JPH08235152A - アンケート処理装置 - Google Patents

アンケート処理装置

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JPH08235152A
JPH08235152A JP3729795A JP3729795A JPH08235152A JP H08235152 A JPH08235152 A JP H08235152A JP 3729795 A JP3729795 A JP 3729795A JP 3729795 A JP3729795 A JP 3729795A JP H08235152 A JPH08235152 A JP H08235152A
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JP
Japan
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item
individual
questionnaire
evaluation
items
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Application number
JP3729795A
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English (en)
Inventor
Tatsurou Kiyouda
樹朗 経田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 評価するユーザインタフェースに関するアン
ケートを、モニタに回答させ、最も改善すべき項目を表
示するアンケート処理装置 【構成】 情報機器を開発する場合において、その情報
機器の総合的な評価についての項目である総合項目と、
その機器が有する各機能についての項目である個別項目
とをモニタに評価させ、個別項目と、総合項目との評価
結果を重回帰分析によって分析し、重回帰式を算出し
て、個別項目のうち、最も総合項目に影響するものを探
し出す。その後、最も影響するものを表示することで、
開発者に提示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報機器が有する各機
能についての評価のアンケートをとり、改善すべきもの
はどれかを提示するアンケート処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ワープロ、パソコン、電子手帳と
いった情報機器のモデルチェンジが目まぐるしく行われ
ており、メーカ各社は、よりユーザニーズにあった情報
機器を開発するようにしている。上記のような情報機器
ではユーザインターフェイスの善し悪し(使い勝手の良
さ)が商品価値を大きく左右する場合が多い。そのた
め、各社の開発者は、ユーザインターフェイスの仕様が
決定した段階で数名のモニタを募り、各モニタにその善
し悪しを評価させている。そして開発者は、この評価結
果に基づいて適宜仕様変更を行い、変更した仕様に基づ
いて商品の設計、製造を行う。
【0003】上記評価は、各モニタにアンケート用紙を
記入させることで行われる。上記評価用のアンケート用
紙には、上記ユーザインターフェイスの各機能の善し悪
しを記入するための個別評価記入欄と、ユーザインター
フェイス全体の印象がどうであったかを記入するための
総合評価記入欄とが記載されている。評価対象がワード
プロセッサであった場合、上記の個別評価記入欄の項目
(個別項目)には、範囲指定についての評価を問う「範
囲指定の仕方が簡単である。」、文書呼出し機能につい
ての評価を問う「文章を探してから、呼び出すまでの操
作は簡単である」、キーレイアウトの評価を問う「キー
の設定の仕方がよい」、ユーザ辞書についての評価を問
う「ユーザ辞書が扱い易い」、印刷設定についての評価
を問う「印刷設定が簡単である。」等がある。
【0004】また総合評価の記入欄の項目(総合項目)
には、ユーザインターフェイス全体の印象を問う「動作
スピード」「操作に快適さを感じる」、「思った通りの
動作をする」、「操作がわかりやすい」等がある。この
ような項目に対して各モニタが本用紙に記入を行い、開
