JP2003287333A - 冷蔵庫 - Google Patents

冷蔵庫

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JP2003287333A
JP2003287333A JP2002093671A JP2002093671A JP2003287333A JP 2003287333 A JP2003287333 A JP 2003287333A JP 2002093671 A JP2002093671 A JP 2002093671A JP 2002093671 A JP2002093671 A JP 2002093671A JP 2003287333 A JP2003287333 A JP 2003287333A
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refrigerant
condenser
refrigerator
power
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Jun Yamashita
潤 山下
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷媒封入量が少ない炭化水素系冷媒、特に
冷凍機油に溶け込み易い冷媒を用いても、電源投入後な
ど初期の冷却性能の高い冷蔵庫を得る。 【解決手段】 冷蔵庫本体内に、能力を可変する圧縮
機と、凝縮器と、絞り機構と、蒸発器などを順次接続
し、冷媒に炭化水素系冷媒を用いた冷凍サイクルを備
え、電源投入後、前記圧縮機を高速回転に駆動させ(S
3)、所定時間経過後(S4)圧縮機を通常制御に切替
える(S5)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧縮機と、凝縮器
と、絞り機構と、蒸発器とを順次接続した冷凍サイクル
を備え、冷媒に炭化水素系冷媒を用いた冷蔵庫に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、オゾン層保護や地球温暖化問題に
対する関心が世界的に高まっており、冷蔵庫やエアコン
等の冷凍サイクルに使用されている冷媒の改善が求めら
れている。現在、市販されている冷蔵庫の大多数はHF
C(ハイドロフルオロカーボン)を冷媒として使用して
いるが、HFC冷媒は地球温暖化係数が依然として高い
ため、オゾン層破壊がなく、地球温暖化係数の低い炭化
水素系冷媒、例えばHC(ハイドロカーボン)冷媒の使
用が検討されている。
【0003】このHC冷媒は、可燃性冷媒であるため発
火の危険性が指摘されているが、HFC冷媒と比べ体積
流量が大きいことから、冷凍サイクルに封入する必要冷
媒封入量はHFC冷媒の半分以下とすることができるた
め、冷媒が冷凍サイクルから漏洩しても発火濃度になる
可能性は少なく、電気部品等の防爆対応を施した冷蔵庫
などでは、その安全性は高いものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、HC冷
媒はHFC冷媒や他の冷媒と比較して、冷凍機油、例え
ば、鉱油に溶け込み易い特性を有しているため、冷凍サ
イクルの循環冷媒量が減少する問題があり、特に冷凍機
油に溶け込んでいる冷媒が多い電源投入後については冷
却性能を低下させる恐れがある。
【0005】一般的にHC冷媒は低温、高圧であると冷
凍機油に溶け込む冷媒の溶け込み量は多くなることが知
られている。このため、冬場に冷蔵庫を据付けた場合、
圧縮機等は低温状態であるため、据付後電源を投入して
も冷凍機油に溶け込んでいる溶け込み量は多く、また、
雰囲気温度も低温であることから圧縮機の温度は上昇し
難いために、溶け込んだ冷媒は冷凍機油から離脱しよう
としないため、特に電源投入後は冷凍サイクルの循環冷
媒量が少なく、初期の冷却性能の立ち上がりは著しく悪
化していた。
