JP2005071147A - グラフ表示制御装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 より使い勝手が良いグラフ表示機能を実現する。
【解決手段】 入力された数式のグラフL1と、トレースポインタP1を表示し、グラフL1の数学的諸元に関するグラフ情報に単位を付けてグラフ情報表示部M3〜M5表示する。グラフ情報表示部M3〜M5がスタイラスペン1208でタップされたならば、タップされたグラフ情報の単位を切り換える。
【選択図】 図9

Description

本発明は、数式のグラフを表示する制御を行うグラフ表示制御装置等に関する。
従来より、関数電卓等の電子計算機の中には、ユーザが入力した数式をグラフ表示する機能を有するものや、力学シミュレーションを実行しその結果をグラフ表示する機能を有するものが知られている。
例えば、前者の場合、ユーザが入力キーを操作してグラフの数式(グラフ式)を入力すると、電子計算機は座標軸とグラフ線を描画してグラフを表示することができる。更には、所謂「トレース機能」と称されるグラフ表示に関する機能を実行し、表示されたグラフ線上の任意の位置にポインタを表示させ、ポインタの位置の座標値を表示させることもできる。こうした電子計算機は、数学や物理の授業、個人学習など様々な学習の場面で利用されている。
また、後者の例としては、物体運動を力学シミュレーションする機能を有し、ユーザが物理量に対応するベクトルをタブレット等で入力すると、自動的に物体の各軸方向の移動量を算出して、物体とその移動軌跡をグラフ表示し、更にその移動方向を矢印で表示することができるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−163381号公報
こうした、従来のグラフ表示することのできる電子計算機を俯瞰すると、使い勝手の面において以下のような問題点がある。
(1)グラフを表示する場合、特に物理現象に係るグラフを表示する場合にはグラフの座標軸の単位が重要である。しかし、従来は一旦グラフが描画された後に単位を変更しようとすると、数式の入力画面に戻ったりグラフの座標軸設定画面を呼び出して設定する必要があり不便であった。グラフを表示させたまま、単位をいろいろと切り換えたいと思う場合には、単位の切り換えの都度、設定画面を呼び出すことでグラフのイメージが途切れることとなり、作業が煩雑となるばかりでなくユーザの集中力を削いでしまう場合もあった。
(2)グラフ線上にポインタ(「トレースポインタ」とも言う。)を移動可能に表示させて、このポインタの示す位置の座標値を表示させる機能、所謂「トレース機能」を行う場合、従来、ポインタは連続的にグラフ線上を移動する構成のために、単位時間毎の座標値を知りたい場合やグラフの特徴的な部分の座標値を知りたい場合には、ポインタが所望するグラフ線上の位置に移動するまで待たなければならず不便であった。
(3)物理現象を記述した数式をグラフ表示する場合、現象を左右する要素の有無で数式を用意し比較することが良く行われる。例えば、極大値などの特徴的な部分の座標値を比較したい場合には、各数式についてそれぞれグラフ表示させる。しかし、トレース機能で所望する座標値を調べて別途メモし、メモされた両者の座標値を比較する必要があり手間がかかった。
(4)例えば、物体の速度Vと時間tのグラフの場合、グラフ線と座標軸とに囲まれた領域は物体の総移動距離を表す。こうした、グラフ線と座標軸とに囲まれる領域が何らかの物理量を表す場合であっても、従来はこれを表示してユーザに分かり易く提示することのできるものは無かった。
(5)入力された数式が物理現象を記述しているにもかかわらず、入力された数式の変数を単純に各座標軸の成分(座標軸の変数、座標軸変数)としてしまい、グラフの特徴が適切にグラフ化されないという場合があった。
本発明はこれらの課題を解消し、より使い勝手が良いグラフ表示機能を実現させることを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明のグラフ表示制御装置(例えば、図1の多機能関数電卓1200)は、単位付きのグラフ式(例えば、図3の数式情報21、数式211、単位212)のグラフを表示する制御を行うグラフ表示制御手段(例えば、図2のCPU10、表示部14、図5のステップS4、S6)と、前記表示されているグラフについての数学的諸元に関するグラフ情報を、対応するグラフ式の単位と共に表示する制御を行うグラフ情報表示制御手段(例えば、図2のCPU10、表示部14、図5ステップS12)と、このグラフ情報表示制御手段により表示されている単位を他の単位に切り換える切換手段(例えば、図2のCPU10、図5のステップS16)と、を備え、前記グラフ情報表示制御手段は、前記切換手段により単位が切り換えられると、切換後の単位に応じて前記グラフ情報を換算し、換算後のグラフ情報及び切換後の単位での表示に更新する手段(例えば、図2のCPU10、図6ステップS36〜S38)であることを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明のプログラムは、コンピュータに、単位付きのグラフ式のグラフを表示する制御を行うグラフ表示制御機能(例えば、図2のCPU10、表示部14、図5のステップS4、S6)と、前記表示されているグラフについての数学的諸元に関するグラフ情報を、対応するグラフ式の単位と共に表示する制御を行うグラフ情報表示制御機能(例えば、図2のCPU10、表示部14、図5ステップS12)と、このグラフ情報表示制御機能により表示されている単位を他の単位に切り換える切換機能(例えば、図2のCPU10、図5のステップS16)と、を実現させ、前記グラフ情報表示制御機能が、前記切換機能により単位が切り換えられると、切換後の単位に応じて前記グラフ情報を換算し、換算後のグラフ情報及び切換後の単位での表示に更新する、ように機能させる。
ここで言う「数学的諸元に関するグラフ情報」とは、グラフ式から数学的に求められる種々の数値である。例えば、座標値、グラフ式に含まれるパラメータ値である。
請求項1又は11に記載の発明によれば、表示されているグラフの数学的諸元に関するグラフ情報に単位を付けて表示させることができる。そして、単位が切り換えられた場合、既に表示されているグラフ情報を切換後の単位に換算して、該切換後の単位をつけて表示させることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のグラフ表示制御装置であって、前記グラフ上を移動するトレースポインタ(例えば、図8のグラフ線L1、トレースポインタP1)の表示制御を行うトレースポインタ表示制御手段(例えば、図2のCPU10、表示部14、図5ステップS10)を更に備えるとともに、前記グラフ情報表示制御手段は、前記トレースポインタの位置座標値であるトレース値を前記グラフ情報として表示制御するトレース値表示制御手段(例えば、図2のCPU10、表示部14、図5ステップS12、図8のグラフ情報表示部M3〜M5)を有し、前記切換手段は、前記表示されたトレース値に対する所定の指示操作に応じて単位を切り換えるトレース値操作呼応切換手段(例えば、図1のタッチパネル1203、スタイラスペン1208、図2のCPU10、操作入力部12、図6ステップS30〜S38、図9の(a)〜(c))を有することを特徴とする。
「トレースポインタ」とは、グラフのグラフ線上における一点を示すためのマーク、ポインタである。請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、トレースポインタをグラフ線上に表示させ、トレースポインタのトレース値をグラフ情報として単位付きで表示させることができる。そして、表示されたグラフ情報に所定の指示操作がされたならば単位を切り換えることができる。従って、ユーザは単位の切り換えを所望するトレース値に所定の指示操作をするといった簡単な操作で、単位切換の操作を入力することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のグラフ表示制御装置であって、前記グラフ上を移動するトレースポインタの表示制御を行うトレースポインタ表示制御手段を更に備えるとともに、前記グラフ情報表示制御手段は、前記トレースポインタの位置座標値における前記グラフ式に含まれる所定の変数の値に応じた長さとした、全長を伸縮表示可能な矢印マーク(例えば、図11の矢印マークAx,Ay)を前記グラフ情報として、前記トレースポインタに重ねて表示制御する矢印マーク表示制御手段(例えば、図2のCPU10、表示部14、図5ステップS10)を有し、前記切換手段は、前記矢印マークに対する全長可変操作に応じて単位を切り換える矢印マーク操作呼応切換手段(例えば、図1のタッチパネル1203、スタイラスペン1208、図2のCPU10、操作入力部12、図6ステップS46〜S50、図11の(a)、(b))を有する、ことを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、トレースポインタとともに、グラフ式の変数の値に応じた長さの矢印マークを表示させることができる。そして、表示された矢印マークの長さを伸縮させるような全長可変操作が入力されたならば、単位を切り換えることができる。従って、ユーザは表示された矢印を伸縮させるような簡単で直感的な操作で、単位切換の操作を入力することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のグラフ表示制御装置であって、前記グラフ上を移動するトレースポインタの表示制御を行うトレースポインタ表示制御手段を更に備えるとともに、前記グラフ情報表示制御手段は、前記トレースポインタの位置座標値であるトレース値を前記グラフ情報として表示制御するトレース値表示制御手段を有し、前記切換手段は、単位換算ボタン(例えば、図10の選択ボタンM1,M2)を表示し、この単位換算ボタンに対する所定の指示操作に応じて単位を切り換えるボタン操作呼応切換手段(例えば、図1のタッチパネル1203、スタイラスペン1208、図2のCPU10、操作入力部12、図6ステップS40〜S44、図10の(a)〜(c))を有することを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、画面に単位切換のための単位換算ボタンを表示させ、この単位換算ボタンに所定の指示操作がなされたならば、単位切換をすることができる。従って、ユーザは簡単なボタン操作で、単位切換の操作を入力することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のグラフ表示制御装置であって、前記グラフ表示制御手段は、前記ボタン操作呼応切換手段により単位が切り換えられた場合に、切換後の単位に応じてグラフの表示レンジを変更するレンジ変更手段(例えば、図2のCPU10、表示部14、図5ステップS18)を有し、前記トレース値表示制御手段は、前記表示レンジが変更された場合、変更された表示レンジをもとに前記トレース値を換算し、換算後のトレース値に更新表示する手段(例えば、図2のCPU10、表示部14、図7ステップS64)である、ことを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、単位切換に伴ってグラフの表示レンジを切換後の単位に応じて自動的に変更することができる。従って、単に単位を切り換えるだけではなく、表示画面においても単位の切り換えに応じて適切な表示を行うことができる。また、表示レンジが変更されたならば、変更後の表示レンジに基づいてトレース値を換算し直し、トレース値の表示を更新することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項2〜5の何れか一項に記載のグラフ表示制御装置であって、前記グラフ式に含まれる変数のうちの何れかの変数(例えば、図13の移動量パラメータ251)及び当該変数に対する単位変化幅(例えば、図13の移動単位252)を設定する設定手段(例えば、図1のタッチパネル1203、スタイラスペン1208、図2のCPU10、操作入力部12、表示部14、図15ステップU2〜U6)を更に備え、前記トレースポインタ表示制御手段は、前記設定された単位変化幅に応じた単位移動量で前記グラフ上を断続的に移動するように前記トレースポインタを制御する断続移動制御手段(例えば、図2のCPU10、表示部14、図15ステップU8)を有する、ことを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、請求項2〜5の何れか一項に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、グラフ式に含まれる変数のうち何れかの変数及びその変数に対する単位変化幅を設定し、トレースポインタがこの単位変化幅に応じた単位移動量で断続的に移動するように表示させることができる。したがって、ユーザが所望する移動単位でトレースポインタを移動させ、そのときのトレース値を表示させることができるので、目的とする位置まで速やかにトレースポインタを移動させ、トレース値を速やかに表示させることも可能となる。