発者がその集計をとると、その集計結果によってどの機
能が良い印象を与えているか、あるいは悪い印象を与え
ているか、全体としてどうであるかがわかる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな分析のみでは、総合項目の評価結果が悪かった場
合、それがどの個別項目の不評によって生じたかが定か
ではないため、どの個別項目を改善すればよいのかが分
析できなかったといった問題点があった。本発明は上記
問題点に鑑み、総合項目の評価結果が悪かった場合、そ
れがどの個別項目の不評によって生じたかを提示でき、
情報機器の仕様改良の効率化を図ることができるアンケ
ート処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1のアンケート処理装置は、複数人のモニタに
よって採点された情報機器が有する各機能の使い勝手
と、複数人のモニタによって採点された情報機器の総合
的な使い勝手とに基づいて、情報機器が有する機能のう
ち、改善すべき機能を表示するアンケート処理装置であ
って、複数人のモニタによって採点された採点結果を、
各機能の使い勝手を示す個別項目と、情報機器の総合的
な使い勝手を示す総合項目とに分類して記憶する記憶手
段と、全ての個別項目と、総合項目とに分類されて記憶
されている採点結果を重回帰分析し、総合評価の採点結
果に各個別項目の採点結果がどれだけ影響するかを示す
影響度を各個別項目について算出する影響度算出手段
と、算出された影響度と、採点結果の平均との積が最も
悪い個別項目に対応する機能を表示する機能表示手段
と、を備えることを特徴としている。
【0007】また、請求項2のアンケート処理装置は、
前記影響度は、各個別項目を表す説明変数(x1,x2,x
3,x4・・・xn)と、総合項目を表す目的変数yとからな
る重回帰式 y1=a1・x1+a2・x2+a3・x3+a4・x4+・・・an・xn の係数a1,a2,a3,a4,・・・anであることを特徴として
いる。
【0008】また、請求項3は、採点結果は、正負の符
号が付されており、機能表示手段は、情報機器の個別項
目の採点結果の平均を、各個別項目毎に算出する平均算
出手段と、算出された平均と、対応する係数との積が最
も悪い個別項目に対応する機能を表示する表示手段とを
備えることを特徴としている。
【0009】
【作用】請求項1によれば、記憶手段には、複数人のモ
ニタによって採点された採点結果が、各機能の使い勝手
を示す個別項目と、情報機器の総合的な使い勝手を示す
総合項目とに分類して記憶されている。全ての個別項目
によって総合項目とに分類されて記憶されている採点結
果が重回帰分析され、総合評価の採点結果に各個別項目
の採点結果がどれだけ影響されるかが示す影響度が影響
度算出手段によって、各個別項目について算出される。
前記影響度は、各個別項目を表す説明変数(x1,x2,x
3,x4・・・xn)によって総合項目を表す目的変数yとか
らなる重回帰式y1=a1・x1+a2・x2+a3・x3+a4・x4
+・・・an・xnの係数a1,a2,a3,a4,・・・anであるの
で、個別項目が、総合項目にどれだけ影響するかが明ら
かになる。
【0010】算出後、算出された影響度と、採点結果の
平均との積が最も悪いものが機能表示手段によって表示
される。このように個別項目が表示されると、どの個別
項目を改善すべきかが明らかになる。また、請求項3に
よれば、採点結果は、正負の符号が付されているので、
情報機器の個別項目の採点結果の平均が、平均算出手段
によって各個別項目毎に算出される。表示手段によって
算出された平均と、対応する係数との積が最も悪い個別
項目に対応する機能が表示される。
【0011】
【実施例】アンケート処理装置の実施例について説明を
行う。 <本実施例でのアンケート分析>本実施例では、重回帰
分析によって、各個別項目が総合項目にどれだけ影響す
るかを分析している。
【0012】重回帰分析とは、目的変数と説明変数との
関係を調べ、関係式を作成し、これを用いて目的変数に
各説明変数がどれだけ影響するか、あるいは、説明変数
の重要度のランキングがどうであるかを分析する手法で
ある。重回帰分析は奥野他続他変量解析法 日科技連ま
たは本多他 経営のための他変量解析法 産能大学出版
