JP2003294468A - 車両走行状態判定方法およびその装置 - Google Patents

車両走行状態判定方法およびその装置

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JP2003294468A JP2002098285A JP2002098285A JP2003294468A JP 2003294468 A JP2003294468 A JP 2003294468A JP 2002098285 A JP2002098285 A JP 2002098285A JP 2002098285 A JP2002098285 A JP 2002098285A JP 2003294468 A JP2003294468 A JP 2003294468A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両が走行中の道路の勾配を高精度に検出で
き、車両の走行状態を判定可能な車両走行状態判定方法
およびその装置を提供する。 【解決手段】 車両の前後方向の角速度を検出するジャ
イロセンサ3と、車速を検出する車速センサ5と、車両の
前後方向の加速度を検出する加速度センサ4とを用い
て、車速が所定の閾値α以上の場合にはジャイロセンサ
3の角速度情報に基づく第1道路勾配を求め、所定の閾
値α未満の場合は車速センサ5及び加速度センサ4から
求まる両加速度情報に基づく第2道路勾配を求める。そ
の結果に基づいて正確に車両の走行状態を判定すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両が走行中の道
路の勾配を高精度に検出できる車両走行状態判定方法及
びその装置に関し、特にナビゲーション装置に適用され
るものである。
【0002】
【従来の技術】現在、車両用ナビゲーション装置は、車速
センサから走行距離、ジャイロセンサから方位を算出し、
そのデータを地図データと照合しながら現在位置と方位
を推測計算する方法が一般的である。近年、ナビゲーシ
ョン装置の地図データ容量が飛躍的に増加し、詳細な地
図表示が可能になった事により、地図上での現在位置と
方位の表示もより高い精度が要求されるようになってき
た。また、高速道路等高架道路の発達に伴い、インターチ
ェンジ等で地上から高架へ登ったか、或いは高架から地
上へ降りたか、それともそのまま進んだかの検出・判定
が必要となってきた。
【0003】このような場合、従来では重力加速度成分
を含んだ加速度センサ検出値と、車速センサにより求め
られる進行方向の真の加速度を演算し、道路勾配を算出
し判定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法では、車速センサから加速度を算出する点に問題が
あり、その算出においては時間による微分演算が必要と
なるが、計算量が多くなり、追従性が悪化する。また、別
の方法としてジャイロセンサを使用する方法がある。こ
れは車両のピッチ方向にジャイロセンサを設置し、ピッ
チ方向の角速度を検出し、道路勾配を算出するものであ
る。しかしながら、この方法は低速で傾斜路面に入った
場合では、検出される角速度が非常に小さいため、ジャイ
ロセンサのドリフトとして補正されてしまい、道路勾配
を求める事ができない。
【0005】したがって、本発明は上記問題点に鑑み、車
両が走行中の道路の勾配を高精度に検出でき、車両の走
行状態を判定可能な車両走行状態判定方法およびその装
置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、請求項1に記載の車両走行状態判定方法は、車両の前
後方向に感度軸を設けたジャイロセンサ、車速センサ及
び加速度センサから得られる情報をもとに、車両走行中
の道路勾配の情報を求め、車両の走行状態を判定する方
法であり、車速センサより得られる車速を所定の閾値と
比較して、車速が所定の閾値以上の値を示した場合は、ジ
ャイロセンサから得られる第1道路勾配を、所定の閾値
未満の場合には、車速センサ及び加速度センサから得ら
れる第2道路勾配をそれぞれ選択して車両の走行状態を
判定することを特徴とする。
【0007】従って、低速時に問題となるジャイロセン
サのドリフトと、高速時に問題となる車速センサにより
得られる車速を微分することによる追従性の問題を解消
する事ができ、常に道路勾配を高精度に検出する事がで
