JP2003290113A - 食器洗浄機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 食器洗浄機を対面式キッチンの流し台に設置
する場合に、食器洗浄機を使用する際に流し台の前方に
まわり込む必要があった。また流し台の収納性や作業性
や美観を損なってしまう場合があった。 【解決手段】 昇降手段を有し、本体９を昇降させて外
部ケース１２から出し入れする食器洗浄機８を、流し台
１の上方の収納キャビネット７に並べて設置する。本体
９の前方に前開口部１０と前蓋２０を備え、本体９の後
方に後開口部１８と後蓋２４を備え、前後両方から食器
を出し入れできるようにし、使用時に腰をかがめること
がなく楽な立ち姿勢で使用でき、汚れた食器をシンク内
から食器洗浄機に移動させる場合にも、床に水滴や汚れ
がこぼれ落ちることがない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、流し台に設置する
食器洗浄機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、食器洗浄機を台所空間に設置する
場合は、流し台のカウンター上に載置したり、カウンタ
ー下の収納キャビネット部分に組込んだりするものがあ
った。カウンター上に載置するものの場合は、カウンタ
ー上の空きスペースに食器洗浄機を置いて、食器洗浄機
への給水は流し台の水栓から分岐して、分岐部から食器
洗浄機までを給水ホースで連結して行ない、食器洗浄機
からの排水は食器洗浄機に連結した排水ホースで流し台
のシンクに流していた。食器洗浄機が腰高の位置に設置
されるため、食器洗浄機の使用時に腰をかがめることが
なく、楽な立ち姿勢で使用できるものであった。食器洗
浄機は流し台に前向きに載置したり、横向きに載置する
ことができ、また流し台のシンクのすぐ横に設置できる
ため、汚れた食器をシンク内から食器洗浄機に移動させ
る場合にも、床に水滴や汚れがこぼれ落ちることがない
ため、床面を汚さずに使用できるものであった。

【０００３】一方カウンター下の収納キャビネット部分
に組込むものの場合には、通常流し台の収納キャビネッ
トに多く使用される幅寸法３００ｍｍ、４５０ｍｍ、６
００ｍｍ、７５０ｍｍ、９００ｍｍなどと、幅寸法を等
しくした食器洗浄機を、収納キャビネットの替わりにカ
ウンター下に設置するもので、食器洗浄機の給水および
排水はカウンター下方に食器洗浄機用の給水管および排
水管を備えて接続する。カウンター上の調理や作業のス
ペースが削られることはなく、カウンター上は広々とし
て、見た目にもすっきりとしたものとなる。また食器洗
浄機の前面に、周囲の収納キャビネットと同じ面材を用
いることにより流し台全体とのデザイン上の統一を図る
ことができるものであった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の食器洗浄機は、
食器を出し入れする開口部と、運転操作する操作部とを
本体の前方に備えている。従来の流し台は室内壁に背面
を沿わせた形態で、前方のみから使用するもので、従来
の流し台においては、前方から使用する従来の食器洗浄
機で十分に対応可能であった。しかしながら、ライフス
タイルの多様化にともなうように、流し台の形態は従来
の室内の壁面に流し台の背面を沿わせたものだけでな
く、流し台の背面側をダイニングなどの居室につなげた
所謂対面式キッチンが増加している。対面式キッチンで
は、背面側から下膳作業が行えるなど、流し台の前方か
らも後方からも使用される。

【０００５】流し台のカウンター上に載置する食器洗浄
機の場合には、食器洗浄機をカウンター上に横向きに載
置すれば、流し台の背面側からも食器洗浄機を使用可能
となるが、流し台の背面側にカウンターを広げたり、サ
ブカウンターを備えたりする場合には、背面側から食器
洗浄機に手が届きにくくなり、使い勝手は悪くなる場合
があった。また、食器洗浄機をカウンター下の収納キャ
ビネット部に組込む場合は、通常流し台の前面側に組込
まれており、食器を出し入れする開口部や操作部は、前
面側にのみ備わっているため、背面側からは使用できな
かった。また、背面側に施工される給排水配管が邪魔に
なって、食器洗浄機を背面側から使用できるように設置
することは困難であった。