請求項7に記載の発明のグラフ表示制御装置は、グラフ式を入力する入力手段(例えば、図1のタッチパネル1203、スタイラスペン1208、図2のCPU10、操作入力部12、表示部14、図19のステップS2)と、前記入力されたグラフ式のグラフの特徴点を算出する算出手段(例えば、図2のCPU10、図21のステップB40〜B44)と、前記算出された特徴点ごとに、当該特徴点に所定のマーク(例えば、図22のトレスポインタP1)を記した前記グラフの画像データを生成する生成手段(例えば、図2のCPU10、図21のステップB46〜B60)と、前記生成された画像データを切り換えて表示する制御を行うことにより、前記マークがグラフの特徴点を順次移動する画像を表示する表示制御手段(例えば、図2のCPU10、表示部14、図21のステップB62〜B64)と、を備えることを特徴とする。
また、請求項12に記載の発明のプログラムは、コンピュータに、グラフ式を入力する入力機能(例えば、図1のタッチパネル1203、スタイラスペン1208、図2のCPU10、操作入力部12、表示部14、図19のステップS2)と、前記入力されたグラフ式のグラフの特徴点を算出する算出機能(例えば、図2のCPU10、図21のステップB40〜B44)と、前記算出された特徴点ごとに、当該特徴点に所定のマークを記した前記グラフの画像データを生成する生成機能(例えば、図2のCPU10、図21のステップB46〜B60)と、前記生成された画像データを切り換えて表示する制御を行うことにより、前記マークがグラフの特徴点を順次移動する画像を表示する表示制御機能(例えば、図2のCPU10、表示部14、図21のステップB62〜B64)と、を実現させる。
ここで言う「グラフの特徴点」とは、グラフ表示される範囲内の最小値・最大値、グラフの極大値・極小値、変極点、X切片、Y切片、f’(x)=0の点、f’’(x)=0の点であって、その他適宜数学的特徴を有する点を言う。
請求項7または12に記載の発明によれば、グラフの特徴点を示すマークが表示されたグラフの画像データを、特徴点毎に生成することができる。そして、生成された画像データを切り換えて表示させることによって、マークがグラフの特徴点に向かってステップするように断続的な間隔で移動する(飛び飛びで移動する)ように表示させることができる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のグラフ表示制御装置であって、前記入力手段は、複数のグラフ式を入力する複数グラフ式入力手段(例えば、図1のタッチパネル1203、スタイラスペン1208、図2のCPU10、操作入力部12、図19のステップS2、図20のステップB30)を有し、前記算出手段は、前記入力された複数のグラフ式それぞれのグラフの特徴点を、特徴点の種類ごとに算出するグラフ式毎特徴点算出手段例えば、図2のCPU10、図21のステップB40〜B44)を有し、前記生成手段は、前記算出された特徴点の種類ごとに、当該種類の特徴点に前記マークを記した、同一座標軸による前記複数のグラフの画像データを生成する複数グラフ画像生成手段(例えば、図2のCPU10、図21のステップB52〜B60、図24の二軸グラフG6〜B8)を有し、前記表示制御手段は、前記生成された特徴点の種類ごとの画像データを切り換えて表示する制御を行う複数グラフ画像表示制御手段(例えば、図2のCPU10、表示部14、図21のステップB62〜B64)を有する、ことを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、請求項7に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、複数のグラフ式が入力されたならば、グラフ式それぞれについて各種の特徴点を算出することができる。そして、算出された特徴点の種類毎に、同一座標軸に各グラフ式のグラフ線が表示され、更に、各グラフ線にそれぞれの特徴点を示すマークが表示されたグラフの画像データを生成し、これを切り換えて表示させることができる。すなわち、比較対象の複数のグラフについて、同じ種類の特徴点がマークで表示されたグラフを同一グラフとして表示させ、更に、特徴点の種類毎に切り換えて表示させることができる。したがって、入力した複数の数式の特徴をより比較し易く表示させることができる。
請求項9に記載の発明のグラフ表示制御装置は、複数のグラフ式のグラフを表示する制御を行うグラフ表示制御手段(例えば、図2のCPU10、表示部14、図27のステップC4、C6)と、前記複数のグラフのうちの一のグラフ上を移動する所定形状のトレースポインタの表示制御を行うトレースポインタ表示制御手段(例えば、図2のCPU10、表示部14、図27のステップC12)と、前記複数のグラフ及び座標軸を境界とする領域のうちの所定領域内(例えば、図28の領域AR1)を、前記トレースポインタの移動に伴って漸次塗りつぶす表示制御を行う領域塗りつぶし表示制御手段(例えば、図2のCPU10、表示部14、図27のステップC14)とを備えることを特徴とする。
また、請求項13に記載の発明のプログラムは、コンピュータに、複数のグラフ式のグラフを表示する制御を行うグラフ表示制御機能(例えば、図2のCPU10、表示部14、図27のステップC4、C6)と、前記複数のグラフのうちの一のグラフ上を移動する所定形状のトレースポインタの表示制御を行うトレースポインタ表示制御機能(例えば、図2のCPU10、表示部14、図27のステップC12)と、前記複数のグラフ及び座標軸を境界とする領域のうちの所定領域内を、前記トレースポインタの移動に伴って漸次塗りつぶす表示制御を行う領域塗りつぶし表示制御機能(例えば、図2のCPU10、表示部14、図27のステップC14)と、を実現させる。
請求項9または13に記載の発明によれば、複数のグラフの一方にトレースポインタを移動可能に表示させるとともに、トレースポインタの移動に伴って、複数のグラフ及び座標軸を境界とする領域のうちの所定領域内を塗りつぶすように表示させることができる。
請求項10に記載の発明のグラフ表示制御装置は、グラフ式を入力する入力手段と、前記入力されたグラフ式が物理式か否か、及び何れの種類の物理式かを判定する判定手段(例えば、図2のCPU10、表示部14、図30のステップD3、図31のステップD4〜D18)と、前記判定結果に基づいて座標軸の変数を設定し、前記入力されたグラフ式のグラフを表示する制御を行うグラフ表示制御手段(例えば、図2のCPU10、表示部14、図30のステップS4、図31のステップD20、D22)と、を備えることを特徴とする。
また、請求項14に記載のプログラムは、コンピュータに、グラフ式を入力する入力機能と、前記入力されたグラフ式が物理式か否か、及び何れの種類の物理式かを判定する判定機能(例えば、図2のCPU10、表示部14、図30のステップD3、図31のステップD4〜D18)と、前記判定結果に基づいて座標軸の変数を設定し、前記入力されたグラフ式のグラフを表示する制御を行うグラフ表示制御機能(例えば、図2のCPU10、表示部14、図30のステップS4、図31のステップD20、D22)とを実現させる。
請求項10または14に記載の発明によれば、入力されたグラフ式が物理式か否か、及び何れの種類の物理式かを判定し、この判定結果に基づく座標軸の変数を設定しグラフを表示させることができる。したがって、グラフ式の特徴をより適確にグラフ表示することができる。
本発明によれば、表示されているグラフの数学的諸元に関するグラフ情報に単位を付けて表示させ、単位が切り換えられた場合には、既に表示されていたグラフ情報を切換後の単位に換算して、該切換後の単位をつけて表示させることができる。
そして、トレースポインタを表示させるとともに、該トレースポインタのトレース値をグラフ情報として単位付きで表示させ、表示されたトレース値に所定の指示操作がされたならば単位を切り換えることで、簡単な操作で単位切換を実現することができる。
或いは、トレースポインタを表示させるとともに、グラフ式の変数値に応じた長さの矢印マークを表示させ、この矢印マークの長さを可変させるような全長可変操作が入力されたことを条件に単位を切り換えることで、簡単で直感的な操作による単位切換を実現することができる。
または、画面に単位切換のための単位換算ボタンを表示させ、この単位換算ボタンに所定の指示操作がされたことを条件にして単位切換をすることで、所定のボタンを選択するだけの簡単な操作による単位切換を実現することができる。
そして更に、単位切換に伴ってグラフの表示レンジを切換後の単位に応じて自動的に変更し、変更後の表示レンジに基づいてトレース値を換算し直して表示を更新することで、単に単位を切り換えるだけではなく、表示画面においても単位の切り換えに応じて適切な表示を行うことができる。
また更に、グラフ式に含まれる変数のうち何れかの変数及びその変数に対する単位変化幅を設定し、トレースポインタがこの単位変化幅に応じた単位移動量で断続的に移動するように表示させることで、ユーザが所望する移動単位でトレースポインタを移動させ、目的とする位置のトレース値をより速やかに表示させることが可能となる。
また、本発明によれば、グラフの特徴点を示すマークが表示されたグラフの画像データを特徴点毎に生成し、生成された画像データを切り換えて表示させることによって、マークがグラフの特徴点に向かってステップするように断続的な間隔で移動するように表示させることができる。
また、本発明によれば、複数のグラフの一方にトレースポインタを移動可能に表示させるとともに、トレースポインタの移動に伴って、複数のグラフ及び座標軸を境界とする領域のうちの所定領域内を塗りつぶすように表示させることができる。したがって、トレースポインタの移動とともにグラフ中の所定領域の面積変化を表示させることができるので、グラフの面積がなんらかの意味を有することを示すことができる。
また、本発明によれば、入力されたグラフ式が物理式か否か、及び何れの種類の物理式かを判定し、この判定結果に基づく座標軸の変数を設定しグラフを表示させることができる。したがって、グラフ式の特徴をより適確にグラフ表示することができる。
本発明を実施するための最良の形態として、グラフ表示機能を備えた多機能関数電卓を例に挙げて説明する。尚、本発明は多機能関数電卓に限らず、多機能携帯電話機や、PDA(パーソナルデジタルアシスタント)、ノートパソコン、デジタルカメラといった、グラフ表示機能を有する他の電子機器でも同様に適用可能である。
〔第1実施形態〕
図1は、本実施形態における構成の一例を示した図である。本実施形態における多機能関数電卓1200は、文字や数式・図形等を表示するLCD(Liquid Crystal Display)1202と、数値や数式の入力及び演算操作の入力を行う操作入力キー1204と、演算処理を行う演算ユニット1206と、内蔵電池や太陽電池等の電源(図示省略)とを備え、金属や樹脂によってカード形状にケーシングされている。
LCD1202は、ドットによって文字や記号、画像などを表示できる表示パネル及びそのドライバ回路によって実現される。表示素子はLCDに限らず、例えばELD(Electronic Luminescent Display)やCRT(Cathode Ray Tube)、PDP(Plasma Display Panel)などでも良い。また、LCD1202は、複数の表示パネルで構成しても良い。本実施形態では、LCD1202の表示面上にはタッチパネル1203が設けられており、スタイラスペン1208によるタッチやスライド(ドラッグ)といった操作によって各種の操作入力をすることができる。
操作入力キー1204は、演算に必要な数値・関数・演算記号の入力、数式の入力、及び各種操作を入力する手段である。例えば、ボタンスイッチ(ハードキー)、ダイヤル、方向キーなどによって実現される。
演算ユニット1206は、例えば、CPU(Central Processing Unit)や各種ICメモリ、SOC(System On a Chip)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって実現される。演算ユニット1206は、各種ICメモリ等に記憶されている各種プログラムを読出して演算処理することによって多機能関数電卓1200を統合的に制御する。
また、多機能関数電卓1200は、記憶メディア1212用のスロット1210を備える。記憶メディア1212は、例えばICメモリカード、MOなど、プログラムやデータを記憶する着脱自在な情報記憶媒体である。スロット1210は、記憶メディア1212に対してデータの読み書きができる装置であって、記憶メディア1212の種類に応じて適宜選択される。記憶メディア1212が、MOなどの場合にはMOドライブ装置などの外部装置と接続可能なIEEE1394(Institute of Electronic and Electronic Engineers 1394)やUSB(Universal Serial Bus)などの接続端子としても良い。
