JP2003293798A - 踏力特性制御装置 - Google Patents

踏力特性制御装置

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JP2003293798A
JP2003293798A JP2002096262A JP2002096262A JP2003293798A JP 2003293798 A JP2003293798 A JP 2003293798A JP 2002096262 A JP2002096262 A JP 2002096262A JP 2002096262 A JP2002096262 A JP 2002096262A JP 2003293798 A JP2003293798 A JP 2003293798A
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JP
Japan
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pedal
accelerator pedal
target
force characteristic
brake pedal
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Application number
JP2002096262A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Terada
哲也 寺田
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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  • Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)
  • Braking Elements And Transmission Devices (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ペダル操作フィーリングを良好に保つことが
出来る踏力特性制御装置を提供する。 【解決手段】 本発明は、スロットルアクチュエータと
機械的リンク構造を用いず接続されているアクセルベダ
ル及びブレーキアクチュエータと機械的リンク機構を用
いず接続されているブレーキベダルの踏力特性を制御す
る踏力特性制御装置である。本発明は、アクセルペダル
特性制御を行なうために、アクセルペダル開度を検出す
るアクセルペダル開度センサ20と、このアクセルペダ
ル開度を入力としたアクセルペダル踏力特性モデルから
予め設定した目標アクセルペダル踏力特性となるように
アクセルペダル用電動モータの制御量を演算する目標ア
クセルペダル踏力演算部50と、このアクセルペダル用
電動モータの制御量によりアクセルペダル用電動モータ
16を制御するアクセルペダル用電動モータ制御部32
を有する。ブレーキペダル踏力特性制御も同様である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、踏力特性制御装置
に係わり、特に、スロットルアクチュエータと機械的リ
ンク構造を用いず接続されているアクセルベダル及びブ
レーキアクチュエータと機械的リンク機構を用いず接続
されているブレーキベダルの踏力特性を制御する踏力特
性制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、アクセルペダル及びブレーキ
ペダルは、ばねやダンパ等を用い、踏力特性は一定のも
のとなっていた。また、最近では、例えば、特開平9−
60547号公報や特開平9−207605号公報等に
記載されているように、アクセルペダルとスロットルア
クチュエータとが機械的リンク構造を用いずワイヤによ
り接続されているアクセルバイワイヤ方式のものや、ブ
レーキベダルとブレーキアクチュエータとが機械的リン
ク機構を用いずワイヤにより接続されているブレーキバ
イワイヤ方式のものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来構造の
アクセルペダル及びブレーキペダルは、ペダルの踏力を
制御することはできず、即ち、踏力特性を変化させるこ
とができないものであった。そのため、スロットルアク
チュエータやブレーキアクチュータ側でそれらの特性を
