JP2003287022A - 断熱スリーブ及びこれを用いた定着装置 - Google Patents

断熱スリーブ及びこれを用いた定着装置

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JP2003287022A
JP2003287022A JP2002095430A JP2002095430A JP2003287022A JP 2003287022 A JP2003287022 A JP 2003287022A JP 2002095430 A JP2002095430 A JP 2002095430A JP 2002095430 A JP2002095430 A JP 2002095430A JP 2003287022 A JP2003287022 A JP 2003287022A
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slit
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Abstract

(57)【要約】 【解決課題】 加熱回転部材の軸部の熱膨張によるスト
レスや、加熱回転部材の軸部との間のすべりに起因した
異常音の発生を防止することが可能な断熱スリーブ及び
これを用いた定着装置を提供することを課題とする。 【解決手段】 加熱源を有する加熱回転部材の軸部と、
当該加熱回転部材の軸部を回転自在に支持する軸受部材
との間に配置される断熱スリーブにおいて、 前記断熱
スリーブは、スリットによって周方向に拡開自在に分割
されているとともに、前記加熱回転部材の軸部に対して
相対的に係合する係合部によって回り止め状態に装着さ
れ、前記断熱スリーブの係合部は、前記スリットの近傍
であって、加熱回転部材の回転方向上流側に配置される
ように構成して課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明は、電子写真方式を
採用したデジタル複写機やプリンタ等の画像形成装置に
用いられる定着装置、及びこれに用いられる断熱スリー
ブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記電子写真方式を採用したデジ
タル複写機やプリンタ等の画像形成装置においては、感
光体ドラムの表面を帯電手段によって一様に帯電した
後、当該感光体ドラムの表面に画像露光を施して、画像
情報に応じた静電潜像を形成し、当該静電潜像を現像装
置によって現像してトナー像を形成する。そして、上記
画像形成装置においては、感光体ドラム上に形成された
トナー像を、給紙装置から給紙される記録用紙上に転写
した後、当該トナー像が転写された記録用紙を、定着装
置によって熱及び圧力で定着することにより、画像を形
成するように構成されている。
【0003】上記定着装置は、内部に加熱源を有する加
熱ローラと加圧ローラとを圧接し、これら加熱ローラと
加圧ローラのニップ部に、未定着トナー像を担持した記
録用紙を通過させ、未定着トナー像を熱及び圧力によっ
て記録用紙上に定着するように構成されている。
【0004】ところで、上記定着装置は、図14(a)
に示すように、加熱ローラ100の軸部101と、当該
加熱ローラ100の軸部101を回転自在に支持するボ
ールベアリング102(軸受部材)との間に断熱スリー
ブ103を配置し、加熱ローラ100の熱が軸受部材と
してのボールベアリング102に伝わるのを防止するよ
うになっている。
【0005】上記断熱スリーブ103には、図14
(b)に示すように、軸方向に沿ってスリット104を
設け、加熱ローラ100の軸部101の熱膨張を吸収す
るように構成した技術が、特開2001−56020号
公報に開示されている。
【0006】この特開2001−56020号公報に係
る断熱スリーブは、定着ローラと、この定着ローラを回
転自在に両端で支持する転がり軸受けとの間に介在する
断熱スリーブにおいて、前記断熱スリーブは円周方向の
1箇所で分断するスリットを有し、このスリットの両側
の合い口が互いに軸方向に重なる形状であるように構成
したものである。
【0007】また、上記断熱スリーブ103には、図1
4(c)に示すように、その内周面に係合用のボス部1
05を設け、当該ボス部105を加熱ローラ軸部101
の凹溝106に係合して、回り止めの構成とすることに
よって、加熱ローラ軸部101と断熱スリーブ103と
の間のすべりを防止する技術が、特開平8−10159
76号公報に開示されている。
【0008】この特開平8−1015976号公報に係
