JP2003295139A5 - - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光変調器の信号電極に主としてRF電圧とDC電圧とが共に印加される光変調器モジュールに関し、特に、光変調器にDC電圧を印加するためのDC−BIASポートを備えた光変調器モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高速、大容量光ファイバー通信システムの進展に伴い、高周波の光パルスを安定的に発生させる光パルス発生装置が求められており、例えば、外部変調器に代表されるように、ニオブ酸リチウムなどの電気光学効果を有する材料を基板に用いた高速動作可能な光パルス発生用光変調器が実用化されている。
通常、光変調器の駆動電圧Vπに等しい高速パルス電圧をRF電圧として印加するが、光変調の特性曲線の中点(Quad点であり、最大出力と最低出力の中間点)を中心として、該RF電圧が印加されるように、DC電圧を上記RF電圧に重畳して印加する。
【0003】
図1,2に従来の光変調器モジュールの直流バイアス電圧の印加方法を示す。なお、ここでは、Z−CUT型基板(基板の表面に垂直な方向に、電気光学効果により最も効率的に屈折率を変更できる結晶軸の方向を有する基板)を用いた光変調器を例に説明している。
図1は、RF電圧とDC電圧とを重畳して信号電極に印加する場合の光変調器モジュールであり、図2は、RF電圧とDC電圧とを印加する電極を分離した光変調器モジュールである。
【0004】
図1において、1はニオブ酸リチウム(以下、LNと示す)などの強誘電体結晶で、表面にTi等を拡散して光導波路2から7を形成する。該光導波路の近傍に信号電極8、接地電極であるコモン電極9,10を設け、該電極間にRF信号源11からからのRF信号を、また、LC回路で構成される12のBIAS−Tのコイル側端13を介してDC電圧14を印加する。
20は、RFコネクタで、そのセンターピンと信号電極8を接続し、また9,10のコモン電極のRF入力側の端部は、光変調器を形成する基板1を収容したケース17の一部21,22に接続される。
信号電極8の他端は、RFコネクタ22のセンターピンを経由して、直流カット・コンデンサ15、終端抵抗16を介してケース17などに接続し、接地する。
さらに、コモン電極9,10の他端はケース17の一部23,24に接続される。
【0005】
図1に示す光変調器モジュールの作用を説明すると、光源からのCWレーザ光が、入力ファイバ18により入射される。該入射光は入力導波路2を導波し、分岐6により2つの分岐光導波路3,4に略均等に分波される。
該分岐光導波路3,4において、それぞれが信号電極8とコモン電極9との間の電界と、信号電極8とコモン電極10との間の電界により、位相変調を受け、合波部7において、分波された2つの光が合波されて干渉し、出力導波路5から位相変調に応じた強度変調光となって出射され、出力ファイバ19を介して光変調器モジュールの外に取り出される。このような形状の光導波路は、マッハツェンダー型光導波路と呼ばれている。
RFコネクタ20から入力され、信号電極8を伝播するRF信号と分岐光導波路3,4を伝播する光とは、その伝播速度の整合がとられ、効率的な位相変調がなされる。
外部に設けた信号源11、DC電源14及びRF終端16の接地電位は、ケース17と共通する電位である。
このような回路構成の場合、高周波用途のBIAS−T12、直流カット・コンデンサ15及び終端抵抗器16は、高価であり、かつ機構的に形状が大きいという問題があった。
【0006】
また、図2に示す光変調器モジュールは、RF電圧を印加するRF電極とDC電圧を印加するDC電極とを分離したものである。図2においては、簡便のために基板、ケースの図示を省略している。また、RF信号源11、DC電源14、終端抵抗器16は、ケース17の外に設けられている。
分岐光導波路3,4に対して、信号電極8と接地電極であるコモン電極9,10とにより形成されるRF電極対と、DC電圧を印加される電極25,26によるDC電極対とが、互いに独立して設けられている。
図2に示すようなRF電極とDC電極とを分離する構成においては、図1に示す光変調器モジュールと比較して、BIAS−T、直流カット・コンデンサを不要とする利点を有する反面、DC電極対を設けているため、図1以上に分岐光導波路3,4の長さが長くなり、結果として、光変調器モジュールのケース17の寸法が長くなるという欠点を生じる。
【0007】
さらに、図3はRF電極とDC電極を一体となした光変調器であり、信号電極8と接地電極であるコモン電極9,10とで形成される電極対の終端部に、RF終端器31を接続し、該RF終端器をケース17内に収容した光変調器モジュールである。
RF終端器31は、終端抵抗27、コモン電極9,10への高周波バイパス用コンデンサ28,29、及びケース17へ接地される低周波バイパス用コンデンサ30から構成される。
RF信号源11からBIAS−T12を介してRF入力コネクタ20へ印加されたRF信号は、信号電極8、コモン電極9,10からなるコプレーナ電極を伝播し、他端において終端器31でRF終端される。
