JP2003289838A - 無菌食品の製造方法 - Google Patents

無菌食品の製造方法

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JP2003289838A
JP2003289838A JP2002103428A JP2002103428A JP2003289838A JP 2003289838 A JP2003289838 A JP 2003289838A JP 2002103428 A JP2002103428 A JP 2002103428A JP 2002103428 A JP2002103428 A JP 2002103428A JP 2003289838 A JP2003289838 A JP 2003289838A
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sterilized
sterilizing
cooling
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Yoshimasa Okamoto
吉正 岡本
Yukishige Yokoyama
幸重 横山
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Ikeda Shokken KK
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Ikeda Shokken KK
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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 少なくとも(a)食品の原料を混合して該
食品を調製する原料調整工程、(b)調製した該食品を殺
菌工程に移送する移送工程、(c)通電加熱装置を用いて
該食品を殺菌する殺菌工程、(d)通電殺菌済の該食品を
殺菌保持する殺菌保持工程、(e)殺菌済の該食品を冷却
する冷却工程、および(f)冷却された該食品を容器に無
菌充填する無菌充填工程を採用し、(c)〜(f)工程を無菌
状態で維持しかつ背圧工程を有する無菌食品の製造方法
を提供する。 【効果】 果実などの固形物を含有するフルーツプレパ
レーション、野菜、畜肉、魚肉などの固形物を含有する
調理ソースなどの固液混合食品、およびだしなどの液体
食品に、通電により発生するジュール熱を利用した通電
殺菌装置を用いて殺菌処理を行うことで、風味、食感の
低下が少なく官能的にも優れた高品質の無菌食品を提供
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、果実などの固形物を含
有するフルーツプレパレーション、野菜、畜肉、魚肉な
どの固形物を含有する調理ソースなどの固液混合食品、
およびだしなどの液体食品に、通電により発生するジュ
ール熱を利用した通電殺菌装置を用いて殺菌処理を行う
無菌食品の製造方法、およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、常温で流通される野菜、畜
肉、魚肉などの固形物を含有する各種調理食品は、先
ず、食品を調製し、これをレトルト容器に充填した後、
レトルト処理により加圧加熱殺菌されレトルト製品とし
て市販されている。このような食品は、レトルト容器ご
と調理、またはそのまま食するといった具合に調理が簡
便であるために、多くの種類のレトルト製品が上市され
ている。ところが、レトルト製品を製造するには、上述
したように、最終形態のレトルト容器に内容物を充填し
た後、容器ごと加圧加熱殺菌処理するため、加圧加熱殺
菌時間が比較的長く、とくに殺菌温度までの温度上昇に
要する時間が長いため、殺菌時に食品が熱劣化し、むれ
臭が発生するなど食品の品質が低下し易いという問題が
あった。
【0003】これとは別に、無菌充填技術(アセプティ
ック技術)が知られている。この方法によると、上のレ
トルト処理に比べて殺菌時間が大幅に短縮でき、処理物
の熱劣化が少なくなるとの利点がある。該無菌充填技術
は、『新しい食品加工技術と装置』(1991年1月1
0日発行、株式会社 産業調査会辞典出版センター)の
第513頁の図1に示されているように、配管を通る処
理物を殺菌し、無菌状態で容器に充填するものである。
具体的に、殺菌は、(1)圧送ポンプ、(2)殺菌装置、(3)
冷却装置、および(4)背圧装置を含むラインにおいて、
(1)と(4)の間で背圧をかけ、つまり、吐出量を(1)>(4)
として、背圧により処理物に圧力をかけながら該処理物
を100℃以上に加熱し、かつ沸騰を抑制した状態で行
うものである。しかしながら、この方法でも、伝熱面で
過加熱になる現象があり、香り立ち低下や色調変化が生
