JP2003292502A - 酸化キトサンの製造方法 - Google Patents

酸化キトサンの製造方法

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JP2003292502A JP2002098725A JP2002098725A JP2003292502A JP 2003292502 A JP2003292502 A JP 2003292502A JP 2002098725 A JP2002098725 A JP 2002098725A JP 2002098725 A JP2002098725 A JP 2002098725A JP 2003292502 A JP2003292502 A JP 2003292502A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い親水性や幅広いpH領域での水溶性が付与
された高純度の酸化キトサンを得るための製造方法、キ
トサンの構成単糖であるグルコサミンまたはN−アセチ
ルグルコサミン残基の1級水酸基が選択的に酸化された
ウロン酸残基を有する酸化キトサンを、安全な試薬を用
いて、温和な反応条件下で、副反応を抑えて、より効率
よく製造する方法を提供する。 【解決手段】 キトサンの構成単糖であるグルコサミン
のアミノ基に置換基を導入してから、N−オキシル化合
物触媒の存在下で、臭化アルカリ金属またはヨウ化アル
カリ金属の存在下、酸化剤を用いて酸化し、然る後にア
ミノ基を修飾した置換基をはずすことで、キトサンの構
成単糖であるN−アセチルグルコサミン、またはグルコ
サミンのピラノース環中、6位炭素を選択的に酸化しカ
ルボキシル基又はその塩に変換することを特徴とする酸
化キトサンの製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キトサンの酸化物
の製造方法に関するものである。特に副反応を抑えて、
水系で簡便な手法にて、構成単糖のピラノース環中、6
位炭素を選択的に酸化してカルボキシル基又はその塩に
変換し、キトサンの分子内にカルボキシル基とアミノ基
の両方の官能基を有して、幅広いpH領域において水に
容易に膨潤または溶解する酸化キトサンの製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】キチンはカニやエビなどの甲殻類、カブ
トムシやコオロギなどの昆虫類の骨格物質として、また
菌類や細胞壁にも存在し、N−アセチルD−グルコサミ
ン残基が多数、β−(1,4)−結合した多糖類であ
る。そして地球上でもっとも豊富な有機化合物であるセ
ルロ−スと類似の構造を有し、2位の炭素に結合してい
る水酸基の代わりにアセトアミド基が付加したアミノ多
糖類(ムコ多糖類)である。キトサンはキチンを脱アセ
チル化して得られる多糖類で、グルコサミン残基または
N−アセチルグルコサミン残基がβ−(1,4)−結合
した多糖類であり、グルコサミン残基に由来するカチオ
ン性のアミノ基をもつ。キチン・キトサンはセルロース
と構造が類似しているが、一般に水不溶性である上、適
正な溶媒が少ないことにより有効な利用がなされていな
い。
【0003】一方、近年これらの天然多糖類は、新しい
タイプの生分解性高分子材料として、また生体親和性材
料として注目され、その利用について多くの研究がなさ
れ、数々の知見が得られてきている。特にキチン・キト
サンは、この分野においての研究が盛んで、創傷治癒促
進効果、抗凝血作用、免疫賦活活性、静菌・抗菌活性な
どさまざまな生物活性効果が報告されている。更にま
た、細胞認識やそれに伴う情報伝達機構など生体機能発
現において、糖鎖が鍵物質として重要な役割を演じてい
ることも明らかになりつつある。
【0004】このような医用材料として利用する場合
も、取扱い上の利便性、各種化学薬品、薬剤との相溶
性、薬効の均一性、加工性等の観点から、広範なpH領
域に於いて水溶性であることが望ましい。キトサンは、
酸性の水には塩を形成して溶解するが、中性からアルカ
リ性の水には難溶である。キチン、キトサンの水溶化の
方法として、様々な誘導体化が知られているが、その殆
どは置換基分布もばらばらで、構造が均一ではなく、ま
た、誘導体化により導入した官能基が、生体に影響を及
ぼす可能性は高いという問題があった。
【0005】一方、酸化により水可溶化する手法も知ら
