JP2003292055A - 容 器 - Google Patents

容 器

Info

Publication number
JP2003292055A
JP2003292055A JP2002098198A JP2002098198A JP2003292055A JP 2003292055 A JP2003292055 A JP 2003292055A JP 2002098198 A JP2002098198 A JP 2002098198A JP 2002098198 A JP2002098198 A JP 2002098198A JP 2003292055 A JP2003292055 A JP 2003292055A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
barrier film
space
storage chamber
moisture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002098198A
Other languages
English (en)
Inventor
Keinosuke Isono
啓之介 磯野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Material Engineering Technology Laboratory Inc
Original Assignee
Material Engineering Technology Laboratory Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Material Engineering Technology Laboratory Inc filed Critical Material Engineering Technology Laboratory Inc
Priority to JP2002098198A priority Critical patent/JP2003292055A/ja
Publication of JP2003292055A publication Critical patent/JP2003292055A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bag Frames (AREA)
  • Packages (AREA)
  • Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】吸湿性,易酸化性,加水分解性の内容物の収容
容器であって、内容物充填前に容器内の脱酸素及び乾燥
状態を確保し、充填時極力水分・ガスを取り込むことな
く、薬剤充填後にも水分・ガスの影響を受けず、安定し
て内容物を保存でき且つ充填時及び充填後も容器外から
内容物を検査できる容器を提供する。 【解決手段】周辺を溶着して形成した内容物収容室3に
て成る透明でほぼ扁平な容器本体と、容器の一側に、そ
の一側との間に第一空間8を持たせ剥離可能に弱シール
で溶着した水分・ガス非透過性バリアフィルムと、容器
の他側に、その他側との間に第二空間9を持たせ溶着し
た水分・ガス遮断性の透明な樹脂製バリアフィルムと、
空間8内に脱酸素剤,乾燥剤を収容し、溶着周辺部の内
の、縁部より離れた部分に貫通孔を形成し、貫通孔を閉
塞しないように両バリアフィルムを溶着して、空間8と
空間9とを貫通孔を介して連通させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、吸湿性,易酸化性,加
水分解性の少なくとも一つの特性を有する薬剤,化粧
品,食品等を収容する樹脂製容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、薬剤を収容する容器の製造とそ
の容器への薬剤の充填作業とは別個に行われているのが
実情である。ところで、吸湿性,易酸化性,加水分解性
の少なくとも一つの特性を有する薬剤を収容する容器に
あっては、収容室の乾燥状態,脱酸素状態が確保された
状態で容器が薬剤充填工程へと提供されることが望まし
い。また、薬剤充填後に、当該薬剤が水分・ガスの影響
を受けることなく保存されることも当然のことながら必
要である。ところが、この種の容器は、通常、樹脂材料
にて構成されているため、僅かながら水分・ガスの透過
を許容する傾向にあることは否めない。
【0003】そこで、易酸化性や吸湿性を有する薬剤を
収容する収容室全体を、その収容室の外表面との間に空
間を持たせて水分・ガス非透過性の外壁で被覆し、その
空間内に脱酸素剤,乾燥剤を封入した複室容器が提案さ
れている(特開平10−236538)。この容器にあ
っては、水分・ガス非透過性の外壁によって外部からの
水分・ガスの侵入を遮断することができるばかりでな
く、空間内に封入した脱酸素剤,乾燥剤による脱酸素作
用及び乾燥作用を薬剤収容室に波及させることができる
ため、薬剤収容室の脱酸素状態及び乾燥状態が確保され
た状態で容器を薬剤充填工程へと提供することができ、
また、薬剤充填後に当該薬剤を水分・ガスの影響を受け
させることなく保存することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、この従来
の容器において、易酸化性や吸湿性を有する薬剤の収容
室を被覆している外壁が、水分・ガスの透過を完璧に遮
断することができる、アルミ箔積層フィルム,アルミ蒸
着フィルム等の如く金属材料を使用したフィルムで構成
されている場合には、当該外壁が不透明であるため、薬
剤の充填状況を外部から確認しながら薬剤充填作業を行
うことができないばかりでなく、薬剤充填後の保存中
に、薬剤が変質若しくは変容或いは変色していないか又
は収容室内に異物が混入していないか等を容器外から検
査するためには、不透明な外壁を収容室より剥離させな
ければ容器内を視認することができない。また、この従
来の容器においては、薬剤収容室全体がそれとの間に空
間を持たせて水分・ガス非透過性外壁にて被覆されてい
るため、薬剤を収容室内に充填する際に先ず外壁を開披
し、次いで薬剤収容室を開披してから、薬剤を収容室内
