JP2003289526A - 映像受信端末装置およびその再生制御方法 - Google Patents

映像受信端末装置およびその再生制御方法

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JP2003289526A
JP2003289526A JP2002093085A JP2002093085A JP2003289526A JP 2003289526 A JP2003289526 A JP 2003289526A JP 2002093085 A JP2002093085 A JP 2002093085A JP 2002093085 A JP2002093085 A JP 2002093085A JP 2003289526 A JP2003289526 A JP 2003289526A
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buffer
unit
video
frame
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JP2002093085A
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Satoshi Akimoto
智 秋元
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コンテンツファイルをダウンロードしながら再
生する場合に、効率良く合理的に再生処理を進めていく
ことができるように 【解決方法】フレーム単位で伝送されると共に、各フレ
ームのデータ長情報を含んでなるコンテンツデータを受
信してバッファ10,14に保持し、これを読み出して再生
する映像受信端末装置であって、映像コンテンツ受信の
際に前記フレーム毎のデータ長情報を用いて前記バッフ
ァに蓄えるデータ量のアンダーフロー制御のためのしき
い値を算出する算出手段21と、この算出手段により算出
されたしきい値を用いて前記バッファのアンダーフロー
を制御する手段9,15とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信ネットワーク
を介して接続された映像配信サーバから映像コンテンツ
ファイルをダウンロードしながら再生する映像受信端末
装置およびその再生制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】国際標準規格の一つとしてISO 14
496−1に規定される多重化方式ファイル規格にMP
4と呼ばれる規格がある。この規格は、送信側から動画
像のデータストリームを伝送して受信側でそのデータス
トリームを受信しながら再生するための規格であり、動
画像は映像データと音声データに分けてそれぞれのデー
タを符号化し、多重化したものをデータストリームとし
て伝送するが、映像と音声のデータを多重化するに際し
て映像と音声それぞれのフレームに対応させてデータ長
やタイムスタンプがそのデータに関する管理情報として
用意され、添付される仕組みとなっている。
【0003】タイムスタンプはそのフレームのデータ再
生のタイミングを示す情報となるべきものであり、一般
的には所定のクロックタイミングでカウント進めるカウ
ンタのカウント値が用いられる。従って、再生側では、
上記所定のクロックによりカウント進めるカウンタをタ
イマとして用意し、受信したデータストリームをバッフ
ァに一時保持させた上で、このバッファ上のデータから
現在のタイマの値に一致するタイムスタンプを持つフレ
ームを読み出し、復号処理して画像や音声を再生するこ
とにより、画像と音声は同期のとれたかたちで再生でき
ることになる。
【0004】このようなMP4を利用する従来のシステ
ム例を眺めてみる。
【0005】通信ネットワークに接続された映像配信サ
ーバに動画像などの映像コンテンツファイルを保持させ
ておき、通信ネットワークを介してこの映像配信サーバ
に接続して映像コンテンツファイルの伝送を要求してく
る端末に対してその映像コンテンツファイルをMP4の
ファイル形式により多重化データとしてデータ伝送す
る。
【0006】この伝送されてくるデータストリームを受
信した受信側では、多重化してあるデータを分離化し、
バッファに一時保持し、これを読み出して復号処理し、
映像と音声を再生するが、ダウンロードしつつ、ファイ
ルの再生を進めて映像と音声を鑑賞することとなる。
【0007】このように映像配信サーバから映像コンテ
ンツファイルをダウンロードしてファイルを再生するこ
とができる従来の映像受信端末は、例えば、図7に示す
ような構成である。
【0008】図7において、1は映像配信サーバ、2は
ネットワーク、3は映像受信端末を夫々示す。映像配信
サーバ1は通信ネットワーク2に接続されており、動画
像等の各種の映像コンテンツファイルを保持して端末か
らの配信要求を受けると、この要求を出した端末に対し
て通信ネットワーク2を介して要求映像コンテンツファ
イルを配信するようにしてある。ここで、映像コンテン
ツファイルは映像データのほか音声データなども含み、
これらがMP4の形式で多重化されて配信されるように
してある。
【0009】映像通信端末3は、概略構成を説明すると
通信ネットワーク2を介して映像配信サーバ1にアクセ
スすることができる端末であって、ネットワーク2を介
して映像配信サーバ1と通信を行うための通信部4、こ
の通信部4を介して映像配信サーバ1から受信した映像
コンテンツファイルの多重データを再生する復号部6、
通信部4および復号部6の各種制御を司る端末制御部5
から成る。
【0010】また、端末制御部5は、通信部4を制御し
て映像配信サーバ1から映像コンテンツファイルをダウ
ンロードするプロトコル制御処理部7、ダウンロードさ
れたファイルから多重データを取り出して復号部6へデ
ータを供給すると共に、動作制御を司るコーデック制御
処理部9、ユーザが操作するための操作キーを有して、
ユーザが操作するキーのキー情報を与えるキー入力部1
1、このキー入力部11から入力された指示(キー情
報)に基づき、各制御処理部7,9に対し、必要な動作
制御を実施すると共に各部の動作状態を管理する端末管
理部8、通信部4で受信されたデータストリームをプロ
トコル制御処理部7とコーデック制御処理部9間で授受
するために用意された端末制御部バッファ10、そし
て、制御部バッファ10内のデータ量が予め設定された
所定のしきい値以下かどうかを判定するバッファ管理部
20とにより構成される。
【0011】前記しきい値は従来構成の場合、固定値で
あり、端末制御部5の能力に合わせて予め決定されるも
のであって、端末制御部バッファ10内に蓄積されたデ
ータ量を管理してデータ量が前記しきい値を越えないよ
うに管理するために用いられるものである(オーバーフ
ローおよびアンダーフローに対するフロー制御)。
【0012】また、復号部6は、コーデック制御処理部
9とデータの受け渡しを行う分離部バッファ14、デー
タの読み出し速度を制御するタイマ18、データを映像
データと音声データに分離する分離部15、映像データ
を再生する映像デコーダ部17、この映像デコーダ17
から出力される信号を表示するディスプレイ13、音声
データを再生する音声デコーダ部16、この音声デコー
ダ部16から出力される信号を再生するスピーカ12か
ら構成される。
【0013】上記した構成において、動画像の映像コン
テンツファイルをダウンロードしながら、ファイルを再
生する動作を以下に説明する。
【0014】映像通信端末3は、通信ネットワーク2を
介して映像配信サーバ1にリンクされているとする。そ
して、この状態で、映像配信サーバ1からは配信サービ
ス可能な映像コンテンツファイルの一覧情報と、その一
覧情報中からダウンロードしたいファイルを選択指示操
作するための選択操作用画面が映像通信端末3に送られ
ており、映像通信端末3では、そのディスプレイ13に
当該選択操作用の画面とファイル一覧が情報として表示
されている。
【0015】映像通信端末3のユーザは、これを見てダ
ウンロードしたいファイルを決め、キー入力部11を操
作してファイル一覧中の所望映像コンテンツファイルを
指定する。するとこの情報は端末管理部8に与えられ、
当該端末管理部8はこの情報から、当該指定された内容
を解析し、当該端末管理部8からはプロトコル制御処理
部7に対してダウンロードの指示すが成されると共にコ
ーデック制御処理部9に対してデータの受信準備を指示
する。
【0016】プロトコル制御処理部7は、通信部4を通
して映像配信サーバ1にダウンロードしたいファイルの
送信を要求し、これを受けた映像配信サーバ1は要求の
あったファイルの送信を要求を出した当該映像通信端末
3に対して実行開始する。
【0017】映像通信端末3では、そのプロトコル制御
処理部7は、通信部4を通して映像配信サーバ1からの
映像コンテンツファイルのダウンロードを開始する。
【0018】映像コンテンツファイルは、データストリ
ームとして伝送されてくるので、プロトコル制御処理部
7はこのダウンロードによって受信したこのデータスト
リームを端末制御部バッファ10にバッファリングして
いく(一時的に蓄積していく)。そして、受信したこと
をコーデック制御処理部9に通知する。この通知を受け
たコーデック制御処理部9は、バッファ管理部20を起
動させ、受信した分のデータ量の値を与えて加算させ、
端末制御部バッファ10における現在の蓄積データ量を
管理させる。
【0019】バッファ管理部20による管理は、端末制
御部バッファ10並びに分離部バッファ14それぞれに
おける現在の蓄積データ量の管理である。端末制御部バ
ッファ10に対する当該管理は、現在の端末制御部バッ
ファ10における蓄積データ量がオーバーフロー制御用
のしきい値を越えないようにすることである。具体的に
は蓄積データ量をしきい値と比較し、しきい値を越えて
いないかを判定すると共に、判定の結果、越えている場
合にはコーデック制御処理部9にその旨を通知し、受信
を一時停止させるようにし、越えていなければコーデッ
ク制御処理部9にその旨を通知して受信を継続させるよ
うにするといったことを行う。
【0020】初期状態では、初期化されることにより端
末制御部バッファ10における蓄積データ量は零であ
り、この状態からデータストリームの蓄積を開始するの
で、端末制御部バッファ10における現在の蓄積データ
量は十分に余裕がある。従って、蓄積データ量はしきい
値より小さい十分にゆとりのある値であるから、この値