変化させるようにしたものも知られていた。このため、
従来構造のものでは、ペダル操作フィーリングを良好な
ものに設定することが困難であった。さらに、ペダル操
作フィーリングと車両挙動の関連性が小さかったので、
ペダル操作フィーリングを介して車両挙動をドライバに
伝えることは出来なかった。一方、電動モータを用いて
アクセルペダル及びブレーキペダルの踏力を制御するこ
とは可能であるが、どのように踏力を制御するか解決す
べき問題も多い。
【0004】そこで、本発明はこのような課題を解決す
るためになされたものであり、ペダル操作フィーリング
を良好に保つことが出来る踏力特性制御装置を提供する
ことを目的としている。さらに、本発明は、車両挙動や
路面情報等を踏力を介してドライバに伝えることができ
る踏力特性制御装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、スロットルアクチュエータと機械的リン
ク構造を用いず接続されているアクセルベダル及びブレ
ーキアクチュエータと機械的リンク機構を用いず接続さ
れているブレーキベダルの踏力特性を制御する踏力特性
制御装置であって、アクセルペダル開度を検出するアク
セルペダル開度センサと、このアクセルペダル開度を入
力としたアクセルペダル踏力特性モデルから予め設定し
た目標アクセルペダル踏力特性となるようにアクセルペ
ダル用電動モータの制御量を演算する目標アクセルペダ
ル踏力演算部と、このアクセルペダル用電動モータの制
御量によりアクセルペダル用電動モータを制御するアク
セルペダル用電動モータ制御部と、ブレーキペダル開度
を検出するブレーキペダル開度センサと、このブレーキ
ペダル開度を入力としたブレーキペダル踏力特性モデル
から予め設定した目標ブレーキペダル踏力特性となるよ
うにブレーキペダル用電動モータの制御量を演算する目
標ブレーキペダル踏力演算部と、このブレーキペダル用
電動モータの制御量によりブレーキペダル用電動モータ
を制御するブレーキペダル用電動モータ制御部と、を有
することを特徴としている。
【0006】このように構成された本発明においては、
ブレーキペダル踏力特性制御に関し、目標アクセルペダ
ル踏力演算部がアクセルペダル開度を入力としたアクセ
ルペダル踏力特性モデルから予め設定した目標アクセル
ペダル踏力特性となるようにアクセルペダル用電動モー
タの制御量を演算し、アクセルペダル用電動モータ制御
部がこのアクセルペダル用電動モータの制御量によりア
クセルペダル用電動モータを制御するようにしている。
ブレーキペダル踏力特性制御も同様に行なわれる。この
結果、本発明によれば、ペダル操作フィーリングを良好
に保つことが出来る。
【0007】また、本発明において、好ましくは、アク
セルペダル踏力特性モデル及びブレーキペダル踏力特性
モデルは、それぞれ、ばね成分、粘性成分及び摩擦成分
を含み、これらの各成分の特性パラメータが所定の車速
毎に設定されている。また、本発明は、好ましくは、特
性パラメータは、路面μの値により補正される。
【0008】また、本発明は、更に、アクセルペダル開
度から目標加速度を演算する目標加速度演算部を有し、
目標アクセルペダル踏力演算部は、加速操作中で且つ目
標加速度演算部からの目標加速度値と前後加速度センサ
からの加速度との偏差が所定値以上の場合、アクセルペ
ダル踏力特性モデルの粘性成分の特性パラメータKdを
補正する。また、本発明において、好ましくは、目標ア
クセルペダル踏力演算部は、アクセルペダル踏力特性モ
デルの粘性成分の特性パラメータKdを増大補正する。
【0009】また、本発明は、更に、ブレーキペダル開
度から目標減速度を演算する目標減速度演算部を有し、
目標ブレーキペダル踏力演算部は、減速操作中で且つ目
標減速度演算部からの目標減速度値と前後加速度センサ
からの減速度との偏差が所定値以上の場合、ブレーキペ
ダル踏力特性モデルの粘性成分の特性パラメータKdを
補正する。また、本発明において、好ましくは、目標ブ
レーキペダル踏力演算部は、ブレーキペダル踏力特性モ
デルの粘性成分の特性パラメータKdを減少補正する。
【0010】また、本発明は、好ましくは、更に、車両
の前後方向の加速度及び減速度を検出する前後加速度セ
ンサを有し、目標アクセルペダル踏力演算部は、この前
後加速度センサからの加速度により目標アクセルペダル
踏力特性を補正し、目標ブレーキペダル踏力演算部は、
目標ブレーキペダル踏力特性を、前後加速度センサから
