JP2003289183A - 配線基板の製造方法 - Google Patents
配線基板の製造方法Info
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Abstract
導体層との接続信頼性に優れる配線基板の製造方法を提
供する。 【解決手段】 配線導体2を形成した絶縁樹脂層1およ
び接着層3を複数積層して成る積層基板4を用意する工
程と、積層基板4に貫通孔5を形成する工程と、貫通孔
5の内壁を粗化した後、銅めっきを被着してスルーホー
ル導体6を形成する工程と、スルーホール導体6の内壁
を粗化する工程と、感光性樹脂と無機絶縁フィラーとか
ら成る孔埋め樹脂7をスルーホール導体7内に充填する
工程と、孔埋め樹脂7に紫外線を照射し光硬化した後、
積層基板4の表面と光硬化した孔埋め樹脂7の端面とが
同一面をなすように研磨する工程と、光硬化した孔埋め
樹脂7を熱硬化した後、積層基板4の表面と熱硬化した
孔埋め樹脂7の端面とが同一面をなすように研磨する工
程とを順次行なう。
Description
た絶縁樹脂層および接着層を複数積層し、スルーホール
導体で絶縁樹脂層を介して上下に位置する配線導体間を
接続して成る配線基板の製造方法に関する。
材料系の配線基板として、例えば両面または片面に厚み
が7〜50μmの銅箔から成る配線導体を有する、厚みが
0.1〜1.0mmのガラス−エポキシ板から成る絶縁樹脂層
を、同じく厚みが0.05〜0.2mmのガラス−エポキシ板
から成る接着層を介して複数積層して成る配線基板が用
いられている。
から下面にかけて貫通する直径が200〜500μmの複数の
貫通孔が設けられており、貫通孔の内壁には各絶縁樹脂
層を挟んで上下に位置する配線導体同士を電気的に接続
するための厚みが10〜30μmの銅めっき膜から成るスル
ーホール導体が被着形成されている。さらに、貫通孔の
内部には、スルーホール導体の内壁を蟻酸等の粗化液で
粗化した後に、感光性樹脂と無機絶縁フィラーとから成
る孔埋め樹脂が充填されている。そして、孔埋め樹脂
は、紫外線を照射して光硬化されるとともに配線基板の
表面と光硬化した孔埋め樹脂の端面とが同一面をなすよ
うに研磨され、しかる後、配線基板を構成する絶縁樹脂
層と一体的に熱硬化される。
層を形成するとともにこの絶縁層にビアホールを形成
し、さらに、ビアホールの内壁に銅めっきを被着して配
線基板表面の配線導体と電気的に接続するビアホール導
体を形成するとともに、絶縁層の表面に銅めっきを被着
してビアホール導体と電気的に接続する配線層を形成
し、しかる後、これら絶縁層・ビアホール・ビアホール
導体・配線層の形成を繰り返すことによりビルドアップ
多層配線基板が製作される。
脂は、配線基板の表面を平坦とし、例えばこの配線基板
を用いてビルドアップ多層配線基板を形成する際に、絶
縁層やめっきから成る配線層を凹凸なく積層する機能を
有する。
配線基板では、孔埋め樹脂が配線基板の表面と光硬化し
た孔埋め樹脂の端面とが同一面をなすように研磨され、
しかる後に配線基板を構成する絶縁樹脂層と一体的に熱
硬化されることから、光硬化した孔埋め樹脂が熱硬化に
より収縮して、孔埋め樹脂の端面が配線基板の表面から
1〜3μmの深さで窪んでしまい、その結果、配線基板
上に絶縁層およびめっきから成る配線層を積層する際
に、この窪み部分の配線基板と絶縁層との間で、あるい
はこの窪み上部の絶縁層間で密着不良が発生し、この密
着不良部分にめっき液が浸入して配線導体間あるいは配
線層間を短絡させてしまったり、絶縁樹脂層と絶縁層と
の間で、あるいは絶縁層間で剥離してしまうという問題