に充填しなければならない。これでは、空間内に封入さ
れた脱酸素剤,乾燥剤によって脱酸素状態及び乾燥状態
が折角確保されている空間に水分・ガスを取り込んでし
まうこととなるため好ましくない。
【0005】本発明は、上述の課題に鑑みて、吸湿性,
易酸化性,加水分解性の少なくとも一つの特性を有する
内容物を収容する容器であって、内容物の充填前におい
て容器内の脱酸素状態及び乾燥状態を確保できると共
に、内容物充填の際には容器外から充填状況を確認しな
がら充填作業をするのに有用であるばかりでなく、極力
水分・ガスを取り込むことなく内容物を充填するのに役
立ち、更に、薬剤充填後には、水分・ガスによる影響を
内容物に対して受けさせることなく安定して内容物を保
存することができ且つ容器外から内容物を視認すること
ができるようにした容器を提供することを目的とする。
【0006】上述の如き目的を達成する本発明に係る容
器は、周辺部を溶着することにより形成されて吸湿性,
易酸化性,加水分解性の少なくとも一つの特性を有する
内容物が収容される収容室にて成る透明でほぼ扁平な樹
脂製容器本体と、前記ほぼ扁平な容器本体の一側に、そ
の一側との間に密封状態に第一の空間を持たせて剥離可
能に弱シールで周辺部において溶着された水分・ガス非
透過性バリアフィルムと、前記ほぼ扁平な容器本体の他
側に、その他側との間に密封状態に第二の空間を持たせ
て周辺部において溶着された水分・ガス遮断性の透明な
樹脂製バリアフィルムと、前記第一の空間内に収容され
た少なくとも脱酸素剤,乾燥剤のいずれか一方とを有す
る容器において、前記容器本体の溶着された前記周辺部
の内の、縁部より前記収容室方向へ離れた部分の少なく
とも一カ所に、前記容器本体の前記周辺部を貫通する貫
通孔を形成し、前記貫通孔を閉塞しないように前記水分
・ガス非透過性バリアフィルムの前記周辺部を前記容器
本体の前記一側の周辺部に弱シールで剥離可能に溶着す
ると共に、前記貫通孔を閉塞しないように前記樹脂製バ
リアフィルムの前記周辺部を前記容器本体の前記他側の
周辺部に溶着することにより、前記第一の空間と前記第
二の空間とを前記貫通孔を介して互いに連通させたこと
を特徴とする。
【0007】請求項2に記載の容器は、前記容器本体の
溶着された前記周辺部の適宜箇所に、前記収容室方向へ
延びて前記収容室と連通する開放自在部を設け、その適
宜箇所を切断することにより前記開放自在部を開口させ
て、その開口した開放自在部を介して前記内容物を前記
収容室内に収容するようにしたことを特徴とする。
【0008】請求項3に記載の容器は、前記樹脂製バリ
アフィルムの外表面に、第二の水分・ガス非透過性バリ
アフィルムを溶着することにより、前記樹脂製バリアフ
ィルムを前記第二の水分・ガス非透過性バリアフィルム
にて被覆したことを特徴とする。
【0009】請求項4に記載の容器は、必要に応じて互
いに連通させることができるよう剥離可能に弱シールさ
れた仕切部により仕切られ且つ周辺部が夫々溶着され
た、ほぼ扁平な第一の収容室と吸湿性,易酸化性,加水
分解性の少なくとも一つの特性を有する薬剤が収容され
るほぼ扁平な第二の収容室との少なくとも二つの収容室
を備えた透明な樹脂製容器本体と、前記ほぼ扁平な第二
の収容室の一側に、その一側との間に密封状態に第一の
空間を持たせて剥離可能に弱シールで周辺部において溶
着された水分・ガス非透過性バリアフィルムと、前記ほ
ぼ扁平な第二の収容室の他側に、その他側との間に密封
状態に第二の空間を持たせて周辺部において溶着された
水分・ガス遮断性の透明な樹脂製バリアフィルムと、前
記第一の空間内に収容された少なくとも脱酸素剤,乾燥
剤のいずれか一方とを有する容器において、前記第二の
収容室の溶着された周辺部の内の、縁部より前記第二の
収容室方向へ離れた部分の少なくとも一カ所に、前記第
二の収容室の前記周辺部を貫通する貫通孔を形成し、前
記貫通孔を閉塞しないように前記水分・ガス非透過性バ
リアフィルムの前記周辺部を前記第二の収容室の前記一
側の周辺部に弱シールで剥離可能に溶着すると共に、前
記貫通孔を閉塞しないように前記第二の樹脂製バリアフ
ィルムの前記周辺部を前記第二の収容室の前記他側の周
辺部に溶着することにより、前記第一の空間と前記第二
の空間とを前記貫通孔を介して連通させたことを特徴と
する。
【0010】請求項5に記載の容器は、前記第二の収容
室の溶着された前記周辺部の適宜箇所に、前記第二の収
容室方向へ延びて前記第二の収容室と連通する開放自在
部を設け、その適宜箇所を切断することにより前記開放
自在部を開口させて、その開口した開放自在部を介して
前記薬剤を前記第二の収容室内に収容するようにしたこ
とを特徴とする。
【0011】請求項6に記載の容器は、前記樹脂製バリ
アフィルムの外表面に、第二の水分・ガス非透過性バリ
アフィルムを溶着することにより、前記樹脂製バリアフ
ィルムを前記第二の水分・ガス非透過性バリアフィルム
にて被覆したことを特徴とする。
【0012】請求項7に記載の容器は、前記第一の収容
室内に第二の薬剤を収容したことを特徴とする。
【0013】請求項8に記載の容器は、前記第二の収容
室内に易酸化性薬液がほぼ一杯に収容され、前記仕切部
を剥離させることにより前記第一の収容室と前記第二の
収容室とを連通させて前記容器を患者に対する施薬の用
に供する時に前記易酸化性薬液の前記容器からの滴下を
促進させると共に前記易酸化性薬液の水位を視認させる
ことができるよう作用する気体が、前記第一の収容室内
に収容されるようになっていることを特徴とする。
【0014】本発明に係る容器は、ほぼ扁平状に形成し
た収容室の両側をそれらとの間に第一の空間と第二の空
間とを持たせて水分・ガス非透過性バリアフィルムと透
明な樹脂製バリアフィルムとで被覆したので、透明な樹
脂製バリアフィルムの側より内容物の充填状況を外部か
ら確認しながらその充填作業を行うのに役立つばかりで
なく、内容物充填後の保存中に、内容物が変質若しくは
変容或いは変色していないか又は収容室内に異物が混入
していないか等についての容器外からの検査をも可能に
することができるようになる。また、収容室の片側と水
分・ガス非透過性バリアフィルムとにより形成された第
一の空間内に脱酸素剤,乾燥剤の少なくともいずれか一