の減速度により補正する。本発明において、好ましく
は、前後加速度センサからの減速度が所定値以上の急減
速の場合には、上記目標ブレーキーペダル踏力を用いた
制御を抑制又は中止する。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明が適用される自動
車のアクセルペダル装置及びブレーキペダル装置の一例
を示す斜視図である。この図1に示すように、自動車の
ドライバ席前方には、クロスメンバ等のペダル保持部材
1が車体フレーム(図示せず)に取り付けられている。
このペダル保持部材1には、アクセルペダルリンク部材
2を介してアクセルペダル4が取り付けられ、また、ブ
レーキペダルリンク部材6を介してブレーキペダル8が
取り付けられている。符号10は、アクセルペダル4及
びブレーキペダル8のぞれぞれの踏力特性を制御するた
めの制御ユニットである。また、アクセルペダルリング
部材2には、アクセルペダル4の踏力を発生させるため
のアクセル踏力生成装置12が取り付けられ、ブレーキ
ペダルリング部材6には、ブレーキペダル8の踏力を発
生させるためのブレーキ踏力生成装置14が取り付けら
れている。
【0012】アクセル踏力生成装置12は、アクセルペ
ダル用電動モータ16、このモータ16の踏力(トル
ク)をアクセルペダルリンク部材2に伝達するウォーム
ギヤ18及びアクセルペダルの開度を検出するアクセル
ペダル開度センサ20を備えている。また、ブレーキ踏
力生成装置14は、ブレーキペダル用電動モータ22、
このモータ22の踏力(トルク)をブレーキペダルリン
ク部材6に伝達するウォームギヤ24及びブレーキペダ
ルの開度を検出するブレーキペダル開度センサ26を備
えている。
【0013】次に、図2により、本発明の実施形態の踏
力特性制御装置を説明する。図2は、本発明の実施形態
の踏力特性制御装置の制御ユニットを示すブロック図で
ある。先ず、本実施形態の踏力特性制御装置の制御ユニ
ット10は、踏力特性の制御を行なう踏力特性制御部3
0と、アクセルペダル用モータ制御部32と、ブレーキ
ペダル用モータ制御部34を備えている。更に、本実施
形態の踏力特性制御装置は、アクセルペダル開度センサ
26、車速を検出する車速センサ36、エンジン回転数
を検出するエンジン回転数センサ38、シフトポジショ
ンを検出するシフトポジションセンサ40、車両の前後
方向の加速度及び減速度を検出する前後加速度センサ
(前後Gセンサ)42、路面摩擦係数μを推定する路面
μセンサ44、アクセルペダルの踏力を検出するアクセ
ルペダル踏力センサ46、ブレーキペダル開度センサ2
6、及び、ブレーキペダルの踏力を検出するブレーキペ
ダル踏力センサ48を備えている。
【0014】踏力特性制御部30は、目標アクセルペダ
ル踏力を生成するための目標アクセルペダル踏力演算部
50、目標加速度演算部52、加速度検出部54、フィ
ルタ56を備えている。目標アクセルペダル踏力演算部
50は、アクセルペダル開度及び車速に基づいて、後述
する踏力特性モデル(図3乃至図5参照)を用いて、予
め設定した目標アクセルペダル踏力特性(目標アクセル
ペダル踏力)となるように目標アクセルペダル踏力を演
算する。なお、この演算された目標アクセルペダル踏力
は、加速度(実加速度)により補正される(図6参
照)。目標加速度演算部52は、アクセルペダル開度、
エンジン回転数、シフトポジション及び車速に基づい
て、目標加速度を演算する。加速度検出部54は、前後
Gセンサ42からのフィルタ58によりノイズがカット
された加速度値から加速度(実加速度)を検出する。フ
ィルタ56は、アクセル踏力センサ46からのアクセル
踏力をフィルタ処理するためのものである。
【0015】踏力特性制御部30は、目標ブレーキペダ
ル踏力を生成するための目標ブレーキペダル踏力演算部
60、目標減速度演算部62、減速度検出部64、フィ
ルタ66を備えている。目標ブレーキペダル踏力演算部
60は、ブレーキペダル開度及び車速に基づいて、後述
する踏力特性モデル(図3乃至図5参照)を用いて、予
め設定した目標ブレーキペダル踏力特性(目標踏力)と
なるように目標ブレーキペダル踏力を演算する。なお、
この演算された目標ブレーキペダル踏力は、減速度(実
減速度)により補正される(図6参照)。目標減速度演
算部62は、ブレーキペダル開度、エンジン回転数、シ
フトポジション及び車速に基づいて、目標減速度を演算
する。減速度検出部64は、前後Gセンサ42からのフ
