JPH09182024A - 映像データ伸長装置およびデータ伸長方法 - Google Patents

映像データ伸長装置およびデータ伸長方法

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JPH09182024A
JPH09182024A JP34150295A JP34150295A JPH09182024A JP H09182024 A JPH09182024 A JP H09182024A JP 34150295 A JP34150295 A JP 34150295A JP 34150295 A JP34150295 A JP 34150295A JP H09182024 A JPH09182024 A JP H09182024A
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JP
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data
video data
compressed
video
buffer
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JP34150295A
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English (en)
Inventor
Akio Koresawa
昭男 是澤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
  • Television Signal Processing For Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の圧縮音声・映像データを連続的に伸長復
号した場合であっても、これらの境界部分で画面を乱れ
させない映像データ伸長装置等を提供する。 【解決手段】制御回路430は、ビデオバッファ412
の残り記憶容量Vが上限値以上である場合にはバースト
的に圧縮音声・映像データS36を入力させ、残り記憶
容量Vが下限値以下である場合には音声・映像データS
36の入力を中断させる。制御回路430の制御により
入力された圧縮音声・映像データS36は、ビデオバッ
ファ412にバッファリングされ、ビデオデコーダ41
0により伸長復号される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MPEG等の経時
的に圧縮率が変動することがある圧縮符号化方式で圧縮
符号化された映像信号を伸長復号する映像データ伸長装
置およびデータ伸長方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】動画映像データ、およ
び、音声データ(音声・映像データ)を効率良く圧縮す
る圧縮符号化方式として、MPEG(Moving Picture Ex
pert Group) 方式が用いられている。しかしながら、M
PEG方式は、複数の圧縮符号化した音声・映像データ
ストリームを連続再生することを考慮していない。この
ため、MPEG方式により圧縮符号化した複数の音声・
映像データストリームを連続的に伸長復号して得られる
音声・映像信号を表示すると、音声・映像データストリ
ームの境界部分に対応する部分で乱れが画面に現れてし
まうことになる。
【0003】本発明は上述した従来技術の問題点に鑑み
てなされたものであり、複数の音声・映像データストリ
ームを連続的に伸長復号した場合であっても、音声・映
像データストリームの境界部分で画面に乱れ(不連続)
が生じることがない映像データ伸長装置およびデータ伸
長方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る映像データ伸長装置は、少なくとも非
圧縮の音声データを経時的に変化する圧縮率で圧縮した
圧縮映像データを所定の記録データレートで記録し、記
録した前記圧縮映像データを所定の再生データレートで
再生する記録・再生手段と、所定の記憶容量を有し、前
記記録・再生手段が再生した前記圧縮映像データをバッ
ファリングするバッファ手段と、前記バッファ手段の残
り記憶容量を監視し、前記残り記憶容量が所定の上限値
以上の場合に、前記記録・再生手段が、前記記録データ
レートよりも高い前記再生データレートで前記圧縮映像
データを再生するように制御する再生制御手段と、前記
バッファ手段にバッファリングされた前記圧縮映像デー
タを伸長し、前記映像データを復元する伸長手段とを有
する。
【0005】好適には、前記再生制御手段は、前記バッ
ファ手段の残り記憶容量が、所定の下限値以下の場合
に、前記記録・再生手段が前記圧縮映像データの再生を
止めるように制御する。
【0006】好適には、前記バッファ手段の記憶容量B
bは、2Bvbv+Ra・T+Rb・T(ただし、Bv
bvは前記非圧縮の映像データを圧縮する際に予定され
る前記バッファ手段の記憶容量(仮想バッファ容量)で
あり、Raは、前記記録・再生装置が一定のデータレー
トで前記圧縮映像データを再生する場合の再生データレ
ートであり、Rbは、前記記録・再生手段がバースト的
にRaよりも高いデータレートで前記圧縮映像データを
再生する場合の再生データレートであり、Tは、前記再
生制御手段が前記バッファ手段の残り記憶容量の下限値
〜上限値の範囲外であることを検出してから前記記録・
再生手段の制御を開始するまでの反応時間である。)以
上である。
【0007】好適には、前記バッファ手段の残り記憶容
量の上限値は、Bb−Rb・T以下である。
【0008】好適には、前記バッファ手段の残り記憶容
量の下限値は、2Bvbv+Ra・T以上である。
【0009】本発明に係る映像データ伸長装置におい
て、記録・再生手段には、MPEG方式等の、動画像の
絵柄あるいはフレーム間の動きに応じて経時的に圧縮率
が変動することがある圧縮方式により、非圧縮の音声デ
ータおよび映像データ(音声・映像データ)の内、少な
くとも映像データが圧縮された圧縮映像データが、一定
の記録データレートRaで入力され、記録・再生手段
は、この記録データレートRaで圧縮・音声映像データ
を記録する。また、圧縮・再生手段は、上記再生制御手
段の制御に応じた再生データレートRbで、記録した圧
縮映像データを再生する。
【0010】バッファ手段は、所定の記憶容量を有し、
再生された圧縮映像データを順次、一時的に記憶(バッ
ファリング)する。バッファリングされた圧縮映像デー
タは、伸長処理のために順次、上記伸長手段により読み
出される。
【0011】再生制御手段は、バッファ手段の残り記憶
容量を監視し、残り記憶容量が所定の上限値以上の場合
