JP2003288188A - 印刷ジョブ管理装置および印刷ジョブ管理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 受け付けた印刷ジョブを効率よくまとめて実
行し、印刷物の選別作業を軽減する。 【解決手段】 スプーラに蓄積された印刷ジョブについ
て、実行中の印刷ジョブと同じクライアントコンピュー
タから指示された印刷ジョブが連続して実行されるよう
に実行順序を変更し（Ｓ１１０）、待機中の印刷ジョブ
についても同じクライアントコンピュータから指示され
た印刷ジョブが連続して実行されるように実行順序を変
更する（Ｓ１２０）。そして、優先指示がなされた印刷
ジョブについて優先して実行されるように実行順序を変
更する（Ｓ１３０）。この結果、受け付けた印刷ジョブ
を効率よくまとめて実行し、印刷物の選別作業を軽減す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、印刷ジョブ管理装
置およびこれを備える印刷装置、印刷ジョブ管理方法、
並びにこれに用いるプログラムに関し、詳しくは、複数
の印刷ジョブの印刷手段による実行を管理する印刷ジョ
ブ管理装置およびこれを備える印刷装置、複数の印刷ジ
ョブの印刷手段による実行を管理する印刷ジョブ管理方
法、並びにこれに用いるプログラムに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の印刷ジョブ管理装置とし
ては、印刷ジョブを受け付けた順に実行するものが提案
されている。この装置は、例えばコンピュータネットワ
ークに接続されたプリントサーバとして構成され、ネッ
トワークを介して接続された複数のコンピュータから受
け付けた印刷ジョブを受け付けた順に印刷する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た印刷ジョブ管理装置では、同じコンピュータから複数
の印刷ジョブを受け付けたときでも、途中で他のコンピ
ュータから印刷ジョブを受け付けると、受け付けた順に
実行するから、同じコンピュータからの印刷ジョブがま
とめて印刷されない。このような場合、同じコンピュー
タからの全ての印刷ジョブが実行されるには、途中で受
け付けた他のコンピュータからの印刷ジョブの実行を待
たねばならない。また、印刷ジョブの全てが実行されて
も、他のコンピュータからの印刷物が途中に混入してし
まうので、混入した印刷物を選別する作業が必要になっ
てしまう。

【０００４】本発明の印刷ジョブ管理装置およびこれを
備える印刷装置、印刷ジョブ管理方法は、受け付けた印
刷ジョブを効率よくまとめて実行することを目的の一つ
とする。また、本発明の印刷ジョブ管理装置およびこれ
を備える印刷装置、印刷ジョブ管理方法は、印刷物の選
別作業を軽減することを目的の一つとする。

【０００５】

【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明の印刷ジョブ管理装置およびこれを備える印刷装
置、印刷ジョブ管理方法、並びにこれに用いるプログラ
ムは、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以
下の手段を採った。

【０００６】本発明の印刷ジョブ管理装置は、複数の印
刷ジョブの印刷手段による実行を管理する印刷ジョブ管
理装置であって、複数のクライアントコンピュータから
複数の印刷ジョブの実行指示を受け付けるジョブ受付手
段と、該受け付けた複数の印刷ジョブに対して所定のタ
イミングで実行順序を設定するジョブ実行順序設定手段
と、該設定された実行順序で前記受け付けた複数の印刷
ジョブが前記印刷手段により実行されるよう該印刷手段
に印刷ジョブを出力するジョブ出力手段と、を備えるこ
とを要旨とする。

【０００７】この本発明の印刷ジョブ管理装置では、受
け付けた複数の印刷ジョブに対して所定のタイミングで
実行順序を設定することができるから、受け付けた順に
制限されることなく実行順序を決めることができる。こ
の結果、より適切な印刷ジョブの実行順序を設定するこ
とができる。