点を有していた。
縁層および配線層を積層し、孔埋め樹脂上の絶縁層にレ
ーザによりビアホールを形成すると、孔埋め樹脂上の絶
縁層が1〜3μm窪んでいるので、レーザの焦点が微妙
にずれてビアホールの形成が不完全となり、ビアホール
底に絶縁層の樹脂が部分的に残り、配線層とビアホール
導体とをめっきにより良好に接続できず、その結果、配
線基板に長期の熱履歴を繰り返し印可すると、ビアホー
ル導体と配線導体や配線層との接合部分で断線してしま
うという問題を有していた。
完成されたものであり、その目的は、配線基板上に絶縁
層やめっきから成る配線層を積層してビルドアップ多層
配線基板を製作する場合においても、配線層間で短絡し
たり絶縁層間で剥離することのない配線基板の製造方法
を提供することにある。
方法は、配線導体を形成した絶縁樹脂層および接着層を
複数積層して成る積層基板を用意する工程と、積層基板
に貫通孔を形成する工程と、貫通孔の内壁を粗化した
後、銅めっきを被着してスルーホール導体を形成する工
程と、スルーホール導体の内壁を粗化する工程と、スル
ーホール導体内に感光性樹脂および無機絶縁フィラーか
ら成る孔埋め樹脂を充填する工程と、孔埋め樹脂に紫外
線を照射し光硬化した後、積層基板の表面が光硬化した
孔埋め樹脂の端面と同一面をなすように研磨する工程
と、光硬化した孔埋め樹脂を熱硬化した後、積層基板の
表面が熱硬化した孔埋め樹脂の端面と同一面をなすよう
に研磨する工程とを順次行なうことを特徴とするもので
ある。
層基板の表面が熱硬化した孔埋め樹脂の端面と同一面を
なすように研磨する工程の後、積層基板の表面に銅めっ
きを被着してスルーホール導体と接続した第1の配線層
を形成する工程と、この第1の配線層上および積層基板
上に絶縁層を形成する工程と、第1の配線層上の絶縁層
にビアホールを形成する工程と、このビアホールの内壁
および絶縁層の表面に銅めっきを被着して、ビアホール
の内壁に第1の配線層と接続したビアホール導体を、絶
縁層の表面にビアホール導体と接続した第2の配線層を
形成する工程とを順次行なうことを特徴とするものであ
る。
埋め樹脂を積層基板を構成する絶縁樹脂層と一体的に熱
硬化した後に、積層基板の表面を熱硬化した孔埋め樹脂
の端面と同一面をなすように研磨することから、孔埋め
樹脂の端面が積層基板の表面から窪んでしまうことはな
く積層基板の表面が平坦となり、その結果、配線基板上
に絶縁層およびめっきから成る配線層を積層する際に、
孔埋め樹脂の端面と絶縁層との間で、あるいはこの孔埋
め樹脂の上部に位置する絶縁層間で密着不良が発生する
ことはなく、配線導体間および配線層間で短絡してしま
ったり、絶縁樹脂層と絶縁層との間で、あるいは絶縁層
間で剥離を生じてしまうことのない配線基板とすること
ができる。
ば、積層基板の表面が平坦であることから、孔埋め樹脂
上の絶縁層にレーザでビアホールを形成する場合におい
てもレーザの焦点がずれてビアホールの形成が不完全と
なりビアホール底に絶縁層の樹脂が部分的に残ることは
なく、その結果、配線導体や配線層とビアホール導体と
の接続が良好なものとなり、配線基板に長期の熱履歴を
繰り返し印加した場合においても配線導体や配線層とビ
アホール導体との接合部分で断線してしまうことのない
配線基板とすることができる。
法を、図1に基づいて詳細に説明する。
の製造方法を説明するための各工程毎の要部拡大断面図
であり、この図において、1は絶縁樹脂層、2は配線導
体、3は接着層、4は積層基板、5は貫通孔、6はスル
ーホール導体、7は孔埋め樹脂、8は第1の配線層、9
は絶縁層、10はビアホール、11はビアホール導体、12は
