JP2003286699A - 抄造された壁紙加工用原紙とその製造方法 - Google Patents

抄造された壁紙加工用原紙とその製造方法

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JP2003286699A
JP2003286699A JP2002129370A JP2002129370A JP2003286699A JP 2003286699 A JP2003286699 A JP 2003286699A JP 2002129370 A JP2002129370 A JP 2002129370A JP 2002129370 A JP2002129370 A JP 2002129370A JP 2003286699 A JP2003286699 A JP 2003286699A
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JP2002129370A
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Kunio Suzuki
邦夫 鈴木
Satoyuki Go
智行 郷
Toshiyuki Ishikawa
利幸 石川
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YOSHIKAWA KAMI SHOJI KK
Hokuetsu Paper Mills Ltd
Original Assignee
YOSHIKAWA KAMI SHOJI KK
Hokuetsu Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の不織布壁紙は、不織布技術で製造され
た壁紙用不織布と、裏打ち紙とを接着剤で接合していた
が、接合に1工程必要であり、接着剤も必要で、コスト
アップの要因になり、また、接合工程におけるプレス作
用で、折角有する壁紙用不織布のカサ高性を損ない、立
体感のある壁紙の製造を困難にしており、品質面でも問
題があった。 【解決手段】 本発明は、熱融着繊維の含有率が20%
以上であって70%以下である壁紙用不織布と裏打ち紙
層が一体的に湿式抄造された壁紙加工用原紙に関し、さ
らに壁紙用不織布ウェブと裏打ち紙ウェブとが、それぞ
れのフォーミングパートを出て、まだ乾燥されていない
段階で重ね合わせ、乾燥一体化する工程を含む湿式抄造
された壁紙加工用原紙の製造方法であることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不織布壁紙および
その製造方法に関し、特に、裏打ち紙の抄造過程で壁紙
用不織布層と裏打ち紙層とが抄造一体化された壁紙加工
用原紙およびその製造方法に関し、さらに、その壁紙用
加工原紙を元にした不織布壁紙に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の壁紙は、塩ビ壁紙即ち裏打ち紙に
ポリ塩化ビニル樹脂の発泡層を設け、それをエンボスす
ることにより立体感を出したものが主流であった。しか
し、壁紙の廃棄物処理等の観点から、塩ビ壁紙が敬遠さ
れ、不織布壁紙が注目されるようになってきた。このよ
うな不織布壁紙は、不織布技術で製造された壁紙用不織
布と、裏打ち紙とを接着剤で接合して、不織布壁紙とさ
れていた。しかし、接着剤で接合することは、1工程必
要であり、また接着剤を必要とすることより、コストア
ップの大きな要因になっていた。さらに、接合工程にお
けるプレス作用で、折角有する壁紙用不織布のカサ高性
を損ない、立体感のある不織布壁紙の製造を困難にして
おり、品質面でも問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、これ
らの従来の不織布壁紙のもつ問題点を解消し、品質の優
れた不織布壁紙を、コストを安くかつ簡便に提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱融着繊維の
含有率が20%(質量パーセント、以下同じ)以上であ
って70%以下である壁紙用不織布層と裏打ち紙層が一
体的に湿式抄造された壁紙加工用原紙に関する。
【0005】さらに本発明は、上記壁紙用不織布が、熱
融着繊維の含有率が20%以上であって60%以下であ
る熱融着繊維低含有層と、その熱融着繊維低含有層より
熱融着繊維を5%以上多く含有し、含有率が25%以上
であって70%以下である熱融着繊維高含有層とからな
る抄造された壁紙加工用原紙に関する。
【0006】さらに本発明は、上記の裏打ち紙層に、2
0%未満である熱融着性短繊維を含む抄造された壁紙加
工用原紙に関する。
【0007】さらに本発明は、上記の熱融着繊維低含有
層に、30%以下であるカサ高性短繊維を含む抄造され
た壁紙加工用原紙に関する。
【0008】さらに本発明は、上記裏打ち紙が、熱融着
繊維の含有率を異にする2層以上が抄造一体化されてい
る、抄造された壁紙加工用原紙に関する。
【0009】さらに本発明は、上記の壁紙加工用原紙の
エンボス深さが0.08mm以上であって0.50mm
以下であり、壁紙用不織布の表面に印刷処理、表面コー
ト処理、撥水処理の少なくとも一つの処理がされてお
り、その表面摩耗強さが5.0級である不織布壁紙に関
する。
【0010】さらに本発明は、ウェブ中の繊維組成が熱
融着繊維を20%以上であって70%以下である壁紙用
不織布ウェブと、セルロースパルプを80%以上含有す
る裏打ち紙ウェブが、それぞれのフォーミングパートを
出て、まだ乾燥されていない段階で重ね合わせ、乾燥一
体化する工程を含む湿式抄造された壁紙加工用原紙の製
造方法に関する。
【0011】さらに本発明は、この壁紙用不織布ウェブ
中の繊維組成が熱融着繊維を20%以上であって60%
以下である熱融着繊維低含有ウェブと、その熱融着繊維
低含有ウェブより熱融着繊維を5%以上多く含有し、含
有率が25%以上であって70%以下である熱融着繊維
高含有ウェブと、セルロースパルプを80%以上含有す
る裏打ち紙ウェブの少なくとも3種類のウェブが、それ
ぞれのフォーミングパートを出て、まだ乾燥されていな
い段階で重ね合わせ、乾燥一体化する工程を含む湿式抄
造された壁紙加工用原紙の製造方法に関する。
【0012】さらに本発明は、上記裏打ち紙ウェブの抄
造が、熱融着繊維の含有率を異にする2以上のフォーミ
ングパートを有する、湿式抄造された壁紙加工用原紙の
製造方法に関する。
【0013】さらに本発明は、セルロースパルプを80
%以上含有する裏打ち紙ウェブが、フォーミングパート
を出てまだ乾燥されていない段階で、壁紙用不織布層、
熱融着繊維低含有層不織布層、熱融着繊維高含有層不織
