JP2003286627A - 積層エアバッグ用布帛及びそれを用いて成るエアバッグ - Google Patents

積層エアバッグ用布帛及びそれを用いて成るエアバッグ

Info

Publication number
JP2003286627A
JP2003286627A JP2002088688A JP2002088688A JP2003286627A JP 2003286627 A JP2003286627 A JP 2003286627A JP 2002088688 A JP2002088688 A JP 2002088688A JP 2002088688 A JP2002088688 A JP 2002088688A JP 2003286627 A JP2003286627 A JP 2003286627A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fabric
resin
airbag
cloth
laminated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002088688A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3927430B2 (ja
Inventor
Akihiro Nogata
明広 野形
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiren Co Ltd
Original Assignee
Seiren Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiren Co Ltd filed Critical Seiren Co Ltd
Priority to JP2002088688A priority Critical patent/JP3927430B2/ja
Publication of JP2003286627A publication Critical patent/JP2003286627A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3927430B2 publication Critical patent/JP3927430B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air Bags (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】樹脂を積層した低通気性布帛を用いるエアバッ
グに関して、軽量性、折り畳み性、難燃性に優れるエア
バッグを提供する。 【解決手段】本発明のエアバッグは、総繊度が55〜1
67デシテックスのフィラメント糸からなり、且つ、カ
バーファクターが1000〜2100である二枚の布帛
のうち、一枚の布帛に樹脂を付与し、該布帛の樹脂付与
面に、もう一枚の樹脂を付与されていない布帛を積層し
てなるエアバッグ用布帛を用いて、樹脂の付与されてい
ない布帛が乗員客室側になるよう構成されていることを
特徴とするエアバッグ用基布及びそれを用いて成るエア
バッグである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輌衝突時の乗員
への衝撃吸収用エアバッグに関するものであり、さらに
詳しくは、樹脂を付与した低通気性布帛を用いるエアバ
ッグに関して、軽量、折り畳み性、難燃性に優れるエア
バッグに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来エアバッグ用布帛には、総繊度44
0〜1100デシテックスのポリアミドフィラメント糸
を用いた織布に、低通気性、耐熱性、難燃性などの向上
のため、クロロプレンゴムやシリコーンゴムなどのエラ
ストマー樹脂を40〜100g/m付与した布帛が用い
られている。特にシリコーンゴムを40〜60g/m
ーティングした布帛はその低通気性、耐熱性、耐環境性
が非常に優れているために現在広く使われているが、こ
れらの樹脂が付与された布帛は布帛自体が厚く、重い上
に、更に多くの樹脂が積層されているので嵩高いものに
なる。
【0003】しかし、近年、エアバッグ用布帛に軽量、
折り畳み性が求められている。また、運転席用エアバッ
グや助手席用エアバッグのみならず、更に高い気密性が
求められるサイドエアバッグやカーテンシールドエアバ
ッグなどに用いられている布帛はコーティング加工など
により低通気性を得ているが、このようなコーティング
加工布帛においても軽量化が求められ、コーティング樹
脂の塗布量の削減が進められている。しかしながら、耐
熱性、耐環境性に優れるシリコーンゴムの塗布量を20
g/m以下に削減すると、エアバッグ用布帛の難燃