をしきい値と比較したバッファ管理部20は、蓄積デー
タ量がしきい値を越えていないと判定してその旨の通知
をコーデック制御処理部9に与える。
【0021】この通知を受けたコーデック制御処理部9
は、受信を継続させる(データストリームの取り込みを
継続させる)と共に、端末制御部バッファ10に蓄えら
れたデータを復号部6の分離部バッファ14へ転送し、
この分離部バッファ14に一時保持させると共に、復号
部6に対して再生動作を指示する。
【0022】端末制御部5におけるコーデック制御処理
部9より再生指示を受けた復号部6においては、自己の
持つタイマ18をまず初期化し、その後、起動させる。
これにより、タイマ18は、所定のクロックによりカウ
ントを進める。そして、起動したタイマ18から指示さ
れるタイミングによりタイマ18のタイマ値(カウント
値)とデータ上にあるタイムスタンプとが一致するよう
に、分離部15が分離部バッファ14のデータを読み出
す。
【0023】すなわち、タイマ18は起動開始すると所
定時間間隔でカウントを進め、所定のタイミングでその
カウント値をタイマ値として出力する。所定のタイミン
グ毎にその時点でのカウント値をタイマ値として出力す
る訳である。
【0024】そして、このタイマ値を受けた分離部15
は、当該タイマ値と一致する内容のタイムスタンプを持
つフレームを取り込むように、分離部バッファ14のデ
ータを読み出す。すなわち、データ上にあるタイムスタ
ンプがタイマ値と同じものとなっているフレームを分離
部バッファ14から読み出すようにする。
【0025】映像配信サーバ1から送られてくるデータ
ストリームは、符号化され多重化(多重データ化)され
ており、かつ、映像と音声それぞれのフレームに対応さ
せてデータ長やタイムスタンプがそのデータに関する管
理情報として用意され、添付されており、従って、分離
部バッファ14に一時保持された多重データ中にはこの
データ長やタイムスタンプなどの管理情報も含まれるこ
とになる。
【0026】コーデック制御処理部9より再生指示を受
けた復号部6においては、自己の持つタイマ18の指示
するタイミング毎に、当該タイマ18のタイマ値(カウ
ント値)とデータ上にあるタイムスタンプとが一致する
ように、かつ、管理情報中の該当データ長分だけ、分離
部15が分離部バッファ14のデータを読み出すように
する結果、その時々での必要な映像と音声のデータ(多
重データ)が分離部バッファ14から読み出されること
になる。
【0027】そして、分離部15ではこの読み出した多
重データを、音声と映像のデータに分離し、音声データ
については音声デコーダ部16に渡し、映像データにつ
いては映像デコーダ部17に渡す。
【0028】また、分離部15は分離部バッファ14の
データ残量を検出する機能を有しており、予め備えてい
る所定のしきい値と分離部バッファ14のデータ残量と
を比較する。比較の結果、データ残量がしきい値以下に
なっていると当該分離部15が判断すると、当該分離部
15は、その旨を端末制御部5のコーデック制御処理部
9へ通知する。この通知を受け取ると、コーデック制御
処理部9は再度、バッファ管理部20を呼び出し、復号
部6に供給した分のデータ量を減算させるようにする。
【0029】ここでバッファ管理部20は、制御部バッ
ファ10内のデータ量が端末制御部5の能力に合わせて
予め設定されたアンダーフロー制御用のしきい値以下か
どうかを判定する。判定の結果、当該しきい値以上であ
ればこの判定結果により、コーデック制御処理部9は復
号部6に対して転送を継続させるように制御する。
【0030】各デコーダ部16,17では、分離部15
から渡されたデータのうち、そのタイムスタンプが前記
タイマ18から出力されるタイマ値に一致するものをデ
コードすることで、その時々のタイマ値と同じ内容を持
つタイムスタンプのフレームについて、そのフレームの
データをデコードすることで、映像と音声の同期をと
り、スピーカ12およびディスプレイ13へ音声と映像
を出力する。
【0031】すなわち、タイマ18が与えるタイミング
毎に、そのときのタイマ値と同じ内容を持つタイムスタ
ンプのフレームについて、そのフレームのデータをデコ
ードする。これにより、映像と音声の同期をとりなが
ら、音声と映像が再生できることになる。
【0032】このようにして、映像と音声は、同期がと
られた状態で再生され、ユーザはコンテンツの鑑賞をす
ることができることになる。
【0033】さて、このような動作により、映像配信サ
ーバ1からファイルをダウンロードしながら映像を再生
中、通信障害が発生したとする。この段階で分離部バッ
ファ14のデータ残量を分離部15が検出したとして、
この時、端末制御部バッファ10のデータ量がアンダー
フロー制御用のしきい値を割っていたとする。
【0034】コーデック制御処理部9が復号部6から通
知を受けてバッファ管理部20を起動させ、復号部6に
供給した分のデータ量を、このバッファ管理部20が減
算して残存データ量を判定することになるが、この場
合、判定の結果は、しきい値以下となることから、すな
わち、バッファ管理部20がバッファのアンダーフロー
と判定することになるから、当該判定結果を受けてコー
デック制御処理部9が復号部6に対して再生停止(一時
停止)を指示することとなる。具体的にはコーデック制
御処理部9から復号部6に対して再生停止の制御信号を
供給する。
【0035】この指示を受けた復号部6は、タイマ18
の動作と各デコーダ部16,17のデコード動作を停止
させる。このとき、タイマ18は停止時点でのタイマ値
(カウント値)を保持する。
【0036】通信障害が回復すると、映像コンテンツフ
ァイルは、再びデータストリームとして伝送されてくる
ようになるので、プロトコル制御処理部7は受信したこ
のデータストリームを端末制御部バッファ10にバッフ
ァリングしていく。そして、コーデック制御処理部9に
受信したことを通知する。この通知を受けたコーデック
制御処理部9は、バッファ管理部20を起動させ、受信
した分のデータ量の値を与えて加算させ、端末制御部バ
ッファ10における現在の蓄積データ量を管理させる。
【0037】復号部6における各デコーダ部16,17
のデコード動作の停止により、端末制御部バッファ10
に保持されるデータ量は増加していくが、端末制御部バ
ッファ10の蓄積データ量がオーバーフロー制御用(監
視用)のしきい値を越えるまではコーデック制御処理部
9は、データストリームの取り込みを継続させる。
【0038】また、コーデック制御処理部9は、端末制
御部バッファ10に蓄えられたデータを復号部6の分離
部バッファ14へ転送し、この分離部バッファ14に一
時保持させる。バッファ管理部20は、分離部バッファ
14に転送されたデータ量分の値を加算して分離部バッ
ファ14に蓄積された現在のデータ量を求め、この求め
たデータ量である残存データ量をアンダーフロー制御用
(監視用)のしきい値と比較して当該しきい値以下であ
るか判断する。そして、しきい値以下でなければ(アン
ダーフローでなければ)、復号部6に対して再生動作を
指示する。これにより、再生を再開させることになる。
【0039】このようにして復号部6での再生動作は、
当該復号部6における分離部バッファ14の蓄積データ
量がアンダーフロー制御用の所定のしきい値以下になら
ないよう残存データ量を考慮しながら進めていくことに
なり、また、端末制御部バッファ10から分離部バッフ
ァ14へのデータ転送についても同様に、アンダーフロ
ー制御用の所定のしきい値以下にならないよう残存デー
タ量を考慮しながら進めていくことになる。
【0040】ところで、従来においては、アンダーフロ
ーを判定するためのしきい値は、映像配信サーバ1から
ダウンロードするコンテンツの処理を支障無く実施でき
ることに主眼をおいて決めるようにしており、しかも、
固定的に与えるようにしていることから、どうしても再
生レートが高い方を考慮した値を採用することとなって
しまう。
【0041】このため、監視結果はアンダーフローとな
った場合でも、しきい値に近い残存データ量であれば、
フレーム相当分以上のデータが分離部バッファ14に残
されていることになる。アンダーフローは、通信障害な
どにより、受信のペースが低下したり、受信が滞った場
合に生じるが、分離部バッファ14内にフレーム相当分
の音声/映像データがあれば、少なくともそのフレーム
分の音声や映像が引き続き再生可能である。
【0042】このようにフレーム単位に未処理分データ
が残っているにもかかわらず、アンダーフローと判定さ
れる結果、復号は停止されることになり、まだ再生する
事ができるデータが残っていても復号部6を停止させる
ことになる。つまり、1フレーム分のデータが欠損なく
揃っていてそのフレームが完全に再生できる状態にあり
ながら、そのフレームの再生をしないで停止状態にして
しまう。これは、状況としてこのフレームを仮に再生処
理を進めていれば、そのフレームの再生完了までの間に
次の新たなフレームのデータが揃うことになるかも知れ
ず、そのような状態であれば本来は再生停止にすること
なく、継続して音声/映像データを再生し続けることが
できた可能性もあるわけである。しかし、しきい値を高
めに設定して、しかも、固定であることから、無用に復
号を停止させる事態に陥っている。これは円滑な再生に
水を差す。
【0043】また、再生レートが低いレートである場
合、再生開始時にしきい値以上にデータを蓄えてから再
生することになる。そのため、このようなケースでは再
生開始までに無用に長い蓄積時間を含むこととなって、
迅速な再生の妨げとなっていた。
【0044】このため、ひとたび通信障害が発生する
と、ダウンロードされるデータの再生レートに無関係
に、通信が回復するまでの間、再生が滞ることとなり、
アンダーフロー制御のためのしきい値が固定と云う状況
下において生じる残存データ中のフレーム相当分の音声
/映像データが未再生のまま、再生停止に陥る不合理さ
と相俟ってデータ再生動作の円滑さを損なうこととなっ
ていた。
【0045】図8に、従来装置における各通信状態での
映像の表示状態およびタイマとデータとの関係を示す。
図に示す如く、通信エラー(通信障害)なしの場合は、
映像の表示状態は正常であり、タイマ値とデータのタイ
ムスタンプが一致する。一方、通信エラー(通信障害)
発生の場合は、映像の表示状態は停止状態となり、タイ
マは停止でデータは無しの状態になる。そして、通信エ
ラー(通信障害)が回復するとこの場合は、タイマ値と
データのタイムスタンプが一致するようになれば、映像
の表示状態は正常となるが、タイマ値が進み過ぎればタ