すなわち、信号電極8の端部32には、電極対のインピーダンスに近い抵抗値を有する終端抵抗27を接続し、該終端抵抗27の他端33には、コモン電極9,10に各々接続された高周波バイパス用コンデンサ28,29の他端と、ケース17に接続された低周波バイパス用コンデンサ30の他端とが接続される。
【0008】
図3のような光変調器モジュールは、高周波バイパス用コンデンサ28,29を設けることにより、コモン電極9,10間の高周波電位を等しく保つことが可能となり、有害なスロットモードの発生を抑制することが可能となる。
しかしながら、図1に示した光変調器モジュールと同様に、RF信号源11の信号電圧にDC電源14による直流バイアスを重畳するため、高周波用途のBIAS−T12を必要とし、しかもBIAS−T12をケース17に外に配置し、コンデンサ側端子にはRF信号源11を、コイル側端子13にはDC電源14を、各々接続することが必要となるため、コスト的に高価であり、スペース的にも問題がある。
【0009】
また、RF信号源11は、図4に示すように、通常はパルス発生器源34とそこからの擬似ランダム(PRBS)パルスを受けて増幅信号を発生するドライバー35からなり、ドライバーの出力部分41は、オープンドレイン36を有し、該ドレイン36と電源Vd間にコイル37を、また該ドレイン36と出力端38との間にコンデンサ39を設けたLC回路40が形成されている。
なお、該LC回路40は、通常、ドライバーの外部に設けられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、RF電圧とDC電圧とが共に印加される光変調器モジュールにおける、上述した問題を解消し、光変調器の小型化及び光変調器を駆動するための周辺部材の省略化を行い、特に、従来のようなケースの外部に配置されたBIAS−Tを用いる必要のない、コスト的、かつスペース的に優れた光変調器モジュールを提供することである。
しかも、このような小型化により、複数の波長に関る光変調器を密に並べるDWDM伝送システムを形成することも可能とすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、電気光学効果を有する材料からなる基板と、該基板上に形成された光導波路と、該光導波路内を通過する光を変調するための信号電極と接地電極とからなる電極対と、該電極対にRF終端器が接続された光変調器モジュールにおいて、該RF終端器は終端抵抗とコンデンサとを有しており、該終端抵抗と該コンデンサとの間にDC電圧を印加するためのバイアス用抵抗の一端を接続することを特徴とする。
【0012】
請求項1に係る発明により、バイアス用抵抗を介してDC電圧を信号電極に効果的に印加することが可能となり、BIAS−Tの利用やRF電極とDC電極との分離を行うことなく、RF電圧とDC電圧とが共に印加される光変調器モジュールを形成することができる。
【0013】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載された光変調器モジュールにおいて、該コンデンサとは、高周波バイパス用コンデンサまたは低周波バイパス用コンデンサであることを特徴とする。
【0014】
請求項2に係る発明により、高周波信号は高周波バイパス用コンデンサを介して、また低周波信号は低周波バイパス用コンデンサを介して、コモン電極間の電位が等しく保たれる。また、高周波及び低周波バイパス用コンデンサの両方を併用することで、低周波から高周波まで良好にコモン電極間の電位を等しく保つことが可能となる。しかも、このような構成は、低周波から高周波まで広く周波数成分が含まれるディジタル通信に好適である。
【0015】
また、請求項3に係る発明は、請求項2に記載された光変調器モジュールにおいて、該RF終端器が、終端抵抗、高周波バイパス用コンデンサ、低周波バイパス用コンデンサを有し、信号電極と接地電極との間を該終端抵抗と該高周波バイパス用コンデンサとを直列に配置して接続すると共に、信号電極が該終端抵抗と該低周波バイパス用コンデンサとを直列に接続して接地されており、該終端抵抗と該高周波バイパス用コンデンサ及び低周波バイパス用コンデンサとの共通の接続点に、DC電圧を印加するためのバイアス用抵抗を接続したことを特徴とする。
【0016】
請求項3に係る発明により、従来のようなRF終端器によるスロットモードの発生を抑制するだけでなく、バイアス用抵抗を介してDC電圧を信号電極に効果的に印加することが可能となり、BIAS−Tの利用やRF電極とDC電極との分離を行うことなく、RF電圧とDC電圧とが共に印加される光変調器モジュールを形成することができる。
【0017】
また、請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載された光変調器モジュールにおいて、上記バイアス用抵抗は、上記電極対のインピーダンス値と略同一であり、かつ該電極対のコンダクタンス抵抗の10分の1以下であることを特徴とする。
【0018】
請求項4に係る発明により、印加されるDC電圧の90%以上を信号電極に印加することが可能となるため、より効率的にDCバイアスを光変調器に入力することができる。