布層の内の少なくとも1種類の層となる既に製造されて
いる湿式抄造不織布と、重ね合わせ、乾燥一体化する工
程を含む、湿式抄造された壁紙加工用原紙の製造方法に
関する。
【0014】本発明において、裏打ち紙と壁紙用不織布
が一体的に湿式抄造され、不織布壁紙製造の原料とされ
るものを、壁紙加工用原紙と呼ぶ。壁紙加工用原紙は、
その後、エンボスや印刷、表面コート等が施されて不織
布壁紙となる。
【0015】本発明の壁紙加工用原紙は、短繊維からな
る。本発明における短繊維は、セルロースパルプ、天然
繊維、再生繊維、合成繊維、合成パルプ等の短繊維を総
称する。これらの短繊維を使用することは、特性の異な
る種々の機能を有する繊維を混合して、所定の目的性能
の裏打ち紙や壁紙用不織布をつくることができる利点が
ある。
【0016】合成繊維は、ポリエステル繊維系、ポリオ
レフィン系繊維、ポリアミド系繊維、ポリアクリロニト
リル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維等の短繊維が
使用され、強度や耐水性を増す。合成繊維には、印刷適
性が低いものも多いが、コロナ処理、バインダー処理、
親水処理等により印刷適性を高めて使用することもでき
る。また本発明の湿式抄造においては、種々の短繊維を
混合して使用できることも特徴の一つであり、難燃繊
維、抗菌防臭繊維、撥水繊維等の種々の機能を有する繊
維も使用でき、壁紙の機能や風合い、装飾性をアップす
ることもできる。
【0017】本発明の壁紙用不織布層(または壁紙用不
織布ウェブ)に使用する短繊維は、熱融着性を有する合
成繊維を含まなければならず、裏打ち紙層(または裏打
ち紙ウェブ)は、熱融着性を有する合成繊維を含むこと
ができる。これらの熱融着繊維には、低軟化点のポリエ
ステル系、ポリアミド系、ポリオレフィン系の熱融着タ
イプの合成繊維や、ホルマール化されていないポリビニ
ルアルコール系繊維のように湿潤接着タイプも使用され
る。特に、裏打ち紙に熱融着繊維を含有させる場合は、
裏打ち紙における糊のオープンタイムを長くするため、
疎水性であるオレフィン系やポリエステル系の熱融着繊
維を使用することが特に望ましい、また熱融着繊維に
は、芯鞘型やサイドバイサイド型の複合繊維も使用され
る。芯がポリエチレンテレフタレートで、鞘が変性ポリ
エステルである芯鞘型複合繊維が、本発明において特に
好ましく使用される。また、芯がポリエステルで鞘がポ
リオレフィン系の複合繊維や、芯も鞘もポリオレフィン
系の複合繊維や、ポリオレフィン系の合成パルプ等も使
用される。なお、これらの熱融着繊維は、全体の繊維組
成の中で一定の割合で混合されるが、その割合は、フォ
ーマー中の短繊維組成中の熱融着繊維の割合を分析する
ことで求めることもでき、また、本発明の壁紙加工用原
紙や不織布壁紙からは、裏打ち紙層、壁紙用不織布層、
熱融着繊維高含有層、熱融着繊維低含有層のそれぞれに
おいて、境界にある不明確な部分を除いて繊維を採取し
て分析することもできる。採取した繊維の混用率は、J
IS L1030−1およびJIS L1030−2よ
り、繊維の種類により常法により行う。
【0018】本発明は、裏打ち紙(壁紙用原紙または壁
紙原紙とも呼ばれる)からなり、湿式抄造された裏打ち
紙であることを特徴とする。本発明の裏打ち紙は、壁と
の接合性を良くするためや、壁紙に適度の剛性を持たせ
て壁紙を貼る作業を容易にするために必要とされる。ま
た、壁紙施工時の接着剤が裏打ち紙に吸着して乾燥し、
使用できなくなる時間(オープンタイム)を長く保つ効
果もあり、さらに、リフォーム等の貼り替え作業時に下
地の壁材を損傷することなく、裏打ち紙の厚み方向の中
間で層間剥離(ピール効果)させて平滑な下地を作る効
果もある。
【0019】本発明の裏打ち紙の坪量は、平方メートル
あたり、好ましくは55gから130g、65gから1
20gであることがさらに好ましい。本発明の不織布壁
紙においては、使用される裏打ち紙の不透明度が、好ま
しくは91.0%以上、更に好ましくは93.0%以上
である。一般に不織布壁紙においては、不織布が塩ビ壁
紙の塩化ビニル発泡層に比較して隠蔽力すなわち不透明
度が低く、壁の汚れや模様が裏写りして、壁紙としての
装飾性を損ねる場合がある。そのために、不透明度の大
きい裏打ち紙を使用することが好ましい。なお、不透明
度は、JISP8138により測定される。
【0020】本発明の裏打ち紙に使用される短繊維は、
セルローズパルプを主成分とし、木材パルプが特に好ま
しい。使用される木材パルプには特に制限はないが、針
葉樹パルプ、広葉樹パルプ、砕木パルプ等が適宜混用さ
れて使用される。また、バカスパルプやケナフなどの植
物パルプも使用される。更にこれらのパルプの古紙再生
処理されたパルプを使用してもよい。裏打ち紙を構成す
る短繊維パルプの内、セルロースパルプの含有量が80
%以上、好ましくは85%、90%以上であることが最
も好ましい。100%木材パルプを使用して裏打ち紙層
を形成させる場合は、壁紙用不織布層(または壁紙用不
織布ウェブ)に含まれている熱融着繊維が溶融して、裏
打ち紙層の木材パルプとが接合する。木材パルプは、コ
ストが安いことにより含有率が高いことが好ましいばか
りでなく、木材パルプは叩解により、緻密な組織の紙と
することができ、裏打ち紙として適当であるばかりでな
く、適度な吸湿性により部屋の調湿性を保ち、またセル
ロースは難燃化しやすいなど、総合的に壁紙特性をアッ
プさせるからである。また、他の短繊維として、ガラス
繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリオレフィン繊
維、ポリエステル繊維等を適宜加えることもできる。
【0021】本発明の裏打ち紙層には、裏打ち紙が含有
する短繊維の内、20%未満、好ましくは15%以下の
熱融着性短繊維も含むことができることを特徴とする。
裏打ち紙に熱融着繊維を含むことにより、裏打ち紙に含
まれている熱融着繊維と本発明の壁紙用不織布層(また
は壁紙用不織布ウェブ)に含まれている熱融着性繊維と
が、融着して、壁紙用不織布と裏打ち紙との接合が、よ
り強固になり、また熱融着繊維の種類によっては、裏打
ち紙層の厚みを増加させ、エンボスの深さやエンボス形
状の保持力に寄与することもできる。また、裏打ち紙に
疎水性熱融着繊維を含ませることにより、裏打ち紙のオ
ープンタイムを長くする効果もある。但し、熱融着繊維
を20%以上含有させることは、コストがアップするば
かりでなく、裏打ち紙の緻密性を損ない、また、壁紙と
しての吸湿性も損なうので、好ましくない。
【0022】さらに本発明は、裏打ち紙が、熱融着繊維
の含有率を異にする2層以上が抄造一体化されている構
造にすることもできる。裏打ち紙の壁に近い層(K層)
