JP2003286438A - 紫外線硬化性コーティングニス - Google Patents
紫外線硬化性コーティングニスInfo
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Abstract
り、顔料の沈降や凝集の問題が起きにくく、ローラーコ
ーターによるニス加工に適した紫外線硬化性のコーティ
ングニスを提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明のコーティングニスはそのビヒク
ル中に紫外線硬化性モノマーを含有し、流動性の調節お
よびパール顔料の安定した分散のための脂肪酸アミドワ
ックスを含有しており、該ビヒクル中にパール顔料を分
散させている。該コーティングニスは、製造後に静置・
保管しておくと、豆腐のような流動性の小さいゲル状に
なり、パール顔料の沈降はほとんど見られない。ニス加
工をする場合は、ローラーコーターに液を供給するタン
ク内で撹拌すると直ちに液状になり、コーターに供給し
てコーティングを行うことができる。
Description
ーティングして光沢、耐摩擦性を高め、美粧性を付与す
る紫外線硬化性のコーティングニスに関する。特にロー
ラーコーターによるコーティングに適したコーティング
ニスに関する。
めに、印刷物の表面にニスをコーティングすることがあ
る。紫外線硬化型のコーティングニスにパール顔料を分
散させると、ニス加工による光沢アップや耐摩擦性の向
上に加えて、金属光沢、真珠光沢、虹色の光沢などの様
々な効果が生まれ、印刷物の美粧性が格段に向上する。
金属酸化物をコーティングした顔料などで、その表面の
複雑な反射によって金銀色のような金属光沢や真珠光
沢、玉虫色の光沢などの様々な色彩効果を持つものであ
る。
簡便であるが、該コーターでコーティングするニスは、
低粘度の液体状のものでないと使用することができな
い。ここで該コーティングニスが紫外線硬化性のビヒク
ルのみから成り、顔料分を含まないものであれば、ロー
ラーコーターに適した低粘度の液体とすることは特に難
しくは無い。
合は、ビヒクルの粘度が低いと顔料が沈降し、長時間保
管しておくうちに顔料がビヒクルから分離して固まって
使えなくなってしまう。
印刷方式によるものもある。印刷方式でのニス加工に用
いられるニスは印刷インキと同じ程度の高い粘度がある
ので顔料が沈降する問題は起きにくい。しかしパール顔
料のように、その効果を発揮するためには通常の印刷イ
ンキで用いられる色顔料よりもはるかに大きな粒子径の
ものが必要な場合には、印刷方式でニスをコーティング
すると版やブランケット等に粗大粒子が蓄積する等のト
ラブルが起きやすく、安定した高品質の印刷は難しい。
た液でも安定して連続塗工が可能であるので、ローラー
コーターで塗るのに適した流動性を持ち、パール顔料を
安定に分散させたコーティングニスが要望されている。
が安定して均一に分散されており、顔料の沈降や凝集の
問題が起きにくく、ローラーコーターによるニス加工に
適した紫外線硬化性のコーティングニスを提供すること
を課題とする。
ニスの設計において、パール顔料を分散したコーティン
グニスがチキソトロピー性を持っており、保管などで静
置すると、柔らかい豆腐のようなゲル状態になるが、ニ
ス加工時には撹拌機等で撹拌すると直ちにローラーコー
ターでのコーティングに適した良好な流動性を示すよう
なニスの組成を見出し、本発明を完成した。
中に紫外線硬化性モノマーを含有し、流動性の調節およ
びパール顔料の安定した分散のための脂肪酸アミドワッ
クスを含有しており、該ビヒクル中にパール顔料を分散
させている。
後に静置・保管しておくと、豆腐のような流動性の小さ
いゲル状になり、パール顔料の沈降はほとんど見られな
い。
に液を供給するタンク内で撹拌すると直ちに液状にな
り、コーターに供給してコーティングを行うことができ
る。
ティングニスに用いられる紫外線硬化性モノマーは、一
般の紫外線硬化性モノマーの中から粘度や官能度(一分
子中の反応基数)を目安に選択し、単独で、または複数
を組み合わせて使用することができる。そのようなモノ
マーとしては、例えば、東亞合成社のアロニクス、日本
化薬のカヤマー、ユーシービー社のエベクリル、アクロ
スケミカルズ社のアクティレン等の商標で市販される紫
外線硬化性モノマーを挙げることができる。これらのモ
ノマーには、例えば、トリメチロールプロパントリアク