方を封入し且つ第一の空間と第二の空間と貫通孔を介し
て連通させたので、収容室の他側との間で第二の空間を
形成している樹脂製フィルムが水分・ガスの透過を許容
する傾向にあっても、その樹脂製フィルムを透過した水
分・ガスを第一の空間内に封入された脱酸素剤或いは乾
燥剤を介して除去することができるようになる。
【0015】また、本発明に係る容器は、 必要に応じ
て互いに連通させることができるよう剥離可能に弱シー
ルされた仕切部により仕切られたほぼ扁平な第一の収容
室と易酸化性,吸湿性,加水分解性の少なくとも一つの
特性を有する薬剤を収容する第二の収容室との少なくと
も二つの収容室を有し、前記第二の収容室の両側をそれ
らとの間に第一の空間と第二の空間とを持たせて水分・
ガス非透過性のバリアフィルムと透明な樹脂製バリアフ
ィルムとで被覆したので、透明な樹脂製バリアフィルム
の側より薬剤の充填状況を外部から確認しながらその充
填作業を行うのに役立つばかりでなく、薬剤充填後の保
存中に、薬剤が変質若しくは変容或いは変色していない
か又は第二の収容室内に異物が混入していないか等につ
いての容器外からの検査をも可能にすることができるよ
うになる。また、第二の収容室の片側と水分・ガス非透
過性のバリアフィルムとにより形成された第一の空間内
に脱酸素剤,乾燥剤の少なくともいずれか一方を封入し
且つ第一の空間と第二の空間とを貫通孔を介して連通さ
せたので、第二の収容室の他側との間で第二の空間を形
成している樹脂製フィルムが水分・ガスの透過を許容す
る傾向にあっても、その樹脂製フィルムを透過した水分
・ガスを第一の空間内に封入された脱酸素剤或いは乾燥
剤を介して除去することができるようになる。
【0016】更に、本発明に係る容器は、容器本体の溶
着された周辺部の適宜箇所に、第二の収容室方向へ延び
て第二の収容室と連通する開放自在部を設け、容器本体
の前記適宜箇所を切断することにより開放自在部を開口
させて、その開口した開放自在部を介して薬剤を第二の
収容室内に収容するよう構成したので、脱酸素剤,乾燥
剤によって脱酸素状態,乾燥状態が確保された第一の空
間及び第二の空間を開披させることなく、薬剤を第二の
収容室内に充填することができるようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて説明する。尚、同一構成のものについては、図中
で同一の参照符号を用いて示した。図1は、本発明が適
用されたほぼ扁平な点滴用容器の一側を示した図、図2
は同容器の他側を示した図、図3は同容器の縦断面図で
ある。図示実施形態に係る容器は易酸化性薬液を収容す
るもので、その容器本体は、二枚の透明な可撓性樹脂シ
ート1,2の周辺部を互いに溶着することにより収容室
3を有するものとしてほぼ扁平状に形成されている。樹
脂シート1,2の互いに溶着された各周辺部の内の両側
辺部1b,1b、2b,2bにおいて、その縁部1c,
1c、2c,2cより収容室3方向へ若干離れた箇所に
は、樹脂シート1,2を貫通した貫通孔5が設けられて
いる。また、樹脂シート1,2の下側辺部1d,2dを
その間にチューブ状のポート6を挟んだ状態で溶着する
ことにより、収容室3と連通したポート6が容器本体の
下側端部に設けられ、このポート6は栓体7にて閉塞さ
れている。更に、収容室3内には、例えば、L−システ
イン塩酸塩を含有した薬液(市販のものとしては、(株)
ミノファーゲン製薬製の「強力ミノファーゲン シ
ー),抗生物質,アミノ酸等の易酸化性薬液が収容され
ている。
【0018】尚、図示実施形態においては、貫通孔5を
樹脂シート1,2の夫々の両側辺部1b,1b、2b,
2bを貫通するものとして四個設けたが、樹脂シート
1,2の周辺部のいずれかの箇所にその縁部より若干離
れた位置で樹脂シート1,2を貫通するものとして少な
くとも一個設ければよい。
【0019】薬液は、それが水分を取り込むことにより
濃度が変化し、また、空気に長期間晒されることにより
変質若しくは変容或いは変色する傾向にあることは否め
ない。そこで、本発明に係る容器においては、収容室3
内への水分・ガスの侵入を防止するべく、上述した如く
ほぼ扁平状に形成された容器本体の両側は、それらとの
間に密封状態に空間8,9を持たせて水分・ガス非透過
性のバリアフィルム10と水分・ガス遮断性のバリアフ
ィルム11とで被覆されている。容器本体の一側を被覆
している水分・ガス非透過性バリアフィルム10は、水
分・ガスの透過を完璧に遮断するフィルムであり、具体
的には、アルミ箔積層フィルム,アルミ蒸着フィルム等
の如き金属材料を使用した包材フィルムを用いることが
できる。一方、容器本体の他側を被覆しているバリアフ
ィルム11は、収容室3の内部を容器外から視認するこ
とができるようにするべく、水分・ガス遮断性の透明な
樹脂フィルム材料にて構成されている。具体的には、酸
化ケイ素蒸着ポリエチレンテレフタラートフィルム(市
販のものとしては、「シリカペット(商品名)」)等を
用いることができる。
【0020】水分・ガス非透過性のバリアフィルム10
は、容器本体の一側を構成している樹脂シート1の周辺
部にバリアフィルム10の周辺部を剥離可能に弱シール
することにより、必要に応じて容器本体より剥離させる
ことができるよう溶着されている。より詳述すると、図
1及び図3に示したように、バリアフィルム10の上側
辺部10aを樹脂シート1の上側辺部1aに弱シールし
且つバリアフィルムの10の下側辺部を樹脂シート1の
下側辺部1dに弱シールすると共に、バリアフィルム1
0の両側辺部10b,10bの縁部10c,10cを貫
通孔5を閉塞しないように樹脂シート1の両側辺部1
b,1bの縁部1c,1cに弱シールすることにより、
バリアフィルム10は樹脂シート1との間に密封状態に
空間8を持たせて樹脂シート1に剥離可能に溶着されて
いる。また、バリアフィルム11は、図2及び図3に示
したように、容器本体の他側を構成している樹脂シート
2の周辺部にバリアフィルム11の周辺部を溶着するこ
とにより樹脂シート2を被覆している。より詳述する
と、バリアフィルム11の上側辺部11aを樹脂シート
2の上側辺部2aに溶着し且つバリアフィルムの11の
下側辺部を樹脂シート2の下側辺部2dに溶着すると共