れており、二酸化窒素などを用いた酸化方法など、目的
の官能基のみを選択的に酸化するとされている方法もあ
るが、これらの酸化手法では有毒な試薬を用いる上、酸
化の選択性も低く、特に酸化度を上げると必要な官能基
以外も酸化してしまうことが多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高い
親水性や幅広いpH領域での水溶性が付与された高純度
の酸化キトサンを得るための製造方法を提供することに
ある。本発明の他の目的は、キトサンの構成単糖である
グルコサミンまたはN−アセチルグルコサミン残基の1
級水酸基が選択的に酸化されたウロン酸残基を有する酸
化キトサンを、安全な試薬を用いて、温和な反応条件下
で、副反応を抑えて、より効率よく製造する方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
キトサンの構成単糖であるグルコサミンのアミノ基に置
換基を導入してから、N−オキシル化合物触媒の存在下
で、臭化アルカリ金属またはヨウ化アルカリ金属の存在
下、酸化剤を用いて酸化し、然る後にアミノ基を修飾し
た置換基をはずすことで、キトサンの構成単糖であるN
−アセチルグルコサミン、またはグルコサミンのピラノ
ース環中、6位炭素を選択的に酸化しカルボキシル基又
はその塩に変換することを特徴とする酸化キトサンの製
造方法である。
【0008】請求項2記載の発明は、キトサンの構成単
糖であるグルコサミンのアミノ基をアセトアミド基に変
換し、N−オキシル化合物触媒の存在下で、臭化アルカ
リ金属またはヨウ化アルカリ金属の存在下、酸化剤を用
いて酸化し、然る後に、アルカリ又は酸又はヒドラジン
を用いて脱アセチル化することにより、キトサンの構成
単糖であるN−アセチルグルコサミン、またはグルコサ
ミンのピラノース環中、6位炭素を選択的に酸化しカル
ボキシル基又はその塩に変換することを特徴とする酸化
キトサンの製造方法である。
【0009】請求項3記載の発明は、キトサンにアルデ
ヒド基を有する物質を作用させて、キトサンの構成単糖
であるグルコサミンのアミノ基をシッフ塩基化し、N−
オキシル化合物触媒の存在下で、臭化アルカリ金属また
はヨウ化アルカリ金属の存在下、酸化剤を用いて酸化
し、然る後に酸を加えてシッフ塩基をアミノ基に戻すこ
とにより、キトサンの構成単糖であるN−アセチルグル
コサミン、またはグルコサミンのピラノース環中、6位
炭素を選択的に酸化しカルボキシル基又はその塩に変換
することを特徴とする酸化キトサンの製造方法である。
【0010】請求項4記載の発明は、キトサンにフタル
酸無水物を作用させて、キトサンの構成単糖であるグル
コサミンのアミノ基をフタルイミド基に変換し、N−オ
キシル化合物触媒の存在下で、臭化アルカリ金属または
ヨウ化アルカリ金属の存在下、酸化剤を用いて酸化し、
然る後にヒドラジンによりフタルイミド基をアミノ基に
戻すことにより、キトサンの構成単糖であるN−アセチ
ルグルコサミン、またはグルコサミンのピラノース環
中、6位炭素を選択的に酸化しカルボキシル基又はその
塩に変換することを特徴とする酸化キトサンの製造方法
である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を説明する。
本発明の原料となるキトサンは、特に限定するものでは
ないが、例えばキチンを脱アセチル化して得られるもの
がある。また、精製方法、重合度、脱アセチル化度等に
ついては特に限定されるものではない。また、粉末、フ
レーク、ゲル、繊維、フィルム、不織布などキトサンの
形状においても特に限定されるものではない。
【0012】一般的に、キチンは下記化学式(1)
(Y:NHCOCH3)で表されるものを構成単糖として
含む化合物である。キトサンは、一般的にキチンを脱ア
セチル化処理などを行い、下記化学式(1)中のYで示
される部分のNHCOCH3をNH2に変換して得られる
ものを構成単糖として含む化合物である。本発明のキト
サンは、脱アセチル化度が100%であるものだけでは
なく、下記化学式(1)中のYで示される部分として、
NHCOCH3とNH2が混在しているものも含む。
【0013】
【化1】
【0014】本発明では、キトサンのN−アセチルグル
コサミン、またはグルコサミンのピラノース環中6位炭
素の部分に、カルボキシル基を選択的に導入するため
