13から入力される位置信号に応じ
て、画面座標系における位置を判定し、係る位置にポイ
ンタを表示する(ステップS65)。そして、判定した
ポインタの座標を、画面座標系からグラフ座標系に変換
して、法線を求める座標(α,β)を決定する(ステッ
プS66)。このとき、ステップS64にて選択された
グラフの数式を読出し、係る数式にポインタのx座標α
を代入してy座標βを算出してもよい。ただし、数式
は、RAM16内の定数記憶エリア16bに記憶された
数式を読み出して行う。すなわち、座標(α,β)は、
文字式により表現される座標である。
【0104】次いでCPU10は、法線の傾きAとy切
片Bを算出する。まず、定数を含む数式y=f(x)を
xで微分し、更に、微分して得られた関数(d/dx)y=(d
/dx)f(x)に、x=αの値を代入して、位置(α,
β)におけるグラフの接線の傾きε´を算出する(ステ
ップS67)。そして、ε´に基づいて法線の傾きεを
決定する;ε=1/ε´(ステップS68)。また、算
出した傾きεと、座標(α,β)に基づいて法線のy切
片ρを求める;ρ=β−εα(ステップS69)。これ
らの処理によって、法線の式y=εx+ρを決定する
(ステップS70)。ここで、重要なことは、ステップ
S67〜S70までの処理は、全て数式処理によって成
されることである。すなわち、法線の傾きεと、y切片
ρには、定数が含まれる可能性がある。
【0105】CPU10は、法線y=εx+ρを算出す
ると、係る法線に含まれる定数に、数式グラフ実行処理
にて仮設定した値を代入し、法線のグラフを作成する
(ステップS71)。そして、作成した法線のグラフを
グラフ表示画面2bに追加表示し(ステップS72)、
更に、ステップS70にて決定した定数を含む法線の式
y=εx+ρを表示して(ステップS73)、本処理を
終了する。
【0106】すなわち、CPU10は、まず、数式処理
によって、元の数式に含まれる定数を文字として残した
ままで、法線の式を算出し、これをグラフ表示画面2b
に表示する。また、係る法線のグラフを表示するため
に、数式グラフ実行処理にて仮設定した定数の値を、法
線の式に代入して、法線グラフを作成する。このよう
に、数式処理と、定数に値を仮設定する処理(仮設定処
理)とを併用することにより、元の数式に含まれる定数
を用いた矛盾のない法線の式を表示することができると
共に、先に表示したグラフと矛盾を来すことなく法線グ
ラフを表示することが可能となる。
【0107】なお、数式処理によって入力された数式に
基づく所与の関数を算出し、更に、算出した関数に含ま
れる定数に、仮設定処理によって設定された値を代入す
ることで係る関数のグラフを作成する、といった処理を
行えば、法線だけでなく、接線や逆関数にも適用するこ
とが可能である。
【0108】図19は、接線算出処理における各処理段
階の画面例を示す図である。図19(a)は、メニュー
画面50の一例を示す図である。グラフ表示画面2bに
は、数式「y=x2−Ax−4A」のグラフと「y=x
−1」のグラフが表示されている。(b)は、(a)に
て、「tangent(接線)」が選択されたときの表示画面
2の一例を示す図である。利用者は、入力ペン4によっ
て、グラフと、接線を求める位置と、を指定する。
(b)によれば、グラフ「y=x2−Ax−4A」が選
択されている。(c)は、(b)にて指定されたグラフ
上の位置に接線を表示した一例を示す図である。グラフ
表示画面2bの下方には、接線の式が表示されている。
【0109】CPU10は、図18に示した法線算出処
理とほぼ同様の処理を行うことによって、定数を含む接
線の式と、接線のグラフを表示することができる。ただ
し、図18に示したフローチャートによれば、元の数式
y=f(x)をxで微分した関数(d/dx)y=(d/dx)f
(x)にx=αを代入した値ε´に基づいて、法線の傾
きε=1/ε´を算出することとして説明した。しか
し、接線の場合には、値ε´そのものが接線の傾きであ
る。故に、y切片ρ´は、ρ´=β−ε´αにより算出
され、接線の式y=ε´x+ρ´を算出することができ
る。
【0110】図20は、逆関数算出処理における各処理
段階の表示例を示す図である。図20(a)は、メニュ
ー画面50の一例を示す図である。また、グラフ表示画
面2bには、数式「y=x2−Ax−4A」のグラフと
「y=x−1」のグラフが表示されている。利用者は、
入力ペン4にて、メニュー画面50に表示される項目の
中から「inverse(逆関数)」を選択する。また、グラ
フ表示画面2bに表示されるグラフのうち、処理対象と
なるグラフを入力ペン4にて選択する。(b)は、選択
されたグラフの逆関数を表示した一例を示す図である。
グラフ表示画面2bには、逆関数のグラフが追加表示さ
れ、また、グラフ表示画面2bの下方には、逆関数の式
「x=y2−Ay−4A」が表示されている。
【0111】すなわち、CPU10は、指定されたグラ
フの数式の逆関数を求めると共に、そのグラフを描画し
て表示する。その際、指定された数式に定数が含まれる
場合には、数式処理によって、すなわち、定数を文字と
して残したままで逆関数を算出する。また、グラフを作
成する際には、数式グラフ実行処理にて仮設定された値
を、算出した逆関数に代入してグラフを作成する。
【0112】より詳細には、図18に示した法線算出処
理と同様に、まず、数式グラフ実行処理により利用者に
より入力された数式のグラフを作成し、表示する。そし
て、入力部11から入力される指示に従ってメニュー画
面50を表示し、「逆関数」を表示する指示が入力され
ると、処理対象となるグラフを決定する。そして、係る
グラフについて、数式処理により、定数を文字として残
したままで逆関数の式を算出し、これをグラフ表示画面
2bの下方に表示する。更に、算出した逆関数の式に含
まれる定数に対して、数式グラフ実行処理にて仮設定し
た値を代入し、グラフを作成し、表示する。
【0113】なお、以上の処理は、法線や接線、逆関数
を導出する場合に限定する必要はなく、1の数式に基づ
いて異なる数式を導出するタイプの関数演算であれば、
如何なるものにも適用可能である。例えば、変数xにつ
いて微分した関数のグラフを表示する場合にも適用可能
である。具体的には、微分演算を数式処理により定数を
文字として残したままで実行し、微分後の数式をグラフ
表示画面2bの下方に表示する。更に、微分後の数式に
含まれる定数に対して、数式グラフ実行処理にて仮設定
した値を代入して、グラフを描画して表示する。このよ
うに、数式処理と仮設定処理とを併用することにより、
他の関数演算にも適用することが可能である。
【0114】(3)積分グラフ処理 積分グラフ処理とは、グラフ表示画面2bに表示したグ
ラフについて、利用者により指定された範囲の積分を実
行し、その解を表示する機能である。その際、グラフ上
の積分範囲を塗り潰して表示する。本第1の実施の形態