【０００６】なお、食器洗浄機をカウンター上に載置し
た場合には、食器洗浄機の設置に必要なスペースの分だ
けカウンター上のスペースが少なくなり、調理や作業の
スペースが削られてしまう問題があった。また食器洗浄
機の給排水ホースがカウンター上のシンクとその近傍に
設置されるため見た目にもすっきりせず、また給排水ホ
ースにシンクなどから水や油の飛び跳ねが生じるとホー
スが汚れる場合があった。またデザイン上統一された流
し台全体と食器洗浄機とはそぐわない場合があった。

【０００７】また、食器洗浄機をカウンター下の収納キ
ャビネット部に組込んだ場合には、食器洗浄機は使用者
の腰よりも低い位置に設置されることから、使用時にそ
の都度腰をかがめなければならず作業性がよくない問題
があった。また食器洗浄機の設置に必要なスペースの分
だけカウンター下の収納スペースが少なくなり、さらに
食器洗浄機の使い勝手を考慮して流し台のシンクの近傍
に組込むと、使用頻度の高い収納スペースが削られてし
まう。反対に、シンク近傍の収納スペースを確保すれ
ば、食器洗浄機はシンクから離れた場所に組込まれるた
め、汚れた食器をシンク内から食器洗浄機に移動させる
際に、床に水滴や汚れがこぼれ落ちて床面を汚してしま
う問題があった。またカウンター下の収納キャビネット
部から食器洗浄機やその一部を引出して使用するものの
場合には、使用者が流し台に沿って移動する際に邪魔に
なるなど、台所空間での通行の妨げになる場合があっ
た。

【０００８】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、本発明の目的は、食器洗浄機の使い勝手が
よく、流し台の作業性と収納性と美観を損なわない食器
洗浄機を提供することにあり、さらに対面式キッチンな
ど流し台の形態に応じた使い勝手のよい食器洗浄機を提
供することにある。

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明においては、台所空間に設置する食器洗浄機に
おいて、洗浄する食器を収納する洗浄槽を備えた本体
と、洗浄槽の前方には前開口部と、前開口部を塞ぐ前蓋
と、洗浄槽の後方には後開口部と、後開口部を塞ぐ後蓋
とを備えるようにしたので、食器洗浄機の前方からだけ
でなく後方からも洗浄槽に食器を出し入れすることがで
きる。特に対面式キッチンの場合に対面側からも食器を
出し入れできるので、食器洗浄機に食器を出し入れする
際に流し台の前方まで回り込まなくてもよくなる。対面
式キッチンの使い勝手は飛躍的に向上する。

【０００９】また食器洗浄機において、本体を収納可能
な外部ケースと、本体を上昇させて外部ケースに収納お
よび下降させて外部ケースから取り出す昇降手段とを備
えるようにしたので、食器洗浄機を使用者の目線の高さ
以上に設置する場合には、本体を上昇させて外部ケース
に収納しておき、必要なときに本体を下降させて外部ケ
ースから取出して使用することができる。食器洗浄機は
流し台のカウンターの上方に設置し、好ましくは、流し
台のカウンターの上方に設置される収納キャビネットに
隣接して設置するようにすれば、本体を外部ケースに収
納した状態では、使用者の流し台での作業の邪魔になる
ことがなく、カウンター上のスペースが食器洗浄機によ
って削られることもない。また本体を外部ケースから取
出した状態では、流し台のカウンターの上方の腰高から
目線の高さの間に本体が配置されるので、流し台に向か
って立った姿勢で食器洗浄機を使用することができ、視
認性もよい。また汚れた食器をシンク内から食器洗浄機
に移動させる際に、床に水滴や汚れがこぼれ落ちて床面
を汚すおそれもなくなる。

