JP2003287372A - アルミ溶解保持炉 - Google Patents
アルミ溶解保持炉Info
- Publication number
- JP2003287372A JP2003287372A JP2002088044A JP2002088044A JP2003287372A JP 2003287372 A JP2003287372 A JP 2003287372A JP 2002088044 A JP2002088044 A JP 2002088044A JP 2002088044 A JP2002088044 A JP 2002088044A JP 2003287372 A JP2003287372 A JP 2003287372A
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- JP
- Japan
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- graphite
- chamber
- aluminum
- molten metal
- molten
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 熱伝導性を高め溶湯保持室と汲み出し室の温
度を略等しくできるようにしたアルミ溶解保持炉を提供
する。 【解決手段】 底壁8には、カーボンの含有組成が95
重量%以上で熱伝導率20WmK以上の黒鉛質若しくは
カーボンの含有組成20〜60重量%、炭化珪素の含有
組成30〜80重量%で熱伝導率20WmK以上の黒鉛
・炭珪質材から形成された一枚板のブロック11が敷設
されている。また、メタルラインLより下方の隔壁9の
下端部9aが、上記黒鉛質若しくは黒鉛・炭珪質材で形
成され、溶湯保持室4と汲み出し室5の側壁10に上記
黒鉛質若しくは黒鉛・炭珪質の一枚板のブロック12が
内張されている。従って、メタルラインLより下方の部
位の熱伝導率が20WmK以上となり、溶湯保持室4と
汲み出し室5に蓄えられるアルミ溶湯の温度差を略解消
でき、アルミナ等の酸化物の発生を抑制できる。
度を略等しくできるようにしたアルミ溶解保持炉を提供
する。 【解決手段】 底壁8には、カーボンの含有組成が95
重量%以上で熱伝導率20WmK以上の黒鉛質若しくは
カーボンの含有組成20〜60重量%、炭化珪素の含有
組成30〜80重量%で熱伝導率20WmK以上の黒鉛
・炭珪質材から形成された一枚板のブロック11が敷設
されている。また、メタルラインLより下方の隔壁9の
下端部9aが、上記黒鉛質若しくは黒鉛・炭珪質材で形
成され、溶湯保持室4と汲み出し室5の側壁10に上記
黒鉛質若しくは黒鉛・炭珪質の一枚板のブロック12が
内張されている。従って、メタルラインLより下方の部
位の熱伝導率が20WmK以上となり、溶湯保持室4と
汲み出し室5に蓄えられるアルミ溶湯の温度差を略解消
でき、アルミナ等の酸化物の発生を抑制できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミ溶解保持炉
に関するものである。
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、アルミ溶解保持炉はアルミナ、ア
ルミナシリカ系炉材で形成されている。このため、熱伝
導性が低く、汲み出し室に蓄えられるアルミ溶湯の汲み
出し温度を略700℃に設定しても、溶湯保持室のアル
ミ溶湯温度は略750〜900℃度となってしまう。こ
のように、溶湯保持室でのアルミ溶湯の温度が高いと、
メタルライン部においては、耐火物との界面反応により
組織内に浸透したり表面に付着したりしたアルミ溶湯
が、液面の上下動により、上部の加熱雰囲気と反応して
酸化し、アルミナ等の酸化物が生成される。このような
酸化物が大量に生成されると、休炉して除去作業を行う
必要がある。
ルミナシリカ系炉材で形成されている。このため、熱伝
導性が低く、汲み出し室に蓄えられるアルミ溶湯の汲み
出し温度を略700℃に設定しても、溶湯保持室のアル
ミ溶湯温度は略750〜900℃度となってしまう。こ
のように、溶湯保持室でのアルミ溶湯の温度が高いと、
メタルライン部においては、耐火物との界面反応により
組織内に浸透したり表面に付着したりしたアルミ溶湯
が、液面の上下動により、上部の加熱雰囲気と反応して
酸化し、アルミナ等の酸化物が生成される。このような
酸化物が大量に生成されると、休炉して除去作業を行う
必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、溶湯保
持室に蓄えられるアルミ溶湯の温度を、汲み出し室のく
み出し温度と略等しい温度にすることができれば、上記
酸化物の大量発生を抑制することができる。本発明は上
記した点に着目してなされたもので、熱伝導性を高め溶
湯保持室と汲み出し室の温度を略等しくできるようにし
たアルミ溶解保持炉を提供することを目的とする。
持室に蓄えられるアルミ溶湯の温度を、汲み出し室のく
み出し温度と略等しい温度にすることができれば、上記
酸化物の大量発生を抑制することができる。本発明は上
記した点に着目してなされたもので、熱伝導性を高め溶
湯保持室と汲み出し室の温度を略等しくできるようにし
たアルミ溶解保持炉を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載されたアルミ溶解保持炉は、炉底壁