じ所望の製品が得られないなどの問題がある。
【0004】一方、食品に通電してジュール加熱するこ
とにより、連続的に加熱調理または殺菌処理を行う技術
(特開昭56-108037号、特開平6-78692
号)が報告されている。通電殺菌方法は、ジュール熱に
より食品の加熱を行うので、通常の熱伝導による例えば
レトルト加熱方法などによる外部加熱方法に比べて、加
熱時間が比較的短く、また伝熱面における過加熱がない
ため、食品の風味などの加熱による品質低下が起こりに
くい優れた殺菌方法である。しかし、ジュール加熱は、
加熱装置としては使用されているものの、無菌充填装置
と組み合わせたいわゆるアセプティックでの使用は試み
られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、食品材料の
風味など品質劣化の少ない、高品質な無菌食品の製造方
法を提供することを目的とする。また上記食品を、無菌
的にかつ連続的に均一な加熱および殺菌が可能な装置の
組み合わせを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、極めて解
決困難な上記課題を解決すべく、極めて有効でかつ効果
的な無菌食品の製造方法を提供するため、鋭意研究を行
った結果、通電加熱装置を使用することにより、効率よ
くかつ品質を低下させない製造方法を見い出し、食品分
野などに極めて有効な本発明を完成するに至った。ま
た、本発明は、上記製造方法により得られた食品を提供
する。さらに、本発明は、上記製造方法を効率的に行う
ことのできる製造装置を提供する。
【0007】すなわち、本発明は、少なくとも(a)食品
の原料を混合して該食品を調製する工程、(b)調製した
該食品を殺菌工程に移送する移送工程、(c)通電加熱装
置を用いて該食品を加熱殺菌する殺菌工程、(d)通電殺
菌済の該食品を殺菌保持する殺菌保持工程、(e)殺菌さ
れた該食品を約60℃以下の温度に冷却する冷却工程、
および(f)殺菌済の該食品を容器に無菌充填する工程を
採用し、(c)〜(f)工程を無菌状態でかつ背圧を維持しな
がら無菌食品を製造することを特徴とする。
【0008】また、別の形態として、本発明は、少なく
とも(a)食品の原料を混合して該食品を調製する原料調
整工程、(b)調製した該食品を予備殺菌工程に移送する
移送工程、(c)熱交換装置を用いて該食品を加熱し予備
殺菌する予備殺菌工程、(d)通電加熱装置を用いて該食
品を殺菌する殺菌工程、(e)通電殺菌済の該食品を殺菌
保持する殺菌保持工程、(f)殺菌済の該食品を冷却する
冷却工程、および(g)冷却された該食品を容器に無菌充
填する無菌充填工程を採用し、(c)〜(g)工程を無菌状態
でかつ背圧を維持しながら無菌食品を製造することを特
徴とする。
【0009】本発明は、上の調製した食品を通電加熱装
置における殺菌工程は、該食品が例えば、粘度200〜
10000mPa・sの時に流速5〜100cm/秒の範
囲内で、殺菌工程の入口の圧力と出口の圧力の差違が約
1MPa以下に維持しながら行うことを特徴とする無菌
食品の製造方法を提供する。また、本発明は、少なくと
も(a)食品の原料を混合して該食品を調製する原料調整
工程、(b)調製した該食品を予備殺菌工程に移送する移
送工程、(c)通電加熱装置を用いて該食品を加熱し、予
備殺菌する予備殺菌工程、(d)熱交換装置を用いて予備
殺菌済の該食品を殺菌する殺菌工程、(e)通電殺菌済の
該食品を殺菌保持する殺菌保持工程、(f)殺菌済の該食
品を冷却する冷却工程、および(g)冷却された該食品を
容器に無菌充填する無菌充填工程を採用し、(c)〜(g)工
程を無菌状態で維持しながら行い、かつ殺菌工程の入口
の圧力と出口の圧力の差違が約1MPa以下に維持しな
がら無菌食品を製造するを特徴とする。
【0010】本発明で用いられる通電加熱装置は、少な
くともジュール殺菌装置を用いて殺菌工程を行うことを
特徴とする無菌食品の製造方法を提供する。本発明は、
上記の製造方法により得られる無菌食品を提供する。
【0011】本発明は、上記の製造方法が効率的に行う
ことができる製造装置をも提供する。すなわち、本発明
の製造装置は、(i)食品の原料の混合を含む調整を行う
調整装置、(ii)調整して得られた該食品を殺菌工程に移
送するための移送装置、(iii)該食品を殺菌するための
通電加熱装置、(iv)該食品を殺菌保持する殺菌保持装
置、(v)殺菌された該食品を冷却するための冷却装置、
(v)該通電加熱装置および冷却装置中の該食品に背圧を
かけるための背圧装置、および(vi)殺菌済の該食品を容
器に無菌充填する装置を、少なくとも構成することを特
徴とする無菌食品の製造装置に関する。本発明で用いら
れる通電加熱装置は、少なくともジュール殺菌装置であ
ることを特徴とする無菌食品の製造装置を提供する。
【0012】本発明の食品は、ジュース、スープ、デミ