【0006】さらに、HC冷媒は封入量が少ないことか
ら、冷凍機油の溶け込みによる影響比率が高く冷却性能
が低下しする。これは、HFC冷媒と同量の溶け込みが
生じても、HC冷媒は、HFC冷媒と比べその封入量は
半分以下であるため、溶け込みによる循環冷媒量の減少
率は倍以上となり、その減少率に応じて冷却性能が低下
するからである。
【0007】一方、高圧であると冷凍機油への溶解性が
高いHC冷媒は、電源投入後から冷凍サイクルの圧力が
均一化して圧縮機内の圧力が下がるまで、圧縮機内は通
常運転時と比較して高圧であるため、冷凍機油に溶け込
んでいる溶け込み量が多く、この間の冷却性能は特に低
い。
【0008】本発明は、上記問題点に着眼してなされた
ものであり、冷媒封入量が少なく、冷凍機油に溶け込み
易い炭化水素系冷媒を用いても、電源投入後など初期の
冷却性能の高い冷蔵庫を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、冷蔵
庫本体内に、能力を可変する圧縮機と、凝縮器と、絞り
機構と、蒸発器とを順次接続し、冷媒に炭化水素系冷媒
を用いた冷凍サイクルを備え、電源投入後から所定時間
は前記圧縮機を高速回転で駆動させることを特徴とする
ものである。
【0010】本発明によれば、雰囲気温度が低く圧縮機
内が高圧であるため冷凍機油に溶け込む冷媒量が多くな
る電源投入後でも、圧縮機を高回転にすることにより、
圧縮機のモータ発熱量が増加し、圧縮機内の温度を上昇
させると共に、迅速に冷凍サイクルの圧力を均一化して
圧縮機内の圧力を低下させることができるため、冷媒の
溶け込み量を減少させることができ、初期の冷却性能の
立ち上がりを向上させることができる。
【0011】また、溶解性の高い炭化水素系冷媒、例え
ばHC冷媒を用いた冷蔵庫において、安全性や冷却性能
のために冷媒封入量を少なくしても、冷媒の冷凍機油中
への溶け込み量を減少させることができるため、冷却性
能の高い冷蔵庫を得ることができる。
【0012】請求項2の発明は、冷蔵庫本体内に、圧縮
機と、凝縮器と、絞り機構と、蒸発器とを順次接続して
冷媒に炭化水素系冷媒を用いた冷凍サイクルと、圧縮機
または凝縮器を放熱する冷却ファンとを備え、電源投入
後から所定時間の間、冷却ファンを停止させておくこと
を特徴とするものである。
【0013】本発明によれば、ファンを停止させておく
ことにより、圧縮機の温度上昇が早くなり、電源投入後
の圧縮機内温度を迅速に上昇させることができ、溶け込
んでいる冷媒の冷凍機油からの離脱を促進させることが
できる。この場合、冬場など外気温、圧縮機等の温度が
低温のときに特に効果的に圧縮機の温度上昇を促すこと
ができる。
【0014】請求項3の発明は、冷蔵庫本体内に、圧縮
機と、凝縮器と、絞り機構と、蒸発器とを順次接続し、
前記凝縮器の出口側には切替弁を設け、この切替弁と圧
縮機の吸込側との間を連通させるバイパス管を配設し、
冷媒に炭化水素系冷媒を用いた冷凍サイクルを備え、電
源投入後から所定時間の間、切替弁の操作により前記凝
縮器から吐出した冷媒を切替弁およびバイパス管を介し
て圧縮機の吸込側に流すことを特徴とするものである。
【0015】本発明によれば、圧縮機から吐出した高温
のガス冷媒を再び圧縮機に吸い込ませることにより、圧
縮機および冷凍機油の温度を迅速に上昇させることがで
きるため、電源投入後の冷凍機油に溶け込んだ冷媒の離
脱を促進させることができる。
【0016】請求項4の発明は、冷蔵庫本体内に、圧縮
機と、凝縮器と、絞り機構と、蒸発器とを順次接続し、
前記凝縮器の出口側には開閉弁を設け、冷媒に炭化水素
系冷媒を用いた冷凍サイクルを備え、電源投入後から所
定時間の間、開閉弁を閉状態にさせることを特徴とする
ものである。
【0017】本発明によれば、開閉弁が閉状態となって
いるため、圧縮機から冷媒を吐出していくと、圧縮機内
の圧力は著しく低下するため、短期間で冷凍機油に溶け
込んでいる冷媒の溶け込み量を減少させることができ
る。