に、バリアフィルム11の両側辺部11b,11bの縁
部11c,11cを貫通孔5を閉塞しないように樹脂シ
ート2の両側辺部2b,2bの縁部2c,2cに溶着す
ることにより、バリアフィルム11は樹脂シート2との
間に密封状態に空間9を持たせて樹脂シート2に溶着さ
れている。樹脂シート1,2を上述した如く夫々バリア
フィルム10,11で被覆することにより形成された空
間8と空間9は、貫通孔5を介して互いに連通されてい
る。
【0021】樹脂シート1とバリアフィルム10とで密
封状態に区画された空間8内には、収容室3内を脱酸素
状態に維持させ且つ収容室3内に充填された薬液の酸化
による変質若しくは変容を防止するための脱酸素剤Aが
封入されている。脱酸素剤としては、例えば、三菱瓦斯
化学社製のエージレス(商品名),アモルファス銅を用
いた脱酸素剤等を用いることができる。尚、脱酸素剤
を、樹脂シート2と透明なバリアフィルム11とで密封
状態に区画された空間9内に封入するのではなく、樹脂
シート1と不透明なバリアフィルム10とで密封状態に
区画された空間8内に封入したのは、空間9内に封入す
ると、空間9のバリアフィルム11が透明な樹脂フィル
ムであっても、脱酸素剤Aが邪魔となって薬液を容器外
から視認することができなくなる虞れがあるからであ
る。
【0022】バリアフィルム10,11で被覆された容
器本体の上端部には、患者に対する施薬時に容器をスタ
ンド等に吊り下げるための吊下げ用孔15が形成されて
いる。
【0023】このように構成された本発明に係る容器に
おいては、容器本体の一側を構成している樹脂シート1
が水分・ガスの透過を完全に遮断する水分・ガス非透過
性のフィルム10にて被覆されているので、水分・ガス
がフィルム10を透過して空間8内に侵入することがな
い。また、空間8内に脱酸素剤Aが封入されているの
で、この脱酸素剤Aによる脱酸素作用を収容室3に波及
させて、収容室3内を脱酸素状態に維持させることがで
きる。更に、収容室3内への水分・ガスの侵入を極力阻
止し、容器外から内部を視認しつつ薬液充填作業を行え
るようにすると共に、収容室3内に収容された薬液の視
認を可能にするべく樹脂シート2に溶着された透明な樹
脂フィルム11は、それが水分・ガス遮断性のフィルム
であっても、水分・ガスの透過を僅かに許す傾向にある
が、上述した如く、貫通孔5を介して空間9が空間8と
連通していて、空間8内に封入された脱酸素剤Aによる
脱酸素作用を貫通孔5を介して空間9へと波及させるこ
とができるので、水分,空気が仮令樹脂フィルム11を
透過して空間9内に侵入したとしても、それを除去する
ことができる。従って、この実施形態に係る容器は、薬
液充填前において脱酸素状態に維持されるようになる。
【0024】尚、上述の如く構成された容器は、薬液充
填前に、ガンマー線照射等により滅菌処理が施される。
また、滅菌処理後の薬液の充填は、無菌室にて、栓体7
をポート6から取り外して、ポート6を介して収容室3
内に薬液をそそぎ込むことにより実施される。薬液充填
後には、ポート6を栓体7で再び閉塞する。
【0025】収容室3内に薬液が充填されて保存されて
いる状態においては、容器本体の一側を構成している樹
脂シート1が水分・ガスの透過を完全に遮断する水分・
ガス非透過性のフィルム10にて被覆されているので、
水分・空気がフィルム10を透過して空間8内に侵入す
ることがない。また、空間8内に脱酸素剤Aが封入され
ているので、この脱酸素剤Aによる脱酸素作用を収容室
3内の薬液に波及させることができる。更に、容器本体
の他側を構成している樹脂シート2が透明な樹脂フィル
ム11にて被覆されているので、収容室3内への異物の
混入,薬液の変質若しくは変容或いは変色等を容器外か
ら検査することができる。また、水分,空気が樹脂フィ
ルム11を透過して空間9内に侵入したとしても、上述
した如く、貫通孔5を介して空間9が空間8と連通して
いて、空間8内に封入された脱酸素剤Aによる脱酸素作
用を貫通孔5を介して空間9へ波及させることができる
ので、当該水分,空気を収容室3に侵入させることなく
除去することができる。従って、この実施形態に係る容
器は、水分,空気を遮断して薬液を安定よく保存するこ
とができる。
【0026】この容器を患者に対する施薬の用に供する
場合には、栓体7に輸液セットを接続して吊下げ用孔1
5を介して容器をスタンドに吊り下げることにより輸液
セットを通じて患者に施薬することができるようにな
る。尚、容器本体に剥離可能に弱シールで溶着された水
分・ガス非透過性バリアフィルム10を容器本体より剥
がして脱酸素剤を除去した状態で、容器を施薬の用に供
することができる。
【0027】図4は、本発明の別の実施形態に係る容器
の縦断面図である。この実施形態は、透明な樹脂バリア
フィルム11の外面上にバリアフィルム10と同様の素
材にて構成された第二の水分・ガス非透過性バリアフィ
ルム20を弱シールで剥離可能に溶着することにより、
樹脂バリアフィルム11を第二の水分・ガス非透過性の
バリアフィルム20で被覆した点を除いては、図1〜図
3に示した実施形態と同様に構成されている。
【0028】図4に示した容器においては、樹脂製バリ
アフィルム11が水分・ガスを完璧に遮断する水分・ガ
ス非透過性バリアフィルム20にて被覆されているた
め、第二のバリアフィルム20が、第一の水分・ガス非
透過性バリアフィルム10と相俟って、薬液収容前にお
いては収容室3を水分・ガスから完璧に遮断し、薬液収
容後には薬液を水分・ガスより完璧に遮断してより安定
よく薬液を保存するのに役立つ。
【0029】尚、図1〜図4に示した実施形態に係る容
器は、易酸化性薬液を収容する点滴用容器として構成し
たが、易酸化性の液状或いはジェル状の化粧品を収容す
ることもできる。また、ポート6及び栓体7を設けない
で、易酸化性,吸湿性,加水分解性の少なくとも一つの
特性を有する薬剤,化粧品,食品を単に収容保存するも
のとして構成することもでき、その場合には、容器を破
断させることにより薬剤,化粧品,食品を容器より取り
出すことができる。この場合には、空間8内には、その
薬剤,化粧品,食品の特性に応じて脱酸素剤,乾燥剤の
少なくともいずれか一方が収容される。乾燥剤として