コネクタ1214は、通信回線2や外部装置(例えば、クレードル、計測器、データ収集機、プリンタ、モデム、携帯電話、パソコンなど)とデータ送受信をするためのケーブル類が接続可能な端子とその制御部である。例えば、接続の形態は、USBやIEEE1394、RJ−45などの種々の形式が適宜選択されるが、有線に限らず、赤外線等の無線を利用してデータの送受を実現しても良い。この場合には、コネクタ1214は無線の送受信モジュール及び無線送受信端子とする。
尚、ここで言う通信回線2は、有線/無線によるデータの送受信が可能な通信媒体であって、例えば、LAN(Local Area Network)、インターネット、携帯電話網、及び周辺機器との直接的なケーブル接続等がこれに該当する。
本実施形態では、ユーザは、操作入力キー1204を押下し、或いはスタイラスペン1208でタッチパネル1203を操作することによって、所望する数式を入力してそのグラフをLCD1202に表示させることができる。そして、所謂「トレース機能」によって、グラフの線上にトレースポインタを移動可能に表示させ、トレースポインタの示すグラフの一点の値をグラフ情報として表示させることができる。すなわち、ユーザは所望する数式のグラフを表示させて所望する位置における値を知ることができる。
[機能ブロックの説明]
図2は、本実施形態における多機能関数電卓1200の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。多機能関数電卓1200は、CPU10と、RAM(Random Access Memory)20と、ROM(Read Only Memory)30と、操作入力部12と、表示部14と、通信部50と、記憶媒体72へのデータの読み書きを行う記憶媒体読取部70とを備える。そして、これらはデータバス80によって接続されている。
CPU10は、ROM30や記憶媒体72に記憶されている各種のプログラムやデータを読み出し、RAM20を一時的な記憶領域にしながら演算処理することによって、上記各機能ブロックを制御して多機能関数電卓1200を統合的に制御する。図1では、CPU10はRAM20やROM30とともに演算ユニット1206として内蔵されている。
操作入力部12は、数字や文字、関数式の入力や種々の操作を入力し、操作信号をCPU10に出力する。操作入力部12は、プッシュスイッチ、キーボード、マウスやタブレット、タッチパネルなどによって実現される。図1における操作入力キー1204とタッチパネル1203とがこれに該当する。
表示部14は、CPU10からの指示に従って数値や数式、図形、及び各種の操作画面等を表示する手段であって、画像表示可能な表示素子とそのドライバ回路、表示のためのデータを記憶するバッファ等によって実現される。図1ではLCD1202がこれに該当する。
通信部50は、通信回線2を介して外部装置52とのデータ通信を実現する。具体的には、モデムや無線LANカードといった有線/無線の通信装置、通信ケーブルの接続端子、及びこれらのドライバ回路などによって実現される。図1ではコネクタ1214がこれに該当する。
記憶媒体読取部70は、例えば、ICメモリカード、CD−ROM、MO、DVD−RAM、FD(登録商標)、ハードディスクなどの記憶媒体72にデータを読み書きする。図1ではスロット1210が記憶媒体読取部70に該当し、記憶メディア1212が記憶媒体72に該当する。
図3は、本実施形態におけるRAM20の記憶領域の構成の一例を示す図である。同図に示すように、本実施形態におけるRAM20は、グラフの元になる数式(グラフの式;グラフ式)に関する情報を記憶する数式情報記憶領域21Rと、グラフの数学的諸元に関するグラフ情報を記憶するグラフ情報記憶領域22Rと、グラフを表示制御するための情報を格納するグラフ表示情報記憶領域23Rと、トレースポインタを表示制御するための情報を格納するトレースポインタ情報記憶領域24Rとを有する。
数式情報記憶領域21Rに記憶される数式情報21は、例えば、数式211や各項の変数や定数に対応する単位212である。同図では、時間tを変数とする放物運動の水平距離Xと、放物運動の垂直距離Yとを記述する数式が記憶されている。
グラフ情報記憶領域22Rに記憶されるグラフ情報22は、例えば、トレースポインタの示しているグラフの座標値(座標軸の変数の値。所謂「トレース値」。)や、そのときの各種パラメータの値を格納する。同図では、トレースポインタの示す、横軸(X軸)の座標値であるXtと、縦軸(Y軸)座標値であるYtと、パラメータであるt(時間)の値を格納している。例えば、Yt=5.2及び縦軸(Y軸)に適用されている単位212を参照することによって、トレースポインタの示す縦軸の座標値が「5.2m(メートル)」であることが分かる。
グラフ表示情報記憶領域23Rに記憶されるグラフ表示情報23は、例えば、縦軸(Y軸)・横軸(X軸)の表示レンジの設定値である表示レンジ設定231と、グラフデータ232とを格納する。表示レンジ設定231は、グラフの各座標軸が表す変数231aと、レンジの詳細な設定値231bとである。グラフデータ232とは、表示部14の所定位置に座標軸を表示させ、該座標軸を基準にして数式211のグラフ線を描画するための具体的なパラメータや画像データである。
トレースポインタ情報記憶領域24Rに記憶されるトレースポインタ情報24は、例えば、トレースポインタの画面座標系の座標値241と、トレースポインタとともに表示される矢印マークの長さである矢印長242とを格納する。
図4は、本実施形態におけるROM30に記憶されている情報の一例を示す図である。同図(a)に示すように、ROM30は、システムプログラム31と、数式入力制御プログラム32と、グラフ表示制御プログラム33と、グラフ情報表示制御プログラム34と、単位切換プログラム35と、トレース制御プログラム36と、単位切換TBL(テーブル)37と、レンジ変換プログラム38とを記憶している。
システムプログラム31は、多機能関数電卓としての基本的な諸機能を実現させるためのプログラムである。CPU10は、システムプログラム31を読み出し実行することによって、例えば、各種の初期設定や、四則演算処理、記憶媒体72へのデータの読み書き制御、各種のメニュー画面の表示制御、所定の操作入力キーに特定の機能の実行を割り当てるファンクションキー機能などを実現することができる。
数式入力制御プログラム32は、グラフ化するための数式(グラフ式)を入力するための機能をCPU10に実現させる。具体的には、ユーザによる操作入力キー1204の操作に従って、数式を構成する定数・項の変数(X,Y,tなど)・演算記号などを編集させ、更に各項の変数に適用される単位を決定させる。そして、入力の結果を数式情報記憶領域21Rに格納させる。
グラフ表示制御プログラム33は、数式のグラフを表示部14に表示させるための機能をCPU10に実現させる。具体的には、表示レンジを自動設定し、LCD1202の所定範囲内に座標軸とグラフ線を描画させる。或いは、座標軸とグラフ線が描画された画像を生成して該画像をLCD1202に表示させる。
グラフ情報表示制御プログラム34は、LCD1202に表示されているグラフに関する数学的諸元をグラフ情報として表示させるための機能をCPU10に実現させる。ここで言う数学的諸元とは、例えば、トレースポインタの示す点の座標値、グラフ表示されている範囲における最大値、最小値、極大値、極小値といった特徴値に該当する座標値である。
具体的には、例えばトレースポインタの示す点の座標値を表示する場合は、トレースポインタの画像座標系の座標値を当該座標軸の単位に変換し、該座標軸の単位記号とともに表示させる。また、特徴値を表示する場合は、グラフ表示情報23の表示レンジ設定231及び数式211から上述のような各特徴値を算出し、算出された特徴値の座標値を単位とともに表示させる。
単位切換プログラム35は、ユーザによる操作入力に応じて、現在適用されている座標軸の単位を他の単位に切り換える機能をCPU10に実現させる。具体的には、例えばLCD1202に単位切換操作用の選択ボタンを表示させ、タッチパネル1203や操作入力キー1204によって表示画面中の所定の表示が選択された場合に、単位切換TBL37を参照して単位を切り換える。
トレース制御プログラム36は、所謂「トレース機能」をCPU10に機能させる。具体的には、グラフ線上にトレースポインタを表示させ、ユーザによる操作入力に応じてトレースポインタをグラフ線に沿って移動させる。或いは、所定のパラメータを自動的に増減して画面座標系座標値を算出して、算出された該座標値にトレースポインタを表示させる。また、トレースポインタに付随させる矢印マークの長さと方向とをトレースポインタの示す座標値から算出し、算出した長さと方向とで矢印マークを表示させる。
レンジ変換プログラム38は、単位切換処理が実行されて何れかの単位が変更された場合に、切り換えられた後の単位に対応するように自動的にグラフの表示レンジを変更する機能をCPU10に実現させる。具体的には、単位切換TBL37を参照して、切換後の単位に対応する変換係数に従って、表示レンジの最大値と最小値とを変更する。また、グラフに目盛や目盛値を表示させる場合には、変更された最大値と最小値とに応じて自動的に目盛の幅や目盛値を変更する。また、表示レンジの変更にともなって、グラフ情報22及びトレースポインタの画面座標系座標値241も変更する。
単位切換TBL37は、同図(b)に示すように、複数の単位次元37a毎に、切換候補単位37bと、単位変換係数37cと、基準単位フラグ37dと、矢印長変換係数37eと、レンジ変換係数37fとを対応付けて格納している。
例えば、単位次元37aが[1,0,0](すなわち「長さ」)の場合、切換候補単位37bとして「cm(センチメートル)」「m(メートル)」「km(キロメートル)」が順に格納されている。そして、「m(メートル)」には基準単位フラグ37dの「1」が設定されており、当該単位次元の中の基準単位として設定されている。単位変換係数37cは、「m(メートル)」を基準とする単位変換時のグラフ情報の変換係数を格納している。同様に、矢印長変換係数37eは、単位が「m(メートル)」の時の矢印の長さを、他の単位への切換に応じて変換する際の変換係数を格納している。
レンジ変換係数37fは、基準単位フラグ37dの立てられた単位を基準として、他の切換候補単位37bに切り換えられた時に、切換前の表示レンジの最大値と最小値との変換係数を格納する。例えば、「m」から「cm」に単位が切り換えられる場合、「cm」のレンジ変換係数37fは「75%」なので、単位切換後のグラフは最大値・最小値が0.75倍の表示レンジで表示されることになる。すなわち、「m」単位の時のグラフに比べてグラフが拡大表示される。反対に、「m」から「km」に単位が切り換えられる場合、「km」のレンジ変換係数37fは「120%」なので、単位切換後のグラフは最大値・最小値が1.2倍の表示レンジで表示されることになる。すなわち、「m」単位の時のグラフに比べてグラフが縮小表示される。
尚、ROM30に記憶されている各種のデータは、記憶媒体72に記憶されている構成としても良いし、通信部50を介して外部装置52から適宜ダウンロードする構成としても良い。
[処理の流れの説明]
図5は、本実施形態における処理の流れを説明するためのフローチャートである。ここで説明される処理は、CPU10がシステムプログラム31、数式入力制御プログラム32、グラフ表示制御プログラム33、グラフ情報表示制御プログラム34、単位切換プログラム35、トレース制御プログラム36、レンジ変換プログラム38をそれぞれ読み出して実行することによって実現される。
尚、本フローチャートの前段階として、システムプログラム31が読み出されて、多機能関数電卓1200が使用可能な状態にあるものとする。また、多機能関数電卓1200が有する他の機能に係る処理については省略している。
同図に示すように、先ずCPU10は数式入力制御プログラム32を読み出して数式入力処理を実行し、グラフの元になる数式を入力する(ステップS2)。具体的には、所定の数式入力用画面を表示部14に表示させて、ユーザによる操作入力に従って数式の定数・変数・関数記号・演算記号等を編集して、定数や変数の単位を選択する。入力の結果は、数式211及び単位212として数式情報記憶領域21Rに記憶させる。
次に、ユーザによって所定のグラフ表示操作がされたならば、CPU10はグラフ表示制御プログラム33を読み出してグラフ表示制御処理を実行し、入力された数式のグラフを表示部14に表示させる(ステップS4)。具体的には、入力された数式に基づいて表示レンジを自動的に決定し、表示部14の所定の表示範囲にグラフの座標軸とグラフ線とを表示させる。