【００１０】食器洗浄機は流し台から前方に突出するこ
とがないので、使用者が流し台に沿って移動する際に邪
魔になるなど、台所空間での通行の妨げになることもな
い。またカウンター下の収納キャビネットはそのまま収
納キャビネットとして使用するため、使用頻度の高い収
納スペースが削られてしまうこともなく、むしろ使用頻
度の低い収納スペースを有効に利用することができる。
食器洗浄機の外部ケースと収納キャビネットの外観デザ
インを統一すれば、流し台全体の美観を損なうことがな
い。さらに、外部ケースの奥行き寸法は収納キャビネッ
トの奥行き寸法に合わせて例えば４００ｍｍ、６００ｍ
ｍのいずれかとし、また外部ケースの幅寸法は収納キャ
ビネットの幅寸法に合わせて例えば３００ｍｍ、４５０
ｍｍ、６００ｍｍ、７５０ｍｍ、９００ｍｍ、１０５０
ｍｍ、１２００ｍｍ、１３５０ｍｍ、のいずれかとして
おけば、流し台のカウンターの上方に設置される収納キ
ャビネットの一部に容易に置換えて設置することができ
るため、統一的なデザインでより美観にすぐれた食器洗
浄機を提供することが可能となる。

【００１１】また、前記前蓋の開閉動作を行う前蓋開閉
手段と前記後蓋の開閉動作を行う後蓋開閉手段を有し、
前記前蓋開閉手段および後蓋開閉手段の少なくとも一方
は、食器洗浄機本体の下降動作の開始にともなって蓋の
開動作を開始し、食器洗浄機本体の上昇動作の終了にと
もなって蓋の閉動作を終了するようにしたので、蓋の開
閉を食器洗浄機本体の昇降動作にともなって自動でおこ
なうようにでき、蓋の開閉操作が不要となり、作業性が
よい。食器洗浄機の、前記前蓋と前記後蓋の、両方を開
くか、いずれか一方のみを開くか、を切り替える切替え
手段を有するようにしたので、前蓋と後蓋の両方を開く
必要がない場合や、一方を閉じたままにしたい場合な
ど、必要に応じて開く蓋を選択することができる。特
に、流し台の背面が壁の場合などの後蓋を開く必要のな
い場合には前蓋のみを開くようにし、対面式キッチンの
場合には前蓋および後蓋の両方を開くようにすることが
できる。また対面式キッチンの場合でも必要に応じて、
前蓋のみ開くように切替えることもできる。なお、前記
後蓋を固定する固定手段を備え、固定手段は、前記後蓋
が前記後開口部を塞いだままで固定可能とすれば、前蓋
のみを開く仕様と、両開きの仕様とを、流し台の形態に
合わせて設置時に選択する場合などに好都合である。

【００１２】また、前記食器洗浄機の動作を制御する制
御手段と、制御手段に使用者が所定の信号を入力する操
作部とを備え、該操作部は前記食器洗浄機の前方および
後方から操作可能としたので、食器の出し入れだけでな
く、本体の昇降動作や、食器洗浄機の運転をおこなうと
きも、食器洗浄機の前方にまわり込む必要がなくなり、
使い勝手がよい。たとえば、後方から食器を出し入れす
るときに、後方から本体を下降させることができるの
で、使用者がわずらわしさを感じずに使用することがで
きる。また、前記操作部は、前記食器洗浄機に回動可能
に備えるようにしてもよく、別な操作部がなくても、前
後両方から操作することが可能となる。前記操作部は、
前記食器洗浄機の前方から操作する第一の操作部と、後
方から操作する第二の操作部とを備え、第一の操作部に
備えたひとつ以上の操作スイッチによる食器洗浄機の動
作と、同じ動作を食器洗浄機にさせる操作スイッチを第
二の操作部に少なくともひとつ以上備えるようにしたの
で、前方からの操作するときの使用者の位置と、後方か
ら操作するときの使用者の位置が離れているときにも、
操作スイッチを操作しやすくなる。第二の操作部は食器
洗浄機から離して設置してもよく、流し台の背面や近接
する壁面などの、食器洗浄機よりも低い位置に設置する
と、使用者の背が低い場合にも操作しやすい。