では、積分対象となる数式が、定数を含むものである場
合には、その積分結果を文字式によって表示する。
【0115】図21は、積分グラフ処理における各処理
段階の画面例を示す図である。図21(a)は、メニュ
ー画面51の一例を示す図である。また、グラフ表示画
面2bには、数式「y=x2−Ax−4A」のグラフ
と、「y=x−1」のグラフが表示されている。利用者
は、入力ペン4によりメニュー画面51に表示される項
目の中から「∫dx(積分)」を押下入力する。位置検出
回路13は、入力ペン4にて押下されたタブレット12
上の位置を判定し、その位置信号をCPU10に出力す
る。CPU10は、位置検出回路13から入力される位
置信号に基づいて実行する処理を決定する。
【0116】図21(b)は、積分範囲の下端を指定す
る際の画面例を示す図である。利用者は、入力ペン4に
て、グラフ上の所望の箇所を積分範囲の下端60として
押下入力する。(c)は、積分範囲の上端を指定する際
の画面例を示す図である。利用者は、入力ペン4にて、
グラフ上の所望の箇所を積分範囲の上端61として押下
入力する。位置検出回路13は、入力ペン4にて押され
た位置を検出し、その位置信号をCPU10に出力す
る。CPU10は、位置検出回路13から入力される位
置信号に基づいて、積分範囲の下端および上端を決定す
る。
【0117】図21(d)は、実行した積分範囲を塗り
潰して表示した一例を示す図である。CPU10は、指
定された積分範囲について積分を実行すると共に、その
解をグラフ表示画面2bの下方に表示する。ただしその
際、積分対象となる数式に定数が含まれる場合には、積
分結果を文字式によって表示する。
【0118】なお、積分範囲を指定する方法としては、
図21に示したように、ペンタッチ入力により指定する
方法に限らず、例えば、プロット入力や、カーソル入力
などにより指定する方法を用いてもかまわない。ここ
で、プロット入力とは、利用者が積分範囲として具体的
な座標を入力する方法である。この場合には、利用者が
座標を入力するための入力領域を表示画面2に表示し、
利用者は、入力キー3や入力ペン4などにより座標を入
力する。また、カーソル入力とは、グラフ上にポインタ
(カーソル)を表示し、左右キーなどの押下入力に応答
してポインタをグラフ上に移動させて、積分範囲を指定
する方法である。以下では、カーソル入力の方法により
積分範囲を決定する場合を例に説明する。
【0119】図22は、積分グラフ処理を説明するため
のフローチャートである。図22では、数式処理が必要
な処理段階に、「数式処理」と表示した。まず、CPU
10は、数式グラフ実行処理を実行して、定数を含む数
式のグラフを作成する(ステップS80)。そして作成
したグラフをグラフ表示画面2bに表示する(ステップ
S81)。更に、CPU10は、入力部11から入力さ
れる信号に応答して、図21(a)に示したようなメニ
ュー画面51を表示する。そして、入力部11(もしく
は、位置検出回路13)から入力される信号に基づい
て、実行する処理を判定する(ステップS82)。ここ
では、「∫dx(積分)」の処理が選択されたこととす
る。
【0120】さて、CPU10は、「∫dx(積分)」処
理を実行する前に、積分対象となるグラフを特定する。
具体的には、グラフ表示画面2bに複数のグラフが表示
されているか否かを判定する(ステップS83)。この
とき、表示されているグラフが1つである場合には、ス
テップS85に移行する。一方、複数のグラフが表示さ
れている場合には、入力部11(もしくは、位置検出回
路13)から入力される信号に応答して1のグラフを決
定する(ステップS84)。
【0121】積分対象となるグラフを決定すると、CP
U10は、ポインタと、最小値シンボルと、座標値を表
示する(ステップS85)。ここで、ポインタは、左右
キーなどの入力に応答してグラフ上を移動する表示体で
ある。また、最小値シンボルとは、係るポインタが積分
の最小値(下端)を指定するためのポインタであること
を示す標識である。また、座標値とは、ここでは、グラ
フ座標系におけるポインタのx座標を示すものである。
【0122】入力部11から左右キーの押下信号が入力
されると、CPU10は、その入力に応答して、ポイン
タをグラフ上に移動させる。その際、移動後のポインタ
のx座標を算出し、グラフ表示画面2bに表示したポイ
ンタのx座標を更新する(ステップS86)。そして、
入力部11からポインタの位置について確定する指示が
入力されると(ステップS87)、係るポインタの位置
を判定して、積分範囲の下端を決定し、ポインタを退避
させる(ステップS88)。
【0123】積分範囲の下端を決定すると、上端を決定
すべく、ポインタと、最大値シンボルと、座標値を表示
する(ステップS89)。ここで、ポインタとは、上述
のポインタと同様に、左右キーなどの入力に応答してグ
ラフ上を移動する表示体である。また、最大値シンボル
とは、係るポインタが積分の最大値(上端)を指定する
ためのポインタであることを示すためのシンボルであ
る。また、座標値とは、グラフ座標系におけるポインタ
のx座標を示すものである。
【0124】入力部11から左右キーの押下信号が入力
されると、CPU10は、その入力に応答して、ポイン
タをグラフ上に移動させる。その際、ポインタを移動さ
せる毎に、ポインタのx座標を算出し、グラフ表示画面
2bに表示した値を更新する(ステップS90)。そし
て、入力部11からポインタの位置について確定する指
示が入力されると(ステップS91)、係るポインタの
位置を判定して、積分範囲の上端を決定し、ポインタを
退避させる(ステップS92)。
【0125】積分範囲を決定すると、数式処理によっ
て、指定された数式の積分を実行する(ステップS9
3)。具体的には、CPU10は、RAM16の定数記
憶エリア16bに記憶される定数を含む数式を読み出し
て、定数を文字として残したままで積分を実行する。そ
して、決定した下端と上端のxの値を、積分後の定数を
含む数式に代入して積分の解を求める。更に、指定され
た積分範囲を塗り潰して表示する(ステップS94)。
具体的には、下端のx座標(xL)と、上端のx座標
(xU)と、に囲まれる範囲(xL≦x≦xU)におけ
る、グラフとx軸とに囲まれる範囲を塗り潰す。そし
て、下端と上端のx座標と、積分結果をグラフ表示画面
2bに表示して、本処理を終了する。
【0126】なお、積分範囲を指定する方法としては、
上述のように、ペンタッチ入力やカーソル入力による指
定方法に限らず、プロット入力による指定方法を用いて
もよい。すなわち、利用者が直接座標を入力できるよう
にしてもよい。その際、積分範囲の下端と上端を、未知
定数(定数)を含む文字式によって指定できるようにし
てもよい。例えば、未知定数bが入力された場合には、
係る入力が上端を指定するものか、下端を指定するもの
かを判定する。そして、xの表示座標範囲xmi n≦x≦
maxにおける適当な位置を選択して、定数bに値を仮