第2の配線層である。なお、ここでスルーホール導体6
とは、ドリル加工等により積層基板4を貫通して穿孔さ
れた孔(貫通孔5)の内部に形成された導体を意味し、
ビアホール導体11とは、レーザ加工等により絶縁層9を
貫通して穿孔された孔(ビアホール10)の内部に形成さ
れた導体をいう。
層基板4を用意する。このような積層基板4は、まずガ
ラスクロスやアラミド不織布にエポキシ樹脂やビスマレ
イミドトリアジン樹脂・ポリフェニレンエーテル樹脂等
の熱硬化性樹脂を含浸・硬化させて成る絶縁樹脂層1の
両面または片面に銅箔を被着するとともにこの銅箔を配
線パターン状にエッチング加工して配線導体2を形成し
た両面銅張板または片面銅張板を製作し、これをガラス
クロスやアラミド不織布等にエポキシ樹脂やビスマレイ
ミドトリアジン樹脂・ポリフェニレンエーテル樹脂等の
熱硬化性樹脂を含浸させて成る接着層3を介して積層す
るとともに、真空度が660〜8000Pa、温度が180〜210
℃、圧力が2〜5MPaの条件で数時間熱プレスするこ
とにより製作される。
ア部材として機能し、その厚みは50〜200μmが好まし
く、厚みが50μm未満であると剛性が低下し銅箔をエッ
チングする際に配線導体2が変形し易くなる傾向にあ
り、200μmを超えると積層基板4が不要に厚くなり軽
量化が困難となる傾向にある。従って、絶縁樹脂層1の
厚みは50〜200μmが好ましい。
するのに好適で低抵抗の、例えば銅箔から成り、その厚
みは7〜35μmが好ましい。厚みが7μm未満であると
配線導体2の抵抗値が大きなものとなる傾向にあり、ま
た、35μmを超えるとエッチング加工で高密度配線パタ
ーンを安定して形成することが困難となる傾向にある。
従って、配線導体2の厚みは7〜35μmが好ましい。な
お、このような配線導体2は、未硬化の絶縁樹脂層1の
両面または片面の全面に、例えば銅箔を貼り合わせると
ともにこれらを加熱・加圧することにより絶縁樹脂層1
に貼り合わせ、しかる後従来周知のエッチング法を採用
して回路状に加工することにより、所望のパターンに形
成される。
接着する機能を有し、その厚みは50〜200μmが好まし
く、厚みが50μm未満であると樹脂量が少なくなって絶
縁樹脂層1同士を良好に密着することが困難となる傾向
にあり、200μmを超えると積層基板4が不要に厚いも
のとなり薄型化が困難となる傾向にある。従って、接着
層3の厚みは50〜200μmが好ましい。
mの範囲が好ましく、0.5mm未満では積層基板4の上
下面に後述するように配線層8を被着したり絶縁層9を
形成する際等に熱や外力等の影響で配線基板に反りや変
形が発生して配線基板に要求される平坦度を確保できな
くなってしまう傾向があり、他方、2.0mmを超える
と、後述するように貫通孔5の内壁にスルーホール導体
6を形成する際に、貫通孔5内にめっき液が浸入しにく
くなり、スルーホール導体6を良好に形成することが困
難となる傾向にある。従って、積層基板4の厚みは0.5
〜2.0mmの範囲に特定される。
ドリルを用いて積層基板4を貫通する直径が100〜500μ
mの貫通孔5を穿設する。貫通孔5の直径は100〜500μ
mが好ましく、直径が100μmより小さくなると貫通孔
5の内壁にスルーホール導体6を形成する際に、貫通孔
5内にめっき液が浸入しにくくなり、スルーホール導体
6を良好に形成することが困難となる傾向にあり、500
μmより大きいと高密度の配線パターンを形成し難くな
る傾向にある。従って、貫通孔5の直径は100〜500μm
が好ましい。
される配線パターンまたはダミーパターンを全ての貫通