に、記録・再生手段を制御して記録データレートRaよ
りも高い再生データレートRbで、短い時間に多くの圧
縮映像データをバースト的に再生させ、バッファ手段に
バッファリングさせ、伸長手段がそのまま伸長処理を続
けてもバッファ手段にアンダーフローを生じないように
する。また、再生制御手段は、バッファ手段の残り記憶
容量が所定の下限値以下の場合、記録・再生手段を制御
して圧縮映像データを止め、伸長手段がそのまま伸長処
理を続けてもバッファ手段にオーバーフローを生じない
ようにする。
【0012】このように、再生制御手段が、常にバッフ
ァ手段の残り記憶容量を上記上限値と上記下限値との範
囲内に保つことにより、常にバッファ手段にアンダーフ
ローもオーバーフローも生じないデータ量の圧縮映像デ
ータが存在する状態を保ち、バッファ手段に破綻が生じ
ることを防ぐ。
【0013】伸長手段は、バッファ手段にバッファリン
グされた圧縮映像データを順次、読み出して伸長し、元
の映像データを復元する。バッファ手段の記憶容量を2
Bvbv+Ra・T+Rb・Tより多くし、再生制御を
行うバッファ手段の残り記憶容量の上限値および下限値
を、それぞれBb−Rb・T以下および2Bvbv+R
a・T以上とすることにより、本発明に係る映像データ
伸長装置の動作を保証し、本発明の目的を達成すること
ができる。
【0014】また、本発明に係るデータ伸長方法は、所
定のデータを経時的に変動する圧縮率で圧縮され、記録
された圧縮データを再生してバッファリングし、バッフ
ァリングした前記圧縮データを伸長して前記所定のデー
タを復元するデータ伸長方法であって、バッファリング
することができる前記圧縮データのデータ量が所定の範
囲内にある場合にのみ、前記圧縮データを記録する際の
データレートよりも高い再生データレートで前記圧縮デ
ータを再生し、バッファリングする。
【0015】
【発明の実施の形態】第1実施形態 以下、本発明の第1の実施例を説明する。図1は、第1
の実施の形態における本発明に係る音声・映像データ処
理システム1の構成を示す図である。図1に示すよう
に、音声・映像データ処理システム1は、エンコーダ1
0およびデコーダ20から構成される。
【0016】エンコーダ10は、ビデオエンコーダ10
0、ビデオデータ処理回路102、オーディオエンコー
ダ110、オーディオデータ処理回路112、クロック
カウンタ120および多重化回路(MUX)130から
構成される。デコーダ20は、分離回路(DEMUX)
200、データ分離回路210,220、比較回路21
2,222、ビデオデコーダ214、オーディオデコー
ダ224およびクロックカウンタ230から構成され
る。
【0017】エンコーダ10において、ビデオエンコー
ダ100は、入力される非圧縮映像データをMPEG方
式により圧縮符号化して圧縮映像データS100を生成
し、ビデオデータ処理回路102に対して出力する。オ
ーディオエンコーダ110は、入力される非圧縮音声デ
ータをMPEG方式により圧縮符号化して圧縮音声デー
タS110を生成し、オーディオデータ処理回路112
に対して出力する。
【0018】クロックカウンタ120は、所定のクロッ
ク信号からエンコーダ10の各構成部分の動作を同期さ
せるために用いられる同期信号(図示せず)を供給する
とともに、時刻参照値(システム時刻基準参照値SC
R,プログラム時刻基準参照値PCR)を生成して多重
化回路130に対して出力し、また、タイムスタンプ
(表示タイムスタンプPTS,デコードタイムスタンプ
DTS)を生成してビデオエンコーダ100およびオー
ディオエンコーダ110に対して出力する。
【0019】ビデオデータ処理回路102は、ビデオエ
ンコーダ100から入力された圧縮映像データにタイム
スタンプPTS,DTSを付加し、圧縮映像データS1
02として多重化回路130に対して出力する。オーデ
ィオデータ処理回路112は、オーディオエンコーダ1
10から入力された圧縮映像データにタイムスタンプP
TS,DTSを付加し、圧縮音声データS112として
多重化回路130に対して出力する。多重化回路130
は、それぞれタイムスタンプPTS,DTSが付加され
た圧縮音声データおよび圧縮映像データ(圧縮音声・映
像データ)と時間参照値SCR,PCRとを多重化して
圧縮音声・映像データS10を生成し、デコーダ20に
対して出力する。
【0020】デコーダ20において、分離回路200
は、圧縮音声・映像データS10から、それぞれタイム
スタンプPTS,DTSが付加された圧縮映像データお
よび圧縮音声データと時間参照値とを分離し、それぞれ
圧縮映像データS200a、圧縮映像データS200b
および時間参照値SCR,PCRとしてデータ分離回路
210、データ分離回路220およびクロックカウンタ
230に対して出力する。なお、圧縮映像データS20
0aはエンコーダ10における圧縮映像データS102
aに対応し、圧縮音声データS200bは圧縮音声デー
タS112に対応する。
【0021】データ分離回路210は、圧縮映像データ
S200aから圧縮音声データとタイムスタンプとを分
離し、それぞれ圧縮映像データS210aおよびタイム
スタンプPTS,DTSとして、ビデオデコーダ214
および比較回路212に対して出力する。なお、圧縮映
像データS210aはエンコーダ10における圧縮映像
データS100に対応する。
【0022】データ分離回路220は、圧縮音声データ
S200bから圧縮音声データとタイムスタンプとを分
離し、それぞれ圧縮音声データS210bおよびタイム
スタンプPTS,DTSとして、オーディオデコーダ2
24および比較回路222に対して出力する。なお、圧
縮音声データS220aはエンコーダ10における圧縮
映像データS110に対応する。
【0023】クロックカウンタ230は、分離回路20
0から入力された時間参照値SCR,PCRに基づいて
時間データSCR,PCRを生成し、比較回路212,
222に対して出力する。比較回路212は、データ分
離回路210とクロックカウンタ230とからそれぞれ
入力された時間参照値SCR,PCRおよび時間データ
SCR,PCRを比較し、この比較結果に基づいて、デ
コーダ制御信号S212を介してビデオデコーダ214
を制御する。比較回路222は、データ分離回路220
とクロックカウンタ230とからそれぞれ入力された時
間参照値SCR,PCRおよび時間データSCR,PC
Rを比較し、この比較結果に基づいて、デコーダ制御信
号S222を介してオーディオデコーダ224を制御す
る。
【0024】ビデオデコーダ214は、デコーダ制御信
号S212の制御に従って、データ分離回路210から
入力される圧縮映像データS210を伸長・復号し、元
の映像データに対応する映像データS214を出力す