【0019】
また、請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載され光変調器モジュールにおいて、上記基板を収容するケース内に、上記RF終端器と上記バイアス用抵抗も収容することを特徴とする。
【0020】
請求項5に係る発明により、光変調器と共にRF終端器とバイアス用抵抗をケース内に収容し、光変調器毎に必要な周辺部材も光変調器と一体化した光変調器モジュールとすることにより、複数の光変調器を組み合わせて利用する場合も、その取扱いが容易にでき、該モジュールの配置や回路配線等を単純化及びコンパクト化することが可能となる。
【0021】
また、請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載された光変調器モジュールにおいて、該光導波路がマッハツェンダー型であることを特徴とする。
【0022】
請求項6に係る発明により、マッハツェンダー型の光導波路を有する光変調器であっても、BIAS−Tの利用やRF電極とDC電極との分離を行うことなく、DC電圧を印加できるため、コスト的かつスペース的により優れた光変調器モジュールを提供することが可能となる。
【0023】
また、請求項7に係る発明は、請求項6に記載された光変調器モジュールにおいて、マッハツェンダー型を形成する光導波路上の分岐した2つの分岐光導波路に対して、各々信号電極が形成されていることを特徴とする。
【0024】
請求項7に係る発明により、マッハツェンダー型を形成する光導波路上の分岐した2つの分岐光導波路に対して、各々信号電極が形成されている光変調器(以下、Dual型光変調器と言う)であっても、個々の信号電極に対してRF終端器とバイアス用抵抗を配置することにより、BIAS−Tの利用などを行わずに、容易に各信号電極にDC電圧を印加することが可能となり、コスト的かつスペース的により優れたDual型光変調器のモジュールを提供することできる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を好適例を用いて詳細に説明する。
光変調器を構成する基板としては、電気光学効果を有する材料、例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO3;以下、LNという)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、PLZT(ジルコン酸チタン酸鉛ランタン)、及び石英系の材料から構成され、特に、光導波路デバイスとして構成しやすく、かつ異方性が大きいという理由から、LiNbO3結晶、LiTaO3結晶、又はLiNbO3及びLiTaO3からなる固溶体結晶を用いることが好ましい。本実施例では、ニオブ酸リチウム(LN)を用いた例を中心に説明する。
以下では、表面に垂直な方向に電気光学効果により最も効率的に屈折率を変更できる結晶軸の方向を有する基板(いわゆる「Z−CUT型基板」)を中心に説明するが、本発明は、Zカット基板に限られるものではない。したがって、分岐光導波路と信号電極及び接地電極などの位置関係も、基板の種類に応じて変更されることは言うまでもない。
【0026】
光変調器を製造する方法としては、LN基板上にTiを熱拡散させて光導波路を形成し、次いで基板の一部又は全体に渡りバッファ層を設けずに、LN基板上に電極を直接形成する方法や、光導波路中の光の伝搬損失を低減させるために、LN基板上に誘電体SiO2等のバッファ層を設け、さらにその上にTi・Auの電極パターンの形成及び金メッキ方法などにより数十μmの高さの信号電極及び接地電極を構成して、間接的に当該電極を形成する方法がある。
また、バッファ層上にSiNやSi等の膜体を設けた多層構造とすることも可能である。
一般に、一枚のLNウェハに複数の光変調器を作り込み、最後に個々の光変調器のチップに切り離すことにより、光変調器が製造される。
【0027】
次に、本発明の特徴となる構成について説明する。
図5は、本発明の実施例であり、図6に、その機能を表す概念図を示す。
図5で、44は光変調器モジュールのケースであり、LN素子1は図1と同様のものである。また、図5では、RFコネクタ、コモン電極のケースへの接地接続は、図1と同様であり、特徴点を把握し易いように、ここでは省略している。
信号源34からのRF信号が、ドライバー35と出力用BIAS−T40を介してモジュールのRF入力ピン20に入力される。
【0028】
該RF信号は、コプレーナ電極対8,9,10を伝播し、分岐光導波路3,4を伝播する光に位相変調を与える。信号電極8を伝播したRF信号は、電極端32において、該電極端32に接続された抵抗27と、該抵抗27に直列に接続されたコモン電極9,10への高周波バイパス用コンデンサ28,29と、該抵抗27の接続点45からモジュールのケース44へ接続した低周波バイパス用コンデンサ30とによって構成されるRF終端器により終端する。
【0029】
接続点45にはバイアス用抵抗42が接続され、バイアス用抵抗42の他端には、DC電源からDC電圧が印加可能に構成されている。