る熱ローラ定着装置は、一対の定着ローラ間を通過させ
て転写材上のトナー像を加熱定着する熱ローラ定着装置
において、前記定着ローラの少なくとも一方のローラの
軸と軸受けとの間に、耐熱ブッシュを前記軸と固定する
ように配置し、該耐熱ブッシュは前記軸に対して非回転
とするように構成したものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
の場合には、次のような問題点を有している。すなわ
ち、上記特開2001−56020号公報に係る断熱ス
リーブ103の場合には、図14(b)に示すように、
加熱ローラ軸部101の熱膨張に対して、当該断熱スリ
ーブ103のスリット104が広がることにより、スト
レスを受けることはないが、加熱ローラ軸部101と断
熱スリーブ103との間にすべりが発生するため、この
すべりに起因して異常音が生じるという問題点を有して
いた。
【0010】また、上記特開平8−1015976号公
報に係る熱ローラ定着装置の場合には、図14(c)に
示すように、加熱ローラ軸部101と断熱スリーブ10
3との間のすべりを防止するため、回り止めの構成を採
用しており、異常音は発生しにくいが、断熱スリーブ1
03にスリット104が設けられておらず、加熱ローラ
軸部101の熱膨張に対して、断熱スリーブ103がス
トレスを受け、場合によっては、断熱スリーブ103の
フランジ部103aが破損する虞れがあるという問題点
を有していた。
【0011】そこで、かかる問題点を解決するために
は、図15に示すように、スリット104を設けた断熱
スリーブ103に対して、更に回り止め用のボス部10
5を設けることにより、加熱ローラ軸部101の熱膨張
に対して、断熱スリーブ103がストレスを受けるのを
防止しつつ、加熱ローラ軸部101と断熱スリーブ10
3との間のすべりに起因する異常音の発生を防止するこ
とが考えられる。なお、図15中、符号107は断熱ス
リーブ103の抜け止め用の止め輪を示している。
【0012】しかしながら、このように構成した場合に
は、図16(a)に示すように、スリット104の反対
側に回り止め用のボス部105があると、断熱スリーブ
103が回転して、当該ボス部105側からスリット1
04の方向に加圧ローラからの荷重が作用する状態にな
ると、ボス部105に対して回転方向に作用する力F
が、断熱スリーブ103のスリット104を開く方向に
働き、スリット104によって開いた断熱スリーブ10
3の部分が、加熱ローラ軸部101と擦れて、異常音の
原因となるという他の問題点を有していた。
【0013】そこで、この発明は、上記従来技術の問題
点を解決するためになされたものであり、その目的とす
るところは、加熱回転部材の軸部の熱膨張によるストレ
スや、加熱回転部材の軸部との間のすべりに起因した異
常音の発生を防止することが可能な断熱スリーブ及びこ
れを用いた定着装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載された発明は、加熱源を有する加熱
回転部材の軸部と、当該加熱回転部材の軸部を回転自在
に支持する軸受部材との間に配置される断熱スリーブに
おいて、 前記断熱スリーブは、スリットによって周方
向に拡開自在に分割されているとともに、前記加熱回転
部材の軸部に対して相対的に係合する係合部によって回
り止め状態に装着され、前記断熱スリーブの係合部は、
前記スリットの近傍であって、加熱回転部材の回転方向
上流側に配置されていることを特徴とする断熱スリーブ
である。
【0015】また、請求項2に記載された発明は、トナ
ー像を定着する加熱ローラを備え、前記加熱ローラの軸
部と、当該加熱ローラの軸部を回転自在に軸支する軸受
部材との間に断熱スリーブを配置した定着装置におい
て、前記断熱スリーブは、スリットによって周方向に拡
開自在に分割されているとともに、前記加熱ローラの軸
部に対して相対的に係合する係合部によって回り止め状
態に装着され、前記断熱スリーブの係合部は、前記スリ
ットの近傍であって、加熱ローラの回転方向上流側に配
置されていることを特徴とする定着装置である。
【0016】さらに、請求項3に記載された発明は、前
記加熱ローラの軸部に設けられた係合部が、穴形状に形
成されていることを特徴とする請求項2記載の定着装置
である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態に
ついて図面を参照して説明する。
【0018】実施の形態1 図2はこの発明の実施の形態1に係る定着装置を適用し
た画像形成装置としてのデジタルプリンタを示すもので
ある。
【0019】このデジタルプリンタは、図示しないパー