設定し、積分範囲を決定する。このように、積分範囲の
指定についても定数の使用を可能とすることにより、教
育の現場における電子機器1の利用価値を高めることが
できる。
【0127】(4)座標算出処理 座標算出処理とは、表示したグラフ上の特定の座標を算
出する処理を意味する。例えば、従来のグラフ関数電卓
には、任意のy座標に対応するグラフ上のx座標を算出
する機能(X−CAL機能)や、複数のグラフの交点を
算出する機能や、グラフのy切片やx切片を算出する機
能(Y−CAL機能)や、グラフの極値(極大値、極小
値)を算出する機能、などを有するものがある。また、
算出した座標にポインタを表示して、グラフ上の位置を
明瞭に示すものもある。これらの座標は数式に基づいて
算出されるものであり、係る数式に含まれる定数は、従
来のグラフ関数電卓によれば、具体的な数値により構成
される必要があった。
【0128】本第1の実施の形態では、数式処理によっ
て、各座標、すなわち、任意のy座標に対応するx座標
や、複数グラフの交点、y切片、x切片、極値、などの
座標を、定数を文字として残したままで算出する。ま
た、ポインタの表示位置は、上記数式グラフ実行処理に
て仮設定された定数の値を、算出した各座標に代入し
て、決定する。
【0129】以下に、座標算出処理の一例として、X−
CAL処理を説明する。図23は、X−CAL処理にお
ける各処理段階の表示例を示す図である。図23(a)
は、利用者が処理内容を選択するためのメニュー画面5
2の一例を示す図である。また、グラフ表示画面2bに
は、数式「y=x2−Ax−4A」のグラフと、「y=
x−1」のグラフが表示されている。利用者は、入力ペ
ン4により、所望の処理を選択する。(b)は、X−C
AL機能が選択された場合の画面例を示す図である。利
用者は、入力ペン4により処理対象となるグラフを選択
する。
【0130】図23(c)は、利用者がy座標を入力す
るための入力画面70(ポップアップ表示)の一例を示
す図である。利用者は、係る入力画面70にy座標の値
を入力する。このとき、利用者は、具体的な数値だけで
なく、文字式を入力してもよい。(c)によれば、y座
標として、「B2−AB−4B」が入力されている。定
数Bは、未知定数である。なお、y座標を入力する方法
としては、入力キー3により数値や定数を入力する方法
に限らず、ペンタッチ入力により行っても良いし、カー
ソル入力(ポインタの移動表示)により位置を指定する
ようにしてもよい。
【0131】図23(d)は、入力されたy座標の値に
対応するグラフ上のx座標を算出し、該当する位置にポ
インタ71を表示した一例を示す図である。同図によれ
ば、x座標の値として「B」が、y座標の値として「B
2−AB−4B」が、それぞれグラフ表示画面2bに表
示されている。すなわち、CPU10は、数式処理によ
って、入力されたy座標に対応するx座標を算出して表
示し、また、未知定数Bに適当な値を代入してポインタ
の表示位置を決定する。
【0132】以下に、図24に示すフローチャートを用
いて、X−CAL処理について詳細に説明する。まず、
CPU10は、数式グラフ実行処理を行って、定数を含
む数式のグラフを作成する(ステップS100)。そし
て、作成したグラフをグラフ表示画面2bに表示し(ス
テップS101)、入力部11から入力される指示に応
答して図23(a)に示したようなメニュー画面52を
表示する。更に、CPU10は、入力部11(もしく
は、位置検出回路13)から入力される信号に応答して
実行する処理を決定する(ステップS102)。ここで
は、X−CAL処理が選択されたこととする。
【0133】さて、CPU10は、X−CAL処理が選
択されると、処理対象となるグラフを特定する。具体的
には、グラフ表示画面2bに複数のグラフが表示されて
いるか否かを判定する(ステップS103)。このと
き、表示されているグラフが1つである場合には、ステ
ップS105に移行する。一方、複数のグラフが表示さ
れている場合には、入力部11(もしくは、位置検出回
路13)から入力される信号に応答して1のグラフを決
定する(ステップS104)。
【0134】処理対象となるグラフを決定すると、y座
標を特定するための入力画面70を表示する;ポップア
ップ表示(ステップS105)。入力画面70にy座標
が入力されると(ステップS106)、入力されたy座
標が文字式か否か、換言すれば、未知定数が含まれるか
否かを判定する(ステップS107)。このとき、文字
式でない場合には、入力された値をy座標としてそのま
ま採用する(ステップS108)。
【0135】一方、入力されたy座標が文字式である場
合には、y座標として適当な数値を設定する(ステップ
S109)。具体的には、yの表示座標範囲(ymin
y≦ymax)の中から乱数によって適当な数値を決定す
る。あるいは、表示座標範囲内のyの値域からy座標を
決定してもよい。すなわち、表示座標範囲全体には、グ
ラフのy座標が含まれない範囲が存在する可能性があ
る。例えば、上に凸な二次関数を表示した場合、グラフ
はy極大値より大きいy座標を持たない。係る場合に
は、表示座標範囲からyの値域を抽出し、その抽出した
yの値域の中からy座標を選択するようにしてもよい。
【0136】y座標を決定すると、CPU10は、数式
処理によって、グラフ座標系における対応するx座標を
算出する(ステップS110)。このとき、数式に含ま
れる定数を文字として残したままでx座標を算出する。
なお、y座標の値として文字式が入力された場合には、
係るy座標の定数をも残したままでx座標を算出する。
具体的には、RAM16の定数記憶エリア16bから、
定数を含む数式を読み出す。そして、ステップS106
にて利用者入力されたy座標の値をそのまま(すなわ
ち、定数が含まれるか否かに拘わらず)数式に代入し、
x座標を算出する。そして、その算出したx座標と、y
座標とを、グラフ座標系におけるポインタの座標とす
る。
【0137】続いて、CPU10は、ステップS110
にて算出したポインタの座標(x,y)を数値化して、
ポインタの表示位置を決定する(ステップS111)。
具体的には、ポインタの座標(x,y)に含まれる定数
に、上記数式グラフ実行処理にて仮設定した値を代入す
る。なお、定数の値は、RAM16内の定数記憶エリア
16bに記憶される値を読み出して用いる。また、利用
者により入力されたy座標が文字式である場合には、ス
テップS109にて設定したy座標の値から定数の値を
逆算して、代入する。係る処理により、グラフ座標系に
おけるポインタの具体的な座標を決定すると、その座標
を画面座標系に変換して、ポインタの表示位置を決定す
る。
【0138】CPU10は、決定した画面座標系の位置
にポインタを表示し(ステップS112)、更に、ステ
ップS110にて算出したポインタの定数を含む座標を
表示する(ステップS113)。そして、まだ解が存在