は、例えば、シリカゲル,ゼオライト,シリカゲル成形
物,脱酸素剤一体物等を用いることができる。また、収
容室3内への薬剤,化粧品,食品の充填は、後述する図
5〜図7に示した実施形態におけるように、充填時に開
口される開放自在部を収容室3に連通させて容器本体に
設けることにより、その開放自在部を介して実施するこ
とができる。
【0030】図5は、薬液充填前における、本発明の更
に別の実施形態に係る点滴用容器の一側を示した図、図
6は同容器の他側を示した図、図7は同容器の縦断面図
である。この実施形態は、収容室3に加えて、収容室3
と必要に応じて連通させることのできる収容室30を有
するものとして容器本体を構成し、収容室3内に易酸化
性の薬液を収容する際に開口される開放自在部4を容器
本体に備え且つ栓体7で閉塞されるポート6を収容室3
0側に設けた点において、図1〜図3に示した容器と相
違しているだけで、その他の部分は図1〜図3に示した
実施形態と同様に構成されている。尚、収容室30内に
は、後述する理由により、空気,酸素,窒素,二酸化炭
素等の気体が収容されるようになっている。
【0031】図5〜図7に示した実施形態に係る容器の
本体は、二枚の透明な可撓性樹脂シート1,2の周辺部
を互いに溶着すると共に樹脂シート1,2の所定箇所を
互いに必要に応じて剥離可能に弱シールで溶着して仕切
部40を設けることにより仕切部40を介して仕切られ
たほぼ扁平な収容室3と収容室30と、薬液充填時に開
口される開放自在部4とを有するものとして形成されて
いる。より詳述すると、二枚の樹脂シート1,2の内
の、収容室3の両側を構成しているシート部分は、それ
らの上側辺部1a,2aにおいてその一部(開放自在部
4に対応する部分)を除いて剥離不能に強シールすると
共にそれらの両側辺部1b,1b、2b,2bにおいて
も剥離不能に強シールすることにより、互いに溶着され
ている。また、二枚の樹脂シート1,2の内の、収容室
30の両側を構成している部分は、それらの両側辺部に
おいて剥離不能に強シールされ且つ下側辺部1e,2e
においてその間に栓体7で閉塞されたチューブ状のポー
ト6を挟んだ状態で強シールされている。更に、二枚の
樹脂シート1,2の内の、仕切部40に対応する部分
は、互いに弱シールにて剥離可能に溶着されている。開
放自在部4は、樹脂シート1,2の上側辺部1a,2a
の縁部より離れた位置より収容室3まで延びて収容室3
と連通するものとして形成されている。この開放自在部
4は、樹脂シート1,2の上側辺部1a,2aを強シー
ルで互いに溶着する際に、開放自在部4に相当する上側
辺部1a,2aの部分をジグ等を用いて溶着させないよ
うにして上側辺部1a,2aの他の部分を強シールする
ことにより形成することができる。また、収容室3を構
成している樹脂シート1,2部分の互いに強シールにて
溶着された両側辺部1b,1b、2b,2bにおいて、
両側辺部1b,1b、2b,2bの縁部1c,1c、2
c,2cより若干離れた箇所には、樹脂シート1,2を
貫通した4個の貫通孔5が設けられている。
【0032】尚、図5〜図7に示した実施形態において
は、貫通孔5を、収容室3を構成している樹脂シート
1,2部分の両側辺部1b,1b、2b,2bを貫通す
るものとして四個設けたが、収容室3を構成している樹
脂シート1,2の上側辺部1a,2aに、その縁部より
若干離れた位置で樹脂シート1,2を貫通するものとし
て設けることもでき、また、貫通孔5は少なくとも一個
設ければよい。
【0033】上述した如くほぼ扁平状に形成された収容
室3の両側は、それらとの間に密封状態に空間8,9を
持たせて水分・ガス非透過性のバリアフィルム10と水
分・ガス遮断性の透明な樹脂製バリアフィルム11とで
被覆されている。より詳述すると、図5及び図7に示し
たように、水分・ガス非透過性のバリアフィルム10の
上側辺部10aを収容室3の一側を構成している樹脂シ
ート1部分の上側辺部1aに弱シールし且つバリアフィ
ルム10の下側辺部を仕切部40上に弱シールすると共
に、バリアフィルム10の両側辺部10b,10bの縁
部10c,10cを貫通孔5を閉塞しないように収容室
3の一側を構成している樹脂シート1部分の両側辺部1
b,1bの縁部1c,1cに弱シールすることにより、
収容室3との間に第一の空間8を密封に形成した状態
で、バリアフィルム10は収容室3の一側を構成してい
る樹脂シート1部分に剥離可能に溶着されている。ま
た、図6及び図7に示したように、水分・ガス遮断性の
バリアフィルム11の上側辺部11aを収容室3の他側
を構成している樹脂シート2部分の上側辺部2aにシー
ルし且つバリアフィルム11の下側辺部を仕切部40上
にシールすると共に、バリアフィルム11の両側辺部1
1b,11bの縁部11c,11cを貫通孔5を閉塞し
ないように収容室3の他側を構成している樹脂シート2
部分の両側辺部2b,2bの縁部2c,2cにシールす
ることにより、収容室3との間に第二の空間9を密封に
形成した状態で、バリアフィルム11は収容室3の他側
を構成している樹脂シート2部分に溶着されている。容
器本体を上述した如くバリアフィルム10,11で被覆
することにより形成された第一の空間8と第二の空間9
とは、貫通孔5を介して互いに連通されている。
【0034】樹脂シート1とバリアフィルム10とで密
封状態に区画された第一の空間8内には、薬液充填前に
おいて収容室3内を脱酸素状態に維持させ且つ薬液充填
後には充填された薬液の酸化による変質若しくは変容を
防止するための脱酸素剤Aが封入されている。
【0035】このように構成された容器は薬液充填前
に、例えば、ガンマー線照射等で滅菌処理される。滅菌
処理後薬液を充填する場合には、先ず、樹脂シート1,
2の上側辺部1a,2aとバリアフィルム10,11の
上側辺部10a,11aとが互いに溶着されて成る上側
部13(図7参照)を、図5及び図7に一点鎖線14で
示したように開放自在部4との境目で容器の横方向に沿
って切断すると、開放自在部4が開口されるようにな
る。この状態で、無菌室にて、例えば、図8に示したよ
うに薬液供給パイプXを開口した開放自在部4内に挿通
して収容室3内に薬液をほぼ一杯に充填する。この容器
は、樹脂シート1,2及びバリアフィルム10,11を