は、壁との接合性を良くしたり、壁紙に適度な剛性を持
たせて壁紙を貼る作業を容易にしたり、壁紙の糊のオー
プンタイムを長く保つ効果を持たせることを主体にす
る。裏打ち紙の壁紙用不織布に近い層(F層)は、壁紙
用不織布との接合性を良くするためや、ピール効果にお
ける裏打ち紙そのものの引張強度をアップさせるため、
K層よりも熱融着繊維を多く含む層とすることができ
る。この場合、F層は、K層よりも熱融着繊維を、少な
くとも3%、好ましくは5%、8%以上多く含むこと
が、最も好ましい。K層の熱融着繊維の含有率は0%で
もよい。したがって、リフォーム等の貼り替え作業時
に、裏打ち紙の厚み方向の中間であるF層とK層の間
で、層間剥離(ピール効果)させて、次の壁紙を貼るた
めの平滑な下地を作ることができる。また、F層とK層
の中間に、他の層を設け、ピール効果やオープンタイム
効果を高めることもできる。
【0023】本発明の裏打ち紙は、上記短繊維以外に、
填料として、二酸化チタン、炭酸カルシウム、クレー、
タルク、水酸化アルミニウムなどが使用され、裏打ち紙
としての適度の剛性を与え、難燃性をアップさせる。特
に、二酸化チタン、炭酸カルシウムは、これらの効果に
加えて壁紙の白度を高め、壁紙の隠蔽力を向上させる効
果が特に大きい。また、これらの填料を有効に働かせる
ため、ポリアミドエポキシ樹脂、カチオン系ポリマー、
カチオン化デンプンや硫酸バンド等の定着剤も使用され
る。これらの填料の使用量は、短繊維100重量部に対
して、1〜20部、好ましくは5〜10部含まれる。ま
た、これらの填料の他に、無機顔料や有機顔料、または
染料なども併用あるいは単独で使用し、不透明性を補う
こともできる。さらに、裏打ち紙には、サイジング剤が
添加されていることが望ましい。サイジング剤が添加さ
れていることにより、部屋に壁紙を貼る際に壁紙の裏面
に塗られる糊が壁紙に吸着されて、糊のオープンタイム
が短くなることを防止する働きがある。また、サイジン
グ剤は、壁紙の裏面に製品の商標や商品名を印刷する場
合に、少量のインキで明瞭に印刷できる効果もある。サ
イジング剤としては、膠、CMC、アルキルケテンダイ
マー、アルケニル無水コハク酸、ロジン、ミョウバン、
石油樹脂系サイジング剤等が使用され、その使用量は、
好ましくは0.2部〜2.0部、0.4部〜0.8部含
むことがさらに好ましい。また、紙力増強剤としては、
ポリビニルアルコール、カチオン化デンプン、エポキシ
樹脂等も使用される。
【0024】本発明は、裏打ち紙と壁紙用不織布とが一
体的に抄造されている壁紙加工用原紙からなることを特
徴とする。壁紙用不織布の坪量は、平方メートル当た
り、好ましくは50〜150g、70〜120gである
ことがさらに好ましい。坪量が少ない場合は、エンボス
深さが小さくなり、また多い場合は、エンボス深さを大
きくすることは出来るが、深すぎるエンボスは表面摩耗
強さを低下させ、壁紙の重量をアップさせて作業性が悪
くなり、コストもアップする。本発明の壁紙用不織布に
使用する繊維は、熱エンボスできるような熱融着性を有
する繊維を含まなければならない。その熱融着繊維の含
有量は、20%から70%、25%から60%がさらに
好ましく、30%から55%が最も好ましい。そのよう
な範囲にすることにより、短繊維相互間の接着が強固と
なり、強度が増し、さらにエンボス深さの保持力を高め
ることができる。さらに、壁紙用不織布層の表面を融着
することにより、印刷適性に必要な表面密度と表面平滑
性を与えることができ、表面の摩耗強さも与えることが
できる。熱融着繊維が範囲内であるが、20%に近づく
少ない含有量の場合は、上記の効果が低下するが、サイ
ズプレスまたはスプレー等で、ポリビニルアルコール系
やエチレン酢酸ビニル系等の接着性樹脂を塗布すること
により補うこともできる。熱融着繊維の含有量が、上記
の範囲外では、これらの性質の全てを低コストでバラン
スよく達成することができず、壁紙としての性能が劣る
ようになる。
【0025】また、本発明の壁紙用不織布は、その内部
に熱融着繊維高含有層と熱融着繊維低含有層との熱融着
繊維含有率を異にする平面状の層が一体的に湿式抄造さ
れた構造とすることができる。この熱融着繊維高含有層
は、壁紙となったとき壁紙の表面層となる部分となる。
また、熱融着繊維低含有層は、壁紙になったとき、裏打
ち紙と接合して壁紙の中間層を構成する。この熱融着繊
維高含有層と熱融着繊維低含有層は、湿式抄造工程でそ
れぞれ熱融着繊維高含有ウェブと熱融着繊維低含有ウェ
ブが加熱乾燥され、軟化または溶融によて繊維間が接合
されることにより、壁紙用不織布層を構成することがで
きる。なお、ウェブという用語は、一般にはシート状に
なった綿状の集積体を意味したり、広くはシート状物一
般を意味する場合もあるが、本発明では湿式抄造工程中
で繊維間が接合または接着していない湿紙の状態をい
う。また、ウェブの繊維含有率と坪量は、湿紙の水分を
除外して表す。
【0026】本発明の壁紙用不織布の熱融着繊維低含有
層は、カサ高性を有することで深いエンボスによる立体
感を出せるようにすると同時に、含有する熱融着繊維に
よりエンボスの形態を保持する機能を有し、短繊維相互
間を接合し、また熱融着繊維高含有層との接合性も高め
ることができる。また、熱融着繊維高含有層より熱融着
繊維の含有率を小さくし、コストが安く吸湿性のある木
材パルプの含有率を増やすことができる。さらに、カサ
高性繊維を含有させてカサ高性のある壁紙用不織布とす
ることもできる。
【0027】したがって、壁紙用不織布層が熱融着繊維
低含有層と熱融着繊維高含有層とからなる場合には、エ
ンボスによる立体感のある壁紙にするための見掛け密度
が小さく、カサ高性のある熱融着繊維低含有層と、表面
摩耗強さが大きく、また表面が平滑であるため印刷適性
が良い熱融着繊維高含有層とが一体的に抄造された不織
布とすることもできる。熱融着繊維低含有層において
は、熱融着繊維が20%以上であり60%以下であっ
て、好ましくは25%以上であって55%以下であり、
さらに好ましくは30%以上であって50%以下であ
る。これらの範囲外では、これらの性質の全てを低コス
トでバランスよく達成することができず、壁紙としての
性能が劣るからである。
【0028】本発明の熱融着繊維高含有層は、熱融着繊
維が高含有であるという理由で、壁紙としての表面摩耗
強さを与え、また表面を平滑にすることによって印刷適
性を向上させて壁紙に装飾性を持たせることができる。
したがって、主として深いエンボスを可能にすることに
よって立体感を出すことを目的とした熱融着繊維低含有
層と役割分担をし、壁紙特性が向上することに奇与す
る。このような機能をもたせることにより、コスト的に
は多少高い材料となる場合であっても、熱融着繊維高含