る。オーディオデコーダ224は、デコーダ制御信号S
222の制御に従って、データ分離回路220から入力
される圧縮音声データS220を伸長・復号し、元の音
声データに対応する音声データS224を出力する。
【0025】図2は、図1に示したエンコーダ10から
出力される圧縮音声・映像データS10のデータ量(発
生データ量)と、デコーダ20のビデオデコーダ214
の内部に設けられたバッファ回路(デコーダバッファ)
の占有率との関係を示す図である。
【0026】以下、図2を参照して音声・映像データ処
理システム1の動作を説明する。MPEG方式により非
圧縮の音声データおよび映像データ(音声・映像デー
タ)を圧縮すると、映像の絵柄およびフレーム間の変化
の程度等によって圧縮率が経時的に変動し、図2に圧縮
音声・映像データとして示すように、データレートが変
動する。このデータレートの変動を平均化して通信回線
等に適合させるために、エンコーダ10のビデオデータ
処理回路102およびオーディオデータ処理回路112
には、エンコーダバッファが設けられている。
【0027】これらのエンコーダバッファにバッファリ
ングされている圧縮音声・映像データの量の内、オーデ
ィオデータ処理回路112の圧縮音声データは一定のデ
ータレートであるため、伸長復号時にデコーダバッファ
において破綻が生じない。一方、圧縮映像データのデー
タレートは経時的に変動するため、ビデオデータ処理回
路102はエンコーダバッファの残り記憶容量を監視
し、エンコーダバッファの残り記憶容量が少ない場合に
は、圧縮率が上げて圧縮音声・映像データのデータ量を
少なくし、残り記憶容量が多い場合には、圧縮率を下げ
て圧縮音声・映像データのデータ量を多くするように発
生する圧縮映像データのデータ量を制御する必要があ
る。
【0028】このように、ビデオエンコーダ100が圧
縮映像データのデータ量を制御することにより、図2に
太い線で示すように、エンコーダ10からデコーダ20
に対して出力される圧縮音声・映像データS10の出力
データレートは、ほぼ一定に保たれる。
【0029】圧縮音声・映像データを伸長復号する場
合、伸長復号処理をIフレーム、BフレームおよびPフ
レームといったフレーム単位で行う必要があるので、デ
コーダ20のビデオデコーダ214およびオーディオデ
コーダ224においても、デコーダバッファ(入力バッ
ファ回路;図示せず)を設けて圧縮音声・映像データを
バッファリングする必要がある。圧縮音声データは、上
述のように一定のデータレートで生成されるため、オー
ディオデコーダ224のデコーダバッファに破綻を生じ
させることがないので、以下の説明を省略する。
【0030】ビデオデコーダ214は、圧縮映像データ
のデコーダバッファへの蓄積が開始してから最初のフレ
ームの圧縮音声・映像データが蓄積されるまでの時間、
つまり、ビデオエンコーダ100のエンコーダバッファ
の蓄積時間VBVと等しいスタートアップディレイ(St
art Up Delay)の経過後に、伸長復号処理を開始する。
【0031】以上述べた方法により、音声・映像データ
処理システム1は、ビデオデコーダ214のデコーダバ
ッファの破綻を回避し、エンコーダ10側の圧縮符号化
処理とデコーダ20側の伸長復号処理との同期をとると
ともに、圧縮音声データの伸長復号処理と圧縮映像デー
タの伸長復号処理との同期をとっている。
【0032】第2実施形態 以下、本発明の第2の実施形態を説明する。第1の実施
形態において説明した音声・映像データ処理システム1
のデコーダ20に複数の圧縮音声・映像データストリー
ムが出力されることがある。このような場合、複数の圧
縮音声・映像データストリームそれぞれに含まれるタイ
ムスタンプPTS,DTSおよび時間参照値SCR,P
CRはエンコーダ10によりそれぞれ独立に発生され、
相互に整合性を有しない。従って、異なる圧縮音声・映
像データストリームの境界部分でデコーダ20は伸長復
号処理の同期をとることができず、伸長復号処理の結果
得られる音声・映像データに不連続が生じることがあ
る。
【0033】また、時間的に先行する圧縮音声・映像デ
ータストリームと、これに続く圧縮音声・映像データス
トリームとの間で、ビデオエンコーダ100のエンコー
ダバッファの残り記憶容量に応じた圧縮率の制御が独立
に行われるため、ビデオデコーダ214のデコーダバッ
ファに破綻が生じることがある。
【0034】図3は、図1に示した音声・映像データ処
理システム1のビデオデコーダ214のデコーダバッフ
ァに生じる破綻を示す図である。例えば、図3(A)に
示すように、先行する圧縮音声・映像データストリーム
が終了した時点で、圧縮映像データのビデオデコーダ2
14のデコーダバッファにおける占有率(図2)が高い
場合に、図3(B)に示す圧縮音声・映像データストリ
ームがデコーダ20に入力された場合、図3(C)に示
すように、ビデオデコーダ214のデコーダバッファが
オーバーフローしてしまうことがある。
【0035】逆に、先行する圧縮音声・映像データスト
リームの終了時点で、圧縮映像データのデコーダバッフ
ァにおける占有率(図2)が高い場合に、続く圧縮音声
・映像データストリームがさらにデコーダ20に入力さ
れた場合、ビデオデコーダ214のデコーダバッファが
アンダーフローしてしまうことがある。第2の実施形態
における本発明に係る音声・映像データ処理システム2
(図4)は、以上説明した第1の実施形態に示した音声
・映像データ処理システム1の不具合を解消することを
目的とする。
【0036】また、音声・映像データ処理システム2
は、このような音声・映像データ処理システム1の不具
合を解決し、圧縮音声・映像データを編集してつなぎ合
わせて伸長復号しても、これらの境界部分に音声・映像
の不連続を生じさせず、音声・映像編集作業に適し、し
かも、装置規模が小さくて済む映像データ伸長装置等を
実現することを目的とする。
【0037】図4は、第2の実施形態における本発明に
係る音声・映像データ処理システム2の構成を示す図で
ある。図4に示すように、音声・映像データ処理システ
ム2は、ビデオテープレコーダ(VTR)22、エンコ
ーダ30、ビデオサーバ36、記録装置38、デコーダ
40およびモニタ装置50から構成される。
【0038】これらの構成部分により、音声・映像デー
タ処理システム2は、非圧縮音声・映像データをMPE
G方式等により圧縮符号化し、ほぼ一定の記録データレ
ートRaで記録装置38に記録し、記録装置38から再
生データレートRb(Rb>Ra)でバースト的に圧縮
音声・映像データを読み出して、複数の圧縮音声・映像
データを、これらの境界部分で不連続が生じないように
伸長復号する。音声・映像データ処理システム2におい