【0018】請求項5の発明は、冷蔵庫本体内に、直流
ブラシレスモータを電力制御して能力を可変する圧縮機
と、凝縮器と、絞り機構と、蒸発器とを順次接続し、冷
媒に炭化水素系冷媒を用いた冷凍サイクルを備え、電源
投入後から所定時間の間、前記圧縮機の直流ブラシレス
モータの2相のみに通電し、直流ブラシレスモータを回
転させないことを特徴とするものである。
【0019】本発明によれば、圧縮機のモータを駆動さ
せずに2相間のみに通電をおこなうため、巻線の抵抗に
よりモータが温度上昇しヒータとして圧縮機内を温度上
昇させることができるため、電源投入後の溶け込んだ冷
媒の冷凍機油からの離脱を促進させることができる。
【0020】また、別途圧縮機を温度上昇させるために
ヒータを設けなくとも、モータ通電制御により温度上昇
をさせることができるため、コストアップすることな
く、迅速に圧縮機の温度を上昇させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例につい
て、図面に基づいて説明する。図2に示すように冷蔵庫
本体1内には、冷蔵室2、野菜室3、製氷室4、冷凍室
5が上から順に設けられている。なお、製氷室4の隣に
は、各温度帯に切替可能な切替室を横に並ぶように配設
している。
【0022】冷蔵室2の前面には、ヒンジ開閉式の断熱
性の扉6を設け、野菜室3、製氷室4、冷凍室5のそれ
ぞれの前面には、引出し式の断熱性の扉7,8,9を設
けている。
【0023】野菜室3の背部には、冷蔵室2および野菜
室3の冷却器を構成するR蒸発器14、冷蔵用冷気循環
ファンを構成するRファン13、およびR蒸発器14に
着霜した霜を除霜するR除霜ヒータ17などを配設して
いる。このRファン13が駆動すると、R蒸発器14に
より冷却された冷気は、ダクト12を介して冷蔵室2室
内に供給された後、野菜室3を経て循環することによ
り、冷蔵室2および野菜室3を冷却する構成となってい
る。
【0024】製氷室4、切替室、および冷凍室5の背部
には、上から順に冷凍用冷気循環ファンを構成するFフ
ァン15、製氷室4、切替室および冷凍室5の冷却器を
構成するF蒸発器16、およびF蒸発器16に着霜した
霜を除霜するF除霜ヒータ18などを配設している。こ
の場合、Fファン15が駆動されると、F蒸発器16に
より冷却された冷気は、製氷室4および冷凍室5内に供
給、循環されることにより、製氷室4および冷凍室5を
冷却する構成となっている。
【0025】冷蔵庫本体1の底部には、機械室22を形
成している。後述する圧縮機20、ワイヤコンデンサか
らなる凝縮器27、圧縮機20および凝縮器27を冷却
するCファン19、各蒸発器を除霜した排水を貯水して
蒸発させる蒸発皿21などを配設している。
【0026】機械室22の前方には、空気を機械室22
内に吸い込む吸込口23を設け、機械室22の背面に
は、機械室22内の空気を排出する排気口25を備えて
おり、Cファン19の駆動によって、凝縮器27を冷却
しながら、外気を吸込口23から機械室に吸い込み、圧
縮機20に吹き当てた排気を排気口25より排出するよ
うになっている。また、Cファン19は圧縮機20と同
期して駆動するが、外気温が低温、例えば10℃以下の
場合には、圧縮機20が駆動していても過冷却を防止す
るため停止状態にさせている。
【0027】圧縮機20は、直流ブラシレスモータで駆
動する低圧型のレシプロコンプレッサーであり、三相巻
線を有するステータと永久磁石を有するロータより構成
された直流ブラシレスモータをケース内に備え、2相通
電を行うと共に残り1つの非通電相巻線に生じる誘起電
圧からロータの回転位置を検出して2相通電を順次切替
えてモータを回転させる。また、圧縮機20の回転数
は、モータに印可する電圧をPWMにより可変させるこ
とにより変化する。このとき目標回転数は庫内温度、ま
たは冷凍サイクルの切替え、除霜などのタイミングに応
じて変更するようになっており、例えば、庫内温度が高