に達しない隔壁により溶湯保持室と汲み出し室を連通状
に区画してなるアルミ溶解保持炉において、前記炉底壁
に黒鉛質若しくは黒鉛・炭珪質のブロックを敷設したこ
とを特徴とする。
め、請求項1に記載されたアルミ溶解保持炉は、炉底壁
に達しない隔壁により溶湯保持室と汲み出し室を連通状
に区画してなるアルミ溶解保持炉において、前記炉底壁
に黒鉛質若しくは黒鉛・炭珪質のブロックを敷設したこ
とを特徴とする。
【0005】請求項2に記載されたアルミ溶解保持炉
は、請求項1に記載の構成において、メタルラインより
下方のアルミ溶湯に浸漬する前記隔壁の下端部を前記黒
鉛質若しくは黒鉛・炭珪質材で形成するとともに、前記
溶湯保持室と汲み出し室の側壁に前記黒鉛質若しくは黒
鉛・炭珪質のブロックを内張したことを特徴とする。
は、請求項1に記載の構成において、メタルラインより
下方のアルミ溶湯に浸漬する前記隔壁の下端部を前記黒
鉛質若しくは黒鉛・炭珪質材で形成するとともに、前記
溶湯保持室と汲み出し室の側壁に前記黒鉛質若しくは黒
鉛・炭珪質のブロックを内張したことを特徴とする。
【0006】
【発明の作用及び効果】請求項1に記載のアルミ溶解保
持炉は、炉底壁に黒鉛質若しくは黒鉛・炭珪質のブロッ
クを敷設したから、熱伝導性が高まり溶湯保持室と汲み
出し室に蓄えられるアルミ溶湯の温度差を略解消でき、
酸化物の発生を抑制して炉本体の耐用寿命を延長するこ
とができる。
持炉は、炉底壁に黒鉛質若しくは黒鉛・炭珪質のブロッ
クを敷設したから、熱伝導性が高まり溶湯保持室と汲み
出し室に蓄えられるアルミ溶湯の温度差を略解消でき、
酸化物の発生を抑制して炉本体の耐用寿命を延長するこ
とができる。
【0007】また、請求項2に記載のアルミ溶解保持炉
は、メタルラインより下方でアルミ溶湯に浸漬する隔壁
の下端部及び溶湯保持室と汲み出し室の側壁の熱伝導性
が高まるから、溶湯保持室と汲み出し室に蓄えられるア
ルミ溶湯の温度差を迅速に解消でき、より一層酸化物の
発生を抑制することができる。
は、メタルラインより下方でアルミ溶湯に浸漬する隔壁
の下端部及び溶湯保持室と汲み出し室の側壁の熱伝導性
が高まるから、溶湯保持室と汲み出し室に蓄えられるア
ルミ溶湯の温度差を迅速に解消でき、より一層酸化物の
発生を抑制することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態に係るアルミ溶
解保持炉1について添付図面を参照して説明する。図1
はアルミ溶解保持炉1の断面図である。アルミ溶解保持
炉1の炉本体2は、大略アルミ材を溶解する溶解室3、
アルミ溶湯を蓄える溶湯保持室4及びアルミ溶湯を汲み
出す汲み出し室5とから構成されている。各室は、それ
ぞれアルミナ、アルミナシリカ系の耐火炉材で形成され
ている。溶解室3と溶湯保持室4は傾斜床面6で連通さ
れ、溶解室3で溶解したアルミが溶湯保持室4に流れ込
むようになっている。溶湯保持室4と汲み出し室5は、
溶湯保持室4の上面を塞ぐ天井壁7から垂下して、炉本
体2の底壁8に達しない隔壁9により連通状に区画され
ている。
解保持炉1について添付図面を参照して説明する。図1
はアルミ溶解保持炉1の断面図である。アルミ溶解保持
炉1の炉本体2は、大略アルミ材を溶解する溶解室3、
アルミ溶湯を蓄える溶湯保持室4及びアルミ溶湯を汲み
出す汲み出し室5とから構成されている。各室は、それ
ぞれアルミナ、アルミナシリカ系の耐火炉材で形成され
ている。溶解室3と溶湯保持室4は傾斜床面6で連通さ
れ、溶解室3で溶解したアルミが溶湯保持室4に流れ込
むようになっている。溶湯保持室4と汲み出し室5は、
溶湯保持室4の上面を塞ぐ天井壁7から垂下して、炉本
体2の底壁8に達しない隔壁9により連通状に区画され
ている。
【0009】上記底壁8には、カーボンの含有組成が9
5重量%以上で熱伝導率20WmK以上の黒鉛質若しく
はカーボンの含有組成20〜60重量%、炭化珪素の含
有組成30〜80重量%で熱伝導率20WmK以上の黒
鉛・炭珪質材から形成された一枚板のブロック11が敷
設されている。また、メタルラインLより下方のアルミ
溶湯に浸漬する隔壁9の下端部9aが、上記黒鉛質若し
くは黒鉛・炭珪質材で形成されるとともに、溶湯保持室
4と汲み出し室5の前後左右の側壁10に上記黒鉛質若
しくは黒鉛・炭珪質の一枚板のブロック12が内張され
ている。
5重量%以上で熱伝導率20WmK以上の黒鉛質若しく
はカーボンの含有組成20〜60重量%、炭化珪素の含
有組成30〜80重量%で熱伝導率20WmK以上の黒
鉛・炭珪質材から形成された一枚板のブロック11が敷
設されている。また、メタルラインLより下方のアルミ
溶湯に浸漬する隔壁9の下端部9aが、上記黒鉛質若し
くは黒鉛・炭珪質材で形成されるとともに、溶湯保持室
4と汲み出し室5の前後左右の側壁10に上記黒鉛質若
しくは黒鉛・炭珪質の一枚板のブロック12が内張され
ている。
【0010】従って、上記構成のアルミ溶解保持炉1
は、炉本体2のメタルラインLより下方のアルミ溶湯に
浸漬する部位の熱伝導率が20WmK以上となり、溶湯
保持室4と汲み出し室5に蓄えられるアルミ溶湯の温度
差を略解消でき、アルミナ等の酸化物の発生を抑制して
炉本体2の耐用寿命を延長することができる。
は、炉本体2のメタルラインLより下方のアルミ溶湯に
浸漬する部位の熱伝導率が20WmK以上となり、溶湯