するか否かを判定し(ステップS114)、存在する場
合には、ステップS112に戻って、ポインタを表示す
る。一方、全ての解を表示し、入力部11(あるいは、
位置検出回路13)から解除もしくは処理を終了する指
示が入力されると(ステップS115)、本処理を終了
する。
【0139】このように、座標を算出する際には、数式
処理により定数を文字として残したままで指定された座
標を算出し、グラフ座標系における座標を決定する。そ
の上で、数式グラフ実行処理にて仮設定した定数の値を
代入して具体的な座標を算出し、ポインタの表示位置を
決定する。故に、入力された数式との矛盾を来すことな
く、ポインタの座標を表示することができると共に、既
に表示したグラフとの位置関係に矛盾を来すことなく、
ポインタを表示することが可能となる。
【0140】なお、上記説明では、X−CAL処理によ
り、利用者により指定されたy座標に対応するx座標を
求める処理について説明したが、これに限定する必要は
ない。例えば、利用者により指定されたx座標に対応す
るグラフ上のy座標の値を求める処理(Y−CAL処
理)に適用しても良いことは勿論である。
【0141】なお、定数を含む数式が入力された場合
に、数式処理により所与の座標を算出し、更に、仮設定
した定数の値を算出した座標に代入してポインタの表示
位置を決定する、といった処理方法は、X−CAL処理
に限定する必要はなく、他の座標を表示する処理にも適
用可能である。例えば、交点を算出する処理や、グラフ
のy切片、x切片を算出する処理、極値を算出する処
理、などにも適用可能である。
【0142】図25は、交点算出処理における各処理段
階の画面例を示す図である。図25(a)は、表示した
グラフについて実行する処理を利用者が選択するための
メニュー画面53の一例を示す図である。利用者は、例
えば、入力ペン4などによりメニュー画面53に表示さ
れた項目の中から交点算出処理を選択する。また、
(a)によれば、グラフ表示画面2bには、数式「y=
2−Ax−4A」のグラフと、「y=x−1」のグラ
フが2つの交点を持つように描画されている。
【0143】CPU10は、入力部11から交点を算出
する指示が入力されると、グラフ表示画面2bに3つ以
上のグラフが表示されているか否かを判定する。3つ以
上のグラフが表示されている場合には、交点を算出すべ
く処理対象となる2つのグラフを利用者に指定させる。
グラフを決定すると、対応する数式を読み出し、数式処
理によって、グラフの交点を算出する。すなわち、数式
に定数が含まれる場合には、係る定数を文字として残し
たままで交点の座標を算出する。すなわち、交点の座標
には、定数が含まれることとなる。
【0144】定数を含む交点の座標を算出すると、その
算出した座標をグラフ表示画面2bの下方に表示する。
また、CPU10は、グラフ上の交点の位置にポインタ
を表示する。その際、交点の座標に定数が含まれる場合
には、数式グラフ実行処理にて仮設定した定数の値を交
点の座標に代入し、グラフ座標系におけるポインタ(交
点)の具体的な座標を算出する。更に、その算出した座
標を、画面座標系に変換し、ポインタの表示位置を決定
する。
【0145】図25(b)は、(a)に示した二次関数
と一次関数の一方の交点にポインタ72を表示した一例
を示す図である。(b)によれば、グラフ表示画面2b
の下方にポインタ72の座標、すなわち、交点の座標が
表示されている。この交点の座標には、数式「y=x2
−Ax−4A」に含まれる定数Aが含まれる。このよう
に、数式処理によって定数を文字として残したままで交
点の座標を算出し、ポインタ72を表示する際には、係
る交点の座標に仮設定した定数の値を代入することで表
示位置を決定する。故に、数式との関係に矛盾を来すこ
となく交点の座標を表示し、また、グラフの表示に矛盾
を来すことなく、交点位置にポインタ72を表示するこ
とができる。
【0146】図26は、y切片算出処理における各処理
段階の表示例を示す図である。図26(a)は、メニュ
ー画面53の一例を示す図である。同図によれば、グラ
フ表示画面2bには、数式「y=x2−Ax−4A」の
グラフと、「y=x−1」のグラフが表示されている。
利用者は、メニュー画面53に表示された各項目の中か
ら入力ペン4によってy切片算出処理を選択する。ま
た、利用者は、入力ペン4にて、処理対象となるグラフ
を選択する。
【0147】CPU10は、利用者によりy切片を算出
する処理が選択されると、グラフ表示画面2bに複数の
グラフが表示されているか否かを判定し、複数のグラフ
が表示されている場合には、処理対象となるグラフを利
用者に選択させる。そして、選択されたグラフの数式を
読み出す。数式に定数が含まれる場合には、数式処理に
よってy切片を算出する。具体的には、数式にx=0を
代入してy切片の値を算出する。
【0148】y切片の座標を算出すると、CPU10
は、グラフ上のy切片の位置にポインタを表示する。そ
の際、y切片の値に定数が含まれる場合には、数式グラ
フ実行処理にて仮設定した定数の値を代入し、y切片の
具体的な座標(数値)を決定する。図26(b)は、指
定されたグラフのy切片73を表示した一例を示す図で
ある。また、グラフ表示画面2bの下方には、y切片7
3の座標が表示されている。係る座標は、文字式により
表示される。
【0149】図27は、x切片算出処理における各処理
段階の表示例を示す図である。図27(a)は、メニュ
ー画面53の一例を示す図である。また、グラフ表示画
面2bには、数式「y=x2−Ax−4A」のグラフ
と、「y=x−1」のグラフとが表示されている。利用
者は、入力ペン4によりメニュー画面53に表示される
項目の中からx切片算出処理を選択する。CPU10
は、処理が指定されると、処理対象となるグラフを利用
者に特定させる。(b)は、グラフが指定された場合の
一例を示す図であり、数式「y=x2−Ax−4A」が
利用者により選択された場合を示している。なお、グラ
フ上のポインタ74が、係るグラフが選択されたことを
示している。
【0150】CPU10は、処理対象となるグラフが選
択されると、対応する数式を読み出す。そして、数式処
理により、読み出した数式にy=0を代入し、係る方程
式を満たすxの値を、定数を文字として残したままで算
出する。さて、xの解が得られると、係るx座標の値を
グラフ表示画面2bに表示すると共に、x座標に含まれ
る定数に、上記数式グラフ実行処理にて仮設定した値を
代入し、x切片の具体的な座標を算出する。また、算出
したグラフ座標系におけるx切片の座標を、画面座標系
に変換してポインタの表示位置を決定し、ポインタを表
示する。図27(c)は、一方のx切片にポインタ75
を表示し、更にポインタ75の座標をグラフ表示画面2
bの下方に表示した一例を示す図である。(c)によれ
ば、ポインタ75の座標には、定数Aが含まれる。
【0151】図28は、極値算出処理における各処理段