イムスタンプの一致するファイルが存在しないので、再
生はできない。
【0046】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来の映
像受信端末では、ダウンロードしながらそのダウンロー
ドしたファイルを再生していく場合に、受信したファイ
ルのデータストリームを一旦、バッファに保持させ、こ
の保持させたデータを読み出して再生処理していくが、
バッファのデータ蓄積量が再生処理に必要な量を下回る
こととなって、再生処理に廻すデータに欠落が生じる不
都合を回避するために、フロー制御をしてバッファのデ
ータ蓄積容量がしきい値を下回ると再生処理系に対して
再生処理の実行を停止させるようにしている。
【0047】しかしながら、フロー制御のしきい値は、
従来装置の場合、固定である。そのため、しきい値は、
再生レートの最も高いコンテンツに対して必要な容量
に、そのしきい値を定めるようにしている。
【0048】この場合、再生レートが低いコンテンツに
対しては、過大な値であり、最適なしきい値はもっと低
い値でよい。しきい値が大き過ぎると、再生可能なデー
タがバッファに存在しているのに、再生側での再生処理
を停止させることになったり、再生開始に要する時間が
長くなったりして、円滑な再生の妨げになる。
【0049】このように、従来の映像受信端末において
は、ダウンロードされるデータのフレーム単位のデータ
長に合わせてバッファのしきい値を設定できないため
に、再生レートが低いコンテンツに対しては、再生開始
までにデータを蓄えるまでの待ち時間が長くなる欠点が
あり、また、通信障害により再生が一旦停止された場
合、復号部内部のバッファに残っているデータも含めて
再生できるデータがあるにも関わらず再生が中断されて
しまうという問題があった。
【0050】そこで、この発明の目的とするところは、
コンテンツファイルをダウンロードしながら再生する場
合に、効率良く合理的に再生処理を進めていくことがで
きるようにした映像受信端末装置および映像受信端末装
置の受信再生方法を提供することにある。
【0051】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次のように構成する。[a].すなわち、
フレーム単位で伝送されると共に、各フレームのデータ
長情報を含んでなるコンテンツデータを受信してバッフ
ァに保持し、これを読み出して再生する映像受信端末装
置であって、映像コンテンツ受信の際に前記フレーム毎
のデータ長情報を用いて前記バッファに蓄えるデータ量
のアンダーフロー制御のためのしきい値を算出する算出
手段と、この算出手段により算出されたしきい値を用い
て前記バッファのアンダーフローを制御する手段とを備
える。
【0052】このような構成の映像受信端末装置は、伝
送されてくるコンテンツデータはその伝送の単位はフレ
ーム単位であり、各フレームのデータ長情報を含んでい
る。そして、このようなコンテンツデータを受信しなが
ら再生するが、その際に受信したデータはバッファに保
持し、これを読み出して再生する。本映像受信端末装置
においては、映像コンテンツ受信の際に算出手段が前記
フレーム毎のデータ長情報を用いて前記バッファに蓄え
るデータ量のアンダーフロー制御のためのしきい値を算
出する。そして、前記バッファのアンダーフローを制御
する手段は、この算出手段の算出したしきい値を用いて
前記バッファのアンダーフローを制御する。すなわち、
バッファ上の復号処理対象データのフロー制御に使用す
るしきい値を受信コンテンツデータに含まれる前記フレ
ーム毎のデータ長情報を用いてそのコンテンツデータ対
応の最適な値として求め、これにてバッファのアンダー
フロー制御を行うことにより、再生レートが低いコンテ
ンツの場合にはデータ蓄積が少なくとも再生を開始させ
ることができるようになるなど、再生開始までの時間的
な無駄が解消されて効率的な再生が可能になる。また、
通信障害発生時に再生処理に供するデータが残っていれ
ばそれを再生することができて、受信データを再生に有
効活用できるようになる。
【0053】[b].また、本発明の映像受信端末装置
は、伝送されてくるコンテンツデータのヘッダ領域にデ
ータ管理領域を持ち、このデータ管理領域にフレームの
データサイズ情報を備えた映像コンテンツを受信してバ
ッファ手段に保持し、これを読み出して再生する映像受
信端末装置であって、受信した前記コンテンツのデータ
管理領域からフレームのデータサイズ情報を得てこれよ
り前記バッファ手段内に蓄積された量と比較する際に用
いられしきい値を算出する算出手段と、この算出手段に
より算出されたしきい値を用いて前記バッファ手段のア
ンダーフローを制御する手段と、所定のタイミング毎に
カウントを進めてタイマ値を得るタイマ手段と、このタ
イマ手段のタイマ値に対応するタイムスタンプを持つフ
レームのデータを前記バッファ手段から読み出して再生
処理する手段と、受信中断後の再開時には前記コンテン
ツデータの前記データ管理領域から前記タイムスタンプ
を読み出し、前記タイマ手段に現在のタイマ値として設
定する手段とを備える。
【0054】このような記構成にあっては、映像コンテ
ンツ受信の開始時にバッファ手段に蓄える際のしきい値
を算出手段により算出し、再生処理の際のバッファ手段
内のデータ量のフロー制御に用いる。このことにより、
受信コンテンツが再生レートの低いコンテンツであれば
再生開始までの時間が短くなる。また、通信障害時に中
断する際に、バッファ手段内に残されているデータがあ
ればそれが単位フレーム分であれば再生することがで
き、従って、バッファ手段内の再生可能な全てのデータ
を再生することができる。また、障害回復時には、受信
されたコンテンツデータの前記データ管理領域から前記
タイムスタンプを読み出し、前記タイマ手段に現在のタ
イマ値として設定するので、バッファ手段内のフレーム
データにはタイマ値にマッチしたタイムスタンプを持つ
フレームが存在するから受信したコンテンツの再生を即
座に再生処理できるようになり、データ受信中断回復後
のコンテンツの再生がスムーズに実施できるようにな
る。
【0055】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
【0056】図1は本発明に係る映像受信端末の一実施
形態を示す概略構成図である。図1において、1は映像
配信サーバ、2はネットワーク、3は映像受信端末をそ
れぞれ示す。映像配信サーバ1は通信ネットワーク2に
接続されており、動画像等の各種の映像コンテンツファ
イルを保持して端末からの配信要求を受けると、この要
求を出した端末に対して通信ネットワーク2を介して要
求映像コンテンツファイルを音声データなどと共に多重
化して配信するようにしてある。
【0057】映像通信端末3は、図7で説明した従来構
成のものと基本的には同じであって、ネットワーク2を
介して映像配信サーバ1と通信を行うための通信部4
と、この通信部4を介して映像配信サーバ1から受信し
た映像コンテンツファイルの多重データを再生する復号
部6と、前記通信部4および復号部6に対する各種制御
を司る端末制御部5とから成る。
【0058】<端末制御部の構成>これらのうち、端末
制御部5は、プロトコル制御処理部7と、 端末管理部
8と、 コーデック制御処理部9 と、 制御部バッフ
ァ10 と、 キー入力部11 と、 バッファ管理部
20 と、 しきい値算出部21 とからなるもので、
基本的には図7で説明した従来のものと変わりは無い
が、本実施例においては、図7の従来構成に加えて、
しきい値算出部21 を新たに設けた構成としてあ
る。
【0059】当該しきい値算出部21は、制御部バッフ
ァ10に蓄積されたデータ量のフロー制御を行うバッフ
ァ管理部20が当該フロー制御に使用するためのしきい
値を、データの再生レートに合わせて適正な値に変更で
きるように、そのときどきの適正な値を求めるためのも
のであるが、その詳細は後述する。また、前記端末制御
部バッファ10は、データを受け渡しのために一時保持
するためのものであって、前記通信部4により受信した
データ(ダウンロードされたファイル)を一時保持する
ためのものであり、プロトコル制御処理部7とコーデッ
ク制御処理部9間でデータを受け渡すために用いられる
ものである。
【0060】また、前記プロトコル制御処理部7は、前
記通信部4を制御して映像配信サーバ1から映像コンテ
ンツファイルをダウンロードする際の制御を司るもので
あり、また、当該プロトコル制御処理部7は前記通信部
4の受信したデータを端末制御部バッファ10に蓄える
ように制御する共に、コーデック制御処理部9に対して
データ転送通知を送る機能を有する。
【0061】前記コーデック制御処理部9は、通信部4
により受信して前記端末制御部バッファ10に保持され
たデータ(ダウンロードされたファイル)から多重デー
タを取り出して復号部6へデータ供給すると共に、動作
制御を司るものである。
【0062】前記コーデック制御処理部9は、端末制御
部バッファ10に蓄えられたデータについて復号部6の
後述する分離部バッファ14へのデータ転送を実施さ
せ、また、後述する分離部15に当該分離部バッファ1
4内のデータの再生処理を実施させるべく復号部6に再
生指示を与えるとともに、分離部15からのデータ処理
通知を受け取ると、バッファ管理部20を呼び出し、復
号部6に供給した分のデータ量を減算させて残量を更新
させ、現在の正しい残量を得、この残量情報をバッファ
管理部20に渡し、バッファ管理部20からの判定結果
に応じて復号部6の分離部バッファ14へのデータ転送
を実施して復号部6に再生指示を出すといった制御処理
を実施したり、復号部6に対して再生停止(一時停止)
を指示したりする機能を有する。
【0063】尚、コーデック制御処理部9には、復号部
6からの停止通知を受けると、以後、プロトコル制御処
理部7からデータ転送通知を受けるまで端末制御部バッ
ファ10に蓄えられたデータについて復号部6の後述す
る分離部バッファ14へのデータ転送を行わないといっ
た制御機能も有する。
【0064】また、前記キー入力部11は、ユーザが操
作するための操作キーを有して、ユーザが操作するキー
のキー情報を与えるものであり、前記端末管理部8は、
このキー入力部11から入力された指示(キー情報)に
基づき、各制御処理部7,9に対し、必要な動作制御を
実施すると共に各部の動作状態を管理するという機能を
持つものである。
【0065】また、前記バッファ管理部20は、前記制
御部バッファ10内のデータがオーバーフローしないよ