該接続点45からRF信号電極を見たDC抵抗は、信号電極8がコモン電極電位(ケース電位)に対して、コンデンサ39、コンデンサ28,29及びコンデンサ30を介する接続であるため、理想上、DC的には無限大である。
しかし、現実的には図6の等価回路で示すように、電極部分は47のように、インダクタンス48、抵抗49、コンデンサ51、および電極間コンダクタンス50からなる、分布定数回路と等価である。
このため、接続点45から見たRF電極の抵抗はコンダクタンス50で決まり、約100kΩ以上の抵抗値となる。よって、抵抗値を該コンダクタンス値より10分の1以下の値とするバイアス用抵抗42を、該接続点45に接続し、該バイアス用抵抗42の他端43からDC電圧を印加すると、該電圧の90%以上が電極間(信号電極8とコモン電極9、10との間)に印加される。
【0030】
信号源46からのRF信号は上述したRF終端器で吸収されるため、DC電圧を印加するためのバイアス用抵抗42の存在によって、その信号波形、信号の大きさが影響されることはない。
また、DCバイアス電圧は、その動作点を安定に保つため、使用周波数帯域外の周波数の微弱な低周波信号をDC電圧に重畳し、光変調された光の強度変化を観察し、該重畳した信号に関連する強度変化の成分より、動作点安定化のためのフィードバック信号を生成し、DC電圧に帰還させる、所謂オートバイアス制御を行うのが一般的である。
ここで、該低周波信号として、f(Hz)程度を用いる場合、接続点45から見た電極8のインピーダンスは、1/(2πfC1)、1/(2πfC2)、1/(2πfC3)の並列接続(C1,C2はコンデンサ28,29の容量、C3は、コンデンサ30の容量)と、1/(2πfC4)、1/(2πfC5)(C4は、電極容量、C5は信号源側のコンデンサ39の容量)と、抵抗42,49,50及び信号源の抵抗50Ωから形成される。
C1,C2は560pF程度、C3,C5は0.1μF程度、C4は10pF程度である。また、抵抗50は、100kΩ以上、抵抗49は電極8のオーミック抵抗であり数オームである。
また、重畳周波数fは、1kHz程度であるため、接続点45から電極を見たインピーダンスは、主にC3で支配され、1.6kΩ程度となる。該抵抗値以下の抵抗値をバイアス用抵抗42に持たせれば、端子43に印加した重畳信号電圧の半値以上の電圧を電極8に印加できる。
【0031】
なお、DC電圧はRF入力側にコンデンサ39と入力端子20の間、あるいは端子20と信号電極端52との間に、上記抵抗値の抵抗を設けることで、同様の効果が期待できるが、この場合は、該抵抗器の持つ容量、インダクタンス及び該抵抗を接続するためのパターンによってインピーダンスが変わり、結果としてRF信号に影響を与えることとなる。
【0032】
図7は、本発明をDual型光変調器に適用した例を示す。
分岐光導波路3,4のそれぞれに独立したコプレーナ電極対53と54,55、および56と57,55を設け、それぞれにRF信号源58,59からRF信号を信号電極53,56に印加する。信号電極の他端には、終端抵抗60,61、高周波バイパス用コンデンサ62,63,64,65、低周波バイパス用コンデンサ66,67、およびDCバイアス用抵抗68,69からなるRF終端器72,73を儲け、前述したのと同様にRF信号を終端させる。
それぞれの定数を前述の通りとした場合には、端子70,71から印加したDC電圧の90%以上が、また重畳する1kHz信号電圧の半値電圧以上が、印加されたRF信号に影響を与えることなく、信号電極53,56に印加することが可能となる。
【0033】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、光変調器モジュールの外部に高価かつ容積の大きなBIAS−Tを使用することなく、また、印加されたRF信号に影響を与えることなく、RF電極とDC電極とを一体とする信号電極に、DCバイアス電圧を印加することが可能となり、コスト的、面積的に優位な光変調器モジュールを提供することが可能となる。
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光変調器の信号電極に主としてRF電圧とDC電圧とが共に印加される光変調器モジュールに関し、特に、光変調器にDC電圧を印加するためのDC−BIASポートを備えた光変調器モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高速、大容量光ファイバー通信システムの進展に伴い、高周波の光パルスを安定的に発生させる光パルス発生装置が求められており、例えば、外部変調器に代表されるように、ニオブ酸リチウムなどの電気光学効果を有する材料を基板に用いた高速動作可能な光パルス発生用光変調器が実用化されている。
通常、光変調器の駆動電圧Vπに等しい高速パルス電圧をRF電圧として印加するが、光変調の特性曲線の中点(Quad点であり、最大出力と最低出力の中間点)を中心として、該RF電圧が印加されるように、DC電圧を上記RF電圧に重畳して印加する。
【0003】
図1,2に従来の光変調器モジュールの直流バイアス電圧の印加方法を示す。なお、ここでは、Z−CUT型基板(基板の表面に垂直な方向に、電気光学効果により最も効率的に屈折率を変更できる結晶軸の方向を有する基板)を用いた光変調器を例に説明している。