部刊等に詳細が記載されている(尚、上記の関係式は重
回帰式と称される。)。
【0013】図1は、アンケートの集計結果の一例を示
した図である。本図において、「操作に快適さを感じ
る。」は、総合項目を表している。また、「文書を探し
出す操作は簡単である。」〜「機能の数は多い。」は、
個別項目を表している。総合項目「操作に快適さを感じ
る。」の右隣の「1 1 2 1 4」は、個別項目
「操作に快適さを感じる。」についてのモニタ(図中の
aさん、bさん、cさん、dさん)による評価結果であ
り、個別項目「文書を探し出す操作は簡単である。」の
右隣の「−2 −1 1 2 3」は、個別項目「文書
を探し出す操作は簡単である。」についてのモニタaさ
ん、bさん、cさん、dさんによる評価結果である。同
じく、個別項目「置き換え表現をする操作は簡単であ
る。」の右隣の「2 4 3 2 2」は、モニタaさ
ん、bさん、cさん、dさんによる「置き換え表現をす
る操作は簡単である。」についての評価結果である。
【0014】この表の下の重回帰式y1=a1・x1+a2・
x2+a3・x3+a4・x4+・・・an・xnにおいて、説明変数
(x1,x2,x3,x4・・・xn)が上記の各個別項目を表し
ており、目的変数yが総合項目「操作に快適さを感じ
る。」を表している。重回帰式の係数a1,a2,a3,a4,
・・・anは、各個別項目の、総合項目に対する影響を示し
ている。
【0015】個別項目の評価結果と、係数a1,a2,a3,
a4,・・・anとの関係を図2の説明図に示す。本図におい
て、y軸は、目的変数yの座標軸であり、x軸は、説明
変数xi(i=1,2,3,4,5・・・・・n)の座標軸である。本図にお
いて、この座標系上に直線y1=a6X6、y1=a1X1、
y1=a5X5、y1=a7X7、y1=a2X2、y1=a4X
4、y1=a9X9、y1=a11X11が描かれている。また
本図において、y1=a1X1の周辺には、小さな円が点
在しているが、これは、「文書を探し出す操作は簡単で
ある。」の評価結果であり、直線y1=a1X1は、これ
らの離散的な評価結果を回帰して算出されている。同様
に、直線y1=a5X5、y1=a7X7の周辺にも小さな円
が点在しているが、これは、「一旦探し出した文章と別
の文章を再度探して表示する操作は簡単である。」、
「操作に対する反応は速い」の評価結果であり、直線y
1=a5X5、y1=a7X7は、これらの離散的な評価結果
を回帰して算出されている。
【0016】また、本図を参照すれば、y1=a6X6の
傾きが0に近く、またy1=a1X1、y1=a5X5、y1
=a7X7の傾きが正であり、y1=a9X9、y1=a11X
11の傾きが負であることがわかる。先に述べたように、
係数a1,a2,a3,a4,・・・anは、各個別項目の、総合項
目に対する影響を示しているから、係数a6が0に近い
ことは、個別項目「機能名説明等に使われる用語は判り
易い」が、総合項目「操作に快適さを感じる。」に対し
て、殆ど影響しないことを示す。また、係数a1、a2、
a4、a5、a7が正であることは、個別項目「文書を探
し出す操作は簡単である。」、「置き換え表現をする操
作は簡単である。」、「間違えた操作の修正は簡単であ
る。」、「一旦探し出した文章と別の文章を再度探して
表示する操作は簡単である。」、「操作に対する反応は
速い。」が、総合項目「操作に快適さを感じる。」に影
響することを示す。即ち、個別項目「文書を探し出す操
作は簡単である。」、「置き換え表現をする操作は簡単
である。」、「間違えた操作の修正は簡単である。」、
「一旦探し出した文章と別の文章を再度探して表示する
操作は簡単である。」、「操作に対する反応は速い。」
が、よい評価結果をえれば、総合項目「操作に快適さを
感じる。」は、よい評価結果を得る。
【0017】また、a9、a11の傾きが負であること
は、個別項目9、個別項目11の評価結果が、総合項目
「操作に快適さを感じる。」に逆に影響することを示
す。次に、上記の個別項目のうち、どれを改善すべきか
を説明する。図2において、y1=a1X1、y1=a5X
5、y1=a7X7、y1=a2X2、y1=a4X4は、どれも
正の係数の重回帰式であるが、y1=a1X1、y1=a5
X5、y1=a7X7は、平均値が負の離散値群(評価結