次に、単位切換操作を入力するための選択ボタンを、表示部14に表示させる(ステップS6)。この選択ボタンには、各軸の単位記号が表示される。すなわち、本実施形態では、ステップS4で表示される各軸の単位記号を当該ステップによる選択ボタンの表示で兼ねている。
次に、ユーザによって所定のトレース機能の実行操作がされたならば(ステップS8;YES)、CPU10はトレース制御プログラム36を読み出してトレース処理を実行する(ステップS10)。
具体的には、最初は、ステップS4で表示されたグラフのグラフ線上の一点を示すように、表示されている範囲の最も左端、すなわち横軸座標の変数(横軸の座標変数)の値が表示レンジ内で最も小さくなる値に所定のトレースポインタを表示させる。そして、ユーザによる所定のトレース操作に応じてトレースポインタをグラフ線上で移動させる。トレース操作とは、例えば、操作入力キー1204の方向キーの左右でトレースポインタの移動する方向(具体的には、横軸の正又は負の何れかの方向)を入力することである。或いは、LCD1202に所定の入力用アイコンを表示して、スタイラスペン1208でタップすることによって、トレースポインタの移動する方向を入力することである。例えば、トレース操作で右方向が入力されたならば、トレースポインタをLCD1202の1ドット分だけ右に移動させ、トレースポインタの画面座標系座標値241を更新する。そして、表示レンジ設定231及び数式211から、1ドット移動後の各変数の値を算出して、グラフ情報記憶領域22Rに記憶させる。
また、本実施形態におけるトレース処理では、トレースポインタの座標値(すなわち、トレース値)の大きさを、その長さで示す矢印マークをトレースポインタに付随させて表示させる。具体的には、トレースポインタのX軸座標値を表すX座標軸方向に向いた矢印と、トレースポインタのY軸座標値を表すY座標軸方向に向いた矢印とを表示する。この際、グラフ情報22を参照して、各座標値に応じてそれぞれの矢印の長さを決定する。トレースポインタの示している座標値を矢印の長さとして表示することによって、グラフ情報をより視覚的に分かり易く表示することができる。尚、矢印マークは座標軸毎に設けるに限らず、たとえばX軸座標値値とY座標軸値とから速度Vの算出が可能な場合には、別途速度Vを算出して矢印マークをこの速度Vの方向と大きさとに応じて表示させるとしても良いのは勿論である。
トレース処理を実行したならば、次に、CPU10はグラフ情報表示制御プログラム34を読み出してグラフ情報表示処理を実行し、表示部14の所定位置にグラフ情報を単位記号とともに表示させる(ステップS12)。具体的には、グラフ情報22と単位212とを参照し、グラフ情報22として記憶されている各座標軸の変数の値を、該座標軸に設定されている単位記号とともに表示させる。
グラフ情報が表示画面上に表示された状態で、ユーザによって所定の単位切換のための操作が入力されたならば(ステップS14;YES)、CPU10は単位切換プログラム35を読み出して単位切換処理を実行し、現在適用されている単位を変更する(ステップS16)。
図6は、本実施形態における単位切換処理の流れを説明するためのフローチャートである。本実施形態では3種類の単位切換の操作パターンに対応している。
第1の操作パターンとして、スタイラスペン1208でグラフ情報が表示されている位置がタップされた場合(ステップS30;YES)、すなわちタッチパネル1203で何れかのグラフ情報の表示部がタップされた場合、CPU10は単位切換TBL37を参照し(ステップS32)、タップされたグラフ情報を対象にして、該グラフ情報に現在適用されている単位212と同じ単位次元37aに属する切換候補単位37bの中から、現在適用されている単位の次順に登録されている切換候補単位を選択して新しい単位とする(ステップS34)。
例えば、トレースポインタの示すY座標値(縦軸座標値)を示すグラフ情報の表示位置がタップされたとする。この時、現在Y軸に適用されている単位が「m(メートル)」の場合、次の切換候補単位37bである「km(キロメートル)」を切換後の単位として選択し、Y軸に対応する単位212を「km」に変更する(図4(b)参照)。更に、同表示位置がタップされた場合には、切換候補単位37bの登録順の先頭に当る「cm(センチメートル)」に切り換わるとしても良いし、登録されている逆順をたどって「m」に戻るとしても良い。
次いで、タップされたグラフ情報の値を切換後の単位に換算して、換算した値をグラフ情報記憶領域22Rに格納する(ステップS36)。そして、グラフ情報表示処理を実行して変更された単位に応じてグラフ情報の表示を更新し(ステップS38)、切換後の単位を示す選択ボタンを表示させ(ステップS39)、単位切換処理を終了する。
第2の操作パターンとしては、ステップS6で表示制御された単位切換用の選択ボタンが、スタイラスペン1208によってタップされた場合、或いは操作入力キー1204で選択された場合(ステップS40;YES)、CPU10は単位切換TBL37を参照して、選択されたボタンに対応する座標軸に現在適用されている単位212と同じ単位次元37aの切換候補単位37bを選択可能にメニュー表示させる(ステップS42)。
次に、ユーザによる選択操作に従って切換候補単位37bの何れかを選択し(ステップS44)、選択されたボタンに対応する座標軸のグラフ情報22を切換後の単位に換算し、換算した値をグラフ情報記憶領域22Rに格納する(ステップS36)。そして、グラフ情報表示処理を実行して、変更された単位に応じてグラフ情報の表示を更新し(ステップS38)、切換後の単位を示す選択ボタンを表示させ(ステップS39)、単位切換処理を終了する。
例えば、Y軸座標の単位記号の表示を兼ねた、Y軸座標の単位切換用の選択ボタンが選択された場合、Y軸座標に現在適用されている単位と同じ単位次元の切換候補単位から何れかが選択される。「m(メートル)」が適用されている単位であれば、「cm」「km」がメニュー表示され、ユーザによって選択される。ここで、「cm」が選択されたとするならば、対応する単位変換係数37cに基づいて、Y軸座標値のグラフ情報の値を「m」から「cm」に変換する。
第3の操作パターンとして、トレース処理で表示されたX軸方向向きの矢印マーク又はY軸方向向きの矢印マークの何れかが、スタイラスペン1208でドラッグ操作された場合(ステップS46;YES)、単位切換TBL37を参照して、操作された矢印マークに対応する座標軸に適用されている単位と同単位次元37aの切換候補単位37bの中から、ドラッグの量に応じて新しい単位を選択する(ステップS48)。ドラッグ操作とは、スタイラスペン1208をタッチパネル1203の表示面に接触させ、接触を維持したまま表示面を滑らすようにして移動させる操作を言い、スタイラスペン1208の先を表示画面上でスライドさせる操作である。
具体的には、ドラッグ量が所定の基準量(例えば、10ドット)に達する毎に、現在適用されている単位の次の切換候補単位37bを選択する。本実施形態では、切換候補単位37bを単位の大きさ順に登録しているので、矢印マークを伸ばす方向にドラッグ操作がされた場合には、現在適用されている単位より小さい単位を選択し、矢印マークを縮める方向にドラッグ操作された場合には、現在適用されている単位より大きい単位を選択する。
次いで、新しい単位が選択されたならば、新たに選択された切換候補単位37bに対応する矢印長変換係数37eに基づいて該選択された矢印マークの長さを変更し(ステップS50)、選択された矢印マークに対応する座標軸のグラフ情報22を切換後の単位に換算して、換算した値をグラフ情報記憶領域22Rに格納する(ステップS36)。そして、グラフ情報表示処理を実行して変更された単位に応じてグラフ情報の表示を更新し(ステップS38)、切換後の単位を示す選択ボタンを表示させ(ステップS39)、単位切換処理を終了する。
従って、例えば第3の操作パターンの場合、ユーザが矢印マークを長くするようにドラッグ操作すると、現在適用されている単位より小さな単位が選択されるとともに、矢印マークが長くなる。すなわち、ユーザにとってみれば、相対的に矢印マークが大きく表示されるということは、相対的に座標軸の単位が小さくなったことの現われのように見える。すなわち、単位を小さくするためには矢印を長くするように操作し、反対に単位を大きくするためには矢印を短くするように操作すれば良いことが感覚的に理解できる効果が得られる。
尚、矢印マークが、X軸座標値とY軸座標値とから別途算出される速度Vなどに基づいて表示されている場合、第3の操作パターンでは、X軸とY軸の両方の単位を共に切り換える構成としても良いし、何れか一方のみを切り換える構成としても良い。
図5において、単位切換処理が終了したならば、CPU10はレンジ変換プログラム38を読み出してレンジ変換処理を実行する(ステップS18)。
図7は、本実施形態におけるレンジ変換処理の流れを説明するためのフローチャートである。レンジ変換処理では、CPU10は先ず単位切換TBL37を参照する(ステップS60)。そして、数式情報記憶領域21Rの単位212が示す切換後の単位に対応するレンジ変換係数37fに従って、グラフ表示情報記憶領域23Rに記憶されている表示レンジ設定231を変更する(ステップS62)。具体的には、単位が切り換えられた座標軸の表示レンジの最大値と最小値とをレンジ変換係数37fで変更する。そして、目盛や目盛値を表示させる場合には、変更された最大値と最小値とに応じてそれらも同時に変更する。
次に、単位変換係数37cに基づいて、単位が切り換えられた座標軸のグラフ情報22を切換後の単位に換算して更新し(ステップS64)、換算後のグラフ情報22の値からトレースポインタの新しい画面座標系座標値241を算出して更新する(ステップS66)。
次いで、CPU10はグラフ表示制御処理を実行し、変更された表示レンジでグラフを再描画して更新する(ステップS68)。この際、トレースポインタも更新された画面座標系座標値241に表示される。
次いで、単位切換用の選択ボタンの表示を再度実行し、切換後の単位を示す選択ボタンを表示させ(ステップS70)、レンジ変換処理を終了する。
図5において、レンジ変換処理が終了し、ユーザによって所定の終了操作が入力されなければ(ステップS20;NO)、トレース処理(ステップS10)に戻り、ユーザによるトレース操作に応じてトレースポインタを移動させる。一方、レンジ変換処理が終了後に、所定の終了の操作がされた場合は(ステップS20;YES)、一連処理を終了する。
[表示画面の説明]
図8〜図12は、本実施形態における表示画面の例を示す図である。
図8(a)は、数式入力処理における表示画面、すなわち数式入力用画面の例を示している(ステップS2に該当)。LCD1202には、グラフの元になる数式を入力するための入力欄W1が表示され、ユーザの操作にしたがって数式が編集され表示される。また、単位選択メニューW2が表示され、数式に含まれる定数や変数の単位を設定することができる。具体的には、例えば、三角マークをスタイラスペン1208で選択すると、当該欄の選択肢がメニュー表示される。そして、そこから更にメニュー表示された選択肢をタップして選択を決定する構成としても良い。同図(a)の例では、放物運動における、水平距離Xと、垂直距離Yとが、それぞれ時間tをパラメータとして記述されている。
数式の入力と単位設定が終了したならば、メニュー表示W3の「確定」をタップする、或いは該表示に対応する操作入力キー1204を操作する。すると、CPU10は、ユーザによって所定のグラフ表示操作がされたと判断し、グラフ表示処理を実行する。
グラフ表示処理が実行されると、同図(b)に示すように、入力された数式のグラフG1が表示される(ステップS4に該当)。グラフG1には、グラフ線L1とともに、座標軸毎に現在適用されている単位記号を表示した単位切換用の選択ボタンM1,M2がそれぞれ表示される(ステップS6に該当)。また、入力された数式は数式表示欄W4に表示される。
グラフ表示がされた状態で、例えばメニュー表示W3の「トレース」を選択すると、CPU10は、ユーザによって所定のトレース機能の実行操作がされたと判断し、トレース処理を実行する(ステップS10に該当)。
トレース処理が実行されると、同図(c)に示すように、グラフG1のグラフ線L1上にトレースポインタP1が表示され、トレースポインタP1の各座標値及びパラメータがそれぞれ単位付きでグラフ情報表示部M3,M4,M5に表示される。同図(c)の場合では、同図(a)で入力された放物運動を記述する数式に対応して、グラフ情報表示部M3には時間tのパラメータ値が表示され、グラフ情報表示部M4にはトレースポインタP1の横軸座標値が表示され、グラフ情報表示部M5には横軸座標値が表示される。また、トレースポインタP1に付随するように、X軸方向向きの矢印マークAxと、Y軸方向向きの矢印マークAyとが表示される。より正確には、矢印マークAx,Ayは、それぞれが示すグラフ情報が正の値である場合は、矢が各軸正方向に向きに表示し、グラフ情報が負の値の場合は、矢が各軸負方向に向くように表示する。また、矢印マークAx,Ayを合成した矢印を更に表示するとしても良い。