きる。
【0008】さらに、請求項2に記載のように、車両走行
状態判定方法は、請求項1に示した第1道路勾配または
第2道路勾配の情報と記憶手段より取り出された車両の
現在位置に対応する道路情報とを比較する事により、車
両が高架道路に上昇したか或いは高架道路から下降した
かを判定することを特徴とする。
【0009】外部メモリ等より得られる道路情報の内、
測定箇所の道路勾配データと車速により選択的に得られ
る第1道路勾配または第2道路勾配の値とを比較し、両
値が近しいものであれば例えば道路勾配データの値が正
しいものとして自車がその測定箇所を走行しているもの
と判定する。また両値がかけ離れた値の場合には、例え
ばその測定箇所における道路と並行する道路を走行して
いるものと判定し、且つその道路勾配を0°であるもの
として処置する。
【0010】請求項3に記載の車両走行状態判定方法
は、請求項1同様各種センサを用いて車両走行中の道路
勾配の情報を求め、車両の走行情報を判定する方法であ
り、車速が所定の閾値以上の場合にはジャイロセンサの
角速度情報に基づく第1道路勾配を求める。また、車速
が所定の閾値未満の場合には車速センサ及び加速度セン
サから求まる両加速度情報に基づく第2道路勾配と第1
道路勾配の両情報に基づき第3道路勾配を求めるように
している。その結果、第1道路勾配または第3道路勾配
の情報に基づいて車両の走行状態を判定することを特徴
とする。
【0011】ここで、車速が所定の閾値未満であった場
合には、その道路勾配は、ジャイロセンサから得られる第
1道路勾配と、車速および加速度センサに基づき得られ
る第2道路勾配とを用い、両道路勾配に対して車速に対
応した加重平均をとることにより、第3の道路勾配とし
て求める事ができる。これにより、より正確に道路勾配
を検出する事ができる。また、請求項2同様、請求項4
においても、車両の現在位置に対応する道路勾配データ
を外部メモリより取り出し、この道路勾配データと車速
により選択された第1または第3道路勾配のいずれかの
情報とを比較する事により、車両が高架道路に上昇した
か或いは高架道路から下降したかを判定することを特徴
とする。両値が近しいものであれば例えば道路勾配デー
タの値が正しいものとして自車がその測定箇所を走行し
ていると判定する。また両値がかけ離れた値の場合に
は、例えばその測定箇所における道路と並行する道路を
走行しているものと判定し、且つその道路勾配を0°で
あるものとして処置する。
【0012】また、請求項5に記載の車両走行状態判定
装置は、車両の前後方向に感度軸を設けたジャイロセン
サ、車速センサ及び加速度センサと、各センサの検出信号
に基づいて処理を行う制御手段とを備えている。更に、
この制御手段は、車速が所定の閾値以上の場合にはジャ
イロセンサの検出情報を用いて第1道路勾配を求め、車
速が所定の閾値未満の場合には車速センサ及び加速度セ
ンサの各検出情報を用いて第2道路勾配を求める道路勾
配検出手段を有しており、第1道路勾配または第2道路
勾配の情報に基づいて車両の走行状態を判定することを
特徴とする。
【0013】従って、ジャイロセンサ、車速センサおよび
加速度センサと制御手段を用いることで、ジャイロセン
サのドリフトの問題と加速度センサの追従性の問題を車
速を判定基準として制御し、常に道路勾配を高精度に検
出することができる。
【0014】さらに、請求項6に記載のように、制御手段
は記憶手段より取り出した車両の現在位置に対応する道
路情報を、第1道路勾配または第2道路勾配の情報と照
合処理する判定手段を有しており、その判定情報に基づ
いて車両が高架道路に上昇したか或いは高架道路から下
降したかを判定することを特徴とする車両走行状態判定
装置である。
【0015】また、請求項7に記載の車両走行状態判定
装置は、請求項5同様に各種センサおよび各センサの検
出信号を処理する制御手段を備えており、このナビ制御
手段は、車速が所定の閾値以上の場合にはジャイロセン
サの検出情報を用いて第1道路勾配を求め、車速が所定
の閾値未満の場合には車速センサ及び加速度センサの各
検出情報を用いて求めた第2道路勾配と第1道路勾配の
両情報に基づき第3道路勾配を求める道路勾配検出手段
を有している。このように、車速が所定の閾値未満の場
合は、第1および第2道路勾配に対して車速に対応した
加重平均をとり、その値を第3道路勾配として用いる事
で、より精度良く道路勾配を求める事ができる。更に、こ