ィルタ58によりノイズがカットされた減速度値から減
速度(実減速度)を検出する。フィルタ56は、ブレー
キ踏力センサ48からのブレーキ踏力をフィルタ処理す
るためのものである。
【0016】次に、図3及び図4により、目標アクセル
ペダル踏力演算部50及び目標ブレーキペダル踏力演算
部60において使用される踏力特性モデルついて説明す
る。図3は、踏力特性モデルを示す図であり、図4は、
この踏力特性モデルにおけるばね成分、粘性成分及び摩
擦成分を示す図である。踏力特性モデルは、図3に示す
ように、ばね成分、粘性成分、及び、摩擦成分からなる
モデルである。ばね成分は、以下の式(数1)に示す指
数関数として設定する。この式(数1)において、θは
アクセルペダル開度(ブレーキペダル開度)であり、K
p及びTpは、ばね成分の特性パラメータである。ばね
成分は、基本的には、ペダル開度にほぼ比例するが、所
定のペダル開度以上となると飽和状態となるため、特性
パラメータKpはこの飽和状態に対応し、特性パラメー
タTpは、指数関数の時定数を示している。このよう
に、ばね成分を示す式(数1)は、非線形関数となって
いる。このように、ばね成分は、ペダル開度を含む線形
及び/又は非線形の関数で表されるものと定義される。
【数1】
【0017】粘性成分は、ペダル開度角速度に比例した
力であり、以下の式(数2)により示されている。この
式(数2)において、Kdは、粘性成分の特性パタメー
タである。このように粘性成分は、ペダル開度角速度に
比例するものとして定義される。
【数2】
【0018】摩擦成分は、ペダル開度角速度が開度が小
さいときはペダル開度角速度にほぼ比例した力であり、
ペダル開度角速度が大きくなると一定の大きさの摩擦力
(飽和状態)となる。この摩擦成分は、以下の式(数
3)に示す指数関数として設定する。この式(数3)に
おいて、Kf及びTfが摩擦成分の特性パラメータであ
る。特性パラメータKfはこの飽和状態に対応し、特性
パラメータTfは、指数関数の時定数を示している。こ
のように、ばね成分を示す式(数3)は、非線形関数と
なっている。このように、摩擦成分は、ペダル開度角速
度を含む非線形関数として定義される。
【数3】
【0019】このようにして、踏力特性モデルにおい
て、ばね成分、粘性成分、摩擦成分が設定され、アクセ
ルペダル踏力(ブレーキペダル踏力)(踏力=トルク:
Torque)はこれらの各成分の合計値として設定される。
即ち、踏力特性モデルは、以下の式(数4)となる。
【数4】
【0020】次に、図5及び図6により、目標アクセル
ペダル踏力演算部50における目標踏力特性の演算方法
について詳細に説明する。加速時のアクセルペダルのペ
ダルフィールは、「アクセルペダル開度と踏力との関
係」及び「加速度と踏力との関係」をどのように設定す
るかにより、その味付けが決まる。そのため、本実施形
態では、事前に車両実験を行ない、所望の目標アクセル
ペダル踏力特性を所定の車速毎に事前に設定する。図5
は、このようにして車速毎に設定されたアクセルペダル
開度と目標アクセルペダル踏力との関係を示している。
また、図6は、車速毎に設定された加速度と目標アクセ
ルペダル踏力との関係を示している。なお、図5及び図
6におては、0km/h(発進時)、60km/h、1
00km/hの3つの車速が示されているが、これら以
外の車速の目標踏力特性を設定しても良いし、また、設
定された車速以外の領域では、設定された値から補完し
て目標踏力特性を算出する。
【0021】次に、図5に示された目標アクセルペダル
踏力特性を示す「アクセルペダル開度と踏力との関係」
を満たすように、各車速毎に、上述した踏力特性モデル
の各成分の特性パラメータ(Kp,Tp,Kd,Kf,
Tf)の値を設定する。さらに、図6に示された目標ア
クセルペダル踏力特性を示す「加速度と踏力との関係」
を満たすように、各成分の特性パラメータ(Kp,T
p,Kd,Kf,Tf)の値を補正する。
【0022】本実施形態では、図5に示すように、車速
が増大るほど目標アクセルペダル踏力も増大させている
(アクセルペダルが重たくなる)ので、ドライバによる
アクセルペダルの踏み込み過ぎが防止され、速度の過度
の増大を防止できる。また、図6に示すように、加速度
が増大するほど目標アクセルペダル踏力も増大させてい
る(アクセルペダルが重たくなる)ので、ドライバによ
るアクセルペダルの踏み込み過ぎが防止され、急加速を
防止できる。
【0023】図5および図6の車速による踏力特性の変