て、VTR22は、非圧縮映像データS22aおよび音
声データS22b(非圧縮音声・映像データS22)を
生成し、エンコーダ30に対して出力する。
【0039】図5は、図4に示したエンコーダ30の構
成を示す図である。図5に示すように、エンコーダ30
は、映像処理部300、エンコーダバッファ330、オ
ーディオ符号化回路340、バッファ342および多重
化回路(MUX)350から構成される。映像処理部3
00は、ビデオ符号化回路302、カウンタ回路30
4、スタッフィングデータ発生回路310、スイッチ回
路320から構成される。
【0040】これらの構成部分により、エンコーダ30
は、音声・映像データ処理システム1のエンコーダと
(図1)同様に、VTR22から入力された非圧縮音声
・映像データS22を、圧縮符号化し、ビデオサーバ3
6に対して出力する。ビデオ符号化回路302は、非圧
縮映像データS22aをMPEG方式等の圧縮率および
圧縮後のデータレートが経時的に変化する圧縮符号化方
式により圧縮符号化して圧縮映像データS302を生成
し、カウンタ回路304およびスイッチ回路320の入
力端子bに対して出力する。
【0041】スタッフィングデータ発生回路310は、
圧縮映像データS302に挿入されるスタッフィングデ
ータを生成してスイッチ回路320の入力端子aに対し
て出力する。スイッチ回路320は、カウンタ回路30
4の制御信号S304を介した制御に従って、入力端子
a,bいずれかから入力されたデータを出力してエンコ
ーダバッファ330に対して出力する。
【0042】カウンタ回路304は、ビデオ符号化回路
302が生成した圧縮映像データS302のデータ量を
計数し、スイッチ回路320を制御して、計数値が目標
値に対して不足する場合には入力端子bに入力されるデ
ータを出力させ、不足しない場合には入力端子aに入力
されるスタッフィングデータS310を出力させて、圧
縮映像データS302の不足分を補う。このように、ス
タッフィングデータS310を圧縮映像データS302
に挿入することにより、エンコーダバッファ330にア
ンダーフローが生じることを防止することができ、エン
コーダバッファ330が常に一定のデータレートで圧縮
映像データS330を出力することを可能とする。
【0043】なお、カウンタ回路304、スタッフィン
グデータ発生回路310およびスイッチ回路320は、
本発明に係るビデオサーバ36、記録装置38およびデ
コーダ40以外の装置が接続される場合を想定してエン
コーダ30に設けられたものである。従って、これらの
構成部分は、ビデオサーバ36、記録装置38およびデ
コーダ40が常にエンコーダ30に接続される場合には
不要である。ビデオサーバ36を介して記録装置38に
圧縮音声・映像データS30が記録され、記録された圧
縮音声・映像データはデコーダ40からの要求に応じて
バースト的に出力されるので、エンコーダバッファ33
0がアンダーフローしても不具合が生じないからであ
る。
【0044】エンコーダバッファ330は、スイッチ回
路320から入力された圧縮映像データS320を所定
量ずつバッファリングし、圧縮映像データS330とし
て多重化回路350に対して一定のデータレートで出力
する。オーディオ符号化回路340は、非圧縮音声デー
タS22bをビデオ符号化回路302における圧縮符号
化に対応する方式で圧縮符号化し、圧縮音声データS3
40を生成してバッファ342に対して出力する。バッ
ファ342は、オーディオ符号化回路340から入力さ
れた圧縮音声データS340を所定量ずつバッファリン
グし、圧縮音声データS342として多重化回路350
に対して一定のデータレートで出力する。
【0045】なお、音声・映像データ処理システム2に
は、さらに音声・映像データ処理システム1のクロック
カウンタ120と同様にクロックカウンタ(図示せず)
が設けられており、タイムスタンプPTS,DTSおよ
び時間参照値SCR,PCRを生成して多重化回路35
0に対して出力する。多重化回路350は、圧縮映像デ
ータS330、圧縮音声データS342、タイムスタン
プPTS,DTSおよび時間参照値SCR,PCRを所
定のフォーマットに多重化し、圧縮音声・映像データS
30としてビデオサーバ36に対して一定の記録データ
レートRaで出力する。
【0046】ビデオサーバ36は、エンコーダ30から
入力された圧縮音声・映像データS30を記録装置38
に記録し、デコーダ40からの要求に応じて所定の再生
データレートRbで記録した圧縮音声・映像データをバ
ースト的に読み出して、圧縮音声・映像データS36と
してデコーダ40に対して出力する。
【0047】図6は、図4に示したデコーダ40の構成
を示す図である。図6に示すように、デコーダ40は、
分離回路(DEMUX)400、ビデオバッファ41
2、ビデオデコーダ410、オーディオデコーダ42
0、オーディオバッファ422および制御回路(CP
U)430から構成される。デコーダ40は、これらの
構成部分により、ビデオサーバ36を制御して記録装置
38から圧縮音声・映像データを再生させ、圧縮音声・
映像データS36としてバースト的に入力させ、複数の
圧縮音声・映像ストリームが続く場合であっても、これ
らの境界部分で音声・映像データに不連続が生じないよ
うに、エンコーダ30の圧縮符号化方式に対応する伸長
符号化方式で伸長復号処理を行う。
【0048】分離回路400は、ビデオサーバ36から
入力された圧縮音声・映像データS36を圧縮映像デー
タS400a、圧縮音声データS400b、タイムスタ
ンプPTS,DTSおよび時間参照値SCR,PCRに
分離し、それぞれビデオデコーダ410、オーディオデ
コーダ420、および、音声・映像データ処理システム
1のクロックカウンタ230に対応するクロックカウン
タ(図示せず)に対して出力する。
【0049】ビデオバッファ412は、音声・映像デー
タ処理システム1においてビデオデコーダ214に内蔵
されているデコーダバッファに対応し、ビデオデコーダ
410に入力された圧縮映像データS400aをバッフ
ァリングし、バッファリングした圧縮映像データをビデ
オデコーダ410に供給する。オーディオバッファ42
2は、音声・映像データ処理システム1においてオーデ
ィオデコーダ224に内蔵されているデコーダバッファ
に対応し、オーディオデコーダ420に入力された圧縮
音声データS400bをバッファリングし、バッファリ
ングした圧縮音声データをオーディオデコーダ420に
供給する。
【0050】ビデオバッファ412の記憶容量Bbは、
2Bvbv+Ra・T+Rb・Tより多くする必要があ
り、理由は後述する。ただし、Bvbvはエンコーダバ
ッファ330(図5)の記憶容量、つまり、エンコーダ