うに、予め設定されたオーバーフロー監視用のしきい値
(ダウンロードしたデータ蓄積用バッファのオーバーフ
ロー監視のためのしきい値)を基準にデータ量監視を行
う(オーバーフローに対するフロー制御)と共に、復号
部6の構成要素である分離部バッファ14に対して転送
するフレーム単位のデータに欠落が生じないように、制
御部バッファ10内の残存データ量の下限を監視するた
めに前記しきい値算出部21から与えられるアンダーフ
ロー制御用のしきい値を基準にデータ量を監視し、必要
な管理制御(フロー制御)をするためのものである。
【0066】具体的には、前記端末制御部バッファ10
に対しては、当該制御部バッファ10内の現在保持して
いるデータ量(蓄積データ量)を把握すると共に、その
データ量が前記オーバーフロー監視用のしきい値以下か
否かを判定して、データ量が当該オーバーフロー監視用
のしきい値を越える場合には、しきい値以下になるまで
ダウンロードを停止させ、しきい値以下になった段階で
ダウンロードを再開させるべく、プロトコル制御処理部
7が機能するよう蓄積データ量管理する他、復号部6の
構成要素である分離部バッファ14に転送するデータ量
が、フレーム毎のデータ量に満たない状態を回避するた
めに、しきい値算出部21から与えられるアンダーフロ
ー制御用のしきい値以下になるときは転送しないよう、
前記コーデック制御処理部9を機能させるべく蓄積デー
タ量管理をする構成としてある。
【0067】また、前記復号部6は、前記コーデック制
御処理部9とデータの受け渡しを行う分離部バッファ1
4と、データの読み出し速度を制御するタイマ18と、
多重化されているデータを映像データと音声データに分
離するものであって、前記タイマ18の与えるタイマ値
対応のフレーム番号を有するフレームを構成しているデ
ータを分離部バッファ14から読み出して、映像データ
と音声データに分離する分離部15と、この分離された
データのうち、映像データを再生する映像デコーダ部1
7と、この映像デコーダ17から出力される信号を表示
するディスプレイ13と、前記分離部15により分離さ
れたデータのうち、音声データを再生する音声デコーダ
部16と、この音声デコーダ部16から出力される信号
を再生するスピーカ12とから構成される。これらも、
基本的には図7で説明した従来のものと同じでよい。
【0068】復号部6はまた、再生処理を行った結果、
分離部バッファ14に処理可能な蓄積データ量がなくな
ったときに、端末制御部5に停止通知を出力し、かつ、
前記タイマ18を停止させ、端末制御部5のコーデック
制御処理部9から再生開始の指令を受けると前記タイマ
18を起動させ、分離部バッファ14からデータを読み
出して再生処理を再開させるといった機能を有する。
【0069】本発明システムにおいて最も注目すべき重
要な機能は、しきい値算出部21によるアンダーフロー
制御用のしきい値を状況対応に求めてフロー制御に利用
するようにした点と、通信障害が回復して中断していた
データ受信が再開された段階でタイマ18のタイマ値を
受信コンテンツのフレームのタイムスタンプ対応にセッ
トするようにした点である。
【0070】ここで、前記アンダーフロー制御用のしき
い値は、本システムの場合、端末制御部5に内蔵するし
きい値算出部21が適正に決めるが、これは次のように
して決定する。
【0071】[しきい値算出部の機能]すなわち、当該
しきい値算出部21は、制御部バッファ10に蓄積され
たデータ量のフロー制御を行うバッファ管理部20がア
ンダーフロー制御に使用するためのしきい値を、データ
の再生レートに合わせて適正な値に変更できるように、
そのときどきの適正な値を計算して求めるが、そのため
に、当該しきい値算出部21は、受信した図2に示す如
き構成を持つ映像コンテンツファイルのコンテンツヘッ
ダ部28にあるデータ管理部29中から、映像フレーム
31または音声フレーム32のデータサイズ(データ
長)を取得し、この取得した値から当該映像コンテンツ
ファイルについて適用するアンダーフロー制御のための
適正なしきい値を算出するようにする。
【0072】受信するコンテンツファイルの持つコンテ
ンツヘッダ部28領域中のデータ管理部29領域にある
映像フレーム31または音声フレーム32のデータサイ
ズの情報から、当該データサイズに応じて、当該映像コ
ンテンツファイルについて適用するフロー制御のための
適正なしきい値を求めるわけである。
【0073】そして、当該しきい値算出部21は、その
算出したしきい値はバッファ管理部20へ渡すという機
能を持つ。
【0074】コンテンツファイルの構成は図2の如きで
あり、図に示すように、コンテンツファイルはそのファ
イルの先頭には音声と映像のフレーム単位に、データ長
とタイムスタンプを管理するデータ管理部29を含むコ
ンテンツヘッダ28と音声および映像データのストリー
ム(映像フレーム31および音声フレーム32)を構成
するフレーム部30がある。当該フレーム部30を構成
する音声および映像のストリーム(映像フレーム31お
よび音声フレーム32)は、サンプル周波数に応じて1
つのフレームから構成され、本実施例では、ダウンロー
ドを前提にインターリブされた音声と映像のフレーム
が、フレーム1からフレームNまでのNフレーム構成と
なっていることを示している。
【0075】また、前記データ管理部29は、データ管
理のための領域部分であって、音声と映像のメディア別
にフレーム毎のデータ長とタイムスタンプを保持させ
る。但し、データ長はポインタに代えるようにしても良
く、このようにポインタの構成としてあっても、データ
長を導き出すことは可能である。受信したデータからフ
レーム部30の先頭を割り出し、データ管理部29に設
定されているデータ長を読み出す加算したデータ長と受
信したデータ長からコンテンツヘッダ28のデータ長を
引き算したデータ長を比較することで、フレーム番号を
算出することが可能となる。
【0076】従って、しきい値算出部21によるしきい
値の算出は、受信したフレーム部30の映像フレーム3
1または音声フレーム32とデータ管理部23のフレー
ム情報を比較し、フレーム情報と対応するデータサイズ
分を除くデータ分(1フレームに満たないデータ長)の
量を求めるという方法で行うようにしてある。
【0077】そして、当該求めたデータ量の値を以てし
きい値とする。また、しきい値は、データ転送通知t1
9が通知されるたびに、受信したフレームとデータ管理
部29に設定されているフレーム長を確認し、更新する
ようにする。
【0078】しきい値算出部21の機能の詳細は、以上
の如きである。
【0079】もう一つの注目機能である「通信障害が回
復し、中断していたデータ受信が再開された段階でタイ
マ18のタイマ値を受信コンテンツのフレームのタイム
スタンプ対応にセットするようにする機能」はコーデッ
ク制御処理部9が担う。
【0080】コーデック制御処理部9には、通信障害が
回復し、中断していたデータ受信が再開された時点で、
分離部バッファ14に転送を開始するフレームのデータ
中のヘッダ領域におけるデータ管理部29から、転送を
再開するフレームのタイムスタンプを読み出し、コーデ
ック制御処理部9はこのタイムスタンプの情報を再生開
始の指示(再生指示)と共に復号部6に送る。復号部6
では再生開始の指示(再生指示)と共に送られてきたタ
イムスタンプの情報をタイマ部18にセットする機能を
持たせてあり、タイマ部18はこのセットされたタイム
スタンプ対応のタイマ値から動作を開始するようにして
ある。
【0081】次に、前記復号部6の構成について説明す
る。復号部5は、分離部バッファ14、分離部15、音
声デコーダ16、映像デコーダ17、タイマ18、から
なる。
【0082】これらのうち、分離部バッファ14は、端
末制御部5側から送られてきたデータを一時保持するた
めのものであり、分離部15は、分離部バッファ14か
らデータを読み出して音声ファイルと映像ファイルに分
離するためのものであり、タイマ18から与えられるタ
イマ値と一致する内容のタイムスタンプを持つフレーム
を取り込むように、分離部バッファ14のデータを読み
出す。すなわち、データ上にあるタイムスタンプがタイ
マ値と同じものとなっているフレームを分離部バッファ
14から読み出すようにするものである。
【0083】前記タイマ18は、コーデック制御処理部
9より復号部6に対して再生指示(起動の指示)を受け
るとカウントを開始してタイマ値(カウント値)を得る
ものであり、起動開始すると所定時間間隔でカウントを
進め、所定のタイミングでそのカウント値をタイマ値と
して出力する構成である。
【0084】音声デコーダ16は、音声データをデコー
ドするものであって、分離部15から渡された音声デー
タのうち、そのタイムスタンプが前記タイマ18から出
力されるタイマ値に一致するものをデコードすること
で、その時々のタイマ値と同じ内容を持つタイムスタン
プのフレームについて、そのフレームのデータをデコー
ドするものであり、また、映像デコーダ17は、映像デ
ータをデコードするものであって、分離部15から渡さ
れた映像データのうち、そのタイムスタンプが前記タイ
マ18から出力されるタイマ値に一致するものをデコー
ドすることで、その時々のタイマ値と同じ内容を持つタ
イムスタンプのフレームについて、そのフレームのデー
タをデコードするものである。
【0085】その他、本システムにはスピーカ12,デ
ィスプレイ13がある。スピーカ12は音声デコーダ1
6にてデコードされた音声信号を受けて音声として出力
するものであり、ディスプレイ13は映像デコーダ17
にてデコードされた映像信号を受けて、映像として出力
表示するためのものである。
【0086】<システムの作用>次に、このような構成
の本システムにおいて、動画像の映像コンテンツファイ
ルをダウンロードしながら、ファイルを再生する動作を
説明する。
【0087】映像通信端末3は、通信ネットワーク2を
介して映像配信サーバ1にリンクされているとする。そ
して、この状態で、映像配信サーバ1からは配信サービ
ス可能な映像コンテンツファイルの一覧情報と、その一
覧情報中からダウンロードを所望するファイルを選択指
示操作するための選択操作用画面が映像通信端末3に送
られており、映像通信端末3では、そのディスプレイ1
3に当該選択操作用の画面とファイル一覧が情報として
表示されている。
【0088】映像通信端末3のユーザは、これを見てダ
ウンロードしたいファイルを決め、キー入力部11を操
作してファイル一覧中の所望映像コンテンツファイルを
指定する。するとこの情報は端末管理部8に与えられ、