ソナルコンピュータや画像読取装置等から送られてくる
画像情報に基づいて、画像を形成するように構成されて
いる。上記デジタルプリンタ本体1の内部には、感光体
ドラム等の画像形成部材を一体的にユニット化したプロ
セスカートリッジ2が配設されている。このプロセスカ
ートリッジ2は、プリンタ本体1の上端面に設けられた
上部カバー3を開いた状態で、当該プリンタ本体1に対
して着脱自在に構成されており、当該プロセスカートリ
ッジ2に備えられた感光体ドラム等が寿命に達した場合
や、現像装置のトナーが空になった場合など、プリンタ
本体1の上部カバー3を開けて、新たなカートリッジ2
と交換可能となっている。
【0020】上記プロセスカートリッジ2は、図2に示
すように、像担持体としての感光体ドラム4と、帯電手
段としての帯電ローラ5と、現像ローラ6を備えた現像
手段としての現像装置7と、クリーニング装置8とを備
えるように構成されている。
【0021】上記感光体ドラム4としては、例えば、ア
ルミニウム等からなる円筒状の金属製芯金の表面に、有
機光導電体(OPC)を被覆したものが用いられ、この
感光体ドラム4は、図示しない駆動手段により矢印方向
に沿って、所定の回転速度で駆動されるようになってい
る。上記感光体ドラム4の表面は、帯電ローラ5によっ
て所定の電位に一様に帯電された後、露光手段としての
ROS(RasterOutput Scanner)
9によって画像露光が施され、画像情報に応じた静電潜
像が形成される。そして、上記感光体ドラム4上に形成
された静電潜像は、一成分現像剤(トナー)を収容した
現像装置7によって現像され、トナー像となる。なお、
現像装置7としては、二成分現像剤を使用したものであ
っても勿論よい。
【0022】上記感光体ドラム4上に形成されたトナー
像は、図2に示すように、転写手段としての転写ロール
10によって、記録媒体としての記録用紙P上に転写さ
れる。この記録用紙Pは、プリンタ本体1内の下部に配
設された給紙装置11、あるいはプリンタ本体1の下部
に配置された給紙装置12、13、又はプリンタ本体1
の側面から給紙可能に構成された手差しトレイ14か
ら、所望サイズの記録用紙Pが所定のタイミングで給紙
されるようになっている。上記給紙装置11は、所望サ
イズの記録用紙Pを収容した給紙カセット15を備えて
いる。この給紙カセット15は、複数枚の記録用紙Pを
載置したボトムプレート16を有しており、当該ボトム
プレート16は、基端部に設けられた支点17を中心に
して傾動自在となっているとともに、スプリング18に
よって最上位の記録用紙Pの先端部を給紙ロール19に
圧接させるように構成されている。そして、上記給紙カ
セット11は、給紙ロール19を間欠的に回転させると
ともに、捌きロール20を回転させることにより、ボト
ムプレート16上に載置された記上記給紙装置11は、
所望サイズの記録用紙Pを収容した給紙カセット15を
備えている。この給紙カセット15は、複数枚の記録用
紙Pを載置したボトムプレート16を有しており、当該
ボトムプレート16は、基端部に設けられた支点17を
中心にして傾動自在となっているとともに、スプリング
18によって最上位の記録用紙Pの先端部を給紙ロール
19に圧接させるように構成されている。そして、上記
給紙カセット11は、給紙ロール19を間欠的に回転さ
せるとともに、捌きロール20を回転させることによ
り、ボトムプレート16上に載置された記録用紙Pを1
枚ずつ分離した状態で給紙するようになっている。
【0023】また、上記給紙装置12、13は、給紙装
置11と同様に構成されており、所望サイズの記録用紙
Pを収容した給紙カセット21を備えている。この給紙
カセット21は、複数枚の記録用紙Pを載置したボトム
プレート22を有しており、当該ボトムプレート22
は、基端部に設けられた支点23を中心にして傾動自在
となっているとともに、スプリング24によって最上位
の記録用紙Pの先端部を給紙ロール25に圧接させるよ
うに構成されている。そして、上記給紙カセット12、
13は、給紙ロール25を間欠的に回転させるととも
に、捌きロール26を回転させることにより、ボトムプ
レート22上に載置された記録用紙Pを1枚ずつ分離し
た状態で給紙するようになっている。さらに、上記手差
しトレイ14は、給紙ロール27を備えており、不使用
時は、側面カバー28によって閉じられるように構成さ
れている。
【0024】上記給紙カセット15、21から給紙され
た記録用紙Pは、搬送ロール29によってレジストロー
ル31まで搬送され、当該レジストロール31によって
感光体ドラム4上のトナー像と同期して、感光体ドラム