に、水中で、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペ
リジン−N−オキシル(以下TEMPOと称する)など
のN−オキシル化合物触媒の存在下で、さらに臭化アル
カリ金属またはヨウ化アルカリ金属の存在下、次亜ハロ
ゲン酸、亜ハロゲン酸、過ハロゲン酸およびそれらの塩
のうち少なくとも1種の酸化剤を用いて、アルカリを添
加してpHを一定に保ちながら酸化(以下TEMPO触
媒酸化と称する)する。
【0015】しかし、前記化学式(1)中のアミノ基
(Y:NH2)は、上記次亜ハロゲン酸、亜ハロゲン
酸、過ハロゲン酸およびそれらの塩等の酸化剤の作用を
受け易いため、前記のピラノース環中6位炭素の部分
に、カルボキシル基を導入するための選択的な酸化の妨
げとなり、収率の低下や、低分子量化等を引き起こす。
【0016】そこで本発明では、まずキトサンの構成単
糖であるグルコサミンのアミノ基に置換基を導入して、
前記酸化剤からアミノ基部分を保護した形で、TEMP
O触媒酸化を行い、然る後にアミノ基を修飾した置換基
をはずすことで、効果的に、キトサンのN−アセチルグ
ルコサミン、またはグルコサミンのピラノース環中6位
炭素の部分に、カルボキシル基を選択的に導入した酸化
キトサンを得ることを特徴とするものである。
【0017】本発明において、アミノ基を保護するため
に導入する置換基としては、特に制限するものではない
が、キトサンのアミノ基に容易に導入できて、他の官能
基(水酸基やアセトアミド基)への影響がないものであ
り、さらにこの置換基は、TEMPO触媒酸化において
不活性であり、且つTEMPO触媒酸化の1級水酸基の
選択的な酸化を妨げず、さらにTEMPO触媒酸化後
に、容易に脱離してアミノ基に戻すことができ、その際
TEMPO触媒酸化により導入されたカルボキシル基に
対して作用しない特徴を持つものである。
【0018】本発明では、上記アミノ基の保護の一例と
して、例えば、1)アミノ基にN−アセチル基を導入し
アセトアミド基に変換する、2)アルデヒド基を有する
物質を作用させて、アミノ基をシッフ塩基に変換する、
3)フタル酸無水物を反応させて、アミノ基をN−フタ
ロイル化すること、などが挙げられるが、もちろんこれ
らに限定されるものではない。
【0019】以下、キトサンのアミノ基の保護の例を説
明する。まず、前記1)の方法の説明をする。キトサン
のN−アセチル化の具体的な方法としては公知の様々な
手法が利用できるが、一例としては、キトサンを希酢酸
に溶解し、さらにメタノールで希釈して、キトサン中の
アミノ基に対して1〜3倍molの無水酢酸を添加し
て、ゲル化させ、アルコール及び水で十分に洗浄する方
法が挙げられる。
【0020】このN−アセチル化したキトサンは、乾燥
させずに水に分散させた状態で、そのままTEMPO触
媒酸化に供することが可能である。また乾燥させて保存
する場合には、凍結乾燥するか、アセトンやエーテルで
水を完全に置換してから乾燥しておけば、前処理なく、
再度水に分散させてTEMPO触媒酸化が可能である。
【0021】ここで、キトサンをN−アセチル化すると
いうことは、前記化学式(1)中のYで示される部分の
NH2をNHCOCH3に変換していることであり、キチ
ンに戻す形となる。ここでキチンはTEMPO触媒酸化
により、構成単糖であるN−アセチルグルコサミンの6
位炭素の部分を選択的に酸化してカルボキシル基とする
ことが可能であり、アセトアミド基はTEMPO触媒酸
化において全く影響を受けない。
【0022】さらにTEMPO触媒酸化によりカルボキ
シル基を導入されたキチンも、キチンの脱アセチル化反
応と同様に、アルカリ又は酸又はヒドラジンを用いて脱
アセチル化することが可能である。この際脱アセチル化
度は、処理温度や処理時間によりコントロールすること
が可能である。ここでアセトアミド基は生体に体する安
全性が高いことから、用途や要求される物性によって
は、100%脱アセチル化する必要はなく、脱アセチル
化度をコントロールすることができる。脱アセチル化度
が20%〜100%であれば、カチオン性のアミノ基と
アニオン性のカルボキシル基を有する両性多糖類として
の可能性が期待できる。この点で、キトサンのTEMP
O触媒酸化におけるアミノ基の保護基としてN−アセチ
ル化は特に好ましいと言える。
【0023】またさらに、キチンを原料にTEMPO触