いときには高速回転、庫内温度が低いときは停止または
低速回転とするよう制御される。
【0028】一方、図3に示すように冷凍サイクルは、
圧縮機20、凝縮器27、冷媒の流れを切り替えたり、
全閉、全開動作をする切替弁26を直列に接続し、Rキ
ャピラリチューブ29、R蒸発器14とを接続した連結
配管と、Fキャピラリチューブ30、F蒸発器16、ア
キュームレータ34、逆止弁33とを接続した連結配管
とが並列となるよう接続されており、冷媒に炭化系水素
冷媒、例えばHC冷媒などを用いている。
【0029】上記構成の場合、冷蔵室2および冷凍室5
の室内温度を検知する温度センサなどにより、Fキャピ
ラリチューブ30、F蒸発器16、アキュームレータ3
4、逆止弁33とを接続した連結配管に冷媒を供給する
F流しと、Rキャピラリチューブ29、R蒸発器14と
を接続した連結配管に冷媒を供給するR流しとを、切替
弁26を操作して交互に切り替えて貯蔵室内における冷
蔵温度帯と冷凍温度帯とを冷却する。
【0030】次に、電源投入後の圧縮機およびCファン
の運転制御方法について説明する。図1に示すようにス
テップ1では、電源投入後、圧縮機20を駆動させる。
この場合、安全性を考慮して電源の投入と同時に起動さ
せなくてもよく、例えば1,2分経過してから駆動させ
てもよい。
【0031】ステップ2では、圧縮機20の起動に同期
して駆動しないように、Cファン19を停止させてお
く。これは、圧縮機20の温度上昇を促し、冷凍機油に
溶け込んでいる冷媒を迅速に油中から離脱させて冷凍サ
イクル内に循環させるためであり、特に冬場など外気が
低温で圧縮機20の温度が上昇し難い場合に有効であ
る。
【0032】ステップ3では、圧縮機20を高速回転さ
せる。起動と同時に高速回転させてもよいが、冷凍サイ
クルと圧縮機との圧力差が大きく圧縮機20に掛かる負
荷が大きいため、起動から2,3分間は低速運転させ、
冷凍サイクルと圧縮機20との圧力差を下げてから高速
回転させてもよい。
【0033】そして、ステップ4では、電源投入から所
定時間、例えば10分が経過したか否かを判断する。1
0分経過していなければ、圧縮機20の温度が低いと見
做し、10分経過していれば、圧縮機20の温度が上昇
し機内の圧力が下降したため冷凍機油に溶け込んだ冷媒
の溶け込み量が減少したと見做して、ステップ5に進
み、通常の圧縮機20の運転に移行する。このとき、庫
内温度が高く圧縮機20に高速回転を要求している場合
には、継続して高速回転をすることになる。
【0034】ステップ6では、電源投入後から4〜6時
間の所定時間が経過したか否かを判断し、経過していれ
ばステップ7に進みCファン19を通常の運転に切替え
る。所定時間Cファン19を停止させておく理由は、低
外気温時での立ち上がりの4〜6時間は、圧縮機20の
温度が上昇してもCファン19の駆動により圧縮機20
や凝縮器27が過冷却となり、冷凍機油に溶け込んだ冷
媒が離脱しないため冷凍サイクル中に循環せず、冷却性
能を低下させてしまうからである。
【0035】上述で説明したように本発明の構成によれ
ば、電源投入後から所定の時間、圧縮機を高速回転させ
ることにより、冷凍機機油に溶け込んでいる冷媒が多い
電源投入後でも、圧縮機のモータ発熱量が増加し、圧縮
機内の温度を上昇させると共に、迅速に冷凍サイクルの
圧力を均一化し、圧縮機内の圧力を低下させることがで
きるため、冷凍機油に溶け込んでいる冷媒量を減少させ
ることができ、立ち上がりの冷却性能を向上させること
ができる。
【0036】また、冷凍サイクルの封入冷媒として冷凍
機油への溶解性の高い炭化水素系冷媒、例えばHC冷媒
を用いた場合でも、冷媒の溶け込み量を減少させること
ができるため、溶け込みによる循環冷媒減少率を大幅に
改善することができ、もってその安全性や冷却性能のた
めに封入量を減少させることができる。
【0037】一方、Cファンを電源投入後から所定時間
停止させているため、圧縮機の温度上昇を促し、迅速に