孔5に対応して有するように形成しておくと、貫通孔5
をドリルにより穿孔する際に、全ての貫通孔5において
その大きさおよび形状を略均一なものに形成することが
できる。従って、配線導体2は、貫通孔5により貫通さ
れる配線パターンまたはダミーパターンを全ての貫通孔
5に対応して有するように形成しておくことが好まし
い。
配線基板を過マンガン酸塩類水溶液等の粗化液に浸漬
し、貫通孔5の内壁の穿孔によって生じた残渣樹脂を除
去するとともに貫通孔5の内壁を粗化した後、銅めっき
を被着してスルーホール導体6を形成する。
板4を無電解めっき用パラジウム触媒の水溶液中に浸漬
し貫通孔5の内壁にパラジウム触媒を付着させ、次に、
硫酸銅・ロッセル塩・ホルマリン・EDTAナトリウム
塩・安定剤等から成る無電解銅めっき液に数分間浸漬し
て1〜3μm程度の無電解銅めっき層を貫通孔5の内壁
に析出させ、さらに、硫酸・硫酸銅5水和物・塩素・光
沢剤等から成る電解銅めっき液に数A/dm2の電流を
印加しながら数時間浸漬することにより無電解銅めっき
層上に30〜75μm程度の電解銅めっき層を被着すること
により形成される。
が好ましく、厚みが30μmより薄いと配線基板に長期の
熱履歴を繰返し加えた場合、絶縁樹脂層1とスルーホー
ル導体6との熱膨張率差による応力でスルーホール導体
6にクラックが生じて断線し易くなる傾向があり、75μ
mより厚いとスルーホール導体6内が狭くなり、後述す
る孔埋め樹脂7を良好に充填できなくなる傾向にある。
従って、スルーホール導体6の厚みは30〜75μmが好ま
しい。
スルーホール導体6を形成した積層基板4を蟻酸水溶液
に数分間浸漬し塩酸で処理する粗化を行なうことより、
スルーホール導体6の内壁に算術平均粗さ(Ra)が1
μm程度の粗化面を形成する。このような粗化面は、ス
ルーホール導体6と孔埋め樹脂7との密着性を向上さ
せ、配線基板に長期の熱履歴を繰返し加えてもスルーホ
ール導体6と孔埋め樹脂7との界面で剥がれることがな
い。従って、スルーホール導体6の内壁に算術平均粗さ
(Ra)が1μm程度の粗化面を形成することが好まし
い。
感光性樹脂と無機絶縁フィラーとから成る孔埋め樹脂7
をスクリーン印刷法等でスルーホール導体6内に充填す
る。なおこの時、孔埋め樹脂7の端面は積層基板4の表
面より、数μm高くなるように充填される。このような
孔埋め樹脂7は、エポキシアクリレート樹脂等の感光性
樹脂と、シリカやアルミナ等の無機絶縁フィラーと、光
開始剤とから成り、積層基板4に第1および第2の配線
層8・12や絶縁層9を凹凸なく積層するための作用をな
す。
重量%であることが好ましい。無機絶縁フィラーの含有
率が30重量%より少ないと、孔埋め樹脂7の熱膨張係数
がスルーホール導体6の熱膨張係数に対して大きなもの
となり、温度サイクル等の信頼性試験においてスルーホ
ール導体6と孔埋め樹脂7との界面で剥がれが生じ易く
なる傾向があり、80重量%より多いと、孔埋め樹脂7の
感光性が低下して光硬化しても硬化が十分進まず、後述
する光硬化した後に積層基板4の表面と光硬化した孔埋
め樹脂7の端面とが同一面となるように研磨する際に、
孔埋め樹脂7の表面のみが過剰に研磨されてしまう傾向
にある。従って、無機絶縁フィラーの含有率は30〜80重
量%であることが好ましい。
孔埋め樹脂に強度が1〜5J/cm 2の紫外線を照射し
光硬化した後、積層基板4の表面が光硬化した孔埋め樹
脂7の端面と同一面をなすように、外周面にセラミック
ス砥石を配したロールを1000〜3000rpmで回転させる
とともに、このセラミックス砥石に積層基板4を一定の
圧力で押し付けながら0.5〜2m/分の速度でロール表