【００１３】なお、前記食器洗浄機の動作を制御する制
御手段と、制御手段に使用者が所定の信号を入力する操
作部とを備え、制御手段と操作部とで構成する回路に
は、操作部と並列な入出力を可能とする入出力ポートを
備えるようにしたので、入出力ポートに別な操作部を接
続すれば操作部の増設が可能となる。流し台の形態や、
使用者の必要に応じて操作部を増設したりするのに好都
合となる。なお、入出力ポートに、光線や電磁波の受信
部を接続して、無線のリモコンを増設してもよい。

【００１４】したがって、本発明によれば、台所空間に
食器洗浄機を設置する際に、食器洗浄機の使い勝手がよ
く、流し台の作業性と収納性と美観を損なわない食器洗
浄機を提供することができる。

【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて、図面を参照しながら説明する。図１は本発明の一
実施形態の食器洗浄機の正面図である。流し台１にはシ
ンク２と、カウンター３と、カウンター３の下方の収納
キャビネット４と、コンロ５と、コンロ５の上方の排気
設備６とを備え、カウンター３の上方の収納キャビネッ
ト７に隣接して食器洗浄機８を備える。図１はシンク２
の上方に設置した食器洗浄機８の本体９を下降させた状
態を示す。本体９の前面には前開口部１０を備え、前開
口部１０から食器Ａの出し入れをおこなう際には、シン
ク２の前方や側方にはみ出さずに、シンク２から前開口
部１０まで汚れた食器を移動させることができるため、
食器の汚れや水滴が床面に落下することがなくなる。図
１では食器洗浄機８をシンク２の真上に配置するように
したが、食器洗浄機８を排気設備６に隣接するようにす
ることもでき、その場合にも、食器の動線はカウンター
３から前方にはみ出ないので床面が汚れることはない。
また、食器洗浄機８や本体９はカウンター３から前方に
はみ出ないので使用者の移動の邪魔や、台所内の通行の
妨げになることはない。食器洗浄機８の前開口部１０や
操作部１１は使用者の腰高から目線までの高さに収まる
ので、前開口部１０の内部まで見えやすくなり、また立
ったままの姿勢で操作部１１を操作できるため使い勝手
もよい。

【００１５】食器洗浄機８の寸法は、収納キャビネット
７の奥行き寸法に合わせて例えば４００ｍｍ、６００ｍ
ｍのいずれかとすれば、収納キャビネット７と並んだ際
に、前面上の凹凸が小さく美観的にも優れる。また食器
洗浄機８の幅寸法は、収納キャビネット７の幅寸法のモ
ジュールに合わせて例えば３００ｍｍ、４５０ｍｍ、６
００ｍｍ、７５０ｍｍ、９００ｍｍ、１０５０ｍｍ、１
２００ｍｍ、１３５０ｍｍ、のいずれかとしておけば、
流し台のカウンターの上方に設置される収納キャビネッ
トの一部に容易に置換えて設置することができるため、
台所空間の様々な設計プランに応じて、設置することが
できる。

【００１６】なお、食器洗浄機８と排気設備６とをダク
ト６０で連通させてもよく、食器洗浄機８には排気設備
６の運転を制御する排気制御手段（図示しない）を備え
て、食器洗浄機８の昇降動作や運転に対応して排気設備
６を運転するようにすれば、食器洗浄機８から熱や湿気
を強制的に排出することが可能となる。食器洗浄機８は
高温や高湿にさらされない環境で運転できるようにな
り、周囲の収納キャビネット７への熱や湿気による悪影
響も回避することができる。