階の表示例を示す図である。図28(a)は、数式グラ
フ実行処理により、数式「y=x2−Ax−4A」のグ
ラフを表示した一例を示す図である。利用者は、入力ペ
ン4や入力キー3によって極値を求める指示、極大値の
みを求める指示、あるいは、極小値のみを求める指示、
などを入力する。(b)は、利用者により極小値を表示
する指示が入力された際のグラフ表示画面2bの一例を
示す図である。(b)によれば、「MIN」という表示
領域76がポップアップ表示されている。(c)は、C
PU10が係る数式について極小値を算出し、ポインタ
77を表示した一例を示す図である。グラフ表示画面2
bの下方には、極小値のy座標が表示されており、係る
座標は、Aの文字式によって表示されている。
【0152】CPU10は、処理対象となるグラフが選
択されると、係るグラフの数式を読み出す。数式に定数
が含まれる場合には、数式処理によって、数式y=f
(x)の一階微分および二階微分の式を算出する。ま
ず、一階微分(d/dx)y=(d/dx)f(xD)=0なるxD
の存在有無を判定する。(d/dx)yの値をゼロにするxD
が存在する場合には、そのxDの値を確保する。更に、
二階微分(d/dx)2y=(d/dx)2f(xD)の符号を判定
する。二階微分が正であれば、xDはyの極大位置であ
るし、負であれば、xDはyの極小位置となる。しか
し、数式に定数が含まれる場合には、符号を判定できな
い場合がある。係る場合には、数式グラフ実行処理にて
仮設定した値を代入して符号を判定する。
【0153】算出した極値について極大か極小かを判別
すると、数式処理によって、すなわち、定数を含む元の
数式y=f(x)に極値のx座標xDを代入して、y座
標yDを算出する。係る文字式による極値の座標(xD
D)をグラフ表示画面2bに表示する。更に、算出し
た極値の座標(xD,yD)に含まれる定数に、数式グラ
フ実行処理にて仮設定した定数の値を代入して、ポイン
タの表示位置を決定する。
【0154】以上のように、グラフ上の特定の座標を算
出する際には、数式処理によって係る座標を算出し、グ
ラフ上にポインタを表示する際には、数式グラフ実行処
理にて仮設定した値を算出した座標に含まれる各定数に
代入する。故に、仮に作成して表示したグラフについて
も、従来と同様の機能表示をすることが可能となる。す
なわち、グラフと数式との間に矛盾を来すことなく、グ
ラフ上にポインタを表示し、更に、座標を文字式によっ
て表示することが可能となる。
【0155】〔第2の実施の形態〕従来のグラフ関数電
卓には、式(関数)に基づいてグラフを描画する機能だ
けでなく、ペンタッチ入力などにより入力された座標に
基づいてグラフを作成する機能を有するものがある。例
えば、中心点の座標と半径とが入力されると、係る座標
に基づいて円を描画するものがある。あるいは、2次元
座標上に2点の座標が入力されると、係る2点を結ぶ直
線(一次関数)を描画するものもある。ところで、教育
の現場では、取りたてて座標を特定せずに円や一次関数
を描き、各軸に対する切片や中心点の座標などを定数に
よって表現する場合がある。しかし、従来のグラフ関数
電卓では、利用者により具体的な座標値が入力されなけ
ればグラフを作成することができなかった。
【0156】本第2の実施の形態におけるグラフ表示機
能付き電子機器(以下、単に電子機器という)は、表示
するグラフについて切片や中心点の座標を表示する際、
文字式を用いて表示する。例えば、表示した座標系につ
いて利用者がペンタッチ入力により座標を指定した場
合、電子機器は、表示した座標系に基づく具体的な座標
値によって係る指定位置を表示することが可能である
が、本第2の実施の形態では、敢えて文字式によって座
標を表示する。また、利用者により座標を文字式によっ
て入力された場合には、係る定数に具体的な数値を仮設
定してグラフを作成し、一方で、座標は入力された定数
を用いて表現する。
【0157】なお、本第2の実施の形態における電子機
器の外観構成および内部構成は、図1および図2に示し
た構成とほぼ同等である。故に、以下では、各部の詳細
な説明を省略し、同一の機能部は同一の符号で表す。
【0158】ただし、本実施の形態におけるROM17
には、第1の実施の形態にて説明したプログラムの他、
CPU10が後述する円描画処理を実行するための円描
画プログラムが格納される。すなわち、ROM17は、
電子機器1の電源がON状態にされたときに実行する初
期表示プログラム、メニュー表示プログラム、定数デー
タ、などの他、図29に示すように、グラフ描画プログ
ラム17a、数式処理プログラム17b、関数演算プロ
グラム17c、関数データ17d、円描画プログラム1
7j、を記憶する。
【0159】図30は、円描画処理における各処理段階
の表示例を示す図である。図30(a)は、利用者が処
理内容を指定するためのメニュー画面54の表示例を示
す図である。利用者は、入力ペン4や入力キー3によっ
てメニュー画面54に表示される項目の中から円描画処
理を選択する。(b)は、円の中心点の座標(x,y)
および半径rを入力するための入力画面80の一例を示
す図である。(b)によれば、円の中心座標として、定
数Aを含む座標(1,A)が、円の半径としてr=2が
それぞれ入力されている。CPU10は、係る定数Aに
適当な数値を代入して中心点の座標を決定する。
【0160】図30(c)は、中心点の座標と、半径位
置を表示した一例を示す図である。CPU10は、入力
された定数Aに適当な数値を代入し、座標(1,A+
2)の位置81と、座標(1,A)の位置82にポイン
タを表示する。また、CPU10は、設定した座標に基
づいて円を描画する。(d)は、円を描画して表示した
一例を示す図である。同図によれば、座標(1,A+
2)の位置83にポインタを表示している。また、表示
画面2の下方には、定数Aを含む円の方程式「(x−
1)2+(y−A)2=4」が表示されている。すなわ
ち、CPU10は、入力された定数に適当な数値を代入
してグラフを作成する一方で、定数を文字として残した
ままで円の方程式を作成してグラフ表示画面2bに表示
する。また、グラフの下方に、円の中心点の座標を文字
式によって表示する。
【0161】図30を用いて利用者が座標を直接入力す
るプロット入力の場合について説明したが、ペンタッチ
入力により中心点の座標や半径を入力できるようにして
もよい。係る場合には、ペンタッチにより指定された位
置の座標を文字式に置き換えて表示する。
【0162】以下に、円描画処理について、図31に示
すフローチャートを用いて詳細に説明する。まず、CP
U10は、図30(a)に示したように、メニュー画面
54を表示する。そして、メニュー画面54の中から円
描画処理が選択され(ステップS120)、更に、処理
を実行する指示が入力されると(ステップS121)、
座標の入力方法を利用者に特定させる(ステップS12
2)。すなわち、ペンタッチ入力による座標入力を行う