性、例えばFMVSS302の基準を満足できなくなる
虞がある。また、軽量化のためにエラストマー樹脂を積
層しない、いわゆるノンコート布帛も提案されている
が、現状の技術では高密度に織成してもコーティング布
と同等の低通気性を達成することは依然困難である。
【0004】樹脂が付与された布帛の軽量化対策とし
て、特開2001-138849号公報には、総繊度が233デシ
テックスのフィラメント糸からなる、密度が経糸密度7
0本/インチ、緯糸密度70本/インチの布帛に、付加
型シリコーンゴムコーティング剤を15〜30g/m
塗工量で塗布されているエアバッグ用布帛が開示されて
いる。しかし、総繊度が278デシテックス以下の繊度
の糸を用いてエアバッグ用の布帛を製織しようとする
と、打ち込み本数を上げなければならないため製織性が
悪くなる虞があり、また、密度を上げて製織するため、
経糸への損傷が懸念され機械的特性の信頼性低下や、糸
切れによる織機停滞などの可能性がある。さらには、一
般的に高密度織物の製織時に見られる耳端部近傍が波う
ち状態になる耳フレアが多く発生し、後工程のコーティ
ング時などで耳部の厚みのバラツキによる、幅方向での
コーティング樹脂付着斑や、耳部が加工装置にひっかか
り最悪の場合布帛への損傷の虞がある。
【0005】また、シリコーンゴムの低量塗工布に対す
る難燃性改善の試みとして、特開平2001-18740号公報に
は固形分換算で10g/m以下のシリコーンゴムが織布
の経糸と緯糸との各交絡部分に点在し、シリコーンゴム
が不連続に付着することにより、ガスの非透過性と難燃
性を有するコーティング布帛が提案されているが、ゴム
皮膜が不連続であるために低通気性は充分とはいえな
い。また、特開平2001-287609号公報および特開平2001-
287610号公報には軽量性、柔軟性、コンパクト性に優
れ、コ−テイング樹脂の塗布量が20g/m以下の如き
少量であっても、FMVSS302が定める難燃性、燃
焼速度を満足するエアバッグ用布帛、及び、エアバッグ
用コ−テイング組成物が提案されているが、シリコーン
樹脂に界面活性剤の存在下で水分散したカーボンブラッ
クなどの特殊な化合物の配合が必要となり、そのための
樹脂の高度な調整技術が必要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の課題
を解決し、低通気性、軽量性、折り畳み性、難燃性に優
れるエアバッグを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のエアバッグは、第一に、総繊度が55〜1
67デシテックスのフィラメント糸からなり、且つ、カ
バーファクターが1000〜2100である二枚の布帛
のうち、一枚の布帛に樹脂を付与し、該布帛の樹脂付与
面に、もう一枚の樹脂を付与されていない布帛を積層し
てなるエアバッグ用布帛である。また、第二に、樹脂が
シリコーン系樹脂であることを特徴とする第一記載のエ
アバッグ用布帛である。また、第三に、樹脂の付与量が
20g/m以下であることを特徴とする第一乃至第二
に記載のエアバッグ用布帛である。また、第四に、樹脂
が付与された布帛と樹脂が付与されていない布帛を非接
着或いは部分接着により積層したことを特徴とする第一
乃至第三記載のエアバッグ用布帛。また、第五に、ノン
コート布帛が乗員側になるように構成された請求項1乃
至3記載のエアバッグ用布帛を用いて成るエアバッグで
ある。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明のエアバッグについ
て詳細に説明する。本発明において、用いられる布帛を
構成する糸種としては、ナイロン6,6、ナイロン6、ナイ
ロン12、ナイロン4,6などのポリアミド繊維、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなど
のポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレン繊
維、アラミド繊維などが挙げられる。これらの中でポリ
アミドまたはポリエステル繊維が経済性や強度の点で好
ましく、エアバッグとしての物理的特性を満足させるた
めに単糸強度は5.4g/デシテックス以上のフィラメン
ト糸が好ましい。また、これらの合成繊維には耐熱向上
剤、酸化防止剤、難燃剤、帯電防止剤などを含有せしめ
ることができる。また、係る布帛の形態としては織物、
編物、不織布などが挙げられるが、機械的特性面から織
物が特に好ましい。織物組織は特に限定されないが、生
産性や厚みの点から平織物が好適である。
【0009】また、本発明に用いる布帛はカバーファク
ターが1000〜2100の範囲であることを構成要因
とする。ここでカバーファクター(K)とは、経糸総繊
度をDw(デシテックス)、経糸密度をN1(本/イン
