JP2003294025A - プロペラシャフト用ダイナミックダンパーおよびその成形方法 - Google Patents

プロペラシャフト用ダイナミックダンパーおよびその成形方法

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rod
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shaped weight
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Takashi Akamatsu
貴 赤松
Yuji Shindo
裕二 進藤
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Hokushin Industries Corp
Hokushin Industry Co Ltd
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Hokushin Industries Corp
Hokushin Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シャフトパイプ径の大小に関係なく使用し、
圧入圧を低くしてゴムの剥離を止め、共振特性を得る際
の自由度を確保し、適切な共振特性を得て自動車走行時
の静粛性を得るプロペラシャフト用ダイナミックダンパ
ーおよびその成形方法を提供する。 【解決手段】 棒状錘の両端部をそれぞれゴム部材で覆
ってなるプロペラシャフト用ダイナミックダンパーであ
って、該ゴム部材は、剪断特性を有する素材からなり、
かつ、前記棒状錘と同心であって、外端がシャフトパイ
プの内径より大きい外径を有する大径部と、該大径部の
内側に一体に形成された小径部からなる有底の筒状体で
あることを特徴とするプロペラシャフト用ダイナミック
ダンパー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車走行時の静
粛性向上を図るための、プロペラシャフト用のダイナミ
ックダンパーおよびその成形方法に関し、より詳しく
は、円柱状おもりの両端部に、これを実質的に覆うよう
に設ける小径部とこれに同心的に連設する大径部とから
なるゴム部材を分離して設けることで、その大径部が剪
断配置によりプロペラシャフト内面に接するようにし
て、ゴム部材のバネ定数を低くして、プロペラシャフト
の径が細くても対応できるようにしたプロペラシャフト
用ダイナミックダンパーおよびその成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイナミックダンパーは、自動車の駆動
力伝達に供するプロペラシャフトのシャフトパイプ内に
圧入して、車体の振動を防止し自動車走行時の静粛性の
向上を図るためのものである。従来のダイナミックダン
パーaとしては、例えば図7に示すように、円筒状の外
筒bと、この外筒b内に挿入されたおもりcと、外筒b
とおもりcとの間に介装された弾性体dと、外筒bの外
周面に設けられたゴム層eとを備えたものが知られてい
る(特許第195949号公報)。このゴム層eによ
り、シャフトパイプfの内径r1及び外筒bの外径r2
の寸法誤差が吸収され、シャフトパイプf内にダイナミ
ックダンパーaを容易に圧入でき、且つゴム層eの弾発
力によって強固に固定することができるようになってい
る。
【0003】また、図8、9に示すように、アウターパ
イプgとインナーウエイトhとの間にマウントラバーi
を介在させて、アウターパイプgとインナーウエイトh
とを弾性的に連結し、このアウターパイプgにこれの端
から中間部まで軸方向のスリットjを等間隔で複数設け
てなるダイナミックダンパーa1も知られている(特開
平9−53686号公報)。このアウターパイプgの外
径はシャフトパイプfの内径よりもやや大きく設定して
あることにより、シャフトパイプf内にダイナミックダ
ンパーa1を圧入すると、複数のスリットjがアウター
パイプgの円筒形状を保持した状態で縮径するように作
用し、マウントラバーiに作用するねじり力を抑制した
状態で、シャフトパイプf内にダイナミックダンパーa
1を強固に固定することができるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した図7のダイナ
ミックダンパーaは、ゴム層eによりシャフトパイプf
の内径及び外筒bの外径の寸法誤差が吸収でき、シャフ