当該端末管理部8はこの情報から、当該指定された内容
を解析し、当該端末管理部8からはプロトコル制御処理
部7に対してダウンロードの指示が成されると共にコー
デック制御処理部9に対してデータの受信準備を指示す
る。
【0089】プロトコル制御処理部7は、通信部4を通
して映像配信サーバ1にダウンロードしたいファイルの
送信を要求し、これを受けた映像配信サーバ1は要求の
あったファイルの送信を、要求を出した当該映像通信端
末3に対して実行開始する。
【0090】映像通信端末3では、そのプロトコル制御
処理部7が通信部4を通して映像配信サーバ1からの映
像コンテンツファイルのダウンロードをすべく制御す
る。
【0091】映像コンテンツファイルは、データストリ
ームとして伝送されてくるので、プロトコル制御処理部
7はこのダウンロードによって受信したこのデータスト
リームを端末制御部バッファ10に一時的に蓄積してい
く。そして、コーデック制御処理部9に受信したことを
通知する。この通知を受けたコーデック制御処理部9
は、バッファ管理部20を起動させ、受信した分のデー
タ量の値を与えて加算させ、端末制御部バッファ10に
おける現在の蓄積データ量を管理させる。
【0092】端末制御部バッファ10に対する当該管理
は、現在の端末制御部バッファ10における蓄積データ
量がオーバーフロー制御用のしきい値を越えないように
することと、制御部バッファ10内のデータの分離部バ
ッファ14へのデータ転送にあたって制御部バッファ1
0内のデータ量がアンダーフロー制御用のしきい値以下
の状態で転送することがないように管理することであ
る。
【0093】具体的にはオーバーフロー制御の場合、蓄
積データ量をしきい値と比較し、現在の蓄積データ量が
当該しきい値を越えていないかを判定すると共に、判定
の結果、越えている場合にはコーデック制御処理部9に
その旨を通知し、受信を一時停止させるようにし、越え
ていなければコーデック制御処理部9にその旨を通知し
て受信を継続させるようにするといったことを行う。
【0094】初期状態では、初期化されることにより端
末制御部バッファ10における蓄積データ量は零であ
り、この状態からデータストリームの蓄積を開始するの
で、端末制御部バッファ10における現在の蓄積データ
量は十分に余裕がある。従って、蓄積データ量はしきい
値より小さい十分にゆとりのある値であるから、この値
をしきい値と比較したバッファ管理部20は、蓄積デー
タ量がしきい値を越えていないと判定してその旨の通知
をコーデック制御処理部9に与える。
【0095】この通知を受けたコーデック制御処理部9
は、受信を継続させる(データストリームの取り込みを
継続させる)と共に、端末制御部バッファ10に蓄えら
れたデータを復号部6の分離部バッファ14へ転送し、
この分離部バッファ14に一時保持させると共に、復号
部6に対して再生動作を指示することになる。
【0096】端末制御部5におけるコーデック制御処理
部9より再生指示を受けた復号部6においては、自己の
持つタイマ18をまず初期化し、その後、起動させる。
これにより、タイマ18は、所定のクロックによりカウ
ントを進める。そして、起動したタイマ18から指示さ
れるタイミングによりタイマ18のタイマ値(カウント
値)とデータ上にあるタイムスタンプとが一致するよう
に、分離部15が分離部バッファ14のデータを読み出
す。
【0097】すなわち、タイマ18は起動開始すると所
定時間間隔でカウントを進め、所定のタイミングでその
カウント値をタイマ値として出力する。所定のタイミン
グ毎にその時点でのカウント値をタイマ値として出力す
ることになる。
【0098】そして、このタイマ値を受けた分離部15
は、当該タイマ値と一致する内容のタイムスタンプを持
つフレームを取り込むように、分離部バッファ14のデ
ータを読み出す。すなわち、データ上にあるタイムスタ
ンプがタイマ値と同じものとなっているフレームを分離
部バッファ14から読み出すようにする。
【0099】映像配信サーバ1から送られてくるデータ
ストリームは、符号化され多重化(多重データ化)され
ており、かつ、映像と音声それぞれのフレームに対応さ
せてデータ長やタイムスタンプがそのデータに関する管
理情報として用意され、添付されており、従って、分離
部バッファ14に一時保持された多重データ中にはこの
データ長やタイムスタンプなどの管理情報も含まれるこ
とになる。
【0100】コーデック制御処理部9より再生指示を受
けた復号部6においては、自己の持つタイマ18の指示
するタイミング毎に、当該タイマ18のタイマ値(カウ
ント値)とデータ上にあるタイムスタンプとが一致する
ように、かつ、管理情報中の該当データ長分だけ、分離
部15が分離部バッファ14のデータを読み出すように
する結果、その時々での必要な映像と音声のデータ(多
重データ)が分離部バッファ14から読み出されること
になる。
【0101】そして、分離部15ではこの読み出した多
重データを、音声と映像のデータに分離し、音声データ
については音声デコーダ部16に渡し、映像データにつ
いては映像デコーダ部17に渡す。
【0102】また、分離部15は分離部バッファ14の
データ残量を検出する機能を有しており、しきい値算出
部21により求められたしきい値と、分離部バッファ1
4のデータ残量とを比較する。
【0103】前記しきい値算出部21によるしきい値の
算出は、受信したフレーム部30の映像フレーム31ま
たは音声フレーム32とデータ管理部23のフレーム情
報を比較し、フレーム情報と対応するデータサイズ分を
除くデータ分(1フレームに満たないデータ長)の量を
求めるという方法で行われている。そして、当該求めた
データ量を以てアンダーフロー制御用のしきい値とす
る。また、当該しきい値は、データ転送通知が通知され
るたびに、受信したフレームとデータ管理部20に設定
されているフレーム長を確認し、更新する。
【0104】しきい値算出部21により求められたしき
い値と分離部バッファ14のデータ残量との比較の結
果、データ残量がしきい値以下になっていると当該分離
部15が判断すると、当該分離部15は、その旨を端末
制御部5のコーデック制御処理部9へ通知する。この通
知を受け取ると、コーデック制御処理部9は再度、バッ
ファ管理部20を呼び出し、復号部6に供給した分のデ
ータ量を減算させるようにする。
【0105】ここでバッファ管理部20は、当該減算を
実施した後、制御部バッファ10内のデータ量が、しき
い値算出部21で求めたアンダーフロー制御用のしきい
値以下かどうかを判定する。判定の結果、しきい値以上
であればこの判定結果により、コーデック制御処理部9
は復号部6に対して転送を継続させるように制御するこ
ととなり、しきい値以下であればしきい値を超えるまで
転送を停止させることになる。
【0106】各デコーダ部16,17では、分離部15
から渡されたデータのうち、そのタイムスタンプが前記
タイマ18から出力されるタイマ値に一致するものをデ
コードすることで、その時々のタイマ値と同じ内容を持
つタイムスタンプのフレームについて、そのフレームの
データをデコードすることで、映像と音声の同期をと
り、スピーカ12およびディスプレイ13へ音声と映像
を出力する。
【0107】すなわち、タイマ18が与えるタイミング
毎に、そのときのタイマ値と同じ内容を持つタイムスタ
ンプのフレームについて、そのフレームのデータをデコ
ードする。これにより、映像と音声の同期をとりなが
ら、音声と映像が再生できることになる。
【0108】このようにして、映像と音声は、同期がと
られた状態で再生され、ユーザはコンテンツの鑑賞をす
ることができることになる。
【0109】ここで本システムではしきい値算出部21
にて求めたしきい値(アンダーフロー制御用のしきい
値)に従って、制御部バッファ10内のデータの分離部
バッファ14へのデータ転送および停止の制御と、分離
部バッファ14の保持データについての再生処理の実行
と停止を管理するが、このしきい値(アンダーフロー制
御用のしきい値)を最適に設定することにより、再生開
始までの待ち時間を短くし、また、通信障害発生時など
において、再生可能なデータが分離部バッファ14内に
残っている場合には、そのデータの再生処理は続行させ
ることができるようにしている。
【0110】ここで、本システムにおけるしきい値算出
部21での働きの詳細を説明するため、図3にプロトコ
ル制御処理部7、コーデック制御処理部9、バッファ管
理部20、復号部6の間のデータ転送手順を示す。
【0111】[正常時の動作]図3に従って、正常時で
のデータ転送手順を説明する。まず、プロトコル制御処
理部7が、ダウンロードによって受信したデータを端末
制御部バッファ10に保持させると、次にコーデック制
御処理部9にデータ転送通知を行う。すると、コーデッ
ク制御処理部9では、プロトコル制御処理部7からのデ
ータ転送通知t19を受けると共に、バッファ管理部2
0を起動させる。
【0112】そして、プロトコル制御処理部7からのデ
ータ転送通知を受ける毎に、バッファ管理部20はしき
い値算出部21を呼び出し、ダウンロードしたファイル
の持つ図2の如きデータフォーマットのデータのうち、
コンテンツヘッダ28の領域にあるデータ管理部29の
情報に基づいて、今回ダウンロードするコンテンツファ
イルに対するアンダーフロー制御用の最適なしきい値を
当該しきい値算出部21に算出させる。
【0113】バッファ管理部20は、受信した分のデー
タ量を現在値に加算して現在値を更新することとなる
が、また、あわせてしきい値算出部21の算出したアン
ダーフロー制御用の最適なしきい値を受け取ることによ
り、この受け取ったしきい値をアンダーフローのフロー
制御に用いるようにする。
【0114】そして、コーデック制御処理部9は、端末
制御部バッファ10に蓄えられたデータについて復号部
6の分離部バッファ14へのデータ転送を実施し(図3
のデータ転送t23)、また、再生開始の指令を(図3
の再生開始t25)復号部6に対して与える。前記再生
開始の指令(図3のt25)を与えるタイミングは、通
信速度が再生レートに関係なく一定であるとすれば、再
生レートが低い方が先になるようにしてもよい。
【0115】再生開始の指令が与えられると、復号部6
においては分離部バッファ14から、再生用のデータを
分離部15へ転送させる。分離部15は分離部バッファ
14のデータ残量を検出する機能を有しており、前記バ
ッファ管理部20からフロー制御用に受け取った前記し
きい値(アンダフロー制御用のしきい値)を基準に、分
離部バッファ14のデータ残量を比較する。そして、比