グラスソース、フォンドボー、だしなどのような液状の
飲食品、ジャム、味噌や練りからしなどのペースト状食
品、さらに果実などの固形物を含有する果実入りシロッ
プ、フルーツプレパレーション、デザートソース、野
菜、畜肉、魚肉などの固形物を含有するビーフシチュ
ー、カレールーや調理済カレー、パスタソースなどの各
種調理ソースのように野菜や肉などの固形物を含む液状
の食品のような流動性を有する飲食物などの液体食品な
どが挙げられる。これらのうち、例えば、本発明の食品
を最終的にそのままの状態で喫食可能な形態となるもの
が好ましいが、別に加熱調理した具材を加えて煮込み喫
食可能な形態にするものでもよいし、水を加えることな
く具材を加えて加熱調理することにより喫食可能な形態
にするものでもよい。もちろん、水などに希釈して喫食
する形態のものでもよい。
【0013】本発明の食品の粘度が少なくとも60℃に
おいて1mPa・s以上となる量で含有するのが好まし
い。本発明の食品に含まれる、例えば、具材入りのソー
スについて説明すれば、使用される具材については、種
類に限定はなく、野菜としては人参、大根などの根菜
類、ホウレンソウ、小松菜、ケール、キャベツなどの葉
菜類、南瓜、茄子、キュウリ、トマトなどの果菜類、玉
葱、アスパラガスなどの茎、鱗茎菜類、グリーンピース
などの豆類が、果物としてのリンゴ、オレンジ、キウ
イ、などが挙げられる。これらの具材となる野菜、果実
は、裁断物、ペーストなどとして用いればよく、パルプ
を用いてもよい。上述した野菜、果物をブランチング、
蒸煮または焙煎したものを用いることは、得られるソー
スに良好なこく味、香りを付与し得るので望ましい。ブ
ランチング、蒸煮または焙煎の条件は、使用する野菜、
果物の性質、形態に応じて設定すればよい。本発明によ
り無菌処理した具材入り食品ソースでは、特にレトルト
食品にある風味の劣化、レトルト臭の発生の原因となる
熱劣化が可及的に回避される。このため、具材の食感や
風味を生かしたソースが得られると同時に、品質が良好
であり、高価値な製品を得ることが可能となる。
【0014】本発明では、先ず、食品の原料を混合して
本発明の食品を調製する。例えば、攪拌機を施設した調
整装置、例えば、クッカーなどに本発明の原料を加え、
例えば、75〜95℃で攪拌して食品を調製する。この
ようにして調製した食品を配管に通して、送液ポンプに
より通電加熱装置に移送する。本発明の食品の製造工程
に用いられる送液ポンプは、少なくとも背圧以上の吐出
圧をもつもので、比較的定量性の高いモノスクリュー型
ポンプ、ロータリー型ポンプなどを使用することが好ま
しい。また、移送の条件は、食品の粘度、流速、および
殺菌装置の構造の少なくとも一つを調整し行い、それぞ
れの適性により、好適条件を適宜変更して行えば良い。
例えば、食品の粘度200〜10000mPa・sの時
に流速5〜100cm/秒の範囲内で、殺菌工程の入口の
圧力と出口の圧力の差違が約1MPa以下に維持しなが
ら行うように調整するのが好ましい。また、本発明は、
粘度が10000mPa・s以上の食品ついても製造可
能であり、その場合は、背圧を小さくするか、あるいは
背圧をかけないで行う必要があり、この条件についても
本発明に含まれる。
【0015】通電加熱装置としては、例えば、リング状
の電極に絶縁性プラスチックを4〜10セクションに挿
んで設け、食品を送液しつつ電極間に通電し、発生する
ジュール熱により殺菌可能な装置が挙げられる。この電
極は、ピンロッド状、リング状(短円筒)、または平版
対面タイプなどの形状や、Ti、Pt、Fe、ステンレ
スなどの金属またはこれらの合金などの材質などには限
定されず、食品衛生法に適合するものを用いればよい。
通電加熱装置としては、好ましくは、電流が導電性食品
を流れる際に生じる電気抵抗熱によって発生する自己発
熱タイプの殺菌装置を用いればよく、例えば、ジュール
殺菌装置が好ましい。本通電加熱装置を用いて食品を予
備殺菌する場合は、110℃以下の加熱をすればよい。
また、本通電加熱装置を用いて食品を本殺菌する場合
は、90〜140℃の加熱をすればよい。これらの殺菌
条件は、食品や装置の適性に合わせ、好適条件に適宜変
更して行えば良い。本発明の通電加熱装置を予備殺菌工
程として用いた場合は、熱交換装置を用いて本殺菌を行
えばよい。これらの殺菌工程の後に、ホールディングチ
ューブなどを用いて該殺菌温度を保持しうる殺菌保持工
程を行い、本発明の食品の殺菌を行う。一般に蒸気釜に
よる加熱殺菌では、加熱部と食品材料とが接する部分で
過加熱が起こる。しかし、通電加熱では被加熱物である
食品の粘性によらず均一に加熱できるから、加熱するこ
とで粘性が増大するような食品材料でも撹拌せずに均一
に加熱殺菌であると有利点を有効に本発明は活用した。
【0016】本発明では、調合タンクから通電加熱装置