の道路勾配検出手段で求めた第1道路勾配または第3道
路勾配の情報に基づいて車両の走行状態を判定する事を
特徴としている。さらには、請求項8に記載のように、記
憶手段より取り出された車両の現在位置に対応する道路
情報と第1または第3道路勾配の情報を照合処理する判
定手段を有す制御手段を備えており、その判定情報に基
づいて車両が高架道路に上昇したか或いは高架道路から
下降したかを判定することを特徴とする車両走行状態判
定装置である。
【0016】以上により、本発明は3種類のセンサを併
用し、車速に応じて各種センサの情報を選択的に道路勾
配検出に用いることで、より高精度の道路勾配検出を行
うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明の車両走行状態判定装置をナビゲーション装置に適用
した第1の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0018】図1は、ナビゲーション装置1の全体構成
を示すブロック図である。このナビゲーション装置1
は、車両に搭載されたいわゆるカーナビゲーションシス
テムとして構成されており、GPS衛星からの電波を受
信して車両の存在する緯経度のGPS測位データを出力
すると共に、車両の進行方向の絶対方位データ及び速度
等を出力するGPS受信機2と、車両に加わる回転運動
の角速度に応じて検出信号を出力し、且つ車両の前後
(以後ピッチという)方向と横(以後ロールという)方
向に感度軸を設定したジャイロセンサ3と、車両のピッ
チ方向の加速度を検出する加速度センサ4と、車両の走
行速度を検出する車速センサ5を備えている。ここで、
上記ジャイロセンサ3として具体的には、振動型、光ファ
イバー型等が用いられる。又、加速度センサ4として具
体的には、静電容量型やピエゾ型等の半導体加速度セン
サや圧電素子型等が用いられる。
【0019】更に、ナビゲーション装置1は、各種道路交
通情報を収集するため、無線電話回線を介して情報配信
センタ9との間でデータ通信を行う電話10及びモデム
11と、外部情報入出力装置12と、当該装置への各種指
令を入力するための操作SW群8と、その操作SW群8
と同様な働きをリモートコントロール端末から行うリモ
コンセンサ6と、地図データ入力器7と、外部メモリ13
と、地図表示やスピードメーター等各種表示を行う表示
装置14と、上記端末からの入力を処理し、制御するナビ
制御回路15とを備えている。また、外部メモリ13に
は道路勾配βや、高架道路と高架下道路の区分など種々
の道路情報が記憶されている。
【0020】ここで、公衆電話網との接続が可能な携帯
電話又は自動車電話からなる無線電話装置10は、ナビ
制御回路15からの指令に従って、外部情報源である情
報配信センタ9との接続を行い、モデム11は、符号化し
たデータをナビ制御回路15にて処理可能な形態に複合
化する。
【0021】一方、外部情報入出力装置12は、VICS
(道路交通情報システム)サービス用の固定局から、例
えば渋滞や交通事故等の道路情報及び駐車場情報を図示
しないラジオアンテナを介してFM放送信号を用いて受
信したり、電波ビーコン信号及び光ビーコン信号を用い
て受信する。この受信した情報はナビ制御回路15へ送
られて処理される。また、外部へ情報を発信できるよう
にもされている。
【0022】次に、操作SW群8としては、表示装置14
と一体に構成され、表示画面上に設定されるタッチSW
もしくは表示装置14の周辺部に設けられたキーSW等
が用いられる。また、地図データ入力器7は、マップマッ
チング用データ、地図データ、目印データ等を有し、その
データを入力するための装置である。データの蓄積手段
としては、DVD−ROM、CD−ROM等を用いる。ま
たネットワーク経由で地図データ等をメインサーバーか
ら取得する事も可能である。
【0023】表示装置14は、カラー表示装置であり、そ
の表示画面には、車両の現在位置と、地図データ等を表示
する事ができる。
【0024】ナビ制御回路15は通常のコンピュータと
して構成されており、内部には、周知のCPU、ROM、R
AM、I/O及びこれらの構成を接続するバスラインが
備えられている。そして、GPS受信機2、ジャイロセン
サ3、加速度センサ4、車速センサ5からの出力に基づい
て車両の現在位置や進行方向等、推測航法を行うための
データを算出するナビ制御手段を備えている。