【００１７】図２は本発明の一実施形態の食器洗浄機の
背面図である。流し台１は対面式キッチンで、流し台１
の背面側にサブカウンター１７を備える。シンク２の上
方に設置した食器洗浄機８の本体９を下降させると、本
体９の背面には後開口部１８を備え、後開口部１８から
食器Ａの出し入れをおこなうことができる。また本体９
の背面には操作部１９を備え、食器洗浄機８の運転や、
本体９の昇降動作をさせることができる。操作部分は、
本体９の背面だけでなく流し台１の背面側の壁面上に設
置したり、サブカウンター１７の周辺に設置したりして
もよいし、本体９と切り離したリモコン形態としてもよ
い。また本体９の運転や昇降動作を足元で操作するよう
なフットスイッチを備えるようにしてもよく、食器の搬
送などで使用者の手が塞がっているときでも使用できる
ので、使い勝手がよい。流し台１の対面側から食器洗浄
機８を使用する場合は、まず、操作部１９で本体９を下
降させ、後開口部１８から食器を収納する。食器の収納
が済んだら、操作部１９で本体９を上昇させてから運転
すればよい。使用者がわざわざ流し台の前方まで回り込
む必要がなくなるため、わずらわしさを感じずに使用す
ることができる。

【００１８】図３は本発明の一実施形態の食器洗浄機の
側面図である。本体９は昇降手段１４で吊り下げられて
おり、外部ケース１２とスライド機構１５を介して連結
する。昇降手段１４で本体９を上昇させると外部ケース
１２に収納され、本体９を下降させると外部ケース１２
から取出される。外部ケース１２の内部には、図示しな
い給水栓と排水口を備え、給水栓は本体９に食器を洗浄
するための洗浄水を供給し、排水口は本体９で食器を洗
浄した洗浄水を排出する。

【００１９】前開口部１０を塞ぐ前蓋２０は、外部ケー
ス１２に上部連結部材２１および下部連結部材２２で互
いに回動自在に連結されて、リンク機構を形成してい
る。前蓋２０の上部には当接部材２３を備えて、本体９
を収納した際には、本体９と当接部材２３とが当接する
ことにより、前蓋２０が上方に持ち上げられるととも
に、上部連結部材２１および下部連結部材２２によって
本体９に押付けられる。本体９を下降させると、本体９
の下降とともに当接部材２３が下降するため前蓋２０が
下方に移動しようとする。前蓋２０の上部は上部連結部
材２１の回転軌跡に対応して移動し、前蓋２０の上部は
本体９から離隔していく。同様に前蓋２０の下部も下部
連結部材２２の回転軌跡に対応して移動し、本体９から
離隔していく。上部連結部材２１と下部連結部材２２の
長さや連結角度を調整することで、前蓋２０の開き具合
を調節し、たとえば前蓋２０の内面に付着した水滴が前
蓋２０から離れて下方に落下しないよう、前蓋２０の内
面がわずかに上を向くように斜めにすることができる。

【００２０】次に本体９が上昇したときには、本体９の
上部が当接部材２３に当接して、前蓋２０が閉まり始
め、本体９が上昇し終えると前蓋２０の閉動作も終了す
る。当接部材２３は前蓋２０の上部以外の任意の位置に
備えることができ、当接部材２３に対応して本体９に当
接部（図示しない）を設けてもよく、当接部材２３と点
接触するように当接部を曲面で構成してもよい。一方、
後開口部１８を塞ぐ後蓋２４は、後固定板２８に上部連
結部材２５および下部連結部材２６で互いに回動自在に
連結されて、リンク機構を形成している。後固定板２８
は、固定手段２９によって外部ケース１２に固定され
る。後蓋２４の上部には当接部材２７を備える。前蓋２
０と同様に、後蓋２４の開閉動作も、本体９の昇降動作
にともなって自動的に行われる。