【０００８】こうした本発明の印刷ジョブ管理装置にお
いて、前記所定のタイミングは、印刷ジョブを受け付け
た直後から前記ジョブ出力手段により次の印刷ジョブを
前記印刷手段に出力する直前までのタイミングであるも
のとすることもでき、例えば、印刷ジョブを受け付けた
直後であるものとすることもできる。こうすれば、次の
印刷ジョブを出力するまでに印刷ジョブの実行順序を設
定することができるから、より確実に、適切な印刷ジョ
ブの実行順序を設定することができる。

【０００９】また、本発明の印刷ジョブ管理装置におい
て、前記ジョブ実行順序設定手段は、前記印刷手段によ
り印刷ジョブが実行されているときには、該印刷手段に
より実行されている印刷ジョブの実行を指示したクライ
アントコンピュータから受け付けた印刷ジョブを優先し
て実行順序を設定する手段であるものとすることもでき
る。こうすれば、同じクライアントコンピュータから受
け付けた印刷ジョブをまとめて実行することができる。
この結果、他の印刷物の混入を防止することができる。

【００１０】さらに、本発明の印刷ジョブ管理装置にお
いて、前記ジョブ実行順序設定手段は、印刷ジョブの実
行を指示したクライアントコンピュータ毎にまとめて実
行されるよう実行順序を設定する手段であるものとする
こともできる。こうすれば、待機中の印刷ジョブを含め
て、より確実に、同じクライアントコンピュータから受
け付けた印刷ジョブをまとめて実行することができる。
この結果、印刷物の選別作業を軽減することができる。

【００１１】こうした本発明の印刷ジョブ管理装置にお
いて、前記ジョブ受付手段は、優先して実行する指示を
もって印刷ジョブを受け付け可能な手段であり、前記ジ
ョブ実行順序設定手段は、前記ジョブ受付手段により優
先して実行する指示をもって印刷ジョブを受け付けたと
きには、該印刷ジョブが優先して実行されるよう実行順
序を設定する手段であるものとすることもできる。こう
すれば、印刷ジョブごとの優先度も考慮して印刷ジョブ
の実行順序を設定することができる。

【００１２】本発明の印刷ジョブ管理装置用のプログラ
ムは、コンピュータを上述のいずれかの態様の本発明の
印刷ジョブ管理装置、即ち、基本的には、複数の印刷ジ
ョブの印刷手段による実行を管理する印刷ジョブ管理装
置であって、複数のクライアントコンピュータから複数
の印刷ジョブの実行指示を受け付けるジョブ受付手段
と、該受け付けた複数の印刷ジョブに対して所定のタイ
ミングで実行順序を設定するジョブ実行順序設定手段
と、該設定された実行順序で前記受け付けた複数の印刷
ジョブが前記印刷手段により実行されるよう該印刷手段
に印刷ジョブを出力するジョブ出力手段と、を備える印
刷ジョブ管理装置として機能させることを要旨とする。

【００１３】この本発明の印刷ジョブ管理装置用のプロ
グラムでは、コンピュータを上述のいずれかの態様の本
発明の印刷ジョブ管理装置として機能させるから、本発
明の印刷ジョブ管理装置が奏する効果、例えば、より適
切な印刷ジョブの実行順序を設定することができる効果
や、他の印刷物の混入を防止することができる効果や、
印刷物の選別作業を軽減することができる効果などを奏
することができる。

【００１４】本発明の印刷装置は、上述のいずれかの態
様の本発明の印刷ジョブ管理装置と前記印刷手段を備え
ること、即ち、基本的には、複数の印刷ジョブの印刷手
段による実行を管理する印刷ジョブ管理装置であって、
複数のクライアントコンピュータから複数の印刷ジョブ
の実行指示を受け付けるジョブ受付手段と、該受け付け
た複数の印刷ジョブに対して所定のタイミングで実行順
序を設定するジョブ実行順序設定手段と、該設定された
実行順序で前記受け付けた複数の印刷ジョブが前記印刷
手段により実行されるよう該印刷手段に印刷ジョブを出
力するジョブ出力手段と、を備える印刷ジョブ管理装置
と前記印刷手段とを備えることを要旨とする。