【0025】ここで、本実施の形態におけるナビゲーシ
ョン処理について、図2に示す。図2に示すフローに沿
って、車両が走行中の道路勾配(水平面と車両の進行方
向のなす角をいう。)を求め、車両が高架道路に上昇し
たのか或いは高架道路から下降したのかの判定を行う。
【0026】はじめに、道路勾配θを算出する原理につ
いて、図3を用いて説明する。尚、図3は車両16が道路
勾配θの上り坂を登坂中であることを示し、図3(a)
はジャイロセンサ3を用いたモデル図、図3(b)は加
速度センサ4と車速センサ5を用いたモデル図である。
各センサは、それぞれの検出軸が車両の進行方向を高感
度に検出するよう配置されている。
【0027】図3(a)に示すように、車両16はその
内部にジャイロセンサとして例えば振動ジャイロを備え
ており、ステップS1において、車両16が道路勾配θの
上り坂を登り始める直前のAの状態から、車両16が完
全に傾斜姿勢をとったCの状態になるまでに角速度ωが
加わると、それにより発生したコリオリ力が振動子に働
き、検出電極により電荷として得て、回路処理することに
より旋回方位の量、すなわち道路勾配として検出する。
従って、ジャイロセンサ3から得られる第1道路勾配θ1
とすると、下記式により求められる。
【0028】
【数1】θ1=∫ωdt 次に、図3(b)に示すように、車両16はその内部に加
速度センサ4と車速センサ5を備えている。上り坂を登
坂中の車両16に対しては、車両の進行方向の加速度G
1と、車両の鉛直下方向に働く重力加速度gが作用して
おり、G1は車速センサ5の出力である車速パルスから
算出された車速を時間で微分処理する事により求められ
る(ステップS2)。さらに、ステップS3にて、車両の
進行方向を検出軸として設置した加速度センサ4から得
られる車両の進行方向成分の加速度を加速度Gとし、重
力加速度gの車両の進行方向成分をG2とすると、それ
ぞれの成分はベクトル和よりG=G1+G2として表さ
れる。ここで、両センサの加速度情報から得られる第2
道路勾配をθ2とすると、G2=gsinθ2を代入する
ことで、下記式のように示すことができる。
【0029】
【数2】θ2=sin-1[(G−G1)/g] 尚、上記数式1、数式2が示す道路勾配θ1,θ2の算出
は、ナビゲーション装置1が動作中は所定の周期により
常に実行されるものである。
【0030】更に、ステップS4において、GPS受信機
2から車両の位置、方位等のGPS位置情報が入力され
る。以上の情報をもとに、ステップS5の判定部へと進
む。
【0031】ステップS5においては、車速センサ5か
ら得られる車両の走行速度Vが、予め設定された所定の
閾値α以上か否かが判定される。ここで、閾値αは、一般
的な高架道路への坂道の道路勾配と、予め設定されたジ
ャイロセンサ3のドリフト判定基準と、平均的な車両の
ホイールベース長さとから算出された値に、所定のマー
ジンを加味して設定される。
【0032】ステップS5の判定において、車速Vが所
定の閾値α以上の場合は、ジャイロセンサ3の数式1に
より求められた第1道路勾配θ1を道路勾配θとして選
択(ステップS6)し、α未満の場合には、加速度センサ
4と車速センサ5の数式2により求められた第2道路勾
配θ2を道路勾配θとして選択(ステップS7)する。
ここで、ジャイロセンサ3により求められる第1道路勾
配θ1は、角速度ωを時間で積分したものであり、従って、
車両の走行速度Vが小さい場合はドリフトとして判定さ
れる。また、加速度センサ4と車速センサ5の演算によ
る第2道路勾配θ2は、車速Vを微分したものであり、そ
の演算時間がジャイロセンサ3に比べてかかるため、車
両が高速走行時には、マップデータとの追従性が悪いと
いう問題がある。しかしながら、本発明においては、ジャ
イロセンサ3のドリフト判定基準を参考にした所定の閾
値αに対して、走行中の車速Vが閾値α以上か否かによ
って道路勾配θの選択を区別するため、ジャイロセンサ
3の演算値がもつドリフト特性と加速度センサ4及び車
速センサ5の演算値が持つ高速走行時の追従性の問題点
の両方をカバーすることができ、より安定したナビゲー
ション装置1として機能することが可能である。上記し
たステップS5、S6、S7が道路勾配検出手段を主に構
成している。
【0033】ここで、本実施の例として,図2のように
ステップS6或いはステップS7で道路勾配の演算を実
施する例を示したが、本発明の請求項1の意図する所は、