面を移動させることにより研磨する。なお、孔埋め樹脂
7を上記の条件で光硬化するとその硬度が完全硬化時の
硬度の50〜90%の半硬化状態となり、研磨し易い硬さと
なる。
4と一体的に150〜200℃の温度で数時間熱硬化する。こ
のとき、図1(g)の(1)熱硬化後に断面図で示すよ
うに、孔埋め樹脂7の端面が積層基板4の表面から1〜
3μmの深さで窪む。しかる後、積層基板4の表面が熱
硬化した孔埋め樹脂7の端面と同一面をなすように、外
周面にセラミックス砥石を配したロールを1000〜3000r
pmで回転させるとともに、このセラミックス砥石に積
層基板4を一定の圧力で押し付けながら0.5〜2m/分
の速度でロール表面を移動させることにより研磨する。
さらに、ポリエステル不織布に研磨粉末を付着させたバ
フロールを1000〜3000rpmで回転させるとともに、こ
のバフロールに積層基板4を一定の圧力で押し付けなが
ら0.5〜2m/分の速度でバフロールの表面を移動させ
ることにより仕上げの研磨を行なう。なお、これは配線
基板を熱硬化することにより孔埋め樹脂7が熱収縮し、
孔埋め樹脂7の表面が1〜3μm窪むために行なうもの
である。
いては、孔埋め樹脂7を熱硬化した後、積層基板4の表
面と熱硬化した孔埋め樹脂7の端面とが同一面をなすよ
うに研磨することが重要である。
埋め樹脂7を積層基板4を構成する絶縁樹脂層1と一体
的に熱硬化した後に、積層基板4の表面を熱硬化した孔
埋め樹脂7の端面と同一面をなすように研磨することか
ら、孔埋め樹脂7の端面が積層基板4の表面から窪んで
しまうことはなく、その結果、配線基板上に絶縁層9お
よびめっきから成る配線層8・12を積層する際に、孔埋
め樹脂7の端面と絶縁層9との間で、あるいはこの孔埋
め樹脂7の上部に位置する絶縁層9間で密着不良が発生
することはなく、配線導体2間および配線層8・12間で
短絡してしまったり、絶縁樹脂層1と絶縁層9との間
で、あるいは絶縁層9間で剥離を生じてしまうことのな
い配線基板を製造することができる。
積層基板4の表面が熱硬化した孔埋め樹脂7の端面と同
一面をなすように研磨する工程の後、積層基板4の表面
に銅めっきを被着してスルーホール導体6と接続した第
1の配線層8を形成する。このような第1の配線層8は
次に述べる方法により形成される。
ウム触媒の水溶液中に浸漬し積層基板4の表面および孔
埋め樹脂7の端面にパラジウム触媒を付着させる。次
に、硫酸銅・ロッセル塩・ホルマリン・EDTAナトリ
ウム塩・安定剤等から成る無電解銅めっき液に数分間浸
漬して厚みが1〜3μm程度の無電解銅めっき層を析出
させる。その後、無電解銅めっき層上に第1の配線層8
の配線パターン状に開口部を形成した耐めっき樹脂を形
成し、さらに、耐めっき樹脂を形成した積層基板4を硫
酸・硫酸銅5水和物・塩素・光沢剤等から成る電解銅め
っき液に数A/dm2の電流を印加しながら数時間浸漬
することにより、耐めっき樹脂の開口部に厚みが30〜75
μmの電解銅めっき層を充填する。しかる後、耐めっき
樹脂を剥離して露出した無電解銅めっき層をエッチング
することにより、積層基板4の表面に第1の配線層8が
形成される。なお、第1の配線層8は、孔埋め樹脂7端
面を被覆する蓋めっき層と配線導体から成る。
第1の配線層8および積層基板4上に熱硬化性樹脂およ
び無機絶縁性フィラーから成る半硬化状態の樹脂フィル
ムを真空ラミネーターを用いて仮圧着した後に、温度が
150〜180℃の条件で数時間加熱硬化させて、樹脂厚みが
10〜30μmの絶縁層9を形成する。
2の配線層12等の上下に位置する配線層間を絶縁する機