【００１５】この本発明の印刷装置では、上述のいずれ
かの態様の本発明の印刷ジョブ管理装置を備えるから、
本発明の印刷ジョブ管理装置が奏する効果、例えば、よ
り適切な印刷ジョブの実行順序を設定することができる
効果や、他の印刷物の混入を防止することができる効果
や、印刷物の選別作業を軽減することができる効果など
を奏することができる。

【００１６】本発明の印刷ジョブ管理方法は、複数の印
刷ジョブの印刷手段による実行を管理する印刷ジョブ管
理方法であって、（ａ）複数のクライアントコンピュー
タから複数の印刷ジョブの実行指示を受け付け、（ｂ）
該受け付けた複数の印刷ジョブに対して所定のタイミン
グで実行順序を設定し、（ｃ）該設定された実行順序で
前記受け付けた複数の印刷ジョブが前記印刷手段により
実行されるよう該印刷手段に印刷ジョブを出力すること
を要旨とする。

【００１７】この本発明の印刷ジョブ管理方法では、受
け付けた複数の印刷ジョブに対して所定のタイミングで
実行順序を設定することができるから、受け付けた順に
制限されることなく実行順序を決めることができる。こ
の結果、より適切な印刷ジョブの実行順序を設定するこ
とができる。

【００１８】こうした本発明の印刷ジョブ管理方法にお
いて、前記所定のタイミングは、印刷ジョブを受け付け
た直後から前記ステップ（ｃ）により次の印刷ジョブを
前記印刷手段に出力する直前までのタイミングであるも
のとすることもでき、例えば、印刷ジョブを受け付けた
直後であるものとすることもできる。こうすれば、次の
印刷ジョブを出力するまでに印刷ジョブの実行順序を設
定することができるから、より確実に、適切な印刷ジョ
ブの実行順序を設定することができる。

【００１９】また、本発明の印刷ジョブ管理方法におい
て、前記ステップ（ｂ）は、前記印刷手段により印刷ジ
ョブが実行されているときには、該印刷手段により実行
されている印刷ジョブの実行を指示したクライアントコ
ンピュータから受け付けた印刷ジョブを優先して実行順
序を設定するステップであるものとすることもできる。
こうすれば、同じクライアントコンピュータから受け付
けた印刷ジョブをまとめて実行することができる。この
結果、他の印刷物の混入を防止することができる。

【００２０】さらに、本発明の印刷ジョブ管理方法にお
いて、前記ステップ（ｂ）は、印刷ジョブの実行を指示
したクライアントコンピュータ毎にまとめて実行される
よう実行順序を設定するステップであるものとすること
もできる。こうすれば、待機中の印刷ジョブを含めて、
より確実に、同じクライアントコンピュータから受け付
けた印刷ジョブをまとめて実行することができる。この
結果、印刷物の選別作業を軽減することができる。

【００２１】こうした本発明の印刷ジョブ管理方法にお
いて、前記ステップ（ａ）は、優先して実行する指示を
もって印刷ジョブを受け付け可能なステップであり、前
記ステップ（ｂ）は、前記ステップ（ａ）により優先し
て実行する指示をもって印刷ジョブを受け付けたときに
は、該印刷ジョブが優先して実行されるよう実行順序を
設定するステップであるものとすることもできる。こう
すれば、印刷ジョブごとの優先度も考慮して印刷ジョブ
の実行順序を設定することができる。

【００２２】本発明の印刷ジョブ管理方法用のプログラ
ムは、コンピュータを上述のいずれかの態様の本発明の
印刷ジョブ管理方法、即ち、基本的には、複数の印刷ジ
ョブの印刷手段による実行を管理する印刷ジョブ管理方
法であって、（ａ）複数のクライアントコンピュータか
ら複数の印刷ジョブの実行指示を受け付け、（ｂ）該受
け付けた複数の印刷ジョブに対して所定のタイミングで
実行順序を設定し、（ｃ）該設定された実行順序で前記
受け付けた複数の印刷ジョブが前記印刷手段により実行
されるよう該印刷手段に印刷ジョブを出力する印刷ジョ
ブ管理方法の各ステップを各手順として実行させること
を要旨とする。