図9は、第1操作パターンによる単位切換の画面の例を示す図である(ステップS30〜S39に該当)。例えば、同図(a)に示すように、グラフ情報表示部M5がスタイラスペン1208でタップされると、タップの都度、単位が切り換えられる。Y軸には「m(メートル)」が適用されているので、グラフ情報表示部M5を1回タップすると、同図(b)に示すように、単位切換TBL37において同次元単位の次の切換候補単位である「km(キロメートル)」に切り換えられる。その結果、グラフ情報表示部M5−2のように、Y軸座標値が「km」単位に切り換えられて表示されるとともに、「km」の単位記号が表示される。また、単位が切り換えられた後にステップS6が実行されることによって、結果として、Y軸に対応する選択ボタンM1−2のように選択ボタンに表示される単位も「km」に切り換えられる。更に、グラフ情報表示部M5がスタイラスペン1208でタップされると、同図(c)に示すように、単位は、「cm」「m」「km」の順に登録されている最初の単位「cm」に切り換えられる。又更に、タップされると単位は「cm」から「m」に切り換えられることになる(同図(a)に戻る)。
図10は、第2操作パターンによる単位切換の画面の例を示す図である(ステップS40〜S44→S36〜S39に該当)。例えば、同図(a)に示すようにX軸に対応する選択ボタンM2がスタイラスペン1208でタップされると、同図(b)に示すように、選択ボタンM2に付随して単位の設定メニュー表示W5及び単位候補のメニュー表示W6が表示される。そして、メニュー表示W6から新しい単位を選択すると、選択された単位に切り換えられる。例えば、メニュー表示W6で「cm」が選択された場合、同図(c)に示すように、トレースポインタP1のX座標値に基づくグラフ情報表示部M4−2は「cm」単位に切り換えられ、選択ボタンM2−2のように座標軸の単位も切り換えられる。
図11は、第3の操作パターンによる単位切換の画面の例を示す図である(ステップS46〜S50→S36〜S38に該当)。例えば、同図(a)に示すように、トレースポインタP1に付随するX軸方向を向いた矢印マークAxをスタイラスペン1208で伸張させるようにドラッグすると、同図(b)に示すようにX軸の単位が切り換えられる。すなわち、グラフ情報表示部M4−3のように、X軸座標値が「cm」単位に切り換えられて表示されるとともに、「cm」の単位記号が表示される。また、単位が切り換えられた後にステップS6が実行されることによって、結果として、X軸に対応する選択ボタンM2−3のように選択ボタンに表示される単位も「cm」に切り換えられる。同図(b)の場合、矢印マークAxを伸ばす、すなわち拡大する方向にドラッグしているので、単位も「m」からより小さい単位である「cm」に切り換えられている。この状態から、矢印マークAxを縮めるようにドラッグすると、単位は「cm」からより大きい単位である「m」、更に縮めると「km」に切り換えられる。
図12は、本実施形態におけるレンジ変換に係る画面例を示す図である(ステップS18に該当)。同図(a)は変換前、(b)は変換後をそれぞれ示している。同図(a)では、X軸・Y軸ともに「m(メートル)」を単位としている.この時のX軸の表示レンジ設定231は、最小値「0m」最大値「30m」である。ここで、X軸の単位が「km(キロメートル)」に切り換えられると、同図(b)に示すように、新たにグラフG2が表示され、グラフ情報表示部M4−5及び選択ボタンM2−5のようにX軸の単位が「km」に変換される。
グラフG2では、座標軸の最大値及び最小値がレンジ変換係数37f(この場合、120%)で変更されることによって、グラフ線L1’が単位変更前のグラフ線L1に比べてX軸方向に縮小されて表示される。これによって、単純に単位の表示が変わるだけではなく、単位が「m」から「km」に切り換えられることで「単位が大きくなったので、より広く表示できる」といった感覚をユーザに持たせ、視覚的にももとの単位に対してどのように単位が切り換わったかを感じ取らせることができる。反対に、単位が「m」から「cm」に切り換わった場合には、座標軸の最大値及び最小値がレンジ変換係数37f(この場合、75%)で変更されたことによって、グラフ線がX軸方向に拡大されて表示され、「単位が小さくなったので、より小さな範囲を拡大して見ることができる」といった感覚をユーザに持たせることができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明を適用した第2実施形態として、トレースポインタの単位移動量を設定することができる場合を例に挙げて説明する。尚、本実施形態は基本的に第1実施形態と同様の構成要素によって実現可能であるので、同様の構成要素には同じ符号を付け適宜説明を省略するものとする。
[機能ブロックの説明]
本実施形態における機能構成は、第1実施形態と同様である。特には、図13に示すように、RAM20がトレースステップ設定記憶領域25Rを有する。
トレースステップ設定記憶領域25Rに記憶されるトレースステップ設定25は、トレース処理において、トレースポインタP1がグラフ線上を移動する際の移動量の単位に関する情報を格納する。例えば、移動量のパラメータである移動量パラメータ251と、該パラメータの移動量の単位変化幅を示す移動単位252とを格納する。同図では、数式に含まれる時間の変数tをパラメータとして、1秒(sec)をトレースポインタP1の単位移動量とすることを示しており、本実施形態における起動時のデフォルトに該当する。尚、デフォルト値は適宜設定して良い。
また、図14に示すように、本実施形態におけるROM30は、トレース制御プログラム36−2と、トレースステップ設定プログラム39とを記憶している。
トレース制御プログラム36−2は、トレースポインタP1を、トレースステップ設定25に設定されている単位移動量で移動するようにCPU10に表示制御させる。具体的には、ユーザによって所定のトレースポインタの移動操作が入力された場合、トレースステップ設定25の移動量パラメータ251を移動単位252だけ増加又は減少させて算出し、算出されたパラメータを用いて数式211からトレースポインタP1の画面座標系座標値を算出して移動させる。以下、CPU10がトレース制御プログラム36−2を読み出して実行する処理を、「トレース処理B」と称し、第1実施形態におけるトレース処理と区別する。
トレースステップ設定プログラム39は、表示部14にトレースステップ設定のための入力画面をCPU10に表示制御させる。具体的には、メニュー画面を表示させて、数式211に含まれる変数と、その単位を予め用意されている選択肢のなかからユーザに選択させる。
[処理の流れの説明]
図15は、本実施形態における処理の流れを説明するためのフローチャートである。同図に示すように、基本的には第1実施形態と同様の流れを有する。
本実施形態では特に、ユーザによって所定のトレース機能の実行操作がされ(ステップS8;YES)、更にユーザによってトレースステップ設定の操作が入力された場合(ステップU2;YES)、CPU10はトレースステップ設定プログラム39を読み出してトレースステップ設定処理を実行する。
すなわち、CPU10は、移動量パラメータ251と移動単位252を選択するメニュー表示をさせ(ステップU4)、ユーザによる入力に応じて移動量パラメータ251と移動単位252とをトレースステップ設定記憶領域25Rに記憶させる(ステップU6)。
次に、CPU10はトレース制御プログラム36−2を読み出してトレース処理Bを実行する(ステップU8)。すなわち、トレースステップ設定25の移動量パラメータ251を移動単位252だけ増加又は減少させて算出し、算出されたパラメータに基づいてトレースポインタP1を移動させ、矢印マークを表示させる。
トレース処理BによってトレースポインタP1がユーザによるトレース操作に従って移動表示されたならば、CPU10は、第1実施形態と同様にしてグラフ情報表示処理を実行し(ステップS12)、ユーザによって所定の単位切換操作が入力されたならば(ステップS14;YES)、単位切換処理とレンジ変換処理を実行する(ステップS16、S18)。
そして、ユーザによって所定の終了操作が入力された場合は(ステップS20;YES)、一連処理を終了する。ユーザによって所定の終了操作が入力されなければ(ステップS20;NO)、ステップU2にもどる。そして、ユーザによって所定のトレースステップ設定の操作が入力されなければ(ステップU2;NO)、トレース処理(ステップS10)を再び実行して、ユーザによるトレース操作に応じてトレースポインタを移動させる。その結果、トレースポインタP1を、トレースステップ設定25で設定されている移動量パラメータ251の移動単位252で、飛び飛びにグラフ線上を移動するように表示させることができる。
[表示画面の説明]
図16は、本実施形態における表示画面例を示す図である。同図(a)は、移動量パラメータ251と移動単位252を選択するメニュー表示W7が表示された状態を示している(ステップU4に該当)。メニュー表示W7では、移動量パラメータ(図中の「パラメータ」)と、当該パラメータの単位とが対応づけられて選択肢が表示される。同図の場合、変数X「1m(メートル)」毎にトレースポインタP1が移動することになる。
同図(b)は、トレース処理Bにおける表示画面例を示している(ステップU8に該当)。トレース処理Bでは、トレース操作を入力するための操作アイコンN1,N2が表示され、スタイラスペン1208で何れかをタップすることでトレース操作を入力し、トレースポインタP1を操作アイコンの示す方向に、トレースステップ設定の移動量パラメータ251の移動単位252毎に順次移動させることができる。
例えば、X軸正方向を向いた操作アイコンN2をタップすると、変数Xの値が現在のトレースポインタP1における変数Xの値、「0m(メートル)」から「1m(メートル)」に1メートル分加算される。そして、加算された変数Xの値から、新しいトレースポインタP1の画面座標系座標値が算出され、同図(c)のように、1m(メートル)を単位移動量としてステップするように移動表示される。そして、トレースポインタP1の移動に伴って、グラフ情報表示制御処理が実行されて、グラフ情報表示部M3−3,M4−3,M5−3のように表示が更新される。
以上の処理によって、ユーザは、例えば、放物運動の水平距離をX、垂直距離をYとする数式を入力した場合であれば、時間tを移動量パラメータ251とすることによって、1秒毎の変化をトレースポインタP1で表示させることが可能となる。或いは、水平方向に1m進む毎に、垂直方向にどれだけ移動するかをトレースポインタP1で表示させることが可能となる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明を適用した第3実施形態として、トレースポインタがグラフの特徴点を移動するように表示制御する場合を例に挙げて説明する。「特徴点」とは、例えば、グラフ表示される最小値・最大値、グラフの極大値・極小値・変極点、X切片、Y切片、f’(x)=0、f’’(x)=0であって、その他適宜数学的特徴を有する点を言う。
尚、本実施形態は基本的に第1及び第2実施形態と同様の構成要素によって実現可能であるので、同様の構成要素には同じ符号を付け、適宜説明を省略するものとする。
[機能ブロックの説明]
本実施形態における機能構成は、基本的には第2実施形態と同様である。特徴としては、図17に示すように、トレースステップ設定25−2が、移動量パラメータ251と、移動単位252と、特徴点データ253と、特徴点グラフデータ254とを含んでいる。
本実施形態では、移動量パラメータ251は、設定可能なパラメータとして「特徴点毎」と「複数式を特徴点毎に比較」をそれぞれ示す情報(同図は、「特徴点毎」を示す「0」)を格納することが可能である。詳細は後述するが、移動量パラメータ251が「特徴点毎」の場合、トレースポインタPが各特徴点に移るようにして飛び飛びに移動するように表示制御される。また、移動量パラメータ251が「複数式を特徴点毎に比較」の場合は、複数の数式を同一の座標軸上に表示させて、同種の特徴点を比較することを可能にする。
特徴点データ253は、数式211のグラフの特徴点に関する情報を格納する。同図は、入力された数式211が放物運動を記述する数式であって、時間tをパラメータとして物体の水平距離Xと垂直距離Yとが記述されている。従って、特徴点データ253には、変数t,X,Y及びX,Yの微分値が「0」になる点や、最大値・最小値を示す点について、各変数値が格納されている。
特徴点グラフデータ254は、特徴点データ253ごとに生成されたグラフの画像データであって、座標軸とグラフ線と特徴点にトレースポインタが表示された静止画像である。尚、数式が複数の場合は、数式毎に移動量パラメータ251と、移動単位と、特徴点データ253とを対応付けて格納する。