図1は、RF電圧とDC電圧とを重畳して信号電極に印加する場合の光変調器モジュールであり、図2は、RF電圧とDC電圧とを印加する電極を分離した光変調器モジュールである。
【0004】
図1において、1はニオブ酸リチウム(以下、LNと示す)などの強誘電体結晶で、表面にTi等を拡散して光導波路2から7を形成する。該光導波路の近傍に信号電極8、接地電極であるコモン電極9,10を設け、該電極間にRF信号源11からからのRF信号を、また、LC回路で構成される12のBIAS−Tのコイル側端13を介してDC電圧14を印加する。
20は、RFコネクタで、そのセンターピンと信号電極8を接続し、また9,10のコモン電極のRF入力側の端部は、光変調器を形成する基板1を収容したケース17の一部21,22に接続される。
信号電極8の他端は、RFコネクタ22のセンターピンを経由して、直流カット・コンデンサ15、終端抵抗16を介してケース17などに接続し、接地する。
さらに、コモン電極9,10の他端はケース17の一部23,24に接続される。
【0005】
図1に示す光変調器モジュールの作用を説明すると、光源からのCWレーザ光が、入力ファイバ18により入射される。該入射光は入力導波路2を導波し、分岐6により2つの分岐光導波路3,4に略均等に分波される。
該分岐光導波路3,4において、それぞれが信号電極8とコモン電極9との間の電界と、信号電極8とコモン電極10との間の電界により、位相変調を受け、合波部7において、分波された2つの光が合波されて干渉し、出力導波路5から位相変調に応じた強度変調光となって出射され、出力ファイバ19を介して光変調器モジュールの外に取り出される。このような形状の光導波路は、マッハツェンダー型光導波路と呼ばれている。
RFコネクタ20から入力され、信号電極8を伝播するRF信号と分岐光導波路3,4を伝播する光とは、その伝播速度の整合がとられ、効率的な位相変調がなされる。
外部に設けた信号源11、DC電源14及びRF終端16の接地電位は、ケース17と共通する電位である。
このような回路構成の場合、高周波用途のBIAS−T12、直流カット・コンデンサ15及び終端抵抗器16は、高価であり、かつ機構的に形状が大きいという問題があった。
【0006】
また、図2に示す光変調器モジュールは、RF電圧を印加するRF電極とDC電圧を印加するDC電極とを分離したものである。図2においては、簡便のために基板、ケースの図示を省略している。また、RF信号源11、DC電源14、終端抵抗器16は、ケース17の外に設けられている。
分岐光導波路3,4に対して、信号電極8と接地電極であるコモン電極9,10とにより形成されるRF電極対と、DC電圧を印加される電極25,26によるDC電極対とが、互いに独立して設けられている。
図2に示すようなRF電極とDC電極とを分離する構成においては、図1に示す光変調器モジュールと比較して、BIAS−T、直流カット・コンデンサを不要とする利点を有する反面、DC電極対を設けているため、図1以上に分岐光導波路3,4の長さが長くなり、結果として、光変調器モジュールのケース17の寸法が長くなるという欠点を生じる。
【0007】
さらに、図3はRF電極とDC電極を一体となした光変調器であり、信号電極8と接地電極であるコモン電極9,10とで形成される電極対の終端部に、RF終端器31を接続し、該RF終端器をケース17内に収容した光変調器モジュールである。
RF終端器31は、終端抵抗27、コモン電極9,10への高周波バイパス用コンデンサ28,29、及びケース17へ接地される低周波バイパス用コンデンサ30から構成される。
RF信号源11からBIAS−T12を介してRF入力コネクタ20へ印加されたRF信号は、信号電極8、コモン電極9,10からなるコプレーナ電極を伝播し、他端において終端器31でRF終端される。
すなわち、信号電極8の端部32には、電極対のインピーダンスに近い抵抗値を有する終端抵抗27を接続し、該終端抵抗27の他端33には、コモン電極9,10に各々接続された高周波バイパス用コンデンサ28,29の他端と、ケース17に接続された低周波バイパス用コンデンサ30の他端とが接続される。
【0008】
図3のような光変調器モジュールは、高周波バイパス用コンデンサ28,29を設けることにより、コモン電極9,10間の高周波電位を等しく保つことが可能となり、有害なスロットモードの発生を抑制することが可能となる。
しかしながら、図1に示した光変調器モジュールと同様に、RF信号源11の信号電圧にDC電源14による直流バイアスを重畳するため、高周波用途のBIAS−T12を必要とし、しかもBIAS−T12をケース17に外に配置し、コンデンサ側端子にはRF信号源11を、コイル側端子13にはDC電源14を、各々接続することが必要となるため、コスト的に高価であり、スペース的にも問題がある。
【0009】
また、RF信号源11は、図4に示すように、通常はパルス発生器源34とそこからの擬似ランダム(PRBS)パルスを受けて増幅信号を発生するドライバー35からなり、ドライバーの出力部分41は、オープンドレイン36を有し、該ドレイン36と電源Vd間にコイル37を、また該ドレイン36と出力端38との間にコンデンサ39を設けたLC回路40が形成されている。