リレートのような多価アルコールのアクリル酸エステル
類、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドが付加
された多価アルコールのアクリル酸エステル類、多塩基
酸と多価アルコール及びアクリル酸からなるオリゴエス
テルアクリレート類等が挙げられる。さらに具体的には
シクロヘキサンジメタノールプロポキシレートジアクリ
レート、2−ブチル−2−エチル−1,3プロパンジオ
ールエトキシレート又はプロポキシレートジアクリレー
トなどが挙げられる。
ド(RCONH2)やN−置換脂肪酸アミド(RCON
HR’NHCOR)などが好適に用いられる。これらの
例としては、ラウリン酸アミド、ステアリン酸アミド、
オレイン酸アミド、N,N’−エチレンビスラウリン酸
アミド、N,N’−メチレンビスステアリン酸アミド、
N,N’−エチレンビスステアリン酸アミド、N,N’
−エチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ヘキサン
メチレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ヘキサメ
チレンビスオレイン酸アミドなどが挙げられるが、これ
らに限定されるものでは無い。
ックに添加して使用する一般的なものを使うことができ
る。天然の雲母を基材として、二酸化チタンや酸化鉄な
どの金属酸化物をコーティングしたものが各種市販され
ている。
製造するには、紫外線硬化性モノマー、脂肪酸アミドワ
ックス、光重合開始剤、パール顔料を配合した後、分散
撹拌機等でよく混合する。この際温度は30〜70℃く
らいに保って、温度が上昇し過ぎないように注意する。
撹拌混合時間は1時間程度である。
線を反射または遮蔽してビヒクルの硬化を阻害しがちで
ある。故に必要十分な硬化性を得るには紫外線硬化性モ
ノマーの官能基の数は2〜6が好ましい。
は、大部分は親水性であるが、局所的に疎水性の部分が
あると考えられる。故にモノマーにプロピレンオキサイ
ド(油性)を付加すると紙との接着性が向上するので好
適である。
ピレンオキサイドを4モル付加したペンタエリスリトー
ルテトラアクリレートが特に好ましい。このモノマーは
プロピレンオキサイドを付加しても親油性が高くなりす
ぎることはなく、親水性、親油性のバランスが良いため
紙および印刷面の双方に良好な接着性を示す。
よびパール顔料と弱い結合を作り、コーティングニス全
体のチキソトロピー性を高める働きをする。N−置換脂
肪酸アミドにあって、窒素原子と結合したアシル基が分
子構造内に2個ある脂肪酸ビスアミド系ワックスは特に
チキソトロピー性を高める作用が強く、沈降防止の効果
が高い。この種のワックスの例としては、共栄社化学
(株)のターレンED−2020、ターレン7200−2
0、ターレンKU−700等が挙げられる。
れ、温度を35〜45℃に保ちながら、撹拌機で60分
間撹拌する。できたコーティングニスはチキソトロピー
性があり、静置するとおよそ5日間でやわらかい豆腐状
になる。ニスは流動性のある状態ではブルックフィール
ド回転粘度計で1550mPa・sである(#3ロータ
ー、60rpm、25℃)。尚ブルックフィールド回転
粘度計は色材工学ハンドブック(朝倉書店刊)のII−II
I印刷インキの5.印刷インキの試験方法および分析方
法の粘度の項に記載されている回転粘度計をいい、液体
中で円筒または円板のローターを回転させ、ローターが
受ける粘性抵抗をうず巻きばねの変位量として検出し、
粘度を求めるものである。本実施例では(株)東京計器製
のB型粘度計(形式BM)を使用する。
クスを除き、No.1の紫外線硬化性モノマーを70%とし
たものを比較例のニスとする。
静置すると、やわらかい豆腐のようなチキソトロピー性
の構造を形成される。顔料分の沈降はみられない。この
豆腐状のものからヘラでサンプリングし、後述の手順で
展色する。尚、豆腐状にチキソトロピー性の構造が形成
されたものはヘラやスプーンで容易にすくいとることが
でき、またヘラやスプーンで容器内で少しかきまわすだ
けで元の流動性を回復する。 ロ)比較例のニスの状態 一週間静置したものは、容器内で顔料分が沈降してお
り、深さで上部20%くらいが透明になっている。ヘラ
で十分に撹拌して、できるだけ良く混ぜた後ヘラでサン
プリングして展色を行った。
機で試験用紙に展色し、目視で光沢、色相、パール感を
比較する。展色機はJIS K5701−1の附属書3