有層の坪量は小さいので、壁紙全体としてもコストを相
対的に低く押さえることができる。熱融着繊維高含有層
における熱融着繊維の含有率は、熱融着繊維低含有層よ
り少なくとも5%以上多く含有することを特徴とし、1
0%以上多く含有することがさらに好ましい。そしてそ
の熱融着繊維高含有層における熱融着繊維の含有率は2
5%以上であって70%以下であり、好ましくは30%
以上であって60%以下であり、35%以上であって5
5%以下であることがもっとも好ましい。そのような範
囲にすることにより、短繊維相互間の接着が強固とな
り、強度が増し、表面を融着することにより、印刷適性
に必要な表面密度と表面平滑性を与えることができ、表
面摩耗強さも与えることができる。
【0029】本発明の湿式抄造された壁紙用不織布層ま
たはウェブは、見掛け密度を小さくすることができる種
々のカサ高性短繊維を混合できる点に特徴がある。この
見掛け密度を小さくできるカサ高性短繊維として、サイ
ドバイサイド型の複合繊維、スタフィングボックス法ク
リンプやエッジクリンプ等による捲縮繊維が、不織布の
見掛け密度を小さくしカサ高性短繊維とするのに特に有
効である。図1Aの壁紙用不織布2を構成する繊維中
に、カサ高性繊維の割合を、好ましくは15%以下、3
から10%含まれていることがさらに好ましい。15%
を超えると、壁紙表面が毛羽立ちが多くで好ましくな
い。15%以下で毛羽立ちをおこす場合は、抄造工程中
のサイジングプレスやスプレーまたは不織布壁紙の製造
工程における表面コート処理等によって、固着すること
が可能である。壁紙用不織布が熱融着繊維高含有層と熱
融着繊維低含有層からなる場合は、熱融着繊維低含有層
は、見掛け密度を小さくすることにより、カサ高性を出
し、エンボス深さを大きくする必要があり、見掛け密度
を小さくできるカサ高性短繊維の混合が特に好ましい。
熱融着繊維低含有層を構成する繊維中に、カサ高性繊維
の割合を、好ましくは30%以下、5から20%含まれ
ていることがさらに好ましい。壁紙用不織布より多い割
合を含めることができるのは、熱融着繊維低含有層は表
面に出ないので、表面が毛羽立つという弊害がないから
である。これらのカサ高性短繊維には、三角やT型、ま
たはテトラポット型やレンコンのように内部に穴を有す
るもの等の異形断面繊維や、繊度が2.0dtexから
12.0dtex、さらに好ましくは、3.0dtex
から10.0dtexの繊度の大きな合成繊維やレーヨ
ンも、不織布の見掛け密度を小さくするカサ高性短繊維
とするのに有効である。さらに、発泡繊維、熱収縮性繊
維、熱伸張性繊維、熱により捲縮を発生する繊維等を混
ぜることにより、カサ高性を大きくするカサ高性短繊維
として使用することができる。
【0030】本発明は、エンボスによる立体感のある壁
紙にすることができるようにするため、平均の密度が小
さく、カサ高性不織布であるにもかかわらず、表面の摩
耗強さが大きく、また表面が平滑であるため印刷適性が
良い壁紙用不織布層が、裏打ち紙と一体的に抄造されて
なることを特徴とする。本発明人は、壁紙用不織布層に
必要とされる表面特性は、表面の摩耗強さが、好ましく
は3.0級以上であり、さらに好ましくは4.0級以上
を有することであることが好ましい。これより以下で
は、壁紙にしたとき、表面の摩耗強さが小さくなり、ま
た、表面の平滑度が小さくて、印刷適性も悪くなるから
である。なお、その表面の摩耗強さは、JIS L19
13のテーバ形法によって測定される。このように表面
の摩耗強さが大きくなるのは、熱融着繊維により融着さ
れた薄い緻密な構造が形成されるからであり、それによ
り表面が平滑となり、印刷適性も良くなる。なお、表面
が平滑で緻密になるのは、ドライヤーローラにウェブの
接した面が密着して、表面にある熱融着繊維が軟化ある
いは溶融して扁平化し、周りの繊維と融着して、不織布
表面に小さな空隙を有する緻密な構造を形成するからで
ある。このような熱融着により融着された緻密な構造
は、内部よりも相対的に密度は高いと考えられるが、薄
く小さな繊維間空隙を有するために、不織布全体の密度
にはほとんど影響を及ぼさない。
【0031】なお、表面の特性は、JIS P8119
のベック平滑度試験機による試験方法による表面平滑性
でも測定されるが、厚み方向にもエアーの流れがあって
正確ではない。また、JIS P8129による紙むけ
試験法は、再現性に問題があり、実用的な測定法として
は採用できない。さらに、JIS P8147の表面の
摩擦係数の測定も、構成する素材の材質に大きく依存す
るため、本発明の表面特性を規定する手段として採用す
ることができなかった。また、JIS A6921に
は、壁紙の耐摩擦試験について規定されているが、これ
は印刷された壁紙の摩擦による色落ちを試験するもので
あり、不織布や壁紙そのものの摩擦強さを知ることはで
きないので、採用することができなかった。
【0032】本発明の壁紙は、エンボスにより立体感を
出して使用される。エンボスは不織布と裏打ち紙とが積
層された後、加熱後冷却ローラでエンボスされるが、熱
ローラエンボスで一気に行うこともできる。壁紙製造時
のエンボスにより、エンボスの深さは、0.08から
0.50mmが好ましい。0.08mmに達し無い場合
は、立体感が乏しくなり、0.50mmを越える場合
は、表面の摩耗強さが小さくなる場合がある。
【0033】本発明は、表面の摩耗強さが強いにもかか
わらず、エンボスによる立体感のある壁紙であることを
特徴とする。壁紙は、手や体と触れ合うことも多く、そ
れにより簡単に表面が損傷したり毛羽立ちが生じるよう
では、壁紙として実用できない。本発明人は、壁紙に必
要とされる表面の摩耗強さを種々検討の結果、壁紙にし
たとき、5.0級の表面の摩耗強さが必要であることが
わかった。湿式不織布では、表面の摩耗強さの大きな不
織布は可能であるが、エンボス深さが大きくなるような
密度の小さい不織布とすると、表面の摩耗強さは小さく
なる。本発明は、表面の摩耗強さを大きく維持したま
ま、密度の小さな湿式不織布層とし、それをもとに不織
布壁紙としたことに特徴がある。また、本発明の壁紙用
不織布層よりも本発明の不織布壁紙の表面の摩耗強さが
大きいのは、印刷処理、エンボス加工、表面コート処理
等により表面が強化される機会が多いからであり、この
ような工程を経て、実用的な表面の摩耗強さを有する不
織布壁紙となる。その摩耗強さは、壁紙用不織布の場合
と同様、JIS L1913のテーバ形法によって測定
される。
【0034】本発明の壁紙の表面には、通常、印刷が施
されて用いられる。本発明は、湿式抄造不織布が使用さ
れるので、裏打ち紙の項で記載した木材パルプや再生繊
維等のセルロースパルプを配合することが容易であり、
印刷適性を高めて使用できることに特徴がある。特に、