か、プロット入力により座標入力を行うかについて利用
者に選択させる。
【0163】ステップS122にて、入力部11(もし
くは、位置検出回路13)からペンタッチ入力により処
理を実行する指示が入力された場合には、CPU10
は、ペンタッチ入力による処理モードに移行し、中心座
標および半径を決定する。
【0164】まず、CPU10は、ペンタッチ入力によ
り指定される位置に基づいて、円の中心点の座標を決定
する。具体的には、位置検出回路13から座標信号が入
力されると、係る指定座標位置にポインタを表示する
(ステップS123)。表示したポインタ位置につい
て、確定する指示が入力部11(もしくは位置検出回路
13)から入力されると(ステップS124)、確定さ
れた位置(α,β)を円の中心座標として確保する(ス
テップS125)。ただし、座標(α,β)は、具体的
な数値である。
【0165】続いて、CPU10は、ペンタッチ入力に
より指定される位置に基づいて円の半径を決定する。具
体的には、位置検出回路13から入力される座標信号に
基づいて、指定座標位置にポインタを表示する(ステッ
プS126)。表示したポインタ位置について、確定す
る指示が入力部11(もしくは位置検出回路13)から
入力されると(ステップS127)、確定された位置
(γ,δ)を円の半径の位置として確保する(ステップ
S128)。ただし、座標(γ,δ)は、具体的な数値
である。
【0166】更に、CPU10は、円の中心座標(α,
β)と、半径位置(γ,δ)の座標に基づいて円の半径
rを算出する(ステップS129)。すなわち、r=√
{(α−γ)2+(β−δ)2}を計算し、半径rを決定
する。ただし、半径rは、具体的な数値である。
【0167】一方、ステップS122にて、入力部11
(もしくは、位置検出回路13)からプロット入力によ
り処理を実行する指示が入力された場合には、CPU1
0は、プロット入力による処理モードに移行し、円の中
心座標および半径を決定する。
【0168】まず、CPU10は、入力部11から入力
される信号に基づいて、円の中心座標を決定する。具体
的には、図30(b)に示したような入力画面80を表
示する。そして、中心座標(A,B)が入力されると
(ステップS130)、係る座標に定数が含まれるか否
かを判定する(ステップS131)。定数が含まれない
場合には、ステップS133に移行する。一方、入力さ
れた座標(A,B)が文字式である場合には、中心点の
座標を所定範囲からランダムに決定する(ステップS1
32)。例えば、表示座標範囲よりも小さい原点近傍の
座標範囲(xF1≦x≦xF2,yF1≦y≦yF2)の中から
ランダムに中心点の座標(A,B)の値(α,β)を決
定する。
【0169】続いて、CPU10は、入力部11から入
力される信号に基づいて半径を決定する。具体的には、
入力画面80に半径Rが入力されると(ステップS13
3)、係る半径Rが文字式か否かを判定する(ステップ
S134)。文字式でない場合、すなわち、特定の数値
が入力されている場合には、ステップS136に移行す
る。一方、入力された半径Rが文字式である場合には、
所定の範囲からランダムに半径Rの値を決定する(ステ
ップS135)。例えば、表示座標範囲よりも小さい範
囲(RF1≦R≦RF2)からランダムに半径Rの値rを決
定する。
【0170】さて、CPU10は、中心点の座標(α,
β)と半径rの値を決定すると、定数A,B,Rを含む
円の方程式(√{(x−A)2+(y−B)2}=R)に
代入して(ステップS136)、円を描画する。更に、
描画した円をグラフ表示画面2bに表示し(ステップS
137)、また、定数を含む円の方程式(√{(x−
A)2+(y−B)2}=R)を表示する(ステップS1
38)。このとき、ペンタッチ入力のモードで処理を実
行した場合には、定数を全て定数によって表現する。一
方、プロット入力のモードで処理を実行した場合には、
数値が入力された定数に関しては、その数値を用い、文
字式が入力された定数に関しては、係る文字式を用い
て、円の方程式を表示する。以上の処理が終了すると、
CPU10は、円描画処理を終了する。
【0171】このように、ペンタッチ入力により座標が
入力された場合には、係る座標を定数によって表現す
る。また、プロット入力において、文字式によって座標
が入力された場合には、係る定数に適当な数値を代入し
てグラフを描画し、また、数式や座標を表示する際に
は、入力された定数を用いて表現する。故に、教育の現
場で見られる、一般性を備えるグラフ表示が可能とな
る。
【0172】なお、上記定数表示の処理は、円の描画に
限定する必要はなく、他のグラフの作成に適用してもか
まわないことは勿論である。例えば、ペンタッチ入力に
より指定された座標間を結ぶ直線を描画する処理(直線
描画処理)等に適用してもよい。
【0173】図32は、直線描画処理における各処理段
階の表示例を示す図である。図32(a)は、メニュー
画面55の表示例を示す図である。利用者は、入力ペン
4もしくは入力キー3によってメニュー画面55に表示
される項目の中から所望の処理を選択する。このとき、
利用者が、「line描画」を選択すると共に、入力方法と
してペンタッチ入力を選択した場合には、CPU10
は、ペンタッチ入力に基づいて直線を描画するための処
理を開始する。
【0174】図32(b)は、利用者が入力ペン4によ
って、座標上に点を指定した一例を示す図である。
(b)によれば、位置84と、位置85が入力ペン4に
より指定されている。CPU10は、これらの指定され
たグラフ座標系における座標を判定する。そして、これ
ら2つの座標を通過する直線の方程式を算出すると、係
る直線のグラフを作成する。一方で、入力された座標を
それぞれ定数に置き換えて、定数を用いて直線の方程式
を表示する。例えば、一方の座標84を(C,D)と
し、他方の座標85を(E,F)として方程式を表示す
る。あるいは、傾きやy切片の座標を定数によって表現
してもよい。
【0175】図32(c)は、ペンタッチ入力された座
標に基づいてグラフを作成し、表示した一例を示す図で
ある。同図によれば、グラフ表示画面2bの下方には、
直線の方程式が定数を含む形態で表示されている; y=A
x+B。なお、数式を表示する際には、座標(C,D),
(E,F)を用いて次のように表現してもよい;y=[(D-
F)x+(C-E)D-(D-F)C]/(C-E)。このように、指定された座
標に基づいてグラフを作成する際、その指定された座標
を定数に置き換えて、方程式や各種座標を表示すること
で、実際の教育の現場でのグラフ作成の授業態様に沿っ
たグラフ表示が可能となり、電子機器1の商品価値を向
上させることができる。
【0176】
【発明の効果】請求項1、14、15に記載の発明によ
れば、グラフ式に基づいてグラフを作成する際に、定数
が含まれる場合には、当該定数に対して値を仮に設定す
る。そして設定された定数の値に基づいて作成されるグ