30の圧縮符号化方式が予定する仮想バッファ容量であ
り、Raは圧縮音声・映像データS30に含まれる圧縮
映像データの記録データレートであり、Rbは圧縮音声
・映像データS36に含まれる圧縮映像データの再生デ
ータレートであり、Tは制御回路430がビデオバッフ
ァ412の残り記憶容量が下限値〜上限値の範囲外であ
ることを検出してから記録・再生手段の制御を開始する
までの反応時間である。オーディオバッファ422の記
憶容量は、圧縮音声・映像データS36に含まれる圧縮
音声データが一定のデータレートであるため、バッファ
342の記憶容量と同じにしておけば、破綻が生じるこ
とはない。
【0051】制御回路430は、ビデオバッファ412
の残り記憶容量Vを監視し、バッファ残量Vが上限値
(Bb−Rb・T以下)以上である場合には、制御信号
S430を介してビデオサーバ36を制御し、再生デー
タレートRbでバースト的に圧縮音声・映像データS3
6を入力させる。また、制御回路430は、ビデオバッ
ファ412の残り記憶容量Vが下限値(2Bvbv+R
a・T以上)以下である場合には、ビデオサーバ36を
制御して圧縮音声・映像データS36の入力を中断させ
る。なお、上述のように、オーディオバッファ422に
は破綻が生じないため、制御回路430は特にオーディ
オバッファ422の残り記憶容量に応じた制御を行わな
くてもよい。
【0052】ビデオデコーダ410は、音声・映像デー
タ処理システム1(図1)のデータ分離回路210、比
較回路212およびビデオデコーダ214を含んでお
り、ビデオバッファ412にバッファリングされた圧縮
映像データを伸長復号して、元の映像データS22aに
対応する映像データS410として出力する。オーディ
オデコーダ420は、音声・映像データ処理システム1
のデータ分離回路220、比較回路222およびオーデ
ィオデコーダ224を含んでおり、オーディオバッファ
422にバッファリングされた圧縮音声データを伸長復
号して、元の音声データS22bに対応する音声データ
S420として出力する。
【0053】デコーダ40に設けられたクロックカウン
タ(図示せず)は、分離回路400から入力された時間
参照値SCR,PCRに基づいて時間データSCR,P
CRを生成し、ビデオデコーダ410およびオーディオ
デコーダ420それぞれに含まれる比較回路212,2
22に対して出力する。
【0054】以下、エンコーダ30およびデコーダ40
における映像データのバッファリング制御を説明する。
図7は、図4および図5に示したエンコーダ30から出
力される圧縮音声・映像データS30のデータ量を例示
する図である。図8は、スタートアップディレイVBV
が最小(0)の場合に、図4および図5に示したエンコ
ーダ30から出力される圧縮音声・映像データS30の
データ量を例示する図である。図9は、スタートアップ
ディレイVBVが最小(Bvbv/Ra)の場合に、図
4および図5に示したエンコーダ30から出力される圧
縮音声・映像データS30のデータ量を例示する図であ
る。
【0055】図5および図6に示したように、エンコー
ダ30およびデコーダ40は、それぞれ映像データをバ
ッファリングするエンコーダバッファ330およびビデ
オバッファ412を有している。エンコーダ30および
デコーダ40がそれぞれ用いる圧縮符号化方式および伸
長復号方式は、それぞれ記憶容量Bvbv(仮想バッフ
ァ容量)のエンコーダバッファおよびデコーダバッファ
を予定して処理を行う。
【0056】エンコーダバッファ330におけるバッフ
ァリングは、エンコーダ30からデコーダ40に対して
伝送される圧縮音声・映像データが目標の記録データレ
ートRaなるように制御される。しかしながら、図7の
時間軸(横軸)を、スタートアップタイムVBVが経過
した後の部分について、それぞれ時間長tの区間T1〜
T3に区切ると、区間T1〜T3それぞれにおいて発生
する圧縮音声・映像データS30のデータ量はDvbv
1〜Dvbv3となる。このように、圧縮音声・映像デ
ータS30のデータ量が区間T1〜T3で異なる理由
は、図8および図9に示すように、それぞれの区間にお
けるスタートアップディレイが異なるからである。
【0057】一方、記録装置38から短い時間に多くの
圧縮音声・映像データを再生させ、圧縮音声・映像デー
タS36としてデコーダ40に対して高い再生データレ
ートRbで(バースト的に)出力させ、ビデオバッファ
412に圧縮映像データをバッファリングさせた場合、
バッファリング終了時点からビデオデコーダ410がデ
コードを始めるまでの時間は、常に一定、例えば1.5
フレーム後となる。
【0058】また、このように、バースト的にビデオバ
ッファ412に圧縮映像データをバッファリングさせる
場合、ビデオバッファ412のデータの残り記憶容量に
応じて制御回路430がビデオサーバ36を制御するこ
とにより、ビデオバッファ412に所定の圧縮映像デー
タが溜まった時点で圧縮音声・映像データS36の入力
を中断させることができる。従って、圧縮音声・映像デ
ータS36を、対応する映像データS410を出力する
前の所定の時間にデコーダ40に正確に入力しなければ
ならないといった制約が生じない。
【0059】連続再生しない場合のバッファリング制御 以下、1つの圧縮音声・映像データストリームのみを伸
長復号する場合のバッファリング制御について説明す
る。上述のように、MPEG方式等により生成された圧
縮音声・映像データのデータレートは、元の音声・映像
データの絵柄、動き等により変動することがある。従っ
て、デコーダ40が複数の圧縮音声・映像データストリ
ームを、境界部分で不連続が生じないように伸長復号す
るためには、常に仮想バッファ容量Bvbv以上の残り
記憶容量Vをビデオバッファ412に確保しておく必要
がある。
【0060】ところで、ビデオバッファ412を実現す
る際に用いられるメモリICには、一般的に、残り記憶
容量を表示するレジスタを内蔵等するものが多い。この
レジスタの値を読み出すことにより、制御回路430
は、容易にビデオバッファ412の残り記憶容量Vを調
べることができる。
【0061】ビデオバッファ412に用いられるICに
内蔵されたレジスタ等を、例えば、一定周期で、あるい
は、残り記憶容量が上限値から下限値までの範囲外にな
ることを条件とするハードウェア的な割り込みをトリガ
として制御回路430が読み出すことにより、ビデオバ
ッファ412の残り記憶容量Vが下限値以下になった場
合に圧縮音声・映像データS36の入力を中断させ、上
限値以上になった場合に圧縮音声・映像データS36を
入力させるようにビデオサーバ36を制御することが可
能になる。この制御回路430によるビデオサーバ36
に対する制御により、圧縮音声・映像データストリーム