への移送時に、食品の予備殺菌工程を組み込み使用して
もよい。また、本発明の予備殺菌ならびに本殺菌工程お
よび装置については、少なくとも本発明の通電加熱装置
を使用して行えば良い。一般的に用いられているシリン
ダー内部にスタティックミキサー、掻き取りブレードな
どの攪拌機能を持つ熱交換装置や、スチームインジェク
ションによる加熱装置などと、本発明の通電加熱装置と
組合せて行ってもよい。すなわち、通電加熱装置単独で
殺菌工程を行う場合や、予備殺菌に熱交換装置などを使
用し本殺菌に通電加熱殺菌装置を用いて行う場合、また
は予備殺菌に通電加熱殺菌装置を使用し本殺菌に熱交換
装置などを組合せ使用して行う場合などが挙げられる。
【0017】さらに、殺菌済の食品を冷却する冷却工程
および装置についても、配管径の太いものが食品に与え
るダメージが少ない点から好ましく、さらにシリンダー
内部にスタティックミキサー、掻き取りブレードなどの
攪拌機能を持つ熱交換装置などが挙げられる。冷却工程
は、少なくとも温度条件が60℃以下にすればよい。
【0018】本発明では、上記圧力を、予備殺菌工程、
殺菌工程、冷却工程などに背圧をかける工程を採用する
ことにより達成する。背圧は、ロータリーポンプ、背圧
タンクなどを用いることができる。さらに背圧の制御機
能が付与されていることが好ましく、例えば、空気を媒
体として背圧の制御を行なうと、極めて正確かつ安定的
に行なわれ、高品質の食品を製造することができる。な
お、下記の冷却器の配管抵抗を利用して、殺菌装置に背
圧をかけることもできるが、このような場合には、上記
の背圧装置を必要としないことがある。本発明では、殺
菌工程の入口の圧力と出口の圧力との差違を1MPa以
下とすることが必要である。このような圧力差は、配管
の直径、通電加熱装置部構造による圧力損失、処理され
る食品の流体特性などを考慮し、調製した食品を通電加
熱装置に圧送する圧送ポンプの吐出圧力と、背圧とを調
整することにより行うことができる。本発明においては
ホールディングチューブや、冷却器が構成されており、
上記殺菌工程の出口とは、これらの内の下流側に位置す
るものの出口をさす。具体的には、殺菌装置にホールデ
ィングチューブや冷却器が接続されている場合には、殺
菌工程の出口とは冷却器の出口、または無菌充填装置の
入口もしくは製品タンクの入り口をさす。
【0019】ついで、上記により得られた殺菌済食品を
容器に無菌充填する。該無菌充填は、予め無菌処理され
た容器、例えば、無菌処理済パウチ、無菌処理済ボトル
などに、HEPAフィルターなどで除菌処理された無菌
エアーを充満させたNASA規格クラス1000以下と
いった無菌条件下で充填し、次いでキャップやヒートシ
ールなどによりシールすればよい。また、滅菌処理済の
コンテナへの無菌充填、滅菌処理済バッグ充填などを用
いてもよい。本発明では、少なくとも予備殺菌工程もし
くは殺菌工程から容器への充填およびシールまでを無菌
条件下で行うことが必須である。このような無菌条件
は、予備殺菌装置もしくは通電加熱装置から無菌充填装
置までを配管で接続した密閉条件で行うことが必要であ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法は、例えば、図
1に示す好ましい態様により行うことができる。具体的
には、ジャケットおよび攪拌機付きの調合タンク1に食
品の原料を全て加え、攪拌および加熱して食品を調製す
る。このようにして調製された食品が配管を通して、圧
送ポンプ2によって通電加熱装置4に送入される。通電
加熱装置4としては、ジュール加熱により殺菌するもの
で、ジュール殺菌装置(例えば、フロンティアエンジニ
アリング社製やAPV社製など)が好ましい。該通電加
熱装置4に続くホールディングチューブ5を有してい
る。該殺菌済みの食品は、冷却用熱交換装置6により一
定の温度まで冷却される。本発明では、上記のような殺
菌装置に一定の背圧をかけ、食品を充分に高温で処理す
るために背圧ポンプ7を設ける。背圧ポンプ7は、圧力
センサーおよび圧力コントローラーを備え、圧力センサ
ーで配管内の圧力を感知し、圧力コントローラーで配管
内の圧力を絶えず一定に制御する機能を有するのがよ
い。このような背圧ポンプ7により、食品は送液ポンプ
2によって順次、通電加熱装置4に送入されるが、送液
ポンプ2を通過後は、背圧ポンプ7において送液ポンプ
2側に押し戻される形になり、これによって、通電加熱
装置4および殺菌保持装置5(ホールディングチュー
ブ)などには絶えず一定の背圧がかけられ、食品は順次
一定の高温条件下で処理される。ついで、冷却後の殺菌
済の該食品は、徐々に製品用タンク8に貯蔵され、貯蔵
された該食品は無菌充填装置9にて無菌的に容器に充填
される。
【0021】ついで、本発明の方法を実際に稼働させる
場合には、例えば、図1に示した装置において、先ず最