較の結果、データ残量が前記しきい値以下になっている
と分離部15が判断すると、当該分離部15はデータ処
理通知(図3のデータ処理通知t22)をコーデック制
御処理部9へ送る。
【0116】コーデック制御処理部9は、当該データ処
理通知t21を受け取ると、再度、バッファ管理部20
を呼び出し、復号部6に供給した分のデータ量を減算さ
せて残量を更新させ、現在の正しい残量を得る。ここで
バッファ管理部20は、端末制御部バッファ10内のデ
ータ量がしきい値算出部21により算出されたしきい値
以下かどうかを判定する。判定の結果、しきい値以上で
あればコーデック制御処理部9は、端末制御部バッファ
10に蓄えられたデータについて復号部6の分離部バッ
ファ14へのデータ転送を実施させる(図3のデータ転
送t23)。
【0117】以上が、正常時でのプロトコル制御処理部
7、コーデック制御処理部9、バッファ管理部20、復
号部6の間のデータ転送手順である。
【0118】データ転送を受けると、復号部6での復号
がなされることになる。尚、コーデック制御処理部9
は、端末制御部バッファ10からデータを復号部6の分
離部バッファ14へ転送する制御とあわせて、端末制御
バッファ10に対する受信データの取り込みを継続させ
る(データストリームの取り込みを継続させる)ように
制御する他、端末制御部バッファ10から転送されてき
たデータについては分離部バッファ14に一時保持させ
ると共に、復号部6に対して再生動作を指示する(再生
指示の発令)ことになる。
【0119】復号部6での復号は次の通りである。
【0120】[復号動作]端末制御部5におけるコーデ
ック制御処理部9より再生指示を受けた復号部6におい
ては、自己の持つタイマ18をまず初期化し、その後、
起動させる。これにより、タイマ18は、所定のクロッ
クによりカウントを進める。そして、起動したタイマ1
8から指示されるタイミングによりタイマ18のタイマ
値(カウント値)とデータ上にあるタイムスタンプとが
一致するように、分離部15が分離部バッファ14のデ
ータを読み出す。
【0121】すなわち、タイマ18は起動開始すると所
定時間間隔でカウントを進め、所定のタイミングでその
カウント値をタイマ値として出力する。
【0122】そして、このタイマ値を受けた分離部15
は、当該タイマ値と一致する内容のタイムスタンプを持
つフレームを取り込むように、分離部バッファ14のデ
ータを読み出す。すなわち、データ上にあるタイムスタ
ンプがタイマ値と同じものとなっているフレームを分離
部バッファ14から読み出すようにする。
【0123】映像配信サーバ1から送られてくるデータ
ストリームは、符号化され多重化(多重データ化)され
ており、かつ、映像と音声それぞれのフレームに対応さ
せてデータ長やタイムスタンプがそのデータに関する管
理情報として用意され、添付されており、従って、分離
部バッファ14に一時保持された多重データ中にはこの
データ長やタイムスタンプなどの管理情報も含まれるこ
とになる。
【0124】コーデック制御処理部9より再生指示を受
けた復号部6においては、タイマ18の指示するタイミ
ング毎に、当該タイマ18のタイマ値(カウント値)と
データ上にあるタイムスタンプとが一致するように、か
つ、管理情報中の該当データ長分だけ、分離部15が分
離部バッファ14のデータを読み出すようにする結果、
その時々での必要な映像と音声のデータ(多重データ)
が分離部バッファ14から読み出されることになる。
【0125】そして、分離部15ではこの読み出した多
重データを、音声と映像のデータに分離し、音声データ
については音声デコーダ部16に渡し、映像データにつ
いては映像デコーダ部17に渡す。
【0126】また、分離部15は分離部バッファ14の
データ残量を検出する機能を有しており、予め備えてい
る所定のしきい値と分離部バッファ14のデータ残量と
を比較する。比較の結果、データ残量がしきい値以下に
なっていると当該分離部15が判断すると、当該分離部
15は、その旨を端末制御部5のコーデック制御処理部
9へ通知する。この通知を受け取ると、コーデック制御
処理部9は再度、バッファ管理部20を呼び出し、復号
部6に供給した分のデータ量を減算させるようにする。
【0127】ここでバッファ管理部20は、制御部バッ
ファ10内のデータ量が端末制御部5の能力に合わせて
予め設定されたしきい値以下かどうかを判定する。判定
の結果、しきい値以上であればこの判定結果により、コ
ーデック制御処理部9は復号部6に対して転送を継続さ
せるように制御する。
【0128】各デコーダ部16,17では、分離部15
から渡されたデータのうち、そのタイムスタンプが前記
タイマ18から出力されるタイマ値に一致するものをデ
コードすることで、その時々のタイマ値と同じ内容を持
つタイムスタンプのフレームについて、そのフレームの
データをデコードすることで、映像と音声の同期をと
り、スピーカ12およびディスプレイ13へ音声と映像
を出力する。
【0129】すなわち、タイマ18が与えるタイミング
毎に、そのときのタイマ値と同じ内容を持つタイムスタ
ンプのフレームについて、そのフレームのデータをデコ
ードする。これにより、映像と音声の同期をとりなが
ら、音声と映像が再生できることになる。
【0130】このようにして、映像と音声は、同期がと
られた状態で再生され、ユーザはコンテンツの鑑賞をす
ることができることになる。
【0131】正常時では以上のような動作が実施される
ことにより、映像と音声は同期がとられた状態で再生さ
れるが、映像配信サーバ1からファイルをダウンロード
しながら映像を再生中、通信障害が発生したとする。
【0132】[通信障害発生時]この通信障害の発生に
より、データストリームの受信が滞ることになる。
【0133】この段階で復号部6での再生が終了すると
当該復号部6からはデータ処理が済んだことを知らせる
データ処理通知が出され、映像端末部5に与えられる。
映像端末部5ではこの通知がコーデック制御処理部9に
与えられ、当該コーデック制御処理部9は、これを受け
てバッファ管理部20に管理指令を与える。
【0134】管理指令を受けたバッファ管理部20は、
現在の端末制御部バッファ10の残存データ量を算出し
て、算出した当該残存データ量とアンダーフロー制御用
のしきい値と比較する。そして、この時、端末制御部バ
ッファ10のデータがしきい値以下であれば、バッファ
管理部20からは、そのその旨の比較判定の結果を出力
する。そして、当該判定結果を受けたコーデック制御処
理部9では復号部6での停止通知出力を待つと共に、停
止通知を受け取った後は、プロトコル制御処理部7から
出力されるデータ転送通知を待ってバッファ管理部20
に管理指令を与え、この管理指令によりバッファ管理部
20では端末制御部バッファ10の残存データ量の算出
と、当該算出値がアンダーフロー制御用のしきい値以下
か否かの比較判定を行い、その結果、残存データ量がし
きい値より大きければ コーデック制御処理部9は再生
指示を復号部6に与える。
【0135】コーデック制御処理部9より再生指示を受
けた復号部6においては、自己の持つタイマ18を起動
再開させて所定時間間隔でのカウントを進め、所定のタ
イミングでそのカウント値をタイマ値として出力する。
【0136】そして、このタイマ値を受けた分離部15
は、タイマ18の指示するタイミング毎に、当該タイマ
18のタイマ値(カウント値)とデータ上にあるタイム
スタンプとが一致するように、かつ、管理情報中の該当
データ長分だけ、分離部15が分離部バッファ14のデ
ータを読み出すべく、映像と音声のデータ(多重デー
タ)を取り出し、音声データについては音声デコーダ部
16に渡し、映像データについては映像デコーダ部17
に渡してデコードする。
【0137】このようにして通信障害が生じた後も、本
システムにあっては、分離部バッファ14内にデータ再
生可能なデータが残っているうちは、デコードを続ける
ことになる。
【0138】しかし、通信障害の発生のために、データ
の受信が滞っていることから、やがて分離部バッファ1
4内にデータが無くなる。復号部6では、分離部バッフ
ァ14内にデータが無くなれば、タイマ18を停止さ
せ、そして、コーデック制御処理部9に停止通知を送
る。
【0139】この停止通知を受けると、コーデック制御
処理部9は以後、プロトコル制御処理部7からデータ転
送通知を受けるまで端末制御部バッファ10に蓄えられ
たデータについて復号部6の後述する分離部バッファ1
4へのデータ転送を休止させる。また、タイマ18は停
止された際に、その停止直前におけるタイマ値を保持す
る。
【0140】このようにして、データが無くなると、シ
ステムはデコード動作を停止する。但し、この状態にあ
っても映像通信端末3では、そのプロトコル制御処理部
7は、通信部4を通して通信の状態を監視している。
【0141】その後、通信障害が回復して、再び、受信
可能な状態になったとする。すると、プロトコル制御処
理部7は、通信部4を通して通信可能な状態になったこ
とを検知し、そして、プロトコル制御処理部7は、通信
部4を通してデータをダウンロード開始する。そして、
プロトコル制御処理部7は、ダウンロードによって受信
したデータを端末制御部バッファ10に蓄積させて保持
させると共に、コーデック制御処理部9にデータ転送通
知を行う。
【0142】コーデック制御処理部9では、プロトコル
制御処理部7からの当該データ転送通知を受けると動作
を再開させ、バッファ管理部20を起動させる。そし
て、受信した分のデータ量の値を与えて加算させ、この
バッファ管理部20に、端末制御部バッファ10におけ
る現在の蓄積データ量を管理させる。
【0143】また、コーデック制御処理部9は、端末制
御部バッファ10に蓄えられたデータの復号部6の分離
部バッファ14への転送を開始し、この分離部バッファ
14に一時保持させると共に、復号部6に対して再生指
示を出す。このとき、バッファ管理部20は、データ中
のヘッダ領域におけるデータ管理部29から、転送を再
開するフレームのタイムスタンプを読み出し、コーデッ
ク制御処理部9はこのタイムスタンプの情報を再生開始
の指示(再生指示)と共に復号部6に送る。
【0144】[障害回復時の再生再開(復号再開)]端
末制御部5におけるコーデック制御処理部9より再生指
示を受けた復号部6においては、自己の持つタイマ18
に前記タイムスタンプの情報をセットして動作開始させ
る。そして、当該タイマ18から指示されるタイミング
によりタイマ18のタイマ値(カウント値)とデータ上
にあるタイムスタンプとが一致するように、分離部15