ラフが予め定められた表示座標範囲内にあるか否かを判
別し、この表示座標範囲内にあると判別した際に、前記
定数の値に基づいてグラフを作成する。故に、教育の現
場などで用いられるような定数を用いたグラフ表示を電
子機器においても実現することが可能となる。
【0177】請求項2に記載の発明によれば、表示座標
範囲内の所定の軸に定められているポイントに対して、
定数の値を仮設定する。故に、グラフ式における、変数
を含まない独立項に定数が含まれる場合には、グラフを
確実に表示することができる。
【0178】請求項3に記載の発明によれば、グラフの
所与の範囲が表示範囲に収まるように表示座標範囲を修
正する。故に、グラフを表示画面の一部に偏ることなく
表示することが可能となる。また、グラフを表示するた
めの表示画面上に座標やグラフ式を表示するような場合
であっても、係る表示に妨げられることなく、確実にグ
ラフを表示画面に表示することができる。
【0179】請求項4に記載の発明によれば、グラフ式
に対する関数演算により得られた式について、グラフを
作成する際、式に含まれる定数に、仮設定した定数の値
を代入してグラフを作成する。故に、グラフ式に基づく
グラフと矛盾することなく、関数演算後の式のグラフを
表示することができる。
【0180】請求項5に記載の発明によれば、関数演算
には、逆関数を求める演算、法線を求める演算、接線を
求める演算、微分演算、積分演算、の内少なくとも1つ
が含まれる。これらの関数演算は、教育の現場におい
て、グラフを描いて学習されることが比較的多いもので
ある。故に、定数を含むグラフ式についてこれらの関数
演算を実行可能とし、更に、演算後のグラフを表示可能
とすることにより、グラフ表示機能付き電子機器の商品
価値を更に向上させることが可能となる。
【0181】請求項6に記載の発明によれば、グラフ上
の座標を表示する際、グラフ式に含まれる定数を用いた
文字式によって表現する。故に、利用者は、グラフ式
と、グラフ上の座標との関連を容易に把握することが可
能となる。
【0182】請求項7に記載の発明によれば、トレース
時におけるポインタの座標を文字式によって表現する。
故に、利用者は、定数を含むグラフ式における各定数
と、グラフ上の座標との関係を、グラフ上をトレースさ
せながら把握することが可能となる。
【0183】請求項8に記載の発明によれば、利用者に
より指定された位置の座標を文字式によって表現する。
故に、利用者は、グラフ上の所望の位置を指定し、係る
位置の座標を文字式によって把握することができる。
【0184】請求項9に記載の発明によれば、利用者に
より入力された変数の値に対応するグラフ上の座標を、
文字式によって表現する。故に、利用者は、各軸上の値
と、グラフ上の座標との対応関係を、定数を用いた抽象
的な概念によって把握することができる。
【0185】請求項10に記載の発明によれば、複数グ
ラフ間の交点の座標を、文字式によって表現する。故
に、利用者は、各グラフに含まれる定数と、交点の座標
と、の関係を文字式によって把握することが可能とな
る。
【0186】請求項11に記載の発明によれば、表示座
標範囲に含まれる軸に対する切片の座標を、文字式によ
って表現する。故に、座標軸に対するグラフの切片と、
グラフ式に含まれる定数との関係を、より明瞭に示すこ
とが可能となる。
【0187】請求項12に記載の発明によれば、図形を
パラメータに基づいて描画する際、入力されたパラメー
タに定数が含まれる場合には、係る定数に仮の値を設定
する。故に、図形のパラメータに対して、定数を含む曖
昧な入力が成された場合であっても、グラフを作成して
表示することが可能となる。
【0188】請求項13に記載の発明によれば、指定さ
れた位置に基づいてグラフを作成すると共に、定数を用
いて係るグラフの式を表現する。故に、利用者は、具体
的な座標ではなく、曖昧な位置を指定する感覚でグラフ
を描画させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における電子機器の外観斜俯瞰図
である。
【図2】電子機器の内部構成の一例を示す図である。
【図3】RAMの格納形式の一例を示す図である。
【図4】ROMの格納形式の一例を示す図である。
【図5】数式グラフ実行処理における各処理段階の表示
画面例を示す図である。
【図6】数式グラフ実行処理のフローチャートである
(ステップS1〜S20)。
【図7】数式グラフ実行処理のフローチャートである
(ステップS21〜S33)。
【図8】表示座標範囲の一例を示す図である。
【図9】グラフデータの一例を示す図である。
【図10】グラフのスケール変化の一例を示す図であ
る。
【図11】表示範囲の一例を示す図である。
【図12】グラフのスケール変化の一例を示す図であ
る。
【図13】グラフの特徴的な部分が表示されない例を示
す図である。
【図14】グラフの特徴的な部分が表示されない一例を
示す図である。
【図15】トレース処理における各処理段階の表示画面
例を示す図である。
【図16】トレース処理を説明するフローチャートであ
る。
【図17】法線算出処理における各処理段階の表示画面
例を示す図である。
【図18】法線算出処理を説明するフローチャートであ
る。
【図19】接線算出処理における各処理段階の表示画面
例を示す図である。
【図20】逆関数算出処理における各処理段階の表示画
面例を示す図である。
【図21】積分グラフ処理における各処理段階の表示画
面例を示す図である。
【図22】積分グラフ処理を説明するフローチャートで
ある。
【図23】X−CAL処理における各処理段階の表示画
面例を示す図である。
【図24】X−CAL処理を説明するフローチャートで
ある。
【図25】交点算出処理における各処理段階の表示画面
例を示す図である。
【図26】y切片算出処理における各処理段階の表示画
面例を示す図である。
【図27】x切片算出処理における各処理段階の表示例
を示す図である。
【図28】極値算出処理における各処理段階の表示例を
示す図である。
【図29】第2の実施の形態におけるROMの格納形式
の一例を示す図である。
【図30】円描画処理における各処理段階の表示例を示
す図である。
【図31】円描画処理を説明するフローチャートであ
る。
【図32】直線描画処理における各処理段階の表示例を
示す図である。
【符号の説明】
1 電子機器 2 表示画面 3 入力キー 4 入力ペン 10 CPU 11 入力部 12 タブレット 13 位置検出回路 14 表示部 15 表示駆動回路 16 RAM 17 ROM 18 記憶装置 19 記憶媒体

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】グラフ式を入力するための入力手段と、 前記入力されたグラフ式に定数が含まれるか否かを判定
    し、含まれる場合に当該定数に対して、仮の値を設定す