初の装置滅菌の段階では、電解液タンク11から供給さ
れた食塩水などの電解液は、送液ポンプ2によって通電
加熱装置4に送入され、通常130〜140℃に加熱さ
れる。この段階では、冷却用熱交換装置6は冷却してい
ない。したがって、加熱後の熱水は、製品となる食品が
通る各装置を連結した配管、通電加熱装置4、殺菌保持
装置5、冷却用熱交換装置6を通り一定の背圧がかけら
れ、120℃以上の殺菌後の電解液によって滅菌が行な
われる。このようにして、装置ライン内の無菌状態を維
持した状態で滅菌運転が行われる。上記の滅菌運転が終
了すると、電解液タンクの開閉弁は閉鎖され、調合タン
ク1の開閉弁が開放され食品が供給される。これにより
装置ライン内は次第に電解液から処理物である食品に置
換わり、初期の電解液が混じった食品は廃棄する。そし
て、通電加熱装置4、殺菌保持装置5、冷却用熱交換装
置6、および配管の内部が全て食品に置換わった後、殺
菌済の食品を製品用タンク8に貯蔵するか、もしくは無
菌充填装置9により無菌的に充填される。
【0022】また、本発明の実施の態様として、図2を
用いて説明する。具体的には、本発明の方法を実際に稼
働させる前に、先ず装置滅菌を行った後、本発明の無菌
食品の製造に移行することが望ましい。該装置滅菌の段
階は、電解液タンク11から供給された食塩水などの電
解液は、送液ポンプ2によって殺菌装置3(例えば、加
熱用熱交換装置)に送入され、通常130〜140℃に
加熱される。この段階では、冷却用熱交換装置6は冷却
していない。したがって、加熱後の熱水は、製品となる
食品が通る各装置を連結した配管、殺菌装置3(例え
ば、加熱用熱交換装置)、通電加熱装置4、殺菌保持装
置5(ホールディングチュ−ブ)、冷却用熱交換装置6
を通り一定の背圧がかけられ、120℃以上の殺菌後の
電解液によって滅菌が行なわれる。このようにして、装
置ライン内の無菌状態を維持した状態で滅菌運転が行わ
れる。上記の滅菌運転が終了すると、電解液タンクの開
閉弁は閉鎖され、調合タンク1の開閉弁が開放され食品
が供給される。これにより装置ライン内は次第に電解液
から処理物である食品に置換わり、初期の電解液が混じ
った食品は廃棄する。そして、殺菌装置3、通電加熱装
置4、殺菌保持装置5、冷却用熱交換装置6、および配
管の内部が全て食品に置換わった後、殺菌済の食品を製
品用タンク8に貯蔵するか、もしくは無菌充填装置9に
より無菌的に充填される。
【0023】ついで、前記方法により装置滅菌が完了し
た図2に示す装置を用いて、本発明の無菌食品を製造す
る。製造工程は、ジャケットおよび攪拌機付きの調合タ
ンク1に食品の原料を全て加え、攪拌および加熱して食
品を調製する。このようにして調製された食品が配管を
通して、圧送ポンプ2によって殺菌装置3(例えば、加
熱用熱交換装置)に送入される。該殺菌装置3にて予備
殺菌した該食品は、通電加熱装置4により殺菌温度にて
本殺菌する。通電加熱装置4としては、ジュール加熱に
より本殺菌するもので、ジュール殺菌装置(例えば、フ
ロンティアエンジニアリング社製やAPV社製など)が
好ましい。該通電加熱装置4はそれに続くホールディン
グチューブ5を有している。該殺菌済みの食品は、冷却
用熱交換装置6により一定の温度まで冷却される。本発
明では、上記のような殺菌装置に一定の背圧をかけ、食
品を充分に高温で処理する背圧ポンプ7は、圧力センサ
ーおよび圧力コントローラーを備え、圧力センサーで配
管内の圧力を感知し、圧力コントローラーで配管内の圧
力を絶えず一定に制御する機能を有するのがよい。この
ような背圧ポンプ7により、食品は送液ポンプ2によっ
て順次殺菌装置3、通電加熱装置4、殺菌保持装置5に
送入されるが、送液ポンプ2を通過後は、背圧ポンプ7
において送液ポンプ2側に押し戻される形になり、これ
によって、殺菌装置3、通電加熱装置4、殺菌保持装置
5などには絶えず一定の背圧がかけられ、食品は順次一
定の高温条件下で処理される。ついで、冷却後の殺菌済
の該食品は、徐々に製品用タンク8に貯蔵され、貯蔵さ
れた該食品は無菌充填装置10にて無菌的に容器に充填
される。
【0024】さらに、本発明の実施の態様として、図3
を用いて説明する。具体的には、本発明の方法を実際に
稼働させる前に、先ず装置滅菌を行った後、本発明の無
菌食品の製造に移行することが望ましい。該装置滅菌の
段階は、電解液タンク11から供給された食塩水などの
電解液は、送液ポンプ2によって通電加熱装置4に送入
され、通常130〜140℃に加熱される。この段階で
は、冷却用熱交換装置6は冷却していない。したがっ
て、加熱後の熱水は、製品となる食品が通る各装置を連
結した配管、通電加熱装置4、殺菌装置3(例えば、加
熱用熱交換装置)、殺菌保持装置5(ホールディングチ
ューブ)、冷却用熱交換装置6を通り一定の背圧がかけ
られ、120℃以上の殺菌後の電解液によって装置滅菌