【００２１】前蓋２０および前開口部１０の周縁部には
シール構造を有して、本体９の運転中に前開口部１０か
ら水が漏れないようにする。同様に、後蓋２４および後
開口部１８の周縁部にはシール構造を有して、本体９の
運転中に後開口部１８から水が漏れないようにする。な
お、前蓋２０および後蓋２４の開閉を検出する蓋開閉検
出手段３５を本体９に備えて、蓋開閉検出手段３５が前
蓋２０および後蓋２４の少なくとも一方が開いているこ
とを検出したときには、本体９を運転しないように制御
したり、本体９が収納されているときに前蓋２０および
後蓋２４の少なくとも一方が開いていることを検出した
ときには、異常を報知したりすることができる。

【００２２】また、本体９には後固定板２８の固定手段
２９を固定するための取付部３０を有しておく。固定手
段２９を外部ケース１２から取外して、本体９に固定す
れば、後固定板２８と一緒に後蓋２４が本体９に固定さ
れて、本体９を昇降させても後蓋２４は閉じたままとな
る。流し台の背面が壁の場合には固定手段２９を本体９
に取付けて後蓋２４は開かず前蓋２０のみを開くように
したり、対面式キッチンの場合には前蓋２０および後蓋
２４の両方を開くようにしたりすることができるので、
流し台の形態に合わせて設置時に選択する場合などに好
都合である。また、前蓋と後蓋の両方を開くか、いずれ
か一方のみを開くか、を切り替える切替え手段を有する
ようにして、前蓋と後蓋の両方を開く必要がない場合
や、一方を閉じたままにしたい場合など、使用者の必要
に応じて開く蓋を選択することができるようにしてもよ
い。対面式キッチンの場合でも、使用者の必要に応じて
切替えることができる。また切替え手段を、操作部と連
動させて、前方の操作部を操作したときは前蓋のみが開
くようにしたり、後方の操作部を操作したときは後蓋の
みが開くようにしたり、開く蓋を選択して昇降させる操
作スイッチを備えるようにしてもよい。

【００２３】図４は本発明の一実施形態の食器洗浄機の
制御ブロック図である。食器洗浄機の動作を制御する制
御手段３０には入力回路を介して入力手段からの入力信
号が入力され、制御手段３０からの出力信号が駆動回路
を介して駆動手段に出力される。入出力ポート３２は、
入力手段である操作部３１の操作スイッチと並列に入力
回路と接続し、駆動手段である操作部３１のＬＥＤと並
列に出力回路と接続する。入出力ポート３２に、別の操
作部を接続すれば、操作部の増設が可能となる。流し台
の形態や、使用者の必要に応じて背面側に操作部を増設
したりフットスイッチを増設したりするのに好都合とな
る。なお、入出力ポートに、光線や電磁波の受信部を接
続して、無線のリモコンを増設してもよい。

【００２４】図５は本発明の別の実施形態の食器洗浄機
の側面図である。食器洗浄機５０は流し台１のカウンタ
ー３の上に載置される。食器洗浄機５０の前方には前開
口部５１と前蓋５２を備え、後方には後開口部５３と後
蓋５４を備える。前蓋５２と後蓋５４は、下端を軸支し
ており、開いた前蓋５２と後蓋５４の上にラック５５を
載置できる。なお、本発明の内容を逸脱しない範囲でい
かなる実施の形態も取ることができるのは言うまでもな
い。

【００２５】

【発明の効果】本発明は上記構成により、台所空間に設
置する食器洗浄機の前方および後方から食器の出し入れ
や操作がしやすくなる。特に対面式キッチンの場合に対
面側からも食器洗浄機を使用できるので、食器洗浄機を
使用するために流し台の前方まで回り込まなくてもよく
なる。流し台のカウンターの上方など使用者の目線の高
さ以上に昇降可能に食器洗浄機を設置して、流し台での
作業性、カウンター上のスペースや収納スペース、設置
の美観を損なわず、立った姿勢のままで楽に使用するこ
とができて、さらに対面式キッチンでも使い勝手がよい
食器洗浄機を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態の食器洗浄機の正面図。