4の転写位置へ搬送される。また、上記給紙装置11、
12、13には、記録用紙Pを上方に搬送するための用
紙搬送路32が、縦方向に沿って設けられており、この
用紙搬送路32の上下両端部には、記録用紙Pを搬送す
るための搬送ロール29、30がそれぞれ設けられてい
る。
【0025】なお、図2中、33、34は給紙装置1
2、13を積載した状態に位置決めするための突起とク
ッションを示している。
【0026】このトナー像が転写された記録用紙Pは、
感光体ドラム4から分離された後、定着装置35へ搬送
され、当該定着装置35によって熱及び圧力で定着され
た後、排出ロール36によってプリンタ本体1の上部に
設けられた排紙トレイ37上に排出されて、一連の画像
形成工程が終了する。また、トナー像が転写された記録
用紙Pは、切り替えゲート38によって、プリンタ本体
1の上端部に設けられた排出ロール39によって、オプ
ションとしてのオフセットキャッチトレイ40上に排出
される。このオフセットキャッチトレイ40は、搬送ロ
ール41、42を備えた用紙搬送路43の先端に、記録
用紙Pの排出位置を用紙の幅方向に沿って移動可能なト
レイ44を備えている。
【0027】なお、トナー像の転写工程が終了した後の
感光体ドラム4の表面は、クリーニング装置8によって
残留トナーが除去され、次の画像形成工程に備える。
【0028】また、上記デジタルプリンタは、図2に示
すように、記録用紙Pを排出ロール36によって排出せ
ずに、当該排出ロール36で記録用紙Pの後端を挟持し
た状態で、排出ロール36を逆転させ、搬送ロール4
5、46が設けられた両面用搬送路47に沿って、記録
用紙Pを搬送して、再度、表裏を反転した状態で記録用
紙Pをレジストロール31に搬送し、記録用紙Pの裏面
に画像を形成するように構成されている。
【0029】ところで、この実施の形態に係る定着装置
では、トナー像を定着する加熱ローラを備え、前記加熱
ローラの軸部と、当該加熱ローラの軸部を回転自在に軸
支する軸受部材との間に断熱スリーブを配置した定着装
置において、前記断熱スリーブは、スリットによって周
方向に拡開自在に分割されているとともに、前記加熱回
転部材の軸部に対して相対的に係合する係合部によって
回り止め状態に装着され、前記断熱スリーブの係合部
は、前記スリットの近傍であって、加熱回転部材の回転
方向上流側に配置されるように構成されている。
【0030】すなわち、この実施の形態に係る定着装置
35は、図3に示すように、内部に加熱源を有する加熱
回転部材としての加熱ローラ50と、加圧ローラ51と
を圧接させ、これら加熱ローラ50と加圧ローラ51の
ニップ部52に、未定着トナー像を担持した記録用紙P
を通過させることにより、熱及び圧力によって未定着ト
ナー像を記録用紙P上に定着するものである。
【0031】上記加熱ローラ50は、ステンレスやアル
ミニウム等の金属製芯金の表面に、耐熱性弾性体や、離
型層を被覆して構成されており、当該加熱ローラ50の
内部には、図示しないハロゲンランプ等の加熱源が配設
されている。また、上記加圧ローラ51は、ステンレス
やアルミニウム等の金属製芯金の表面に、加熱ローラ5
0よりも厚い耐熱性弾性体や、離型層を被覆して構成さ
れている。なお、上記加熱ローラ50の表面には、温度
検知センサー53が設けられている。図3中、54は記
録用紙Pを案内するインレットシュートを示している。
【0032】また、上記加熱ローラ50の両端部には、
図4に示すように、当該加熱ローラ50を回転自在に支
持するための軸部55が、加熱ローラ50の定着部分よ
りも直径が小さく形成されている。この加熱ローラ軸部
55の外周には、図1に示すように、当該加熱ローラ5
0を回転自在に支持するための軸受部材としてのボール
ベアリング56が嵌合状態に配設されているとともに、
加熱ローラ50の軸部55とボールベアリング56との
間には、断熱スリーブ57が配置されている。
【0033】この断熱スリーブ57は、例えば、ポリイ
ミド樹脂等の耐熱性の合成樹脂によって一体的に成形さ
れており、図5に示すように、加熱ローラ50の軸部5
5とボールベアリング56との間に配置される円筒状部
58と、当該円筒状部58の軸方向内側に設けられたフ
ランジ部59とから構成されている。また、上記断熱ス
リーブ57は、図1及び図5に示すように、軸方向に沿
って設けられたスリット60によって、周方向に拡開自
在に分割されており、加熱ローラ50の軸部55が熱膨
張によって拡径した場合でも、当該加熱ローラ50の熱
膨張を吸収するようになっている。なお、上記スリット
50は、軸方向に沿って斜めなどに設けてもよい。