媒酸化する場合は、キチンの結晶性を低下させて、反応
効率を上げるために、キチンを高濃度のアルカリで膨潤
させてから中和して再生するという前処理が必要にな
る。高濃度のアルカリを使用する危険性や、中和に伴い
発生する大量の塩の除去に要する労力が問題となるが、
本発明のN−アセチル化したキトサンの場合、既に結晶
性が低下していることから、上記前処理の問題点を解消
できる利点も有する。
【0024】次に前記2)の方法を説明する。キトサン
にアルデヒド基を有する物質を作用させると、下記の化
学式(2)に示す物質が得られる。キトサンのアミノ基
とアルデヒド基が反応して、N−メチレン化され、化学
式(2)中のYがN=CHRとなったシッフ塩基を生成
する。この反応は可逆的であり、形成されたシッフ塩基
は、希塩酸或いは希酢酸で処理する事により容易にキト
サンに戻すことができる。後述するようにTEMPO触
媒酸化は、pH9〜13で行われるため、TEMPO触
媒酸化反応中は、安定にシッフ塩基として存在してアミ
ノ基を保護し、酸化反応終了後に系内を酸性にすること
で、酸化により導入されたカルボキシル基から塩が外れ
るとともに、シッフ塩基はアミノ基に戻り、脱保護の操
作が極めて容易であり、効果的に酸化キトサンを得るこ
とができる。
【0025】
【化2】
【0026】(Y:NHCOCH3又はNH2又はN=C
HR(R:H又は炭素数1から6の低級アルキル基又は
アリル基を示す))
【0027】本発明におけるキトサンのシッフ塩基化に
用いられるアルデヒド基を有する物質としては、特に限
定されるものではないが、ホルムアルデヒド、アセトア
ルデヒド、プロピオンアルデヒド、アクロレイン等の脂
肪族アルデヒド、およびベンズアルデヒド等の芳香族ア
ルデヒド等が好ましく用いられる。
【0028】キトサンのシッフ塩基化の具体的な方法と
しては、例えばキトサンを希酢酸に溶解し、必要に応じ
てメタノールで希釈して、キトサンのアミノ基に対して
過剰量のアルデヒド基含有物質を添加し、生成したゲル
をアルコールやエーテル等で洗浄し、過剰のアルデヒド
基含有物質を除くことにより得られる。
【0029】シッフ塩基化したキトサンは乾燥させずに
水に分散して、TEMPO触媒酸化に供するか、凍結乾
燥或いはアセトン、エーテル等で脱水後に乾燥したもの
を再度水に分散して用いることができる。
【0030】次に3)の方法を説明する。キトサンのN
−フタロイル化の反応は無水反応であり、例えばキトサ
ンをジメチルホルムアミド等の溶剤に分散させ、アミノ
基の1〜3倍molのフタル酸無水物を加えて、窒素気
流下で100〜150℃の温度で数時間加熱すること
で、キトサンはN−フタロイル化され完全に溶解する。
この溶液を氷水に注いで沈殿を析出させ、アルコールや
エーテルで洗うと、下記の化学式(3)に示すN−フタ
ロイル化キトサンが得られる。
【0031】
【化3】
【0032】(Y:NHCOCH3又はNH2
【0033】キトサンのN−フタロイル化反応では、系
内に水が存在すると反応効率が低下するため、原料キト
サンは十分脱水したものを用いるのが好ましい。
【0034】この反応は定量的に進み、すべてのアミノ
基をフタルイミド基に変換できる。N−フタロイル化さ
れたキトサンは、水に分散して、後述のTEMPO触媒
酸化に供される。ここでフタルイミド基は、TEMPO
触媒酸化反応中安定であり、酸化後にヒドラジンを作用
させることで、容易にフタルイミド基をアミノ基に戻す
ことができる。この際原料キトサン中に存在したアセト
アミド基もアミノ基に変換されることから、より効果的
に酸化キトサンを得ることができる。
【0035】以下本発明のTEMPO触媒酸化方法につ
いて説明する。前記のアミノ基を保護したキトサンは、
水中に分散され、TEMPOなどのN−オキシル化合物
(オキソアンモニウム塩)を触媒として、臭化アルカリ
金属またはヨウ化アルカリ金属の存在下、次亜ハロゲン
酸,亜ハロゲン酸、過ハロゲン酸およびそれらの塩のう
ち少なくとも1種の酸化剤を用いて、アルカリを添加し
てpHを一定に保ちながら酸化する。この酸化方法で
は、酸化の程度に応じて、カルボキシル基を均一かつ効
率よく導入できる。
【0036】ここで、N−オキシル化合物は触媒量で済
み、例えば、上記キトサンの構成単糖のモル数に対し、
10ppm〜5%あれば充分であるが、0.05%から
3%が好ましい。