冷凍機油に溶け込んでいる冷媒量を減少させることがで
きると共に、圧縮機等を過冷却することなくCファンを
停止させておくため、Cファンを省エネ運転とすること
ができる。
【0038】次に、本発明の他の制御動作について説明
する。電源を投入すると、圧縮機20を低速で運転する
と共に、切替弁26を全閉に切替えて、冷凍サイクル内
の冷媒の流れを遮断する。
【0039】この場合、圧縮機20から吐出した冷媒ガ
スは、圧縮機20の吐出側と切替弁26との間で滞留す
る。逆に切替弁26から圧縮機20の吸込側までは、そ
の管内の冷媒ガスが圧縮機20に吸込まれて吐出されて
いくため、圧縮機20内の圧力は低下していく。よっ
て、冷凍機油中に溶け込んだ冷媒は、圧縮機20内が低
圧になっているため、冷凍機油から離脱して冷凍サイク
ル内に吐出されていく。
【0040】そして、冷凍機油に溶け込んだ冷媒の溶け
込み量が減少した所定時間、ここでは3分を経過すると
切替弁26をF流しに切替えて、通常の冷却運転を開始
するようになっている。
【0041】このような構成によれば、電源投入後から
所定時間、冷凍サイクルの配管の一部を遮断し圧縮機を
回転さて、圧縮機内の圧力を短時間で下げることによ
り、迅速に冷凍機油中に溶け込んだ冷媒量を減少させる
ことができ、もって、通常の冷却運転開始後の循環冷媒
量を多くすることができるため、立ち上がりの冷却性能
を向上させることができる。
【0042】また、電源投入後の他の圧縮機通電制御に
ついて説明する。通常圧縮機20の回転は直流ブラシレ
スモータの2相間通電を順次切替えておこなうが、電源
投入後から圧縮機内の温度が上昇するまでの所定時間、
例えば10分間は切替を行わずに一つの2相間のみに通
電をおこなう。この場合、通電は切替わらないので、直
流ブラシレスモータは回転せずに停止した状態である
が、通電はおこなわれている為、巻線の抵抗により直流
ブラシレスモータ自体が発熱し、冷凍機油および圧縮機
20の温度が上昇することになる。
【0043】このため、電源投入直後に冷凍サイクル内
の圧力の関係により、圧縮機20を瞬時に起動できない
場合において、モータをヒータの代替として使用するこ
とにより冷凍機油および圧縮機20の温度を迅速に上昇
させることができ、冷凍機油に溶け込んでいる冷媒量を
著しく減少させることができる。また、温度を上昇させ
るためのヒータを別途設ける必要がないため、安価に製
造することができる。
【0044】なお、圧縮機20の回転中では、一定の周
期で切替わる2相間通電を損出が大きくなるように、ス
イッチングのタイミングやパルス幅を変化させることに
よって、損出による熱エネルギーが増大し、冷凍機油お
よび圧縮機の温度上昇を図ることも可能である。
【0045】次に、他の実施例について説明する。図4
は、凝縮器の吐出側と圧縮機の吸込側とを連通するバイ
パス管を配設した他の冷凍サイクル構成を示す説明図で
ある。凝縮器27の吐出側と切替弁26の間には、三方
弁40を配設しており、三方弁40の他の一方を圧縮機
20の吸込側の配管と連通するバイパス管43に接続し
ており、吸込管との接続部付近には、冷媒がバイパス管
43内を逆流しないように逆止弁42を配設している。
この逆止弁42は冷媒の流れを遮断する開閉弁などであ
ってもよい。
【0046】この冷凍サイクルの冷媒の流れは、電源投
入後、三方弁40の操作により凝縮器27から吐出した
冷媒をバイパス管43に流し、圧縮機20の吸込側に戻
すように制御する。このとき、圧縮機20に吸込まれる
冷媒は高温ガスであり、この高温ガスが圧縮機20およ
び冷凍機油の温度を上昇させるものである。
【0047】そして、所定時間、例えば10分間経過す
ると、圧縮機20および冷凍機油の温度上昇に伴い、冷
凍機油に溶け込んだ冷媒は離脱して冷凍サイクルに循環
するようになるため、三方弁40を操作し、バイパス管
43への流れを遮断すると共に、各蒸発器へ冷媒を流し
て通常の冷却運転を行う。
【0048】このように上述した構成によれば、電源投