木材パルプは他の繊維に比較して低価格であるため、下
記の範囲内で配合率を高め、安価な壁紙用不織布層を形
成することができる。本発明の壁紙用不織布層には、セ
ルローズパルプが、好ましくは30〜80%、さらに好
ましくは40〜75%の割合で配合される。これらの範
囲より小さい場合は、印刷適性を良くするという、本発
明の目的を達成し難く、また壁紙用不織布を安価にする
ことが困難である。この範囲より大きい場合は、熱融着
繊維の割合が小さくなり、総合的に本発明の目的を達成
できない場合がある。すなわち、セルローズパルプは、
印刷インキとの親和性が良く、また印刷インキの保持力
も良い。さらに叩解されたパルプは、表面平滑性や隠蔽
力を高めるため、印刷適性が優れることとなる。さら
に、湿式不織布は、大量生産が可能であり、また、地合
が均一で低コストの不織布とすることができる。但し叩
解度を上げすぎると、カサ高性が低下する。本発明の熱
融着繊維高含有層には、セルロースパルプが、30%以
上であって75%以下配合されていることが好ましく、
40〜70%の割合で配合されることがさらに好まし
い。これらの範囲より小さい場合は、印刷適性を良くす
るという、本発明の目的を達成し難く、また壁紙用不織
布を安価にすることが困難である。この範囲より大きい
場合は、熱融着繊維の割合が小さくなり、総合的に本発
明の目的を達成できない場合がある。即ち、セルロース
パルプは印刷インキとの親和性が良く、また印刷インキ
の保持力も良い。
【0035】印刷適正をアップさせるために、壁紙用不
織布ウェブ、特に熱融着繊維高含有ウェブの抄紙浴中等
にサイジング剤を添加したり、フォーマーを出た後にサ
イジング剤をサジングプレスやスプレーにより供給する
ことにより、セルロースパルプに吸着させることができ
る。サイジング剤については、裏打ち紙と同様なものが
使用される。印刷処理において、印刷に使用される顔料
や染料とともに使用される樹脂により、表面摩耗強さを
アップすることもできる。また、印刷インキに発泡イン
キを使用して、印刷することもでき、立体感のある壁紙
とすることに有効である。
【0036】本発明の壁紙製造においては、必要におい
て表面コート処理も施される。表面コート処理は、アク
リル酸エステル系、エチレン酢酸ビニル系、酢酸ビニル
系、ウレタン系等の樹脂のエマルジョンが使用される。
これらの表面コート処理により、壁紙表面の摩耗強さを
アップし、壁紙が汚れることも防止できる。
【0037】本発明の壁紙製造においては、また撥水処
理も施される場合がある。撥水処理は、各種のワックス
系、シリコン樹脂系、フッ素樹脂系、石油樹脂系等のエ
マルジョンが使用される。これらの撥水処理により、壁
紙表面を汚れから防止することができる。
【0038】本発明の壁紙加工用原紙は、裏打ち紙の抄
造工程を含む湿式抄造法により製造される。湿式抄造法
は、全面にわたって坪量が均一であり、また、種々の短
繊維を使用できるので、壁紙用不織布に種々の機能を持
たせることができるからである。さらに、湿式抄造法
は、製造速度を上げても、坪量や厚さが均一であるため
に、コストを安く製造できる特徴も有する。湿式抄造法
の具体的手段は、短網、円網、長網、傾斜フォーマー等
のフォーマー(ウェブ形成装置)による抄造法が使用で
き、水に分散した短繊維を抄造してウェブを形成し、ド
ライヤー等で乾燥一体化し壁紙加工用原紙とする方法で
ある。
【0039】本発明の壁紙加工用原紙を抄造する工程
は、少なくとも一つの裏打ち紙用のフォーマーを有さね
ばならないが、壁紙用不織布ウェブのフォーマーなど複
数のフォーマーを有することが望ましい。さらに壁紙用
不織布が、熱融着繊維低含有層と熱融着繊維高含有層か
らなる場合は、それぞれ熱融着繊維低含有ウェブ層用フ
ォーマー、熱融着繊維高含有層ウェブ用フォーマーを有
する抄紙機であることが望ましい。さらに本発明の壁紙
用加工原紙の別の製造手段として、セルロースパルプを
80%以上含有する裏打ち紙ウェブが、フォーミングパ
ートを出てまだ乾燥されていない段階で、壁紙用不織
布、熱融着繊維低含有層不織布、熱融着繊維高含有層不
織布の内の少なくとも1種類の既に製造されている湿式
抄造不織布と重ね合わせ、乾燥一体化する手段をとるこ
ともできる。また、裏打ち紙の一部である上述のF層ま
たはK層が既に抄造されている場合にも使用できるが、
少なくとも裏打ち紙用のF層またはK層のどちらかの湿
式抄造工程で一体化される必要がある。
【0040】本発明においては、裏打ち紙用ウェブがフ
ォーミングパートを出て、まだ湿紙の状態にあるとき、
他のウェブまたは湿式抄造不織布と積層し、一体的に乾
燥して壁紙加工用原紙として製造できる特徴を有する。
一体的に抄造することは、別々の不織布を製造してお
き、他の工程で両者を接着剤等で貼り合わせする方式と
は異なる。別工程で接合する方式は、そのことでコスト
アップになるばかりでなく、熱接合や接着剤による接合
の場合であっても、壁紙用不織布が熱圧着されることに
より、見掛け密度が大きくなり、壁紙製造時のエンボス
で、エンボス深さを大きくすることが困難で、立体感の
乏しいものとなりやすい。したがって、抄造工程での接
合一体化は、品質面でも効果が大きい。
【0041】さらに、本発明の壁紙加工用原紙を抄造す
る工程で、サイズ剤、耐候剤、難燃剤、抗菌防臭剤、防
カビ剤、撥水剤等をサイジングプレス、スプレー等によ
り、同時に処理できるので、コストの安い製造法とする
ことができる。これらの耐候剤、難燃剤、抗菌剤等は、
繊維中に練り込まれてもよいが、簡便には、抄造工程や
その後の工程で、スプレーや塗工等により付与すること
もできる。
【0042】耐候剤としては、代表的なものとして、ベ
ンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ヒンダードア
ミン系、ヒンダードフェノール系、ベンゾトリアゾール
系等の化合物が使用されるが、これらに限定されるもの
ではない。また、これらの耐候剤は、ポリマーに練り込
んでおくことが望ましいが、繊維になった後の抄造工程
等でスプレー等で付与される場合もある。
【0043】難燃剤としては、ハロゲン化物も使用でき
るが、ダイオキシン対策上好ましくはなく、三酸化アン
チモン、水酸化ジルコニウム、燐酸グアニジン、水酸化
アルミニウム、水酸化マグネシウム、メタ硼酸系難燃剤
等より選択して使用される。
【0044】壁紙は、抗菌処理されていることが好まし
い。上記のように抗菌処理で代表されたが、抗菌処理、
防臭処理、制菌処理等も含められる。それらは、2−
(4−テアゾリル)ベンズイミダゾール、グルコン酸ク
ロルヘキシジン等のビグアナイド系、トリクロカルバン
等のカーバニリド系、塩化ベンザルコニウム等の第四ア