化は踏力特性モデルの粘性成分の変更による。ここで、
車速と粘性成分の特性パラメータKdは図7のように比
例関係にある。すなわち、本実施形態では、踏力特性モ
デルの粘性成分の特性パラメータKdを、早くアクセル
ペダルを踏み込んだときには、低車速の場合にはアクセ
ルペダルは軽く、高車速の場合にはアクセルペダルは重
くなるように設定している。なお、ゆっくりとアクセル
ペダルを踏み込んだ場合及び一定のペダル角度を保持し
た場合には、粘性成分は影響がなくなり、アクセルペダ
ルの重さ(踏力特性)はほぼ一定となる。これにより、
良好なアクセルペダルフィールを得ることができる。
【0024】次に、図2に示すように、上述したように
目標アクセルペダル踏力演算部50により算出された踏
力特性モデルの各成分の特性パラメータ(Kp,Tp,
Kd,Kf,Tf)は、目標加速度演算部52からの目
標加速度と前後Gセンサ42からの加速度(実加速度)
との偏差に基づいて補正される。次に、目標アクセルペ
ダル踏力演算部50は、アクセルペダル開度(θ)を踏
力特性モデルの式(数4)に入力して目標アクセルペダ
ル踏力f(θ)を演算し、この目標アクセルペダル踏力
とアクセルペダル踏力センサ46からのフィルタ処理さ
れたアクセルペダル踏力(実アクセルペダル踏力)との
偏差を算出し、これを電動モータの目標電流値(I)と
する。アクセルペダル用モータ制御部32は、この目標
電流値となるように、アクセルペダル用電動モータ16
を制御し、最終的に、所望のペダルフィールを得るよう
になっている。
【0025】なお、スロットルアクチュエータは、エン
ジン制御用ECU等により、アクセルペダル操作量の電
気信号に対応して制御される。また、ブレーキアクチュ
エータは、ABS制御ECU等により、ブレーキペダル
操作量の電気信号に対応して制御される。
【0026】ブレーキペダルの踏力特性制御も、上述し
たアクセルペダルの踏力特性制御と同じ手順により行な
われる。但し、踏力特性モデルの各成分の特性パラメー
タ(Kp,Tp,Kd,Kf,Tf)の値は、アクセル
ペダルのものと異なっている。
【0027】次に、図8により、本実施形態による制御
フローを説明する。なお、図7における「S」は、各ス
テップを示している。また、アクセルペダル踏力特性制
御とブレーキペダル踏力特性制御は、同じ制御フローと
なるので、ここでは、アクセルペダル踏力特性制御につ
いて説明し、ブレーキペダル踏力特性制御に関しては、
括弧内に記載する程度に留めることにする。この制御フ
ローにおいては、先ず、S1において、各センサの入力
値を更新する。具体的には、アクセルペダル開度センサ
26、車速センサ36、エンジン回転数センサ38、シ
フトポジションセンサ40、前後Gセンサ42、路面μ
センサ44、アクセルペダル踏力センサ46、ブレーキ
ペダル開度センサ26、及び、ブレーキペダル踏力セン
サ48からの各入力値を更新する。
【0028】次に、S2に進み、車速に応じて式(数
4)の踏力特性モデルの各特性パラメータ(Kp,T
p,Kd,Kf,Tf)の値を設定する(図5参照)。
次に、S3に進み、前後Gセンサ42からの加速度(減
速度)により踏力特性モデルの各特性パラメータ(K
p,Tp,Kd,Kf,Tf)の値を補正する(図6参
照)。次に、S4に進み、アクセルペダル開度センサ2
0から目標加速度演算部52により算出された目標加速
度と前後Gセンダ42から加速度検出部54で求められ
た加速度(減速度)との偏差を算出する。
【0029】次に、S5において、この偏差が所定値以
上か否かを判定する。所定値以上の場合には、S6に進
み、粘性成分の特性パラメータKdを補正する。具体的
に説明すると、アクセルペダル踏力特性制御において
は、偏差が所定以上の場合には、粘性成分の特性パラメ
ータKdを増加補正する。この偏差が大きい状況は、何
かの要因で加速が遅れた場合であり、このような状況に
おいて、粘性成分の特性パラメータKdを増加させて踏
力特性を重たくして、これにより、ドライバによるアク
セルペダルの踏み込み過ぎ(急加速)を防止するように
している。
【0030】一方、ブレーキペダル踏力特性制御におい
ては、偏差が所定以上の場合には、粘性成分の特性パラ
メータKdを減少補正する。この偏差が大きい状況は、
急減速操舵(急ブレーキ)をする必要がある状況にも係
らず、必要な減速度(目標減速度)までブレーキペダル
を踏めないドライバに対し、粘性成分の特性パラメータ