車速Vと所定の閾値αとの判断後に、その判断結果によ
りジャイロセンサ3により得られる第1道路勾配θ1
いは加速度センサ4と車速センサ5の両加速度情報に基
づく第2道路勾配θ2を選択するステップがあれば良い
ものである。したがって、各センサからの道路勾配の演
算は少なくとも図2におけるステップS8に入るまでに
完了しておれば良い。
【0034】次にステップS8にて、種々の道路情報を
持つ外部メモリ13或いは地図データ入力器7より測定
箇所の道路勾配βのデータを読み出し、ステップS9に
てこの道路勾配データβと車速により選択された道路勾
配θが比較される。ここで、θ≒βの場合にはステップ
S10に進み、θ=βとされ、その測定箇所の道路勾配は
βとして判断され、その他の道路情報から得られたデー
タによりマップマッチングがなされる。この時道路情報
からの道路勾配βとセンサ情報からの道路勾配θの比較
は、道路情報の誤差およびセンサデータの誤差を考慮し
て閾値を設定し、βとθの差がこの閾値よりも小さいと
き、すなわちθ≒βの時は一致しているとみなしてい
る。
【0035】一方、θ≒βでない場合には、ステップS1
1に進みθ=0、すなわち道路勾配は0°として判断さ
れ、これまで走行してきた高架道路或いは高架下道路を
そのまま継続走行するよう処理される。
【0036】したがって、ステップS10、S11の結果
を受けて自車位置を道路地図上に表示し、使用者に対し
て自車の道路上の位置を知らせる。(ステップS12)
なお、本実施の形態では道路勾配データβとセンサから
の勾配データθが一致しない場合、θ=0として処理を
する例を示したが、それ以外にもステップS11にてθ
=θとしてそのままセンサからの勾配データを使用し、
自車位置表示を行っても良い。
【0037】また、道路勾配データβとセンサからの勾
配データθが一致しない場合、直前の道路勾配データθ
を外部メモリ13から再度読み出してマップマッチング
を行い、自車位置表示をしても良い。
【0038】上記のように、本発明の第1の実施の形態
では、カーナビゲーション装置1において、車速Vを所定
の閾値αと比較する事によって、道路勾配θをジャイロ
センサ3による演算値と加速度センサ4及び車速センサ
5からの演算値とから選択使用する事ができ、あらゆる
状態下においても、より高精度に道路勾配検出を行うこ
とが出来る。更に、その結果を受けて正確な自車位置表
示を行うことができる。
【0039】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0040】第2の実施の形態におけるナビゲーション
装置1の構成等は、第1の実施の形態によるものと共通
するところが多いので、以下、共通部分については詳しい
説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。
【0041】第2の実施の形態において、第1の実施の
形態と異なる点は、道路勾配θの算出方法である。
【0042】車速Vが所定の閾値α未満であった場合、
道路勾配θは本実施例においてジャイロセンサ3による
演算値第1道路勾配θ1と加速度センサ4および車速セ
ンサ5による演算値第2道路勾配θ2との加重平均によ
り算出される第3道路勾配θ3となる。尚、本実施例の所
定の閾値αは、第1の実施形態と同様に、ジャイロセンサ
3のドリフト判定基準と車両のホイールベース長さと傾
斜角により求められる数値に所定のマージンを加味した
ものとする。
【0043】ここで図4に示すステップS27の数式を
説明する。下記式により閾値α未満の第3道路勾配θ3
は算出される。
【0044】
【数3】θ3=xθ1+yθ2 ここでx,yは正数で、x+y=1の関係が成り立ち、車
速に対応してx,yの値が決定されるものとする。具体
的には所定の閾値αの範囲内で、車速Vの増加に対応し、
xは増加、yは減少の関係が示せれば良い。ここで、x,
yの値を(x,y)として示すと、好ましくは、α=10
km/hとしたとき、0〜10km/hまでの区間を1
0等分し、車速Vが0以上1km/h未満においては
(x,y)=(0,1)、車速Vが1以上2km/h未
満においては(0.1,0.9)、・・・、車速Vが9
以上10km/h未満においては(0.9,0.1)の
関係を示すものである。つまり(0.1,0.9)の場
合、θ=0.1θ1+0.9θ2となり両加速度情報の影
響をより強く受け、(0.9,0.1)の場合、θ=0.