図18は、本実施形態におけるROM30に記憶されている情報の例を示す図である。本実施形態では特に、トレース制御プログラム36−2と、トレースステップ設定プログラム39−2と、特徴点トレース制御プログラム40とを記憶している。
トレース制御プログラム36−2は、第2実施形態におけるトレース処理Bを実行させるためのプログラムである。
特徴点トレース制御プログラム40は、特徴点を順次移動するようにトレースポインタP1を表示制御させる機能をCPU10に実現させる。具体的には、移動量パラメータ251が「特徴点毎」の場合には、数式情報記憶領域21Rに記憶されている数式211の特徴点データ263を算出して、X座標値順にソートし、トレースステップ設定記憶領域25Rに格納する。そして、算出された特徴点毎にトレースポインタP1を表示させた特徴点グラフの画像を生成して特徴点グラフデータ254として記憶させる。そして、生成した特徴点グラフデータ254を切換表示させて、あたかもトレースポインタが特徴点を飛び飛びに移動するかのように表示させる。
移動量パラメータ251が「複数式を特徴点毎に比較」の場合には、比較対象となる第2の数式をユーザに入力させるための入力画面を表示させ、既に入力されている数式(第1の数式)とこの第2の数式とを1つの座標軸上にグラフ化する。すなわち、数式毎に特徴点データ263を算出して、X座標値順にソートしてトレースステップ設定記憶領域25Rに格納する。そして、同一の座標軸上に複数の数式のグラフ線をそれぞれ描画し、同種の特徴点(例えば、双方とも極大値の特徴点)を示すトレースポインタを、それぞれのグラフ線上に描画して、当該特徴点の特徴点グラフとする。同種の特徴点の判別は、例えば、特徴点データ253に格納されているパラメータが同じ条件に合致するものを選択することによって実現することができる。
以下、特徴点トレース制御プログラム40によって実行される処理を「トレース処理C」と言い、トレース制御プログラム36−2によって実行される「トレース処理B」(第2実施形態を参照。)と区別する。
トレースステップ設定プログラム39−2は、移動量パラメータの選択肢として「特徴値毎」と「複数式を特徴点毎に比較」のパラメータを設定可能にする。具体的には、トレースステップの設定のメニュー表示において、「特徴値毎」を選択肢の1つとして表示させ、これが選択された場合に移動量パラメータ251に「特徴値毎」を示す所定の情報を記憶させる。「複数式を特徴点毎に比較」についても同様である。尚、以下では、トレースステップ設定プログラム39−2によって実行される処理を「トレースステップ設定処理C」として区別する。
[処理の流れの説明]
図19は、本実施形態における処理の流れを説明するためのフローチャートである。同図に示すように、先ず、CPU10は数式入力制御プログラム32を読み出して数式入力処理を実行し、グラフの元になる数式を入力させる(ステップS2)。以下、ここで入力された数式を「第1の数式」と言う。
次に、CPU10はグラフ表示制御処理を実行して、第1の数式のグラフを表示部14に表示させ(ステップS4)、単位切換用の選択ボタンM1,M2を該グラフ上に表示させる(ステップS6)。
ここで、ユーザによって所定のトレース機能の実行操作がされ(ステップS8;YES)、更に、ユーザによってトレースステップ設定の操作が入力された場合(ステップB20;YES)、CPU10はトレースステップ設定プログラム39−2を読み出してトレースステップ設定処理Cを実行する(ステップB4)。
図20は、本実施形態におけるトレースステップ設定処理Cの流れを説明するためのフローチャートである。CPU10は先ずトレースステップの移動量パラメータと移動単位の選択肢とをメニュー表示させる(ステップB20)。本実施形態では、この際「特徴点毎」と「複数式を特徴点毎に比較」を選択肢に含めて表示させる。
ここで「特徴点毎」の選択肢が選択された場合(ステップB22;YES)、CPU10は移動量パラメータ251に「特徴点毎」を示す所定の情報を格納し(ステップB24)、トレースステップ設定処理Cを終了する。
ここで「複数式を特徴点毎に比較」の選択肢が選択された場合(ステップB26;YES)、CPU10は移動量パラメータ251に「複数式を特徴点毎に比較」を示す所定の情報を格納し(ステップB28)、数式入力処理を実行して、比較対象となる第2の数式を入力させ(ステップB30)、トレースステップ設定処理Cを終了する。
「特徴点毎」又は「複数式を特徴点毎に比較」以外の選択肢が選択された場合(ステップB26;NO)、すなわち第2実施形態と同様に第1の数式の変数を移動量パラメータ251とする移動単位252が選択された場合、入力に応じてトレースステップ設定を変更し(ステップB32)、トレースステップ設定処理Cを終了する。
次に、図19において、CPU10はトレースステップ設定25−2を参照して、移動量パラメータ251が「特徴点毎」又は「複数式を特徴点毎に比較」を示す所定の情報であるか否かを判定する(ステップB6)。
移動量パラメータ251が「特徴点毎」又は「複数式を特徴点毎に比較」を示す所定の情報でない場合(ステップB6;NO)、CPU10はトレース制御プログラム36−2を読み出して、第2実施形態と同様にしてトレース処理Bを実行する(ステップB10)。一方、移動量パラメータ251が「特徴点毎」又は「複数式を特徴点毎に比較」を示す所定の情報である場合(ステップB6;YES)、CPU10は特徴点トレース制御プログラム40を読み出してトレース処理Cを実行する(ステップB8)。
図21は、本実施形態におけるトレース処理Cの流れを説明するためのフローチャートである。同図に示すように、トレース処理Cでは、CPU10は先ず特徴点データ253が未設定の数式があるか否かを判定する(ステップB40)。未設定の数式が有る場合(ステップB40;YES)、すなわち数式211は設定されているが、これに対応する特徴点データ253が記憶されていない場合、当該数式の特徴点データ253を算出し(ステップB42)、算出した特徴点データ253をソートして、X座標値の大きさ順に並べ換える(ステップB44)。
次に、CPU10はトレースステップ設定25−2を参照して、数式211の特徴点グラフデータ254が記憶されているが否かを判定する(ステップB66)。特徴点グラフデータ254が記憶されていない場合(ステップB66;NO)、CPU10は更にトレースステップ設定25を参照して、移動量パラメータ251の種類を判定する(ステップB48)。
移動量パラメータ251が「特徴点毎」であるある場合(ステップB48;「特徴点毎」)、特徴点毎、すなわち特徴点データ253毎に、該特徴点にトレースポインタP1が表示された特徴点グラフの画像を生成して、特徴点グラフデータ254に格納する(ステップB50)。従って、特徴点のX座標値の大きさ順に特徴点グラフデータ254が記憶されることになる。
次に、ユーザによって所定のトレースポインタP1を移動させる操作(トレース操作)が入力された場合(ステップB62;YES)、現在表示されている特徴点グラフの次のグラフを表示部14に切り換えて表示させる(ステップB64)。
例えば、トレースポインタP1をX座標軸方向に移動させるようにトレース操作が入力されたとすると、初めて当該ステップが実行された場合は、最もX座標値の小さな特徴点の特徴点グラフを表示させ、次回当該ステップが実行された場合には、2番目にX座標値が小さい特徴点の特徴点グラフを表示させる。従って、トレースポインタP1があたかもグラフの特徴点をX軸方向に向かって飛び飛びに移動するように表示させることができる。
ステップB48において、移動量パラメータ251が「複数式を特徴点毎に比較」を示す情報であると判定された場合(ステップB48;「複数式を特徴点毎に比較」)、第1の数式の特徴点データ253を参照して、第1の数式の特徴点それぞれについてループ1を実行して、特徴点グラフの画像データを生成する(ステップB52〜B60)。
ループ1では、先ず同一の座標軸上に複数の数式のグラフ線をそれぞれ描画し(ステップB54)、その上に同種の特徴点を示すそれぞれのトレースポインタを描画する(ステップB56)。そして、描画された画像データを当該特徴点の特徴点グラフデータ254として記憶する(ステップB58)。従って、最初に入力された第1の数式と後に比較用として入力された第2の数式とで、同じ種類の特徴点を同一のグラフ上で比較することが可能となる。
ループ1が終了した後、ユーザによって所定のトレースポインタP1を移動させる操作(トレース操作)が入力されたならば(ステップB62;YES)、現在表示されている特徴点グラフの次のグラフを表示部14に切り換えて表示させる(ステップB64)。特徴点グラフを切換表示したならば、CPU10はトレース処理Cを終了する。
次いで、図19において、CPU10は第2実施形態と同様にしてグラフ情報表示処理を実行し(ステップS12)、ユーザによって所定の単位切換操作が入力されたならば(ステップS14;YES)、単位切換処理とレンジ変換処理を実行する(ステップS16、S18)。
そして、ユーザによって所定の終了操作が入力された場合は(ステップS20;YES)、一連処理を終了する。ユーザによって所定の終了操作が入力されなければ(ステップS20;NO)、ステップB2にもどる。そして、ユーザによって所定のトレースステップ設定の操作が入力されなければ(ステップB2;NO)、トレースステップ設定25−2に応じて、トレース処理B(ステップB10)又はトレース処理C(ステップB8)を再び実行する。
[表示画面の説明]
図22は、本実施形態における表示画面例を示す図であって、移動量パラメータ251が「特徴点毎」の場合を示している。同図(a)は、トレースステップ設定処理Cにおいてトレースステップの移動量パラメータ251と移動単位252の選択肢がメニュー表示W8で表示された状態を示している(ステップB20に該当)。
ここで、「特徴点」の選択肢が選択されると、ユーザによってトレース操作が入力される都度、特徴点グラフが切り換え表示され、同図(b)〜(d)に示すように、トレースポインタP1がグラフの特徴点を飛び飛びに移動するように表示される。具体的には、先ず同図(b)のようにY軸切片(X座標値=0)の位置にトレースポインタP1が表示された画像(グラフG3)が表示される。次いで、ユーザによってトレース操作が入力されると、同図(c)のように次にX座標値の大きな特徴点である極大値の位置にトレースポインタP1が表示された画像(グラフG4)が表示され、更に、同図(d)のように次にX座標値の大きな特徴点であるX軸切片(Y座標値=0)の位置にトレースポインタP1が表示された画像(グラフG5)が表示される。
図23、図24は、本実施形態における表示画面例を示す図であって、移動量パラメータ251が「複数式を特徴点毎に比較」の場合を示している。同図(a)は、トレースステップ設定処理Cにおいてトレースステップの移動量パラメータ251と移動単位252の選択肢がメニュー表示W8で表示された状態を示している(ステップB2に該当)。
ここで、「複数式を特徴点毎に比較」の選択肢が選択されると、数式入力処理が実行され、同図(b)に示すように、第2の数式の入力欄W9が表示される(ステップB30に該当)。ユーザの操作にしたがって数式が編集され表示され、第1の数式の入力と同様に、単位選択メニューW2が表示され、数式に含まれる変数の単位を設定することができる。同図(b)の場合、第2の数式は、第1の数式に比べて、変数Xの式と変数Yの式の両方に空気抵抗に相当する「−2」の項が追加されている。
第2の数式が入力され、「複数式を特徴点毎に比較」でトレース処理Cが実行されると、ユーザによってトレース操作が入力される都度、第1の数式と、第2の数式との両方のグラフが1つの座標軸上に描かれた特徴点グラフが、図24(a)〜(c)に示すように切り換えて表示される(ステップB64に該当)。すなわち、第1の数式のグラフ線Laと、第2の数式のグラフ線Lbとが表示され、それぞれのグラフ線上にはそれぞれの数式の特徴点にトレースポインタP1,P2が表示されている。このとき、両者の特徴点の種類は上述のように同じ種類である。また、「複数式を特徴点毎に比較」でトレース処理Cが実行される場合には、グラフ情報として、当該特徴点となる各式におけるパラメータ(この場合、時間t)の値を、グラフ情報表示部M6,M7のように表示する。
具体的には、同図(a)のように、Y軸切片(X座標値=0)の位置にトレースポインタP1,P2が表示された画像(グラフG6)が表示される。次いで、ユーザによってトレース操作が入力されると、同図(b)のように次にX座標値の大きな特徴点である極大値の位置にトレースポインタP1,P2が表示された画像(グラフG7)が表示され、更に、同図(c)のように次にX座標値の大きな特徴点であるX軸切片(Y座標値=0)の位置にトレースポインタP1,P2が表示された画像(グラフG8)が表示される。
従って、「特徴点毎」を移動量パラメータ251とするならば、グラフの特徴点を飛び飛びに移動するようにトレースポインタPを移動表示させ、ユーザが速やかにグラフの特性を理解するのを助けることができる。