トパイプf内にダイナミックダンパーaを容易に圧入で
きるという特徴がある。しかしながら、シャフトパイプ
fの内面に接するゴム層eの軸方向の長さが長いため、
シャフトパイプf内にダイナミックダンパーaを圧入す
る時大きな圧力を必要とし、そのために外筒bとその外
周面に設けられたゴム層eとの間に剥離がおきる虞があ
る。
【0005】また、上記した図8、9のダイナミックダ
ンパーa1は、マウントラバーiに作用するねじり力を
抑制した状態で、シャフトパイプf内にダイナミックダ
ンパーa1を強固に固定することができるという特徴が
ある。しかしながら、アウターパイプgが存在するため
に、そのアウターパイプgに外圧がかかりどうしてもマ
ウントラバーiのバネ定数が大きくなりがちであり、プ
ロペラシャフトのシャフトパイプfの径が小さい場合の
対応もやりにくいという、不利な点がある。さらに、こ
れらの従来例は、いずれも、圧入後にシャフト内で滑る
ことはないが、ウェイトが長いため、振動が加わった時
にシャフトの内径にぶつかってしまい、共振周波数f0
を最適範囲に設定できないという問題もある。
【0006】そこで、本発明の目的は、シャフトパイプ
の径の大小に関わりなく使用でき、圧入圧力を低くする
ことが出来、それによりゴムのちぎれも防止し、しかも
シャフトパイプとおもりとの間に外筒等の金具を介在さ
せずに、共振特性を得る際の自由度を向上せしめ、適切
な共振特性を得や易く優れた自動車走行時の静粛性を得
ることができるプロペラシャフト用ダイナミックダンパ
ーを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために提案されたものであって、下記の構成から
なることを特徴とするものである。すなわち、本発明に
よれば、棒状錘の両端部をそれぞれゴム部材で覆ってな
るプロペラシャフト用ダイナミックダンパーであって、
該ゴム部材は、前記棒状錘と同心であって、外端がシャ
フトパイプの内径より大きい外径を有する大径部と、該
大径部の内側に一体に形成された小径部からなる有底の
筒状体である剪断特性を有する形状に構成されたことを
特徴とするプロペラシャフト用ダイナミックダンパーが
提供される。
【0008】また、本発明によれば、前記大径部の外端
が、鈍角形状にされている上記プロペラシャフト用ダイ
ナミックダンパーが提供される。
【0009】また、本発明によれば、前記棒状錘の少な
くとも一方の端部が、鈍角形状に形成されている上記プ
ロペラシャフト用ダイナミックダンパーが提供される。
【0010】また、本発明によれば、前記棒状錘の端部
とゴム部材からなる筒状体底部との間に空間が形成され
ている上記プロペラシャフト用ダイナミックダンパーが
提供される。
【0011】また、本発明によれば、前記棒状錘の両端
部に設けた前記ゴム部材の筒状体の底部の中心に、シャ
フトパイプへの圧入冶具の位置決め穴を、これら双方の
中心軸線を一致させて設けた上記プロペラシャフト用ダ
イナミックダンパーが提供される。
【0012】また、本発明によれば、金型内に装填した
棒状錘の一方の端部近傍に設けられたゴム注入口から注
入したゴムが一方のゴム部材を形成した後に前記棒状錘
の円周上のゴム連結路を介して流れ、もう一方のゴム部
材を成形することを特徴とする上記プロペラシャフト用
ダイナミックダンパーの成形方法が提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の
実施の形態を説明する。図1は本発明のプロペラシャフ
ト用ダイナミックダンパーにおいて、棒状錘の端部と筒
状体底部が接している例を示す断面図、図2は棒状錘の
端部と筒状体底部との間に空間を有するダイナミックダ
ンパーをプロペラシャフト内に圧入するために用いる圧
入治具との位置関係を示す状態図であり、図3はプロペ
ラシャフト内に上記ダンパーを圧入した状態を示す断面
図である。
【0014】本発明のプロペラシャフト用ダイナミック
ダンパー1は、棒状錘2の両端をゴム部材4、5で覆っ
たものであり、該ゴム部材が、剪断特性を有する素材か
らなり、かつ、前記棒状錘2と同心であって、外端がシ
ャフトパイプの内径より大きい外径を有する大径部7
と、該大径部7の内側に一体に形成された小径部6から
なる有底の筒状体であることを特徴とするものである。
【0015】本発明のゴム部材は、形状が剪断特性を有
するように構成されているため、大径部の外端は直角に
形成されていても構わないが、シャフトパイプへの圧入
をよりスムーズに行えるようにするために、鈍角形状に