果)を回帰して得られた重回帰式であるのに対し、y1
=a2X2、y1=a4X4は、平均値が正の離散値群(評
価結果)を回帰して得られた重回帰式である。
【0018】これは、個別項目「置き換え表現をする操
作は簡単である。」、「間違えた操作の修正は簡単であ
る。」は、既に良い評価(正の評価結果)を得ているた
め、現状維持で充分であるが、「文書を探し出す操作は
簡単である。」、「一旦探し出した文章と別の文章を再
度探して表示する操作は簡単である。」、「機能に対す
る反応は速い」は、悪い評価(負の評価結果)を得てい
るため、その改善が必要であることを意味している。そ
のため、図1の評価結果において、第1に改善すべき
は、「操作に快適さを感じる。」に対して影響が大き
く、かつ、評価結果の集計が最も悪かったもの(図1で
は、個別項目「一旦探し出した文章と別の文章を再度探
して表示する操作は簡単である。」)となる。
【0019】尚、本実施例では、評価結果の集計の平均
を、その改善すべき項目の目安にしている。このよう
に、総合項目への影響の大きさと評価結果の平均との積
が最も悪いものは、以上の分析の後、開発者に提示され
る。 <構成>アンケート処理装置は、アンケート調査と、そ
の調査結果から重回帰式を算出する処理と、算出した重
回帰式の分析とを行うように構成されている。
【0020】アンケート処理装置の構成を図3に示す。
アンケート処理装置は、図3に示すように、記憶装置1
と、メモリ2と、ディスプレィ3と、入力操作部4と、
プリンタ5と、マイクロプロセッサ7とで構成される。
記憶装置1は、ハードディスク装置であり、個別項目用
アンケートテーブルと、総合項目用アンケートテーブル
と、評価結果テーブルと、評価用アプリケ−ションプロ
グラムと、サンプルアプリケ−ションプログラムと、マ
ルチウィンドゥ式オペレーションシステムとを記憶して
いる。
【0021】個別項目用アンケートテーブルは、個別項
目の評価結果の入力をモニタに行わせるための元情報で
あり、全ての個別項目と、各個別項目についての評価結
果の度合を表すスケールとからなる。個別項目用アンケ
ートテーブルの一例を図4に示す。図4において、縦の
並びは、図1に示した「文章を探す操作は簡単であ
る。」〜「機能の数は多い。」に対応している。本図に
おいて、「文章を探す操作は簡単である。」〜「機能の
数は多い。」は、「文章を探す操作は難しい。」〜「機
能の数は少ない」と対向しており、その間に、「非常に
(良い)」、「かなり(良い)」、「やや(良い)」、
「どちらでもない」、「非常に(悪い)」、「かなり
(悪い)」、「やや(悪い)」が存在するが、これら
は、個別項目「文章を探す操作は簡単である。」〜「機
能の数は多い。」のそれぞれの評価結果を操作者に入力
させるためのスケールを表している。本図では、「非常
に(良い)」に「3」の評価結果が与えられ、「かなり
(良い)」に「2」の評価結果が与えられ、「やや(良
い)」に「1」の評価結果が与えられている。また「ど
ちらでもない」に「0」の評価結果が与えられ、「非常
に(悪い)」に「−1」の評価結果が与えられ、「かな
り(悪い)」に「−2」の評価結果が与えられ、「やや
(悪い)」に「−3」の評価結果が与えられている。こ
のように、評価結果に正負の得点が与えられていること
で、重回帰式の係数に正負が表れ、また、評価の善し悪
しが、評価結果の符号の正負によって明確にされる。ま
た、各個別項目には、識別子(id)が割り振られてお
り、個別項目の内、どれを表示するかは、この識別子に
よって指示される。
【0022】総合項目用アンケートテーブルは、総合項
目の評価結果の入力をモニタに行わせるための元情報で
あり、全ての総合項目と、各総合項目についての評価結
果の度合を表すスケールとからなる。総合項目用アンケ
ートテーブルの一例を図5に示す。図5において、縦の
並びは、図1に示した「使いやすい操作である。」〜
「文章を選択して、各部を置き換えるという操作は使い
ものになる。」に対応している。本図では、使いやすい
操作である。」〜「文章を選択して、各部を置き換える
という操作は使いものになる。」は、「使いにくい操作
である。」〜「文章を選択して、各部を置き換えるとい
う操作は使いものになる。」と対向している。本図も図
4同様、その間に、それぞれの評価結果を操作者に入力