なお、該LC回路40は、通常、ドライバーの外部に設けられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、RF電圧とDC電圧とが共に印加される光変調器モジュールにおける、上述した問題を解消し、光変調器の小型化及び光変調器を駆動するための周辺部材の省略化を行い、特に、従来のようなケースの外部に配置されたBIAS−Tを用いる必要のない、コスト的、かつスペース的に優れた光変調器モジュールを提供することである。
しかも、このような小型化により、複数の波長に関る光変調器を密に並べるDWDM伝送システムを形成することも可能とすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、電気光学効果を有する材料からなる基板と、該基板上に形成された光導波路と、該光導波路内を通過する光を変調するための信号電極と接地電極とからなる電極対と、該電極対にRF終端器が接続された光変調器モジュールにおいて、該RF終端器は終端抵抗とコンデンサとを有しており、該終端抵抗と該コンデンサとの間にDC電圧を印加するためのバイアス用抵抗の一端を接続することを特徴とする。
【0012】
請求項1に係る発明により、バイアス用抵抗を介してDC電圧を信号電極に効果的に印加することが可能となり、BIAS−Tの利用やRF電極とDC電極との分離を行うことなく、RF電圧とDC電圧とが共に印加される光変調器モジュールを形成することができる。
【0013】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載された光変調器モジュールにおいて、該コンデンサとは、高周波バイパス用コンデンサまたは低周波バイパス用コンデンサであることを特徴とする。
【0014】
請求項2に係る発明により、高周波信号は高周波バイパス用コンデンサを介して、また低周波信号は低周波バイパス用コンデンサを介して、コモン電極間の電位が等しく保たれる。また、高周波及び低周波バイパス用コンデンサの両方を併用することで、低周波から高周波まで良好にコモン電極間の電位を等しく保つことが可能となる。しかも、このような構成は、低周波から高周波まで広く周波数成分が含まれるディジタル通信に好適である。
【0015】
また、請求項3に係る発明は、請求項2に記載された光変調器モジュールにおいて、該RF終端器が、終端抵抗、高周波バイパス用コンデンサ、低周波バイパス用コンデンサを有し、信号電極と接地電極との間を該終端抵抗と該高周波バイパス用コンデンサとを直列に配置して接続すると共に、信号電極が該終端抵抗と該低周波バイパス用コンデンサとを直列に接続して接地されており、該終端抵抗と該高周波バイパス用コンデンサ及び低周波バイパス用コンデンサとの共通の接続点に、DC電圧を印加するためのバイアス用抵抗を接続したことを特徴とする。
【0016】
請求項3に係る発明により、従来のようなRF終端器によるスロットモードの発生を抑制するだけでなく、バイアス用抵抗を介してDC電圧を信号電極に効果的に印加することが可能となり、BIAS−Tの利用やRF電極とDC電極との分離を行うことなく、RF電圧とDC電圧とが共に印加される光変調器モジュールを形成することができる。
【0017】
また、請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載された光変調器モジュールにおいて、上記バイアス用抵抗は、上記電極対のインピーダンス値と略同一であり、かつ該電極対のコンダクタンス抵抗の10分の1以下であることを特徴とする。
【0018】
請求項4に係る発明により、印加されるDC電圧の90%以上を信号電極に印加することが可能となるため、より効率的にDCバイアスを光変調器に入力することができる。
【0019】
また、請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載され光変調器モジュールにおいて、上記基板を収容するケース内に、上記RF終端器と上記バイアス用抵抗も収容することを特徴とする。
【0020】
請求項5に係る発明により、光変調器と共にRF終端器とバイアス用抵抗をケース内に収容し、光変調器毎に必要な周辺部材も光変調器と一体化した光変調器モジュールとすることにより、複数の光変調器を組み合わせて利用する場合も、その取扱いが容易にでき、該モジュールの配置や回路配線等を単純化及びコンパクト化することが可能となる。
【0021】
また、請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載された光変調器モジュールにおいて、該光導波路がマッハツェンダー型であることを特徴とする。
【0022】
請求項6に係る発明により、マッハツェンダー型の光導波路を有する光変調器であっても、BIAS−Tの利用やRF電極とDC電極との分離を行うことなく、DC電圧を印加できるため、コスト的かつスペース的により優れた光変調器モジュールを提供することが可能となる。
【0023】