Kdを減少させて踏力特性を軽くして、これにより、減
速に必要なブレーキペダル開度までブレーキをドライバ
に踏ませることを可能としている。
【0031】この結果、本実施形態では、スロットルア
クチュエータやブレーキアクチュエータの制御量をコン
トロールするのではなく、ペダル踏力をコントロールす
ることによりドライバのペダルの操作量(ペダル開度)
を調整し、ドライバ主体の加減速を行なっている。
【0032】次に、ペダル開度(θ)と踏力特性モデル
の特性パラメータ(Kp,Tp,Kd,Kf,Tf)か
ら、式(数4)により、目標アクセルペダル踏力(目標
ブレーキペダル踏力)f(θ)を算出する。次に、S8
において、このような目標アクセルペダル踏力(目標ブ
レーキペダル踏力)を得るための電動モータの制御量で
ある目標電流Iを算出する。ここで、I=(f(θ)−
Ts1)*K1と設定する。ここで、Ts1(Ts2)
はフィルタ56(フィルタ66)により処理されたアク
セルペダル踏力値(ブレーキペダル踏込値)であり、K
1は、踏力特性制御部30における制御ゲイン(図示せ
ず)である。
【0033】次に、S9に進み、この目標電流Iをアク
セルペダル用モータ制御部32(ブレーキペダル用モー
タ制御部34)に供給し、電動モータ16(電動モータ
22)の電流制御を実行する。
【0034】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、アクセルペダル操作及びブレーキペダル操作の際の
加速フィール及びブレーキフィールを向上させることが
できる。さらに、車両挙動(加速度及び減速度)を踏力
を介してドライバに伝えることができる。
【0035】本実施形態では、以下の態様を採用するよ
うにしてもよい。先ず、前後Gセンサ42からの減速度
(実減速度)が、所定値以上の急減速である場合、この
ような場合は、ABSが作動しているような状況であ
り、この場合には、踏力特性制御部30は、この目標ブ
レーキーペダル踏力を用いた制御を抑制又は中止する。
この場合には、予め設定されたブレーキペダル踏力を発
生させるようにする。次に、路面μセンサ44からの路
面摩擦係数μが所定値以下の場合には、スリップし易い
路面状態であるので、粘性係数の特性パラメータKdを
増加補正して、ブレーキペダルの踏力特性を重たくし
て、急ブレーキを防止するようにしている。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の踏力特性
制御装置によれば、ペダル操作フィーリングを良好に保
つことが出来る。さらに、車両挙動や路面情報等を踏力
を介してドライバに伝えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される自動車のアクセルペダル装
置及びブレーキペダル装置の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態の踏力特性制御装置の制御ユ
ニットを示すブロック図である。
【図3】踏力特性モデルを示す図である。
【図4】踏力特性モデルにおけるばね成分、粘性成分及
び摩擦成分を示す図である。
【図5】本発明の実施形態による車速毎に設定されたア
クセルペダル開度と目標アクセルペダル踏力との関係
(目標踏力特性の一例)を示す線図である。
【図6】本発明の実施形態による車速毎に設定された加
速度と目標アクセルペダル踏力との関係(目標踏力特性
の一例)を示す線図である。
【図7】車速と粘性成分の特性パラメータKdの関係を
示す線図である。
【図8】本発明の実施形態による制御フローを示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
4 アクセルペダル 8 ブレーキペダル 10 制御ユニット 12 アクセル踏力生成装置 14 ブレーキ踏力生成装置 16 アクセルペダル用電動モータ 20 アクセルペダル開度センサ 22 ブレーキペダル用電動モータ 26 ブレーキペダル開度センサ 30 踏力特性制御部 32 アクセルペダル用モータ制御部 34 ブレーキペダル用モータ制御部 36 車速センサ 42 前後加速度センサ(前後Gセンサ) 44 路面μセンサ 46 アクセルペダル踏力センサ 48 ブレーキペダル踏力センサ 50 目標アクセルペダル踏力演算部 52 目標加速度演算部 54 加速度検出部 60 目標ブレーキペダル踏力演算部 62 目標減速度演算部 64 減速度検出部