また、例えば、移動量パラメータ251を「複数式を特徴点毎に比較」とするならば、異なる複数の数式の同じ特徴点にトレースポインタを表示させ、ユーザが比較をし易いようにできる。例えば、真空中における放物運動を記述した第1の数式と、空気抵抗の項を含めた第2の数式とするならば、空気抵抗の有無による運動の特徴をグラフの特徴的な点で比較し易いように表示させ、ユーザが速やかに項の有無による違いを理解するのを助けることができる。
〔第4実施形態〕
次に、本発明を適用した第4実施形態として、グラフの面積が何らかの物理量を表す場合に、トレースポインタの移動とともに物理量を表す面積を表示する例について説明する。尚、本実施形態は、基本的に第1実施形態と同様の構成要素によって実現可能であるので、同様の構成要素には同じ符号を付け、適宜説明を省略するものとする。
[機能ブロックの説明]
本実施形態における機能ブロックの構成は、基本的に第1実施形態と同様である。
図25は、本実施形態におけるRAM20の記憶領域の構成の一例を示す図である。同図に示すように、本実施形態におけるRAM20は、数式情報記憶領域21Rと、グラフ情報記憶領域22Rと、トレースポインタ情報記憶領域24Rと、トレースポインタを移動させるためのグラフを表示させるための情報を記憶する第1グラフ表示情報記憶領域27Rと、面積が何らかの物理量を表すグラフを表示させるための情報を記憶する第2グラフ表示情報記憶領域28Rとを有する。
第1グラフ表示情報記憶領域27Rに記憶される第1グラフ表示情報27は、第1実施形態における表示レンジ設定231に相当する表示レンジ271と、グラフデータ232に相当するグラフデータ272とを記憶する。
同様にして、第2グラフ表示情報記憶領域28Rに記憶される第2グラフ表示情報28は、第1実施形態における表示レンジ設定231に相当する表示レンジ281と、グラフデータ232に相当するグラフデータ282とを記憶する。
以下では、第1グラフ表示情報記憶領域27Rに記憶された情報に基づいて表示されるグラフを「第1グラフ」、第2グラフ表示情報記憶領域28Rに記憶された情報に基づいて表示されるグラフを「第2グラフ」と言って区別する。本実施形態では、第1グラフは垂直放物運動における時間tと垂直距離Xとを変数とするグラフであり、第2グラフは時間tと速度Vとを変数とするグラフである。
図26(a)は、本実施形態におけるROM30に記憶されている情報の一例を示す図である。同図に示すように、本実施形態におけるROM30は、システムプログラム31と、数式入力制御プログラム32と、グラフ表示制御プログラム33と、グラフ情報表示制御プログラム34と、単位切換プログラム35と、トレース制御プログラム36と、単位切換TBL37と、面積表示制御プログラム44と、物理式データTBL45とを記憶している。
トレース制御プログラム36は、第1グラフのグラフ線上にトレースポインタP1を表示させ、ユーザによるトレース操作に従って、トレースポインタP1が該グラフ線上を移動するようにCPU10に表示制御させる。
面積表示制御プログラム44は、第1グラフのグラフ線上を移動するトレースポインタP1の移動に伴って、第2グラフと座標軸とで囲まれた領域内の表示形態を変更する。すなわち、トレースポインタP1の移動に伴って、暫時該領域内の表示形態を変更して、変更された部分の面積が増減するようにCPU10に表示制御させる(以下、該プログラムによる処理を適宜「面積表示」と言い、表示形態の異なる部分を「面積表示部」と言う)。具体的には、CPU10にトレースポインタP1のグラフ情報22を参照させ、現在のトレースポインタP1の示す値から第2グラフにおける座標値を算出させる。そして、第2グラフのグラフ線と座標軸を境界とする領域内を、第2グラフの原点からトレースポインタP1に対応する座標値まで所定の表示形態で塗りつぶさせる。
同図(b)は、本実施形態における物理式TBL45のデータ構成の一例を示す図である。物理式TBL45は、物理モデルの種類45a毎に、第1グラフを表示するのに適しているとされるトレース向け数式45bと、トレース向け数式45bから公知の関係によって導くことのできる面積表示向け数式45cと、トレース処理時に可変させるパラメータを示すトレースパラメータ45dとを対応付けて格納している。同図(b)の場合では、例えば種類45aが「種類1」は所謂「垂直放物運動」に該当する。対応付けられるトレース向け数式45bは、時間tを変数とする垂直距離Xを記述する数式であり、面積表示向け数式45cは、時間tを変数とする速度Vを記述する数式である。該数式における初速度V0は、垂直距離Xの数式において「t=0」とすることで算出することができる。
本実施形態では、入力された数式と物理式TBL45に格納されているトレース向け数式45bとを比較し、合致する形式の数式が有る場合には、該数式の種類45aに対応づけられている面積表示向け数式45cを第2グラフの数式とする。
[処理の流れの説明]
図27は本実施形態における処理の流れを説明するためのフローチャートである。同図に示すように、先ずCPU10は数式入力制御プログラム32を読み出して数式入力処理を実行する(ステップS2)。
次に、物理式TBL45を参照して、トレース向け数式45bの中に、入力された数式と同じ形式の数式が有るか否かを判定する(ステップC3)。
同じ形式の数式が無い場合(ステップC3;NO)、第2グラフとする数式が存在しないために面積表示制御プログラム44で面積表示することができないと判断し、以下第1実施形態と同様にして、入力された数式を第1グラフとしてトレース処理する(ステップC5;図5のステップS4〜S20に同じ)。
同じ形式の数式が有る場合(ステップC3;YES)、CPU10はグラフ表示制御プログラム33を読み出してグラフ表示制御処理を実行し、入力された数式に基づいて第1グラフを表示部14に表示させる(ステップC4)。更に、入力された数式と同形式の種類45aに対応づけられた面積表示向き数式45cに基づいて第2グラフを表示部14に表示させる(ステップC6)。尚、本実施形態では、ステップC4、C6では、第1グラフと第2グラフとで共通する変数を座標軸としている場合、該変数の座標軸を同じくする二軸グラフとして表示させる。
次に、CPU10はトレースパラメータを初期化する(ステップC8)。すなわち、入力された数式と同形式の数式の種類45aに対応づけられたトレースパラメータ45dのカウンタの初期値「0」をRAM20に記憶させる。
次に、CPU10はトレース制御プログラム36を読み出してトレース処理を実行し、第1グラフのグラフ線上にトレースポインタP1を表示させる(ステップC10)。具体的には、ユーザによるトレース操作が入力される都度、或いは自動的にトレースパラメータをカウントし、該トレースパラメータからトレースポインタP1の座標値を算出し、画面座標系座標値に変換して表示させる。
次に、CPU10は面積表示制御プログラム44を読み出して、第2グラフのグラフ線と座標軸とを境界とする領域の内、原点からトレースパラメータの値までの範囲を所定の表示形態で塗りつぶす(ステップC12)。例えば、トレースパラメータが時間tで、第2グラフが時間tを横軸、速度Vを縦軸とする場合、グラフ線と横軸までの間で、原点から現在のトレースパラメータtの値までの領域を塗りつぶす。
ユーザによって所定の終了操作が入力されなければ(ステップC14;NO)、ステップC12にもどる。すなわち、ユーザによるトレース操作が入力される都度、或いは自動的にトレースパラメータをカウントし、トレースポインタP1が第1グラフのグラフ線上を移動するように表示され、それとともに、第2グラフのグラフ線と座標軸とで囲まれる領域内が塗りつぶされるように表示される。尚、トレースポインタP1が、第1グラフのグラフ線上の端(例えば、右端)まで到達した場合は、そこで強制的に処理を終了させるとしても良いし、再びトレースのスタート位置にもどって移動を繰り返す構成としても良い。
[表示画面の説明]
図28は、本実施形態における画面表示の例を示す図である。同図(a)は、ステップS2の数式入力処理における表示画面の例を示している(ステップS2に該当)。LCD1202には、グラフの元になる数式を入力するための入力欄W1が表示され、ユーザの操作にしたがって数式が編集され表示される。また、単位選択メニューW2が表示され、数式に含まれる変数の単位を設定することができる。具体的には、例えば、三角マークをスタイラスペン1208で選択すると、当該欄の選択肢がメニュー表示される。そして、そこから更にメニュー表示された選択肢をタップして選択を決定する構成としても良い。
同図(b)と(c)は、本実施形態におけるトレース機能を実行中の画面を示している(ステップC12〜C14に該当)。同図(b)に示すように、第1グラフと第2グラフとは共通する変数tを横軸とし、それぞれの他の変数を縦軸とする2軸グラフG10として表示される。2軸グラフG10では、第1グラフのグラフ線L10aと、第2グラフのグラフ線L10bとが表示され、グラフ線L10a上には、トレースポインタP10が表示される。そして、グラフ線L10bと座標軸とに囲まれた領域のうち、トレースポインタP10の位置に基づく領域AR1が塗りつぶされて表示される。同図(b)の場合、グラフ線L10aは、垂直放物運動の時間tと垂直距離Xとの関係を示しており、領域AR1は時間tと速度Vを変数とするグラフの面積であるので、すなわち移動距離を表していることになる。
そして、トレース機能を進めると、同図(c)に示すように、トレースポインタP10はグラフ線L10aをパラメータである時間t(横軸)が大きくなる方向に移動し、それに応じて領域AR1の面積も大きくなる。従って、時間tの変化による垂直距離Xの変化と、移動距離の変化とをより明確に表示させることで、ユーザが数式の意味を理解するのをより強力に手助けすることができる。
〔第5実施形態〕
次に、本発明を適用した第5実施形態として、入力された数式が物理現象を記述する数式である場合に、座標軸とする変数(以下、「座標軸変数」と言う。)を自動的に物理用の構成として表示する例について説明する。尚、第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付け、適宜説明を省略するものとする。
[機能ブロックの説明]
本実施形態における機能ブロックの構成は、基本的に第1実施形態と同様である。
図29は、本実施形態におけるROM30に記憶されているデータ構成の一例を示す図である。同図に示すように、本実施形態におけるROM30は特に、座標軸変数設定プログラム46と、基準物理式群47とを記憶している。
座標軸変数設定プログラム46は、CPU10に入力された数式の形式が物理現象を記述する数式であるか否かを判定し、物理現象を記述する数式である場合には、物理現象を示すのに適した座標軸変数(各座標軸が対応する数式の変数)を自動的に設定する機能を実現させる。具体的には、入力された数式と、基準物理式群47に予め登録されている物理式とを比較し、式の形式が一致するか否かを判定する。尚、式の形式とは、式の左辺及び右辺に含まれる変数の種類、変数の次数、定数の種類(例えば、重力定数など)、演算記号の構成を言う。
[処理の流れの説明]
図30は、本実施形態における処理の流れを説明するためのフローチャートである。同図に示すように、基本的には第1実施形態と同様の流れを有する。特には、数式入力処理(ステップS2)の後に、CPU10が座標軸変数設定プログラム46を読み出して座標軸変数設定処理を実行する(ステップD3)。
図31は、本実施形態における座標軸変数設定処理の流れを説明するためのフローチャートである。先ずCPU10は、入力された数式の左辺に含まれる変数の種類を判別し(ステップD4)、次いで、右辺に含まれる変数の種類を判別する(ステップD6)。そして、判別した左辺の変数の種類と右辺の変数の種類とが、所定の変数組条件49の何れかと合致するか否かを判定する(ステップD8)。
入力された数式の左辺変数の種類と右辺変数の種類との組み合わせが、変数組条件49の何れかの組み合わせと合致すると判定した場合(ステップD8;YES)、更に、変数組み条件49の内の特定組49aの組み合わせに合致するか否か判定する(ステップD10)。
特定組49aと合致すると判定した場合(ステップD10;YES)、更に、入力された数式に物理単位を指定された係数や項があるか否かを判定する(ステップD12)。具体的には、RAM20の数式情報記憶領域21Rの記憶されている単位212を参照する。
数式に物理単位を指定された係数や項が無いと判定した場合(ステップD12;NO)、X及びY以外の変数について式の項を纏める(ステップD14)。そして、基準物理式群47を参照して(ステップD16)、X及びY以外の変数について式の項を纏められた数式と同形式の数式が基準物理式群47に含まれているか否かを判定する(ステップD118)。