が分離部バッファ14のデータを読み出す。
【0145】タイマ18は起動開始すると所定時間間隔
でカウントを進め、所定のタイミングでそのカウント値
をタイマ値として出力しており、所定のタイミング毎に
その時点でのカウント値をタイマ値として出力するの
で、このタイマ値を受けた分離部15は、当該タイマ値
と一致する内容のタイムスタンプを持つフレームを取り
込むように、分離部バッファ14のデータを読み出す。
【0146】映像配信サーバ1から送られてくるデータ
ストリームは、通信障害回復により再開されたデータで
あるが、そのヘッダ領域におけるデータ管理部29から
得たタイムスタンプの情報をもとにタイマ18のカウン
トを再開していることから、送信再開時点での分離部バ
ッファ14に転送されてきたデータのタイムスタンプと
タイマ18のカウント値(タイマ値)との間にはずれは
ない。従って、動作が再開されたタイマ18が所定のタ
イミングで出力するカウント値(タイマ値)と一致する
内容のタイムスタンプを持つフレームを取り込むよう
に、分離部15が分離部バッファ14のデータを読み出
し、デコーダ16,17に与えてデコードを開始するこ
とから、通信障害発生が回復した時点での再生可能な画
像(および音声)から再生が再開されるようになる。
【0147】各デコーダ部16,17では、分離部15
から渡されたデータのうち、そのタイムスタンプが前記
タイマ18から出力されるタイマ値に一致するものをデ
コードし、その時々のタイマ値と同じ内容を持つタイム
スタンプのフレームについて、そのフレームのデータを
デコードすることで、映像と音声の同期をとり、スピー
カ12およびディスプレイ13へ音声と映像を出力す
る。
【0148】タイマ値と同じ内容を持つタイムスタンプ
のフレームについて再生が済むと、復号部6はデータ処
理通知を出力し、コーデック制御処理部9に与える。こ
れを受けてコーデック制御処理部9は、バッファ管理部
20を起動させ、これによってバッファ管理部20は、
復号部6に供給した分のデータ量を、減算して現在の残
存データ量を判定することになる。そして、判定の結
果、アンダーフロー制御用のしきい値以下であった場
合、すなわち、バッファ管理部20がバッファのアンダ
ーフローを検出するとコーデック制御処理部9が復号部
6に対して再生停止(一時停止)を指示して上述の再生
を中断させることとなるが、アンダーフローのしきい値
以上であれば上述の再生処理を継続させることになる。
【0149】以上が、障害回復時での復号部における再
生再開動作である。
【0150】ここで、通信障害発生、回復時のプロトコ
ル制御処理部7、コーデック制御処理部9、バッファ管
理部20、復号部6の間のデータ転送手順を、制御面か
ら眺めた動作遷移を図4を参照して説明しておく。
【0151】制御部バッファ10に蓄えられたデータに
ついて復号部6の分離部バッファ14へのデータ転送が
実施され(図3のデータ転送t23)、再生開始が指令
されて復号部6での再生処理が行われた結果、復号部6
からデータ処理通知22が返されたとする。
【0152】すなわち、再生開始の指令が与えられる
と、復号部6においては分離部バッファ14から、再生
用のデータが分離部15へ転送され、当該分離部15は
分離部バッファ14のデータ残量を検出する。そして、
当該分離部15は、前記バッファ管理部20からアンダ
ーフロー制御用に受け取った前記しきい値を基準に、分
離部バッファ14のデータ残量を比較する。そして、比
較の結果、データ残量が前記しきい値以下になっている
と判断すると、当該分離部15はデータ処理通知(図3
のデータ処理通知t22)をコーデック制御処理部9へ
送る。
【0153】コーデック制御処理部9は、当該データ処
理通知21を受けると、再度、バッファ管理部20を呼
び出し、復号部6に供給した分のデータ量を減算させて
残量を更新させ、現在の正しい残量を得る。
【0154】ここでバッファ管理部20は、端末制御部
バッファ10内のデータ量がしきい値算出部21により
算出されたしきい値以下かどうかを判定する。
【0155】この時点では、既に通信障害発生により、
受信が滞っている状態であったとすると、端末制御部バ
ッファ10内のデータ量は増えてはいない。
【0156】前回における端末制御部バッファ10のデ
ータ量が辛うじてしきい値以上に達する程度であったと
する。コーデック制御処理部9が復号部6からデータ処
理通知21を受け取ると当該コーデック制御処理部9は
バッファ管理部20を動作させ、復号部6に供給した分
のデータ量を減算させて現在のデータ量を算出させ、そ
の算出値がしきい値以上か否かを判定させる。
【0157】前回における端末制御部バッファ10のデ
ータ量が辛うじてしきい値を越える程度であり、一方、
通信障害により、データの受信が途絶えていることか
ら、減算の結果、データ量はしきい値以下となる。
【0158】その結果、しきい値以下と判定され、この
場合、コーデック制御処理部9は復号部6からの停止通
知(図4の停止通知t27)を待つ。すなわち、バッフ
ァ管理部20がバッファのアンダーフローを検出すると
コーデック制御処理部9は復号部6からの停止通知(図
4の停止通知t27)を待つことになる。
【0159】復号部6は、分離部バッファ14内のデー
タを再生処理し終わり、分離部バッファ14のデータが
なくなると、タイマ18の動作と各デコーダ部16、1
7のデコード動作を停止させる。タイマ18は停止した
ときのタイマ値(カウント値)を保持し、停止通知(図
4の停止通知t27)をコーデック制御処理部9へ通知
する。
【0160】この通知を受けると、復号部6の分離部バ
ッファ14へのデータ転送を休止させる。
【0161】通信障害が回復して映像コンテンツファイ
ルが引き続きデータストリームとして伝送されてくるよ
うになり、受信が再開されればプロトコル制御処理部7
は受信したこのデータストリームを端末制御部バッファ
10に一時保持させていく。そして、コーデック制御処
理部9には受信したことを通知する(図4のデータ転送
通知t19送信)。この通知を受けたコーデック制御処
理部9は、バッファ管理部20を起動させ、受信した分
のデータ量の値を与えて加算させ、端末制御部バッファ
10における現在の蓄積データ量を管理させる。このと
き、端末制御部バッファ10に蓄積された現在のデータ
量をアンダーフロー制御用のしきい値と比較して判断結
果を出すので、データ転送通知t19を受けたコーデッ
ク制御処理部9は、バッファ管理部20でのこの判断結
果から、端末制御部バッファ10のデータ量がしきい値
を超えた段階で復号部6の分離部バッファ14へのデー
タ転送を開始させる。
【0162】復号部6における各デコーダ部16,17
のデコード動作が、通信障害回復初期の現時点ではまだ
停止にあることより、端末制御部バッファ10に保持さ
れるデータ量は増加していくが、端末制御部バッファ1
0の蓄積データ量がオーバーフロー制御用のしきい値を
越えないようにデータストリームの取り込みは制御す
る。
【0163】端末制御部バッファ10に蓄えられたデー
タの分離部バッファ14への転送を実施したコーデック
制御処理部9は、転送データをこの分離部バッファ14
に一時保持させると共に、バッファ管理部20からの判
定結果を待つ。バッファ管理部20は、転送したデータ
量分を減算して端末制御部バッファ10に蓄えられた現
在のデータ量を管理し、また、分離部バッファ14につ
いては当該分離部バッファ14に転送したデータ量分の
値を加算して分離部バッファ14に蓄積された現在のデ
ータ量を求める。
【0164】そして、バッファ管理部20は、分離部バ
ッファ14について求めた残存データ量をアンダーフロ
ー制御用のしきい値と比較してしきい値以下であるか判
断してその判定結果をコーデック制御処理部9に与え
る。
【0165】そして、 バッファ管理部20での判定の
結果、しきい値以下でなければ(アンダーフローでなけ
れば)、データ管理部29から再起動時に開始する音声
及び映像のタイムスタンプを読み出す。そして、この情
報とともにコーデック制御処理部9は、復号部6に対し
て再生開始の指示をする(図4の再生開始t25(再生
指示 ))。
【0166】すなわち、コーデック制御処理部9は、復
号部6に対してデータ管理部29からバッファ管理部2
0が転送を再開するフレームのタイムスタンプを読み出
し、再生開始指令(図4の再生開始25)に付加して指
示する。
【0167】これにより、復号部6では再生を再開させ
ることになる。
【0168】復号部6では、再生指示(図4の再生開始
25)に付加されているタイムスタンプの値をタイマ1
8に設定し、再起動するとともに、各デコーダ部16、
17を動作させる。
【0169】このようにして復号部6での再生動作は、
分離部バッファ14の蓄積データ量が所定のしきい値以
下にならないよう残存データ量を考慮しながら進めてい
く。
【0170】その後、通信が回復したとすると、プロト
コル制御処理部9はネットワーク2を介して映像配信サ
ーバ1から再びダウンロードすることによって受信した
データを、端末制御部バッファ10に蓄積することとな
る。プロトコル制御処理部7は、コーデック制御処理部
9に対してデータ転送通知を送る(図4のデータ転送通
知19)。すると、このデータ転送通知を受けたコーデ
ック制御処理部9は、バッファ管理部20を呼び出し、
受信したデータ量を加算するとともに復号部6に対して
データ管理部29からバッファ管理部20が転送を再開
するフレームのタイムスタンプを読み出し、再生開始指
令(図4の再生開始25)に付加して指示する。具体的
には制御信号がコーデック制御処理部9から復号部6に
対して供給される。復号部6は、再生開始指令(図4の
再生開始25)に付加されているタイムスタンプの値を
タイマ18に設定し、再起動するとともに、各デコーダ
部16、17を動作させる。
【0171】図5は、映像配信サーバ1から映像受信端
末に対してデータの転送が完了した後のプロトコル制御
処理部7、コーデック制御処理部9、バッファ管理部2
0、復号部6の間のデータ転送手順を示す図である。
【0172】図5において、コーデック制御処理部9は
プロトコル制御処理部7からのデータ転送通知t19を
受信し、その後、バッファ管理部20が受信したデータ
の中身からデータの終了を判定したとする。そして、復
号部6からのデータ処理通知21を受け付けたならば、
コーデック制御処理部9はバッファ管理部20を呼び出
し、復号部6へ供給したデータ量を減算した後のデータ
量を判定させて、その結果を得る。
【0173】このとき、バッファ管理部20は、自己の