【0037】さらに酸化剤としては、上記した以外で
も、ハロゲン、次亜ハロゲン酸,亜ハロゲン酸や過ハロ
ゲン酸又はそれらの塩、ハロゲン酸化物、窒素酸化物、
過酸化物など、目的の酸化反応を推進し、アミノ基の保
護基として導入した置換基に影響しない範囲で、いずれ
の酸化剤も使用することができる。
【0038】さらに本酸化反応においては、臭化アルカ
リ金属やヨウ化アルカリ金属との共存下で酸化反応を行
うことで、温和な条件下で円滑に酸化反応を進行させ、
カルボキシル基の導入効率を大きく改善できる。臭化ア
ルカリ金属やヨウ化アルカリ金属の使用量は、例えば、
キトサンの構成単糖のモル数に対し0〜100%であ
る。しかし、反応効率の点から、1〜50%が好まし
い。
【0039】また、キトサンのピラノース環中のC6位
1級水酸基への酸化の選択性を上げ、副反応を抑える目
的で、反応温度は室温以下、より好ましくは系内を5℃
以下で反応させることが望ましい。
【0040】さらに、本発明のTEMPO触媒酸化で
は、反応中は系内をアルカリ性に保つことが好ましい。
この時のpHは9〜13、より好ましくはpH10〜1
2に保つとよい。更に、本発明の酸化方法では、このp
Hを一定に保つ際に添加されるアルカリの量により酸化
度を制御できる事が一つの特徴であり、キトサンの構成
単糖1モルに対し、添加するアルカリが1モルとなると
ころが酸化度100%となり、(アミノ基を保護され
た)グルコサミンまたはN−アセチルグルコサミン残基
の全てが酸化され、C6位の一級水酸基がほぼ100%
カルボキシル基となる。
【0041】このように酸化された後に、前記したアミ
ノ基の脱保護の処理が施され、必要に応じて、精製、乾
燥され、下記化学式(4)に示されるような構造を構成
単糖とする酸化キトサンが得られる。本発明の製造方法
により得られる酸化キトサンは、非常に高い選択性で1
級水酸基と還元末端のみが酸化されており、2級水酸基
やアミンの酸化は見られない。酸化キトサンは、キトサ
ンの構成単糖であるグルコサミンまたはN−アセチルグ
ルコサミン残基のC6位が酸化されたウロン酸構造を有
する為、1分子内、1ユニット内にアニオン性とカチオ
ン性の両方の官能基をもち、両性高分子としての利用が
期待できる。更に、酸化キトサンは天然物由来の高分子
で、生成したウロン酸も安全性が高く、食品、化粧品な
どの分野はもちろん、生体材料などとして、医療・医薬
分野での利用も期待できる。
【0042】
【化4】
【0043】(Z:CH2OH又はCOOX(X:H又
はアルカリ金属又はアルカリ土類金属)、Y:NHCO
CH3又はNH2
【0044】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。 <実施例1>原料となるキトサンにはフレーク状の市販
のキトサン(脱アセチル化度約75%)を用いた。10
%酢酸にキトサン5gを5%濃度になるように溶解し、
メタノール500mLを静かに加えて希釈した。この溶
液に無水酢酸4.8gを添加した。数分でゲル化する
が、そのまま一晩放置し、ゲルを濾過して、2Lのメタ
ノール中に懸濁し、過剰の酢酸を除く。さらにメタノー
ル、水を用いて十分に洗浄した。このN−アセチル化キ
トサンを水に分散させ、TEMPO 0.1g、臭化ナ
トリウム 2.4gを溶解させた水溶液を加え、N−ア
セチル化化キトサンの固形重量の全体に対する濃度が約
2wt%になるよう調製した。反応系を冷却し、次亜塩
素酸ナトリウム水溶液(Cl=5%)45gを添加し、
酸化反応を開始した。反応温度は常に5℃以下に維持し
た。反応中は系内のpHが低下するが、0.5N−Na
OH水溶液を逐次添加し、pH10.75に調整した。
6位の1級水酸基の全モル数に対し、100%のモル数
に対応するアルカリ添加量61.68mLに達した時点
で、エタノールを添加して反応を停止させ、この溶液を
3Lのエタノール中に注ぎ、沈殿を析出させた。この沈
殿を、水:アルコール=2:8溶液により充分洗浄した
後、アセトンで脱水し、40℃で乾燥させ、酸化度10
0%の酸化キチン(N−アセチル化キトサン)を得た。
得られた酸化物の5%水溶液に、濃水酸化ナトリウム水
溶液を加え、水酸化ナトリウム濃度10%の水溶液とし
た。この水溶液を20℃で20時間攪拌し、塩酸で中和
した後、多量のエタノールで沈殿させ、水:アセトン=
1:7溶液で数回脱塩、洗浄し、アセトンで脱水し、4