それらの上側辺部1a,2a,10a,11aで互いに
溶着することにより成る上側部13の所定箇所14を切
断して開口させた開放自在部4を介して薬液を収容室3
内に充填するものであり、容器の上側部13を切断して
も空間8,9が開披されることがないため、水分・ガス
を空間8,9内に取り込むことなく、透明な樹脂製ガス
バリアフィルム11を介して薬液の充填状況を観察しつ
つ充填作業を行うことができる。収容室3内への薬液充
填完了後に、容器の上側部13を強シールすることによ
り開放自在部4を閉塞し、図9及び図10に示したよう
に、患者に対する施薬時に容器をスタンド等に吊り下げ
るための吊下げ用孔15を形成する。
【0036】この実施形態に係る容器は、長期間に亘っ
て空気に触れると変質若しくは変容或いは変色する虞れ
のある易酸化性薬液を収容する際の問題点に鑑みて、提
案されたものである。より詳述すると、上述した如く、
易酸化性の薬液は、長期間に亘り空気に触れると、変質
若しくは変容或いは変色する虞れがあるため、空気を収
容室内に取り込んだ状態で保存することは好ましくな
い。かと言って、空気を殆ど存在させないで易酸化性薬
液を収容室一杯に収容したのでは、患者に対する施薬に
際して薬液を容器よりスムーズに滴下させることができ
なくなるばかりでなく、空気を介して薬液の水位を確認
することができなくなるため、施薬中に看護婦等は患者
に対する施薬量を知ることができない。
【0037】そこで、図5〜10に示した実施形態にお
いては、易酸化性薬液を極力空気に晒させないようにす
るために易酸化性薬液を収容室3内に上述した如く空気
を殆ど取り込むことなくほぼ一杯に収容し、収容室30
内には、後述する如く収容室3と収容室30とを仕切部
40を剥離させることにより連通させて容器を患者に対
する施薬の用に供する時に易酸化性薬液の容器からの滴
下を促進させると共に易酸化性薬液の水位を看護婦等に
視認させることができるよう作用する気体が収容され
る。このように構成すれば、使用前においては易酸化性
薬液を気体に晒すことなく安定よく保存することができ
るようになる。尚、収容室30内への気体の収容は、栓
体7をポート部6から取り外すことにより実施すること
ができる。
【0038】図9及び図10の容器を患者に対する施薬
の用に供する場合には、先ず、容器本体よりバリアフィ
ルム10を剥がして脱酸素剤Aを取り除き、弱シールさ
れた仕切部40を剥離させることにより収容室3と収容
室30とを連通させる。収容室3と収容室30とを連通
させた状態で、栓体7に輸液セットを接続して吊下げ用
孔15を介して容器をスタンドに吊り下げると、収容室
30内に収容されていた気体の圧力によって薬液を輸液
セットへとスムーズに滴下させて患者に施薬することが
できるようになる。また、収容室30内に収容されてい
た気体が、施薬中に当該薬液の水位を指し示すよう作用
するので、看護婦等は、患者に対する施薬量を気体によ
って示された薬液の水位により確認することができるよ
うになる。
【0039】尚、図5〜図10に示した実施形態におい
ては、収容室3内に易酸化性の薬液を収容し、収容室3
0内に気体を収容するよう構成したが、それに限らず、
例えば、収容室3内に、抗生剤,抗癌剤,ステロイド
剤,血栓溶解剤等の如き吸湿性,易酸化性,加水分解性
の少なくとも一つの特性を有する薬剤を収容し、収容室
30内に、収容室3内に収容される薬剤の溶解液又は希
釈液、例えば、生理食塩水,ブドウ糖液等を収容するよ
うにしてもよい。この場合には、当該薬剤の特性に応じ
て、空間8内には、脱酸素剤,乾燥剤の少なくともいず
れか一方が封入される。また、図4を用いて説明したの
と同様に、樹脂製バリアフィルム11の上に更に水分・
ガス非透過性のフィルムを剥離可能に溶着するよう構成
してもよい。
【0040】本発明について、特定の実施形態を用いて
説明したが、本発明はそれらに限定されるものではな
く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えた
ものを含むことは明らかである。例えば、上記実施形態
においては、容器本体を二枚の樹脂シートにて形成した
が、一枚の樹脂シートを用いて所定箇所を溶着すること
により容器本体を形成してもよい。また、図5〜図10
に示した実施形態は、少なくとも二つの収容室を有する
ものとして構成したが、三つ以上の収容室を有するもの
として構成することもできる。
【0041】
【発明の効果】本発明に依れば、ほぼ扁平状に形成した
収容室の両側をそれらとの間に第一の空間と第二の空間
とを持たせて水分・ガス非透過性のバリアフィルムと透
明な樹脂製バリアフィルムとで被覆したので、透明な樹
脂製バリアフィルムの側より内容物の充填状況を外部か
ら確認しながらその充填作業を行うのに役立つばかりで
なく、内容物充填後の保存中に、内容物が変質若しくは
変容或いは変色していないか又は収容室内に異物が混入
していないか等についての容器外からの検査をも可能に
することができるようになる。また、収容室の片側と水
分・ガス非透過性のバリアフィルムとにより形成された
第一の空間内に脱酸素剤,乾燥剤の少なくともいずれか
一方を封入し且つ貫通孔を介して第二の空間を第一の空
間と連通させたので、収容室の他側との間で第二の空間
を形成している樹脂製フィルムが水分・ガスの透過を許
容する傾向にあっても、その樹脂製フィルムを透過した
水分・ガスを第一の空間内に封入された脱酸素剤或いは
乾燥剤を介して除去することができる。更に、内容物の
充填時に開口される開放自在部を容器本体に設けたの
で、第一の空間と第二の空間とを開披することなく、第
一の空間内に封入された脱酸素剤,乾燥剤により確保さ
れた容器内の乾燥状態,脱酸素状態を維持させたままで
内容物を収容室内に充填することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るほぼ扁平状の容器の一側を示
した図である。
【図2】 同容器の他側を示した図である。
【図3】 同容器の縦断面図である。
【図4】 本発明の第二実施形態に係る容器の縦断面
図である。
【図5】 薬液充填前における、本発明の第三実施形
態に係る容器の一側を示した図である。