また、請求項7に係る発明は、請求項6に記載された光変調器モジュールにおいて、マッハツェンダー型を形成する光導波路上の分岐した2つの分岐光導波路に対して、各々信号電極が形成されていることを特徴とする。
【0024】
請求項7に係る発明により、マッハツェンダー型を形成する光導波路上の分岐した2つの分岐光導波路に対して、各々信号電極が形成されている光変調器(以下、Dual型光変調器と言う)であっても、個々の信号電極に対してRF終端器とバイアス用抵抗を配置することにより、BIAS−Tの利用などを行わずに、容易に各信号電極にDC電圧を印加することが可能となり、コスト的かつスペース的により優れたDual型光変調器のモジュールを提供することできる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を好適例を用いて詳細に説明する。
光変調器を構成する基板としては、電気光学効果を有する材料、例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO3;以下、LNという)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、PLZT(ジルコン酸チタン酸鉛ランタン)、及び石英系の材料から構成され、特に、光導波路デバイスとして構成しやすく、かつ異方性が大きいという理由から、LiNbO3結晶、LiTaO3結晶、又はLiNbO3及びLiTaO3からなる固溶体結晶を用いることが好ましい。本実施例では、ニオブ酸リチウム(LN)を用いた例を中心に説明する。
以下では、表面に垂直な方向に電気光学効果により最も効率的に屈折率を変更できる結晶軸の方向を有する基板(いわゆる「Z−CUT型基板」)を中心に説明するが、本発明は、Zカット基板に限られるものではない。したがって、分岐光導波路と信号電極及び接地電極などの位置関係も、基板の種類に応じて変更されることは言うまでもない。
【0026】
光変調器を製造する方法としては、LN基板上にTiを熱拡散させて光導波路を形成し、次いで基板の一部又は全体に渡りバッファ層を設けずに、LN基板上に電極を直接形成する方法や、光導波路中の光の伝搬損失を低減させるために、LN基板上に誘電体SiO2等のバッファ層を設け、さらにその上にTi・Auの電極パターンの形成及び金メッキ方法などにより数十μmの高さの信号電極及び接地電極を構成して、間接的に当該電極を形成する方法がある。
また、バッファ層上にSiNやSi等の膜体を設けた多層構造とすることも可能である。
一般に、一枚のLNウェハに複数の光変調器を作り込み、最後に個々の光変調器のチップに切り離すことにより、光変調器が製造される。
【0027】
次に、本発明の特徴となる構成について説明する。
図5は、本発明の実施例であり、図6に、その機能を表す概念図を示す。
図5で、44は光変調器モジュールのケースであり、LN素子1は図1と同様のものである。また、図5では、RFコネクタ、コモン電極のケースへの接地接続は、図1と同様であり、特徴点を把握し易いように、ここでは省略している。
信号源34からのRF信号が、ドライバー35と出力用BIAS−T40を介してモジュールのRF入力ピン20に入力される。
【0028】
該RF信号は、コプレーナ電極対8,9,10を伝播し、分岐光導波路3,4を伝播する光に位相変調を与える。信号電極8を伝播したRF信号は、電極端32において、該電極端32に接続された抵抗27と、該抵抗27に直列に接続されたコモン電極9,10への高周波バイパス用コンデンサ28,29と、該抵抗27の接続点45からモジュールのケース44へ接続した低周波バイパス用コンデンサ30とによって構成されるRF終端器により終端する。
【0029】
接続点45にはバイアス用抵抗42が接続され、バイアス用抵抗42の他端には、DC電源からDC電圧が印加可能に構成されている。
該接続点45からRF信号電極を見たDC抵抗は、信号電極8がコモン電極電位(ケース電位)に対して、コンデンサ39、コンデンサ28,29及びコンデンサ30を介する接続であるため、理想上、DC的には無限大である。
しかし、現実的には図6の等価回路で示すように、電極部分は47のように、インダクタンス48、抵抗49、コンデンサ51、および電極間コンダクタンス50からなる、分布定数回路と等価である。
このため、接続点45から見たRF電極の抵抗はコンダクタンス50で決まり、約100kΩ以上の抵抗値となる。よって、抵抗値を該コンダクタンス値より10分の1以下の値とするバイアス用抵抗42を、該接続点45に接続し、該バイアス用抵抗42の他端43からDC電圧を印加すると、該電圧の90%以上が電極間(信号電極8とコモン電極9、10との間)に印加される。
【0030】
信号源46からのRF信号は上述したRF終端器で吸収されるため、DC電圧を印加するためのバイアス用抵抗42の存在によって、その信号波形、信号の大きさが影響されることはない。
また、DCバイアス電圧は、その動作点を安定に保つため、使用周波数帯域外の周波数の微弱な低周波信号をDC電圧に重畳し、光変調された光の強度変化を観察し、該重畳した信号に関連する強度変化の成分より、動作点安定化のためのフィードバック信号を生成し、DC電圧に帰還させる、所謂オートバイアス制御を行うのが一般的である。