ンモニウム塩系、多価アルコール系、ヒノキチオール等
のトロボロン系、キトサン等の糖質、パラクロールメタ
キシレノール等のフェノール系、銀・亜鉛ゼオライト等
の金属塩等の化合物が使用される。
【0045】
【発明の実施の態様】本発明に係る壁紙加工用原紙とそ
れによる壁紙の例を、図1で具体的に説明する。図A
は、本発明の不織布壁紙1が、壁紙用不織布層2と裏打
ち紙層3とが一体的に抄造された壁紙用加工原紙4から
なることを示す。不織布壁紙1は、エンボスされた窪み
5a、5bを有し、このエンボスの影響は、裏打ち層3
にまで、若干及んでおり、全体で立体感のあるものとな
っている。不織布壁紙1の表面には、印刷された表面コ
ート層6を有する。不織布壁紙1の表面からエンボスの
谷の最深部までの距離をD(mm)で示し、「エンボス
深さ」として示した。エンボス深さは、壁紙の断面の顕
微鏡観察で、エンボスの最も深いパターンの最深部を採
取して、10点の平均値で示す。なお、壁紙用不織布層
2と裏打ち紙層3は、それぞれ複数のフォーマーから抄
造されたものであってもよい。図Bは、壁紙用不織布層
2が必要に応じ、熱融着繊維低含有層2Aと、熱融着繊
維高含有層2Bを構成することもできる例を示してい
る。なお、この図Bでは、エンボスの影響が裏打ち紙3
の裏面にまで及び、凸部7a、7bを形成する例を示し
た。図Cは、裏打ち紙層3が必要に応じ、裏打ち紙F層
3Fと裏打ち紙K層3Kとからなる構成とすることもで
きる例を示している。
【0046】図2に、本発明の壁紙加工用原紙を製造す
るための、抄紙工程の1例を示す。短網フォーマー11
において、循環するスクリーンメッシュ12の上に、短
繊維分散液が供給口13より供給され、スクリーンメッ
シュ12により脱水されて、ウェブ14を形成し、循環
フェルト15によって送られる。別に、円網フォーマー
16内の円筒状のスクリーンメッシュ17が、短繊維分
散液18中を回転しており、スクリーンメッシュ17上
に短繊維層を集積し脱水して、ウェブ19を形成する。
ウェブ14が裏打ち紙用ウェブ、ウェブ19が壁紙用不
織布ウェブである場合は、この二つのフォーマー11、
16で、図1Aに示す2層構造の壁紙用加工用原紙4を
作成することができる。
【0047】図2のように、さらに円網フォーマー20
を有する抄造設備では、同様にしてウェブ21を形成す
ることができる。このような装置においては、ウェブ1
4が裏打ち紙用ウェブ、ウェブ19が熱融着繊維低含有
ウェブ、ウェブ21が熱融着繊維高含有ウェブとするこ
とで、図1Bに示す3層構造の壁紙加工用原紙を製造す
ることができる。また、さらに円網フォーマー22を有
する抄造設備では、同様にして、ウェブ23を形成する
ことができる。このような装置においては、ウェブ14
が裏打ち紙K層用ウェブ、ウェブ19が裏打ち紙F層用
ウェブ、ウェブ21が熱融着繊維低含有ウェブ、ウェブ
23が熱融着繊維高含有ウェブとすることで、図1Cに
示す4層構造の壁紙加工用原紙を製造することができ
る。また、図2のコンビネーション抄紙機を使用し、短
網フォーマー11と円網フーマー16を同一繊維組成に
して裏打ち紙を抄造し、円網フォーマー20と22の繊
維組成を同一にして壁紙用不織布を抄造し、4層を積層
一体化して壁紙加工用原紙を抄造することもでき、製品
の均質性や生産性を向上させることができる。
【0048】上記のウェブ14、19、21,23は、
積層密着され、フェルト15、24により、ドライヤー
部に供給される。トライヤーローラ25a、25bにお
いて各ウェブが乾燥され、一体化される。ドライヤーロ
ーラ25bの温度を適当に設定することにより、壁紙用
不織布の表面摩耗強さや表面平滑度を出すことができ
る。ドライヤーローラ25bを出た壁紙加工用原紙26
は、好ましくはまだ若干水分が残っている状態で、サイ
ジングプレス27a、27bに導かれる。サイジングプ
レス27部で、サイズ剤、難燃剤、抗菌防臭剤、耐候
剤、紙力増強剤、接着剤、防カビ剤、撥水剤等を必要に
応じて供給する。これらの薬剤は、スプレーやグラビア
ロール等によっても供給することができる。サイジング
プレス27を出た壁紙加工用原紙26が、エアードライ
ヤー28の熱により乾燥され、また層間の接合もさらに
強固になり一体化が完成する。エアードライヤー28
は、プレス作用がないので、壁紙加工用原紙26のカサ
高性を損なうことが少ない。エアードライヤー28を出
た壁紙加工用原紙26は、必要に応じてさらにドライヤ
ーローラ29a、29bを通過させ、壁紙加工用原紙2
6の表面を平滑にし緻密度を上げて、印刷適正をアップ
させることができる。その後、壁紙加工用原紙26は冷
却ロール30a、30bで冷却後、巻き取られて壁紙加
工用原紙の製品31となる。
【0049】本発明の壁紙加工用原紙は、抄紙工程での
フォーマーで形成されるウェブの一部に替えて、または
加えて、既に製造されている湿式抄造不織布を導入する
ことでも製造できる。図3では、図2のフォーマー20
に替えて、不織布のロール巻き製品32から壁紙用不織
布の一部である熱融着繊維低含有層不織布33を繰り出
して、ウェブ14,19と重ねられ、さらにウェブ23
と重ねられる。後は図2と同様に行うことで、やはり図
1Cに示す4層構造の壁紙加工用原紙を製造することが
できる。なお、図3では、ドライヤーローラ25a上
で、スプレー34を使用して、サイズ剤、難燃剤、耐候
剤等を供給する例を示した。この図3では、熱融着繊維
低含有層として既に製造された不織布を入れる例で説明
したが、不織布ロールの繰り出す位置や、省略するフォ
ーマーを選択して替えることによって、壁紙用不織布、
熱融着繊維高含有層、熱融着繊維低含有層、裏打ち紙F
層、裏打ち紙K層を、既に製造されている湿式抄造不織
布で置き換えることが可能である。
【0050】
【実施例】実施例1 図2の短網と円網のコンビネーション抄紙機を用い、裏
打ち紙ウェブは短網フォーマー11で、壁紙用不織布ウ
ェブは円網抄紙フォーマー16で抄造し、これらのウェ
ブを重ね合わせて乾燥シリンダ上にて軽く圧接して熱接
合し一体化し、図1Aの構造の壁紙用不織布を製造し
た。この時のドライヤーローラの表面温度は133℃で
あり、ライン速度は40m/分で製造された。ここで、
裏打ち紙ウェブの短繊維原料は、叩解された木材パルプ
100%とし、短繊維の質量100部に対し、ロジンを
主体にしたサイジング剤0.5部、硫酸バンドを主体と
してたサイジング定着剤を0.1部、二酸化チタンと炭
酸カルシウムを主体にした填料を5部加えたものを使用
した。壁紙用不織布ウェブは、熱融着繊維としてポリエ
ステル芯鞘型短繊維(帝人(株)製 商品名「TJ04
CN」2.2dtex×5mm)を45%、ポリエステ
ルクリンプ繊維(帝人(株)製商品名「TT04」6.