【００２３】この本発明の印刷ジョブ管理方法用のプロ
グラムでは、コンピュータを上述のいずれかの態様の本
発明の印刷ジョブ管理方法の各ステップを各手順として
実行させるから、本発明の印刷ジョブ管理方法が奏する
効果、例えば、より適切な印刷ジョブの実行順序を設定
することができる効果や、他の印刷物の混入を防止する
ことができる効果や、印刷物の選別作業を軽減すること
ができる効果などを奏することができる。

【００２４】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例を用いて説明する。図１は、本発明の一実施例として
の印刷ジョブ管理装置として機能するプリントサーバ２
０を含むシステム構成の概略を示す構成図である。実施
例のプリントサーバ２０は、図示するように、ネットワ
ーク３０に接続されたクライアントコンピュータ４０
ａ，４０ｂ，４０ｃから送られてくる印刷ジョブをプリ
ンタ２４により印刷する際の印刷ジョブの実行を管理す
るプリントサーバとして構成されている。

【００２５】プリントサーバ２０は、図示しないＣＰ
Ｕ，メモリ，ハードディスクを中心とした一般的なコン
ピュータとして構成されており、受け付けた複数の印刷
ジョブを蓄積するプログラムであるスプーラ２２を備え
る。スプーラ２２は、受け付けた印刷ジョブをプリンタ
２４による実行が完了するまでメモリやハードディスク
を用いて蓄積し、設定された実行順序に従って印刷ジョ
ブをプリンタ２４へ出力している。

【００２６】クライアントコンピュータ４０ａ，４０
ｂ，４０ｃは、アプリケーションプログラムなどによっ
て生成された印刷対象データを図示しないプリンタドラ
イバによりプリンタ２４に適合するように変換して印刷
ジョブを生成し、ネットワーク３０を介してプリントサ
ーバ２０に送信することで、印刷ジョブの実行指示を行
っている。また、クライアントコンピュータ４０ａ，４
０ｂ，４０ｃには、同一のネットワーク内でコンピュー
タを識別する名称、例えば、Ｗｉｎｄｏｗｓ（登録商
標）のネットワーク環境で用いるコンピュータ名（Ｎｅ
ｔＢＩＯＳ名）が設定されており、この名称を用いてプ
リントサーバ２０などの他のコンピュータと通信を行っ
ている。

【００２７】次に、こうして構成された実施例のプリン
トサーバ２０の動作、特に印刷ジョブの実行順序を変更
する処理について説明する。図２は、プリンタ２４によ
り実行中の印刷ジョブが完了する直前に、実施例のプリ
ントサーバ２０により実行される実行順序変更処理の一
例を示すフローチャートである。実施例では、実行順序
変更処理の説明については図２のフローチャートを用い
るが、理解の容易のために、プリントサーバ２０のスプ
ーラ２２に、図３に例示するように、前回の実行順序変
更処理によって実行順序が変更された「ＰＪＯＢ０１」
〜「ＰＪＯＢ０３」の３件の印刷ジョブが蓄積されてい
たときに、印刷ジョブ「ＰＪＯＢ０１」の実行が開始さ
れ、その後「ＰＪＯＢ０４」〜「ＰＪＯＢ０６」の３件
の印刷ジョブを新たに受け付けた場合を具体的な事例と
して説明する。図３の具体例中、「クライアント」は印
刷ジョブの実行を指示したクライアントコンピュータの
名称を示す情報である。なお、クライアントコンピュー
タ４０ａ，４０ｂ，４０ｃには、それぞれ名称として
ａ，ｂ，ｃが設定されているものとし、例えば、図３
中、実行中の印刷ジョブ「ＰＪＯＢ０１」は「クライア
ント」が「ａ」であるからクライアントコンピュータ４
０ａから指示された印刷ジョブであることを示す。「状
態」は印刷ジョブの状態を示す情報であり、具体例で
は、実行中であるか待機中であるかを示す。「優先度」
はクライアントコンピュータにより設定された印刷ジョ
ブの優先実行の指示を示す情報であり、具体例では、優
先度が通常のものを「Ｎｏｒｍａｌ」，優先度が高いも
のを「Ｈｉｇｈ」とした。なお、図３中、印刷ジョブは
上から下の順に実行順序が設定されている。