フロントページの続き Fターム(参考) 3D037 EA02 EB02 EB16 3D046 BB03 HH02 HH05 HH07 HH17 HH22 HH26 HH46 KK06 3G065 CA21 DA05 EA04 FA02 GA10 GA11 GA29 GA31 GA32 GA46 GA49 JA04 JA13 KA34 KA36

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スロットルアクチュエータと機械的リン
    ク構造を用いず接続されているアクセルベダル及びブレ
    ーキアクチュエータと機械的リンク機構を用いず接続さ
    れているブレーキベダルの踏力特性を制御する踏力特性
    制御装置であって、 アクセルペダル開度を検出するアクセルペダル開度セン
    サと、 このアクセルペダル開度を入力としたアクセルペダル踏
    力特性モデルから予め設定した目標アクセルペダル踏力
    特性となるようにアクセルペダル用電動モータの制御量
    を演算する目標アクセルペダル踏力演算部と、 このアクセルペダル用電動モータの制御量によりアクセ
    ルペダル用電動モータを制御するアクセルペダル用電動
    モータ制御部と、 ブレーキペダル開度を検出するブレーキペダル開度セン
    サと、 このブレーキペダル開度を入力としたブレーキペダル踏
    力特性モデルから予め設定した目標ブレーキペダル踏力
    特性となるようにブレーキペダル用電動モータの制御量
    を演算する目標ブレーキペダル踏力演算部と、 このブレーキペダル用電動モータの制御量によりブレー
    キペダル用電動モータを制御するブレーキペダル用電動
    モータ制御部と、 を有することを特徴とする踏力特性制御装置。
  2. 【請求項2】 上記アクセルペダル踏力特性モデル及び
    ブレーキペダル踏力特性モデルは、それぞれ、ばね成
    分、粘性成分及び摩擦成分を含み、これらの各成分の特
    性パラメータが所定の車速毎に設定されている請求項1
    記載の踏力特性制御装置。
  3. 【請求項3】 上記特性パラメータは、路面μの値によ
    り補正される請求項2記載の踏力特性制御装置。
  4. 【請求項4】 更に、アクセルペダル開度から目標加速
    度を演算する目標加速度演算部を有し、上記目標アクセ
    ルペダル踏力演算部は、加速操作中で且つ上記目標加速
    度演算部からの目標加速度値と上記前後加速度センサか
    らの加速度との偏差が所定値以上の場合、上記アクセル
    ペダル踏力特性モデルの粘性成分の特性パラメータKd
    を補正する請求項2記載の踏力特性制御装置。
  5. 【請求項5】 上記目標アクセルペダル踏力演算部は、
    上記アクセルペダル踏力特性モデルの粘性成分の特性パ
    ラメータKdを増大補正する請求項4記載の踏力特性制
    御装置。
  6. 【請求項6】 更に、ブレーキペダル開度から目標減速
    度を演算する目標減速度演算部を有し、上記目標ブレー
    キペダル踏力演算部は、減速操作中で且つ上記目標減速
    度演算部からの目標減速度値と上記前後加速度センサか
    らの減速度との偏差が所定値以上の場合、上記ブレーキ
    ペダル踏力特性モデルの粘性成分の特性パラメータKd
    を補正する請求項2記載の踏力特性制御装置。
  7. 【請求項7】 上記目標ブレーキペダル踏力演算部は、
    上記ブレーキペダル踏力特性モデルの粘性成分の特性パ
    ラメータKdを減少補正する請求項6記載の踏力特性制
    御装置。
  8. 【請求項8】 更に、車両の前後方向の加速度及び減速
    度を検出する前後加速度センサを有し、上記目標アクセ
    ルペダル踏力演算部は、この前後加速度センサからの加
    速度により上記目標アクセルペダル踏力特性を補正し、
    上記目標ブレーキペダル踏力演算部は、上記目標ブレー
    キペダル踏力特性を、上記前後加速度センサからの減速
    度により補正する請求項1記載の踏力特性制御装置。
  9. 【請求項9】 上記前後加速度センサからの減速度が所
    定値以上の急減速の場合には、上記目標ブレーキーペダ
    ル踏力を用いた制御を抑制又は中止する請求項8記載の
    踏力特性制御装置。
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