形成されていることが好ましい。本発明に言うところの
ゴム部材大径部の鈍角形状とは、大径部の外端が、例え
ば、図4(a),(b),(c),(d)に示すような
形状を意味する。
【0016】すなわち、(a)は、大径部7の外端を面
取りした形状であって、大径部の内端も同様に面取りさ
れていることが好ましい。面取りの角度は通常0.1な
いし1.0Cであり、0.5C程度が最も好ましい。
(b)は、大径部7の外端をテーパ状に形成したもので
あり、この形状が、シャフトパイプへの圧入が最もスム
ーズに行えることが確認された。また、その内端は任意
の形状を取り得るが、この例では内端をR形状にしてい
る。(c)は、大径部7の外端および内端をR形状に構
成している。内端の形状は任意の形状で良く、R形状で
なくてもよいことは前述した説明から理解されるであろ
う。なお、Rの形状は、通常0.1ないし1.0Rであ
り、0.5R程度が最も好ましい。(d)は、大径部7
全体を断面円錐状に形成した例である。
【0017】棒状錘2端部と、それを覆うゴム部材4、
5である有底の筒状体の底部との間は、最初から接触状
態であってもよいが、若干の空間11が形成されている
ことが好ましい。また、棒状錘2の形状としては、円柱
状、多角形状、ローレット状など任意の形状を取り得る
ものであり、中でも円柱状の鉄、鋳鉄製のものが好まし
く用いられる。さらに棒状錘2の端部の側断面形状も、
特に限定されるものではないが、好適な例として、図5
に示したように、直角形状(a)、両端面テーパ形状
(b)、全体としてR形状(c)、端部面取り形状
(d)などが挙げられる。なお、端部の面取りは、R形
状であっても、C形状であってもよい。
【0018】以上述べた本発明の概要を踏まえて、以下
に、本発明の好適態様を説明する。図1に示したもの
は、本発明のプロペラシャフト用ダイナミックダンパー
の好適な一例であり、この例では、棒状錘2の両端縁部
をテーパ状に形成し、そのテーパ状部3のある棒状錘2
の両端部は有底の筒状体からなるゴム部材4、5で覆わ
れている。ゴム部材の底部に当たる部分の中心は貫通し
た穴20とされていることが好ましい。この穴20があ
ることにより、図2に示したように、プロペラシャフト
内にダンパーを圧入する際に、圧入治具23の押し棒2
1を正確に位置決めすることができる。
【0019】このゴム部材4、5は、剪断特性を有する
素材によって構成されていることが重要であり、その形
状は、前記棒状錘2と同心であって、外端がシャフトパ
イプ8の内径より大きい外径を有するテーパ状9の大径
部7と、該大径部7の内側に一体化されている小径部6
からなる有底の筒状体をなしている。
【0020】棒状錘2の両端部とゴム部材である筒状体
の底部の間には、好ましくは、空間11が設けられてお
り、パイプシャフトへの圧入時にゴム部材の大径部7が
パイプシャフト内径に密着するように変形する。この
際、大径部7中央に形成されている穴20の空間11側
の内縁端部4a,4b,5a,5bは、共に、空間11
を越えて棒状錘2の方向へ変形し、錘に突き当たった状
態で係止する。図3はその状態を示している。大径部7
のテーパ部は外縁側9に形成されていることが必要であ
るが、内縁側10にも形成されていることが好ましい。
なお、この空間11は、仮になくても、ゴム部材が剪断
特性を有する形状に構成されているために、シャフトパ
イプへの圧入は可能である。
【0021】前記棒状錘2の端部は、鈍角状、特にテー
パ状に形成されていることにより、シャフトパイプ8内
にダイナミックダンパー1を圧入する際、ゴム部材4、
5の大径部7の変形を有効にサポートすることができ
る。また、棒状錘2の重量や長さは、プロペラシャフト
の形式や大きさ等に合わせて適宜選択して決めることが
出来る。特に、棒状錘2の長さは、シャフトパイプ8内
にダイナミックダンパー1を圧入する際の圧入抵抗が、
ゴム部材4、5の大径部7の摩擦抵抗だけであり、棒状
錘2の長さが変化しても、この圧入抵抗が変わることが
ない。
【0022】この例では小径部6は棒状錘2の端部に空
間を介して面取り部3を覆うように密着し、筒状体の底
部をなす大径部7には、図1、2に示すように、シャフ
トパイプ8への圧入冶具の位置決め穴20を、双方の中
心軸線、すなわち、大径部7にしたがってダイナミック
ダンパー1及び位置決め穴20の中心軸線を一致させて
設けている。この穴があることにより、圧入冶具23の
押し棒21をゴム部材4又は5の位置決め穴20に嵌
め、その状態でシリンダー(図示せず)により圧入冶具