0℃で乾燥させて、脱アセチル化度50%、酸化度10
0%の酸化キトサン 4.5gを得た。
【0045】得られた酸化キトサンをKBr錠剤法によ
り赤外分光スペクトルを測定し、構造を解析した。その
結果、IRスペクトルからは、1620、1420cm
-1付近にカルボキシル基(ナトリウム塩)由来のピーク
が観測された。酸化によりカルボキシル基が導入されて
いることが確認され、脱アセチル化処理によっても導入
されたカルボキシル基が影響を受けない事が確認され
た。また、得られた酸化キトサンは完全に水に溶解し
た。この酸化キトサンを重水に溶解し、1H−NMRお
よび13C−NMRを測定した。13C−NMRスペク
トルから、1級水酸基をもつC6位のピークが無くな
り、175−178ppmにキトサンの元々持つアセチ
ル基のカルボニルピークの他に、導入されたカルボキシ
ル基(ナトリウム塩)のカルボニルピーク(グルコサミ
ン残基についているものとN−アセチルグルコサミン残
基についているもの2本)が観測され、3位の酸化によ
るケトンの生成などは認められなかった。さらに1H−
NMRスペクトルから、脱アセチル化により生じたグル
コサミン残基の2位のプロトンを示す2.9ppm付近
のピークが確認された。このピークとN−アセチルグル
コサミン残基のアセチル基のメチルプロトンのピーク
(2.0ppm付近)から、前記したように脱アセチル
化度50%を確認した。
【0046】<実施例2>原料となるキトサンにはフレ
ーク状の市販のキトサン(脱アセチル化度約75%)を
用いた。2%酢酸にキトサン5gを2%濃度になるよう
に溶解し、35%ホルムアルデヒド溶液(ホルマリン)
20gを添加し攪拌した。1時間程度でゲル化するの
で、このゲルを2Lのメタノール中に懸濁し、過剰のホ
ルムアルデヒドを除いた。さらにメタノール、水を用い
て十分に洗浄した。このシッフ塩基化したキトサンを水
に分散させ、TEMPO 0.1g、臭化ナトリウム
2.4gを溶解させた水溶液を加え、シッフ塩基化キト
サンの固形重量の全体に対する濃度が約2wt%になる
よう調製した。反応系を冷却し、次亜塩素酸ナトリウム
水溶液(Cl=5%)45gを添加し、酸化反応を開始
した。反応温度は常に5℃以下に維持した。反応中は系
内のpHが低下するが、0.5N−NaOH水溶液を逐
次添加し、pH10.75に調整した。6位の1級水酸
基の全モル数に対し、70%のモル数に対応するアルカ
リ添加量43.17mLに達した時点で、エタノールを
添加して反応を停止させ、この溶液を3Lのエタノール
中に注ぎ、沈殿を析出させた。この沈殿を、水:アルコ
ール=2:8溶液により充分洗浄した後、アセトンで脱
水し、40℃で乾燥させ、再度水に溶解させて、pH
1.0になるまで1N−塩酸を添加した。この溶液を再
び3Lのエタノール中で析出させ、この沈殿を、水:ア
ルコール=2:8溶液により充分洗浄した後、アセトン
で脱水し、40℃で乾燥させて、酸化度70%の酸化キ
トサン 3.4gを得た。
【0047】得られた酸化キトサンをKBr錠剤法によ
り赤外分光スペクトルを測定し、構造を解析した。その
結果、IRスペクトルからは、1740cm-1付近にカ
ルボキシル基由来のピークが観測された。酸化によりカ
ルボキシル基が導入されていることが確認され、酸処理
によりナトリウム塩がはずれたカルボキシル基が導入さ
れている事が確認された。また、得られた酸化キトサン
は完全に水に溶解した。この酸化キトサンを重水に溶解
し、1H−NMRおよび13C−NMRを測定した。1
3C−NMRスペクトルから、1級水酸基をもつC6位
のピークが減少し、175−178ppmにキトサンの
元々持つアセチル基のカルボニルピークの他に、導入さ
れたカルボキシル基のカルボニルピーク(グルコサミン
残基についているものとN−アセチルグルコサミン残基
についているもの2本)が観測され、3位の酸化による
ケトンの生成などは認められなかった。さらに1H−N
MRスペクトルから、酸処理によりシッフ塩基がアミノ
基の塩酸塩に変換されて生じたグルコサミン残基の2位
のプロトンを示す3.2ppm付近のピークが確認され
た。このピークとN−アセチルグルコサミン残基のアセ
チル基のメチルプロトンのピーク(2.0ppm付近)
から、脱アセチル化度を計算すると原料キトサン同様に
75%であり、シッフ塩基は全てアミノ基に変換されて
いることを確認した。
【0048】<実施例3>原料となるキトサンにはフレ