【図6】 図5に示した容器の他側を示した図であ
る。
【図7】 同容器の縦断面図である。
【図8】 同容器の収容室内への薬液充填方法を説明
するための縦断面図である。
【図9】 薬液充填後の同容器の一側を示した図であ
る。
【図10】 図9に示した容器の縦断面図である。
【符号の説明】
1,2 容器本体を構成している樹脂シート 3,30 収容室 4 開放自在部 5 貫通孔 8 第一の空間 9 第二の空間 10,20 水分・ガス非透過性バリアフィルム 11 水分・ガス遮断性の透明な樹脂フィ
ルム 40 弱シールされた仕切部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61J 1/00 333Z Fターム(参考) 3E064 AA05 BA17 BA55 BB03 BC08 BC18 EA18 EA30 FA04 HN05 HN65 3E067 AB01 AB81 AC01 BA12A BB14A BB24A BB25A BB26A CA04 CA05 CA06 CA11 CA24 EA06 EE15 EE25 EE29 EE43 EE44 EE47 FA04 FA05 FB12 GD07 GD10

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周辺部を溶着することにより形成されて
    吸湿性,易酸化性,加水分解性の少なくとも一つの特性
    を有する内容物が収容される収容室にて成る透明でほぼ
    扁平な樹脂製容器本体と、前記ほぼ扁平な容器本体の一
    側に、その一側との間に密封状態に第一の空間を持たせ
    て剥離可能に弱シールで周辺部において溶着された水分
    ・ガス非透過性バリアフィルムと、前記ほぼ扁平な容器
    本体の他側に、その他側との間に密封状態に第二の空間
    を持たせて周辺部において溶着された水分・ガス遮断性
    の透明な樹脂製バリアフィルムと、前記第一の空間内に
    収容された少なくとも脱酸素剤,乾燥剤のいずれか一方
    とを有する容器において、前記容器本体の溶着された前
    記周辺部の内の、縁部より前記収容室方向へ離れた部分
    の少なくとも一カ所に、前記容器本体の前記周辺部を貫
    通する貫通孔を形成し、前記貫通孔を閉塞しないように
    前記水分・ガス非透過性バリアフィルムの前記周辺部を
    前記容器本体の前記一側の周辺部に弱シールで剥離可能
    に溶着すると共に、前記貫通孔を閉塞しないように前記
    樹脂製バリアフィルムの前記周辺部を前記容器本体の前
    記他側の周辺部に溶着することにより、前記第一の空間
    と前記第二の空間とを前記貫通孔を介して互いに連通さ
    せたことを特徴とする容器。
  2. 【請求項2】 前記容器本体の溶着された前記周辺部
    の適宜箇所に、前記収容室方向へ延びて前記収容室と連
    通する開放自在部を設け、その適宜箇所を切断すること
    により前記開放自在部を開口させて、その開口した開放
    自在部を介して前記内容物を前記収容室内に収容するよ
    うにしたことを特徴とする、請求項1に記載の容器。
  3. 【請求項3】 前記樹脂製バリアフィルムの外表面に、
    第二の水分・ガス非透過性バリアフィルムを溶着するこ
    とにより、前記樹脂製バリアフィルムを前記第二の水分
    ・ガス非透過性バリアフィルムにて被覆したことを特徴
    とする、請求項1又は2に記載の容器。
  4. 【請求項4】 必要に応じて互いに連通させることがで
    きるよう剥離可能に弱シールされた仕切部により仕切ら
    れ且つ周辺部が夫々溶着された、ほぼ扁平な第一の収容
    室と吸湿性,易酸化性,加水分解性の少なくとも一つの
    特性を有する薬剤が収容されるほぼ扁平な第二の収容室
    との少なくとも二つの収容室を備えた透明な樹脂製容器
    本体と、前記ほぼ扁平な第二の収容室の一側に、その一
    側との間に密封状態に第一の空間を持たせて剥離可能に
    弱シールで周辺部において溶着された水分・ガス非透過
    性バリアフィルムと、前記ほぼ扁平な第二の収容室の他
    側に、その他側との間に密封状態に第二の空間を持たせ
    て周辺部において溶着された水分・ガス遮断性の透明な
    樹脂製バリアフィルムと、前記第一の空間内に収容され
    た少なくとも脱酸素剤,乾燥剤のいずれか一方とを有す
    る容器において、前記第二の収容室の溶着された周辺部
    の内の、縁部より前記第二の収容室方向へ離れた部分の
    少なくとも一カ所に、前記第二の収容室の前記周辺部を
    貫通する貫通孔を形成し、前記貫通孔を閉塞しないよう
    に前記水分・ガス非透過性バリアフィルムの前記周辺部
    を前記第二の収容室の前記一側の周辺部に弱シールで剥
    離可能に溶着すると共に、前記貫通孔を閉塞しないよう
    に前記第二の樹脂製バリアフィルムの前記周辺部を前記
    第二の収容室の前記他側の周辺部に溶着することによ
    り、前記第一の空間と前記第二の空間とを前記貫通孔を
    介して連通させたことを特徴とする容器。
  5. 【請求項5】 前記第二の収容室の溶着された前記周辺
    部の適宜箇所に、前記第二の収容室方向へ延びて前記第
    二の収容室と連通する開放自在部を設け、その適宜箇所
    を切断することにより前記開放自在部を開口させて、そ
    の開口した開放自在部を介して前記薬剤を前記第二の収
    容室内に収容するようにしたことを特徴とする、請求項
    4に記載の容器。
  6. 【請求項6】 前記樹脂製バリアフィルムの外表面に、
    第二の水分・ガス非透過性バリアフィルムを溶着するこ
    とにより、前記樹脂製バリアフィルムを前記第二の水分
    ・ガス非透過性バリアフィルムにて被覆したことを特徴
    とする、請求項4又は5に記載の容器。
  7. 【請求項7】 前記第一の収容室内に第二の薬剤を収容
    したことを特徴とする、請求項4〜6のいずれか一項に
    記載の容器。
  8. 【請求項8】 前記第二の収容室内に易酸化性薬液がほ