させるためのスケール「非常に(良い)」、「かなり
(良い)」、「やや(良い)」、「どちらでもない」、
「非常に(悪い)」、「かなり(悪い)」、「やや(悪
い)」が存在している。
【0023】評価結果テーブルは、図1に一例を示した
ような、各総合項目の評価結果と、各個別項目の評価結
果とを対応づけたテーブル状のデータベースである。図
1の一例では、総合項目「使いやすい操作である。」
と、各個別項目とが対応していたが、評価結果テーブル
は他にも、総合項目「操作は簡単である。」、総合項目
「操作は判りやすい。」、総合項目「適切な操作であ
る。」・・・と、各個別項目とを対応づけている。
【0024】評価用アプリケ−ションプログラムは、総
合項目用、個別項目用アンケートテーブルを用いて、ア
ンケート入力のためのメニュ−表示を行い、そのメニュ
−表示によって入力された評価結果を、評価結果テーブ
ルに書き込む。また、評価結果テーブルに書き込んだ評
価結果を用いて、重回帰式を算出し、算出した重回帰式
を分析して、改善すべき項目をディスプレィ3に表示す
る。この評価用アプリケ−ションプログラムのうち、重
回帰式の算出を行う部分は、高速な処理が要求されるた
め、機械語コードで構成されている。また、算出した重
回帰式の分析を行う部分は、マクロ言語で記述された分
析処理用の命令(分析ルール)と、マクロ言語のインタ
プリタとで構成されている。この分析ルールは、マクロ
言語で記述されているため、ターゲットマシンの仕様に
応じたカスタマイズが可能となる。この分析ルールのカ
スタマイズの用途を説明する。例えば、コスト面から、
ターゲットマシンには、フロッピーデイスクに低速なド
ライブ機構しか採用できないという制約がある場合、こ
のドライブ機構の低速性に係る個別項目は分析から外す
ように分析ルールを書き換えておき、また、プリンタに
低速な印字機構しか採用できないという制約がある場
合、この印字機構の低速性に係る個別項目は分析から外
すように分析ルールを書き換えておく等が挙げられる。
このように、ターゲットマシンの仕様に応じて、分析ル
ールを書き換えることで、より柔軟な分析が可能とな
る。
【0025】分析ルールの一例を図6に示す。図6
(a)は、『係数と平均値の積が負の個別項目をプリン
タ5によって印刷する』といった内容の分析ルールであ
り、図6(b)は、『総合項目を最も悪くする個別項目
1個のみを印刷する。』といった内容の分析ルールであ
る。本実施例のマクロ言語の文法はC言語の文法を模し
たものであり、図中のWhile(A){B}は、条件文A
が正しい限り実行する。Bの実行後、又Aをチェックし
て正しい時はBを実行して、正しくない時は、While
(A){B}の実行を繰り返すという命令である。
【0026】サンプルアプリケ−ションプログラムは、
ターゲットマシン(開発すべき情報機器のことであり、
本実施例では、パーソナルワープロのことである。)の
アプリケ−ションプログラムを、本アンケート処理装置
用に移植したものである。また、サンプルアプリケ−シ
ョンプログラムは、評価の対象となる動作を行うと、ソ
フトウェア割り込み(本実施例では、この割り込みをア
ンケート割り込みという。)を発生し、その割り込みの
タイミングで評価用アプリケ−ションプログラムにアン
ケート入力のためのメニュ−表示を行わせる。
【0027】マルチウィンドゥ式オペレーションシステ
ムは、マルチウィンドゥ表示をおこなえるオペレーショ
ンシステムであり、そのうち、2つのウィンドゥを評価
用アプリケ−ションプログラム用、サンプルアプリケ−
ションプログラム用に割当ている。メモリ2は、その記
憶領域が、マルチウィンドゥ式オペレーションシステム
が使用するシステム用領域と、サンプルアプリケ−ショ
ンプログラムが使用するアプリケ−ション用領域とに分
割されている。
【0028】ディスプレィ3は、表示面が、サンプルア
プリケ−ションプログラム用のウィンドゥ(サンプルウ
ィンドゥ)と、評価用アプリケ−ションプログラム用の
ウィンドゥ(アンケートウィンドゥ)とに割り当てられ
たCRT、LCDであり、各ウィンドゥに表示を行う。
入力操作部4は、ポインティングデバイス、キーボード
を有し、ポインティングデバイスの操作者の操作に応じ
て、ディスプレィ3上のマウスカーソルを移動させ、キ
ーボードからのキーパンチを受け付けることで、対話編