の押し棒21を作動させるだけで、シャフトパイプ8内
にダイナミックダンパー1を軸心がずれずにスムーズに
圧入することが出来る。
【0023】穴20の大きさは、押し棒21が嵌めこま
れるものであれば良いが、穴20の内径は押し棒21の
外径よりも若干大きめに形成されていることにより、シ
ャフトパイプ圧入時にゴム部材4、5の大径部の変形が
スムーズに行われる。
【0024】前記棒状錘2の端部の一方のゴム部材4と
他方のゴム部材5との間にはゴム連結路22を、棒状錘
2の円周面2a上に配置させておくこともできる。この
ゴム連結路22を棒状錘2の円周面2a上に配置してお
くことにより、成形時に一方のゴム部材4を経由して他
方のゴム部材5にゴム材料を注入することが出来る。こ
れによって、棒状錘2の両端部にゴム部材4、5を設け
る際に、縦に、すなわち、ゴム部材4が上にゴム部材5
が下、あるいはその逆になるように金型(図示せず)内
に棒状錘を装填し、その一方の端部の近傍に形成したゴ
ム注入口からゴムを注入すれば、ゴム材料は上部の注入
口からゴム部材4、ゴム連結路22を経由してゴム部材
5に到り、1個の注入口からのゴム材料の注入により本
発明のプロペラシャフト用ダイナミックダンパーが成形
される。
【0025】その後の棒状錘2の端部へのゴム部材4、
5の接着は、通常170℃で12分間程度の加硫接着に
て行う。このため、成形型を横にして2個の注入口から
ゴム材料を注入してゴム部材4及びゴム部材5を形成す
る時のように広いスペースを必要としないメリットがあ
る。ゴム材料は天然ゴムとBRとの混合物が好ましく用
いられるが、ブチルゴム、CR、SBRなどの他のゴム
との混合物でも良い。ゴム部材4、5のゴム硬度は特に
限定はなく、特性に合わせて適宜調整が可能である。
【0026】上記のような構成になるダイナミックダン
パー1の作用について述べる。プロペラシャフトの条件
に合うダイナミックダンパー1を選択し、圧入装置にプ
ロペラシャフトを装着し、圧入冶具の押し棒21に位置
決め穴20を差し込んでダイナミックダンパー1をセッ
トする。シリンダを作動させプロペラシャフトのシャフ
トパイプ8内にダイナミックダンパー1の圧入を開始す
る。図2に示すように、シャフトパイプ8内にダイナミ
ックダンパー1を矢線A方向に圧入した時に、最初にゴ
ム部材4の大径部7がシャフトパイプ8内に入る。大径
部7の径はシャフトパイプ8の内径よりも大であるが、
鈍角部9により誘導されスムーズにシャフトパイプ8内
に入る。この際、内縁側のテーパ部10があることによ
り、パイプ内への圧入がよりスムーズに行われる。
【0027】このダイナミックダンパーのシャフトパイ
プ8内への圧入がスムーズに行われる要因は、ゴム部材
が剪断特性を有する形状に構成されていることにあり、
加えて、棒状錘2の端部とゴム部材の穴20との間に空
間11が存在すること、棒状錘の端部形状および/また
はにゴム部材の大径部の外端形状を鈍角にすることによ
り上記効果が一層優れたものになる。
【0028】以上のようなゴム部材4、5の存在構成に
より、ゴム部材4、5とシャフトパイプ8内面との接触
面が少ないため圧入圧が小さくて済み、しかもゴム部材
4、5の剪断配置となるためパイプ内面との密着性が高
く圧入後の移動を防ぎ、この剪断配置と棒状錘2以外の
金具の不介在とが相俟ってバネ定数を小さくすることが
出来、更にシャフトパイプ8内面に接するのはゴム部材
4、5の大径部7だけであるから、棒状錘2の形状やゴ
ム部材4、5の硬度の変更の自由度が増し、適切な共振
特性f0 である約180Hzが得やすくなる。図6に、
本発明の実施形態によって得られた図1の形状のプロペ
ラシャフト用ダンパーの共振周波数の測定値を示した。
このダンパーは、約183Hzの共振周波数を有してい
た。
【0029】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
棒状錘の両端部にそれぞれゴム部材を設けることで金具
の介在を無くし、大径部の面取りによりシャフトパイプ
への圧入をし易くし、続いて大径部がシャフトパイプ内
で剪断配置に移行し、シャフトパイプ内面との接触面が
少ないため圧入圧力が小さくて済み、剪断配置であるた
め密着性が良く圧入後の移動を防ぎ、この剪断配置と金
具の不介在とが相俟ってバネ定数を小さく出来るという
効果が得られる。更にシャフトパイプ内面に接するのは
ゴム部材の大径部だけであるため、棒状錘の形状やゴム
部材の硬度の変更の自由度が増し、適切な共振特性が得
やすいというメリットがある。したがって、シャフトパ