が行なわれる。このようにして、装置ライン内の無菌状
態を維持した状態で滅菌運転が行われる。上記の滅菌運
転が終了すると、電解液タンクの開閉弁は閉鎖され、調
合タンク1の開閉弁が開放され食品が供給される。これ
により装置ライン内は次第に電解液から処理物である食
品に置換わり、初期の電解液が混じった食品は廃棄す
る。そして、通電加熱装置4、殺菌装置3、殺菌保持装
置5、冷却用熱交換装置6、および配管の内部が全て食
品に置換わった後、殺菌済の食品を製品用タンク8に貯
蔵するか、もしくは無菌充填装置9により無菌的に充填
される。
【0025】ついで、装置滅菌が完了した図3に示す装
置を用いて、本発明の無菌食品を製造する。製造工程
は、ジャケットおよび攪拌機付きの調合タンク1に食品
の原料を全て加え、攪拌および加熱して食品を調製す
る。このようにして調製された食品が配管を通して、圧
送ポンプ2によって通電加熱装置4に送入される。通電
加熱装置4としては、ジュール加熱により予備殺菌する
もので、ジュール殺菌装置(例えば、フロンティアエン
ジニアリング社製やAPV社製など)が好ましい。該通
電加熱装置4にて予備殺菌した該食品は、殺菌装置3
(例えば、加熱用熱交換装置)により殺菌温度にて本殺
菌する。該殺菌装置3はそれに続く殺菌保持装置5(ホ
ールディングチューブ)を有している。該殺菌済みの食
品は、冷却用熱交換装置6により一定の温度まで冷却さ
れる。本発明では、上記のような殺菌装置に一定の背圧
をかけ、食品を充分に高温で処理する背圧ポンプ7は、
圧力センサーおよび圧力コントローラーを備え、圧力セ
ンサーで配管内の圧力を感知し、圧力コントローラーで
配管内の圧力を絶えず一定に制御する機能を有するのが
よい。このような背圧ポンプ7により、食品は送液ポン
プ2によって順次、通電加熱装置4に送入されるが、送
液ポンプ2を通過後は、背圧ポンプ7において送液ポン
プ2側に押し戻される形になり、これによって、通電加
熱装置4、殺菌装置5、殺菌保持装置5などには絶えず
一定の背圧がかけられ、食品は順次一定の高温条件下で
処理される。ついで、冷却後の殺菌済の該食品は、徐々
に製品用タンク8に貯蔵され、貯蔵された該食品は無菌
充填装置10にて無菌的に容器に充填される。本発明の
方法は、予備殺菌工程として通電加熱殺菌装置を用いる
ので、殺菌温度への上昇をできるだけ速やかに移行可能
であり、殺菌温度までの温度上昇における食品への変性
の影響が少ない。このことから、より風味豊かな無菌食
品が製造可能で、より製品価値の高い食品の製造方法を
提供可能となる。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、無菌処理された食品
を、風味、食感の低下が少なく官能的にも優れた高品質
の無菌食品を提供することができる。本発明の無菌食品
の製造方法および、該製造方法を効率的に行うことがで
きる製造装置を提供することができる。従って、本発明
の製造方法によれば、従来のレトルト殺菌処理の結果、
食品の熱劣化から生じていたむれ臭などなく、かつ従来
の無菌充填技術による殺菌時における伝熱面での過加熱
からくる香り立ちの低下や色調変化が抑制され、無菌処
理する前の作りたての状態を損なわず、風味豊かな食品
を得ることができる。より具体的には、本発明の食品
は、例えば加熱処理などを施した具材と共に、短時間の
加熱調理を行うだけで、本格的な風味や食感を有する調
理食品を得ることができる。本発明の方法により製造さ
れた食品は、カレー、シチュー、ハヤシライス用ソース
などとしてはもとより、各種調味料を含む食品としても
幅広く使用することができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、本発明は、以下の実施例によって限定されるも
のではない。
【実施例1】下記の原料を用いて、ミートソースを図1
に示す装置を用いて調製した。比較対照として、熱交換
装置のみによる製造、レトルトによる製造を行った。
【0028】
【表1】
【0029】(ミートソースの調製) (1)小麦粉、食用油脂直火平型焙煎釜にて、約30分
かけて90℃まで達温させで充分に炒めた。一方、
(2)加熱撹拌機にて牛肉をその品温が95℃になるま
でソテーし、タマネギなどの野菜を加え炒めた。(3)
次に、タマネギ、肉(2)に、(1)の炒めた小麦粉を加えた
後、トマトピューレ、トマトペーストや、水などを加
え、約30分かけて撹拌しつつ微沸するまで煮込みミー
トソースを得た。
【0030】(無菌食品の製造)上記調整したミートソ
ースの粘度(50℃、B型粘度計により測定した)は、
3000mPa・sであった。上記調整したミートソー
スを調合タンク1に投入し、送液ポンプ2(兵神装備社
製;モーノポンプ)を用いて、配管を通して通電加熱4
(フロンティアエンジニアリング社製)により127.