【図２】本発明の一実施形態の食器洗浄機の背面図。

【図３】本発明の一実施形態の食器洗浄機の側面図。

【図４】本発明の一実施形態の食器洗浄機の制御ブロッ
ク図。

【図５】本発明の別の実施形態の食器洗浄機の側面図。

【符号の説明】

１：流し台、８：食器洗浄機、９：本体、１０：前開口
部、１２：外部ケース １４：昇降手段、１８：後開口部、２０：前蓋、２４：
後蓋

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ａ４７Ｂ 77/08 Ａ４７Ｂ 77/08 Ｃ

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 台所空間に設置する食器洗浄機におい
   て、洗浄する食器を収納する洗浄槽を備えた本体と、洗
   浄槽の前方には前開口部と、前開口部を塞ぐ前蓋と、洗
   浄槽の後方には後開口部と、後開口部を塞ぐ後蓋とを備
   えることを特徴とする食器洗浄機。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の食器洗浄機において、
   前記流し台の上方に設置される、本体を収納可能な外部
   ケースと、本体を上昇させて外部ケースに収納および下
   降させて外部ケースから取り出す昇降手段とを備えるこ
   とを特徴とする食器洗浄機。
3. 【請求項３】 請求項２に記載の食器洗浄機において、
   前記前蓋の開閉動作を行う前蓋開閉手段と前記後蓋の開
   閉動作を行う後蓋開閉手段を有し、前記前蓋開閉手段お
   よび後蓋開閉手段の少なくとも一方は、食器洗浄機本体
   の下降動作の開始にともなって蓋の開動作を開始し、食
   器洗浄機本体の上昇動作の終了にともなって蓋の閉動作
   を終了するようにしたことを特徴とする食器洗浄機。
4. 【請求項４】 請求項１乃至３に記載の食器洗浄機にお
   いて、前記前蓋と前記後蓋の、両方を開くか、いずれか
   一方のみを開くか、を切り替える切替え手段を有するこ
   とを特徴とする食器洗浄機。
5. 【請求項５】 請求項１乃至４に記載の食器洗浄機にお
   いて、前記後蓋を固定する固定手段を備え、固定手段
   は、前記後蓋が前記後開口部を塞いだままで固定可能と
   することを特徴とする食器洗浄機。
6. 【請求項６】 請求項１乃至５に記載の食器洗浄機にお
   いて、前記食器洗浄機の動作を制御する制御手段と、制
   御手段に使用者が所定の信号を入力する操作部とを備
   え、該操作部は前記食器洗浄機の前方および後方から操
   作可能とすることを特徴とする食器洗浄機。
7. 【請求項７】 請求項６に記載の食器洗浄機において、
   前記操作部は、前記食器洗浄機に回動可能に備えること
   を特徴とする食器洗浄機。
8. 【請求項８】 請求項６乃至７に記載の食器洗浄機にお
   いて、前記操作部は、前記食器洗浄機の前方から操作す
   る第一の操作部と、後方から操作する第二の操作部とを
   備え、第一の操作部に備えたひとつ以上の操作スイッチ
   による食器洗浄機の動作と、同じ動作を食器洗浄機にさ
   せる操作スイッチを第二の操作部に少なくともひとつ以
   上備えることを特徴とする食器洗浄機。
9. 【請求項９】 請求項１乃至８に記載の食器洗浄機にお
   いて、前記食器洗浄機の動作を制御する制御手段と、制
   御手段に使用者が所定の信号を入力する操作部とを備
   え、制御手段と操作部とで構成する回路には、操作部と
   並列な入出力を可能とする入出力ポートを備えることを
   特徴とする食器洗浄機。