能を有し、多層配線基板の作成を可能するものである。
このような絶縁層は、エポキシ樹脂やビスマレイミドト
リアジン樹脂・ポリフェニレンエーテル樹脂等の熱硬化
性樹脂、シリカやアルミナ等の無機絶縁性フィラーおよ
び溶剤を混合してなるペーストを、従来周知のドクター
ブレード法等の成形法を採用することによって製作され
る。なお、絶縁層9の厚みは、絶縁性の観点からは10μ
m以上が好ましく、多層に積層した際の配線基板の薄型
化という観点からは30μm以下が好ましい。
第1の配線層8上の絶縁層9に0.5〜10mJの出力の炭酸
ガスレーザ光を1〜10μ秒のパルス幅で照射して、直径
が50〜200μmのビアホール10を穿孔する。
層基板4の表面が平坦であることから、孔埋め樹脂7上
の絶縁層9にレーザでビアホール10を形成する場合にお
いてもレーザの焦点がずれてビアホール10の形成が不完
全となりビアホール10底に絶縁層9の樹脂が部分的に残
ることはなく、その結果、配線導体2や第1の配線層8
・後述する第2の配線層12と後述するビアホール導体11
との接続が良好なものとなり、配線基板に長期の熱履歴
を繰り返し印可した場合においても配線導体2や配線層
8・12とビアホール導体11との接合部分で断線してしま
うことのない配線基板とすることができる。
さいとビアホール10の内壁にめっきによりビアホール導
体11を形成する際に、ビアホール10内にめっき液が浸入
し難くなり、ビアホール導体11を良好に形成することが
困難となる傾向にあり、200μmより大きいと高密度の
配線パターンを形成し難くなる傾向にある。従って、ビ
アホール10の直径は50〜200μm程度が好ましい。
めっきによりビアホール10の内壁に第1の配線層8と接
続したビアホール導体11を、絶縁層9の表面にビアホー
ル導体11と接続した第2の配線層12を形成する。
ル導体11は、次に述べる方法により形成される。まず、
ビアホール10の内壁および絶縁層9の表面を過マンガン
酸カリウム溶液等の粗化液で化学粗化し、さらに、無電
解めっき用パラジウム触媒の水溶液中に浸漬しビアホー
ル10の内壁および絶縁層9の表面にパラジウム触媒を付
着させる。次に、硫酸銅・ロッセル塩・ホルマリン・E
DTAナトリウム塩・安定剤等から成る無電解銅めっき
液に数分間浸漬して厚みが1〜3μm程度の無電解銅め
っき層をビアホール10の内壁およびビルドアップ樹脂層
9の表面に析出させる。次に、無電解銅めっき層上に配
線パターン状の開口部を有する耐めっき樹脂層を形成
し、さらに硫酸・硫酸銅5水和物・塩素・光沢剤等から
成る電解銅めっき液に数A/dm2の電流を印加しなが
ら数時間浸漬することにより、耐めっき樹脂層の開口部
に電解銅めっき層を充填するとともに、ビアホール10内
の無電解めっき層上に電解銅めっき層を被着してビアホ
ール導体12を形成し、しかる後、耐めっき樹脂を剥離す
るとともに露出した無電解銅めっき層をエッチングする
ことにより第2の配線層12が形成される。
体11の厚みは、10〜25μmが好ましい。厚みが10μmよ
り薄いと長期の熱履歴を繰返し加えた場合、絶縁層9と
第2の配線層12およびビアホール導体11との熱膨張率差
による応力で第2の配線層およびビアホール導体11にク
ラックが発生し断線してしまう傾向にあり、25μmより
厚いと第2の配線層12およびビアホール導体11内が配線
パターン状の開口部を有する耐めっき樹脂層から銅めっ
き自体がはみ出してしまい良好に配線層を形成できなく
なる傾向にある。従って、配線導体およびビアホール導
体11の厚みは10〜25μmが好ましい。
配線層12・ビアホール導体11の形成を複数回繰り返すこ