以上の処理において、入力された数式の左辺変数の種類と右辺変数の種類の組み合わせが変数組条件49の組み合わせと合致しない場合(ステップD8;NO)、入力された数式に物理単位を指定された係数や項が有ると判定した場合(ステップD12;YES)、及び基準物理式群47に入力された数式と同形式の数式が含まれている場合(ステップD18;YES)には、入力された数式は物理現象を記述した数式であると判定して、表示レンジ設定の横軸の座標軸変数を時間t、縦軸の座標軸変数をその他の変数Yと設定し(ステップD20)、座標軸変数設定処理を終了する。
一方、変数組条件49の内の特定組49aと合致しない場合(ステップD10;NO)又は、入力された数式の形式と同形式の数式が基準物理式群47に無い場合(ステップD18;NO)、入力された数式は物理現象を記述していないと判断し、横軸を変数X、縦軸を変数Yと設定し(ステップD22)、座標軸変数設定処理を終了する。
図30において、座標軸変数設定処理が終了したならば、以下、第1実施形態と同様に処理をすすめ、設定された座標軸でグラフの表示やトレース機能を実行させる(ステップS4〜S20)。
[表示画面の説明]
図32は、本実施形態における表示画面例を示す図である。同図(a)は数式入力処理における表示画面の例を示している(図30のステップS2に該当)。LCD1202には、グラフの元になる数式を入力するための入力欄W1が表示され、ユーザの操作にしたがって数式が編集され表示される。また、単位選択メニューW2が表示され、数式に含まれる変数の単位を設定することができる。
図32(b)は、入力された数式が物理現象を記述していると判定された場合を示している。この場合、入力された数式は「Y=15t−0.5gt2(g=重力加速度定数)」であり、ステップD8において変数組条件49を満たさないと判定され、横軸の座標軸変数が時間t、縦軸の座標軸変数が変数YのグラフG8が表示される。
同図(c)は、入力された数式が物理現象を記述していないと判定された場合のグラフG9を示している。入力された数式は「Y=tX2」であり、左辺は変数Y、右辺は変数tXである。従って、ステップD18で基準物理式群47に同形式の数式が無いと判定され、横軸の座標軸変数が変数X、縦軸の座標軸変数が変数Yの数学向けの座標軸が設定されたグラフG9が表示される。
従って、本実施形態によれば、数式が物理現象を記述している場合には、物理現象をグラフ化するのに適した座標軸変数で自動的にグラフを表示することができる。
以上、本発明を適用した第1〜第5の実施形態について説明したが、本発明の適用はこれらに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜構成要素の追加・変更・省略を行っても良い。
本発明を適用した多機能関数電卓の構成の一例を示した図。 第1実施形態における多機能関数電卓の機能構成の一例を示す機能ブロック図。 第1実施形態におけるRAMの記憶領域の構成の一例を示す図。 第1実施形態におけるROMに記憶されている情報の一例を示す図。 第1実施形態における処理の流れを説明するためのフローチャート。 単位切換処理の流れを説明するためのフローチャート。 レンジ変換処理の流れを説明するためのフローチャート。 第1実施形態における表示画面例を示す図。 第1実施形態における表示画面例を示す図。 第1実施形態における表示画面例を示す図。 第1実施形態における表示画面例を示す図。 第1実施形態における表示画面例を示す図。 第2実施形態におけるRAMの記憶領域の構成の一例を示す図。 第2実施形態におけるROMに記憶されている情報の一例を示す図。 第2実施形態における処理の流れを説明するためのフローチャート。 第2実施形態における表示画面例を示す図。 第3実施形態におけるRAMの記憶領域の構成の一例を示す図。 第3実施形態におけるROMに記憶されている情報の例を示す図である。 第3実施形態における処理の流れを説明するためのフローチャート。 トレース設定処理Cの流れを説明するためのフローチャート。 トレース処理Cの流れを説明するためのフローチャート。 第3実施形態における表示画面例を示す図。 第3実施形態における表示画面例を示す図。 第3実施形態における表示画面例を示す図。 第4実施形態におけるRAMの記憶領域の構成の一例を示す図。 第4実施形態におけるROMに記憶されている情報の一例を示す図。 第4実施形態における処理の流れを説明するためのフローチャート。 第4実施形態における表示画面例を示す図。 第5実施形態におけるROMに記憶されている情報の一例を示す図。 第5実施形態における処理の流れを説明するためのフローチャート。 座標軸変数設定処理の流れを説明するためのフローチャート。 第5実施形態における表示画面例を示す図。
符号の説明
20 RAM
21R 数式情報記憶領域
22R グラフ情報記憶領域
23R グラフ表示情報記憶領域
24R トレースポインタ情報記憶領域
25R トレースステップ設定記憶領域
30 ROM
31 システムプログラム
32 数式入力制御プログラム
33 グラフ表示制御プログラム
34 グラフ情報表示制御プログラム
35 単位切換プログラム
36 トレース制御プログラム
37 単位切換TBL
38 レンジ変換プログラム
39 トレースステップ設定プログラム
40 特徴点トレース制御プログラム
44 面積表示制御プログラム
46 座標軸変数設定プログラム
47 基準物理式群
49 変数組条件
Ax,Ay 矢印マーク
M1,M2 選択ボタン
M3〜M7 グラフ情報表示部
P トレースポインタ

Claims (14)

  1. 単位付きのグラフ式のグラフを表示する制御を行うグラフ表示制御手段と、
    前記表示されているグラフについての数学的諸元に関するグラフ情報を、対応するグラフ式の単位と共に表示する制御を行うグラフ情報表示制御手段と、
    このグラフ情報表示制御手段により表示されている単位を他の単位に切り換える切換手段と、
    を備え、前記グラフ情報表示制御手段は、前記切換手段により単位が切り換えられると、切換後の単位に応じて前記グラフ情報を換算し、換算後のグラフ情報及び切換後の単位での表示に更新する手段であることを特徴とするグラフ表示制御装置。
  2. 前記グラフ上を移動するトレースポインタの表示制御を行うトレースポインタ表示制御手段を更に備えるとともに、
    前記グラフ情報表示制御手段は、前記トレースポインタの位置座標値であるトレース値を前記グラフ情報として表示制御するトレース値表示制御手段を有し、
    前記切換手段は、前記表示されたトレース値に対する所定の指示操作に応じて単位を切り換えるトレース値操作呼応切換手段を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のグラフ表示制御装置。
  3. 前記グラフ上を移動するトレースポインタの表示制御を行うトレースポインタ表示制御手段を更に備えるとともに、
    前記グラフ情報表示制御手段は、前記トレースポインタの位置座標値における前記グラフ式に含まれる所定の変数の値に応じた長さとした、全長を伸縮表示可能な矢印マークを前記グラフ情報として、前記トレースポインタに重ねて表示制御する矢印マーク表示制御手段を有し、
    前記切換手段は、前記矢印マークに対する全長可変操作に応じて単位を切り換える矢印マーク操作呼応切換手段を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のグラフ表示制御装置。
  4. 前記グラフ上を移動するトレースポインタの表示制御を行うトレースポインタ表示制御手段を更に備えるとともに、
    前記グラフ情報表示制御手段は、前記トレースポインタの位置座標値であるトレース値を前記グラフ情報として表示制御するトレース値表示制御手段を有し、
    前記切換手段は、単位換算ボタンを表示し、この単位換算ボタンに対する所定の指示操作に応じて単位を切り換えるボタン操作呼応切換手段を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のグラフ表示制御装置。
  5. 前記グラフ表示制御手段は、前記ボタン操作呼応切換手段により単位が切り換えられた場合に、切換後の単位に応じてグラフの表示レンジを変更するレンジ変更手段を有し、
    前記トレース値表示制御手段は、前記表示レンジが変更された場合、変更された表示レンジをもとに前記トレース値を換算し、換算後のトレース値に更新表示する手段である、
    ことを特徴とする請求項4に記載のグラフ表示制御装置。
  6. 前記グラフ式に含まれる変数のうちの何れかの変数及び当該変数に対する単位変化幅を設定する設定手段を更に備え、
    前記トレースポインタ表示制御手段は、前記設定された単位変化幅に応じた単位移動量で前記グラフ上を断続的に移動するように前記トレースポインタを制御する断続移動制御手段を有する、
    ことを特徴とする請求項2〜5の何れか一項に記載のグラフ表示制御装置。
  7. グラフ式を入力する入力手段と、
    前記入力されたグラフ式のグラフの特徴点を算出する算出手段と、
    前記算出された特徴点ごとに、当該特徴点に所定のマークを記した前記グラフの画像データを生成する生成手段と、
    前記生成された画像データを切り換えて表示する制御を行うことにより、前記マークがグラフの特徴点を順次移動する画像を表示する表示制御手段と、
    を備えることを特徴とするグラフ表示制御装置。
  8. 前記入力手段は、複数のグラフ式を入力する複数グラフ式入力手段を有し、
    前記算出手段は、前記入力された複数のグラフ式それぞれのグラフの特徴点を、特徴点の種類ごとに算出するグラフ式毎特徴点算出手段を有し、
    前記生成手段は、前記算出された特徴点の種類ごとに、当該種類の特徴点に前記マークを記した、同一座標軸による前記複数のグラフの画像データを生成する複数グラフ画像生成手段を有し、
    前記表示制御手段は、前記生成された特徴点の種類ごとの画像データを切り換えて表示する制御を行う複数グラフ画像表示制御手段を有する、
    ことを特徴とする請求項7に記載のグラフ表示制御装置。
  9. 複数のグラフ式のグラフを表示する制御を行うグラフ表示制御手段と、
    前記複数のグラフのうちの一のグラフ上を移動する所定形状のトレースポインタの表示制御を行うトレースポインタ表示制御手段と、
    前記複数のグラフ及び座標軸を境界とする領域のうちの所定領域内を、前記トレースポインタの移動に伴って漸次塗りつぶす表示制御を行う領域塗りつぶし表示制御手段と、
    を備えることを特徴とするグラフ表示制御装置。
  10. グラフ式を入力する入力手段と、
    前記入力されたグラフ式が物理式か否か、及び何れの種類の物理式かを判定する判定手段と、
    前記判定結果に基づいて座標軸の変数を設定し、前記入力されたグラフ式のグラフを表示する制御を行うグラフ表示制御手段と、
    を備えることを特徴とするグラフ表示制御装置。
  11. コンピュータに、
    単位付きのグラフ式のグラフを表示する制御を行うグラフ表示制御機能と、
    前記表示されているグラフについての数学的諸元に関するグラフ情報を、対応するグラフ式の単位と共に表示する制御を行うグラフ情報表示制御機能と、
    このグラフ情報表示制御機能により表示されている単位を他の単位に切り換える切換機能と、を実現させ、
    前記グラフ情報表示制御機能が、前記切換機能により単位が切り換えられると、切換後の単位に応じて前記グラフ情報を換算し、換算後のグラフ情報及び切換後の単位での表示に更新する、
    ように機能させるためのプログラム。
  12. コンピュータに、
    グラフ式を入力する入力機能と、
    前記入力されたグラフ式のグラフの特徴点を算出する算出機能と、
    前記算出された特徴点ごとに、当該特徴点に所定のマークを記した前記グラフの画像データを生成する生成機能と、
    前記生成された画像データを切り換えて表示する制御を行うことにより、前記マークがグラフの特徴点を順次移動する画像を表示する表示制御機能と、
    を実現させるためのプログラム。
  13. コンピュータに、
    複数のグラフ式のグラフを表示する制御を行うグラフ表示制御機能と、
    前記複数のグラフのうちの一のグラフ上を移動する所定形状のトレースポインタの表示制御を行うトレースポインタ表示制御機能と、
    前記複数のグラフ及び座標軸を境界とする領域のうちの所定領域内を、前記トレースポインタの移動に伴って漸次塗りつぶす表示制御を行う領域塗りつぶし表示制御機能と、
    を実現させるためのプログラム。
  14. コンピュータに、
    グラフ式を入力する入力機能と、
    前記入力されたグラフ式が物理式か否か、及び何れの種類の物理式かを判定する判定機能と、
    前記判定結果に基づいて座標軸の変数を設定し、前記入力されたグラフ式のグラフを表示する制御を行うグラフ表示制御機能と、
    を実現させるためのプログラム。

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