    ぼ一杯に収容され、前記仕切部を剥離させることにより
    前記第一の収容室と前記第二の収容室とを連通させて前
    記容器を患者に対する施薬の用に供する時に前記易酸化
    性薬液の前記容器からの滴下を促進させると共に前記易
    酸化性薬液の水位を視認させることができるよう作用す
    る気体が、前記第一の収容室内に収容されるようになっ
    ていることを特徴とする、請求項4〜6のいずれか一項
    に記載の容器。
JP2002098198A 2002-04-01 2002-04-01 容 器 Pending JP2003292055A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002098198A JP2003292055A (ja) 2002-04-01 2002-04-01 容 器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002098198A JP2003292055A (ja) 2002-04-01 2002-04-01 容 器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003292055A true JP2003292055A (ja) 2003-10-15

Family

ID=29240301

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002098198A Pending JP2003292055A (ja) 2002-04-01 2002-04-01 容 器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003292055A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20080072992A1 (en) * 2006-09-27 2008-03-27 Patrick Baleriaux Novel Process
JP2011000333A (ja) * 2009-06-19 2011-01-06 Terumo Corp 薬剤充填済み容器体を収容した包装体
US9333288B2 (en) 2011-09-30 2016-05-10 Becton Dickinson France, S.A.S. Attachable plunger rod and associated packaging

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20080072992A1 (en) * 2006-09-27 2008-03-27 Patrick Baleriaux Novel Process
WO2008037699A1 (en) * 2006-09-27 2008-04-03 Aseptic Technologies S.A. Process for providing an oxygen-free atmosphere within a container
JP2011000333A (ja) * 2009-06-19 2011-01-06 Terumo Corp 薬剤充填済み容器体を収容した包装体
US9333288B2 (en) 2011-09-30 2016-05-10 Becton Dickinson France, S.A.S. Attachable plunger rod and associated packaging
US10391250B2 (en) 2011-09-30 2019-08-27 Becton Dickinson France, S.A.S. Attachable plunger rod and associated packaging

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4467588A (en) Separated packaging and sterile processing for liquid-powder mixing
ES2215225T3 (es) Recipientes para fluidos parenterales.
KR100304846B1 (ko) 중탄산염 함유 약액 용기 포장체 및 피에이치인디케이터ㅔ
RU2103987C1 (ru) Многокамерная емкость
JP3282817B2 (ja) マルチチャンバー容器
RU2196536C2 (ru) Гибкая, имеющая множество отделений, емкость для лекарственного средства (варианты) и способ ее изготовления и использования
CZ3869U1 (cs) Zásobník s větším počtem komor
JP2006217975A (ja) 薬液バッグおよび薬液バッグ収容体
JP3060132B2 (ja) 複室容器
JP3060133B2 (ja) 複室容器
JP2003292055A (ja) 容 器
JP4335334B2 (ja) 薬剤混合輸液容器
JPH114872A (ja) 医療用容器
JP4383561B2 (ja) 薬剤混合輸液バッグ
JP2003267451A (ja) バリアフィルム及び同フィルムが適用された容器
JP4488907B2 (ja) 医療用二重包装製剤の製造方法および医療用二重包装製剤
JPH1176367A (ja) 医療用容器
JP2001190639A (ja) 医療用容器
JP2003250863A (ja) 易酸化性薬液用点滴容器
JPH10167341A (ja) 医療用容器の包装構造
JP2001252334A (ja) 輸液バッグ用の外装袋および外装カバーと、それらを用いた輸液バッグの保存方法および使用方法
JP2001252333A (ja) 医療用複室容器
JPH10218252A (ja) 多成分収容用容器
JPH1156968A (ja) 医療用容器の包装体
JP2006182408A (ja) 無菌の二室式レトルトパウチ及びその殺菌方法