集の入力環境をモニタに提供する。
【0029】プリンタ5は、評価用アプリケ−ションプ
ログラムの実行結果を印刷出力する。図7は、サンプル
アプリケ−ションプログラムのメインフロ−チャ−トの
一例である。図8は、評価用アプリケ−ションプログラ
ムによる個別項目の評価結果収集時の処理内容を示すフ
ロ−チャ−トである。図9は、評価用アプリケ−ション
プログラムによる総合項目の評価結果収集時の処理内容
を示すフロ−チャ−トである。図10は、評価結果の分
析時の処理内容を示すフロ−チャ−トである。
【0030】図11〜14は、サンプルアプリケ−ショ
ンプログラムの表示例を示した図である。これらのフロ
−チャ−ト及びその説明図に基づいて、マイクロプロセ
ッサ7が改善すべき個別項目がどれであるかが分析され
る様子を以下に説明する尚本実施例では、サンプルアプ
リケ−ションプログラムに、パーソナルワープロに搭載
される代筆ソフトを一例にしている。代筆ソフトとは、
各種の代表例文をメニュ−表示し、そのうちユーザに、
書きたい代表例文を選択させ、その代表例文をフレーズ
単位で予め準備された表現(代表表現という)に置き換
えて、所望の文書を作成するソフトウェアである。この
種のソフトウェアは、文書作成の煩雑さを大きく軽減で
き、パーソナルワープロの付加価値を向上させる機能と
して、近年注目をあびつつある。
【0031】サンプルアプリケ−ションプログラムを起
動すると、図11に示すように、マイクロプロセッサ7
は、『お祝い』、『お礼』、『お見舞い』、『お悔や
み』といった作成すべき文書のジャンルを特定させるた
めのメニュ−表示を行う(図7のフロ−チャ−トのステ
ップS1)。モニタがテンキー又はマウスを操作して、
何れかのジャンルを指定すると、『中元送付 組織』
『中元送付 個人』『歳暮送付 組織』『歳暮送付 個
人』といった、作成すべき文書の項目を特定させるため
のメニュ−表示を行う。ここで、アンケートidを11に
設定して、アンケート割り込みを発生する(ステップS
2)。
【0032】アンケート割り込みが発生すると、マイク
ロプロセッサ7は、図7のフロ−チャ−トから図8のフ
ロ−チャ−トへと処理を移行する。マイクロプロセッサ
7は、アンケートid11に対応したアンケートメニュ−
に、図4の一例に示した個別項目用アンケートテーブル
のうち、「文章を探す操作は簡単である。」のアンケー
トのメニュ−を表示し(ステップC1)、所望とする文
書が簡単に探し出せたかをモニタに問う。アンケートメ
ニュ−にその評価が入力されると(ステップC2)、入
力値を、当該個別項目についての評価結果として、評価
結果テーブルに書き込み(ステップC3)、アンケート
メニュ−をクローズして(ステップC4)、サンプルア
プリケ−ションプログラムに戻る。
【0033】図7のフロ−チャ−トへとリターンした
後、モニタがテンキー又はマウスを操作して、何れかの
メニュ−中の項目を指定すると(ステップS3)、マイ
クロプロセッサ7は、図12の「時下ますますご清栄の
こととお喜び申し上げます。」選択された代表文書の半
頁分を表示し(ステップS4)、アンケートid=12の
アンケート割り込みを発生する(ステップS5)。アン
ケート割り込みが発生すると、評価用アプリケ−ション
プログラムに処理が移行し、図7のフロ−チャ−トから
図8のフロ−チャ−トへと処理が移る。
【0034】マイクロプロセッサ7は、アンケートメニ
ュ−に、図4の一例に示した個別項目用アンケートテー
ブルのうち、アンケートid12に対応する個別項目「探
し出した文章を選択してから表示される迄の時間は短
い」のアンケートのメニュ−を表示し(ステップC
1)、探し出した文章を選択してから表示される迄の時
間が短いかをモニタに問う。アンケートメニュ−にその
評価が入力されると(ステップC2)、入力値を、当該
個別項目についての評価結果として、評価結果テーブル
に書き込み(ステップC3)、アンケートメニュ−をク
ローズして(ステップC4)、サンプルアプリケ−ショ
ンプログラムに戻る。
【0035】次に、サンプルアプリケ−ションプログラ
ムは、文書の編集を行わせるため、文書表現候補のメニ
ュ−を表示し(ステップS7)、アンケートid=12の
アンケート割り込みを発生する(ステップS8)。アン
ケート割り込みが発生すると、図7のフロ−チャ−トか