【００２８】実行順序設定処理では、まず、待機中の印
刷ジョブに関する情報を取得する（ステップＳ１０
０）。待機中の印刷ジョブに関する情報の取得は、実施
例では、待機中の全ての印刷ジョブに関する情報をスプ
ーラ２２から取得するものとした。

【００２９】続いて、実行中の印刷ジョブと同じクライ
アントコンピュータから指示された印刷ジョブが連続し
て実行されるように、実行順序を変更する（ステップＳ
１１０）。図３の具体例では、実行中の印刷ジョブ「Ｐ
ＪＯＢ０１」のクライアントは「ａ」であるので、図４
に示すように、待機中の印刷ジョブのうちクライアント
が「ａ」である印刷ジョブ「ＰＪＯＢ０５」が実行中の
印刷ジョブと連続して実行されるように実行順序を繰り
上げる。

【００３０】次に、待機中の印刷ジョブについて、同じ
クライアントコンピュータから指示された印刷ジョブが
連続して実行されるように、実行順序を変更する（ステ
ップＳ１２０）。図３の具体例では、ステップＳ１１０
による実行順序の変更後の図４において、待機中の印刷
ジョブでクライアントが「ｂ」である印刷ジョブのう
ち、印刷ジョブ「ＰＪＯＢ０６」は他の印刷ジョブと連
続していないので、図５に示すように、クライアントが
「ｂ」である他の印刷ジョブと連続して実行されるよう
に実行順序を繰り上げる。

【００３１】続いて、優先指示がなされた印刷ジョブに
ついて、優先して実行されるように、実行順序を変更す
る（ステップＳ１３０）。優先指示がなされた印刷ジョ
ブの実行順序の変更は、実施例では、実行中の印刷ジョ
ブと同じクライアントコンピュータから指示された連続
する印刷ジョブの最後まで実行順序を繰り上げるものと
した。図３の具体例では、ステップＳ１２０による実行
順序の変更後の図５において、印刷ジョブ「ＰＪＯＢ０
４」は優先度が「Ｈｉｇｈ」に設定されているので、図
６に示すように、実行中の印刷ジョブを指示したクライ
アント「ａ」の印刷ジョブの最後、即ち、印刷ジョブ
「ＰＪＯＢ０５」の直後まで実行順序を繰り上げる。こ
うして優先指示がなされた印刷ジョブについて実行順序
が変更されると、実行順序変更処理は終了し、印刷ジョ
ブは実行順序に従ってプリンタ２４に出力される。

【００３２】以上説明した実施例のプリントサーバ２０
によれば、実行中の印刷ジョブと同じクライアントコン
ピュータから指示された印刷ジョブが連続して実行され
るように実行順序を変更するから、同じクライアントコ
ンピュータの印刷ジョブをまとめて印刷することができ
る。さらに、待機中の印刷ジョブについても、同じクラ
イアントコンピュータから指示された印刷ジョブが連続
して実行されるように実行順序を変更するから、より確
実に、同じクライアントコンピュータの印刷ジョブをま
とめて印刷することができる。この結果、受け付けた印
刷ジョブを効率よくまとめて実行し、印刷物の選別作業
を軽減することができる。