チ)、緯糸総繊度をDf(デシテックス)、緯糸密度を
2(本/インチ)とすると、K=N1×(Dw1/2+N2
×(Df1/2で表され、織物の緻密さを表すものであ
る。カバーファクター1000未満では織物の開口部が
大きく、低通気性を達成するのが困難であり、またコー
ティング加工時に樹脂が裏側に漏れてしまうという問題
がある。また、2100より大きいと、布帛の重量や厚
みが増大し、軽量性、折り畳み性の点で不利であり、ま
た製織性が悪くなる虞がある。
【0010】また、布帛を構成するフィラメント糸の総
繊度は55〜167デシテックスである。55デシテッ
クス未満では布帛の強度を維持することができない虞が
あり、十分な強度を得ようとすると織り密度を高めなけ
ればならず、製織性が悪くなってしまう。また、167
デシテックスより大きいと、糸条の断面積が大きくな
り、製織後の布帛の厚みが増大し、布帛が硬くなる虞が
ある。また、布帛の厚みは単独で0.05〜0.15mm
が好ましく、布帛の重量は40〜150g/mが好まし
い。厚みが0.15mmより大きい布帛を2枚積層する
と、折り畳み性が悪くなる虞があり好ましくない。重量
が150g/mより重いと、積層させた時の軽量化が困
難となる。厚みが0.05mm未満、或いは、重量が40
g/m未満では低通気性および布帛強度が十分に保持で
きなくなる虞がある。
【0011】更に、本発明においては、上述の一枚の布
帛に樹脂を付与させる。付与方法はナイフコーティング
法、グラビアコーティング法、ダイコーティング法、ス
プレーコーティング法、発泡コーティング法、ラミネー
ト法、浸漬法などいずれの方法を用いることができる
が、均一な薄膜の形成性の点でナイフコーティング法が
好ましい。樹脂の種類はシリコーン系樹脂、ポリウレタ
ン系樹脂、ポリアクリル酸系樹脂等から適宜選択すれば
よい。中でもシリコーン系樹脂は耐熱性、耐環境性に優
れているためより好適である。本発明で用いるシリコー
ン系樹脂は主成分としてジメチルシリコーンゴム、メチ
ルビニルシリコーンゴム、メチルフェニルシリコーンゴ
ム、フロロシリコーンゴムなどのシリコーンゴム等を含
有するものが好ましい。また、シリコーン樹脂は無溶剤
型もしくは溶剤希釈型など特に限定されないが、ナイフ
コーティング法にて低塗布量を達成するには、トルエン
などの有機溶剤を用いて希釈することでコーティング組
成物の固形分濃度を制御可能な溶剤希釈型が好適であ
る。該樹脂には硬化剤、接着向上剤、充填剤、補強剤、
顔料等を適宜配合されていてもよい。樹脂の塗布量は1
〜20g/mが好ましく、さらに好ましくは5〜15g/
である。20g/mより多いと布帛の軽量化が困難
であり、また、1g/m未満では低通気性の達成が困難
である。
【0012】本発明におけるエアバッグ用布帛は、例え
ば、図1に示すように、前述の樹脂を付与した布帛の樹
脂付与面に、樹脂を付与していない布帛を積層させ、エ
アバッグ用布帛とすることを構成要因とするものであ
る。
【0013】また、本発明に用いられる布帛は、総繊度
が55〜167デシテックスのフィラメント糸からな
り、且つ、カバーファクターが1000〜2100であ
れば、特に限定されないが、更に、エアバッグとしたと
きの高圧ガスによる膨張時のバッグの伸びが均一になる
ように、用いる二枚の布帛の伸び率が同等であることが
好ましく、そのためには二枚の布帛が同じ布帛であるこ
とが好ましい。また、乗員への衝撃吸収性を緩和するた
めに、エアバッグ袋体を構成する布帛の伸長率は15%
以上であることが好ましい。
【0014】樹脂が付与された布帛と樹脂が付与されな
い布帛の積層は非接着、或いは部分接着による積層が好
ましい。また、非接着積層、及び、部分接着積層にする
ことにより、接着層による、積層布帛の硬化が低減で
き、また、該積層布帛を用いて成るエアバッグ袋体の折
り畳み性の悪化をも防止することができる。積層が非接
着状態でも、エアバッグ用布帛を所望のパーツ形状に裁
断する時に、レーザー裁断法、高周波裁断法、超音波裁
断法などの溶融裁断手段を用いることにより所望の形状
に裁断すると同時に、裁断端面が溶融することで積層布
帛が一体化され、後工程での取扱が容易になる。また、
二枚の布帛の繊維軸方向がバイアスになるよう積層させ
ると、強度の面から好ましい。
【0015】また、この様に積層した布帛全体の厚みは
0.1〜0.3mm、及び、積層布帛全体の重量が80〜
200g/mであることが望ましい。厚みが0.3mmを
超えると折り畳み性が悪く、0.1mm未満ではエアバッ
グの強度に問題の発生する虞がある。また、重量が20
0g/mを超えると重くなり、乗員に対する衝撃も大き
くなる虞がある。80g/m未満ではエアバッグの強度
に問題の発生する虞がある。
【0016】上述の方法にて作成した積層布帛を所望の
形状に裁断し、図2に示すように、樹脂が付与されてい