5℃まで加熱した。ついで、加熱された該ミートソース
は、殺菌保持装置5であるホールディングチューブにて
1分間保持した後、冷却装置6(αラバル社製コンサー
ム)を用い30℃まで冷却した。本実施例の無菌食品の
製造装置には、背圧ポンプ7が接続されており、配管内
の圧力として0.35MPaを一定に制御する機能を有
し、通電加熱装置4内に背圧をかけている。このように
して、背圧を受けながら加熱殺菌され、製品用タンク8
に収容された殺菌済のミートソースは、無菌充填装置9
(ドッドウェル社製;バックインボックス充填装置)に
てアルミ蒸着バッグへ無菌充填し、無菌製品であるミー
トソースを製造した。
【0031】比較対照として、熱交換装置のみによる製
造、レトルトによる製造を行った。熱交換装置のみによ
る製造は、上記の調製したミートソースを、すでに装置
滅菌が終了している熱交換による殺菌ラインへ、送液ポ
ンプ(兵神装備社製モーノポンプ)にて供給した。熱交
換装置は、予備加熱、殺菌、冷却ともに、かきとり式熱
交換装置(αラバル社製コンサーム)を使用した。この
熱交換装置で品温を127.5℃まで上昇させ、殺菌保
持装置(ホールディングチューブ)にて1分間ホールド
後、30℃まで冷却した。冷却した製品は、製品用タン
クに投入後、無菌充填装置(ドッドウェル社製)にてア
ルミ蒸着バッグへ回収し、無菌製品を得た。
【0032】また、レトルトによる製造は、上記の調製
したミートソースを、レトルト用パウチ(110mm×
150mm)に140g充填した。このパウチを熱水置
換方式のレトルト殺菌装置(日阪製作所社製)にて、最
終F値を4.4になるように設定し、無菌製品を得た。
これらの比較対照品を含め、処理前のミートソースにつ
いて、それぞれの製造方法により得た製品を40℃まで
加温し、8人のパネラーにより外観、官能試験(色、味
と香り、物性の評価)を行った。結果を、下表2に示し
た。
【0033】
【表2】
【0034】本発明の製造方法は、風味の点でかなり良
好であることが示された。昇温までの時間は、通電加熱
が20秒、熱交換装置が3分、レトルトが10分(12
1℃)であったため、昇温時間が品質の違いにつながっ
ている。また、本発明の製造方法は、掻き取り式熱交換
装置のみの食品とは異なり、物理的なダメージが少ない
ためか、官能評価において粘度も高く感じられた。
【0035】
【実施例2】下記の原料を用いて、鰹だしを図2に示す
装置を用いて調製した。比較対照として、熱交換装置の
みによる製造、レトルトによる製造を行った。 (鰹だしの調製)加熱撹拌機に準備した沸騰水9部に対
し、鰹ぶし(市販品)の粉砕品1部を混合し、随時軽く
攪拌を加えながら90〜95℃で30分抽出を行った。
冷却後、抽出液をメッシュパスし、濾液を鰹だしとして
得た。このようにして調製した鰹だしを、すでに滅菌が
終了している製造装置を用いて、無菌食品である鰹だし
を製造した。
【0036】(無菌食品の製造)上記調整した鰹だし
を、調合タンク1に収容した。調合タンク1に収容した
鰹だしを、送液ポンプ2(兵神装備社製;モーノポン
プ)を用いて配管を通して、殺菌装置3(αラバル社製
コンサーム)にて80℃まで昇温させ予備殺菌した後、
通電加熱通電加熱装置4(フロンティアエンジニアリン
グ社製)により127.5℃で本殺菌した。ついで、殺
菌された該鰹だしは、殺菌保持装置5であるホールディ
ングチューブにて1分間保持した後、冷却装置6(αラ
バル社製コンサーム)を用い30℃まで冷却した。本実
施例の無菌食品の製造装置には、背圧ポンプ7が接続さ
れており、配管内の圧力として0.35MPaを一定に
制御する機能を有し、殺菌装置3および通電加熱通電加
熱装置4に背圧をかけている。このようにして、背圧を
受けながら加熱殺菌され、製品用タンク8に収容された
殺菌済の鰹だしは、無菌充填装置9(ドッドウェル社
製;バッグインボックス充填装置)にてアルミ蒸着バッ
グへ無菌充填し、無菌製品である鰹だしを製造した。
【0037】比較対照として、熱交換装置による製造、
レトルトによる製造を行った。熱交換装置のみによる製
造は、上記の調製した鰹だしを、すでに装置滅菌が終了
している熱交換による殺菌ラインへ、送液ポンプ(兵神
装備社製モーノポンプ)にて供給した。熱交換装置は、
殺菌、冷却ともに、かきとり式熱交換装置(αラバル社
製コンサーム)を使用した。この熱交換装置で品温を1
27.5℃まで上昇させ、ホールディングチューブにて
1分間ホールド後、30℃まで冷却した。冷却した製品
は、製品用タンクに投入後、無菌充填装置(ドッドウェ
ル社製)にてアルミ蒸着バッグへ回収し、無菌製品を得
た。
【0038】また、レトルトによる製造は、上記の調製
した鰹だしを、レトルト用パウチ(110mm×150
mm)に140g充填した。このパウチを熱水置換方式
のレトルト殺菌装置(日阪製作所社製)にて、最終F値
を4.4になるように処理し、無菌製品を得た。これら
のコントロールを含め、処理前のミートソースについ
て、それぞれの製造方法により得た製品を40℃まで加
温し、8人のパネラーにより外観、官能試験(色、味と
香り、物性の評価)を行った。
【0039】本発明の通電加熱殺菌処理を行った鰹だし