ら図8のフロ−チャ−トへと処理を移行する。
【0036】マイクロプロセッサ7は、アンケートメニ
ュ−に、図3の一例に示した個別項目用アンケートテー
ブルのうち、アンケートid13に対応する個別項目「置
き換え表現を選択する操作は簡単である」のアンケート
のメニュ−を表示し(ステップC1)、置き換え表現を
選択する操作は簡単であるかをモニタに問う。アンケー
トメニュ−にその評価が入力されると(ステップC
2)、入力値を、当該個別項目についての評価結果とし
て、アンケートテーブルに書き込み、アンケートメニュ
−をクローズして、サンプルアプリケ−ションプログラ
ムに戻る。
【0037】図7のフロ−チャ−トにおいて、マイクロ
プロセッサ7は、文書表現候補の選択を待ち、モニタに
文書中のフレーズを代表表現へと置き換えさせる(ステ
ップS9)。図13は、代表例文中の1フレーズ”さ
て”の置き換えを実行している場面の表示例である。こ
の表示例では、”さて”の代表表現として、”また””
その他”が表示されている。それと共に、『←↑↓→:
カーソル移動』、『実行:候補選択』といった選択方法
の解説を表示している(ステップS10)。以上の内容
を表示した後、置き換え表現が選択されると、マイクロ
プロセッサ7は、同様な処理を行い、図14に示すよう
な置き換えを行って、その置き換えの解説が適切である
かの評価を問う。
【0038】以上の一連の操作をモニタが行い、終了操
作を行うと、マイクロプロセッサ7は、図4の総合評価
用のアンケートテーブルの一例に示した、総合項目のア
ンケートメニュ−をアンケートウィンドゥにオープンし
(ステップT1)、図5に示したような、総合評価を問
うアンケートメニュ−を表示する。モニタがこのメニュ
−に対して入力を行うと(ステップT2)、入力値を、
当該総合項目についての評価結果として評価結果テーブ
ルに書き込む(ステップT3)。書き込んだ後、アンケ
ートメニュ−をクローズし(ステップT4)、1人のモ
ニタについての処理を終える。
【0039】以上の処理を複数人のモニタに対して行
い、約30人程度の評価結果を収集すると、マイクロプ
ロセッサ7は、アンケート結果の分析処理を開始する。
ここで、総合項目「操作に快適さを感じる。」に対して
は、図1に示した評価結果が得られているものとする。
これらの処理の後、改善すべき項目がどれであるかが分
析される様子を図15〜図17を参照しながら説明す
る。図15は、重回帰式の算出結果の一例に示す図であ
る。また図16は、改善項目候補に残った個別項目、総
合項目を示す図である。図17は、改善すべき項目が表
示された様子を示す表示例である。
【0040】先ず、マイクロプロセッサ7は、評価結果
の平均値、分散、共分散を算出し(ステップB2)、算
出した平均値、分散共分散に基づいて、個別項目の評価
結果を説明変数、総合項目を目的変数とした重回帰式を
求め、求めた重回帰式の係数を算出する(ステップB
3)。算出後、マイクロプロセッサ7は、これらの改善
項目候補のうち、平均値と対応する係数との積が最も悪
いものを、総合項目「操作に快適さを感じる。」と対に
してディスプレィ3に表示する(ステップB5)。ここ
で、個別項目「文書を探し出す操作は簡単である。」の
平均値が”−3”、個別項目「一旦探し出した文章と別
の文章を再度探して表示する操作は簡単である。」の平
均値が”−5”、個別項目「操作に対する反応は速い」
の平均値が”−2”であったとすると、マイクロプロセ
ッサ7は、係数と平均値との積が最も悪い評価結果を得
た個別項目「一旦探し出した文章と別の文章を再度探し
て表示する操作は簡単である。」を、総合項目「操作に
快適さを感じる。」と対にして、図17に示すように、
ディスプレィ3に表示する。同様の処理を、総合項目
「使いやすい操作である。」以外の総合項目(総合項目
「操作は簡単である」総合項目「操作は分かりやすい」
総合項目「適切な操作である」〜総合項目「文章を選択
して、各部を置き換えるという操作は使いものにな
る。」)について繰り返し(ステップB1)、各総合項
目の改善には、どの個別項目を改善すればよいかを一覧
表示する。
【0041】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1、2
の発明に係るアンケート処理装置によれば、影響度が所