ない布帛が車輌乗員客室側になるように、縫製、接着、
溶着などの手段で接合し、エアバッグを形成することが
好ましい。この様な構成のエアバッグにすることによ
り、エアバッグを膨張させるためのガスがエアバッグ内
部に流入しても、樹脂が付与された布帛により、インフ
レータガスの漏出が抑えられ、所望の形状に膨張が可能
となる。更にエアバッグの最外層には樹脂が付与されて
いない布帛が積層されているために、膨張時のインフレ
ータガスによるエアバッグの破裂を防止でき、乗員を安
全に拘束することができるのである。更に、乗員当接部
の布帛は、55〜167デシテックスの糸からなる、カ
バーファクターが1000〜2100の布帛であるの
で、柔軟であり、乗員に対する衝撃を低減することがで
きるのである。更に、コーティングにより樹脂層を形成
した布帛を用いた場合は、コーティング樹脂層が二枚の
布帛の間に存在するために、樹脂層が外部との摩擦等に
よる損傷から保護されるため好ましい。
【0017】この様な積層構成にすることにより、本発
明のエアバッグは、付与樹脂量が20g/m以下であっ
ても,FMVSS302の難燃性を満たすことができる
のである。
【0018】また、インフレータの高温ガスに曝される
恐れのある部分には公知の補強布を複数枚、適宜積層、
接合し補強すれば良い。該補強布は本発明の積層布帛で
あってもよい。更に、エアバッグの膨張展開形状を制御
するために、ストラップや、ディフューザーを用いるこ
ともできる。
【0019】
【実施例】次に実施例により、本発明をさらに詳しく説
明する。なお、評価測定方法は以下の通りである。 [引張強さ]:JIS L 1096 6.12.1 A法(ストリップ
法)に準ずる。 [通 気 性]:JIS L 1096 6.27.1 A法(フラジール
法、差圧124.5Pa)に準ずる。 [剛 軟 性]:JIS L 1096 6.19.1 A法(45°カンチ
レバー法)に準ずる。 [燃焼速度]:FMVSS302に準ずる。
【0020】
【実施例1】総繊度111デシテックスのナイロン66
フィラメント糸よりなる、経糸密度86本/インチ、緯
糸密度78本/インチとなるようにウォータージェット
ルームにて製織したカバーファクターが1728の平織
物を界面活性剤(日華化学株式会社製、サンモールHS
−5、ポリオキシエチレンアルキルエーテル型非イオン
活性剤および硫酸エステル型アニオン活性剤の配合品)
を含む90℃の熱水中で精練した後、185℃で30秒
間熱セットし、溶剤希釈型シリコーンゴム組成物(東レ
・ダウコーニング・シリコーン株式会社製、メチルビニ
ルシリコーンゴム固形分38%、トルエン希釈品)をト
ルエンで粘度を30000mPa・sに調整し、ナイフコー
ターにより塗布量が10g/mになるようコーティング
後、乾燥し、190℃で3分間熱処理を行いコーティン
グ布帛を得た。該コーティング布帛の樹脂面に、コーテ
ィング布帛と同じ平織物をコーティング布帛と同様に精
練、熱セットした、樹脂が付与されていない布帛を非接
着状態で積層して積層布帛を得た。得られた積層布帛を
レーザー裁断機で裁断し、乗員客室側が樹脂が付与され
ていない布帛になるようにエアバッグを縫製により作製
した。該エアバッグは低通気性、軽量性、折り畳み性、
難燃性に優れていた。評価結果を表1に示す。
【0021】
【実施例2】総繊度83デシテックスのナイロン66フ
ィラメント糸よりなる、経糸密度114本/インチ、緯
糸密度96本/インチとなるようにウォータージェット
ルームにて製織したカバーファクターが1913の平織
物を用いて実施例1と同様な工程で精練、熱セット後、
溶剤希釈型ポリカーボネート型ポリウレタン樹脂組成物
(大日本インキ化学工業株式会社製)を粘度20000
mPa・sになるようにジメチルホルムアルデヒドで希釈
し、ダイコーターにより塗布量10g/m になるようコ
ーティング後、150℃で2分間熱処理を行いコーティ
ング布帛を得た。該コーティング布帛の樹脂面に、上記
のポリウレタン樹脂組成物をグラビアコーター(40メ
ッシュ/インチ)にて部分的に塗布後、総繊度111デ
シテックスのナイロン66フィラメント糸よりなる、経
糸密度86本/インチ、緯糸密度78本/インチとなるよ
うに製織したカバーファクターが1728の平織物を実
施例1と同様に精練、熱セットした樹脂を付与されてい
ない布帛を部分接着状態で積層して積層布帛を得た。得
られた積層布帛をレーザー裁断機で裁断し、乗員客室側
に樹脂が付与されていない布帛がくるようにエアバッグ
を縫製により作製した。該エアバッグは低通気性、軽量
性、折り畳み性、難燃性に優れていた。評価結果を表1
に示す。
【0022】
【比較例1】総繊度470デシテックスのナイロン66
フィラメント糸よりなる、経糸と緯糸の密度がともに4
6本/インチとなるようにウォータージェットルームに
て製織したカバーファクターが1995の平織物を実施