9θ1+0.1θ2となりジャイロセンサ3の影響をより
強く受けている事となる。
【0045】上記のように、本発明の第2の実施例にお
いて、車速Vが閾値α未満の場合には、数式3に示すよう
な加重平均をとることで、ジャイロセンサ3の低速にお
けるドリフトの影響と、加速度センサ4及び車速センサ
5の両加速度情報の高速時の追従性が悪い影響とを、極
力低減した形で高精度に道路勾配を求める事ができ、従
って、高い精度で自車位置の表示が可能となる。
【0046】なお、本実施の形態についても、道路勾配デ
ータβとセンサからの勾配データθが一致しない場合、
θ=0として処理をする例を示したが、それ以外にもス
テップS31にてθ=θとしてそのままセンサからの勾
配データを使用し、自車位置表示を行っても良い。
【0047】また、道路勾配データβとセンサからの勾
配データθが一致しない場合、直前の道路勾配データθ
を外部メモリ13から再度読み出してマップマッチング
を行い、自車位置表示をしても良い。
【0048】以上本発明の好ましい実施形態について説
明したが、本発明は上述の実施形態のみに限定されず、種
々変更して実施する事ができる。
【0049】本発明においては、車速センサにより車速
を求め、車両進行方向の加速度を微分により求めたが、G
PSから得られるデータをもとにした進行方向の車速を
用いて加速度G1を求めても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例としてのナビゲーション装置の
全体構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態における道路勾配判定手段を示
すフローチャートである。
【図3】(a)ジャイロセンサによる道路勾配、(b)加
速度センサ及び車速センサにより演算される道路勾配を
示す説明図である。
【図4】第2の実施形態における道路勾配判定手段を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・ナビゲーション装置、3・・・ジャイロセンサ、4・・・
加速度センサ、5・・・車速センサ、13・・・外部メモリ、1
5・・・ナビ制御回路(ナビ制御手段)
フロントページの続き Fターム(参考) 2C032 HB02 HB22 HB23 HB24 HB25 HC08 HC15 HD23 HD30 2F029 AA02 AB01 AB07 AB09 AC01 AC03 AC04 AC13 AD01 5H180 AA01 BB02 BB04 BB05 BB13 FF04 FF05 FF07 FF12 FF13 FF27

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の前後方向の角速度を検出するジャ
    イロセンサと、車速を検出する車速センサと、車両の前後
    方向の加速度を検出する加速度センサとを用いて、車両
    走行中の道路勾配の情報を求め、車両の走行状態を判定
    する車両走行状態判定方法であって、前記車速が所定の
    閾値以上の場合には前記ジャイロセンサの角速度情報に
    基づく第1道路勾配を求めると共に、前記車速が所定の
    閾値未満の場合には、前記車速センサ及び前記加速度セ
    ンサから求まる両加速度情報に基づく第2道路勾配を求
    めるようにし、前記第1道路勾配または前記第2道路勾
    配の情報に基づいて車両の走行状態を判定することを特
    徴とする車両走行状態判定方法。
  2. 【請求項2】 車両の現在位置に対応する道路情報を記
    憶手段より取り出し、この道路情報と前記第1道路勾配
    または前記第2道路勾配の情報とを比較する事により、
    車両が高架道路に上昇したか或いは高架道路から下降し
    たかを判定することを特徴とする請求項1に記載の車両
    走行状態判定方法。
  3. 【請求項3】 車両の前後方向の角速度を検出するジャ
    イロセンサと、車速を検出する車速センサと、車両の前後
    方向の加速度を検出する加速度センサとを用いて、車両
    走行中の道路勾配の情報を求め、車両の走行状態を判定
    する車両走行状態判定方法であって、前記車速が所定の
    閾値以上の場合には前記ジャイロセンサの角速度情報に
    基づく第1道路勾配を求め、他方前記車速が所定の閾値