    る設定手段と、 この設定手段により設定された定数の値に基づいて作成
    されるグラフが予め定められた表示座標範囲内にあるか
    否かを判別し、この表示座標範囲内にあると判別した際
    に、前記定数の値に基づいてグラフを作成するグラフ作
    成手段と、 前記グラフ作成手段により作成されたグラフを表示する
    表示手段と、 を備えることを特徴とするグラフ表示機能付き電子機
    器。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のグラフ表示機能付き電子
    機器において、 前記設定手段は、表示座標範囲内の所定の軸に定められ
    ているポイントに対して、定数の値を仮設定することを
    特徴とするグラフ表示機能付き電子機器。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載のグラフ表示機能
    付き電子機器において、 グラフの所与の範囲が表示範囲に収まるように、表示座
    標範囲を修正する修正手段を備えることを特徴とするグ
    ラフ表示機能付き電子機器。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれかに記載のグラフ
    表示機能付き電子機器において、 前記グラフ式に対する所与の関数演算を行う関数演算手
    段を備え、 前記グラフ作成手段は、前記関数演算手段による演算結
    果についてグラフを作成する際、前記設定手段により仮
    設定された定数の値を用いてグラフを作成することを特
    徴とするグラフ表示機能付き電子機器。
  5. 【請求項5】請求項4に記載のグラフ表示機能付き電子
    機器において、 前記関数演算には、逆関数を求める演算、法線を求める
    演算、接線を求める演算、微分演算、積分演算、の内少
    なくとも1つが含まれることを特徴とするグラフ表示機
    能付き電子機器。
  6. 【請求項6】請求項1から5のいずれかに記載のグラフ
    表示機能付き電子機器において、 グラフ上の座標を表示する際に、当該グラフに対応する
    グラフ式に定数が含まれる場合には、当該定数を含む文
    字式によって座標を表示する座標表示手段を備えること
    を特徴とするグラフ表示機能付き電子機器。
  7. 【請求項7】請求項6に記載のグラフ表示機能付き電子
    機器において、 ポインタをグラフに沿って移動させるトレース手段を更
    に備え、 前記座標表示手段は、前記ポインタの座標を文字式によ
    って表示することを特徴とするグラフ表示機能付き電子
    機器。
  8. 【請求項8】請求項6に記載のグラフ表示機能付き電子
    機器において、 利用者がグラフ上の位置を指定するための指定手段を更
    に備え、 前記座標表示手段は、前記指定手段により指定された位
    置の座標を文字式によって表示することを特徴とするグ
    ラフ表示機能付き電子機器。
  9. 【請求項9】請求項6に記載のグラフ表示機能付き電子
    機器において、 前記入力手段により入力されたグラフ式に含まれる1の
    変数の値を入力するための値入力手段を更に備え、 前記座標表示手段は、前記値入力手段により入力された
    前記1の変数の値に対応する前記グラフ上の座標を、文
    字式によって表示することを特徴とするグラフ表示機能
    付き電子機器。
  10. 【請求項10】請求項6に記載のグラフ表示機能付き電
    子機器において、 前記表示手段が複数のグラフを表示した際に、当該複数
    のグラフの交点を算出する交点算出手段を更に備え、 前記座標表示手段は、前記交点算出手段により算出され
    た交点の座標を、文字式によって表示することを特徴と
    するグラフ表示機能付き電子機器。
  11. 【請求項11】請求項6に記載のグラフ表示機能付き電
    子機器において、 座標軸に対する前記グラフ式の切片を算出する切片算出
    手段を更に備え、 前記座標表示手段は、前記切片算出手段により算出され
    た切片の座標を、文字式によって表示することを特徴と
    するグラフ表示機能付き電子機器。
  12. 【請求項12】図形を選択するための選択手段と、 前記選択手段により選択した図形のパラメータを入力す
    るための入力手段と、 前記パラメータに定数が含まれるか否かを判定し、含ま
    れる場合には当該定数に仮の値を設定する設定手段と、 前記入力手段により入力されたパラメータおよび前記設
    定手段により設定された前記定数の値に基づいて作成さ
    れるグラフが予め定められた表示座標範囲内にあるか否
    かを判別し、この表示座標範囲内にあると判別した際
    に、前記定数の値に基づいて前記選択された図形のグラ
    フを作成するグラフ作成手段と、 前記グラフ作成手段により作成されたグラフを表示する
    表示手段と、 を備えることを特徴とするグラフ表示機能付き電子機
    器。
  13. 【請求項13】図形を選択するための選択手段と、 画面上の位置を指定するための位置指定手段と、 前記位置指定手段により指定された位置に基づいて、前
    記選択手段により選択された図形のグラフを作成するグ
    ラフ作成手段と、 前記グラフ作成手段により作成されたグラフの式につい
    て、当該式に含まれる定数を文字として表したグラフ式
    を生成するグラフ式生成手段と、 前記グラフ作成手段により作成されたグラフと、前記グ
    ラフ式生成手段により生成されたグラフ式を表示する表
    示手段と、 を備えることを特徴とするグラフ表示機能付き電子機
    器。
  14. 【請求項14】グラフ式に基づいてグラフを作成して表
    示する装置に、 グラフ式に定数が含まれるか否かを判定し、含まれる場
    合に当該定数に対して、仮の値を設定する機能と、 この設定手段により設定された定数の値に基づいて作成
    されるグラフが予め定められた表示座標範囲内にあるか
    否かを判別し、この表示座標範囲内にあると判別した際
    に、前記定数の値に基づいてグラフを作成する機能と、 を実現させるためのプログラム。
  15. 【請求項15】グラフ式に基づいてグラフを作成して表
    示するグラフ表示方法であって、 グラフ式に定数が含まれるか否かを判定し、含まれる場
    合に当該定数に対して、仮の値を設定する設定工程と、 この設定手段により設定された定数の値に基づいて作成
    されるグラフが予め定められた表示座標範囲内にあるか
    否かを判別し、この表示座標範囲内にあると判別した際
    に、前記定数の値に基づいてグラフを作成するグラフ作
    成工程と、 を含むことを特徴とするグラフ表示方法。
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