ここで、該低周波信号として、f(Hz)程度を用いる場合、接続点45から見た電極8のインピーダンスは、1/(2πfC1)、1/(2πfC2)、1/(2πfC3)の並列接続(C1,C2はコンデンサ28,29の容量、C3は、コンデンサ30の容量)と、1/(2πfC4)、1/(2πfC5)(C4は、電極容量、C5は信号源側のコンデンサ39の容量)と、抵抗42,49,50及び信号源の抵抗50Ωから形成される。
C1,C2は560pF程度、C3,C5は0.1μF程度、C4は10pF程度である。また、抵抗50は、100kΩ以上、抵抗49は電極8のオーミック抵抗であり数オームである。
また、重畳周波数fは、1kHz程度であるため、接続点45から電極を見たインピーダンスは、主にC3で支配され、1.6kΩ程度となる。該抵抗値以下の抵抗値をバイアス用抵抗42に持たせれば、端子43に印加した重畳信号電圧の半値以上の電圧を電極8に印加できる。
【0031】
なお、DC電圧はRF入力側にコンデンサ39と入力端子20の間、あるいは端子20と信号電極端52との間に、上記抵抗値の抵抗を設けることで、同様の効果が期待できるが、この場合は、該抵抗器の持つ容量、インダクタンス及び該抵抗を接続するためのパターンによってインピーダンスが変わり、結果としてRF信号に影響を与えることとなる。
【0032】
図7は、本発明をDual型光変調器に適用した例を示す。
分岐光導波路3,4のそれぞれに独立したコプレーナ電極対53と54,55、および56と57,55を設け、それぞれにRF信号源58,59からRF信号を信号電極53,56に印加する。信号電極の他端には、終端抵抗60,61、高周波バイパス用コンデンサ62,63,64,65、低周波バイパス用コンデンサ66,67、およびDCバイアス用抵抗68,69からなるRF終端器72,73を儲け、前述したのと同様にRF信号を終端させる。
それぞれの定数を前述の通りとした場合には、端子70,71から印加したDC電圧の90%以上が、また重畳する1kHz信号電圧の半値電圧以上が、印加されたRF信号に影響を与えることなく、信号電極53,56に印加することが可能となる。
【0033】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、光変調器モジュールの外部に高価かつ容積の大きなBIAS−Tを使用することなく、また、印加されたRF信号に影響を与えることなく、RF電極とDC電極とを一体とする信号電極に、DCバイアス電圧を印加することが可能となり、コスト的、面積的に優位な光変調器モジュールを提供することが可能となる。
Claims (7)
- 電気光学効果を有する材料からなる基板と、該基板上に形成された光導波路と、該光導波路内を通過する光を変調するための信号電極と接地電極とからなる電極対と、該電極対にRF終端器が接続された光変調器モジュールにおいて、
該RF終端器は終端抵抗とコンデンサとを有しており、
該終端抵抗と該コンデンサとの間にDC電圧を印加するためのバイアス用抵抗の一端を接続することを特徴とする光変調器モジュール。 - 請求項1に記載された光変調器モジュールにおいて、該コンデンサとは、高周波バイパス用コンデンサまたは低周波バイパス用コンデンサであることを特徴とする光変調器モジュール。
- 請求項2に記載された光変調器モジュールにおいて、該RF終端器が、終端抵抗、高周波バイパス用コンデンサ、低周波バイパス用コンデンサを有し、信号電極と接地電極との間を該終端抵抗と該高周波バイパス用コンデンサとを直列に配置して接続すると共に、信号電極が該終端抵抗と該低周波バイパス用コンデンサとを直列に接続して接地されており、
該終端抵抗と該高周波バイパス用コンデンサ及び低周波バイパス用コンデンサとの共通の接続点に、DC電圧を印加するためのバイアス用抵抗を接続したことを特徴とする光変調器モジュール。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載された光変調器モジュールにおいて、上記バイアス用抵抗は、上記電極対のインピーダンス値と略同一以上であり、かつ該電極対のコンダクタンス抵抗の10分の1以下であることを特徴とする光変調器モジュール。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載された光変調器モジュールにおいて、上記基板を収容するケース内に、上記RF終端器と上記バイアス用抵抗も収容することを特徴とする光変調器モジュール。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載された光変調器モジュールにおいて、該光導波路がマッハツェンダー型であることを特徴とする光変調器モジュール。
- 請求項6に記載された光変調器モジュールにおいて、マッハツェンダー型を形成する光導波路上の分岐した2つの分岐光導波路に対して、各々信号電極が形成されていることを特徴とする光変調器モジュール。
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