保持室4と汲み出し室5に蓄えられるアルミ溶湯の温度
差を略解消でき、アルミナ等の酸化物の発生を抑制して
炉本体2の耐用寿命を延長することができる。
【0011】尚、黒鉛・炭珪質材のブロックは、アルミ
の溶解に使用されるフラックスに対する耐侵食性が黒鉛
質材のブロックよりも優れている。また、ブロックは一
枚板であるのが望ましいが、複数枚のブロックを敷設若
しくは内張りしてもよい。
の溶解に使用されるフラックスに対する耐侵食性が黒鉛
質材のブロックよりも優れている。また、ブロックは一
枚板であるのが望ましいが、複数枚のブロックを敷設若
しくは内張りしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアルミ溶解保持炉の断面図であ
る。
る。
1...アルミ溶解保持炉
2...炉本体
3...溶解室
4...溶湯保持室
5...汲み出し室
8...底壁
9...隔壁
9a...下端部
10...側壁
11,12...ブロック
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 山本 成規
愛知県安城市別郷町油石77−3
(72)発明者 中山 光昌
岐阜県恵那郡明智町638−2
Fターム(参考) 4K001 AA02 BA22 BA23 GA03 GA19
GB12
4K045 AA06 BA03 GA04 GA11
4K051 AA06 AB03 AB05 BB02 BB07
BE00
Claims (2)
- 【請求項1】 炉底壁に達しない隔壁により溶湯保持室
と汲み出し室を連通状に区画してなるアルミ溶解保持炉
において、 前記炉底壁に黒鉛質若しくは黒鉛・炭珪質のブロックを
敷設したことを特徴とするアルミ溶解保持炉。 - 【請求項2】 メタルラインより下方のアルミ溶湯に浸
漬する前記隔壁の下端部を前記黒鉛質若しくは黒鉛・炭
珪質材で形成するとともに、前記溶湯保持室と汲み出し
室の側壁に前記黒鉛質若しくは黒鉛・炭珪質のブロック
を内張したことを特徴とする請求項1に記載のアルミ溶
解保持炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002088044A JP2003287372A (ja) | 2002-03-27 | 2002-03-27 | アルミ溶解保持炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002088044A JP2003287372A (ja) | 2002-03-27 | 2002-03-27 | アルミ溶解保持炉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003287372A true JP2003287372A (ja) | 2003-10-10 |
Family
ID=29234034
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002088044A Pending JP2003287372A (ja) | 2002-03-27 | 2002-03-27 | アルミ溶解保持炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003287372A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100636428B1 (ko) | 2004-12-23 | 2006-10-19 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 금속 칩의 급속 침강장치 및 이를 구비하는 고효율알루미늄 용해로 |
JP2018059660A (ja) * | 2016-10-05 | 2018-04-12 | 明智セラミックス株式会社 | 黒鉛質坩堝 |
JP6991454B2 (ja) | 2017-06-02 | 2022-01-12 | 株式会社アクセル技研 | ダイカスト鋳造用溶湯保持炉 |
-
2002
- 2002-03-27 JP JP2002088044A patent/JP2003287372A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100636428B1 (ko) | 2004-12-23 | 2006-10-19 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 금속 칩의 급속 침강장치 및 이를 구비하는 고효율알루미늄 용해로 |
JP2018059660A (ja) * | 2016-10-05 | 2018-04-12 | 明智セラミックス株式会社 | 黒鉛質坩堝 |
JP6991454B2 (ja) | 2017-06-02 | 2022-01-12 | 株式会社アクセル技研 | ダイカスト鋳造用溶湯保持炉 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050901 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20070227 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070710 |