持つしきい値と比較した結果、減算した後のデータ量が
アンダーフロー制御用のしきい値以下であったとして
も、先にデータの終了を検出しているので正常と判定
し、コーデック制御処理部9は残りのデータを復号部6
に対してデータ転送t23する。そのため、復号部6で
はデータ転送を受けて分離部バッファ14に保持された
データについて支障無く、復号に供することができるよ
うになる。
【0174】図6に、本実施形態により映像がどのよう
に表示されるかを、通信状態とタイマとの動きに合わせ
て示す。
【0175】通信障害がない状態ではタイマ値とデータ
のタイムスタンプとが一致しているため、映像は正常に
再生される。通信障害が発生しデータがなくなると復号
部6は、タイマ18と各デコーダ16、17を停止させ
ることから映像の再生は停止する。停止されるタイミン
グは、通信速度が再生レートに関係なく分離部バッファ
14に設定されているデータ全てがなくなった状態とな
る。
【0176】その後、通信障害が回復し、データ転送が
再開するとコーデック制御処理部9が復号部6を制御し
てタイマ18を起動させる。これによりタイマ値とデー
タのタイムスタンプが一致することから、正常に映像が
再生される。このタイミングも通信速度が再生レートに
関係なく一定であれば、再生レートが低い方が先に再生
が開始される。
【0177】このように、本実施形態では、映像配信サ
ーバ1から受信したコンテンツヘッダ部28にあるデー
タ管理部29からフレームのデータサイズからしきい値
を算出しバッファ管理部20へ設定することにより端末
制御部バッファ10のフロー制御を、フレーム単位に行
えるため、再生レートに関係なく時間的な無駄と通信障
害時に中断する際に再生できるデータを全て再生するこ
とができる。
【0178】すなわち、本発明の映像受信端末において
は、映像コンテンツ受信の際にバッファに蓄えるデータ
量のアンダーフロー制御のための最適なしきい値を、受
信コンテンツ対応に算出する手段により算出し、この算
出したしきい値を当該バッファのアンダーフロー制御に
使用することで、バッファ上の復号処理対象データの再
生に当たって、再生レートが低いコンテンツであっても
再生開始までの長い待ち時間を解消し、また、通信障害
時に中断する際に再生できる全てのデータの再生を済ま
せることができるようになる。
【0179】したがって、本実施形態によれば、従来の
ように、再生開始時に、しきい値以上にデータを蓄えて
から再生することによる再生開始までの待ち時間の長さ
や、通信障害時に中断する際に、再生できるデータを残
したまま再生しなくなる、といった不合理な状況に陥る
ことがなく、従って、コンテンツファイルをダウンロー
ドしながら再生する場合に、効率良く合理的に再生処理
を進めていくことができるようにした映像受信端末を提
供することができる。
【0180】なお、本発明は上述した実施の形態に限定
されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々の変
形実施が可能である。例えば、しきい値算出部21によ
るアンダーフロー制御用の最適なしきい値の算出は、上
述の例の場合、データ転送通知の通知毎としたが、何回
かの通知毎に計算するようにしたり、あるいは、映像コ
ンテンツ受信の開始時に計算したしきい値をその映像コ
ンテンツファイルの受信終了まで使用するコンテンツフ
ァイル毎の計算としたりしても良い。
【0181】また、本発明において、上記実施形態には
種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構
成要件における適宜な組み合わせにより、種々の発明が
抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件
から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しよ
うとする課題の欄で述べた課題の少なくとも1つが解決
でき、発明の効果の欄で述べられている効果の少なくと
も1つが得られる場合には、この構成要件が削除された
構成が発明として抽出され得る。
【0182】また、本発明における実施形態に記載した
手法は、コンピュータに実行させることのできるプログ
ラムとして頒布することができ、また、このプログラム
を磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディス
クなど)、光ディスク(CD−ROM、CD−R、CD
−RW、DVD、MOなど)、半導体メモリなどの記録
媒体に格納して頒布したり、ネットワークを介しての伝
送により、頒布することもできる。
【0183】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、
映像コンテンツを受信しながら再生するにあたり、再生
レートが低いコンテンツの場合には再生開始までの時間
的な無駄が解消されて効率的な再生が可能になる。ま
た、通信障害発生時に再生処理に供するデータが残って
いればそれを再生することができて、受信データを再生
に有効活用できるようになる映像受信端末および映像受
信方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる映像受信端末の一実施形態の構
成を示すブロック図。
【図2】映像コンテンツのヘッダ部にあるデータ管理部
と映像フレームと音声フレームの関係を示す。
【図3】本発明にかかる一実施形態としての通常時のデ
ータ転送手順を示すシーケンス図(動作遷移図)。
【図4】本発明にかかる一実施形態としての通信エラー
(通信障害)発生から通信エラーが回復した後までのデ
ータ転送手順を示すシーケンス図(動作遷移図)。
【図5】本発明にかかる一実施形態としてのデータ転送
完了後のデータ転送手順を示すシーケンス図(動作遷移
図)。
【図6】本発明にかかる一実施形態としての各通信状態
における映像の表示状態およびタイマとデータとの関係
を示す図。
【図7】従来の映像受信端末の構成を示すブロック図。
【図8】従来の各通信状態における映像の表示状態およ
びタイマとデータとの関係を示す図。
【符号の説明】
1…映像配信サーバ 2…ネットワーク 3…映像受信端末 4…通信部 5…端末制御部 6…復号部部 7…プロトコル制御処理部 8…端末管理部 9…コーデック制御処理部 10…制御部バッファ 11…キー入力部 12…スピーカ 13…ディスプレイ 14…分離部バッファ 15…分離部 16…音声デコーダ部 17…映像デコーダ部 18…タイマ 20…バッファ管理部 21…しきい値算出部 28…コンテンツヘッダ 29…データ管理部 30…フレーム部 31…映像フレーム 32…音声フレーム 33…映像フレーム管理部 34…音声フレーム管理部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フレーム単位で伝送されると共に、各フレ
    ームのデータ長情報を含んでなるコンテンツデータを受
    信してバッファに保持し、これを読み出して再生する映
    像受信端末装置であって、 映像コンテンツ受信の際に前記フレーム毎のデータ長情
    報を用いて前記バッファに蓄えるデータ量のアンダーフ
    ロー制御のためのしきい値を算出する算出手段と、 この算出手段により算出されたしきい値を用いて前記バ
    ッファのアンダーフローを制御する手段とを備えたこと
    を特徴とする映像受信端末装置。
  2. 【請求項2】伝送されてくるコンテンツデータのヘッダ
    領域にデータ管理領域を持ち、このデータ管理領域にフ
    レームのデータサイズ情報を備えた映像コンテンツを受
    信してバッファ手段に保持し、これを読み出して再生す
    る映像受信端末装置であって、 受信した前記コンテンツのデータ管理領域からフレーム
    のデータサイズ情報を得てこれより前記バッファ手段内
    に蓄積されたデータ量と比較する際に用いるしきい値を
    算出する算出手段と、 この算出手段により算出されたしきい値を用いて前記バ
    ッファ手段のアンダーフローを制御する手段と、 所定のタイミング毎にカウントを進めてタイマ値を得る
    タイマ手段と、 このタイマ手段のタイマ値に対応するタイムスタンプを
    持つフレームのデータを前記バッファ手段から読み出し
    て再生処理する手段と、 受信中断後の再開時には前記コンテンツデータの前記デ
    ータ管理領域から前記タイムスタンプを読み出し、前記
    タイマ手段に現在のタイマ値として設定する手段とを備
    えることを特徴とする映像受信端末装置。
  3. 【請求項3】フレーム単位で伝送されると共に、各フレ
    ームのデータ長情報を含んでなるコンテンツデータを受
    信してバッファに保持し、これを読み出して再生する映
    像受信端末装置の再生制御方法の再生制御方法であっ
    て、 映像コンテンツ受信の際に、受信されたこの映像コンテ
    ンツの持つ前記フレーム毎のデータ長情報を用いて前記
    バッファに蓄えるデータ量のアンダーフロー制御のため
    のしきい値を算出し、この算出したしきい値を用いて前
    記バッファのアンダーフローを制御することを特徴とす
    る映像受信端末装置の再生制御方法。
  4. 【請求項4】伝送されてくるコンテンツデータのヘッダ
    領域にデータ管理領域を持ち、このデータ管理領域にフ
    レームのデータサイズ情報を備えた映像コンテンツを受
    信してバッファ手段に保持し、所定のタイミング毎にカ
    ウントを進めてタイマ値を得るタイマ手段の当該タイマ
    値に対応するタイムスタンプを持つフレームのデータを
    前記バッファ手段から読み出して再生処理するようにし
    た映像受信端末装置の再生制御方法であって、 受信した前記コンテンツのデータ管理領域からフレーム
    のデータサイズ情報を得てこれより前記バッファ手段内
    に蓄積されたデータ量と比較する際に用いるしきい値を
    算出し、 この算出されたしきい値を用いて前記バッファ手段のア
    ンダーフローを制御すると共に、 受信中断後の再開時には前記コンテンツデータの前記デ
    ータ管理領域から前記タイムスタンプを読み出し、前記
    タイマ手段に現在のタイマ値として設定し、再起動する
    ように制御することを特徴とする映像受信端末装置の再
    生制御方法。
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