は、処理前の鰹だしと比較し、鰹の風味がよく残ってお
り、魚臭など製品評価の劣化につながる臭いが抜け、ま
とまった味になっていた。他に比較対照として行った熱
交換装置のみによる製造した鰹だしは、処理前の鰹だし
や通電加熱殺菌処理を行った鰹だしと比較して、鰹の風
味が消えており、酸味や雑味が少し発生していた。ま
た、レトルト製造処理をした鰹だしは、製品である鰹だ
しに包材臭が吸着し、風味、味の雰囲気が変化している
など他の通電加熱による製造、熱交換装置のみによる製
造した鰹だしに比較して劣っていた。
【0040】本発明の通電加熱製造であるジュール加熱
装置を用いた鰹だしは、特に風味の点で良好な結果が現
れた。昇温までの加熱時間が短いことが品質の違いにつ
ながっていると思われる。比較例の熱交換装置のみ、レ
トルトでの製造に比較して、ジュール加熱を用いた鰹だ
しは、処理前の鰹だしにより近いものが得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である無菌食品の製造装
置の全体構成を示す概略図である。
【図2】本発明の一実施の形態である無菌食品の製造装
置の全体構成を示す概略図である。
【図3】本発明の一実施の形態である無菌食品の製造装
置の全体構成を示す概略図である。
【符号の説明】
1 調合タンク 2 送液ポンプ 3 殺菌装置 4 通電加熱装置 5 殺菌保持装置 6 冷却装置 9 無菌充填装置 7 背圧ポンプ 8 製品用タンク 10 温水タンク 11 電解液タンク

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の(a)〜(f)工程を少なくとも採用し、
    (c)〜(f)工程を無菌状態で維持しかつ背圧工程を有する
    ことを特徴とする無菌食品の製造方法。 (a)食品の原料を混合して該食品を調製する原料調整工
    程、(b)調製した該食品を殺菌工程に移送する移送工
    程、(c)通電加熱装置を用いて該食品を殺菌する殺菌工
    程、(d)通電殺菌済の該食品を殺菌保持する殺菌保持工
    程、(e)殺菌済の該食品を冷却する冷却工程、および(f)
    冷却された該食品を容器に無菌充填する無菌充填工程。
  2. 【請求項2】以下の(a)〜(g)工程を少なくとも採用し、
    (c)〜(g)工程を無菌状態で維持しかつ背圧工程を有する
    ことを特徴とする無菌食品の製造方法。 (a)食品の原料を混合して該食品を調製する原料調整工
    程、(b)調製した該食品を予備殺菌工程に移送する移送
    工程、(c)該食品を加熱し予備殺菌する予備殺菌工程、
    (d)通電加熱装置を用いて該食品を殺菌する殺菌工程、
    (e)通電殺菌済の該食品を殺菌保持する殺菌保持工程、
    (f)殺菌済の該食品を冷却する冷却工程、および(g)冷却
    された該食品を容器に無菌充填する無菌充填工程。
  3. 【請求項3】以下の(a)〜(g)工程を少なくとも採用し、
    (c)〜(g)工程を無菌状態で維持しかつ背圧工程を有する
    ことを特徴とする無菌食品の製造方法。 (a)食品の原料を混合して該食品を調製する原料調整工
    程、(b)調製した該食品を予備殺菌工程に移送する移送
    工程、(c)通電加熱装置を用いて該食品を加熱し、予備
    殺菌する予備殺菌工程、(d)熱交換装置を用いて予備殺
    菌済の該食品を殺菌する殺菌工程、(e)殺菌済の該食品
    を殺菌保持する殺菌保持工程、(f)殺菌済の該食品を冷
    却する冷却工程、および(g)冷却された該食品を容器に
    無菌充填する無菌充填工程。
  4. 【請求項4】通電加熱装置が、ジュール殺菌装置を用い
    て殺菌工程を行うことを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか1項に記載の無菌食品の製造方法。
  5. 【請求項5】(i)食品の原料の調整装置、(ii)調整して
    得られた該食品を殺菌工程に移送するための移送装置、
    (iii)該食品を殺菌するための通電加熱装置、(iv)該食
    品を殺菌保持する殺菌保持装置、(v)殺菌された該食品
    を冷却するための冷却装置、(vi)該通電加熱装置および
    冷却装置中の該食品に背圧をかけるための背圧装置、お
    よび(vii)殺菌済の該食品を容器に無菌充填する装置
    を、少なくとも構成することを特徴とする無菌食品の製
    造装置。
  6. 【請求項6】以下の(a)〜(f)工程を少なくとも採用し、
    (c)〜(f)工程を無菌状態で維持しかつ背圧工程を有する
    ことを特徴とする無菌食品。 (a)食品の原料を混合して該食品を調製する原料調整工
    程、(b)調製した該食品を殺菌工程に移送する移送工
    程、(c)通電加熱装置を用いて該食品を殺菌する殺菌工
    程、(d)通電殺菌済の該食品を殺菌保持する殺菌保持工
    程、(e)殺菌済の該食品を冷却する冷却工程、(f)冷却さ
    れた該食品を容器に無菌充填する無菌充填工程。
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