イプの径の大小に関わりなく使用でき、圧入圧を低くす
ることが出来てゴムのちぎれを防止し、しかもシャフト
パイプと錘との間に外筒等の金具を介在させないから、
共振特性を得る際の自由度が向上し、適切な共振特性を
得や易く優れた自動車走行時の静粛性を得ることができ
る効果がある。また、棒状錘の端部とゴム部材の底部の
間に間隔を設けること、あるいは棒状錘の端部形状およ
び/またはゴム部材の大径部の外端形状を鈍角にするこ
とによりダンパーのシャフトパイプ内へへ圧入がよりス
ムーズに遂行できる。
【0030】また、圧入冶具の先端をゴム部材の位置決
め穴に嵌め、その状態で圧入冶具を作動させるだけで、
シャフトパイプ内にゴム部材を圧入することが出来る。
したがって、上記効果に加えて、シャフトパイプ内への
ゴム部材の圧入を容易とし、製作コストを下げる効果が
ある。
【0031】さらに、ゴム連結路が円柱状おもりの円周
面上に配置してあることにより、一方のゴム部材を経由
して他方のゴム部材にゴムを注入することが出来、一方
のゴム部材と他方のゴム部材を別々に成形する必要がな
い。そのため、生産効率も上がり、縦形配置の狭いスペ
ースでプロペラシャフト用ダイナミックダンパーを成形
することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のダイナミックダンパーの実施の形態を
示す断面図である。
【図2】図1のダイナミックダンパーをシャフトパイプ
内へ圧入する際の状態の説明図である。
【図3】ダイナミックダンパーをシャフトパイプ内に圧
入した状態の断面図である。
【図4】ゴム部材の大径部の鈍角形状の例を示す断面図
である。
【図5】棒状錘端部の鈍角形状の例を示す断面図であ
る。
【図6】本発明の実施形態で得られたダイナミックダン
パーの共振周波数の測定値を示すグラフである。
【図7】従来例を示す断面図である。
【図8】従来例を示す正面図である。
【図9】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1,1a,a,a1 ダイナミックダンパー 2 棒状錘 2a 円周面 3,9,10 鈍角部 4,5 ゴム部材 4a,4b,5a,5b 穴の空間側の内縁端部 6 小径部 7 大径部 8,f シャフトパイプ 11 空間 20 位置決め穴 21 押し棒 22 ゴム連結路 23 圧入治具 b 外筒 c おもり d 弾性体 e ゴム層 g アウターパイプ h インナーウエイト i マウントラバー j スリット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒状錘の両端部をそれぞれゴム部材で覆
    ってなるプロペラシャフト用ダイナミックダンパーであ
    って、該ゴム部材は、前記棒状錘と同心であって、外端
    がシャフトパイプの内径より大きい外径を有する大径部
    と、該大径部の内側に一体に形成された小径部からなる
    有底の筒状体である剪断特性を有する形状に構成された
    ことを特徴とするプロペラシャフト用ダイナミックダン
    パー。
  2. 【請求項2】 前記大径部の外端が、鈍角形状にされて
    いる請求項1に記載のプロペラシャフト用ダイナミック
    ダンパー。
  3. 【請求項3】 前記棒状錘の少なくとも一方の端部が、
    鈍角形状に形成されている請求項1または2に記載のプ
    ロペラシャフト用ダイナミックダンパー。
  4. 【請求項4】 前記棒状錘の端部とゴム部材からなる筒
    状体底部との間に空間が形成されている請求項1ないし
    3のいずれか1に記載のプロペラシャフト用ダイナミッ
    クダンパー。
  5. 【請求項5】 前記棒状錘の両端部に設けた前記ゴム部
    材の筒状体の底部の中心に、シャフトパイプへの圧入冶
    具の位置決め穴を、これら双方の中心軸線を一致させて
    設けた請求項1ないし4のいずれか1に記載のプロペラ
    シャフト用ダイナミックダンパー。
  6. 【請求項6】 金型内に装填した棒状錘の一方の端部近
    傍に設けられたゴム注入口から注入したゴムが一方のゴ
    ム部材を形成した後に前記棒状錘の円周上のゴム連結路
    を介して流れ、もう一方のゴム部材を成形することを特
    徴とする請求項1ないし5のいずれか1に記載のプロペ
    ラシャフト用ダイナミックダンパーの成形方法。
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