の境界部分におけるビデオバッファ412の破綻(オー
バーフローまたはアンダーフローの発生)、および、伸
長復号処理後の音声・映像データの境界部分に生じ得る
不連続を防止することができる。
【0062】ビデオバッファ412の破綻を防ぐための
条件 ビデオバッファ412のバッファリングに関係する変数
には、下表に示すものがある。
【0063】
【表1】 T :制御回路430がビデオバッファ412の残
り記憶容量が上限値〜下限値の範囲外であることを検出
してからビデオサーバ36に圧縮音声・映像データS3
6の出力を開始または中断させるまでの反応時間。 Ra :エンコーダ30が圧縮音声・映像データS3
0を出力するデータレート(記録装置38から一定デー
タレートで圧縮音声・映像データを読み出す場合のデー
タレート)。 Rb :ビデオサーバ36がデコーダ40に圧縮音声
・映像データをバースト的に出力するデータレート。 Bvbv:エンコーダ30およびデコーダ40が、それ
ぞれ圧縮符号化および伸長復号処理のために予定する仮
想バッファ容量。 Bb :バースト的に入力される圧縮音声・映像デー
タS36に含まれる圧縮映像データをバッファリングす
るために必要なビデオバッファ412の最小記憶容量。
【0064】図10は、図6に示したビデオバッファ4
12にアンダーフローが生じない条件を示す図である。
図10に示すように、MPEG方式等は、仮想バッファ
容量Bvbvのエンコーダバッファの存在を前提条件と
して圧縮符号化および伸長復号を行うので、ビデオバッ
ファ412に仮想バッファ容量Bvbv分の圧縮映像デ
ータが存在していれば、時間T経過後にビデオバッファ
412にアンダーフローが生じることはない。つまり、
いかに複雑な絵柄で動きが多い映像データに対応する圧
縮映像データを伸長復号しても、ビデオバッファ412
に記憶されている圧縮映像データのデータ量がBvbv
+Ra・T以上、つまり、残り記憶容量Vが上限値Bv
bv−Ra・T以下であれば、時間T経過後にアンダー
フローは生じない。
【0065】従って、制御回路430は、ビデオバッフ
ァ412の残り記憶容量Vを監視して、ビデオバッファ
412の残り記憶容量Vが上限値Bvbv−Ra・T以
上になった場合に、制御回路430は、ビデオサーバ3
6に対して圧縮音声・映像データS36を再生データレ
ートRbでデコーダ40に対して出力させる。
【0066】図11は、図6に示したビデオバッファ4
12にオーバーフローが生じない条件を示す図である。
MPEG方式等においては、時間Tの間にビデオデコー
ダ410が伸長復号(消費)するビデオバッファ412
にバッファリングされている圧縮映像データのデータ量
を見積もることができない。仮に、ビデオバッファ41
2の残り記憶容量の基準値Bupとすると、基準値Bu
p=Rb・Tである。従って、ビデオバッファ412の
残り記憶容量がBup+Rb・T以上であれば、ビデオ
バッファ412による圧縮映像データの消費量にかかわ
らず、ビデオバッファ412がオーバーフローすること
はない。
【0067】連続再生時のバッファリング 以下、複数の圧縮音声・映像データを連続して伸長復号
する場合のバッファリングを説明する。図12は、複数
の圧縮音声・映像データストリームを連続して伸長復号
する場合に、図6に示したビデオバッファ412に破綻
(アンダーフローまたはオーバーフロー)が生じない条
件を示す図である。
【0068】複数の圧縮音声・映像データS36はそれ
ぞれ独立しており、バッファリングに係る制御に関して
これら相互は何らの関係も有さない。従って、スタート
アップディレイVBVが大きく、仮想バッファ容量分の
データがビデオバッファ412に溜まる前には伸長復号
が開始できない圧縮音声・映像データS36がデコーダ
40に入力される場合がある。
【0069】従って、複数の圧縮音声・映像データスト
リームを連続して伸長復号しても、境界部分ん不連続点
が生じさせないために必要となるビデオバッファ412
の最小記憶容量Bb=2Bvbv+Ra・T+Rb・T
となる。この最小記憶容量Bbの条件を満たす場合、複
数の圧縮音声・映像データストリームを連続的に伸長復
号後の境界部分に不連続が生じることはない。
【0070】結論を以下に示す。デコーダ40を、ビデ
オバッファ412の記憶容量が2Bvbv+Ra・T+
Rb・T以上とし、制御回路430によりビデオバッフ
ァ412の残り記憶容量Vを監視し、残り記憶容量Vに
応じてビデオサーバ36を制御して、再生データレート
Rbでバースト的に圧縮音声・映像データS36を入力
させ、ビデオバッファ412にエンコーダバッファ33
0の記憶容量Bvbv以上のデータ量の圧縮映像データ
がバッファリングされた時点からビデオデコーダ410
が伸長復号を開始するように構成する。
【0071】このようにデコーダ40を構成することに
より、エンコーダ30においてスタッフィングデータ発
生回路310が圧縮映像データS302にスタッフィン
グデータおよびパヂング等の不要なデータを付加する必
要がなくなり、エンコーダ30とデコーダ40の動作ク
ロックの差、タイムスタンプPTS,DTSおよび時間
参照値SCR,PCRの差により、ビデオバッファ41
2に破綻が生じない。また、複数の圧縮音声・映像デー
タストリームを、デコーダ40は、境界部分で不連続を
生じさせることなく伸長復号することができる。
【0072】第2の実施形態に示した条件に基づいて、
エンコーダバッファ330の記憶容量と記録データレー
トRaおよび再生データレートRbとから、図6に示し
たビデオバッファ412の最低記憶容量Bの条件を算出
した数値例を図13に示す。なお、図13に示した数値
例においては、圧縮音声データのデータレートを一定と
して考慮していない。
【0073】図13に示すように、例えば、仮想バッフ
ァ量Bvbvを1.75Mbit、圧縮音声・映像デー
タS30の記録データレートRaを5Mbpsとし、圧
縮音声・映像データS36の再生データレートRbを1
6Mbpsとし、反応時間Tを10mSとした場合、ビ
デオバッファ412の記憶容量を3.81Mbit(エ
ンコーダバッファ330の約2.18倍)以上とすれ
ば、デコーダ40は、MPEG方式のデータレート15
Mbps以下の複数の圧縮音声・映像データストリーム
を連続的に伸長復号することが可能であることがわか
る。
【0074】以下、音声・映像データ処理システム2の
動作を説明する。音声・映像データ処理システム2にお
いて、ビデオサーバ36にデコーダ40のみが接続され
る場合、エンコーダ30の映像処理部300は非圧縮の
映像データS22aを圧縮符号化し、スタッフィングデ
ータを挿入せずにエンコーダバッファ330を介して多
重化回路350に対して出力する。一方、オーディオ符