6dtex×5mm)を5%、針葉樹パルプ50%を使
用した。これらの円網フォーマーと短網フォーマーのそ
れぞれから抄造されたウェブを密着後乾燥して一体化さ
せ、さらにサイジングプレス機で、サイジング剤、撥水
剤などを添加し、更にエアードライヤー、ドライヤーロ
ーラを通過させ、熱により層間の接合も強固にし、表面
摩耗強さや表面の平滑性を付与した後、冷却して、壁紙
加工用原紙の製品を巻き取った。このようにして一体化
された壁紙加工用原紙の厚みは、0.42mm、坪量は
180g/mであった。この壁紙加工用原紙の表面摩
耗強さは、3.5級であった。また上記の条件で、短網
フォーマーと円網フォーマーのそれぞれを単独で運転す
ると、短網フォーマーによる裏打ち紙層は85g/
、円網フォーマーによる壁紙用不織布層は95g/
であった。この抄紙工程で一体化された壁紙加工用
原紙に、表面側にベージュ系の2色を印刷し、更に固着
剤中に難燃剤、耐候剤を混合して、壁紙用不織布層に浸
透するように表面コート処理して乾燥し、深度0.40
mmの格子状エンボスローラで、加熱圧着して不織布壁
紙を得た。エンボス深さは0.25mmで、表面摩耗強
さは5.0級であった。
【0051】比較例1 実施例1における円網フォーマー16を使用して、壁紙
用不織布ウェブ1層だけを、実施例1と同一繊維組成で
抄造し、ドライヤーローラで乾燥し、壁紙用不織布層9
5g/mを製造した。これを別の接合工程で北越製紙
(株)製の裏打ち紙85g/mにエチレン酢酸ビニル
系エマルジョン(固形分換算で10g/m)を塗布し
て貼り合わせた。接合工程は、シリンダーローラ方式を
用い、両面を加熱し、軽く加圧して接合一体化し、壁紙
加工用原紙を得た。このように一体化された壁紙加工用
原紙の厚みは、0.38mm、坪量は192g/m
あった。この壁紙加工用原紙の表面摩耗強さは、4.0
級であった。また、実施例1と同様の条件で、この壁紙
加工用原紙に、印刷、表面コート処理、エンボスを施す
と、エンボス深さは、0.21mmであり、表面摩耗強
さは5.0級であった。
【0052】実施例2 図2の短網と円網のコンビネーション抄紙機を用い、裏
打ち紙K層用ウェブは短網フォーマー11で、裏打ち紙
F層用ウェブ、熱融着繊維低含有ウェブ、熱融着繊維高
含有ウェブは円網抄紙フォーマー16,20、22でそ
れぞれ抄造し、これらのウェブを重ね合わせて乾燥シリ
ンダ上にて軽く圧接して熱接合し一体化し、図1Cの壁
紙用不織布を製造した。この時のドライヤーローラ25
の表面温度は132℃であり、ライン速度は40m/分
で製造された。
【0053】ここで、裏打ち紙K層用ウェブの短繊維原
料は、叩解された木材パルプ100%とし、短繊維の質
量100部に対し、ロジンを主体にしたサイジング剤
0.7部、二酸化チタンと炭酸カルシウムを主体にした
填料を7部加えたものを使用した。裏打ち紙F層用ウェ
ブの短繊維原料は、叩解された木材パルプ88%、熱融
着繊維として、ポリエステル芯鞘型短繊維(帝人(株)
製 商品名「TJ04CN」2.2dtex×5mm)
を12%使用した。そして、短繊維の質量100部に対
し、やはり、ロジンを主体にしたサイジング剤0.3
部、二酸化チタンと炭酸カルシウムを主体にした填料を
5部加えたものを使用した。
【0054】また、熱融着繊維低含有ウェブの原料は、
熱融着繊維としてポリエステル芯鞘型短繊維(帝人
(株)製 商品名「TJ04CN」2.2dtex×5
mm)を30%、クリンプタイプポリエステル短繊維
(帝人(株)製「TT04」2.2dtex×5mm)
を15%、針葉樹パルプを55%からなり、これらを水
に分散して円網機に供給される。熱融着繊維高含有ウェ
ブとなるウェブの原料は、熱融着繊維としてポリエステ
ル系の芯鞘型短繊維(帝人(株)製 商品名「TJ04
CN」1.7dtex×5mm)を45%、針葉樹パル
プを55%からなり、これらを水に分散して円網機に供
給される。これらの短網フォーマーと円網フォーマーの
それぞれから抄造されたウェブを密着後乾燥して一体化
させ、さらにサイジングプレス機で、サイジング剤、撥
水剤等を添加し、後は実施例1と同様の工程で処理し、
壁紙加工用原紙を得た。このように一体化された壁紙加
工用原紙の厚みは、0.46mm、坪量は190g/m
であった。また、この熱融着繊維高含有層の表面摩耗
強さは4.0級であった。
【0055】この抄紙機で一体化された壁紙加工用原紙
に、表面側にベージュ系の2色を印刷し、更に固着剤中
に難燃剤、耐候剤を混合して、熱融着繊維低含有層に浸
透するように表面コート処理して乾燥し、深度0.40
mmの格子状エンボスローラで、加熱圧着して不織布壁
紙を得た。エンボス深さは0.28mmであり、表面摩
耗強さは5.0級であった。
【0056】実施例3 図3の抄紙工程で、熱融着繊維低含有ウェブの円網フォ
ーマーを使用せず、替わりに既に製造された熱融着繊維
低含有層不織布(繊維組成は実施例2の熱融着繊維低含
有ウェブと同じ)の70g/mを使用し、他は実施例
2と同様に、壁紙加工用原紙を作成した。製品の坪量は
同じであったが、製品の厚みは、若干減少して厚みは
0.44mmとなり、それを原料に、実施例2と同様に
印刷、表面コート処理、エンボス等を行い、エンボス深
さは0.26mmで、表面摩耗強さは5.0級となっ
た。
【0057】
【発明の効果】本発明により、裏打ち紙の抄造過程で、
他の壁紙用不織布を同時に抄造して一体化したことよ
り、従来行われていた裏打ち紙と壁紙用不織布との接着
工程が省略され、また接着剤も不要となることより、コ
ストの削減に大きく寄与することができた。また、接着
剤で接合する方式では、接合過程の圧力と熱で、壁紙用
不織布がプレスされてカサ高性を失なっていた。本発明
では、壁紙用不織布層と裏打ち紙層が既に接合している
ため、このような接合工程は不要なので、壁紙用不織布
のカサ高性も損なう割合が少なく、品質面でも、立体感
のある不織布壁紙となる。
【0058】さらに、本発明は不織布壁紙であるが、不
織布壁紙は、カサ高性と表面摩耗強さの両方の性質を満
足させることが一般に困難である。本発明は、湿式抄造
不織布を採用し、しかもその短繊維組成を特定すること
により、壁紙としての立体感(エンボス深さ)と表面摩