に記載の簡易展色機を用いる。展色するインキ量は4g
/m2である。試験用紙は王子製紙のカルトン紙UFコ
ートを用いる。紫外線による硬化は、メタルハライドラ
ンプ120W/cm一灯で照射し、コンベアスピード4
0m/分で行う。 [展色による評価結果] 実施例・・・展色面全面に均一なパール発色があり、光
沢や色相にムラは感じられない。 比較例・・・展色面にスジ状の模様が発生した。
グ 使用印刷機・・・ローランドR702 用紙・・・・王子製紙カルトン紙UFコート 使用ローラーコーター・・ローランド製トランスファー
型 [実施例のニス]ニスの供給タンクに実施例のニスを20
リットル入れ、撹拌を開始して5分後に全体の流動性が
回復した。粘度はブルックフィールド回転粘度計で15
10mPa・sになった。1000枚のコーティングを
行った。ニス面の光沢、色相、ムラ、パール感を目視で
評価したが、ムラやばらつき、変動等は無く、良好なニ
ス加工が行えた。[比較例のニス]比較例のニスは前記の
ように顔料が沈降していて、撹拌しても十分均一にはな
らないため、印刷機での塗工は中止した。
は、パール顔料が安定して均一に分散されており、顔料
の沈降や凝集の問題が起きにくく、ローラーコーターに
よるニス加工をスムーズかつ高品質に行うことができ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】紫外線硬化性モノマーと、脂肪酸アミドワ
ックスとを含有し、パール顔料を分散させた紫外線硬化
性コーティングニス。 - 【請求項2】紫外線硬化性モノマーが、ポリオキシプロ
ピレンポリオールポリアクリレートであり、該モノマー
の1分子中の官能基数が2〜6である請求項1に記載の
紫外線硬化性コーティングニス。 - 【請求項3】紫外線硬化性モノマーがプロピレンオキサ
イドを4モル付加したペンタエリスリトールテトラアク
リレートである請求項1に記載の紫外線硬化性コーティ
ングニス。 - 【請求項4】脂肪酸アミドワックスがN−置換脂肪酸ア
ミドである請求項1に記載の紫外線硬化性コーティング
ニス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002091278A JP2003286438A (ja) | 2002-03-28 | 2002-03-28 | 紫外線硬化性コーティングニス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002091278A JP2003286438A (ja) | 2002-03-28 | 2002-03-28 | 紫外線硬化性コーティングニス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003286438A true JP2003286438A (ja) | 2003-10-10 |
Family
ID=29236406
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002091278A Pending JP2003286438A (ja) | 2002-03-28 | 2002-03-28 | 紫外線硬化性コーティングニス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003286438A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7806784B2 (en) | 2007-10-29 | 2010-10-05 | Bridgestone Sports Co., Ltd. | Golf ball |
-
2002
- 2002-03-28 JP JP2002091278A patent/JP2003286438A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7806784B2 (en) | 2007-10-29 | 2010-10-05 | Bridgestone Sports Co., Ltd. | Golf ball |
US8641558B2 (en) | 2007-10-29 | 2014-02-04 | Bridgestone Sports Co., Ltd. | Golf ball |
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