定値以上の個別項目であって、採点結果の平均と、係数
との積が最も悪いものが表示されるので、どの個別項目
を改善すべきかが明らかになる。そのため、情報機器の
開発の途中でアンケートをとった結果、総合項目、個別
項目何れかが不評を買った場合でも、どの個別項目に対
応する機能を優先して改善すればよいかを分析でき、情
報機器の使い勝手の改良を効果的に行うことができる。
特に、情報機器の開発期間は短期間であり、その仕様変
更が非常に困難である場合、本アンケート処理装置によ
る分析の有用性が増す。
【0042】また、請求項3に係るアンケート処理装置
によれば、採点結果に正負の符号が付され、その平均
と、係数との積が最も悪い個別項目に対応する機能が表
示されるので、平均の符号の正負によって評価の善し悪
しが、特に明確になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】アンケートの集計結果の一例を示した図であ
る。
【図2】個別項目の評価結果と、係数a1,a2,a3,a4,
・・・anとの関係を示す説明図である。
【図3】アンケート処理装置の構成を示した図である。
【図4】個別項目用アンケートテーブルの一例である。
【図5】総合項目用アンケートテーブルの一例である。
【図6】分析ルールの一例を示した図である。
【図7】サンプルアプリケ−ションプログラムのメイン
フロ−チャ−トの一例である。
【図8】個別項目の評価結果収集時の処理内容を示すフ
ロ−チャ−トである。
【図9】総合項目の評価結果収集時の処理内容を示すフ
ロ−チャ−トである。
【図10】評価結果の分析時の処理内容を示すフロ−チ
ャ−トである。
【図11】サンプルアプリケ−ションプログラムの表示
例を示した図である。
【図12】サンプルアプリケ−ションプログラムの表示
例を示した図である。
【図13】サンプルアプリケ−ションプログラムの表示
例を示した図である。
【図14】サンプルアプリケ−ションプログラムの表示
例を示した図である。
【図15】重回帰式の算出結果の一例に示した図であ
る。
【図16】改善項目候補に残った個別項目、総合項目を
示した図である。
【図17】改善すべき項目が表示された様子の表示例で
ある。
【符号の説明】
1 記憶装置 2 メモリ 3 ディスプレィ 4 入力操作部 5 プリンタ 7 マイクロプロセッサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数人のモニタによって採点された情報機
    器が有する各機能の使い勝手と、複数人のモニタによっ
    て採点された情報機器の総合的な使い勝手とに基づい
    て、情報機器が有する機能のうち、改善すべき機能を表
    示するアンケート処理装置であって、 複数人のモニタによって採点された採点結果を、各機能
    の使い勝手を示す個別項目と、情報機器の総合的な使い
    勝手を示す総合項目とに分類して記憶する記憶手段と、 全ての個別項目と、総合項目とに分類されて記憶されて
    いる採点結果を重回帰分析し、総合評価の採点結果に各
    個別項目の採点結果がどれだけ影響するかを示す影響度
    を各個別項目について算出する影響度算出手段と、 算出された影響度と、採点結果の平均との積が最も悪い
    個別項目に対応する機能を表示する機能表示手段と、 を備えることを特徴とするアンケート処理装置。
  2. 【請求項2】前記影響度は、 各個別項目を表す説明変数(x1,x2,x3,x4・・・xn)
    と、総合項目を表す目的変数yとからなる重回帰式 y1=a1・x1+a2・x2+a3・x3+a4・x4+・・・an・xn の係数a1,a2,a3,a4,・・・anであることを特徴とする
    請求項1記載のアンケート処理装置。
  3. 【請求項3】採点結果は、正負の符号が付されており、 機能表示手段は、 情報機器の個別項目の採点結果の平均を、各個別項目毎
    に算出する平均算出手段と、 算出された平均と、対応する係数との積が最も悪い個別
    項目に対応する機能を表示する表示手段とを備えること
    を特徴とする請求項2記載のアンケート処理装置。
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