耗強さの両方を満足させることできることができた。し
たがって本発明は、上述のコストの大幅削減と、品質の
向上の両方を達成することができた。
【0059】また本発明は、湿式抄造法を採用したこと
により、均一な地合(坪量ムラの少ない)の壁紙用不織
布層と裏打ち紙層をコスト安く形成でき、また、種々の
機能を有する短繊維を混抄することができるので、吸湿
効果、結露防止効果、抗菌防臭効果、難燃効果、静電気
除去効果、防汚効果、芳香効果等の種々の効果を有する
壁紙とすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の壁紙加工用原紙とそれによる不織布
壁紙を示す断面の例を示す概念図。
【図2】 本発明の壁紙加工用原紙を製造のための複数
のフォーマーを使用した抄造工程の例を示す概念図。
【図3】 本発明の壁紙加工用原紙を製造のため、既に
製造された湿式抄造不織布を導入可能にした抄造工程の
例を示す概念図。
【符号の説明】
1:不織布壁紙、2:壁紙用不織布層、2A:熱融着繊
維低含有層、 2B:熱融着繊維高含有層、3:裏打
ち紙層、 3F:裏打ち紙F層、 3K:裏打ち紙K
層、4:壁紙加工用原紙、5a、5b:エンボスされた
窪み、6:表面コート層、7a、7b:凸部、D:壁紙
の表面からエンボスの谷の最深部までの距離(mm)。
11:短網フォーマー、12:スクリーンメッシュ、1
3:短繊維分散液供給口、14:ウェブ、15:循環フ
ェルト、16:円網フォーマー、17:円筒状のスクリ
ーンメッシュ、18:短繊維分散液、19:ウェブ、2
0:円網フォーマー、21:ウェブ、22:円網フォー
マー、23:ウェブ、24:循環フェルト、25a、2
5b:ドライヤーローラ、26:壁紙加工用原紙、27
a、27b:サイジングプレス、28:エアードライヤ
ー、29a、29b:ドライヤーローラ、30a、30
b:冷却ローラ、31:壁紙用加工用原紙の製品。3
2:不織布のロール巻き製品、33:熱融着繊維低含有
層不織布、34:スプレー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 郷 智行 東京都中央区日本橋本石町3丁目2番2号 北越製紙株式会社本社内 (72)発明者 石川 利幸 東京都中央区日本橋本石町3丁目2番2号 北越製紙株式会社本社内 Fターム(参考) 4F055 AA17 BA02 DA02 EA02 EA03 EA25 EA38 HA06 4L055 AA02 AC06 AF33 AF47 AG12 AG19 AH01 AJ01 BD16 BE15 CD03 CD13 EA32 EA40 FA23 GA23

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱融着繊維の含有率が20%以上であっ
    て70%以下である壁紙用不織布層と裏打ち紙層が一体
    的に湿式抄造された壁紙加工用原紙。
  2. 【請求項2】 請求項1の壁紙用不織布層が、熱融着繊
    維の含有率が20%以上であって60%以下である熱融
    着繊維低含有層と、該熱融着繊維低含有層より熱融着繊
    維を5%以上多く含有し、含有率が25%以上であって
    70%以下である熱融着繊維高含有層とからなる、抄造
    された壁紙加工用原紙。
  3. 【請求項3】 請求項1における裏打ち紙層に、20%
    未満である熱融着性短繊維を含む抄造された壁紙加工用
    原紙。
  4. 【請求項4】 請求項2における熱融着繊維低含有層
    に、30%以下であるカサ高性短繊維を含む抄造された
    壁紙加工用原紙。
  5. 【請求項5】 請求項1の裏打ち紙が、熱融着繊維の含
    有率を異にする2層以上が抄造一体化されている、抄造
    された壁紙加工用原紙。
  6. 【請求項6】 請求項1の壁紙加工用原紙に対して、深
    さが0.08mm以上であって0.50mm以下である
    エンボスが施され、壁紙用不織布の表面に印刷処理、表
    面コート処理、撥水処理の少なくとも一つの処理がされ
    ており、その表面摩耗強さが5.0級である不織布壁
    紙。
  7. 【請求項7】 ウェブ中の繊維組成が熱融着繊維を20
    %以上であって70%以下である壁紙用不織布ウェブ
    と、セルロースパルプを80%以上含有する裏打ち紙ウ
    ェブが、それぞれのフォーミングパートを出て、まだ乾
    燥されていない段階で重ね合わせ、乾燥一体化する工程
    を含む湿式抄造された壁紙加工用原紙の製造方法。
  8. 【請求項8】 壁紙用不織布ウェブ中の繊維組成が熱融
    着繊維を20%以上であって60%以下である熱融着繊
    維低含有ウェブと、該熱融着繊維低含有ウェブより熱融
    着繊維を5%以上多く含有し、含有率が25%以上であ
    って70%以下である熱融着繊維高含有ウェブと、セル
    ロースパルプを80%以上含有する裏打ち紙ウェブの少
    なくとも3種類のウェブが、それぞれのフォーミングパ
    ートを出て、まだ乾燥されていない段階で重ね合わせ、
    乾燥一体化する工程を含む湿式抄造された壁紙加工用原
    紙の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項7の裏打ち紙ウェブの抄造が、熱
    融着繊維の含有率を異にする2以上のフォーミングパー
    トを有する、湿式抄造された壁紙加工用原紙の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 セルロースパルプを80%以上含有す
    る裏打ち紙ウェブが、フォーミングパートを出てまだ乾
    燥されていない段階で、請求項1および請求項2の壁紙
    用不織布層、熱融着繊維低含有層不織布層、熱融着繊維
    高含有層不織布層の内の少なくとも1種類の層となる既
    に製造されている湿式抄造不織布と、重ね合わせ、乾燥
    一体化する工程を含む、湿式抄造された壁紙加工用原紙
    の製造方法。
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