【0034】さらに、上記断熱スリーブ57は、加熱ロ
ーラ50の軸部55に対して相対的に係合する係合部6
1、62によって回り止め状態に装着されている。加熱
ローラ50の軸部55には、図4に示すように、細長い
円形の穴形状に形成された係合部61が設けられてお
り、断熱スリーブ57の内周面には、図5に示すよう
に、加熱ローラ50の軸部55に設けられた穴形状に形
成された係合部61に、相対的に係合する突起状に形成
されたボス部62(係合部)が設けられている。この断
熱スリーブ57のボス部62は、スリット60の近傍
(図示例では、3〜4mm程度の位置)であって、加熱
ローラ50の回転方向上流側に配置されている。また、
上記断熱スリーブ57のボス部62は、図5に示すよう
に、当該断熱スリーブ57の軸方向に沿って全長に亙っ
て設けられている訳ではなく、断熱スリーブ57の内側
に軸方向に沿った長さよりも短く、かつ加熱ローラ50
の軸部55の穴形状よりも若干短く形成されている。
【0035】以上の構成において、この発明の実施の形
態に係る定着装置を適用した画像形成装置としてのデジ
タルプリンタでは、次のようにして、加熱回転部材の軸
部の熱膨張によるストレスや、加熱回転部材の軸部との
間のすべりに起因した異常音の発生を防止することが可
能となっている。
【0036】すなわち、この実施の形態に係る定着装置
35では、図3に示すように、内部に図示しない加熱源
を有する加熱ローラ50と、加圧ローラ51とを圧接さ
せ、これら加熱ローラ50と加圧ローラ51のニップ部
52に、未定着トナー像を担持した記録用紙Pを通過さ
せることにより、熱及び圧力によって未定着トナー像を
記録用紙P上に定着するようになっている。
【0037】その際、上記加熱ローラ50は、図1に示
すように、その両端部に設けられた軸部55が、断熱ス
リーブ57を介して軸受部材としてのボールベアリング
56によって回転自在に軸支されているとともに、当該
加熱ローラ50の駆動側の軸部55に取り付けられた図
示しない駆動用のギアによって、所定の速度で回転駆動
されるようになっている。
【0038】ところで、上記断熱スリーブ57には、図
1、図5、図6に示すように、軸方向に沿ってスリット
60が設けられ、当該スリット60によって周方向に拡
開自在に分割されており、加熱ローラ50の軸部55が
熱膨張によって拡径した場合でも、当該加熱ローラ50
の熱膨張を吸収するようになっている。
【0039】また、上記断熱スリーブ57は、図1及び
図6に示すように、加熱ローラ50の軸部55に対して
相対的に係合する係合部61、62によって回り止め状
態に装着されている。この断熱スリーブ57のボス部6
2(係合部)は、スリット60の近傍であって、加熱ロ
ーラ50の回転方向上流側に配置されている。そのた
め、上記断熱スリーブ57は、図7(a)に示すよう
に、当該断熱スリーブ57が回転して、スリット60の
反対側からスリット60の方向に加圧ローラ51からの
荷重が作用する状態になった場合でも、ボス部62に対
して回転方向に作用する力Fが、断熱スリーブ57のス
リット60を締める方向に働き、断熱スリーブ57が加
熱ローラ50の軸部55に嵌合された状態を維持し、断
熱スリーブ57と加熱ローラ軸部55とが擦れることが
なく、異常音の発生を防止することができる。
【0040】また、上記断熱スリーブ57は、図7
(b)に示すように、当該断熱スリーブ57が回転し
て、スリット60側からスリット60の反対方向に加圧
ローラ51からの荷重が作用する状態になった場合で
も、ボス部62に対して回転方向に作用する力Fが、断
熱スリーブ57のスリット60を締める方向に働き、断
熱スリーブ57が加熱ローラ50の軸部55に嵌合され
た状態を維持し、断熱スリーブ57と加熱ローラ軸部5
5とが擦れることがなく、異常音の発生を防止すること
ができる。
【0041】このように、上記実施の形態によれば、加
熱ローラ50の軸部55の熱膨張によるストレスや、加
熱ローラ50の軸部55との間のすべりに起因した異常
音の発生を防止することが可能となっており、信頼性が
高いものとなっている。また、この実施の形態では、加
熱ローラ軸部55の回り止め受け部61が、図8に示す
ような端部までつながった溝ではなく、穴形状61であ
り、かつ断熱スリーブ57がスリット60とボス部62
を有しており、スリット60を介して断熱スリーブ57
を拡開して、ボス部62を穴形状61に嵌合するスナッ
プフィット構成となっており、リング等の止め輪を使用
する必要がなく、部品点数を削減でき、コストダウン及
び組み立て性を改善することができる。
【0042】図9は、本発明の実施の形態1に係る断熱