【００３３】実施例のプリントサーバ２０では、実行順
序変更処理は、実行中の印刷ジョブが完了する直前に実
行されるものとしたが、実行中の印刷ジョブが完了する
前のタイミングであればよい。また、実行順序変更処理
は、スプーラ２２に蓄積されている全ての待機中の印刷
ジョブについて実行順序を変更するものとしたが、受け
付けた印刷ジョブのみについて実行順序を変更するもの
としても差し支えない。例えば、印刷ジョブを受け付け
た直後に実行され、受け付けた印刷ジョブのみについて
実行順序を変更するものとしてもよい。この場合、図２
に例示した実行順序変更処理に代えて、図７のフローチ
ャートを用いればよい。即ち、受け付けた印刷ジョブと
同じクライアントコンピュータから指示された印刷ジョ
ブがスプーラ２２に存在するときには（ステップＳ２０
０）、受け付けた印刷ジョブの実行順序を、直前の印刷
ジョブが同じクライアントコンピュータからの印刷ジョ
ブになるまで繰り上げ（ステップＳ２１０，Ｓ２２
０）、さらに、受け付けた印刷ジョブに優先指示がなさ
れているときには（ステップＳ２３０）、受け付けた印
刷ジョブの実行順序を、実行中の印刷ジョブと同じクラ
イアントコンピュータから指示された連続する印刷ジョ
ブの最後まで繰り上げる（ステップＳ２４０〜Ｓ２６
０）ものとしてもよい。また、実行順序変更処理は、実
行中の印刷ジョブの次に実行する印刷ジョブのみを決め
る処理としても構わない。

【００３４】実施例のプリントサーバ２０では、実行順
序変更処理は、実行中の印刷ジョブと同じクライアント
コンピュータから指示された印刷ジョブが連続して実行
されるように実行順序を変更する処理と、待機中の印刷
ジョブについて同じクライアントコンピュータから指示
された印刷ジョブが連続して実行されるように実行順序
を変更する処理と、優先指示がなされた印刷ジョブにつ
いて優先して実行されるように実行順序を変更する処理
とを有するものとしたが、全ての処理を有さなくても、
これらの処理のうち１つまたはいずれか２つの処理を有
するものとしてもよい。例えば、優先指示がなされた印
刷ジョブの実行順序の変更や待機中の印刷ジョブについ
ての実行順序の変更を行わないものとしても構わない。

【００３５】実施例のプリントサーバ２０では、優先指
示がなされた印刷ジョブの実行順序の変更は、実行中の
印刷ジョブと同じクライアントコンピュータから指示さ
れた連続する印刷ジョブの最後まで実行順序を繰り上げ
るものとしたが、このような実行順序の変更でなくて
も、優先して実行順序が変更されればよい。例えば、無
条件に、実行中の印刷ジョブの直後に実行されるように
実行順序を繰り上げるものとしてもよい。

【００３６】実施例のプリントサーバ２０では、優先実
行の指示は、クライアントコンピュータによって印刷ジ
ョブに設定されるものとしたが、印刷ジョブを受け付け
たときにプリントサーバ２０によって設定するものとし
てもよい。例えば、受け付けた印刷ジョブが特定のクラ
イアントコンピュータから指示されたものであるときに
は、優先実行の指示を伴うものとしてスプーラ２２に蓄
積し、実行順序変更処理を行うものとしてもよい。この
場合、優先実行の指示を伴うものとみなすクライアント
コンピュータの情報を、プリントサーバ２０のメモリや
ハードディスクに記憶しておけばよい。

【００３７】実施例のプリントサーバ２０では、印刷ジ
ョブを指示したクライアントコンピュータを示すものと
して、クライアントコンピュータに設定された同一のネ
ットワーク内でコンピュータを識別する名称を用いた
が、クライアントコンピュータを識別できるものであれ
ばよい。例えば、ＩＰアドレスやログインユーザ名を用
いて、印刷ジョブを指示したクライアントコンピュータ
を示すものとしてもよい。