ーク状の市販のキトサン(脱アセチル化度約75%)を
用いた。キトサン5gを100mLのジメチルホルムア
ミドに分散し、フタル酸無水物10.0gを加え、窒素
気流下で130℃に加熱し、6時間反応させた。キトサ
ンは完全に溶け込み、均一な溶液となる。この溶液を氷
水に注ぎ、生成する沈殿を熱エタノール、次いでエーテ
ルで洗い、乾燥した。このN−フタロイル化キトサンを
水に分散させ、TEMPO 0.1g、臭化ナトリウム
2.4gを溶解させた水溶液を加え、シッフ塩基化キ
トサンの固形重量の全体に対する濃度が約2wt%にな
るよう調製した。反応系を冷却し、次亜塩素酸ナトリウ
ム水溶液(Cl=5%)45gを添加し、酸化反応を開
始した。反応温度は常に5℃以下に維持した。反応中は
系内のpHが低下するが、0.5N−NaOH水溶液を
逐次添加し、pH10.75に調整した。6位の1級水
酸基の全モル数に対し、90%のモル数に対応するアル
カリ添加量55.51mLに達した時点で、エタノール
を添加して反応を停止させ、この溶液を3Lのエタノー
ル中に注ぎ、沈殿を析出させた。この沈殿を、水:アル
コール=2:8溶液により充分洗浄した後、アセトンで
脱水し、40℃で乾燥させ、酸化度90%のN−フタロ
イル化キトサンの酸化物を得た。得られた酸化物を、1
%ヒドラジン硫酸塩を含む30%含水ヒドラジン中で、
96℃で6時間加熱した。この溶液を多量のエタノール
中に注ぎ、沈殿を生成させ、水:アセトン=1:7溶液
で十分に洗浄し、アセトンで脱水し、40℃で乾燥させ
て、酸化度90%の酸化キトサン 4.1gを得た。
【0049】得られた酸化キトサンをKBr錠剤法によ
り赤外分光スペクトルを測定し、構造を解析した。その
結果、IRスペクトルからは、1620、1420cm
-1付近にカルボキシル基(ナトリウム塩)由来のピーク
が観測された。酸化によりカルボキシル基が導入されて
いることが確認され、脱保護のためのヒドラジン処理に
よっても導入されたカルボキシル基が影響を受けない事
が確認された。また、得られた酸化キトサンは完全に水
に溶解した。この酸化キトサンを重水に溶解し、1H−
NMRおよび13C−NMRを測定した。13C−NM
Rスペクトルから、1級水酸基をもつC6位のピークが
ほぼ無くなり、175−178ppmにキトサンの元々
持つアセチル基のカルボニルピークの他に、導入された
カルボキシル基(ナトリウム塩)のカルボニルピーク
(グルコサミン残基についているものとN−アセチルグ
ルコサミン残基についているもの2本)が観測され、3
位の酸化によるケトンの生成などは認められなかった。
さらに1H−NMRスペクトルから、ヒドラジン処理に
よりフタルイミド基がアミノ基に変換されて生じたグル
コサミン残基の2位のプロトンを示す2.9ppm付近
のピークが確認された。このピークとN−アセチルグル
コサミン残基のアセチル基のメチルプロトンのピーク
(2.0ppm付近)から、脱アセチル化度を計算する
と原料キトサン同様に75%であり、フタルイミド基は
全てアミノ基に変換されていることを確認した。
【0050】<比較例1>原料となるキトサンにはフレ
ーク状の市販のキトサン(脱アセチル化度約75%)を
用いた。キトサンの2%酢酸水溶液を水酸化ナトリウム
で中和して、脱塩のために水洗した。この中和再生キト
サン5gを水中に分散させ、TEMPO0.1g、臭化
ナトリウム 2.4gを溶解させた水溶液を加え、キト
サンの固形重量の全体に対する濃度が約2wt%になる
よう調製した。反応系を冷却し、次亜塩素酸ナトリウム
水溶液(Cl=5%)45gを添加し、酸化反応を開始
した。反応温度は常に5℃以下に維持した。反応中は系
内のpHが低下するが、0.5N−NaOH水溶液を逐
次添加し、pH10.75に調整した。6位の1級水酸
基の全モル数に対し、100%のモル数に対応するアル
カリ添加量61.68mLに達した時点で、エタノール
を添加して反応を停止させ、この溶液を3Lのエタノー
ル中に注ぎ、沈殿を析出させた。この沈殿を、水:アル
コール=2:8溶液により充分洗浄した後、アセトンで
脱水し、40℃で乾燥させ、比較例1の酸化物を得た。
【0051】得られた酸化物は0.5gと極めて収量が
少なかった。この酸化物を重水に溶解し、1H−NMR
および13C−NMRを測定した。13C−NMRスペ
クトルからは、導入されたカルボキシル基(ナトリウム