例1と同様に精練、熱セット後、実施例1と同様なシリ
コーンゴム組成物をナイフコーターにより塗布量が45
g/mになるようコーティング後、乾燥し、190℃で
3分間熱処理を行いコーティング布を得た。該コーティ
ング布帛をナイフ裁断し、乗員客室側がコーティング布
の布帛面になるようにエアバッグを縫製により作製し
た。該エアバッグは低通気性であり、FMVSS302
燃焼基準は満たしているが、軽量性、折り畳み性が充分
ではなかった。評価結果を表1に示す。
【0023】
【比較例2】総繊度233デシテックスのナイロン66
フィラメント糸よりなる、経糸と緯糸の密度がともに7
0本/インチとなるようにウォータージェットルームに
て製織したカバーファクターが2137の平織物を実施
例1と同様に精練、熱セット後、実施例1と同様なコー
ティング工程で塗布量が10g/mのコーティング布帛
を得た。該コーティング布帛をナイフ裁断し、乗員客室
側がコーティング布の布帛面になるようにエアバッグを
縫製により作製した。該エアバッグの基布は低通気性で
あり、軽量で、折り畳み性の良い布帛であるが、FMV
SS302燃焼基準を満たしていなかった。評価結果を
表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、低通気性、軽量性、折
り畳み性、難燃性に優れるエアバッグを提供することが
でき、更には、樹脂層が布帛の層の間に存在するため、
摩擦等による樹脂の剥離を防ぐ効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層布帛の一例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態による運転席用エアバッグの
一例を示す図である。
【符号の説明】
1−樹脂付与布帛 2−被樹脂付与布帛 3−樹脂層 4−樹脂が付与されていない布帛 5−ガス注入孔 6−縫製糸
フロントページの続き Fターム(参考) 3D054 AA02 CC26 CC38 CC42 CC45 FF01 FF03 FF11 FF14 FF18 FF20 4F100 AK01A AK46 AK52A BA02 BA07 DG04A DG04B DG11A DG11B DG12 EC08 EH46 EJ86 GB33 YY00A YY00B 4L033 AB04 AB05 CA59 CA68 4L048 AA24 AB07 BA01 BA02 CA11 CA15 DA25 EA01 EB00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】総繊度が55〜167デシテックスのフィ
    ラメント糸からなり、且つ、カバーファクターが100
    0〜2100である二枚の布帛のうち、一枚の布帛に樹
    脂を付与し、該布帛の樹脂付与面に、もう一枚の樹脂を
    付与されていない布帛を積層してなるエアバッグ用布
    帛。
  2. 【請求項2】樹脂がシリコーン系樹脂であることを特徴
    とする請求項1記載のエアバッグ用布帛。
  3. 【請求項3】樹脂の付与量が20g/m以下であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至2記載のエアバッグ用布
    帛。
  4. 【請求項4】樹脂を付与して成る布帛と樹脂を付与され
    ていない布帛とを、非接着或いは部分接着により積層し
    たことを特徴とする請求項1乃至3記載のエアバッグ用
    布帛。
  5. 【請求項5】樹脂が付与されていない布帛が乗員客室側
    になるように構成された請求項1乃至4記載のエアバッ
    グ用布帛を用いて成るエアバッグ。
JP2002088688A 2002-03-27 2002-03-27 積層エアバッグ用布帛及びそれを用いて成るエアバッグ Expired - Lifetime JP3927430B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002088688A JP3927430B2 (ja) 2002-03-27 2002-03-27 積層エアバッグ用布帛及びそれを用いて成るエアバッグ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002088688A JP3927430B2 (ja) 2002-03-27 2002-03-27 積層エアバッグ用布帛及びそれを用いて成るエアバッグ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003286627A true JP2003286627A (ja) 2003-10-10
JP3927430B2 JP3927430B2 (ja) 2007-06-06