とによってビルドアップ多層配線基板が製作される。
形態の一例に限定されるものではなく、本発明の要旨を
逸脱しない範囲であれば、種々の変更・改良を施すこと
は何ら差し支えない。
孔埋め樹脂を積層基板を構成する絶縁樹脂層と一体的に
熱硬化した後に、積層基板の表面を熱硬化した孔埋め樹
脂の端面と同一面をなすように研磨することから、孔埋
め樹脂の端面が積層基板の表面から窪んでしまうことは
なく積層基板の表面が平坦となり、その結果、配線基板
上に絶縁層およびめっきから成る配線層を積層する際
に、孔埋め樹脂の端面と絶縁層との間で、あるいはこの
孔埋め樹脂の上部に位置する絶縁層間で密着不良が発生
することはなく、配線導体間および配線層間で短絡して
しまったり、絶縁樹脂層と絶縁層との間で、あるいは絶
縁層間で剥離を生じてしまうことのない配線基板とする
ことができる。
ば、積層基板の表面が平坦であることから、孔埋め樹脂
上の絶縁層にレーザでビアホールを形成する場合におい
てもレーザの焦点がずれてビアホールの形成が不完全と
なりビアホール底に絶縁層の樹脂が部分的に残ることは
なく、その結果、配線導体や配線層とビアホール導体と
の接続が良好なものとなり、配線基板に長期の熱履歴を
繰り返し印加した場合においても配線導体や配線層とビ
アホール導体との接合部分で断線してしまうことのない
配線基板とすることができる。
法を説明するための各工程毎の要部拡大断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 配線導体を形成した絶縁樹脂層および接
着層を複数積層して成る積層基板を用意する工程と、該
積層基板に貫通孔を形成する工程と、該貫通孔の内壁を
粗化した後、銅めっきを被着してスルーホール導体を形
成する工程と、該スルーホール導体の内壁を粗化する工
程と、前記スルーホール導体内に感光性樹脂および無機
絶縁フィラーから成る孔埋め樹脂を充填する工程と、前
記孔埋め樹脂に紫外線を照射し光硬化した後、前記積層
基板の表面が光硬化した前記孔埋め樹脂の端面と同一面
をなすように研磨する工程と、光硬化した前記孔埋め樹
脂を熱硬化した後、前記積層基板の表面が熱硬化した前
記孔埋め樹脂の端面と同一面をなすように研磨する工程
とを順次行なうことを特徴とする配線基板の製造方法。 - 【請求項2】 前記積層基板の表面が熱硬化した前記孔
埋め樹脂の端面と同一面をなすように研磨する工程の
後、前記積層基板の表面に銅めっきを被着して前記スル
ーホール導体と接続した第1の配線層を形成する工程
と、該第1の配線層上および前記積層基板上に絶縁層を
形成する工程と、前記第1の配線層上の前記絶縁層にビ
アホールを形成する工程と、該ビアホールの内壁および
前記絶縁層の表面に銅めっきを被着して、前記ビアホー
ルの内壁に前記第1の配線層と接続したビアホール導体
を、前記絶縁層の表面に前記ビアホール導体と接続した
第2の配線層を形成する工程とを順次行なうことを特徴
とする請求項1記載の配線基板の製造方法。
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---|---|---|---|---|
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- 2002-07-23 JP JP2002214395A patent/JP4070189B2/ja not_active Expired - Fee Related
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