塩)のカルボニルピークが観測されたものの、未酸化の
グルコサミン残基の6位炭素に由来するピークも残存し
ており、十分に酸化が進んでいないことが伺える。また
1H−NMRスペクトルから、グルコサミン残基の2位
のプロトンを示すピークが減小しており、グルコサミン
残基のC2位に付いたアミノ基が、酸化により変化して
いることが予想された。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、温和な反応条件下で簡
便な方法により、キトサンを均一かつ効率よくその構成
単糖であるグルコサミンまたはN−アセチルグルコサミ
ンの2位や3位の炭素を酸化することなく、6位炭素の
みを酸化し、カルボキシル基に変換でき、医薬分野ある
いは化粧品分野など様々な分野において有用な、高い親
水性や幅広いpH領域での水溶性が付与された高純度の
酸化キトサンを得る事ができる。また、これらの、水溶
化した酸化キトサンは、含浸、塗工はもちろん、成形性
にも優れ、繊維、膜など任意の形状に加工できる。本発
明の酸化キトサンは分子内にカチオン性であるアミンと
アニオン性であるカルボキシル基の両方の官能基を有す
るため、両性高分子としての利用が期待できる。更に、
酸化キトサンは天然物由来の高分子で、生成したウロン
酸も安全性が高く、食品、化粧品などの分野はもちろ
ん、生体材料などとして、医療・医薬分野での利用も期
待できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C090 AA05 AA07 BA47 BB18 BB21 BB33 BB36 BB53 CA34 DA22

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キトサンの構成単糖であるグルコサミンの
    アミノ基に置換基を導入してから、N−オキシル化合物
    触媒の存在下で、臭化アルカリ金属またはヨウ化アルカ
    リ金属の存在下、酸化剤を用いて酸化し、然る後にアミ
    ノ基を修飾した置換基をはずすことで、キトサンの構成
    単糖であるN−アセチルグルコサミン、またはグルコサ
    ミンのピラノース環中、6位炭素を選択的に酸化しカル
    ボキシル基又はその塩に変換することを特徴とする酸化
    キトサンの製造方法。
  2. 【請求項2】キトサンの構成単糖であるグルコサミンの
    アミノ基をアセトアミド基に変換し、N−オキシル化合
    物触媒の存在下で、臭化アルカリ金属またはヨウ化アル
    カリ金属の存在下、酸化剤を用いて酸化し、然る後に、
    アルカリ又は酸又はヒドラジンを用いて脱アセチル化す
    ることにより、キトサンの構成単糖であるN−アセチル
    グルコサミン、またはグルコサミンのピラノース環中、
    6位炭素を選択的に酸化しカルボキシル基又はその塩に
    変換することを特徴とする酸化キトサンの製造方法。
  3. 【請求項3】キトサンにアルデヒド基を有する物質を作
    用させて、キトサンの構成単糖であるグルコサミンのア
    ミノ基をシッフ塩基化し、N−オキシル化合物触媒の存
    在下で、臭化アルカリ金属またはヨウ化アルカリ金属の
    存在下、酸化剤を用いて酸化し、然る後に酸を加えてシ
    ッフ塩基をアミノ基に戻すことにより、キトサンの構成
    単糖であるN−アセチルグルコサミン、またはグルコサ
    ミンのピラノース環中、6位炭素を選択的に酸化しカル
    ボキシル基又はその塩に変換することを特徴とする酸化
    キトサンの製造方法。
  4. 【請求項4】キトサンにフタル酸無水物を作用させて、
    キトサンの構成単糖であるグルコサミンのアミノ基をフ
    タルイミド基に変換し、N−オキシル化合物触媒の存在
    下で、臭化アルカリ金属またはヨウ化アルカリ金属の存
    在下、酸化剤を用いて酸化し、然る後にヒドラジンによ
    りフタルイミド基をアミノ基に戻すことにより、キトサ
    ンの構成単糖であるN−アセチルグルコサミン、または
    グルコサミンのピラノース環中、6位炭素を選択的に酸
    化しカルボキシル基又はその塩に変換することを特徴と
    する酸化キトサンの製造方法。
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