号化回路340は、非圧縮の音声データS22bを圧縮
符号化し、バッファ342を介して多重化回路350に
対して出力する。
【0075】多重化回路350は、圧縮音声データ、圧
縮映像データ、タイムスタンプPTS,DTSおよび時
間参照値SCR,PCRを多重化し、記録データレート
Raでビデオサーバ36に対して出力する。ビデオサー
バ36はエンコーダ30から入力された圧縮音声・映像
データを記録装置38に記録する。
【0076】記録装置38に記録された圧縮音声・映像
データは、デコーダ40の要求により読み出され、ビデ
オバッファ412およびオーディオバッファ422にバ
ッファリングされる。ただし、音声データは一定のデー
タレートで圧縮符号化されるので、図14に示すような
バッファリングの制御は不要である。図14は、図6に
示したデコーダ40におけるバッファリング制御を示す
フローチャートである。以下、図14を参照してビデオ
バッファ412に関するバッファリング処理を説明す
る。
【0077】ステップ10(S10)において、制御回
路430はビデオサーバ36を制御して記録装置38か
ら圧縮音声・映像データを再生させ、圧縮音声・映像デ
ータS36を再生データレートRbで分離回路400に
入力させる。分離回路400は圧縮音声・映像データS
36から圧縮映像データ、圧縮音声データ、タイムスタ
ンプPTS,DTSおよび時間参照値SCR,PCRを
分離し、圧縮音声データおよび圧縮映像データを、それ
ぞれオーディオバッファ422およびビデオバッファ4
12にバッファリングさせる。
【0078】ステップ12(S12)において、制御回
路430は、例えば一定周期でビデオバッファ412の
残り記憶容量を調べる。ステップ14(S14)におい
て、ビデオバッファ412に記憶されている圧縮映像デ
ータの残り記憶容量Vが、上限値以上である場合にはS
16の処理に進み、上限値より少ない場合にはS12の
処理に進む。
【0079】ステップ16(S16)において、制御回
路430はビデオサーバ36を制御して、記録装置38
からの圧縮音声・映像データの再生およびデコーダ40
に対する出力を中断させる。ステップ18(S18)に
おいて、制御回路430は、ビデオデコーダ410が圧
縮伸長処理を開始したことを示すデコードスタートコマ
ンドをビデオデコーダ410から受けたか否かを判断す
る。デコードスタートコマンドを受け取った場合、S2
0の処理に進み、受け取らなかった場合、S18の処理
に留まる。
【0080】ステップ20(S20)において、制御回
路430は全ての圧縮音声・映像データをビデオデコー
ダ410およびオーディオデコーダ420に送ったか否
かを判断する。すべてのデータを送った場合には処理を
終了し、すべてのデータを送っていない場合にはS22
の処理に進む。ステップ22(S22)において、制御
回路430はビデオバッファ412の残り記憶容量を調
べる。
【0081】ステップ24(S24)において、制御回
路430は、ビデオバッファ412の残り記憶容量Vが
上限値以上か否かを判断する。残り記憶容量Vが上限値
以上の場合にはS26の処理に進み、少ない場合にはS
28の処理に進む。ステップ26(S26)において、
制御回路430は、ビデオサーバ36を制御して、圧縮
音声・映像データS36のデコーダ40に対する出力を
中止させる。
【0082】ステップ28(S28)において、制御回
路430は、ビデオバッファ412の残り記憶容量Vが
下限値2Bvbv+Ra・T以下であるか否かを判断す
る。残り記憶容量Vが下限値以上である場合には、S3
0の処理に進み、少ない場合にはS20の処理に進む。
ステップ30(S30)において、制御回路430は、
ビデオサーバ36を制御して、圧縮音声・映像データS
36のデコーダ40に対する出力を再開させる。
【0083】以上に示したバッファリング制御により、
ビデオバッファ412およびオーディオバッファ422
にそれぞれバッファリングされた圧縮映像データおよび
圧縮音声データは、それぞれビデオデコーダ410およ
びオーディオデコーダ420により伸長復号され、元の
映像データおよび元の音声データにそれぞれ対応する映
像データS410および映像データS420として出力
される。
【0084】以上述べたように、第2の実施形態に示し
た本発明に係る音声・映像データ処理システム2によれ
ば、第1の実施形態に示した音声・映像データ処理シス
テム1において発生していた、複数の圧縮音声・映像デ
ータストリームを伸長復号する場合に、これらの境界部
分に生じる不連続、および、デコーダバッファの破綻を
防止することができる。
【0085】また、音声・映像データ処理システム2
は、複数の圧縮音声・映像データストリームを連続的に
伸長復号しても、これらの境界部分に音声・映像の不連
続を生じさせないので、音声・映像データの編集作業に
好適である。しかも、音声・映像データ処理システム2
は、これらの効果を得るために必要となるハードウェア
量がごく少なくて済むので、装置規模が大きくならな
い。
【0086】なお、音声・映像データ処理システム2の
構成は例示であり、音声・映像データ処理システム2の
各構成部分は、同等の機能を有するハードウェアおよび
ソフトウェアに置換可能である。また、制御回路430
がビデオバッファ412にバッファリングされている圧
縮映像データのデータ量を検出してバッファ制御を行う
ことと、ビデオバッファ412の残り記憶容量を検出し
てバッファ制御を行うこととは同等である。
【0087】また、第2の実施例においては、制御回路
430によるビデオバッファ412の残り記憶容量の判
断に関して「以上」および「以下」として記述したが、
ビデオバッファ412に破綻を生じない条件でバッファ
制御を行う限り、「以上」および「以下」と、「未
満」、「より多い」および「より少ない」との間に本質
的な差はない。また、図14に示したバッファ制御は例
示であって、同等の機能を実現可能なバッファ制御方法
を用いることができる。
【0088】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る映像デ
ータ伸長装置およびデータ伸長方法によれば、複数の音
声・映像データストリームを連続的に伸長復号し、表示
した場合であっても、音声・映像データストリームの境
界部分で画面に乱れ(不連続)が生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における本発明に係る音声・
映像データ処理システムの構成を示す図である。
【図2】図1に示したエンコーダから出力される圧縮音
声・映像データS10のデータ量(発生データ量)と、
デコーダのビデオデコーダの内部に設けられたデコーダ