【００３８】実施例のプリントサーバ２０では、ネット
ワーク３０に接続されたクライアントコンピュータ４０
ａ，４０ｂ，４０ｃから印刷ジョブが送られてくるもの
としたが、ネットワーク３０にはクライアントコンピュ
ータが何台接続されていてもよく、３台に限定されない
のは勿論である。

【００３９】具体例では、印刷ジョブの「状態」は実行
中であるか待機中であるかを示すものとしたが、その他
の状態を示すものとしても構わない。また、印刷ジョブ
の優先実行の指示を示す「優先度」は優先度が通常のも
のを「Ｎｏｒｍａｌ」，優先度が高いものを「Ｈｉｇ
ｈ」としたが、２段階である必要はなく、例えば、最優
先のものとして「ＶｅｒｙＨｉｇｈ」を加えた３段階と
してもよい。この場合、優先実行の指示のレベルによっ
て、印刷ジョブの実行順序の変更を異なるルールで行う
ものとしてもよい。

【００４０】実施例のプリントサーバ２０では、送られ
てくる印刷ジョブをプリンタ２４により印刷する際の印
刷ジョブの実行を管理するものとしたが、印刷装置とし
て機能するプリンタ２４に適用してもよい。この場合、
スプーラ２２から実行順序に従って印刷ジョブを実行す
るものとすればよい。

【００４１】実施例では、本発明の実施の形態の一つと
して、印刷ジョブの実行を管理するプリントサーバ２０
について説明したが、印刷ジョブの実行を管理する際の
印刷ジョブ管理方法の形態としてもよいし、コンピュー
タをプリントサーバ２０として機能させるプログラムの
形態や印刷ジョブの実行を管理する際の印刷ジョブ管理
方法の各ステップを各手順としてコンピュータに実行さ
せるプログラムの形態としてもよい。このプログラムの
形態とする場合、上述のプリントサーバ２０が実行する
実行順序変更処理の各処理を適当な言語によりプログラ
ミングしたり、プリントサーバ２０が実行する実行順序
変更処理の各処理を各手順として適当な言語によりプロ
グラミングすればよい。

【００４２】以上、本発明の実施の形態について実施例
を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例としての印刷ジョブ管理装置
として機能するプリントサーバ２０を含むシステム構成
の概略を示す構成図である。