Family

ID=29234481

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002088688A Expired - Lifetime JP3927430B2 (ja) 2002-03-27 2002-03-27 積層エアバッグ用布帛及びそれを用いて成るエアバッグ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3927430B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005313882A (ja) * 2004-03-30 2005-11-10 Toray Ind Inc エアバッグ用基布およびその製造方法
US6976736B2 (en) * 2003-12-05 2005-12-20 Selle Tech Industrial Co., Ltd. Shell for bicycle saddle
JP2006082443A (ja) * 2004-09-16 2006-03-30 Dow Corning Toray Co Ltd エアバッグ用布およびその製造方法
JP2006160102A (ja) * 2004-12-08 2006-06-22 Toray Ind Inc エアバッグカバーおよびエアバッグカバーの製造方法。
JP2007169817A (ja) * 2005-12-21 2007-07-05 Toyobo Co Ltd 接着性に優れたエアーバッグ用コート布帛およびその製造方法
JP2010150876A (ja) * 2008-12-26 2010-07-08 Shimizu Corp 膨張袋体

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6976736B2 (en) * 2003-12-05 2005-12-20 Selle Tech Industrial Co., Ltd. Shell for bicycle saddle
JP2005313882A (ja) * 2004-03-30 2005-11-10 Toray Ind Inc エアバッグ用基布およびその製造方法
JP2006082443A (ja) * 2004-09-16 2006-03-30 Dow Corning Toray Co Ltd エアバッグ用布およびその製造方法
JP2006160102A (ja) * 2004-12-08 2006-06-22 Toray Ind Inc エアバッグカバーおよびエアバッグカバーの製造方法。
JP2007169817A (ja) * 2005-12-21 2007-07-05 Toyobo Co Ltd 接着性に優れたエアーバッグ用コート布帛およびその製造方法
JP2010150876A (ja) * 2008-12-26 2010-07-08 Shimizu Corp 膨張袋体

Also Published As

Publication number Publication date
JP3927430B2 (ja) 2007-06-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7537238B2 (en) Side airbag
EP0763621B1 (en) A base fabric for air bags, a process for producing it and an air bag comprising it
JP5044168B2 (ja) エアバッグ用基布及びエアバッグ
JP4615778B2 (ja) 側部用エアバッグ
WO2011105142A1 (ja) エアバッグ装置
JP2009062643A (ja) エアバッグ用基布およびエアバッグ
JP2010203023A (ja) エアバッグ用織物およびエアバッグ
JP2008138305A (ja) エアバッグ用基布及びエアバッグ
JP5335369B2 (ja) エアバッグ用織物およびエアバッグ
JP3927430B2 (ja) 積層エアバッグ用布帛及びそれを用いて成るエアバッグ
JP2010018901A (ja) エアバッグ用基布及びその製造方法
JP2005313877A (ja) エアバッグ
JP2006291396A (ja) エアバッグ用基布およびエアバッグおよびその製造方法
JP5060387B2 (ja) エアバッグ用縫い糸およびそれを用いたエアバッグ
JP2006027373A (ja) エアバッグ
JP2009227017A (ja) エアバッグおよびその製造方法
JP2004332121A (ja) エアバッグ用基布およびエアバッグ
JP2006327521A (ja) エアバッグおよびその製造方法
JP2014051152A (ja) 乗員保護用エアバッグ
JP2010013770A (ja) エアバッグ用織物およびエアバッグ
JP4444092B2 (ja) エアバッグ
JP2005138704A (ja) エアバッグ
JP2003048505A (ja) 側部用エアバッグ
JP2002145001A (ja) 側部用エアバッグ
WO2023166921A1 (ja) エアバッグクッション

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050228

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070302

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130309

Year of fee payment: 6