    未満の場合には前記車速センサ及び前記加速度センサか
    ら求まる両加速度情報に基づく第2道路勾配を求めると
    共に、この前記第2道路勾配と前記第1道路勾配の両情
    報に基づき第3道路勾配を求めるようにし、前記第1道
    路勾配または前記第3道路勾配の情報に基づいて車両の
    走行状態を判定することを特徴とする車両走行状態判定
    方法。
  4. 【請求項4】 車両の現在位置に対応する道路情報を記
    憶手段より取り出し、この道路情報と前記第1または前
    記第3道路勾配の情報とを比較する事により、車両が高
    架道路に上昇したか或いは高架道路から下降したかを判
    定することを特徴とする請求項3に記載の車両走行状態
    判定方法。
  5. 【請求項5】 車両の前後方向の角速度を検出するジャ
    イロセンサと、車速を検出する車速センサと、車両の前後
    方向の加速度を検出する加速度センサと、前記ジャイロ
    センサ、前記車速センサ、及び前記加速度センサの各検出
    信号に基づいて処理を行う制御手段とを備えた車両走行
    状態判定装置において、この制御手段は、前記車速が所定
    の閾値以上の場合には前記ジャイロセンサの検出情報を
    用いて第1道路勾配を求めると共に、前記車速が所定の
    閾値未満の場合には前記車速センサ及び前記加速度セン
    サの各検出情報を用いて第2道路勾配を求める道路勾配
    検出手段を有し、この道路勾配検出手段で求めた前記第
    1道路勾配または前記第2道路勾配の情報に基づいて車
    両の走行状態を判定することを特徴とする車両走行状態
    判定装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、車両の現在位置に対応
    する道路情報を記憶手段より取り出し、この道路情報と
    前記第1道路勾配または前記第2道路勾配の情報とを照
    合処理する判定手段を有し、その判定情報に基づいて車
    両が高架道路に上昇したか或いは高架道路から下降した
    かを判定することを特徴とする請求項5に記載の車両走
    行状態判定装置。
  7. 【請求項7】 車両の前後方向の角速度を検出するジャ
    イロセンサと、車速を検出する車速センサと、車両の前後
    方向の加速度を検出する加速度センサと、前記ジャイロ
    センサ、前記車速センサ、及び前記加速度センサの各検出
    信号に基づいて処理を行う制御手段とを備えた車両走行
    状態判定装置において、この制御手段は、前記車速が所定
    の閾値以上の場合には前記ジャイロセンサの検出情報を
    用いて第1道路勾配を求め、他方前記車速が所定の閾値
    未満の場合には前記車速センサ及び前記加速度センサの
    各検出情報を用いて第2道路勾配を求めると共に、この
    前記第2道路勾配と前記第1道路勾配の両情報に基づき
    第3道路勾配を求める道路勾配検出手段を有し、この道
    路勾配検出手段で求めた前記第1道路勾配または前記第
    3道路勾配の情報に基づいて車両の走行状態を判定する
    事を特徴とする車両走行状態判定装置。
  8. 【請求項8】 前記制御手段は、車両の現在位置に対応
    する道路情報を記憶手段より取り出し、この道路情報と
    前記第1または前記第3道路勾配の情報とを照合処理す
    る判定手段を有し、その判定情報に基づいて車両が高架
    道路に上昇したか或いは高架道路から下降したかを判定
    することを特徴とする請求項7に記載の車両走行状態判
    定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018531337A (ja) * 2015-10-06 2018-10-25 インペーロ,パスクァーレ 道路安全装置及び道路安全装置群に対する車両の衝突を検出するための、道路安全装置のモニタリングのシステム及び方法
JP2019053630A (ja) * 2017-09-19 2019-04-04 アルパイン株式会社 電子装置および計測センサの計測方向の調整方法

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