【図２】実行順序変更処理の一例を示すフローチャート
である。

【図３】スプーラ２２に蓄積されている印刷ジョブの情
報の具体例を示す説明図である。

【図４】ステップＳ１１０を終了したときのスプーラ２
２に蓄積されている印刷ジョブの情報を示す説明図であ
る。

【図５】ステップＳ１２０を終了したときのスプーラ２
２に蓄積されている印刷ジョブの情報を示す説明図であ
る。

【図６】ステップＳ１３０を終了したときのスプーラ２
２に蓄積されている印刷ジョブの情報を示す説明図であ
る。

【図７】変形例の実行順序変更処理の一例を示すフロー
チャートである。

【符号の説明】

２０ プリントサーバ、２２ スプーラ、２４ プリン
タ、３０ ネットワーク、４０ａ，４０ｂ，４０ｃ ク
ライアントコンピュータ。

Claims (15)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の印刷ジョブの印刷手段による実行
   を管理する印刷ジョブ管理装置であって、 複数のクライアントコンピュータから複数の印刷ジョブ
   の実行指示を受け付けるジョブ受付手段と、 該受け付けた複数の印刷ジョブに対して所定のタイミン
   グで実行順序を設定するジョブ実行順序設定手段と、 該設定された実行順序で前記受け付けた複数の印刷ジョ
   ブが前記印刷手段により実行されるよう該印刷手段に印
   刷ジョブを出力するジョブ出力手段と、 を備える印刷ジョブ管理装置。
2. 【請求項２】 前記所定のタイミングは、印刷ジョブを
   受け付けた直後から前記ジョブ出力手段により次の印刷
   ジョブを前記印刷手段に出力する直前までのタイミング
   である請求項１記載の印刷ジョブ管理装置。
3. 【請求項３】 前記所定のタイミングは、印刷ジョブを
   受け付けた直後である請求項２記載の印刷ジョブ管理装
   置。
4. 【請求項４】 前記ジョブ実行順序設定手段は、前記印
   刷手段により印刷ジョブが実行されているときには、該
   印刷手段により実行されている印刷ジョブの実行を指示
   したクライアントコンピュータから受け付けた印刷ジョ
   ブを優先して実行順序を設定する手段である請求項１な
   いし３いずれか記載の印刷ジョブ管理装置。
5. 【請求項５】 前記ジョブ実行順序設定手段は、印刷ジ
   ョブの実行を指示したクライアントコンピュータ毎にま
   とめて実行されるよう実行順序を設定する手段である請
   求項１ないし４いずれか記載の印刷ジョブ管理装置。
6. 【請求項６】 請求項１ないし５いずれか記載の印刷ジ
   ョブ管理装置であって、 前記ジョブ受付手段は、優先して実行する指示をもって
   印刷ジョブを受け付け可能な手段であり、 前記ジョブ実行順序設定手段は、前記ジョブ受付手段に
   より優先して実行する指示をもって印刷ジョブを受け付
   けたときには、該印刷ジョブが優先して実行されるよう
   実行順序を設定する手段である印刷ジョブ管理装置。
7. 【請求項７】 コンピュータを、請求項１ないし６いず
   れか記載の印刷ジョブ管理装置として機能させるプログ
   ラム。
8. 【請求項８】 請求項１ないし６いずれか記載の印刷ジ
   ョブ管理装置と前記印刷手段とを備える印刷装置。
9. 【請求項９】 複数の印刷ジョブの印刷手段による実行
   を管理する印刷ジョブ管理方法であって、（ａ）複数の
   クライアントコンピュータから複数の印刷ジョブの実行
   指示を受け付け、（ｂ）該受け付けた複数の印刷ジョブ
   に対して所定のタイミングで実行順序を設定し、（ｃ）
   該設定された実行順序で前記受け付けた複数の印刷ジョ
   ブが前記印刷手段により実行されるよう該印刷手段に印
   刷ジョブを出力する印刷ジョブ管理方法。
10. 【請求項１０】 前記所定のタイミングは、印刷ジョブ
    を受け付けた直後から前記ステップ（ｃ）により次の印
    刷ジョブを前記印刷手段に出力する直前までのタイミン
    グである請求項９記載の印刷ジョブ管理方法。
11. 【請求項１１】 前記所定のタイミングは、印刷ジョブ
    を受け付けた直後である請求項１０記載の印刷ジョブ管
    理方法。
12. 【請求項１２】 前記ステップ（ｂ）は、前記印刷手段
    により印刷ジョブが実行されているときには、該印刷手
    段により実行されている印刷ジョブの実行を指示したク
    ライアントコンピュータから受け付けた印刷ジョブを優
    先して実行順序を設定するステップである請求項９ない
    し１１いずれか記載の印刷ジョブ管理方法。
13. 【請求項１３】 前記ステップ（ｂ）は、印刷ジョブの
    実行を指示したクライアントコンピュータ毎にまとめて
    実行されるよう実行順序を設定するステップである請求
    項９ないし１２いずれか記載の印刷ジョブ管理方法。
14. 【請求項１４】 請求項９ないし１３いずれか記載の印
    刷ジョブ管理方法であって、 前記ステップ（ａ）は、優先して実行する指示をもって
    印刷ジョブを受け付け可能なステップであり、 前記ステップ（ｂ）は、前記ステップ（ａ）により優先
    して実行する指示をもって印刷ジョブを受け付けたとき
    には、該印刷ジョブが優先して実行されるよう実行順序
    を設定するステップである印刷ジョブ管理方法。
15. 【請求項１５】 コンピュータを、請求項９ないし１４
    いずれか記載の印刷ジョブ管理方法の各ステップを各手
    順として実行させるプログラム。