入後、圧縮機から吐出した高温の冷媒を圧縮機に吸い込
ませることにより、圧縮機および冷凍機油の温度を迅速
に上昇させることができるため、冷凍機油に溶け込んだ
冷媒の溶け込み量を著しく減少させることができるた
め、立ち上がり時の冷却性能を向上させることができ
る。なお、上述では、三方弁40と切替弁26を別部品
として説明したが、4方弁など一体形成してもよい。
【0049】以上、本発明の構成について説明したが、
圧縮機の温度上昇または圧力低下に掛かる所定時間は、
冷凍サイクル構成、能力、容量、外気温等により最適値
は変化するため、適宜好適な所定時間を設定することは
言うまでもない。
【0050】
【発明の効果】冷媒封入量が少なく、特に冷凍機油に溶
け込み易い炭化水素系冷媒を用いても、電源投入後など
初期の冷却性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を示すフローチャートであ
る。
【図2】 本発明の実施形態を示す冷蔵庫本体の縦断面
図である。
【図3】 本発明の実施形態を示す冷凍サイクルの説明
図である。
【図4】 本発明の他の実施形態を示す冷凍サイクルの
説明図である。
【符号の説明】
1…冷蔵庫本体 2…冷蔵室
3…野菜室 4…製氷室 5…冷凍室
6,7,8,9…扉 13…Rファン 14…R蒸発器
15…Fファン 19…Cファン 16…F蒸発器
20…圧縮機 22…機械室 26…切替弁
27…凝縮器 40…三方弁 43…バイパス管

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷蔵庫本体内に、能力を可変する圧縮機
    と、凝縮器と、絞り機構と、蒸発器とを順次接続し、冷
    媒に炭化水素系冷媒を用いた冷凍サイクルを備え、電源
    投入後から所定時間は前記圧縮機を高速回転で駆動させ
    ることを特徴とする冷蔵庫。
  2. 【請求項2】 冷蔵庫本体内に、圧縮機と、凝縮器と、
    絞り機構と、蒸発器とを順次接続し、冷媒に炭化水素系
    冷媒を用いた冷凍サイクルと、圧縮機または凝縮器を放
    熱する冷却ファンとを備え、電源投入後から所定時間は
    冷却ファンを停止させておくことを特徴とする冷蔵庫。
  3. 【請求項3】 冷蔵庫本体内に、圧縮機と、凝縮器と、
    絞り機構と、蒸発器とを順次接続し、前記凝縮器の出口
    側には切替弁を設け、この切替弁と圧縮機の吸込側との
    間を連通させるバイパス管を配設して冷媒に炭化水素系
    冷媒を用いた冷凍サイクルを備え、電源投入後から所定
    時間の間、切替弁の操作により前記凝縮器から吐出した
    冷媒を切替弁およびバイパス管を介して圧縮機の吸込側
    に流すことを特徴とする冷蔵庫。
  4. 【請求項4】 冷蔵庫本体内に、圧縮機と、凝縮器と、
    絞り機構と、蒸発器とを順次接続し、前記凝縮器の出口
    側には開閉弁を設け、冷媒に炭化水素系冷媒を用いた冷
    凍サイクルを備え、電源投入後から所定時間の間、開閉
    弁を閉状態にさせることを特徴とする冷蔵庫。
  5. 【請求項5】 冷蔵庫本体内に、直流ブラシレスモータ
    を電力制御して能力を可変する圧縮機と、凝縮器と、絞
    り機構と、蒸発器とを順次接続し、冷媒に炭化水素系冷
    媒を用いた冷凍サイクルを備え、電源投入後から所定時
    間の間、前記圧縮機の直流ブラシレスモータの2相のみ
    に通電し、直流ブラシレスモータを回転させないことを
    特徴とする冷蔵庫。
JP2002093671A 2002-03-29 2002-03-29 冷蔵庫 Pending JP2003287333A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
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