スリーブと、従来の図 (a)〜(c)及び図 に示す
断熱スリーブとの効果を比較して示したものである。
【0043】実施の形態2 図10はこの発明の実施の形態2を示すものであり、前
記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説
明すると、この実施の形態2では、断熱スリーブがフラ
ンジ部を有しておらず、円筒状部のみによって形成され
ている。
【0044】すなわち、この実施の形態では、図10乃
至図12に示すように、断熱スリーブ57が円筒状部5
8のみによって形成されている。なお、上記断熱スリー
ブ57の位置決めを行うために、図10に示すように、
止め輪70を用いても良いが、図13に示すように、加
熱ローラ50の軸部55に、段差部71を設けて、断熱
スリーブ57の位置決めを行うように構成しても良い。
【0045】この実施の形態の場合には、断熱スリーブ
57に軸方向の位置を規制するフランジ部を設ける必要
がなく、フランジ部の破損などの懸念もなくなり、信頼
性を向上させることができる。
【0046】その他の構成及び作用は、前記実施の形態
1と同様であるので、その説明を省略する。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、加熱回転部材の軸部の熱膨張によるストレスや、加
熱回転部材の軸部との間のすべりに起因した異常音の発
生を防止することが可能な断熱スリーブ及びこれを用い
た定着装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明の実施の形態1に係る定着装
置の要部を示す構成図である。
【図2】 図2はこの発明の実施の形態1に係る定着装
置を適用した画像形成装置としてのデジタルプリンタを
示す構成図である。
【図3】 図3は定着装置を示す構成図である。
【図4】 図4は加熱ローラを示す斜視図である。
【図5】 図5は断熱スリーブを示す外観斜視図であ
る。
【図6】 図6は加熱ローラを示す斜視図である。
【図7】 図7はこの発明の実施の形態1に係る断熱ス
リーブの作用を示す説明図である。
【図8】 図8は加熱ローラの係合部の他の例を示す構
成図である。
【図9】 図9はこの発明の実施の形態1と従来の断熱
スリーブの作用を示す図表である。
【図10】 図10はこの発明の実施の形態2に係る断
熱スリーブを示す構成図である。
【図11】 図11は断熱スリーブを示す斜視図であ
る。
【図12】 図12は断熱スリーブの使用状態を示す斜
視図である。
【図13】 図13はこの発明の実施の形態2における
変形例を示す斜視図である。
【図14】 図14は従来の断熱スリーブを示す構成図
である。
【図15】 図15は断熱スリーブの考え得る態様を示
す構成図である。
【図16】 図16は従来の断熱スリーブの作用を示す
説明図である。
【符号の説明】
35:定着装置、50:加熱ローラ(加熱回転部材)、
52:ニップ部、55:加熱ローラの軸部、57:断熱
スリーブ、60:スリット、61、62:係合部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱源を有する加熱回転部材の軸部と、
    当該加熱回転部材の軸部を回転自在に支持する軸受部材
    との間に配置される断熱スリーブにおいて、 前記断熱スリーブは、スリットによって周方向に拡開自
    在に分割されているとともに、前記加熱回転部材の軸部
    に対して相対的に係合する係合部によって回り止め状態
    に装着され、前記断熱スリーブの係合部は、前記スリッ
    トの近傍であって、加熱回転部材の回転方向上流側に配
    置されていることを特徴とする断熱スリーブ。
  2. 【請求項2】 トナー像を定着する加熱ローラを備え、
    前記加熱ローラの軸部と、当該加熱ローラの軸部を回転
    自在に軸支する軸受部材との間に断熱スリーブを配置し
    た定着装置において、 前記断熱スリーブは、スリットによって周方向に拡開自
    在に分割されているとともに、前記加熱ローラの軸部に
    対して相対的に係合する係合部によって回り止め状態に
    装着され、前記断熱スリーブの係合部は、前記スリット
    の近傍であって、加熱ローラの回転方向上流側に配置さ
    れていることを特徴とする定着装置。
  3. 【請求項3】 前記加熱ローラの軸部に設けられた係合
    部は、穴形状に形成されていることを特徴とする請求項
    2記載の定着装置。
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