バッファの占有率との関係を示す図である。
【図3】(A)〜(C)は、図1に示した音声・映像デ
ータ処理システムのビデオデコーダのデコーダバッファ
に生じる破綻を示す図である。
【図4】第2の実施形態における本発明に係る音声・映
像データ処理システムの構成を示す図である。
【図5】図4に示したエンコーダの構成を示す図であ
る。
【図6】図4に示したデコーダの構成を示す図である。
【図7】図4および図5に示したエンコーダから出力さ
れる圧縮音声・映像データS30のデータ量を例示する
図である。
【図8】スタートアップディレイVBVが最小(0)の
場合に、図4および図5に示したエンコーダから出力さ
れる圧縮音声・映像データS30のデータ量を例示する
図である。
【図9】スタートアップディレイVBVが最小(Bvb
v/Ra)の場合に、図4および図5に示したエンコー
ダから出力される圧縮音声・映像データS30のデータ
量を例示する図である。
【図10】図6に示したビデオバッファにアンダーフロ
ーが生じない条件を示す図である。
【図11】図6に示したビデオバッファにオーバーフロ
ーが生じない条件を示す図である。
【図12】(A)、(B)は複数の圧縮音声・映像デー
タストリームを連続して伸長復号する場合に、図6に示
したビデオバッファに破綻が生じない条件を示す図であ
る。
【図13】第2の実施形態に示した条件に基づいて、エ
ンコーダバッファの記憶容量と、記録データレートRa
と、再生データレートRbとから、図6に示したビデオ
バッファの最低記憶容量Bの条件を算出した数値例を示
す図である。
【図14】図6に示したデコーダにおけるバッファリン
グ制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1,2…音声・映像データ処理システム、10…エンコ
ーダ、100…ビデオエンコーダ、102…ビデオデー
タ処理回路、110…オーディオエンコーダ、112…
オーディオデータ処理回路、120…クロックカウンタ
120、130…重化回路(MUX)130、20…デ
コーダ、200…分離回路(DEMUX)、210,2
20…データ分離回路、212,222…比較回路、2
14…ビデオデコーダ、224…オーディオデコーダ、
230…クロックカウンタ、22…ビデオテープレコー
ダ、30…エンコーダ、300…映像処理部、302…
ビデオ符号化回路、330…エンコーダバッファ、34
0…オーディオ符号化回路、342…バッファ、350
…多重化回路、36…ビデオサーバ、38…記録装置、
40…デコーダ、400…分離回路、410…ビデオデ
コーダ、412…ビデオバッファ、420…オーディオ
デコーダ、422…オーディオバッファ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも非圧縮の音声データを経時的に
    変化する圧縮率で圧縮した圧縮映像データを所定の記録
    データレートで記録し、記録した前記圧縮映像データを
    所定の再生データレートで再生する記録・再生手段と、 所定の記憶容量を有し、前記記録・再生手段が再生した
    前記圧縮映像データをバッファリングするバッファ手段
    と、 前記バッファ手段の残り記憶容量を監視し、前記残り記
    憶容量が所定の上限値以上の場合に、前記記録・再生手
    段が、前記記録データレートよりも高い前記再生データ
    レートで前記圧縮映像データを再生するように制御する
    再生制御手段と、 前記バッファ手段にバッファリングされた前記圧縮映像
    データを伸長し、前記映像データを復元する伸長手段と
    を有する映像データ伸長装置。
  2. 【請求項2】前記再生制御手段は、前記バッファ手段の
    残り記憶容量が、所定の下限値以下の場合に、前記記録
    ・再生手段が前記圧縮映像データの再生を止めるように
    制御する請求項1に記載の映像データ伸長装置。
  3. 【請求項3】前記バッファ手段の記憶容量Bbは、2B
    vbv+Ra・T+Rb・T(ただし、Bvbvは前記
    非圧縮の映像データを圧縮する際に予定される前記バッ
    ファ手段の記憶容量(仮想バッファ容量)であり、Ra
    は、前記記録・再生装置が一定のデータレートで前記圧
    縮映像データを再生する場合の再生データレートであ
    り、Rbは、前記記録・再生手段がバースト的にRaよ
    りも高いデータレートで前記圧縮映像データを再生する
    場合の再生データレートであり、Tは、前記再生制御手
    段が前記バッファ手段の残り記憶容量の下限値〜上限値
    の範囲外であることを検出してから前記記録・再生手段
    の制御を開始するまでの反応時間である。)以上である
    請求項2に記載の映像データ伸長装置。
  4. 【請求項4】前記バッファ手段の残り記憶容量の上限値
    は、Bb−Rb・T以下である請求項3に記載の映像デ
    ータ伸長装置。
  5. 【請求項5】前記バッファ手段の残り記憶容量の下限値
    は、2Bvbv+Ra・T以上である請求項3に記載の
    映像データ伸長装置。
  6. 【請求項6】所定のデータを経時的に変動する圧縮率で
    圧縮され、記録された圧縮データを再生してバッファリ
    ングし、バッファリングした前記圧縮データを伸長して
    前記所定のデータを復元するデータ伸長方法であって、 バッファリングすることができる前記圧縮データのデー
    タ量が所定の範囲内にある場合にのみ、前記圧縮データ
    を記録する際のデータレートよりも高い再生データレー
    トで前記圧縮データを再生し、バッファリングするデー
    タ伸長方法。
JP34150295A 1995-12-27 1995-12-27 映像データ伸長装置およびデータ伸長方法 Abandoned JPH09182024A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003511921A (ja) * 1999-10-07 2003-03-25 トムソン ライセンシング ソシエテ アノニム デジタル・ビデオ・システムの記録媒体にデータを書き込むための方法および装置
US7653285B2 (en) 2001-06-15 2010-01-26 Sharp Kabushiki Kaisha Data recording method, data editing method, and data decoding method, and apparatus and recording medium therefor

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